JP4364978B2 - 下孔開け機構付き締結具 - Google Patents

下孔開け機構付き締結具 Download PDF

Info

Publication number
JP4364978B2
JP4364978B2 JP30471399A JP30471399A JP4364978B2 JP 4364978 B2 JP4364978 B2 JP 4364978B2 JP 30471399 A JP30471399 A JP 30471399A JP 30471399 A JP30471399 A JP 30471399A JP 4364978 B2 JP4364978 B2 JP 4364978B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sleeve
rod body
diameter
pull
drill portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30471399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001124038A (ja
Inventor
信秋 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa House Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiwa House Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa House Industry Co Ltd filed Critical Daiwa House Industry Co Ltd
Priority to JP30471399A priority Critical patent/JP4364978B2/ja
Publication of JP2001124038A publication Critical patent/JP2001124038A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4364978B2 publication Critical patent/JP4364978B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dowels (AREA)
  • Insertion Pins And Rivets (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、例えば複数枚の板材を相互固定するのに用いられる下孔開け機構付き締結具に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数枚の板材を相互固定するための締結具として、従来よりブラインドリベットが用いられている。このブラインドリベットは、図8(a)に示すように、球状頭部を有した引抜棒体(ステム)50aと、鍔状頭部50bを有し前記引抜棒体50aに外嵌されるスリーブ50cとから成る。同図(b)に示すように、ブラインドリベット50にて板材51,52を相互固定するには、予め板材51,52にそれぞれ下孔51a,52aを形成し、これらを位置を合わせする。そして、下孔51,52にブラインドリベット50を挿入し、所定の工具にて引抜棒体50aを引き抜く。この引き抜きによってスリーブ50cが塑性変形し、両板材51,52が相互締結されることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ブラインドリベット50を用いる締結では、板材51,52にそれぞれ下孔51a,52aを予め加工しておく必要がある。そして、このように下孔51a,52aを加工した後にこれらを精度良く位置合わせしてブラインドリベット50を挿入する工程が必要になる。また、下孔形成とブラインドリベット50の挿入工程が別であるため、下孔の形成に誤った寸法のドリルを用いてしまうおそれがあり、下孔径が狭いとブラインドリベット50を挿入できなくなり、下孔径が広いと規定の締結力が得られなくなるという問題を生じる。
【0004】
