JP4348065B2 - Shift control device for continuously variable transmission - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段変速機を備えた車両の変速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の無段変速機の変速制御では、車速とアクセル操作量に応じた変速パターンを目標入力軸回転数のマップとして記憶し、運転状態に応じた目標入力軸回転数から目標変速比を決定していた(特開平4−54371号公報参照)。
【0003】
この従来例では、比較的小さなアクセル操作量でほぼ一定車速で走行する定常走行状態から、急加速を意図してアクセル操作量を急増させるキックダウン操作を行っても、このときのアクセル操作量に対応する目標変速比に実変速比が到達するまでにはある程度の時間がかかるため、エンジン回転数はすぐに上昇するにもかかわらず駆動力が増大せず、その間はエンジンが空吹かしされたような状態となり運転者に違和感を与える。
【0004】
この対策として、加速要求の大きなときには変速比変化を抑制することが考えられ、例えばスロットル開度がしきい値以上になったら変速比を一定に固定するものが提案されている(特許第2593432号等)。これは、一定変速比の決め方はスロットル開度がしきい値における変速マップ上の変速比になる。このように、大きな変速比になる前に変速比を固定することにより、エンジン回転の増加が速やかに駆動力の増加をもたらすので、スロットル増加から加速感が得られるまでの時間的遅れが短くなり、それだけ違和感が減少すると共に体感上の加速応答性が向上する。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−54371号公報
【特許文献2】
特許第2593432号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらその反面、このような一定変速比の決定方法では、スロットル開度を前記しきい値およびヒステリシス設定分から戻さない限り一定変速比に保たれたままとなり、運転者の当初の加速意図が満たされた後も変速比の変化が起こらないので、そのことが却って違和感をもたらすことになってしまう。換言すれば、変速比変化を発生させるためには、アクセルペダルを意図して大きく戻す操作が必要になってしまう。
【0007】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、路面勾配などの走行抵抗の変化に係わらずキックダウン加速時には運転者の加速意図に応じた車速の上昇を確実に提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、車速とアクセル操作量を含む車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記車速とアクセル操作量に応じた変速比を決定する変速比決定手段と、前記決定された変速比に基づいて無段変速機の変速比を制御する制御手段とを備えた無段変速機の変速制御装置において、加速要求の大きさを判定する加速要求判定手段と、前記加速要求の大きさに基づいてダウンシフトの変速特性とアップシフトの変速特性をそれぞれ決定する加速用変速特性決定手段と、前記加速要求が予め設定した基準値よりも大きいときには、前記ダウンシフト変速特性に基づいて前記変速比決定手段で決まる目標変速比よりも抑制された目標変速比へダウンシフトを行った後、前記アップシフト変速特性に基づいてアップシフトを行う加速制御手段と、車両の走行抵抗を検出する走行抵抗検出手段と、この走行抵抗が予め設定した値を超える場合には、前記ダウンシフトの目標変速比を走行抵抗の大きさに応じて補正する変速比補正手段とを備え、前記アップシフト変速特性は、ダウンシフト後の変速比から車速の増大に応じて変速比の小側へ変速する変速量を前記加速要求が大きいほど小さく設定する。
【0009】
また、第2の発明は、前記第1の発明において、前記加速用変速特性決定手段は、加速要求の大きさに応じて予め設定された複数のダウンシフト変速特性から一つを選択するとともに、加速要求の大きさに応じて予め設定された複数のアップシフト変速特性から一つを選択する。
【0012】
また、第の発明は、前記第1または第2の発明において、前記加速要求判定手段は、アクセル操作量に基づいてアクセル操作速度を検出し、このアクセル操作速度とアクセル操作量に基づいて加速要求の大きさを判定する。
【0013】
また、第の発明は、前記第1ないし第の発明のいずれか一つにおいて、前記加速制御手段は、前記加速要求を比較する基準値を車速とアクセル操作量に応じて変更する。
【0014】
また、第の発明は、前記第1ないし第の発明のいずれか一つにおいて、前記変速比補正手段は、走行抵抗が大きくなるにつれて、ダウンシフトの目標変速比を変速比の大側へ変更する。
【0015】
また、第の発明は、前記第1ないし第の発明のいずれか一つにおいて、前記走行抵抗検出手段は、路面勾配を検出または推定する。
また、第の発明は、前記第1ないし第の発明のいずれか一つにおいて、前記加速制御手段は、前記ダウンシフト変速特性に基づいて、前記加速要求が大きいほどダウンシフト量が大きくなるように前記抑制された変速比を設定する。
【0016】
【発明の効果】
したがって、第1、第の発明は、加速要求が大きいとき(例えば、キックダウン加速時)には、変速比決定手段で決まる通常の変速よりも抑制されたダウンシフト変速特性の変速比でダウンシフトを行って、その後、アップシフト変速特性により変速比の小側へアップシフトを行うことで、加速途上のエンジン回転速度の過大な上昇と車両加速度の減少を抑制して、車両加速度の立ち上がりと落ち込みをバランスさせて、運転者の加速意図に応じた車両加速度を確実に得ることができ、走行抵抗が所定値を超えるときには、ダウンシフトの目標変速比を走行抵抗の大きさに応じて補正するので、走行抵抗(例えば、路面勾配)の変化に係わらず、常時加速意図に応じた加速感を得ることができ、無段変速機を備えた車両の運転性を大幅に向上できるのである。
また、アップシフト変速特性は、ダウンシフト後の変速比から車速の増大に応じて変速比の小側への変速量を設定したので、ダウンシフト後のアップシフト時に車両加速度の落ち込みを抑制でき、加速の伸びを提供することができる。
また、加速要求が大きいほど車速の増大に応じて変速比の小側へ変速する変速量を小さく設定したので、加速意図の大きさに沿ってエンジン回転速度を上昇させて、運転者の期待に応じた車両加速度を得ることができる。
【0017】
また、第2の発明は、加速用の変速特性は、複数のダウンシフト変速特性と複数のアップシフト変速特性からそれぞれ一つを選択するので、運転状態の変化に関わらず、運転者の加速意図に応じた変速を実現できる。
【0020】
また、第の発明は、アクセル操作速度とアクセル操作量に基づいて加速要求の大きさを判定するので、運転者の加速意図を的確に判定できる。
【0021】
また、第の発明は、加速要求を比較する基準値を車速とアクセル操作量に応じて変更するので、運転状態の変化に関わらず運転者の加速意図に応じて、ダウンシフトを行うことができる。
【0022】
また、第の発明は、走行抵抗が大きくなるにつれて、ダウンシフトの目標変速比を変速比の大側へ変更するので、走行抵抗の大きさに応じてエンジン回転速度を上昇させて、走行抵抗の変化に係わらずキックダウン操作時の加速感を確保することができる。
【0023】
また、第の発明は、走行抵抗として路面勾配を検出または推定するので、路面勾配の大きさに応じてエンジン回転速度を上昇させて、路面勾配の変化に係わらずキックダウン操作時の加速感を確保することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は、本発明を適用した車両の概略構成を示し、エンジン11にトルクコンバータ12を備えた無段変速機10を連結して、走行状態に応じて最適な運転状態となるように、エンジン11の出力と無段変速機10の変速比を制御するコントローラ1を備えている。なお、無段変速機10の無段変速機構としては、Vベルト式やトロイダル式を採用することができる。
【0026】
コントローラ1は、運転状態に応じてエンジン11の燃料噴射量制御、点火時期制御などを行い、また、運転状態に応じて変速比を無段階に制御する。このコントローラ1は、エンジン制御手段と、変速制御手段を兼ね備える統合型の制御装置を示す。
【0027】
コントローラ1には、アクセルペダル操作量APO(またはアクセル操作量)を検出するアクセルセンサ5、車両の走行速度(以下車速VSP)を検出する車速センサ4、エンジン11の回転速度Neを検出するエンジン回転センサ2、無段変速機10の入力軸回転速度Ntを検出する入力軸回転センサ3、勾配検出装置6(走行抵抗検出手段)などが接続され、車両の運転状態として検出する。なお、ここでは、車速センサ4は、無段変速機10の出力軸回転速度OutRevを検出し、これに終減速比や車両の仕様に応じた定数(タイヤ半径など)を乗じたものを車速VSPとする。
【0028】
また、勾配検出装置6は、例えば、車両の前後加速度gを検出するGセンサなどで構成され、検出した前後加速度gから車速VSPの変動に基づく前後加速度g1を差し引いたものを、路面勾配による走行抵抗相当値である前後加速度g2とし、図12で示すように、重力加速度G0から路面勾配θを、
tanθ=g2/G0
として演算する。なお、θが正の値で上り勾配とする。
【0029】
また、車速VSPの変動に基づく前後加速度g1は、車速VSPの微分値より求めるものとする。
【0030】
図2は本発明による変速制御の一例を示すフローチャートで、コントローラ1のマイクロコンピュータにより周期的(例えば、数十msec毎)に実行される。
【0031】
本制御では、運転状態に応じて変速比を可変制御する制御モード(これを以下「ノーマルモード」という。)から所定の加速条件(キックダウン加速)を満たしたときに変速比の変化を抑制する制御モード(これを以下「リニアモード」という。)へと移行させ、さらに、検出した路面勾配が登り勾配であるときには、登坂時のリニアモードへ切り換えるものである。
【0032】
なお、図には明記しないが、これらのルーチンのバックグラウンドにおいて運転状態としてアクセル操作量APOと車速VSPの検出処理が行われる。また、以下の説明中で符号Sを付して示した数字は図2の処理ステップに対応している。
【0033】
まず、ステップS1では、制御フラグFを参照して、前回の制御モードがノーマルモードとリニアモードの何れであるかを判定して、前回の制御モードがノーマルモードであれば、ステップS2のキックダウン操作判定へ進む一方、前回の制御モードがリニアモードであれば、ステップS4へ進んで、リニアモードの解除条件が成立したか否かを判定する。なお、制御フラグFは、例えば、1のときにリニアモードを、0のときにノーマルモードを示す。
【0034】
ステップS2では、キックダウン操作か否かを判定する。まず、検出したアクセル操作量APOと、このアクセル操作量APOの前回値との差からアクセル操作速度dAPOを求める。
【0035】
