JP4361543B2 - 光ディスク - Google Patents

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Description

本発明は、複数の記録層を有する光ディスクに関し、特に各記録層に於ける最適記録パワーを決定するためのテストデータの記録に関する。
従来の複数の記録層を有する光ディスクの記録方法においては、各記録層にテスト記録を行う際、テスト記録領域を互いに隣接する記録層間で厚さ方向に重なり合う位置に形成していた。そして、隣接する記録層の影響を考慮せずに各記録層毎に最適記録パワーを決定していた。その結果、隣接する層の影響により、決定された最適記録パワーが真値から若干ずれる場合があった。
この改善策として、情報(ユーザデータ)を記録する層以外の記録層、特に手前側(光ピックアップが設けられた側)に位置する記録層のテスト領域の使用状況を確認した後に、上記情報を記録する層のテスト記録を行う方法が提案された(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−311346号公報(図1乃至8)
しかし、上記特許文献1に記載された方法では、一つの記録層のテスト記録を行う際に、他の記録層のテスト記録領域の使用状況を確認するので、記録を開始するまでに長い時間を要すると言う問題があった。
本発明は、記録を開始するまでの時間を短くすることを目的とする。
本発明は、
3層以上の記録層を有し、
それぞれの記録層に再生専用領域を有し、それぞれの記録層にユーザデータを記録する際の最適記録パワーを決定するためのテストデータの記録によりテスト記録領域が形成される光ディスクにおいて、
奇数番目の記録層の前記再生専用領域が互いに光ディスクの厚さ方向に整列した位置に形成され、偶数番目の記録層の前記再生専用領域が互いに前記厚さ方向に整列した位置に形成され、
前記奇数番目の記録層における前記再生専用領域が前記偶数番目の記録層における前記再生専用領域に前記厚さ方向において重なる部分と重ならない部分とを有し、
前記偶数番目の記録層における前記再生専用領域が前記奇数番目の記録層における前記再生専用領域に前記厚さ方向において重なる部分と重ならない部分とを有し、
前記奇数番目の記録層における前記再生専用領域のうちの、前記偶数番目の記録層における前記再生専用領域に前記厚さ方向において重ならない部分の全体又はその一部に対向する位置に、前記偶数番目の記録層における前記テスト記録領域が形成され、
前記偶数番目の記録層における前記再生専用領域のうちの、前記奇数番目の記録層における前記再生専用領域に前記厚さ方向において重ならない部分の全体又はその一部に対向する位置に、前記奇数番目の記録層における前記テスト記録領域が形成される
ことを特徴とする光ディスクを提供する。
本発明によれば、各記録層のうち、隣接する記録層の再生専用領域に対向する、部分にテスト記録領域を形成することにより、互いに隣接する層間ではテスト記録領域が重ならないようになるため、テスト記録時に隣接する記録層の使用状況を調査する必要がない。従って、記録を開始するまでの時間を短くすることができる。また、上記再生専用領域の配置が、偶数番目の記録層用の配置と、奇数番目の記録層用の配置の2種類だけに統一されているので、光ディスクの製造工程を簡単にすることができると言う効果がある。また、テスト記録を行う記録再生装置がコンピュータプログラムで動作する制御手段を有する場合、プログラムによる処理も奇数番目の記録層用と偶数番目の記録層用の2種類だけで対応可能であるので、プログラムを簡単にすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の記録方法によりテストデータが記録された光ディスクを示す概略平面図、図2は図1のII−II線に沿う概略断面図であり、図1における光ディスク上の各層のテスト記録領域の位置関係を示す概略断面図である。
図1及び図2に示す光ディスク1には記録層が4層、即ち表面(光ピックアップに対向する側)に近い側から順に、第1、第2、第3、第4の記録層11、12、13、14が形成されている。第1、第2、第3、第4の記録層11、12、13、14には、それぞれの記録層に対する最適記録パワーを決定するためにテストデータが記録され、この記録によりテスト記録領域21、22、23、24が形成されている。
表面側(図2で下側、即ち、後述の光ピックアップが設けられる側)から数えて奇数番目の記録層(以下、単に「奇数層」と言うことがある)、即ち第1及び第3の記録層11、13においては、互いに厚さ方向に整列した位置、即ち始点も終点も厚さ方向に整列するようにテスト記録領域21、23が形成され、偶数番目の記録層(以下、単に「偶数層」と言うことがある)、即ち第2及び第4の記録層12、14においては、互いに厚さ方向に整列した位置、即ち始点も終点も厚さ方向に整列するようにテスト記録領域22、24が形成されている。
また、奇数層のテスト記録領域21、23と偶数層のテスト記録領域22、24とは互いに重ならないように配置されている。
さらに、図1に示したように、奇数層のテスト記録領域と偶数層のテスト記録領域が共に光ディスクの最内周付近、即ち最内周縁1aの近傍に形成されている。
テスト記録領域21、22、23、24に対向する領域(対向領域)、即ちディスクの厚さ方向に整列し、隣接する記録層内に位置する領域31、32,33、34は、光記録装置による記録をしない領域(非記録領域)とされている。言換えると、非記録領域31乃至34とテスト記録領域11乃至14とが互いに対向するようにテスト記録領域11乃至14の位置が定められている。非記録領域は例えば再生専用領域である。この再生専用領域は、例えばピットで構成されたものであり、例えばディスクの記録条件、例えばライトストラテジ推奨値、推奨アシンメトリ値、波長推奨値などが記録されており、通常、テスト記録に先立ちこの再生専用領域に記録された上記のデータが読取られ、これに基づいてテスト記録の条件が定められる。
対向領域を再生専用領域とする場合には、ディスクの製造に当たっては、上記のようなテスト記録領域21乃至24の配置(形成予定位置)を考慮して、テスト記録領域21乃至24に対向することになる位置に再生専用領域を形成する。
