JP4343133B2 - 画像消去装置 - Google Patents

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Description

この発明は、呈色性化合物と顕色剤とバインダ樹脂を含有する画像形成材料で形成した画像を、画像形成材料の除去と熱による消色により消去する画像消去装置に関する。
近年、OA化の普及により各種情報のデータ量は拡大の一途をたどり、プリンタによる情報紙へのハードコピー出力もそれに合わせて年々増加している。しかしながら、現在、環境(森林)保護や(木材)資源の保護は全世界的にも急務であり、その観点からハードコピー出力を最小限に抑え、紙を浪費しないことが極めて重要になっている。
なお、紙をリサイクルする方法としては、製紙工場における紙の繊維レベルまでの溶解と不純物の除去ならびに再加工(製紙)と、オフィスにおける画像形成材料の除去とが、既に実用化されている。
オフィスで紙をリサイクルする方法は、従来からいろいろな提案がなされている。大別して、次の2種の方法がある。
[1] 被記録媒体表面を擦過し、画像形成材料を削り取る。
[2] 被記録媒体を加熱し、転写により剥ぎ取る。
最初の([1]の)方法では、画像を、実用レベルまで消去することができない問題がある。すなわち、消去の品質を実用レベルまで高める(研磨の程度を増大する)と、紙を痛めるという欠点を完全に除去することができない問題がある。なお、特開平6−255229の提案では、研磨面に不透明塗料を塗付しているが、消耗品(不透明塗料)を消費すること、また塗料の乾燥に無視できない時間とエネルギーを必要とすることから、この改良提案も実用化されていない。
第二の([2]の)方法も、画像を実用レベルまで消去するには、熱剥離の前に紙表面に界面活性剤を塗付して、画材剥離後には被記録媒体を乾燥する機構を設ける必要があるため装置が大型化し、オフィス規模での紙リサイクルには適さないという問題がある。
なお、紙(被記録媒体)に表面処理を行う例も提案されているが、普通紙ではない、という問題がある。
一方、ハードコピーとして、画像形成材料(画材)が供給された紙(被記録媒体)から画材の色を除去する(消去可能なインクを用いる)リサイクル方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、消去可能なインクまたはトナーもしくは被記録媒体として、
塩基性染料もしくは染料前駆体と酸性有機化合物を用い、光照射により色を失う消色性トナーもしくは消色性感熱転写媒体が示されている。
同特許文献には、染料前駆体と酸性有機化合物と塩基性化合物とからなり、温度を与えることにより発色し、さらに高い温度に晒すことで消色する発/消色性トナーが示されている。
同特許文献にはまた、熱により透明と不透明を繰り返す熱可逆性材料で、着色粒子の表面を被覆した構成のトナーが、示されている。
同特許文献にはさらに、昇華性染料もしくは顔色剤を用いた画像材料を用いて、加熱することにより染料もしくは顔色剤を昇華させて呈色させる発色方法が示されている。
また、同特許文献には、染料前駆体と酸性有機化合物と塩基性化合物とを用い、加熱により、塩基性化合物を融解することにより、染料前駆体に作用して消色する消自性トナーもしくは発消色性感熱転写媒体が、開示されている。
特開平5−297627号公報
しかしながら、特許文献1に記載された消色性トナーもしくは消色性感熱転写媒体は、(ハードコピーとしての)画像の耐光性を確保する要求から、消色には特別な光強度の光源による長時間の光照射(数分程度)が必要であり、特に、画像の一部分を消去することは、困難である。
また、特許文献1に示された発/消色性トナーは、本質的に、無色状熊が安定であり、画像が時間とともに消失する問題がある。なお、発色時にも加熱と急冷が供給されることから、使い勝手が悪い問題がある。
さらに、特許文献1に開示された熱可逆性材料を用いる方法は、内部色素に対する隠蔽力が不足であり、画像を白地にまで戻すことは困難である。
一方、特許文献1の染料もしくは顔色剤を昇華させる方法は、熱安定性が低く、室温でも徐々に消色することが避けられない問題がある。
