JP4361210B2 - 廃棄物生分解性細菌 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
廃棄物を生分解する細菌に関する。
【0002】
【従来の技術】
背景
人間の産業活動は、必ず産業廃棄物を生じる。これらの産業廃棄物は、主として、工場、農業、水産業および食品加工業から排出された無機廃棄物および有機廃棄物からなる。これらの廃棄物を分解し、または取り扱うための高い費用は、これらの産業が負担している。これらの費用は、これらの産業および他の産業が関連するビジネスの市場拡大を妨げている。
【0003】
現在、廃棄物を利用するために有機廃棄物発酵および処置システムが開発されている。これらのシステムを使用すると、一般に、土壌改良剤および堆肥などの生物活性物質を生産することが可能である。
【0004】
バイオマス発酵の製造および販売や、水産業並びに植物および動物性のバイオプロセス産業から生じた廃棄物を、生物反応調整剤、飼料、化学肥料または発酵剤へ変換し得る処理方法は有用である。そのような方法には、廃棄物分解に有用な、廃棄物を処理するシステムおよび新規発酵剤が含まれる。そのようなシステムを使用した場合、以下のことが可能である。1)廃棄物処理費用を減じること、2)環境の汚染を防ぐこと、3)例えば、農地などの土壌を改良すること、および4)生物学的に活性な再使用可能な物質を産出すること。
【0005】
したがって、出願人は、脂質、タンパク質、炭水化物および木材繊維を分解し得る新規の細菌を探索した。そのような細菌は、廃棄物の生分解での多数の異なった目的に対して有用である。この生分解の新システムは、異なった種類の廃棄物を処理し、更に、廃棄物分解方法の適用性を広げることができるであろう。
【0006】
好熱性細菌は急速に増殖するので、出願者らはそれらの細菌に的を絞った。また、この分野では、多数の点から、好熱性細菌が、バイオプロセス法での利用にあたって最も安全で且つ最も効果的な細菌であると考えられる。
【0007】
好熱性細菌は次のような理由から理想的な選択である。すなわち、好熱性細菌は、
1)よく研究されている上、特性が決定されており、
2)好気性であり、
3)組換えDNAを目的とした操作が可能であり、
4)特定の至適高温で生育可能であり、
5)導入された外来遺伝子を安定して維持することが可能であり、および
6)外因性のタンパク質を生産する導入された外因性遺伝子を効率的且つ予測可能に発現するからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
発明の概要
本発明は、SH2Aと称し、且つATCC受託番号第55926号として寄託されている微生物またはそれに由来する突然変異株の生物学的純粋培養物を提供する。さらに、本発明は、SH2Bと称し、且つATCC受託番号第202050号として寄託されている微生物またはそれに由来する突然変異株の生物学的純粋培養物を提供する。
【0009】
本発明は、有機物質を分解する方法であって、SH2Aと称し、且つATCC受託番号第55926号として寄託されている微生物、またはその分解活性を保持しているそれに由来する突然変異株の有効な分解量で、該有機物質を処理し、それによって該物質を分解することを具備する方法を提供する。
【0010】
さらに、本発明は、分有機物質を分解する方法であって、SH2Bと称し、且つATCC受託番号第202050号として寄託されている微生物、または解活性を保持しているそれに由来する突然変異株の有効な分解量で、該有機物質を処理し、それによって該物質を分解することを具備する方法を提供する。
【0011】
また、本発明は、SH2Aと称し、且つATCC受託番号第55926号として寄託されている微生物またはそれに由来する突然変異株の増殖方法であって、該微生物の増殖を促進するのに効果的な温度および培地で該微生物を培養することを具備する方法を提供する。
【0012】
さらに、本発明は、SH2Bと称し、且つATCC受託番号第202050号として寄託されている微生物、またはそれに由来する突然変異株の増殖方法であって、該微生物の増殖を促進するのに効果的な温度および培地で該微生物を培養することを具備する方法を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、SH2Aと称し、且つATCC受託番号第55926号として寄託されている微生物、またはそれに由来する突然変異株の生物学的純粋培養物である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本出願は、1997年11月26日に出願された米国出願番号第08/979,586号の一部継続出願であり、その内容は引用によって本明細書に組み込まれる。
【0015】
本発明全体にわたって、多数の刊行物を引用する。それにより、これらの刊行物の開示を引用によって本明細書に組み込み、本発明が関係する技術分野についてより十分に記載する。
【0016】
発明の詳細な説明
この出願の全体にわたって、特定ヌクレオチドの表示は、核酸のコード鎖上に存在するヌクレオチドについてのものである。特定のヌクレオチドを示すために、次の標準略語を明細書全体にわたって用いる。C=シトシン、A=アデノシン、T=チミジン、G=グアノシン。
【0017】
本明細書で使用する場合、「好気性」とは、酸素に適応する、または酸素を要求することを意味する。
【0018】
本発明は、SH2Aと称し、且つATCC受託番号第55926号として寄託されている微生物、またはそれに由来する突然変異株の生物学的純粋培養物を提供する。
【0019】
バクテリウム属菌株、バシルス・ミドウスジ・SH2A(Bacillus midousuji SH2A)は、特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の条項に基づき、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection;ATCC、米国、20852、メリーランド、ロックヴィル、Parklawn Drive12301)へ1997年1月21日に寄託した。バクテリウム属の菌株SH2Aには、ATCC受託番号55926が付与された。
【0020】
更に、本発明は、SH2Bと称し、且つATCC受託番号第202050号として寄託されている微生物、またはそれに由来する突然変異株の生物学的純粋培養物を提供する。
