JP4355166B2 - マクロ記述ファイル処理プログラム、マクロ記述ファイル処理装置およびマクロ記述ファイル処理方法 - Google Patents
マクロ記述ファイル処理プログラム、マクロ記述ファイル処理装置およびマクロ記述ファイル処理方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークに接続されている機器をオブジェクトとして扱って、このオブジェクトによってメディアデータを処理するマクロ記述ファイル処理プログラム、マクロ記述ファイル処理装置およびマクロ記述ファイル処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワークに接続されている複数の機器を利用して、特定の処理を当該機器に分散して行わせる分散システムが知られている。また、ネットワークに接続されている機器をオブジェクト(メタデータによって当該機器の機能を記述したもの、機能モジュール)として捉え、このオブジェクトを連携させることで、特定の処理を行わせるオブジェクト指向型のシステムが知られている。
【0003】
例えば、放送局において、複数の映像素材(メディアデータ)を加工・編集して一つの番組(コンテンツ)を制作する場合、ネットワーク等を利用して、複数の機器を接続した編集システムが構築されている。映像素材(メディアデータ)の伝送には、同軸ケーブル等が使用されており、この同軸ケーブルを介して、編集システムでは、様々な映像信号フォーマットのデータが扱われている。
【0004】
ここで、図18を参照して、複数のメディアデータを加工・編集して、一つのコンテンツを制作する場合について説明する。図18は、メディアデータ(2つの映像データおよび一つのテロップデータ(スーパー文字の画像))を加工・編集して、一つのコンテンツを制作する場合の作業工程を示したものである。この図18に示したように、メディアデータとして、映像データC1、映像データC2およびテロップデータC3と、処理映像データC11および処理映像データC12と、コンテンツC4とがあり、作業工程として映像効果工程W1と、映像編成工程W2と、完プロ工程W3とがある。
【0005】
処理映像データC11は、映像データC1を映像効果工程W1で処理した処理結果であり、処理映像データC12は、映像データC2を映像編集工程W2で処理した処理結果である。
【0006】
映像効果工程W1は、画像処理によって、映像データC1に映像効果を施す作業であり、映像効果の例としては色変換や形状変換等である。映像編集工程W2は、映像の編集作業であり、この例では、映像データC2と処理映像データC11とを組み合わせて一つの映像データとする作業である。完プロ工程(「完全プログラム工程」のことであり、当業者で使用される用語)W3は、映像編集工程W2の処理結果である処理映像データC12に、文字スーパー等のテロップデータC3を合成して最終的な出力であるコンテンツC4(番組映像)を作成する作業である。
【0007】
これらW1からW3までの各工程では、種々の映像処理装置が使用されている。例えば、色変換や形状変換等の様々な画像処理を施す画像処理装置、複数の映像データを切り替える映像スイッチャ、複数の映像データを組み合わせてワイプやDVE(Digital Video Effect)等の映像処理を施しながら映像データ同士を合成する映像合成装置、VTRをリモートコントロールするコントローラ等が一例として挙げられる。また、映像データを編集する方法として、ダイレクト編集、オフライン編集、ノンリニア編集がある。
【0008】
続いて、これらの編集方法について説明する。
まず、ダイレクト編集について説明する。ダイレクト編集の一例を図19に示す。この図19に示すように、ダイレクト編集システム101は、VTR(映像データ)を再生する再生機103と、この再生機103で再生され、コントローラ107で制御された映像データを録画する録画機105と、再生機103および録画機105を制御する(VTRの再生、録画、頭出し等)コントローラ107とによって構成されている。
【0009】
このダイレクト編集システム101によるVTR等のダイレクト編集は、再生機103で再生する再生用VTRの編集ポイントおよび録画機105で録画する録画用VTRの編集ポイントをコントローラ107で指定して、再生および録画を行うことで映像データの編集を行うものである。このダイレクト編集では、録画機105で録画された録画用VTRがそのまま最終的な編集結果の映像データとなる。
【0010】
次に、オフライン編集について説明する。オフライン編集の一例を図20に示す。この図20に示すように、オフライン編集システム109は、簡易編集システム111と、自動編集システム113とによって構成されている。
【0011】
簡易編集システム111および自動編集システム113の内部構成は、ダイレクト編集システム101と同様の構成であるので説明を省略する。簡易編集システム111は、複数の映像データを編集し、一つの映像データにした際に、再生用VTRの編集ポイントを保存しておくもので、通常、もともとの映像データを当該簡易編集システム111用の再生用VTRに一旦ダビングし、このダビングした再生用VTRを使用して編集作業を行う。そして、自動編集システム113は、簡易編集システム111のコントローラ111cに保存された編集ポイントのリスト(EDL;Edit Decision List)を用いて、もともとの映像データから自動的に編集映像を作成する。
【0012】
簡易編集システム111は編集ポイントを取得するのが目的であるので、高画質、高品質なシステムで構成する必要がなくコストを抑えることができる。そして、オフライン編集システム109を運用する放送事業者(放送局)は、コストの高い自動編集システム113を使用すると共に、コストの低い簡易編集システム111を大量に導入することで、同数のダイレクト編集システム101を導入する場合に比べ、コストを大幅に削減することができる。また、編集作業時の編集ポイントを保存しておけるので、一部の編集をやり直す場合等の再編集作業も比較的に容易に行うことができる。
【0013】
さらに、EDLのフォーマットを標準化しておくことで、簡易編集システム111と、自動編集システム113とが異なる会社によって製造されたものであったとしても(仕様が異なっていたとしても)、使用することができる。なお、EDLを標準化した規格としては「SMPTE,“Transfer of Edit Decision Lists”ANSI/SMPTE 258M−1993」がある。この規格には、再生側および録画側の編集ポイントであるタイムコードだけではなく、複数の映像データをワイプで切り替えるワイプパターンの保存方法等についても記載されている。
【0014】
次に、ノンリニア編集について説明する。ノンリニア編集の一例を図21に示す。この図21に示すように、ノンリニア編集システム115は、蓄積装置117と、編集装置119とによって構成されている。蓄積装置117は、ランダムアクセス可能なハードディスク等によって構成され、映像データが蓄積されている。ノンリニア編集とは、このような蓄積装置117を介して編集作業を行うことである。ちなみに、リニア編集システムとは、例えば、ダイレクト編集システム101における再生用VTR等のテープデバイスを使用するシステムであり、一つの編集ポイントの設定に対して、映像データを再生側から録画側にダビングする必要があった。しかし、ノンリニア編集では、映像データへのランダムアクセスが可能なことにより再生時に映像データの編集ポイントから直接再生させることができるため、ダイレクト編集のように再生用VTRから録画用VTRに録画するという作業が必要なく、編集ポイントの変更を直ちに編集結果に反映させることができるという利点がある。
【0015】
また、このノンリニア編集の場合も、編集ポイントを保存する保存形式を共通化しておくことで、異なる会社によって製造されたノンリニア編集システム115同士であったとしても(仕様が異なっていたとしても)、同等の編集を行うことができるようになる。ノンリニア編集における編集データの保存形式としては、「OMF,“OMF Interchange SpecificationVersion2.0,”1996」、「AAF,“Advanced Authoring Format,”2001」等がある。
【0016】
また、ここで、放送分野における映像信号フォーマットについて説明しておく。放送分野における映像信号フォーマットには、ITU−RT.709、ITU−RBT.601、ITU−R CMTT.721、ITU−R CMTT.723等がある。これらの形式では、各規格書内において、個別に映像データストリームの構造(ビットストリームシンタックス)やデータの伝送レート等が設定されている。
【0017】
さらに、汎用的な映像圧縮形式としては、MPEG−2 Video(ISO/IEC13818−2,ITU−T H.262,“Generic coding of moving and associated audio information Video”)、MPEG−4 Visual(ISO/IEC 14496−2,“Information technology−Generic coding of audio−visual objects−Part2:Visual”)がある。
