JP4346698B2 - クライアント装置側に設けた転送最適化装置、および記録媒体 - Google Patents

クライアント装置側に設けた転送最適化装置、および記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーバ装置とクライアント装置との間のデータ転送の最適化を行う転送最適化システムであって、サーバ装置およびクライアント装置の相互で相手側のアクティビティ数を意識してネットワークデータ転送の最適化を行う転送最適化システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワークを介してデータを転送する場合、図13に示すように、サーバ装置およびクライアント装置の間では相手側のアクティビティ数を意識することなくデータ転送を行っていた。以下図13の従来の構成および動作を簡単に説明する。
【0003】
図13は、従来技術の説明図を示す。
図13において、クライアント装置およびサーバ装置は、ネットワークを介してデータを相互に転送するものである。
【0004】
アクティビティは、サーバ装置およびクライアント装置上に常駐し、ネットワークデータ転送処理を行うデーモンプロセスである。
サーバアクティビティは、サーバ装置上で複数存在しクライアント装置からの要求データを受信するための受け口などとなるものである。サーバ装置は、アクティビティ数分の要求(電文)を同時に受信などして処理することができる。
【0005】
クライアントアクティビティは、クライアント装置上で複数存在しアプリケーションからのデータ転送要求を代行して行うなどするものである。これにより、非同期に多重のデータ転送処理を行うことが可能となる。尚、図13は、クライアント装置のアプリケーションからサーバ装置にデータ転送する場合であるが、同様にサーバ装置からクライアント装置へのデータ転送も行う。
【0006】
次に、動作を説明する。
クライアント装置上のアプリケーションからのデータ転送要求▲1▼は、アクティビティを管理するネットワークプロトコルによって、クライアント装置上のアクティビティに振り分けられ(▲2▼)、実際のネットワーク転送処理は当該振り分けられた各アクティビティが代行して行う(▲3▼)。
【0007】
クライアント装置から送信されてきた要求データ(電文)は、サーバ装置のネットワーク層にキューイングされ、サーバ装置のアクティビティが受信するのを待ち合わせる。サーバ装置のアクティビティは、ネットワーク層にキューイングされた要求データ(電文)を受信し(▲4▼)、1次記憶装置および2次記憶装置に対するI/O処理を行う(▲5▼)。
【0008】
以上の図13の従来のネットワークデータ転送では、一連の処理の中で、サーバ装置およびクライアント装置で相手側のアクティビティ数を意識することなくデータ転送を行っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来のネットワークデータ転送では、相手側のアクティビティ数を意識することなくデータ転送を行っていたため、以下の問題が発生していた。
【0010】
(1) クライアント装置からサーバ装置に対するデータ転送において、クライアント装置でサーバ装置のアクティビティ数を意識していないため、クライアント装置はサーバ装置のアクティビティ数を越えるデータ転送を行った場合、サーバ装置がアクティビティ数を越えた分のデータ転送を受信処理できないため、クライアント装置でタイムアウトとなってデータ転送を再送する必要が生じてしまうことがあり、効率が低下してしまう問題があった。
【0011】
(2) サーバ装置でのクラスタリング処理において、サーバ装置でクライアント装置のアクティビティ数を意識していないため、クライアント装置のアクティビティ数分のデータを受信しこれ以上クライアント装置からのデータ転送がない場合であっても、サーバ装置ではクラスタリング処理の監視時間中はクライアント装置からのデータ転送の待合せを行うこととなり、その待合せ時間分だけクライアント装置に対するレスポンスが遅延するという問題があった。
【0012】
(3) クライアント装置からのread処理において、クライアント装置でサーバ装置のアクティビティ数を意識していないため、クライアント装置はサーバ装置に対して何ブロックの先読みが可能か判断できないという問題があった。
【0013】