【0021】
バクテリウム属菌株、バシルス・ミドウスジ・SH2B(Bacillus midousuji SH2B)は、特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の条項に基づき、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection;ATCC、米国、20852、メリーランド、ロックヴィル、Parklawn Drive12301)へ1997年10月24日に寄託した。バクテリウム属の菌株SH2Bには、ATCC受託番号202050が付与された。
【0022】
また、本発明は、有機物質の分解方法であって、SH2Aと称し、且つATCC受託番号第55926号として寄託されている微生物、またはその分解活性を保持しているそれに由来する突然変異株の有効な分解量を用いて、該有機物質を処理し、それによって該物質を分解することを具備する方法を提供する。
【0023】
特許請求の範囲の発明に記載された微生物の有効な分解量の決定は、当業者の知識の範囲内である。目的の廃棄物を効果的に分解するのに必要な細菌の量を決定することができるものには様々な方法がある。
【0024】
さらに、本発明は、有機物質の分解方法であって、SH2Bと称し、且つATCC受託番号第202050号として寄託されている微生物、またはその分解活性を保持しているそれに由来する突然変異株の有効な分解量を用いて、該有機物質を処理し、それによって該物質を分解することを具備する方法を提供する。
【0025】
上述の細菌株によって分解される有機物質には可塑性物質、特にポリエチレンが含まれるが、これに限定されるものではない。ある具体的な実施形態においては、その細菌株を用いて処理する前にポリエチレンに照射して分解工程を促進してもよい。特に、そのような実施形態では、紫外線でポリエチレンを照射することができる。
【0026】
また、上述の細菌株によって分解される有機物質には、タンパク質、特に家庭や、食品加工、農業、酪農または水産業などの産業からの廃産物を含んでいてもよい。具体的な実施例として、木材パルプ、紙製品、甲殻類、コーヒー豆滓、マグロ頭部、イカおよびこれらの産業の他の副産物が含まれるが、これに限定されるものではない。さらにまた、これらの細菌は厨房廃棄物を分解することができる。厨房廃棄物には、紙製品、甲殻類、コーヒー豆滓、マグロ頭部、イカ、並びに厨房貯蔵所、ごみ置き場および他の消費者が使った廃棄物中に見つけ出される他の副産物が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0027】
また、本発明は、糖を含有する有機物質を上述の方法によって分解することを提供する。特に、そのような糖類にはマンノース、マルトース、トレハロース、フラクトースおよびラフィノースが含まれるが、これに限定されるものではない。これらの糖の多くは、厨房廃棄物で確認されるであろう。また、例えば、果物などの食品加工および農業の産業における副産物でもある。
【0028】
また、該有機物質にはアミノ酸を基礎とする化合物が含まれる。これらの化合物は、天然で生じた、または合成のタンパク質、ポリペプチド、ペプチドであってもよい。
【0029】
また、該有機物質には、核酸分子、特にデオキシリボ核酸分子が含まれていてもよい。DNAse活性がこれらの細菌株中で検出されている。
【0030】
上記の同定方法は、約62℃から約100℃の温度で行うことができる。特に、その細菌株の至適増殖温度は約62℃であった。しかしながら、そのバイオプロセスはより高温で生じるかもしれない。当業者は、これらの細菌株を用いて物質を分解するための至適温度を決定することができるであろう。
【0031】
上述の同定方法は、約5.0から約8.0のpH、特に約7.4のpHで行うことができる。
【0032】
さらに、これらの細菌株は、好気性環境下の上述の同定方法で用いることができる。本発明は、また、SH2Aと称する微生物、SH2Bと称する微生物、またはそれらの組み合わせを汚泥に加えることを具備する汚泥の処理方法を提供する。ある実施形態では、その汚泥は有機汚泥である。
【0033】
また、本発明は、SH2Aと称し、且つATCC寄託番号第55926で寄託された微生物またはそれに由来する突然変異株の増殖方法であって、該微生物の増殖を促進するのに効果的な温度および培地で微生物を培養することを具備する方法を提供する。
【0034】
その上、また、本発明は、SH2Bと称し、且つATCC寄託番号第202050号で寄託された微生物またはそれに由来する突然変異株の増殖方法であって、該微生物の増殖を促進するのに効果的な温度および培地で微生物を培養することを具備する方法を提供する。
【0035】
その細菌株は、約62℃から約100℃の温度で、特に約62℃の温度で増殖可能である。
【0036】
pHに関しては、約5.0から約8.0、特に約7.4のpHでその細菌株は増殖可能である。
【0037】
上述のように、これらの微生物の増殖を促進するのに有効な培地は広く知られている。これらの微生物の増殖を促進するのに有効な培地は当業者には公知であろう。具体的な実施形態において、出願者はトリプチカーゼ大豆培地(trypticase soy medium)を用いた。
【0038】
本発明を以下の実験詳細の項で説明する。これらの項は、本発明を理解しやすくする目的で記述したものであり、特許請求の範囲に記載した本発明をいかなる方法において制限することを意図するものではなく、またそのように解釈すべきものではない。
【0039】
(実施例1)
試料および方法
細菌株:単離物の起源
菌株SH2Aおよび菌株SH2Bは、日本の大阪にて収集した堆肥の試料から単離した。
【0040】
培養方法および培地
一般的な好気性技術をすべての実験で用いた。菌株SH2AおよびSH2Bは、64℃でトリプチカーゼ大豆培地(BBL)上で培養した。
【0041】
胞子形成試験
栄養寒天培地(Oxoid、UK)を胞子形成のための試験に用いた。平板に一晩培養物を接種し、次に、64℃で5日間までインキュベーションして胞子の存在を検出した。
【0042】
培養細胞の耐熱性はトリプチカーゼ大豆液体培地中で決定した。60℃、70℃、80℃および90℃でそれぞれ一晩インキュベーションした後、その細胞の生存度を64℃でトリプチカーゼ大豆寒天平板上に継代培養することにより測定した。
