JP4351502B2 - 電磁界鋳造装置及び電磁界鋳造方法 - Google Patents

電磁界鋳造装置及び電磁界鋳造方法 Download PDF

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本発明は、鋳型の周囲に設けた電磁コイルに交流電流を流して、鋳型と溶融金属との間の潤滑と鋳片の表面性状の改善を図りながら、溶融金属を鋳造する電磁界鋳造装置と電磁界鋳造方法に関するものである。より詳細には、電磁界鋳造装置の電磁コイルへの交流電流の供給装置及び供給方法に関する。
電磁力を利用する電磁鋳造法は、チタン(Ti)やアルミニウム(Al)等の軽い金属では既に連続鋳造法として実用化されており、鋼やその他の金属にも応用が広がりつつある。
この連続鋳造は、水等で冷却される鋳型内に溶湯を連続的に注入すると共に、この溶湯を鋳型内で凝固させながら連続的に引き取ることで行われている。
そして、この溶湯の酸化防止と、鋳型と凝固殻との間の滑りの改善のために、鋳型潤滑剤(モールドパウダー:潤滑用粉末)を溶湯上面に添加し、また、凝固殻(凝固シェル)が鋳型から剥離するのを促進するために、鋳型を連続的又は間欠的に上下振動(オシレーション)している。
しかしながら、この上下振動により、溶湯を囲む鋳型潤滑剤に圧力変動が生じるため、鋳片の表面に凹凸(オシレーションマーク)が形成され、表面品質が低下するという問題がある。
そのため、鋳型の周囲に電磁コイルを設けて、この電磁コイルに交流電流を連続的に通電して、この交流電流によって発生する電磁力、即ち、ピンチ力と呼ばれる溶湯中心方向に作用するローレンツ力を利用して、周期的に上下振動する鋳型内に注入された溶融金属を凸状に盛り上げて、鋳型と凝固殻との間への鋳型潤滑剤の流入を良好にして鋳片表面を改善しながら、連続的に下方に引き抜く方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、鋳型の上下振動を行わずに、鋳型内の溶融金属に電磁力を与える際に、交流電流をパルス状にして電磁コイルに供給することによって、溶湯に発生する電磁力を間欠的なものにして、溶湯表面(メニスカス)を周期的に凸状に盛り上げて、凝固殻と鋳型との間への鋳型潤滑剤の流入を促進し、表面性状の改善を図る方法も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
更に、鋳型に機械的な上下振動を印加して連続鋳造を行うと共に、この上下振動に同期させて電磁コイルへ供給する交流電流をパルス状に印加し、鋳型内の溶融金属に間欠的に電磁力を作用させることによって、初期凝固部における鋳型と鋳片の接触圧を間欠的に低減させ、これによって、オシレーションマークの原因となる凝固殻の折れ込みと溶融金属のオーバーフローを制御し、鋳片表面性状の大幅な改善を図ることも提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
更に、複数ストランドの連続鋳造装置において、1台の高周波電源装置を用いて、各ストランドの通電コイル(電磁モールドコイル)に高周波電流を順次間欠的に位相をずらして流し、各ストランドにおいて順次間欠的に高周波電磁場を印加しながら鋳造を行うことにより、設備スペース及び設備費の低減と省電力と表層性状の改善を図る装置も提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
これらの連続鋳造では、鋳型上部の周囲に電磁コイルを配置し、この電磁コイルに所定の周波数の交流電流を流すことによって、溶湯を誘導加熱すると共に、初期凝固部に溶湯の中心方向に向かうピンチ力を発生させ、このピンチ力により、鋳型と鋳片表面の接触圧力を低下させて、鋳造速度を増加して生産性を向上すると共に、初期凝固の状態を改善し、オシレーションマーク等の鋳片表面性状の大幅な改善を図っている。
しかしながら、1台の高周波電源装置を用いて複数ストランドの通電コイル(電磁モールドコイル)に高周波電流を流す連続鋳造装置においては、高周波電源装置を常時連続的に高周波電流が通電可能な状態にしておいて、電源切り換え装置により通電先の各通電コイルを切り換えて通電しているため、通電先の通電コイルの数によって、各通電コイルへの通電時間の割合が決まってしまい、それに外れるようなきめ細かいデューティ(Duty)制御を行うことができないという問題がある。
また、通電コイルが1台しかない電磁界鋳造装置の場合には、共振型インバータを使用した変調運転ができず、規模やマーケットの大きいスラブ連続鋳造に適用できないという問題がある。