【0018】
さらにまた、一般的な家庭等で普及している民生機器の一種であるデジタルビデオで使用されている圧縮形式DV、通信分野における標準の圧縮形式であるITU−T H.261、同H.263、静止画の圧縮形式であるJPEG(ISO/IEC10918,“Digital Compression and Coding of Continuous−tone Still Images”)を動画像の圧縮へ適用したMotionJPEG、主にVideo−CDの用途に使用されている圧縮形式のMPEG−1 Video(ISO/IEC 11172−2,“Information technology−Coding of moving pictures and associated audio for digital storage media at up to about1.5Mbit/s:Part2:Video”)等がある。
【0019】
これらの様々な映像信号フォーマットに対応した機器が混在している編集システムを構築する場合、当該編集システムを構築するユーザは、予め様々な映像信号フォーマットを変換する変換機等を同軸ケーブルに接続する必要があった。このように、様々な映像信号フォーマットのデータが変換され、各機器が自動的に接続される方法として、(1)「オブジェクト生成装置およびオブジェクト生成プログラム」(特許文献1参照)、(2)「データ処理経路探索装置およびデータ処理経路探索プログラム」(特許文献2参照)、(3)「データ処理システムおよびデータ処理プログラム」(特許文献3参照)がある。
【0020】
(1)は、映像素材であるメディアデータとこのメディアデータを再生する再生装置等の機器とを統一的に扱えるように、メディアデータの属性を表すと共に、機器の機能を表すメタデータで記述したオブジェクトを生成するものであり、(2)は、ネットワーク上に接続されているオブジェクトの中から所望のデータ処理を実行可能なオブジェクトを探し出し、データを送信する経路を決定するものである。(3)は、ユーザがネットワーク上にあるオブジェクトを利用できるようにすると共に、オブジェクトを提供するデータプロバイダおよびリソースプロバイダが使用料金を徴収できるようにしたものである。
【0021】
また、編集システム等のシステムを構築する場合、メディアデータ等のデータ信号とは別に、各機器をコントロールするための制御機器(制御系統)が必要であり、放送局等で使用されている編集システム(例えば、VTR等の機器)の場合、制御機器である外部制御インターフェースとしてP2プロトコルを用いたものが一般的に装備されている。この外部制御インターフェースは、RS422インターフェースに基づいて、通信速度38.4kボー(bps)の調歩同期方式のシリアルインターフェースが一般的に使用されている。この外部制御インターフェースにおいて、コネクタは、D−sub9ピンが使用され、各機器の外部制御インターフェース間の接続には、パラレルケーブルが使用されている。
【0022】
これら従来の構成における制御方法では、ネットワークに接続されている接続制御対象の機器を変更するのに、ケーブルの接続替えを人手で直接行うか、予め、各機器を外部制御用の切り替えスイッチに接続しておき、この切り替えスイッチを必要に応じて切り替える必要があった。この問題を解決するための方法として、「制御機器側プロトコル変換方法、制御機器側プロトコル変換装置、制御機器側プロトコル変換プログラムおよび被制御機器側プロトコル」が本願発明者らから出願されており、この方法により、制御機器によって被制御機器(VTR等)を容易に変更することができるようになっている。
【0023】
【特許文献1】
特開2002−259177号公報(段落0016−段落0035、第1図)
【特許文献2】
特開2002−259330号公報(段落0028−段落0048、第1図)
【特許文献3】
特開2002−262253号公報(段落0036−段落0056、第3図)
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図18に示したように、従来、複数の映像データから一つのコンテンツを作成する場合、複数の作業工程を経て行われており、各作業工程における出力結果(処理映像データC11、処理映像データC12)が作成されなければ、次の作業を行うことができず、コンテンツを作成するのに時間がかかるという問題がある。
【0025】
また、このような作業工程では、後段の作業工程(映像編集工程W2)において、前段の作業工程(映像効果工程W1)での誤り(修正)が見つかった場合、それまでの作業工程を全てやり直さなければならず手間がかかるという問題がある。
【0026】
さらに、図20に示したオフライン編集では、作業工程の結果であるEDLが保存されるため、図19に示したダイレクト編集に比べ、再編集作業が比較的簡単に行えるが、再編集作業以外の作業に関して、一部の映像合成(ワイプ等)以外の作業を行うことができない。また、EDLデータは、現時点で規格化されていても、当該EDLデータに基づいてワイプ等の映像合成を行った場合、映像合成を行う装置の違い(装置の製造業者の違い)によって、映像合成した映像データの結果が微妙に異なることがあり得、実質的に異なる編集システムで使用することができないという問題がある。
【0027】
さらにまた、図21に示したノンリニア編集では、ノンリニア編集システム115内で可能な映像処理に作業工程が限定されてしまうという問題がある。つまり、ノンリニア編集システム115内で使用されるPC等の単一の機器によって全ての処理を行わなければならず、複数の作業工程を並行して進められない。また、システム構成がノンリニア編集システム115を製造する製造業者に委ねられてしまい汎用性に欠けるという問題がある。さらにまた、編集や合成に使用する映像データをすべてノンリニア編集システム115の蓄積装置117にダビングしなければならず手間がかかるという問題がある。
【0028】
そこで、本発明の目的は前記した従来の技術が有する課題を解消し、時間や手間をかけることなく、映像データ等のメディアデータを処理することができるマクロ記述ファイル処理プログラム、マクロ記述ファイル処理装置およびマクロ記述ファイル処理方法を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記した目的を達成するため、以下に示す構成とした。
請求項1記載のマクロ記述ファイル処理プログラムは、機器の機能がメタデータによって記述されたネットワーク上のオブジェクトである機能モジュールと、前記機能モジュールで処理するメディアデータ及び当該メディアデータの属性であるメタデータを含んだメディアオブジェクトと、マクロ記述ファイルで記述される1つの機能モジュールとみなせるマクロモジュールと、マクロ記述ファイルで記述される1つのメディアオブジェクトとみなせるマクロメディアとの各オブジェクトの処理手順を記述したマクロ記述ファイルを作成するために、コンピュータを、オブジェクト接続指示設定手段、メディアデータ処理指示設定手段、マクロ記述ファイル作成手段、として機能させる構成とした。
【0030】
かかる構成によれば、マクロ記述ファイル処理プログラムは、オブジェクト接続指示設定手段によって、ネットワークを介してメディアデータの送受信を可能にさせる接続指示をオブジェクトに設定する。つまり、この接続指示によって、実際にネットワークに接続されているオブジェクト(機器)の配線を変更することなく、当該オブジェクトがメディアデータを送受信可能に設定される。そして、マクロ記述ファイル処理プログラムは、メディアデータ処理指示設定手段によって、接続指示したオブジェクトにメディアデータの処理を指示する処理指示を設定する。つまり、この処理指示によって、実際にメディアデータを処理した結果そのものを得るのではなく、メディアデータを処理するためのパラメータを得ることとなる。その後、マクロ記述ファイル処理プログラムは、マクロ記述ファイル作成手段によって、メタデータと接続指示と処理指示とに基づいて、マクロ記述ファイルを作成する。つまり、ネットワーク上に存在し、オブジェクト化されている機器であれば、このマクロ記述ファイルを使用することによって任意のメディアデータを任意に処理することができることになる。
【0031】
請求項2記載のマクロ記述ファイル処理プログラムは、請求項1に記載のマクロ記述ファイル処理プログラムにおいて、前記マクロ記述ファイル作成手段によって作成されたマクロ記述ファイルを展開して、マクロメディアとマクロモジュールとを含まない、メディアオブジェクトと機能モジュールとの入力関係、及び、機能モジュールとメディアオブジェクトとの制御関係を示す接続系統のリストを作成するマクロ記述ファイル展開手段を有する構成とした。
【0032】
かかる構成によれば、マクロ記述ファイル処理プログラムは、マクロ記述ファイル展開手段によって、マクロ記述ファイルから機能モジュールおよびメディアオブジェクトの接続系統のリストを作成する。この接続系統のリストを表示装置等に表示させることによって、マクロ記述ファイルにどういった機能モジュールとメディアオブジェクトとが関連付けられているかを確認することができる。
