JP4360145B2 - 3次元形状検出装置、撮像装置、及び、3次元形状検出方法 - Google Patents

3次元形状検出装置、撮像装置、及び、3次元形状検出方法 Download PDF

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本発明は、光ビームを用いて対象物体の3次元形状を検出する3次元形状検出装置、この3次元形状検出装置を用いた撮像装置、及び、3次元形状検出方法に関する。
従来、対象物体にスリット光を投光して、そのスリット光が投光された対象物体の画像を撮像手段によって撮像し、その撮像手段によって撮像された画像データに基づいて、対象物体の3次元形状を検出するようにした3次元形状検出装置としては、「1つの光源からの光ビームをスリット光に変換し、このスリット光をハーフミラーで2列に分割して対象物体へ投光し、この対象物体に反射された2列のスリット光の反射位置(以下、スリット光の軌跡と呼ぶ。)を撮像した画像における、スリット光の軌跡に対応する画素毎の点について3次元形状検出装置からの位置を求めて、対象物体がシート状である場合、その対象物体全体の3次元形状を類推して、対象物体の3次元形状を検出するもの」が知られている(特許文献1参照)。
特開平7−318315号公報
しかし、前述の3次元形状検出装置においては、ハーフミラーを用いてスリット光を分割しているため、各スリット光のパワーは2分割の際に半分ずつに配分され、全出射パワーの限られた1つの点光源を用いる場合に、パワーが半分に配分されたスリット光では、正確な読取に必要なスリット光の軌跡の輝度が得られない場合がある。
例えば、前述の3次元形状検出装置に用いようと考えられている光ビームの小型の光源として、全出射パワーの定格出力が1mWとされるレーザーダイオードがある。このレーザーダイオードによるレーザー光線を広がり角が48度の1列のスリット光に変換すると、このスリット光の単位角度幅あたりのパワーは約21μW/度となる。そして、1つの光源から2列のスリット光を生成するには、これが2分割されて半分の約10μW/度となる。すると、距離が330mm離れた白色の用紙に対してスリット光が投光される場合に、その照度は1列のスリット光だけの場合約1320ルクス(波長650nmの赤色レーザー光線で、1W=73.1ルーメン、スリット光の幅0.2mmとする。)に対し、2列に分割されると約660ルクスとなって、一般的な室内の明るさである500〜1000ルクスの場所では、2分割されたスリット光の軌跡と用紙との輝度差が小さく、対象物体を撮像した画像上で、これらの弁別が難しくなる。
上記弁別を確実に行うためには、全出射パワーが高くなる光源を用いれば良いが、光源のパワーを高くすると、消費電力が多くなり、光源に付随する部品の変更も必要となって、価格の上昇及び装置の大型化に繋がるという問題が生じる。
本発明は、こうした問題点に鑑みなされたものであり、スリット光を用いて対象物体の3次元形状を検出する3次元形状検出装置において、スリット光に変換される光ビームの全出射パワーを上昇することなく、スリット光の軌跡の弁別が確実にできるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の3次元形状検出装置においては、光出力手段が、光ビームを出力し、スリット光投光手段が、その光ビームを所定の角度幅で平面状に放射される光束であるスリット光に変換して対象物体へ投光し、投光像撮像手段が、スリット光が投光された対象物体の画像を、スリット光投光手段に対して一定距離離れた位置から撮像し、3次元形状演算手段が、投光像撮像手段で撮像された画像に基づき、対象物体に投光されたスリット光の位置を算出して対象物体の3次元形状を求める演算を行う。
また、スリット光投光手段は、対象物体にスリット光を投光する際、光ビームから生成したスリット光の角度幅方向の一部を偏向することにより、スリット光の角度幅方向の一部が欠落した第1スリット光と、そのスリット光から偏向された第2スリット光とを生成し、この2つのスリット光を対象物体に向けて出射する。
この3次元形状検出装置では、スリット光投光手段の位置と、投光像撮像手段の位置との間が一定距離で、スリット光投光手段から出射するスリット光の角度は一定(物理的構成上既知)である。故に、3次元形状演算手段にて、投光像撮像手段で撮像された対象物体の画像により、対象物体上のスリット光の反射位置(スリット光の軌跡)の所定の点と投光像撮像手段とを結ぶ線の、投光像撮像手段の光軸方向に対する角度を求め、この角度を用いてスリット光の軌跡の所定の点と、スリット光投光手段と、投光像撮像手段とを結ぶ三角形の形状を定める、いわゆる三角測量により、スリット光の軌跡の所定の点の3次元空間位置を求めて、スリット光の軌跡の各点について3次元空間位置を求めることにより、対象物体に投光されたスリット光の位置を求めることができる。尚、第1スリット光の軌跡の欠落箇所の3次元形状は、欠落箇所以外の近似曲線などにより類推できる。
そして、第1スリット光の軌跡と、第2スリット光の軌跡とが対象物体の同一平面上に形成されることから、対象物体をスリット光の長さ方向に対する直交方向に略均一な3次元形状のものと仮定すれば、3次元形状演算手段にて、第1スリット光の軌跡について求めた3次元空間位置による形状を、第2スリット光の軌跡の方向へ伸ばしたものを対象物体の3次元形状として類推し、対象物体の3次元形状を求めることができる。
このように、本発明の3次元形状検出装置によれば、対象物体に接触することなく、対象物体の3次元形状を検出することができる。
そして、光ビームを変換した1列のスリット光の一部を偏向して第1スリット光と第2スリット光とを形成しているため、第1スリット光及び第2スリット光の角度幅あたりのパワーを、スリット光が1列の時と同じにすることができ、従来のように全出射パワーを上昇することなく、2列のスリット光でもスリット光の軌跡の弁別を確実にできる。