テスト記録領域21乃至24と非記録領域31乃至34の間の領域30は、例えば管理データの記録のための領域として用いられる。
非記録領域31乃至34、管理データの記録のための領域30、及びテスト記録領域21乃至24以外の大部分が記録可能又は追記可能なユーザデータ領域20である。
図3は、光ディスクの記録に用いられる光記録装置を示す概略図である。
図示のように、この光記録装置は、光ディスク1の選択された記録層(11乃至14のいずれか)にレーザビームを照射するとともにその反射光を受光する光ピックアップ52と、光ピックアップ52のレーザ54にレーザ駆動信号を供給するレーザ駆動回路55と、光ピックアップ52に対物レンズ駆動信号を供給するサーボ制御回路56と、レーザ駆動回路55及びサーボ制御回路56を制御する中央制御回路58とを備えている。
光ピックアップ52は、光ディスク1に情報を記録したり再生したりするためのレーザ光を出射するレーザ(例えば半導体レーザ)54のほか、コリメートレンズ61と、レーザ54からのレーザ光を通過させて記ディスク1に照射し、光ディスク1からの反射光を所定の方向に反射するビームスプリッタ62と、対物レンズ63と、検出レンズ64と、反射された反射光を光電変換する光検出器65とを有する。
サーボ制御回路56は、光検出器65の出力に基いて、光ピックアップ52の対物レンズ63を駆動してトラッキング制御及びフォーカス制御を行なう。
レーザ駆動回路55は、レーザ54に供給する電流レベルを調整することにより、レーザ54が出射するレーザ光のパワーを制御する。
上記の光記録装置はさらに、テストパターン発生回路66と、光検出器65により検出された情報を含む信号を再生する再生回路67と、再生回路67から出力される再生信号のジッタを検出するジッタ検出回路68とを有する。
書き込み、読み出しに際し、サーボ制御回路56によるフォーカス制御により、所望の記録層が選択される。即ち、所望の記録層にフォーカス(合焦)するように制御が行われる。
テストデータの記録時には、テストパターン発生回路66からテストパターンがレーザ駆動回路55に出力される。レーザ駆動回路55は、中央制御回路58により記録パワーが指示され、この指示された光パワーに相当するテストパターンの電流をレーザ54に供給する。
レーザ54より出射されたテストパターンの電流に対応するレーザ光は、コリメートレンズ61、ビームスプリッタ62及び対物レンズ63を通過し光ディスク1の、フォーカス制御により選択された記録層(11、12、13、14のいずれか)に照射され、当該記録層にテストパターンに対応したテストデータが記録される。
記録されたテストデータの再生に際しては、レーザ駆動回路55は、中央制御回路58により再生時のパワーが指示され、この再生パワーに相当する電流をレーザ54に供給する。レーザ54より出射されたレーザ光はコリメートレンズ61、ビームスプリッタ62、対物レンズ63を通過し、光ディスク1の選択された記録層(11、12、13、14のいずれか)に集光照射される。
当該選択された記録層からの反射光は対物レンズ63を通過し、ビームスプリッタ62で反射され、検出レンズ64を通過して光検出器65で受光され、光電変換される。光検出器65からの検出信号は、サーボ制御回路56及び再生回路67へ出力される。
サーボ制御回路56は、検出信号に基いてトラッキング制御及びフォーカス制御を行なう。
再生回路67は、検出信号に対し、復調、エラー訂正などの処理を行い、再生信号を出力する。再生回路67からの再生信号は、ジッタ検出回路68に供給され、ジッタが検出される。
中央制御回路58は、例えばCPU(中央処理ユニット)58aと、該CPUの動作のためのプログラムを格納したプログラムメモリ58bと、データを記憶するデータメモリ58cとを備えたもので構成される。プログラムメモリ58bに格納されたプログラムには、以下に説明する動作を制御するためのプログラムが含まれる。
上記の光記録装置は、ユーザデータの記録のみならず、テストデータの記録をも行い得るものである。以下、上記のような光記録装置を用いて行われるテスト記録について説明する。
テスト記録は、各記録層へのユーザデータの記録に先立って行われるものであり、各記録層の一部をテスト記録領域と指定して行われる。テスト記録領域の指定は、テスト記録領域が図1及び図2に示したような位置関係となるように行われる。
以下、図4を参照して記録の手順を説明する。
最初に、第1の記録層11に記録を行うものとして説明する。
まず、記録を行う記録層、例えば第1の記録層11へ合焦点(光スポット)を移動する(S1)。これは、中央制御回路58からサーボ制御回路56にフォーカス制御の目標(追従対象)となる記録層を指定する情報を与え、サーボ制御回路56がこれに従って対物レンズ63をディスクの記録面に垂直な方向に移動させることによりなされる。
次に、その記録層に設けられたテスト記録領域、例えばテスト記録領域21に合焦点を移動する(S2)。これは、中央制御回路58からサーボ制御回路56にシーク動作及びトラッキングの目標となるトラックを指定する情報(トラックアドレス)を与え、サーボ制御回路56がこれに従って対物レンズ63をディスクの記録面に平行な方向に移動させ、さらにはセクタアドレスに基づいて指定されたセクタを検出することによりなされる。
次にそのテスト記録領域21にテストデータを記録し、その信号を再生することにより最適記録パワーを決定する(S3)。決定された最適記録パワーを表す情報は、中央制御回路58内のデータメモリ58cに記憶される。
本願では、ステップ1からステップS3までの処理を単に「テスト記録」と言うことがある。
そして、その後、上記データメモリ58cに記憶された最適記録パワーを用いて当該記録層上のユーザデータ領域20にユーザデータの記録を行う(S4)。
他の記録層、即ち第2乃至第4の記録層12乃至14についてもステップS1乃至S4と同様に、テスト記録(ステップS1乃至S3)を行った後にユーザデータの記録(ステップS4)が行われる。一つの記録層へのユーザデータの記録(ステップS4)が終わる前に、他の記録層に対するテスト記録(ステップS1乃至S3)を行うようにしても良い。
