JP4350062B2 - 非正規分布に従う乱数発生方法及びそのパラメータの推定方法 - Google Patents
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Description
[2]ドブロイ,エル.(Devroye. L.)(1984)「対数凹密度を有する確率変数を生成する簡単なアルゴリズム(A simple algorithm for generating random variates with a log-concave density)」、コンピューティング(Computing)、33巻、247〜257頁
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[7]ホードリー,エイ.ビー.(Hoadley, A. B.)(1968)「左端と最初の3つのモーメントが知られた歪んだ密度を近似するためのピアソン分布の使用(Use of the Pearson densities for approximating a skew density whose left terminal and first three moments are known)」、バイオメトリカ(Biometrika)、55巻、3号、559〜563頁
[8]ジョンソン,エヌ.エル,コッツ,エス.及びバラクリシュナン,エヌ.(Johnson, N. L, Kotz, S. and Balakrishnan, N.)(1994)「連続単変量分布1(Continuous univariate distribution)」、第2版、ジョン・ワイリー(John Wiley)、
[9]マグナス,ジェイ.アール.及びニューデッカー,エイチ.(Magnus, J. R. and Neudecker, H.)(1988)「統計及び計量経済学における応用を有する行列微分法(Matrix Differential Calculus with Application in Statistics and Econometrics)」、ワイリー(Wiley)、ニューヨーク(New York)
[10]マクグラス,イー.ジェイ.及びアービング,ディー.シー(McGrath, E. J. and Irving, D. C.)(1973)「効果的なモンテカルロ・シミュレーションの技術 第2巻:選択した確率分布についての乱数の生成(Techniques for efficient Monte Carlo simulation: volume 2: random number generation for selected probability distributions)」、テクニカル・リポート(Technical Report SAI-72-590-LJ)、サイエンス・アプリケーションズ社(Science Applications, Inc.),ラヨラ(La Jolla)、カリフォルニア(CA)
[11]ムーアヘッド,アール.ジェー.(Muirhead, R. J.)(1982)「多変量統計理論の諸問題(Aspscts of Multivariate Statistical Theory)」、ワイリー(Wiley)、ニューヨーク(New York)
[12]永原,ワイ.(Nagahara, Y.)(1999)「ピアソンIV型分布の確率密度関数及び分布関数とパラメータの最尤推定(The PDF and CF of Pearson type IV distributions and the ML estimation of the parameters)」、スタティスティクス・アンド・プロバビリティー・レターズ(Statistics & Probability Letters)、43巻、251〜264頁
[13]永原,ワイ(Nagahara, Y)(2002)「ピアソン分布系に基づく非ガウスフィルタ及びスムーザー(Non-Gaussian filter and smoother based on the Pearson distribution system)」、ジャーナル・オブ・タイム・シリーズ・アナリシス(Journal of Time Series Analysis)、近刊
[14]オード,ジェイ.ケイ.(Ord, J. K.)(1972)「頻度分布の族(Family of Frequency Distributions)」、グリフィン(Griffin)出版
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[16]ピアソン,イー.エス.(Pearson, E. S.)(1963)「モーメントを用いた確率分布近似で生じるいくつかの問題(Some problems arising in approximating to probability distributions, using moments)」、バイオメトリカ(Biometrika)、50巻、95〜111頁
