JP4344046B2 - Spinning guide and spinning guiding method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紡糸ガイドおよび紡糸ガイディング方法、特にタバコフィルターに使用するようなアセテート繊維の紡糸用の紡糸装置に組み込まれる紡糸ガイドおよび紡糸ガイディング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
繊維用やタバコフィルター用として使用されるアセテート繊維は、近年、品質要求の高まりにより、製造中の切断頻度を少なくする必要性が高まっている。繊維の製造工程において、繊維切断の発生原因は2種類に大別され、紡糸口金からの吐出時に起こるものと回転ロール式巻き取り機での巻き取り時に起こるものがある。回転ロール式巻き取り機における切断頻度は、糸条に付着した繊維油剤の量、油剤の均一塗布性、糸条の集束性などに左右される。
【0003】
紡糸工程においては、回転ロール式巻き取り機での巻き取り前に糸条を集束するが、従来は糸条の集束を、U字型をした紡糸ガイドを用いて、紡糸ガイドの円弧状になった部分を糸条に当てて糸条を押さえつけ、U字部分に沿って糸条を押し込むことにより糸条の幅を調節していた。U字型ガイドは支持体に取り付けて使用するが、このような紡糸ガイディングを行なう時、U字型ガイドの支持体への設置位置により、回転ロール式巻き取り機上での糸条の幅はもちろん、U字型ガイドの上流側にある回転ロール式油剤付与装置上での糸条の幅も変化する。好ましい糸条の幅で紡糸しない時には、回転ロール式巻き取り機上での切断頻度が高くなり、しかも繊維同士の絡みが低下したり、繊維に付着する油剤が多くなるなどの問題も生じる。しかし、摩耗等の理由で紡糸ガイドを交換した際に、手作業により紡糸ガイドを交換するため、紡糸筒数が非常に多いときなど、元の位置にガイドが設置されず回転ロール式巻き取り機や回転ロール式油剤付与装置における糸条の幅が変化する問題があった。
【0004】
また、U字型ガイドの場合、糸条を紡糸ガイドに押しつけて回転ロール式巻き取り機への接触幅を調整するために、図3(b)に示されるように、糸条が「く」の字状に曲げられた状態となるが、この時、糸条がU字ガイドによりしごかれる状態になり、回転ロール式油剤付与装置により繊維に付着した油剤が絞られ、この絞られた繊維油剤がU字ガイドを固定している支持体の最下部から滴下して床上に散乱する問題があった。逆に、滴下を防止しようと油剤が滴下しない所までU字ガイドの設置位置を変更すると、回転ロール式油剤付与装置と回転ロール式巻き取り機への接触幅、即ち糸条の幅が増大し、糸の切断頻度が高くなる問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、繊維の紡糸工程において、糸条に効率よく油剤を付着させ、繊維の切断頻度を少なくするとともに、余分な油剤の滴下を防止できる紡糸ガイド及び紡糸ガイディング方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、糸条導入口および糸条導出口を備え、油剤を付着させた繊維の糸条をガイディングする紡糸ガイドであって、糸条導入口と糸条導出口を連結し、導入された糸条の幅を所定の幅に調整する調整路と、糸条導入口と糸条導出口を連結し、導入された糸条より遊離した油剤を糸条導出口に導く流路と、該調整路と流路の両側に設置され、導入された糸条より遊離し前記流路外に氾出した油剤を糸条導出口に導く凸状の曲面部とを有する紡糸ガイド、および導入された糸条の幅を所定の幅に調整する糸条幅調整手段と、導入された糸条より遊離した油剤を糸条の導出時に再び糸条に付着させるべく、前記糸条幅調整手段とは別個に油剤を導く油剤再導入手段を有する紡糸ガイディング方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の紡糸ガイドおよび紡糸ガイディング方法、紡糸方法をさらに詳細に説明する。図1、2に本発明の実施形態の一例である紡糸ガイドを示す。 図1(a)は本発明の実施形態の一例である紡糸ガイドの構成を示す正面斜視図、図1(b)は図1(a)の紡糸ガイドの背面斜視図、図1(c)は図1(a)の紡糸ガイドの図1(a)におけるX−X断面図、図1(d)は図1の紡糸ガイドの上面図である。
