JP4352897B2 - 無機酸化物粉末、触媒担体及び触媒 - Google Patents

無機酸化物粉末、触媒担体及び触媒 Download PDF

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Description

本発明は、無機酸化物粉末、その無機酸化物粉末を用いた触媒担体、及びその触媒担体を備える触媒に関するものである。
近年、人間を取り巻く環境に存在し得る成分であって人体に影響を及ぼす可能性のある有害ガスの存在が問題視されるようになってきており、例えば建築資材等から空気中に発散するアルデヒド類や、自動車排ガス中の有害成分であるNOx、CH及びCOを確実に浄化することが可能な技術の開発が望まれている。
このような背景の下で、有害ガスを浄化するための各種触媒が開発されており、例えば特許文献1には、内燃機関からの排気を処理するための、安価で安定なスリーウエイ触媒系の開発を意図した、第一層と第二層を含む層状触媒複合体であって、 該第一層が、 第一支持体、 この第一層内の実質的にただ1つの白金族金属成分である少なくとも1種の第一パラジウム成分、 該第一パラジウム成分と密に接触している第一酸素貯蔵成分、 任意に第一ジルコニウム成分、 任意に少なくとも1種の第一アルカリ土類金属成分、および 任意にランタン金属成分およびネオジム金属成分から成る群から選択される少なくとも1種の第一希土類金属成分、を含み、ここで、該第一層が、少なくとも1種の第一アルカリ土類金属成分および少なくとも1種の第一希土類金属成分を必要とし、そして 該第二層が、 第二支持体、 この第二層内の実質的にただ1つの白金族金属成分である少なくとも1種の第二パラジウム成分、 任意に第二ジルコニウム成分、 任意に少なくとも1種の第二アルカリ土類金属成分、および 任意にランタン金属成分およびネオジム金属成分から成る群から選択される少なくとも1種の第二希土類金属成分、を含み、ここで、該第二層が、少なくとも1種の該第二アルカリ土類金属成分および少なくとも1種の第二希土類金属成分を必要とし、該第一および第二支持体が同一もしくは異なりそしてアルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミノ−シリケート類、アルミナ−ジルコニア、アルミナ−クロミアおよびアルミナ−セリアから成る群から選択される活性化された化合物である層状触媒複合体が記載されている。
また、特許文献2には、従来の触媒よりも耐久性が向上し、高温耐久後においても優れた低温活性と浄化性能を有する排気ガス浄化用触媒及びその製造方法を提供することを意図して、触媒成分担持層を有する一体構造型触媒において、触媒成分として少なくともロジウムとジルコニウム酸化物を含み、該ジルコニウム酸化物が、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、イットリウム及びランタンからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する排気ガス浄化用触媒が提案されている。該ジルコニウム酸化物は、上記少なくとも1種とジルコニウムの各水溶性塩を水に溶解又は分散させた後、アンモニア水あるいはアンモニウム化合物の水溶液を加え、溶液のpHを6.0から10.0の範囲になるように調整した後、水分を除去して乾燥し、次いで焼成して得る旨が開示されている。
さらに、特許文献3には、Zr酸化物と、該Zr酸化物と固溶しない金属Mの酸化物との混合物であり、該Zr酸化物と該金属Mの酸化物とがnmスケールで均一に分散している微細混合酸化物粉末が提案されている。この特許文献3において、上記微細混合酸化物粉末は、高温耐久後にも大きな比表面積と細孔容積をもち、貴金属を担持して触媒とした場合にも高温耐久後に貴金属の粒成長が抑制されることが意図されている。
特表平9−500570号公報 特開平9−141098号公報 特開2003−20227号公報
しかしながら、本発明者らは、上記特許文献1〜3に記載のものを始めとする従来の触媒について詳細に検討を行ったところ、これらの従来の触媒は、いずれも十分な耐熱性を有しているものではないことを見出した。さらに、かかる十分な耐熱性を有していない触媒、例えば上記従来の触媒を排ガス浄化触媒として用いると、自動車排ガスは600〜1100℃程度の高温であるため、その触媒のCO(一酸化炭素)及びCH(炭化水素)酸化活性並びにNOx(窒素酸化物)還元活性が経時的に低下してしまい、排ガス浄化触媒として十分な機能を有しなくなることが明らかになった。
このような触媒の耐熱性に影響を与える因子の一つとしては、触媒の担体に用いられる無機酸化物粉末の耐熱性が不十分であることが考えられる。すなわち、耐熱性が十分ではない無機酸化物粉末からなる担体上に金属を担持して得られた触媒を用いると、高温環境下でその担体のシンタリングが発生し、それにより担持された金属の粒成長が促進されるため、触媒としての比表面積及び細孔容積が減少し、触媒活性が低下すると推定される。
そこで、本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、十分に優れた耐熱性を有する無機酸化物粉末、その無機酸化物粉末を用いた触媒担体、及びその触媒担体を用いた触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、無機酸化物粉末を構成する酸化物材料の組み合わせを適当に選択し、しかも無機酸化物粉末中の一次粒子の粒子径を調整することにより、高温環境下においても酸化物の粒成長が抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の無機酸化物粉末は、Alと、Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物と、希土類元素及び/又は希土類酸化物とを含有し、一次粒子の80%以上が100nm以下の粒子径を有することを特徴とする。ここで、「金属酸化物」の「金属」には、Siをも含むこととし、したがって「金属酸化物」にはSiOも含まれることとする。
かかる無機酸化物粉末が十分に優れた耐熱性を有する要因について、本発明者らは以下のように考えている。ただし要因はこれらに限定されない。
従来の無機酸化物粉末は、例えば特許文献1に記載されたもののように、Alと、ZrOのようなAlとの複合酸化物を形成しない金属酸化物とを含有するものであっても、それぞれの酸化物の一次粒子が分散性に乏しく、いずれかの酸化物の一次粒子が偏在しやすい状態、ずなわち、上記金属酸化物の一次粒子からなる集合体が偏在しやすい状態、及び/又は、Alの一次粒子からなる集合体が偏在しやすい状態にある。かかる無機酸化物粉末が高温環境下に置かれると、特にAlとの複合酸化物を形成しない金属酸化物の一次粒子同士が凝集及び/又は結合してしまうと考えられる。