ここで、スリット光投光手段にて、第1スリット光及び第2スリット光を形成するための構成は、種々考えられるが、好ましくは、スリット光投光手段を、請求項2に記載のように構成すると良い。
即ち、請求項2に記載の3次元形状検出装置においては、スリット光投光手段が、光を所定角度で反射する第1反射面により、スリット光を反射して第1スリット光を出射し、第1反射面に対して第1スリット光の光路方向に対して所定角度傾斜して光を反射する第2反射面により、スリット光を反射して第2スリット光を出射する。
この結果、本発明(請求項2)の3次元形状検出装置によれば、光ビームを変換したスリット光の第1スリット光及び第2スリット光への形成を、2つの鏡などによる構成で行うことができ、プリズムや回折格子などの光ビームを分割するデバイスを用いる場合に対して、簡易で安価な構成にできる。
ところで、3次元形状演算手段にて3次元形状を一部が欠落されたスリット光によって欠落部を補間することで求める場合には、第1スリット光が対象物体上へ、その両端部が投光されている画像からそのスリット光の軌跡に基づいて欠落部のデータを補間して演算した方が、3次元形状の補間精度は高くなる。このため、第1スリット光を、その両端部に欠落部が形成されなくなるように、請求項1又は請求項2に記載の3次元形状検出装置におけるスリット光投光手段が出射する第1スリット光を、請求項3に記載のように、偏向により欠落する箇所が、スリット光の端部を含まないようにすると良い。
つまり、このようにすると、第1スリット光は、第2スリット光形成のために、スリット光の端部が欠落して角度幅が狭くなることなく、光ビームから変換したスリット光の角度幅となる。このため、対象物体に照射される段階で、極力広い角度幅の第1スリット光を投光することができる。
また、投光像撮像手段で撮像されるスリット光の軌跡(つまり反射光)には、図11(a)に示すように対象物体にて正反射された正反射光によるものと、対象物体で拡散された拡散光によるものとがある。そして、拡散光によるスリット光の軌跡に対して正反射光によるスリット光の軌跡の方が、撮像される画像の輝度は格段に高くなる。特に、投光像撮像手段が、スリット光投光手段に対しスリット光の平面の上下方向に並ぶ場合などに、スリット光投光手段から出射されるスリット光は、その略中央部分が正反射として投光像撮像手段に入射されやすい。
そして、投光像撮像手段にて、画像を撮像するためにCCD素子などの光電変換素子を用いている場合、著しく高輝度の箇所を撮像すると、ある素子に一定以上の過剰な信号が入力され、その周囲の素子に対して光の漏れ込みが発生して、画像信号の処理過程での縦あるいは横方向の画素信号が全体的に変化し、図11(b)に示す様に画像に光の筋が入るスミアという現象を生じる。このスミアが発生すると、スリット光の軌跡を正しく弁別できず、3次元形状を正しく検出できないという場合がある。
このため、投光像撮像手段にて、スリット光の軌跡によるスミアが発生しにくいようにするには、請求項1〜請求項3に記載の3次元形状検出装置のスリット光投光手段にて出射する第1スリット光を、請求項4に記載のように、角度幅方向における略中央部の光束が欠落して形成されるようにすると良い。
つまり、このようにすることにより、第1スリット光の正反射光となりやすい略中央部が欠落箇所となるため、投光像撮像手段に対して正反射光が入射されにくく、スミアの発生を抑えることができる。
また、請求項1〜請求項4に記載の3次元形状検出装置は、請求項5に記載のように、スリット光の投光方向に対して交差する方向に略均一な3次元形状を持った対象物体の3次元形状を検出するために用いられると良い。
つまり、このようにすれば、スリット光が投光される部分の形状を、スリット光の投光方向に対して交差する方向に略均一な3次元形状であるとして、スリット光の軌跡の上下も、このスリット光の軌跡と同様の形状となっているとするなど、対象物体全体又は一部の形状を推定して3次元形状を検出することができる。
また、対象物体が、スリット光の方向に対する直交方向に略均一な3次元形状であれば、スリット光を投光する位置に含まれる対象物体の突起部など特異な形状により検出される3次元形状に生じるずれなどを考慮しなくて良く、3次元形状を検出する際のスリット光が投光される箇所に気をつかわずとも良いようにできる。
また、請求項5に記載の3次元形状検出装置で検出するスリット光の方向に対する直交方向に略均一な3次元形状の対象物体として、より具体的には請求項6に記載のように、略シート状であると良い。
一方、請求項7に記載の撮像装置においては、撮像手段により、対象物体の所定の面を任意の方向から撮像し、記憶手段が撮像手段で撮像された画像を画像データとして記憶し、3次元形状取得手段が、対象物体の3次元形状を取得し、画像補正手段が、3次元形状取得手段で取得された対象物体の3次元形状を基に、記憶手段に記憶された画像データに対して、対象物体の所定の面の略鉛直方向から観察される平面画像データとなるように補正する。そして、3次元形状取得手段は、請求項1〜請求項6にいずれか記載の3次元形状検出装置で構成される。
この結果、本発明(請求項7)の撮像装置によれば、3次元形状検出装置にて自動的に検出された対象物体の3次元形状により、対象物体の所定の面の鉛直方向から観察された平面画像データを取得できる。そして、この3次元形状検出装置は、光ビームの全出射パワーが抑えられ、装置の小型化や低価格化することができるため、小型で安価な撮像装置とすることができる。
尚、3次元形状検出装置の投光像撮像手段は、撮像装置の撮像手段として共用できるように構成すると、撮像装置の構成要素が少なくなり好ましい。
また、本発明の3次元形状検出装置における、簡易な構成で小型化できる効果は、デジタルカメラなど、すべての構成が1つにまとまり可搬可能とする装置においてより有効となる。
