JP4360799B2 - 露光装置及びパターンエラー検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光装置及びパターンエラー検出方法に関する。特に本発明は、ウェハに所望の露光パターンを露光する露光装置、及びウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するパターンエラー検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ビーム露光装置は、電子光学鏡筒やウェハステージ等の機械的な部分と、デジタル制御部やアナログ増幅器等のハードウェア部分とを有しているため、様々な装置異常が発生する可能性がある。そして、電子ビーム露光装置において、精度よくウェハを露光するためには、これらの装置異常を確実に検出することが必要である。
【0003】
例えば、ハードディスクに格納された露光データを一時的に保持するバッファメモリと、バッファメモリが出力した露光データをショット単位に分割したショットデータを出力する2つのパターン発生部と、2つのパターン発生部のそれぞれが出力した2つのショットデータを比較する第1比較部と、2つのパターン発生部のそれぞれが出力したショットデータを補正して出力する2つのパターン補正部と、2つのパターン補正部のそれぞれが出力した2つのショットデータを比較する第2比較部と、2つのパターン補正部のそれぞれが出力したショットデータに基づいて露光を行う2つの露光部と、2つの露光部によって露光されたパターンを比較する第3比較部とを備える電子ビーム露光装置が提案されている。当該電子ビーム露光装置は、第1比較部による比較結果、第2比較部による比較結果、及び第3比較部による比較結果に基づいて、データの異常を検出し、装置異常の発生原因を特定する(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−279450号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された電子ビーム露光装置は、バッファメモリが出力する露光データが正常であることが前提となっている。そのため、当該電子ビーム露光装置は、バッファメモリが正常に動作しておらず、バッファメモリが出力する露光データに異常が発生した場合、データの異常を検出することができず、また装置異常の発生原因を特定することもできないという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる露光装置及びパターンエラー検出方法を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、ウェハに所望の露光パターンを露光する露光装置であって、ウェハに露光すべき露光パターンのデータである露光データを保持するバッファメモリと、第1領域を露光するための第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第1露光データと、第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第2領域を露光するための第2制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第2露光データとを比較する比較部と、比較部による比較結果に基づいて、ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出部とを備える。
【0008】
バッファメモリが出力する第1露光データを保持する第1期待値メモリをさらに備え、比較部は、第1期待値メモリが出力した第1露光データと、バッファメモリが出力した第2露光データとを比較してもよい。比較部は、第1期待値メモリが出力した第1露光データと、バッファメモリが出力した第2露光データとをビット単位で比較してもよい。
【0009】
第2領域の識別情報に対応づけて、第1露光データと第2露光データとが同一か否かを示す情報を比較結果として格納する比較結果格納部をさらに備え、エラー検出部は、比較結果格納部が格納する比較結果に基づいて、ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出してもよい。
【0010】
比較部は、第1期待値メモリが出力した第1露光データと、第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第3領域を露光するための第3制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第3露光データとを比較し、比較結果格納部は、第1露光データと第2露光データとが同一か否かを示す情報、及び第1露光データと第3露光データとが同一か否かを示す情報を比較結果として格納し、エラー検出部は、第1露光データと第2露光データとが同一であり、第1露光データと第3露光データとが異なる場合、第3領域に露光された露光パターンにエラーがあると判断し、第1露光データと第2露光データとが異なり、第1露光データと第3露光データとが異なる場合、第1領域に露光された露光パターンにエラーがあると判断してもよい。
【0011】
ウェハを載置させ、第1の方向に移動しながら露光させ、その後折り返して、第1の方向と反対の第2の方向に移動しながら露光させるウェハステージをさらに備え、第1期待値メモリは、ウェハステージが折り返す場合に、バッファメモリが出力した第1露光データを書き込んでもよい。
【0012】
バッファメモリが出力する第2露光データを保持する第2期待値メモリをさらに備え、比較部は、第2期待値メモリが出力した第2露光データと、第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第3領域を露光するための第3制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第3露光データとを比較してもよい。
【0013】
バッファメモリが第1露光データを出力しているときに、第1期待値メモリに第1露光データを書き込ませ、バッファメモリが第2露光データを出力しているときに、第1期待値メモリから比較部に第1露光データを読み出させ、バッファメモリが第3露光データを出力しているときに、第1期待値メモリに第3露光データを書き込ませる第1期待値メモリ制御部と、バッファメモリが第2露光データを出力しているときに、第2期待値メモリに第2露光データを書き込ませ、バッファメモリが第3露光データを出力しているときに、第2期待値メモリから比較部に第2露光データを読み出させる第2期待値メモリ制御部とをさらに備えてもよい。
【0014】
本発明の第2の形態によると、ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するパターンエラー検出方法であって、第1領域を露光するための第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第1露光データを用いてウェハを露光する露光段階と、第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第2領域を露光するための第2制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第2露光データを用いてウェハを露光する露光段階と、第1露光データと第2露光データとを比較する比較段階と、比較段階における比較結果に基づいて、ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出段階とを備える。
【0015】
本発明の第3の形態によると、ウェハに所望の露光パターンを露光する露光装置であって、ウェハに露光すべき露光パターンのデータである露光データを保持するバッファメモリと、第1領域を露光するための第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力すべき露光データの期待値である第1期待値データを生成する期待値データ生成部と、第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第1露光データと、期待値データ生成部が生成した第1期待値データとを比較する比較部と、バッファメモリが出力した第1露光データに基づいて、ウェハを露光する露光部と、比較部による比較結果に基づいて、ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出部とを備える。
【0016】
期待値データ生成部が生成する第1期待値データを保持する第1期待値メモリをさらに備え、比較部は、第1期待値メモリが出力した第1期待値データと、バッファメモリが出力した第1露光データとを比較してもよい。
【0017】
本発明の第4の形態によると、ウェハを載置させるウェハステージをさらに備え、ウェハステージは、第1の方向に移動した後折り返して、第1の方向と反対の第2の方向に移動し、露光部は、ウェハステージが第1の方向に移動している間に第1露光処理を行い、ウェハステージが第2の方向に移動している間に第1領域の第2露光処理を行い、第1期待値メモリは、第1露光処理と第2露光処理との間に、第1期待値データを書き込んでもよい。
【0018】
ウェハを載置させるウェハステージをさらに備え、ウェハステージは、第1の方向に移動した後折り返して、第1の方向と反対の第2の方向に移動し、露光部は、ウェハステージが第1の方向に移動している間に第1露光処理を行った後、ウェハステージが第2の方向に移動している間に第1領域の第2露光処理を行い、第1期待値メモリは、第1露光処理の間に、期待値データ生成部が生成した第1期待値データを書き込んでもよい。
【0019】
第2領域を露光するための第2制御信号に基づいてバッファメモリが出力すべき第2期待値データを保持する第2期待値メモリをさらに備え、ウェハステージは、第2の方向に移動した後さらに折り返して、第1の方向に移動し、露光部は、ウェハステージが第2の方向に移動している間に第1領域の第2露光処理を行った後、ウェハステージが第1の方向に移動している間に第2領域の第3露光処理を行い、比較部は、第2露光処理の間に、第1期待値メモリが出力した第1期待値データと、バッファメモリが出力した第1露光データとを比較し、第2期待値メモリは、第2露光処理の間に、期待値データ生成部が生成した第2期待値データを書き込んでもよい。
【0020】
本発明の第5の形態によると、ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するパターンエラー検出方法であって、第1領域を露光するための第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力すべき露光データの期待値である第1期待値データを生成する期待値データ生成段階と、第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第1露光データと、期待値データ生成段階において生成された第1期待値データとを比較する比較段階と、バッファメモリが出力した第1露光データに基づいて、ウェハを露光する露光段階と、比較段階における比較結果に基づいて、ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出段階とを備える。
【0021】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る電子ビーム露光装置100の構成の一例を示す。電子ビーム露光装置100は、電子ビームによりウェハ64に所定の露光処理を施すための露光部150a及び150bと、露光部150a及び150bの各構成の動作を制御する制御系140とを備える。電子ビーム露光装置100は、本発明の露光装置の一例である。また、本発明の露光装置は、イオンビームによりウェハを露光するイオンビーム露光装置であってもよい。
【0024】
露光部150a及び150bは、筐体10内部に、所定の電子ビームを照射する電子ビーム照射系110と、電子ビーム照射系110から照射された電子ビームを偏向するとともに、電子ビームのマスク30近傍における結像位置を調整するマスク用投影系112と、電子ビームのウェハ64近傍における結像位置を調整する焦点調整レンズ系114と、マスク30を通過した電子ビームをウェハステージ62に載置されたウェハ64の所定の領域に偏向するとともに、ウェハ64に転写されるパターンの像の向き及びサイズを調整するウェハ用投影系116を含む電子光学系を備える。
【0025】
また、露光部150a及び150bは、ウェハ64に露光すべきパターンをそれぞれ形成された複数のブロックを有するマスク30を載置するマスクステージ72と、マスクステージ72を駆動するマスクステージ駆動部68と、パターンを露光すべきウェハ64を載置するウェハステージ62と、ウェハステージ62を駆動するウェハステージ駆動部70とを含むステージ系を備える。さらに、露光部150a及び150bは、電子光学系の調整のために、ウェハステージ62側から飛散する電子を検出して、飛散した電子量に相当する電気信号に変換する電子検出器60を有する。
【0026】
電子ビーム照射系110は、電子ビームを発生させる電子銃12による、電子ビームの焦点位置を定める第1電子レンズ14と、電子ビームを通過させる矩形形状の開口(スリット)が形成されたスリット部16とを有する。電子銃12は、安定した電子ビームを発生するのに所定の時間がかかるので、電子銃12は、露光処理期間において常に電子ビームを発生してもよい。スリットは、マスク30に形成された所定のパターンを含むブロックの形状に合わせて形成されるのが好ましい。図1において、電子ビーム照射系110から照射された電子ビームが、電子光学系により偏向されない場合の電子ビームの光軸を、一点鎖線Aで表現する。
【0027】
マスク用投影系112は、電子ビームを偏向するマスク用偏向系としての第1偏向器18、第2偏向器22及び第3偏向器26と、電子ビームの焦点を調整するマスク用焦点系としての第2電子レンズ20、さらに、第1ブランキング電極24を有する。第1偏向器18及び第2偏向器22は、電子ビームをマスク30上の所定の領域に照射する偏向を行う。例えば、所定の領域は、ウェハ64に転写するパターンを有するブロックであってよい。電子ビームがパターンを通過することにより、電子ビームの断面形状は、パターンと同一の形状になる。所定のパターンが形成されたブロックを通過した電子ビームの像をパターン像と定義する。第3偏向器26は、第1偏向器18及び第2偏向器22を通過した電子ビームの軌道を光軸Aに略平行に偏向する。第2電子レンズ20は、スリット部16の開口の像を、マスクステージ72上に載置されるマスク30上に結像させる機能を有する。
【0028】
