JP4346518B2 - 電力用半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車、電鉄、民生用および産業用の電子機器のインバータ回路に使用されるパワーモジュール(電力用半導体装置)に関し、とりわけ過電流が流れたときに自らの制御を停止する自己保護機能を有するインテリジェント・パワーモジュール(以下、単に「IPM」という。)に関する。
上述のように、モータなどを駆動するためのIPMは、IGBTチップなどのパワーデバイスが実装され、これに過電流が流れると、IPMを搭載した電子機器に甚大な被害を与えるため、パワーデバイスに流れる電流を常時モニタし、所定の電流値を超える過電流が流れたときにゲート信号の供給を停止して、安全に制御を停止する自己保護機能を有する。
例えば、特開平11−112313号公報に開示されたIPMによれば、センス電流が過電流を定義する所定の電流値を超え、かつゲート電圧がIGBTのしきい値電圧以上であって、現にIGBTがオン状態にあるときに、IGBTに過電流が流れていると判定して、そのスイッチング制御を停止する自己保護機能を有することが開示されている(図2参照)。
特開平11−112313号公報
しかしながら、詳細後述するが、パワーデバイス、ドライバ(駆動回路)、およびゲート抵抗を含むIPMにおいて、ドライバからゲート抵抗を介してパワーデバイスに制御信号が入力されるとき、ターンオン時のミラー期間と呼ばれる期間において、パワーデバイスのゲート端子におけるゲート電圧が、ドライバの出力端子における電圧より低い電圧に維持される。すると、これに起因して主電流とセンス電流の分流比が変化し、これまでのIPMの自己保護回路によれば、ミラー期間において、実際には過電流が流れていないにもかかわらず、過電流が流れているものと誤った判定を行うことがある。すなわち、これまでのIPMにおいて、センス電流をモニタするだけでは過電流が流れているかどうか、正確に判定できないという問題がある。
そこで本発明は、ミラー期間において、パワーデバイスのゲート端子におけるゲート電圧が、ドライバの出力端子における電圧より低い電圧に維持されることにより、正常な電流値範囲にある主電流が流れているのにもかかわらず、過電流が流れていると誤判定されることを防止できる電力用半導体装置を実現することを目的とする。
本発明の1つの態様による電力用半導体装置は、第1端子、第2端子、制御端子、およびセンス端子を有し、該制御端子に印加する制御電圧に応じて該第2端子に流れる主電流および該センス端子に流れるセンス電流を制御する電力用半導体スイッチング素子と、前記制御端子に接続された制御抵抗と、前記制御抵抗を介して、前記制御端子に制御信号を入力する駆動回路部と、前記電力用半導体スイッチング素子のターンオン直後のミラー期間中において前記制御抵抗の前記駆動回路部側の第1ノードにおける第1電圧と、前記制御抵抗の前記電力用半導体スイッチング素子側の第2ノードにおける第2電圧との間に生じていた電圧差が、ミラー期間後において50%以下となったかどうかを判定する制御電圧判定部と、前記センス電流が電力用半導体スイッチング素子に過電流が流れたことを示す電流値を超えるかどうか判定するセンス電流判定部と、を備え、前記駆動回路部は、ミラー期間後における前記第1および第2電圧の電圧差がミラー期間中の前記第1および第2電圧の電圧差の50%以下となり、かつ前記センス電流が電力用半導体スイッチング素子に過電流が流れたことを示す前記電流値を超えるとき、前記制御端子に対する前記制御信号の入力を停止することを特徴とする。
本発明によれば、主電流が正常な電流値範囲にあるにもかかわらず、過電流が流れていると誤判定されることを防止できるインテリジェント・パワーモジュールを提供することができる。
図面を参照しながら、本発明に係る電力用半導体装置(インテリジェント・パワーモジュール:IPM)の実施の形態について以下に説明する。まず図1を参照して、本発明のIPMの回路構成を説明する。