なお、特許文献1に示された加熱により、塩基性化合物を融解することで染料前駆体に作用して消色する消自性トナーもしくは発消色性感熱転写媒体は、比較的画像形成材料としての特性が優れており、画像の安定性が高く、コントラストも十分得られ、消去時間も比較的短い、と考えることができる。
しかし、特許文献1に示されたいずれの方法においても、被記録媒体上の画像を熱消去した後に、バインダ樹脂と基材(紙)との反射率の違いから、消去したはずの画像を確認できる場合が多く、セキュリティの点で、十分ではない。
本願発明者らは、熱消去後に、例えば研磨ローラにより基材上に残った樹脂を除去することにより、画像表面に凹凸を加え、表面散乱を起こすことにより、より残存した画像を視認しにくくする方法を既に提案している(特願平11−16252号)。
しかしながら、特願平11−16252号の発明によっても、バインダ樹脂を研磨した後の画像が目視可能である場合があることが認められる。しかしながら、バインダ樹脂の研磨を継続することにより削りかすが落下し、または削りかすが付着する等により、研磨が不均一になることが確認されており、大量の用紙の処理に際しては、不十分である。
なお、染料と顔色剤を解離する性能を有すると同時に、バインダ樹脂を膨潤、もしくは一部溶解する性質の溶剤を用いることで、基材上に目視可能な画像が残存することを実質的に除去できるが、溶媒を用いるために要求される安全装置や、溶媒を回収する機構等が必要であり、オフィスでの利用には適さない問題がある。
本発明の目的は、被記録媒体に画像形成材料により形成されたハードコピーから画像を消去する画像消去装置において、画像の消去ムラを低減し、かつ、被記録媒体の繰り返し利用可能な回数を向上させることである。
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、呈色性化合物、顕色剤およびバインダを含有する画像形成材料を用いて画像を記録した被記録媒体が固定されるドラム体と、
少なくとも前記ドラム体に表面に固定された前記被記録媒体上の前記画像を擦過ベルトで擦過する擦過機構と、前記被記録媒体に付着した前記被記録媒体の削り屑を掻き落とすクリーニング機構と、前記擦過機構により前記画像が擦過された前記被記録媒体を加熱して前記画像形成材料の色を消去する加熱機構と、を有する画像消去装置において、前記ドラム体の回転中心を基準に鉛直方向上向きを0度とした時、90度から270の範囲に前記擦過機構および前記クリーニング機構を配置するとともに、前記クリーニング機構の下方に前記擦過機構の少なくとも一部を位置させたことを特徴とする画像消去装置、を提供するものである。
また、この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、所定の熱を受けることで消色可能な画像形成材料により形成された画像が固定された被記録媒体を保持する記録媒体保持体と、少なくとも2本のローラ体により支持され、ローラ間をローラの回転により移動される際に、前記記録媒体保持体に保持された前記画像と前記被記録媒体の一部を、除去する擦過ベルトと、前記擦過ベルトにより一部が除去された前記被記録媒体および前記画像を加熱して、前記画像形成材料が呈する色を消去する加熱機構と、前記擦過ベルトに0.1から28Hzの周波数を与えることにより、前記擦過ベルトに付着した前記画像と前記被記録媒体の一部を除去する除去装置と、を有することを特徴とする画像消去装置、を有することを特徴とする画像消去装置を提供するものである。
さらに、この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、呈色性化合物、顕色剤、バインダを含有する画像形成材料を用いて画像形成された被記録媒体を擦過する擦過ベルトと、
前記擦過ベルトに所定方向の回転を与える第1のローラと、
前記第1のローラと協働して前記擦過ベルトを回転可能に支持する第2のローラと、
前記擦過ベルトを前記第1のローラと前記第2のローラとの間の距離の10%以内の振幅で打振し、前記擦過ベルトに付着した前記被記録媒体の削り屑を除去する打振装置と、
前記擦過ベルトにより擦過された前記被記録媒体を加熱して前記被記録媒体に画像形成された前記画像形成材料の色を消去する加熱機構と、
を有することを特徴とする画像消去装置、を提供するものである。