第1ブランキング電極24は、マスク30に形成されたブロックに電子ビームが当たらないように電子ビームを偏向する。第1ブランキング電極24は、マスク30に電子ビームが当たらないように電子ビームを偏向することが好ましい。電子ビームが照射されるにつれてマスク30に形成されたパターンは劣化するので、第1ブランキング電極24は、パターンをウェハ64に転写するとき以外は、電子ビームを偏向する。従って、マスク30の劣化を防止することができる。焦点調整レンズ系114は、第3電子レンズ28及び第4電子レンズ32を有する。第3電子レンズ28及び第4電子レンズ32は、電子ビームのウェハ64に対する焦点を合わせる。ウェハ用投影系116は、第5電子レンズ40、第6電子レンズ46、第7電子レンズ50、第8電子レンズ52、第9電子レンズ66、第4偏向器34、第5偏向器38、第6偏向器42、主偏向器56、副偏向器58、第2ブランキング電極36、及びラウンドアパーチャ部48を有する。
【0029】
電界や磁界の影響を受けてパターン像は回転してしまう。第5電子レンズ40は、マスク30の所定のブロックを通過した電子ビームのパターン像の回転量を調整する。第6電子レンズ46及び第7電子レンズ50は、マスク30に形成されたパターンに対する、ウェハ64に転写されるパターン像の縮小率を調整する。第8電子レンズ52及び第9電子レンズ66は、対物レンズとして機能する。第4偏向器34及び第6偏向器42は、電子ビームの進行方向に対するマスク30の下流において、電子ビームを光軸Aの方向に偏向する。第5偏向器38は、電子ビームを光軸Aに略平行になるように偏向する。主偏向器56及び副偏向器58は、ウェハ64上の所定の領域に電子ビームが照射されるように、電子ビームを偏向する。本実施形態では、主偏向器56は、1ショットの電子ビームで照射可能な領域(ショット領域)を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏向するために用いられ、副偏向器58は、サブフィールドにおけるショット領域間の偏向のために用いられる。
【0030】
ラウンドアパーチャ部48は、円形の開口(ラウンドアパーチャ)を有する。第2ブランキング電極36は、ラウンドアパーチャの外側に当たるように電子ビームを偏向する。従って、第2ブランキング電極36は、電子ビームの進行方向に対してラウンドアパーチャ部48から下流に電子ビームが進行することを防ぐことができる。電子銃12は、露光処理期間において常に電子ビームを照射するので、第2ブランキング電極36は、ウェハ64に転写するパターンを変更するとき、更には、パターンを露光するウェハ64の領域を変更するときに、ラウンドアパーチャ部48から下流に電子ビームが進行しないように電子ビームを偏向することが望ましい。
【0031】
制御系140は、共通処理部160、個別処理部170a及び300b、並びに個別制御部120a及び120bを備える。個別制御部120a及び120bは、偏向制御部82、マスクステージ制御部84、ブランキング電極制御部86、電子レンズ制御部88、反射電子処理部90、及びウェハステージ制御部92を有する。共通処理部160は、ハードディスクに格納された露光データを個別処理部170a及び300bに供給する。個別処理部170a及び300bは、共通処理部160から供給された露光データに基づいて、個別制御部120a及び120bが有する各制御部に対して、露光処理に関する制御データを供給する。偏向制御部82は、第1偏向器18、第2偏向器22、第3偏向器26、第4偏向器34、第5偏向器38、第6偏向器42、主偏向器56、及び副偏向器58を制御する。マスクステージ制御部84は、マスクステージ駆動部68を制御して、マスクステージ72を移動させる。
【0032】
ブランキング電極制御部86は、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36を制御する。本実施形態では、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36は、露光時には、電子ビームをウェハ64に照射させ、露光時以外には、電子ビームをウェハ64に到達させないように制御されるのが望ましい。電子レンズ制御部88は、第1電子レンズ14、第2電子レンズ20、第3電子レンズ28、第4電子レンズ32、第5電子レンズ40、第6電子レンズ46、第7電子レンズ50、第8電子レンズ52および第9電子レンズ66に供給する電力を制御する。反射電子処理部90は、反射電子検出部60により検出された電気信号に基づいて電子量を示すデジタルデータを検出する。ウェハステージ制御部92は、ウェハステージ駆動部70によりウェハステージ62を所定の位置に移動させる。
【0033】
以下、電子ビーム露光装置100の動作について説明する。マスクステージ72上には、所定のパターンを形成された複数のブロックを有するマスク30が載置され、マスク30は、所定の位置に固定されている。露光処理は、オゾンガスやO2プラズマガスなどの酸化性雰囲気中で行われてもよい。このとき、マスク30の表面は、酸化性の強いオゾンガスなどによって酸化されない材料で覆われているのが好ましい。また、ウェハステージ62上には、露光処理が施されるウェハ64が載置されている。ウェハステージ制御部92は、ウェハステージ駆動部70によりウェハステージ62を移動させて、ウェハ64の露光されるべき領域が光軸A近傍に位置するようにする。また、電子銃12は、露光処理期間において常に電子ビームを照射するので、露光の開始前において、スリット部16の開口を通過した電子ビームがマスク30およびウェハ64に照射されないように、ブランキング電極制御部86が第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36を制御する。マスク用投影系112において、電子レンズ20及び偏向器(18、22、26)は、ウェハ64に転写するパターンが形成されたブロックに電子ビームを照射できるように調整される。焦点調整レンズ系114において、電子レンズ(28、32)は、電子ビームのウェハ64に対する焦点が合うように調整される。また、ウェハ用投影系116において、電子レンズ(40、46、50、52、66)及び偏向器(34、38、42、56、58)は、ウェハ64の所定の領域にパターン像を転写できるように調整される。
【0034】
マスク投影系112、焦点調整レンズ系114及びウェハ用投影系116が調整された後、ブランキング電極制御部86が、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36による電子ビームの偏向を停止する。これにより、以下に示すように、電子ビームはマスク30を介してウェハ64に照射される。電子銃12が電子ビームを生成し、第1電子レンズ14が電子ビームの焦点位置を調整して、スリット部16に照射させる。そして、第1偏向器18及び第2偏向器22がスリット部16の開口を通過した電子ビームをマスク30の転写すべきパターンが形成された所定の領域に照射するように偏向する。スリット部16の開口を通過した電子ビームは、矩形の断面形状を有している。第1偏向器18及び第2偏向器22により偏向された電子ビームは、第3偏向器26により光軸Aと略平行になるように偏向される。また、電子ビームは、第2電子レンズ20により、マスク30上の所定の領域にスリット部16の開口の像が結像するように調整される。
【0035】
そして、マスク30に形成されたパターンを通過した電子ビームは、第4偏向器34及び第6偏向器42により光軸Aに近づく方向に偏向され、第5偏向器38により、光軸Aと略平行になるように偏向される。また、電子ビームは、第3電子レンズ28及び第4電子レンズ32により、マスク30に形成されたパターンの像がウェハ64の表面に焦点が合うように調整され、第5電子レンズ40によりパターン像の回転量が調整され、第6電子レンズ46及び第7電子レンズ50により、パターン像の縮小率が調整される。それから、電子ビームは、主偏向器56及び副偏向器58により、ウェハ64上の所定のショット領域に照射されるように偏向される。本実施形態では、主偏向器56が、ショット領域を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏向し、副偏向器58が、サブフィールドにおけるショット領域間で電子ビームを偏向する。所定のショット領域に偏向された電子ビームは、電子レンズ52及び電子レンズ66によって調整されて、ウェハ64に照射される。これによって、ウェハ64上の所定のショット領域には、マスク30に形成されたパターンの像が転写される。
【0036】
所定の露光時間が経過した後、ブランキング電極制御部86が、電子ビームがマスク30およびウェハ64を照射しないように、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36を制御して、電子ビームを偏向させる。以上のプロセスにより、ウェハ64上の所定のショット領域に、マスク30に形成されたパターンが露光される。次のショット領域に、マスク30に形成されたパターンを露光するために、マスク用投影系112において、電子レンズ20及び偏向器(18、22、26)は、ウェハ64に転写するパターンを有するブロックに電子ビームを照射できるように調整される。焦点調整レンズ系114において、電子レンズ(28、32)は、電子ビームのウェハ64に対する焦点が合うように調整される。また、ウェハ用投影系116において、電子レンズ(40、46、50、52、66)及び偏向器(34、38、42、56、58)は、ウェハ64の所定の領域にパターン像を転写できるように調整される。
【0037】
具体的には、副偏向器58は、マスク用投影系112により生成されたパターン像が、次のショット領域に露光されるように電界を調整する。この後、上記同様に当該ショット領域にパターンを露光する。サブフィールド内のパターンを露光すべきショット領域のすべてにパターンを露光した後に、主偏向器56は、次のサブフィールドにパターンを露光できるように磁界を調整する。電子ビーム露光装置100は、この露光処理を、繰り返し実行することによって、所望の回路パターンを、ウェハ64に露光することができる。
【0038】
本発明による電子ビーム処理装置である電子ビーム露光装置100は、可変矩形を用いた電子ビーム露光装置であってもよく、また、ブランキング・アパーチャ・アレイ・デバイスを用いた電子ビーム露光装置であってもよい。また、本実施形態に係る電子ビーム露光装置100は、2つの個別処理部170a及び300b、2つの個別制御部120a及び120b、並びに2つの露光部150a及び150bを備えるが、本発明に係る電子ビーム露光装置は、個別処理部、個別制御部、及び露光部をそれぞれ3つ以上備える電子ビーム露光装置であってもよい。また、本実施形態に係る電子ビーム露光装置100では、露光部150aと露光部150bとは、それぞれ異なるウェハを露光するが、本発明に係る電子ビーム露光装置は、複数の露光部が同時に同一のウェハを露光してもよい。
【0039】
図2は、ウェハ64におけるフレーム領域の一例を示す。フレーム領域は、ウェハステージ62が所定の方向に移動している間に露光されうる領域であり、複数のチップ領域200に跨る領域である。即ち、フレーム領域は、横幅が主偏向器56の最大振幅であり、縦幅がウェハ64においてチップが形成される領域の幅である。例えば、電子ビーム露光装置100において、ウェハステージ62が第1の方向(y軸正方向)に移動している間に、露光部150aはフレーム領域202aを露光する。そして、フレーム領域202aの露光が終了すると、ウェハステージ62はフレーム領域の横幅分x軸正方向に移動した後、折り返して第1の方向(y軸正方向)と反対の第2の方向(y軸負方向)に移動し始める。そして、ウェハステージ62が第2の方向(y軸負方向)に移動している間に、露光部150aはフレーム202aに隣接するフレーム領域202bを露光する。そして、フレーム領域202bの露光が終了すると、ウェハステージ62はフレーム領域の横幅分x軸正方向に移動した後、さらに折り返して第1の方向(y軸正方向)に移動し始める。そして、ウェハステージ62が第1の方向(y軸正方向)に移動している間に、露光部150aはフレーム領域202bに隣接するフレーム領域202cを露光する。以上のように、電子ビーム露光装置100は、フレーム領域毎の露光処理を繰り返すことにより、ウェハ64において複数のチップ領域200の全体を露光する。なお、本実施形態において、複数のチップ領域200には、同一の露光パターンが形成されることが好ましい。
【0040】
図3は、ウェハ64におけるバンド領域の一例を示す。バンド領域は、フレーム領域をチップ単位に分割した領域である。即ち、バンド領域は、横幅が主偏向器56の最大振幅であり、縦幅がチップ領域の幅である。例えば、フレーム202aは、チップ領域200aの一部であるバンド領域204a、チップ領域200bの一部であるバンド領域204b、及びチップ領域200cの一部であるバンド領域204cを含む。なお、本実施形態において、バンド領域204a、204b、及び204cには、同一の露光パターンが形成されることが好ましい。
【0041】
図4は、本実施形態に係る制御系140の構成の一例を示す。共通処理部160は、統括制御部300、シーケンス制御部302、アドレスカウンタ304及び306、バッファメモリ(メイン)308、バッファメモリ(PA)310、バッファメモリ(PD)312、出力バッファ314、316、及び318、期待値メモリ320、322、及び324、期待値メモリ制御部326、328、及び330、比較部332、334、及び336、比較結果格納部337、並びにエラー検出部338を備える。個別処理部170aは、メインデフ補正部340a、パターン発生部342a、及びパターン補正部344aを備える。個別処理部170bは、メインデフ補正部340b、パターン発生部342b、及びパターン補正部344bを備える。
【0042】
統括制御部300は、例えばエンジニアリングワークステーションであって、電子ビーム露光装置100を統括的に制御する。統括制御部300は、露光処理において、まずウェハ64に露光すべき露光パターンのデータである露光データを、ハードディスクドライブから読み出し、バッファメモリ(メイン)308、バッファメモリ(PA)310、及びバッファメモリ(PD)312に供給する。そして、バッファメモリ(メイン)308、バッファメモリ(PA)310、及びバッファメモリ(PD)312は、統括制御部300から受け取った露光データを一時的に保持する。
【0043】
次に、統括制御部300は、露光開始フラグをシーケンス制御部302に送出する。そして、シーケンス制御部302は、露光開始フラグを受け取ると、予め定められたメイン開始アドレス及び個数情報をアドレスカウンタ304に供給する。アドレスカウンタ304は、メイン開始アドレス及び個数情報に基づいてメインアドレスを発生し、バッファメモリ(メイン)308及びバッファメモリ(PA)310に供給する。
【0044】