【0033】
請求項3記載のマクロ記述ファイル処理プログラムは、請求項1または請求項2に記載のマクロ記述ファイル処理プログラムにおいて、前記マクロ記述ファイルを実行して、前記オブジェクトを動作させるマクロ記述ファイル実行手段を有する構成とした。
【0034】
かかる構成によれば、マクロ記述ファイル処理プログラムは、マクロ記述ファイル実行手段によって、マクロ記述ファイルを実際に実行し、オブジェクトを動作させる。つまり、マクロ記述ファイルを実行することで、オブジェクト化されている機器により、メディアデータを実際に処理させることができる。
【0035】
請求項4記載のマクロ記述ファイル処理プログラムは、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のマクロ記述ファイル処理プログラムにおいて、オブジェクト選択ウインドウ処理手段と、エディットウインドウ処理手段と、を有する構成とした。
【0036】
かかる構成によれば、マクロ記述ファイル処理プログラムは、オブジェクト選択ウインドウ処理手段によって、オブジェクトに対応したシンボルマークに各名称を付したものの一覧を、入力装置から入力される操作信号によって選択可能に表示するオブジェクト選択ウインドウを表示装置に出力し、エディットウインドウ処理手段によって、オブジェクト選択ウインドウから選択した前記オブジェクトを、特定のアイコンによって表示し、このアイコンを特定の形状のグリッドが設けられたエディットウインドウに当てはめて編集可能に表示するエディットウインドウを表示装置に出力する。つまり、表示装置に表示されたオブジェクト選択ウインドウの中にオブジェクトが表示され、これらオブジェクトが表示装置に表示されたエディットウインドウに編集可能に(移動自在に)表示される。
【0037】
請求項5記載のマクロ記述ファイル処理装置は、機器の機能がメタデータによって記述されたネットワーク上のオブジェクトである機能モジュールと、前記機能モジュールで処理するメディアデータ及び当該メディアデータの属性であるメタデータを含んだメディアオブジェクトと、マクロ記述ファイルで記述される1つの機能モジュールとみなせるマクロモジュールと、マクロ記述ファイルで記述される1つのメディアオブジェクトとみなせるマクロメディアとの各オブジェクトの処理手順を記述したマクロ記述ファイルを作成するマクロ記述ファイル処理装置であって、オブジェクト接続指示設定手段と、メディアデータ処理指示設定手段と、マクロ記述ファイル作成手段と、を備える構成とした。
【0038】
かかる構成によれば、マクロ記述ファイル処理装置は、オブジェクト接続指示設定手段によって、ネットワークを介してメディアデータの送受信を可能にさせる接続指示をオブジェクトに設定し、メディアデータ処理指示設定手段によって、接続指示を設定したオブジェクトに、メディアデータの処理を指示する処理指示を設定する。そして、このマクロ記述ファイル処理装置は、マクロ記述ファイル作成手段によって、メタデータと、オブジェクト接続指示設定手段によって設定した接続指示と、メディアデータ処理指示設定手段によって設定した処理指示とに基づいて、マクロ記述ファイルを作成する。
【0039】
請求項6記載のマクロ記述ファイル処理方法は、機器の機能がメタデータによって記述されたネットワーク上のオブジェクトである機能モジュールと、前記機能モジュールで処理するメディアデータ及び当該メディアデータの属性であるメタデータを含んだメディアオブジェクトと、マクロ記述ファイルで記述される1つの機能モジュールとみなせるマクロモジュールと、マクロ記述ファイルで記述される1つのメディアオブジェクトとみなせるマクロメディアとの各オブジェクトの処理手順を記述したマクロ記述ファイルを作成するマクロ記述ファイル処理方法であって、オブジェクト接続指示設定ステップと、メディアデータ処理指示設定ステップと、マクロ記述ファイル作成ステップと、を含む手順にした。
【0040】
かかる手順によれば、マクロ記述ファイル処理方法は、まず、オブジェクト接続指示設定ステップにおいて、ネットワークを介してメディアデータの送受信を可能にさせる接続指示をオブジェクトに設定し、続いて、メディアデータ処理指示設定ステップにおいて、接続指示を設定したオブジェクトに、メディアデータの処理を指示する処理指示を設定する。そして、このマクロ記述ファイル処理方法は、メタデータと、オブジェクト接続指示設定ステップにおいて設定した接続指示と、メディアデータ処理指示設定ステップにおいて設定した処理指示とに基づいて、マクロ記述ファイルを作成する。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(マクロ記述ファイル処理システム)
図1にマクロ記述ファイル処理システムの概略図を示す。この図1に示すように、マクロ記述ファイル処理システムAは、ネットワークを介して、オブジェクト化された複数の機器が接続されて、当該機器を使用してコンテンツを処理するものである。マクロ記述ファイル処理システムAにおいて、複数の機器は、当該機器の機能がメタデータによって記述されたネットワーク上のオブジェクトである機能モジュールM1〜M15として取り扱われており、コンテンツ(メディアデータ)もメタデータによって記述されたインタフェースプログラムが付随したメディアオブジェクトC1〜C3として取り扱われている。
【0042】
図示したとおり、機能モジュールM1はブローカ(後記する)であり、機能モジュールM2〜M4は録画再生機A〜Cであり、機能モジュールM5、6はモニタA、Bであり、機能モジュールM7、8は分配器A、Bであり、機能モジュールM9、10はエフェクタA、Bであり、機能モジュールM11、12は合成器A、Bであり、機能モジュールM13はスーパー装置Aであり、機能モジュールM14、15はコントローラA、Bである。また、メディアオブジェクトC1〜C3はコンテンツA〜Cである。このマクロ記述ファイル処理システムAには、マクロ記述ファイルを作成し処理するマクロ記述ファイル処理装置1が備えられている。
【0043】
なお、この実施の形態では、機能モジュールM1〜M15までの15個、メディアオブジェクトC1〜C3までの3個しかネットワーク上に接続されていない(存在していない)が、これに限定されるものではなく、それぞれ任意の個数接続されていてもよい。また、このマクロ記述ファイル処理システムAは、メディアオブジェクトC1〜C3(コンテンツA〜C)を処理するシステムとして構成されているが、ネットワーク上に存在するデータであり、メタデータが付加されていれば、どのようなデータであってもよい。さらに、このマクロ記述ファイル処理システムAは、単一のネットワークで構成する必要はなく、複数のネットワークを介して構成してもよい。
【0044】
(マクロ記述ファイル処理装置の構成)
マクロ記述ファイル処理装置1は、ネットワーク上の機能モジュールM1〜M15によってメディアオブジェクトC1〜C3を処理する際の処理手順を記述したマクロ記述ファイルを作成し、処理するもので、オブジェクト表示手段3と、マクロ記述ファイル作成手段5と、マクロ記述ファイル展開手段7と、マクロ記述ファイル実行手段9と、マクロ記述ファイル記録手段11とを備えている。
【0045】
なお、このマクロ記述ファイル処理装置1は、一般的なコンピュータによって構成されており、各手段3〜9は図示を省略した主制御部で起動するプログラムであり、マクロ記述ファイル記録手段11は、ハードディスク等によって構成されている。また、このマクロ記述ファイル処理装置1には、当該装置1にデータ(当該装置1を操作するための操作信号を含む)を入力する入力装置2と、当該装置1における処理結果を表示する表示装置4とが接続されている。入力装置2は、キーボードやマウス等であり、表示装置4は、一般的なディスプレイである。
【0046】
オブジェクト表示手段3は、ネットワーク上に存在しているオブジェクト、すなわち、機能モジュールM1〜M15と、メディアオブジェクトC1〜C3とを表示装置4に表示させるもので、オブジェクト選択ウインドウ処理手段3aと、エディットウインドウ処理手段3bと備えている。
【0047】
オブジェクト選択ウインドウ処理手段3aは、機能モジュールM1〜M15と、メディアオブジェクトC1〜C3との一覧を、オブジェクト選択ウインドウとして表示装置4に出力する処理を施すものである。このオブジェクト選択ウインドウは、機能モジュールM1〜M15と、メディアオブジェクトC1〜C3とに対応したシンボルマークに各名称を付したものを、入力装置2から入力される操作信号によって選択可能に表示した、表示装置4の表示画面の一部を構成するものである。なお、このオブジェクト選択ウインドウの具体的な説明は後記する。
【0048】
エディットウインドウ処理手段3bは、オブジェクト選択ウインドウに表示されている機能モジュールM1〜M15と、メディアオブジェクトC1〜C3のシンボルマークおよび各名称を入力装置2によって選択することで、選択された機能モジュールM1〜M15とメディアオブジェクトC1〜C3とを特定のアイコンによって表示し、このアイコンを特定の形状のグリッドが設けられたエディットウインドウに当てはめて表示装置4に出力する処理を施すもので、接続指示設定手段3b1と、制御指示設定手段3b2とを備えている。なお、このアイコンの具体的な説明は後記する。