また、例えば特許文献2に記載された無機酸化物粉末は、ZrOにイットリウム等の希土類元素などを添加して含有させることにより、高温耐久性の向上を図っているものである。しかしながら、添加された元素はいずれも高温環境下でZrOに固溶して複合酸化物を形成する性質を有するものである。したがって、そのような無機酸化物粉末中には、高温環境下で得られた複合酸化物の一次粒子が拡散する際に障壁となるものは含有されていないので、結果として上記一次粒子同士がシンタリングにより凝集及び/又は結合してしまうと推定される。
さらに、例えば特許文献3に記載された無機酸化物粉末は、ZrOとそのZrOに固溶しない金属酸化物としてのAlとがナノメートルスケールで均一に分散されている。したがって、このような無機酸化物粉末においては、それぞれの酸化物の一次粒子が互いに拡散障壁となり、それらの一次粒子の粒成長は上述した無機酸化物粉末におけるものと比較すると抑制される傾向にある。しかしながら、かかる無機酸化物粉末であっても、高温環境下に比較的長時間置かれていたり、あるいは、自動車排ガス中のような、雰囲気ガスの状態が短時間で変化するような高温環境下に置かれていたりすると、一次粒子の粒成長が進行するため、十分な耐熱性を有しているとはいえないことが確認された(比較例3参照)。
一方、本発明の無機酸化物粉末においては、Alと共に含有される金属酸化物が、そのAlとの複合酸化物を形成しない性質を有するため、それらの酸化物からなる複合酸化物の一次粒子はほとんど存在せず、それぞれの単独酸化物の一次粒子が存在することとなる。さらに、一次粒子の80%以上が100nm以下の粒子径を有しているため、互いの種類の一次粒子が介在した状態、すなわち、同種の一次粒子(例えばAlの一次粒子)の粒子間に異種の一次粒子(例えばAlとの複合酸化物を形成しない金属酸化物)が介在した状態、で分散している。したがって、この無機酸化物粉末を高温環境に晒しても、同じ種類の酸化物の一次粒子同士は比較的近接しておらず、しかも、一方の単独酸化物の一次粒子が、他方の単独酸化物の一次粒子の拡散を防止する拡散障壁となるため、拡散に伴う単独酸化物の一次粒子の凝集の進行が十分に防止されると推定される。そのため、単独酸化物の一次粒子の粒成長の進行は十分に抑制されると推定される。
また、本発明の無機酸化物粉末は希土類酸化物を含有することにより、その希土類酸化物がAl及び/又は共に含有される金属酸化物に固溶し、一次粒子の結晶性を向上させ、粒子の表面エネルギーを低下させるため、それら一次粒子同士の結合による凝集を有効に阻害するものと考えられる。
同様の観点から、本発明の無機酸化物粉末は、Alと、Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物と、希土類元素及び/又は希土類酸化物とを含有し、上記金属酸化物の一次粒子の80%以上が100nm以下の粒子径を有していてもよい。このような無機酸化物粉末は、金属酸化物の一次粒子が高い分散性をもって、Alの一次粒子の間に存在しているため、上述した無機酸化物と同様に、一次粒子の粒成長の進行が十分に抑制されると考えられる。
本発明の効果を一層有効に発揮する観点から、希土類酸化物が、無機酸化物粉末中に0.5〜10原子%以上含有されるとより好ましく、1〜5原子%以上含有されると更に好ましい。
本発明の無機酸化物粉末は、触媒担体に含有して用いられると、その十分な耐熱性に起因した効果などを奏することとなるので好ましい。すなわち、Alは無機酸化物のなかでも比表面積が高いものであるため、他の無機酸化物と比較して金属を高分散の状態で担持することができる。また、Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物は、特にZrOをその金属酸化物として用いると、該担体中への担持金属の固溶を抑制することができる。さらに、その担体は耐熱性が高いために、たとえ高温環境に晒される触媒に用いられても、比表面積及び細孔容積の低下が十分に抑制され、Rhなどの担持金属の分散性を十分に保持することができると考えられる。その結果、該担体を備えた触媒は、高温条件下で用いられても触媒活性が維持されると推定される。
本発明の無機酸化物粉末においては、Alと金属酸化物を構成する金属との含有比が、モル基準で1:5〜5:1であると好ましい。このような比率でそれぞれの酸化物を含有することにより、それぞれの酸化物の一次粒子が隣接し難い傾向となる。
また、上述した一次粒子が凝集して形成される二次粒子が、Alからなる一次粒子と、上記金属酸化物からなる一次粒子と、希土類元素及び/又は希土類酸化物とを含有し、Alと金属酸化物を構成する金属との含有比がモル基準で1:4〜4:1であると、一次粒子同士の凝集及び/又は結合が一層抑制される傾向にあるので好ましい。そのような観点から、本発明の無機酸化物粉末が上述した二次粒子を50原子%以上備えると、なおさら好ましい。
なお、本明細書において「Alからなる一次粒子」には、Alのみから構成される一次粒子の他に、Alの一次粒子の表面付近に上記金属酸化物(金属)が固溶している一次粒子も含まれる。また、「金属酸化物からなる一次粒子」には、Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物のみから構成される一次粒子の他に、その金属酸化物の一次粒子の表面付近にAl(Al)が固溶している一次粒子も含まれる。さらに、希土類元素及び/又は希土類酸化物は、それらの一次粒子に固溶していてもよい。
本発明の無機酸化物粉末は、Alと、Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物と、希土類元素及び/又は希土類酸化物と、を含有し、Alからなる一次粒子及び上記金属酸化物からなる一次粒子のうちの、1μm四方の分析範囲におけるFE−STEM及びEDXに基づいて決定される粒子径が100nm以下である一次粒子を、Alと上記金属酸化物を構成する金属とのモル比が原料におけるAlと上記金属とのモル比に対して±20%以内の誤差となるように、含む二次粒子の含有割合が、1μm四方の分析範囲において、その分析範囲に存在する二次粒子の50原子%以上となるように調節されていることを特徴とする。
このような無機酸化物粉末は、高温環境に晒されても、同じ種類の酸化物の一次粒子同士が近接する確率は比較的低く、一方の単独酸化物の一次粒子が、他方の単独酸化物の一次粒子の拡散を防止する拡散障壁となるため、拡散に伴う単独酸化物の一次粒子の凝集の進行が十分に防止されると考えられる。さらに希土類元素及び/又は希土類酸化物の存在により、一次粒子同士の結合が有効に抑制されると考えられる。その結果、本発明の無機酸化物粉末は、高温雰囲気中においても、一次粒子の粒成長が十分に抑制されるので、耐熱性に十分に優れたものといえる。