例えば、第1、第2、第3、第4の記録層の順に記録を行う場合には、第1の記録層11へのユーザデータの記録が終わる前に、例えば第1の記録層11へのユーザデータの記録の合間に、第2の記録層12に対するテスト記録を行っても良い。同様に、第2の記録層12へのユーザデータの記録が終わる前に、例えば第1又は第2の記録層11又は12へのユーザデータの記録の合間に、第3の記録層13に対するテスト記録を行っても良い。同様に、第3の記録層13へのユーザデータの記録が終わる前に、例えばユーザデータの記録の合間に、第4の記録層14に対するテスト記録を行っても良い。
但し、最適記録パワーに影響を与える記録条件は時々刻々変化するので、その観点からすると、各記録層に対するテスト記録と、その記録層に対するユーザデータの記録開始までの時間は短い方が良く、各記録層に対するユーザデータの記録開始の直前に、その記録層に対するテスト記録を行うのが望ましい。
第1乃至第4の記録層においてテストデータを記録するテスト記録領域は、図1及び図2を参照して説明したような配置となるように定められる。これは例えば、中央制御回路58でテストデータの記録を行う領域をトラックアドレス及びセクタアドレスで指定する際に、これらの領域が図1及び図2に示すような配置となるようにトラックアドレス及びセクタアドレスを定めることにより行われる。
図5は、図4のステップS3の処理、即ちテスト記録領域へのテストデータの記録、再生及び最適記録パワーの決定の処理の詳細を示す。
図示のように、まず、そのテスト記録領域にテストデータを記録する(S11乃至S14)。次に、記録した信号を再生する(S15)。そして、再生した信号に基づいて最適記録パワーを決定する(S16)。
テスト記録領域へのテストデータの記録に当たっては、テスト記録領域に対し記録を行いながら記録パワーを段階的に変更する。例えば図6に示すように、段階的に減少させる。そのために最初に記録パワーを初期値(Pi)に設定し(S11)、テスト記録領域(テストデータを記録すべき領域)のうちの、まだテストデータが記録されていない部分(空き領域)のうちの所定の長さの部分を指定して、そこにテストデータを記録し(S12)、記録パワーを変更し、例えば所定の区分幅(決定の分解能乃至ステップ)ΔPだけ減少させる(S13)。そして、記録パワーの変更が所定回数に達していないことを確認して(S15),ステップS12に戻り、変更後の記録パワーでテスト記録領域のうちの空き領域のうちの所定の長さの部分を再び指定して、そこにテストデータを記録する(S12)。記録パワーの変更が所定回数に達したときは(S14)、ステップS15に進む。ステップS12における空き領域のうちの所定の長さの部分の指定は、空き領域に属するセクタのアドレスを指定することにより行われる。
なお、ステップS14では、記録パワーの変更が所定回数に達したかどうかの判定を行う代わりに、記録パワーが所定値に達した(所定の最終値まで下がった)かどうかの判定を行うこととしても良い。
上記の段階的記録パワーの段階的変更の初期値は、ディスクの製造上のバラツキや記録条件(温度など)の如何を問わず、最適記録パワーが存在し得ると考えられる範囲(最大範囲)R1の上限(最大値)Pomaxであり、記録パワーの段階的変更の最終値は上記最大範囲の下限(最小値)Pominである。
ステップS15では、記録されたテストデータを再生し、図7に示したように記録パワーと再生信号品質(例えばジッタ)の関係を求め、最も再生信号品質が良くなる記録パワー(ジッタの場合には、ジッタが最小になる記録パワー)を最適記録パワーとして求める(S16)。
記録パワーとジッタとの関係を求める代わりに、記録パワーと再生信号振幅の関係に基づいて最適の記録パワーを求めても良い。実際の光ディスク装置においてはテスト記録領域の容量が限られていることや、最適記録パワーとジッタの関係を求めるには、時間を要するためである。さらに、記録パワーとアシンメトリ値との関係に基づいて、最適記録パワーを求めても良い。このような場合には、図3のジッタ検出回路68の代わりに、再生信号振幅検出回路、アシンメトリ値検出回路を設ける。
本実施の形態では、上記のように、隣接した記録層間では、テスト記録領域が互いにディスクの厚さ方向に重ならないように配置している。その理由は以下の通りである。即ち、テスト記録領域においては記録パワーが最適値と想定される値よりも小さい値から大きい値まで変化させて記録を行うため、高記録パワーでの記録も行われる。その記録パワーは光ディスク装置に依存して自由に決定され、規定することも困難であるため、テスト記録領域に対向する領域、即ち隣接する記録層の厚さ方向に互いに整列した領域に影響を及ぼす可能性が高い。そこで、このような影響を避けるため、隣接する記録層間では、テスト記録領域が互いに厚さ方向に重ならないようにした。
例えば、図8に示すように、例えば第3の記録層13に対して記録パワーを照射する際に、手前側、即ち光ピックアップ52の設けられた側にある第2の記録層12に対してもある程度の記録パワーが与えられることとなる。その影響の度合いは、記録層間の間隔により異なり、間隔が大きいほど光スポット径が大きくなり、エネルギー密度が小さくなり、受ける影響も小さくなるが、隣接する記録層(第2の記録層12)ではエネルギー密度もかなり大きく影響を無視できない。
一方、間に別の記録層が介在している記録層相互間、例えば第1の記録層11と第3の記録層13の間では、テスト記録領域同士が互いに厚さ方向に整列するようにしているが、その理由は以下の通りである。
まず、間に別の記録層が介在している記録層間では、上記のような、1つの記録層に記録を行うときの他の記録層への影響が小さい。例えば、図8において、合焦位置にある第3の記録層13から、隣接する第2の記録層12で隔てられた第1の記録層11への影響は、第2の記録層12への影響に比べて格段に小さく、無視できる程度である。これは、影響の度合いは、記録層間の距離の二乗に比例して低下するからである。
また、熱の拡散路を考慮しても、記録層は金属膜や色素等の比較的熱伝導率が大きい材料で構成されており、図8に矢印D1乃至D4で示すようにそれぞれの記録層に沿った熱拡散があり、そのうち、合焦位置にある第3の記録層13における熱拡散D3、それに隣接する第2及び第4の記録層12、14における熱拡散D2、D4のため、第1の記録層11に達する熱はかなり小さくなる。
