JP4340368B2 - 空調制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調制御装置にかかり、特に、空調機器から流体を対象空間へ供給するときに少なくとも対象空間の温度に基づいて温度調整した流体を前記空調機器から出力させるために前記空調機器を制御する空調制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
居住空間内では、居住者が快適に過ごせるように空調によって温度調整している場合が多い。一般的には、居住空間内の温度の状態を温度センサで監視し、居住空間内の温度を一定に保つように(設定温度との差をなくすように)空調機の出力(冷温水のバルブ開度など)を調節している。
【0003】
この場合、居住空間内の温度センサの示す温度と居住空間内の設定温度との差をなくすように、フィードバック制御する。このとき、居住空間内の温度は、外気温の変動、日射の有無などの外乱と居住者の人数や居住空間内に設置された機器の発熱の増減、そして空調機からの供給熱量により変化する。従って、フィードバック制御では、それらの結果として現れる居住空間内の温度をもとに制御している。
【0004】
ところで、比較的狭い居住空間内では、フィードバック制御による空調制御で居住空間内の温度を一定に維持することが可能であるが、ホールや催事場等の大空間では、大量の供給熱量を空調機で発生させて、大空間内に供給する必要がある。このため、図1に示すように、大空間10外に空調機12を設け、その空調機12から大空間10内まで熱搬送経路(空調給気ダクト)14によって温度調整された空気等の流体(以下、空調流体という)SAを搬送し、大空間内に給気している。そして、大空間10内の温度を設定値に維持させるため、大空間10内の温度を温度センサ16で検知して、制御ロジック18によって、検知温度に応じて空調機12へ空調流体の供給をコントロールするバルブ20の開度を調節している。
【0005】
ところが、空調給気ダクトの長さ、空調吹出口から居住域までの到達距離などのため、空調機の出力を調整した結果が居住空間内の温度に及ぶのにタイムラグがあり、上記のような大空間の空調ではそれを無視できない。
【0006】
そこで、図2に示すように、大空間内温度→(1次温度調節計)→空調機出口温度→(2次温度調節計)→空調機出力というカスケード制御が一般的に用いられている。すなわち、制御ロジックとして1次温度調節計24と2次温度調節計26をカスケードに接続している(内部温度から空調機直後温度を介してフィードバックで制御する、所謂カスケードPID制御方式)。1次温度調節計24では、大空間10内の温度を温度センサ16で検知して、検知温度に対する空調機直後温度の目標値を出力する。2次温度調節計26は、空調機の出力直後の温度を直後温度センサ22で検出して、入力される空調機直後温度の目標値に到達するようにバルブ20の開度を調節している。このようにすることで、空調の応答性を改善している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、外気温、日射などの外乱と人員や機器の発熱の増減は、居住空間内の温度変化に徐々に現れる。このため、居住空間内温度のみにより空調機を調節したのでは外乱により温度変動が増大したり、発熱変動により温度変動が増大したり、それらの温度変動幅が増大したりしていた。特に、大空間では、温度変化は、より緩慢に表れる。従って、居住空間内温度だけ監視するのでは、空調機の出力調整が間に合わず、居住空間内すなわち大空間内の温度変動が生じていた。
【0008】
例えば、大空間内では、冷房時に人員が急に減少すると空調機出力は徐々にしか変わらないため、空調機の冷熱供給が多すぎて居住空間内の冷やしすぎが生じていた。
【0009】
本発明は、上記事実を考慮して、対象空間の温度調整を迅速かつ容易に調整することができる空調制御装置を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の本発明は、空調機器から流体を対象空間へ供給するときに温度調整した流体を前記空調機器から出力させるために前記空調機器を制御する空調制御装置において、前記空調機器の出力直後の出力温度を検知する検知手段と、対象空間内の温度を検出する検出手段と、対象空間内の熱源を計測する計測手段と、対象空間内の温度を設定する設定手段と、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、及び前記対象空間内の熱源計測値を入力するための第1の入力手段と、一定時間後の前記対象空間内の到達温度を出力する第1の出力手段と、第1の入力手段から第1の出力手段までデータを伝搬するための第1の中間手段とを有しかつ前記第1の入力手段から前記第1の出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値及び前記対象空間内の熱源計測値に対応する該到達温度を出力するように、前記第1の入力手段と前記第1の中間手段の間、及び前記第1の中間手段と前記第1の出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた第1の対応手段と、前記第1の出力手段により出力された