JP4354388B2 - 非定常波解析システム - Google Patents

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Description

本発明は、物体や生体信号により計測可能な非定常波の解析を行う非定常波解析システムに関するものである。
従来から、様々な現象の解析のために信号波形の解析が行われる。その場合に、非定常波の解析が簡易に行われる必要がある。波の解析については、信号波形の微分値の評価を行うことと、信号波形の周波数分布の評価を行うことが主流となっている。前者の例は、例えば、加速度の微分値である加加速度(別名ジャーク)を求めることが行われたり、後者の例は、高速フーリエ変換(略語、FFT)による解析が行われたりする。
従来、非定常波の解析については、特許文献1に記載されているような「非定常波の波高分布計測法」が公知である。この非定常波の波高分布計測法では、1セットまたは複数セットのステレオカメラを用い、所定の時間差をおいて対象物の撮影を行い、それぞれの時間における空間的に連続なデータをもとに各点の波高を時間ベースで補間して時間的に連続的なものとし、非定常波の計測を行うものとなっている。
特開昭53−120488号公報
ところで、様々な現象の解析のために信号波形の解析を行うが、非定常波の解析を行う場合、微分値の評価は、変化差が少ない時や、適当な微分時間を選択しないと、信号/雑音比(S/N比)は低く、その変化を検出することは困難であった。
また、周波数分布の評価は、時間分解能がない。この理由は、波長が解析時間を制限することによる。具体例で説明すると、例えば、2Hzから1000Hzの成分を含む波の場合、1000Hz波成分の評価を行う場合には、最短1ミリ秒(1秒/1000)が必要であるが、2Hz波成分の評価を行う場合には、最短でも500ミリ秒(1秒/2)必要である。そのため、互いを同じ時間軸で単純に比較することはできない。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、S/N比を向上させて非定常波の変化を検出することができ、周波数分布解析の時間分解能の波長に依存する制限をなくして、物体や生体信号により計測可能な非定常波の解析を行うことのできる非定常波解析システムを提供することにある。
上記のような目的を達成するため、本発明による非定常波解析システムは、第1の態様として、解析対象とする非定常波を電気信号に変換するセンサと、電気信号に変換された非定常波の信号を自乗演算する乗算演算器と、前記乗算演算器により自乗演算された信号を微分演算する微分演算器と、前記微分演算器により出力された信号を出力する出力器と備えることを特徴とするものである。
また、本発明による非定常波解析システムは、第2の態様として、解析対象とする非定常波を電気信号に変換するセンサと、電気信号に変換された非定常波を周波数分析して周波数帯域ごとの信号に変換する周波数分解器と、前記周波数分解器により出力された周波数帯域ごとの信号を自乗演算する複数の乗算演算器と、前記乗算演算器により自乗演算された周波数帯域ごとの信号を微分演算する複数の微分演算器により出力された信号を出力する出力器とを備えることを特徴とするものである。
本発明による非定常波解析システムは、第3の態様として、解析対象とする非定常波を電気信号に変換するセンサと、電気信号に変換された非定常波を周波数分析して周波数帯域ごとの信号に変換する周波数分解器と、前記周波数分解器により出力された周波数帯域ごとの信号を微分演算する複数の微分演算器と、前記微分演算器の出力信号を定数で除算する複数の可変抵抗器と、前記可変抵抗器により出力された信号を自乗する複数の第1の乗算演算器と、前記周波数分解器により出力された周波数帯域ごとの信号を自乗する複数の第2の乗算演算器と、両乗算演算器の出力を加算する複数の加算演算器と、前記加算演算器の出力の平方根値を出力する複数の平方根演算器と、前記平方根演算器により出力された信号を出力する出力器とを備えることを特徴とするものである。