【0049】
エディットウインドウは、表示装置4の表示画面の一部を構成するもので、機能モジュールM1〜M15とメディアオブジェクトC1〜C3とを示すアイコンを、グリッドに沿って移動させることによって、それぞれの機能モジュールM1〜M15と、メディアオブジェクトC1〜C3との関連づけを変更することができるエディット画面と言えるものである。なお、このエディットウインドウの具体的な説明は後記する。
【0050】
接続指示設定手段3b1は、表示装置4の表示画面に表示されているエディットウインドウ上で、操作(移動)されたアイコンの配置(連結)に基づいて、機能モジュールM1〜M15と、メディアオブジェクトC1〜C3との接続(接続指示)を設定するものである。この接続指示設定手段3b1が特許請求の範囲に記載したオブジェクト接続指示設定手段に相当するものである。
【0051】
制御指示設定手段3b2は、表示装置4の表示画面に表示されているエディットウインドウ上で、アイコンの配置(連結)を決定後、配置したアイコンの動作(処理指示)を設定するものである。この制御指示設定手段3b2が特許請求の範囲に記載したメディアデータ処理指示設定手段に相当するものである。
【0052】
例えば、機能モジュールM2と機能モジュールM5との間にメディアオブジェクトC1が配置された場合、接続指示設定手段3b1によって、これらが接続され、さらに、制御指示設定手段3b2によって動作が設定される。この場合、録画再生機A(機能モジュールM2)によって再生されたコンテンツA(メディアオブジェクトC1)がモニタA(機能モジュールM5)に表示されることになる。
【0053】
マクロ記述ファイル作成手段5は、各オブジェクト(機能モジュールM1〜M15、メディアオブジェクトC1〜C3)に含まれているメタデータと、接続指示設定手段3b1で設定した設定指示と、制御指示設定手段3b2で設定した処理指示とに基づいて、マクロ記述ファイルを作成するものである。ここで作成されたマクロ記述ファイルはマクロ記述ファイル記録手段11に記録される。
【0054】
このマクロ記述ファイルは、各オブジェクト(機能モジュールM1〜M15、メディアオブジェクトC1〜C3)に含まれているメタデータを使用して、機能モジュールM1〜M15のいずれかと、メディアオブジェクトC1〜C3のいずれかとが、見かけ上、一つの装置(マクロモジュール、詳細は後記)として存在しているかのように、或いは、一つのデータ(マクロメディア、詳細は後記)として存在しているかのように記述されたものである。このマクロ記述ファイルの具体的な説明は後記する。
【0055】
マクロ記述ファイル展開手段7は、マクロ記述ファイル記録手段11に記録されているマクロ記述ファイルを展開し、オブジェクト(機能モジュールM1〜M15、メディアオブジェクトC1〜C3)の接続系統を作成し、表示装置4の表示画面に出力するものである。つまり、マクロ記述ファイルに複数の機能モジュールM1〜M15や複数のメディアオブジェクトC1〜C3が含まれている場合であっても、このマクロ記述ファイル展開手段7によって、機能モジュールM1〜M15およびメディアオブジェクトC1〜C3のそれぞれに分解され、接続系統として出力される。この接続系統は、オブジェクトの一つ一つをツリー構造のように、例えば、表示装置4の表示画面の左側から右側に接続していったものである。
【0056】
マクロ記述ファイル実行手段9は、マクロ記述ファイル記録手段11に記録されているマクロ記述ファイルを実際に実行して、この実行した結果を当該マクロ記述ファイルに記述されている機能モジュール(ここでは、機能モジュールM5[モニタA]または機能モジュールM6[モニタB])に出力するものである。すなわち、マクロ記述ファイルに機能モジュールM11(合成器A)と、メディアオブジェクトC1、C2(コンテンツA、B)と、機能モジュールM5(モニタA)とが記述されている場合、このマクロ記述ファイル実行手段9によってコンテンツAとコンテンツBとが合成器Aで合成された合成結果がモニタAの表示画面に表示されることになる。
【0057】
マクロ記述ファイル記録手段11は、マクロ記述ファイル作成手段5によって作成されたマクロ記述ファイルを記録するものである。また、マクロ記述ファイル展開手段7およびマクロ記述ファイル実行手段9でマクロ記述ファイルが必要となったときに、このマクロ記述ファイル記録手段11では、記録されているマクロ記述ファイルが読み出される。
【0058】
このマクロ記述ファイル処理装置1によれば、表示装置4の表示画面に表示されているオブジェクト選択ウインドウおよびエディットウインドウとが当該装置1のユーザによって操作されることにより、接続指示設定手段3b1によってネットワークを介してメディアオブジェクトC1〜C3のいずれかの送受信を可能にさせる接続指示を機能モジュールM1〜M15のいずれかに設定する。続いて、制御指示設定手段3b2によって接続指示した機能モジュールM1〜M15のいずれかにメディアオブジェクトの処理を指示する処理指示を設定する。そして、マクロ記述ファイル作成手段5によって、メタデータと接続指示と処理指示とに基づいて、マクロ記述ファイルを作成する。このため、マクロ記述ファイルを作成して使用することで、時間や手間をかけることなく、メディアオブジェクトC1〜C3の様々な処理をネットワーク上に存在している機能モジュールM1〜M15によって行うことができる。
【0059】
また、このマクロ記述ファイル処理装置1は、マクロ記述ファイル展開手段7によって、マクロ記述ファイルから機能モジュールM1〜M15およびメディアオブジェクトC1〜C3の接続系統のリストを作成する。この接続系統のリストを表示装置4に表示させることによって、マクロ記述ファイルにどういった機能モジュールM1〜M15とメディアオブジェクトC1〜C3とが関連付けられているかを確認することができる。
【0060】
さらに、マクロ記述ファイル処理装置1は、マクロ記述ファイル実行手段9によって、マクロ記述ファイルを実際に実行し、機能モジュールM1〜M15のいずれかを動作させる。つまり、マクロ記述ファイルを実行することで、オブジェクト化されている機器により、メディアオブジェクトを実際に処理させることができる。
【0061】
さらにまた、マクロ記述ファイル処理装置1は、オブジェクト選択ウインドウ処理手段3aによって、機能モジュールM1〜M15のいずれかとメディアオブジェクトC1〜C3のいずれかを選択可能に表示するオブジェクト選択ウインドウを表示装置4に出力し、エディットウインドウ処理手段3bによって、オブジェクト選択ウインドウから選択した機能モジュールM1〜M15のいずれかとメディアオブジェクトC1〜C3のいずれかを編集可能に表示するエディットウインドウを表示装置4に出力する。つまり、表示装置4に表示されたオブジェクト選択ウインドウの中に機能モジュールM1〜M15およびメディアオブジェクトC1〜C3が表示され、これら機能モジュールM1〜M15およびメディアオブジェクトC1〜C3が表示装置4に表示されたエディットウインドウに編集可能に(移動自在に)表示されるので、当該装置1のユーザは、これらを使用して簡単にマクロ記述ファイルを作成することができる。
【0062】
(機能モジュールとメディアオブジェクトについて)
次に、図2を参照して、機能モジュールM1〜M15とメディアオブジェクトC1〜C3について説明する。この図2に示したように、機能モジュールM1〜M15は、メタデータ読み出しインターフェースと、接続要求インターフェースとを備えており、メディアオブジェクトC1〜C3は、メタデータ読み出しインターフェースを備えている。
【0063】
すなわち、機能モジュールM1〜M15は、メディアオブジェクトC1〜C3を処理する機器(装置)を共通のインターフェース(メタデータ読み出しインターフェース、接続要求インターフェース)を持つオブジェクトとしたものである。メディアオブジェクトC1〜C3は、コンテンツA〜C(映像データ)を共通のインターフェース(メタデータ読み出しインターフェース)を持つオブジェクトとしたものである。なお、これらのオブジェクトを生成する方法として、従来技術の説明で引用した特許文献1が挙げられる。
【0064】
機能モジュールM1〜M15の共通のインターフェースであるメタデータ読み出しインターフェースは、機器の様々な属性データ(機器の機能を示すもの)であるメタデータ(各オブジェクト[機能モジュールM1〜M15、メディアオブジェクトC1〜C3]に付随している)を読み出すものであり、接続要求インターフェースは、他の機能モジュールM1〜M15との接続を外部から指示するためのものである。
【0065】
メディアオブジェクトC1〜C3の共通のインターフェースであるメタデータ読み出しインターフェースも、コンテンツの様々な属性データであるメタデータを読み出すためのものである。なお、機能モジュールM1であるブローカは、ネットワーク上に存在するオブジェクト(機能モジュールM1〜M15、メディアオブジェクトC1〜C3)を管理するものであり、すべてのオブジェクトには、生成時にネットワーク上で一意なオブジェクト名が付され、このオブジェクト名がブローカに登録される。