到達温度及び前記対象空間内の温度設定値を入力するための第2の入力手段と、前記空調機器の設定温度を出力する第2の出力手段と、第2の入力手段から第2の出力手段までデータを伝搬するための第2の中間手段とを有しかつ前記第2の入力手段から前記第2の出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記到達温度及び前記対象空間内の温度設定値に対応する前記空調機器の設定温度を出力するように、前記第2の入力手段と前記第2の中間手段の間、及び前記第2の中間手段と前記第2の出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた第2の対応手段と、前記第2の出力手段により出力された前記空調機器の設定温度及び前記空調機器の出力直後の温度検知値に基づいて、前記空調機器の制御値を調節する調節手段と、前記調節手段により調節された前記制御値に基づいて前記空調機器を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
まず、検知手段により、空調機器の出力直後の出力温度を検知し、検出手段により対象空間内の温度を検出し、計測手段により対象空間内の熱源を計測する。この対象空間内の温度は設定手段によって設定する。そして、第1の対応手段から、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値及び前記対象空間内の熱源計測値に対応する一定時間後の前記対象空間内の到達温度を出力する。
第1の対応手段は、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、及び前記対象空間内の熱源計測値を入力するための第1の入力手段と、一定時間後の前記対象空間内の到達温度を出力する第1の出力手段と、第1の入力手段から第1の出力手段までデータを伝搬するための第1の中間手段とを有しかつ前記第1の入力手段から前記第1の出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデル(所謂ニューラル・ネットワーク)で構成している。
この神経回路モデルでは、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値及び前記対象空間内の熱源計測値に対応する該到達温度を出力するように、前記第1の入力手段と前記第1の中間手段の間、及び前記第1の中間手段と前記第1の出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係が予め定められている。
【0012】
第2の対応手段は、前記第1の出力手段により出力された到達温度及び前記対象空間内の温度設定値を入力するための第2の入力手段と、前記空調機器の設定温度を出力する第2の出力手段と、第2の入力手段から第2の出力手段までデータを伝搬するための第2の中間手段とを有しかつ前記第2の入力手段から前記第2の出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデル(所謂ニューラル・ネットワーク)で構成している。
この神経回路モデルでは、前記到達温度及び前記対象空間内の温度設定値に対応する前記空調機器の設定温度を出力するように、前記第2の入力手段と前記第2の中間手段の間、及び前記第2の中間手段と前記第2の出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係が予め定められている。
調節手段は、前記第2の出力手段により出力された前記空調機器の設定温度及び前記空調機器の出力直後の温度検知値に基づいて、前記空調機器の制御値を調節する。
制御手段は、前記調節手段により調節された前記制御値に基づいて前記空調機器を制御する。
なお、請求項2記載の発明のように、調節手段を省略し、制御手段が、前記第2の出力手段により出力された前記空調機器の設定温度及び前記空調機器の出力直後の温度検知値に基づいて、前記空調機器を制御するようにしてもよい。
以上によって、対象空間内の温度変動に応じて迅速に空調機を制御することができ、対象空間内の温度変動を抑制することができる。
【0013】
前記計測手段は、前記対象空間内に存在する人物の総数や総熱量を計測するようにしてもよい。すなわち対象空間内には居住者や機械等の熱源を含んでいるが、変動が多いものに居住者の総数がある。この場合、対象空間内に存在する人物の総数を計測すれば、対象空間内の熱源を容易に推定でき、熱源による熱量を推定することができる。また、機械等の熱源の総数が変動したり熱源の熱量が変動したりする場合がある。この場合、計測手段は、機械等の熱源の総数や熱源の熱量を計測すればよい。
【0014】
また、前記計測手段は、前記対象空間内に存在する人物の分布を計測してもよい。対象空間内に存在する人物の分布を計測するようにすれば、局部的に温度変動がある場合に、その局部的な温度変動を対象空間内へ容易に反映させることができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、空調機器から流体を対象空間へ供給するときに温度調整した流体を前記空調機器から出力させるために前記空調機器を制御する空調制御装置において、前記空調機器の出力直後の出力温度を検知する検知手段と、対象空間内の温度を検出する検出手段と、対象空間内の熱源を計測する計測手段と、対象空間内の温度を設定する設定手段と、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、及び前記対象空間内の熱源計測値を入力するための入力手段と、一定時間後の前記対象空間内の到達温度を出力する出力手段と、入力手段から出力手段までデータを伝搬するための中間手段とを有しかつ前記入力手段から前記出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値及び前記対象空間内の熱源計測値に対応する該到達温度を出力するように、前記入力手段と中間手段の間、及び前記中間手段と前記出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた対応手段と、前記出力手段により出力された到達温度及び前記対象空間内の温度設定値に基づいて、前記空調機器の制御値を調節する調節手段と、前記調節手段により調節された前記制御値に基づいて前記空調機器を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明の対応手段は請求項1記載の発明の第1の対応手段と同様である。
そして、請求項3記載の発明の調節手段は、前記出力手段により出力された到達温度及び前記対象空間内の温度設定値に基づいて、前記空調機器の制御値を調節する。
制御手段は、前記調節手段により調節された前記制御値に基づいて前記空調機器を制御する。
以上によって、対象空間内の温度変動に応じて空調機を制御することができ、対象空間内の温度変動を抑制することができる。
【0016】
なお、請求項4記載の発明のように、調節手段を省略し、制御手段が、前記出力手段により出力された到達温度及び前記対象空間内の温度設定値に基づいて、前記空調機器を制御するようにしてもよい。
請求項5記載の発明は、空調機器から流体を対象空間へ供給するときに温度調整した流体を前記空調機器から出力させるために前記空調機器を制御する空調制御装置において、前記空調機器の出力直後の出力温度を検知する検知手段と、対象空間内の温度を検出する検出手段と、対象空間内の熱源を計測する計測手段と、一定時間後の前記対象空間内の到達温度の目標値を設定する設定手段と、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、前記対象空間内の熱源計測値及び前記一定時間後の前記対象空間内の到達温度の目標値を入力するための入力手段と、前記対象空間内の到達温度が該目標値となるための前記空調機器の出力直後の温度を出力する出力手段と、入力手段から出力手段までデータを伝搬するための中間手段とを有しかつ前記入力手段乃至前記出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、前記対象空間内の熱源計測値及び前記一定時間後の前記対象空間内の到達温度の目標値に対応する前記空調機器の出力直後の温度を出力するように、前記入力手段と中間手段の間、及び前記中間手段と前記出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた対応手段と、前記空調機器の出力直後の温度検知値と前記出力手段により出力された温度の値との差に基づいて、前記空調機器の出力直後の温度が前記出力手段により出力された温度となるように、前記空調機器を調節制御する調節制御手段と、を備えている。
また、請求項3〜5記載の発明も、前記計測手段は、前記対象空間内に存在する人物の総数を計測し、また、前記対象空間内に存在する人物の分布を計測するようにしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。本実施の形態は、対象空間としてドーム型空間の大空間内の温度を設定温度に調整制御する空調制御装置に本発明を適用したものである。
【0018】
ドームやホールなどの人員密度の高い大空間においては、人員からの発熱負荷は外乱の中で大きな変動要因である。そこで、その変動の影響を緩和し応答性を改善することを意図して、カスケード制御の1次温度調節計にニューラル・ネットワークを応用し予測制御を行う方式(以下、NN応用カスケード制御)が有効であるという知見を得た。本実施の形態では、内部発熱を1次温度調節計の入力項目に加えフィードフォワード的に制御出力(空調機直後設定温度)の演算に反映することを意図したものである。
【0019】
図3に示すように、本実施の形態では、大空間10外に空調機12が設けられている。この空調機12は、送風機12A及び温冷コイル12Bを含んでいる。空調機12と大空間10とは、給気側として空調給気ダクト14により連通されており、排気側として空調排気ダクト15により連通されている。送風機12Aの作動により、空調機12内の空調流体が空調給気ダクト14を介して大空間10へ給気されると共に、大空間10内の空気が空調排気ダクト15を介して空調機12内に戻される。
【0020】