特開昭52−32824号公報 特開平64−83348号公報 再公表96/005926号公報 特開平8−168851号公報
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、鋳型の周囲に設けた電磁コイルにパルス状の交流電流を流しながら、鋳造する電磁界鋳造装置及び電磁界鋳造方法において、各電磁コイルに供給するパルス状の交流電流をよりきめ細かく制御できる電磁界鋳造装置及び電磁界鋳造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の電磁界鋳造装置は、鋳型の周囲に配置した電磁コイルにパルス状の交流電流を供給しながら鋳造する電磁界鋳造装置において、前記電磁コイルと電気的に並列に接続されているダミーコイルと、共振型インバータの交流電流の出力を複数系統のパルス状の交流電流の出力にタイムシェアリングするタイムシェアリング手段を備えて、これらのパルス状の交流電流の出力を前記電磁コイルと前記ダミーコイルへ供給するように構成される。
そして、本発明の電磁界鋳造方法は、前記の電磁界鋳造装置を用いて、鋳型の周囲に配置した電磁コイルに交流電流を供給しながら鋳造する際に、共振型インバータの交流電流の出力を複数系統のパルス状の交流電流の出力にタイムシェアリングして、前記電磁コイルへ供給すると共に前記複数系統の内の少なくとも一系統の出力をダミーコイルに流すように構成される。
なお、このタイムシェアリング手段は、インバータの出力側と電磁コイルの間に設けられたスイチィング素子と、このスイチィング素子の導通を制御する制御手段とで形成される。
これらの構成では、鋳型の周囲に配置した電磁コイルの数よりも、タイムシェアリングするパルス状の交流電流の系統数を多くして、鋳型周辺の電磁コイルとダミーコイルに供給する。この鋳型周辺の電磁コイルに供給されたパルス状の交流電流は、それぞれの鋳型で誘導加熱及びピンチ力の発生に消費される。
そして、少なくとも1系統をダミーコイルに流すことができるので、タイムシェアリングの自由度が大きくなり、各電磁コイルへ流すパルス給電の継続時間と休止時間をきめ細かく設定して誘導加熱及びピンチ力の発生を制御することができるようになる。
また、電磁コイルが1系統のみの電磁界鋳造装置であっても、共振型インバータをON/OFFさせることなく、タイムシェアリングによって電磁コイルへのパルス状の交流電流の供給を円滑に行うことができるようになる。
そして、この交流電流の発生は、インバータを使用して三相交流電流を整流して直流電流とし、この直流電流を高周波の交流電流に変換することが多くの場合で行われているが、本発明のように、共振用コンデンサを有する共振型インバータを使用すると、コイルの無効電流をコンデンサで補償しているので、インバータ容量を従来のインバータの約3分の1に低減させて、電力消費量を著しく減少でき、鋳造コストを低減することができる。
なお、この共振型インバータを、電磁コイルへの給電用インバータとして使用してON/OFF制御すると、図7に示すように、立ち上がりが穏やかな特性を持つため、ONした時に直ぐに所定の電力にならないが、本発明ではタイムシェアリングしているので、共振型インバータをON/OFFさせることが無くなり、ON状態を継続して安定した交流電流を連続して発生することになる。そのため、共振型インバータのON時の緩慢な立ち上がりの問題を回避できる。
そして、電磁コイルにパルス状の交流電流を供給する電磁界鋳造装置には、鋳型を上下振動するタイプと、鋳型を上下振動しないタイプとがあり、本発明はどちらのタイプにも適用できるが、鋳型を上下振動するタイプに適用する場合には、上記の電磁界鋳造装置及び電磁界鋳造方法において、鋳型を上下振動すると共に、タイムシェアリング手段が共振型インバータの交流電流の出力を、前記上下振動に同期させてタイムシェアリングするように構成される。
この構成によれば、この上下振動に、交流電流のタイムシェアリングのパルスを同期させることにより、凝固殻の剥離、及び、凝固殻と鋳型との間への鋳型潤滑剤の円滑な流入をより促進できる。そのため、鋳片表面性状の大幅な改善を図ることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る電磁界鋳造装置及び電磁界鋳造方法によれば、エネルギー効率が良い1台の共振型インバータから複数の系統のパルス状の交流電流にタイムシェアリングして、各系統のパルス状の交流電流を鋳型用の電磁コイルとダミーコイルに流すことができるので、タイムシェアリングの自由度が大きくなり、各電磁コイルへ流すパルス給電の継続時間と休止時間やその位相等をきめ細かく設定することができる。