3層以上の記録可能光ディスクにおいてはすべての記録層の記録領域が互いに重なり合わないようにすることも考えられるが、それには以下の問題がある。例えば第3の記録層13のテスト記録領域23の配置方法として、テスト記録領域23を第1の記録層11のテスト記録領域21及び第2の記録層12のテスト記録領域22の双方と重ならない更に異なる位置に配置する場合には、それらのテスト記録領域に対向する領域が増え、このような対向領域は通常のユーザデータの記録には適さないので、記録領域の利用効率が下がる。
また、例えば、再生専用領域とテスト記録領域とが対向するような配置にする場合などには、各記録層のディスク構造(再生専用領域の配置)が記録層ごとに異なることになり、ディスクの製造工程が複雑となる。さらにテスト記録やユーザデータの記録を行う場合のアドレス指定のための記録再生装置のプログラムが複雑となる。
それに対して、本実施の形態においては、例えば第3の記録層13のテスト記録領域23が第1の記録層11のテスト記録領域21と厚さ方向に整列した位置に配置されており、第3のテスト記録領域23に対応した位置に新たに対向領域を追加する必要がない。また、第3の記録層13内部の配置は第1の記録層11と同様とすることが可能で、ディスクの製造工程や記録再生装置のプログラムが簡単となる。
また、第4の記録層14のテスト記録領域24が第2の記録層12のテスト記録領域22と厚さ方向に整列した位置に配置されており、第4のテスト記録領域24に対応した位置に新たに対向領域を追加する必要がない。また、第4の記録層14内部の配置は第2の記録層12と同様とすることが可能で、ディスクの製造工程や記録再生装置のプログラムが簡単となる。
本実施の形態1では記録層が4層ある場合について示したが、3層や5層以上の記録層を有するディスクの場合も同様に、奇数層のテスト記録領域を互いに厚さ方向に整列した位置に形成し、偶数層のテスト記録領域を互いに厚さ方向に整列した位置に形成すれば良い。
さらに、上記のように、非記録領域31乃至34とテスト記録領域11乃至14とが互いに対向するようにテスト記録領域11乃至14の位置を定めることにより以下の効果が得られる。即ち、互いに隣接する層間で、テスト記録領域と重なり合うと、テスト記録領域と対向する領域が、テスト記録の影響を受けて、後にその領域にテスト記録を行う際、正しいテスト記録が行えなくなる可能性がある。そこで、記録パワーの影響を受けない非記録領域、例えば再生専用領域等がテスト記録領域に対向するような配置にすることにより上記の問題を解決することができる。
なお、上記の例では、再生専用領域が、テスト記録領域の対向領域に一致しているが、再生専用領域がテスト記録領域に対向する領域以外の領域をも占めるように構成されていても良い。そのような構造の一例を図9及び図10に示す。図9は、図1と同様の、ただし、ディスクの中心部を拡大して示す平面図、図10は、図2と同様の、図9のX−X線に沿う概略断面図である。
図9及び図10の光ディスクは、図1及び図2の光ディスクと同様である。しかし、奇数番目の記録層11,13の再生専用領域41、43が互いに厚さ方向に整列した位置に形成され、偶数番目の記録層12、14の再生専用領域42、44が互いに厚さ方向に整列した位置に形成され、奇数番目の記録層11、13における再生専用領域41、43の一部41a、43aと偶数番目の記録層における再生専用領域42、44の少なくとも一部42a、44aとが光ディスクの厚さ方向に互いに重ならないように形成されている。
そして、奇数番目の記録層11、13における再生専用領域41、43のうちの上記一部41a、43aの一部41b、43bに対向する位置に、偶数番目の記録層12、14におけるテスト記録領域22、24が形成され、偶数番目の記録層12、14における再生専用領域42、44のうちの上記一部42a、44aの一部42b、44bに対向する位置に、奇数番目の記録層11、13におけるテスト記録領域21、23が形成されている。
なお、奇数番目の記録層11、13における再生専用領域41、43のうちの上記一部41a、43aの全体に対向する位置に、偶数番目の記録層12、14におけるテスト記録領域22、24が形成され、偶数番目の記録層12、14における再生専用領域42、44のうちの上記一部42a、44aの全体に対向する位置に、奇数番目の記録層11、13におけるテスト記録領域21、23が形成されるようにしても良い。
図9及び図10に示される光ディスクを形成するには、最初に図9及び図10に示すように、再生専用領域41乃至44が形成された光ディスクを用意する。次に、それぞれの記録層に対し、上記したような手順でテスト記録を行うことにより、それぞれの記録層にテスト記録領域21乃至24を、図9及び図10に示す位置に形成する。
なおまた、図1及び図2に示した例では、テスト記録領域21乃至24に対向する非記録領域31乃至34が再生専用領域であるが、再生専用領域以外の非記録領域としても良い。テスト領域に対向する領域が再生専用領域であると、テスト記録領域への記録や再生が、再生専用領域のピットの影響を受けるおそれがあるが、再生専用領域をテスト領域に対向する領域以外の領域に配置し、テスト領域に対向する領域を、再生専用領域以外の非記録領域とすることでそのような問題を解決することができる。そのような記録領域の配置の一例を、図11及び図12に示す。図11は、図1と同様の平面図、図12は、図2と同様の、図11のXII−XII線に沿う概略断面図である。
図11及び図12の光ディスクは、図1及び図2の光ディスクと同様である。しかし、テスト記録領域21乃至24に対向する領域31乃至34が再生専用領域以外の非記録領域であり、テスト記録領域21乃至24及び対向領域31乃至34の外側で、これらに隣接した位置に再生専用領域41乃至44が形成されている。
図9及び図10の光ディスクや、図11及び図12の光ディスクの場合、記録装置は、各記録層(11乃至14のいずれか)のテスト記録に先立って、同じ記録層の再生専用領域(41乃至44のいずれか)から記録条件などを読み出し、その後で、光ピックアップの合焦点をテスト領域に移して、テスト記録を行う。その際、再生専用領域から読み出された記録条件などにより、テスト記録のための記録条件、少なくともその初期値を設定する。
上記のように、記録条件などを記録した再生専用領域がテスト記録領域に隣接ないし近接している配置とすれば、記録条件などを読み出す処理を行った後テストデータを記録領域までの合焦点の移動が少なくて済み、テスト記録に要する時間が短くて済むと言う利点がある。
実施の形態2.