【0043】
形態学的特性
形態学的特性は、位相差顕微鏡法および走査型電子顕微鏡法により決定した。
【0044】
分析技術
好気性生活は、スタフィオグラム・アイデンティフィケーション・キット(Staphyogram Identification kit、テルモ、日本)で培養物を増殖させることにより達成した。酸産生は、マンノース、ラクトース、マルトース、グリセロール、サリシン、トレハロース、スクロース、マンニトール、フラクトースおよびラフィノースの存在状態下で試験した。インドール生成はコバックス試薬(Kovacs reagent)で試験した。硝酸還元はグリース試薬(Griess’s ragent)で試験した。また、β−グルコシダーゼ、β−グルクロニダーゼ、アルギニンデヒドラーゼおよびウレアーゼ活性は、スタフィオグラム・アイデンティファイ・キット(Staphyogram Identification kit)で検出した。デオキシリボヌクレアーゼ(DNAase)の生成は、サケ精子DNAを用い、1.5NのHClとのDNA沈殿反応の後、ハロー(halo)形成を評価する寒天平板方法によって検出した。該細胞による高耐塩性は、7.5%NaCl含有トリプチカーゼ大豆寒天平板でその細菌培養物を一晩64℃で増殖させることによって決定した。カナマイシンおよびアンピシリン耐性は、これらの抗生物質をそれぞれ50μg含有するMuller−Hinton寒天平板で細胞を一晩64℃で増殖させることによって測定した。溶血反応は、5%の羊血液含有トリプチカーゼ大豆寒天平板で一晩64℃で測定した。グラム染色は、標準的な方法を用いて行った。
【0045】
16S rRNA配列の研究
購入可能なキット(Gene Amp kit,Geneclean spin)を使用して、ゲノムDNAの精製、並びに単離SH2Aの16S rRNA遺伝子セグメントの増幅および精製を行った。精製PCR産物を直接に塩基配列決定した。シーケンシングは、製造者(Applied Biosystems, LTD)によって推奨されるプリズム・ジオキシ・ターミネーティング・サイクル・シーケンス・キット(Prism dideoxy terminating cycle sequence kit)を使用して、ABI自動DNAシークエンサーで行った。増幅およびシーケンシングのために用いたプライマーは、16SRR I:cag cag ccg cgg taa tac (配列番号1)、および16SRR VIII:gat tag ata ccc tgg ta (配列番号第2)である。16S rRNA遺伝子セグメント(DNA Strider)に対して得られたDNA配列は、リボソーム・データベース・プロジェクト(Ribosomal Database Project)およびゲンバンク(Genbank)から入手した16S rRNA配列とともに並べ、比較した。16S rRNA遺伝子配列に対して得られたDNA配列は、公知の細菌(図1)と比較してユニークであった(配列番号3)。
【0046】
マグロ頭部の生分解およびドコサヘキサエン酸(DHA)の抽出
冷凍のマグロ頭部(DHA27%)の100キログラムを1×1011細胞の菌株SH2Aの懸濁液とビタミンEの10gと混合し、4時間または8時間、75℃でインキュベートした。生分解された試料をDHAついて分析した。各試料からの鹸化したマグロ油について、60℃で4NのNaOH−エチルアルコールで処理することによって分析した。遊離脂肪酸をn−ヘキサン抽出によって得た。脂肪試料中のDHAの分析は、ガス‐液体クロマトグラフィー(GLC)を使用して行った。
【0047】
ポリクロロビフェニル(PCB)の生分解
20ppmの各異性体PCBを含むトリプチカーゼ醤油ブロスに1×10細胞/mlの菌株SH2Bを接種し、5日まで64℃でインキュベートした。インキュベーション後、該試料をn−ヘキサンで抽出し、GLCを用いて分析した。
【0048】
重金属(カドミウム)の細菌蓄積
トリプチカーゼ大豆液体培地中のCd(NO)4HO6μg(2.2ppmのカドミウム)に1×10細胞/mlの菌株SH2Bを混合し、3日間、64℃でインキュベーションした。インキュベーション後、その試料を細菌細胞がペレットになるまで遠心分離し、その上清をカドミウム原子赤外線吸光度によって測定した。
【0049】
可塑性物質の分解
1cmのポリエチレンビニルシートに140nmの紫外線照射を1時間行い、トリプチカーゼ大豆液体培地の中で菌株SH2Bと共に64℃で2日間インキュベーションした。処理した試料のビニル表面について、走査電子顕微鏡分析を行った。
【0050】
結果
堆肥化された葉および枝の中で発見された細菌株を見つけた場所から、菌株SH2AおよびSH2Bをバシルス・ミドウスジ(Bacillus midousuji)と名付けた。
【0051】
1.異なる培地での活性
結果から、本菌株は、自発的に胞子を形成し得るグラム陽性桿菌であることがわかった。SH2Aは、マンノース、マルトース、サリシン、トレハロース、スクロース、マンニトール、フラクトースおよびラフィノースから酸を生成した。また、SH2Aは、インドール産生、硝酸還元、β−グルコシダーゼ、β−グルクロニダーゼ、ウレアーゼ、およびDNAase活性について陽性であった(表I)。
【0052】
【表1】
Figure 0004361210
【0053】
SH2Aは、50μg/ml濃度のカナマイシン、および50μg/ml濃度のアンピシリンに対してともに感受性である(表II)。
【0054】
【表2】
Figure 0004361210
【0055】
菌株SH2Aは、トリプチカーゼ大豆寒天培地上に平滑なコロニー表面を示し、トリプチカーゼ大豆液体培地での増殖中に均質な懸濁を生じた。
【0056】
別の菌株、SH2Bは、マンノース、マルトース、サリシン、トレハロース、スクロース、マンニトール、フラクトースからの酸産生に対し陽性であり、また、インドール産生、硝酸還元、β−グルコシダーゼ、β−グルクロニダーゼ、ウレアーゼおよびDNAase活性に対しても陽性であった(表I)。
【0057】
本菌株は、50μg/ml濃度のカナマイシンに耐性があるが、50μg/ml濃度のアンピシリンには感受性であった(表II)。
【0058】
菌株SH2Bは、トリプチカーゼ大豆寒天培地上で粘着性コロニーを形成し、トリプチカーゼ大豆液体培地中では糸状性の増殖を示した。
【0059】
