JP4357266B2 - レーダ装置及びレーダ装置の異常判定方法 - Google Patents

レーダ装置及びレーダ装置の異常判定方法 Download PDF

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Description

本発明はレーダ装置及びレーダ装置の異常判定方法に関し、より詳細には送信した電波と受信した反射波とから検出物体との距離を求めることのできるレーダ装置及びレーダ装置の異常判定方法に関する。
近年、自動車による追突事故や人身事故等を防止するために、車両の前方や後側方に存在する物体をレーダ装置で検知して、車間距離制御、歩行者保護制御、又は乗員保護制御などを行う各種の安全支援システムの開発が進められている。
図8は、車両に搭載され、自車両の前方に存在する物体を監視する、従来のレーダ装置の要部を概略的に示したブロック図である。図中1はレーダ装置を示しており、レーダ装置1は、マイコン2と、送信アンテナ3と、信号送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6とを含んで構成されている。
信号送出手段4は、送信アンテナ3から信号(例えば、電磁パルスや符号など)を放射するものであり、送信アンテナ3から放射され、物体Tに当たった電磁波は、物体Tの四方八方あらゆる方向に再放射され(すなわち、反射され)、ごく一部の電磁波が元の方向に帰ってくる。受信アンテナ5はこのごく微小な反射信号(例えば、反射パルスや符号など)を受信するものである。
遅延検出手段6は信号送出手段4と接続され、信号が放射されるタイミングを把握し、また、受信アンテナ5と接続され、反射信号を受信したタイミングを把握し、信号が放射され、反射信号が受信されるまでの時間(すなわち、遅延時間)を検出することができるようになっている。
マイコン2は遅延検出手段6と接続され、遅延時間に関するデータを取得することができるようになっており、また、距離演算手段2aと、相対速度演算手段2bとを含んで構成されている。距離演算手段2aは、遅延検出手段6から得られる遅延時間に関するデータに基づいて、物体Tまでの距離Rを求めるものであり、相対速度演算手段2bは距離演算手段2aにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて物体Tの相対速度を求めるものである。このように、レーダ技術を応用し、レーダ装置1を車両に搭載して、車両周辺の物体を監視することで、安全支援システムを実現することができるようになっている。
しかしながら、従来のレーダ装置1では、距離演算手段2aにより求められる距離Rが、本当に正確な値なのかどうか、すなわち距離検知性能が正常か否かを確認する機能がなかった。そのため、各構成部品の経年劣化等に伴い距離検知性能が低下した場合には、検出物体との演算距離が、実際の距離と異なる現象が生じる可能性もあり、このような正確な距離が演算できない状態のまま使用すると、レーダ装置1を使用したシステムを正確に作動させることができなくなり、該システムの信頼性を低下させてしまう危険性があった。
このようなシステムの信頼性を低下させる危険性をなくすために、レーダ装置に異常が発生していないことを確認できるレーダ装置が提案されており、例えば下記の特許文献1には、装置を構成する送受信回路の劣化や損傷等による異常を検知することのできるレーダ装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されたレーダ装置(マルチビーム式レーダ装置)では、ビーム送信手段及びビーム受信手段の組み合わせ毎の感度を比較して、この比較結果に基づいて前記ビーム送信手段又は前記ビーム受信手段の異常を判断するように構成されているので、感度の比較演算のための処理が複雑になってしまうという課題があった。また、レーダ装置の異常を判断するために外部装置からの情報を利用するようなものはなかった。
特開2000−227474号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、構成部品の劣化等に伴う距離検知性能の変化を簡単に判定することができ、また、距離検知性能の経時的な変化を確認することができ、点検時における劣化具合の評価や事故時の原因究明等を行うことのできるレーダ装置、及びレーダ装置の異常判定方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係るレーダ装置(1)は、送信した電波と受信した反射波とから検出物体との距離を求める距離演算手段を備えたレーダ装置において、距離検知性能の判定を行うための位置を示す判定位置情報と、前記位置に対応する判定用の参照距離情報とが記憶される記憶手段と、位置検出手段で検出された位置情報と、現在位置データと地図データとから自車両周辺の建造物との距離を算出する周辺距離算出手段を備えたナビゲーション装置で算出された前記建造物との距離情報とを含む距離検知性能の判定に利用する情報を外部から取得する情報取得手段と、取得された前記位置情報と、前記建造物との距離情報とを対応付けて前記記憶手段に記憶する第1の判定情報記憶手段と、前記情報取得手段で取得された位置情報に基づいて、前記距離検知性能の判定を実行する場所であるか否かを判断する実行判断手段と、該実行判断手段により前記判定を実行する場所であると判断された場合に、前記距離演算手段で求められた演算距離と、前記記憶手段に記憶されている現在位置に対応する参照距離とを比較して、距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かを判断する検知性能判断手段とを備えていることを特徴としている。