この発明は、上記の事情に鑑み、締結対象となる部材に下孔加工と締結具の挿入を同時に行うことができる下孔開け機構付き締結具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の下孔開け機構付き締結具は、上記の課題を解決するために、ドリル部を有した引抜棒体と、鍔状部を有し前記引抜棒体に外嵌されるスリーブと、前記スリーブの外径に対応した孔開けを担う径拡大用ドリル部とから成ることを特徴とする。
【0006】
上記の構成であれば、引抜棒体のドリル部を締結対象となる部材に当てて回転させることにより、当該部材に孔が開き、更に径拡大用ドリル部によって前記スリーブの外径に対応した孔開け、すなわち下孔が開けられていくとともに、下孔開けの進行に伴って前記スリーブを当該下孔に挿入していくことが可能となる。すなわち、締結対象となる部材に下孔加工と締結具の挿入を同時に行うことが可能になる。
【0007】
前記引抜棒体に前記スリーブを螺着し、前記引抜棒体を引くときに前記螺着箇所にてスリーブに変形力が付与されるように構成してもよい。この場合、前記引抜棒体に前記径拡大用ドリル部を設け、前記引抜棒体を前記スリーブから引き抜くときに前記径拡大用ドリル部が前記スリーブに当たって前記引抜棒体から離脱するように構成するのがよい。
【0008】
前記引抜棒体に前記径拡大用ドリル部を設け、前記径拡大用ドリル部の後端面が前記スリーブの先端面に当接することで、前記引抜棒体を引くときにスリーブに変形力が付与されるように構成してもよい。この場合、前記スリーブを変形させた後の更なる引っ張り力によって前記引抜棒体が破断されるように構成するのがよい。
【0009】
前記引抜棒体に前記径拡大用ドリル部を螺着し、前記径拡大用ドリル部の後端面が前記スリーブの先端面に当接することで、前記引抜棒体を引くときにスリーブに変形力が付与されるように構成してもよい。この場合、前記引抜棒体を前記スリーブから引き抜くときに前記径拡大用ドリル部が前記引抜棒体から離脱するように構成するのがよい。
【0010】
前記スリーブと前記径拡大用ドリル部とを一体化し、前記引抜棒体に前記径拡大用ドリル部付きのスリーブを螺着し、引抜棒体の回転に伴って前記スリーブを回転させるとともに、前記引抜棒体を引くときに前記螺着箇所にてスリーブに変形力が付与されるように構成してもよい。
【0011】
また、以上の構成において、前記引抜棒体のドリル部とは反対側に前記スリーブの内径よりも大径の頭部を設けてもよい。
【0012】
【実施例】
(実施形態1)
以下、この発明の第1実施形態を図1および図2に基づいて説明する。図1はこの実施形態の下孔開け機構付き締結具1を示す図であり、図2は下孔開け機構付き締結具1による締結手順を示す図である。
【0013】
図1(a)に示すように、下孔開け機構付き締結具(以下、単に締結具という)1は、引抜棒体(マンドレルビス)2と、スリーブ3と、径拡大用ドリル部4とから成る。引抜棒体2は、同図(c)(d)にも示しているように、先端にポンチ付きドリル部2aを有し後端にはスリーブ3の内径よりも大径の頭部2bを有する。頭部2bの頂部には、図示しないドライバの先端形状に対応した溝部2c(同図(e)参照)が形成されている。また、引抜棒体2の胴体部の一部分には雄ねじ部2dが形成されている。
【0014】
同図(c)に示すように、ドリル部2aと雄ねじ部2dとの間の胴体部に径拡大用ドリル部4が取り付けられている。この径拡大用ドリル部4は、複数個のひれ形状の刃体を胴体部外周に配して成り、スリーブ3の外径に対応した孔開けを担うようになっている。また、この径拡大用ドリル部4は、図の上から下方向に所定以上の力を受けると、同図(d)に示しているように、引抜棒体2から離脱するように取り付けられている。
【0015】
同図(a)(b)に示すように、スリーブ3は略円筒形状を成し、上端には鍔状部3aを有している。このスリーブ3は塑性変形する素材から成る。スリーブ3の下端の内面側には、引抜棒体2の雄ねじ部2dに螺合する雌ねじ部3bが形成されている。引抜棒体2をスリーブ3内に装填して前記雄ねじ部2dを雌ねじ部3bに螺合させると、同図(a)に示している状態となる。この締結具1の製造手法としては、例えば、頭部2bが未装着の引抜棒体2をスリーブ3内に装填した後に引抜棒体2に頭部2bを圧入等により装着する方法などが考えられる。
【0016】