以上記述したように、本発明の画像消去装置および方法は、バインダ樹脂を含む画像を被記録媒体から確実に除去可能で、また被記録媒体の再利用回数も向上できる。従って、紙資源のリサイクルに有効であり、その工業的価値は、大なるものがある。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、基材すなわち紙等の被記録媒体に、呈色性化合物、顕色剤およびバインダ等を含有する画像形成材料により形成された画像(可視画像)を、擦過ベルトにより擦過することで削り落とし、その後、画像形成材料(および基材)を所定温度まで過熱して無色化する画像消去装置の一例を示す。
画像消去装置1は、被処理対象すなわち加熱により消去可能な画像形成材料により形成された画像を有する基材すなわち用紙が供給される搬入口1a、搬入口1aを介して供給された用紙を保持する搬送ドラム2、搬送ドラム2に保持された用紙から画像を削り取る擦過装置3、擦過装置3により表面から画像が削り取られた用紙を加熱する加熱機構4を有する。
なお、擦過装置3と加熱機構4との間には、例えばローラやガイド板からなり擦過装置3から加熱機構4へ用紙を搬送する用紙搬送機構5が設けられている。
搬送ドラム2には、図示しないが、搬入口1aから供給される用紙の先端あるいは所定の位置を保持する用紙保持機構や、用紙を搬送ドラム2の外周に沿わせるガイド機構等が設けられている。
擦過装置3は、例えばグラビアロール、ブレード、メッシュ、やすり、あるいはブラシ等の様々な機構で可能であるが、擦過による紙の痛みの発生と画材を除去する能力とのバランスから、擦過面の表面粗さは#240より細かい範囲、より好ましくは#400以上#1200程度の荒さが与えられた擦過ベルト31を有する。
擦過ベルト31は、図示しないモータ等により所定の回転が与えられた駆動ローラ32の回転とテンションローラ33,34による支持により、任意の位置が所定の方向に移動される。なお、擦過ベルト31は、所定の位置で、搬送ドラム2すなわち搬送ドラム2に巻きつけられた用紙に、例えば押し付け機構(押し付けローラ)35を介して所定の圧力で接触される。
擦過ベルト31が回転される方向の下流側、すなわち擦過ベルト31が回転される際にベルト31に削り取られた画材(画像形成材料)および基材の一部が搬送される方向、かつそれらが自由落下可能な位置には、擦過ベルト31の回転(任意の位置の所定方向への移動)により搬送されるが材および基材の一部を収容する回収部(ゴミ箱)36が設けられている。
擦過ベルト31と搬送ドラム2とが接する位置を基準として搬送ドラム2が回転される方向の下流側、すなわち擦過ベルト31と搬送ドラム2とが接する位置から搬送ドラム2が回転される方向の所定の位置には、搬送ドラム2に保持されている用紙の表面に付着している画像形成材料およびその削りかすならびに用紙の一部である紙粉を除去するクリーニング装置6が設けられている。
なお、クリーニング装置6は、例えばポリマ繊維を放射線状に配置した回転ブラシ等が利用可能である。また、クリーニング装置6は、基材(用紙)の擦過面の表面粗さを一定に保つために擦過機構の表面を清掃する機構であり、例えばブラシ、エアーブロー装置、真空吸引装置、静電吸引装置等も利用可能である。
加熱装置4は、例えば詳述しないが発熱体が埋め込まれ、あるいは中空円筒状のローラ体に図示しないヒータが組み込まれた発熱ローラ41と、発熱ローラ41に対して所定の圧力で接触される対向ローラ42および発熱ローラ41の温度を検知する温度センサ43ならびに、温度センサ43の出力に従って発熱体またはヒータの温度すなわち発熱ローラ41の温度を制御する温度コントローラ44からなる。なお、発熱ローラ41は、例えば交流磁界により生じる渦電流で発熱する誘導加熱体と交流磁界を提供可能な誘導コイルであってもよい。
また、加熱装置4は、画像形成材料に含まれるバインダの軟化点を超える温度に加熱することが可能であれば、その構造もしくは加熱方法は、問わない。具体的には、温風送風機、赤外線照射装置、ホットプレス、サーマルプリンタヘッド、レーザ光、サーマルバー等が利用可能である。この場合、加熱温度と加熱時間には、適正な範囲があり、加熱部を被記録媒体が通過する時間から、加熱温度の範囲が決定される。