このため、請求項7に記載の撮像装置は、請求項8に記載のように、撮像手段、記憶手段、3次元形状取得手段、及び、画像補正手段を、撮像装置の本体ケース内に内蔵させた構成とすると良い。
ところで、以上は、3次元形状検出装置の発明に関して上述してきたが、3次元形状の検出方法の発明として実現することもできる。
即ち、請求項9に記載の3次元形状検出方法においては、光ビームを出力し、光ビームを所定の角度幅で平面状に放射される光束であるスリット光に変換して、対象物体へ投光するためにスリット光を出射し、このスリット光に対して一定距離離れた位置から、スリット光が投光された対象物体の画像を撮像し、撮像された画像に基づき、対象物体に投光されたスリット光の位置を算出して、対象物体の3次元形状を求める演算を行い、対象物体の3次元形状を検出する。
そして、出射される前記スリット光は、光ビームから変換したスリット光の角度幅方向の一部を偏向して、この偏向により該スリット光の角度幅方向の一部が欠落する第1スリット光と、スリット光から偏向される第2スリット光とからなる。
このような3次元形状検出方法によれば、上述した3次元形状検出装置と同様の効果を得ることができる。つまり、スリット光の一部を偏向して第1スリット光と、第2スリット光とを形成することにより、1列のスリット光を投光する場合と同じ全出射パワーで複数のスリット光を形成し、良好なスリット光の軌跡の弁別が行え、対象物体の3次元形状を検出できる。
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。本実施例の撮像装置1全体の斜視図を図1(a)に示し、概略断面図を図1(b)に示す。また、撮像装置1をブロック図で表したものを図2に示す。
撮像装置1は、図1に示す様に、方形箱形の本体ケース10と、本体ケース10の正面に設けられた結像レンズ31と、結像レンズ31の後方(撮像装置1の内部側)に設けられたCCD画像センサ32と、結像レンズ31の下方に設けられたスリット光投光ユニット20と、本体ケース10に内蔵されたプロセッサ40と、本体ケース10の上部に設けられたレリーズボタン52及びモード切替スイッチ59と、本体ケース10に内蔵されるカードメモリ55とで構成され、これらの構成品は図2に示すように、それぞれ信号線により繋がっている。
その他に、撮像装置1には、撮像装置1による撮像範囲を使用者が決定する際に利用するものとして、本体ケース10の背面に設けられたLCD(Liquid Crystal Display)51と、本体ケース10の背面から前面を通して配設されるファインダ53とが装備されている。
尚、LCD51は、画像を表示する液晶ディスプレイなどで構成され、プロセッサ40からの画像信号を受けて画像を表示する。そして、プロセッサ40からは、状況に応じてCCD画像センサ32で受光したリアルタイムの画像や、カードメモリ55に記憶された画像や、装置の設定内容の文字等を表示するための画像信号が送られて来る。
そして、撮像装置1は、使用者によりレリーズボタン52が押されると、外部光が結像レンズ31を通して入射されてCCD画像センサ32上に結像した画像を、画像データとして取り込みカードメモリ55に書き込む、いわゆるデジタルカメラとして機能するものであり、この「ノーマルモード」での撮像に加え、被写体を用紙などの原稿Pとした場合に、原稿Pを斜め方向から撮像しても、正面から撮像したように補正した画像データとする「補正撮像モード」の機能を実現するためのものである。
撮像装置1のスリット光投光ユニット20は、図3に示すように、レーザーダイオード21と、コリメートレンズ22と、アパーチャ23と、ロッドレンズ24と、反射ミラー25とで構成されている。
尚、レーザーダイオード21は、赤色レーザー光線を放射する。そして、プロセッサ40からの指令に応じて、レーザー光線の放射及び停止を切り換える。また、レーザーダイオード21の出力は、最大出力定格(例えば5mW)に対して、レーザービームの広がり角の個体ばらつきを考慮して、アパーチャ23を通った箇所で一定の出力(例えば1mW)を得られるように定格出力が調整されている。
また、コリメートレンズ22は、レーザーダイオード21からのレーザー光線を、スリット光投光ユニット20からの基準距離VP(例えば330mm)に焦点を結ぶように集光する。
また、アパーチャ23は、矩形に開口された板で構成され、コリメートレンズ22からのレーザー光線を開口部で透過して矩形に整形する。
また、ロッドレンズ24は、正の焦点距離が短い円筒形状のレンズで構成され、アパーチャ23から出射されるレーザー光線の下流に配設されている。そして、アパーチャ23からレーザー光線が入射されると、図4(a)に示すように、焦点距離が短いためレーザー光線がすぐに焦点を越えて広がり、所定の広がり角度ε(例えば48度)のスリット光として出射する。
また、反射ミラー25は、成形可能なポリメチルメタクリレート(PMMA)等の光学プラスチックで構成され、図4(b)に示すように、結像レンズ31の光軸に平行な面に対して所定角度λ(例えば45度)傾いた第1ミラー面25aと、第1ミラー面25a上の傾斜方向に直交する方向の中央部に、第1ミラー面25aに対して所定角度κ(例えば12度)傾斜した所定幅のくさび形状に形成された第2ミラー面25bとを形成し、その表面に、レーザー光線をほぼ全反射するようアルミ膜及び酸化シリコン保護膜が蒸着されている。
そして、反射ミラー25は、ロッドレンズ24から出射されたスリット光の下流に配置され、第1ミラー面25aに入射されたスリット光を、所定角度λの2倍(90度)向きを変えて反射した第1スリット光71と、第2ミラー面25bに入射されたスリット光を、所定角度κの2倍(24度)だけ第1スリット光71に対して離間して反射した第2スリット光72とを出射する。尚、第1スリット光71が出射される方向を第1の方向、第2スリット光72が出射される方向を第2の方向と呼ぶ。