図2に基づいて締結具1の締結手順を説明する。まず、同図(a)に示すように、締結対象となる2枚の板材5,6に締結具1を挿通させる。具体的に述べると、引抜棒体2のドリル部2aを板材5に当接させて引抜棒体2を回転させる。引抜棒体2の回転によってドリル部2aが回転するので板材5,6に孔が開く。更に径拡大用ドリル部4も回転するので、前記スリーブ3の外径に対応した孔開け、すなわち下孔が開けられていく。スリーブ3は引抜棒体2に螺着しているため、下孔開けの進行とともに当該下孔に挿入されていく。なお、この孔開けは、図示しない電動ドライバを引抜棒体2の頭部2bの溝部2cに係合させて電動ドライバを駆動することにより行うことができる。
【0017】
次に、同図(b)に示すように、引抜棒体2の頭部2bを図示しない工具にて把持して引き上げる。このとき、スリーブ3の鍔状部3aを下方に押さえ付けておく。スリーブ3は引抜棒体2に螺合しているため、この引抜棒体2が引き上げられると、その力を螺合部分で受け、この力にスリーブ3が耐えられなくなると、スリーブ3の胴体部は図のごとく周囲側に広がるように塑性変形する。この塑性変形によるかしめ状態によって、板材5,6が相互固定されることになる。
【0018】
次に、同図(c)に示すように、引抜棒体2を孔開け時とは逆方向に回転させる。この逆方向回転によって螺合状態が徐々に解除されて引抜棒体2は上方向に移動する。この上方向移動によって径拡大用ドリル部4がスリーブ3の下面に衝突し、この衝突の衝撃力を受けて径拡大用ドリル部4が引抜棒体2から離脱する。これにより、引抜棒体2をスリーブ3から取り外すことができる。
【0019】
なお、締結具1を板材5,6に挿通させるために電動ドリルを用い、引抜棒体2を引き抜くために別の専用工具を用いることとしたが、挿通と引き抜きを連続して実行できる工具を用いる方が締結の作業効率を高めることができる。また、引抜棒体2として低コストのものを用いることで、取り外した引抜棒体2を廃棄することも考えられるが、引抜棒体2が比較的高価である場合には、回収して再利用するのが望ましい。
【0020】
(実施形態2)
以下、この発明の第2実施形態を図3に基づいて説明する。図3(a)はこの実施形態の締結具11を示す正面図であり、同図(b)は締結具11の一部断面図であり、同図(c)は締結具11の締結状態を示す説明図である。
【0021】
図3(a)(b)に示すように、締結具11は、引抜棒体12と、スリーブ13と、径拡大用ドリル部14とから成る。引抜棒体12は、先端にポンチ付きドリル部12aを有し後端にはスリーブ13の内径より大径の頭部12bを有する。頭部12bの頂部には、図示しないドライバの先端形状に対応した溝部12cが形成されている。ドリル部12aの少し上位置には径拡大用ドリル部14が引抜棒体12に一体的に形成されている。径拡大用ドリル部14は、下端側に刃部を有した略円柱状を成し、スリーブ13の外径に対応した孔開けを担うようになっている。スリーブ13は略円筒形状を成し、上端には鍔状部13aを有している。このスリーブ13は塑性変形する素材から成る。この締結具11の製造手法としては、例えば、頭部12bが未装着で径拡大用ドリル部14が一体的に形成された引抜棒体12をスリーブ13内に装填した後に引抜棒体12に頭部12bを圧入等により装着する方法、或いは、頭部12bが装着された引抜棒体12をスリーブ13内に装填した後に径拡大用ドリル部14を圧入等により装着する方法などが考えられる。
【0022】
図3(c)に基づいて締結具11の締結手順を説明する。まず、実施形態1と同様に、締結対象となる2枚の板材5,6に締結具11を挿通させる。具体的に述べると、引抜棒体12のドリル部12aを板材5に当接させて引抜棒体12を回転させる。引抜棒体12の回転によってドリル部12aが回転するので板材5,6に孔が開く。更に径拡大用ドリル部14も回転するので、前記スリーブ13の外径に対応した孔開け、すなわち下孔が開けられていく。そして、スリーブ13は引抜棒体12の頭部12bに押されて下孔開けの進行とともに当該下孔に挿入されていく。
【0023】
次に、引抜棒体12を引き上げる。このとき、スリーブ13の鍔状部13aを下方に押さえ付けておく。スリーブ13の下面に径拡大用ドリル部14の上面が当接するので、引抜棒体12が引き上げられると、その力を前記当接部分で受け、この力にスリーブ13が耐えられなくなると、スリーブ13の胴体部は図のごとく周囲側に広がるように塑性変形する。この塑性変形によるかしめ状態によって、板材5,6が相互固定されることになる。そして、更に引抜棒体12を引き上げると、引抜棒体12の胴体部が耐えられなくなり、破断してスリーブ13から外れることになる。なお、引抜棒体12の破断を所望の箇所にて行わせるために、当該箇所にくびれ形状の部分を形成しておくことが考えられる。また、引抜棒体12の破断ではなく、引抜棒体12から径拡大用ドリル部14が離脱する構成も考えられる。
