JP4339702B2 - Cetp活性及び心臓病治療(剤)の効力(有効性)の生体外測定方法 - Google Patents

Cetp活性及び心臓病治療(剤)の効力(有効性)の生体外測定方法 Download PDF

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Description

関連出願
本出願は、2002年4月11日付で提出された仮出願第60/372,628号について米国特許法119条(e)に基づき優先権を主張する。この仮出願は引用を以って本書に繰り込み、ここに記載されているものとみなす。
本発明は、一般的に、被検体の体液中のコレステリル酵素転送タンパク質(CETP)活性の測定方法であって、CETP活性の他のアッセイにおいて生じる不所望の希釈効果を減じることにより正確性(精度)が向上した方法に関する。本発明の方法は、心臓病検査キットとして、心臓病危険因子の測定方法として、及び心臓病治療(剤)の効力(有効性)の測定方法として適用される。更に、本発明は、アテローム性動脈硬化症危険因子を測定するための方法及びキット、及びCETP活性と関連する異常性に対する治療措置の効力(有効性)を測定するための方法及びキットに関する。
心臓病又はアテローム性動脈硬化症は、心筋への循環血のプラークによる血管の膨張及びそれに引き続く狭窄の結果であることは知られている。プラーク生成に先行する要因は、コレステリルエステルの形態でのコレステロールを有する血管ライニング(内張り)を含む細胞の沈着ないし載荷であると信じられている。また、コレステリルエステルは、リポタンパク質、とりわけ低密度リポタンパク質(LDL)及び超低密度リポタンパク質(VLDL)を含むソースから生じるとも信じられている。これに対し、高密度リポタンパク質(HDL)は、心臓病又はアテローム性動脈硬化症に関連する保護要素であることが知られており、従って善玉リポタンパク質である。
医学界では、VLDL及びLDLへの循環系を満たす細胞の曝露を最小化するための方法が幾つか使用されているが、これは、LDL及びVLDLへの動脈壁の曝露を低下することにより、これらリポタンパク質からコレステリルエステルを背負う又は取り込む当該細胞の能力が低下されることを根拠としている。LDL及びVLDLを低下する手段には、肝細胞内部で生じるコレステロール生合成経路の妨害(遮断)のような間接的手段が含まれる。メバコール(Mevacor)(登録商標)及びリピトール(Lipitor)(登録商標)を含むスタチンのような薬剤は、コレステロール産生の細胞経路に関与する重要な酵素であるHMG−コエンザイムA還元酵素を阻害する。
コレステロールは、細胞膜保全のような多くの基本的機能を維持するのに必要な生命維持成分である。コレステロールは、リポタンパク質の内部のコレステリルエステルのようなエステルの形態で循環系全体に亘って輸送される。このエステルは、完全な非水溶性であり、リポタンパク質のコアに存在する。スタチン系薬剤は、前記経路が完全に遮断されてコレステロールの産生が完全に阻止されるのではなく、コレステロールの産生が部分的に減じられるように限定された用量で投与される。肝臓から産生されるコレステロールの減少により、通常、コレステロールプールないしストア(貯蔵)がすべて減少する。リポタンパク質コレステロールプールも減少する。脂質転送タンパク質ないし脂質を基質として使用するその他のタンパク質は、リポタンパク質と相互作用して、リポタンパク質のコア及び表面の両方でその基質にアクセスする。1つの脂質転送タンパク質、とりわけ中性脂質転送タンパク質、コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)は、コレステリルエステルをHDLからVLDL及びLDLへシャトル(往復輸送)する。
コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)活性を測定する技術は多数知られている。例えば、A. V. Nichols及びL. Smith, J. Lipid Research, vol. 6, pp. 206-210 (1965) によるEffect of Very Low-density Lipoproteins on Lipid Transfer in Incubated Serumという表題の論文によれば、コレステリルエステル(CE)物質輸送(mass transfer)を求めることによりCETPの活性が測定される。高密度リポタンパク質から超低密度リポタンパク質(VLDL)及び低密度リポタンパク質(LDL)へのCE物質輸送の測定には、コレステリルエステル物質輸送を求めるためにHDL及びCETPソースとのインキュベーション後の、VLDL及びLDLの再単離が必要とされる。
インキュベーション混合物からのVLDL/LDL再単離は、インキュベーション混合物のHDL成分が遠心管の底部に沈降することにより生じる密度勾配によりVLDL及びLDL成分を浮揚させるための、インキュベーション混合物の数時間に亘る超遠心を含む技術である。サンプルの更なる処理には、再単離されたVLDL又はLDLと関連するコレステリンエステルの量ないしマス(質量)を求めること、及びマスの変化とCETP促進輸送とを等しくする(同一視する)ことが必要とされる。活性測定のためのこの方法の後者のバリエーションでは、CEと関連する放射性標識を有するHDLを使用することによりマス測定が単純化されている。
N. M. Pattnaik, A. Montes, L.B. Hughes及びD. B. Zilversimit, Biochemica et Biophysica Acta 530, pp. 428-438 (1978) によるCholesteryl Ester Exchange Protein in Human Plasma Isolation and Characterizationという表題の論文には、同様にHDLに含まれる放射性CEを利用するCETPの活性測定法が記載されている。この方法は、インキュベーション混合物成分の分離又は上述の再単離技術の単純化により上記の方法を改善したものである。この論文では、HDL成分からのLDL成分の分離はインキュベーション混合物のLDL成分の沈殿によって達成される。LDL沈殿物は、比較的短時間の低速遠心によりペレット化され、残余のHDL上清がカウントされる。HDL成分からの放射能の喪失は、LDLペレットへ移送された3H−CEに起因する。
N. Dousset, L. Douste-Blazyl, Clinical Chemistry, vol. 38, No. 2, p. 306 (1982) によるFluorescent Determination of Cholesteryl Ester Transfer Protein (CETP) Activity in Plasmaという表題の論文に記載された方法は、放射性成分を必要としないという点で、それ以前の活性測定法を改善したものといえる。この方法では、CETPの輸送活性は、蛍光標識CEの輸送を測定することにより求められる。この論文では、輸送のためのCETP基質として使用されるコレステリルエステル分子は、ピレンに由来する蛍光分子と共有結合したものであった。ピレン標識コレステリンエステル(PY−CE)はCETPによって認識され、PY−CEは、蛍光計によって検出され得る。しかしながら、LDLフラクション中におけるPY−CEの蓄積は、HDLドナーからLDLアクセプターを分離した後でなければ測定することができない。
T. G. Milner, K. W. S. Ko, T. Ohnishi及びS. Yokoyama, Biochemica Biophysica Acta 1082, pp. 71-78 (1991) によるEnhancement of The Human Plasma Lipid Transfer Protein Reaction by Apolipoproteinsという表題の論文には、同様にピレン標識CE(PY−CE)を利用するCETP活性の測定方法が記載されている。この方法は、基質の分離又は再単離を必要としないが、ピレン標識からのモノマー及びエキシマー蛍光放射の両方の測定を用いてそれらの間の比が求められる。この論文による方法は、それ以前の方法をある観点からは改善している。