このように、スリット光投光ユニット20は、プロセッサ40からの指令に応じて、レーザーダイオード21からレーザー光線を放射して、第1の方向へ第1スリット光71、及び、第2の方向へ第2スリット光72を、本体ケース10の結像レンズ31の下方に設けられた窓29から出射する。
また、結像レンズ31は、複数枚のレンズで構成され、オートフォーカス機能を有し、自動で焦点距離及び絞りを調整して外部からの光をCCD画像センサ32上に結像する。
また、CCD画像センサ32は、CCD(Charge Coupled Device)素子などの光電変換素子がマトリクス状に配列されてなる構成で、表面に結像される画像の光の色及び強さに応じた信号を生成し、これをデジタルデータに変換してプロセッサ40へ出力する。尚、CCD素子一つ分のデータが画像を形成する画素の画素データであり、画像データはCCD素子の数の画素データで構成される。
また、レリーズボタン52は、押しボタン式のスイッチで構成され、プロセッサ40に接続されており、プロセッサ40にて使用者による押し下げ操作が検知される。
また、カードメモリ55は、不揮発性で書き換え可能なメモリで構成され、本体ケース10に着脱可能である。
また、モード切替スイッチ59は、2つの位置に切換え可能なスライドスイッチなどで構成され、プロセッサ40によりボタンがいずれの位置にあるかを検知するようになっている。尚、モード切替スイッチ59は、スイッチの位置の一方を「ノーマルモード」、もう一方を「補正撮像モード」として検知されるようにプロセッサ40にて割り当てられている。
また、プロセッサ40は、周知のCPU41、ROM42、RAM43で構成される。そして、CPU41は、ROM42に記憶されたプログラムによる処理に応じて、RAM43を利用して、レリーズボタン52の押し下げ操作の検知、CCD画像センサ32から画像データの取り込み、画像データのカードメモリ55への書き込み、モード切替スイッチ59の状態検出、スリット光投光ユニット20によるスリット光の出射切り換え等の各種処理を行う。
尚、ROM42には、図5に示すフローチャートの処理(詳細は後述する。)を含む撮像装置1全体の制御に関するプログラムであるカメラ制御プログラム421と、スリット光を投光した原稿Pの画像から、スリット光の軌跡を抽出した画像データを生成するためのプログラムである差分抽出プログラム422と、差分抽出プログラムで生成された画像データによるスリット光の軌跡の各画素に対する3次元空間位置を演算するためのプログラムである三角測量演算プログラム423と、第1スリット光の軌跡71a及び第2スリット光の軌跡72aの3次元空間位置から、原稿Pの位置及び3次元形状を推定して求めるプログラムである原稿姿勢演算プログラム424と、原稿Pの位置及び姿勢が与えられて、スリット光無し画像格納部432に格納された画像データを、原稿Pの正面から撮像したような画像に変換するためのプログラムである平面変換プログラム425とが記憶されている。
また、RAM43には、記憶領域として、CCD画像センサ32からの画像データの形式のデータを保存する大きさのスリット光有り画像格納部431、スリット光無し画像格納部432、及び、差分画像格納部433と、スリット光画像の各ポイントの位置を演算した結果を保存する大きさの三角測量演算結果格納部434と、原稿Pの位置及び姿勢の演算結果を保存する大きさの原稿姿勢演算格納部435と、CPU41での演算のために一時的にデータを記憶させるのに使用する大きさのワーキングエリア436とが割り当てられている。
また、ファインダ53は、光学レンズで構成され、撮像装置1の後ろ側から使用者がのぞき込んだ時に、結像レンズ31がCCD画像センサ32上に結像する範囲とほぼ一致する範囲が見えるようになっている。
続いて、使用者によりレリーズボタン52が押されてからの撮像装置1の動作を、撮像装置1のプロセッサ40での処理手順を表す図5のフローチャートを用いて説明する。
まず、S110にて、モード切替スイッチ59のスイッチの位置を検知して、「補正撮像モード」の位置であるか判別し、判別の結果が「補正撮像モード」の位置の場合はS120へ移行し、「補正撮像モード」ではなく、「ノーマルモード」の位置の場合はS200へ移行する。
次に、S120にて、スリット光投光ユニット20に対しレーザーダイオード21の発光を指令し、第1スリット光71及び第2スリット光72が出射されてから、スリット光有り画像として、CCD画像センサ32から画像データを取得し、この画像データをRAM43のスリット光有り画像格納部431へ記憶させる。
次に、S130にて、スリット光投光ユニット20に対しレーザーダイオード21の発光停止を指令し、第1スリット光71及び第2スリット光72が出射されなくなってから、スリット光無し画像としてCCD画像センサ32から画像データを取得し、この画像をスリット光無し画像格納部432へ記憶させる。
次に、S140にて、差分抽出プログラム422によりスリット光有り画像格納部431の画像データに対する、スリット光無し画像格納部432の画像データの差分(つまり、原稿Pに投光された第1スリット光の軌跡71a及び第2スリット光の軌跡72aの画像)の抽出処理した画像データを生成し、差分画像格納部433へ記憶させる。
次に、S150にて、差分画像格納部433の画像データに抽出された、第1スリット光の軌跡71a及び第2スリット光の軌跡72aの画素毎の3次元空間位置を三角測量演算プログラム423により演算し、演算結果をそれぞれ三角測量演算結果格納部434へ記憶させる。
次に、S160にて、三角測量演算結果格納部434に記憶された第1スリット光の軌跡71a及び第2スリット光の軌跡72aの3次元空間位置を用いて、原稿姿勢演算プログラム424により、原稿Pの位置及び姿勢を演算する。