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[18]ピアソン,ケイ(Pearson, K.)(1914)「統計及び計量生物学のための数表(Tables for Statistics and Biometrics)」、1巻、ケンブリッジ大学出版(Cambridge University Press)
[19]ピアソン,イー.エス.及びハートリー,エイチ.オー.(Pearson, E. S. and Hartrey, H. O. )(1954)「統計のための計量生物学数表(Biometrika Tables for Statistics)」、1巻、ケンブリッジ大学出版(Cambridge University Press)
[20]ショラック,ジー.アール.(Shorack, G. R.)(2000)「統計のための確率(Probability for Statistics)」、スプリンガー(Springer)、ニューヨーク(New York)
[21]スチュアート,エイ及びオード,ジェイ.ケイ.(Stuart, A. and Ord, J. K.)(1994)「ケンダルによる統計の進んだ理論(Kendall's Acvanced Theory of Statistics)」、1巻、分布理論(Distribution Theory)、6版、エドワード・アーノルド(Edward Arnold)
[22]タジカマラ,ピー.アール.(Tadikamalla, P. R.)(1980)「非正規分布のシミュレーションについて(On simulating non-normal distributions)」、サイコメトリカ(Psychometrika)、45巻、273〜279頁
[23]ユアン,ケイ.エイチ.及びベントラー,ピー.エム.(Yuan K, -H. and Bentler P. M.)(1997)「特定の周辺の歪度及び尖度を有する多変量分布の生成(Generating multivariate distributions with specified marginal skewness and kurtosis)」、ソフトスタット‘97−統計ソフトウェアにおける発展(ダブリュ.バンディラ及びエフ.ファウルバウム編集)内(in SoftStat'97-Advances in Statistical Software 6, (W. Bandilla and F. Faulbaum, Eds.))、385〜391頁、ルシアス・アンド・ルシアス(Lucius & Lucius)、シュトゥットガルト(Stuttgart)、ドイツ
[24]ユアン,ケイ.エイチ.及びベントラー,ピー.エム.(Yuan K, -H. and Bentler P. M.)(1999a)「非正規分布における2つのクラスの下での共分散構造解析における正規理論及び付随する検定統計(On normal theory and associated test statistics in covariance structure analysis under two classes of nonnormal distributions)」、スタティスティカ・シニカ(Statist. Sinica)、9巻、831〜853頁
[25]ユアン,ケイ.エイチ.及びベントラー,ピー.エム.(Yuan K, -H. and Bentler P. M.)(1999b)「いくつかの非正規分布の下での共分散構造解析における正規理論MLEの漸近的分布について(On asymptotic distributions of normal theory MLE in covariance structure analysis under some nonnormal distributions)」、スタティスティクス・アンド・プロバビリティー・レターズ(Statistics & Probability Letters)、42巻、107〜113頁
[26]ユアン,ケイ.エイチ.及びベントラー,ピー.エム.(Yuan K, -H. and Bentler P. M.)(2000)「非正規分布のいくつかのクラスにおける相関係数の推定Inferences on correlation coefficients in some classes of nonnormal distributions)」、ジャーナル・オブ・マルチヴァリエイト・アナリシス(Journal of Multivariate Analysis)、72巻、230〜248頁