上記のような特徴を有する本発明の非定常波解析システムによれば、計測した解析対象の非定常波を、実測波の自乗値の微分演算の演算結果として出力することができるので、この出力を解析値として評価することができる。後述するように、計測された実測波は、その変化のS/N比を大きくして解析することができており、また、非定常波の目的周波数のフィルタリング後においても、同様にして解析することができる。例えば、定常値を対照として、変化量評価を行うことができる。
すなわち、計測した実測波は、波の変化量が大きい時は、微分値も大きく、解析値は相乗的に大きくなる。一方、変化量が小さい時、微分値も小さく、解析値は相乗的に小さくなる。この両効果により、S/N比を高くした状態で、非定常波の解析値が求められる。例えば、解析対象が物体の加速度の場合、その解析値はエネルギーの時間変化値に定比例する。このような波形の解析方法は、目的周波数のフィルタリングした後の波の解析にも十分に有効であり、並列処理を行うことも可能である。また、これまでの波形の解析においては、波全般の解析時間分解能は波長に制限されていたが、この解析では、計測のサンプリング時間分解能に依存するだけである。
また、本発明の非定常波解析システムによれば、周波数フィルタリング後の各波の振幅の経時的変化を計測のサンプリング時間分解能で出力することができる。これまでの波形の定量解析は波全般の解析時間分解能が波長に制限されるが、この解析では、計測のサンプリング時間分解能に依存するだけである。
本発明の非定常波解析システムによれば、計測した実測波の自乗値を微分演算することにより得られた解析値は、波形の変位について、例えば、非定常波の解析を、S/N比良く、波長に左右されずに実時間解析できるものとなっている。また、周波数毎の実時間解析も可能となっている。
ここでの解析対象とされる非定常波は、力学量、電気量、光、音などの物理量全般の非定常波とすることができる。これらの波は、信号処理を扱いやすくするため、それぞれの対応のセンサにより電気信号に変換されて入力され、解析のための信号処理がなされる。解析対象とする非定常波は、機器や人体の移動量や加速度量などの変化に伴う非定常波、脳波や心拍などの生体信号の変化に伴う非定常波であっても、そのエネルギーの時間変化値に定比例する値を用いた解析と振幅の実時間変化の解析が可能である。
以下、本発明を実施する場合の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例にかかる非定常波解析システムの要部の構成を模式的に示すシステム構成図である。図1において、10は信号処理を実時間で行うディジタル信号処理ボード、11はディジタル信号処理ボードの中に構成される信号を自乗する乗算演算器、12はディジタル信号処理ボードの中に構成される信号を微分する微分演算器、13はディジタル信号処理ボードを制御するディジタル信号処理ボード制御装置、14はシステム全体を制御するシステム制御装置である。
解析対象とされる非定常波は、図示されないセンサにより計測された波形が、電気信号に変換されて、ディジタル信号処理ボード10の所定の入力ポートから入力される。ディジタル信号処理ボード10には、入力ポートから信号の演算を行うパスが形成されて稼働しており、ファームウェアの制御に基づき乗算演算器11により自乗演算され、その値が微分演算器12により微分演算されて出力される。この出力は、図示されない出力装置により出力される。この場合に、図示していないが、ディジタル信号処理ボード10において、例えば、信号波形の大きさを正規化するため、必要に応じて、所定の係数aが更に乗算される。
この係数aは、後述するように、定数であり、得られた値が小さく扱いにくい時、または、エネルギーの時間変化量へ変換する時に利用される。この係数aをサンプリング周波数に対応して設定すると、如何なるサンプリング周波数にも依存しない値を示すものとすることができる。例えば、図3の(c)の波形図の縦軸(y軸)は、サンプリング周波数360Hzの時に「−0.01〜0.01」であるが、360を乗算すると「−3.6〜3.6」となる。この結果、それぞれの解析値の波形は重なり、サンプリング周波数が異なっても、同等の値となっている。
図1を参照すると、ディジタル信号処理ボード10の微分演算器12により出力される演算出力が、解析値として出力される。この解析値は、評価のために利用される。例えば、定常値または対照値を用いて規格化し、相対変化量として評価される。