なお、画像形成材料すなわち画材は、本願発明者らにより既に特願2000−219446や特願平9−197290により提案されている加熱により消色する熱消色性トナーであり、被記録媒体上をバインダ樹脂の軟化点より低い温度で擦過する第一の機構と、被記録媒体の擦過面を前記バインダ樹脂の軟化点より高い温度に加熱する第二の機構とを具備したことを特徴とする。
次に、画像消去装置1による基材(用紙)上の画像形成材料(画材)の除去および消色(無色化すなわち非可視化)について説明する。
被記録媒体は、搬入口1aから装置1内部に供給され、回転する搬送ドラム2の表面に案内され、一定速度で搬送される。
搬送ドラム2上の被記録媒体(用紙)が、画材およびその削りかすならびに基材の一部を自由落下可能な位置まで搬送された時点で、擦過装置3の擦過ベルト31が、押し付けローラ35により、(ドラム2に固定された)用紙に押し付けられることで、擦過ベルト31により、用紙に固着されている画材が所定量だけ、削りとられる。なお、擦過ベルト31が回転される方向は、好ましくは、搬送ドラム2の回転に伴って用紙が搬送される方向と逆向き、すなわち搬送ドラム2(用紙)と擦過ベルト31とが接する位置における両者の回転が逆向きである。
擦過ベルト31は、押し付け機構35により、搬送ドラム2に、被記録媒体(用紙)が供給されている場合にのみ、搬送ドラム2上の用紙と接触される。従って、非擦過時は、(擦過ベルト31は)搬送ドラム2と離れており、ドラム表面が傷つくことはない。
搬送ドラム2の回転に伴って搬送される用紙に付着している残存画材あるいは削り貸す等は、クリーニング装置6により掻き取られ、擦過ベルト31上に落下される。従って、擦過ベルト31とドラム2(用紙)とが接する擦過位置を越えて搬送ドラム2の回転とともに移動される削りかす等は、擦過ベルト31により、ゴミ箱36に搬送される。なお、擦過ベルト31とドラム2との間に残る削りかすや用紙(基材)は、用紙1枚毎に、擦過ベルト31がドラム2との接触から解放されることによりゴミ箱36に向けて搬送され、重力によりゴミ箱36に落下される。
表面(基材)が所定量だけ削り取られることで、画材が除去された用紙は、搬送ドラム2の所定位置に設けられる剥離爪51を介してドラム2から剥離され、搬送機構5の搬送ローラ52を介して加熱装置4に案内される。なお、搬送ローラ52は、処理可能な用紙の大きさに従って、所定間隔で、任意数配置される。また、ローラ52と発熱ローラ41および対向ローラ42との間には、必要に応じて搬送ガイド(板状体)が設けられる。
発熱ローラ41と対向する対向ローラ42は、弾性体であり、発熱ローラ41との間で用紙に所定の圧力を提供することにより、用紙に残存した画材が加熱され、画材の色が消失する。すなわち、用紙に残ったままの画材は、無色化される。同時に、対向ローラ42から供給される圧力により、用紙の表面が平滑化される。これにより、基材(用紙)に、画材が残っていた場合であっても、利用者による認識は、困難となる。
発熱ローラ41の表面温度は、温度センサ43により適宜測定され、温度コントローラ44により、その温度が所定の範囲内で制御される。
以下、加熱装置4を通過した用紙(基材)は、搬出口1bから画像消去装置1の外部へ排出される。なお、必要に応じ、加熱装置4の所定の位置に、ローラ41または42から用紙を剥離する剥離爪が設けられてもよい。
紙の搬送機構は、主として紙の搬送経路で、装置の内外や、各ブロックを分割する複数の搬送ローラで構成されているが、これに、装置の起動/停止スイッチ機能を具備させることもできる。
なお、必要に応じて、擦過ベルト31から重力で落下しない用紙から削り取った画材や用紙の粉を除去する擦過ベルトクリーナ37が設けられる。ベルトクリーナ37により、ベルト31から除去された削りかすや用紙の粉が、不所望に装置1内部に落下することのないよう、ゴミ箱36の大きさやベルトクリーナ37の位置が最適化されることはいうまでもない。
また、クリーニング装置6に関しても、処理枚数の累計に従って、削りかすが付着して除去効率が低下することから、クリーニング装置6についても、例えばクリーニング装置が回転ブラシである場合に、そのブラシの先端から削りかす等を除去するブラシクリーナ(図示せず)が設けられてもよい。