【0066】
(マクロモジュールとマクロメディアについて)
次に、図3を参照して、マクロモジュールとマクロメディアについて説明する。
【0067】
この図3(1)に示すように、マクロ記述ファイルで記述されている実際の構造は、三つの機能モジュールからなっており、これを一つの機能モジュールとみなすことができる。このように、複数の機能モジュールが見かけ上、一つの機能モジュールとみなせるものを「マクロモジュール」とする。
【0068】
また、図3(2)に示すように、マクロ記述ファイルで記述されている実際の構造は、一つのメディアオブジェクトと二つの機能モジュールとからなっており、これを一つのメディアオブジェクトとみなすことができる。このように、メディアオブジェクトと機能モジュールとが見かけ上、一つのメディアオブジェクトとみなせるものを「マクロメディア」とする。
【0069】
(マクロ記述ファイルの記述例について)
次に、図4を参照して、マクロ記述ファイルの記述例について説明する。
【0070】
この図4は、三つの機能モジュールA、B、Cと、三つのメディアオブジェクトm_A、m_B、m_Cとを合わせたマクロモジュールを記述したマクロ記述ファイルを説明した図である。
【0071】
この図4に示したように、マクロ記述ファイルは、XML等の言語によって記述されるもので、図4中、右側に示したXML言語のリスト中の〈netlist〉というタグに、オブジェクトの接続系統が記述され、〈export〉というタグに、このマクロ記述ファイルを外部に公開するときの入力および出力が記述される。また、〈behavior〉というタグに、このマクロ記述ファイルによって実際に使用される機能モジュールA、B、Cの時間的な制御記録が記述される。以下、〈netlist〉というタグを接続系統記述部、〈export〉というタグを入出力記述部、〈behavior〉というタグを制御記録記述部という。
【0072】
なお、単純に機能モジュールA、B、Cを組み合わせて使用する場合には、制御記録記述部には何も記述されていない。この制御記録記述部に記述される場合は、マクロ記述ファイルがマクロメディアとして機能する場合、すなわち、マクロ記述ファイルが見かけ上一つのメディアオブジェクトとして取り扱われる場合に記述される。
【0073】
ここで説明したように、マクロ記述ファイルを用いることで、複数の機能モジュールを一つの機能モジュール(マクロモジュール)として、または、複数の機能モジュールを使用して処理したメディアオブジェクトを一つのメディアオブジェクト(マクロメディア)として取り扱うことが可能になる。
【0074】
(マクロ記述ファイルを展開した接続系統のリストについて)
次に、図5を参照して、マクロ記述ファイルを展開した接続系統のリスト(接続系統図)について説明する。図5(a)は、マクロ記述ファイル展開手段7によってマクロ記述ファイルを展開する前の接続系統図を示したものであり、図5(b)は、図5(a)に示した接続系統図をマクロ記述ファイル展開手段7によって展開した後の接続系統図を示したものである。図5(a)に示した接続系統図では、マクロメディアAとマクロモジュールBと機能モジュールCとが接続されており、マクロメディアAとマクロモジュールBの内部の処理は不明である。図5(b)に示したように、図5(a)の接続系統図をマクロ記述ファイル展開手段7によってマクロ記述展開すると、マクロメディアAがメディアオブジェクトA1とメディアオブジェクトA2とを機能モジュールA3で処理した処理結果に該当することが判明し、マクロモジュールBが機能モジュールB1と機能モジュールB2との組み合わせの処理であることが判明する。つまり、マクロ記述ファイル展開手段7は、接続系統図にマクロメディアとマクロモジュールを含まない接続系統図を作成するものであると言える。
【0075】
(マクロ記述ファイル処理装置における表示について)
次に、図6〜図10を参照して、マクロ記述ファイル処理装置1によって、表示装置4に表示される表示画面、アイコン等を説明する。
【0076】
図6は、マクロ記述ファイル処理装置1から出力されたオブジェクト選択ウインドウとエディットウインドウとによって、表示装置4の表示画面の画面構成をした一例を示したものである。
【0077】
この図6に示したように、オブジェクト選択ウインドウには、シンボルマークと名称とが関連付けられて表示されており、エディットウインドウには、正12角形のグリッド線が設けられている。そして、この正12角形の中ほどに位置する正6角形に機能モジュールを設定する(埋め込む)ことができ、この正6角形の周りに隣接する正4角形にメディアオブジェクトを設定する(埋め込む)ことができる。
【0078】
図7は、エディットウインドウに表示される、連結した機能モジュールとメディアオブジェクトとを示したものである。この図7に示したように、機能モジュールは、正6角形の形状で構成されている。この正6角形の一辺を含んでなる小さい三角形が入力インターフェースを示しており、この三角形の中の“0”がインターフェース番号を示している。また、小さい三角形の頂点と、メディアオブジェクトを示す正4角形と連結している正6角形の一辺とを結んだ直線が入出力関係を示す「軸」を示している。また、この直線とメディアオブジェクトを示す正4角形と連結している正6角形の一辺とが交わっているところが出力インターフェース(インターフェース番号は図示せず)を示している。なお入力インターフェースのインターフェース番号が“0”と出力インターフェースのインターフェース番号が“0”とを結んだ直線を「主軸」としている。そして、この主軸上の点と各辺とを結んだ直線が入出力関係を示すを「副軸」(枝)としている。さらに、この機能モジュールを構成する正6角形のいずれかの辺には、当該機能モジュールを制御する制御機器からの入力信号を受け取る制御インターフェースが備えられている。なお、この制御インターフェースにも、インターフェース番号が付されている。
【0079】
また、図7に示したように、メディアオブジェクトは、正4角形の形状で構成されている。なお、この実施の形態では、機能モジュールを正6角形、メディアオブジェクトを正4角形の形状で構成しているが、これに限定されるものではなく、任意の形状であってもよい。例えば、機能モジュールを正8角形、正10角形等の形状で構成してもよい。
【0080】
図8は、入出力されるメディアオブジェクトの個数に対応して主軸および副軸の表示が変化する機能モジュールを示したものである。図8のa列に示したように「1入力、0出力」の場合、主軸および副軸が示されないと共に、メディアオブジェクトは連結されない。b列に示したように「1入力、1出力」の場合、主軸が示されると共に、一つのメディアオブジェクトが連結される。c列に示したように、「1入力、2出力」の場合、主軸および副軸が示されると共に、2つのメディアオブジェクトが連結される。d列に示したように、「2入力、1出力」の場合、主軸および入力インターフェース番号が1である副軸が示されると共に、1つのメディアオブジェクトが連結される。
【0081】
図9は、機能モジュールおよびメディアオブジェクトの表示切り替えを示したものである。(a)はインターフェース表示をオンにした場合を示したものであり、(b)は名称表示をオンにした場合を示したものであり、(c)はピクトグラム表示をオンにした場合を示したものである。
【0082】
(a)に示したインターフェース表示では、入力インターフェース、制御インターフェース、主軸および副軸が表示される。
【0083】
(b)に示した名称表示では、機能モジュールの名称、メディアオブジェクトの名称が表示される。
【0084】
(c)に示したピクトグラム表示では、機能モジュールのアイコンが表示される。
【0085】
図10は、図9(c)に示したピクトグラム表示がオンされた場合に、表示される機能モジュールのアイコンを示したものである。このアイコンは、機能モジュールの処理機能を一目して容易に理解できるように視覚化したものであり、この図10には、メディアオブジェクトを表示する「モニタ」と、メディアオブジェクトを録画再生する「録画再生機」と、複数の機能モジュールに入力するためにメディアオブジェクトを分配する「分配器」と、機能モジュールを制御する「コントローラ」と、メディアオブジェクトに映像効果を加える「エフェクタ」と、メディアオブジェクトにテロップデータを付加する「スーパー装置」とを示している。
【0086】
(マクロ記述ファイル処理装置の全体的な動作)
次に、図11に示すフローチャートを参照して、マクロ記述ファイル処理装置の全体的な動作について説明する(適宜、図1参照)。
【0087】
まず、マクロ記述ファイル処理装置1のオブジェクト表示手段3のオブジェクト選択ウインドウ処理手段3aおよびエディットウインドウ処理手段3bによって、表示装置4の表示画面にオブジェクト選択ウインドウ、エディットウインドウが表示される(S1)。
【0088】