バッファメモリ(メイン)308は、アドレスカウンタ304から受け取ったメインアドレスに基づいて、主偏向器56を制御するための露光データであるメインデータを出力し、メインデフ補正部340a及び340bに供給する。メインデフ補正部340a及び340bは、バッファメモリ(メイン)308から受け取ったメインデータを補正して個別制御部120a及び120bに供給する。
【0045】
バッファメモリ(PA)310は、アドレスカウンタ304から受け取ったメインアドレスに基づいて、パターン開始アドレス及び個数情報をアドレスカウンタ306に供給する。アドレスカウンタ306は、パターン開始アドレス及び個数情報に基づいてパターンアドレスを発生し、バッファメモリ(PD)312に供給する。バッファメモリ(PD)312は、アドレスカウンタ306から受け取ったパターンアドレスに基づいて、副偏向器58を制御するための露光データであるパターンデータを出力し、パターン発生部342a及び342bに供給する。パターン発生部342a及び342bは、バッファメモリ(PD)312から受け取ったパターンデータをショット単位に分割したショットデータを発生し、パターン補正部344a及び344bに供給する。そして、パターン補正部344a及び344bは、パターン発生部342a及び342bから受け取ったショットデータを補正し、個別制御部120a及び120bに供給する。
【0046】
個別制御部120a及び120bの各制御部は、メインデフ補正部340a及び340bから受け取ったメインデータ、並びにパターン補正部344a及び304bから受け取ったショットデータに基づいて、露光部150a及び150bの各部を制御する。そして、露光部150a及び150bは、ウェハ64に対して電子ビームを照射し、所望の露光パターンを露光する。
【0047】
期待値メモリ320は、バッファメモリ(メイン)308が出力するメインデータを保持する。出力バッファ314は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、バッファメモリ(メイン)308が出力したメインデータを期待値メモリ320に供給するか否かを切り換える。期待値メモリ制御部326は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、リード信号及びライト信号を供給することにより期待値メモリ320の読み出し及び書き込みの制御(リード制御・ライト制御)を行う。比較部332は、バッファメモリ(メイン)308が出力したメインデータと、期待値メモリ320が出力したメインデータとをビット単位で比較する。そして、比較結果格納部337は、比較部332による比較結果を格納する。
【0048】
期待値メモリ322は、バッファメモリ(PA)310が出力するパターン開始アドレス及び個数情報を保持する。出力バッファ316は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、バッファメモリ(PA)310が出力したパターン開始アドレス及び個数情報を期待値メモリ322に供給するか否かを切り換える。期待値メモリ制御部328は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、リード信号及びライト信号を供給することにより期待値メモリ322の読み出し及び書込みの制御(リード制御・ライト制御)を行う。比較部334は、バッファメモリ(PA)310が出力したパターン開始アドレス及び個数情報と、期待値メモリ322が出力したメインデータとをビット単位で比較する。そして、比較結果格納部337は、比較部334による比較結果を格納する。
【0049】
期待値メモリ324は、バッファメモリ(PD)312が出力するパターンデータを保持する。出力バッファ318は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、バッファメモリ(PD)312が出力したパターンデータを期待値メモリ324に供給するか否かを切り換える。期待値メモリ制御部330は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、リード信号及びライト信号を供給することにより期待値メモリ324の読み出し及び書込みの制御(リード制御・ライト制御)を行う。比較部336は、バッファメモリ(PD)312が出力したパターンデータと、期待値メモリ324が出力したパターンデータとをビット単位で比較する。そして、比較結果格納部337は、比較部336による比較結果を格納する。
【0050】
エラー検出部338は、比較結果格納部337が格納する比較部332、334、及び336の比較結果に基づいて、ウェハ64に露光された露光パターンのエラーを検出する。統括制御部300は、エラー検出部338が検出したエラーを含む露光パターンが露光されたバンド領域の識別情報を格納する。
【0051】
以下、図2及び図3を参照しながら、図4に示した共通処理部160の動作、特にパターンエラー検出方法について具体的に説明する。まず、図2に示したフレーム領域202aの露光処理を開始する。ウェハステージ62は、第1の方向(y軸正方向)に移動しながら露光部150aにフレーム領域202aを露光させる。バッファメモリ(メイン)308は、図3に示したバンド領域204aを露光するための制御信号の一例である第1メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、露光データの一例である第1メインデータを出力し、個別制御部170aに供給する。また、出力バッファ314は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第1メインデータを期待値メモリ320に供給する。期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第1メインデータを出力しているときに、期待値メモリ320に第1メインデータを書き込ませる。そして、期待値メモリ320は、第1メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第1メインデータを格納する。
【0052】
また、バッファメモリ(PA)310は、第1メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、露光データの一例である第1パターン開始アドレス及び第1個数情報を出力し、アドレスカウンタ306に供給する。そして、アドレスカウンタ306は、第1パターン開始アドレス及び第1個数情報に基づいて第1パターンアドレスを出力し、バッファメモリ(PD)312に供給する。また、出力バッファ316は、アドレスカウンタ306が出力した第1パターンアドレスを期待値メモリ322に供給する。期待値メモリ制御部328は、アドレスカウンタ306が第1パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ322に第1パターンアドレスを書き込ませる。そして、期待値メモリ322は、第1メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第1パターンアドレスを格納する。
【0053】
そして、バッファメモリ(PD)312は、図3に示したバンド領域204aを露光するための制御信号の一例である第1パターンアドレスをアドレスカウンタ306から受け取り、露光データの一例である第1パターンデータを出力し、個別制御部170aに供給する。また、出力バッファ318は、バッファメモリ(PD)312が出力した第1パターンデータを期待値メモリ324に供給する。期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第1パターンデータを出力しているときに、期待値メモリ324に第1パターンデータを書き込ませる。そして、期待値メモリ324は、第1パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第1パターンデータを格納する。そして、露光部150aは、個別制御部170aに供給された第1メインデータ及び第1パターンデータに基づいてバンド領域204aを露光する。
【0054】
次に、バッファメモリ(メイン)308は、図3に示したバンド領域204bを露光するための制御信号の一例である第2メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、露光データの一例である第2メインデータを出力し、個別制御部170aに供給する。なお、バンド領域204bは、バンド領域204aと同一の露光パターンが露光されるべき領域であり、第1メインアドレスと第2メインアドレスとは理想的には同一である。期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第2メインデータを出力しているときに、期待値メモリ320から比較部332に第1メインデータを読み出させる。そして、比較部332は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第2メインデータと、期待値メモリ320が出力した第1メインデータとを比較する。即ち、比較部332は、第1メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第1メインデータと、第2メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第2メインデータとを比較する。そして、比較部332は、第1メインデータと第2メインデータとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204bの識別情報、例えばチップ領域200bの識別情報に対応づけて、比較部332から取得した比較結果を格納する。
【0055】
また、バッファメモリ(PA)310は、第2メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、露光データの一例である第2パターン開始アドレス及び第2個数情報を出力し、アドレスカウンタ306に供給する。そして、アドレスカウンタ306は、第2パターン開始アドレス及び第2個数情報に基づいて第2パターンアドレスを出力し、バッファメモリ(PD)312に供給する。期待値メモリ制御部328は、バッファメモリ(PA)310が第2パターン開始アドレス及び第2個数情報を出力しているとき、即ちアドレスカウンタ306が第2パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ322から比較部334に第2パターンアドレスを読み出させる。そして、比較部334は、アドレスカウンタ306が出力した第2パターンアドレスと、期待値メモリ322が出力した第1パターンアドレスとを比較する。即ち、比較部334は、第1メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第1パターンアドレスと、第2メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第2パターンアドレスとを比較する。そして、比較部334は、第1パターンアドレスと第2パターンアドレスとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204bの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0056】
そして、バッファメモリ(PD)312は、図3に示したバンド領域204bを露光するための制御信号の一例である第2パターンアドレスをアドレスカウンタ306から受け取り、露光データの一例である第2パターンデータを出力し、個別制御部170aに供給する。期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第2パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ324から比較部336に第1パターンデータを読み出させる。そして、比較部336は、バッファメモリ(PD)312が出力した第2パターンデータと、期待値メモリ324が出力した第1パターンデータとを比較する。即ち、比較部336は、第1パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第1パターンデータと、第2パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第2パターンデータとを比較する。そして、比較部336は、第1パターンデータと第2パターンデータとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204bの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。そして、露光部150aは、個別制御部170aに供給された第2メインデータ及び第2パターンデータに基づいてバンド領域204bを露光する。
【0057】
次に、バッファメモリ(メイン)308は、図3に示したバンド領域204cを露光するための制御信号の一例である第3メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、露光データの一例である第3メインデータを出力し、個別制御部170aに供給する。なお、バンド領域204cは、バンド領域204aと同一の露光パターンが露光されるべき領域であり、第1メインアドレスと第3メインアドレスとは理想的には同一である。期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第3メインデータを出力しているときに、期待値メモリ320から比較部332に第1メインデータを読み出させる。そして、比較部332は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第3メインデータと、期待値メモリ320が出力した第1メインデータとを比較する。即ち、比較部332は、第1メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第1メインデータと、第3メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第3メインデータを比較する。そして、比較部332は、第1メインデータと第3メインデータとが同一であるか否かを示す比較結果を比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204cの識別情報、例えばチップ領域200cの識別情報に対応づけて、比較部332から取得した比較結果を格納する。
【0058】