上記レーダ装置(1)によれば、前記情報取得手段により、位置検出手段で検出された位置情報と、前記ナビゲーション装置で算出された前記建造物との距離情報とを含む距離検知性能の判定に利用する情報が外部(例えば、車両に搭載されたセンサや制御装置などの外部機器)から取得され、前記位置検出手段で検出された位置情報が前記判定位置情報として、また、前記ナビゲーション装置で算出された前記建造物との距離情報が前記参照距離情報として前記記憶手段に記憶されるので、任意の場所を前記判定を行う位置として予め登録することができ、また前記ナビゲーション装置で算出された前記建造物との距離を参照距離として登録することができる。したがって、ユーザーが指定した場所で、しかもナビゲーション装置で算出された正確な距離情報に基づいて距離検知性能の診断を行うことができる。
また前記実行判断手段により前記判定を実行する場所であると判断された場合に、前記距離演算手段で求められた演算距離と、前記記憶手段に記憶されている現在位置に対応する参照距離とを比較して、距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かが判断されるので、例えば、前記演算距離と前記参照距離との差を比較して、これらの差が誤差範囲内(正常範囲内)であれば、正常であると判断し、誤差範囲外であれば、異常であると判断することができ、前記記憶手段に記憶された情報を利用することにより複雑な処理を伴わずに距離検知性能の診断を簡単に行うことができる。また、距離検知性能が低下した状態のまま(すなわち、異常な状態のまま)での使用を防ぐことが可能となり、レーダ装置を使用したシステムの信頼性を向上させることができる。
また本発明に係るレーダ装置(2)は、上記レーダ装置(1)において、前記情報取得手段が、位置検出手段で検出された位置情報と、自車両の停止状態が検出可能な車両状態検出手段で検出された車両状態信号とを取得するものであり、前記実行判断手段が、自車両が停止状態であり、かつ、現在位置が前記判定を行うための位置である場合に、前記判定を実行する場所であると判断するものであることを特徴としている。
上記レーダ装置()によれば、前記位置情報と前記車両状態信号とを取得して、自車両が停止状態であり、かつ、現在位置が前記判定を行うための位置である場合に、前記判定が実行されるので、前記判定を行うための位置を自宅の駐車場など良く利用する駐車場所に予め設定しておくことにより、予め設定された場所に自車両を停止させた時に距離検知性能の診断を行うことができる。
また本発明に係るレーダ装置()は、上記レーダ装置()又は()において、前記情報取得手段が、位置検出手段で検出された位置情報と、入力手段を介して入力された距離情報とを取得するものであり、取得された前記位置情報と前記距離情報とを前記記憶手段に記憶する第の判定情報記憶手段を備えていることを特徴としている。
上記レーダ装置()によれば、前記位置検出手段で検出された位置情報が前記判定位置情報として、また、前記入力手段を介して入力された距離情報が前記参照距離情報として前記記憶手段に記憶されるので、任意の場所を前記判定を行う位置として予め登録することができ、また、ユーザーが入力した正確な実測値を参照距離として登録することができる。したがって、ユーザーが指定した場所で、しかもユーザーが入力した正確な距離情報に基づいて距離検知性能の診断を行うことができる。
また本発明に係るレーダ装置()は、上記レーダ装置()又は()において、取得された前記位置情報と、前記距離演算手段で求められた正常時の距離情報とを前記記憶手段に記憶する第3の判定情報記憶手段を備えていることを特徴としている。
上記レーダ装置()によれば、前記位置検出手段で検出された位置情報が前記判定位置情報として、また、前記距離演算手段で求められた正常時の距離情報が前記参照距離情報として前記記憶手段に記憶されるので、任意の場所を前記判定を行う位置として予め登録することができ、また前記距離演算手段で求められた正常時の演算距離を参照距離として登録することができる。したがって、ユーザーが指定した場所で、しかも前記距離演算手段で求められた正確な距離情報に基づいて距離検知性能の診断を行うことができる。
また本発明に係るレーダ装置()は、上記レーダ装置(1)において、前記検知性能判断手段が、取得された前記建造物との距離情報と、前記距離演算手段で求められた演算距離とを比較して、距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かを判断するものであることを特徴としている。
上記レーダ装置()によれば、前記ナビゲーション装置で算出された前記建造物との距離情報を取得して、該建造物との距離情報と前記距離演算手段で求められた演算距離とを比較して、距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かが判断されるので、前記ナビゲーション装置から取得した前記建造物との距離情報を利用することにより、任意の地点において簡単に距離検知性能を診断することができる。
また本発明に係るレーダ装置()は、上記レーダ装置(1)において、前記距離演算手段が、所定地点に設置された電波発信手段から放射される電波を受信して前記電波発信手段との距離を求めるものであり、前記情報取得手段が、前記電波発信手段との距離情報を取得するものであり、前記検知性能判断手段が、取得された前記発信手段との距離情報と、前記距離演算手段で求められた前記電波発信手段との演算距離とを比較して、距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かを判断するものであることを特徴としている。