【0008】
図1の紡糸ガイド1は、全体が楕円球状をなし、該楕円球を2分割するような溝部が楕円球の短軸部外周に沿って形成されたガイド部5と該ガイド部を保持する保持部4とから主として構成されている。楕円球の短軸部外周に沿って形成された溝部は、概ね3つの凹部からなり、1つの凹部Aが導入された糸条の幅を調整する調整路(糸条幅調整手段)を、他の2つの凹部BおよびCが導入された糸条より遊離した油剤を導く流路(一方の油剤再導入手段)を構成する。また、調整路と流路の接続部は、それぞれ糸条導入口2(凹部Aと凹部Bの接続部)、糸条導出口3(凹部Aと凹部Cの接続部)となる。さらに、上記調整路と流路(凹部A、B、C)の両側の楕円球の表面である曲面部D、Eは後述のように、導入された糸条より遊離し、上記流路(凹部B、C)の外へ氾出した油剤を糸条導出口3に導く役割も有する(他方の油剤再導入手段)。なお、糸条導入口W1の幅は4mm、糸条導出口3の幅W2は3mmとなるよう設定されている(糸条幅調整手段)。また、上記紡糸ガイドを、実際に紡糸装置に設置する際には、糸条導入口2が上部になり、糸条導出口3が糸条導入口2の概ね直下部の紡糸ガイド最下部に位置するよう配置し、調整路(凹部A)の内面aが概ね垂直となり、流路の内面bと内面cが2面で背面側へ突出した凸形状を形成するようにする。
【0009】
一般に紡糸方法は、図2に示されるように行われる。すなわち、紡糸筒11の紡糸口金から紡出される数百本の繊維からなる糸条10を、紡糸筒11の下部に設置された糸条の幅決めガイド11a(糸条幅8mm)を通して集束した後、紡糸機下部ガイド12、回転ロール式油剤付与装置13(油剤付着手段)、紡糸ガイディング手段である紡糸ガイド(図2中では本発明の紡糸ガイド1)に接触させながら回転ロール式巻き取り機14に導く。この工程中において、回転ロール式油剤付与装置13の、上方に位置する紡糸機下部ガイド12、下方に位置する紡糸ガイド1により、糸条10を回転ロール式油剤付与装置13に押し付け、繊維に油剤を付着させている。回転ロール式油剤付与装置13における糸条幅は8mmである。なお、紡糸ガイド1はその保持部を支持体によって保持することにより紡糸装置に取り付けられている。
【0010】
本発明の紡糸方法は、上記紡糸方法において、図1の紡糸ガイド1を用いているが、紡糸ガイド1における糸条の通過状態は次のようになる。すなわち、糸条導入口2より糸条が導入されると、糸条は調整路(凹部A)へ導かれる。この時、糸条導入口2(凹部Aと凹部Bの接続部)および調整路(凹部A)の内面により糸条がしごかれ、一部の油剤が糸条より遊離する。この遊離した油剤は、一部は糸条の移動に伴って調整路を流下し、他の一部は糸条導入口2より流路(凹部B、C)へ流れ込み、糸条導出口3(凹部Aと凹部Cの接続部)において再び糸条に付着する。調整路あるいは流路より氾出した油剤は、調整路および流路の両側の曲面部D、Eを伝わり、重力によって最終的には糸条導出口3において再び糸条に付着する。また、糸条は調整路(凹部A)により幅を規制され、最終的に糸条導出口3において所定の幅(3mm)となる。
【0011】
上記のように糸条の幅を規制する工程において遊離した油剤を、上記のような流路(凹部B、C)および曲面部D、Eによって糸条導出口3に再び集めることにより、油剤が紡糸ガイドより滴下して下方の床などを汚すこともない。
【0012】
