JP4356206B2 - リモコンリレー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リモコンリレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のリモコンリレーは、例えば特開平4−28134号公報に示されており、図6、図7のように示される。
【0003】
図6、7において、リモコンリレーは、該リモコンリレーの外殻を構成するベース1、カバー2と、コイル3aへの通電方向を変えることによってプランジャー3bを進退させる有極電磁石3と、導通方向が正逆になるように並列接続されてコイル3aへの通電方向を決めるダイオード4と、有極電磁石3のプランジャー3bの進退に連動してダイオード4を交互に切換えして通電方向を切り換えるスイッチ5と、制御回路用端子6とにより構成される。
【0004】
さらに、リモコンリレーは、プランジャー3bに連接され、軸ピン10により揺動可能に支承され、一端がスイッチ5のアクチュエータに系合しているレバー9と、レバー9の他端に連接された可動子ホルダ11と、可動子ホルダ11の先端に接圧バネ13を介して設けられた可動接点12と、主回路端子14、15と、主回路端子15と電気的に接続する固定接点16と、主回路端子14と可動接点12を、可動接点12の接離動作に追従可能に電気的に接続する可撓導体17と、により構成される。
【0005】
このリモコンリレーの制御回路用端子6に、交流操作電源7と操作スイッチ8が直列接続され、主回路端子14、15に主電源とオン・オフ制御される負荷が直列接続される。
【0006】
このようなリモコンリレーでは、操作スイッチ8を押下する毎にスイッチ5のオン状態に接続しているダイオード4の導通によって有極電磁石3が駆動され、プランジャー3bに連接されたレバー9の揺動が可動子ホルダーを移動させ、例えば可動子ホルダーの先端に設けられた可動接点12と固定接点16が圧接して主回路がオン状態となる。このオン動作に連動してスイッチ5の状態は反転され、次の操作スイッチ8押下では、可動接点12と固定接点16は開離されオフ状態となる。このようにして負荷への通電を制御する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のリモコンリレーでは、負荷の通電を制御する接点が1極分しかないため、可動接点12と固定接点16がオフ状態で開離していても負荷へは主電源の電圧が印加された状態であるため、主電源の電圧を完全に切断する2極分の開閉接点を持つリモコンリレーが望まれている。このようなリモコンリレーは分電盤協約寸法として単位寸法が規格化されているので、この単位寸法内に2極分が相互に絶縁されていて、安定接触できる開閉接点を小型化して収納する必要があった。この発明は、係る課題を解決するためになされたものであり、相互に絶縁された2極分の開閉接点を分電盤協約寸法内に収納したリモコンリレーを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るリモコンリレーは、コイルへの通電方向に応じて往復動するプランジャーを有する双安定有極電磁石と、前記コイルへの通電方向を前記プランジャーの進退運動に連動させて切換えるスイッチと、一対の可動接点を保持し、上記プランジャーの進退運動に連動して主接点開位置と閉位置の間を可動する可動子ホルダーと、可動子ホルダーが前記主接点閉位置にあるときに前記一対の可動接点とそれぞれ当接する一対の固定接点を保持する固定子ブロックとを具備したベースを備えたリモコンリレーであって、
可動子ホルダーは中央部に溝を有する双脚構造をなし、前記一対の可動接点は該双脚先端部に保持され、固定子ブロックは中央部に仕切壁を有し、前記一対の固定接点は該仕切壁を隔てて配置されているものである。
【0009】
また、前記可動子ホルダーは、前記可動子ホルダーの溝が前記固定子ブロックの仕切壁に嵌め合って摺動してもよい。
【0010】
さらに、ベースは、前記可動子ホルダーを摺動接触により案内する案内壁を備え、前記案内壁は、前記可動接点が固定接点に当接する際に、前記可動子ホルダーの可動方向をずらせる凸状部を有していてもよい。
【0011】
また、ベースとこのベースと嵌合するカバーとで構成され、装置全体を覆う外装ケースサイズが分電盤協約寸法に準拠していてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1〜5は、この発明の実施の形態になるリモコンリレーを示す図である。
図中、従来例である図6と同一部材には同一符号を付け、その説明は省略する。
【0013】
図2〜4において、21は、絶縁物よりなる可動子ホルダであり、有極電磁石3のプランジャ3bの進退移動がレバー9により伝えられ、図示する上下方向に連動する。可動子ホルダ21は図2における奥行き方向中央部に摺動溝21aを有しており双脚構造をなしている。さらに可動子ホルダ21は摺動溝21aの両側に隔壁21bを設けており、この隔壁21bの両外側の可動子ホルダ最下端に2極分の可動接点12、22が接圧バネ13、23を伴って組み込まれている。
【0014】
ベース1には有極電磁石3の収納空間を形成して可動子ホルダ21と隔離する有極電磁石収納側壁が用意され、この有極電磁石収納側壁の可動子ホルダー21に隣接する壁部1aは、可動子ホルダー21の上下動のための案内壁としての機能を有している。さらにこの有極電磁石収納側壁の可動子ホルダー21に隣接する壁部1aに凸状部1bが設けられている。
【0015】
可動子ホルダー21には、前記有極電磁石収納側壁の可動子ホルダー21に隣接する壁部1aおよび前記凸状部1bに接動する摺動突起21cが設けられている。
【0016】
20はベース1とカバー2の間に挟設される絶縁物よりなる固定子ブロックであり、図2における奥行き方向中央部に仕切壁20aを有しており、仕切壁20aの図示奥側に主端子14、15、固定接点16が、図示手前側に主端子24、25、固定接点26が該仕切壁20aによって電気的絶縁を確実にされた状態でそれぞれ配置されている。さらに仕切壁20aの中央下部は可動子ホルダー21との摺動のための摺動壁20bとなっており、さらにその上部に摺動ガイド20cを形成している。