そして、現在の車速VSPとアクセル操作量APOから図3に示すマップより、アクセル操作速度のしきい値となる基準値dAPOLを求め、アクセル操作速度dAPOが基準値dAPOLを超えていれば、キックダウン操作であると判定して、ステップS3に進み、キックダウン以外のアクセル操作であればステップS20に進んでノーマルモードの制御を行う。
【0036】
なお、図3のアクセル操作量APOと車速VSPに応じたアクセル操作速度の基準値dAPOLのマップは、アクセル操作量APOを複数の範囲に区分けし、また、車速VSPを複数の範囲に区分けして、アクセル操作量APOの範囲と車速VSPの範囲毎にそれぞれ基準値dAPOLが設定されている。
【0037】
次に、キックダウン操作と判定されたステップS3では、制御フラグF=1にセットした後、ステップS5に進んで運転者の加速意図(加速要求)を判定する。
【0038】
ステップS5では、上記ステップS2で求めたアクセル操作速度dAPOとアクセル操作量APOに基づいて、図4のマップから加速意図を検索する。このマップにおいて、アクセル操作量APOが大きい場合には、アクセル操作速度dAPOに関わらず、加速意図が大であると判定し、アクセル操作量APOが中間領域(例えば、APOが3/8〜6/5)では、アクセル操作速度dAPOが大きければ加速意図は中と判定し、アクセル操作速度dAPOが小さければ加速意図が小と判定する。なお、アクセル操作量APOの大きさに応じて変化する加速意図には所定のヒステリシスが設けられ、制御のハンチングを防止する。
【0039】
次に、ステップS6では、モードフラグMfを参照して、リニアモードの中でダウンシフトモードとアップシフトモードを切り替えるか否かを判定する。
【0040】
モードフラグMfが0の場合には、ダウンシフトモードからアップシフトモードへの切り換えが完了していないので、モード移行有りと判定し、また、モードフラグMf=1の場合には、ダウンシフトモードからアップシフトモードへの移行が完了しているので、モード移行なしと判定する。そして、モード移行有りの場合には、ステップS7へ進む一方、モード移行なしの場合にはステップS12へ進む。
【0041】
ステップS7では、勾配検出装置6からの路面勾配を読み込んで登坂路(θ>0)であるか否かを判定し、登坂路であればステップS18に進む一方、平坦路または降坂路(θ<0)である場合には、通常のリニアモードと判定してステップS8に進む。
【0042】
モード移行ありで、かつ平坦路または降坂路と判定されたステップS8では、ダウンシフトモードとアップシフトモードの何れであるかを判定する。
【0043】
ここでは、ダウンシフト変速比DW_ratio(0)が設定されていないか、または、実際の変速比(入力軸回転速度impRev/出力軸回転速度OutRev)がダウンシフト変速比DW_ratio(0)に到達していなければ、ダウンシフトモードと判定して、ステップS9に進む。
【0044】
一方、実変速比がダウンシフト量DW_ratio(0)に到達していれば、アップシフトモードと判定するとともに、モードフラグMfに1を加算してからステップS11へ進む。
【0045】
ダウンシフトモードのステップS9では、上記ステップS5で判定した加速意図に基づいて、図5のマップから加速意図に応じた変速特性を選択する。
【0046】
そして、ステップS10で現在の車速VSPに応じて、上記ステップS9で選択した変速特性からダウンシフト変速比DW_ratio(0)を求めて記憶する。
【0047】
この後、ステップS15へ進んで、次式から目標変速比Dratioを演算する。
【0048】
Dratio=DW_ratio(0)−UP_ratio(0)+UP_ratio(n) ……(1)
ただし、UP_ratio(0)はアップシフト量初期値、UP_ratio(n)は車速の増加に応じたアップシフト量(変速比の小側への変速量)である。
【0049】
なお、上記ステップS10からステップS15へ進んだ時点では、アップシフト量初期値UP_ratio(0)及びアップシフト量UP_ratio(n)は、ともに0で、目標変速比Dratio=DW_ratio(0)となる。
【0050】
次に、ステップS16では、目標入力軸回転速度DsrRevを、
DsrRev=Dratio×OutRev ………(2)
として求め、ステップS17に進んで目標変速比Dratioを出力し、無段変速機10の変速比を制御する。
【0051】
一方、上記ステップS8の判定で、アップシフトモードと判定されたステップS11では、上記ステップS5で判定した加速意図に基づいて、図6のマップから加速意図に応じた変速特性を選択する。
【0052】
そして、ステップS12で現在の車速VSPに応じて、上記ステップS11で選択した変速特性からアップシフト量初期値UP_ratio(0)を求めて記憶する。
【0053】
そして、ステップS15へ進んで、上記(1)式から目標変速比Dratioを演算し、ステップS16、S17で目標変速比Dratioを出力する。ただし、ステップS12からステップS15へ進んだ時点では、アップシフト量UP_ratio(n)は0で、目標変速比Dratio=DW_ratio(0)−UP_ratio(0)となる。
【0054】
一方、上記ステップS7の判定で登坂路と判定されたモード移行ありの場合では、ステップS18〜S25で登坂時ダウンシフトモード(登坂時リニアモード)の制御を行う。
【0055】
モード移行ありで、かつ登坂路と判定されたステップS18では、ダウンシフトモードとアップシフトモードの何れであるかを判定する。
【0056】
ここでは、ダウンシフト変速比DW_ratio(0)が設定されていないか、または、実際の変速比(入力軸回転速度impRev/出力軸回転速度OutRev)がダウンシフトの目標変速比Dratioに到達していなければ、ダウンシフトモードと判定して、ステップS19に進む。
【0057】
一方、実変速比がダウンシフトの目標変速比Dratioに到達していれば、アップシフトモードと判定するとともに、モードフラグMfに1を加算してからステップS22へ進む。
【0058】
ダウンシフトモードのステップS19は、上記ステップS5で判定した加速意図に基づいて、図5のマップから加速意図に応じた変速特性を選択する。
【0059】
そして、ステップS20で現在の車速VSPに応じて、上記ステップS19で選択した変速特性からダウンシフト変速比DW_ratio(0)を求めて記憶する。
【0060】
次に、ステップS21では、上記ステップS7で読み込んだ路面勾配θに基づいて、登坂補正変速比DW_ratio(g)を算出する。この登坂補正変速比DW_ratio(g)は、予め設定した関数またはマップより路面勾配θに応じた変速比を算出するもので、例えば、路面勾配θが大きくなるにつれて登坂補正変速比DW_ratio(g)も大きくなるように設定されている。
【0061】
この後、ステップS24へ進んで、次式から目標変速比Dratioを演算する。
Dratio=DW_ratio(0)+DW_ratio(g)−UP_ratio(0)+UP_ratio(n) …(3)
ただし、UP_ratio(0)はアップシフト量初期値、UP_ratio(n)は車速の増加に応じたアップシフト量(変速比の小側への変速量)である。
【0062】
なお、上記ステップS21からステップS24へ進んだ時点では、アップシフト量初期値UP_ratio(0)及びアップシフト量UP_ratio(n)は、ともに0で、目標変速比Dratio=DW_ratio(0)+DW_ratio(g)となる。
【0063】
次に、ステップS25では、上記(2)式より目標入力軸回転速度DsrRevを求め、ステップS17に進んで目標変速比Dratioを出力し、無段変速機10の変速比を制御する。
【0064】
一方、上記ステップS18の判定で、アップシフトモードと判定されたステップS22では、上記ステップS5で判定した加速意図に基づいて、図6のマップから加速意図に応じた変速特性を選択する。
【0065】
そして、ステップS23で現在の車速VSPに応じて、上記ステップS22で選択した変速特性からアップシフト量初期値UP_ratio(0)を求めて記憶する。
【0066】
そして、ステップS24へ進んで、上記(3)式から目標変速比Dratioを演算し、ステップS25、S17で目標変速比Dratioを出力する。ただし、ステップS23からステップS24へ進んだ時点では、アップシフト量UP_ratio(n)は0で、目標変速比Dratio=DW_ratio(0)+DW_ratio(g)−UP_ratio(0)となる。
【0067】
次に、上記ステップS7の判定で、モード移行なしと判定されたステップS13では、上記ステップS5で判定した加速意図に基づいて、図6のマップから加速意図に応じたアップシフトの変速特性を選択する。
【0068】
そして、ステップS14で現在の車速VSPに応じて、上記ステップS13で選択したアップシフト変速特性から車速の増加に応じたアップシフト量UP_ratio(n)を求め、次回以降ではこのアップシフト量UP_ratio(n)を更新し、ステップS15へ進んで、上記(1)式から目標変速比Dratioを演算し、ステップS16、S17で目標変速比Dratioを出力する。
【0069】
次に、上記ステップS1で前回の制御モードがリニアモードであった場合に進むステップS4では、リニアモードとなった後に、アクセル操作量APOが0/8等の所定値以下に戻され、かつ、リニアモードとなってから所定時間を経過していれば、リニアモードを解除してステップS30へ進みノーマルモードの制御を行う。なお、リニアモードを解除する際には、制御フラグF、モードフラグMf、ダウンシフト変速比DW_ratio(0)、アップシフト量初期値UP_ratio(0)、アップシフト量UP_ratio(n)をそれぞれ0にリセットする。
【0070】
なお、ノーマルモードの制御は、図7の変速マップに基づいて現在の車速VSPとアクセル操作量APOから目標入力軸回転速度DsrRevを求め、これを出力軸回転速度OutRevで除したものを目標変速比Dratioとしてから、ステップS17で出力する。
【0071】
一方、アクセル操作量APOが所定値以上を維持していれば運転者は加速を継続する意図を持っていると判定して、ステップS5に進んでリニアモードの制御を継続する。
【0072】
上記制御により、アクセル操作速度dAPOに基づいてキックダウン操作が判定されると、路面勾配θが登坂路である場合(換言すれば走行抵抗が所定値を超えて大きい場合)には、登坂時のダウンシフトモード(登坂時リニアモード)が選択される一方、路面勾配θが平坦路または降坂路である場合(換言すれば走行抵抗が所定値を以下の小さい場合)には、通常のダウンシフトモード(通常時リニアモード)が選択されて、ダウンシフト量を抑制しながら車両の加速が行われる。
【0073】
以下に路面勾配θの違いによる制御の作用を説明する。
【0074】
<A.平坦路または降坂路のキックダウン操作>
まず、ノーマルモードで平坦路または降坂路を走行中に、アクセルを踏み込んでアクセル操作速度dAPOが図3の基準値dAPOLを超えると、通常のキックダウン加速制御が開始されて通常のリニアモードへ移行し、図4のマップから加速意図が判定される。