次に、S170にて、S160で算出した原稿Pの位置及び姿勢から、平面変換プログラム425により、スリット光無し画像格納部432に記憶された画像データを、正面から観察されたような画像の画像データに変換する。
次に、S180にて、S170で変換した画像データをカードメモリ55に記憶させて、当該処理を終了する。
そして、S200では、スリット光投光ユニット20のレーザーダイオード21が発光せず、第1スリット光71及び第2スリット光72が出射されていない状態で、CCD画像センサ32から画像データを取得し、S210にて、カードメモリ55に記憶させて当該処理を終了する。
尚、S140での差分抽出プログラム422による処理について具体的には、スリット光有り画像格納部431の画像データからスリット光無し画像格納部432の画像データを、画素毎にそのRGB値を差し引く。これにより、スリット光の軌跡のみが抽出された多値画像を得る。
また、S150での三角測量演算プログラム423による処理について、具体的には、例えば、差分画像格納部433の画像データにて、第1スリット光の軌跡71a及び第2スリット光の軌跡72aの縦方向のピークを重心計算によって画像データの横方向座標毎に求め、このピーク抽出座標に対する3次元空間位置を次のようにして求める。
ここで、図6(a)に示すように撮像される横方向に湾曲した原稿Pに対する撮像装置1の座標系を、図7に示すように、結像レンズ31の光軸方向をZ軸として、撮像装置1から基準距離VP離れた位置をX,Y,Z軸の原点位置として、撮像装置1に対して水平方向をX軸、垂直方向をY軸とする。
そして、CCD画像センサ32のX軸方向の画素数をResX、Y軸方向の画素数をResYと呼び、X−Y平面に、結像レンズ31を通してCCD画像センサ32を投影した位置の上端をYftop、下端をYfbottom、左端をXfstart、右端をXfendと呼ぶ。また、結像レンズ31の光軸から、スリット光投光ユニット20から出射される第1スリット光71の光軸までの距離をD、第1スリット光71がX−Y平面に交差するY軸方向の位置をlas1、第2スリット光72がX−Y平面に交差するY軸方向の位置をlas2とする。
このとき、第1スリット光の軌跡71aの画像の画素の1つに注目した注目点1のCCD画像センサ32上の座標(ccdx1,ccdy1)に対応する3次元空間位置(X1,Y1,Z1)を、CCD画像センサ32の結像面上の点と、第1スリット光71及び第2スリット光72の出射点と、X−Y平面に交差する点とで形成される三角形について立てた次の5つの連立方程式の解から導き出す。
(1)Y1=−((las1+D)/VP)Z1+las1
(2)Y1=−(Ytarget/VP)Z1+Ytarget
(3)X1=−(Xtarget/VP)Z1+Xtarget
(4)Xtarget=Xfstart+(ccdx1/ResX)×(Xfend−Xfstart)
(5)Ytarget=Yftop―(ccdy1/ResY)×(Yftop−Yfbottom)
尚、本実施例では、第1スリット光71がZ軸に対して平行のためlas1=−Dであり、Y1=−Dである。
同様に、CCD画像センサ32上の第2スリット光の軌跡72aの画像の画素の一つに注目した注目点2の座標(ccdx2,ccdy2)に対応する3次元空間位置(X2,Y2,Z2)を、次に5つの連立方程式の解から導き出す。
(1)Y2=−((las2+D)/VP)Z2+las2
(2)Y2=−(Ytarget/VP)Z2+Ytarget
(3)X2=−(Xtarget/VP)Z2+Xtarget
(4)Xtarget=Xfstart+(ccdx2/ResX)×(Xfend−Xfstart)
(5)Ytarget=Yftop―(ccdy2/ResY)×(Yftop−Yfbottom)
また、S160での原稿姿勢演算プログラム424による処理について具体的には、例えば、三角測量演算結果格納部434のデータから、第1スリット光の軌跡71aに対応する3次元空間位置の各点を回帰曲線近似した線を求め、この曲線のX軸方向の位置が「0」における点と、第2スリット光の軌跡72aのX軸方向の位置が「0」における3次元位置とを結ぶ直線を想定し、この直線がZ軸と交わる点、つまり、光軸が原稿Pと交差する点を、原稿Pの3次元空間位置(0,0,L)とする(図8(a)参照。)。そして、この直線がX−Y平面となす角を原稿PのX軸まわりの傾きθとする。
また、図8(b)に示すように、第1スリット光の軌跡71aを回帰曲線近似した線を、先に求めたX軸まわりの傾きθ分だけ逆方向に回転変換し、つまり、原稿PをX−Y平面に対して平行にした状態を考える。そして、図8(c)に示すように、原稿PのX軸方向の断面形状を、X−Z平面における原稿Pの断面について、Z軸方向の変位を複数のX軸方向の点で求めてその変位度から、X軸方向の位置を変数としたX軸方向の傾きの関数である湾曲φ(X)を求める。
また、S170での平面変換プログラム425による処理について具体的には、例えば、図9に示すフローチャートで表される次に説明するような処理である。
まず、RAM43のワーキングエリア436に当該処理の処理領域を割り当て、カウンタのための変数など当該処理に用いる変数の初期値を設定する。(s1002)
次に、原稿Pの文字等が書かれた面が略鉛直方向から観察された場合の画像である正立画像の領域を、原稿姿勢演算プログラム424での演算結果による原稿Pの3次元空間位置(0,0,L)と、X軸まわりの傾きθと、湾曲φ(X)とに基づき、スリット光無し画像の4隅の点を変換して設定し、この領域内に含まれる画素数aを求める。(S1003)