また、ディジタル信号処理ボード制御装置13は、ディジタル信号処理ボード10を制御して信号処理のためのファームウェア(乗算演算器、微分演算器)を制御する装置である。システム制御装置14は、図示しないセンサから解析対象の信号波形の取り込みタイミング、解析値の出力タイミング等を制御するシステム全体を制御する装置である。これらの装置は、ディジタル信号処理ボード10を用いて信号処理を行うための装置であり、本発明の主要部とは関係しないので詳細な説明は省略する。また、ここでの信号波形に対して行う演算処理としては、計測した実測波の時間的に連続する2計測値の加算とその減算との乗算演算を行うことにより、同様な値として求めることができる。
図2は、本発明の第2の実施例にかかる非定常波解析システムの要部の構成を模式的に示すシステム構成図である。第2の実施例の非定常波解析システムは、周波数毎(周波数帯域毎)に信号波形を解析するシステムを構成している。図2において、20は信号処理を実時間で行うディジタル信号処理ボード、21はディジタル信号処理ボードの中に構成されるそれぞれの周波数毎の複数の乗算演算器、22はディジタル信号処理ボードの中に構成されるそれぞれの周波数毎の複数の微分演算器、23はディジタル信号処理ボードを制御するディジタル信号処理ボード制御装置、24はシステム全体を制御するシステム制御装置、25は解析対象の測定された信号波をそれぞれの周波数毎の信号波に分解する周波数分解装置である。この周波数分解装置25としては、例えば、それぞれの周波数の中心周波数帯域毎のフィルタ装置、FFT(高速フーリエ変換)装置などが利用される。
解析対象とされる非定常波は、図示されないセンサにより測定された信号の波形が、電気信号に変換されて、周波数分解装置25に入力される。周波数分解装置25により非定常波の信号がそれぞれの周波数毎の信号波に分解されて、ディジタル信号処理ボード20の所定の入力ポートから入力される。ディジタル信号処理ボード20には、ファームウェアの制御に基づきそれぞれの周波数毎の複数の乗算演算器21、それぞれの周波数毎の複数の微分演算器22、信号の演算を行うための信号パスが形成されて稼働しており、それぞれの周波数毎に入力された信号波形が、それぞれの周波数毎の乗算演算器21により自乗演算されて出力され、その乗算演算された演算結果が、それぞれの周波数毎の複数の微分演算器22により微分演算されて出力される。この出力は、図示されない出力装置により出力される。この場合においても、ディジタル信号処理ボード20において、例えば、信号波形の大きさを正規化するため、必要に応じて、所定の係数aが更に乗算される。なお、ここでの周波数分解装置25がディジタル信号処理ボード20上に構成されていても良い。
ディジタル信号処理ボード20の複数の微分演算器22により出力される演算出力は、それぞれの周波数帯域ごとの解析値として出力される。この解析値は、評価のために利用される。例えば、それぞれの周波数毎に解析値を、定常値を対照として経時的に変化量評価も可能である。
また、ディジタル信号処理ボード制御装置23は、ディジタル信号処理ボードを制御して信号処理のためのファームウェア(乗算演算器、微分演算器)を制御する装置であり、システム制御装置24は、図示しないセンサからの解析対象の信号波形の取り込みタイミング、解析値の出力タイミング等を制御するシステム全体を制御する装置である。これらの装置は、ディジタル信号処理ボードを用いて信号処理を行うための装置であり、本発明の主要部とは関係しないので、ここでの詳細な説明は省略する。
図3は、本発明の非定常波解析システムの解析特性を説明するためのシミュレーション波の解析例を示す図である。振幅が変動した1Hzのsin波を360Hzサンプリング計測した場合について、図3(a)に計測波形を示し、図3(b)に微分演算した波形を示し、図3(c)に、観測波形の自乗演算の微分演算出力(係数a=1)の波形を示している。