【0024】
(実施形態3)
以下、この発明の第3実施形態を図4および図5に基づいて説明する。図4はこの実施形態の締結具21を示す図であり、図5は締結具21による締結手順を示す図である。
【0025】
図4(a)に示すように、締結具21は、引抜棒体(マンドレルビス)22とスリーブ23と径拡大用ドリル部24とから成る。引抜棒体22は、同図(b)(c)にも示しているように、先端にポンチ付きドリル部22aを有する。また、引抜棒体22の胴体部の一部分(ドリル部22aの近傍)には雄ねじ部22bが形成されている。ドリル部12aの少し上位置に設けられた径拡大用ドリル部24は、下端側に刃部を有した略円筒状を成し、スリーブ13の外径に対応した孔開けを担うようになっている。径拡大用ドリル部24の内周面には、同図(d)に示しているように、雌ねじ部24aが形成されている。この雌ねじ部24aに引抜棒体22の雄ねじ部22bをねじ込むことにより、径拡大用ドリル部24が引抜棒体22に螺着される。スリーブ23は略円筒形状を成し、上端には鍔状部23aを有している。このスリーブ23は塑性変形する素材から成る。スリーブ23の内径は、引抜棒体2における雄ねじ部22bの外径に対応している。
【0026】
図5に基づいて締結具1の締結手順を説明する。まず、同図(a)に示すように、締結対象となる2枚の板材5,6に締結具21を挿通させる。ここで、引抜棒体22の後端部分は、電動回転工具(図示せず)のチャック部7にて把持されている。このチャック部7は回転駆動に加えて回転軸に平行な方向に進退移動もできるようになっている。また、この電動回転工具の前記チャック部7の周囲側には、円筒形状の押さえ部材8を設けてある。引抜棒体22のドリル部22aを板材5に当接させて引抜棒体22を回転させる。引抜棒体22の回転によってドリル部22aが回転して板材5,6に孔が開く。更に引抜棒体22に螺合している径拡大用ドリル部24も回転するので、前記スリーブ23の外径に対応した孔開け、すなわち下孔が開けられていく。そして、スリーブ23はその鍔状部23aを前記押さえ部材8に押されて、下孔開けの進行とともに当該下孔に挿入されていく。
【0027】
次に、同図(b)に示すように、チャック部7を上方向に後退させて引抜棒体22を引き上げる。このとき、スリーブ23の鍔状部23aは押さえ部材8によって下方に押さえ付けられている。スリーブ23の下面に径拡大用ドリル部24の上面が当接するため、引抜棒体22が引き上げられると、その力を前記当接部分で受け、この力にスリーブ23が耐えられなくなると、スリーブ23の胴体部は図のごとく周囲側に広がるように塑性変形する。この塑性変形によるかしめ状態によって、板材5,6が相互固定されることになる。
【0028】
次に、同図(c)に示すように、更に引抜棒体2を引き上げていくと、その力に径拡大用ドリル部24の雌ねじ24aが耐えられなくなり、径拡大用ドリル部24が引抜棒体22から離脱する。これにより、引抜棒体22をスリーブ23から取り外すことができる。
【0029】
この実施形態の締結具21であれば、引抜棒体22をチャック7に装着したままの状態で、この引抜棒体22に新たなスリーブ23及び径拡大用ドリル部24を装着して次の締結作業に取りかかることができる。これは、引抜棒体22を繰り返し用いる形態として好適であり、この引抜棒体22は工具鋼を用いたものとするのがよい。
【0030】
(実施形態4)
以下、この発明の第4実施形態を図6および図7に基づいて説明する。図6はこの実施形態の締結具31を示す図であり、図7は締結具31による締結手順を示す図である。
【0031】
図6(a)に示すように、締結具31は、引抜棒体(マンドレルビス)32とスリーブ33とから成る。引抜棒体32は、同図(b)(c)にも示しているように、先端にポンチ付きドリル部32aを有する。また、引抜棒体32の胴体部の一部分(ドリル部32aの近傍)には雄ねじ部32bが形成されている。
【0032】
同図(b)(d)に示すように、スリーブ33は略円筒形状を成し、一端側には径拡大用ドリル部33aを具備し、他端には鍔状部33bを有している。このスリーブ33は、その胴体部分が塑性変形する素材から成り、前記径拡大用ドリル部33aとなる部分は孔開けに適した素材から成るのが望ましい。スリーブ33の胴体部の内径は、引抜棒体32における雄ねじ部32dの外径に対応している。また、スリーブ33における径拡大用ドリル部33aの内面には、引抜棒体32の雄ねじ部32bが螺合する雌ねじ部33cが形成されている。