【0075】
まず、初回の制御では、モードフラグMf=0であるので、ステップS9、S10では、ダウンシフト変速比DW_ratio(0)が設定される。
【0076】
ここで、ダウンシフト変速比DW_ratio(0)は、図5で示したように、車速毎にダウンシフト変速比DW_ratio(0)が設定され、かつ、加速意図の大きさに応じて異なる変速特性が設定され、加速意図が大きいほどダウンシフト量(変速比の大側への変速量)が大きくなるように設定されている。
【0077】
そして、このステップS9、S10では、図8で示すように、キックダウン操作があった時点のダウンシフト変速比DW_ratio(0)が目標変速比Dratioとして設定される。
【0078】
次に、実変速比がダウンシフト変速比DW_ratio(0)=Dratioに到達すると、図9で示すように、ダウン操作時の車速VSPに対応したダウンシフト完了時のアップシフト量初期値UP_ratio(0)が設定され、アップシフトモードへ移行する(ステップS11、S12)。なお、ダウンシフト完了時の実変速比は、キックダウン操作時の目標変速比=ダウンシフト変速比DW_ratio(0)であるから、アップシフト量初期値UP_ratio(0)はキックダウン操作時の目標変速比に対応した値となる。
【0079】
ここで、アップシフト量初期値UP_ratio(0)は、図6で示したように、車速毎にアップシフト量が設定され、かつ、加速意図の大きさに応じて異なる変速特性が設定され、加速意図が大きいほど車速に応じたアップシフト量が小さくなるように設定されている。
【0080】
これにより、上記(1)式よりアップシフト量に応じて変速比の小(Hi)側への変速が開始される。
【0081】
そして、リニアモードの解除条件が成立するまでは、制御周期毎にアップシフト量UP_ratio(n)が車速VSPの増大に応じて更新されて行くのである。
【0082】
したがって、図10で示すように、キックダウン操作後のダウンシフトモードでは、図5のマップによる変速特性に応じてダウンシフト量がノーマルモードの図7の変速特性に比して規制され、図中A点からB点までの入力軸回転速度impRevに抑制されて、加速初期での車両加速度の高さと車両加速度の応答性を向上させる。
【0083】
ダウンシフトの目標変速比であるダウンシフト変速比DW_ratio(0)に到達した後には、キックダウン操作時と等価のアップシフト量初期値UP_ratio(0)と車速VSPの増大に応じたアップシフト量UP_ratio(n)より、実際のアップシフト量UPratioが、
UPratio=UP_ratio(0)−UP_ratio(n) ………(4)
この式は、上記(1)式を、
Dratio=DW_ratio(0)−{UP_ratio(0)−UP_ratio(n)}
のように変形したもので、
Dratio=DW_ratio(0)−UP_ratio
となる。
【0084】
こうして、ダウンシフト変速比DW_ratio(0)からこの実アップシフト量UP_ratioを差し引いた値が目標変速比となり、図10において、B点以降は車速VSPの増大に応じて、図中実線のように徐々に変速比が小側に変更されて、加速途上のエンジン回転速度Neの過大な上昇と車両加速度の減少を抑制して、運転者の加速意図に応じた車両加速度を得ることができるのである。
【0085】
また、図10において図中波線は先願(特願2001−182803号)によるもので、この先願によれば、ダウンシフト量は本願発明のB点よりも大きく、その後小側への変速が本願発明よりも過大になっている。
【0086】
このため、図11で示すように、図中一点鎖線で示す本願通常時リニアモードでは、車両加速度の最大値までの到達時間は、図中波線で示す従来例よりも速く、また、このときのエンジン回転速度Neは、従来例よりも低く抑制されている。このため、車両加速度の大きさと最大加速度までの到達時間を最適に設定でき、さらに、アップシフトモードでは、変速比の減少が従来例よりも抑制されるので、エンジン回転速度Neの上昇を確保して車両加速度の落ち込みを抑制でき、加速の伸びを体感することができる。
【0087】
そして、キックダウン操作時には、複数の変速特性から運転者の加速意図に応じた変速特性をダウンシフト側、アップシフト側でそれぞれ設定するようにしたので、車速毎のキックダウン加速要求に対してエンジン回転速度Neの設定の自由度を得ることができ、特に、加速意図に応じた変速特性を複数設定しておくことで、コントローラ1の演算負荷を低減しながら、車両加速度の立ち上がりと落ち込みのバランスを確保することができ、幅広い速度範囲で良好なキックダウン加速を実現することが可能となる。
【0088】
また、ダウンシフト後のアップシフトでは、図6で示したように、加速意図が大きいときほど車速に応じたアップシフト量を小さく設定したので、加速意図の大きさに沿ってエンジン回転速度を上昇させて、運転者の期待に応じた車両加速度を得ることができる。
【0089】
<B.平坦路または降坂路のキックダウン操作>
次に、ノーマルモードで登坂路を走行中に、アクセルを踏み込んでアクセル操作速度dAPOが図3の基準値dAPOLを超えると、図4のマップから加速意図が判定された後、ステップS7で登坂路と判定され、登坂時のキックダウン加速制御が開始されてステップS18移行の登坂時リニアモードへ移行する。
【0090】
まず、初回の制御では、モードフラグMf=0であるので、ステップS19、S20では、ダウンシフト変速比DW_ratio(0)が設定される。
【0091】
ここで、ダウンシフト変速比DW_ratio(0)は、上記通常時リニアモードと同様であり、図5で示したように、車速毎にダウンシフト変速比DW_ratio(0)が設定され、かつ、加速意図の大きさに応じて異なる変速特性が設定され、加速意図が大きいほどダウンシフト量(変速比の大側への変速量)が大きくなるように設定されている。
【0092】
このステップS19、S20では、図8で示すように、キックダウン操作があった時点のダウンシフト変速比DW_ratio(0)が設定される。
【0093】
そして、ステップS21では、路面勾配θの大きさに応じて登坂補正変速比DW_ratio(g)が演算され、ステップS24ではダウンシフト変速比DW_ratio(0)に登坂補正変速比DW_ratio(g)を加えたものが、目標変速比Dratioとして設定される。
【0094】
したがって、この登坂時のダウンシフトモードでは、図8において、平坦路または降坂路の目標変速比Dratioから登坂補正変速比DW_ratio(g)に応じて変速比の大側へ目標変速比が増大し、路面勾配θの走行抵抗の増大に応じてエンジン回転速度を上昇させて、平坦路と同等に車両を加速することができるのである。
【0095】
実変速比が目標変速比Dratioに到達すると、図9で示すように、ダウン操作時の車速VSPに対応したダウンシフト完了時のアップシフト量初期値UP_ratioが設定され、アップシフトモードへ移行する(ステップS22、S23)。
【0096】
登坂時リニアモードでは、ダウンシフト完了時の実変速比は、キックダウン操作時の目標変速比=ダウンシフト変速比DW_ratio(0)+登坂補正変速比DW_ratio(g)であるから、アップシフト量初期値UP_ratioは通常時リニアモードに比して登坂補正変速比DW_ratio(g)だけ変速比の大側の値となる。以降のアップシフトモードは上記通常時リニアモードと同様に行われる。
【0097】
したがって、図10で示すように、キックダウン操作後の登坂時のダウンシフトモードでは、通常のダウンシフトモードに比して目標変速比DratioがLo側(変速比の大側)となり、図中A点からB’点まで入力軸回転速度impRevを上昇させて、登坂時においても加速初期での車両加速度の高さと車両加速度の応答性を向上させる。
【0098】
そして、ダウンシフトが完了した後は、図10のB’点から車速VSPの増大に応じて、図中一点鎖線のように徐々に変速比が小側に変更されて、通常時リニアモードと同様に加速途上のエンジン回転速度Neの過大な上昇と車両加速度の減少を抑制して、運転者の加速意図に応じた車両加速度を得ることができるのである。
【0099】
また、図10において図中波線は先願(特願2001−182803号)によるもので、この従来例によれば、登坂時においても平坦路と同一のダウンシフト量となってしまうので、路面勾配θの走行抵抗に応じた変速比(図中登坂時)よりも図中波線は下回ってしまい、エンジン回転速度の上昇が停滞して路面勾配θによる走行抵抗に対して充分な加速を行うことができない。
【0100】
一方、本願発明によれば、登坂補正変速比DW_ratio(g)の大きさは、路面勾配θの大きさ、換言すれば走行抵抗の大きさに応じて変化するので、走行抵抗に係わらず登坂時のキックダウン加速を平坦路と同等に行うことが可能となって、運転者の加速意図を確実に実現することができる。
【0101】
すなわち、図11で示すように、図中実線で示す登坂時リニアモードでは、車両加速度の最大値までの到達時間は、図中一点鎖線で示す通常時リニアモードと同様に、従来例よりも速く車両加速度のピークを得ることができ、また、このときのエンジン回転速度Neは、路面勾配θの大きさに応じて上昇しているので、平坦路と同等の加速感を得ることができるのである。
【0102】
なお、アップシフトモードでは、通常時リニアモードと同様に、変速比の減少が従来例よりも抑制されるので、エンジン回転速度Neの上昇を確保して車両加速度の落ち込みを抑制でき、加速の伸びを体感することができる。
【0103】
なお、上記実施形態では、走行抵抗検出手段を勾配検出装置6として車両の前後加速度gを検出するGセンサで構成した例を示したが、カーナビゲーション装置の地図データと現在位置から走行中の路面勾配を求めてもよい。
【0104】
また、上記実施形態では、走行抵抗の変化として路面勾配θを検出する例を示したが、走行抵抗として積載量の変化などを検出し、ダウンシフト量を補正しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を無段変速機の概略構成図。
【図2】コントローラで行われる変速制御の一例を示すフローチャート。
【図3】アクセル操作量APOと車速VSPに応じたアクセル操作速度dAPOの基準値dAPOLのマップ。
【図4】アクセル操作量APOとアクセル操作速度dAPOに応じた加速意図のマップ。
【図5】加速意図をパラメータとして車速に応じたダウンシフト変速比DW_ratio(0)のマップ。
【図6】加速意図をパラメータとして車速に応じたアップシフト量のマップ。
【図7】ノーマルモードで用いられるアクセル操作量APOをパラメータとした車速VSPに応じた目標入力軸回転速度のマップ。
【図8】ダウンシフト変速比DW_ratio(0)を決定する様子を示す車速VSPに応じたダウンシフト変速比のマップ。
【図9】アップシフト量を決定する様子を示す車速VSPに応じたアップシフト量のマップ。
【図10】キックダウン加速を行ったときの車速VSPに応じた入力軸回転速度impRevのマップで、図中実線が本願通常時リニアモードの回転速度impRevの軌跡を示し、図中一点鎖線が登坂時リニアモードの軌跡を示し、図中波線が従来例による回転速度impRevの軌跡を示す。