上記レーダ装置()によれば、前記電波発信手段との距離情報を外部(例えば、ナビゲーション装置など)から取得して、取得された前記電波発信手段との距離情報と前記距離演算手段で求められた前記電波発信手段との演算距離とを比較して、距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かが判断されるので、前記電波発信手段から放射される電波を利用することにより、前記電波発信手段の設置地点において距離検知性能を診断することが可能となる。
また本発明に係るレーダ装置()は、上記レーダ装置(1)〜()のいずれかにおいて、前記距離検知性能の判定情報を記憶する判定情報記憶手段を備えていることを特徴としている。
上記レーダ装置()によれば、前記距離検知性能の判定情報を記憶する判定情報記憶手段を備えているので、前記距離検知性能の判定情報が記憶される。したがって、例えば、記憶された判定情報(日時データ、位置データ、演算距離データ、参照距離データなど)を整備点検時にチェックすることにより、前記距離検知性能の低下具合を解析することが可能となり、また、事故時等において前記判定情報をチェックすることにより、前記距離検知性能の低下が事故発生に影響していないかなどを事後検証することが可能となる。
また本発明に係るレーダ装置()は、上記レーダ装置(1)〜()のいずれかにおいて、前記検知性能判断手段による距離検知性能の判断結果を告知する告知手段を備えていることを特徴としている。
上記レーダ装置()によれば、前記検知性能判断手段による距離検知性能の判断結果を告知する告知手段を備えているので、距離検知性能の判断結果をユーザーに知らせることができる。したがって、ユーザーは、異常が検出されたことを速やかに把握することができ、整備工場などに修理を依頼するなどの適切な措置を講じることが可能となる。
また本発明に係るレーダ装置の異常判定方法(1)は、送信した電波と受信した反射波とから検出物体との距離を求める距離演算手段を備えたレーダ装置の異常判定方法であって、位置検出手段で検出された位置情報と、現在位置データと地図データとから自車両周辺の建造物との距離を算出する周辺距離算出手段を備えたナビゲーション装置で算出された前記建造物との距離情報とを含む距離検知性能の判定に利用する情報を外部から取得する過程と、該取得情報に基づいて、前記判定を行う場所であるか否かを判断する過程と、前記判定を行う場所であると判断された場合、前記距離演算手段で求められた演算距離と、設定された現在位置に対応する判定用の参照距離とを比較して、前記距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かを判断する過程とを備え、前記判定用の参照距離として、前記建造物との距離情報が設定されていることを特徴としている。
上記レーダ装置の異常判定方法(1)によれば、前記取得情報に基づいて前記判定を実行する場所であると判断された場合に、前記ナビゲーション装置で算出された前記建造物との距離情報(参照距離)と前記演算距離とを比較して、距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かが判断される。そのため、前記ナビゲーション装置から取得した前記建造物との距離情報を利用することにより、ユーザーが指定した場所で、しかもナビゲーション装置で算出された正確な距離情報に基づいて簡単に距離検知性能を診断することができる。また、前記演算距離と前記参照距離との差を比較して、これらの差が所定範囲内であれば、正常であると判断し、所定範囲外であれば、異常であると判断することができ、複雑な処理を伴わずに距離検知性能の診断を簡単に行うことができ、レーダ装置を使用したシステムの信頼性を向上させることができる。
また本発明に係るレーダ装置の異常判定方法()は、上記レーダ装置の異常判定方法(1)において、前記距離検知性能の判定情報を記憶する過程を備えていることを特徴としている。
上記レーダ装置の異常判定方法()によれば、前記距離検知性能の判定情報を記憶する過程を備えているので、前記距離検知性能の判定情報が記憶される。したがって、例えば、記憶された判定情報(日時データ、位置データ、演算距離データ、参照距離データなど)を整備点検時にチェックすることにより、前記距離検知性能の低下具合を解析することが可能となり、また、事故時等において前記判定情報をチェックすることにより、前記距離検知性能の低下が事故発生に影響していないかなどを事後検証することが可能となる。
また本発明に係るレーダ装置の異常判定方法()は、上記レーダ装置の異常判定方法(1)又は(2)において、前記距離検知性能の判断結果を告知する過程を備えていることを特徴としている。
上記レーダ装置の異常判定方法()によれば、前記距離検知性能の判断結果を告知する過程を備えているので、距離検知性能の判断結果をユーザーに知らせることができる。したがって、ユーザーは異常が検出されたことを速やかに把握することができ、整備工場などに修理を依頼するなどの適切な措置を速やかに講じることが可能となる。