これらの図3(a)〜(c)の波形を参照すると、例えば、図3(a)と図3(b)を比較すると、変動検出におけるS/N比に多少の差が僅かしかない。この理由は、微分による変化検出が計測サンプリングや微分時間に依存するためであるが、加えて微分が汎用的に用いることが出来ないことが判る。また、図3(a)の計測波形の自乗演算波の微分演算波形、すなわち、図3(c)の波形では、変動検出が優れていることが判る。
次に、本発明の非定常波解析システムの適用例について説明する。具体的に、エレベーターにおいて観測される信号波形を測定対象とし、非定常波解析システムを利用して解析値を得て、その解析値を評価する場合について説明する。この場合、測定対象の信号波形を得るセンサとしては、エレベーターの床に装着した3軸加速度計を用いて、加速度ベクトルの信号波形を測定対象の非定常波とする。
図4は、エレベーターの床に装着した3軸加速度計により測定される合成加速度値と、その加加速度値の信号波形をそれぞれ示している図である。信号波形は、エレベーターの昇降とドアの開閉に伴う加速度値に相当する電位変化を示している。ここでの計測サンプリングは1000Hzであり、加速度はベクトル値であるので、各軸の指向性の誤差を考えると、その合成の是非が問われる。しかし、ここでの解析は最終的に相対変化として評価するので、指向性の誤差は無視される。非定常波解析システムには、加速度に変換しない実測された加速度に対応する電位値、つまり、電気信号(図4の上部の信号波形)を入力している。また、図4の下部の信号波形は、これに対応する非定常波解析システムの微分演算器を通過した直後の信号波形、つまり、加加速度値の信号波形を示している。この加加速度値の信号波形を見ると、S/N比は実測値(加速度値:図4の上部の信号波形)より良いとは言えない。
図5は、同じくエレベーターの床に装着した3軸加速度計により測定される合成加速度値の信号波形をFFTにより周波数解析した例を示す図である。この信号波形の周波数解析の例では、5Hz、25Hz、50Hz付近に信号が検出されている。
図6は、本発明の非定常波解析システムによりエレベーターの稼働状態において検出される信号波形の解析値の評価の一例を説明する図である。図6の上部に、図1の非定常波解析システムにより解析された信号波形を示し、図6の中間部および図6の下部に、それぞれ図2の非定常波解析システムにより解析された各周波数のエレベーター自体の加速度(振動)の信号波形およびエレベーターに乗っていた人の指先の振動の信号波形を示している。
図6の上部の波形図に示されるように、本発明の非定常波解析システムによる解析においては、加速度電位値(図4の上部の波形図)の自乗演算の微分演算結果(係数a=1)は、加加速度値(図4の下部の波形図)よりも、比較的に良好なS/N比となっていることが判る。この場合の解析値の評価としては、エネルギーの時間変化値に定比例し、準エネルギー値に相当すると評価できる。
図6の中間部の波形図は、静止時を対照として周波数1−100Hzを1Hz毎に時間分解能1ミリ秒で準エネルギーの変化を解析したものとなっている。図5に示したようにFFTによる周波数解析を行う場合には、その解析時間分解能は1秒なので、その差は1000倍である。
また、図6の下部の波形図は、エレベーターに乗ったヒトの指先の準エネルギー変化を示している。図6の中間部の波形図のエレベーター自体の加速度(振動)の波形図と良く類似しているが、ヒトには元々生理的振戦(10Hz前後)があり、その干渉がヒトの指先の準エネルギー変化をエレベーターよりも低くすると考えられる。
本発明の非定常波解析システムを用いて、図6に示すように、エレベーターの振動の信号波形を解析して評価することにより、例えば、このエレベーターはヒトに対する昇降の制御が良好な一方、ドアが閉じるときに、2度とも100Hz付近までの影響をヒトへ与えていると判定できる。つまり、ドアを閉める際の制御は十分配慮されていないことが判定できる。
図7は、本発明の第3の実施例(振幅変化の実時間解析)にかかる非定常波解析システムの要部の構成を模式的に示すシステム構成図である。周波数毎(周波数帯域毎)に信号波形を解析するシステムを構成している。図7において、30は信号処理を実時間で行うディジタル信号処理ボード、31はディジタル信号処理ボードの中に構成されるそれぞれの周波数毎の複数の微分演算器、32はディジタル信号処理ボードの中に構成されるそれぞれの周波数毎の複数の可変抵抗器、33はディジタル信号処理ボードの中に構成されるそれぞれの周波数毎の信号を自乗する複数の第1の乗算演算器、34はディジタル信号処理ボードの中に構成されるそれぞれの周波数毎の信号を自乗する複数の第2の乗算演算器である。