【図11】同じく、キックダウン加速を行ったときのアクセル操作量APO、エンジン回転速度、車両加速度G(前後G)と時間の関係を示すグラフで、図中実線が登坂時リニアモード、図中一点鎖線が通常時リニアモードを示し、図中波線が従来例を示す。
【図12】車両加速度から路面勾配θを求める説明図である。
【符号の説明】
1 コントローラ
2 エンジン回転センサ
3 入力軸回転センサ
4 車速センサ
5 アクセルセンサ
6 勾配検出装置
10 無段変速機
11 エンジン
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a shift control device for a vehicle including a continuously variable transmission.
[0002]
[Prior art]
In conventional transmission control of a continuously variable transmission, a shift pattern according to the vehicle speed and the amount of accelerator operation is stored as a map of the target input shaft speed, and the target speed ratio is determined from the target input shaft speed according to the driving state. (See Japanese Patent Laid-Open No. 4-54371).
[0003]
In this conventional example, even if a kick-down operation is performed to increase the accelerator operation amount suddenly with the intention of sudden acceleration from a steady running state where the vehicle is traveling at a substantially constant vehicle speed with a relatively small accelerator operation amount, the accelerator operation amount at this time is reduced. Since it takes some time for the actual gear ratio to reach the corresponding target gear ratio, the driving force does not increase despite the engine speed increasing immediately, and the engine seems to be blown in the meantime. The driver feels uncomfortable.
[0004]
As a countermeasure, it is conceivable to suppress a change in the gear ratio when the acceleration request is large. For example, there is proposed a method in which the gear ratio is fixed when the throttle opening exceeds a threshold value (Japanese Patent No. 2593432). etc). This means that the fixed gear ratio is determined by the gear ratio on the shift map when the throttle opening is the threshold value. In this way, by fixing the gear ratio before reaching a large gear ratio, an increase in engine rotation causes an increase in driving force quickly, so the time delay from when the throttle increases until a feeling of acceleration is obtained is shortened. As a result, the sense of incongruity is reduced and the acceleration response in terms of experience is improved.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-4-54371 [Patent Document 2]
Japanese Patent No. 2593432 [0006]
[Problems to be solved by the invention]
On the other hand, in such a method for determining the constant gear ratio, the throttle opening is maintained at the constant gear ratio unless the throttle opening is returned from the threshold value and the hysteresis setting, and the driver's initial acceleration intention is satisfied. After that, there is no change in the gear ratio, which will cause a sense of incongruity. In other words, in order to generate a gear ratio change, an operation of intentionally returning the accelerator pedal to a large degree is required.
[0007]
Therefore, the present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to reliably provide an increase in the vehicle speed according to the driver's intention to accelerate during kickdown acceleration regardless of changes in running resistance such as road surface gradient. And
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The first invention is a driving state detecting means for detecting a driving state of a vehicle including a vehicle speed and an accelerator operation amount, a speed ratio determining means for determining a gear ratio according to the vehicle speed and the accelerator operation amount, and the determined In a transmission control device for a continuously variable transmission comprising a control means for controlling the transmission ratio of the continuously variable transmission based on the transmission ratio, an acceleration request determining means for determining the magnitude of the acceleration request, and the magnitude of the acceleration request Acceleration shift characteristic determining means for respectively determining a shift characteristic of a downshift and a shift characteristic of an upshift based on the length, and when the acceleration request is greater than a preset reference value, Acceleration control means for performing an upshift based on the upshift speed characteristic after downshifting to a target speed ratio that is suppressed from the target speed ratio determined by the speed ratio determining means A running resistance detecting means for detecting a running resistance of the vehicle, and a speed ratio correcting means for correcting the downshift target speed ratio according to the magnitude of the running resistance when the running resistance exceeds a preset value. The upshift speed change characteristic is set such that the shift amount to be shifted from the speed ratio after the downshift to the smaller side of the speed ratio as the vehicle speed increases is smaller as the acceleration request is larger .