図1を参照すると、本発明のIPMは、概略、IGBT素子などの電力用半導体スイッチング素子(以下、「パワーデバイス」という。)10と、パワーデバイス10を制御する駆動回路部20と、ゲート抵抗30と、ゲート電圧判定部(制御電圧判定部)40と、センス電流判定部50と、過電流判定部60を備える。
パワーデバイス10は、コレクタ端子C、ゲート端子G、エミッタ端子E、およびセンス端子Sを有する。コレクタ端子Cとエミッタ端子Eの間には、フリーホイールダイオード70が並列に接続され、コレクタ端子Cとエミッタ端子Eのうちの一方がコイルなどのインダクタンスLを有する誘導性負荷装置(図示せず)に接続され、他方が直流電源VCCまたは接地電位に接続されている。
駆動回路部20は、図示しないマイクロコンピュータからの入力信号VINが入力される入力ノード21と、ドライバ出力電圧(VOUT)を出力する出力ノード(第1ノード)22とを有する。この入力ノード21は、駆動回路部20内のインバータ23に接続され、その出力端がNOR回路24の一方の入力端に接続される。NOR回路24の他方の入力端は、後述するが、過電流判定部60の出力ノード64に接続されている。さらに、NOR回路24の出力端は、NPNトランジスタ25とPNPトランジスタ26とからなるバッファ回路の入力端(各トランジスタ25,26のベース)に接続されている。
ゲート抵抗30は、駆動回路部20の出力ノード(第1ノード)22とゲート端子Gに接続されたノード(第2ノード)32の間に介在し、駆動回路部20は、ゲート抵抗30を介して、ゲート端子Gにゲート信号を入力することにより、パワーデバイス10を制御する。
ゲート電圧判定部40は、第1ノード22におけるドライバ出力電圧(VOUT:第1電圧)、および第2ノードN32におけるゲート電圧(VGE:第2電圧)を検出し、その電圧差が所定の電圧差VG0より小さいときにオン信号を出力する第1のコンパレータ42を有する。
センス電流判定部50は、一方の端子がパワーデバイス10のセンス端子Sに接続され、他方の端子が接地されたセンス抵抗52を有し、さらにセンス抵抗52の両端の電圧と所定の基準電圧VS0を比較し、センス抵抗52に流れるセンス電流(I)が所定の第2の電流値を超えたときにオン信号を出力する第2のコンパレータ54を有する。
過電流判定部60は、一対の入力端がゲート電圧判定部40およびセンス電流判定部50のそれぞれの出力端に接続されたAND回路62からなり、その出力端64が上述の駆動回路部20内のNOR回路24の他方の入力端に接続されている。したがって、過電流判定部60は、ゲート電圧判定部40により、第1ノード22におけるドライバ出力電圧(VOUT)と、第2ノードN32におけるゲート電圧(VGE)との差が所定の電圧差(VG0)より小さいと判定され、かつセンス電流判定部50により、センス電流(I)が所定の第2の電流値を超えたと判定されたときに、NOR回路24の他方の入力端にオン信号を出力する。
NOR回路24は、過電流判定部60からオン信号が入力されると、NPNトランジスタ25とPNPトランジスタ26に対する信号入力を停止するので、駆動回路部20は、パワーデバイス10の制御を停止する。
次に、図2〜図8を参照して、本発明のIPMの動作原理について説明する。
本発明のIPMは、図2に示すように、パワーデバイス10がターンオンして、所定の正常範囲の主電流(コレクタ電流(I))が流れているにもかかわらず、センス電圧(V)が過渡的に過電流を示すトリップレベルを超えるために、過電流が流れていると誤判定することを防止するものである。
まず、コレクタ電流(I)が正常値の範囲にありながら、ゲート電圧(VGE)が所定の定格電圧より低いために、センス電流(I)がコレクタ電流(I)を正確に反映せず、過電流判定される要因について説明する。
そして、ゲート電圧(VGE)が、ターンオン時の過渡的期間において所定のドライバ出力電圧より低くなる要因について説明する。
<低いゲート電圧に起因して過電流判定される要因>