Charles L. Bisgaier, Laura Minton, Arnold D. Essenberg, Andrew White及びReynold Homen, the Journal of Lipid Research, Volume 34, 1993によるUse of Fluorescent Cholesteryl Ester Microemulsions in Cholesteryl Ester Transfer Protein Assayという表題の論文には、自己消失蛍光標識コレステリルエステルコアを使用する方法が記載されている。
更に、本発明者による米国特許第5,770,355号;同第5,618,683号同第5,585,235号及び同第6,174,693号にも幾つか方法が開示されている。
上記の刊行物の引用は、当該文献の何れかが関連する従来技術を構成することの承認を意図したものではない。上記各文献の内容に関する日付又は表示に関する記載はすべて本出願人が入手可能な情報に基づいており、上記各文献の日付又は内容の正確性に関する如何なる承認も構成しない。
本発明は、被検体の体液中のCETP活性のアッセイに関し、測定の正確性(精度)の改善を目的とする。本発明は、部分的に、CETP活性の阻害剤が体液中に存在し得るという認識、及びアッセイ法における体液の希釈により当該阻害剤も希釈されるため該体液中のCETP活性の評価も不正確になるという認識に基づく。CETPの阻害剤は、被検体の体液中に存在し得るが、これは、被検体へのCETP阻害剤(又はそのプロドラッグ)の投与、被検体内に普通に存在する内因性阻害剤、及び薬剤の投与、食餌的要因及び/又は物理的活性により誘導される内因性阻害剤を含むがこれらに限定されない種々の要因の結果のためである。CETPの内因性阻害剤について幾つか報告されているが(例えば米国特許第5,512,548号参照)、これに加えて化学的阻害剤についても報告されている(例えば米国特許第6,313,142号参照)。そのような阻害剤は、アポC−Iを含み得る。
以前の方法では、血漿のような体液中のCETP活性の測定は、該体液中に有効濃度の阻害剤も存在している場合、失敗に終わる。この失敗の原因は、そのような方法は使用されるアッセイにおいて血漿ないし血清サンプルの希釈を必要とすることにある。この(サンプルの希釈の)ため、阻害剤は、生体内(in vivo)で本来的に存在していた濃度以下に希釈されるが、場合によってはCETPを阻害できる濃度以下に希釈されることもある。この希釈効果により、体液中のCETP活性を正確な測定値を得る上で問題が生じるが、これは、人間の患者のような被検体からの体液サンプル中に存在する阻害剤の同一性、及びその量、を求めることは容易にはできないからである。体液のサンプルが、当該サンプル体積より遥かに大きい体積によるアッセイに加えられる場合には常に同じ問題が生じる。
本発明は、体液サンプル中に存在し得るCETP阻害剤の濃度における大きな変動を必要としない生体外(ex vivo)アッセイを提供する。このため、体液サンプル中のCETP活性のより正確な測定は、当該サンプル中における阻害的薬剤ないし化合物の存在如何に関わらず実現することができる。また、本発明は、外因的に供与されたCETP阻害剤が除去されたサンプルを用いて、体液中のCETP活性のより正確な測定を提供することも勿論可能である。
従って、1つの側面では、本発明は、CETP阻害剤により処置されてもされなくともよいサンプル中においてCETP活性測定を実行するために、サンプルを希釈することなく、血漿サンプルのような体液サンプル中におけるCETP活性を測定する方法を提供する。CETP活性のあり得る阻害剤の希釈を阻止することに加えて、本発明は、生体液中の各成分の濃度を大きく変動することなく、生体液中のCETP活性の測定を可能にする。