(4) サーバ装置でのread処理において、サーバ装置でクライアント装置のアクティビティ数を意識していないため、サーバ装置はクライアント装置からのread要求に対して、何ブロックの先読みを行っておくべきか判断できないという問題があった。
【0014】
本発明は、これらの問題を解決するため、サーバ装置およびクライアント装置で相手のアクティビティ数を予め判断して最適なデータ転送やread処理時などの先読みを行い、最適なネットワークデータ転送を実現することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
図1、図3、図5、図7、図9および図11を参照して課題を解決するための手段を説明する。
【0016】
図1、図3、図5、図7、図9および図11において、サーバ装置1は、回線を介して複数のクライアント装置2にサービスを提供するものであって、ここでは、サーバアクティビティ11、クラインアント情報12、1次記憶装置13、2次記憶装置14、クラスタリング機能15などからなるものである。
【0017】
クライアント装置2は、サーバ装置1に回線を介して各種サービスの提供を受けるものであって、ここでは、クライアントアクティビティ21、サーバ情報22などからなるものである。
【0018】
次に、動作を説明する。
クライアント装置2がサーバ装置1に電文を初めて送信するときに自己のアクティビティ数を電文にして送信し、その応答電文でサーバ装置1のアクティビティ数を受信して保持し、次回以降の電文送出時にサーバ装置1のアクティビティ数をもとに一時に送出する電文数を制御するようにしている。
【0019】
また、クライアント装置2がサーバ装置1に電文を順次送信してその応答電文のレスポンス時間が所定値以下の電文数をサーバ装置1のアクティビティ数と予測し、次回以降の電文送出時にサーバ装置1の予測したアクティビティ数をもとに一時に送出する電文数を制御するようにしている。
【0020】
また、サーバ装置1がクライアント装置2から所定時間内に受信した電文数をクライアント装置のアクティビティ数と予測し、次回以降の電文送出時にクライアント装置2の予測したアクティビティ数をもとに一時に送出する電文数を制御するようにしている。
【0021】
また、クライアント装置2がライト時に電文をサーバ装置1に送信するときにサーバ装置1のアクティビティ数迄の電文を送出するようにしている。
また、サーバ装置1がライト時に受信した電文を一次記憶装置13に順次格納して受信数がクラアイアント装置2のアクティビティ数分となったときに2次記憶装置14に一括して書き出すようにしている。
【0022】
また、クライアント装置2がリード時にサーバ装置1のアクティビティ数分の電文を要求してサーバ装置1の1次記憶装置13から電文として一時に読み出すようにしている。
【0023】
サーバ装置1がリード時にクライアント装置2のアクティビティ数分の電文を2次記憶装置14から1次記憶装置13に先読みし、1次記憶装置13から電文をクライアント装置2に一時に送出するようにしている。
【0024】
従って、サーバ装置1およびクライアント装置2で相手のアクティビティ数を予め判断して最適なデータ転送やリード処理の先読みなどを行い、最適なネットワークデータ転送を実現することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、図1および図2を用いて、クライアント装置2が複数の電文を同時に送り、その応答電文のレンスポンス時間からサーバ装置1のアクティビティ数を予測する構成および動作を詳細に説明する。ここで、各構成図において、図示外の記録媒体からプログラムを読み出し主記憶にローディングして起動し、以下に説明する各種制御を行うようにしている。
【0026】
図1は、本発明の実施例構成図(その1)を示す。
図1において、サーバ装置1は、回線を介して複数のクライアント装置2にサービスを提供するものであって、ここでは、サーバアクティビティ11を図示のように例えば2つもつものである。
【0027】
クライアント装置2は、サーバ装置1に回線を介して各種サービスの提供を受けるものであって、サーバ情報22などを持つものである。ここでは、クライアントアクティビティ21を図示のように4つもつものである。
【0028】
サーバ情報22は、サーバ装置毎に設け、ここでは図示のように
・サーバ名:
・レスポンス時間:
・アクティビティ数:
を持つものである。ここで、サーバ名は、電文を送信してサービスを受けるサーバ装置1の名前である。レスポンス時間は、電文をサーバ装置1に送って返送されてくるまでの時間である。アクテイビティ数は、クライアント装置2が後述する図2の方法に従い、サーバ装置1のアクティビティを予想したものである。
【0029】
次に、図2のフローチャートに示す順序に従い、図1の構成の動作を詳細に説明する。
図2は、本発明の動作説明フローチャート(その1)を示す。
【0030】
図2において、S1は、クライアント装置2が同時に複数の電文を送信、ここでは、サーバ装置1のアクティビティ数よりも多い、▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼の4つの電文を連続して送信する。
【0031】
S2は、S1でクライアント装置2から送信されてきた電文をサーバ装置1が受信し、キューイングする。
S3は、早い順にアクティビティ数分、サーバアクティビティ11がそれぞれ電文を取り出す。
【0032】
S4は、S3で取り出した電文の処理を行う。
S5は、S4で処理した電文を送信元(クライアント装置2)に応答(送信)する。
【0033】
S6は、S5で送信されてきた電文をクライアント装置2が受信し、レスポンス時間(電文をサーバ装置1に送信してから、受信するまでの時間)を記録する。
【0034】
S7は、レンスポンス時間の早い、遅いの総数を集計し、早い方のグループの数をサーバアクティビティ数と予測する。遅い方のグループは、サーバ装置1のサーバアクティビティ11が同時に処理を行うことできなかった電文である。
【0035】
S8は、登録する。
以上によって、クライアント装置2は、電文を同時に連続してサーバ装置1のアクティビティ数よりも多く送信し、サーバ装置1から返送されてきた電文のレンスポンス時間をそれぞれ測定して記録し、記録したレンスポンス時間の早いグループの数を求めてこれをサーバアクティビティ数と予測することにより、サーバアクティビティ数(図示の状態では“2”)として予測することが可能となる。
【0036】
次に、図3および図4を用いて、クライアント装置2から複数の電文を同時に送り、サーバ装置1で同時に受信したサーバアクティビティ数が最も多い数をクライアントアクティビティ数と予測する構成および動作を詳細に説明する。
【0037】
図3は、本発明の実施例構成図(その2)を示す。
図3において、サーバ装置1は、回線を介して複数のクライアント装置2にサービスを提供するものであって、ここでは、サーバアクティビティ11を図示のように例えば4つおよびクライアント情報12を持つものである。
【0038】
クライアント情報12は、クライアント装置2毎に設け、ここでは図示のように
・クライアント名:
・要求数:
・アクティビティ数:
を持つものである。ここで、クライアント名は、電文を受信するクライアント装置の名前である。要求数は、サーバアクティビティ11がクライアント装置2から電文を受信したときに+1し、応答の電文をクライアント装置2に送信したときに−1し、同時に何個のサーバアクティビティ11が電文を受信処理中かを管理するものである。アクティビティ数は、クライアント装置2のアクティビティ数を予測したものであって、ここでは、要求数の最大の数である(現在の要求数と、アクティビティ数とを比較し、要求数が多くなれば当該要求数でアクティビティ数を更新して予測したものである。)。
【0039】
次に、図4のフローチャートに示す順序に従い、図3の構成の動作を詳細に説明する。
図4は、本発明の動作説明フローチャート(その1)を示す。
【0040】
図4において、S11は、クライアント装置2が同時に複数の電文を送信する。
S12は、S11でクライアント装置2から送信されてきた電文をサーバ装置1が受信し、キューイングする。
【0041】
S13は、早い順にアクティビティ数分、サーバアクティビティ11がそれぞれ電文を取り出す。
S14は、S13で取り出した電文の受信数をカウントアップする。
【0042】
S15は、過去の同時に受け付けた数と、現在のカウント数とを比較する。
S16は、過去<現在か判別する。これは、過去の同時に受け付けた数よりも、現在のS14でカウントアップした数の方が大か判別する。YESの場合には、S17で同時受付数を更新し、S18に進む。一方、NOの場合には、S18に進む。
【0043】
S18は、取り出した電文の処理を行う。
S19は、受信数をカウントダウンする。
S20は、送信元に応答の電文を送信する。
【0044】
