JP4350063B2 - 電動機制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、振動またはノイズを伴う基準位置信号を入力とする基準位置信号同期型自動制御装置に関し、特に、振動またはノイズを伴う基準位置信号を入力とする電動機制御装置に関する。
従来の電動機制御装置を含む制御システムとして、特許文献1に記載のものが知られている。この制御システムは、図6に示すように、プレス機械1の上部には回転自在に支承されたクランク軸2が設けられており、このクランク軸2の下方には本体フレーム1aに対して上下動自在に支承されたスライド3が配設されている。このスライド3は、クランク軸2の一部に設けられた偏心部に組み込まれた連結棒4と連結されており、クランク軸2の回転により連結棒4を介して上下動するようになっている。スライド3の下面には所定数の上金型6aが取り付けられており、また、本体フレーム1aの下部に設けられたボルスタ5の上面には上金型6aと同数の下金型6bが組み付けられている。そして、これらの一対の上金型6aと下金型6bにより一組の加工ステーションを構成している。通常のトランスファプレスでは、複数の加工ステーションを有している。また、クランク軸2の回転軸には、クランク角度を検出するクランク角度検出器9が取り付けられており、このクランク角度検出器9により検出されたクランク角度信号は後述する制御器10に入力される。
さらに、これらの複数の加工ステーション間でワークを搬送するトランスファフィーダは、ワーク搬送用の把持具が取り付けられているトランスファフィードバー8と、このトランスファフィードバー8を所定の2次元または3次元のモーションで駆動するサーボモータ7と、このサーボモータ7を所定の2次元または3次元のモーションカーブに従ってスライド3に同期させて制御する制御器10とを備えている。なお、前記トランスファフィーダは、1個のサーボモータ7を回転させることによって、カム等を用いて機械的にトランスファフィードバー8の2次元または3次元のモーションを制御するものであってもよく、あるいは、2次元または3次元のモーションの各軸に対応する前記サーボモータ7をそれぞれ有してこの複数軸のサーボモータ7を回転させることによって、電気的にトランスファフィードバー8の2次元または3次元のモーションを制御するものであってもよい。
図7に示すように、クランク角度検出器9は、クランク軸2の回転角度を検出し、クランク角度信号として制御器10に出力する。制御器10は、例えば、マイクロコンピュータを主体としたコンピュータ装置により構成される。この制御器10は、前記クランク角度信号を入力して後述のような所定の処理を行い、入力したクランク角度信号に含まれる振動成分を除去したクランク角度信号を生成すると共に、この除去処理に伴うクランク角度のズレ量の積算値を演算し、このズレ量積算値に基づいて前記生成したクランク角度信号を補正し、この補正信号によってサーボモータ7の指令値を演算して出力する。制御器10は、このような各処理を行う速度信号変換手段11と、振動成分除去手段12と、位置信号変換手段13と、ズレ量積算手段14と、ズレ量補正手段15と、モータ指令値演算手段16とを備えている。
速度信号変換手段11は、クランク角度検出器9が検出したクランク角度信号P1(電動機の基準位置信号に相当する)に基づいて、クランク角度の速度信号、すなわちクランク角度の微分信号を生成する。この処理方法は、例えば、所定のサンプリング時間毎に入力したクランク角度を記憶し、各サンプリング時のクランク角度と前回サンプリング時のクランク角度との差を角度変化分として演算し、この所定時間毎の角度変化分を前記クランク角度の微分信号として処理するようにしてもよい。このとき、入力したクランク角度の振動成分は、トランスファ加工時に発生するスライド3の振動によるものであり、上記の速度信号にはこの振動成分の微分値に相当する信号が含まれる。