同様の観点から、本発明の無機酸化物粉末は、Alと、Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物と、希土類元素及び/又は希土類酸化物と、を含有し、Alからなる一次粒子及び上記金属酸化物からなる一次粒子のうちの、耐熱試験後の1μm四方の分析範囲におけるFE−STEM及びEDXに基づいて決定される粒子径が100nm以下である一次粒子を、Alと上記金属酸化物を構成する金属とのモル比が原料におけるAlと上記金属とのモル比に対して±20%以内の誤差となるように、含む二次粒子の含有割合が、1μm四方の分析範囲において、その分析範囲に存在する二次粒子の50原子%以上となるように調節されていると、より耐熱性に優れたものとなるので好ましい。
ここで、「耐久試験」とは、試験対象となる触媒などを、混合気を燃焼することにより発生する排ガス雰囲気若しくはその排ガスを模したガス組成を有するガス雰囲気に、800〜1100℃程度の温度で1〜50時間晒すことによって行われる試験のことをいう。この「耐久試験」は、例えば、希薄混合気(空燃比が理論混合比より大きい空気過剰の混合気)を燃焼することにより発生する排ガス雰囲気若しくはその排ガスを模したガス組成を有するガス雰囲気と、濃混合気(空燃比が理論混合比より小さい燃料過剰の混合気)を燃焼することにより発生する排ガス雰囲気若しくはその排ガスを模したガス組成を有するガス雰囲気と、の両方のガス雰囲気中に1000℃程度の高温で、5時間程度、交互に晒すことによって行われる。なお、「耐久試験」は、通常排ガス浄化触媒の耐久性を評価するために行われるものである。
上記希土類酸化物の少なくとも一部が、Al、又はAlとの複合酸化物を形成しない上記金属酸化物に固溶していると好ましい。希土類酸化物は、それ自体の安定性が比較的低いため、上述したいずれかの単独酸化物の一次粒子内に固溶した状態で存在しやすいが、該希土類酸化物が一次粒子内に固溶することにより、一次粒子同士の結合を一段と抑制できる傾向にある。そのような観点並びに該無機酸化物粉末を触媒担体として用いた場合の触媒活性の更なる向上の観点から、希土類酸化物を構成する希土類元素がLa、Nd、Y、Pr及びTbからなる群より選ばれる1種以上の元素であると好ましい。なお、本明細書における希土類元素には、放射性元素(Pm及びアクチノイド)は含まれないものとする。
上述した本発明の無機酸化物粉末は、Al化合物と、酸化物にしたときにAlの複合酸化物を形成しない金属の化合物と、希土類化合物と、の共沈生成物を得る共沈工程と、共沈生成物を600〜1200℃の酸化性雰囲気中で焼成する焼成工程と、を経て形成されると、耐熱性の向上の観点から好ましい。
上述したように、本発明の無機酸化物粉末は触媒担体として用いられ得るが、その触媒が、該触媒担体上にRh、Pt及びPdからなる群より選ばれる1種以上の貴金属を担持してなると好ましい。このような触媒は比較的高温で用いられる場合が多いため、本発明の無機酸化物粉末を担体として一層有効に活用することができる。さらには、担持金属としてRhを用いると、Rhは元来担体中に固溶しやすいものであるので、Alと複合酸化物を形成しない金属酸化物、特にZrOの固溶抑制効果を一層発揮することができ、触媒活性を更に向上させることができるので特に好ましい。
この触媒は排ガス浄化に用いられるものであると、本発明の無機酸化物粉末を担体として極めて有効に活用することができる。すなわち、排ガス浄化用の従来の触媒は、晒される雰囲気が非常に変動しやすいため、容易に劣化し、活性が比較的短期間で低下していた。しかしながら、本発明の無機酸化物粉末を担体として用いることにより、本発明の排ガス浄化用の触媒は、その劣化が一段と抑制され、活性を高く維持できる傾向にある。
本発明によれば、十分に優れた耐熱性を有する無機酸化物粉末、及びその無機酸化物粉末を形成可能な無機酸化物粉末前駆体を提供することができ、さらに、十分に優れた耐熱性を有する触媒担体、及びその触媒担体を備えることにより十分に優れた活性を有する触媒を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、必要に応じて図を参照しながら、詳細に説明する。
本実施形態の無機酸化物粉末(以下、場合によって「酸化物粉末」という。)は、Alと、Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物(以下、場合によって「MOx」ともいう。)と、希土類酸化物とを含有する無機酸化物粉末であって、無機酸化物粉末中の一次粒子の80%以上が100nm以下の粒子径を有するものである。この無機酸化物粉末は、一次粒子が凝集して二次粒子を形成している。
一次粒子としては、Alのみからなる一次粒子、MOxのみからなる一次粒子、主成分のAlに希土類酸化物が固溶して形成された一次粒子、及び、主成分のMOxに希土類酸化物が固溶して形成された一次粒子が挙げられる。ただし、上記金属化合物を構成する酸素以外の元素(以下、場合によって「M]ともいう。)がAlの一次粒子の表面付近に多少固溶したり、あるいは、AlがMOxの一次粒子の表面付近に多少固溶したりしてもよい。また、希土類酸化物を主成分とした一次粒子が形成されていてもよい。
二次粒子は、上述した一次粒子のうち、Alを主成分とするもの、すなわちAlの一次粒子及び/若しくは主成分のAlに希土類酸化物が固溶して形成された一次粒子並びに/又はMがそれらの一次粒子の表面付近に一部固溶して形成された一次粒子と、MOxを主成分とするもの、すなわちMOxの一次粒子及び/若しくは主成分のMOxに希土類酸化物が固溶して形成された一次粒子並びに/又はAlがそれらの一次粒子の表面付近に一部固溶して形成された一次粒子と、が凝集して形成されたものであると好ましい。二次粒子がそのような一次粒子から構成されることによって、酸化物粉末は十分に優れた耐熱性を有する傾向にある。
本実施形態の無機酸化物粉末においては、MOxがAlとの複合酸化物を形成しない性質(例えばMイオン(M2x+)のイオン半径がAlイオン(Al3+)のイオン半径と大きく異なるために、MイオンとAlイオンとが置換し難い、あるいは、Mイオンのイオン半径がAlの格子間に侵入するには大きすぎる等)を有するため、それらの酸化物からなる複合酸化物の一次粒子はほとんど存在せず、それぞれの単独酸化物の一次粒子が存在することとなる。さらに、ほとんどの一次粒子が100nm以下の粒子径を有しているため、互いの種類の一次粒子が介在した状態で分散している。したがって、この無機酸化物粉末を高温環境に晒しても、同じ種類の酸化物同士は比較的近接していないので、一次粒子の粒成長の進行は抑制される傾向にあると推定される。