上述のように、ゲート電圧(VGE)が所定の定格電圧より低いために、コレクタ電流(I)が正常値の範囲にありながら、センス電流(I)とコレクタ電流(I)の直線的な比例関係が崩れ、その結果、過電流判定される要因について説明する。
図1に示すパワーデバイス10において、コレクタ端子Cに流れるコレクタ電流(I)とセンス端子Sに流れるセンス電流(I)は、ゲート電圧(VGE)が所定の定格電圧(例えば15V)であるとき、図3のグラフに示すように、リニアな比例関係を有する(VGE=15V)。したがって、通常のIPMは、大電流であるコレクタ電流(I)を直接測定するのではなく、センス電流(I)をモニタして、これよりコレクタ電流(I)を推定し、過電流値以上のコレクタ電流(I)が流れているかどうかを判定する。
ここで議論を分かりやすくするために、コレクタ電圧(VCE)とセンス電流(I)のV−I特性は、図4に示すコレクタ電圧(VCE)とコレクタ電流(I)のV−I特性(VGE=15V)と同じであると仮定する。すなわち、同じV−I特性を有するコレクタ電流用パワーデバイスとセンス電流用パワーデバイスの2つのパワーデバイス10が並列に接続されていると考えてもよい。
このIPMにおいて、過電流を定義する所定の過電流値(ICmax)のコレクタ電流(I)が流れたときに、センス抵抗52の両端のセンス電圧(V)が所定値(例えば0.5V)となるように、センス抵抗52の抵抗値(R)が設定される。すなわち、センス端子Sには所定の抵抗値を有するセンス抵抗52が直列に接続されているので、コレクタ端子Cとセンス端子Sの間の電圧(VCS)は、過電流判定された時は常に、コレクタ端子Cとエミッタ端子Eの間の電圧(VCE)より0.5Vだけ低く、センス電流(I)もエミッタ電流(I)より小さくなる。
このように、センス電流(I)とコレクタ電流(I)の直線的な比例関係が維持されている場合には、センス電圧(V)またはセンス電流(I)をモニタすることにより、コレクタ電流(I)を正確に推定し、パワーデバイス10に過電流が流れたかどうか適正に判定することができる。
ところが、一般に、コレクタ電圧(VCE)とコレクタ電流(I)の間のV−I特性は、ゲート電圧(VGE)に依存して変化する。すなわち、図4から分かるように、定格のゲート電圧(VGE=15V)で駆動されるパワーデバイス10のコレクタ電流(I)は、定格より低いゲート電圧(VGE)で駆動される場合(VGE=12V)のコレクタ電流(I)より低くなってしまう。
さらに具体的には、図4において、定格のゲート電圧(VGE=15V)に対して、所定の過電流値(例えば、ICmax=300A)を超えるときのコレクタ電圧(VCE)が2.0Vであるとする。このとき、コレクタ端子Cとセンス端子Sの間の電圧(VCS)は、コレクタ電圧(VCE)より0.5V低い(1.5Vである)ので、センス端子Sに流れるセンス電流(I)は約130Aであると読み取れる。すなわち、約130A以上のセンス電流(I)が流れたときに、過電流値以上のコレクタ電流(I)が流れたものと判定される。
一方、ゲート電圧(VGE)が定格より低い12Vであった場合、同様に、センス電流(I)が130Aを超えるのは、図4から読み取ると、コレクタ端子Cとセンス端子Sの間の電圧(VCS)が1.6V以上であるときであり、コレクタ電圧(VCE)はこれより常に所定値(0.5V)だけ高く2.1Vである。このとき、同様に図4から、コレクタ電流(I)は250Aであると読み取れる。
このように、定格のゲート電圧(VGE)に対して設定されたセンス抵抗52が、固定された抵抗値を有するために、ゲート電圧(VGE)が定格よりも低いとき、過電流判定された電流値は、設計時に意図されたものより小さい値となってしまう。すなわち、ゲート電圧(VGE)が定格より低い場合、所定の過電流値より小さいコレクタ電流(I)しか流れていないにもかかわらず、過電流判定されることがあり得る。