振動成分除去手段12は、このクランク角度の速度信号に含まれている振動成分を除去してクランク角度の滑らかな変化に変換するすべりクラッチのような機能を有している。この変換方法としては、例えば、所定の許容値以上の大きな速度値のときにこの許容値に制限するようにしてもよい。したがって、急激なクランク角度の変化が無くなるが、本振動成分除去処理により本来のクランク角度とのズレが生じることになる。振動成分除去手段12は、この変換されたクランク角度の滑らかな変化に対応する速度信号を位置信号変換手段13に出力する。
位置信号変換手段13は、この滑らかな変化に変換された速度信号を元のクランク角度信号P1に相当する位置信号P2に変換する。ここで、この変換処理は、例えば、前記速度信号変換手段11の速度信号変換処理と反対の処理を行うようにすればよい。
ズレ量積算手段14は、所定のサンプリング時間毎に、クランク角度検出器9から入力した前記クランク角度信号P1と、位置信号変換手段13から入力した、振動成分が除去された位置信号P2との差をクランク角度のズレ量として演算し、このズレ量を積算する。そして、このズレ量の積算値をズレ量補正手段15に出力する。
ズレ量補正手段15は、このズレ量積算値に基づいて前記位置信号P2の補正値Eを算出する。この補正値Eの算出方法としては、例えば、このズレ量積算値が所定値以上となったときに、この所定値よりも小さく、かつ、クランク角度の急激な変化とならない程度の微小量を補正値Eとして算出することができる。このとき、ズレ量積算値からこの補正値Eの分だけが減算される。そして、ズレ量補正手段15は、この補正値Eを前記位置信号P2に加算し、補正されたクランク角度信号P3を生成し、このクランク角度信号P3をモータ指令値演算手段16に出力する。
モータ指令値演算手段16は、このクランク角度信号P3に対応して、予め設定している所定のモーションカーブに沿ってトランスファフィードバー8が動作するように、サーボモータ7の指令値を演算する。前述のように、トランスファフィーダの2次元または3次元のモーションが機械的な駆動によっても、または電気的な駆動によっても、いずれでもよいが、ここでは、電気的にモーションを制御する場合を説明する。この場合には、トランスファフィードバー8のモーションは、トランスファ加工をする成型品の形状に対応して2次元または3次元の動作ができるように、予め複数のモーションカーブとして設定され、このモータ指令値演算手段16により記憶されている。このモーションカーブは、例えば2次元動作の場合には、それぞれクランク角度に対応した、ワーク搬送用のアドバンス・リターンダイアグラム17と、ワークを把持または解放するためのクランプ・アンクランプダイアグラム18の2系統から形成されている。また、例えば3次元動作の場合は、上記2次元動作の2系統のダイアグラムに加えて、ワークを下金型6bより持ち上げて次の加工ステーションの下金型6bの上に置くためのアップ・ダウンダイアグラム19の3系統から形成されている。これらのモーションカーブには、図7に示すように、クランク角度に対応して、2次元または3次元の動作方向に相当する各軸のサーボモータ7のストローク値(位置データ)が表されている。
モータ指令値演算手段16は、これらのモーションカーブに基づいて、前記クランク角度信号P3に対応する各軸の目標位置と現在位置とを比較して、この差が小さくなるように速度指令値を演算し、この演算した速度指令値をサーボアンプ(図示せず)に出力して各軸対応のサーボモータ7を制御する。
図5は、従来技術におけるノイズを抑制するための他の回路を示す図である。図5に示すように、角度検出器またはリニアスケールによって出力される基準位置信号にノイズがある場合、基準位置信号を単にフィルタ回路20、例えば1次遅れフィルタ回路よってノイズを除去した基準位置信号とすることが知られている。
特開平11−104899号公報
しかしながら、従来は、クランク角度信号を得るために、位置信号変換手段13の処理が、速度信号変換手段11の速度信号変換処理と反対の処理を行っているに過ぎない。このため、スライドを駆動するクランク軸を制御する電動機の位置決め精度が劣化する虞がある。