また、本実施形態の無機酸化物粉末は希土類酸化物を含有することにより、その希土類酸化物がAl及び/又は共に含有される金属酸化物に固溶し、一次粒子の結晶性を向上させ、粒子の表面エネルギーを低下させるため、それら一次粒子同士の結合による凝集を有効に阻害するものと考えられる。このような観点から、本実施形態の酸化物粉末は、希土類酸化物の少なくとも一部がAl及び/又はMOxに固溶して形成される一次粒子を含有すると好ましい。
なお、本実施形態の酸化物粉末に備えられる二次粒子のなかに、Alの一次粒子のみが凝集して形成されたものがあっても、MOxの一次粒子のみが凝集して形成されたものがあってもよい。ただし、上述した好ましい二次粒子が、無機酸化物粉末中に50原子%以上備えられると、更に優れた耐熱性を有する傾向にあるので好ましい。
本実施形態の無機酸化物粉末は、上述したように、一次粒子の80%以上が100nm以下の粒子径を有している。一次粒子をこのように微細なものにすることにより、本実施形態の酸化物粉末において、さらにはその酸化物粉末に備えられる二次粒子において、Alの一次粒子とMOxの一次粒子とが互いに介在した状態で均一に分散することができる。これにより、一方の単独酸化物の一次粒子が、他方の単独酸化物の一次粒子の拡散や凝集を防止する拡散障壁となるので、一次粒子の粒成長の進行は抑制される傾向にあると考えられる。
さらに、一次粒子の粒子径をかかる微細なものにすることにより、それらの一次粒子間に1〜100nm程度のメソ細孔が形成されるので、高い比表面積の酸化物粉末を得ることができる。なお、「メソ細孔」とは、IUPACでは径が2〜50nmの細孔をいうが、分子の吸着特性などから、1〜100nm程度の細孔を意味する場合もある。かかるメソ細孔は、水銀ポシロメータなどを用いた公知の細孔径測定技術により測定されるものである。
以上の観点から、本実施形態の無機酸化物粉末は、100nm以下の粒子径を有する一次粒子を80%以上含有すると好ましく、90%以上含有するとより好ましく、95%以上含有すると更に好ましい。また、同様の観点から、無機酸化物粉末全体の平均粒子径としては、1〜50nmであると好ましく、3〜40nmであるとより好ましい。
本実施形態の無機酸化物粉末に含有されるAlは、非晶質のもの(例えば活性アルミナ)であっても、結晶質のものであってもよいが、無機酸化物粉末を触媒担体として用いた場合に、その触媒活性をより向上させる観点から、比表面積が大きくしかも比較的耐熱性に優れたものであると好ましい。
Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物(MOx)は、Alの一次粒子内にMが置換若しくは侵入しない金属酸化物であり、換言すると、Alと共に固溶体を形成しない金属酸化物である。かかるMOxは、Alの一次粒子とは別に一次粒子を形成するので、Alと共に複合酸化物の一次粒子を形成することはない。ただし、上述したように、MがAlの一次粒子の表面付近に多少固溶したり、あるいは、AlがMOxの一次粒子の表面付近に多少固溶したりしてもよい。
このようなMOxとしては、例えば、ZrO、SiO若しくはTiOなどが挙げられ、これらのうち1種を単独で若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。それらのなかで、無機酸化物粉末を触媒担体として用いた場合に、担持した金属の担体への固溶を抑制する観点から、ZrOを採用すると好ましい。
本実施形態の無機酸化物粉末に含有される希土類酸化物は、その酸化物粉末の耐熱性を向上させるために添加されるものである。希土類酸化物は、アルカリ土類酸化物などと並んで概して塩基性の高いものであるため、触媒担体に用いると担持金属と固相反応を起こし、その担持金属を不活性化してしまう。しかしながら、本実施形態の無機酸化物粉末において希土類酸化物を用いても、これを触媒担体とする金属担持触媒の活性の低下は十分に抑制される。これは、その無機酸化物粉末が、Alと複合酸化物を形成しないZrOのような金属酸化物を含有し、しかも一次粒子の粒子径が100nm以下の微細なものであるため、担持金属の固溶抑制効果を有するZrOなどが、酸化物粉末の全体にわたって均一に分散していることに起因すると推定される。かかる酸化物粉末を触媒担体に用いても、酸化物粉末の全体にわたって均一に分散している上記金属酸化物が、希土類酸化物の塩基性による担持金属の固相反応を抑制するため、担持金属の触媒活性は維持されると考えられる。
希土類酸化物のなかでも、上述した耐熱性を一層向上させる観点及び酸化物粉末を触媒担体として用いた場合の触媒活性を向上させる観点から、希土類酸化物を構成する希土類元素がLa、Nd、Y、Pr及びTbからなる群より選ばれる1種以上の元素である希土類酸化物を酸化物粉末に含有させると好ましく、Laを酸化物粉末に含有させると更に好ましい。
本実施形態の無機酸化物粉末に含有される上述した好ましい希土類酸化物が、その酸化物粉末の耐熱性及び酸化物粉末を触媒担体として用いた場合の触媒活性を向上させる要因は、詳細には明らかになっていないが、参考になる因子の一つとして、希土類酸化物を構成する希土類元素の標準電極電位を挙げることができる。表1に、希土類元素並びに室温の大気中において安定な酸化物を形成する際の酸化数が+IV若しくは+IIIである主な元素の標準電極電位を示す(出典:Web Elements Periodic Table presented by 210th American Chemical Society Meeting)。
Figure 0004352897
この標準電極電位はカチオンの還元されやすさの指標の一つともなり、カチオンが酸化物を形成する際には、酸化物上に担持された金属からの電子吸引性の指標になると考えられる。つまり、酸化物を構成する酸素以外の元素の標準電極電位の値が大きいほど、その酸化物上に担持された金属から電子を吸引しやすくなる、すなわち担持された金属がカチオニックになると考えられる。金属がカチオニック、すなわち低い電子密度を有する場合に、その金属を担持して得られる触媒が高温酸化雰囲気に晒されると、その金属が安定な酸化物を形成し難くなり、担体酸化物と担持金属との相互作用が十分ではなくなるため、担持金属が粒成長し、触媒活性が低下すると考えられる。
一方、前掲の表1から明らかなように、本実施形態の無機酸化物粉末に含有される好ましい希土類酸化物を構成する希土類元素(La、Nd、Y、Pr及びTb)は、いずれも他の希土類元素又はAl若しくはZrなどの酸化数が+IV若しくは+IIIである主な元素よりも小さな標準電極電位を示すものである。このように標準電極電位の小さな金属酸化物に担持された金属はアニオニックになる傾向が強く、高温酸化雰囲気下で酸素と安定な結合を形成しやすい。こうして形成される金属酸化物は担体酸化物との十分な相互作用を有するので、高温酸化雰囲気に晒された場合の上述したような金属の粒成長を抑制することができると考えられる。