また、糸条が調整路(凹部A)により幅を規制され、最終的に糸条導出口3において所定の幅(3mm)となることにより、糸条の集束が最適な状態となり、繊維同士の絡みが最適化され、さらに糸条の張力も均一化するため、回転ロール式巻き取り機14上での繊維の切断頻度が低くなる。繊維が切断した場合でも、繊維同士が絡みあい、また、張力が均一なため、切断していない繊維に切断した繊維が随伴して移動し、糸条全体として繊維が切れた状態にはならなくなる。さらに、紡糸ガイド1により糸条の幅を規制することで、紡糸ガイド1の上流側にある回転ロール式油剤付与装置13において繊維に付着する油剤の量が少なくなり、糸条への余分な油剤付着の低減や紡糸ガイドにおいて遊離した油剤が糸条に再付着しきれずに滴下することが防止される。
【0013】
上記実施形態の紡糸ガイドは、導出される糸条の幅が3mmとなるよう糸条導出口3の幅が3mmに設定されているが、導出される糸条の幅は3mmに限定されない。しかし、好ましくは本発明の紡糸ガイドにおいて導出される糸条の幅が2.5〜3.5mmとなるよう設定されるのが良い。導出される糸条の幅を前記範囲とするためには、上記実施形態のように糸条導出口の幅を前記範囲となるようにしても、あるいは調整路の最狭部が前記範囲となるようにしてもよい。
【0014】
また、上記実施形態の紡糸ガイドは、糸条導入口の幅が糸条導出口の幅よりも1mm大きくなるよう設定されているが、糸条導入口の幅は特に限定されず、糸条導出口あるいは調整路の最狭部の幅に応じて適宜設定できる。しかし、好ましくは本発明の紡糸ガイドにおいて糸条導入口の幅が糸条導出口あるいは調整路の最狭部の幅と、同一幅、あるいは2mm以下の範囲で大きくなるよう設定するのが、繊維への負荷が少なく好適である。
【0015】
上記紡糸方法においては、紡糸筒11の下部に設置された糸条の幅決めガイド11aにより糸条の幅を調整し、回転ロール式油剤付与装置13(油剤付着手段)での糸条幅を8mmとなるよう設定しているが、回転ロール式油剤付与装置(油剤付着手段)での糸条幅は8mmに限定されない。本発明において好ましくは、回転ロール式油剤付与装置(油剤付着手段)での糸条幅を8mmとし、本発明の紡糸ガイドから導出される糸条の幅が2.5〜3.5mmとなるよう設定されるのが良い。糸条の幅がこのように設定されることにより、糸条の切断頻度はさらに軽減される。
【0016】
回転ロール式油剤付与装置13における糸条の接触幅と糸条に付着する油剤の量は比例し、回転ロール式油剤付与装置13における糸条の接触幅を8mmとすると、一般に使用する油脂濃度約5%のオイルインウォーター状態のエマルジョンである油剤を用いた場合の、糸条中の水分が25重量%、油脂量が1.3重量%程度となり、繊維切断の起こりにくい油脂濃度となる。
【0017】
上記実施形態の紡糸ガイドは、糸条導入口2が上部になり、糸条導出口3が糸条導入口2の概ね直下部に位置するよう配置されているが、本発明の紡糸ガイドは本発明の作用が阻害されない範囲で、糸条導入口2と糸条導出口3との位置関係は限定されない。しかし、糸条導入口2と糸条導出口3との位置関係が上記実施形態のようであるのが、糸条および油剤の移動の点から好ましく、また後述のように糸条への負荷が軽減される。また、少なくとも、糸条導出口3が最下部に位置するよう配置する必要がある。糸条導出口3が最下部に位置しないと、曲面部D、Eを伝い流れた油剤が糸条導出口で再導入されずに滴下するおそれがある。
【0018】
上記実施形態の紡糸ガイドは、調整路(凹部A)の内面aが概ね垂直に設置できるよう形成されているが、本発明の紡糸ガイドは本発明の作用が阻害されない範囲で、調整路の形状は限定されず、上記実施形態における流路と同様の形状、あるいは曲面形状であっても良いが、上記実施形態のように構成することにより、糸条の移動時に繊維への負荷が軽減される。
【0019】
上記実施形態の紡糸ガイドは、流路が内面b、cが背面側へ突出した凸形状であるが、本発明の紡糸ガイドは本発明の作用が阻害されない範囲で、流路の形状は限定されず、上記実施形態における調整路と同様の形状であっても良いが、上記実施形態のように構成することにより、紡糸ガイドの強度が大きくなり耐久性に優れる。