本発明の目的は、回転位置信号または直線位置信号等の基準位置信号に振動またはノイズが伴う場合であっても、電動機の位置決め精度を向上させることが可能な電動機制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、1つの基準位置信号に含まれる振動またはノイズを除去し、それに伴って発生する位置偏差を補正して新たな基準位置信号を生成し、新たな基準位置信号に基づいて、1または複数の制御軸を駆動する電動機の各位置指令値を生成し、各位置指令値と電動機の位置フィードバック信号とによって各電動機を制御する電動機制御装置において、任意の時刻におけるn回目スキャンの基準位置信号 n と、所定時間経過後のn+1回目スキャンの基準位置信号 n+1 、n-1回目スキャンの新たな基準位置信号H n-1 とを入力し、基準位置信号A n と基準位置信号A n+1 からn回目スキャンの基準速度信号 n を演算し、演算結果により得られる基準速度信号 n の速度群の平均値を演算し、演算結果により得られるn回目スキャンの平均速度信号 n が示す1スキャンあたりの基準位置変化分と、新たな基準位置信号H n-1 とを加算し、演算結果により得られるn回目スキャンの第1基準位置演算信号 n を出力する基準位置予見演算手段と、n-1回目スキャンの新たな基準位置信号H n-1 と、n-1回目スキャンの基準位置信号A n-1 とを入力し、新たな基準位置信号H n-1 から基準位置信号A n-1 を減算し、演算結果により得られるn回目スキャンの第1位置偏差信号E n を出力する第1減算器と、n回目スキャンの第1位置偏差信号E n と、n回目スキャンの第1基準位置演算信号D n とを入力し、第1位置偏差信号E n の平均値を演算し、演算結果により得られるn回目スキャンの平均位置偏差信号F n を制限し、得られる制限付き平均位置偏差信号G n を、第1基準位置演算信号D n から減算し、演算の結果得られるn回目スキャンの第2基準位置演算信号H n を新たな基準位置信号H n として出力する位置補正制御手段とを備えることを特徴とする。
さらに、好適には、基準位置予見演算手段は、n回目スキャンの前記基準位置信号Anと、所定時間経過後のn+1回目スキャンの基準位置信号An+1とを入力し、n+1回目スキャンの基準位置信号An+1からn回目スキャンの基準位置信号Anを減算し、演算結果により得られる基準位置変化値に所定時間の逆数を乗算し、演算結果により得られるn回目スキャンの基準速度信号Bnを出力する速度検出回路と、基準速度信号Bnの速度群を入力し、速度群の算術的平均値を演算し、演算結果により得られるn回目スキャンの平均速度信号Cnを出力する速度フィルタ回路と、平均速度信号Cnと、第2基準位置演算信号Hn-1を入力し、平均速度信号Cn が示す1スキャンあたりの基準位置変化分と第2基準位置演算信号Hn-1を加算し、演算結果により得られる第1基準位置演算信号Dnを出力する位置生成回路とを備えることを特徴とする。
さらに、好適には、位置補正制御手段は、第1位置偏差信号Enを入力し、第1位置偏差信号nの算術的平均値を演算し、演算結果により得られる平均位置偏差信号Fnを出力する偏差フィルタ回路と、平均位置偏差信号Fnを入力し、平均位置偏差信号Fnを制限し、得られる制限付き平均位置偏差信号Gnを出力するリミット回路と、制限付き平均位置偏差信号Gnと第1基準位置演算信号Dnを入力し、第1基準位置演算信号Dnから制限付き平均位置偏差信号Gnを減算し、演算結果により得られるn回目スキャンの第2基準位置演算信号Hnを出力する第2減算器とを備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、基準位置信号に振動またはノイズが伴う場合であっても、電動機の位置決め精度を向上させることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る電動機制御装置を多軸のプレス装置に適用した場合の制御ブロック図である。ここで、添え字a、b等は、第1の制御軸、第2の制御軸等に対応する各構成要素を示す。また、制御軸は、例えば、プレス装置のフィード用、クランプ用等に供する。以下、説明を簡潔にするために、制御軸が1軸の場合(第1の制御軸の場合)について説明する。
図1に示すように、プレス装置25は、電動機制御装置26、制御対象(電動機および負荷)35a、速度検出器36a、第1積分器37a、および位置検出器38aを備える。