【0033】
図7に基づいて締結具31の締結手順を説明する。まず、同図(a)に示すように、締結対象となる2枚の板材5,6に締結具31を挿通させる。実施形態3と同様、引抜棒体32の後端部分は、電動回転工具(図示せず)のチャック部7にて保持されている。このチャック部7は回転駆動に加えて回転軸に平行な方向に進退移動もできるようになっている。この電動回転工具の前記チャック部7の周囲側には、円筒形状の押さえ部材8を設けてある。引抜棒体32のドリル部32aを板材5に当接させて引抜棒体32を回転させる。引抜棒体32の回転によってドリル部32aが回転するので板材5,6に孔が開く。更に、引抜棒体32に螺合しているスリーブ33(径拡大用ドリル部33a)も回転し、スリーブ33が自らその外径に対応した孔開け、すなわち下孔を開けながら、この下孔に挿入されていく。
【0034】
次に、同図(b)に示すように、チャック部7を上方向に後退させて引抜棒体22を引き上げる。このとき、スリーブ33の鍔状部33bを押さえ部材8によって下方に押さえ付けておく。引抜棒体32が引き上げられ、その力にスリーブ33の胴体部が耐えられなくなると、スリーブ33の胴体部は図のごとく周囲側に広がるように塑性変形する。この塑性変形によるかしめ状態によって、板材5,6が相互固定されることになる。
【0035】
次に、同図(c)に示すように、更に引抜棒体2を引き上げると、その力にスリーブ33の雌ねじ33cが耐えられなくなり、引抜棒体32がスリーブ33から離脱する。なお、引抜棒体32を孔開け時とは逆方向に回転させることにより、螺合状態を解除して引抜棒体32をスリーブ33から取り外すようにしてもよい。
【0036】
この実施形態の締結具31も、実施形態3と同様、引抜棒体32をチャック7に装着したままの状態で、この引抜棒体32に新たな径拡大用ドリル部33a付きのスリーブ33を装着して次の締結作業に取りかかることができる。これは、引抜棒体32を繰り返し用いる形態として好適であり、この引抜棒体32は適当な工具鋼を用いたものとするのがよい。
【0037】
なお、以上説明した実施形態では、板材同士を締結する場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、家の外壁となる外装材にその支持部材を締結するといった場合にも用いることが可能である。また、スリーブの胴体部に縦方向の切れ目を設けておけば、スリーブ33の胴体部は塑性変形し易くなることになる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の下孔開け機構付き締結具によれば、引抜棒体のドリル部を締結対象となる部材に当てて回転させることで当該部材に孔が開き、更に径拡大用ドリル部によってスリーブの外径に対応した孔開け、すなわち下孔が開けられていくとともに、下孔開けの進行に伴ってスリーブを当該下孔に挿入していくことが可能となる。すなわち、締結対象となる部材に下孔加工と締結具の挿入を同時に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は実施形態1の下孔開け機構付き締結具を示す正面図であり、同図(b)はスリーブの断面図であり、同図(c)は引抜棒体の正面図であり、同図(d)は径拡大用ドリル部が離脱した状態の引抜棒体の正面図であり、同図(e)は引抜棒体の頭部を示す平面図である。
【図2】同図(a)は下孔開け機構付き締結具の挿通状態を示した説明図であり、同図(b)は引抜棒体を引き上げた状態を示した説明図であり、同図(c)はスリーブから引抜棒体を取り外した状態の説明図である。
【図3】同図(a)は実施形態2の下孔開け機構付き締結具を示す正面図であり、同図(b)はスリーブの外嵌の様子を示した図であり、同図(c)はかしめ状態のスリーブから引抜棒体を取り外した状態の説明図である。
【図4】同図(a)は実施形態3の下孔開け機構付き締結具を示す正面図であり、同図(b)はスリーブおよび径拡大用ドリル部の外嵌の様子を示した図であり、同図(c)は引抜棒体の正面図であり、同図(d)はスリーブおよび径拡大用ドリル部の断面図である。
【図5】同図(a)は下孔開け機構付き締結具の挿通状態を示した説明図であり、同図(b)は引抜棒体を引き上げた状態を示した説明図であり、同図(c)はスリーブから引抜棒体を取り外した状態の説明図である。