[27]ベイル,ディー及びモーレイ,ブイ.エイ.(Vale, D. and Maurelli, V. A.)(1983)「多変量非正規分布シミュレーション(Simulating Multivariate Nonormal Distributions)」、サイコメトリカ(Psycometrika)、48巻、465〜471頁
ここで、記号
また、前記mijk=E(XiXjXk)及びmijkl=E(XiXjXkXl)の意味について説明する。データの分布(X1,・・・,Xn)´は、次の式(A1)のようにN個のデータ・ベクトル
コンピュータを用いて、X=νTξに基づいて、標準化されたXの乱数を計算するステップと、コンピュータを用いて、標準化されたXの乱数を標準化前の乱数に変換するステップと、を有する。
コンピュータを用いて、前記標準化されたデータ{X1,・・・,XN}に基づいて、3次モーメントmijk(1≦i≦j≦k≦n)を計算するステップと、コンピュータを用いて、前記標準化されたデータ{X1,・・・,XN}に基づいて、4次モーメントmijkl(1≦i≦j≦k≦l≦n)を計算するステップと、コンピュータを用いて、前記分散共分散行列ΣからT=Σ1/2(行列の平方根)を満たす行列Tを計算するステップと、前記データ・ベクトルが従う分布が、X=νTξ(ここで、ξは、m(ここで、m=nである。)個の確率変数ξ1〜ξmからなる確率ベクトル(ξ1,・・・,ξm)´である。独立な確率変数ξ1,・・・,ξmは、パラメータζj及びκjについて、E(ξj)=0,E(ξj 2)=1,E(ξj 3)=ζj,E(ξj 4)=κj(1≦j≦m)を満たす。また、ξjに独立な確率変数νは、パラメータγ及びβについて、E(ν)=0,E(ν2)=1,E(ν3)=γ,E(ν4)=βを満たす。)を満たす非正規分布を有すると仮定して、コンピュータを用いて、3次モーメントmijk(1≦i≦j≦k≦n)及び4次モーメントmijkl(1≦i≦j≦k≦l≦n)とfijk(ζ,γ,κ,β),fijkl(ζ,γ,κ,β)(ここでζ=(ζ1,・・・,ζm),κ=(κ1,・・・,κm)である。)との差を損失とする損失関数を導入し、全体として評価するリスク関数を最小化するようにパラメータ(ζ1,・・・,ζm),γ,(κ1,・・・,κm),βを決定するステップと、コンピュータを用いて、前記決定されたパラメータ(ζ1,・・・,ζm),γ,(κ1,・・・,κm),βに基づいて、式(55)及び表12により(β1とβ2は、それぞれ歪度の2乗と尖度である。)、前記確率ベクトル(ξ1,・・・,ξm)´及び確率変数νがピアソン分布のどの型に属するかを決定するステップと、
ここで、経験分布のデータ{X1´,・・・,XN´}とは、次の意味である
。
1.1 ピアソン分布系
1.2 ピアソン分布IV型に従う乱数の生成
1.3 ピアソン分布系に従う乱数の生成
2. ピアソン分布系を用いた多変量非正規分布の生成
2.1 多変量正規分布の確率ベクトル
2.2 シミュレーション
2.3 応用のためのあてはめプロシージャ
3. 最尤法
4. 実施例
5. 変形例
5.1 金融商品のシミュレーション方法
5.2 半導体へのイオン注入
5.3 アセット・アロケーション
5.4 能力評価
本実施の形態は、様々な歪度と尖度を有する広いクラスの分布を表すことができるピアソン分布系を用い、多変量非正規分布をシミュレーションする方法を提案する。第1に、実現が困難であったピアソンIV型分布を含むピアソン分布系に従う乱数を生成するプロシージャを導く。第2に、ピアソン分布系を適用し、ユアンとベントラー(1997)によって開発された方法を用い、多変量非正規分布に従う乱数を生成する。第3に、本願発明者によって求められた3次のモーメント行列を用い、種々の標本分布について3次と4次のモーメント行列をあてはめ、近似的な多変量非正規分布を構築することができる。第4に、最尤法によるパラメータ推定方法を提案する。このパラメータ推定方法によって、少数のデータからモーメント法によっては実現できない正確さで、多変量非正規分布を推定することができることを示す。そして、これらの方法が、様々なビジネスに応用できることを、リスク・マネジメントにおける予想損失額の計算について具体的に説明する。最後に、変形例として、金融商品のシミュレーション方法、半導体へのイオン注入、アセット・アロケーション及び能力評価について簡単に触れる。
1.1 ピアソン分布系
ピアソン分布系の型は、次のパラメータκによって分類される。パラメータκは、次の式(74)によって定義される。
IV型を除くピアソン分布系については、正規分布とガンマ分布に従う乱数を用いることで、容易に乱数を生成できることが知られている(マクグラス及びアービング(McGrath and Irving)(1973))。本実施の形態では、表15〜18のような定義を実現する実用的なプロシージャを開発する。これらの結果は、表31と表32に示されている。典型的な例は、表33〜53に示されている。数は、乱数の個数を示し、値は1000回の平均である。各括弧内の値は、各値の標準偏差である。この結果、アルゴリズムを用いて妥当な乱数を得る。