電動機制御装置26は、第1の制御軸の制御部28a、および基準位置信号生成手段27を備える。
制御部28aは、位置指令生成器29a、第3減算器30a、位置制御器31a、第4減算器32a、速度制御器33a、および第5減算器34aを備える。
位置指令生成器29aは、第2基準位置演算信号Hnを入力し、第2基準位置演算信号Hnを基準として、制御軸の位置指令信号を経過時間毎に設定し、位置指令信号を第3減算器30aに出力する。
第3減算器30aは、位置指令信号と、位置検出器38aからの実位置信号θa、例えば、積分器37aを介して速度検出器36aによる実位置信号θaとを入力し、位置指令信号から実位置信号θaを減算し、演算結果により得られる第2位置偏差信号を位置制御器31aに出力する。
位置制御器31aは、第2位置偏差信号を入力し、第2位置偏差信号に位置ゲインを乗算し、演算結果により得られる速度指令信号を第4減算器32aに出力する。
第4減算器32aは、速度指令信号と、速度検出器36aからの実速度信号ωaとを入力し、速度指令信号から実速度信号ωaを減算し、演算結果により得られる速度偏差を速度制御器33aに出力する。
速度制御器33aは、速度偏差を入力し、速度偏差に速度ゲイン定数を乗算し、演算結果により得られるトルク指令信号、つまり電流指令信号を第5減算器34aに出力する。
第5減算器34aは、電流指令信号と、電動機巻線に配設される電流センサ(図示せず)からの電動機の実電流信号Iaとを入力し、電流指令信号から実電流信号Iaを減算し、演算結果により得られる電流偏差信号を電動機35aに加える。
図2は、本発明に係る電動機制御装置における経過時間に対する基準位置信号(入力側)を示す図である。縦軸は、入力側の基準位置信号Aを示し、例えば、図6および図7において、プレス機械1のスライド3を上下動させるクランク軸2の回転軸に配設される前記クランク角度検出器9により検出される角度の基準信号に相当する。例えば、角度0度〜359度とする。ここで、A1,A2,An-1,An,An+1は、時刻t1,t2,tn-1,tn,tn+1におけるそれぞれの基準位置を示す。また、nは、正の整数とする。横軸は、経過時間tを示す。
図2(A)は、クランク軸2が繰り返し回転したときの経過時間に対する基準位置信号A(入力側)を示す、本例は繰り返し回数が4回である。図2(B)は、図2(A)のクランク軸2が1回転する区間Sにおける基準位置信号Aを拡大した図を示す。ここで、時刻ゼロからある微小時間(最小サンプリング時間STに相当)後の時刻t1におけるスキャンを1回目スキャンと呼び、以下同様に時刻tnにおけるスキャンをn回目スキャンと呼ぶ。
図3は、本発明に係る電動機制御装置における基準位置信号生成手段の構成を示す図である。図3に示すように、基準位置信号生成手段27は、基準位置予見演算手段39、位相補償制御手段(位置補正制御手段)43、および第1減算器47を備える。
基準位置予見演算手段39は、速度検出回路40、速度フィルタ回路41、および位置生成回路42を備える。速度検出回路40は、n回目スキャンの基準位置信号Anと最小サンプリング時間ST後のn+1回目スキャンの基準位置信号An+1を入力し、n+1回目スキャンの基準位置信号An+1からn回目スキャンの基準位置信号Anを減算し、演算結果により得られる基準位置変化値に最小サンプリング時間STの逆数を乗算し、演算結果により得られるn回目スキャンの基準速度信号Bnを速度フィルタ回路41に出力する。
速度フィルタ回路41は、前記基準速度信号Bnの速度群Bn,Bn+1,Bn+2,・・・,Bn+mを入力し、前記速度群の算術的平均値を演算し、得られるn回目スキャンの平均速度信号Cnを位置生成回路42に出力する。ここで、mは、正の整数とする。基準位置信号Aが急激に変化した場合でも、位相補償制御手段43により位相補償(位置補正)を確実に動作させるために、速度平均回数mを極力小さくしなければならない。
位置生成回路42は、平均速度信号Cnと、n-1回目スキャンの第2基準位置演算信号Hn-1とを入力し、前記平均速度信号Cn が示す1スキャンあたりの基準位置変化分と前記第2基準位置演算信号Hn-1を加算し、演算結果により得られる第1基準位置演算信号Dnを位相補償制御手段43に出力する。