そして、設定された正立画像の領域を、まずX−Y平面に配置して(S1005)、その中に含まれる画素毎に、各々の3次元空間位置を、湾曲φ(X)に基づいてZ軸方向に変位させ(S1006)、傾きθでX軸まわりに回転移動し(S1007)、Z軸方向に距離Lだけシフトして(S1008)、求められた3次元空間位置を、先の3角測量の関係式により理想カメラで写されたCCD画像上の座標(ccdcx,ccdcy)に変換し(S1009)、使用している結像レンズ31の収差特性に従って、公知のキャリブレーション手法により、実際のカメラで写されたCCD画像上の座標(ccdx,ccdy)に変換し(S1010)、この位置にあるスリット光無し画像の画素の状態を求めて、RAM43のワーキングエリア436に格納する(S1011)。これを画素数aだけ繰り返し、正立画像の画像データを生成する。
以上のように、撮像装置1は、図6(a)に示すような、中央部が欠落した線分の第1スリット光の軌跡71aと、その上方に第1スリット光72の軌跡の欠落部に同じ長さの第2スリット光の軌跡72aとを原稿P上に形成し、その原稿Pを結像レンズ31によってCCD画像センサ32に結像させて撮像し、続けて、スリット光の軌跡が形成されていない原稿Pの画像を撮像する。そして、これら2つの画像データの差分をとることによって、画像データから第1,第2スリット光の軌跡71a,72aの画像を抽出して、三角測量原理により第1,第2スリット光の軌跡71a,72a各部の3次元空間位置を演算し、これらから原稿Pの位置L、傾きθ、及び湾曲φ(x)を求め、第1スリット光の軌跡71aの形状を原稿P全体の横断面形状として原稿Pの3次元形状を類推した結果を基に、平らな原稿Pが正面から撮像されたかのように補正した画像データを、カードメモリ55に記録する。
よって、撮像装置1によれば、使用者は、モード切替スイッチ59を「補正撮像モード」側に切り換え、ファインダ53、又は、LCD51で原稿Pの所望の範囲が撮像範囲に入っているか確認し、レリーズボタン52を押して画像を撮影することによって、湾曲などの形状変形した原稿Pを斜めから撮像した場合でも、平らな原稿Pを正面から撮像したかのような画像データをカードメモリ55に記憶させることができる。
尚、カードメモリ55に記憶された画像データは、LCD51で表示して撮像内容を確認したり、カードメモリ55を撮像装置1から取り外して、外部のパーソナルコンピュータなどにより表示したり、印刷したりして用いることができる。
また、第1スリット光71及び第2スリット光72の単位角度幅あたりのパワーは、偏向される前のスリット光と同じであり、1列のスリット光を出射する場合と変わらず、スリット光の軌跡と原稿Pとの輝度差が十分であり、差分抽出プログラム422にてスリット光の軌跡画像を確実に抽出することができる。
このように、撮像装置1は、光源であるレーザーダイオード21の出力を上げることなく、対象物体の3次元形状を確実に検出することができ、撮像装置1の構成を簡易で小型のものにできる。
また、本実施例の撮像装置1は、第1スリット光71の中央部分が偏向されているため、第1スリット光71による正反射光が、結像レンズ31に入射される可能性は低い。また、第2スリット光72は、原稿Pに対する角度が大きくなる。このため、第2スリット光72による原稿Pでの正反射光が、結像レンズ31に入射するようになるには、原稿Pに対して90度を超えた位置から撮像する必要があり、このような状態は現実的な使用上考えにくい。このように、撮像装置1は、原稿Pに照射したスリット光の正反射光が結像レンズ31から入射されることはなく、正反射光により撮像する画像に輝点やスミアが発生して正確な3次元形状の検出ができないという問題が発生しないようにできる。
また、反射ミラー25を製造する際、ミラー面の反射膜を形成する蒸着膜は、通常特定の一方向から膜形成を行うため、第1ミラー面25aや、第2ミラー面25bに直交する側面には、正しい反射膜が形成されず、途切れてしまったり、反射率が不十分な半透過膜になってしまう。
しかし、本実施例の反射ミラー25のように断面凸形状であれば、図4(b)に示すように、第2ミラー面25bにて反射されないロッドレンズ24からのスリット光が、放射状に入射されて、図中点線経路の様に通過するため、第1ミラー面25aと第2ミラー面25bとの間にある側面やコーナー部には、スリット光が全く入射しないため、反射膜が不十分な箇所にスリット光が入射されてスリット光を乱すことは無く、正確な3次元形状の検出を行うことができる。
[本発明との対応関係]
本発明における3次元形状検出装置に対して、本実施例のレーザーダイオード21が光出力手段に相当し、コリメートレンズ22,アパーチャ23,ロッドレンズ24及び反射ミラー25がスリット光投光手段に相当し、結像レンズ31、CCD画像センサ32が投光像撮像手段に相当し、プロセッサ40によるS140からS160の処理が3次元形状演算手段に相当する。
そして、本発明における撮像装置に対して、結像レンズ31、CCD画像センサ32が撮像手段に相当し、プロセッサ40によるS170の処理が画像補正手段に相当し、RAM42が記憶手段に相当する。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されず、このほかにも様々な形態で実施することができる。
例えば、撮像装置1で撮像する対象物体は、シート状の原稿Pの他にも、個体ブロックの滑らかな表面であったり、場合によっては稜線をもつ物体の表面であっても良く、およそ2列のスリット光の軌跡から、その3次元空間における3次元形状を希求したい用途にはすべて同様に、対象物体の3次元形状を検出する効果を発揮することができる。
但し、本実施例のように、対象物体がシート状の原稿Pであれば、第1スリット光の軌跡71aを原稿Pの断面形状であるとして、原稿Pの全体の形状を推定し、原稿Pの湾曲などの形状変形に対する画像補正をすることができる。また、対象物体がスリット光の長手方向に対する直交方向に略均一な3次元形状であれば、スリット光を投光する位置に含まれる対象物体の突起部など特異な形状により生じる検出姿勢のずれなどを考慮しなくて良く、スリット光が投光される箇所に気をつかわないでも良いようにできる。