SH2AおよびSH2B菌株の両方は好熱性超高温細菌(thermophilic extremophiles)であり、増殖ためには少なくとも62℃が必要である。
【0060】
菌株SH2AおよびSH2Bは、7.5%のNaCl含有培地で増殖した。これらの菌株には、羊血液寒天培地平板における溶血活性は認められなかった(表II)。
【0061】
他の細菌のrRNA遺伝子を用いて16S rRNA遺伝子に対する配列を比較したところ、両菌株ともにバチルス属の新規種であることがわかった(図1)。
【0062】
2.マグロ頭部の生分解およびDHAの抽出
27%のDHAを含むマグロ頭部を菌株SH2Aによって生分解した。4時間および8時間のインキュベーション時間の後、遊離DHA濃度は60%まで増加した。
【0063】
3.PCBの生分解
20ppmのPCBは、5日間の培養の後に、菌株SH2Bにより完全に分解された。
【0064】
4.重金属(カドミウム)の細菌蓄積
1×10細胞/mlの菌株SH2Bを含むトリプチカーゼ大豆液体培地中のCd(NO)4HOの6μg(カドミウム2.2ppm)を、3日間、64℃でインキュベーションした。インキュベーション時間の後、その試料を遠心分離し、その上清を分析した。3日間のインキュベーションの後、その上清には0.036ppmのカドミウム濃度が含まれていた(0.016倍希釈)。
【0065】
5.可塑性物質分解
1cmのポリエチレンビニルシートの試料に140nmの紫外線照射を1時間行い、トリプチカーゼ大豆液体培地中で菌株SH2Bを加えて64℃で2日間インキュベーションした。走査電子顕微鏡分析により、生分解を示す証拠が確認された。すなわち、可塑性物質表面に孔が生じていた。対照の可塑性物質表面(UV非照射)は、細菌細胞の存在または不在において無損傷のままであった。出願人は、無損傷の可塑性物質がポリ含水炭素フイルムであり、またUV照射がフイルムを、細菌細胞が付着し、増殖し、可塑性物質の分解を引き起こし得るカルボキシル化フイルムに変換するのではないかと推測している。
【0066】
(実施例2)
細菌株:単離物の起源
菌株SH2Aおよび菌株SH2Bは、日本の大阪にて収集した堆肥の試料から単離した。
【0067】
培養方法および培地
一般的な好気性技術をすべての実験で用いた。菌株SH2AおよびSH2Bは、64℃でトリプチカーゼ大豆培地(BBL)上で培養した。
【0068】
イカの生分解
イカ100キログラムを菌株SH2Aの細胞懸濁液と混合し、6時間、62℃でインキュベーションした。生分解された試料をDHA、EPAおよびPCB、並びに脂肪酸などの他の特徴について分析した。遊離脂肪酸はn−ヘキサン抽出によって得た。脂肪試料中のDHAの分析は、ガス液体クロマトグラフィー(GLC)を用いて行った。また、PCBの分析もGLCを用いて行った。
【0069】
結果
65℃で6時間インキュベーションした後の菌株SH2Aを用いたイカの分解の結果を表IIIに示した。
【0070】
【表3】
Figure 0004361210
【0071】
結論
マグロ頭部の生分解およびDHAの抽出
イカを菌株SH2Aによって生分解した。65℃で6時間インキュベーションした後、イカの分解の証拠が確認された。
【0072】
(実施例3)
分子および細胞生物学の研究から生じた商業活動の展開は、発酵バイオテクノロジーの明るい前途を保証する。長期的には、再生可能な原料の発酵が、バルク化学物質の原料としての枯渇の再生不可能な化石燃料に取ってかわるかもしれない。
【0073】
遺伝工学における最近の重要な発展は、産業発酵工学の範囲および可能性を広げた。遺伝工学を使用し、細菌および他の好適な生物に外来遺伝子を挿入することによって、遺伝可能な物質の新しい組合せを構築することができる。発酵工学の主要な担い手のうちの1つであるバチルス属は、そのような遺伝子工学実験用の好適な細菌宿主として用いることができる。
【0074】
サッカロマイセス属(Saccharomyces)およびアスペルギルス属(Aspergillus)などの真核生物の微生物は、特に、酵素等の組換え非医薬品を生産するにあたって、バチルス属(Bacillus)などの原核生物よりもタンパク質合成および分泌系が著しく複雑である。
【0075】
構造遺伝子の翻訳産物であるタンパク質およびペプチドは、組換えDNA技術を用いる第1の明白な標的である。今後、鍵酵素(key enzymes)の遺伝工学によって、代謝産物産生を改善する第1代謝系および第2代謝系を操作できる可能性がある。
【0076】
100℃まで基質を分解する能力を有する、高温安定性酵素を産生する好熱性のバチルス属は、基質加水分解工程を効率化するだけでなく、非常に安定した特性で他の酵素を単離または構築する起動力を生じる。
【0077】
細菌はタンパク質を高水準で発現することができる。一般に、グラム陰性細菌は、細胞外タンパク質分泌細胞として優れてはいないが、グラム陽性細菌は、細胞外タンパク質の分泌に著しく優れている。したがって、SH2AとSH2Bなどの好熱性バチルス属は工業用酵素の好適な産生細胞であろう。
【0078】
出願人は、可能な限りDNA組換えによって、細菌株SH2AおよびSH2Bの改良を開発し、複数の目的に使用可能な、急速に増殖するが、安全で有効な組換え細菌を提供する。例えば、出願人は、さらに、脂質、タンパク質、炭水化物、または繊維分解を増強する遺伝子を導入することを計画している。材料が廃棄物から容易に回収され、また、ほんのわずかな操作工程を必要とするだけであるので、脂質は理想標的である。その後、処理した脂質を細菌によって廃棄物中で分解することができる。
【0079】
(実施例4)
脱水による有機汚泥脱水およびバシルス・ミドウスジ菌株を用いた凍結解凍処理の方法
1.汚泥の一般的な概念
排水からの除去懸濁物質中には、分離段階で沈殿し濃縮する部分と、汚泥と称する部分がある。汚泥は遊離物質、懸濁物質、中和生成物などからなり、その濃度は数千ppmから数万ppmsの範囲にあり、また、分散粒子の大きさはコロイドから粗いものまで多様である。
【0080】
水処理工程から生じた汚泥は、廃棄物として処理しなければならない。そのためには、まず脱水し、その濃縮状態でさえ高水分含量であるので、その質量を低減しなければならない。
【0081】
汚泥の特性は、含まれている微粒子、縮合剤などの添加剤および製品、並びに粒度分布によって変わる。一般に、汚泥の脱水工程は、実行が困難であり、汚泥処理の大きな問題となっている。