【図6】同図(a)は実施形態4の下孔開け機構付き締結具を示す正面図であり、同図(b)は径拡大用ドリル部付きのスリーブの外嵌の様子を示した図であり、同図(c)は引抜棒体の正面図であり、同図(d)は径拡大用ドリル部付きのスリーブの断面図である。
【図7】同図(a)は下孔開け機構付き締結具の挿通状態を示した説明図であり、同図(b)は引抜棒体を引き上げた状態を示した説明図であり、同図(c)はスリーブから引抜棒体を取り外した状態の説明図である。
【図8】同図(a)はブラインドリベットの一部断面図であり、同図(b)はブラインドリベットを用いた締結の様子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 下孔開け機構付き締結具
2 引抜棒体
2a ドリル部
3 スリーブ
3a 鍔状部
4 径拡大用ドリル部
11 下孔開け機構付き締結具
12 引抜棒体
12aドリル部
13 スリーブ
13a鍔状部
14 径拡大用ドリル部
21 下孔開け機構付き締結具
22 引抜棒体
22aドリル部
23 スリーブ
23a鍔状部
24 径拡大用ドリル部
31 下孔開け機構付き締結具
32 引抜棒体
32aドリル部
33 スリーブ
33a径拡大用ドリル部
33a鍔状部

Claims (4)

  1. ドリル部と螺子部を有した引抜棒体と、鍔状部を有し前記ドリル部よりも大きな内径を有して前記引抜棒体に外嵌されるスリーブと、前記引抜棒体に設けられ前記スリーブの外径に対応した孔開けを担う径拡大用ドリル部とから成り、前記引抜棒体の前記螺子部に前記スリーブが螺着され、前記引抜棒体を引くときに前記螺子部にてスリーブに変形力が付与され且つ当該変形後のスリーブから前記引抜棒体を外す際に前記径拡大用ドリル部が前記スリーブに当たって前記引抜棒体から離脱し前記ドリル部は前記引抜棒体に残ることを特徴とする下孔開け機構付き締結具。
  2. ドリル部と螺子部を有した引抜棒体と、鍔状部を有し前記ドリル部よりも大きな内径を有して前記引抜棒体に外嵌されるスリーブと、前記スリーブの外径に対応した孔開けを担う径拡大用ドリル部とから成り、前記引抜棒体の前記螺子部に前記径拡大用ドリル部が螺着され、前記径拡大用ドリル部の後端面が前記スリーブの先端面に当接することで、前記引抜棒体を引くときに前記スリーブに変形力が付与され且つ当該変形後のスリーブから更に前記引抜棒体を引き抜くときに前記径拡大用ドリル部が前記引抜棒体の螺子部から離脱し前記ドリル部は前記引抜棒体に残ることを特徴とする下孔開け機構付き締結具。
  3. ドリル部と螺子部を有した引抜棒体と、鍔状部を有し前記ドリル部よりも大きな内径を有して前記引抜棒体に外嵌されるスリーブと、前記スリーブの外径に対応した孔開けを担う径拡大用ドリル部とから成り、前記スリーブと前記径拡大用ドリル部とが一体化され、前記引抜棒体の前記螺子部に前記径拡大用ドリル部付きのスリーブが螺着され、引抜棒体の回転に伴って前記スリーブが回転されるとともに、前記引抜棒体を引くときに前記スリーブに変形力が付与され且つ当該変形後のスリーブから前記引抜棒体を逆回転によって外す際に前記径拡大用ドリル部が前記引抜棒体の螺子部から離脱し前記ドリル部は前記引抜棒体に残ることを特徴とする下孔開け機構付き締結具。
  4. 前記引抜棒体のドリル部とは反対側に前記スリーブの内径より大径の頭部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の下孔開け機構付き締結具。
JP30471399A 1999-10-26 1999-10-26 下孔開け機構付き締結具 Expired - Fee Related JP4364978B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30471399A JP4364978B2 (ja) 1999-10-26 1999-10-26 下孔開け機構付き締結具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30471399A JP4364978B2 (ja) 1999-10-26 1999-10-26 下孔開け機構付き締結具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001124038A JP2001124038A (ja) 2001-05-08