また、バッファメモリ(PA)310は、第3メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、露光データの一例である第3パターン開始アドレス及び第3個数情報を出力し、アドレスカウンタ306に供給する。そして、アドレスカウンタ306は、第1パターン開始アドレス及び第1個数情報に基づいて第1パターンアドレスを出力し、バッファメモリ(PD)312に供給する。期待値メモリ制御部328は、バッファメモリ(PA)310が第2パターン開始アドレス及び第2個数情報を出力しているとき、即ちアドレスカウンタ306が第3パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ322から比較部334に第3パターンアドレスを読み出させる。そして、比較部334は、アドレスカウンタ306が出力した第3パターンアドレスと、期待値メモリ322が出力した第1パターンアドレスとを比較する。即ち、比較部334は、第1メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第1パターンアドレスと、第3メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第3パターンアドレスとを比較する。そして、比較部334は、第1パターンアドレスと第3パターンアドレスとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204cの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0059】
そして、バッファメモリ(PD)312は、図3に示したバンド領域204cを露光するための制御信号の一例である第3パターンアドレスをアドレスカウンタ306から受け取り、露光データの一例である第3パターンデータを出力し、個別制御部170aに供給する。期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第3パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ324から比較部336に第1パターンデータを読み出させる。そして、比較部336は、バッファメモリ(PD)312が出力した第3パターンデータと、期待値メモリ324が出力した第1パターンデータとを比較する。即ち、比較部336は、第1パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第1パターンデータと、第3パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第3パターンデータとを比較する。そして、比較部336は、第1パターンデータと第3パターンデータとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204cの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。そして、露光部150aは、個別制御部170cに供給された第3メインデータ及び第3パターンデータに基づいてバンド領域204cを露光する。
【0060】
エラー検出部338は、比較結果格納部337が格納する比較部332、334、及び336による比較結果に基づいて、ウェハ64に露光された露光パターンのエラーを検出する。そして、エラー検出部338は、第1メインデータと第2メインデータとが同一であり、第1メインデータと第3メインデータとが異なる場合、第1パターンアドレスと第2パターンアドレスとが同一であり、第1パターンアドレスと第3パターンアドレスとが異なる場合、又は第1パターンデータと第2パターンデータとが同一であり、第1パターンデータと第3パターンデータとが異なる場合、バンド領域204cに露光された露光パターンにエラーがあると判断し、統括制御部330に通知する。また、エラー検出部338は、第1メインデータと第2メインデータとが異なり、第1メインデータと第3メインデータとが異なる場合、第1パターンアドレスと第2パターンアドレスとが異なり、第1パターンアドレスと第3パターンアドレスとが異なる場合、又は第1パターンデータと第2パターンデータとが異なり、第1パターンデータと第3パターンデータとが異なる場合、バンド領域204aに露光された露光パターンにエラーがあると判断し、統括制御部300に通知する。
【0061】
次に、図2に示したフレーム領域202aの露光処理後、フレーム領域202bの露光処理に移る。ウェハステージ62は、第1の方向(y軸正方向)に移動しながら露光部150aにフレーム領域202aを露光させた後折り返して、第1の方向(y軸正方向)と反対の第2の方向(y軸負方向)に移動しながら露光部150aにフレーム領域202bのを露光させる。期待値メモリ320は、ウェハステージ64が折り返す場合に、格納している第1メモリデータを消去する。そして、期待値メモリ320は、フレーム領域202bの第1番目のバンド領域を露光するためのメインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力したメインデータを読み込む。そして、上述したフレーム領域202aについての場合と同様に、フレーム領域202bを露光しながらフレーム領域202bが含むバンド領域の露光パターンのエラーを検出する。
【0062】
フレーム領域は、横幅が主偏向器56の最大振幅であるので、フレーム領域毎に露光すべき露光パターンが異なる。このような場合であっても、ウェハステージ62の折り返し時、即ち露光するフレーム領域の変更時に、期待値メモリ320が格納するメインデータを更新することにより、フレーム毎にバンド領域単位の露光パターンのエラーの検出を適切に行うことができる。
【0063】
また、上述したエラー検出部338によるエラー検出処理は、露光処理中に行われることが好ましく、露光処理後に行われてもよい。露光処理中に行うことにより、電子ビーム露光装置100のスループットを下げることなく、露光パターンのエラーを検出することができる。
【0064】
本実施形態に係る電子ビーム露光装置100によれば、バンド領域毎に露光パターンのエラーの検出を行うので、露光パターンにエラーがあるチップを特定することができる。即ち、異常箇所の特定単位を細分化することができるので、歩留りを向上することができる。また、予め期待値メモリに格納したデータと、バッファメモリが出力したデータとを比較するので、データの飛び、データの抜け、ビット障害の異常だけでなく、データの順番等の異常も検出することができる。
【0065】
図5は、本実施形態に係る共通処理部160の第1変形例を示す。本変形例に係る共通処理部160は、図4に示した構成要素に加え、期待値メモリ400、402、及び404、並びにセレクタ406、408、及び410を備える。なお、本変形例において、図4に示した共通処理部160の構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付し、以下に説明する部分を除き、同一の符号を付した構成要素の機能及び動作は同一であってよい。
【0066】
出力バッファ314は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、バッファメモリ(メイン)308が出力したメインデータを期待値メモリ320及び期待値メモリ400のいずれに供給するかを切り換える。期待値メモリ制御部326は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、リード信号及びライト信号を供給することにより期待値メモリ320及び期待値メモリ400の読み出し及び書き込みの制御(リード制御・ライト制御)を行う。セレクタ406は、期待値メモリ320が出力したメインデータ及び期待値メモリ400が出力したメインデータのいずれかを選択して比較部332に供給する。比較部332は、バッファメモリ(メイン)308が出力したメインデータと、期待値メモリ320又は400が出力したメインデータとをビット単位で比較する。
【0067】
また、出力バッファ316は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、アドレスカウンタ306が出力したパターンアドレスを期待値メモリ322及び期待値メモリ402のいずれに供給するかを切り換える。期待値メモリ制御部328は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、リード信号及びライト信号を供給することにより期待値メモリ322及び期待値メモリ402の読み出し及び書き込みの制御(リード制御・ライト制御)を行う。セレクタ408は、期待値メモリ322が出力したパターンアドレス及び期待値メモリ402が出力したパターンアドレスのいずれかを選択して比較部334に供給する。比較部334は、アドレスカウンタ306が出力したパターンアドレスと、期待値メモリ322又は402が出力したパターンアドレスとをビット単位で比較する。
【0068】
また、出力バッファ318は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、バッファメモリ(PD)312が出力したパターンデータを期待値メモリ324及び期待値メモリ404のいずれに供給するかを切り換える。期待値メモリ制御部330は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、リード信号及びライト信号を供給することにより期待値メモリ324及び期待値メモリ404の読み出し及び書き込みの制御(リード制御・ライト制御)を行う。セレクタ410は、期待値メモリ324が出力したパターンデータ及び期待値メモリ404が出力したパターンデータのいずれかを選択して比較部336に供給する。比較部336は、バッファメモリ(PD)312が出力したパターンデータと、期待値メモリ324又は404が出力したパターンデータとをビット単位で比較する。
【0069】
以下、図2及び図3を参照しながら、図5に示した共通処理部160の動作、特にパターンエラー検出方法について具体的に説明する。まず、図2に示したフレーム領域202aの露光処理を開始する。バッファメモリ(メイン)308は、図3に示したバンド領域204aを露光するための制御信号の一例である第1メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第1メインデータを出力し、個別制御部170aに供給する。このとき、出力バッファ314は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第1メインデータを期待値メモリ320に供給する。期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第1メインデータを出力しているときに、期待値メモリ320に第1メインデータを書き込ませる。そして、期待値メモリ320は、第1メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第1メインデータを格納する。
【0070】
また、バッファメモリ(PA)310は、図3に示したバンド領域204aを露光するための制御信号の一例である第1メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第1パターン開始アドレス及び第1個数情報を出力し、アドレスカウンタ306に供給する。そして、アドレスカウンタ306は、第1パターン開始アドレス及び第1個数情報に基づいて第1パターンアドレスを出力し、バッファメモリ(PD)312に供給する。このとき、出力バッファ316は、アドレスカウンタ306が出力した第1パターンアドレスを期待値メモリ322に供給する。期待値メモリ制御部328は、アドレスカウンタ306が第1パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ322に第1パターンアドレスを書き込ませる。そして、期待値メモリ322は、第1メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第1パターンアドレスを格納する。
【0071】
そして、バッファメモリ(PD)312は、図3に示したバンド領域204aを露光するための制御信号の一例である第1パターンアドレスをアドレスカウンタ306から受け取り、第1パターンデータを出力し、個別制御部170aに供給する。このとき、出力バッファ318は、バッファメモリ(PD)312が出力した第1パターンデータを期待値メモリ324に供給する。期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第1パターンデータを出力しているときに、期待値メモリ324に第1パターンデータを書き込ませる。そして、期待値メモリ324は、第1パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第1パターンデータを格納する。そして、露光部150aは、個別制御部170aに供給された第1メインデータ及び第1パターンデータに基づいてバンド領域204aを露光する。
【0072】
次に、バッファメモリ(メイン)308は、図3に示したバンド領域204bを露光するための制御信号の一例である第2メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第2メインデータを出力し、個別制御部170aに供給する。このとき、出力バッファ314は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第2メインデータを期待値メモリ400に供給する。期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第2メインデータを出力しているときに、期待値メモリ400に第2メインデータを書き込ませる。そして、期待値メモリ400は、第2メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第2メインデータを格納する。また、期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第2メインデータを出力しているときに、期待値メモリ320から比較部332に第1メインデータを読み出させる。そして、比較部332は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第2メインデータと、期待値メモリ320が出力した第1メインデータとを比較する。即ち、比較部332は、第1メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第1メインデータと、第2メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第2メインデータとを比較する。そして、比較部332は、第1メインデータと第2メインデータとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204bの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0073】