[0009]
In a second aspect based on the first aspect, the acceleration speed change characteristic determining means selects one of a plurality of downshift speed characteristics preset according to the magnitude of the acceleration request, One is selected from a plurality of preset upshift characteristics according to the magnitude of the acceleration request.
[0012]
According to a third invention, in the first or second invention , the acceleration request determination means detects an accelerator operation speed based on an accelerator operation amount, and accelerates based on the accelerator operation speed and the accelerator operation amount. Determine the size of the request.
[0013]
In a fourth aspect based on any one of the first to third aspects, the acceleration control means changes a reference value for comparing the acceleration requests according to a vehicle speed and an accelerator operation amount.
[0014]
In a fifth aspect based on any one of the first to fourth aspects, the gear ratio correction means increases the downshift target gear ratio to the larger gear ratio as the running resistance increases. change.
[0015]
In a sixth aspect based on any one of the first to fifth aspects, the running resistance detecting means detects or estimates a road surface gradient.
In addition, according to a seventh aspect , in any one of the first to sixth aspects, the acceleration control means has a larger downshift amount as the acceleration request is larger, based on the downshift speed change characteristic. Thus, the suppressed gear ratio is set.
[0016]
【The invention's effect】
Therefore, in the first and seventh inventions, when the acceleration request is large (for example, at the time of kickdown acceleration), the downshift with the downshift transmission characteristic that is suppressed as compared with the normal shift determined by the transmission ratio determination means is performed. By performing a shift and then performing an upshift to the lower side of the gear ratio by the upshift transmission characteristics, an excessive increase in engine rotation speed and a decrease in vehicle acceleration during acceleration are suppressed, and a rise in vehicle acceleration is achieved. The vehicle acceleration according to the driver's intention to accelerate can be reliably obtained by balancing the depression, and when the running resistance exceeds a predetermined value, the downshift target gear ratio is corrected according to the magnitude of the running resistance. Therefore, regardless of changes in running resistance (for example, road gradient), it is possible to obtain a sense of acceleration consistent with the intention of acceleration at all times, greatly improving the drivability of a vehicle equipped with a continuously variable transmission. Than is possible.
In addition, since the upshift speed change characteristic has set the shift amount from the speed ratio after the downshift to the smaller side of the speed ratio according to the increase in the vehicle speed, it is possible to suppress a drop in vehicle acceleration during the upshift after the downshift, Acceleration growth can be provided.
In addition, the greater the acceleration request, the smaller the shift amount to shift to the lower gear ratio in accordance with the increase in the vehicle speed, so the engine rotation speed is increased according to the magnitude of the acceleration intention, and the driver expectation The corresponding vehicle acceleration can be obtained.
[0017]
In the second aspect of the present invention, one of the plurality of downshift transmission characteristics and the plurality of upshift transmission characteristics is selected as the acceleration transmission characteristic. It is possible to realize a shift according to the speed.
[0020]
In the third aspect of the invention, since the magnitude of the acceleration request is determined based on the accelerator operation speed and the accelerator operation amount, the driver's intention to accelerate can be accurately determined.
[0021]
In the fourth aspect of the invention, the reference value for comparing the acceleration requests is changed according to the vehicle speed and the accelerator operation amount. Therefore, the downshift can be performed according to the driver's intention to accelerate regardless of the change in the driving state. it can.
[0022]
In the fifth aspect of the invention, as the running resistance increases, the target gear ratio of the downshift is changed to the larger side of the gear ratio. Therefore, the engine speed is increased according to the magnitude of the running resistance, and the running resistance is increased. Acceleration feeling during kickdown operation can be ensured regardless of the change in.
[0023]
In the sixth aspect of the invention, since the road surface gradient is detected or estimated as the running resistance, the engine speed is increased according to the magnitude of the road surface gradient, and the acceleration feeling during the kick-down operation regardless of the change in the road surface gradient. Can be secured.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0025]
FIG. 1 shows a schematic configuration of a vehicle to which the present invention is applied. An engine 11 is connected to a continuously variable transmission 10 provided with a torque converter 12 to an engine 11 so that an optimum driving state is obtained in accordance with a running state. The controller 1 which controls the output of 11 and the gear ratio of the continuously variable transmission 10 is provided. As the continuously variable transmission mechanism of the continuously variable transmission 10, a V-belt type or a toroidal type can be adopted.
[0026]
The controller 1 performs fuel injection amount control, ignition timing control, and the like of the engine 11 according to the operating state, and controls the speed ratio steplessly according to the operating state. The controller 1 is an integrated control device having both engine control means and shift control means.
[0027]
The controller 1 includes an accelerator sensor 5 that detects an accelerator pedal operation amount APO (or an accelerator operation amount), a vehicle speed sensor 4 that detects a traveling speed of the vehicle (hereinafter referred to as a vehicle speed VSP), and an engine rotation that detects a rotational speed Ne of the engine 11. The sensor 2, the input shaft rotation sensor 3 that detects the input shaft rotation speed Nt of the continuously variable transmission 10, the gradient detection device 6 (running resistance detection means), and the like are connected to detect the driving state of the vehicle. Here, the vehicle speed sensor 4 detects the output shaft rotational speed OutRev of the continuously variable transmission 10, and multiplies it by a constant (ratio of tire radius, etc.) according to the final reduction ratio and the vehicle specifications. And
[0028]
In addition, the gradient detection device 6 is constituted by, for example, a G sensor that detects the longitudinal acceleration g of the vehicle, and the gradient detection device 6 is obtained by subtracting the longitudinal acceleration g1 based on the fluctuation of the vehicle speed VSP from the detected longitudinal acceleration g. The longitudinal acceleration g2 is a resistance equivalent value, and as shown in FIG. 12, the road surface gradient θ is calculated from the gravitational acceleration G0.
tanθ = g2 / G0
Calculate as It is assumed that θ is a positive value and an upward gradient.
[0029]
The longitudinal acceleration g1 based on the fluctuation of the vehicle speed VSP is obtained from the differential value of the vehicle speed VSP.
[0030]
FIG. 2 is a flowchart showing an example of the shift control according to the present invention, which is executed periodically (for example, every several tens of milliseconds) by the microcomputer of the controller 1.
[0031]
In this control, a change in the gear ratio is suppressed when a predetermined acceleration condition (kick-down acceleration) is satisfied from a control mode (hereinafter referred to as “normal mode”) in which the gear ratio is variably controlled according to the driving state. The mode is shifted to the control mode (hereinafter referred to as “linear mode”), and when the detected road surface gradient is an uphill gradient, the mode is switched to the linear mode at the time of uphill.
[0032]
Although not shown in the figure, in the background of these routines, the accelerator operation amount APO and the vehicle speed VSP are detected as the driving state. In the following description, numerals indicated by reference sign S correspond to the processing steps in FIG.
[0033]
First, in step S1, it is determined whether the previous control mode is the normal mode or the linear mode with reference to the control flag F. If the previous control mode is the normal mode, the kickdown in step S2 is performed. On the other hand, if the previous control mode is the linear mode, the process proceeds to step S4, where it is determined whether the linear mode release condition is satisfied. The control flag F indicates, for example, a linear mode when it is 1, and a normal mode when it is 0.
[0034]
In step S2, it is determined whether or not a kick-down operation is performed. First, the accelerator operation speed dAPO is obtained from the difference between the detected accelerator operation amount APO and the previous value of the accelerator operation amount APO.
[0035]
Then, a reference value dAPOL serving as a threshold value of the accelerator operation speed is obtained from the current vehicle speed VSP and the accelerator operation amount APO from the map shown in FIG. 3, and if the accelerator operation speed dAPO exceeds the reference value dAPOL, the kick down is performed. If it is determined that it is an operation, the process proceeds to step S3, and if it is an accelerator operation other than kick-down, the process proceeds to step S20 to control the normal mode.
[0036]
In the map of the accelerator operation amount APO and the reference value dAPOL of the accelerator operation speed according to the vehicle speed VSP in FIG. 3, the accelerator operation amount APO is divided into a plurality of ranges, and the vehicle speed VSP is divided into a plurality of ranges. The reference value dAPOL is set for each range of the accelerator operation amount APO and the range of the vehicle speed VSP.
[0037]
Next, in step S3 determined to be a kick-down operation, after setting the control flag F = 1, the process proceeds to step S5 to determine the driver's acceleration intention (acceleration request).