図13はこの発明の実施の形態2の記録方法で記録された光ディスクを示す概略平面図である。図13に示す光ディスク2は、図1及び図2の光ディスク1と同様に、記録層が4層、即ち表面に近い側から順に第1、第2、第3、第4の記録層11、12、13、14が形成されている。第1乃至第4の記録層11、12、13、14には、それぞれの記録層に対する最適記録パワーを決定するためのテスト記録領域21、22、23、24が設けられている。
実施の形態1においては、奇数層と偶数層のテスト記録領域を共に光ディスク1の最内周付近、即ち最内周縁1aの近傍に配置していたが、実施の形態2においては、奇数層11、13のテスト領域21、23が最内周付近、即ち最内周縁1aの近傍に位置するのに対して偶数層12、14のテスト領域22、24が最外周付近、即ち最外周縁1bの近傍に配置されている。
このような配置とした場合の利点は以下の通りである。即ち、例えば第1の記録層11では、テスト記録領域21を最内周付近に形成することしているので、第1の記録層11の記録は最内周側から始まり、最内周付近のテスト記録領域でテスト記録を行い、その後、内周側から外周側に向かう順序でユーザデータの記録を行い、最外周側に達したときに第1の記録層11の記録が終わる。
なお、内周側でのテスト記録に当たり、事前にその外側であって隣接する位置にある再生専用領域に合焦点を移して記録条件情報などを読みこんだりするため、合焦点が若干内側に向かって移動したりするが、これは小さな(径方向の移動量が少ない)動きであり、このような動きがあったとしても、全体としては「内周側から外周側へ記録が進む」に該当すると言える。
次に第2の記録層12の記録を開始するには、合焦点を第1の記録層11から第2の記録層12に移動させる必要がある。このとき、第2の記録層12のテスト記録領域22を最内周付近に形成する場合には、合焦点を最外周側から最内周付近に移動させる必要があり、そのためのアクセス時間が掛かる。一方、本実施の形態のように、テスト記録領域22を最外周付近に形成する場合には、そのような第2の記録層12上での移動(テスト記録領域22に到達するまでの移動)の必要がなく、第1の記録層11の記録が終わった時点で最外周側にある合焦点を第1の記録層11から第2の記録層に移動させ、最外周側のテスト記録領域21でテスト記録を行って、その後最外周側から内周側に向かう順序でユーザデータの記録を行えば良い。従って、テスト記録のための時間を短縮することができる。
同様に、第2の記録層12の記録(テスト記録、及びユーザデータの記録)を全て完了し、合焦点がディスクの最内周側にあるとき、合焦点を第2の記録層12から第3の記録層13に移動させ、第3の記録層13への記録を始める場合、テスト記録領域23を最内周付近に形成することとするので、第3の記録層13上での移動の必要がなくなり、テスト記録のための時間を短縮することができる。
同様に、第3の記録層13の記録(テスト記録、及びユーザデータの記録)を全て完了し、合焦点がディスクの最外周側にあるとき、合焦点を第3の記録層13から第4の記録層14に移動させ、第4の記録層14への記録を始める場合、テスト記録領域24を最外周付近に形成することとするので、第4の記録層14上での移動の必要がなくなり、テスト記録のための時間を短縮することができる。
このように第1及び第3の記録層11、13、即ち奇数層のテスト記録領域21、23を最内周付近に形成し、第2及び第4の記録層、即ち偶数層のテスト記録領域22、24を最外周付近に形成することでテスト記録のための時間を短縮することができる。
なお、上記のようにする代わりに、第1及び第3の記録層11、13、即ち奇数層のテスト記録領域21、23を最外周付近に形成し、第2及び第4の記録層、即ち偶数層のテスト記録領域22、24を最内周付近に形成することとしても良く、その場合も同様の効果が得られる。
各記録領域を利用してテスト記録を行う手順や、各記録層に対応して最適記録パワーを決定する手順は実施の形態1と同様である。
実施の形態3.