そして、マクロ記述ファイル処理装置1の主制御部(図示せず)は、当該装置1のユーザによって入力装置2が操作され、オブジェクト選択ウインドウに表示されているオブジェクト(ここでは、機能モジュール、マクロモジュール、メディアオブジェクト、マクロメディアのいずれかを指す)がドラッグされ、エディットウインドウにドロップされたかどうかが判断される(S2)。オブジェクトがドロップされたと判断されなかった場合(S2、No)、待機され、オブジェクトがドロップされたと判断された場合(S2、Yes)、エディットウインドウにドロップされたオブジェクトが表示される(オブジェクト表示処理、S3)。
【0089】
続いて、エディットウインドウ上でオブジェクト(ここでは、機能モジュール、マクロモジュールのいずれかを指す)が移動されたかどうかが判断される(S4)。オブジェクトが移動されたと判断された場合(S4、Yes)、エディットウインドウ上の指定された位置(入力装置2の操作に基づく位置)にオブジェクトが移動される(オブジェクト移動処理、S5)。オブジェクトが移動されたと判断されなかった場合(S4、No)、次の処理に移行する。
【0090】
また、このエディットウインドウに表示されているオブジェクトのインターフェースが移動されたかどうかが判断される(S6)。つまり、エディットウインドウにて、正6角形で表示されているオブジェクトのインターフェースの位置(6辺の中のいずれかの辺)が移動されたかどうかが判断され、インターフェースが移動されたと判断された場合(S6、Yes)、インターフェースが指定された位置(入力装置2の操作に基づく位置)に移動される(インターフェース移動処理、S7)。インターフェースが移動されたと判断されなかった場合(S6、No)、次の処理に移行する。
【0091】
さらに、エディットウインドウ上でメディアオブジェクト(ここでは、メディアオブジェクト、マクロメディアのいずれかを指す)が移動されたかどうかが判断される(S8)。メディアオブジェクトが移動されたと判断された場合(S8、Yes)、エディットウインドウ上の指定された位置(入力装置2の操作に基づく位置)にメディアオブジェクトが移動される(メディアオブジェクト移動処理、S9)。メディアオブジェクトが移動されたと判断されなかった場合(S8、No)、次の処理に移行する。
【0092】
なお、オブジェクトの移動は、エディットウインドウのグリッドに拘束され、なおかつ、メディアオブジェクトと機能モジュール間で接続可能なものだけが拘束される。例えば、メディアオブジェクトが音声データであって、機能モジュールがモニタであった場合、これらを隣接させると「処理できない」旨の表示が表示装置4の表示画面になされる。このため、ユーザはメディアオブジェクトと機能モジュール間で接続できるか否かの知識を必要とすることなく操作することができる。
【0093】
そして、表示指定が設定されたかどうかが判断される(S10)。つまり、表示装置4の表示画面にオブジェクトを表示させる際の表示の仕方であるインターフェース表示、名称表示、ピクトグラム表示が設定されたかどうかが判断され、設定されたと判断された場合(S10、Yes)、それに基づいて、オブジェクトの表示が設定される(アイコン表示処理、S11)。表示指定が設定されたと判断されなかった場合(S10、No)、待機される。
【0094】
そしてまた、制御系配線モードが設定されたかどうかが判断される(S12)。つまり、エディットウインドウに表示されているメディアオブジェクトを制御するコントローラ(各オブジェクトの制御を行うオブジェクト(機能モジュール))と、当該メディアオブジェクトそれぞれとが制御系の配線によって接続するかどうかが判断され、制御系配線モードが設定されたと判断された場合(S12、Yes)、各メディアオブジェクトとコントローラとが制御系の配線で接続される(制御配線処理、S13)。制御系配線モードが設定されたと判断されなかった場合(S12、No)、次の処理に移行する。
【0095】
その後、エディットウインドウによるオブジェクトのエディット(編集)を終了するかどうかが判断され(S14)、終了すると判断されなかった場合(S14、No)、S2に戻り、終了すると判断された場合(S14、Yes)、マクロ記述ファイル作成手段5によってマクロ記述ファイルが作成され(S15)、マクロ記述ファイル記録手段11に記録される。
【0096】
そして、このマクロ記述ファイル記録手段11に記録されたマクロ記述ファイルを当該装置1のユーザが確認するために、マクロ記述ファイル展開手段7によって展開させるかどうかが判断され(S16)、展開させると判断された場合(S16、Yes)、展開され接続系統のリスト(接続系統図)が作成される(S17)。展開させると判断されなかった場合(S16、No)、マクロ記述ファイル実行手段9によってマクロ記述ファイルを実行させるかどうかが判断され(S18)、実行させると判断された場合(S18、Yes)、実行され、実行結果(処理結果)が表示装置4に表示される。
【0097】
マクロ記述ファイルを実行させると判断されなかった場合(S18、No)、当該装置1の動作を終了させるかどうかが判断され(S20)、終了させると判断された場合(S20、Yes)、当該装置1の動作は終了され、終了させると判断されなかった場合(S20、No)、再度、S1に戻る。
【0098】
(マクロ記述ファイルを作成する際の処理について)
次に、図12、図13は、マクロ記述ファイルを作成する際に、エディットウインドウ処理手段3bにおける処理の概略を説明した図である。
【0099】
まず、エディットウインドウ上のアイコンの配置、つまり機能モジュールに隣接するようにメディアオブジェクトが配置されているかどうかが判断される(S31)。つまり、エディットウインドウ内で、メディアオブジェクト(正4角形)と機能モジュール(正6角形)の内部の入力インターフェースとが接続指示されているかどうかが判断される。接続指示されていないメディアオブジェクトがある場合(S31、Yes)には、当該装置1のユーザに対して、接続指示を設定するように要求が出される。その後、ユーザが入力装置2を操作し、マクロ記述ファイル処理装置1の接続指示設定手段3b1によって接続指示が設定されると(S32)、アイコン表示が変更される(S33)。つまり、図13(a)に示したように、メディアオブジェクト(正4角形)と入力インターフェース(小さな三角形)とが接続していれば、接続指示がなされていることになる。図12に戻って説明する。
【0100】
続いて、制御系の機能モジュールが被制御系の機能モジュールに接続されているかどうかが判断される(S34)。つまり、エディットウインドウ内で制御系の機能モジュールの制御インターフェースと被制御系の機能モジュールが出力するメディアオブジェクトとが結線されているかどうかが判断される。結線されていない機能モジュール(制御系)がある場合(S34、Yes)には、当該装置1のユーザに対して、結線するように要求が出される。その後、ユーザが入力装置2を操作し、マクロ記述ファイル処理装置1の接続指示設定手段3b1によって結線される(接続指示が設定される)と(S35)、アイコン表示が変更される(S36)。つまり、図13(b)に示したように、被制御系の機能モジュールが出力するメディアオブジェクトと、制御系の機能モジュールの制御インターフェースとが接続されていればよいことになる。
【0101】
(マクロ記述ファイル処理装置によるシステム構成の例)
次に、図14〜図17を参照して、マクロ記述ファイル処理装置1によるシステム構成の例について説明する(適宜、図1参照)。
【0102】
図14は、図1に示したマクロ記述ファイル処理システムAに存在する機能モジュールM1〜M15、メディアオブジェクトC1〜C3を用いて、映像編集システムを構築した場合のブロック図である。
【0103】
この映像編集システムでは、録画再生機A(機能モジュールM2)を再生側に、録画再生機B(機能モジュールM3)を録画側(記録側)に設定しており、モニタA(機能モジュールM5)が再生側の映像データを表示し、モニタB(機能モジュールM6)が録画側の映像データを表示する。また、分配器A(機能モジュールM7)は再生側の映像データを2つに分配し、モニタA(機能モジュールM5)および録画再生機B(機能モジュールM3)に映像データを入力する。コントローラA(機能モジュールM15)は録画再生機A(機能モジュールM2)および録画再生機B(機能モジュールM3)に再生、録画、巻き戻し、早送り等を制御する制御信号を出力する。
【0104】
なお、この映像編集システムの場合、再生側の映像データは、録画再生機A(機能モジュールM2)で再生したコンテンツA(メディアオブジェクトC1;図示せず)の一部である。また、録画側の映像データは、予め録画再生機Bに入力されたコンテンツB(メディアオブジェクトC2;図示せず)に、コンテンツA(メディアオブジェクトC1)の一部の映像データが書き加えられた(書き換えられた)ものである。
【0105】
この図14に示した映像編集システムを設定するマクロ記述ファイルを表示装置4の表示画面に展開したものを図15〜図17に示す。図15は、マクロ記述ファイルをピクトグラム表示したものであり、図16は、マクロ記述ファイルをインターフェース表示したものである。図17は、マクロ記述ファイルをマクロ記述ファイル実行手段9で実行した際の様子を示したものである。