2.1 多変量非正規分布の確率ベクトル
ユアン等(1997)によると、ユアン等が方法Iと称したものは、次の通りである。ξ1,・・・,ξmは、独立な確率変数であり、E(ξj)=0,E(ξj 2)=1,E(ξj 3)=ζj,E(ξj 4)=κj及びξ=(ξ1,・・・,ξm)´である。νは、ξに独立な確率変数であり、E(ν)=0,E(ν2)=1,E(ν3)=γ,E(ν4)=βを満たす。ここで、この分布は、νが1のとき、ピアソン分布系の確率密度関数によって表されることが特記される。また、T=(tij)は、階数pの非確率p行m列の行列であり、TT´=Σ及びm≧pを満たす。すると、次の式(79)で与えられる確率ベクトルは、一般に、Cov(X)=Σを満たす非楕円分布に従うようになる。ここで、Cov(・)は、ベクトルX=(x1,・・・,xn)´の分散共分散行列である。
ユアン及びベントラー(1999a,1999b及び2000)は、検定統計理論を研究した。ユアン等は、次の式(88)を示唆した。
本実施の形態では、x1,x2,ξ1及びξ2を有するp=m=2の場合についてシミュレーションする。このシミュレーションにおいて、3次と4次のモーメント行列の要素は、次の通りである。
統計モデリングの見地から、経験分布の1つに3次と4次のモーメント行列をあてはめるプロシージャが必要である。各要素と標本のモーメントの式の間の偏りの2乗の和を最小にすることによって、T,ζ,γ,κ及びβを計算するプロシージャを提案する。すなわち、TT´=Σという条件の下、次の式(93)によって定義される関数の値を最小化することによって、適切なT,ζ,γ,κ及びβを得ることができる。
前述のモーメント法にかわる方法として最尤法がある。モーメント法では、3次と4次モーメントのような高次モーメントについては不安定になることがあるが、最尤法ではこの点が改善される可能性がある。
る。そのような分布として例えば、一般の場合、2次のモーメントが発散し、密度関数が陽表的に書けないが特性関数によって表現できる安定分布などがある。ゆえに、本発明の最尤法は、νやξの分布としては、乱数が発生できれば1次から4次までの一部又は全部のモーメントが求まらない分布でも採用可能となり、ユアン・ベントラーの方法からさらに拡張された方法となっている。
図1は、2次元を例とした予想損失額計算を示すフローチャートである。ここでは、日本株式リターンと外国株式リターンを2次元の変数に取る。この予想損失額計算の一連の手順は、コンピュータにおいて所定のコンピュータ・プログラムを実行することによって実現される。
5.1 金融商品のシミュレーション方法
次に、本実施の形態の第1の変形例として、本実施の形態の乱数を使った多変量非正規分布の特性を用いた金融商品のシミュレーション方法を説明する。
次に、本実施の形態の第2の変形例として、半導体へのイオン注入への応用を説明する。イオン注入への応用では、半導体に注入されるイオンの分布をモンテカルロ法によってシミュレーションする。
本実施の形態の方法によって、多変量非正規分布に従う資産間のアセット・アロケーションを、従来の平均・分散による最適化だけでなく歪度も考慮できる最適化手法と組み合わせて実行する。この歪度まで考慮できる最適化手法については、参考文献に今野浩「理財工学II」、日科技連、1998年、コンノ,エイチ.,スズキ,ティー.及びコバヤシ,ディー.(Konno,H and Suzuki, T. and Kobayashi, D.)(1998)「平均リスク歪度ポートフォリオ問題を解くための分岐と境界アルゴリズム(A Branch and Bound Algorithm for Solving Mean-Risk-Skewness Portfolio Models)」、最適化方法及びソフトウェア(Optimization Methods and Software)、10巻、297〜317頁。コンノ,エイチ.,シラカワ,エイチ.,及びヤマザキ,エイチ.,(Konno, H., Shirakawa, H., and Yamazaki, H.)(1993)「平均絶対偏差ポートフォリオ最適化モデル(A Mean-Absolute Deviation Skewness Portfolio Optimization Model)」、オペレーションズリサーチ年報(Annals of Operations Research)、45巻、205〜220頁、コンノ,エイチ.及びスズキ,ケイ.(Konno,H and Suzuki, K.)(1995)「平均分散歪度ポートフォリオ最適化モデル(A Mean-Variance-Skewness Portfolio Optimization Model)」、日本オペレーションズリサーチ学会誌(Journal of the Operations Research Society of Japan)、38巻、173〜187頁がある。さらに、尖度まで考慮した最適化を使えば、拡張も容易である。