また、35はディジタル信号処理ボードの中に構成されるそれぞれの周波数毎の自乗された2値を加算する複数の加算演算器、36はディジタル信号処理ボードの中に構成されるそれぞれの周波数毎の平方根を求める複数の平方根演算器、37はディジタル信号処理ボードを制御するディジタル信号処理ボード制御装置、38はシステム全体を制御するシステム制御装置、39は解析対象の非定常波をそれぞれの周波数毎の信号波に分解する周波数分解装置である。例えば、それぞれの周波数毎のフィルタ装置、FFT(高速フーリエ変換)装置などが利用される。
解析対象とされる非定常波は、図示されないセンサにより測定された波形が、電気信号に変換されて、周波数分解装置39に入力され、周波数分解装置39において非定常波の信号がそれぞれの周波数毎の信号波に分解されて、ディジタル信号処理ボード30の所定の入力ポートから入力される。ディジタル信号処理ボード30には、ファームウェアの制御に基づき、それぞれの周波数毎の複数の微分演算器31、それぞれの周波数毎の複数の可変抵抗器32、それぞれの周波数毎の複数の第1の乗算演算器33、それぞれの周波数毎の複数の第2の乗算演算器34、それぞれの周波数毎の複数の加算演算器35、それぞれの周波数毎の複数の平方根演算器36、各演算器を結ぶ信号パスが形成されて稼働している。
波形解析のための演算は、それぞれの周波数毎に入力された信号波形が分岐され、第1の信号パスとして、微分演算器31により微分演算されて、その微分演算された演算結果は可変抵抗器32を介して第1の乗算演算器33に入力される。この信号パスでは各演算器により、信号波形をsin波と見なす時のcos波に相当する値を出力する。第2の信号パスとして、分岐された信号波が第2の乗算演算器34に入力される。そして、第1の乗算演算器33および第2の乗算演算器34からの出力が、加算演算器35により加算され、平方根演算器36によりその平方根の値が演算出力される。また、この出力は、解析値として、図示されない出力装置により出力される。
図7に示す信号パスによるプロセス(演算経路)を経て、それぞれの周波数毎の信号波については、それぞれの自乗値の加算値に対する平方根値が出力される。これらの場合においても、前述したように、ディジタル信号処理ボード30において、例えば、信号波形の大きさを正規化するため、必要に応じて、所定の係数aが更に乗算される。なお、周波数分解装置39は、ディジタル信号処理ボード30上に構成されていても良い。
ここでは、可変抵抗器32は周波数毎にその抵抗値が設定される。設定値は、中間微分を行う微分演算器に対して、「sin(2π×対象周波数の中間値/サンプリング周波数)」の逆数を設定する。対象周波数の中間値とは、例えば、4Hz毎のフィルタを用いた時のフィルタ後の16Hzに相当する周波数の中間値については、12Hzとの中間の14である。周波数フィルタ後の分岐後の値を微分した値を定数処理することで、周波数フィルタ後の波をsin波と見なす時のcos波が求められる。
ディジタル信号処理ボード30において出力される演算出力は、つまり、複数の平方根演算器35により出力される演算出力は、それぞれの周波数毎の解析値である。この解析値の評価する場合に、それぞれの周波数毎に振幅値を、例えば、全体値の平均と相対的に経時的な変化量の評価とすることも可能である。
なお、前述したように、ディジタル信号処理ボード制御装置37は、ディジタル信号処理ボードを制御して信号処理のためのファームウェア(乗算演算器、微分演算器、可変抵抗器、加算演算器、平方根演算器)を制御する装置であり、また、システム制御装置38は、図示しないセンサから解析対象の信号波形の取り込みタイミング、解析値の出力タイミング等を制御するシステム全体を制御する装置である。これらの装置は、ディジタル信号処理ボードを用いて信号処理を行うための装置であり、前述の場合と同様に、本発明の主要部とは関係しないので詳細な説明は省略する。