JP4364978B2 true JP4364978B2 (ja) 2009-11-18

Family

ID=17936326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30471399A Expired - Fee Related JP4364978B2 (ja) 1999-10-26 1999-10-26 下孔開け機構付き締結具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4364978B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101144294B1 (ko) * 2010-02-03 2012-05-11 정종필 블라인드 리벳
CN102837298B (zh) * 2012-09-10 2015-10-28 湖南省金为型材有限公司 用于钻铆紧固件的工具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001124038A (ja) 2001-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2242565C (en) Tacking fastener
JP4445506B2 (ja) ブラインド締結具および該ブラインド締結具を被加工物から抜き取る方法
JP2613166B2 (ja) Tナット
EP2188537B1 (en) Blind rivet assembly and method of setting
JP5711593B2 (ja) ブラインドリベット及びその締結方法
EP2176557B1 (en) Blind rivet
WO1997025538A9 (en) Tacking fastener
US20030215303A1 (en) Blind rivet and fastening method
JP2008183707A (ja) あと施工アンカーのための下孔加工用ドリルビット
JP2014128838A (ja) アンカーボルト引き抜き具
WO2004015280A3 (en) Pull type swage fasteners with removable mandrel
EP1479924A1 (en) Blind rivet fastener and workpiece assembly using same
JP4364978B2 (ja) 下孔開け機構付き締結具
WO2002046544A3 (en) Panel fastener element and method
US20050260056A1 (en) Blind fastener
US4002099A (en) Rivet
JP2003528734A (ja) ブラインドリベット、リベット芯棒、保持装置、ブラインドリベットの製作方法およびリベット連結方法
EP2436935A1 (en) A blind rivet and fastening method thereof
EP1564421A2 (en) Blind rivet
JP3523570B2 (ja) アンカー抜き取り具
WO2002062616A1 (en) Fastener for component such as assist grip of automobile
EP2453142B1 (en) A blind rivet and fastening method thereof
JPH087134Y2 (ja) 軟質材用ブラインドリベット
JP2552020Y2 (ja) プラスチック製クリップ
US6679670B1 (en) Enhanced pop rivet

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060919

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090811

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090820

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150828

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees