JP4341586B2 - 通話品質の客観評価サーバ、方法及びプログラム - Google Patents

通話品質の客観評価サーバ、方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、通話品質の客観評価サーバ、方法及びプログラムに関する。
IP(Internet Protocol)電話装置又は携帯電話機においては、音声通話品質の良し悪しが問題となる。通話品質の評価方法にとして、実際に評価者自身がその音声を聞いて評価する主観評価方法と、測定装置がその音声の物理的特徴量を測定して評価する客観評価方法とがある。
主観評価方法には、ITU−T勧告P.800で規定されるMOS(Mean Opinion Score)値による評価がある(例えば非特許文献1参照)。これは、送話装置が音声評価サンプルの原音声信号を送信し、ネットワークを介して受話装置がその音声信号を受信する。受話装置を所持する評価者が、実際に発声されたその音声を聞いて評価する。その評価は、「相手の話が聞き取りにくい」又は「相手の声が自然に聞こえる」といった評価者自身の主観によって点数化されたものである。MOS値は、「非常に音質が良い=5」から「非常に音質が悪い=1」までの5段階で表される。このように、MOS値は、人間の実際の評価であるために、その評価結果に個人差が表れ、年齢又は性別によっても評価値が異なる。
客観評価方法には、ITU−T勧告P.862で規定されるPESQ(Perceptual Evaluation of Speech Quality)値による評価がある(例えば非特許文献2参照)。これは、送話装置から送信された原音声信号と、ネットワークを介して受話装置によって受信された受信音声信号とを、PESQアルゴリズムに基づいて比較する。PESQ値は、受信音声信号の劣化の度合いからMOS値を推定したものである。従って、客観評価方法は、主観評価方法のように実際に人間が評価する必要はない。
しかしながら、受話装置から発声された音声を実際に聞いた人間の音声評価は、パケットロスのようなネットワークによって入る雑音だけでなく、送話装置周辺の背景雑音も影響する。特に、携帯電話機においては、室外において利用されると、原音声信号に背景雑音が混在する場合も多く、音声評価に与える影響も大きい。
これに対し、ITU−T勧告P.862におけるPESQ値に基づく評価は、背景雑音が無ければ理想的なMOS値を導出することができる。しかしながら、実際には、原音声信号に送話装置周辺の背景雑音が混在し、MOS値とは離れた値を導出する場合がある。
図1は、従来技術におけるMOS値に対するPESQ値の推定精度を表したグラフである。
図1のグラフは、1つのコーデックについて、Airport、Car、Exhibition、Restaurant、Streetの5種類の背景雑音を3通りの信号対雑音比SNRで重畳したものと、Cleanとからなる16通りの送信音声信号に対して評価した。例えば、Airportは空港における背景雑音を示し、Carは車内における背景雑音を示し、Exhibitionは展示会における背景雑音を示し、Restaurantはレストランにおける背景雑音を示し、Streetは道路上における背景雑音を示す。PESQ値がMOS値に完全に一致する場合、図1における比例係数1の破線直線となる。
本来、PESQ値とMOS値は、ほぼ一致するにもかかわらず、原音声信号に背景雑音が混在すると、破線直線から離れたPESQ値が導出される場合がある。図1のグラフによれば、MOS値とPESQ値との相関係数(Correlation coefficient)は0.92と高く、背景雑音が混在したPESQ値は、MOS値に対して強い線形性を有する。しかしながら、推定誤差であるRMSE(Root Mean Square Error:平方平均二乗誤差)値は、0.36と大きい。RMSE値は、PESQ値とMOS値とが、どれくらい離れているかを示す。その値が小さいほど、PESQ値とMOS値とは近い値であることを意味する。図1のグラフによれば、全ての種類の背景雑音において、比例係数が1.0から離れており(点線の傾きと一致していない)、推定誤差が生じていることが理解できる。
従って、本発明は、送話装置周辺に背景雑音が存在する場合であっても、MOS値に近いPESQ値、即ち推定誤差が少ないPESQ値を導出することができる通話品質の客観評価サーバ、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の客観評価サーバは、
第1の送信音声信号に対する第1の受信音声信号に基づいて算出された第1の客観評価値と、第1の受信音声信号における第1のラウドネス信号対雑音比とから、第1の受信音声信号の第1の主観評価平均値を実質的に算出することができる近似係数又は関数を算出する近似係数算出手段と、
第2の送信音声信号に対する第2の受信音声信号に基づいて算出された第2の客観評価値と、第2の受信音声信号における第2のラウドネス信号対雑音比とに、近似係数又は関数を計算適用した値を、第2の客観評価値に対する補正客観評価値として算出する補正客観評価値算出手段と
を有することを特徴とする。
本発明の客観評価サーバにおける他の実施形態によれば、
近似係数算出手段は、第1の主観評価平均値及び第1の客観評価値の差分値と、第1のラウドネス信号対雑音比に近似係数又は関数を計算適用した値とが、実質的に一致するような近似係数又は関数を算出し、
補正客観評価値算出手段は、第2の客観評価値と、第2のラウドネス信号対雑音比に近似係数又は関数を計算適用した値との加算値を、補正客観評価値として算出することも好ましい。
また、本発明の客観評価サーバにおける他の実施形態によれば、送信音声信号は、原音声信号に背景雑音が混在したものであることも好ましい。
更に、本発明の客観評価サーバにおける他の実施形態によれば、
受話装置によって受信された第1の受信音声信号についての第1の主観評価値を受信する主観評価値収集手段と、
第1の主観評価値から第1の主観評価平均値を算出する主観評価平均値算出手段と、
受話装置から第1及び第2の受信音声信号を受信する音声信号受信手段と、
原音声信号及び第1又は第2の受信音声信号から第1又は第2の客観評価値を算出する客観評価値算出手段と、
第1又は第2の受信音声信号における第1又は第2のラウドネス信号対雑音比を算出するラウドネスSNR算出手段と
を更に有することも好ましい。
更に、本発明の客観評価サーバにおける他の実施形態によれば、
近似係数算出手段は、
第1の主観評価平均値−第1の客観評価値 ≒
近似係数c×第1のラウドネス信号対雑音比+近似係数c
の近似式に基づく近似係数c及びcを算出し、
補正客観評価値算出手段は、
補正客観評価値 =
第2の客観評価値+近似係数c×第2のラウドネス信号対雑音比+近似係数c
の補正式によって補正客観評価値を算出する
ことも好ましい。
更に、本発明の客観評価サーバにおける他の実施形態によれば、
第1の主観評価平均値は、ITU−T勧告P.800に基づくMOS値であり、
第1及び第2の客観評価値は、ITU−T勧告P.862に基づくPESQ値であることも好ましい。
本発明の客観評価方法は、
第1の送信音声信号に対する第1の受信音声信号に基づいて算出された第1の客観評価値と、第1の受信音声信号における第1のラウドネス信号対雑音比とから、第1の受信音声信号の第1の主観評価平均値を実質的に算出することができる近似係数又は関数を算出する第1のステップと、
第2の送信音声信号に対する第2の受信音声信号に基づいて算出された第2の客観評価値と、第2の受信音声信号における第2のラウドネス信号対雑音比とに、近似係数又は関数を計算適用した値を、第2の客観評価値に対する補正客観評価値として算出する第2のステップと
を有することを特徴とする。
本発明の客観評価方法における他の実施形態によれば、
第1のステップは、第1の主観評価平均値及び第1の客観評価値の差分値と、第1のラウドネス信号対雑音比に近似係数又は関数を計算適用した値とが、実質的に一致するような近似係数又は関数を算出し、
第2のステップは、第2の客観評価値と、第2のラウドネス信号対雑音比に近似係数又は関数を計算適用した値との加算値を、補正客観評価値として算出する
を有することも好ましい。
また、本発明の客観評価方法における他の実施形態によれば、送信音声信号は、原音声信号に背景雑音が混在したものであることも好ましい。
更に、本発明の客観評価方法における他の実施形態によれば、
第1のステップは、その前段階で、
受話装置によって受信された第1の受信音声信号についての第1の主観評価値を受信するステップと、
第1の主観評価値から第1の主観評価平均値を算出するステップと、
受話装置から第1の受信音声信号を受信するステップと、
原音声信号及び第1の受信音声信号から第1の客観評価値を算出するステップと、
第1の受信音声信号における第1のラウドネス信号対雑音比を算出するステップと
を更に有し、
第2のステップは、その前段階で、
受話装置から第2の受信音声信号を受信するステップと、
原音声信号及び第2の受信音声信号から第2の客観評価値を算出するステップと、
第2の受信音声信号における第2のラウドネス信号対雑音比を算出するステップと
を更に有する
ことも好ましい。
更に、本発明の客観評価方法における他の実施形態によれば、
第1のステップは、
第1の主観評価平均値−第1の客観評価値 ≒
近似係数c×第1のラウドネス信号対雑音比+近似係数c
の近似式に基づく近似係数c及びcを算出し、
第2のステップは、
補正客観評価値 =
第2の客観評価値+近似係数c×第2のラウドネス信号対雑音比+近似係数c
の補正式によって補正客観評価値を算出する
ことも好ましい。
更に、本発明の客観評価方法における他の実施形態によれば、
第1の主観評価平均値は、ITU−T勧告P.800に基づくMOS値であり、
第1及び第2の客観評価値は、ITU−T勧告P.862に基づくPESQ値であることも好ましい。
本発明の客観評価プログラムによれば、
第1の送信音声信号に対する第1の受信音声信号に基づいて算出された第1の客観評価値と、第1の受信音声信号における第1のラウドネス信号対雑音比とから、第1の受信音声信号の第1の主観評価平均値を実質的に算出することができる近似係数又は関数を算出する近似係数算出手段と、
第2の送信音声信号に対する第2の受信音声信号に基づいて算出された第2の客観評価値と、第2の受信音声信号における第2のラウドネス信号対雑音比とに、近似係数又は関数を計算適用した値を、第2の客観評価値に対する補正客観評価値として算出する補正客観評価値算出手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、送話装置周辺に背景雑音が存在する場合であっても、MOS値に近いPESQ値、即ち推定誤差が少ない補正PESQ値を導出することができる。受信音声信号のラウドネス信号対雑音比を用いて算出された補正PESQ値とMOS値との間では、相関係数及びRMSE値も改善される。
また、人間の聴覚特性を反映した音声品質の評価尺度であるラウドネス信号対雑音比を用いてPESQ値を補正するために、PESQ値のみ、又はパワーSNRを用いてPESQ値を補正したものと比較して、精度よくMOS値を推定することができる。
以下では、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図2は、本発明におけるシステムの機能構成図である。
図2のシステムは、客観評価サーバ1と、送話装置2と、受話装置3とが、ネットワーク4を介して接続されている。送話装置2は、原音声信号を受話装置3へ送信しようとする。しかし、実際には、送話装置2において、原音声信号に背景雑音が混在する場合がある。結果的に、送話装置2は、原音声信号に背景雑音が混在した送信音声信号を受話装置3へ送信することとなる。受話装置3は、送話装置2から受信した受信音声信号を客観評価サーバ1へ送信する。
受話装置3は、評価者(X,Y,Z)が主観評価値を入力することができる入力部を更に有し、その主観評価値を客観評価サーバ1へ送信する。評価者は、受話装置3の受話部から発声された音声を聞き、入力部にその評価値を入力する。
客観評価サーバ1は、主観評価値収集部10と、主観評価平均値算出部11と、音声信号受信部12と、客観評価値算出部13と、ラウドネスSNR算出部14と、近似係数算出部15と、近似係数蓄積部16と、補正客観評価値算出部17とを有する。
主観評価値収集部10は、複数の評価者による主観評価値を受話装置3から収集する。
主観評価平均値算出部11は、複数の主観評価値から主観評価平均値を算出する。主観評価平均値は、ITU−T勧告P.800に基づくMOS値である。
音声信号受信部12は、受話装置3から受信音声信号を受信する。
客観評価値算出部13は、原音声信号及び受信音声信号を客観評価アルゴリズムに基づいて比較し、その客観評価値を算出する。客観評価値は、ITU−T勧告P.862に基づくPESQ値である。尚、本実施形態によれば、送話装置2から送信される原音声信号は、客観評価サーバ1に予め蓄積されている。
ラウドネスSNR算出部14は、受信音声信号におけるラウドネス信号対雑音比(SNRL値:Signal/Noise Ratio of Loudness)を算出する。ラウドネスとは、ISO532Bに規定されているような、人間の聴覚に即した音の大きさをいう。従って、ラウドネスSNRとは、信号ラウドネスと雑音ラウドネスとの比をいう。一方で、受信音声信号のパワー信号対雑音比SNRを用いて客観評価方法を補正することも可能である。しかし、パワーSNRは、単純に雑音のレベルを考慮するだけであり、ISO532Bに規定されるラウドネスほど人間の聴覚特性を反映していない。