また、バッファメモリ(PA)310は、図3に示したバンド領域204bを露光するための制御信号の一例である第2メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第2パターン開始アドレス及び第2個数情報を出力し、アドレスカウンタ306に供給する。そして、アドレスカウンタ306は、第2パターン開始アドレス及び第2個数情報に基づいて第2パターンアドレスを出力し、バッファメモリ(PD)312に供給する。このとき、出力バッファ316は、アドレスカウンタ306が出力した第2パターン開始アドレス及び第2個数情報を期待値メモリ402に供給する。期待値メモリ制御部328は、アドレスカウンタ306が第2パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ402に第2パターンアドレスを書き込ませる。そして、期待値メモリ402は、第2メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第2パターンアドレスを格納する。また、期待値メモリ制御部328は、バッファメモリ(PA)310が第2パターン開始アドレス及び第2個数情報を出力しているとき、即ちアドレスカウンタ306が第2パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ322から比較部334に第1パターンアドレスを読み出させる。そして、比較部334は、アドレスカウンタ306が出力した第2パターンアドレスと、期待値メモリ322が出力した第1パターンアドレスとを比較する。即ち、比較部334は、第1メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第1パターンアドレスと、第2メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第2パターンアドレスとを比較する。そして、比較部334は、第1パターンアドレスと第2パターンアドレスとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204bの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0074】
そして、バッファメモリ(PD)312は、図3に示したバンド領域204bを露光するための制御信号の一例である第2パターンアドレスをアドレスカウンタ306から受け取り、第2パターンデータを出力し、個別制御部170aに供給する。このとき、出力バッファ318は、バッファメモリ(PD)312が出力した第2パターンデータを期待値メモリ404に供給する。期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第2パターンデータを出力しているときに、期待値メモリ404に第2パターンデータを書き込ませる。そして、期待値メモリ404は、第2パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第2パターンデータを格納する。また、期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第2パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ324から比較部336に第1パターンデータを読み出させる。そして、比較部336は、バッファメモリ(PD)312が出力した第2パターンデータと、期待値メモリ324が出力した第1パターンデータとを比較する。即ち、比較部336は、第1パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第1パターンデータと、第2パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第2パターンデータとを比較する。そして、比較部336は、第1パターンデータと第2パターンデータとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204bの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。そして、露光部150aは、個別制御部170aに供給された第2メインデータ及び第2パターンデータに基づいてバンド領域204bを露光する。
【0075】
次に、バッファメモリ(メイン)308は、図3に示したバンド領域204cを露光するための制御信号の一例である第3メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第3メインデータを出力し、個別制御部170aに供給する。このとき、出力バッファ314は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第3メインデータを期待値メモリ320に供給する。期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第3メインデータを出力しているときに、期待値メモリ320に第3メインデータを書き込ませる。そして、期待値メモリ320は、第3メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第3メインデータを格納する。また、期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第3メインデータを出力しているときに、期待値メモリ400から比較部332に第2メインデータを読み出させる。そして、比較部332は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第3メインデータと、期待値メモリ400が出力した第2メインデータとを比較する。即ち、比較部332は、第2メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第2メインデータと、第3メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力した第3メインデータとを比較する。そして、比較部332は、第2メインデータと第3メインデータとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204cの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0076】
また、バッファメモリ(PA)310は、図3に示したバンド領域204cを露光するための制御信号の一例である第3メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第3パターン開始アドレス及び第3個数情報を出力し、アドレスカウンタ306に供給する。そして、アドレスカウンタ306は、第3パターン開始アドレス及び第3個数情報に基づいて第3パターンアドレスを出力し、バッファメモリ(PD)312に供給する。このとき、出力バッファ316は、アドレスカウンタ306が出力した第3パターンアドレスを期待値メモリ322に供給する。期待値メモリ制御部328は、アドレスカウンタ306が第3パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ322に第3パターンアドレスを書き込ませる。そして、期待値メモリ322、第3メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第3パターンアドレスを格納する。また、期待値メモリ制御部328は、バッファメモリ(PA)310が第3パターン開始アドレス及び第3個数情報を出力しているとき、即ちアドレスカウンタ306が第3パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ402から比較部334に第2パターンアドレスを読み出させる。そして、比較部334は、アドレスカウンタ306が出力した第3パターンアドレスと、期待値メモリ402が出力した第2パターンアドレスとを比較する。即ち、比較部334は、第2メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第2パターンアドレスと、第3メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力した第3パターンアドレスとを比較する。そして、比較部334は、第2パターンアドレスと第3パターンアドレスとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204cの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0077】
そして、バッファメモリ(PD)312は、図3に示したバンド領域204cを露光するための制御信号の一例である第3パターンアドレスをアドレスカウンタ306から受け取り、第3パターンデータを出力し、個別制御部170aに供給する。このとき、出力バッファ318は、バッファメモリ(PD)312が出力した第3パターンデータを期待値メモリ324に供給する。期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第3パターンデータを出力しているときに、期待値メモリ324に第3パターンデータを書き込ませる。そして、期待値メモリ324は、第3パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第3パターンデータを格納する。また、期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第3パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ404から比較部336に第2パターンデータを読み出させる。そして、比較部336は、バッファメモリ(PD)312が出力した第3パターンデータと、期待値メモリ404が出力した第2パターンデータとを比較する。即ち、比較部336は、第2パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第2パターンデータと、第3パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力した第3パターンデータとを比較する。そして、比較部336は、第2パターンデータと第3パターンデータとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204cの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。そして、露光部150aは、個別制御部170aに供給された第3メインデータ及び第3パターンデータに基づいてバンド領域204cを露光する。
【0078】
エラー検出部338は、第1メインデータと第2メインデータとが同一であり、第2メインデータと第3メインデータとが異なる場合、第1パターンアドレスと第2パターンアドレスとが同一であり、第2パターンアドレスと第3パターンアドレスとが異なる場合、又は第1パターンデータと第2パターンデータとが同一であり、第2パターンデータと第3パターンデータとが異なる場合、バンド領域204cに露光された露光パターンにエラーがあると判断し、統括制御部330に通知する。また、エラー検出部338は、第1メインデータと第2メインデータとが異なり、第2メインデータと第3メインデータとが異なる場合、第1パターンアドレスと第2パターンアドレスとが異なり、第2パターンアドレスと第3パターンアドレスとが異なる場合、又は第1パターンデータと第2パターンデータとが異なり、第2パターンデータと第3パターンデータとが異なる場合、バンド領域204bに露光された露光パターンにエラーがあると判断し、統括制御部300に通知する。また、エラー検出部338は、第1メインデータと第2メインデータとが異なり、第2メインデータと第3メインデータとが同一である場合、第1パターンアドレスと第2パターンアドレスとが異なり、第2パターンアドレスと第3パターンアドレスとが同一である場合、又は第1パターンデータと第2パターンデータとが異なり、第2パターンデータと第3パターンデータとが同一である場合、バンド領域204aに露光された露光パターンにエラーがあると判断し、統括制御部300に通知する。
【0079】
本変形例に係るパターンエラー検出方法によれば、1つのバンド領域を露光するための露光データを、他の2つのバンド領域を露光するための2つの露光データとそれぞれ比較するので、露光パターンのエラーの検出を正確に行うことができる。
【0080】
図6は、本実施形態に係る共通処理部160の第2変形例を示す。なお、本変形例において、図4に示した共通処理部160の構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付し、以下に説明する部分を除き、同一の符号を付した構成要素の機能及び動作は同一であってよい。
【0081】
統括制御部300は、本発明の期待値データ生成部の一例であり、メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力すべきメインデータの期待値である期待値データ、メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力すべきパターンアドレスの期待値である期待値データ、パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力すべきパターンデータの期待値である期待値データを生成する。そして、期待値メモリ320、322、及び324は、統括制御部300が生成した期待値データをシステムバスを介して受け取り保持する。
【0082】