このように、図3において、ゲート電圧(VGE)が15V(定格値)であるときは、コレクタ電流(I)とセンス電流(I)は、リニアな比例関係を有するのに対し、ゲート電圧(VGE)が定格より低い12Vであるとき、直線的な関係から逸脱し、コレクタ電流(I)とセンス電流(I)の分流比(I/I)が変化してしまう。したがって、ゲート電圧(VGE)が定格値より低いとき、センス電流(I)は、コレクタ電流(I)を正確に反映せず、センス電流(I)から推定されるコレクタ電流(I)は、実際のコレクタ電流(I)より大きくなってしまう。その結果、ゲート電圧(VGE)が定格より低い場合、実際には過電流が流れていないにもかかわらず、過電流が流れていると誤判定されてしまう。
<ゲート電圧が過渡的に定格電圧より低くなる要因>
次に、ゲート電圧(VGE)が、ターンオン時の過渡的期間において所定のドライバ出力電圧(VOUT)より低くなる要因について説明する。その1つの要因として、本発明者は、主電流とセンス電流を流す個々のIGBTのスイッチングスピードの差異により発生することを確認している。これに関する詳細については、「電流センス付きIGBTの電流検出用ユニットセルにおける過渡ピーク電流解析と制御法(電気学会論文誌C,115巻、1号117〜126頁(1995))」を参照されたい。
ここでは、上記以外の要因として、パワーデバイス10のターンオン時、ゲート電圧(VGE)が駆動回路部20から出力されるドライバ出力電圧(VOUT)と同様に上昇することなく、パワーデバイス10のしきい値電圧(Vth)に一時的にクランプされる現象について、図5のタイムチャートを参照しながら説明する。
図5(a)に示す時刻t=tにおいて、図示しないマイクロコンピュータから駆動回路部20の入力ノード21に、LレベルからHレベルに立ち上がる入力信号VINが入力される。すると、オン遅延時間が経過した時点で(t=t)、駆動回路部20の出力ノード22におけるドライバ出力電圧(VOUT)は、図5(b)の破線で示すように−VGNからVGPまで直線的に立ち上がる一方、ゲート端子Gにおけるゲート電圧(VGE)は、図5(b)の実線で示すように−VGNからVthまで上昇する。
IGBT素子などのパワーデバイス10は、一般に、図6に示すように、ゲート端子Gとエミッタ端子Eの間に容量(CGE)、およびゲート端子Gとコレクタ端子Cの間に帰還容量(CGC)を有する。容量(CGE)はゲート電圧(VGE)に依存することなく一定値を示すが、帰還容量(CGC)は、図7に示すように、コレクタ電圧(VCE)に依存して変化する。
図5において、ゲート電圧(VGE)がしきい値電圧Vthに達する時点(t=t)まで、ゲート電流(I)は、図5(c)に示すように流れ、容量(CGE)および帰還容量(CGC)を充電する。
そしてゲート電圧(VGE)がしきい値電圧Vthに達すると(t=t)、コレクタ電流(I)が誘導性負荷装置のインダクタンスLに依存する環流電流Iccに達するまで上昇し始める。また、コレクタ電流(I)が環流電流Iccに達すると、コレクタ電圧(VCE)が飽和電圧Vsatになるまで立ち下がる。ここで、ゲート電圧(VGE)がしきい値電圧(Vth)付近で維持される期間をミラー期間(t=t〜t)と呼ぶ。このミラー期間において、ゲート電流(I)は、一定の電流値IG1で帰還容量(CGC)を充電する(図5(c))。
図5(c)において、ゲート電流(I)の電流値IG1と、パワーデバイス10のしきい値電圧Vthには次式の関係が成り立つ。
〔数1〕
G1=(VGP−Vth)/R
ここでRは、ゲート抵抗値である。
そしてミラー期間が終了すると、ゲート電圧(VGE)は緩やかにVGP(VOUT)まで上昇する(t=t)とともに、ゲート電流(I)による帰還容量(CGC)の充電が完了し、ゲート電流(I)は流れなくなる。
以上説明したように、パワーデバイス10が通常駆動されるとき、ゲート電圧(VGE)は、ミラー期間中、VGPより低いしきい値電圧Vthに維持され、ゲート電流(I)も一定の電流値IG1にクランプされる。
このように、ミラー期間の過渡的期間において、ゲート電圧(VGE)はドライバ出力電圧(VOUT,VGP)より小さいしきい値Vthで維持され、ゲート抵抗30の両端にある第1ノード22および第2ノードN32の間には電圧差が生じ、一定のゲート電流(I)が流れる。