例えば知能検査など能力の測定結果は、正規分布を形成しないことが知られている。例えば知能検査の場合には、1次元の場合にはピアソン分布が使われている。能力評価の統計的分析については、次の参考文献がある。バート,シー.(1963)「知能の分布は正規分布に従うか?(Is Intelligence Distributed Normally ?)」、英国統計心理学雑誌(The British Journal of Statistical Psychology)、16(XVI)巻、第2部。
本発明によると、ピアソン分布系や一般の確率分布に従う乱数を使った多変量非正規分布を用い、経験分布を近似する分布を構築できるような多変量非正規分布に従う乱数発生方法、多変量非正規分布の推定方法、及びこれらの手順を格納した媒体を提供することができる。
Claims (14)
- コンピュータ上で多変量非正規分布に従う乱数を発生する乱数発生方法であって、
経験データ{X 1 ´,・・・,X N ´}、すなわち、
コンピュータを用いて、前記経験データ{X 1 ´,・・・,X N ´}を標準化して{X 1 ,・・・,X N }とするステップと、
コンピュータを用いて、前記標準化されたデータ{X 1 ,・・・,X N }に基づいて、分散共分散行列Σを計算するステップと、
コンピュータを用いて、前記標準化されたデータ{X 1 ,・・・,X N }に基づいて、3次モーメントm ijk (1≦i≦j≦k≦n)を計算するステップと、
コンピュータを用いて、前記標準化されたデータ{X 1 ,・・・,X N }に基づいて、4次モーメントm ijkl (1≦i≦j≦k≦l≦n)を計算するステップと、
コンピュータを用いて、前記分散共分散行列ΣからT=Σ 1/2 (行列の平方根)を満たす行列Tを計算するステップと、
前記標準化されたデータ{X 1 ,・・・,X N }が従う分布が、X=νTξ(ここで、ξは、m(ここで、m=nである。)個の確率変数ξ 1 ,・・・,ξ m からなる確率ベクトル(ξ 1 ,・・・,ξ m )´である。独立な確率変数ξ 1 ,・・・,ξ m は、パラメータζ j 及びκ j について、E(ξ j )=0,E(ξ j 2 )=1,E(ξ j 3 )=ζj,E(ξ j 4 )=κ j (1≦j≦m)を満たす。また、νはν=1で、パラメータγ及びβについて、E(ν 2 )=1,E(ν 3 )=γ=1,E(ν 4 )=β=1を満たす。)を満たす非正規分布を有すると仮定して、コンピュータを用いて、3次モーメントm ijk (1≦i≦j≦k≦n)及び4次モーメントm ijkl (1≦i≦j≦k≦l≦n)とf ijk (T,ζ,γ,κ,β),f ijkl (T,ζ,γ,κ,β)(ここでζ=(ζ 1 ,・・・,ζ m ),κ=(κ 1 ,・・・,κ m )である。)との差を損失とする損失関数を導入し、全体として評価するリスク関数を最小化するようにパラメータT,(ζ 1 ,・・・,ζ m ),γ,(κ 1 ,・・・,κ m ),βを決定するステップと、
コンピュータを用いて、一様乱数を発生するとともに、この一様乱数から、前記決定されたパラメータT,(ζ 1 ,・・・,ζ m ),γ,(κ 1 ,・・・,κ m ),βに基づく前記確率変数ξ 1 ,・・・,ξ m に従ったm個の系列の乱数を計算するステップと、
コンピュータを用いて、前記確率変数ξ 1 ,・・・,ξ m に従ったm個の系列の乱数から、X=νTξに基づいて、標準化された多変量非正規分布に従った乱数を計算するステップと、
コンピュータを用いて、前記標準化された多変量非正規分布に従った乱数から、前記標準化の逆変換により、標準化前の経験データ{X 1 ´,・・・,X N ´}に対応する多変量非正規分布に従った乱数に変換するステップと、
を有する
多変量非正規分布に従う乱数発生方法。
ただし、前記損失関数(L)及びリスク関数(R)は、式(1)及び(2)、式(3)及び(4)、又は式(5)及び(6)のいずれかの組で与えられるものとする。
- 前記確率変数ξ 1 ,・・・,ξ m には、少なくとも2以上の型のピアソン分布系に従う乱数を使い、
前記リスク関数を最小化するようにパラメータT,(ζ 1 ,・・・,ζ m ),γ,(κ 1 ,・・・,κ m ),βを決定するステップは、式(9)及び(10)でそれぞれ与えられるn次元の経験分布(確率ベクトル(X 1 ,・・・,X n )´とする。)の3次及び4次モーメントに関して、式(11)の値を最小にするパラメータT,ζ=(ζ 1 ,・・・,ζ m ),κ=(κ 1 ,・・・,κ m )の少なくとも1つを求める請求項1に記載の多変量非正規分布に従う乱数発生方法。