本実施形態の無機酸化物粉末に含有されるAlとMOxとの含有比は、AlとMとのモル比(原子比)で、1:5〜5:1であると好ましい。該酸化物粉末が、このような比率でそれぞれの酸化物を含有することにより、それぞれの酸化物の一次粒子が隣接し難い傾向にあると共に、この酸化物粉末を触媒担体として用いた場合に、担持金属を安定に保つ傾向にある。このような観点から、AlとMとの含有比がモル基準で1:4〜4:1であるとより好ましい。
また、希土類酸化物の含有比は、希土類元素と(Al+M)とのモル比で、1:191〜1:9であると好ましい。希土類酸化物をこの含有比よりも多く含有すると、担体酸化物全体としての標準電極電位が小さくなる傾向にある。担持金属と担体酸化物との間の相互作用が強くなりすぎるため、担持金属が酸化物の状態になりやすく、金属として存在し難くなる傾向にある。また、希土類酸化物がこの含有比よりも少なく含有されると、上述したような希土類酸化物を添加したことによる効果を奏しなくなる傾向にある。したがって、希土類酸化物の含有比は、希土類元素と(Al+M)とのモル比で、1:99〜1:9であるとより好ましい。
この無機酸化物粉末は、耐久試験後であっても、100nm以下の粒子径を有する一次粒子を80%以上含有する傾向にあるので、耐熱性に十分に優れたものであるといえる。なお、この場合の「耐久試験」の試験対象は、無機酸化物粉末となる。
以上、本実施形態の無機酸化物粉末について説明したが、上述した無機酸化物粉末に係る一次粒子の粒子径、各酸化物の含有比などは、従来公知の方法を用いて分析・測定することができ、そのような方法としては以下のようなものを挙げることができる。各一次粒子の粒子径は、XRD(X線回折法)、TEM(透過電子顕微鏡法)又はSEM(走査電子顕微鏡法)などを用いて調べることができる。なお、SEMを採用する場合には、通常、酸化物粉末に金属蒸着を施した後に行うと好ましい。
酸化物粉末全体の比表面積、平均粒子径又は細孔分布は窒素吸着を利用したBET法、CI(Cranston and Inkley)法、空気透過法若しくは水銀圧入法などを用いて測定することができる。また、各酸化物の含有比は、EDX(エネルギー分散型X線検出法)、WDX(波長分散型X線検出法)、EELS(電子エネルギー損失分光法)法、化学分析、原子吸光分析、XRF(蛍光X線分析法)、EPMA(X線マイクロアナライザー法)若しくはMS(質量分析法)などを用いて確認することができる。
さらには、上記方法を組み合わせることによって、効率的に一次粒子の粒子径及び各酸化物の含有割合などの情報を得ることができる。例えば、FE−STEM(フィールドエミッション−走査透過電子顕微鏡法)とEDXとを組み合わせることによって、以下のようにして酸化物粉末中の二次粒子の情報が得られる。
すなわち、まず、無機酸化物粉末の全部又は一部を試料として採取し、分析範囲(観察画面)において、各二次粒子がなるべく重なって見えないようにして試料台にセットする。次いで、FE−STEMによって二次粒子が存在する場所及び一次粒子の粒子径を観察・確認する。このFE−STEMの(例えば1μm四方の)視野内(分析範囲)における二次粒子及び一次粒子の状態を模式的に表した図を図1に示す。FE−STEMにより確認できるものは、二次粒子22、24、26等及び一次粒子12、14、16、18等の形状、粒子の分散状態及び粒子径である。
そして、EDXのスポット径を例えば50nm程度の比較的広範囲に設定して、二次粒子中の各酸化物の含有状態を調べる。これにより、試料中の全ての二次粒子について、Al及びMOx等が含有されているか否かの確認並びにそれらの酸化物の含有比の確認を迅速に行うことができる。つまり、図1に示される二次粒子のうち、二次粒子22、25、27、28がAl、MOx及び希土類酸化物を含有しており、二次粒子24がAl及び希土類酸化物のみを含有しており、二次粒子26がMOx及び希土類酸化物を含有していること、並びに、各二次粒子におけるそれぞれの酸化物の含有比を確認することができる。
このようにして、例えば、1μm四方の分析範囲におけるFE−STEM及びEDXに基づいて一次粒子の粒子径及びその一次粒子を構成している酸化物の種類が決定される。
さらに、EDXのスポット径を0.5nm程度の比較的狭い範囲に設定して測定し、それを各二次粒子について複数の分析点で測定することにより、各二次粒子におけるそれぞれの酸化物の分散状態を確認することもできる。すなわち、図1に示される各一次粒子12、14、16、18等がいずれの酸化物の一次粒子であるか、を確認することができる。具体的には、例えば、Alからなる一次粒子12、MOxからなる一次粒子14、Al及び希土類酸化物からなる一次粒子16、並びに、MOx及び希土類酸化物からなる一次粒子18を確認することができる。このようにして測定された分析点のうち、一つの二次粒子中90%以上の分析点において、AlとMとの含有比(原子比)が無機酸化物粉末の原料におけるAlとMとのモル比に対して±20%以内の誤差であると、AlとMOxとが非常に均一に分散しており、互いに介在した状態となっている傾向にあるので好ましい。
そのような二次粒子が、その分析範囲において、全二次粒子の50原子%以上となるように、無機酸化物粉末が製造又は選別などの調節をされることによって、より耐熱性に優れた酸化物粉末となる傾向にある。そのような観点から、上述のような分析・測定方法が、耐熱試験後の無機酸化物粉末を対象として行われると、より好ましい。
なお、本実施形態の無機酸化物粉末の全てについて、上述の分析・測定を行うことは実際には非常に困難である。しかしながら、その一部を試料として任意にサンプリングして、それらを分析・測定することにより得られた情報は、本実施形態の無機酸化物粉末の全てに該当する蓋然性は極めて高い。この際、サンプリングする試料量は、無機酸化物粉末の量や情報の種類等によって異なるが、再現性・繰り返し精度の向上の観点から、無機酸化物粉末の0.01質量%以上であると好ましい。
また、以上説明した分析・測定方法は、必要に応じて、後述する触媒若しくは触媒担体を対象とする場合にも適用できる。
本実施形態の無機酸化物粉末は、触媒担体に含有して用いられると好ましい。上述したように、本実施形態の無機酸化物粉末は、上記構成を有することにより十分に優れた耐熱性を有するために、たとえ高温環境で使用される触媒の担体として採用されても、比表面積及び細孔容積の低下が十分に抑制され、Rhなどの担持金属の分散性を十分に保持することができると考えられる。その結果、該担体を備えた触媒は、高温条件下で用いられても触媒活性が維持されると考えられる。
この触媒担体中の100nm以下の粒子径を有する一次粒子は、耐久試験後に得られたものであると、この担体を用いた触媒の耐熱性が向上することなどにより、触媒活性及び触媒寿命が向上する傾向にあるので好ましい。なお、この場合の「耐久試験」の試験対象は、触媒担体又はその触媒担体上に金属を担持してなる触媒となる。