以下、本発明に係るレーダ装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態に係るレーダ装置が採用された周辺監視システムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、ここでは図8に示したレーダ装置1と同一機能を有する構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
周辺監視システム10は、自車両の前方に存在する物体を監視するためのレーダ装置11と、現在位置を検出しながら目的地までの経路案内等を行うナビゲーション装置30とを含んで構成されている。
車両の前面部に搭載されたレーダ装置11は、マイコン12と、送信アンテナ3と、信号送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6とを含んで構成されている。信号送出手段4は、送信アンテナ3から信号(例えば、電磁パルスや符号など)を放射するものであり、送信アンテナ3から放射され、自車両の前方に存在する物体T(例えば、各種障害物や建造物など)に当たった電磁波は、物体Tの四方八方あらゆる方向に再放射(すなわち、反射され)、ごく一部の電磁波が元の方向に帰ってくる。受信アンテナ5はこのごく微小な反射信号(例えば反射パルスや符号など)を受信するものである。
遅延検出手段6は信号送出手段4と接続され、信号が放射されるタイミングを把握し、また、受信アンテナ5と接続され、反射信号を受信したタイミングを把握し、信号が放射され、反射信号が受信されるまでの時間(すなわち、遅延時間)を検出することができるようになっている。
マイコン12は遅延検出手段6と接続され、遅延時間に関するデータを取得することができ、また、ナビゲーション装置30と接続され、GPS受信機34などで検出された位置データや車速センサ32で検出された自車両の速度データなどを取得することができるようになっている。また、マイコン12は、距離演算手段12aと、相対速度演算手段12bと、実行判断手段12cと、検知性能判断手段12dと、告知手段12eと、メモリ12fとを含んで構成されている。
距離演算手段12aは、遅延検出手段6から得られる遅延時間に関するデータに基づいて、物体Tまでの距離Rを求めるものであり、相対速度演算手段12bは、距離演算手段12aにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて物体Tの相対速度を求めるものである。
実行判断手段12cは、所定タイミングでナビゲーション装置30から取得される位置データと速度データとに基づいて、距離検知性能の判定を実行するか否かを判断するものであり、検知性能判断手段12dは、実行判断手段12cで距離検知性能の判定を実行すると判断された場合(すなわち、自車両が停車状態で、かつ、現在位置が予め設定された距離検知性能の判定を行う場所であると判断された場合)に、距離演算手段12aで求められた自車両の前方に存在する物体Tまでの演算距離と、メモリ12fに記憶されている現在位置に対応する参照距離とを比較して、距離検知性能が正常か否かを判断するものであり、また、告知手段12eは、検知性能判断手段12dでの判断結果をナビゲーション装置30へ出力して、表示部37に判定結果を表示させるものである。
また、メモリ12fには、距離検知性能の判定を行うための位置を示す判定位置情報(地図座標データや住所データ)と前記位置に対応する判定用の参照距離情報とが対応付けて記憶されるとともに、判定情報(すなわち、判定日時データ、位置データ、演算距離データ、参照距離データなどの各種情報)が記憶されるようになっている。なお、判定日時データは、ナビゲーション装置30から取得できるようになっている。
一方、ナビゲーション装置30は、ナビマイコン31と、車速センサ32と、ジャイロセンサ33と、GPS受信機34と、ハードディスク装置(HDD)35と、操作部36と、表示部37とを含んで構成されている。
車速から演算して走行距離を取得するための車速センサ32と、進行方向を検出するためのジャイロセンサ33と、アンテナ34aを介して衛星からのGPS信号を受信するGPS受信機34がナビマイコン31に接続されている。ナビマイコン31は、車速センサ32及びジャイロセンサ33から取り込んだ信号に基づいて、走行距離及び進行方向を演算して自車位置を割り出すとともに、GPS受信機34から取り込んだGPS信号に基づいて自車位置を割り出すようになっている。
また、電子地図データや目的地検索や経路探索など各種処理に必要なデータやプログラム等が記憶されているハードディスク装置(HDD)35がナビマイコン31に接続されている。
また、各種の操作や設定等を行うための操作部36がナビマイコン31に接続されている。操作部36は、リモコンや表示部37に設けられたジョイスティックやボタンスイッチ、表示部37を構成する表示パネルの前面に設けられたタッチパネルスイッチ(いずれも図示せず)などにより構成されており、各種のスイッチから出力されたスイッチ信号や、タッチパネルからの座標信号がナビマイコン31に入力され、これらスイッチ信号や座標信号に応じて、ナビマイコン31では、目的地設定処理、経路探索処理、地図表示処理など各種のナビゲーション機能に含まれる処理が行われるようになっている。
また、ナビゲーション装置30では、表示パネル上に表示された画面を通じて、レーダ装置11の距離検知性能の判定に利用する情報の入力や設定操作を行うことができるようになっている。例えば、図2に示したような「レーダ装置の判定情報設定」画面を通じて、現在位置における参照距離情報をユーザーが入力することができるようになっており、所定の値が入力された後、「送信」ボタンが入力されると、ユーザーにより入力された参照距離データとGPS受信機34などで検出された現在位置データとがレーダ装置11へ送出され、レーダ装置11では、これらのデータを取得し、参照距離情報及び判定位置情報としてメモリ12fに記憶するようになっている。