S21は、S20で送信された電文をクライアント装置2が受信する。
以上によって、サーバ装置1は、クライアント装置2から電文を同時に連続してキューイングし、当該キューからサーバアクティビティ11がそれぞれ電文をアクティビティ数だけ取り出して受信数分だけカウントアップし、このカウントアップした現在の受信数が以前の受信数よりも大きいときに同時受信数(=クライアントアクティビティ数)を更新することを繰り返し、サーバ装置1はクライアント装置2毎にクライアントアクティビティ数を予測することが可能となる。
【0045】
次に、図5および図6を用いてクライアント装置2が電文のライト処理をサーバ装置1に行うときのデータ転送の最適化を行うときの構成および動作を詳細に説明する。
【0046】
図5は、本発明の実施例構成図(その3)を示す。
図5において、サーバ装置1は、回線を介して複数のクライアント装置2にサービスを提供するものであって、ここでは、サーバアクティビティ11を図示のように例えば2つ持つものである。
【0047】
クライアント装置2は、サーバ装置1に回線を介して各種サービスの提供を受けるものであって、サーバ情報22などを持つものである。ここでは、クライアントアクティビティ21を図示のように4つもつものとする。
【0048】
サーバ情報22は、サーバ装置毎に設け、ここでは図示のように
・サーバ名:
・要求数:
・アクティビティ数:
を持つものである。ここで、サーバ名は電文を送信してサービスを受けるサーバ装置の名前である。要求数はサーバ装置1に電文を送信しているクライアントアクティビティ21の数である。アクティビティ数は、サーバ装置1のアクティビティ数であって、予め既述した図1ないし図2の方法によって獲得あるいは予測して設定したものである。
【0049】
次に、図6のフローチャートに示す順序に従い、図5の構成の動作を詳細に説明する。
図6は、本発明の動作説明フローチャート(その1)を示す。
【0050】
図6において、S31は、クライアント装置2のアプリ(アプリケーションプログラム)からwrite要求を受け取る。
S32は、クライアント装置2がwriteデータを分割して電文とし、クラアイアントアクティビティ21に渡す。
【0051】
S33は、クライアントアクティビティ21が要求数をカウントアップする。
S34は、要求数≦サーバアクティビティ数か判別する。これは、write要求のあった電文の数が、サーバ情報22に予め設定されているサーバ装置1のアクティビティ数よりも小か判別する。YESの場合には、S35でサーバアクティビティ数分だけクライアントアクティビティ21がデータ送信を行う。一方NOの場合には、サーバアクティビティ数を越えた分のクライアントアクティビティ21がスリープし、S41で起こされるまで待機する。
【0052】
S36は、S35でクライアント装置2から送信されてきた電文をサーバ装置1のサーバアクティビティ11がそれぞれ受信する。
S37は、S36で受信した電文をサーバアクティビティ11がそれぞれ処理する。
【0053】
S38は、送信元に応答の電文を送信する。
S39は、S38で送信された電文をクライアント装置2が受信し、要求数からサーバアクティビティ数を引算し、S40で0以上か判別し、YESのときにS41に進み、NOのときにS33に戻る。
【0054】
S41は、待ちクライアントアクティビティ21のスリープを起こす(S34のNOときにスリープさせた、サーバアクティビティ数を越えた分のクライアントアクティビティ21を起こす)。
【0055】
S42は、要求数をカウントダウンする。そして、S33に戻り、繰り返す。
以上によって、クライアント装置2は、write時に、サーバ装置のアクティビティ数分の電文をクライアントアクティビティ21に送信させ、こえる分はスリープさせておき、サーバ装置1から返答の電文を受信したときにスリープさせたクライアントアクティビティ21を起こして電文を送信させることにより、クライアント装置2は常にサーバ装置1のアクティビティ数分だけ電文を送信し、当該サーバ装置1で電文を同時に受信処理できるようにし、サーバ装置1で電文が受信できなくなってしまい、再送信する必要が生じてしまう事態を無くすことにより、write時のデータ転送の最適化を図ることが可能となった。
【0056】
次に、図7および図8を用いてサーバ装置1でクライアント装置2からの電文をクラスタリングする際の待合せの最適化を行うときの構成および動作を詳細に説明する。
【0057】