近似係数算出部15は、PESQ値とSNRL値とから、MOS値を実質的に算出することができる近似係数又は関数を算出する。MOS値及びPESQ値の差分値と、SNRL値に近似係数又は関数を計算適用した値とが、実質的に一致するような近似係数又は関数を算出するものであってもよい。例えば、以下の近似式における近似係数c及びcを算出する。
MOS−PESQ ≒ c×SNRL+c
但し、近似式は、SNRLを入力とする関数であってもよく、この式に限られるものではない。即ち、MOS値とPESQ値との差分を、SNRL値から導出できるような関数又は近似係数であればよい。また、近似係数又は関数は、MOS値とPESQ値との推定誤差の関係から導出される係数又は関数である。
近似係数蓄積部16は、近似係数算出部15によって算出された近似係数又は関数を蓄積する。
補正客観評価値算出部17は、PESQ値とSNRL値とに、近似係数又は関数を計算適用した値を、補正PESQ値(cPESQ)として算出する。PESQ値と、SNRL値に近似係数又は関数を計算適用した値との加算値を、補正PESQ値として算出するものであってもよい。例えば、以下の補正式によって算出する。
cPESQ = PESQ+c×SNRL+c
即ち、第1のMOS値と第1のPESQ値とから第1のSNRL値に基づく近似係数又は関数を予め算出しておくことにより、その後に取得された第2のPESQ値と第2のSNRL値とから、補正PESQ値を算出することができる。補正PESQ値は、極めてMOS値に近い値となる。
尚、客観評価サーバ1における各機能部は、その客観評価サーバに搭載されたコンピュータによって機能されるプログラムによっても実現できる。
図3は、本発明の客観評価サーバにおける客観評価方法のフローチャートである。
(S101)第1の受信音声信号についての複数の評価者による第1の主観評価値を、受話装置3から収集する。
(S102)複数の第1の主観評価値からMOS値を算出する。
(S201)受話装置3から第1の受信音声信号を受信する。
(S202)原音声信号と第1の受信音声信号とを客観評価アルゴリズムに基づいて比較し、第1のPESQ値を算出する。
(S203)受信音声信号における第1のSNRL値を算出する。
(S204)第1のMOS値と第1のPESQ値と第1のSNRL値とに基づいて、近似式における近似係数又は関数を算出する。
(S205)近似係数又は関数を蓄積部に蓄積する。
(S301)受話装置3から第2の受信音声信号を受信する。
(S302)原音声信号と第2の受信音声信号とを客観評価アルゴリズムに基づいて比較し、第2のPESQ値を算出する。
(S303)第2の受信音声信号における第2のSNRL値を算出する。
(S304)予め算出された近似係数又は関数に基づく補正式に、新たに取得された第2のPESQ値と第2のSNRL値とを代入することにより、補正PESQ値を算出する。補正PESQ値は、実際のMOS値に極めて近い値となる。
図4は、SNRL値に対するPESQ値の推定誤差を表すグラフである。
図4のグラフは、縦軸をPESQ値の推定誤差とし、横軸をSNRL値とする。この図4のグラフから、係数c=−0.892及び係数c=0.0294が算出される。
図5は、MOS値に対するPESQ値及び補正PESQ値の推定精度を表すグラフである。
図5のグラフによれば、PESQ値よりも、補正PESQ値の方が、MOS値に近い値となっていることが理解できる。これは、補正PESQ値によって推定誤差が改善されていることを意味する。
また、補正PESQ値によって、相関係数及びRMSE値においても改善が見られる。以下の表1は、PESQ値及び補正PESQ値に対する相関係数及びRMSE値を表す。
Figure 0004341586
このRMSE値は、MOS値とPESQ値又は補正PESQ値の平方平均二乗誤差値を表す。即ち、RMSE値は、MOS値に対するPESQ値又は補正PESQ値のばらつきの大きさを意味する。RMSE値は、全ての評価条件に対する誤差を平均した値であり、具体的には、以下のように算出することができる。
以下の式は、MOS値とPESQ値との間のRMSE値を算出するものである。
Figure 0004341586
以下の式は、MOS値と補正PESQ値(cPESQ)との間のRMSE値を算出するものである。
Figure 0004341586