【0082】
2.脱水方法
現在的に実施可能な汚泥脱水方法には以下のものがある。乾燥床方法(実施が容易、しかし広い用地が必要)、遠心分離法(ほとんどの生汚泥および消化汚泥に適用)、加圧濾過法、真空濾過方法(本実験での真空濾過として使用)。
【0083】
3.凍結/解凍方法
汚泥に縮合剤を添加することによって水分を除去し、次に、上記方法によって汚泥を脱水することによる1つの主要な欠点は、縮合剤が汚泥の全体量を増加するということである。また、これは、質量を低減するという脱水の所期の目的に反するものであり、そのような方法は不適当である。
【0084】
この問題を解決するために開発された方法の1つが凍結/解凍方法である。イギリスで最初に使用されたこの方法は、理想的条件で凍結した汚泥を解凍し、次いでそれを濾過した場合、脱水率が縮合剤添加法で達成されるのと等しいか、または優れているという結果を示した。
【0085】
4.凍結/解凍処理の原理
凍結解凍処理による材料処理の目的は粒子を拡大させることであり、それは粒子表面積を縮小し、その結果、粒子表面に付着する水分を低減するとともに、粒子内の水分を除去する。この脱水効果を指示する理論が検討されている公表報告書はほとんどない。G.S.ロングスドン(G.S.Longsdon)ら(米国)が図2のような理論を記載している。
(1)図2では、該容器底部が冷却表面として明示されており、まず、純水がその冷却表面から凍結する。氷を形成するための十分な水移動で、汚泥固形物は成形する氷と混合することなく、層中の凍結表面の表面で圧縮される。
(2)汚泥粒子並びに凍結境界に接する表面に付着している水の間の水は、毛管力によってこの凍結法を実施している間に氷になる。脱水された固形物層からの抵抗により、水移動はスローダウンし、集められた固形物層は氷に取り込まれる。
(3)凍結境界の成長は、水が自由に移動している領域まで続き、上述の工程は継続する。
【0086】
5.凍結/解凍処理の特性
凍結/解凍処理の特性については、以下のように述べることができる。
a.化学薬品を使用することなく脱水処理を行うことができる。従って、
i.最終段階で処分され得る汚泥の量が増加しない;
ii.添加剤による二次汚染の危険がない。(濾過助剤として用いられる石灰を土地に入れた場合、土壌はアルカリ性になり、いかなる植物の成長も妨げる。)
b.水を再び加えても、最終産物はそのオリジナルの状態に戻ることはない。(これは埋めたて処分の間重要となる)。
c.濾過流体は使用後さらに清澄を維持する。(水処理施設では、環境によって、それを供給源水として再使用してもよい)。
d.焼却および乾燥との比較
I.汚泥を標準温度以下で処理することができ、煙および臭気などの二次汚染の危険はない;
ii.材料および腐食の問題を最小限にすることができる;
iii.脱水工程に必要なエネルギー使用量が小さくてすむ;
iv.メンテナンス方法が簡単なので、人件費が削減できる。その工程は完全に自動化することができる。
【0087】
6.凍結/解凍融合処理の制限
汚泥は主として、有機汚泥(家庭廃棄物水からの排水)、無機汚泥(クロム、酸性洗浄剤排水および水処理施設から汚泥)、前記2つの混合、の3つに分類することができる。有機汚泥では、処理可能な水負荷濃度に関し、その脱水効果は無機汚泥ほど広範ではない。現在、無機汚泥に対する凍結/解凍処理の実施に労力を注いできているが、この処理方法では、処理可能な有機含有量濃度の限界が50%であり、排水処理に不適当である。これは、排水中の有機含有量濃度が無機含有量濃度よりも高く、結合した水除去が困難となっているためである。
【0088】
7.微生物の分解
本実験の目的は、有機汚泥に対する凍結/解凍処理の効果を改良することであり、高温での微生物分解によって、我々は汚泥から結合水を除去することを試みている。さらに、我々は、混合物へ添加することにより、界面活性剤および培養物溶解酵素の効果を検討した。
【0089】
I.材料および機器
1.好熱菌
バシルス・ミドウスジ ATCC5926 SH2A、SH2B。
【0090】
2.サポニン
洗浄剤はアマゾン植物(amazone plant)から調製した。
【0091】
3.酵素
Achromobacter litycus(Pure Chemical Inc.)由来。
【0092】
4.汚泥
水処理施設、有機汚泥排水処理施設から得た濃縮無機汚泥、および標準活性汚泥(グルコース、ペプトン、リン酸カリウムを含むpH7の培地でインキュベートされたもの)。実験で用いる汚泥は、沈殿して濃縮した。
【0093】
5.汚泥凍結システム
2×25×25cmのステンレス容器を汚泥凍結容器として使用した。汚泥の凍結は、不凍液冷却によって摂氏−40℃に調節することができる低温一定温度深皿(low constant temperature basin、ADVANTEC INC.)に直接汚泥を入れることにより行った。
【0094】
6.Nutch装置
汚泥の脱水は、排水試験方法におけるNutch装置により実施した。
【0095】
7.赤外線水分測定
この装置は、赤外線で試料を乾燥し、その工程で得られた水分蒸発から質量の変化を測定することによって水分含有量および固形含有量を測定する(Kett Inc.FD-240)。乾燥質量低減法(dry mass reduction method)と呼ばれるこの工程は、最も基本的な測定の1つであり、多くの組織で公式標準測定法として採用されている。
【0096】
II.実験方法
1.凍結/解凍方法
水処理施設からの汚泥(無機汚泥)、微生物分解が行われた排水処理施設からの汚泥(有機汚泥)、および標準汚泥を汚泥凍結容器に入れた。その後、低温一定温度深皿にその凍結容器を置き、そこで、汚泥試料を−10℃で3時間凍結した。その後、熱水で汚泥試料を解凍した。
【0097】
2.微生物分解方法
有機汚泥試料を50mlの蓋付き容器中に入れた。汚泥試料にB.midorisujiを接種し、次に、62℃で16〜18時間培養した。その後、微生物分解を行った。
【0098】
3.サポニン処理
有機汚泥に対し、サポニン0.2mlを汚泥20mlごとに添加した。
【0099】
4.酵素処理
有機汚泥に対し、酵素0.01gを汚泥40mlごとに添加し、37℃で18時間保持した。上述の1〜4の方法および処理組み合わせることによって、水分量および濾過速度を測定した。水分および濾過速度の測定は、以下のように行った。