以下、図2及び図3を参照しながら、図6に示した共通処理部160の動作、特にパターンエラー検出方法について具体的に説明する。まず、統括制御部300は、図2に示したフレーム領域202aが含むバンド領域を露光するための制御信号の一例である第1メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力すべき第1メインデータの期待値である第1メイン期待値データを生成し、期待値メモリ320に供給する。そして、期待値メモリ320は、統括制御部300が生成した第1メイン期待値データを保持する。また、統括制御部300は、第1メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力すべき第1パターンアドレスの期待値である第1パターンアドレス期待値データを生成し、期待値メモリ322に供給する。そして、期待値メモリ322は、統括制御部300が生成した第1パターンアドレス期待値データを保持する。また、統括制御部300は、第1パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力すべき第1パターンデータの期待値である第1パターン期待値データを生成し、期待値メモリ324に供給する。そして、期待値メモリ324は、統括制御部300が生成した第1パターン期待値データを保持する。
【0083】
次に、図2に示したフレーム領域202aの露光処理を開始する。ウェハステージ62は、第1の方向(y軸正方向)に移動し、露光部150aは、ウェハステージ62が第1の方向(y軸正方向)に移動している間にフレーム領域202aを露光する(第1露光処理)。
【0084】
バッファメモリ(メイン)308は、図3に示したバンド領域204aを露光するための制御信号の一例である第1メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第1メインデータを出力し、比較部332及び個別制御部170aに供給する。期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第1メインデータを出力しているときに、期待値メモリ320から比較部332に第1メイン期待値データを読み出させる。そして、比較部332は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第1メインデータと、期待値メモリ320が出力した第1メイン期待値データとを比較する。そして、比較部332は、第1メインデータと第1メイン期待値データとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204aの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0085】
また、バッファメモリ(PA)310は、図3に示したバンド領域204aを露光するための制御信号の一例である第1メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第1パターン開始アドレス及び第1個数情報を出力し、アドレスカウンタ306に供給する。そして、アドレスカウンタ306は、第1パターン開始アドレス及び第1個数情報に基づいて第1パターンアドレスを出力し、比較部334及びバッファメモリ(PD)312に供給する。期待値メモリ制御部328は、バッファメモリ(PA)310が第1パターン開始アドレス及び第1個数情報を出力しているとき、即ちアドレスカウンタ306が第1パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ322から比較部334に第1パターンアドレス期待値データを読み出させる。そして、比較部334は、アドレスカウンタ306が出力した第1パターンアドレスと、期待値メモリ322が出力した第1パターンアドレス期待値データとを比較する。そして、比較部334は、第1パターンアドレスと第1パターンアドレス期待値データとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204aの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0086】
そして、バッファメモリ(PD)312は、図3に示したバンド領域204aを露光するための制御信号の一例である第1パターンアドレスをアドレスカウンタ306から受け取り、第1パターンデータを出力し、比較部336及び個別制御部170aに供給する。また、期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第1パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ324から比較部336に第1パターン期待値データを読み出させる。そして、比較部336は、バッファメモリ(PD)312が出力した第1パターンデータと、期待値メモリ324が出力した第1パターン期待値データとを比較する。そして、比較部336は、第1パターンデータと第1パターン期待値データとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204aの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。そして、露光部150aは、個別制御部170aに供給された第2メインデータ及び第2パターンデータに基づいてバンド領域204aを露光する。そして、以上の比較処理を繰り返しながら、バンド領域204b及び204cを露光する。
【0087】
次に、図2に示したフレーム領域202aの露光処理後、フレーム領域202bの露光処理に移る。ウェハステージ62は、第1の方向(y軸正方向)に移動した後折り返して、第1の方向(y軸正方向)と反対の第2の方向(y軸負方向)に移動し、露光部150aは、ウェハステージ62が第2の方向(y軸負方向)に移動している間にフレーム領域202bを露光する(第2露光処理)。
【0088】
統括制御部300は、第2露光処理以前に、図2に示したフレーム領域202bが含むバンド領域を露光するための制御信号の一例である第4メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力すべき第4メインデータの期待値である第4メイン期待値データを生成し、第4メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力すべき第4パターンアドレスの期待値である第4パターンアドレス期待値データを生成し、第4パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力すべき第4パターンデータの期待値である第4パターン期待値データを生成する。そして、第1露光処理と第2露光処理との間に、第4メイン期待値データを期待値メモリ320に供給し、第4パターンアドレス期待値データを期待値メモリ322に供給し、第4パターン期待値データを期待値メモリ324に供給する。そして、第1露光処理と第2露光処理との間に、期待値メモリ320、322、及び324は、統括制御部300が生成した第4メイン期待値データ、第4パターンアドレス期待値データ、及び第4パターン期待値データをそれぞれ読み込む。そして、フレーム領域202bの露光処理を開始する。
【0089】
図7は、本実施形態に係る共通処理部160の第3変形例を示す。本変形例に係る共通処理部160は、図6に示した構成要素に加え、期待値メモリ400、402、及び404、並びにセレクタ406、408、及び410を備える。なお、本変形例において、図6に示した共通処理部160の構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付し、以下に説明する部分を除き、同一の符号を付した構成要素の機能及び動作は同一であってよい。
【0090】
期待値メモリ400、402、及び404は、期待値メモリ320、322、及び324と同様に統括制御部300が生成した期待値データをシステムバスを介して受け取り保持する。
【0091】
期待値メモリ制御部326は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、リード信号及びライト信号を供給することにより期待値メモリ320及び期待値メモリ400の読み出し及び書き込みの制御(リード制御・ライト制御)を行う。セレクタ406は、期待値メモリ320が出力した期待値データ及び期待値メモリ400が出力した期待値データのいずれかを選択して比較部332に供給する。比較部332は、バッファメモリ(メイン)308が出力したメインデータと、期待値メモリ320又は400が出力した期待値データとをビット単位で比較する。
【0092】
また、期待値メモリ制御部328は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、リード信号及びライト信号を供給することにより期待値メモリ322及び期待値メモリ402の読み出し及び書き込みの制御(リード制御・ライト制御)を行う。セレクタ408は、期待値メモリ322が出力した期待値データ及び期待値メモリ402が出力した期待値データのいずれかを選択して比較部334に供給する。比較部334は、アドレスカウンタ306が出力したパターンアドレスと、期待値メモリ322又は402が出力した期待値データとをビット単位で比較する。
【0093】
また、期待値メモリ制御部330は、シーケンス制御部302の制御に基づいて、リード信号及びライト信号を供給することにより期待値メモリ324及び期待値メモリ404の読み出し及び書き込みの制御(リード制御・ライト制御)を行う。セレクタ410は、期待値メモリ324が出力した期待値データ及び期待値メモリ404が出力した期待値データのいずれかを選択して比較部336に供給する。比較部336は、バッファメモリ(PD)312が出力したパターンデータと、期待値メモリ324又は404が出力した期待値データとをビット単位で比較する。
【0094】
以下、図2及び図3を参照しながら、図7に示した共通処理部160の動作、特にパターンエラー検出方法について具体的に説明する。まず、統括制御部300は、図2に示したフレーム領域202aが含むバンド領域を露光するための制御信号の一例である第1メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力すべき第1メインデータの期待値である第1メイン期待値データを生成し、期待値メモリ320に供給する。そして、期待値メモリ320は、統括制御部300が生成した第1メイン期待値データを保持する。また、統括制御部300は、第1メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力すべき第1パターンアドレスの期待値である第1パターンアドレス期待値データを生成し、期待値メモリ322に供給する。そして、期待値メモリ322は、統括制御部300が生成した第1パターンアドレス期待値データを保持する。また、統括制御部300は、第1パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力すべき第1パターンデータの期待値である第1パターン期待値データを生成し、期待値メモリ324に供給する。そして、期待値メモリ324は、統括制御部300が生成した第1パターン期待値データを保持する。
【0095】
次に、図2に示したフレーム領域202aの露光処理を開始する。ウェハステージ62は、第1の方向(y軸正方向)に移動し、露光部150aは、ウェハステージ62が第1の方向(y軸正方向)に移動している間にフレーム領域202aを露光する(第1露光処理)。
【0096】
バッファメモリ(メイン)308は、第1メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第1メインデータを出力し、比較部332及び個別制御部170aに供給する。期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第1メインデータを出力しているときに、期待値メモリ320から比較部332に第1メイン期待値データを読み出させる。そして、比較部332は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第1メインデータと、期待値メモリ320が出力した第1メイン期待値データとを比較する。そして、比較部332は、第1メインデータと第1メイン期待値データとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204aの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0097】
また、バッファメモリ(PA)310は、第1メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第1パターン開始アドレス及び第1個数情報を出力し、アドレスカウンタ306に供給する。そして、アドレスカウンタ306は、第1パターン開始アドレス及び第1個数情報に基づいて第1パターンアドレスを出力し、比較部334及びバッファメモリ(PD)312に供給する。期待値メモリ制御部328は、アドレスカウンタ306が第1パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ322から比較部334に第1パターンアドレス期待値データを読み出させる。そして、比較部334は、アドレスカウンタ306が出力した第1パターンアドレスと、期待値メモリ322が出力した第1パターンアドレス期待値データとを比較する。そして、比較部334は、第1パターンアドレスと第1パターンアドレス期待値データとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204aの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0098】
そして、バッファメモリ(PD)312は、第1パターンアドレスをアドレスカウンタ306から受け取り、第1パターンデータを出力し、比較部336及び個別制御部170aに供給する。期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第1パターンデータを出力しているときに、期待値メモリ324から比較部336に第1パターン期待値データを読み出させる。そして、比較部336は、バッファメモリ(PD)312が出力した第1パターンデータと、期待値メモリ324が出力した第1パターン期待値データとを比較する。そして、比較部336は、第1パターンデータと第1パターン期待値データとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域204aの識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。そして、露光部150aは、個別制御部170aに供給された第1メインデータ及び第1パターンデータに基づいてバンド領域204aを露光する。そして、以上の比較処理を繰り返しながら、バンド領域204b及び204cを露光する。
【0099】
