JP4361032B2 - 光ファイバ通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、光信号を、伝送路であるところの市中に敷設した光ファイバ中で光増幅する分布ラマン増幅システムに関する。
波長多重(WDM)の光ファイバ通信システムで用いられる従来技術の分布ラマン増幅システム(DRAシステム)の構成例を図9に示す。光ファイバであるところの市中に敷設した伝送路光ファイバ3Aを、信号光伝播方向に関して上流の線形中継器200Aから発した励起光で励起し、ラマン増幅作用により、WDM信号光を分布的に増幅している。
線形中継器200Aは、前記信号光を集中的に増幅する光増幅部110A、前記励起光を発出する励起光源112A、その励起光源112Aを一定の出力パワーで駆動する制御回路111A、前記励起光を信号光と合波する合波器113Aとを有する。
下流の線形中継器201Aも線形中継器200Aと同じ構成を有する。また、線形中継器200Aは光送信器であってもよく、線形中継器201Aは光受信器であってもよい。
前記ラマン増幅による信号光のラマン利得は、前記光ファイバの種類や敷設状況および前記光ファイバに入力する励起光パワーに依存して変化する。ところが、上記従来技術では、励起光源から発出する励起光のパワーを一定とするため、伝送路毎の前記光ファイバの種類や敷設状況によって、伝送路毎にラマン利得が変化する。
また、図9の線形中継器内では、励起光源112Aから伝送路光ファイバ3Aまでの励起光の結合損失が、それらの間に存在する光コネクタやその他の光部品の個数や種類によって変化するため、やはり伝送路毎にラマン利得が変化する。
このラマン利得のばらつきにより、伝送路毎の信号光品質劣化や、システム管理の困難が生じるという欠点が生じる。ただし、前記信号光品質劣化は、信号光の非線形劣化や信号対雑音比劣化に起因する。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、ラマン利得を、各伝送路もしくは線形中継器の状態によらず、所期の値に設置できる光ファイバ通信システムを提供することを目的とする。
本発明は、光ファイバ通信システムであって、本発明の特徴とするところは、順方向の信号光伝播方向に関し上流の順方向線形中継器と、順方向の信号光伝播方向に関し下流の順方向線形中継器と、前記上流の順方向線形中継器から前記下流の順方向線形中継器に伝播する信号光をラマン増幅する順方向伝送路光ファイバと、この順方向伝送路光ファイバを信号光伝播方向と同じ方向から励起する励起光を発出する励起光源と、前記順方向伝送路光ファイバ中での信号光のラマン利得を検出するラマン利得検出回路と、このラマン利得検出回路で得られたラマン利得と所期のラマン利得目標値との差を誤差信号として前記誤差信号がゼロとなるように前記励起光源を制御する制御回路とを備えたことを特徴とする。
例えば、前記ラマン利得検出回路は、前記上流の順方向線形中継器内に設置されたプローブ光源と、このプローブ光源から発出したプローブ光を前記上流の順方向線形中継器内で信号光と合波する第一の合波器と、この第一の合波器を発出し、前記順方向伝送路光ファイバを伝播したプローブ光を前記下流の順方向線形中継器内で信号光から分波する第一の分波器と、この第一の分波器を発出したプローブ光を受光し、ラマン利得を検出するプローブ光受光器と、前記順方向伝送路光ファイバと同じ伝送区間で逆方向ルートの逆方向伝送路光ファイバと、この逆方向伝送路光ファイバの信号光伝播方向に関し上流の逆方向線形中継器と、前記逆方向伝送路光ファイバの信号光伝播方向に関し下流の逆方向線形中継器と、前記上流の逆方向線形中継器に設置され、前記プローブ信号受光器で得られたラマン利得に基づいて監視光を発出する監視光光源と、この監視光光源から発出した監視光を前記逆方向ルートを伝播する信号光と合波する第二の合波器と、この第二の合波器を発出し、前記逆方向伝送路光ファイバを伝播した監視光を前記下流の逆方向線形中継器内で信号光から分波する第二の分波器と、この第二の分波器を発出した監視光を受光し、ラマン利得を検出してその検出結果を前記制御回路に出力する監視光受光器とを備え、前記順方向または逆方向伝送路光ファイバは分散シフトファイバであり、前記信号光の波長帯がL帯であり、前記プローブ光の波長が1520〜1570nmであることができる。