また、撮像装置1から出射される第1スリット光71及び第2スリット光72は、ロッドレンズ24から出射されたスリット光を、反射ミラー25の第1ミラー面25aと、第2ミラー面25bとで偏向して形成されているが、スリット光を偏向する方法は種々あり、いずれの方法によるものであっても良い。例えば、図10に示す様に、反射ミラー25の代わりに、単なる1枚の鏡とした反射ミラー26と、所定の区間(中央部付近)を回折格子27aとした透明平板27とで構成し、ロッドレンズ24からのスリット光を反射ミラー26でそのまま反射して向きを変え、透明平板27にて、回折格子27aにより、その格子幅に応じた方向へスリット光を偏向して第2スリット光72を形成し、回折格子27a以外の箇所を透過したスリット光で第1スリット光71を形成して出射するようにしたものであっても良い。このような回折格子27aは、その格子幅により、0次光と高次光のパワー配分比率を変えることができるため、第2スリット光72の角度幅あたりのパワーを変えることができる。
また、図11(a)に示す様に、反射ミラー25の代わりに、水平面に対する倒れ角を電気信号により変位可能な鏡である1次元微小変位ミラーアレイ28aを横方向に複数並べだミラーデバイス28としたもので有っても良い。このような構成によれば、プロセッサ40からの指令により、ミラーデバイス28の中央部付近の1次元微小変位ミラーアレイ28aの倒れ角を変えて、ロッドレンズ24から出射されるスリット光を偏向する角度を2種類にして第1スリット光71と第2スリット光72とを形成することができる。
この場合、使用状況に応じて第2スリット光の長さ及び位置を変えることができ、例えば、図11(b)に示すように、対象物体の形状により第1スリット光71が中央部付近で正反射光となる場合に、当該箇所の1次元微小変位ミラーアレイ28aの倒れ角を変え、スミアを発生する箇所が第2スリット光72となるようにして、CCD画像センサ32に正反射光が入射されないようにできる。
但し、本実施例のように、第1ミラー面25a及び第2ミラー面25bで構成される反射ミラー25によりスリット光を偏向して第1スリット光71及び第2スリット光72を形成する構成によれば、構成が簡易であり、装置全体を小型で低価格にすることができる。
また、第1スリット光の一部を偏向して欠落させる箇所は、ただ一箇所にとどまるのみならず、複数箇所を偏向させるように構成されるものであってもよい。例えば、反射ミラー25における第2ミラー面25bを複数設ける構成とし、図6(c)に示す原稿Pに投光されたスリット光の軌跡画像のように複数箇所偏向された略点線状の第1スリット光及び第2スリット光が形成されるようにしたものであっても良い。これにより、原稿Pの上部及び下部における湾曲形状の変化を計測することができるため、より正確な原稿の3次元形状モデルを得ることができる。
また、本実施例の撮像装置1では、スリット光投光ユニット20が、第1スリット光71及び第2スリット光72の2列のスリット光を出射するように構成されているが、出射するスリット光は、2列に限らず、3列以上を出射するように構成されるものであっても良い。例えば、反射ミラー25を、第2ミラー面25bの上に所定角度傾いた第3ミラー面を設けた構成とし、図6(b)に示す原稿Pに投光されたスリット光の軌跡画像のように、原稿Pにて第2スリット光の軌跡72aの上方に第3スリット光の軌跡が形成されるようにしたものであっても良い。このように構成すれば、第1〜第3スリット光の軌跡の各点の位置から、原稿Pの縦方向の湾曲形状に対しても推定することができ、これにより縦方向の湾曲形状に対しても画像を補正して、更に見やすい正立画像とすることができる。
また、本実施例では、第1スリット光71の上方になるように第2スリット光72を偏向しているが、これらの位置関係は、特に限定されず、例えば、反射ミラー25の第1ミラー面25a及び第2ミラー面25bの角度を変更するなどして、スリット有り画像を撮像した際に、第1スリット光の軌跡71aが、第2スリット光の軌跡72bに対して下側に形成されるように、スリット光投光ユニット20を構成したものであって良いし、第2スリット光の形成による第1スリット光の欠損箇所が、中央部付近となるのではなく、端部付近に形成されるものであっても良い。
また、第2スリット光72の角度幅も特に限定されず、第2ミラー面25bを幅の広いものとして、第1スリット光に対して、その角度幅のほとんどを偏向して第2スリット光72を形成するものであっても良い。
また、本実施例では光源に、赤色レーザー光線を放射するレーザーダイオード21を用いているが、その他、面発光レーザー、LED、EL素子など、光ビームを出力できるものであれば、いずれを用いたものであっても良い。
また、スリット光投光ユニット20から出射されるスリット光は、長手方向に直交する方向に、急峻に絞り込まれた細線の他に、一定の幅を備えたストライプ状の光パターンでも良い。
また、撮像装置1は、スリット光有り画像及びスリット光無し画像を、結像レンズ31及びCCD画像センサ32を用いて撮像するよう構成されている。これに対して、結像レンズ31及びCCD画像センサ32の他に、スリット有り画像を撮像するための結像レンズ及びCCD画像センサを別途追加して設けたもので合っても良い。このように構成することにより、スリット光有り画像とスリット光無し画像とを撮像する間の時間経過(CCD画像センサ32の画像データを転送する時間など)を無くすることができ、スリット光有り画像に対してスリット光無し画像の撮像範囲のずれが無く、検出する対象物体の3次元形状の精度が高いものとすることができる。
但し、本実施例の撮像装置1の方が、構成部品が少なく、小型で安価なものとすることができる。