位相補償制御手段43は、偏差フィルタ回路44、リミット回路45、および第2減算器46を備える。偏差フィルタ回路44は、後述する第1位置偏差信号Enを入力し、第1位置偏差信号Enの算術的平均値を演算し、演算結果により得られる平均位置偏差信号Fnをリミット回路45に出力する
リミット回路45は、平均位置偏差信号Fnを入力し、プラス・マイナスリミット値を設定し平均位置偏差信号Fnに制限をかけて、制限付き平均位置偏差信号Gnを第2減算器46に出力する。
第2減算器46は、第1基準位置演算信号Dnと、リミット回路45からの制限付き平均位置偏差信号Gnとを入力し、第1基準位置演算信号Dnから制限付き平均位置偏差信号Gnを減算し、演算結果により得られる第2基準位置演算信号Hnを制御部28aに出力する。
第1減算器47は、n-1回目スキャンの第2基準位置演算信号Hn-1とn-1回目スキャンの基準位置信号An-1を入力し、第2基準位置演算信号Hn-1から基準位置信号An-1を減算し、演算結果得られるn回目スキャンの第1位置偏差信号Enを位相補償制御手段43に出力する。
次に、電動機制御装置26の動作について説明する。先ず、概略として、ノイズを有する基準位置信号Aを基準位置信号生成手段27に入力すると、基準位置信号生成手段27によって、ノイズが除去された基準位置演算信号Hを出力する。次に、基準位置演算信号Hを位置指令信号生成器29aに入力すると、位置指令信号生成器29aによって、各時刻における基準位置演算信号Hに対応して電動機35aの位置指令信号を設定する。例えば、基準位置演算信号Hを角度表示し、経過時間に対する基準角度の変化に対応して電動機35aの回転角度を設定する。さらに、位置指令信号と電動機35aの実位置信号θaを第3減算器30aに入力すると、第3減算器30aによって、位置指令信号から実位置信号θaを減算し、得られる第2位置偏差信号を出力する。第2位置偏差信号を位置制御器31aに入力すると、位置制御器31aによって、第2位置偏差信号に位置ゲイン定数を乗算し、得られる速度指令信号を出力する。次に、速度指令信号と速度検出器36aからの電動機35aの実速度信号ωaとを第4減算器32aに入力すると、第4減算器32aによって、速度指令信号から実速度信号ωaを減算し、得られる速度偏差を出力する。この速度偏差を速度制御器33aに入力すると、速度制御器33aによって、速度偏差に速度ゲイン定数を乗算し、得られるトルク指令信号を出力する。このトルク指令信号つまり電流指令信号と電動機巻線に配設される電流センサ(図示せず)からの電動機の実電流信号Iaとを第5減算器34aに入力すると、第5減算器34aによって、電流指令信号から実電流信号Iaを減算し、得られる電流偏差信号を出力する。この電流偏差信号が電動機35aに加えられる。これにより、電動機35aの速度および位置が、速度指令信号および位置指令信号に一致するように速度および位置制御される。
次に、基準位置信号生成手段27の動作について詳しく説明する。図4は、本発明に係る電動機制御装置における基準位置信号生成手段27による基準位置信号の生成処理のフローチャートを示す図である。
図4に示すように、先ず、基準位置信号生成手段27の初期化を行なう(S1)。すなわち、第1基準位置演算信号Dおよび平均位置偏差信号Fに値A0,0をそれぞれ設定する。ここで、A0は、例えば、1回転型絶対値エンコーダの場合、0度から359度の間の任意の値とする。また、機械側の位相(位置)、例えばスライドの位相(位置)およびエンコーダの位相(位置)は、予め調整されているものとする。したがって、初期設定において、第2基準位置演算信号Hは、値A0となる。何故ならば、図3に示したように、第2減算器46によって、第1基準位置演算信号Dから制限付き平均位置偏差信号Gを減算すると、第2基準位置演算信号Hを得る。また、いまリミット回路45の入力信号がゼロであるから、リミット回路45の出力信号がゼロとなる。つまり、値A0とする第1基準位置演算信号Dが、第2減算器46に入力されると、第2基準位置演算信号Hとして、同一信号Dを出力するからである。