図7は、本発明の実施例構成図(その4)を示す。
図7において、サーバ装置1は、回線を介して複数のクライアント装置2にサービスを提供するものであって、ここでは、サーバアクティビティ11、1次記憶装置13、2次記憶装置14、クライアント情報12、およびクラスタリング機能15などを持つものである。
【0058】
サーバアクティビティ11は、受信処理などを行うものである。
1次記憶装置13は、サーバアクティビティ11がクライアント装置2から送信されてきた電文を受信して一時的に格納するキャッシュである。
【0059】
2次記憶装置14は、1次記憶装置13に一時的に格納した電文をまとめて一括して保存する媒体である。
クライアント情報12は、クライアン装置2毎に設け、ここでは図示のように
・クライアント名:
・要求数:
・アクティビティ数:
を持つものである。ここで、クライアント名は電文を送信したクライアント装置2の名前である。要求数は受信した電文を処理しているサーバアクティビティ11の数である。アクティビティ数は、クライアント装置2のアクティビティ数であって、予め既述した図3ないし図4の方法によって獲得あるいは予測して設定したものである。
【0060】
次に、図8のフローチャートに示す順序に従い、図7の構成の動作を詳細に説明する。
図8は、本発明の動作説明フローチャート(その4)を示す。
【0061】
図8において、S51は、クライアント装置2が同時に複数のwrite要求の電文を送信する。
S52は、S51で送信されてきた電文をサーバ装置1が受信する。
【0062】
S53は、要求数をカウントアップする。
S54は、要求数がクライアントアクティビティ数よりも小か判別する。NOの場合には、S57に進む。一方、YESの場合には、要求数がクライアントアクティビティ数に満たないので、S55でメモリ(1次記憶装置13)上に書き出し、S56でスリープし、S58で起こされるまで待機する。
【0063】
S57は、メモリ(1次記憶装置13)に書き出し(追加)、メモリからディスク(2次記憶装置14)に一括して書き出しする。
S58は、スリープしているサーバアクティビティ11を起こす(S56でスリープさせたサーバアクティビティ11を起こす)。
【0064】
S59は、要求数をカウントダウンする。
S60は、応答の電文を返す。
S61は、S60で送信されたた電文をクライアント装置2が受信する。
【0065】
以上によって、サーバ装置1は、write時に、クライアント装置2のアクティビティ数分の電文をメモリ(1次記憶装置13)に格納した後、一括して2次記憶装置14に保存することにより、サーバ装置1におけるwrite時のクラスタリング処理(1次記憶装置13から2次記憶装置14に電文を一括して保存する処理)の最適化を図ることが可能となった。
【0066】
次に、図9および図10を用いてクライアント装置2からサーバ装置1に対するread処理において先読み要求の最適化を行うときの構成および動作を詳細に説明する。
【0067】
図9は、本発明の実施例構成図(その5)を示す。
図9において、サーバ装置1は、回線を介して複数のクライアント装置2にサービスを提供するものであって、ここでは、サーバアクティビティ11を持つものである。
【0068】
クライアント装置2は、サーバ装置1からサービスの提供を受けるものであって、ここでは、クライアントアクティビティ21、およびサーバ情報22からなるものである。
【0069】
クライアントアクティビティ21は、受信処理などを行うものである。
サーバ情報22は、サーバ装置毎に設け、ここでは図示のように
・サーバ名:
・要求数:
・アクティビティ数:
を持つものである。ここで、サーバ名は電文を送信してサービスを受けるサーバ装置の名前である。要求数はサーバ装置1に電文を送信しているクライアントアクティビティ21の数である。アクティビティ数は、サーバ装置1のアクティビティ数であって、予め既述した図1ないし図2の方法によって獲得あるいは予測して設定したものである。
【0070】
次に、図10のフローチャートに示す順序に従い、図9の構成の動作を詳細に説明する。
図10は、本発明の動作説明フローチャート(その5)を示す。
【0071】
図10において、S71は、アプリがread要求をクライアント装置2に行う。
S72は、クライアント装置2がS71から受け取ったread要求をクライアントアクティビティ21の1つに渡す。
【0072】
S73は、要求数をカウントアップする。