また、図2に示した画面の「次メニュー」ボタンが選択されると、図3に示した別の「レーダ装置の判定情報設定」画面が表示される。図3に示した画面では、現在位置に対応する参照距離データをユーザーが入力するのではなく、地図データから割り出された自車両の前方に存在する物体(建造物)との距離をナビマイコン31に算出させて、算出された距離データを参照距離情報としてレーダ装置11へ送出させることができるようになっている。すなわち、「送信」ボタンが入力されると、ナビマイコン31は、まず、現在位置データと地図データとに基づき自車両の前方に建造物が存在するか否かを判断し、建造物が存在すると判断すれば、該建造物との距離を算出し、該建造物との距離データと現在位置データとをレーダ装置11へ送出する。レーダ装置11では、これらのデータを取得し、参照距離情報及び判定位置情報としてメモリ12fに記憶するようになっている。また、建造物が存在しないと判断すれば、図2に示した画面上に「現在位置では距離データを算出できません」といった内容を表示させて、ユーザーに判定情報が設定できないことを知らせるようになっている。
また、図2、3に示した画面における「一覧」ボタンを入力すると、設定済の判定位置情報と参照距離情報とが一覧表示され、該一覧表示画面を通じて、情報の削除や変更処理ができるようになっており、変更データは、レーダ装置11へ送出され、メモリ12fに記憶されている判定位置情報及び参照距離情報が更新されるようになっている。
次に実施の形態(1)に係るレーダ装置11におけるマイコン12の行う処理動作を図4に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。
まず、ステップS1では、所定タイミングでナビゲーション装置30から送られてくる車速センサ32で検出された車速データと、GPS受信機34などで検出された現在位置データとを取得する処理を行い、その後ステップS2に進む。ステップS2では、車速データから自車両が停車状態(すなわち、車速が0)か否かを判断し、停車状態ではない(すなわち、車速が0ではない)と判断すればステップS1に戻る一方、停車状態であると判断すればステップS3に進む。
ステップS3では、取得した現在位置データとメモリ12fに記憶されている判定位置情報とに基づいて、現在位置が距離検知性能の判定を行うための場所か否かを判断し、現在位置が距離検知性能の判定を行うための場所であると判断すればステップS4に進む。
ステップS4では、遅延検出手段6から得られる遅延時間に関するデータに基づいて自車両の前方に存在する物体との距離を求める処理を複数回(例えば、10回前後)行い、その後ステップS5に進む。ステップS5では、これら演算距離データの統計処理(例えば、平均値の算出処理)を行い、その後ステップS6に進む。
ステップS6では、統計処理して求められた演算距離(統計値)と、メモリ12fから読み出された現在位置に対応する参照距離との比較処理を行い(すなわち、演算距離と参照距離との差を求めて)、その後ステップS7に進む。ステップS7では、演算距離と参照距離との差が誤差範囲内(すなわち正常範囲内)か否かを判断し、誤差範囲内であると判断すればステップS8に進む。
ステップS8では、距離検知性能が正常であることの告知処理(例えば、表示部37にレーダ装置11の距離検知性能が正常である旨を表示させる処理)を行う一方、ステップS7において、誤差範囲内ではないと判断すればステップS9に進み、ステップS9では、距離検知性能が異常であることの告知処理(例えば、表示部37にレーダ装置11に異常がある旨を表示させる処理)を行い、その後ステップS10に進む。
ステップS10では、上記処理で得られた判定情報(判定日時データ、位置データ、演算距離データ、参照距離データ、演算距離と参照距離との差データなど)をメモリ12fに記憶する処理を行い、その後処理を終了する。
一方、ステップS3において、現在位置が距離検知性能の判定を行うための場所ではないと判断すればステップS11に進む。ステップS11では、図2、3に示した「レーダ装置の判定情報設定」画面を通じて、現在位置を距離検知性能の判定場所として設定する操作が検出されたか否か(すなわち、図2、3に示した画面の「送信」ボタンの入力があったか否か)を判断し、判定場所の設定操作が検出されていないと判断すればステップS1に戻る一方、判定場所の設定操作が検出されたと判断すればステップS12に進む。
ステップS12では、ナビゲーション装置30から参照距離データ及び現在位置データを取得する処理、すなわち、図2に示した画面を通じてユーザーにより入力された参照距離データと検出された現在位置データ、又は図3に示した画面を通じてナビゲーション装置30に算出させた参照距離データと検出された現在位置データを取得して、ステップS13に進む。
ステップS13では、取得した参照距離データ及び現在位置データを参照距離情報及び判定位置情報としてメモリ12fに記憶する処理を行い、その後処理を終了する。