送風機12Aの作動で空調機12内の空気が空調給気ダクト14へ出力されるとき、温冷コイル12Bを通過する構成とされている。この温冷コイル12Bは、搬送路13が連通されている。この搬送路13内には、予め定めた温度の触媒(冷媒や温媒)が循環される構成になっており、搬送路13の途中に設けられたバルブ20の開度を調節することで、温冷コイル12Bを通過する空気の温度を調整し空調流体として空調給気ダクト14へ供給する構成とされている。
【0021】
バルブ20には、2次温度調節計26が接続されている。また、2次温度調節計26には、空調給気ダクト14の温冷コイル12B側に設けられた直後温度センサ22、及び本発明が適用されたNN応用1次温度調節計32が接続されている。NN応用1次温度調節計32には、設定温度を入力するための入力装置30、発熱を計測するための計測装置28、及び大空間10内の温度を検出する温度センサ16が接続されている。
【0022】
大空間10は、図4に示すように、ドーム型の居住空間であり、空調給気ダクト14及び空調排気ダクト15に連通する部位として、上段吸込口※1、上段段床吹出スリット※2、下段吹出口※3、下段吸込口立見席※4、下段吸込口コンコース※5、下段吸込口フィールド※6を備えている。
【0023】
大空間10内の発熱を計測する計測装置28には、放射温度センサがある。この放射センサにより大空間内の発熱を計測すればよい。また、直接的に発熱を計測することなく、計算によって求めることもできる。例えば、予め標準的な人体Pの発熱量Jをデータとして準備しておき、大空間10内に居住する人数Nを計測して、発熱量Jと人数Nの積を求め、計算結果を発熱総量Z(=J×N)とすればよい。この場合、大空間10内に居住する人数Nを正確に計測するために、入退場をカウントするパッサー・カウンタ装置や入場券の改札装置等を用いて、現在時刻の総人員を計測することが好ましい。
【0024】
なお、計測装置28は、人体Pの総数や総熱量のみを計測することに限定されない。例えば、大空間内に発熱変動が生じることが予測される人物に関する熱源を計測できるものであればよい。例えば、発熱を伴う機器の総数や熱量を計測してもよく、人物すなわち人員と機器のそれぞれについて総数や熱量を計測してもよい。
【0025】
本実施の形態のNN応用1次温度調節計32は、大空間内温度、及び発熱を検出し、それらが将来に及ぼす影響をフィードフォワード的に空調制御するための制御値を出力するものである。具体的には、図5に示すように、NN応用1次温度調節計32は、概念的なニューラルネットワークで構成された変換機能を有すると共に、それを学習する学習機能を有している。なお、大空間内温度及び発熱量と、空調制御するための制御値との対応を予め他のニューラルネットワークで学習し、学習された他のニューラルネットワークの変換係数を入力するようにして、この変換係数を用いてニューラルネットワークを構築するようにしてもよい。
【0026】
詳細には、NN応用1次温度調節計32は、大空間内温度及び発熱量の各値毎の入力を可能とするために入力層として大空間内温度及び発熱量の数に応じたニューロンを有し、中間層を介して出力層として空調制御するための制御値の数に応じたニューロン(本実施の形態では1個)を有して各々のニューロンがシナプスによって結合されたニューラルネットワークを構成している。このNN応用1次温度調節計32は、後述する学習後に、大空間内温度及び発熱量の各値が入力されると、それに対応する空調制御するための制御値が出力される。なお、学習時には、大空間内温度及び発熱量に対応する制御値として空調機12直後の温度(図7参照)が教師として入力され、出力の制御値と既知の制御値との誤差差分等の大小により、大空間内温度及び発熱量の各値と、その制御値とが対応されるように設定される。
【0027】
このNN応用1次温度調節計32に用いられているニューラルネットワークの一例としては、図5に示すように、ニューロンに対応する所定数のユニットI1、I2、・・・、Ip(p>1)から成る入力層、多数のユニットM1、M2、・・・、Mq(q>1)から成る中間層、及び所定数(本実施の形態では1つ)の出力ユニットU1から成る出力層から構成されている。なお、本実施の形態では、中間層の各ユニット及び出力層のユニットに出力値を所定値だけオフセットさせるためのオフセットユニット46、48に接続されているが、オフセットが不要の場合にはオフセットユニットを設けることはない。
【0028】
中間層のユニット及び出力層のユニットは入出力関係がシグモイド関数によって表されるシグモイド特性を有する神経回路素子により構成され、入力層のユニットは入出力関係が線形の神経回路素子で構成されている。このシグモイド特性を有するように構成することによって、出力値は実値(正の数)となる。
【0029】
中間層のユニットの各出力は、入力側の各シナプス結合の強さに相当する重み(ユニットの結合係数)を入力信号として、ニューロンの膜電位の平均値に相当する仮想的な内部状態変数による、ニューロンの特性を表す非線形関数により表すことができる。出力層のユニットの各出力も同様である。なお、入力層の各ユニットの特性は入力をそのまま出力する特性でよい。これらの各ユニットの重み(結合係数)は、後述する学習処理により、既知である学習データについて誤差が最小となるように学習・修正される。すなわち、生物の神経系ではニューロン間のシナプス結合の強さを変化させることによって学習していると考えられている。このため、ニューラルネットワークにおいて、学習・修正とは、シナプス加重に対応する各ユニットの重み(結合係数)を変化させることをいう(学習結果は図6参照)。