このように、搬送ベルトにより搬送される用紙(基材)に付着する削りかすや用紙の粉により、研磨が不均一となることを抑止可能なクリーニング装置6を設けることにより、長期にわたって、安定に画像を削ることのできる擦過装置(画像消去装置)が得られる。なお、クリーニング装置6は、好ましくは、クリーニングした削りかすや用紙の粉が搬送ドラム2の回転に伴って搬送され、搬送ドラム2と次に供給される用紙との間に入り込むことのないよう、クリーニングした直後に、自由落下できる位置に設けられることが好ましい。例えば、以下に、[表1]示すように、クリーニング装置と擦過機構の位置を変更した場合、
Figure 0004343133
の通り、用紙が固定されるドラム2の頂点を0度とし、時計回りに角度をとり、用紙搬入口1aを、300度の位置に設け、時計の逆周りにドラム2が回転されるものとし、60度の位置で用紙をドラムから分離する場合において、クリーニング装置および擦過装置野位置を特定することで、研磨むら(画像消去むら)のない画像消去が継続して可能であることが認められる。
表1の各条件で擦過した後、熱消去された紙を、目視により観察して消去ムラの有無を評価した。紙は、100〜2000枚を処理している。表1からわかるように実験1から3では消去ムラは見られなかったが、実験4(比較例)では消去ムラが発生した。
すなわち、実験4ではクリーニング機構によって掻き取られた削り屑が回転ドラムから落下できないために回転ドラム表面に付着することが認められる。
削り屑(かす)は、次に搬送ドラムに固定された紙の裏面に付着し、その結果、ドラム2に巻きつけられる用紙の平面性を劣化(部分的な浮き上がりを発生)させることから、擦過ベルトにより用紙表面の画材を研磨する際に、不均一さ(画像の消去ムラ)が顕著になる、考えることにより、研磨の不均一さが説明できる。なお、削りかすは、搬送ドラム2上に紙を固定するための図示しない固定機構にも付着しやすく、その場合、擦過ベルト31によって紙に掛かる張力に耐える十分な固定ができずに用紙が外れ、装置内部で紙詰まりが多発する、という別の問題も、本発明により、解決される。
この知見から提案する本発明は、呈色性化合物、顕色剤、バインダを含有する画像形成材料を用いて画像を記録した被記録媒体を回転ドラムに固定した後、画像を擦過ベルトで擦過する擦過機構と、被記録媒体に付着した削り屑を掻き落とすクリーニング機構を有する擦過行程、被記録媒体を加熱消去する行程を有する画像消去装置において、擦過機構とクリーニング機構を回転ドラムの頂点を0度として90度から270度の間に配置すると共に、擦過ベルトの周回軌道の一部がクリーニング機構の下部にあるように配置することを特徴とする。
図2は、図1に示した画像消去装置の別の実施の形態を示す。なお、図1に示した構成と同一または類似した構成には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図2に示す画像消去装置101は、図1に示した画像消去装置1と同様に、被記録媒体に形成された画像を擦過により削り取り、その後、所定温度まで被記録媒体および画材を昇温させることで、画材の色を消去するものである。
図2に示す画像消去装置101は、搬送ベルト2と所定位置で接触され、搬送ベルト2に固定された用紙(被記録媒体)上の画材(トナー)を所定量削り落とす擦過装置130を有する。
擦過装置130は、擦過ベルト131に所定の振動を与える打振装置170を備える。打振装置170は、例えばローラ状であってベルト131に所定周波数の振動を提供可能である。なお、周波数のほかに振動の強度ベルトの振動幅(以下、振幅と証する)も変更可能である。また、打振装置170に与えられる周波数および振幅(振動強度)は、振動制御部171により制御される。
擦過装置130はまた、擦過ベルト131に付着する削りかすの除去のために、所定のタイミングで(通常は、ドラムに用紙が固定されていない間)ドラム2との接触から解放可能に形成されている。
図2に示した画像消去装置101においては、被記録媒体は、その記録面を擦過ベルト131により研磨され、主な画像形成材料はここで剥離される。剥離された粉状の廃棄物は、自然落下してゴミ箱36に、回収される。また、打振装置170によって擦過ベルト131から取り除かれた削り屑も自然落下してゴミ箱36に収容される。
なお、打振装置170から擦過ベルト131に供給される振動の周波数およびその強度(振幅)は、以下に、[表2]示すように、好適な範囲(周波数および振幅)を有する。