あるいは、前記ラマン利得検出回路は、前記順方向伝送路光ファイバ内で発生し伝播した自然放出光を前記上流の順方向線形中継器内で信号光から方向分離するサーキュレータと、このサーキュレータを発出した自然放出光から励起光のレイリー後方散乱光を除去する光フィルタと、この光フィルタを発出した自然放出光を受光し、ラマン利得を検出してその検出結果を前記制御回路に出力する自然放出光受光器とを備え、前記順方向伝送路光ファイバは分散シフトファイバであり、前記信号光の波長帯がL帯であり、前記光フィルタの透過帯域が1520〜1560nmであることができる。
また、前記上流の順方向線形中継器または逆方向線形中継器に替えて光送信器を備え、前記下流の順方向線形中継器または逆方向中継器に替えて光受信器を備えることができる。
本発明によれば、ラマン利得を、各伝送路もしくは線形中継器の状態によらず、所期の値に設置できる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
本発明実施例の光ファイバ通信システムの基本構成は、図1に示すように、信号光伝播方向に関し上流の線形中継器1Aと、信号光伝播方向に関し下流の線形中継器2Aと、線形中継器1Aから線形中継器2Aに伝播する信号光をラマン増幅する伝送路光ファイバ3Aと、この伝送路光ファイバ3Aを信号光伝播方向と同じ方向から励起する励起光を発出する励起光源13Aと、伝送路光ファイバ3A中での信号光のラマン利得を検出するラマン利得検出回路と、このラマン利得検出回路で得られたラマン利得と所期のラマン利得目標値との差を誤差信号として前記誤差信号がゼロとなるように励起光源13Aを制御する制御回路12Aとを備える。なお、図面には、説明に関係するブロックのみに符号を付した。
以下に示す実施例は、上記のラマン利得検出回路の構成例である。なお、図1に示す信号光伝播方向を順方向と定義する。
(第一実施例)
本発明第一実施例の光ファイバ通信システムを図1を参照して説明する。図1は、第一実施例の光ファイバ通信システムの構成を示している。第一実施例におけるラマン利得検出回路は、図1に示すように、線形中継器2Aに設置した監視光(以下、OSC光という)光源21Aと、このOSC光源21Aから発出したOSC光を線形中継器2A内で信号光と合波する合波器20Aと、この合波器20Aを発出し、伝送路光ファイバ3Aを逆方向に伝播した監視光を線形中継器1A内で信号光から分波する分波器10Aと、この分波器10Aを発出した監視光を受光し、ラマン利得を検出してその検出結果を制御回路12Aに出力するOSC光受光器11Aとを備える。
すなわち、図9の従来技術の構成とは、以下の点が主に異なる。すなわち、本実施例では、OSC光を用いてラマン利得(G)を検出し、その検出値(Gdet)に基づいて、ラマン利得の所期の値であるターゲット値(Gtgt)が得られるように、励起光源からの励起光パワー(Pp)を、制御回路を用いて制御している。GdetとGtgtとの差が誤差信号であり、その誤差信号がゼロになる、すなわち、GdetがGtgtと等しくなるように制御回路でいわゆる負帰還制御を行う。
前記OSC光は線形中継器の動作状況を監視するために用いるものである。図1では、線形中継器2A内に設置したOSC光源21Aから変調されたOSC光を発出し、線形中継器1A内に設置したOSC光受光器11Aで受信している。すなわち、本実施例では、OSC光は信号光と逆方向に伝播しており、下流の線形中継器2Aの情報を上流の線形中継器1Aに送る形で、逐次伝送している。