【0020】
上記実施形態の紡糸ガイドは、内面bあるいはcを概ね垂直になるよう設置し、凹部Bあるいは凹部Cを調整路として使用することもできる。各凹部の幅を変化させて紡糸ガイドを予め形成しておけば、紡糸ガイドを回転して設置することにより、糸条の導出幅を簡単に調整できる。
【0021】
上記紡糸方法においては、回転ロール式油剤付与装置13の、上方に位置する紡糸機下部ガイド12と下方に位置する紡糸ガイド1により、糸条10を回転ロール式油剤付与装置13に押し付けて糸条に油剤を付着させているため、図3(a)に示すように、側面方向からみると糸条は1直線状にガイディングされず、回転ロール式油剤付与装置と、紡糸機下部ガイド12あるいは紡糸ガイド1との間でそれぞれ垂直方向に対し10°程度傾いた状態となっている。しかし、従来は、紡糸ガイドに糸条を押しつけて糸条の幅を調整していたため、糸条が紡糸ガイドと回転ロール式巻き取り機14との間でも垂直方向に対し傾いた状態となっていたが、本発明の紡糸ガイドは、調整路により糸条の幅を調整するため、糸条を概ね垂直に導出することができ、糸条が必要以上にしごかれることがなく、繊維への負荷も少ない。
【0022】
本発明の紡糸ガイドの形状は、例えば調整路、流路、曲面部、保持部等の形状や、凹部の断面形状は、糸条導入口および糸条導出口を備え、糸条導入口と糸条導出口を連結する調整路および流路と、前記調整路および前記流路の両側に設置された曲面部とを有すれば、本発明の作用を阻害しない範囲で特に限定されない。また、本発明の紡糸ガイドの上述のような糸条導入口、糸条導出口、あるいは調整路の最狭部以外のサイズ、例えば凹部の深さ、調整路、流路の長さ、曲面部の大きさ等のサイズも本発明の作用を阻害しない範囲で特に限定されない。本発明の紡糸ガイドを形成する材質も本発明の作用を阻害しない範囲で特に限定されず、通常一般に使用される材質を使用することができるが、好ましくはセラミックスや金属が良い。金属を使用する場合は、本発明の紡糸ガイド中を糸条が移動する際に、繊維がこすれて切断することがないよう、特に特に調整路(凹部A)の内壁面や調整路と流路との接続部(糸条導入口)の表面仕上げはバフ等を用いて化学研磨するなどし、紡糸ガイド製造時の切削溝や、バリ等を除去する必要がある。なお、金属を使用する場合は、流路内壁面や、凹状部と流路との接続部に、アルミナ等によるコーティング層を形成し、表面を梨地状にしても良い。
【0023】
本発明の紡糸ガイドおよび紡糸ガイディング方法は、アセテート繊維、特にタバコフィルターに使用するアセテート繊維の紡糸に好適に使用できる。
【0024】
以下に試験例および実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例
1. 試験方法
セルロースジアセテート28.5重量%、アセトン68.5重量%、酸化チタン0.3重量%、純水2.7重量%を混合溶解して得た紡糸溶液をろ過して脱泡し、実施例1または比較例1の紡糸ガイドを用いた図3に示すような構成の繊維吐出から巻き取りの工程を有する紡糸装置を使用して(比較例1の紡糸ガイドは接触する糸条の幅が3mm(比較例1−1)または5mm(比較例1−2)となるように設置した。)、一辺58μmの三角形の細孔400個を有する紡糸口金(95mmφ:図中11に相当する。)から、吐出量333g/分、紡糸速度400m/分の条件で紡糸し、乾燥ゾーンにおいて一次空気温度105℃及び二次空気温度90℃で乾燥した。この紡糸条件で紡糸を40日間連続して行い、40日間にわたる回転ロール式巻き取り機における糸の切断頻度(回数/トン−製品)と床に滴下した油剤量を比較した。
【0025】
2. 試験結果
上記試験の結果を表1に示す。
【表1】
【0026】