Figure 0004343133
表2は、擦過ベルト131をその周波数において打振して掃除し、加熱による画像消去終えた紙を、目視により観察して消去ムラの有無を評価した結果を示す。また、削り屑が雰囲気中へ飛散していないかを、合わせて観察した。なお、紙は100〜2000枚を処理している。
表2からわかるように、実験1は周波数が少ないため削り屑が十分に取り除けず消去ムラが発生した。実験2から実験8は削り屑を飛散させずに取り除くことができたうえ、擦過ベルト表面が十分にクリーニングできているため消去ムラが発生しなかった。総合的に判断して良好な結果であった。実験9は消去ムラが起こることは無かったが、削り屑の飛散が激しかった。総合的に判断して削り屑の問題が多発する反面、消去した紙の品質は優れていたため使用上不都合なかった。実験10から実験13は、擦過ベルトの振幅を変化させている。実験10と実験11までは飛散は起こらなかったが、振幅が10%を超えた実験12と実験13では削り屑の飛散が起こりはじめた。総合的に判断して削り屑の問題が多発する反面、消去した紙の品質は優れていたため使用上不都合なかった。また、打振中、擦過機構自体も激しく振動し、軸受け部に大きな負担が掛かっていた。実験14から実験15は請求項2と請求項3の発明の範囲を逸脱する実施例である。削り屑の飛散や消去ムラが起こり総合的に判断すると使用上不都合であった。
このことから、擦過ベルトに振動を与え、ベルトに付着した削りかすあるいは用紙の粉を効率よく除去するためには、擦過ベルトを0.1から28Hzで打振することが好ましい。なお、削り屑(削りかす)は、擦過時に発生した摩擦熱で一時的に軟化したトナーによって緩やかな凝集体を形成しながら擦過面に固着しているが、擦過ベルトを振動させると、擦過ベルトと凝集体が交互に伸縮を繰り返し、付着部分の界面に亀裂を生じる。このため、なおも振動を続けると、擦過ベルトの振幅によって削り屑を振り落とすことができる。反面、周波数が多くなり過ぎると削り屑が激しく振動されて、そのエネルギーが削り屑の凝集体の凝集力以上になると、削り屑が雰囲気中に分散して舞ってしまう。これらは電気配線のショートの原因になるうえ、凝集体の落下位置に設置したゴミ箱の中に削り屑を回収できなくなってしまう。またこの他に、擦過ベルトの材料疲労が加速され、場合によっては擦過ベルトが破断する悪影響がある。より好ましい打振の周期は0.1から10Hzである。
またさらに、擦過ベルト131の振幅が大きいと、擦過ベルト131を駆動させている擦過機構にダメージを与えてしまう。例えば、擦過ベルト131を駆動させるための駆動ローラや、擦過ベルトのたわみを無くすように押しつけているテンショプーリーの軸受けに機械的ダメージを与え故障の原因となってしまう。また、打振の周波数が多すぎた場合と同じように、削り屑の凝集体が雰囲気中に分散して舞ってしまう。打振によって擦過ベルトが振動する振幅は、打振機構の前後に隣接するローラ間の距離の10%以内が適切であり、好ましくは3%以内である。
打振機構には、中心軸から放射状にブレードを配置した回転ローラや、歯車状に凹凸を設けた回転ローラなどで実現可能である。擦過ベルトを打振する周波数は、回転ローラの突起部の数と、回転ローラの回転数から決まるので、これらを調整することによって、目的の周波数を実現することができる。
また、打振を行う期間やタイミングは特に制限されない。擦過ベルトの回転を停止してから行ってもよい。なお、振り落とされた凝集体は打抜位置の下方に落下するため、落下位置に回収容器を設けることによって削り屑を容易に回収することができる。また、打振は擦過面だけに限られず、擦過面の裏側か打振することでも同様の効果を得ることができる。
図3は、この発明のさらに別の実施の形態を説明している。なお、図3において、図1または図2に示した構成と同一または類似した構成には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図3に示す画像消去装置201は、搬送ドラム2に接触される擦過装置3(図1参照)に、図2に示した打振装置170を組み合わせたものである。すなわち、図3に示す画像消去装置は、搬送ドラム2に付着した削りかすを除去するクリーニング装置と擦過装置の擦過ベルトに所定の周波数および振幅の振動を与える打振装置の両方を有する。