図14はこの発明の実施の形態3の記録方法で記録された光ディスクを示す概略平面図である。図14に示す光ディスク2は、図1及び図2の光ディスク1や、図13の光ディスクと同様に、記録層が4層、即ち表面に近い側から順に第1、第2、第3、第4の記録層11、12、13、14が形成されている。図1及び図2の光ディスク1や図13の光ディスク2と異なるのは、各層においてテスト記録領域が最内周付近、即ち最内周縁1aの近傍と最外周付近、即ち最外周縁1bの近傍の双方に配置されていることである。具体的には、第1の記録層11は最内周付近にテスト記録領域21Aを有するとともに、最外周付近にテスト記録領域21Bを有する。同様に、第2、第3、第4の記録層12、13、14はそれぞれ最内周付近にテスト記録領域22A、23A、24Aを有するとともに、最外周付近にテスト記録領域22B、23B、24Bを有する。
このように各層において、最内周付近と最外周付近の双方にテスト記録領域を設けることの利点は以下の通りである。即ち、ディスクの記録を高速で行う場合、同じ線速度を得るためには最内周では最外周の倍近い回転数でディスクを回転させる必要があり、ディスクモータの使用限界を超える場合が多い。また、ディスクの記録を高速で行う場合、内周側と外周側とでは条件がかなり異なるため、最内周付近のテスト記録領域でテスト記録を行うことにより求められた最適記録パワーを外周側でのユーザデータの記録に用いると適切でない場合がある。また、最外周付近のテスト記録領域でテスト記録を行うことにより求められた最適記録パワーを内周側でのユーザデータの記録に用いると適切でない場合がある。そこで、図14に示すように、最内周付近と最外周付近の双方にテスト記録領域を設け、最内周付近のテスト記録領域でテスト記録を行うことにより求められた最適記録パワーと最外周付近のテスト記録領域でテスト記録を行うことにより求められた最適記録パワーの双方を用い、さらにユーザデータが記録される径方向上の位置に基づいて、その記録位置における最適記録パワーを決定することで、上記の問題を解決することができる。例えば、最内周付近のテスト記録領域でテスト記録を行うことにより求められた最適記録パワーを、内周側、即ち所定の径方向上の位置、例えば中間位置よりも内周側でのユーザデータの記録に利用し、最外周付近のテスト記録領域でテスト記録を行うことにより求められた最適記録パワーを外周側、即ち所定の径方向上の位置、例えば中間位置よりも外周側でのユーザデータの記録に利用することとする。或いは、ユーザデータの記録位置(半径方向上の位置)に応じて、最内周付近のテスト記録領域でテスト記録を行うことにより求められた最適記録パワーと最外周付近のテスト記録領域でテスト記録を行うことにより求められた最適記録パワーを加重平均することにより得られた記録パワーを用いてその記録位置におけるユーザデータの記録を行うこととしても良い。
実施の形態4.
上記の実施の形態1に関連して、テスト記録の手順について説明したが、実施の形態1のような手順の代わりに、以下のような異なる手順でテスト記録を行うことができる。
即ち、実施の形態1では、各層に対するテスト記録を一連の動作で行い、また、テストデータの記録における記録パワーの変更(図5のステップS13)における区分幅を、最適記録パワーを十分な精度で行うのに必要な値に設定しているが、上記の処理を複数の段階に分けて行っても良い。
以下に、2段階に分けて行う場合について説明する。この場合、最初の段階はいわば粗調整であり、テスト記録領域に、第1の所定の区分幅ずつ互いに異なる複数の値の記録パワーでテストデータの記録を行ない、記録されたテストデータを再生し、再生結果を評価することにより最適記録パワーの概略値を求める。第2の段階は、いわば微調整であり、テスト記録領域に、上記第1の所定の区分幅よりも小さい第2の所定幅ずつ互いに異なり、かつ上記最適記録パワーの概略値に近い範囲内の、複数の値の記録パワーでテストデータの記録を行ない、記録されたテストデータを再生し、再生結果を評価することにより、上記最適記録パワーのより正確な値を求める。
例えば、粗調整においては、ディスクの製造パラツキや記録条件(温度など)の如何を問わず、最適記録パワーが存在し得ると考えられる範囲(最大範囲)の全体に亘って比較的大きな区分幅(ステップ)を用いて記録パワーを変化させ、用いられている記録条件下で用いられているディスクの個々の層に関して最適記録パワーの概略値に近い範囲、即ち最適記録パワーが含まれると判断される範囲を求める。微調整においては、上記の最適記録パワーが含まれると判断される範囲中で比較的小さな区分幅(ステップ)を用いて記録パワーを変化させ、最適記録パワーを求める。
例えば、粗調整においては、上記の最大範囲R1にわたり、図15及び図16に示すように、比較的大きいステップΔP1で記録パワーを段階的に変更して記録パワーPqと記録パワー(Pq−ΔP1)までの範囲に最適値Poが含まれるとの判断をする。微調整においては、図17及び図18に示すように、記録パワーPqから記録パワー(Pq−ΔP1)までの範囲において、ステップΔP1より小さなステップΔP2で記録パワーを段階的に変更して、最適値Poを求める。
上記のこれらの処理をフローチャートで表せば図19及び図20のごとくである。このうち、粗調整を示す図19の処理は、概して図5と同じであり、ステップS21乃至S27がそれぞれステップS11乃至S17に対応するが、ステップS23における記録パワーの変更における区分幅(ステップ)がステップS13の区分幅よりも大きい。また、ステップS26においては、ステップS16のような最適記録パワーの決定が行われるのではなく、「最適記録パワーが含まれる範囲を求める」という処理が行われる。