【0100】
(1)濾過速度の測定
Nutch装置に汚泥試料を入れた。減圧工程の間、時間経過に従って濾過流体の量を測定した。得られたグラフ上に示された角度から、濾過速度を計算した。
【0101】
(2)汚泥水分の測定
汚泥試料を上述の処理方法で濾過した後、水分量を赤外線水分測定によって測定した。
【0102】
5.燃焼完了(burnt out)の測定
各汚泥の有機物含有量レベルを検出するために、燃焼完了工程を実施した。
【0103】
a.無機汚泥の水分および濾過の測定
無機汚泥に関する速度
1.変質していない試料を赤外線水分測定の試料プレート上に置き、原料の水分を測定した。
2.(減圧濾過)図のように試料15mlを該装置のブフナー濾過器に置き、濾過器を減圧し、ストップウォッチをスタートした。(濾過速度計算の目的で)濾液が吸光度ビン内部の試験管中に蓄積するまでの時間を記録した。加圧濾過の場合には、試料の上に更なる濾過紙を置き、その後、200mlが入ったビーカーを重しとして試料上に置き、吸収を開始した。
3.濾過紙の上の汚泥水分は赤外線水分測定によって測定した。
4.(凍結/解凍)試料を凍結容器に入れ、その容器を低温一定温度深皿に置いた。その試料は、−3℃の冷却(凍結)温度で3時間までそこで凍結し、その後、熱水で解凍した。
5.その凍結し解凍した試料を吸収濾過に通した後、水分含有量を測定した。
【0104】
b.有機汚泥に関する水分量および濾過速度の測定
1.無機汚泥と同様に、原料汚泥の水分量を測定した。
2.有機汚泥に関し、水分量は以下のそれぞれについて測定した。真空減圧濾過前に処理を行わない凍結/解凍、微生物分解のみ、凍結/解凍後に微生物分解、微生物分解後に凍結/解凍、サポニン処理、および、サポニン処理後に凍結/解凍。サポニン処理は以下のように実施した;
1)微生物分解:汚泥試料を試験管に入れ、微生物をそれらに接種した。微生物は、62℃で16〜18時間、恒温器中で培養した:
2)サポニン処理:20mlの試料ごとにサポニン0.2mlを添加した:
3)標準の活性汚泥試料は、酵素0.01gを添加し、37℃で保持して、有機汚泥と同じ工程を行い、凍結/解凍および吸着または吸着床濾過の後に、水分含有量を測定した:
4)燃焼完了(Burnt out)による質量換算。
【0105】
約15mlの試料を濾過し、濾過紙上の脱水ケーキを乾燥機中で乾燥した。これらは蒸発残留物(g)になった。これらをプラチナポットで燃焼完了し、燃焼残留物の質量と燃焼による蒸発残留物の質量低減の比(%)を算出した。
【0106】
図3は、汚泥の微生物分解を記述している。汚泥を凍結容器に入れる。その凍結容器を冷水浴に入れる。その汚泥を−10℃で3時間凍結する。その後、それを熱水で解凍し、ビーカーへ注いだ。
【0107】
図4は、真空濾過の工程について記述している。汚泥20mlをブフナー濾紙No.1へ注ぐ。真空ポンプを作動し、ストップウォッチをスタートする。試験管中へ滴下する濾過液体の量、およびそれに要した時間を記録する(濾過速度計算)。加圧濾過については、濾紙の新たな層を汚泥上に置き、水200mlを満たした200ml容ビーカーを重しとして上部に置いた。水分量の測定は図5に記載したとおりである。濾過した汚泥を水分測定の試料プレート上に置く。水分測定器の蓋を閉め、スタートボタンを押す。
【0108】
III.実験結果
1.水処理汚泥からの汚泥(無機汚泥)
原料汚泥の水分量は、すべての水処理施設において約95%であった。対照的に、真空濾過を通した汚泥試料の水分量は、平均がわずかに79%であり、凍結/解凍および真空濾過を通した汚泥の水分量は、平均63%であった。さらに、真空濾過と比較した場合、加圧濾過では7%だけ水分量が低くなった(水処理施設K)。
【0109】
凍結/解凍を実施した場合、真空濾過のみと比較すると、その濾過速度は、水処理施設Yでは6.8倍、水処理施設では2.8倍、水処理施設Kでは8.8倍高まった。
【0110】
2.排水処理施設からの汚泥(天然有機汚泥)
原料汚泥の水分は98%であった。これは真空濾過の後に83.7%まで低下した。原料汚泥に微生物分解を行った後、水分量はSH2A菌株では77.4%、SH2B菌株では74.3%まで低下した。凍結/解凍(SH2Aのみ)の後に微生物分解を行った汚泥では、水分量は73.5%まで低下した。一方、微生物分解の後に凍結/解凍を行った汚泥試料では、SH2Aの水分量は74.3%、SH2Bの水分量は76.3%であった。
【0111】
凍結/解凍を行った汚泥の濾過速度は、未処理のものより1.7倍速く、一方、微生物分解を実施した汚泥試料は、未処理ものと比べると、SH2Aでは1.5倍、SH2Bでは1.3倍速くなった。凍結/解凍後に微生物分解を行った汚泥については、濾過速度は未処理ものと同じであった。しかし、微生物分解後に凍結/解凍を行った汚泥試料については、未処理のものに比べて、SH2Aの濾過速度は3.3倍速く、SH2Bの濾過速度は3.0倍速くなった。
【0112】
サポニンが添加された汚泥については、サポニン処理のみ実施したものの水分は84.1%であり、また、その濾過は未処理の汚泥と同じままだった。このスラッジで凍結/解凍処理を実施した場合、水分は80.3%まで減少し、濾過速度は20%だけ増した。なおそのうえに微生物処理(SH2A)を実施した場合、水分は74.6%まで低下し、濾過速度は10%だけ増した。
【0113】
酵素を添加した場合、水分量は78.4%まで減少し、濾過速度は10%高まった。
【0114】
3.標準活性汚泥
原料汚泥の水分は99.4%であった。真空濾過の後に、水分は84.8%まで低下し、また、凍結/解凍の後には80.6%まで低下した。微生物分解が単独で実施された汚泥試料は、SH2Aでの水分量は90.1%であり、SH2Bでの水分量は88.2%であった。凍結/解凍後に微生物分解を実施した汚泥については、SH2Bでの水分は73.8%であった。微生物分解後に凍結/解凍を行った汚泥試料については、SH2Aでの水分量が77.3%であり、SH2Bでの水分は78.1%であった。
【0115】
凍結/解凍を単独で実施した汚泥については、濾過速度は未処理のものより1.5倍速くなった。微生物分解を単独で実施した汚泥試料については、SH2AおよびSH2Bの双方の濾過速度は、未処理のものより0.5倍速くなった。凍結/解凍(SH2B)後に微生物分解を実施した汚泥については、濾過速度が、未処理のものより2.8倍速くなった。微生物分解後に凍結/解凍を実施した汚泥試料については、未処理のものに比べて、SH2Aでの濾過速度は2.4倍速く、SH2Bでの濾過速度は2.6倍速くなった。