本実施例の全体構成を表す図である。 本実施例の全体構成を表すブロック図である。 本実施例のスリット光投光ユニット20の構成を表す図である。 本実施例の反射ミラー25を説明するための図である。 本実施例のプロセッサ40における処理を表すフローチャート図である。 本実施例のスリット光有り画像を説明するための図である。 本実施例の3次元空間位置算出方法を説明するための図である。 本実施例の原稿姿勢演算の際の座標系を説明するための図である。 本実施例の平面変換プログラム425による処理を表すフローチャート図である。 本実施例のスリット光投光ユニット20の変形例を表す図である。 本実施例のスリット光投光ユニット20の変形例を表す図である。 本実施例における、スミアの発生について説明するための図である。
符号の説明
1…撮像装置、10…本体ケース、20…スリット光投光ユニット、21…レーザーダイオード、22…コリメートレンズ、23…アパーチャ、24…ロッドレンズ、25,26…反射ミラー、27…透明平板、28…ミラーデバイス、29…窓、31…結像レンズ、32…CCD画像センサ、40…プロセッサ、52…レリーズボタン、53…ファインダ、55…カードメモリ、59…モード切替スイッチ、421…カメラ制御プログラム、422…差分抽出プログラム、423…三角測量演算プログラム、423…平面変換プログラム、424…原稿姿勢演算プログラム、425…平面変換プログラム、431…スリット光有り画像格納部、432…スリット光無し画像格納部、433…差分画像格納部、434…三角測量演算結果格納部、435…原稿姿勢演算格納部、436…ワーキングエリア、P…原稿。

Claims (9)

  1. 光ビームを出力する光出力手段と、
    前記光出力手段による光ビームを、所定の角度幅で平面状に放射される光束であるスリット光に変換し、該スリット光を対象物体へ投光するためのスリット光投光手段と、
    前記スリット光が投光された対象物体の画像を、前記スリット光投光手段に対して一定距離離れた位置から撮像する投光像撮像手段と、
    前記投光像撮像手段で撮像された画像に基づき、対象物体に投光された前記スリット光の位置を算出して対象物体の3次元形状を求める演算を行う3次元形状演算手段と、
    を備える3次元形状検出装置において、
    前記スリット光投光手段は、前記スリット光の前記角度幅方向の一部を偏向して、該偏向により該スリット光の前記角度幅方向の一部が欠落する第1スリット光と、該スリット光から偏向される第2スリット光とを形成して出射する、
    ことを特徴とした3次元形状検出装置。
  2. 前記スリット光投光手段は、
    光を所定角度で反射する第1反射面により、前記スリット光を反射して前記第1スリット光を出射し、
    前記第1反射面に対して前記第1スリット光の光路方向に対して所定角度傾斜して光を反射する第2反射面により、前記スリット光を反射して前記第2スリット光を出射する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の3次元形状検出装置。
  3. 前記スリット光投光手段が出射する第1スリット光は、
    前記偏向により欠落する箇所が、前記スリット光の端部を含まないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の3次元形状検出装置。
  4. 前記スリット光投光手段にて出射される前記第1スリット光は、
    前記角度幅方向における略中央部の光束が欠落して形成される、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3にいずれか記載の3次元形状検出装置。
  5. 前記スリット光の投光方向に対して交差する方向に略均一な3次元形状を持った対象物体の3次元形状を検出するために用いられることを特徴とする請求項1〜請求項4にいずれか記載の3次元形状検出装置。
  6. 前記スリットの投光方向に対して交差する方向に略均一な3次元形状を持った対象物体が、略シート状であることを特徴とする請求項5に記載の3次元形状検出装置。
  7. 対象物体の所定の面を任意の方向から撮像するための撮像手段と、
    該撮像手段で撮像された画像を画像データとして記憶する記憶手段と、
    対象物体の3次元形状を取得する3次元形状取得手段と、
    該3次元形状取得手段で取得された対象物体の3次元形状を基に、前記記憶手段に記憶された画像データに対して、対象物体の所定の面の略鉛直方向から観察される平面画像データとなるように補正する画像補正手段と、
    を備える撮像装置において、
    前記3次元形状取得手段は、請求項1〜請求項6にいずれか記載の3次元形状検出装置で構成されることを特徴とする撮像装置。
  8. 前記撮像手段、前記記憶手段、前記3次元形状取得手段、及び、前記画像補正手段を、当該撮像装置の本体ケース内に内蔵させたことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 光ビームを出力し、
    該光ビームを所定の角度幅で平面状に放射される光束であるスリット光に変換して、対象物体へ投光するために該スリット光を出射し、
    出射される前記スリット光に対して一定距離離れた位置から、前記スリット光が投光された対象物体の画像を撮像し、
    撮像された画像に基づき、対象物体に投光された前記スリット光の位置を算出して、対象物体の3次元形状を求める演算を行い、
    対象物体の3次元形状を検出する3次元形状検出方法において、
    出射される前記スリット光は、光ビームから変換したスリット光の角度幅方向の一部を偏向して、該偏向により該スリット光の前記角度幅方向の一部が欠落する第1スリット光と、該スリット光から偏向される第2スリット光とからなる、
    ことを特徴とした3次元形状検出方法。

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