表1の結果より、比較例1の紡糸ガイドを用いた場合と比較して、実施例1の紡糸ガイドを用いた場合は、接触する糸条幅が同じ条件では、糸の切断回数および油剤の滴下が格段に軽減されることがわかる。接触する糸条幅を大きくすれば従来の紡糸ガイドでも油剤の滴下を改善できるが、その場合には糸の絡み状態や付着する油剤量に影響が生じ、糸の切断回数が増加する。
【0027】
【実施例】
実施例1
導出口幅3mmの図1に示される形状の紡糸ガイドを実施例1とした。
【0028】
比較例1
従来のU字形状の紡糸ガイドを比較例1とした。
【0029】
【発明の効果】
本発明の紡糸ガイドを使用し、本発明の紡糸ガイディング方法により繊維の紡糸を行うことにより、糸条に効率よく油剤を付着させ、繊維の切断頻度を少なくするとともに、糸条より遊離した油剤の滴下を防止できる。また、繊維同士の絡みを強くして、強靱な繊維を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は本発明の実施形態の一例である紡糸ガイドの構成を示す正面斜視図、図1(b)は図1(a)の紡糸ガイドの背面斜視図、図1(c)は図1(a)の紡糸ガイドの図1(a)におけるX−X断面図、図1(d)は図1の紡糸ガイドの上面図である。
【図2】 図2は、本発明の紡糸ガイディング方法を用いた紡糸装置の油剤付着から巻き取りの工程の一例を示す図である。
【図3】 図3(a)は本発明の紡糸ガイドを用いた紡糸装置における繊維吐出から巻き取りの工程での糸条の状態を示す図、図3(b)は従来の紡糸ガイドを用いた紡糸装置における繊維吐出から巻き取りの工程での糸条の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 本発明の紡糸ガイド
2 糸条導入口
3 糸条導出口
4 保持部
5 ガイド部
A 凹部(調整路)
B、C 凹部(流路)
D、E 曲面部
10 糸条
15 従来の紡糸ガイド[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a spinning guide and a spinning guiding method, and more particularly, to a spinning guide and a spinning guiding method incorporated in a spinning device for spinning acetate fibers used in tobacco filters.
[0002]
[Prior art]
In recent years, there is an increasing need for reducing the frequency of cutting during production of acetate fibers used for fibers and tobacco filters due to increasing quality requirements. In the fiber manufacturing process, the cause of fiber cutting is roughly divided into two types, one occurring when discharged from the spinneret and the other occurring when winding with a rotary roll type winder. The cutting frequency in the rotary roll winder depends on the amount of the fiber oil adhering to the yarn, the uniform application property of the oil, the convergence of the yarn, and the like.