【0116】
サポニンを添加した汚泥では、添加したサポニンのみを含む汚泥の水分は79.0%であり、濾過速度は1.5倍速くなった。凍結/解凍をサポニン添加後に行った場合、水分は78.3%まで低下し、濾過速度は2.4倍速くなった。
【0117】
酵素を添加した汚泥については、添加された酵素を単独で含む汚泥の水分は84.2%であり、濾過速度は0.9倍速くなった。凍結/解凍をを酵素添加の後に行った場合、水分は81%まで低下し、濾過速度は2.7倍速くなった。
【0118】
4.燃焼完了による質量低減
水処理施設汚泥について、懸濁物質に対する質量減少の割合は、処理施設Yでは29.8%、処理施設Mでは23.0%、処理施設Kでは41.6%であった。天然有機汚泥のその割合は76.6%であった。
【0119】
【表4】
Figure 0004361210
【0120】
【表5】
Figure 0004361210
【0121】
【表6】
Figure 0004361210
【0122】
【表7】
Figure 0004361210
【0123】
【表8】
Figure 0004361210
【0124】
【表9】
Figure 0004361210
【0125】
【表10】
Figure 0004361210
【0126】
IV.論考
序文で述べているように、無機汚泥のために、凍結/解凍は、脱水の実用的且つ実施可能な方法となっている。実験結果から、我々は適当量以上の再生産データを得ることができた。
【0127】
燃焼終了による質量減少の実績から、我々は、無機汚泥および天然有機汚泥の有機含有量が大きく変動することを確認でき、また、すでに述べられているように、凍結/解凍は有機汚泥より無機汚泥の脱水においてより効果的であった。
【0128】
天然有機汚泥の場合については、我々は、微生物分解のみを行うことで凍結/解凍を実施した汚泥と同じレベルを得ることができた。濾過速度は未処理の汚泥よりもわずかに増し、したがって、微生物分解が天然有機汚泥に有効であることが証明された。一方、微生物分解と凍結/解凍の組み合わせは、より多量の水分量の低下をもたらさず、したがって、我々は、この場合には微生物分解のメリットは見出せなかった。
【0129】
しかし、興味ある特徴は濾過速度であった。2種の組み合わせの中で、最初に微生物分解を実施し、次に凍結/解凍を行った組み合わせの場合、未処理の汚泥と比較すると3倍までに濾過速度が増した。この事実は微生物分解に対する新たな可能性を開くかもしれない。
【0130】
標準の活性汚泥に対する微生物分解単独では、水分または濾過速度における顕著な効果はもたらされなかった。分解を行った汚泥が分解処理前の汚泥よりも品質においてより濃さを増したという事実は肉眼でも明らかであり、また、濾過速度の低下を示したデータによってこの観察は裏づけされた。
【0131】
しかし、それと凍結/解凍と組み合わせることにより、凍結/解凍単独を実施した汚泥と比較すると、水分量は低下し、また、濾過速度は増した。組み合わせた2つの処理方法に対するデータが正確であり、また、これらの優れたデータ結果が別々の測定日によるものでなく、また、実験の実効エラーによるものでない場合、2つの処理方法の組み合わせによる効果は多くの新たな可能性を開きうるであろう。
【0132】
実験結果から、いずれの方法を先に実施すべきかという疑問が生じる。天然有機汚泥については、水分量に関してその程度は重要ではなかったが、他のほとんどすべてのデータは微生物分解を最初に行うべきことを示した。我々は微視的なデータを持たないので、汚泥で微生物分解がどのように行われているのかというメカニズムについては不確かであるが、しかし、汚泥が微生物によって分解されるか破壊され、それによって凍結/解凍の有効性が増加するのではないかと思われる。最初に凍結/解凍を実施する場合、後で実施された微生物分解が汚泥内の微生物を増加するので、凍結/解凍処理の効果が無くなると考えられる。
【0133】
サポニン処理および酵素処理に関しては、サポニン処理が標準活性汚泥に有効であるのに対して酵素処理は天然有機汚泥に有効である。凍結/解凍とこれらの2種の方法との組み合わせによって、汚泥処理の新しい方法が得られると思われる。しかし、実験のこの部分は補足として実施されたものであるので、さらなるコメントをするためには、得られたデータでは不完全すぎる。
【0134】
(実施例5)
バシルス・ミドウスジATCC 202050 SH2B(Bacillus midousuji ATCC 202050 SH2B)によるジベンゾフランの生分解
1.試料および方法
1)n−ヘキサンにジベンゾフラン(関東化学株式会社、東京)を10,000ppmとなるように溶解した;
2)100ppmのトリプチカーゼ大豆液体培地(BBL)でDFを1mlまで希釈し、さらに、培地を蒸留水で1倍、1/4倍、1/6倍に希釈した;
3)DF溶液(0.5mL)へSH2B菌株を10細胞で接種した。;
4)DP w/ SH2Bを振盪浴を用いて64℃で42時間インキュベートした。
【0135】
2.溶液中に残存するDFの検出
1)各試料試験管に内部コントロール(37C1テトラC1−DF 10ng)を添加した;
2)溶液に2NまでHClを加えた;
3)試験管を1時間静置し、3.55mLまで3mLのPWを添加した。
4)トルエンによってDFを、3回、抽出した;
5)100nLまでのNガスで抽出した;
6)GC−MS(ガスクロマトグラフィ−質量分析)によってDPを検出し、SIM(単イオンモニター)システムによってDPを定量した;
7)さらに、代謝産物をTIMシステムを備えたGC−MSによって検出した。
【0136】
3.図6の結果
ブランク;90μgのDP
完全培地:10μgのDP
1/4培地:30μgのDP
1/6培地:45μgのDP
代謝物質は検出されず、HOまで分解されたものと思われる。
【0137】
4.所見
好熱性のバシルス・ミドウスジ(Bacillus midousuji)ATCC202050 SH2B菌株は、ダイオキシンの一種、ジベンゾフラン非塩化物を二酸化炭素および水まで分解した。
【0138】
(実施例6)
PCB異性体の生分解
1)テフロンスクリューキャップ付きの3つのガラスフラスコをエタノールで3回洗浄し、乾燥した。
【0139】