[0038]
In step S5, the acceleration intention is searched from the map of FIG. 4 based on the accelerator operation speed dAPO and the accelerator operation amount APO obtained in step S2. In this map, when the accelerator operation amount APO is large, it is determined that the acceleration intention is large regardless of the accelerator operation speed dAPO, and the accelerator operation amount APO is in the intermediate region (for example, APO is 3/8 to 6 / In 5), if the accelerator operation speed dAPO is high, it is determined that the acceleration intention is medium, and if the accelerator operation speed dAPO is low, it is determined that the acceleration intention is low. A predetermined hysteresis is provided for the acceleration intention that changes in accordance with the magnitude of the accelerator operation amount APO to prevent control hunting.
[0039]
Next, in step S6, it is determined with reference to the mode flag Mf whether or not to switch between the downshift mode and the upshift mode in the linear mode.
[0040]
When the mode flag Mf is 0, switching from the downshift mode to the upshift mode has not been completed, so it is determined that there is a mode transition, and when the mode flag Mf = 1, the mode is changed from the downshift mode. Since the transition to the upshift mode has been completed, it is determined that there is no mode transition. If there is a mode transition, the process proceeds to step S7, whereas if there is no mode transition, the process proceeds to step S12.
[0041]
In step S7, the road surface gradient from the gradient detector 6 is read to determine whether the road is an uphill road (θ> 0). If the road is an uphill road, the process proceeds to step S18, while a flat road or a downhill road (θ < If 0), it is determined that the linear mode is normal, and the process proceeds to step S8.
[0042]
In step S8 where there is a mode transition and is determined to be a flat road or a downhill road, it is determined whether the downshift mode or the upshift mode.
[0043]
Here, the downshift speed ratio DW_ratio (0) is not set, or the actual speed ratio (input shaft rotational speed impRev / output shaft rotational speed OutRev) has reached the downshift speed ratio DW_ratio (0). If not, it is determined as the downshift mode and the process proceeds to step S9.
[0044]
On the other hand, if the actual gear ratio has reached the downshift amount DW_ratio (0), it is determined as the upshift mode, and 1 is added to the mode flag Mf before proceeding to step S11.
[0045]
In step S9 in the downshift mode, a shift characteristic corresponding to the acceleration intention is selected from the map of FIG. 5 based on the acceleration intention determined in step S5.
[0046]
In step S10, the downshift speed ratio DW_ratio (0) is obtained from the speed change characteristic selected in step S9 according to the current vehicle speed VSP and stored.
[0047]
Thereafter, the process proceeds to step S15, and the target speed ratio Dratio is calculated from the following equation.
[0048]
Dratio = DW_ratio (0) −UP_ratio (0) + UP_ratio (n) (1)
However, UP_ratio (0) is an initial value of the upshift amount, and UP_ratio (n) is an upshift amount (a shift amount to the smaller side of the gear ratio) corresponding to an increase in the vehicle speed.
[0049]
Note that at the time of proceeding from step S10 to step S15, the upshift amount initial value UP_ratio (0) and the upshift amount UP_ratio (n) are both 0, and the target gear ratio Datio = DW_ratio (0).
[0050]
Next, in step S16, the target input shaft rotational speed DsrRev is set to
DsrRev = Dratio × OutRev (2)
The process proceeds to step S17 to output the target speed ratio Dratio, and the speed ratio of the continuously variable transmission 10 is controlled.
[0051]
On the other hand, in step S11, in which the upshift mode is determined in the determination in step S8, a shift characteristic corresponding to the acceleration intention is selected from the map of FIG. 6 based on the acceleration intention determined in step S5.
[0052]
In step S12, the upshift amount initial value UP_ratio (0) is obtained from the shift characteristic selected in step S11 according to the current vehicle speed VSP and stored.
[0053]
Then, the process proceeds to step S15, where the target speed ratio Dratio is calculated from the above equation (1), and the target speed ratio Dratio is output in steps S16 and S17. However, when the routine proceeds from step S12 to step S15, the upshift amount UP_ratio (n) is 0, and the target gear ratio Datio = DW_ratio (0) −UP_ratio (0).
[0054]
On the other hand, when there is a mode transition determined as an uphill road in the determination in step S7, the downshift mode during climbing (linear mode during climbing) is controlled in steps S18 to S25.
[0055]
In step S18 where it is determined that there is a mode transition and that the road is an uphill road, it is determined whether the mode is a downshift mode or an upshift mode.
[0056]
Here, the downshift speed ratio DW_ratio (0) is not set, or the actual speed ratio (input shaft rotational speed impRev / output shaft rotational speed OutRev) has not reached the downshift target speed ratio Dratio. If it is determined that the mode is the downshift mode, the process proceeds to step S19.
[0057]
On the other hand, if the actual gear ratio has reached the target gear ratio Dratio for downshifting, it is determined that the mode is the upshift mode, and 1 is added to the mode flag Mf before proceeding to step S22.
[0058]
In step S19 in the downshift mode, the shift characteristic corresponding to the acceleration intention is selected from the map of FIG. 5 based on the acceleration intention determined in step S5.
[0059]
In step S20, the downshift speed ratio DW_ratio (0) is obtained from the speed change characteristic selected in step S19 according to the current vehicle speed VSP and stored.
[0060]
Next, in step S21, an uphill correction gear ratio DW_ratio (g) is calculated based on the road surface gradient θ read in step S7. The climbing correction gear ratio DW_ratio (g) is a value for calculating a gear ratio according to the road surface gradient θ from a preset function or map. For example, as the road surface gradient θ increases, the climbing correction gear ratio DW_ratio (g) is also calculated. It is set to be large.
[0061]
Thereafter, the process proceeds to step S24, and the target speed ratio Dratio is calculated from the following equation.
Dratio = DW_ratio (0) + DW_ratio (g) −UP_ratio (0) + UP_ratio (n) (3)
However, UP_ratio (0) is an initial value of the upshift amount, and UP_ratio (n) is an upshift amount (a shift amount to the smaller side of the gear ratio) corresponding to an increase in the vehicle speed.
[0062]
Note that at the time of proceeding from step S21 to step S24, the upshift amount initial value UP_ratio (0) and the upshift amount UP_ratio (n) are both 0, and the target gear ratio Datio = DW_ratio (0) + DW_ratio (g) It becomes.
[0063]
Next, in step S25, the target input shaft rotational speed DsrRev is obtained from the above equation (2), the process proceeds to step S17, and the target speed ratio Datio is output to control the speed ratio of the continuously variable transmission 10.
[0064]
On the other hand, in step S22 where the upshift mode is determined in the determination in step S18, a shift characteristic corresponding to the acceleration intention is selected from the map of FIG. 6 based on the acceleration intention determined in step S5.
[0065]
In step S23, the upshift amount initial value UP_ratio (0) is obtained from the shift characteristic selected in step S22 according to the current vehicle speed VSP and stored.
[0066]
Then, the process proceeds to step S24, where the target speed ratio Dratio is calculated from the above equation (3), and the target speed ratio Dratio is output in steps S25 and S17. However, at the time of proceeding from step S23 to step S24, the upshift amount UP_ratio (n) is 0, and the target gear ratio Datio = DW_ratio (0) + DW_ratio (g) −UP_ratio (0).
[0067]
Next, in step S13, in which it is determined in step S7 that there is no mode transition, an upshift speed change characteristic corresponding to the acceleration intention is selected from the map of FIG. 6 based on the acceleration intention determined in step S5. To do.
[0068]
In step S14, the upshift amount UP_ratio (n) corresponding to the increase in vehicle speed is obtained from the upshift speed characteristic selected in step S13 in accordance with the current vehicle speed VSP. ) Is updated, the process proceeds to step S15, the target gear ratio Datio is calculated from the equation (1), and the target speed ratio Dratio is output in steps S16 and S17.
[0069]
Next, in step S4 which proceeds when the previous control mode is the linear mode in step S1, the accelerator operation amount APO is returned to a predetermined value such as 0/8 or less after the linear mode is set, and If a predetermined time has elapsed since the linear mode was entered, the linear mode is canceled and the process proceeds to step S30 to control the normal mode. When canceling the linear mode, the control flag F, the mode flag Mf, the downshift speed ratio DW_ratio (0), the upshift amount initial value UP_ratio (0), and the upshift amount UP_ratio (n) are reset to 0, respectively. To do.
[0070]
In the normal mode control, the target input shaft rotational speed DsrRev is obtained from the current vehicle speed VSP and the accelerator operation amount APO based on the shift map of FIG. 7 and is divided by the output shaft rotational speed OutRev to obtain the target speed ratio. After selecting “Dratio”, it is output in step S17.
[0071]
On the other hand, if the accelerator operation amount APO is maintained at a predetermined value or more, it is determined that the driver intends to continue acceleration, and the process proceeds to step S5 to continue the control in the linear mode.
[0072]
When the kickdown operation is determined based on the accelerator operation speed dAPO by the above control, when the road surface gradient θ is an uphill road (in other words, when the running resistance is larger than a predetermined value), When downshift mode (linear mode during climbing) is selected, when the road surface gradient θ is a flat road or a downhill road (in other words, when the running resistance is smaller than a predetermined value), the normal downshift mode is selected. (Normal linear mode) is selected, and the vehicle is accelerated while suppressing the downshift amount.