一実施形態では、本発明の生体外方法は、アッセイされるべき血漿サンプルのような体液50μl、及び均一なCETP活性アッセイにおけるアッセイ試薬(複数)各4μlを含む。生理学的サンプルが全アッセイ体積の大部分として存在するアッセイ条件を提供する本発明において使用する場合、例えば凡そ10〜凡そ100μlのように体液の体積は増減してよいことは勿論である。大部分とは、好ましくは、アッセイ体積の凡そ90%以上である。このような条件は、好ましくは、患者の血漿サンプル中における特定の濃度の薬剤の効果の測定及び特定の濃度でのCETP活性に対する該薬剤の効果に関するデータの収集に適用される。アッセイ試薬は、ドナー粒子及びアクセプターを含むが、このドナー粒子は、CETPによる転送のための基質を含む。基質は、ドナー粒子からアクセプターへの当該基質の転送がCETP活性の指標として検出されるよう標識されるのが好ましい。
冠動脈硬化症及びコレステリルエステルの沈着を伴う他の疾患のような障害におけるCETP活性の役割が与えられることにより、本発明は、好ましくは、心臓病及びアテローム性動脈硬化症の危険因子の診断において、内科医、臨床病院のスタッフ、研究所、製薬会社等のヘルスケア提供者が直面する種々の問題の解決に適用される。本発明は、遺伝的要因又は食餌等何れの結果に関わらず、心臓病及びアテローム性動脈硬化症を発症する危険がある何億人もの個人に対し、このような状態に対する危険因子をより正確に診断するための簡単な診断ツール及び方法を提供する。また、本発明は、脂質転送タンパク質障害及びとりわけ冠動脈硬化症のようなCETP関連障害の処置(治療剤)の効力(有効性)を測定する手段を提供する。本発明は、心臓病危険因子、即ちCETPの異常な活性を測定するための方法及びキット、及びCETP活性を対象(標的)とする処置(治療剤)の効力(有効性)を測定するための方法及びキットを提供することにより、世界中の何億もの個人のこのようなグループを対象とする。
本発明は、心臓病、及びとりわけアテローム性動脈硬化症及びコレステリルエステル沈着を伴うその他の障害の危険因子の測定を単純化し、容易化し、及び当該危険因子を定量化するための非放射的方法及びキットとして実施されるのが好ましい。また、本発明は、CETPの生理学的サンプルにおける脂質転送タンパク質の活性及び活性の異常に影響を及ぼす処置(治療剤)の効力(有効性)の測定に使用することも可能である。
他の一側面では、本発明は、非検体からの体液中のCETP活性を測定することにより、心臓病、アテローム性動脈硬化症、冠動脈硬化症、及び/又はコレステリルエステル沈着を伴う他の障害の危険因子を有するものとして当該被検体を同定するための方法として適用される。このような方法は、任意的に、このような状態を有する被検体の体液中のCETP活性に対する予決定された基準値に関連して実施される。また、本発明は、このような方法で使用される成分と、当該方法を実施するための説明書とを含むキットを提供する。
更なる一側面では、本発明は、CETP活性を評価するための改善されたドナー粒子エマルジョンの使用を提供する。改善されたドナー粒子エマルジョンは、高密度リポタンパク質(HDL)の主蛋白成分であるアポA−Iを含有しない。CETPは、コレステリルエステルをHDLからLDL又はVLDL(アポB含有リポタンパク質)へ転送する。従って、本発明は、部分的に、アポA−Iを含有しないドナー粒子エマルジョンは、体液中に種々の量で存在する内因性HDLと競合しないという認識にも基づく。従って、本発明は、アポA−I含有ドナー粒子を使用するアッセイにおけるCETP活性の測定の不正確性の一因となる内因性HDLとの競合を減少又は除去することを提供する。そのようなアッセイは、アポA−I含有ドナー粒子は、体液中に存在するHDLの量に応じて変化する特異的活性を有するという事実により阻害される。