OSC光源21Aから出射したOSC光は、合波器20Aで信号光と合波され、線形中継器1A内に設置した分波器10Aで信号光から分離され、OSC光受光器11Aに導かれる。上記および後述の、各分波器および合波器は、波長領域で光を分波および合波するものである。
図1の構成において、前記励起光がオフの状態(励起光無しの状態)でのOSC光受光パワーをP0、励起光がオンの状態(励起光有りの状態)でのOSC光受光パワーをP1とすると、Gdetはそれら受光パワーの差(P1−P0)に比例した値となる。その比例関係における比例定数は別途求めることができる。P1はPpが大きいほど大きいから、GdetがGtgtより小さい場合には、Ppを増やし、GdetがGtgtより大きい場合には、Ppを減らす制御(負帰還制御)を行う。このとき、制御回路12Aから励起光源13Aに制御信号を送り、励起光源13Aを制御する。
例えば、信号光の波長域(帯域)をL帯(1570〜1600nm)、励起光の波長を1450nm、OSC光波長を1550nmまたは1620nmとする。1570nmにおける信号光のラマン利得が5dBのとき、1550nmまたは1620nmにおけるOSC光のラマン利得は、それぞれ10dBまたは2dBである。したがって、1570nmにおける信号光ラマン利得を5dBとするためには、1550nmまたは1620nmにおけるOSC光ラマン利得を、それぞれ10dBまたは2dBとなるように、励起光パワーPpの負帰還制御を行う。
また、各波長におけるdB単位の利得は、比例関係にあるので、1570nmにおける信号光ラマン利得を10dBとするためには、1550nmまたは1620nmにおけるOSC光ラマン利得を、それぞれ20dBまたは4dBとなるように、励起光パワーPpの負帰還制御を行う。
本実施例において、OSC光源21A、合波器20A、分波器10A、およびOSC光受光器11Aがラマン利得検出回路を構成している。
上記のように、本実施例によれば、ラマン利得を、各伝送路あるいは線形中継器の状態によらず、所期の値に設置できるので、従来技術の欠点を回避できる。
(第二実施例)
本発明第二実施例の光ファイバ通信システムを図2を参照して説明する。図2は、第二実施例の光ファイバ通信システムの構成を示している。第二実施例におけるラマン利得検出回路は、図2に示すように、線形中継器4A内に設置したOSC光源41Aと、このOSC光源41Aから発出したOSC光を線形中継器4A内で信号光と合波する合波器40Aと、この合波器40Aを発出し、伝送路光ファイバ3Aを順方向に伝播した監視光を、線形中継器5A内で信号光から分波する分波器50Aと、この分波器50Aを発出した監視光を受光し、ラマン利得を検出するOSC光受光器51Aと、伝送路光ファイバ3Aと同じ伝送区間で逆方向ルートの伝送路光ファイバ3Bと、この伝送路光ファイバ3Bの信号光伝播方向に関し上流の線形中継器4Bと、伝送路光ファイバ3Bの信号光伝播方向に関し下流の線形中継器5Bと、線形中継器4Bに設置され、OSC光受光器51Aで得られたラマン利得に基づいてOSC光を発出するOSC光源41Bと、このOSC光源41Bから発出したOSC光を前記逆方向ルートを伝播する信号光と合波する合波器40Bと、この合波器40Bを発出し、伝送路光ファイバ3Bを伝播したOSC光を線形中継器5B内で信号光から分波する分波器50Bと、この分波器50Bを発出したOSC光を受光し、ラマン利得を検出してその検出結果を制御回路42Aに出力するOSC光受光器51Bとを備える。
すなわち、図1の第一実施例の構成とは、以下の点が主に異なる。すなわち、第一実施例では、ラマン利得検出に用いていたOSC光の伝播方向が信号光と逆方向であるが、本実施例ではOSC光の伝播方向が信号光と同方向である。
したがって、線形中継器4A内の励起光源43Aからの励起光によってもたらされたラマン利得は、線形中継器4Aから線形中継器5Aに向かって伝播し、線形中継器5A内に設置したOSC光受光器51Aで受光されるOSC光によって検出される。
図2では、EW(東西)ルートの線形中継器4Aと線形中継器5Aとの間に設置した伝送路光ファイバ3A内でのラマン利得を検出している。