【0030】
次に、NN応用1次温度調節計32におけるニューラルネットワークの学習の処理の詳細を図8を参照して説明する。ここでは、設定温度、大空間内温度、及び発熱量の各値によって空調機12を実際に作動させ、そのときの2次温度調節計26の制御値を予め多数求める。これら設定温度、大空間内温度、及び発熱量の各値と、2次温度調節計26の制御値との対応を学習データとし、学習時に用いる複数の教師データとしている。この学習時には、空調機12直後の温度を直後温度センサ22で計測しつつその値を教師としてもよい(図7参照)。
【0031】
まず、ステップ200では、予め求めた、学習データを読み取る。次のステップ202では、ニューラルネットワークにおける各ユニットのの結合係数(重み)を予め定めた値に設定することによって初期化する。次のステップ204では、上記既知の複数の学習データを用いてニューラルネットワークを学習させるため、中間層及び出力層の各々のユニットの誤差を求める。ここでは、各結合係数を僅かづつ変化させることによって出力層の誤差、すなわちユニットの誤差が最小になるようにすることができる。また、中間層の誤差は、出力層の誤差を用いて誤差逆伝搬法(所謂、バックプロパゲーション法)等の逆計算により求めることができる。
【0032】
次のステップ206では、上記求めた各結合係数を更新(書換え)して、次のステップ208において制御値の誤差が収束判定の基準である所定範囲内の値か否かを判別することにより収束したか否かを判断するか、または上記の処理を所定回数繰り返ししたか否かを判断し、肯定判断の場合には本ルーチンを終了する。一方、否定判断の場合にはステップ204へ戻り、上記処理を繰り返す。これによって、学習データを入力した場合に、中間層及び出力層の各々のユニットの誤差が最小になるように各結合係数及びしきい値が定まる。
【0033】
このようにして、既知の複数の学習データを用いてニューラルネットワークを学習させる。
【0034】
このようにして、大空間10内の温度、設定温度、大空間10内の発熱量を入力とし、ニューラルネットワークを応用した温度調節計で、将来の室内温度が設定値となるような空調機出口の設定温度を演算する。演算した空調機出口温度をもとに空調機の出力を調整し、室内温度を制御する。
【0035】
なお、2次温度調節計26を設けることなく、室内温度、空調機出口温度、室内の発熱を入力とし、ニューラルネットワークを応用した温度調節計32のみで、将来の室内温度が設定値となるよう直接空調機の出力を調節するようにしてもよい。
【0036】
上記実施の形態では、大空間内温度、及び大空間内の発熱量に基づいて空調機を制御したが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに予測制御が可能である。すなわち、大空間内温度、大空間内の発熱量、さらに空調機出口温度を加えた各値を入力とし、NN応用1次温度調節計32のニューラルネットワークの出力に、将来(すなわち一定時間後や定常状態)の大空間10内の到達温度を採用することによって、現時点の大空間内温度、大空間内の発熱量、及び空調機出口温度から将来の到達温度をリアルタイムで予測演算することができる。そして、NN応用1次温度調節計32により将来の大空間10内部の温度が設定値となるような空調機出口の設定温度をさらに演算する。この演算予測した将来の室内温度をもとに空調機12の出力を調整し、大空間内温度を制御する。このようにすれば、大空間10内の温度が設定温度に到達するまでの時間を短縮化することができ、温度の変動幅も抑制できる。
【0037】
例えば、図10に示すように、NN応用1次温度調節計32を、NN1次調節計32Aと、調節計32Bとから構成する。NN1次調節計32Aの入力側には、大空間10内の温度を検出する温度センサ16、発熱を計測するための計測装置28、及び空調機12の出力直後の温度を検知する直後温度センサ22が接続されている。NN1次調節計32は大空間の将来到達温度を出力し、その出力側は、調節計32Bの入力側に接続されている。調節計32Bの入力側には、大空間の設定温度を入力するための入力装置30がさらに接続されている。調節計32Bは空調機12の設定温度を出力し、その出力側が、2次温度調節計26の入力側に接続されている。2次温度調節計26の入力側には直後温度センサ22がさらに接続されている。
【0038】
このようにすることで、NN応用1次温度調節計32の内部で大空間の将来到達温度を求めて、それを用いて空調機の設定温度を求めている。この設定温度と、空調機の出口温度とから空調機を制御すれば、大空間10内の温度が設定温度に到達するまでの時間を短縮化することができ、温度の変動幅も抑制できる。
【0039】
また、図10では、NN応用1次温度調節計32を、NN1次調節計32Aと、調節計32Bとから構成したが、NN応用1次温度調節計32内のニューラル・ネットワークのみで構成することも可能である。この場合、図11に示すように、NN応用1次温度調節計32に、大空間10内の温度を検出する温度センサ16、発熱を計測するための計測装置28、及び空調機12の出力直後の温度を直後温度センサ22を接続する。NN応用1次温度調節計32は大空間の将来到達温度を出力し、その出力側は、2次温度調節計26の入力側に接続する。この2次温度調節計26の入力側には、大空間の設定温度を入力するための入力装置30をさらに接続する。2次温度調節計26は空調機12の設定温度と将来の到達温度とから、その出力値を求め、空調機を制御する。