[0003]
In the spinning process, the yarn is converged before being wound by the rotary roll type winder. Conventionally, the yarn is converged by using a U-shaped spinning guide to form an arc of the spinning guide. The width of the yarn was adjusted by pressing the yarn against the yarn and pressing the yarn along the U-shaped portion. The U-shaped guide is used by attaching it to the support. When performing such spinning guiding, the width of the yarn on the rotary roll winder depends on the installation position of the U-shaped guide on the support. Of course, the width of the yarn on the rotating roll type oil application device on the upstream side of the U-shaped guide also changes. When spinning is not performed with a preferable yarn width, the frequency of cutting on a rotary roll type winder increases, and there are also problems such as a decrease in entanglement between fibers and an increase in the amount of oil agent adhering to the fibers. However, when the spinning guide is replaced due to wear or the like, the spinning guide is replaced manually, so when the number of spinning cylinders is very large, the guide is not installed at the original position, and the rotary roll type winder In addition, there is a problem that the width of the yarn in the rotary roll type oil application device changes.
[0004]
Further, in the case of a U-shaped guide, the yarn is pressed as shown in FIG. 3B in order to adjust the contact width to the rotary roll type winder by pressing the yarn against the spinning guide. In this state, the yarn is squeezed by the U-shaped guide, and the oil agent adhering to the fiber is squeezed by the rotary roll type oil agent applying device, and the squeezed fiber There was a problem that the oil agent dropped from the bottom of the support holding the U-shaped guide and scattered on the floor. Conversely, if the installation position of the U-shaped guide is changed to the point where the oil does not drip in order to prevent dripping, the contact width between the rotating roll type oil application device and the rotating roll type winder, that is, the width of the yarn increases. There was a problem that the yarn cutting frequency was high.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a spinning guide and a spinning guiding method capable of efficiently attaching an oil agent to a yarn in a fiber spinning process, reducing the frequency of fiber cutting, and preventing dripping of an excess oil agent. And
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a spinning guide that includes a yarn introduction port and a yarn lead-out port and guides a yarn of a fiber to which an oil agent is adhered, and is introduced by connecting the yarn introduction port and the yarn lead-out port. An adjustment path that adjusts the width of the yarn to a predetermined width, a flow path that connects the yarn introduction port and the yarn discharge port, and guides the oil released from the introduced yarn to the yarn discharge port; A spinning guide installed on both sides of the adjustment path and the flow path, having a convex curved surface portion that guides the oil released from the introduced yarn and spilled out of the flow path to the yarn outlet, and introduced A yarn width adjusting means for adjusting the width of the yarn to a predetermined width, and an oil agent separately from the yarn width adjusting means so that the oil agent released from the introduced yarn is adhered to the yarn again when the yarn is derived. A spinning guiding method having oil reintroducing means for guiding
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the spinning guide, spinning guiding method, and spinning method of the present invention will be described in more detail. 1 and 2 show a spinning guide as an example of an embodiment of the present invention. 1A is a front perspective view showing the configuration of a spinning guide as an example of an embodiment of the present invention, FIG. 1B is a rear perspective view of the spinning guide of FIG. 1A, and FIG. FIG. 1A is a sectional view taken along line XX in FIG. 1A of the spinning guide of FIG. 1A, and FIG. 1D is a top view of the spinning guide of FIG.
[0008]
The
[0009]
In general, the spinning method is performed as shown in FIG. That is, after the
[0010]
The spinning method of the present invention uses the
[0011]
The oil agent released in the step of regulating the width of the yarn as described above is collected again in the yarn outlet port 3 by the flow paths (recesses B and C) and the curved surface portions D and E as described above. It will not drip from the spinning guide and stain the floor below.