統括制御部300は、第1露光処理の終了以前に、図2に示したフレーム領域202bが含むバンド領域を露光するための制御信号の一例である第4メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力すべき第4メインデータの期待値である第4メイン期待値データを生成し、第4メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力すべき第4パターンアドレスの期待値である第4パターンアドレス期待値データを生成し、第4パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力すべき第4パターンデータの期待値である第4パターン期待値データを生成する。そして、第1露光処理の間に、第4メイン期待値データを期待値メモリ400に供給し、第4パターンアドレス期待値データを期待値メモリ402に供給し、第4パターン期待値データを期待値メモリ404に供給する。そして、第1露光処理の間に、期待値メモリ400、402、及び404は、統括制御部300が生成した第4メイン期待値データ、第4パターンアドレス期待値データ、及び第4パターン期待値データをそれぞれ読み込む。
【0100】
次に、図2に示したフレーム領域202aの露光処理後、フレーム領域202bの露光処理に移る。ウェハステージ62は、第1の方向(y軸正方向)に移動した後折り返して、第1の方向(y軸正方向)と反対の第2の方向(y軸負方向)に移動し、露光部150aは、ウェハステージ62が第2の方向(y軸負方向)に移動している間にフレーム領域202bを露光する(第2露光処理)。
【0101】
バッファメモリ(メイン)308は、第4メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第4メインデータを出力し、比較部332及び個別制御部170aに供給する。期待値メモリ制御部326は、バッファメモリ(メイン)308が第4メインデータを出力しているときに、期待値メモリ400から比較部332に第4メイン期待値データを読み出させる。そして、比較部332は、バッファメモリ(メイン)308が出力した第4メインデータと、期待値メモリ400が出力した第4メイン期待値データとを比較する。そして、比較部332は、第4メインデータと第4メイン期待値データとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域の識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0102】
また、バッファメモリ(PA)310は、第4メインアドレスをアドレスカウンタ304から受け取り、第4パターン開始アドレス及び第4個数情報を出力し、アドレスカウンタ306に供給する。そして、アドレスカウンタ306は、第4パターン開始アドレス及び第4個数情報に基づいて第1パターンアドレスを出力し、比較部334及びバッファメモリ(PD)312に供給する。期待値メモリ制御部328は、アドレスカウンタ306が第4パターンアドレスを出力しているときに、期待値メモリ402から比較部334に第4パターンアドレス期待値データを読み出させる。そして、比較部334は、アドレスカウンタ306が出力した第4パターンアドレスと、期待値メモリ402が出力した第4パターンアドレス期待値データとを比較する。そして、比較部334は、第4パターンアドレスと第4パターンアドレス期待値データとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域の識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。
【0103】
そして、バッファメモリ(PD)312は、第4パターンアドレスをアドレスカウンタ306から受け取り、第4パターンデータを出力し、比較部336及び個別制御部170aに供給する。期待値メモリ制御部330は、バッファメモリ(PD)312が第4パターンデータを出力しているときに、期待値メモリ404から比較部336に第4パターン期待値データを読み出させる。そして、比較部336は、バッファメモリ(PD)312が出力した第4パターンデータと、期待値メモリ404が出力した第4パターン期待値データとを比較する。そして、比較部336は、第4パターンデータと第4パターン期待値データとが同一であるか否かを示す情報を比較結果として比較結果格納部337に供給する。そして、比較結果格納部337は、バンド領域の識別情報に対応づけて、比較部334から取得した比較結果を格納する。そして、露光部150aは、個別制御部170aに供給された第4メインデータ及び第4パターンデータに基づいてバンド領域を露光する。そして、以上の比較処理を繰り返しながら、フレーム領域202bが含むバンド領域を露光する。
【0104】
統括制御部300は、第2露光処理の終了以前に、図2に示したフレーム領域202cが含むバンド領域を露光するための制御信号の一例である第5メインアドレスに基づいてバッファメモリ(メイン)308が出力すべき第5メインデータの期待値である第5メイン期待値データを生成し、第5メインアドレスに基づいてアドレスカウンタ306が出力すべき第5パターンアドレスの期待値である第5パターンアドレス期待値データを生成し、第5パターンアドレスに基づいてバッファメモリ(PD)312が出力すべき第5パターンデータの期待値である第5パターン期待値データを生成する。そして、第2露光処理の間に、第5メイン期待値データを期待値メモリ320に供給し、第5パターンアドレス期待値データを期待値メモリ322に供給し、第5パターン期待値データを期待値メモリ324に供給する。そして、第2露光処理との間に、期待値メモリ320、322、及び324は、統括制御部300が生成した第5メイン期待値データ、第5パターンアドレス期待値データ、及び第5パターン期待値データをそれぞれ読み込む。
【0105】
次に、図2に示したフレーム領域202bの露光処理後、フレーム領域202cの露光処理に移る。ウェハステージ62は、第2の方向(y軸負方向)に移動した後さらに折り返して、第1の方向(y軸正方向)に移動し、露光部150aは、ウェハステージ62が第1の方向(y軸正方向)に移動している間にフレーム領域202cを露光する(第3露光処理)。
【0106】
第3露光処理では、共通処理部160は、期待値メモリ320、322、及び324がそれぞれ格納する第5メイン期待値データ、第5パターンアドレス期待値データ、及び第5パターン期待値データを用いて、第1露光処理と同一の処理を行う。
【0107】
本変形例に係るパターンエラー検出方法によれば、期待値メモリを二重化し、期待値メモリからのデータの読み出しと、期待値メモリへの書き込みとを露光処理中に行うことができるので、電子ビーム露光装置100のスループットを下げることなく、露光パターンのエラーを検出することができる。
【0108】
本実施形態においては、電子ビーム露光装置100がOTF露光方式(ステージ連続移動方式)によってウェハ64を露光する場合のパターンエラー検出方法を用いて説明したが、本発明のパターンエラー検出方法は、電子ビーム露光装置100がSR露光方式(ステップアンドリピート方式)によってウェハ64のチップ領域200毎に露光を行う場合にも適用することができる。
【0109】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0110】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、ウェハに露光された露光パターンのエラーを正確に検出する露光装置及びパターンエラー検出方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ビーム露光装置100の構成の一例を示す図である。
【図2】ウェハ64におけるフレーム領域の一例を示す図である。
【図3】ウェハ64におけるバンド領域の一例を示す図である。
【図4】制御系140の構成の一例を示す図である。
【図5】共通処理部160の第1変形例を示す図である。
【図6】共通処理部160の第2変形例を示す図である。
【図7】共通処理部160の第3変形例を示す図である。
【符号の説明】
10・・・筐体、12・・・電子銃、14・・・第1電子レンズ、16・・・スリット部、18・・・第1偏向器、20・・・第2電子レンズ、22・・・第2偏向器、24・・・第1ブランキング偏向器、26・・・第3偏向器、28・・・第3電子レンズ、30・・・マスク、32・・・第4電子レンズ、34・・・第4偏向器、36・・・第2ブランキング偏向器、38・・・第5偏向器、40・・・第5電子レンズ、42・・・第6偏向器、46・・・第6電子レンズ、48・・・ラウンドアパーチャ、50・・・第7電子レンズ、52・・・第8電子レンズ、56・・・主偏向器、58・・・副偏向器、60・・・電子検出器、62・・・ウェハステージ、64・・・ウェハ、66・・・第9電子レンズ、68・・・マスクステージ駆動部、70・・・ウェハステージ駆動部、72・・・マスクステージ、82・・・偏向制御部、84・・・マスクステージ制御部、86・・・ブランキング電極制御部、88・・・電子レンズ制御部、90・・・反射電子処理部、92・・・ウェハステージ制御部、100・・・電子ビーム露光装置、110・・・電子ビーム照射系、112・・・マスク用投影系、114・・・焦点調整レンズ系、116・・・ウェハ用投影系、120・・・個別制御部、140・・・制御系、150・・・露光部、160・・・共通処理部、170・・・個別処理部、200・・・チップ領域、202・・・フレーム領域、204・・・バンド領域、300・・・統括制御部、302・・・シーケンス制御部、304、306・・・アドレスカウンタ、308・・・バッファメモリ(メイン)、310・・・バッファメモリ(PA)、312・・・バッファメモリ(PD)、314、316、318・・・出力バッファ、320、322、324・・・期待値メモリ、326、328、330・・・期待値メモリ制御部、332、334、336・・・比較部、337・・・比較結果格納部、338・・・エラー検出部、400、402、404・・・期待値メモリ、406、408、410・・・セレクタ

Claims (18)

  1. ウェハに所望の露光パターンを露光する露光装置であって、
    前記ウェハに露光すべき露光パターンのデータである露光データを保持するバッファメモリと、
    第1領域を露光するための第1制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力する第1露光データを保持する第1期待値メモリと、
    前記第1期待値メモリが出力した前記第1露光データと、前記第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第2領域を露光するための第2制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第2露光データと比較、および前記第1期待値メモリが出力した前記第1露光データと、前記第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第3領域を露光するための第3制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第3露光データとを比較をする比較部と、
    前記第2領域の識別情報に対応づけて、前記第1露光データと前記第2露光データとが同一か否かを示す情報を前記比較部による比較結果として格納し、前記第3領域の識別情報に対応づけて、前記第1露光データと前記第3露光データとが同一か否かを示す情報を前記比較部による比較結果として格納する比較結果格納部と、
    前記比較結果格納部が格納する前記比較結果に基づいて、前記第1露光データと前記第2露光データとが同一であり、前記第1露光データと前記第3露光データとが異なる場合、前記第3領域に露光された露光パターンにエラーがあると判断し、前記第1露光データと前記第2露光データとが異なり、前記第1露光データと前記第3露光データとが異なる場合、前記第1領域に露光された露光パターンにエラーがあると判断して、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出部と
    を備えることを特徴とする露光装置。
  2. ウェハに所望の露光パターンを露光する露光装置であって、
    前記ウェハを載置させ、第1の方向に移動しながら露光させ、その後折り返して、前記第1の方向と反対の第2の方向に移動しながら露光させるウェハステージと
    前記ウェハに露光すべき露光パターンのデータである露光データを保持するバッファメモリと、
    前記ウェハステージが折り返す場合に、第1領域を露光するための第1制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力する第1露光データが書き込まれて保持する第1期待値メモリと
    前記第1期待値メモリが出力した前記第1露光データと、前記第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第2領域を露光するための第2制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第2露光データとを比較する比較部と、
    前記比較部による比較結果に基づいて、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出部と
    を備えることを特徴とする露光装置。
  3. ウェハに所望の露光パターンを露光する露光装置であって、
    前記ウェハに露光すべき露光パターンのデータである露光データを保持するバッファメモリと、
    第1領域を露光するための第1制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力力する第1露光データを保持する第1期待値メモリと、
    前記第1期待値メモリが出力した前記第1露光データと、前記第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第2領域を露光するための第2制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第2露光データとを比較する比較部と、
    前記比較部による比較結果に基づいて、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出部と
    前記バッファメモリが出力する前記第2露光データを保持する第2期待値メモリと、
    を備え
    前記比較部は、前記第2期待値メモリが出力した前記第2露光データと、前記第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第3領域を露光するための第3制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第3露光データとを比較することを特徴とする露光装置。