【0040】
この場合、大空間の将来到達温度から求めた空調機の設定温度と、目標とする設定温度と、から空調機を制御しているので、大空間10内の温度が設定温度に到達するまでの時間を短縮化することができ、温度の変動幅も抑制できる。
【0041】
このように、本実施の形態では、大空間内温度の他、発熱を検出し制御の入力項目に加え、それらが将来に及ぼす影響を先取りした(フィードフォワード的な)空調制御を行っている。すなわち、空調制御に、多入力1出力の演算である(重回帰分析に類似した)ニューラル・ネットワークを用いて、非線形な対応関係である大空間10内の温度状態と空調制御値との関係を導出し、この関係から将来に及ぼす影響を先取りして空調制御しているので、発熱変動時にも室内温度の変動を抑制できる。
【0042】
従って、大空間内の検出温度に加え、大空間内の発熱量を入力とし、大空間内の発熱が将来に及ぼす影響をとり入れた空調制御をすることにより、発熱変動時にも大空間内温度の変動を抑制できる。これによって、大空間内の温度管理の精度向上を図ることができる。また、省エネルギーに寄与することもできる。
【0043】
図9には、給気温度固定による応答、直接PID制御方式による応答、そして本発明が適用されたNN応用カスケード制御方式による応答について比較検討結果を示した。この比較検討では、図4に示した大空間として屋根頂部に自然採光のための透光部を持つ直径200mのドームを想定し、縮率1/30の実験模型を製作し、実物における空調機を模擬して給気温度を調節したものである。
【0044】
まず、給気温度を固定した場合、内部負荷が減少(人員減少)した直後に、急激に温度が下降し、その後徐々に勾配が緩くなり一定となる。また、直接PID制御を行った場合、内部負荷が減少(人員減少)した直後に、給気温度固定よりゆるい勾配で温度が下降しその下降から徐々に設定温度に接近する。一方、本発明が適用されたNN応用カスケード制御を行った場合には、内部負荷が減少(人員減少)した直後に、直接PID方式よりさらにゆるい勾配で温度が下降しその下降から直接PID方式よりさらに早い時期に徐々に設定温度に接近している。さらに、また、本発明が適用されたNN応用カスケード制御を行った場合、温度変動の幅も抑制されているので、温度調節を精度よく実施することもできる。
【0045】
このように、本実施の形態によれば、負荷に応じてその負荷直後に多少の変動を有しているが、他の方式より早期に設定温度に制御することができる。従って、本実施の形態では、制御出力および給気温度が調節され内部温度の変動が抑制されたことを示している。また、温度変動の幅を抑制することができるので、温度調節を精度よく実施することができる。
【0046】
なお、本実施の形態では、対象空間としてホール等の大空間に本発明を適用した場合を説明したが、本発明の対象空間は大空間に限定されるものではない。例えば、機器の発熱が生じる空間、日射や外気温等の外乱により温度影響を受ける空間、発熱に変動が生じる空間に、本発明は効果を奏する。また、温度変動の幅を抑制することができるので、温度調節を精度よく実施することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、対象空間内温度に加え、対象空間内の発熱を考慮しているので、それらが将来に及ぼす影響をとり入れて空調制御することができ、発熱変動時にも対象空間内温度の変動を抑制することができる、という効果がある。
【0048】
また、空調機出口の温度をさらに考慮することで、対象空間内の設定温度到達予測をすることができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な空調制御方式の概念構成を示すブロック図である。
【図2】カスケードPID制御方式の概念構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態の空調制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】大空間の一例を示す説明図である。
【図5】NN応用1次温度調節計32に含まれる概念的なニューラルネットワークの構成を示すブロック図である。
【図6】NN応用1次温度調節計32に含まれる概念的なニューラルネットワークの学習後の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施の形態の空調制御装置の概念構成を示すブロック図である。
【図8】ニューラルネットワークの学習の処理の流れを示す処理ルーチンである。
【図9】給気温度固定による応答、直接PID制御方式による応答、及びNN応用カスケード制御方式による応答について比較検討結果を示した特性図である。
【図10】本実施の形態の空調制御装置におけるNN応用1次温度調節計周辺の変形例について概念構成を示すブロック図である。