S74は、要求数がサーバアクティビティ数よりも小か判別する。YESの場合には、S75で次のアクティビティを起こし、S76に進む。一方、NOの場合には、S76に進む。
【0073】
S76は、read要求を送信する。
S77は、S76で送信されてきたread要求を、サーバ装置1が受信する。
【0074】
S78は、S77で受信したサーバ装置1のサーバアクティビティ11が処理を行う。
S79は、応答を行う。
【0075】
S80は、S79の応答で送信されてきた電文をクライアント装置2のクライアントアクティビティ21が受信する。
以上によって、クライアント装置2は、read時に、サーバ装置1のアクティビティ数分のread要求をサーバ装置1に送信し、当該サーバ装置1のサーバアクティビティ11がread要求のあったデータを設定した電文を返信し、クライアント装置2のクライアントアクティビティ21が受信することにより、アプリからのread要求に対して、クライアントアクティビティ21で最適な先読みを行っておき、そのデータをアプリに応答するときの最適化を図ることが可能となった。
【0076】
次に、図11および図12を用いてクライアント装置2からサーバ装置1に対するread処理で、サーバ装置1での先読み処理の最適化を行うときの構成および動作を詳細に説明する。
【0077】
図11は、本発明の実施例構成図(その6)を示す。
図11において、サーバ装置1は、回線を介して複数のクライアント装置2にサービスを提供するものであって、ここでは、サーバアクティビティ11、1次記憶装置13、2次記憶装置14、およびクライアント情報12を持つものである。
【0078】
サーバアクティビティ11は、受信処理などを行うものである。
1次記憶装置13は、サーバアクティビティ11が2次記憶装置14から先読みして格納するキャッシュである。
【0079】
2次記憶装置14は、データを保存する媒体である。
クライアント情報12は、クライアント装置2毎に設け、ここでは図示のように
・クライアント名:
・要求数:
・アクティビティ数:
を持つものである。ここで、クライアント名は電文を送信したクライアント装置2の名前である。要求数は受領した電文を処理しているサーバアクティビティ11の数である。アクティビティ数は、クライアント装置2のアクティビティ数であって、予め既述した図3ないし図4の方法によって獲得あるいは予測して設定したものである。
【0080】
次に、図12のフローチャートに示す順序に従い、図11の構成の動作を詳細に説明する。
図12は、本発明の動作説明フローチャート(その6)を示す。
【0081】
図12において、S81は、クライアント装置2が同時に複数のread要求を送信する。
S82は、サーバ装置1が送信された電文を受信する。
【0082】
S83は、要求数をカウントアップする。
S84は、要求数がクライアントアクティビティ数よりも小か判別する。YESの場合には、S85で別のサーバアクティビティ11を起こし、S87に進む。一方、S84のNOの場合には、S87に進む。
【0083】
S87は、メモリ(1次記憶装置13)上にデータ(電文)があるか判別する。YESの場合には、S89でメモリ(1次記憶装置13)から読み出し、S90に進む。一方、S87のNOの場合には、S88でディスク(2次記憶装置14)からデータ(電文)を読み出しメモリ(1次記憶装置13)にコピーし、S89でメモリ(1次記憶装置13)から読み出し、S90に進む。
【0084】
S90は、要求数をカウントダウンする。
S91は、応答を行う。
S92は、S91の応答で送信されてきた電文をクライアント装置2のクライアントアクティビティ21が受信する。
【0085】
以上によって、サーバ装置1は、read時に、クライアント装置2のアクティビティ数分の先読みを行って2次記憶装置14から1次記憶装置13に格納しておき、当該サーバ装置1のサーバアクティビティ11がread要求のあったデータを、先読みされて格納されたメモリ(1次記憶装置13)から読み出し、クライアント装置2に送信することが可能となる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、サーバ装置1およびクライアント装置2で相手のアクティビティ数を予め判断して最適なデータ転送やリード処理の先読みをなどを行う構成を採用しているため、サーバ装置1と複数のクライアント装置2との間で最適なネットワークデータ転送を実現することができる。これらにより、