次に、ある時刻tnにおける基準位置信号Anを速度検出回路40に入力する(S2)。基準位置信号Anを速度検出回路40に入力すると、基準位置信号Anを時間微分し、演算結果により得られる速度信号Bnを速度フィルタ回路41に出力する(S3)。速度信号Bnを速度フィルタ回路41に入力し、時刻tnからさらに複数のスキャン、例えば8回分の時刻までの速度を取り込んで、これらの速度群の算術的平均値を演算し、演算結果により得られるn回目スキャンの平均速度信号Cnを位置生成回路42に出力する(S4)。n回目スキャンの平均速度信号Cnと、n-1回目スキャンの第2基準位置演算信号Hn-1とを位置生成回路42に入力し、n回目スキャンの平均速度信号Cnと、n-1回目スキャンの第2基準位置演算信号Hn-1を加算し、演算結果により得られるn回目の第1基準位置演算信号Dnを第2減算器46に出力する(S5)。n回目スキャンの平均速度信号Cnと、n-1回目スキャンの第2基準位置演算信号Hn-1とを位置生成回路42に入力し、n回目スキャンの平均速度信号Cnとn-1回目スキャンの第2基準位置演算信号Hn-1を加算することにより、第2基準位置演算信号Hn-1の帰還信号を設けない場合に比べて、電動機の位置精度を向上させることができる。
次に、n回目スキャンの第2基準位置演算信号Hnと、n回目スキャンの基準位置信号Anとを偏差フィルタ回路44に入力し、時刻tnからさらに複数のスキャン、例えば8回分の時刻までの位置偏差を取り込んで、これらの位置偏差の算術的平均値を演算し、演算結果により得られるn回目スキャンの平均位置偏差信号Fnをリミット回路45に出力する(S6)。平均位置偏差信号Fnをリミット回路45に入力すると、例えば、プラス・マイナスリミット値として、平均位置偏差信号Fnが制限された制限付き平均位置偏差信号Gnを第2減算器46に出力する(S7)。第1基準位置演算信号Dnと制限付き平均位置偏差信号Gnとを第2減算器46に入力すると、第基準位置演算信号Dnから制限付き平均位置偏差信号Gnを減算し、演算結果により得られる第2基準位置演算信号Hnを位置指令信号生成器29aに出力する(S8)。n-1回目スキャンの第2基準位置演算信号Hn-1と、n-1回目スキャンの基準位置信号An-1とを第2減算器47に入力し、n-1回目スキャンの第2基準位置演算信号Hn-1からn-1回目スキャンの基準位置信号An-1を減算し、演算結果により得られる第1位置偏差信号Enを偏差フィルタ回路44に出力する(S9)。その後、さらに繰り返し動作するとき、S2に戻る。これにより、基準位置信号に振動またはノイズが伴っても電動機の位置決め精度を向上させることができる。
以上の説明では、本発明による電動機制御装置26は、基準位置信号Aから基準位置演算信号Hを求め、この基準位置演算信号Hを基準とし、制御軸が1軸からなる制御対象35aを駆動するようにしたが、制御軸が複数軸からなる制御対象を駆動する場合についても適用することができる。
また、本発明による電動機制御装置26は、回転角度信号を基準位置信号Aとして、制御対象35aを駆動するようにしたが、直線位置信号を基準位置信号Aとして、制御対象を駆動する場合についても適用することができる。
本発明に係る電動機制御装置をプレス装置に適用した制御ブロック図である。 本発明に係る電動機制御装置における基準位置信号を示す図である。 本発明に係る電動機制御装置における基準位置信号生成手段の構成を示す図である。 本発明に係る電動機制御装置における基準位置信号生成手段による信号生成のフローチャートを示す図である。 従来技術におけるノイズを抑制するための他の回路を示す図である。 従来技術におけるプレストランスファフィーダの振動抑制制御装置を備えたプレス機械の正面図である。 従来技術におけるプレストランスファフィーダの振動抑制制御装置に係る制御ブロック図である。
符号の説明
1 プレス機械
2 クランク軸
3 スライド
7 サーボモータ
8 トランスファフィーダバー
9 クランク角度検出器
10 制御器
20 フィルタ回路
25 プレス装置
26 電動機制御装置
27 基準位置信号生成手段
28 制御部
29 位置指令信号生成器
30 第3減算器
31 位置制御器
32 第4減算器
33 速度制御器
34 第5減算器