上記実施の形態(1)に係るレーダ装置によれば、ナビゲーション装置30から現在位置データと車速データとを取得して、自車両が停止状態であり、かつ、現在位置が距離検知性能の判定を行うための場所であると判断された場合に、レーダ装置11で求められた演算距離と、メモリ12fに予め記憶されている現在位置に対応する参照距離との差を比較して、これらの差が誤差範囲内であれば、距離検知性能が正常、誤差範囲外であれば異常と判断することができる。したがって、外部から判定に必要な情報を取得して、メモリ12fに予め記憶された判定位置情報及び参照距離情報を利用することにより複雑な処理を伴わずに検知距離性能の診断を簡単に行うことができ、距離検知性能が低下した状態のまま(すなわち、異常な状態のまま)での使用を防ぐことが可能となり、レーダ装置を使用したシステムの信頼性を向上させることができる。
また、メモリ12fに記憶させる判定位置情報として、自宅の駐車場など、普段良く利用する駐車場所を予め登録しておくことにより、定期的に検知距離性能の診断を行うことができ、また停車状態で判定を行うのでレーダ装置11で求められる自車両の前方の物体との距離を精度良く求めることができ、検知距離性能の判定精度を高めることができる。
また、図2に示した設定画面を通じて入力された距離情報を参照距離情報として、また、GPS受信機34などで検出された位置情報を判定位置情報としてメモリ12fに記憶させることができ、ユーザーが指定した場所で、ユーザーが入力した正確な実測値に基づいて、距離検知性能の診断を行うことができる。
また、図3に示した設定画面を通じてナビゲーション装置30で算出させた自車両の前方の建造物との距離情報を参照距離情報として、また、GPS受信機34などで検出された位置情報を判定位置情報としてメモリ12fに記憶させることができ、ユーザーが指定した場所で、ナビゲーション装置30で算出された自車両の前方の建造物との距離(参照距離)に基づいて距離検知性能の診断を行うことができる。
なお、上記実施の形態(1)に係るレーダ装置11では、ナビゲーション装置30から車速データや位置データを取得するようになっているが、車速センサ32やGPS受信機34から直接、車速データや位置データを取得するようにしてもよい。また、停車状態を確認するために車速センサ32の代わりに、自動変速機のシフトポジションがパーキングに入れられていることを検出するようにしてもよい。
また、上記実施の形態(1)に係るレーダ装置11では、図2、3に示した画面を通じて、ユーザーにより入力された距離データ、又はナビゲーション装置30で算出された距離データが参照距離情報としてメモリ12fに記憶されるようになっているが、レーダ装置11の距離演算手段12aで求められた正常時の距離データを参照距離情報としてメモリ12fに記憶させるようにしてもよい。
図5は、実施の形態(2)に係るレーダ装置が採用された周辺監視システムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1に示した周辺監視システム10と同一機能を有する構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
周辺監視システム10Aは、自車両の前方に存在する物体を監視するためのレーダ装置21と、現在位置を検出しながら目的地までの経路案内等を行うナビゲーション装置30Aとを含んで構成されている。
レーダ装置21は、マイコン22と、送信アンテナ3と、信号送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6とを含んで構成されている。マイコン21は、遅延検出手段6と接続され、遅延時間に関するデータを取得することができ、また、ナビゲーション装置30Aと接続され、ナビゲーション装置30Aにおいて現在位置データと地図データとに基づいて算出された自車両の前方に存在する建造物との距離データ(ナビ算出距離データ)を取得することができるようになっている。また、マイコン21は距離演算手段22aと、相対速度演算手段22bと、検知性能判断手段22cと、告知手段22dと、メモリ22eとを含んで構成されている。
距離演算手段22aは、遅延検出手段6から得られる遅延時間に関するデータに基づいて、物体Tまでの距離Rを求めるものであり、相対速度演算手段22bは距離演算手段22aにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて物体Tの相対速度を求めるものである。
検知性能判断手段22cは、ユーザーからの距離検知性能の診断開始指示が検出された場合に、ナビゲーション装置30Aから取得した自車両の前方に存在する建造物との距離(ナビ算出距離)と、距離演算手段22aで求められた自車両の前方に存在する物体Tまでの距離(レーダ演算距離)とを比較して、距離検知性能が正常か否かを判断するものであり、また、告知手段22dは、検知性能判断手段22cにより距離検知性能に異常があると判断された場合に、インストルメントパネル内に設けられた警告ランプ40を点灯させて、ユーザーに異常があることを告知するためのものであり、また、メモリ22eには距離検知性能の判定情報(日時データ、位置データ、演算距離データ、参照距離データなどの各種データ)が記憶されるようになっている。
一方、ナビゲーション装置30Aは、ナビマイコン31Aと、車速センサ32と、ジャイロセンサ33と、GPS受信機34と、HDD35と、操作部36と、表示部37とを含んで構成されている。