特に、1系統の電磁コイルしか持たない電磁界鋳造装置においても、共振型インバータをON/OFFさせることなく、ダミーコイルとタイムシェアリング手段によって電磁コイルへのパルス状の交流電流の供給を円滑に行うことができる。
以下図面を参照して、本発明に係る実施の形態の電磁界鋳造装置及び電磁界鋳造方法について説明する。
最初に、図1に示す第1の実施の形態の電磁界鋳造装置10について説明する。この電磁界鋳造装置10は、鋳型20用の電磁コイル31が1系統のみの電磁界鋳造装置であり、冷却水Wで冷却される鋳型20と、電磁コイル31と、ダミーコイル32と、この鋳型20と電磁コイル31を上下振動させる図示しない振動機と、電磁コイル31とダミーコイル32に交流電流を供給する電源部50とからなる。この電磁コイル31には電源部50からケーブル33を経由して交流電流が供給される。
また、この鋳型20は、この鋳型20の上部を取り巻くように電磁コイル31が配置され、モールド21、バックプレート22、モールドフランジ23、モールド冷却水取り出し口24等を有して構成される。
この鋳型20は、その上部で、スライディングノズル11を有するタンデシュ12から注湯ノズル13経由で落下してくる溶湯Mを受け、下部から冷却固化したビレットやスラブ等の鋳片Bを出す。そのため、下部側には、図示しない鋳片引き出し装置が設けられ、鋳造された鋳片Bを連続的に引き出すように構成される。
電源部50は、図2に示すように、三相交流電源51と共振型インバータ52とタイムシェアリング手段53とを有して構成され、このタイムシェアリング手段53は図示しない制御装置で制御されるスイッチング素子53a〜53dで形成され、図3に示すように、共振型インバータ52の交流電流の出力をタイムシェアリング(時分割)して、パルス状の交流電流の出力にして、その一方の系統を電磁コイル31に、他方の系統をダミーコイル32に給電する。
この鋳型20は、電磁コイル31と共に、振動機40により振幅が片振幅0.5mm〜10mm程度、例えば2mm程度で、振動数が1〜10Hz程度、例えば2Hz程度で上下振動(オシレーション)するように構成される。
また、電磁コイル31には、所定の周波数の交流電流が供給されるが、上下振動に同期させてピンチ力Fpを発生させるために、この上下振動に同期させて、タイムシェアリング手段53により、交流電流を電磁コイル31とダミーコイル32に対して時分割して供給する。
図3(a)に示すように、電磁コイル31とダミーコイル32に交流電流を同じ時間間隔で時分割して供給し、例えば、上下振動を2Hzとすると、0.25sの間、電磁コイル31に供給、次の0.25sの間ダミーコイル32に供給し、これを0.5sの周期で繰り返す。
なお、電磁コイル31に供給する交流電流の時間をよりきめ細かく制御する場合には、図3(b)や図3(c)に示すように、電磁コイル31とダミーコイル32に供給する時間(パルス幅)を異ならせて、必要な時間だけ電磁コイル31に交流電流を供給し、残りの時間の交流電流をダミーコイル32に供給する。
そして、この場合に、タイムシェアリングされたパルス状の交流電流の他方がダミーコイル32に流されるが、ダミーコイル32には寸法上の制約等が無いために低電力化を図ることができ、その上、このダミーコイル32では誘導加熱やピンチ力の発生を行わないので、電力消費は少なく、大きな電力損失とはならない。
次に、この電磁界鋳造装置10における電磁界鋳造方法について説明する。
この電磁界鋳造装置10においては、スライディングノズル11を開けるとタンデシュ12から1500℃程度の溶湯Mが注湯ノズル13を経由して、鋳型20に入る。
図1に模式的に示すように、この鋳型20の溶湯Mの表面(メニスカス)Mfは鋳型潤滑剤(モールドパウダー)Pで覆われる。この鋳型潤滑剤Pは、半凝固鋳片と鋳型内面との間の潤滑を良好にして、鋳型内面の摩耗軽減、熱的・機械的な衝撃の緩和、溶湯表面の保温と溶湯の酸化防止、不純物の溶解吸収等の大きな役割を果たす。
そして、鋳型20内に注湯された溶湯Mは、鋳型20が水冷されているため、鋳型20に接する面から冷却され、下降につれて、表面Bfから内部に向かって固まっていき、鋳片Bとなり、下部から連続的に引き抜かれる。
この冷却に際して鋳型20と電磁コイル31は、図示しない振動機により連続的に上下振動されると共に、電磁コイル31には、電源部50のタイムシェアリング手段53により、共振型インバータ52の交流電流を上下振動に同期して時分割した交流電流を流す。