[0012]
Further, the width of the yarn is regulated by the adjustment path (recessed portion A) and finally becomes a predetermined width (3 mm) at the yarn outlet port 3, so that the yarn is optimally converged, and the fibers are aligned. Since the entanglement is optimized and the tension of the yarn is made uniform, the frequency of fiber cutting on the
[0013]
In the spinning guide of the above embodiment, the width of the yarn outlet 3 is set to 3 mm so that the width of the derived yarn is 3 mm, but the width of the derived yarn is not limited to 3 mm. However, the width of the yarn led out in the spinning guide of the present invention is preferably set to be 2.5 to 3.5 mm. In order to set the width of the derived yarn within the above range, the width of the yarn outlet may be within the above range as in the above embodiment, or the narrowest part of the adjustment path may be within the above range. You may do it.
[0014]
In the spinning guide of the above embodiment, the width of the yarn introduction port is set to be 1 mm larger than the width of the yarn introduction port. However, the width of the yarn introduction port is not particularly limited, and the yarn guide is not limited. It can be set as appropriate according to the width of the narrowest part of the outlet or the adjustment path. However, it is preferable that the width of the yarn introduction port in the spinning guide of the present invention is set so that the width is the same as the width of the yarn outlet or the narrowest part of the adjustment path, or within 2 mm or less. This is preferable because of its low load.
[0015]
In the above spinning method, the width of the yarn is adjusted by the yarn
[0016]
The contact width of the yarn in the rotary roll type
[0017]
The spinning guide of the above embodiment is arranged so that the yarn introducing port 2 is at the upper part and the yarn outlet port 3 is positioned almost directly below the yarn introducing port 2, but the spinning guide of the present invention is The positional relationship between the yarn introduction port 2 and the yarn outlet port 3 is not limited as long as the action of the invention is not inhibited. However, the positional relationship between the yarn introduction port 2 and the yarn outlet port 3 is as in the above embodiment, which is preferable from the viewpoint of movement of the yarn and the oil agent, and the load on the yarn is reduced as described later. It is reduced. Moreover, it is necessary to arrange | position so that the thread | yarn outlet port 3 may be located in the lowest part at least. If the yarn outlet 3 is not located at the lowermost part, the oil that has flowed through the curved surface portions D and E may drop without being reintroduced at the yarn outlet.
[0018]
The spinning guide of the above embodiment is formed so that the inner surface a of the adjustment path (recess A) can be installed substantially vertically. However, the spinning guide of the present invention has a shape of the adjustment path as long as the action of the present invention is not hindered. The shape is not limited and may be the same shape as the flow path in the above embodiment or a curved surface shape, but by configuring as in the above embodiment, the load on the fiber is reduced when the yarn moves. .
[0019]
In the spinning guide of the above embodiment, the flow path has a convex shape with the inner surfaces b and c projecting toward the back side, but the shape of the flow path is limited in the spinning guide of the present invention as long as the action of the present invention is not hindered. However, it may have the same shape as the adjustment path in the above embodiment, but by configuring as in the above embodiment, the strength of the spinning guide is increased and the durability is excellent.
[0020]
In the spinning guide of the above embodiment, the inner surface b or c can be installed so as to be substantially vertical, and the concave portion B or the concave portion C can be used as an adjustment path. If the spinning guide is formed in advance by changing the width of each concave portion, the leading width of the yarn can be easily adjusted by rotating and setting the spinning guide.
[0021]
In the spinning method, the
[0022]
The shape of the spinning guide of the present invention includes, for example, the shape of an adjustment path, a flow path, a curved surface portion, a holding portion, etc., and the cross-sectional shape of the concave portion includes a yarn introduction port and a yarn lead-out port. As long as it has an adjustment path and a flow path for connecting the strip outlet and curved surfaces provided on both sides of the adjustment path and the flow path, it is not particularly limited as long as the action of the present invention is not hindered. Also, sizes other than the narrowest part of the yarn introduction port, the yarn outlet port, or the adjustment path as described above of the spinning guide of the present invention, for example, the depth of the recess, the adjustment path, the length of the flow path, the curved surface part There is no particular limitation on the size such as the size as long as the action of the present invention is not inhibited. The material for forming the spinning guide of the present invention is not particularly limited as long as the action of the present invention is not hindered, and generally used materials can be used, but ceramics and metals are preferable. When using a metal, especially the inner wall surface of the adjustment path (recess A), the adjustment path and the flow path so that the fiber is not rubbed and cut when the yarn moves in the spinning guide of the present invention. It is necessary to remove the cutting grooves and burrs at the time of producing the spinning guide by, for example, chemically polishing with a buff or the like for the surface finish of the connecting portion (yarn inlet). When metal is used, a coating layer made of alumina or the like may be formed on the inner wall surface of the flow path or the connection portion between the concave portion and the flow path, and the surface may be textured.