好ましい一側面によれば、本発明は、被検体の体液中のCETP活性を測定するための方法であって、該被検体から体液のサンプルを採取すること、該体液と、ドナー及びアクセプターとを接触させて反応混合溶液を生成するとともに、該体液が該反応混合溶液の少なくとも凡そ89%v/vを構成するようにすること、及び該ドナーから該アクセプターへの転送を検出し、前記体液におけるCETP活性を測定すること、を含む方法を提供する。ドナー及びアクセプターは、好ましくは溶液中において一緒に存在するが、体液と混合される別々の溶液に各別に存在してもよい。
好ましい他の一側面では、本発明は、体液中におけるCETP活性の測定及び定量するための方法であって、CETPのソースを有する哺乳類から体液(好ましくは血漿)のサンプルを採取すること、非放射性CETPアッセイにおいて、該サンプルを、有意な(著しい)希釈なしで、有効な時間に亘ってインキュベートして、インキュベート混合物を得ること、該インキュベート混合物のCETP活性を測定してCETP活性値を求めること、及び該サンプルのCETP活性値と予め決定された基準値とを比較すること、を含む方法を提供する。本発明の実施において使用される非放射性CETPアッセイは、好ましくは、蛍光標識されたコレステリルエステル及び(被)緩衝溶液(buffered solution)を生成するためのバッファへの少なくとも1つのアポリポタンパク質を含む調製された超音波処理粒子と、標識コレステリルエステルの転送を受容するため該(被)緩衝溶液へ添加される脂質のエマルジョンとの使用を含む。CETP含有サンプルを(被)緩衝溶液へ添加し十分な時間経過させた後、該(被)緩衝溶液の蛍光は測定可能となり、サンプル中のCETP活性の指標として使用することが可能となる。
上述の一実施形態において、凍結後融解したヒト血漿サンプル50μlが、本書に記載したようなドナー粒子エマルジョン及びアクセプターを含有する溶液4μlと混合される。この混合物を37℃で凡そ45〜凡そ90分間インキュベートした後、465nmでの励起により535nmの蛍光を検出する。
更に好ましい一側面では、CETP活性を調節(活性化又は阻害)する化合物の効力(有効性)の測定を容易化、単純化及び定量化する非放射性方法、及び当該方法を実行するためのキットが提供される。この方法は、CETPのソースを有しかつCETP調節化合物が既に投与されている哺乳類からの体液(好ましくは血漿)のサンプルを採取すること、該サンプルを、大きく希釈することなく、非放射性CETPアッセイにおいて有効な時間に亘ってインキュベートして、インキュベート混合物を得ること、該インキュベート混合物のCETP酵素活性を測定してCETP活性値を求めること、及び該サンプルのCETP活性値と、予決定された基準値とを比較すること、を含む。このような方法及びキットは、CETP酵素活性に影響を及ぼすことを意図した処置(治療剤)の効力(有効性)を求めるために使用される。このような処置(治療剤)は、CETPをコードする遺伝子の転写を調節する化合物、CETPをコードする遺伝子の翻訳を調節する化合物、アテローム性動脈硬化症用の治療剤である化合物、CETP活性に影響を及ぼす食餌の改変(物)(modification)、CETP活性に影響を及ぼすアテローム発生性食餌改変(物)、又はこれらの組合せを含む。このような化合物は、体液中におけるCETP活性又は発現レベルの阻害剤であることが好ましい。或いは、このような化合物は、単独で又はCETP活性に影響を及ぼす化合物との組合せで投与された、スタチン剤(メバコール(登録商標)及びリピトール(登録商標)及びHMG−コエンザイムA還元酵素を阻害するその他の薬剤を含む)のような心臓病を治療するために使用される化合物である。
他の側面では、本発明は、HDL/LDL危険率又は肥満症危険因子を求めるための非放射性キット及び方法、及び異常レベルのCETPと関連する健康状態の処置(治療剤)の効力(有効性)を求めるためのキット及び非放射性方法を提供する。このような適用の何れにおいても、本発明の方法は、体液サンプル中のCETP活性を表す値であって、予め決定された範囲と比較が行われる値を得るために採用される。この予め決定された範囲は、HDL/LDL危険率及び/又は肥満症危険因子と関連付けられている低CETP活性、中CETP活性、及び高CETP活性の範囲を含み得る。或いは、この予め決定された範囲は、低αリポタンパク血症、血漿アポA−I対アポBの異常及び正常比を含むがこれらに限定されない異常レベルのCETPに関係する健康状態と関連付けられる。