ナビゲーション装置30Aでは、表示パネル上に表示された画面を通じて、レーダ装置21の距離検知性能の判定を行うための操作を行うことができるようになっている。例えば、図6に示した「レーダ装置の診断メニュー」画面を通じて、距離検知性能の判定処理を開始させることができるようになっており、「診断開始」ボタンが入力されると、ナビマイコン31Aは、まず、「診断開始」ボタンが入力されたことを示す入力検知信号をレーダ装置21へ送出し、次にGPS受信機34などで検出された現在位置データとHDD35に記憶されている地図データとから自車両の前方に建造物が存在するか否かを判断し、自車両の前方に建造物が存在すると判断した場合は、該建造物との距離を算出し、現在位置データと建造物との距離データ(ナビ算出距離データ)とをレーダ装置21へ送出することができるようになっている。また、建造物が存在しない(距離が算出できない)と判断した場合は、距離データが算出できない旨を画面に表示して、現在位置ではレーダ装置21の診断を行うことができないことをユーザーに知らせることができるようになっている。
次に実施の形態(2)に係るレーダ装置21におけるマイコン22の行う処理動作を図7に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお本処理動作は、図6に示した画面の「診断開始」ボタンの入力が検出されたときに実行される。
まず、ステップS21では、図6に示した画面の「診断開始」ボタンの入力があったか否かを判断し、「診断開始」ボタンの入力がないと判断すれば処理を終了する一方、「診断開始」ボタンの入力があったと判断すればステップS22に進む。ステップS22では、ナビゲーション装置30Aで算出された自車両の前方に存在する建造物との距離データ(ナビ算出距離データ)を取得する処理を行い、その後ステップS23に進む。
ステップS23では、ナビ算出距離データが取得できたか否かを判断し、ナビ算出距離データが取得できなかった(すなわち、ナビ算出距離データが算出されていない)と判断すれば処理を終了する一方、ナビ算出距離データが取得できたと判断すれば、ステップS24に進む。
ステップS24では、遅延検出手段6から得られる遅延時間に関するデータに基づいて自車両の前方に存在する物体との距離を演算する処理を複数回(例えば、10回前後)行い、その後ステップS25に進む。ステップS25では、これら演算処理データの統計処理(例えば、平均値の算出処理)を行い、その後ステップS26に進む。
ステップS26では、統計処理して求められた演算距離(レーダ演算距離)と、ナビゲーション装置30Aから取得した距離(ナビ算出距離)とを比較し(すなわち、レーダ演算距離とナビ算出距離との差を求め)、その後ステップS27に進む。ステップS27では、レーダ演算距離とナビ算出距離との差が、誤差範囲内(すなわち正常範囲内)か否かを判断し、誤差範囲内であると判断すればステップS29に進む一方、誤差範囲内ではないと判断すればステップS28に進む。
ステップS28では、警告ランプ40を点灯させる処理を行い、その後ステップS29に進む。ステップS29では、上記処理で得られた判定情報(日時データ、位置データ、レーダ演算距離データ、ナビ算出距離データ、差分データなど)をメモリ22eに記憶する処理を行い、その後処理を終了する。
上記実施の形態(2)に係るレーダ装置21によれば、ナビゲーション装置30Aで算出された建造物との距離データ(ナビ算出距離データ)を取得して、ナビ算出距離と距離演算手段22aで求められたレーダ演算距離とを比較して、距離検知性能が正常か否かが判断されるので、ナビゲーション装置30Aから取得したナビ算出距離データを利用することにより、任意の地点において簡単に距離検知性能を診断することができる。
なお、別の実施の形態に係るレーダ装置として、所定地点に設置された電波発信手段(例えば、側路に設置されるビーコンなどの設備)から放射される電波を受信できるようにしておき、距離演算手段22aで、前記電波発信手段との距離(レーダ演算距離)データを求めることができるようにして、ナビゲーション装置30Aで算出された電波発信手段との距離(ナビ算出距離)データを取得し、該取得されたナビ算出距離と、距離演算手段22aで求められた電波発信手段とのレーダ演算距離とを比較させて、距離検知性能が正常か否かを判断するようにすることもできる。係る構成によれば、所定地点に設置される電波発信手段から放射される電波を利用することにより、前記電波発信手段の設置地点を通過する時に自動的に距離検知性能を診断することが可能となる。
また、上記実施の形態(1)(2)に係るレーダ装置では、自車両の前方に存在する物体との距離を求めるレーダ装置に適用した場合について説明したが、自車両の側方や後方に存在する物体との距離を求めることのできるレーダ装置にも適用できる。
また、上記実施の形態(1)(2)に係るレーダ装置は、送信電波(送信信号)として電磁パルスを送信するパルスレーダに限定されるものではなく、UWB(Ultra Wide Band )を利用したスペクトラム拡散方式のレーダ装置などにも適用することができる。
本発明の実施の形態(1)に係るレーダ装置が採用された周辺監視システムの要部を概略的に示したブロック図である。 表示部に表示されるレーダ装置の判定情報設定画面の表示例を示した図である。 表示部に表示されるレーダ装置の判定情報設定画面の別の表示例を示した図である。 実施の形態(1)に係るレーダ装置のマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。 実施の形態(2)に係るレーダ装置が採用された周辺監視システムの要部を概略的に示したブロック図である。 表示部に表示されるレーダ装置の診断メニュー画面の表示例を示した図である。 実施の形態(2)に係るレーダ装置のマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。 従来のレーダ装置の要部を概略的に示したブロック図である。