【0017】
次に動作について説明する。有極電磁石3のプランジャ3bの進退移動がレバー9により伝えられ、可動子ホルダ21は図2における上下方向に可動し、可動接点12、22が固定接点16、26に接離するので、主端子14、15、24、25に接続された負荷と主電源の双方の接続をオン、オフする。
【0018】
可動子ホルダー21の上下移動は、固定子ブロック20に用意された摺動壁20bと可動子ホルダー側に用意した摺動溝21aが嵌め合って摺動するので、図2における奥行き方向のブレが規制される。
【0019】
また、可動子ホルダー21の上下移動の際の図2における左右方向のブレについては、固定子ブロック20に用意された摺動ガイド20cとベース1に用意された側壁1aとの間に可動子ホルダー21が挟まれることによって規制されるが、接点閉に向かう可動子ホルダー21の下降時において、可動子ホルダー21に設けられた摺動突起21cが側壁1aに設けられた凸状部1bにかかりながら移動する。従って可動子ホルダー21は、垂直方向の動きに加えて図2における左方向へ凸状部1bのせり出し量の分強制的に移動させられるようになる。固定子ブロック側の摺動ガイド20cは、この動きを許容する形状となっている。
【0020】
この強制移動は、可動子ホルダー21が下降を始めて、可動接点12、22が固定接点16、26と接触する地点またはその近傍で摺動突起21cが凸状部1bにかかることによって始まり、可動子ホルダー21がさらに下降して接圧バネ13、23が圧縮されていく間に行われる。これによって、固定接点16、26に対して可動接点12、22が接触しながら横方向にこすりあげる動作をすることになり、これが接点間の接触部のワイピング動作になるので、接点の接触安定性を向上させることができる。
【0021】
尚、上記とは反対に可動子側ホルダー21に凸状部を設け、この凸状部と相対する突起を側壁1aに設けて同様の動作をさせても上述と同様の効果を奏することができる。
【0022】
【発明の効果】
この発明に係るリモコンリレーは、可動子ホルダーが中央部に摺動溝を有する双脚構造に形成され、該双脚先端部に2個の可動接点を保持し、固定子ブロックが中央部に仕切り壁と該仕切り壁の一部となっている摺動壁を有し、該仕切り壁の両側に2個の固定接点を有し、前記固定子ブロックの摺動壁に前記可動子ホルダーの摺動溝が嵌め会って摺動するので、固定子ブロック中央部の仕切壁、摺動壁によって両極間の絶縁が十分に確保できるので、完全な2極構成とすることができ、分電盤協約寸法に準拠したケースサイズの中に収納可能となっている。
【0023】
さらに、可動子ホルダーに設けた摺動突起が側壁に沿って摺動し、下降時に隔壁に設けた凸状部により横方向への強制移動を行うように設定しているので、回路閉位置への動作時に可動接点と固定接点の間でワイピング動作が行われるので接点の接触安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態になるリモコンリレーの上面図を示す。
【図2】 この発明の実施の形態になるリモコンリレーのカバーを外した状態の側面図を示す。
【図3】 この発明の実施の形態になるリモコンリレーの要部分解斜視図を示す。
【図4】 この発明の実施の形態になるリモコンリレーの固定子ブロックと可動子ホルダの関係を示す斜視図。
【図5】 この発明の実施の形態になるリモコンリレーを用いた回路接続図。
【図6】 従来のリモコンリレーの要部分解側面図。
【図7】 従来のリモコンリレーの回路接続図。
【符号の説明】
1 ベース、 1a 側壁、 1b 凸状部、2 カバー、
3 有極電磁石、 3a コイル、 3b プランジャー、
4 ダイオード、 5 スイッチ、 6 制御回路用端子、
9 レバー、
12 可動接点、 13 接圧バネ、 14、15 主回路端子、
16 固定接点、 17 可撓導体
20 固定子ブロック、 20a 仕切壁、 20b 摺動壁、
20c 摺動ガイド
21 可動子ホルダー、 21a 摺動溝、 21b 隔壁、
21c 摺動突起
22 可動接点、 23 接圧バネ、 24、25 主回路端子、
26 固定接点、 27 可撓導体

Claims (4)

  1. コイルへの通電方向に応じて往復動するプランジャーを有する有極電磁石と、
    上記コイルへの通電方向を前記プランジャーの進退運動に連動させて切換えるスイッチと、
    一対の可動接点を保持し、前記プランジャーの進退運動に連動して主接点開位置と閉位置の間を可動する可動子ホルダーと、
    前記可動子ホルダーが前記主接点閉位置にあるときに前記一対の可動接点とそれぞれ当接する一対の固定接点を保持する固定子ブロックとを具備したベースを備えたリモコンリレーであって、
    前記可動子ホルダーは中央部に溝を有する双脚構造をなし、前記一対の可動接点は該双脚先端部に保持され、前記固定子ブロックは中央に仕切壁を有し、前記一対の固定接点は該仕切壁を隔てて配置されていることを特徴とするリモコンリレー。
  2. 前記可動子ホルダーは、前記可動子ホルダーの溝が前記固定子ブロックの仕切壁に嵌め合って摺動することを特徴とする請求項1記載のリモコンリレー。
  3. 前記ベースは、前記可動子ホルダーを、摺動接触により案内する案内壁を備え、前記案内壁は、前記可動接点が前記固定接点に当接する際に、前記可動子ホルダーの可動方向をずらせる凸状部を有することを特徴とする請求項1記載のリモコンリレー。
  4. 前記ベースとこのベースと嵌合するカバーとで構成され、装置全体を覆う外装ケースサイズが分電協約寸法に準拠していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリモコンリレー。
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