図8は、本発明の非定常波解析システムによる信号波の振幅解析特性を説明するためのシミュレーション波の解析例を示す図である。5Hzのsin波を20KHzサンプリング計測した場合について示している。図8(a)は、定常波である5Hzのsin波を20KHzサンプリング計測した波形を示し、図8(b)には、図8(a)の信号波形に乗算される振幅変化係数を示し、図8(c)には、図8(a)の波形と図8(b)の波形との乗算波形を示している。
図8(d)には、図8(a)の波形を微分して求められるcos波と図8(b)の振幅変化係数の波形の乗算波形を示しており、また、図8(e)には、図8(c)の波形と図8(d)の波形とをそれぞれ自乗した後に加算して平方根を求めた波形を示している。
図8(a)〜(e)より明らかなように、ここでの図8(e)は図8(b)と同じ波形であり、ヘロンの公式(sinθ+cosθ=1)に照らし合わせることが可能である。つまり、ここでは、図8(c)に対応するような非定常波を計測する時、図8(d)を求めることにより(微分演算器31、可変抵抗器32、自乗のための第2乗算演算器33の信号パスによる演算により求めて)、図8(b)が意味する振幅変化を求める実施例となっている。
前述した[0044]のcosθは、フーリエ変換で得られる虚数部の絶対値であることを以下に示す。特徴周波数ωを中心とする時系列信号k(t,ω)上の一部に目的とする振幅変化f(t)が分布すると定義する時、特徴周波数ωを中心とする帯域幅lの帯域通過フィルタU(ω,ω,l)を用いてk(t,ω)を表すと、
となる。ここで,F(ω)は、
なので、目的とする振幅変化f(t)は、[数1]をeiωmtで除算して求まる。
ここでは、
k(t):生体信号(原信号)
f(t):特徴信号(特徴抽出後の信号)
ω:特徴周波数
k(t,ω):生体信号の特徴周波数ω周辺の時系列信号
U(ω,ω,l):帯域通過フィルタ Band Pass Filter
l:帯域幅
デジタル計測で得られる実測信号は離散信号なので、[数2]を離散フーリエ変換(DFT)で表示すると、
となる。k[t]が離散化された原信号であり、τが解析対象となるウィンドウ幅である。この時、[数1]のように、特徴周波数ωを中心とする時系列信号k[t]|ωmは、ωを中心とする帯域幅lの帯域通過フィルタU(ω,ω,l)を用いて表すことが可能である。
これを[数3]に倣いeiωmtで除算し、目的の振幅変化f[t]は求まる。
つまり、
である。これをΩ=ω−ωとして変数変換し、
が得られる。つまり、デジタル計測の実測信号の非定常波解析は[数4]と[数8]で全計算が可能であり、F[ω]が原信号からDFTよって得られた周波数情報なので、以下のように[数8]を展開したものは本発明と等価である。
ここで、Re(z)は複素数zの実数部、Im(z)は複素数zの虚数部である。[数8]を複素展開して実数項と虚数項を整理したf[t]の絶対値は
となり、目的とする振幅変化f[t]は実数関数で展開可能で、前述した[0044]で述べたヘロンの公式に一致する。
次に、本発明の非定常波解析システムの適用例について説明する。図9は、本発明の非定常波解析システムによりエレベーターの稼働状態において検出される各周波数の振幅の経時変化の解析例を説明する図である。先に解析したエレペーターにおいて観測される信号波形の評価に応用すると、図9に示すようになり、各周波数の振幅の経時変化特性が明らかになり、変化率は異なるが、図6と良く対応する。つまり、図6で見られた準エネルギー変化の原因が、振幅の経時変化に起因することは明らかである。
また、図10は、本発明の非定常波解析システムにより脳波において検出される各周波数の振幅の経時変化の解析例を説明する図である。図10に示すように、本発明による非定常波解析システムの脳波の波形解析への適用例について説明すると、図10上段は10秒間分のラットの睡眠中の脳波を示しており、図10中段は、それを1秒ごとにFFTで解析した時の平均値である。図10下段は100Hzまでの脳波について1Hz毎に振幅変化率を示している。本発明による非定常波解析システムは、ヒト脳波へも応用可能であり、臨床検査の場で、脳波の定量診断に利用可能であることを意味する。