- wijk=1,wijkl=1である請求項2に記載の多変量非正規分布に従う乱数発生方法。
- wi=1である請求項4に記載の多変量非正規分布に従う乱数発生方法。
- パラメータT,ζ=(ζ1,・・・,ζm),κ=(κ1,・・・,κm)の少なくとも1つを最尤法により推定する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の多変量非正規分布に従う乱数発生方法。
- 経験データ{X 1 ´,・・・,X N ´}、すなわち、
コンピュータを用いて、前記経験データ{X 1 ´,・・・,X N ´}を標準化して{X 1 ,・・・,X N }とするステップと、
コンピュータを用いて、任意の分散共分散行列ΣからT=Σ 1/2 (行列の平方根)を満たす行列Tを計算するステップと、
前記標準化されたデータ{X 1 ,・・・,X N }が従う分布が、X=νTξ(ここで、ξは、m(ここで、m=nである。)個の確率変数ξ1 ,・・・,ξ m からなる確率ベクトル(ξ1,・・・,ξm)´である。独立な確率変数ξ1,・・・,ξmは、パラメータζj及びκjについて、E(ξj)=0,E(ξj 2)=1,E(ξj 3)=ζj,E(ξj 4)=κj(1≦j≦m)を満たす。また、νはν=1で、パラメータγ及びβについて、E(ν2)=1,E(ν3)=γ=1,E(ν4)=β=1を満たす。)を満たす非正規分布を有すると仮定して、コンピュータを用いて、任意のパラメータ(ζ 1 ,・・・,ζ m ),γ,(κ 1 ,・・・,κ m ),βに基づいて、式(20)及び表2により(β 1 とβ 2 は、それぞれ歪度の2乗と尖度である。)、前記確率変数ξ 1 ,・・・,ξ m が各々ピアソン分布のどの型に属するかを決定するステップと、
コンピュータを用いて、前記標準化された多変量非正規分布に従う確率ベクトルXについての空間を、所定間隔Δhで分割し、このn次元空間を(Δh)nの超立方体へ分割するステップと、
コンピュータを用いて、各データ・ベクトルの属する区間(Δh)n内に存在する乱数の個数を乱数の総数で除して、当該区間(Δh)nの確率Pi(θ)を計算するステップと、
コンピュータを用いて、前記確率Pi(θ)をn次元体積(Δh)nで除して、前記データ・ベクトルの属する区間(Δh)nの尤度fi(θ)を計算するステップと、
コンピュータを用いて、前記尤度fi(θ)の積Πi=1 Nfi(θ)又は対数尤度の和
Σi=1 Nlog fi(θ)が最大になるようなパラメータθを計算するステップと、
を有する多変量非正規分布のパラメータ推定方法。
ただし、パラメータθは、パラメータT,ζ=(ζ 1 ,・・・,ζ m ),γ,κ=(κ 1 ,・・・,κ m )、βの少なくとも1つを表す。
ただし、式(20)及び表2において、β 1 とβ 2 は、それぞれ歪度の2乗と尖度であり、κは、前記パラメータκ=(κ 1 ,・・・κ m )とは異なる。
ただし、E(・)は、期待値であり(以下同じ)、vech(・)は、対称行列から重複しない行列要素を取り出したベクトルであり、Dnは、n次のデュプリケーション行列であり、Dn +は、Dnのムーア・ペンローズの一般化逆行列であり、
ここで、独立な確率変数ξ1,・・・,ξmは、パラメータζj及びκjについて、E(ξj)=0,E(ξj 2)=1,E(ξj 3)=ζj,E(ξj 4)=κj(1≦j≦m)を満たす。
νはν=1で、パラメータγ及びβについて、E(ν2)=1,E(ν3)=γ=1,E(ν4)=β=1を満たす。
階数nのn行m列(m≧n)の非確率行列T=(tij)は、行列Σ=(σij)について、TT´=Σを満たす。ただし、行列T´はTの転置行列である。
このとき、次の式(21)で与えられる確率ベクトルX=(x1,・・・,xn)´は、Cov(X)=Σを満たす。ただし、Cov(・)は、ベクトルの分散共分散行列であり、ξ=(ξ1,・・・,ξm)´である。
- 前記確率変数ξ1,・・・,ξmには、ピアソン分布系に従う乱数を使う請求項8に記載の多変量非正規分布のパラメータ推定方法。
- 前記確率変数ξ1,・・・,ξmには、少なくとも2以上の型のピアソン分布を用いる請求項9に記載の多変量非正規分布のパラメータ推定方法。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の乱数発生方法を実現する、コンピュータにより実行可能なコンピュータ・プログラム。
- 請求項11記載のコンピュータ・プログラムを記録した記録媒体。
- 請求項8乃至請求項10のいずれか一に記載の多変量非正規分布のパラメータ推定方法を実現する、コンピュータにより実行可能なコンピュータ・プログラム。
- 請求項13記載のコンピュータ・プログラムを記録した記録媒体。
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