その利得情報は、同じ局舎内に設置された、WE(西東)ルートの線形中継器4B内のOSC光源41Bに送られ、その後、OSC光の変調信号として、WEルートの線形中継器4Bから線形中継器5Bに送られる。WEルートの線形中継器5B内では、その変調信号がOSC光受光器51Bで受光される。
そのOSC光受光器51Bで得られた利得情報は、WEルートの線形中継器5Bと同じ局舎内にある、EWルートの線形中継器4A内の制御回路42Aに送られ、その利得情報に基づいて、励起光源43Aに制御信号を送り、励起光源43Aを制御する。
上記のように、本実施例によれば、ラマン利得を、各伝送路もしくは線形中継器の状態によらず、所期の値に設置できるので、従来技術の欠点を回避できる。
(第三実施例)
本発明第三実施例の光ファイバ通信システムを図3を参照して説明する。図3は、第三実施例の光ファイバ通信システムの構成を示している。第三実施例におけるラマン利得検出回路は、図3に示すように、伝送路光ファイバ3Aを伝播した信号光を線形中継器7A内で分岐する分岐器70Aと、この分岐器70Aにより分岐された一方の信号光から混入光を除去する光フィルタ71Aと、この光フィルタ71Aを発出した信号光を受光し、ラマン利得を検出する信号光受光器72Aと、伝送路光ファイバ3Aと同じ伝送区間で逆方向ルートの伝送路光ファイバ3Bと、この伝送路光ファイバ3Bの信号光伝播方向に関し上流の線形中継器6Bと、伝送路光ファイバ3Bの信号光伝播方向に関し下流の線形中継器7Bと、線形中継器6Bに設置され、信号光受光器72Aで得られたラマン利得に基づいてOSC光を発出するOSC光源61Bと、このOSC光源61Bから発出したOSC光を前記逆方向ルートを伝播する信号光と合波する合波器60Bと、この合波器60Bを発出し、伝送路光ファイバ3Bを伝播したOSC光を線形中継器7B内で信号光から分波する分波器70Bと、この分波器70Bを発出したOSC光を受光し、ラマン利得を検出してその検出結果を制御回路62Aに出力するOSC光受光器71Bとを備える。
すなわち、図2の第二実施例の構成とは、以下の点が主に異なる。すなわち、第二実施例では、ラマン利得検出用の光として、OSC光を活用したが、本実施例では、信号光を用いている。
線形中継器7Aに入射した信号光を、分岐器70Aを用いて信号光の伝送ラインから分岐している。分岐比は、例えば1:10または1:100である。その分岐した信号光には、かなりの量の励起光が混入しているので、光フィルタ71Aを用いてその励起光を除去する。また、その光フィルタ71Aは、一般に、特定波長または波長域の信号光を選択的に透過する。その後、その選択された信号光のラマン利得を、第一実施例と同じ方法により求める。
光フィルタ71Aの透過波長の例としては、WDM信号光の波長域が1570〜1600nmのとき、1570nm、1600nmである。WDM信号光の波長が一定でない場合には、WDM信号光の波長情報に基づいて、光フィルタ71Aの透過波長を変化させればよい。
上記のように、本実施例によれば、ラマン利得を、各伝送路もしくは線形中継器の状態によらず、所期の値に設置できるので、従来技術の欠点を回避できる。
(第四実施例)
本発明第四実施例の光ファイバ通信システムを図4および図5を参照して説明する。図4は、第四実施例の光ファイバ通信システムの構成を示している。第四実施例におけるラマン利得検出回路は、図4に示すように、線形中継器8A内に設置されたプローブ光源81Aと、このプローブ光源81Aから発出したプローブ光を線形中継器8A内で信号光と合波する合波器80Aと、この合波器80Aを発出し、伝送路光ファイバ3Aを伝播したプローブ光を線形中継器9A内で信号光から分波する分波器90Aと、この分波器90Aを発出したプローブ光を受光し、ラマン利得を検出するプローブ光受光器91Aと、伝送路光ファイバ3Aと同じ伝送区間で逆方向ルートの伝送路光ファイバ3Bと、この伝送路光ファイバ3Bの信号光伝播方向に関し上流の線形中継器8Bと、伝送路光ファイバ3Bの信号光伝播方向に関し下流の線形中継器9Bと、線形中継器8Bに設置され、プローブ光受光器91Aで得られたラマン利得に基づいてOSC光を発出するOSC光源81Bと、このOSC光源81Bから発出したOSC光を前記逆方向ルートを伝播する信号光と合波する合波器80Bと、この合波器80Bを発出し、伝送路光ファイバ3Bを伝播したOSC光を線形中継器9B内で信号光から分波する分波器90Bと、この分波器90Bを発出したOSC光を受光し、ラマン利得を検出してその検出結果を制御回路82Aに出力するOSC光受光器91Bとを備える。