先述のように、ミラー期間中、コレクタ電流(I)とセンス電流(I)の分流比(I/I)が変化し、センス電流(I)から推定されるコレクタ電流(I)は、実際のコレクタ電流(I)より大きくなり、実際には過電流が流れていないにもかかわらず、過電流判定されてしまうことがある。
しかし本発明によれば、図8の拡大図に示すように、ゲート電圧(VGE)がしきい値電圧Vthに維持される過渡的期間(ミラー期間)において、ゲート電圧判定部40は、第1ノード22におけるドライバ出力電圧(VOUT)と、第2ノードN32におけるゲート電圧(VGE)の差が所定の電圧値VG0より大きいと判定し、オン信号を過電流判定部60に出力しない。すなわち、過電流判定部60は、たとえセンス電流判定部50から過電流が流れていることを示す信号を受信していても、駆動回路部20を停止させる信号をNOR回路24に出力しない。こうして、本発明によれば、ゲート電圧(VGE)の過渡的な低下に起因する過電流の誤判定を防止することができる。
さらに、ミラー期間が終了して、ゲート電圧(VGE)がドライバ出力電圧VOUTに十分に接近するように上昇したとき、すなわちドライバ出力電圧VOUTとゲート電圧(VGE)の差が所定の電圧値VG0より小さくなったときに、先述のように低いゲート電圧に起因する過電流の誤判定の可能性が排除されたものとして、ゲート電圧判定部40は、オン信号を過電流判定部60に出力する。そして過電流判定部60は、センス電流判定部50から過電流を示す信号を受けると、駆動回路部20を停止させる信号を出力する。
なお、この電圧値VG0は、ドライバ出力電圧VOUTとしきい値電圧Vthの差(VOUT−Vth)の50%以下、好適には25%以下、より好ましくは10%以下である。ただし、最も好適には、電圧値VG0はゼロであって、すなわちゲート電圧(VGE)がドライバ出力電圧VOUTに等しいときに、ゲート電圧判定部40は、オン信号を過電流判定部60に出力する。これにより、過電流判定部60は、より精度よく過電流を検出することができる。
付言すると、ドライバ出力電圧VOUTは、ユーザにおいて使用される電源電圧に依存して変化し得るが、本発明のゲート電圧判定部40は、常時モニタされたドライバ出力電圧VOUTを基準に、ゲート電圧(VGE)を判定しているので、ユーザ環境によらず安定した過電流検出を実施することができる。
一方、通常駆動時とは異なり、コントローラの誤動作によりアーム短絡して導通状態となった場合、インダクタンスLが極めて小さくなるので、急激に大きなコレクタ電流(I)が流れ、さらにコレクタ電圧(VCE)が高い電圧のまま維持されるので、帰還容量(CGC)がほとんど変化しない。これにより、アーム短絡時において実際に過電流が流れる場合には、ゲート電圧(VGE)は、ミラー期間を経ることなく、直ちにVGP(VOUT)まで上昇する。したがって本発明によれば、アーム短絡時においては、ゲート電圧判定部40は、ミラー期間におけるゲート電圧(VGE)の過渡的な低下を検出することなく、瞬時にオン信号を過電流判定部60に出力する。こうして、本発明のIPMによれば、アーム短絡時など、実際に過電流が流れた場合には、直ちに過電流を正確に検出することができる。
変形例1.
上記実施の形態において、ゲート電圧判定部40は、第1ノード22におけるドライバ出力電圧VOUTと、第2ノードN32におけるゲート電圧(VGE)を比較したが、これに加えて、第2ノードN32におけるゲート電圧(VGE)と所定のゲート定格電圧Vrefを比較してもよい。すなわちゲート電圧判定部40は、図9に示すような回路構成を有し、例えば、ゲート電圧(VGE)がゲート定格電圧の85%以上であると判定したときに、オン信号を過電流判定部60に出力する。これにより、ユーザにおいて使用される電源電圧において、例えば±10%の変動があったとしても、安定した制御を実現することができる。
変形例2.