本発明による非定常波解析システムは、上述したようにエレベーターの評価に限らず、例えば、非定常波のモニタが必要な例えば加速度計測を行っている産業分野全体に適応できる。それは工業製品モニタだけではなく、利用者の安全性をモニタすることにも利用可能である。更に、乗物(自動車、電車、船、飛行機など)全般の制御、地震計測、また、脳波や心拍などの非定常波への解析についても優れており、生活や医療における生体機能検査・モニタリングの際にも利用価値が高い。
本発明の第1の実施例にかかる非定常波解析システムの要部の構成を模式的に示すシステム構成図である。 本発明の第2の実施例にかかる非定常波解析システムの要部の構成を模式的に示すシステム構成図である。 本発明の非定常波解析システムの解析特性を説明するためのシミュレーション波の解析例を示す図である。 エレベーターの床に装着した3軸加速度計により測定される合成加速度値と、その加加速度値の信号波形をそれぞれ示している図である。 同じくエレベーターの床に装着した3軸加速度計により測定される合成加速度値の信号波形をFFTにより周波数解析した例を示す図である。 本発明の非定常波解析システムによりエレベーターの稼働状態において検出される信号波形の解析値の評価の一例を説明する図である。 本発明の第3の実施例にかかる非定常波解析システムの要部の構成を模式的に示すシステム構成図である。 本発明の非定常波解析システムの振幅解析特性を説明するためのシミュレーション波の解析例を示す図である。 本発明の非定常波解析システムによりエレベーターの稼働状態において検出される各周波数の振幅の経時変化の解析例を説明する図である。 本発明の非定常波解析システムにより脳波において検出される各周波数の振幅の経時変化の解析例を説明する図である。
符号の説明
10:ディジタル信号処理ボード
11:乗算演算器
12:微分演算器
13:ディジタル信号処理ボード制御装置、
14:システム制御装置、
20:ディジタル信号処理ボード
21:複数の乗算演算器
22:複数の微分演算器
23:ディジタル信号処理ボード制御装置
24:システム制御装置
25:周波数分解装置
30:ディジタル信号処理ボード
31:微分演算器
32:可変抵抗器
33:第1の乗算演算器
34:第2の乗算演算器
35:加算演算器
36:平方根演算器
37:ディジタル信号処理ボード制御装置
38:システム制御装置
39:周波数分解装置

Claims (3)

  1. 解析対象とする非定常波を電気信号に変換するセンサと、
    電気信号に変換された非定常波の信号を自乗演算する乗算演算器と、
    前記乗算演算器により自乗演算された信号を微分演算する微分演算器と、
    前記微分演算器により出力された信号を出力する出力器と
    を備えることを特徴とする非定常波解析システム。
  2. 解析対象とする非定常波を電気信号に変換するセンサと、
    電気信号に変換された非定常波を周波数分析して周波数帯域ごとの信号に変換する周波数分解器と、
    前記周波数分解器により出力された周波数帯域ごとの信号を自乗演算する複数の乗算演算器と、
    前記乗算演算器により自乗演算された周波数帯域ごとの信号を微分演算する複数の微分演算器により出力された信号を出力する出力器と
    を備えることを特徴とする非定常波解析システム。
  3. 解析対象とする非定常波を電気信号に変換するセンサと、
    電気信号に変換された非定常波を周波数分析して周波数帯域ごとの信号に変換する周波数分解器と、
    前記周波数分解器により出力された周波数帯域ごとの信号を微分演算する複数の微分演算器と、
    前記微分演算器の出力信号を定数で除算する複数の可変抵抗器と、
    前記可変抵抗器により出力された信号を自乗する複数の第1の乗算演算器と、
    前記周波数分解器により出力された周波数帯域ごとの信号を自乗する複数の第2の乗算演算器と、
    両乗算演算器の出力を加算する複数の加算演算器と、
    前記加算演算器の出力の平方根値を出力する複数の平方根演算器と、
    前記平方根演算器により出力された信号を出力する出力器と
    を備えることを特徴とする非定常波解析システム。

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