[0023]
The spinning guide and spinning guiding method of the present invention can be suitably used for spinning acetate fibers, particularly acetate fibers used in tobacco filters.
[0024]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail using test examples and examples, but the present invention is not limited thereto.
Test Example 1 Test Method A spinning solution obtained by mixing and dissolving 28.5% by weight of cellulose diacetate, 68.5% by weight of acetone, 0.3% by weight of titanium oxide, and 2.7% by weight of pure water was filtered and defoamed. 3 using a spinning device having a structure as shown in FIG. 3 using the spinning guide of Example 1 or Comparative Example 1 (the spinning guide of Comparative Example 1 is the width of the contacting yarn) Is set to be 3 mm (Comparative Example 1-1) or 5 mm (Comparative Example 1-2).) A spinneret (95 mmφ: corresponding to 11 in the figure) having 400 triangular pores with a side of 58 μm. ) To a discharge rate of 333 g / min and a spinning speed of 400 m / min, and dried in a drying zone at a primary air temperature of 105 ° C. and a secondary air temperature of 90 ° C. Spinning was carried out continuously for 40 days under these spinning conditions, and the yarn cutting frequency (number of times / ton-product) in a rotary roll winder over 40 days was compared with the amount of oil dripped on the floor.
[0025]
2. Test results Table 1 shows the results of the above tests.
[Table 1]
[0026]
From the results shown in Table 1, when the spinning guide of Example 1 is used as compared with the case of using the spinning guide of Comparative Example 1, the number of times of yarn cutting and dripping of the oil agent are the same under the same thread width in contact. It can be seen that is significantly reduced. Increasing the width of the contacting yarn can improve the dripping of the oil with the conventional spinning guide. However, in this case, the entanglement state of the yarn and the amount of the adhering oil are affected, and the number of times the yarn is cut increases.
[0027]
【Example】
Example 1
A spinning guide having a shape shown in FIG.
[0028]
Comparative Example 1
A conventional U-shaped spinning guide was defined as Comparative Example 1.
[0029]
【The invention's effect】
By using the spinning guide of the present invention and spinning the fiber by the spinning guiding method of the present invention, the oil agent is efficiently attached to the yarn, the frequency of cutting the fiber is reduced, and the oil agent released from the yarn Can be prevented from dripping. In addition, a strong fiber can be produced by strengthening the entanglement between the fibers.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 (a) is a front perspective view showing a configuration of a spinning guide as an example of an embodiment of the present invention, FIG. 1 (b) is a rear perspective view of the spinning guide of FIG. 1 (a), and FIG. FIG. 1C is a sectional view taken along line XX in FIG. 1A of the spinning guide of FIG. 1A, and FIG. 1D is a top view of the spinning guide of FIG.
FIG. 2 is a diagram showing an example of steps from oil agent adhesion to winding of a spinning device using the spinning guiding method of the present invention.
FIG. 3 (a) is a view showing a state of a yarn in a fiber discharging to winding process in a spinning device using the spinning guide of the present invention, and FIG. 3 (b) is a drawing using a conventional spinning guide. It is a figure which shows the state of the thread | yarn in the process of the fiber discharge to the winding-up in the spinning apparatus which was used.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
B, C Concave (flow path)
D, E
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