35 制御対象(電動機および負荷)
36 速度検出器
37 積分器
38 位置検出器
39 基準位置予見演算手段
40 速度検出回路
41 速度フィルタ回路
42 位置生成回路
43 位相補償制御部
44 偏差フィルタ回路
45 リミット回路
46 第2減算器
47 第1減算器

Claims (3)

  1. 1つの基準位置信号に含まれる振動またはノイズを除去し、前記除去に伴って発生する位置偏差を補正して新たな基準位置信号を生成し、前記新たな基準位置信号に基づいて、1または複数の制御軸を駆動する電動機の各位置指令値を生成し、前記各位置指令値と前記電動機の位置フィードバック信号とによって前記各電動機を制御する電動機制御装置において、
    任意の時刻におけるn回目スキャンの前記基準位置信号 n と、所定時間経過後のn+1回目スキャンの前記基準位置信号 n+1 、n-1回目スキャンの前記新たな基準位置信号H n-1 とを入力し、前記基準位置信号A n と前記基準位置信号A n+1 からn回目スキャンの基準速度信号 n を演算し、演算結果により得られる前記基準速度信号 n の速度群の平均値を演算し、演算結果により得られるn回目スキャンの平均速度信号 n が示す1スキャンあたりの基準位置変化分と、前記新たな基準位置信号H n-1 とを加算し、演算結果により得られるn回目スキャンの第1基準位置演算信号 n を出力する基準位置予見演算手段と、
    n-1回目スキャンの前記新たな基準位置信号H n-1 と、n-1回目スキャンの前記基準位置信号A n-1 とを入力し、前記新たな基準位置信号H n-1 から前記基準位置信号A n-1 を減算し、演算結果により得られるn回目スキャンの第1位置偏差信号E n を出力する第1減算器と、
    n回目スキャンの前記第1位置偏差信号E n と、n回目スキャンの前記第1基準位置演算信号D n とを入力し、前記第1位置偏差信号E n の平均値を演算し、演算結果により得られるn回目スキャンの平均位置偏差信号F n を制限し、得られる制限付き平均位置偏差信号G n を、前記第1基準位置演算信号D n から減算し、演算の結果得られるn回目スキャンの第2基準位置演算信号H n を前記新たな基準位置信号H n として出力する位置補正制御手段と
    を備えることを特徴とする電動機制御装置。
  2. 前記基準位置予見演算手段は、
    前記基準位置信号A n と、所定時間経過後の前記基準位置信号A n+1 とを入力し、前記基準位置信号A n+1 から前記基準位置信号A n を減算し、演算結果により得られる基準位置変化値に前記所定時間の逆数を乗算し、演算結果により得られる基準速度信号B n を出力する速度検出回路と、
    前記基準速度信号B n の速度群を入力し、前記速度群の算術的平均値を演算し、演算結果により得られる平均速度信号C n を出力する速度フィルタ回路と、
    前記平均速度信号C n と、前記第2基準位置演算信号H n-1 とを入力し、前記平均速度信号C n が示す1スキャンあたりの基準位置変化分と前記第2基準位置演算信号H n-1 を加算し、演算結果により得られる前記第1基準位置演算信号D n を出力する位置生成回路と
    を備えることを特徴とする請求項に記載の電動機制御装置。
  3. 前記位置補正制御手段は、
    前記第1位置偏差信号E n を入力し、前記第1位置偏差信号E n の算術的平均値を演算し、演算結果により得られる平均位置偏差信号F n を出力する偏差フィルタ回路と、
    前記平均位置偏差信号F n を入力し、前記平均位置偏差信号F n を制限し、得られる制限付き平均位置偏差信号G n を出力するリミット回路と、
    前記制限付き平均位置偏差信号G n と、前記第1基準位置演算信号D n とを入力し、前記第1基準位置演算信号D n から前記制限付き平均位置偏差信号G n を減算し、演算結果により得られる第2基準位置演算信号H n を出力する第2減算器と
    を備えることを特徴とする請求項に記載の電動機制御装置。
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