本発明は、被検体からの体液サンプル中におけるCETP活性をより正確に測定するための手段を提供する。そのような体液サンプルは、CETP活性を含み、従ってCETP活性のソースとして役立ち得るものであれば任意のものが該当し得る。そのような体液サンプルの例としては、例えば、全血、血漿、血清及び肝臓、小腸、脾臓、副腎、脂肪組織のエキス、ホモジネート又は分泌液、並びにそのようなエキス、ホモジネート又は分泌液の組合せ(混合物)等の被検体から得た又は被検体に由来する任意の生物体液が含まれる。被検体は人間であるのが好ましいが、獣医学的措置を受けている他の脊椎動物、とりわけ哺乳動物は、本発明の被検体となり得る。例えばウサギ、ハムスター、ハリネズミ、アヒル及びある種の魚を含むがこれらには限定されない本来的に活性CETPを発現するか又は例えばマウスのようなCETPを発現するように改変されたトランスジェニックアニマルのような、創薬への使用にとって重要な動物及び例えば心臓病及びアテローム性動脈硬化症を含む人間の疾患モデルに使用される動物は、とりわけ好ましい。
体液サンプルは、CETP活性に影響を与える薬物療法、医学プロトコル、食餌療法又は理学療法を受けていた被検体から採取するのが好ましい。薬物(療法)には、例えば、薬物又は天然化合物がふくまれるが、これらに限定されない。そのようなサンプルの使用は、本発明を実施することにより、被検体中のCETP活性に対するそれらの措置の効力(有効性)及び/又は効果を求めることができる。本発明のとりわけ好ましい実施形態では、被検体は、CETP活性阻害剤によって処置済みであり、及び該サンプルは、当該CETP阻害剤を含み、又は該被検体は、転写、翻訳及び/又は分泌レベルにおけるCETP発現の阻害剤の投与により処置済みである。
本発明の実施においてとりわけ好ましいのは、サンプル中の内因性リポタンパク質を破壊しサンプル中におけるCETP活性の評価に及ぼす当該リポタンパク質の影響を減じるために凍結処理されたサンプルを使用することである。
また、サンプルは、異常なレベルのCETP又はCETP活性と関係する遺伝子異常を有するか有する疑いのある被検体からのものであってもよい。そのような被検体には、例えば、異常なレベルのCETP又はCETP阻害剤を発現する被検体が含まれるが、これらに限定されない。本発明と組み合わせたそのようなサンプルの使用により、そのような遺伝子異常の存在を求めることが可能となる。
本発明の全ての実施形態において、体液サンプル中に見出されるCETP活性のレベルは、参照基準(reference)としての未処置の又は正常な被検体又は被検体群からのサンプル中に見出される活性と比較することができる。参照基準と比べたサンプル中のCETP媒介転送の減少又は増加により、当該サンプルは、異常性の程度及び種類により必要に応じCETP活性を増減する処置の使用により調節を必要とし得る異常なレベルのCETP活性を有するものとして同定される。未処置の被検体は、処置されたサンプルが採取された同じ被検体であることが好ましい。また、CETP活性のレベルは、CETPによって転送される基質の量に基づいて活性の量を求めるための標準(standard)と比較してもよい。
また、本発明は、CETP活性の内因性モジュレータ(阻害剤又は賦活剤)が存在するにも関わらず、CETP活性をより正確に評価するための手段を提供する。そのような内因性モジュレータは、天然に存在し及び/又は上述のような被検体の処置により誘導又は抑制されうる。また、内因性モジュレータも、CETP発現に影響を及ぼすレベルにおいて作用し得る。CETP活性に対するモジュレータの効果は、体液サンプルが希釈される場合、該サンプル中におけるCETP活性の決定に反映されないであろう。というのは、モジュレータは、体液中に存在するときのCETP活性に影響を及ぼすその能力を超えて希釈されるからである。従って、本発明は、体液サンプルの有意な希釈を伴わない、CETP活性の決定を提供する。