すなわち、図3の第二実施例の構成とは、以下の点が主に異なる。すなわち、第二実施例では、ラマン利得検出用の光として、OSC光を活用したが、本実施例では、プローブ光を用いている。
線形中継器8A内に設置したプローブ光源81Aから出射したプローブ光は、合波器80Aを用いて信号光と合波され、伝送路光ファイバ3Aを伝播した後、線形中継器9A内に設置したプローブ光受光器91Aにより、分波器90Aを介して受光される。このプローブ光は、本発明の目的であるラマン利得検出用に設置されたものであるから、他の目的で設置された、第一実施例のOSC光と異なり、その波長を任意の波長に設定できる。
図5は、伝送路光ファイバ内におけるラマン利得のスペクトル例を示しており、横軸に波長をとり、縦軸に利得をとる。信号光波長域がL帯(1570〜1600nm)、励起光波長が1450nmの場合である。また、伝送路光ファイバは分散シフトファイバ(DSF)、ゼロ分散波長は1550nm近傍である。
図5より、ラマン利得は、1550nm付近にピークを有し、特に、1520〜1570nmの波長域において高い値を示していることがわかった。したがって、この波長域にプローブ光波長を設定すれば、プローブ光は伝送路光ファイバ中で大きな利得を得て伝播するので、プローブ光受光器91Aに高いパワーレベルで入射する。したがって、プローブ光源として、安価な光源を、また、プローブ光受光器として安価な受光器を用いることができるという利点がある。
例えば、高価な高出力LD光源に代えて安価な低出力LD光源を、また、高価なAPD受光器に代えて安価なpinPD受光器を用いることができる。特に、伝送路光ファイバがDSF、信号光波長域がL帯の場合には、励起光波長は1450nm近傍であるから、上記、プローブ光の波長配置が有効である。
図5は、信号光波長域がL帯(1570〜1600nm)、伝送路光ファイバがDSFの場合であるが、信号光波長域がC帯(1520〜1570nm)、伝送路光ファイバがノンゼロDSFの場合にも同様のことが成り立つ。
上記のように、本実施例によれば、ラマン利得を、各伝送路もしくは線形中継器の状態によらず、所期の値に設置できるので、従来技術の欠点を回避できる。
(第五実施例)
本発明第五実施例の光ファイバ通信システムを図6ないし図8を参照して説明する。図6は、第五実施例の光通信システムの構成を示している。第五実施例におけるラマン利得検出回路は、図6に示すように、伝送路光ファイバ3A内で発生し伝播した自然放出光(以下、ASE光という)を線形中継器10A内で信号光から方向分離するサーキュレータ100Aと、このサーキュレータ100Aを発出したASE光から混入光を除去する光フィルタ101Aと、この光フィルタ101Aを発出したASE光を受光し、ラマン利得を検出してその検出結果を制御回路103Aに出力するASE光受光器102Aとを備える。
すなわち、図1の第一実施例の構成とは、以下の点が主に異なる。第一実施例では、ラマン利得検出用の光として、OSC光を活用したが、本実施例では、増幅されたASE光を用いている。
そのASE光は伝送路光ファイバ3A中で発生し、その伝送路光ファイバ3Aの両方向に伝播する。一般に、図6の線形中継器10A方向に伝播し、線形中継器10Aに入射するASE光(後方ASE光)は、線形中継器10B方向に伝播し、線形中継器10Bに入射するASE光(前方ASE光)より、1桁程度大きなパワーを有する。また、その後方ASE光のパワー(PASE)は、ラマン利得と1対1の対応関係を有する。