[0073]
The operation of the control due to the difference in road surface gradient θ will be described below.
[0074]
<A. Kickdown operation on flat road or downhill road>
First, when the accelerator is depressed and the accelerator operating speed dAPO exceeds the reference value dAPOL in FIG. 3 while driving on a flat road or downhill road in the normal mode, the normal kick-down acceleration control is started to shift to the normal linear mode. Then, the intention of acceleration is determined from the map of FIG.
[0075]
First, since the mode flag Mf = 0 in the first control, the downshift speed ratio DW_ratio (0) is set in steps S9 and S10.
[0076]
Here, as shown in FIG. 5, the downshift speed ratio DW_ratio (0) is set for each vehicle speed, and the speed change characteristic varies depending on the intention of acceleration. It is set such that the greater the intention to accelerate, the greater the downshift amount (the amount of shift to the larger gear ratio).
[0077]
In steps S9 and S10, as shown in FIG. 8, the downshift speed ratio DW_ratio (0) at the time when the kickdown operation is performed is set as the target speed ratio Dratio.
[0078]
Next, when the actual speed ratio reaches the downshift speed ratio DW_ratio (0) = Dratio, as shown in FIG. 9, the upshift amount initial value UP_ratio (0 when the downshift is completed corresponding to the vehicle speed VSP at the time of the down operation. ) Is set, and the mode shifts to the upshift mode (steps S11 and S12). Since the actual gear ratio at the completion of the downshift is the target gear ratio at the time of kickdown operation = downshift gear ratio DW_ratio (0), the initial upshift amount UP_ratio (0) is the target gear ratio at the time of kickdown operation. The value corresponds to the ratio.
[0079]
Here, as shown in FIG. 6, the upshift amount initial value UP_ratio (0) is set with an upshift amount for each vehicle speed, and with different speed change characteristics depending on the magnitude of the acceleration intention. The larger the intention is, the smaller the upshift amount corresponding to the vehicle speed is set.
[0080]
Thereby, the shift to the small (Hi) side of the gear ratio is started in accordance with the upshift amount from the above equation (1).
[0081]
Until the release condition of the linear mode is satisfied, the upshift amount UP_ratio (n) is updated according to the increase in the vehicle speed VSP every control cycle.
[0082]
Therefore, as shown in FIG. 10, in the downshift mode after the kick-down operation, the downshift amount is regulated as compared with the shift characteristic of FIG. 7 in the normal mode according to the shift characteristic according to the map of FIG. The input shaft rotation speed impRev from point A to point B is suppressed to improve the vehicle acceleration height and vehicle acceleration response in the early stage of acceleration.
[0083]
After reaching the downshift speed ratio DW_ratio (0), which is the target speed ratio of the downshift, the upshift amount UP_ratio corresponding to the increase in the initial value UP_ratio (0) equivalent to the kickdown operation and the vehicle speed VSP. From (n), the actual upshift amount UPratio is
UPratio = UP_ratio (0) −UP_ratio (n) (4)
This formula is the above formula (1),
Dratio = DW_ratio (0) − {UP_ratio (0) −UP_ratio (n)}
It is transformed like
Dratio = DW_ratio (0) -UP_ratio
It becomes.
[0084]
Thus, the value obtained by subtracting the actual upshift amount UP_ratio from the downshift speed ratio DW_ratio (0) becomes the target speed ratio, and in FIG. 10, after point B, gradually as shown by the solid line in the figure as the vehicle speed VSP increases. Thus, the gear ratio is changed to a smaller side, and an excessive increase in the engine rotation speed Ne during acceleration and a decrease in the vehicle acceleration can be suppressed to obtain a vehicle acceleration in accordance with the driver's acceleration intention.
[0085]
Also, in FIG. 10, the wavy line in the figure is based on the prior application (Japanese Patent Application No. 2001-182803). According to this prior application, the amount of downshift is larger than the point B of the present invention, and the shift to the smaller side thereafter is performed in this application. It is too much than the invention.
[0086]
For this reason, as shown in FIG. 11, in the normal linear mode of the present application indicated by a one-dot chain line in the figure, the arrival time to the maximum value of the vehicle acceleration is faster than the conventional example indicated by the wavy line in the figure. The engine speed Ne is suppressed to be lower than that in the conventional example. For this reason, the magnitude of the vehicle acceleration and the arrival time to the maximum acceleration can be set optimally. Further, in the upshift mode, the reduction of the gear ratio is suppressed as compared with the conventional example, so that the increase of the engine rotation speed Ne is ensured. Thus, a drop in vehicle acceleration can be suppressed, and the acceleration can be experienced.
[0087]
And, during the kickdown operation, the shift characteristics according to the driver's intention to accelerate are set on the downshift side and the upshift side from the plurality of shift characteristics, so the engine can respond to the kickdown acceleration request for each vehicle speed. The degree of freedom of setting the rotational speed Ne can be obtained. In particular, by setting a plurality of speed change characteristics according to the acceleration intention, the balance between the rising and falling of the vehicle acceleration can be achieved while reducing the calculation load of the controller 1. This makes it possible to achieve good kickdown acceleration over a wide speed range.
[0088]
Also, in the upshift after the downshift, as shown in FIG. 6, the higher the intention of acceleration, the smaller the upshift amount corresponding to the vehicle speed is set, so the engine speed is increased along with the acceleration intention. Thus, the vehicle acceleration according to the driver's expectation can be obtained.
[0089]
<B. Kickdown operation on flat road or downhill road>
Next, when the accelerator is depressed and the accelerator operating speed dAPO exceeds the reference value dAPOL in FIG. 3 while traveling on the uphill road in the normal mode, the intention to accelerate is determined from the map in FIG. The kickdown acceleration control at the time of climbing is started, and the process proceeds to the linear mode at the time of climbing in step S18.
[0090]
First, since the mode flag Mf = 0 in the first control, the downshift speed ratio DW_ratio (0) is set in steps S19 and S20.
[0091]
Here, the downshift speed ratio DW_ratio (0) is the same as in the normal linear mode, and as shown in FIG. 5, the downshift speed ratio DW_ratio (0) is set for each vehicle speed, and the acceleration intention Different speed change characteristics are set according to the magnitude of the shift, and the downshift amount (shift amount toward the larger side of the gear ratio) is set to increase as the acceleration intention increases.
[0092]
In steps S19 and S20, as shown in FIG. 8, the downshift speed ratio DW_ratio (0) at the time when the kickdown operation is performed is set.
[0093]
In step S21, the uphill correction gear ratio DW_ratio (g) is calculated according to the magnitude of the road surface gradient θ. In step S24, the uphill correction gear ratio DW_ratio (g) is added to the downshift gear ratio DW_ratio (0). Is set as the target gear ratio Dratio.
[0094]
Therefore, in the downshift mode at the time of climbing, in FIG. 8, the target gear ratio increases from the target gear ratio Dratio on the flat road or the downhill road to the larger side of the gear ratio in accordance with the uphill correction gear ratio DW_ratio (g). The engine speed can be increased in accordance with an increase in the running resistance of the road surface gradient θ, and the vehicle can be accelerated in the same way as on a flat road.
[0095]
When the actual speed ratio reaches the target speed ratio Dratio, as shown in FIG. 9, the upshift amount initial value UP_ratio at the time of completion of the downshift corresponding to the vehicle speed VSP at the time of the down operation is set, and the mode shifts to the upshift mode ( Steps S22 and S23).
[0096]
In the uphill linear mode, the actual gear ratio when the downshift is completed is the target gear ratio at the time of kickdown operation = downshift speed ratio DW_ratio (0) + uphill correction gear ratio DW_ratio (g). The value UP_ratio is a value on the larger side of the gear ratio by the uphill correction gear ratio DW_ratio (g) as compared with the normal linear mode. Subsequent upshift modes are performed in the same manner as the normal linear mode.
[0097]
Therefore, as shown in FIG. 10, in the downshift mode when climbing after kick-down operation, the target gear ratio Dratio is Lo (large gear ratio side) compared to the normal downshift mode, and A in the figure. The input shaft rotational speed impRev is increased from the point B ′ to improve the vehicle acceleration height and vehicle acceleration response at the initial stage of acceleration even when climbing.
[0098]
Then, after the downshift is completed, the gear ratio is gradually changed to a smaller side as indicated by the alternate long and short dash line in accordance with the increase in the vehicle speed VSP from the point B ′ in FIG. In addition, an excessive increase in the engine rotational speed Ne during acceleration and a decrease in the vehicle acceleration can be suppressed, and a vehicle acceleration according to the driver's intention to accelerate can be obtained.