符号の説明
11、21 レーダ装置
12、22 マイコン
12a、22a 距離演算手段
12d、22c 検知性能判断手段

Claims (11)

  1. 送信した電波と受信した反射波とから検出物体との距離を求める距離演算手段を備えたレーダ装置において、
    距離検知性能の判定を行うための位置を示す判定位置情報と、前記位置に対応する判定用の参照距離情報とが記憶される記憶手段と、
    位置検出手段で検出された位置情報と、現在位置データと地図データとから自車両周辺の建造物との距離を算出する周辺距離算出手段を備えたナビゲーション装置で算出された前記建造物との距離情報とを含む距離検知性能の判定に利用する情報を外部から取得する情報取得手段と、
    取得された前記位置情報と、前記建造物との距離情報とを対応付けて前記記憶手段に記憶する第1の判定情報記憶手段と、
    前記情報取得手段で取得された位置情報に基づいて、前記距離検知性能の判定を実行する場所であるか否かを判断する実行判断手段と、
    該実行判断手段により前記判定を実行する場所であると判断された場合に、前記距離演算手段で求められた演算距離と、前記記憶手段に記憶されている現在位置に対応する参照距離とを比較して、距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かを判断する検知性能判断手段とを備えていることを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記情報取得手段が、位置検出手段で検出された位置情報と、自車両の停止状態が検出可能な車両状態検出手段で検出された車両状態信号とを取得するものであり、
    前記実行判断手段が、自車両が停止状態であり、かつ、現在位置が前記判定を行うための位置である場合に、前記判定を実行する場所であると判断するものであることを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  3. 前記情報取得手段が、位置検出手段で検出された位置情報と、入力手段を介して入力された距離情報とを取得するものであり、
    取得された前記位置情報と前記距離情報とを前記記憶手段に記憶する第2の判定情報記憶手段を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーダ装置。
  4. 取得された前記位置情報と、前記距離演算手段で求められた正常時の距離情報とを前記記憶手段に記憶する第3の判定情報記憶手段を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーダ装置。
  5. 前記検知性能判断手段が、取得された前記建造物との距離情報と、前記距離演算手段で求められた演算距離とを比較して、距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かを判断するものであることを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  6. 前記距離演算手段が、所定地点に設置された電波発信手段から放射される電波を受信して前記電波発信手段との距離を求めるものであり、
    前記情報取得手段が、前記電波発信手段との距離情報を外部から取得するものであり、
    前記検知性能判断手段が、取得された前記電波発信手段との距離情報と、前記距離演算手段で求められた前記電波発信手段との演算距離とを比較して、距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かを判断するものであることを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  7. 前記距離検知性能の判定情報を記憶する判定情報記憶手段を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載のレーダ装置。
  8. 前記検知性能判断手段による距離検知性能の判断結果を告知する告知手段を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載のレーダ装置。
  9. 送信した電波と受信した反射波とから検出物体との距離を求める距離演算手段を備えたレーダ装置の異常判定方法であって、
    位置検出手段で検出された位置情報と、現在位置データと地図データとから自車両周辺の建造物との距離を算出する周辺距離算出手段を備えたナビゲーション装置で算出された前記建造物との距離情報とを含む距離検知性能の判定に利用する情報を外部から取得する過程と、
    該取得情報に基づいて、前記判定を行う場所であるか否かを判断する過程と、
    前記判定を行う場所であると判断された場合、前記距離演算手段で求められた演算距離と、設定された現在位置に対応する判定用の参照距離とを比較して、前記距離検知性能が正常範囲内に納まっているか否かを判断する過程とを備え、
    前記判定用の参照距離として、前記建造物との距離情報が設定されていることを特徴とするレーダ装置の異常判定方法。
  10. 前記距離検知性能の判定情報を記憶する過程を備えていることを特徴とする請求項9記載のレーダ装置の異常判定方法。
  11. 前記距離検知性能の判断結果を告知する過程を備えていることを特徴とする請求項9又は請求項10記載のレーダ装置の異常判定方法。
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