但し、iは評価条件を表す。評価条件は、送話装置周辺の背景雑音の種類及びSNRに関するものであり、例えばClean、Airport 9dB、Airport 15dB、Airport 21dB、Car 9dB、・・・のような条件が考えられる。
また、Nは、評価条件の総数を表す。即ち、Airport、Car、Exhibition、Restaurant及びStreetの背景雑音のそれぞれが9dB、15dB及び21dBのSNRで重畳された音声信号に、Cleanを加えたものが、評価条件であれば、N=16となる。
前述したように、本発明によれば、SNRL値を用いて算出された補正PESQ値は、P.862に基づくPESQ値と比較して、精度よくMOS値を推定することができる。
前述した本発明における通話品質の客観評価サーバ、方法及びプログラムの種々の実施形態によれば、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略を、当業者は容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
従来技術におけるMOS値に対するPESQ値の推定精度を表したグラフである。 本発明におけるシステムの機能構成図である。 本発明におけるフローチャートである。 SNRL値に対するPESQ値の推定誤差を表すグラフである。 MOS値に対するPESQ値及び補正PESQ値の推定精度を表すグラフである。
符号の説明
1 客観評価サーバ
10 主観評価値収集部
11 主観評価平均(MOS)値算出部
12 音声信号受信部
13 客観評価(PESQ)値算出部
14 ラウドネスSNR算出部
15 近似係数算出部
16 近似係数蓄積部
17 補正客観評価値算出部
2 送話装置
3 受話装置
4 ネットワーク

Claims (13)

  1. 通話品質の客観評価サーバにおいて、
    第1の送信音声信号に対する第1の受信音声信号に基づいて算出された第1の客観評価値と、第1の受信音声信号における第1のラウドネス信号対雑音比とから、第1の受信音声信号の第1の主観評価平均値を実質的に算出することができる近似係数又は関数を算出する近似係数算出手段と、
    第2の送信音声信号に対する第2の受信音声信号に基づいて算出された第2の客観評価値と、第2の受信音声信号における第2のラウドネス信号対雑音比とに、前記近似係数又は関数を計算適用した値を、第2の客観評価値に対する補正客観評価値として算出する補正客観評価値算出手段と
    を有することを特徴とする客観評価サーバ。
  2. 前記近似係数算出手段は、第1の主観評価平均値及び第1の客観評価値の差分値と、第1のラウドネス信号対雑音比に近似係数又は関数を計算適用した値とが、実質的に一致するような前記近似係数又は関数を算出し、
    前記補正客観評価値算出手段は、第2の客観評価値と、第2のラウドネス信号対雑音比に前記近似係数又は関数を計算適用した値との加算値を、前記補正客観評価値として算出することを特徴とする請求項1に記載の客観評価サーバ。
  3. 前記送信音声信号は、原音声信号に背景雑音が混在したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の客観評価サーバ。
  4. 受話装置によって受信された第1の受信音声信号についての第1の主観評価値を受信する主観評価値収集手段と、
    第1の主観評価値から第1の主観評価平均値を算出する主観評価平均値算出手段と、
    前記受話装置から第1及び第2の受信音声信号を受信する音声信号受信手段と、
    前記原音声信号及び第1又は第2の受信音声信号から第1又は第2の客観評価値を算出する客観評価値算出手段と、
    第1又は第2の受信音声信号における第1又は第2のラウドネス信号対雑音比を算出するラウドネスSNR算出手段と
    を更に有することを特徴とする請求項3に記載の客観評価サーバ。
  5. 前記近似係数算出手段は、
    第1の主観評価平均値−第1の客観評価値 ≒
    近似係数c×第1のラウドネス信号対雑音比+近似係数c
    の近似式に基づく近似係数c及びcを算出し、
    前記補正客観評価値算出手段は、
    前記補正客観評価値 =
    第2の客観評価値+近似係数c×第2のラウドネス信号対雑音比+近似係数c
    の補正式によって前記補正客観評価値を算出する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の客観評価サーバ。
  6. 前記第1の主観評価平均値は、ITU−T勧告P.800に基づくMOS値であり、