(1) クライアント装置2からサーバ装置1に対するデータ転送時に、クライアント装置2でサーバ装置1のアクティビティ数を意識することで、クライアント装置2はサーバ装置1のアクティビティ数を越えるデータ転送を行わない最適なデータ転送が可能となる。
【0087】
(2) サーバ装置1のwiteクラスタリング処理時に、クライアント装置2のアクティビティ数を意識することで、サーバ装置1のwriteクラスタリング処理で無駄な待合せを行わない最適なデータ転送が可能となる。
【0088】
(3) クライアント装置2からのread時に、クライアント装置2でサーバ装置1のアクティビティ数を意識することで、クライアント装置2に最適なブロック数分のリード要求を行うことが可能となる。
【0089】
(4) サーバ装置1でのread時に、サーバ装置1でクライアント装置2のアクティビティ数を意識することで、サーバ装置1に最適なブロック数分の先読みを事前に行っておくことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例構成図(その1)である。
【図2】本発明の動作説明フローチャート(その1)である。
【図3】本発明の実施例構成図(その2)である。
【図4】本発明の動作説明フローチャート(その2)である。
【図5】本発明の実施例構成図(その3)である。
【図6】本発明の動作説明フローチャート(その3)である。
【図7】本発明の実施例構成図(その4)である。
【図8】本発明の動作説明フローチャート(その4)である。
【図9】本発明の実施例構成図(その5)である。
【図10】本発明の動作説明フローチャート(その5)である。
【図11】本発明の実施例構成図(その6)である。
【図12】本発明の動作説明フローチャート(その6)である。
【図13】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1:サーバ装置
11:サーバアクティビティ
12:クライアント情報
13:1次記憶装置(メモリ)
14:2次記憶装置(ディスク)
15:クラスタリング機能
2:クライアント装置
21:クライアントアクティビティ
22:サーバ情報

Claims (4)

  1. サーバ装置とクライアント装置との間のデータ転送の最適化を行うクライアント装置側に設けた転送最適化装置において、
    前記サーバ装置が備える並列に受信処理を行なう当該並列数に対応する数のサーバアクティビティとの間で複数の電文を送信する送信手段と、
    前記サーバ装置に電文をレスポンス時間よりも短い時間内に順次送信してその応答電文のレスポンス時間が所定値以下の電文数を、前記サーバ装置におけるサーバアクティビティの数と予測する手段と、
    次回以降の電文送出時に前記サーバ装置における予測したサーバアクティビティの数をもとに一時に送出する電文数を制御する手段と
    前記クライアント装置に設けたことを特徴とするクライアント装置側に設けた転送最適化装置。
  2. ライト時にサーバ装置に電文を送信するときに当該サーバ装置における予測したサーバアクティビティの数分迄の電文を一時に送出する手段をクライアント装置に設けたことを特徴とする請求項1記載のクライアント装置側に設けた転送最適化装置
  3. リード時にサーバ装置における予測したサーバアクティビティの数分の電文の先読みを要求する手段をクライアント装置に設けたことを特徴とする請求項1記載のクライアント装置側に設けた転送最適化装置
  4. サーバ装置とクライアント装置との間のデータ転送の最適化を行うクライアント装置側に設けた転送最適化装置を構成するコンピュータを、
    前記サーバ装置が備える並列に受信処理を行なう当該並列数に対応する数のサーバアクティビティとの間で複数の電文を送信する送信手段と、
    前記サーバ装置に電文をレスポンス時間よりも短い時間内に順次送信してその応答電文のレスポンス時間が所定値以下の電文数を、前記サーバ装置におけるサーバアクティビティの数と予測する手段と、
    次回以降の電文送出時に前記サーバ装置における予測したサーバアクティビティの数をもとに一時に送出する電文数を制御する手段と
    して機能させるプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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