2)フラスコに40mlの液体培地(トリプチカーゼ大豆液体培地−BBL)を注いだ。
【0140】
3)ハミルトンマイクロシリンジによってエタノール中にPCB30μlを添加した。
【0141】
4)負性対照として、単離SH2A、SH2B(10cfu)および液体培地をそれぞれフラスコへ分け、62℃で60時間隔離した。
【0142】
5)各内容物をそれぞれガラス輸送びんへ注ぎ移した。生理食塩水で残余を洗浄し、デッドスペースなく輸送びんへ移した。
【0143】
6)輸送びん中の全PCBをトルエンによって抽出し、ガス質量分析によって定量化した。
【0144】
結果
1)高温細菌バシルス・ミドウスジATCC 55926 SH2B菌株は、塩素化ビフェニル(1)2,(2)4,(3)2.6,(4)4.4’,(5)3.4.4’,(6)2.2’,6.6,(7)2.2’,4.6.6’などのPCB異性体を分解した。
【0145】
【表11】
Figure 0004361210

【図面の簡単な説明】
【図1】 細菌株SH2AおよびSH2Bの16S rRNAの核酸配列を示す。
【図2】 ロングスドン(Longsdon)らによって記載された脱水効果の理論を示す。
【図3】 汚泥中の微生物分解を示す。
【図4】 真空濾過を示す。
【図5】 水分含量の測定を示す。
【図6】 B.ミドウスジ SH2B(B.midousuji SH2B)によるジベンゾフラン(ダイオキシン非塩化物)分解を示す。
【図7】 B.ミドウスジ生分解のPCB異性体基質特異性を示す。
【配列表】
Figure 0004361210
Figure 0004361210

Claims (27)

  1. バシルス・ミドウスジ・SH2Aと称し、且つATCC受託番号第55926号として寄託されている微生物、または62℃から100℃の温度でその分解活性が維持されているそれに由来する突然変異株の生物学的純粋培養物。
  2. バシルス・ミドウスジ・SH2Bと称し、且つATCC受託番号第202050号として寄託されている微生物、または62℃から100℃の温度でその分解活性が維持されているそれに由来する突然変異株の生物学的純粋培養物。
  3. 有機物質の分解方法であって、前記有機物質を、バシルス・ミドウスジ・SH2Aと称し、且つATCC受託番号第55926号として寄託されている微生物、または62℃から100℃の温度でその分解活性が維持されているそれに由来する突然変異株の有効な分解量で処理し、それにより該物質を分解することを具備する方法。
  4. 有機物質の分解方法であって、前記有機物質を、バシルス・ミドウスジ・SH2Bと称し、且つATCC受託番号第202050号として寄託されている微生物、または62℃から100℃の温度でその分解活性が維持されているそれに由来する突然変異株の有効な分解量で処理し、それにより該物質を分解することを具備する方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、該有機物質が可塑性物質である方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、該可塑性物質がポリエチレンである方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、該ポリエチレンが、該微生物で処理する前に照射される方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、該照射が、該ポリエチレンを紫外光に晒すことを具備する方法。
  9. 請求項4に記載の方法であって、該有機物質がダイオキシンまたはポリクロロビフェニルである方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、該ダイオキシンがジベンゾフラン(Dibenzo Fran)である方法。
  11. 請求項3または4に記載の方法であって、該有機物質がタンパク質を含む方法。
  12. 請求項3または4に記載の方法であって、該有機物質が糖を含む方法。
  13. 請求項3または4に記載の方法であって、該有機物質がアミノ酸を含む方法。
  14. 請求項3または4に記載の方法であって、該有機物質が核酸分子を含む方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、該核酸分子がデオキシリボ核酸分子を含む方法。
  16. 請求項3に記載の方法であって、該有機物質がマグロ頭部を含む方法。
  17. 請求項3に記載の方法であって、該有機物質がイカを含む方法。
  18. 請求項3に記載の方法であって、該有機物質が有機汚泥である方法。
  19. 請求項3または4に記載の方法であって、前記処理が5.0から8.0のpHで達成される方法。
  20. 請求項19に記載の方法であって、前記pHが7.4である方法。
  21. 請求項3または4に記載の方法であって、前記処理が好気性環境で達成される方法。
  22. 汚泥処理方法であって、前記汚泥に、バシルス・ミドウスジ・SH2Aと称し、且つATCC受託番号第55926号として寄託されている微生物、バシルス・ミドウスジ・SH2Bと称し、且つATCC受託番号第202050号として寄託されている微生物、またはそれらの組み合わせを投入することを含む方法。
  23. 請求項22に記載の方法であって、該汚泥が有機物である方法。
  24. バシルス・ミドウスジ・SH2Aと称し、且つATCC受託番号55926として寄託されている微生物、または62℃から100℃の温度でその分解活性が維持されているそれに由来する突然変異株の増殖方法であって、該微生物の増殖を促進するのに効果的な温度および培地で該微生物を培養することを具備する方法。
  25. バシルス・ミドウスジ・SH2Bと称し、且つATCC受託番号202050として寄託されている微生物、または62℃から100℃の温度でその分解活性が維持されているそれに由来する突然変異株の増殖方法であって、該微生物の増殖を促進するのに効果的な温度および培地で該微生物を培養することを具備する方法。
  26. 請求項24または25に記載の方法であって、前記pHが5.0から8.0である方法。
  27. 請求項26に記載の方法であって、前記pHが7.4である方法。
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