    前記第1及び第2の客観評価値は、ITU−T勧告P.862に基づくPESQ値であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の客観評価サーバ。
  7. 通話品質の客観評価サーバにおける客観評価方法において、
    第1の送信音声信号に対する第1の受信音声信号に基づいて算出された第1の客観評価値と、第1の受信音声信号における第1のラウドネス信号対雑音比とから、第1の受信音声信号の第1の主観評価平均値を実質的に算出することができる近似係数又は関数を算出する第1のステップと、
    第2の送信音声信号に対する第2の受信音声信号に基づいて算出された第2の客観評価値と、第2の受信音声信号における第2のラウドネス信号対雑音比とに、前記近似係数又は関数を計算適用した値を、第2の客観評価値に対する補正客観評価値として算出する第2のステップと
    を有することを特徴とする客観評価方法。
  8. 第1のステップは、第1の主観評価平均値及び第1の客観評価値の差分値と、第1のラウドネス信号対雑音比に近似係数又は関数を計算適用した値とが、実質的に一致するような前記近似係数又は関数を算出し、
    第2のステップは、第2の客観評価値と、第2のラウドネス信号対雑音比に前記近似係数又は関数を計算適用した値との加算値を、前記補正客観評価値として算出する
    を有することを特徴とする請求項7に記載の客観評価方法。
  9. 前記送信音声信号は、原音声信号に背景雑音が混在したものであることを特徴とする請求項7又は8に記載の客観評価方法。
  10. 第1のステップは、その前段階で、
    受話装置によって受信された第1の受信音声信号についての第1の主観評価値を受信するステップと、
    第1の主観評価値から第1の主観評価平均値を算出するステップと、
    前記受話装置から第1の受信音声信号を受信するステップと、
    前記原音声信号及び第1の受信音声信号から第1の客観評価値を算出するステップと、
    第1の受信音声信号における第1のラウドネス信号対雑音比を算出するステップと
    を更に有し、
    前記第2のステップは、その前段階で、
    前記受話装置から第2の受信音声信号を受信するステップと、
    前記原音声信号及び第2の受信音声信号から第2の客観評価値を算出するステップと、
    第2の受信音声信号における第2のラウドネス信号対雑音比を算出するステップと
    を更に有する
    ことを特徴とする請求項9に記載の客観評価方法。
  11. 前記第1のステップは、
    第1の主観評価平均値−第1の客観評価値 ≒
    近似係数c×第1のラウドネス信号対雑音比+近似係数c
    の近似式に基づく近似係数c及びcを算出し、
    前記第2のステップは、
    前記補正客観評価値 =
    第2の客観評価値+近似係数c×第2のラウドネス信号対雑音比+近似係数c
    の補正式によって前記補正客観評価値を算出する
    ことを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の客観評価方法。
  12. 前記第1の主観評価平均値は、ITU−T勧告P.800に基づくMOS値であり、
    前記第1及び第2の客観評価値は、ITU−T勧告P.862に基づくPESQ値であることを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載の客観評価方法。
  13. 通話品質の客観評価サーバに搭載されたコンピュータによって機能される通話品質の客観評価プログラムであって、
    第1の送信音声信号に対する第1の受信音声信号に基づいて算出された第1の客観評価値と、第1の受信音声信号における第1のラウドネス信号対雑音比とから、第1の受信音声信号の第1の主観評価平均値を実質的に算出することができる近似係数又は関数を算出する近似係数算出手段と、
    第2の送信音声信号に対する第2の受信音声信号に基づいて算出された第2の客観評価値と、第2の受信音声信号における第2のラウドネス信号対雑音比とに、前記近似係数又は関数を計算適用した値を、第2の客観評価値に対する補正客観評価値として算出する補正客観評価値算出手段と
    して前記コンピュータを機能させることを特徴とする通話品質の客観評価プログラム。
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