【0106】
この図15に示すように、機能モジュールM2(録画再生機A)および機能モジュールM3(録画再生機B)に対応したアイコンI2、I3(VTRテープを模式的に表したもの)と、機能モジュールM5(モニタA)および機能モジュールM6(モニタB)に対応したアイコンI5、I6(CRTディスプレイを模式的に表したもの)と、機能モジュールM7(分配器A)に対応したアイコンI7(分岐する矢印として表したもの)と、機能モジュールM15(コントローラA)に対応したアイコンI15(編集装置のログダイヤルを模式的に表したもの)とがエディットウインドウに示されている。
【0107】
図16に示すように、機能モジュールM2(録画再生機A)の出力インターフェースから出力された映像データと、機能モジュールM7(分配器A)の入力インターフェースとが連結されており、この機能モジュールM7(分配器A)の2つの出力インターフェースから出力された映像データと、機能モジュールM5(モニタA)の入力インターフェースおよび機能モジュールM3(録画再生機B)の入力インターフェースとが連結されている。また、機能モジュールM3(録画再生機B)の出力インターフェースから出力された映像データと、機能モジュールM6(モニタB)の入力インターフェースとが連結されている。
【0108】
図17に示すように、マクロ記述ファイル処理装置1のマクロ記述ファイル実行手段9によって、マクロ記述ファイルを実行すると、機能モジュールのアイコンI2、I3、I5、I6、I7、I15の表示(ハッチングで示している部分)と、メディアオブジェクトのアイコンの表示(ハッチングで示している部分)とが処理順序(I15、I2、I7、I5、I3、I6の順)に従って順次変化する。この図17では、図17中左側から右側に変化していく。
【0109】
つまり、この図17に示したように、マクロ記述ファイルで記述されたシステム(ここでは、映像編集システム)のメディアオブジェクト(メディアデータ)の流れを視認することができ、ユーザは当該システムの状態を把握することができる。
【0110】
図14〜図17を参照して説明したように、マクロ記述ファイル処理装置1によりマクロ記述ファイルを作成することでシステムを構成した場合、従来の装置、方法に比べ、以下に述べるような顕著な効果がある。
【0111】
マクロ記述ファイルによって、複数の機能モジュールや複数のメディアオブジェクトの組み合わせを見かけ上、一つの装置と見なせるマクロモジュールや、一つのデータと見なせるマクロメディアとして取り扱うことができる。
【0112】
機能モジュール、メディアオブジェクト、マクロモジュールおよびマクロメディアをオブジェクトの一覧表として、オブジェクト選択ウインドウに表示することができ、このオブジェクト選択ウインドウに表示されているオブジェクトをドラッグし、エディットウインドウにドロップすることによって、オブジェクトの接続系統図を表示させることができる。しかも、このエディットウインドウにドロップされたオブジェクトは、最終的に記述されるマクロ記述ファイルによって構成するシステムの一つの機能(部品)として動作する。さらに、このエディットウインドウ内に表示されている機能モジュールやメディアオブジェクトの一部をデリートする、または、エディットウインドウでドラッグしてオブジェクト選択ウインドウにドロップすることによって、最終的に記述されるマクロ記述ファイルによって構成するシステムを変更(一部を除外)することができる。つまり、このオブジェクトの接続系統図を操作することによって、簡単にシステムを構成(変更)することができる。
【0113】
さらに、エディットウインドウに表示されているグリッド(正6角形、正4角形)の形状が各オブジェクト(機能モジュール、メディアオブジェクト)に接続可能なオブジェクトの数(正6角形なら6個、正4角形なら4個)を示しているので、ユーザは、マクロ記述ファイルに記述されるシステムの全体的な構成を視覚的に捉えることができ、エディットウインドウ内の操作が容易になる。そして、マクロ記述ファイル実行手段9によって、エディットウインドウのグリッドにドロップされている機能モジュール、メディアオブジェクトが処理され、この処理された結果が出力されるまでにどのような作業が行われているのかといったことが、表示装置4の表示画面において、アイコンの色変化によって表示される。このため、ユーザはアイコンの色変化によって、システム内の作業の変化を視覚的に認識することができる。
【0114】
例示した映像編集システムの場合、例えば、一旦、ユーザAがメディアオブジェクトAに映像効果を付加して、この映像効果の付加されたメディアオブジェクトAにメディアオブジェクトBをユーザBが合成した後で、ユーザAが付加した映像効果の種別を変更したい場合であっても、ユーザAはマクロ記述ファイルを変更することで、容易に最終的な映像結果を変更することができる。また、ユーザAとユーザBとが、同じメディアオブジェクトを編集する場合であっても、マクロ記述ファイルを利用することによって、並行して編集作業を行うことができる。
【0115】
さらに、このマクロ記述ファイル処理装置1のオブジェクト表示手段3のエディットウインドウ処理手段3bによって、メディアオブジェクトと機能モジュール間で接続可能なものだけが拘束されて提示されるため、ユーザが各メディアオブジェクトと機能モジュール間で接続できるか否かの知識を必要とすることなく操作する(マクロ記述ファイルを作成する)ことができる。
【0116】
またさらに、新しいオブジェクトがネットワークに接続されても、当該オブジェクトのメタデータを検出し、マクロ記述ファイルに反映させることによって、すぐに対処することができる。
【0117】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、マクロ記述ファイル処理装置1の各構成の処理を汎用的なコンピュータ言語で記述したマクロ記述ファイル処理プログラムとみなすことや、各構成の処理を一つずつの過程ととらえたマクロ記述ファイル処理方法とみなすことは可能である。この場合、マクロ記述ファイル処理装置1と同様の効果を得ることができる。
【0118】
【発明の効果】
請求項1、5、6記載の発明によれば、マクロ記述ファイルを作成して使用することで、時間や手間をかけることなく、メディアデータの様々な処理をネットワーク上に存在しているオブジェクトによって行うことができる。
【0119】
請求項2記載の発明によれば、マクロ記述ファイル展開手段によって、マクロ記述ファイルからオブジェクトとメディアデータの接続系統のリストを作成し、表示させることによって、マクロ記述ファイルにどういったオブジェクトとメディアデータとが関連付けられているかを確認することができる。
【0120】
請求項3記載の発明によれば、マクロ記述ファイル実行手段によって、マクロ記述ファイルを実際に実行し、オブジェクト化されている機器により、メディアオデータを実際に処理させることができる。
【0121】
請求項4記載の発明によれば、オブジェクト選択ウインドウの中にオブジェクトおよびメディアデータが表示され、これらを選択すると、エディットウインドウに編集可能に(移動自在に)表示されるので、当該装置のユーザは、これらを使用して簡単にマクロ記述ファイルを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態であるマクロ記述ファイル処理システムのブロック図である。
【図2】機能モジュールとメディアオブジェクトを説明した図である。
【図3】マクロモジュールとマクロメディアを説明した図である。
【図4】マクロ記述ファイルの記述例を説明した図である。
【図5】(a) マクロ記述ファイル展開手段によってマクロ記述ファイルを展開する前の接続系統図を示した図である
(b) (a)に示した接続系統図をマクロ記述ファイル展開手段によって展開した後の接続系統図を示した図である。
【図6】オブジェクト選択ウインドウとエディットウインドウを示した図である。
【図7】エディットウインドウに表示される、連結した機能モジュールとメディアオブジェクトとを示した図である。
【図8】入出力されるメディアオブジェクトの個数に対応して主軸および副軸の表示が変化する機能モジュールを示した図である。
【図9】機能モジュールとメディアオブジェクトの表示において、
(a) インターフェース表示をオンにした場合を示した図である。
(b) 名称表示をオンにした場合を示した図である。
(c) ピクトグラム表示をオンにした場合を示した図である。
【図10】ピクトグラム表示がオンされた場合に、表示される機能モジュールのアイコンを示した図である。
【図11】マクロ記述ファイル処理装置の全体的な動作について説明したフローチャートである。
【図12】マクロ記述ファイルを作成する際に、エディットウインドウ処理手段における処理の概略を説明した図である(フローチャート)。
【図13】マクロ記述ファイルを作成する際に、エディットウインドウ処理手段における処理の概略を説明した図である(機能モジュールの模式図)。
【図14】マクロ記述ファイル処理システムに存在する機能モジュール、メディアオブジェクトを用いて、映像編集システムを構築した場合のブロック図である。