【図11】本実施の形態の空調制御装置におけるNN応用1次温度調節計周辺の変形例について概念構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 大空間
12 空調機
12A 送風機
12B 温冷コイル
13 搬送路
14 空調給気ダクト
15 空調排気ダクト
16 温度センサ
20 バルブ
22 直後温度センサ
26 2次温度調節計
28 計測装置
30 入力装置
32 NN応用1次温度調節計
32A NN1次調節計
32B 調節計

Claims (7)

  1. 空調機器から流体を対象空間へ供給するときに温度調整した流体を前記空調機器から出力させるために前記空調機器を制御する空調制御装置において、
    前記空調機器の出力直後の出力温度を検知する検知手段と、
    対象空間内の温度を検出する検出手段と、
    対象空間内の熱源を計測する計測手段と、
    対象空間内の温度を設定する設定手段と、
    前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、及び前記対象空間内の熱源計測値を入力するための第1の入力手段と、一定時間後の前記対象空間内の到達温度を出力する第1の出力手段と、第1の入力手段から第1の出力手段までデータを伝搬するための第1の中間手段とを有しかつ前記第1の入力手段から前記第1の出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値及び前記対象空間内の熱源計測値に対応する該到達温度を出力するように、前記第1の入力手段と前記第1の中間手段の間、及び前記第1の中間手段と前記第1の出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた第1の対応手段と、
    前記第1の出力手段により出力された到達温度及び前記対象空間内の温度設定値を入力するための第2の入力手段と、前記空調機器の設定温度を出力する第2の出力手段と、第2の入力手段から第2の出力手段までデータを伝搬するための第2の中間手段とを有しかつ前記第2の入力手段から前記第2の出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記到達温度及び前記対象空間内の温度設定値に対応する前記空調機器の設定温度を出力するように、前記第2の入力手段と前記第2の中間手段の間、及び前記第2の中間手段と前記第2の出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた第2の対応手段と、
    前記第2の出力手段により出力された前記空調機器の設定温度及び前記空調機器の出力直後の温度検知値に基づいて、前記空調機器の制御値を調節する調節手段と、
    前記調節手段により調節された前記制御値に基づいて前記空調機器を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする空調制御装置。
  2. 空調機器から流体を対象空間へ供給するときに温度調整した流体を前記空調機器から出力させるために前記空調機器を制御する空調制御装置において、
    前記空調機器の出力直後の出力温度を検知する検知手段と、
    対象空間内の温度を検出する検出手段と、
    対象空間内の熱源を計測する計測手段と、
    対象空間内の温度を設定する設定手段と、
    前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、及び前記対象空間内の熱源計測値を入力するための第1の入力手段と、一定時間後の前記対象空間内の到達温度を出力する第1の出力手段と、第1の入力手段から第1の出力手段までデータを伝搬するための第1の中間手段とを有しかつ前記第1の入力手段から前記第1の出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値及び前記対象空間内の熱源計測値に対応する該到達温度を出力するように、前記第1の入力手段と前記第1の中間手段の間、及び前記第1の中間手段と前記第1の出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた第1の対応手段と、
    前記第1の出力手段により出力された到達温度及び前記対象空間内の温度設定値を入力するための第2の入力手段と、前記空調機器の設定温度を出力する第2の出力手段と、第2の入力手段から第2の出力手段までデータを伝搬するための第2の中間手段とを有しかつ前記第2の入力手段から前記第2の出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記到達温度及び前記対象空間内の温度設定値に対応する前記空調機器の設定温度を出力するように、前記第2の入力手段と前記第2の中間手段の間、及び前記第2の中間手段と前記第2の出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた第2の対応手段と、
    前記第2の出力手段により出力された前記空調機器の設定温度及び前記空調機器の出力直後の温度検知値に基づいて、前記空調機器を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする空調制御装置。