微調整を示す図20の処理は、概して図5と同じであり、ステップS31乃至S37がそれぞれステップS11乃至S17に対応するが、ステップS31の記録パワー初期設定における初期値が、ステップS26で求められた範囲の上限に設定される。また、ステップS34の所定のパワー変更が完了したかどうかの判定ステップにおいては、記録パワーがステップS26で求められた範囲の下限に達したかどうかの判定が行われる。
また、上記のように2段階に分ける場合、粗調整が終わったら、直ちに微調整を行うこととしても良く、粗調整の後、別の処理を行い、その後微調整を行っても良い。
例えば、ディスクが複数の記録層、例えば2つの記録層を有し、その内の一つの記録層(第1の記録層)にユーザデータの記録を行い、その後他の記録層(第2の記録層)に対するユーザデータの記録を行う場合、第1の記録層におけるユーザデータの記録の開始前に、第1の記録層に対するテスト記録と、第2の記録層に対するテスト記録のうちの上記した第1の段階(粗調整)を行ない、第1の記録層に対するユーザデータの記録が終わってから第2の記録層に対するユーザデータの記録の開始前に上記した第2の段階の処理(微調整)を行うこととしても良い。
第1の記録層と第2の記録層に跨って連続記録を行う場合などには、第1の記録層に対するユーザデータの記録が終わってから第2の記録層に対するユーザデータの記録の開始までの時間は短いことが望まれ、一方、記録条件(温度など)は時々刻々変化するので、微調整は各記録層に対するユーザデータの記録の開始直前に行うことが望ましいが、上記の手順とすることで、上記の二つの要求に応えることができる。
上記の手順において、第2の記録層に対する第1段階の処理(粗調整)を、第1の記録層に対するテスト記録の前に行っても良く、第1の記録層に対するテスト記録の後に行っても良い。また、第1の記録層に対するテスト記録を、2段階に分けて行っても良く、図5を参照して説明したように1段階で行っても良い。
さらにまた、第1の記録層に対するユーザデータの記録が途中で中断される場合であって、その中断時間が第2の記録層に対するテスト記録の第1段階の処理(粗調整)を行うのに十分な長さを有する場合、その中断時間中に第2の記録層に対する粗調整を行うこととしても良い。要するに、第1の記録層に対するユーザデータの記録の終了の前に第2の記録層に対する粗調整を行っておけば、第1の記録層へのユーザデータの記録の終了と第2の記録層へのユーザデータの記録の開始前には第2の記録層に対する微調整のみを行えば良いので、時間を短縮することができる。
実施の形態5.
実施の形態1では、各記録層に対するユーザデータの記録に先立って、当該記録層に対するテスト記録を行っているが、このようにする代わりに、複数の記録層、例えばディスクのすべての記録層に対してテスト記録(S1乃至S3)を行った後、それらの記録層に対するユーザデータの記録(S4)を開始することとしても良い。
この場合、一つの記録層にテストデータを記録し(図5のステップS11ないしS14)、再生して(S15)、最適記録パワーを決定(S16)した後、別の記録層へのテストデータの記録(S11乃至S14)を行っても良く、複数の記録層にテストデータの記録(S11乃至S14)を行った後、それらの複数の記録層から順にテストデータを再生し(S15)、それぞれの記録層のための最適記録パワーの決定(S16)を行うようにしても良い。
このように複数の記録層に対してテスト記録を行った後、それらの記録層に対するユーザデータの記録を開始することとすれば、一つの記録層(第1の記録層)と別の記録層(第2の記録層)に跨って連続記録を行う場合などには、第1の記録層に対するユーザデータの記録が終わった後、(テスト記録を行う必要がないので、)直ちに第2の記録層に対するユーザデータの記録を開始することができるという利点がある。
各記録層に対するユーザデータの記録に先立って当該記録層に対するテスト記録を行うか、上記のように複数の記録層に対するユーザデータの記録に先立って当該複数の記録層のすべてに対するテスト記録を行うかを選択可能にすることもできる。例えば、記録装置に選択のための操作入力手段を設けておき、ユーザが操作入力手段の操作により選択するように構成することができる。ユーザは例えば複数の記録層に跨ると判断される記録を行う場合には、操作入力手段を操作して、複数の記録層に対するテスト記録を行わせる。
なお、上記のように複数の記録層に対するユーザデータの記録に先立って当該複数の記録層のすべてに対するテスト記録を行う場合には、図1及び図2に示すようにすべての記録層のテスト記録領域をディスクの最内周付近に集中して形成したり、或いは逆にすべての記録層のテスト記録領域をディスクの最外周付近に集中して形成することにより、合焦点を最内周付近又は最外周付近に位置させたままで、記録層間の移動のみを行えば良く、テスト記録時間を短縮することができるという効果が得られる。
実施の形態6.
以上の実施の形態で、各記録層に対するテスト記録を当該記録層へのユーザデータの記録の開始前に行い、決定された最適記録パワーを用いてその記録層へのユーザデータの記録を行うことを説明したが、これは必ずしも、その記録層の全体にわたって同じ記録パワーを用いることを意味せず、各記録層に対するユーザデータの記録の途中で、温度の変化などを検出してそれに基く補正をかけることとしても良い。
また、各記録層に対するユーザデータの記録の途中で、例えばユーザデータの記録が中断されたときに、テスト記録を行い、新たに決定された最適記録パワーを用いてそれ以降のユーザデータの記録を行なうこととしても良い。
この際、前にテスト記録を行ってからの所定値以上の温度の変化や所定値以上の時間の経過を条件として、上記した各記録層に対するテスト記録を行うようにしても良い。
実施の形態7.