【図15】図14に示した映像編集システムのマクロ記述ファイルをピクトグラム表示した図である。
【図16】図14に示した映像編集システムのマクロ記述ファイルをインターフェース表示した図である。
【図17】図14に示した映像編集システムのマクロ記述ファイルをマクロ記述ファイル実行手段で実行した際の様子を示したものである。
【図18】複数のメディアデータを加工・編集して、一つのコンテンツを制作する場合の従来の作業工程を示した図である。
【図19】従来のダイレクト編集を説明した図である。
【図20】従来のオフライン編集を説明した図である。
【図21】従来のノンリニア編集を説明した図である。
【符号の説明】
1 マクロ記述ファイル処理装置
2 入力装置
3 オブジェクト表示手段
3a オブジェクト選択ウインドウ処理手段
3b エディットウインドウ処理手段
3b1 接続指示設定手段
3b2 制御指示設定手段
4 表示装置
5 マクロ記述ファイル作成手段
7 マクロ記述ファイル展開手段
9 マクロ記述ファイル実行手段
11 マクロ記述ファイル記録手段
A マクロ記述ファイル処理システム
Claims (6)
- 機器の機能がメタデータによって記述されたネットワーク上のオブジェクトである機能モジュールと、前記機能モジュールで処理するメディアデータ及び当該メディアデータの属性であるメタデータを含んだメディアオブジェクトと、マクロ記述ファイルで記述される1つの機能モジュールとみなせるマクロモジュールと、マクロ記述ファイルで記述される1つのメディアオブジェクトとみなせるマクロメディアとの各オブジェクトの処理手順を記述したマクロ記述ファイルを作成するために、コンピュータを、
入力インターフェース、出力インターフェース、及び、制御インターフェースに相当する部分の少なくとも1つを有する所定の形状のアイコンで表された前記機能モジュール、及び、前記マクロモジュールと、別の所定の形状のアイコンで表された前記メディアオブジェクト、及び、前記マクロメディアとを、ユーザが、エディットウインドウに、前記機能モジュール、若しくは、前記マクロモジュールの入力インターフェース、若しくは、出力インターフェースに相当する部分が、前記メディアオブジェクト、若しくは、前記マクロメディアに接するように配置する、又は、前記機能モジュール、若しくは、前記マクロモジュールの制御インターフェースに相当する部分が、他の前記機能モジュール、若しくは、他の前記マクロモジュールの出力インターフェースに相当する部分と接するように配置されている前記メディアオブジェクト、若しくは、前記マクロメディアと結線されるように配置することによって、接続指示を前記オブジェクトに設定するオブジェクト接続指示設定手段、
このオブジェクト接続指示設定手段で接続指示を設定した機能モジュール、及び、マクロモジュールに、前記メディアオブジェクト、又は、前記マクロメディアの処理を指示する処理指示を設定するメディアデータ処理指示設定手段、
前記メタデータと、前記オブジェクト接続指示設定手段によって設定した接続指示と、前記メディアオブジェクト処理指示設定手段によって設定した処理指示とに基づいて、前記マクロ記述ファイルを作成するマクロ記述ファイル作成手段、
として機能させることを特徴とするマクロ記述ファイル処理プログラム。 - 請求項1に記載のマクロ記述ファイル処理プログラムにおいて、前記マクロ記述ファイル作成手段によって作成されたマクロ記述ファイルを展開して、マクロメディアとマクロモジュールとを含まない、メディアオブジェクトと機能モジュールとの入力関係、及び、機能モジュールとメディアオブジェクトとの制御関係を示す接続系統のリストを作成するマクロ記述ファイル展開手段を有することを特徴とするマクロ記述ファイル処理プログラム。
- 請求項1または請求項2に記載のマクロ記述ファイル処理プログラムにおいて、前記マクロ記述ファイルを実行して、前記オブジェクトを動作させるマクロ記述ファイル実行手段を有することを特徴とするマクロ記述ファイル処理プログラム。
- 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のマクロ記述ファイル処理プログラムにおいて、
前記オブジェクトに対応したシンボルマークに各名称を付したものの一覧を、入力装置から入力される操作信号によって選択可能に表示するオブジェクト選択ウインドウとして表示装置に出力するオブジェクト選択ウインドウ処理手段と、
前記オブジェクト選択ウインドウから選択した前記オブジェクトを、特定のアイコンによって表示し、このアイコンを特定の形状のグリッドが設けられたウインドウに当てはめて編集可能に表示するエディットウインドウとして前記表示装置に出力するエディットウインドウ処理手段と、
を有することを特徴とするマクロ記述ファイル処理プログラム。 - 機器の機能がメタデータによって記述されたネットワーク上のオブジェクトである機能モジュールと、前記機能モジュールで処理するメディアデータ及び当該メディアデータの属性であるメタデータを含んだメディアオブジェクトと、マクロ記述ファイルで記述される1つの機能モジュールとみなせるマクロモジュールと、マクロ記述ファイルで記述される1つのメディアオブジェクトとみなせるマクロメディアとの各オブジェクトの処理手順を記述したマクロ記述ファイルを作成するマクロ記述ファイル処理装置であって、
入力インターフェース、出力インターフェース、及び、制御インターフェースに相当する部分の少なくとも1つを有する所定の形状のアイコンで表された前記機能モジュール、及び、前記マクロモジュールと、別の所定の形状のアイコンで表された前記メディアオブジェクト、及び、前記マクロメディアとを、ユーザが、エディットウインドウに、前記機能モジュール、若しくは、前記マクロモジュールの入力インターフェース、若しくは、出力インターフェースに相当する部分が、前記メディアオブジェクト、若しくは、前記マクロメディアに接するように配置する、又は、前記機能モジュール、若しくは、前記マクロモジュールの制御インターフェースに相当する部分が、他の前記機能モジュール、若しくは、他の前記マクロモジュールの出力インターフェースに相当する部分と接するように配置されている前記メディアオブジェクト、若しくは、前記マクロメディアと結線されるように配置することによって、接続指示を前記オブジェクトに設定するオブジェクト接続指示設定手段と、
このオブジェクト接続指示設定手段で接続指示を設定した機能モジュール、及び、マクロモジュールに、前記メディアオブジェクト、又は、前記マクロメディアの処理を指示する処理指示を設定するメディアデータ処理指示設定手段と、
前記メタデータと、前記オブジェクト接続指示設定手段によって設定した接続指示と、前記メディアオブジェクト処理指示設定手段によって設定した処理指示とに基づいて、前記マクロ記述ファイルを作成するマクロ記述ファイル作成手段と、
を備えることを特徴とするマクロ記述ファイル処理装置。 - 機器の機能がメタデータによって記述されたネットワーク上のオブジェクトである機能モジュールと、前記機能モジュールで処理するメディアデータ及び当該メディアデータの属性であるメタデータを含んだメディアオブジェクトと、マクロ記述ファイルで記述される1つの機能モジュールとみなせるマクロモジュールと、マクロ記述ファイルで記述される1つのメディアオブジェクトとみなせるマクロメディアとの各オブジェクトの処理手順を記述したマクロ記述ファイルを作成するマクロ記述ファイル処理方法であって、
入力インターフェース、出力インターフェース、及び、制御インターフェースに相当する部分の少なくとも1つを有する所定の形状のアイコンで表された前記機能モジュール、及び、前記マクロモジュールと、別の所定の形状のアイコンで表された前記メディアオブジェクト、及び、前記マクロメディアとを、ユーザが、エディットウインドウに、前記機能モジュール、若しくは、前記マクロモジュールの入力インターフェース、若しくは、出力インターフェースに相当する部分が、前記メディアオブジェクト、若しくは、前記マクロメディアに接するように配置する、又は、前記機能モジュール、若しくは、前記マクロモジュールの制御インターフェースに相当する部分が、他の前記機能モジュール、若しくは、他の前記マクロモジュールの出力インターフェースに相当する部分と接するように配置されている前記メディアオブジェクト、若しくは、前記マクロメディアと結線されるように配置することによって、接続指示を前記オブジェクトに設定するオブジェクト接続指示設定ステップと、
このオブジェクト接続指示設定手段で接続指示を設定した機能モジュール、及び、マクロモジュールに、前記メディアオブジェクト、又は、前記マクロメディアの処理を指示する処理指示を設定するメディアデータ処理指示設定ステップと、
前記メタデータと、前記オブジェクト接続指示設定手段によって設定した接続指示と、前記メディアオブジェクト処理指示設定手段によって設定した処理指示とに基づいて、前記マクロ記述ファイルを作成するマクロ記述ファイル作成ステップと、
を含むことを特徴とするマクロ記述ファイル処理方法。
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