したがって、PASEを検出することにより、ラマン利得を求めることができる。線形中継器10Aに入射した後方ASE光は、線形中継器10A内に設置されたサーキュレータ100Aで信号光を分離され、光フィルタ101Aに入射される。その光フィルタ101Aでは励起光のレイリー後方散乱光などの混入光を除去する。その光フィルタ101Aを透過した後方ASE光は、ASE光受光器102Aで受光される。
図7は、伝送路光ファイバ3Aからサーキュレータ100Aを通り、光フィルタ101Aへ入射する光のスペクトル(図中の光フィルタ入力)、および光フィルタ101Aからの出射光スペクトル(図中の光フィルタ出力)の例を示しており、横軸に波長をとり、縦軸に光パワーをとる。ただし、励起光波長が1440nm、伝送路光ファイバ入力励起光パワーが300mWの場合の光スペクトルであり、波長分解能は2nm、縦軸は対数表示(dBm)である。
前記入射光スペクトルにおいて、1440nmにピークを有するスペクトル成分は、前記励起光レイリー後方散乱光であり、他の比較的平坦なスペクトル成分が、ASE光成分である。この場合には、光フィルタは、概略1520nm以下の光を除去している。
一方、図8は、図7の光フィルタ101Aからの出射光スペクトルをμW単位で示したものであり、横軸に波長をとり、縦軸に光パワーをとる。図7より、特に1520〜1560nmの波長域においてASE光強度が高いことがわかった。したがって、概略1520〜1560nmのASE光を、図6の構成において受光することにより、高レベルのASE光パワーを得ることができる。受光したASE光パワーは、約6.3μWであった。したがって、通常の受光器を用いて、図6に示した励起光源104Aの制御系を構築できる。
上記のように、本実施例によれば、ラマン利得を、各伝送路もしくは線形中継器の状態によらず、所期の値に設置できるので、従来技術の欠点を回避できる。
なお、線形中継器1A、4A、4B、6A、6B、8A、8B、10Aに替えて光送信器を備え、線形中継器2A、5A、5B、7A、7B、9A、9B、10Bに替えて光受信器を備えても上記実施例の説明を同様に適用することができる。
本発明によれば、ラマン利得を、各伝送路もしくは線形中継器の状態によらず、所期の値に設置できるので、伝送路毎の信号光品質劣化や、システム管理の困難を回避することができる。
第一実施例の光ファイバ通信システムの構成を示す図。 第二実施例の光ファイバ通信システムの構成を示す図。 第三実施例の光ファイバ通信システムの構成を示す図。 第四実施例の光ファイバ通信システムの構成を示す図。 第四実施例におけるラマン利得スペクトルを示す図。 第五実施例の光ファイバ通信システムの構成を示す図。 第五実施例におけるASE光スペクトルを示す図。 第五実施例におけるASE光スペクトルを示す図(図7の光スペクトルをμW単位で示したもの)。 従来の光ファイバ通信システムの構成を示す図。
符号の説明
1A、2A、4A、4B、5A、5B、6A、6B、7A、7B、8A、8B、9A、9B、10A、10B、200A、201A 線形中継器
3A、3B 伝送路光ファイバ
10A、50A、50B、70B、90A、90B 分波器
11A、51A、51B、71B、91B OSC光受光器
12A、42A、42B、62A、82A、103A、111A 制御回路
13A、43A、43B、61A、83A、104A、112A 励起光源
20A、40A、40B、60A、60B、80A、80B、113A 合波器
21A、41A、41B、61B、81B OSC光源
70A 分岐器
71A、101A 光フィルタ
72A 信号光受光器
81A プローブ光源
91A プローブ光受光器
100A サーキュレータ
102A ASE光受光器
110A 光増幅部

Claims (3)

  1. 順方向の信号光伝播方向に関し上流の順方向線形中継器と、
    順方向の信号光伝播方向に関し下流の順方向線形中継器と、