  3. 空調機器から流体を対象空間へ供給するときに温度調整した流体を前記空調機器から出力させるために前記空調機器を制御する空調制御装置において、
    前記空調機器の出力直後の出力温度を検知する検知手段と、
    対象空間内の温度を検出する検出手段と、
    対象空間内の熱源を計測する計測手段と、
    対象空間内の温度を設定する設定手段と、
    前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、及び前記対象空間内の熱源計測値を入力するための入力手段と、一定時間後の前記対象空間内の到達温度を出力する出力手段と、入力手段から出力手段までデータを伝搬するための中間手段とを有しかつ前記入力手段乃至前記出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値及び前記対象空間内の熱源計測値に対応する該到達温度を出力するように、前記入力手段と中間手段の間、及び前記中間手段と前記出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた対応手段と、
    前記出力手段により出力された到達温度及び前記対象空間内の温度設定値に基づいて、前記空調機器の制御値を調節する調節手段と、
    前記調節手段により調節された前記制御値に基づいて前記空調機器を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする空調制御装置。
  4. 空調機器から流体を対象空間へ供給するときに温度調整した流体を前記空調機器から出力させるために前記空調機器を制御する空調制御装置において、
    前記空調機器の出力直後の出力温度を検知する検知手段と、
    対象空間内の温度を検出する検出手段と、
    対象空間内の熱源を計測する計測手段と、
    対象空間内の温度を設定する設定手段と、
    前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、及び前記対象空間内の熱源計測値を入力するための入力手段と、一定時間後の前記対象空間内の到達温度を出力する出力手段と、入力手段から出力手段までデータを伝搬するための中間手段とを有しかつ前記入力手段から前記出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値及び前記対象空間内の熱源計測値に対応する該到達温度を出力するように、前記入力手段と中間手段の間、及び前記中間手段と前記出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた対応手段と、
    前記出力手段により出力された到達温度及び前記対象空間内の温度設定値に基づいて、前記空調機器を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする空調制御装置。
  5. 空調機器から流体を対象空間へ供給するときに温度調整した流体を前記空調機器から出力させるために前記空調機器を制御する空調制御装置において、
    前記空調機器の出力直後の出力温度を検知する検知手段と、
    対象空間内の温度を検出する検出手段と、
    対象空間内の熱源を計測する計測手段と、
    一定時間後の前記対象空間内の到達温度の目標値を設定する設定手段と、
    前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、前記対象空間内の熱源計測値及び前記一定時間後の前記対象空間内の到達温度の目標値を入力するための入力手段と、前記対象空間内の到達温度が該目標値となるための前記空調機器の出力直後の温度を出力する出力手段と、入力手段から出力手段までデータを伝搬するための中間手段とを有しかつ前記入力手段乃至前記出力手段の間を、多数の神経回路素子の接続関係をモデル化した多層構造の神経回路モデルで構成すると共に、前記空調機器の出力直後の温度検知値、前記対象空間内の温度検出値、前記対象空間内の熱源計測値及び前記一定時間後の前記対象空間内の到達温度の目標値に対応する前記空調機器の出力直後の温度を出力するように、前記入力手段と中間手段の間、及び前記中間手段と前記出力手段との間の前記神経回路素子の接続関係を予め定めた対応手段と、
    前記空調機器の出力直後の温度検知値と前記出力手段により出力された温度の値との差に基づいて、前記空調機器の出力直後の温度が前記出力手段により出力された温度となるように、前記空調機器を調節制御する調節制御手段と、
    を備えたことを特徴とする空調制御装置。
  6. 前記計測手段は、前記対象空間内に存在する人物の総数を計測することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の空調制御装置。
  7. 前記計測手段は、前記対象空間内に存在する人物の分布を計測することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の空調制御装置。
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