[0099]
Further, in FIG. 10, the wavy line in the figure is based on the prior application (Japanese Patent Application No. 2001-182803), and according to this conventional example, even when climbing, the same downshift amount as that on a flat road is obtained. The wavy line in the figure falls below the gear ratio (when climbing in the figure) corresponding to the running resistance of θ, and the increase in engine rotation speed stagnate, so that sufficient acceleration can be performed with respect to the running resistance due to the road surface gradient θ. Can not.
[0100]
On the other hand, according to the present invention, the magnitude of the climbing correction gear ratio DW_ratio (g) changes according to the magnitude of the road surface gradient θ, in other words, the magnitude of the running resistance. It is possible to perform the kick-down acceleration equivalent to that on a flat road, and the driver's intention to accelerate can be realized with certainty.
[0101]
That is, as shown in FIG. 11, in the climbing linear mode indicated by the solid line in the figure, the arrival time to the maximum value of the vehicle acceleration is faster than the conventional example, as in the normal linear mode indicated by the dashed line in the figure. The peak of the vehicle acceleration can be obtained, and the engine rotational speed Ne at this time increases according to the magnitude of the road surface gradient θ, so that an acceleration feeling equivalent to that on a flat road can be obtained. .
[0102]
In the upshift mode, as in the normal linear mode, the reduction in the gear ratio is suppressed more than in the conventional example. Therefore, it is possible to secure the increase in the engine rotation speed Ne and suppress the drop in vehicle acceleration, and increase the acceleration. Can be experienced.
[0103]
In the above embodiment, an example is shown in which the running resistance detection means is configured by the G sensor that detects the longitudinal acceleration g of the vehicle as the gradient detection device 6, but the road surface that is running from the map data of the car navigation device and the current position. A gradient may be obtained.
[0104]
Moreover, although the example which detects road surface gradient (theta) as a change of driving | running resistance was shown in the said embodiment, the change of a loading amount etc. may be detected as driving | running | working resistance, and a downshift amount may be correct | amended.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a continuously variable transmission according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing an example of shift control performed by a controller.
FIG. 3 is a map of a reference value dAPOL of an accelerator operation speed dAPO corresponding to an accelerator operation amount APO and a vehicle speed VSP.
FIG. 4 is a map of acceleration intention according to an accelerator operation amount APO and an accelerator operation speed dAPO.
FIG. 5 is a map of a downshift speed ratio DW_ratio (0) corresponding to a vehicle speed with an acceleration intention as a parameter.
FIG. 6 is a map of the upshift amount according to the vehicle speed with the acceleration intention as a parameter.
FIG. 7 is a map of a target input shaft rotation speed according to a vehicle speed VSP using an accelerator operation amount APO used in a normal mode as a parameter.
FIG. 8 is a map of the downshift speed ratio according to the vehicle speed VSP showing how the downshift speed ratio DW_ratio (0) is determined.
FIG. 9 is a map of the upshift amount corresponding to the vehicle speed VSP showing how the upshift amount is determined.
FIG. 10 is a map of the input shaft rotational speed impRev according to the vehicle speed VSP when kickdown acceleration is performed, the solid line in the figure shows the locus of the rotational speed impRev in the normal linear mode of the present application, and the alternate long and short dash line in the figure The locus of the hourly linear mode is shown, and the wavy line in the figure shows the locus of the rotational speed impRev according to the conventional example.
FIG. 11 is a graph showing the relationship between the accelerator operation amount APO, the engine rotation speed, the vehicle acceleration G (front-rear G) and time when kickdown acceleration is performed, and the solid line in the figure indicates the linear mode when climbing, An alternate long and short dash line indicates the normal linear mode, and a wavy line in the figure indicates a conventional example.
FIG. 12 is an explanatory diagram for obtaining a road surface gradient θ from vehicle acceleration.
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 1 controller 2 engine rotation sensor 3 input shaft rotation sensor 4 vehicle speed sensor 5 accelerator sensor 6 gradient detector 10 continuously variable transmission 11 engine

Claims (7)

車速とアクセル操作量を含む車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記車速とアクセル操作量に応じた変速比を決定する変速比決定手段と、
前記決定された変速比に基づいて無段変速機の変速比を制御する制御手段とを備えた無段変速機の変速制御装置において、
加速要求の大きさを判定する加速要求判定手段と、
前記加速要求の大きさに基づいてダウンシフトの変速特性とアップシフトの変速特性をそれぞれ決定する加速用変速特性決定手段と、
前記加速要求が予め設定した基準値よりも大きいときには、前記ダウンシフト変速特性に基づいて前記変速比決定手段で決まる目標変速比よりも抑制された目標変速比へダウンシフトを行った後、前記アップシフト変速特性に基づいてアップシフトを行う加速制御手段と、
車両の走行抵抗を検出する走行抵抗検出手段と、
この走行抵抗が予め設定した値を超える場合には、前記ダウンシフトの目標変速比を走行抵抗の大きさに応じて補正する変速比補正手段と、
を備え、
前記アップシフト変速特性は、ダウンシフト後の変速比から車速の増大に応じて変速比の小側へ変速する変速量を前記加速要求が大きいほど小さく設定した、
ことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
Driving state detection means for detecting the driving state of the vehicle including the vehicle speed and the amount of accelerator operation;
Gear ratio determining means for determining a gear ratio according to the vehicle speed and the accelerator operation amount;
A transmission control device for a continuously variable transmission, comprising control means for controlling a transmission ratio of the continuously variable transmission based on the determined transmission ratio;
Acceleration request determination means for determining the magnitude of the acceleration request;
Acceleration shift characteristic determining means for determining a shift characteristic of a downshift and a shift characteristic of an upshift based on the magnitude of the acceleration request,
When the acceleration request is larger than a preset reference value, the upshift is performed after downshifting to a target speed ratio that is suppressed by a target speed ratio determined by the speed ratio determining means based on the downshift speed characteristics. Acceleration control means for performing an upshift based on a shift speed change characteristic;
Running resistance detection means for detecting running resistance of the vehicle;
If this running resistance exceeds a preset value, gear ratio correction means for correcting the downshift target gear ratio according to the magnitude of the running resistance;
With
The upshift speed change characteristic is set such that a shift amount for shifting from a speed ratio after a downshift to a smaller speed ratio according to an increase in vehicle speed is set smaller as the acceleration request is larger .
A transmission control apparatus for a continuously variable transmission.
前記加速用変速特性決定手段は、加速要求の大きさに応じて予め設定された複数のダウンシフト変速特性から一つを選択するとともに、加速要求の大きさに応じて予め設定された複数のアップシフト変速特性から一つを選択することを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の変速制御装置。  The acceleration shift characteristic determining means selects one of a plurality of downshift transmission characteristics set in advance according to the magnitude of the acceleration request, and a plurality of upshifts preset in accordance with the magnitude of the acceleration request. 2. The transmission control device for a continuously variable transmission according to claim 1, wherein one is selected from the shift transmission characteristics. 前記加速要求判定手段は、アクセル操作量に基づいてアクセル操作速度を検出し、このアクセル操作速度とアクセル操作量に基づいて加速要求の大きさを判定することを特徴とする請求項1または請求項に記載の無段変速機の変速制御装置。The acceleration request determining means detects an accelerator manipulation speed based on the accelerator operation amount, according to claim 1 or claim, characterized in that determining the magnitude of the acceleration request based on the accelerator operating speed and the accelerator operation amount 3. A transmission control device for a continuously variable transmission according to 2 . 前記加速制御手段は、前記加速要求を比較する基準値を車速とアクセル操作量に応じて変更することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか一つに記載の無段変速機の変速制御装置。The continuously variable transmission according to any one of claims 1 to 3 , wherein the acceleration control means changes a reference value for comparing the acceleration requests in accordance with a vehicle speed and an accelerator operation amount. Shift control device. 前記変速比補正手段は、走行抵抗が大きくなるにつれて、ダウンシフトの目標変速比を変速比の大側へ変更することを請求項1ないし請求項のいずれか一つに記載の無段変速機の変速制御装置。The continuously variable transmission according to any one of claims 1 to 4 , wherein the speed ratio correction means changes the target speed ratio of the downshift to a larger speed ratio as the running resistance increases. Shift control device. 前記走行抵抗検出手段は、路面勾配を検出または推定することを請求項1ないし請求項のいずれか一つに記載の無段変速機の変速制御装置。The transmission control device for a continuously variable transmission according to any one of claims 1 to 5 , wherein the running resistance detection means detects or estimates a road surface gradient. 前記加速制御手段は、前記ダウンシフト変速特性に基づいて、前記加速要求が大きいほどダウンシフト量が大きくなるように前記抑制された変速比を設定することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか一つに記載の無段変速機の変速制御装置。Said acceleration control means, based on the downshift characteristic claims 1 to 6, characterized in that to set the gear ratio as the down-shift the acceleration request is greater is the inhibition to be greater A transmission control device for a continuously variable transmission according to any one of the above.
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