  4. 前記バッファメモリが前記第1露光データを出力しているときに、前記第1期待値メモリに前記第1露光データを書き込ませ、前記バッファメモリが前記第2露光データを出力しているときに、前記第1期待値メモリから前記比較部に前記第1露光データを読み出させ、前記バッファメモリが前記第3露光データを出力しているときに、前記第1期待値メモリに前記第3露光データを書き込ませる第1期待値メモリ制御部と、
    前記バッファメモリが前記第2露光データを出力しているときに、前記第2期待値メモリに前記第2露光データを書き込ませ、前記バッファメモリが前記第3露光データを出力しているときに、前記第2期待値メモリから前記比較部に前記第2露光データを読み出させる第2期待値メモリ制御部と
    をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  5. 前記第2領域の識別情報に対応づけて、前記第1露光データと前記第2露光データとが同一か否かを示す情報を前記比較結果として格納する比較結果格納部をさらに備え、
    前記エラー検出部は、前記比較結果格納部が格納する前記比較結果に基づいて、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出することを特徴とする請求項2から4の何れかに記載の露光装置。
  6. 前記比較部は、前記第1期待値メモリが出力した前記第1露光データと、前記バッファメモリが出力した前記第2露光データとをビット単位で比較することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の露光装置。
  7. 前記露光データは、ショット単位のショットデータに分割される前のデータであることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の露光装置。
  8. ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するパターンエラー検出方法であって、
    1領域を露光するための第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第1露光データを用いて前記ウェハを露光する露光段階と、
    前記バッファメモリが出力する前記第1露光データを第1期待値メモリに保持させる保持段階と、
    前記第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第2領域を露光するための第2制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第2露光データを用いて前記ウェハを露光する露光段階と、
    前記第1期待値メモリが出力した前記第1露光データと、前記第2露光データとを比較する比較段階と、
    前記第2領域の識別情報に対応づけて、前記第1露光データと前記第2露光データとが同一か否かを示す情報を前記比較段階における比較結果として比較結果格納部に格納する格納段階と、
    前記第1期待値メモリが出力した前記第1露光データと、前記第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第3領域を露光するための第3制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第3露光データとを比較する比較段階と、
    前記第3領域の識別情報に対応づけて、前記第1露光データと前記第3露光データとが同一か否かを示す情報を前記比較段階における比較結果として比較結果格納部に格納する格納段階と、
    前記比較結果格納部が格納する前記比較結果に基づいて、前記第1露光データと前記第2露光データとが同一であり、前記第1露光データと前記第3露光データとが異なる場合、前記第3領域に露光された露光パターンにエラーがあると判断し、前記第1露光データと前記第2露光データとが異なり、前記第1露光データと前記第3露光データとが異なる場合、前記第1領域に露光された露光パターンにエラーがあると判断して、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出段階と
    を備えることを特徴とするパターンエラー検出方法。
  9. 第1の方向に移動しながら露光させ、その後折り返して、前記第1の方向と反対の第2の方向に移動しながら露光させるウェハステージに載置されたウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するパターンエラー検出方法であって、
    1領域を露光するための第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第1露光データを、前記ウェハステージが折り返す場合に第1期待値メモリに書き込む書込段階と、
    前記第1露光データを用いて前記ウェハを露光する露光段階と、
    前記第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第2領域を露光するための第2制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第2露光データを用いて前記ウェハを露光する露光段階と、
    前記第1期待値メモリが出力した前記第1露光データと、前記第2露光データとを比較する比較段階と、
    前記比較段階における比較結果に基づいて、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出段階と
    を備えることを特徴とするパターンエラー検出方法。
  10. ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するパターンエラー検出方法であって、
    1領域を露光するための第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力した第1露光データを用いて前記ウェハを露光する露光段階と、
    前記バッファメモリが出力する前記第1露光データを第1期待値メモリに保持させる保持段階と、
    前記第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第2領域を露光するための第2制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第2露光データを用いて前記ウェハを露光する露光段階と、
    前記バッファメモリが出力する前記第2露光データを第2期待値メモリに保持させる保持段階と、
    前記第1期待値メモリが出力した前記第1露光データと、前記第2露光データとを比較する比較段階と、
    前記第2期待値メモリが出力した前記第2露光データと、前記第1領域と同一の露光パターンが露光されるべき第3領域を露光するための第3制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第3露光データとを比較する比較段階と、
    前記比較段階における比較結果に基づいて、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出段階と
    を備えることを特徴とするパターンエラー検出方法。
  11. 前記露光データは、ショット単位のショットデータに分割される前のデータであることを特徴とする請求項8から10の何れかに記載のパターンエラー検出方法。
  12. ウェハに所望の露光パターンを露光する露光装置であって、
    前記ウェハに露光すべき露光パターンのデータである露光データを保持するバッファメモリと、
    第1領域を露光するための第1制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力すべき露光データの期待値である第1期待値データを生成する期待値データ生成部と、
    前記期待値データ生成部が生成する前記第1期待値データを保持する第1期待値メモリと、
    前記第1制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第1露光データと、前記第1期待値メモリが出力した前記第1期待値データとを比較する比較部と、
    前記ウェハを載置させて、第1の方向に移動した後折り返して、前記第1の方向と反対の第2の方向に移動するウェハステージと、
    前記ウェハステージが前記第1の方向に移動している間に第1露光処理を行い、前記ウェハステージが前記第2の方向に移動している間に前記バッファメモリが出力した前記第1露光データに基づいて、前記第1領域の第2露光処理を行う露光部と、
    前記比較部による比較結果に基づいて、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出部と
    を備え
    前記第1期待値メモリは、前記第1露光処理と前記第2露光処理との間に、前記第1期待値データを書き込むことを特徴とする露光装置。
  13. ウェハに所望の露光パターンを露光する露光装置であって、
    前記ウェハに露光すべき露光パターンのデータである露光データを保持するバッファメモリと、
    第1領域を露光するための第1制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力すべき露光データの期待値である第1期待値データを生成する期待値データ生成部と、
    前記期待値データ生成部が生成する前記第1期待値データを保持する第1期待値メモリと、
    前記第1制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第1露光データと、前記第1期待値メモリが出力した前記第1期待値データとを比較する比較部と、
    前記ウェハを載置させて、第1の方向に移動した後折り返して、前記第1の方向と反対の第2の方向に移動するウェハステージと、
    前記ウェハステージが前記第1の方向に移動している間に第1露光処理を行った後、前記ウェハステージが前記第2の方向に移動している間前記バッファメモリが出力した前記第1露光データに基づいて、に前記第1領域の第2露光処理を行う露光部と、
    前記比較部による比較結果に基づいて、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出部と
    を備え
    前記第1期待値メモリは、前記第1露光処理の間に、前記期待値データ生成部が生成した前記第1期待値データを書き込むことを特徴とする露光装置。
  14. 第2フレーム領域である第2領域を露光するための第2制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力すべき第2期待値データを保持する第2期待値メモリをさらに備え、
    前記ウェハステージは、前記第2の方向に移動した後さらに折り返して、前記第1の方向に移動し、
    前記露光部は、前記ウェハステージが前記第2の方向に移動している間に第1フレーム領域である前記第1領域の前記第2露光処理を行った後、前記ウェハステージが前記第1の方向に移動している間に前記第2フレーム領域である前記第2領域の第3露光処理を行い、
    前記比較部は、前記第2露光処理の間に、前記第1期待値メモリが出力した前記第1期待値データと、前記バッファメモリが出力した前記第1露光データとを比較し、
    前記第2期待値メモリは、前記第2露光処理の間に、前記期待値データ生成部が生成した前記第2期待値データを書き込むことを特徴とする請求項13に記載の露光装置。
  15. 前記露光データは、ショット単位のショットデータに分割される前のデータであることを特徴とする請求項12から14の何れかに記載の露光装置。
  16. ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するパターンエラー検出方法であって、
    第1の方向に移動した後折り返して、前記第1の方向と反対の第2の方向に移動する、前記ウェハを載置させるウェハステージが前記第1の方向に移動している間に第1露光処理を行う露光段階と、
    第1領域を露光するための第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力すべき露光データの期待値である第1期待値データを生成する期待値データ生成段階と、
    前記期待値データ生成段階で生成された前記第1期待値データを第1期待値メモリに書き込む書込段階と、
    前記第1制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第1露光データと、前記書込段階において書込された前記第1期待値データとを比較する比較段階と、
    前記バッファメモリが出力した前記第1露光データに基づいて、前記ウェハステージが前記第2の方向に移動している間に前記第1領域の第2露光処理を行う露光段階と、
    前記比較段階における比較結果に基づいて、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出段階と
    を備え
    前記書込段階は、前記第1露光処理と前記第2露光処理との間に、前記第1期待値データを書き込むことを特徴とするパターンエラー検出方法。
  17. ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するパターンエラー検出方法であって、
    前記ウェハを載置させるウェハステージが第1の方向に移動している間に第1露光処理を行う露光段階と、
    第1領域を露光するための第1制御信号に基づいてバッファメモリが出力すべき露光データの期待値である第1期待値データを生成する期待値データ生成段階と、
    前記第1露光処理の間に、前記期待値データ生成段階で生成された前記第1期待値データを第1期待値メモリに書き込む書込段階と、
    前記第1制御信号に基づいて前記バッファメモリが出力した第1露光データと、前記書込段階において書込された前記第1期待値データとを比較する比較段階と、
    前記バッファメモリが出力した前記第1露光データに基づいて、前記ウェハステージが第1の方向に移動した後折り返して、前記第1の方向と反対の第2の方向に移動している間に前記第1領域の第2露光処理を行う露光段階と、
    前記比較段階における比較結果に基づいて、前記ウェハに露光された露光パターンのエラーを検出するエラー検出段階と
    を備えることを特徴とするパターンエラー検出方法。
  18. 前記露光データは、ショット単位のショットデータに分割される前のデータであることを特徴とする請求項16または17に記載のパターンエラー検出方法。
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