さらに、実施の形態6で説明したように、複数の記録層、例えばディスクのすべての記録層に対してテスト記録(S1乃至S3)を行った後、それらの記録層に対するユーザデータの記録(S4)を開始する場合に、実施の形態6で説明したように、一つの記録層に対するユーザデータの記録の途中で、例えばユーザデータの記録が中断されたときに、テスト記録を行い、新たに決定された最適記録パワーを用いて上記一つの記録層に対するそれ以降のユーザデータの記録を行った場合であって、上記一つの記録層の記録が終わって別の記録層へのユーザデータの記録を開始する際には、上記一つの記録層に対するユーザデータの記録の終了時に用いていた記録パワーと、最初に複数の記録層に対するテスト記録を行った結果得られたそれぞれの記録層に対する最適記録パワー相互間の比を用いて、上記別の記録層へのユーザデータの記録を開始するようにしても良い。
例えば、第1及び第2の記録層に対するユーザデータの記録の開始前に第1及び第2の記録層に対するテスト記録を行った結果、第1の記録層の最適記録パワーがPo1a、第2の記録層の最適記録パワーがPo2aと決定された場合、第1の記録層に対するユーザデータの記録は記録パワーPo1aを用いて開始されるが、途中で記録が中断され、再度テスト記録を行った結果、最適記録パワーがPo1bと決定され、それを用いて第1の記録層のそれ以降の記録が行われた場合、第1の記録層へのユーザデータの記録の終了時に用いられていた最適記録パワーはPo1bである。また、最初に複数の記録層に対するテスト記録を行った結果得られたそれぞれの記録層に対する最適記録パワー相互間の比はPo2a/Po1aである。これらを用いて、
Po2b=Po1b×(Po2a/Po1a)
の計算を行い、求められたPo2bを第2の記録層に対する最適記録パワーとして第2の記録層に対するユーザデータの記録を開始する。
こうすることで、第1の記録層と第2の記録層に跨って連続記録を行う場合などには、第1の記録層に対するユーザデータの記録が終わった後、(テスト記録を行う必要がないので、)直ちに第2の記録層に対するユーザデータの記録を開始することができるという利点がある。
さらに、一つの記録層に対するユーザデータの記録の途中における中断時間が比較的長く、1つの記録層及び次に記録に用いられる別の記録層に対するテスト記録を行うのに十分な長さを有する場合、上記の一つの記録層及び上記別の記録層に対するテスト記録を再度行っておき、一つの記録層に対するユーザデータの記録の途中における中断時間が比較的短く、二つの記録層に対するテスト記録を行うには不十分で、かつ上記一つの記録層に対するテスト記録を行うには十分である場合には、上記一つの記録層のみに対するテスト記録を再度行っておき、上記一つの記録層に対するユーザデータの記録の終了時に用いていた記録パワーと、上記一つの記録層と別の記録層の双方に対して同時にかつ最後に行ったテスト記録を行った結果得られたそれぞれの記録層に対する最適記録パワー相互間の比を用いて、上記別の記録層へのユーザデータの記録を開始するようにしても良い。
この場合も、上記した態様での記録を行うかどうかを、ユーザが操作入力手段の操作により選択するように構成することができる。
この発明の実施の形態1の記録方法で記録された光ディスクの一例の概略平面図である。 図1の光ディスクのII−II線に沿う概略断面図である。 この発明の実施の形態1の記録方法の実施に用いられる光記録装置の一例を示す概略ブロック図である。 この発明の実施の形態1における記録の手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1におけるテスト記録の手順を示すフローチャートである。 テスト記録領域における記録位置と記録パワーの関係の一例を示す図である。 テスト記録位置とジッタの関係を示す図である。 集光スポットから各記録層への熱伝達を示す図である。 この発明の実施の形態1の記録方法で記録された光ディスクの他の例の概略平面図である。 図9の光ディスクのX−X線に沿う概略断面図である。 この発明の実施の形態1の記録方法で記録された光ディスクのさらに他の例の概略平面図である。 図11の光ディスクのXII−XII線に沿う概略断面図である。 この発明の実施の形態2の記録方法で記録された光ディスクを示す概略平面図である。 この発明の実施の形態3の記録方法で記録された光ディスクを示す概略平面図である。 この発明の実施の形態4の記録方法の粗調整におけるテスト記録領域内の記録位置と記録パワーの関係の一例を示す図である。 この発明の実施の形態4の記録方法の粗調整におけるテスト記録位置とジッタの関係を示す図である。 この発明の実施の形態4の記録方法の微調整におけるテスト記録領域内の記録位置と記録パワーの関係の一例を示す図である。 この発明の実施の形態4の記録方法の微調整におけるテスト記録位置とジッタの関係を示す図である。 この発明の実施の形態4の粗調整における記録の手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4の微調整における記録の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1,2 光ディスク、 11〜14 記録層、 20 ユーザデータ領域、 21〜24 テスト記録領域、 30 管理領域、 31〜34 非記録領域、 41〜44 再生専用領域、 52 光ピックアップ、 55 レーザ駆動回路、 56 サーボ制御回路、 58 中央制御回路、 66 テストパターン発生回路、 67 再生回路、 68 ジッタ検出回路。

Claims (2)

  1. 3層以上の記録層を有し、
    それぞれの記録層に再生専用領域を有し、それぞれの記録層にユーザデータを記録する際の最適記録パワーを決定するためのテストデータの記録によりテスト記録領域が形成される光ディスクにおいて、
    奇数番目の記録層の前記再生専用領域が互いに光ディスクの厚さ方向に整列した位置に形成され、偶数番目の記録層の前記再生専用領域が互いに前記厚さ方向に整列した位置に形成され、
    前記奇数番目の記録層における前記再生専用領域が前記偶数番目の記録層における前記再生専用領域に前記厚さ方向において重なる部分と重ならない部分とを有し、
    前記偶数番目の記録層における前記再生専用領域が前記奇数番目の記録層における前記再生専用領域に前記厚さ方向において重なる部分と重ならない部分とを有し、
    前記奇数番目の記録層における前記再生専用領域のうちの、前記偶数番目の記録層における前記再生専用領域に前記厚さ方向において重ならない部分の全体又はその一部に対向する位置に、前記偶数番目の記録層における前記テスト記録領域が形成され、
    前記偶数番目の記録層における前記再生専用領域のうちの、前記奇数番目の記録層における前記再生専用領域に前記厚さ方向において重ならない部分の全体又はその一部に対向する位置に、前記奇数番目の記録層における前記テスト記録領域が形成される
    ことを特徴とする光ディスク。
  2. 前記再生専用領域には、当該ディスクに対する記録条件が記録されていることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
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