    前記上流の順方向線形中継器から前記下流の順方向線形中継器に伝播する信号光をラマン増幅する順方向伝送路光ファイバと、
    この順方向伝送路光ファイバを信号光伝播方向と同じ方向から励起する励起光を発出する励起光源と、
    前記順方向伝送路光ファイバ中での信号光のラマン利得を検出するラマン利得検出回路と、
    このラマン利得検出回路で得られたラマン利得と所期のラマン利得目標値との差を誤差信号として前記誤差信号がゼロとなるように前記励起光源を制御する制御回路と
    を備え、
    前記ラマン利得検出回路は、
    前記上流の順方向線形中継器内に設置されたプローブ光源と、
    このプローブ光源から発出したプローブ光を前記上流の順方向線形中継器内で信号光と合波する第一の合波器と、
    この第一の合波器を発出し、前記順方向伝送路光ファイバを伝播したプローブ光を前記下流の順方向線形中継器内で信号光から分波する第一の分波器と、
    この第一の分波器を発出したプローブ光を受光し、ラマン利得を検出するプローブ光受光器と、
    前記順方向伝送路光ファイバと同じ伝送区間で逆方向ルートの逆方向伝送路光ファイバと、
    この逆方向伝送路光ファイバの信号光伝播方向に関し上流の逆方向線形中継器と、
    前記逆方向伝送路光ファイバの信号光伝播方向に関し下流の逆方向線形中継器と、
    前記上流の逆方向線形中継器に設置され、前記プローブ信号受光器で得られたラマン利得に基づいて監視光を発出する監視光光源と、
    この監視光光源から発出した監視光を前記逆方向ルートを伝播する信号光と合波する第二の合波器と、
    この第二の合波器を発出し、前記逆方向伝送路光ファイバを伝播した監視光を前記下流の逆方向線形中継器内で信号光から分波する第二の分波器と、
    この第二の分波器を発出した監視光を受光し、ラマン利得を検出してその検出結果を前記制御回路に出力する監視光受光器と
    を備え
    前記順方向または逆方向伝送路光ファイバは分散シフトファイバであり、
    前記信号光の波長帯がL帯であり、
    前記プローブ光の波長が1520〜1570nmである
    ことを特徴とする光ファイバ通信システム。
  2. 順方向の信号光伝播方向に関し上流の順方向線形中継器と、
    順方向の信号光伝播方向に関し下流の順方向線形中継器と、
    前記上流の順方向線形中継器から前記下流の順方向線形中継器に伝播する信号光をラマン増幅する順方向伝送路光ファイバと、
    この順方向伝送路光ファイバを信号光伝播方向と同じ方向から励起する励起光を発出する励起光源と、
    前記順方向伝送路光ファイバ中での信号光のラマン利得を検出するラマン利得検出回路と、
    このラマン利得検出回路で得られたラマン利得と所期のラマン利得目標値との差を誤差信号として前記誤差信号がゼロとなるように前記励起光源を制御する制御回路と
    を備え、
    前記ラマン利得検出回路は、
    前記順方向伝送路光ファイバ内で発生し伝播した自然放出光を前記上流の順方向線形中継器内で信号光から方向分離するサーキュレータと、
    このサーキュレータを発出した自然放出光から励起光のレイリー後方散乱光を除去する光フィルタと、
    この光フィルタを発出した自然放出光を受光し、ラマン利得を検出してその検出結果を前記制御回路に出力する自然放出光受光器と
    を備え
    前記順方向伝送路光ファイバは分散シフトファイバであり、
    前記信号光の波長帯がL帯であり、
    前記光フィルタの透過帯域が1520〜1560nmである
    ことを特徴とする光ファイバ通信システム。
  3. 前記上流の順方向線形中継器または逆方向線形中継器に替えて光送信器を備え、前記下流の順方向線形中継器または逆方向中継器に替えて光受信器を備えた請求項1または2に記載の光ファイバ通信システム。
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