また、Alは無機酸化物のなかでも比表面積が高く、金属を高分散の状態で担持することができるので、その触媒の初期活性を高くできる傾向にある。さらに、上述したように、Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物としてZrOを用いると、該担体中への担持金属の固溶を抑制することができるので好ましい。また、希土類酸化物を構成する希土類元素が、La、Nd、Y、Pr及びTbからなる群より選ばれる1種以上の元素であると、触媒の耐熱性の向上及び触媒活性の向上の観点から好ましく、Laであると、より好ましい。
そして、これらAl、ZrO及び上記希土類酸化物(La、Nd、Y、Pr及びTbからなる群より選ばれる1種以上の元素からなる酸化物)を用いた無機酸化物粉末であって、一次粒子の80%以上が100nm以下の粒子径を有するものを触媒担体として用いると、触媒の活性が相乗的に向上する傾向にあるので特に好ましい。
本実施形態の触媒は、上述した無機酸化物粉末を担体として、その上に金属を担持して形成されたものである。かかる触媒は、十分に優れた耐熱性及び耐候性を有している。すなわち、触媒の晒される雰囲気(反応ガス)が極端に変化し、しかもその雰囲気の温度が高くても、この触媒の担体のシンタリングが発生し難く、担持金属の粒成長も十分に抑制される。その結果、この触媒は比表面積の低下が十分に抑制されると共に、金属が担持された細孔が十分に残存している。したがって、本実施形態の触媒は、そのような過酷な条件下で使用されても、活性の低下が十分に抑制される。
担持金属としては、過酷な条件においても粒成長等に起因する触媒劣化が生じ難い傾向にあるので、貴金属を用いると好ましく、Rh、Pt及びPdからなる群より選ばれる1種以上の貴金属を用いるとより好ましく、Rhを用いると一層好ましい。Rhは担持金属として用いると、元来担体中に固溶しやすいものであるので、担体中にAlとの複合酸化物を形成せず、しかも、Rhの固溶抑制効果を有するZrOを含有する本実施形態の担体上に担持されると、触媒の劣化を抑制し、触媒活性を更に向上させることができる観点からも好ましい。
金属の担持量は特に限定されず、得られる触媒の用途、反応ガス条件等により調整すればよい。例えば、担持金属としてRhを採用し、排ガス浄化触媒として用いる場合は、そのRhの担持量は、0.01〜3質量%であると、排ガス浄化触媒として有効に触媒作用を発揮できる傾向にあるので好ましい。Rhの担持量が上記下限値より少ないと、十分な触媒活性が発現しない傾向にあり、上記上限値より多いと、性能が飽和する傾向にある。そのような観点から、Rhの担持量が、0.05〜2質量%であるとより好ましく、0.1〜1質量%であると更に好ましい。
本実施形態の触媒は、その用途として特に限定されないが、低温域でHCを除去できる低温酸化触媒、NOx還元触媒、メタン酸化触媒、水素精製触媒若しくは排ガス浄化三元触媒として用いると有効に触媒作用を発揮することができ、しかも高い耐熱性及び耐候性を一層奏する傾向にあるので好ましく、同様の観点から、排ガス浄化三元触媒として用いると特に好ましい。排ガス浄化三元触媒は、高温でしかも苛酷な環境の下でその機能を十分に発揮する必要があるが、本実施形態の触媒は、十分な耐熱性及び耐候性を有しており、そのような環境下においても、触媒活性の経時低下は十分に抑制されるので、排ガス浄化三元触媒として十分に有用なものであるといえる。
また、本実施形態の触媒は、NOx吸蔵材としてLi、Na、K若しくはCsなどのアルカリ金属又はBa、Be、Mg、Ca若しくはSrなどのアルカリ土類金属を用いてもよい。かかるNOx吸蔵材は、反応ガス中のNOxを硝酸塩又は亜硝酸塩の状態で蓄えるものであり、特に排ガス浄化触媒であるリーンバーンエンジン用三元触媒として本実施形態の触媒を用いる場合に有効に用いられる。すなわち、NOx吸蔵材を用いることにより、酸素過剰雰囲気下でこれらのNOx吸蔵材に蓄えられたNOxが、還元雰囲気下でNにまで還元されて排出されるので、排ガス浄化触媒として更に有用となる。
本実施形態の触媒は、その使用形状に特に限定はなく、ハニカム形状のモノリス基材、ペレット基材あるいはフォーム基材などの基材の表面に本実施形態の無機酸化物粉末からコート層を形成し、そのコート層にRh、Pt若しくはPdなどの金属を担持して構成されてもよい。
次に、本実施形態の無機酸化物粉末及びそれを担体として用いた触媒の製造方法について説明する。
本実施形態の無機酸化物粉末の製造方法は、特に限定されることはなく、例えば以下のようにして行われる。まず、Alの水溶性化合物と、その酸化物がAlと固溶しない金属酸化物を構成する酸素以外の元素Mの水溶性化合物と、希土類元素の水溶性化合物とが溶解した混合溶液を用いて、Al前駆体、MOx前駆体及び希土類酸化物前駆体からなる沈殿である共沈生成物を析出(共沈)させる(共沈工程)。
上記各水溶性化合物としては、一般に塩が用いられ、塩としては、硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、酢酸塩などが利用できる。また塩を均一に溶解する溶媒としては、水、アルコール類が使用できる。さらに、例えば硝酸アルミニウムの原料として、水酸化アルミニウムと硝酸と水とを混合して用いてもよい。そしてこの溶液にアルカリ性溶液を添加することで、各酸化物前駆体の沈殿が析出する。アルカリ性溶液としては、アンモニア、炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム若しくは炭酸ナトリウムなどを溶解した水溶液又はアルコール溶液を用いることができる。
それらのアルカリ性溶液のなかで、焼成時に揮散するアンモニア若しくは炭酸アンモニウムを溶解した水溶液又はアルコール溶液がより好ましい。なお、アルカリ性溶液のpHは9以上であると、各酸化物前駆体の析出反応を促進するのでより好ましい。なお、各酸化物の前駆体は、各酸化物を構成する酸素以外の元素の水酸化物、炭酸塩若しくは硝酸塩などである。
従来の無機酸化物粉末を共沈法による得る場合には、その前駆体を共沈させることにより、無機酸化物粉末を構成する各種の酸化物が固溶体を形成しやすい状況にあった。しかしながら、本実施形態の無機酸化物粉末の製造方法においては、得られる無機酸化物粉末を構成する無機酸化物が、Alと、Alとは複合酸化物を形成しない金属酸化物とを含むので、共沈法を用いても、それらの酸化物が固溶体を形成し難く、更にそれらの酸化物の一次粒子同士の結合を阻害すると考えられる希土類酸化物を含むので、一層Alと、Alとは複合酸化物を形成しない金属酸化物との固溶体の形成は抑制される傾向にある。
続いて、共沈して得られた各酸化物前駆体を遠心分離し、十分に洗浄した後、蒸発乾固(仮焼成)を行う(蒸発乾固工程)ことにより、本実施形態の無機酸化物粉末を得る。この蒸発乾固工程は、大気雰囲気などの酸化雰囲気中、100〜550℃で1〜6時間程度行うと好ましい。