一般に、IGBTなどのパワーデバイス10の特性は、個々のパワーデバイスの構造により多様に変化する。また、過電流を流すことができる最小のゲート電圧VGEminは、パワーデバイスにより変化する。そこで、ゲート電圧判定部40は、第2ノードN32におけるゲート電圧(VGE)と、過電流を流すことができる最小のゲート電圧VGEminとを比較してもよい(図9に示すゲート電圧判定部40のVrefの代わりにVGEminが設定される。)。すなわち、ゲート電圧判定部40は、ゲート電圧(VGE)が過電流を流すことを可能にする最小のゲート電圧VGEminより大きいと判定された場合に、オン信号を過電流判定部60に出力する。これにより、さらに安定した制御を実現することができる。
なお、以上の説明において、パワーデバイスとしてIGBTを例に挙げたが、この他にMOSFETを用いたIPMにも本発明を適用できることは云うまでもない。
本発明の電力用半導体装置の回路構成図である。 過電流トリップ電圧を示すタイムチャートである。 コレクタ電流とセンス電流の関係を示すグラフである。 コレクタ電圧とコレクタ電流のV−I特性を示すグラフである。 図1に示す電力用半導体装置の駆動時のタイムチャートである。 入力容量および帰還容量を含む一般的なパワーデバイスの回路図である。 コレクタ電圧に依存して変化する期間容量を示すグラフである。 図5の一部拡大図である。 本発明の変形例によるゲート電圧判定部の回路図である。
符号の説明
10 パワーデバイス、20 駆動回路部、22 第1ノード、23 インバータ、24 NOR回路、25 NPNトランジスタ、26 PNPトランジスタ、30 ゲート抵抗、32 第2ノード、40 ゲート電圧判定部(制御電圧判定部)、42 第1のコンパレータ、50 センス電流判定部、52 センス抵抗、54 第2のコンパレータ、60 過電流判定部、62 AND回路。

Claims (4)

  1. 電力用半導体装置であって、
    第1端子、第2端子、制御端子、およびセンス端子を有し、該制御端子に印加する制御電圧に応じて該第2端子に流れる主電流および該センス端子に流れるセンス電流を制御する電力用半導体スイッチング素子と、
    前記制御端子に接続された制御抵抗と、
    前記制御抵抗を介して、前記制御端子に制御信号を入力する駆動回路部と、
    前記電力用半導体スイッチング素子のターンオン直後のミラー期間中において前記制御抵抗の前記駆動回路部側の第1ノードにおける第1電圧と、前記制御抵抗の前記電力用半導体スイッチング素子側の第2ノードにおける第2電圧との間に生じていた電圧差が、ミラー期間後において50%以下となったかどうかを判定する制御電圧判定部と、
    前記センス電流が電力用半導体スイッチング素子に過電流が流れたことを示す電流値を超えるかどうか判定するセンス電流判定部と、を備え、
    前記駆動回路部は、ミラー期間後における前記第1および第2電圧の電圧差がミラー期間中の前記第1および第2電圧の電圧差の50%以下となり、かつ前記センス電流が電力用半導体スイッチング素子に過電流が流れたことを示す前記電流値を超えるとき、前記制御端子に対する前記制御信号の入力を停止することを特徴とする電力用半導体装置。
  2. 請求項1に記載の電力用半導体装置であって、
    前記制御電圧判定部は、ミラー期間後において前記第1電圧と前記第2電圧が同じになったかどうかを判定することを特徴とする電力用半導体装置。
  3. 請求項1に記載の電力用半導体装置であって、
    前記第2電圧は、前記電力用半導体スイッチング素子の定格のゲート電圧の85%以上であることを特徴とする電力用半導体装置。
  4. 請求項1に記載の電力用半導体装置であって、
    前記第2電圧は、前記電力用半導体スイッチング素子に過電流を流すことを可能にする最小のゲート電圧であることを特徴とする電力用半導体装置。
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