従って、図3に示す画像消去装置においては、擦過装置の擦過ベルトに付着する削り屑(削りかす)および搬送ドラム2に付着する削りかすの両方を、好適に除去可能である。すなわち、図3に示す画像消去装置においては、擦過ベルトに与える周波数および振幅を削りかすが不所望に装置内部に飛散することを抑止でき、しかも搬送ベルトに削りかすが付着することに起因して巻きつけられる用紙の平面性が低下する等の影響により、擦過性が低下することが防止され、長期にわたり、安定に用紙(被記録材料)の画像を消去可能である。
なお、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形もしくは変更が可能である。また、個々の実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
本発明が適用される画像消去装置の一例を示す概略図。 図1に示した画像消去装置の別の実施の形態を説明する概略図。 図1に示した画像消去装置のさらに別の実施の形態を説明する概略図。
符号の説明
1,101,201…画像消去装置、2…搬送ドラム、3,130…擦過装置、31,131…擦過ベルト、32…駆動ローラ、33,34…テンションローラ、35…押し付けローラ(押し付け機構)、36…ゴミ箱(回収部)、37…擦過ベルトクリーナ、4…加熱機構、4…加熱機構、41…発熱ローラ、42…対向ローラ、43…温度センサ、44…温度コントローラ、5…搬送機構、51…剥離爪、52…搬送ローラ、6…クリーニング装置、170…打振装置、171…振動制御部位置決め穴。

Claims (4)

  1. 呈色性化合物、顕色剤およびバインダを含有する画像形成材料を用いて画像を記録した被記録媒体が固定されるドラム体と、
    少なくとも前記ドラム体に表面に固定された前記被記録媒体上の前記画像を擦過ベルトで擦過する擦過機構と、
    前記被記録媒体に付着した前記被記録媒体の削り屑および擦過された前記画像を掻き落とすクリーニング機構と、
    前記擦過機構により前記画像が擦過された前記被記録媒体を加熱して前記画像形成材料の色を消去する加熱機構と、を有する画像消去装置において、
    前記ドラム体の回転中心を基準に鉛直方向上向きを0度とした時、90度から270の範囲に前記擦過機構および前記クリーニング機構を配置するとともに、前記クリーニング機構の下方に前記擦過機構の少なくとも一部を位置させたことを特徴とする画像消去装置。
  2. 所定の熱を受けることで消色可能な画像形成材料により形成された画像が固定された被記録媒体を保持する記録媒体保持体と、
    少なくとも2本のローラ体により支持され、ローラ間をローラの回転により移動される際に、前記記録媒体保持体に保持された前記画像と前記被記録媒体の一部を、除去する擦過ベルトと、
    前記擦過ベルトにより一部が除去された前記被記録媒体および前記画像を加熱して、前記画像形成材料が呈する色を消去する加熱機構と、
    前記擦過ベルトに0.1から28Hzの周波数を与えることにより、前記擦過ベルトに付着した前記画像と前記被記録媒体の一部を除去する除去装置と、
    を有することを特徴とする画像消去装置。
  3. 前記除去装置により前記擦過ベルトに印加される周波数は、0.1から10Hzであることを特徴とする請求項2記載の画像消去装置。
  4. 呈色性化合物、顕色剤、バインダを含有する画像形成材料を用いて画像形成された被記録媒体を擦過する擦過ベルトと、
    前記擦過ベルトに所定方向の回転を与える第1のローラと、
    前記第1のローラと協働して前記擦過ベルトを回転可能に支持する第2のローラと、
    前記擦過ベルトを前記第1のローラと前記第2のローラとの間の距離の10%以内の振幅で打振し、前記擦過ベルトに付着した前記被記録媒体の削り屑を除去する打振装置と、
    前記擦過ベルトにより擦過された前記被記録媒体を加熱して前記被記録媒体に画像形成された前記画像形成材料の色を消去する加熱機構と、
    を有することを特徴とする画像消去装置。
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