本実施形態の無機酸化物粉末の製造方法においては、上述の蒸発乾固工程の後に、更に600〜1200℃の酸化性雰囲気中で焼成して(焼成工程)、本実施形態の無機酸化物粉末を得ると好ましい。この焼成工程を経て得られた無機酸化物粉末は、優れた耐熱性を有する傾向にある。
上述した本実施形態の製造方法によって得られた無機酸化物粉末は、焼成工程の後に耐久試験を行っても、一次粒子の粒成長が抑制されるため、100nm以下の粒子径を有する一次粒子を80%以上含有する傾向にある
なお、上記蒸発乾固工程若しくは焼成工程により得られた無機酸化物粉末は、通常、一次粒子の粒子径が数nm程度である。
上述した無機酸化物粉末の製造方法により得られた触媒担体を原料として、本実施形態の触媒の製造方法が行われる。すなわち、本実施形態の触媒の製造方法は、その担体に金属、例えばRh、Pt若しくはPdなどの貴金属を、従来知られている含浸法などの金属担持法により、担持して行われる。例えば、コージェライト製あるいはメタル製のモノリス基体に、上述した貴金属を担持した担体を被覆するか、または、モノリス基体にこの担体を予め担持し、更に貴金属を担持して排ガス浄化用の三元触媒として使用できる。この担体に担持されて形成された触媒は、耐熱性に優れ、さらに耐硫黄被毒性、耐燐被毒性をも示す。
このような製造方法によって得られた触媒は、耐久試験後であっても、一次粒子の80%以上が100nm以下の粒子径を有する傾向にある。
なお、触媒担体による被覆方法は、例えば、触媒担体とバインダ成分とを含むスラリーを調製し、ウェットコート後焼成することにより行うことができる。バインダ成分としてはアルミナゾル、ジルコニアゾル、シリカゾルなどが例示される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態の無機酸化物粉末は、触媒担体の用途のみでなく、吸着剤又は分子ふるいなどに用いることもできる。また、本発明の無機酸化物粉末の別の実施形態において、Al、Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物、並びに希土類元素及び/又は希土類酸化物を含有し、これらのうち少なくとも、Alとの複合酸化物を形成しない金属酸化物の一次粒子の80%以上が、100nm以下の粒子径を有していてもよい。この際、その金属酸化物としてZrOを用いると、該無機酸化物粉末は一層耐熱性に優れたものとなるので好ましい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[無機酸化物粉末の調製]
(実施例1)
まず、1.6モル/Lの硝酸アルミニウム水溶液500mLと、1.46モル/Lのオキシ硝酸ジルコニル水溶液520mLと、1.63モル/Lの硝酸イットリウム水溶液25mLとを混合して混合溶液を得た。次いで、その混合溶液を十分に撹拌しながら、25%アンモニア水溶液(pH≧9)356mLと純水500mLとを混合した水溶液に添加することにより、Al、ZrO及び希土類酸化物の前駆体である各水酸化物析出物を共沈させて得た。
得られた水酸化物析出物を遠心分離し、続いて十分に洗浄した後、大気雰囲気中、400℃で5時間保持して蒸発乾固した。そして、大気雰囲気中、700℃で5時間焼成することにより、実施例1の無機酸化物粉末を得た。この無機酸化物粉末中のAl/ZrO/Yの組成比は、モル比で1/1.9/0.05であった。
(実施例2)
実施例1において得られた無機酸化物粉末を、更に大気雰囲気中、1000℃で5時間焼成することにより、実施例2の無機酸化物粉末を得た。
(実施例3)
実施例1において得られた無機酸化物粉末を、更に水素5体積%及び窒素95体積%の混合ガス雰囲気中、1000℃で5時間焼成することにより、実施例3の無機酸化物粉末を得た。
(実施例4)
実施例1において用いた1.63モル/Lの硝酸イットリウム水溶液25mLに代えて、1.63モル/Lの硝酸ランタン水溶液25mLを用いた以外は、実施例1と同様にして実施例4の無機酸化物粉末を得た。この無機酸化物粉末中のAl/ZrO/Laの組成比は、モル基準で1/1.9/0.05であった。
(実施例5)
実施例4において得られた無機酸化物粉末を、更に大気雰囲気中、1000℃で5時間焼成することにより、実施例5の無機酸化物粉末を得た。
(実施例6)
実施例4において得られた無機酸化物粉末を、更に水素5体積%及び窒素95体積%の混合ガス雰囲気中、1000℃で5時間焼成することにより、実施例6の無機酸化物粉末を得た。
(実施例7)
実施例1において用いた1.63モル/Lの硝酸イットリウム水溶液25mLに代えて、1.63モル/Lの硝酸ネオジム水溶液25mLを用いた以外は、実施例1と同様にして実施例7の無機酸化物粉末を得た。この無機酸化物粉末中のAl/ZrO/Ndの組成比は、モル基準で1/1.9/0.05であった。
(実施例8)
実施例1において用いた1.63モル/Lの硝酸イットリウム水溶液25mLに代えて、1.63モル/Lの硝酸プラセオジム水溶液25mLを用いた以外は、実施例1と同様にして実施例8の無機酸化物粉末を得た。この無機酸化物粉末中のAl/ZrO/Prの組成比は、モル基準で1/1.9/0.05であった。
(実施例9)
実施例1において用いた1.63モル/Lの硝酸イットリウム水溶液25mLに代えて、1.63モル/Lの硝酸テルビウム水溶液25mLを用いた以外は、実施例1と同様にして実施例9の無機酸化物粉末を得た。この無機酸化物粉末中のAl/ZrO/Tbの組成比は、モル基準で1/1.9/0.05であった。
(実施例10)
実施例7において得られた無機酸化物粉末を、更に水素5体積%及び窒素95体積%の混合ガス雰囲気中、1000℃で5時間焼成することにより、実施例10の無機酸化物粉末を得た。
(比較例1)
硝酸イットリウム水溶液を用いない以外は実施例1と同様にして、比較例1の無機酸化物粉末を得た。
(比較例2)
硝酸アルミニウム水溶液を用いない以外は実施例1と同様にして、比較例2の無機酸化物粉末を得た。
[貴金属を担持した触媒の調製]
(実施例11)
実施例1において得られた無機酸化物粉末20gをイオン交換水100mLに混合し、更に30g/Lの硝酸ロジウム(Rh(NO)水溶液2mLを混合した。これを蒸発乾固して、無機酸化物粉末100g上にRh0.3gを含浸担持し、次いで、大気雰囲気中、300℃で3時間焼成することにより、実施例11のRh担持触媒を得た。
(実施例12〜20)
実施例1において得られた無機酸化物粉末に代えて実施例2〜10において得られた無
機酸化物粉末を用いた以外は実施例11と同様にして、実施例12〜20のRh担持触媒をそれぞれ得た。
(比較例3、4)
実施例1において得られた無機酸化物粉末に代えて比較例1、2において得られた無機酸化物粉末を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例3、4のRh担持触媒をそれぞれ得た。