この上下振動によって、凝固殻(凝固シェル)が鋳型20から剥離するのを促進し、また、更に、交流磁場をパルス状にして付与することによって、溶湯Mに発生するピンチ力Fpを上下振動に同期して間欠的に作用させ、凝固殻と鋳型20との間への鋳型潤滑剤Pの円滑な流入を促進する。
このピンチ力Fpは、電磁コイル31に流した交流電流によって発生する交番磁界と、磁束の変化により溶湯内部に誘導される渦電流により発生するローレンツ力であり、水平方向に鋳型20を周回する電磁コイル31が発生する磁束の向きは、溶湯表面に実質上直交する上下方向となり、ピンチ力Fpは、溶湯中央に向かう力となる。
以上の構成の電磁界鋳造装置10及び電磁界鋳造方法によれば、電磁界鋳造において、鋳型20の上下振動によって、凝固殻の剥離を促進でき、また、溶湯Mに発生するピンチ力Fpを上下振動に同期して間欠的に作用させることによって、凝固殻と鋳型20との間への鋳型潤滑剤Pの円滑な流入を促進できるので、鋳片表面性状の大幅な改善を図ることができる。
また電源部50において、共振インバータ52をON/OFFせずにタイムシェアリングして給電することにより、共振インバータ52におけるON時の緩慢な立ち上がりの問題を回避できる。そして、電磁コイル31へ供給する交流電流を共振型インバータ52を使用することにより、インバータ容量を従来のインバータを使用した場合の約3分の1に低減させることができる。
そして、特に、ダミーコイル32を設けて、タイムシェアリング手段53でタイムシェアした電流の一部である他の系統をこのダミーコイル32に流すことができるので、電磁コイルが1系統のみの電磁界鋳造装置であっても、共振型インバータをON/OFFさせることなく、タイムシェアリングによって電磁コイルへのパルス状の交流電流の供給を円滑に行うことができる。その上、タイムシェアリングの自由度が大きくなり、電磁コイル31へ流すパルス給電の継続時間と休止時間をきめ細かく設定することができる。そのため、電力消費量を著しく減少でき、鋳造コストの低減を図ることができる。
次に、図4に示す第2の実施の形態の電磁界鋳造装置10Aについて説明する。 この電磁界鋳造装置10Aでは、鋳型が第1鋳型20Aと第2鋳型20Bとの2つあり、第1鋳型20A用の第1電磁コイル31Aと第2鋳型20B用の第2電磁コイル31Bとダミーコイル32が備えられている。
また、振動機も第1鋳型20Aと第1電磁コイル31Aを上下振動させる図示しない第1振動機と、第2鋳型20Bと第2電磁コイル31Bを上下振動させる図示しない第2振動機を備えて形成される。
これらの鋳型20A,20Bや電磁コイル31A,32A、ダミーコイル32は、それぞれ、第1の実施の形態と同様に形成される。
但し、第1電磁コイル31A、第2電磁コイル31B、ダミーコイル32に交流電流を供給する電源部50は一つで形成され、この電源部50は、第1の実施の形態と同様に、図5に示すように、三相交流電源51と共振型インバータ52とタイムシェアリング手段53とを有して構成され、このタイムシェアリング手段53は図示しない制御装置で制御されるスイッチング素子53a〜53fで形成される。
この電磁界鋳造装置10Aにおいては、第1鋳型20Aの上下振動と第2鋳型20Bの上下振動と同期させるが。位相は互いに異なってくる。
そして、共振型インバータ52の出力を、第1鋳型20A及び第2鋳型20Bの上下振動に同期させて、タイムシェアリングする。このタイムシェアリングによって、発生する一方のパルス状の交流電流を第1電磁コイル31Aに、他方のパルス状の交流電流を第2電磁コイル31Bに供給することにより、各鋳型20A,20Bにおける上下振動に対して、同じ位相遅れで、交流電流をパルス給電できる。
なお、図6に、第1電磁コイル31Aと第2電磁コイル31Bに交流電流を供給する時間と、ダミーコイル32に交流電流を流す時間とを異ならせた場合の例を示すが、同じであってもよい。
図6(a)では、第1電磁コイル31A,第2電磁コイル31B,ダミーコイル32と順次交流電流を供給しているが、図6(b)では、第1電磁コイル31A,第2電磁コイル31Bの位相が逆位相になるように、第1電磁コイル31A,ダミーコイル32、第2電磁コイル31B,ダミーコイル32と順次交流電流を供給している。このように、ダミーコイル32に交流電流の一部を流すことができるので、第1電磁コイル31A,第2電磁コイル31Bへ交流電流を流す時間や位相を幅広く変化させることができる。