<耐久試験>
実施例11〜20及び比較例1、2のRh担持触媒を、圧粉成型、粉砕して粒径0.5〜1mm程度に整粒し、ペレット状のRh担持触媒をそれぞれ得た。
次いで、得られたペレット状のRh担持触媒1.5gを、それぞれ耐久試験装置の所定位置に配置した。そして、ガスの触媒層入口温度を1000℃、SV(空間速度)を10000/時間に設定し、表2に示す組成を有するリッチガス(濃混合気を燃焼させることにより発生する排ガス)のモデルガスを1分間、リーンガス(希薄混合気を燃焼させることにより発生する排ガス)のモデルガスを5分間、それぞれ交互に触媒層に流通させる耐久試験を5時間行った。
Figure 0004352897
<触媒活性評価>
上記耐久試験を行った後の実施例11〜20及び比較例1、2のそれぞれのRh担持触媒を配置した触媒層に、表3に示す組成を有する理論空燃比(ストイキ)の定常モデルガスを、SV=400000/時間で流通し、ガスの触媒層入口温度を100℃から500℃に12℃/時間の昇温速度で上昇させた。そして、モデルガス中のNO、CO及びCHのそれぞれの成分が50%転化した際のガスの触媒層入口温度(T50;℃)を確認した。その触媒層入口温度結果を表4に示す。
Figure 0004352897
Figure 0004352897
上記耐久試験後の実施例12、14、17の触媒について、FE−STEMにより一次粒子の状態を観察した。その結果、ZrOを主成分とする一次粒子については、いずれの実施例の触媒においても、30nm程度以下の粒子径を有する一次粒子を明確に確認することができた。一方、Alを主成分とする一次粒子については、ZrOを主成分とする一次粒子ほど明確な結晶としては観察されなかったが、いずれの実施例においても、ZrOとAlとが互いに介在している様子を確認することができた。Rhについては、STEM像としては確認できなかったが、EDXの分析結果から、いずれの実施例の触媒においても、ZrOを主成分とする部分及びAlを主成分とする部分の両方に分け隔てなく担持されていることが確認された。また、希土類元素(希土類酸化物)の存在位置は、EDXの結果から、実施例4の場合すなわちLa(La)の場合、Alを主成分とする一次粒子及びZrOを主成分とする一次粒子の両方に固溶していることが明らかになった。また、実施例12、17の場合すなわちY(Y)、Nd(Nd)の場合は、ZrOを主成分とする一次粒子にのみ固溶していることが明らかになった。
本発明にかかる無機酸化物粉末のFE−STEM像の模式図である。
符号の説明
1…無機酸化物粉末(試料)、12、14、16、18…一次粒子、22、24、25、26、27、28…二次粒子。

Claims (14)

  1. Alからなる一次粒子と、ZrO、SiO及びTiOのうち1種若しくは2種以上の金属酸化物からなる一次粒子と、希土類元素及び/又は希土類酸化物と、を含有する二次粒子、を含み、
    前記二次粒子において、前記Alからなる一次粒子と前記金属酸化物からなる一次粒子とが互いに介在した状態で分散しており
    低温酸化触媒、NOx還元触媒、メタン酸化触媒、水素精製触媒又は排ガス浄化三元触媒用の触媒担体として用いられることを特徴とする無機酸化物粉末。
  2. Alと前記金属酸化物を構成する金属との含有比が、モル基準で1:5〜5:1であることを特徴とする請求項1に記載の無機酸化物粉末。
  3. 前記二次粒子は、Alと前記金属酸化物を構成する金属との含有比がモル基準で1:7〜7:1である、請求項1又は2に記載の無機酸化物粉末。
  4. 前記二次粒子を50原子%以上含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末。
  5. 前記Alからなる一次粒子及び前記金属酸化物からなる一次粒子のうちの、1μm四方の分析範囲におけるFE−STEM及びEDXに基づいて決定される粒子径が100nm以下である一次粒子を、Alと前記金属酸化物を構成する金属とのモル比が原料におけるAlと前記金属とのモル比に対して±20%以内の誤差となるように、含む二次粒子の含有割合が、前記1μm四方の分析範囲において、その分析範囲に存在する二次粒子の50原子%以上となるように調節されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末。
  6. 前記Alからなる一次粒子及び前記金属酸化物からなる一次粒子のうちの、耐久試験後の1μm四方の分析範囲におけるFE−STEM及びEDXに基づいて決定される粒子径が100nm以下である一次粒子を、Alと前記金属酸化物を構成する金属とのモル比が原料におけるAlと前記金属とのモル比に対して±20%以内の誤差となるように、含む二次粒子の含有割合が、前記1μm四方の分析範囲において、その分析範囲に存在する二次粒子の50原子%以上となるように調節されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末。
  7. 前記希土類酸化物の少なくとも一部が、前記Al、又は前記金属酸化物、に固溶していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末。
  8. 前記金属酸化物が、ZrOであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末。
  9. 前記希土類元素及び/又は前記希土類酸化物を構成する希土類元素がLa、Nd、Y、Pr及びTbからなる群より選ばれる1種以上の元素であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末。
  10. Al化合物と、Zr、Si及びTiのうち1種若しくは2種以上の金属の化合物と、希土類化合物と、の共沈生成物を得る共沈工程と、前記共沈生成物を600〜1200℃の酸化性雰囲気中で焼成する焼成工程と、を経て形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末を含有することを特徴とする低温酸化触媒、NOx還元触媒、メタン酸化触媒、水素精製触媒又は排ガス浄化三元触媒用の触媒担体。
  12. 請求項11に記載の触媒担体上にRh、Pt及びPdからなる群より選ばれる1種以上の貴金属を担持してなることを特徴とする、低温酸化触媒、NOx還元触媒、メタン酸化触媒、水素精製触媒又は排ガス浄化三元触媒として用いられる触媒。
  13. 前記貴金属がRhであることを特徴とする請求項12記載の触媒。
  14. 排ガス浄化に用いられることを特徴とする請求項12又は13に記載の触媒。
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