つまり、第1鋳型20Aの第1電磁コイル31Aに対して、図6(b)に示すように、上側のパルス状交流電流を供給し、第1鋳型20Aと逆位相(180度遅れた)の上下振動をしている第2鋳型20Bの第2電磁コイル31Bに対して、第2段目の逆位相(180度遅れた)のパルス状交流電流を供給すると、各鋳型20A,20Bにおける上下振動に対して、同じ位相遅れのパルス状の交流電流を給電できることになる。
この場合には、タイムシェアリングした両方のパルス状の交流電流により、それぞれの鋳型20A,20Bで、溶湯の誘導加熱やピンチ力Fpを発生することができる。
この第2の実施の形態における電磁界鋳造は、第1鋳型20Aと第2鋳型20Bのそれぞれで第1の実施の形態と同様に行われ、同様の効果を奏することができる。
そして、この第2の実施の形態においては、特に、電源部50において、エネルギー効率が良い1台の共振インバータ52で、2系統の第1鋳型20Aと第2鋳型20Bの電磁コイル31A,31Bの両方にパルス状の交流電流を給電することができるので、コストダウンできる。
これらの第1の実施の形態や第2の実施の形態においては、一つの鋳型(もしくはストリーム)を持つストランドと、同じく二つの鋳型(もしくはストリーム)を持つストランドで説明したが、その他の鋳型(もしくはストリーム)の数やストランドの数の装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記の実施の形態では、鋳型を上下振動するタイプについて説明したが、鋳型を上下振動しないタイプにおいても、上記と同様に、共振型インバータの出力である交流電流をタイムシェアリングしてパルス状の交流電流にして、電磁コイルとダミーコイルに給電することができるので、タイムシェアリングの自由度が大きくなり、電磁コイルへ流すパルス給電の継続時間と休止時間をきめ細かく設定することができる。
また、共振型インバータのON時の緩慢な立ち上がりの問題を回避しながら、インバータ容量を従来のインバータを使用した場合の約3分の1に低減して、電力消費量を著しく減少できる。
従って、電力消費量を著しく減少でき、鋳造コストの低減を図ることができる。
本発明に係る第1の実施の形態の電磁界鋳造装置の構成図である。 本発明に係る第1の実施の形態の電源部の構成図である。 本発明に係る第1の実施の形態のパルス状の交流電流のタイムシェアリングの例を示す図である。 本発明に係る第2の実施の形態の電磁界鋳造装置の構成図である。 本発明に係る第2の実施の形態の電源部の構成図である。 本発明に係る第2の実施の形態のパルス状の交流電流のタイムシェアリングの例を示す図である。 共振型インバータをON/OFFしたときのパルス状の交流電流の例を示す図である。
符号の説明
10,10A 電磁界鋳造装置
20,20A,20B 鋳型
31,31A,31B 電磁コイル
32 ダミーコイル
33 ケーブル
50 電源部
51 三相交流電源
52 共振型インバータ
53 タイムシェアリング手段
53a〜53f スイッチング素子

Claims (4)

  1. 鋳型の周囲に配置した電磁コイルにパルス状の交流電流を供給しながら鋳造する電磁界鋳造装置において、前記電磁コイルと電気的に並列に接続されているダミーコイルと、共振型インバータの交流電流の出力を複数系統のパルス状の交流電流の出力にタイムシェアリングする手段として、インバータの出力側と電磁コイルの間に設けられたスイチィング素子と、このスイチィング素子の導通を制御する制御手段とで形成されるタイムシェアリング手段を備えて、これらのパルス状の交流電流の出力を前記電磁コイルと前記ダミーコイルへ供給することを特徴とする電磁界鋳造装置。
  2. 前記鋳型を上下振動すると共に、前記タイムシェアリング手段が前記共振型インバータの交流電流の出力を、前記上下振動に同期させてタイムシェアリングすることを特徴とする請求項1記載の電磁界鋳造装置。
  3. 請求項1に記載の電磁界鋳造装置を用いて、鋳型の周囲に配置した電磁コイルに交流電流を供給しながら鋳造する際に、共振型インバータの交流電流の出力を複数系統のパルス状の交流電流の出力にタイムシェアリングして、前記電磁コイルへ供給すると共に前記複数系統の内の少なくとも一系統の出力をダミーコイルに流すことを特徴とする電磁界鋳造方法。
  4. 前記鋳型を上下振動すると共に、前記タイムシェアリング手段が前記共振型インバータの交流電流の出力を、前記上下振動に同期させてタイムシェアリングすることを特徴とする請求項3に記載の電磁界鋳造方法。
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