体液サンプルの有意な希釈とは、(添加されるべき)他の溶液の体積以上の体積を有するサンプルの希釈を意味するものとする。換言すれば、50%v/v以上のサンプルの希釈は、本発明においては、有意であるという。従って、本発明は、少なくとも50%v/vの体液サンプルを含む溶液、又は反応混合液、中におけるCETP活性の測定方法を提供する。より好ましくは、本発明は、少なくとも凡そ60%、少なくとも凡そ70%、少なくとも凡そ80%、少なくとも凡そ85%、少なくとも凡そ90%、少なくとも凡そ91%、少なくとも凡そ92%、少なくとも凡そ93%、少なくとも凡そ94%、少なくとも凡そ95%、少なくとも凡そ96%、少なくとも凡そ97%、少なくとも凡そ98%、又は少なくとも凡そ99%v/vの体液サンプルを含む溶液によって実施される。サンプル対全反応混合溶液体積の最大比に関する限界は、反応溶液中の他の成分の体積に相当することは勿論である。他の成分は、単に、本書において記載されるようなドナー及びアクセプター試薬であるが、これらは、体液サンプルに添加されたとき当該サンプルを有意に希釈しないような小体積で処方されうる。
本発明の反応混合物は、CETP活性の検出を可能にする。CETPリガンドには、2つの中性荷電又は非極性脂質、即ちコレステリルエステル(“CE”)、トリアシルグリセロール、及びトリグリセリド(“TG”)が含まれる。これら疎水性中性脂質は、リポタンパク質パーティクルのコア内に存在し、高密度リポタンパク質(“HDL”)、低密度リポタンパク質(“LDL”)及び超低密度リポタンパク質(“VLDL”)が含まれるが、これらに限定されない。リポタンパク質の多くは、生物の血漿内を自由に循環している。CETPは、あるリポタンパク質パーティクル、即ちドナーから、他のリポタンパク質分子、即ちアクセプターへ2種の中性脂質CE及びTGを転送(運搬)する。
従って、CETPは、転送活性を有する高度に特化したタンパク質といえる。動物及び人間の疾患のなかには、とりわけ遺伝性の遺伝子疾患では、表現型疾患に至るCETPの産生における又はその産生に関する欠乏が存在する。表現型疾患としては、例えば、CETP欠乏を呈する動物及び人間における極度に高レベルのHDLコレステロール、血漿CETPの遺伝的欠乏と関連する高αリポタンパク血症、高レベルのCETP活性と関連する肥満、高CETP活性を示す患者における低レベルのHDL、HDLコレステロールのレベルの著しい増加と関連するCETPの無発現変異、CETP遺伝子を発現する生物における関節硬化(アテローム硬化)性障害の発症の加速、及びCETP遺伝子のトランスジェニック発現と関連する高トリグリセリド血症及び低HDL−Cリポタンパク質表現型が該当する。
CETPが完全に無効となるか、又はCETPの活性が上昇又は低下する遺伝子障害も存在する。このような遺伝子障害では、CETPは1次構造、2次構造又は3次構造において影響を受け得る。不正確なアミノ酸は、対応する酵素をコードするDNA内の遺伝子の変異、対応する酵素の転写、又はCETPタンパク質の翻訳のエラーの結果である。遺伝子変化は、CETPの有効性(効力)をより大きくするかより小さくしうる。遺伝子変化の結果として生じるCETPの効力の増大は、上昇したCETP活性が上述のような状態に至りうるように被検体動物に有害な作用を引き起こすことがあるが、とりわけアテローム発生障害を発症する危険因子である。
CETPの活性に影響を及ぼすCETPをコードする遺伝子の欠損のスクリーニングを単純化する非放射性法は、哺乳動物のような被検体からの体液を含むCETPのソース又はサンプルを得ることを含む。本発明のある実施形態では、CETPのソースには、その発現により当該生物のゲノムに導入されるCETPをコードする遺伝子又はその変異体を有する組換え生物、及びその抽出物も含まれる。組換え生物としては、例えば、トランスジェニックマウス、及びその他のトランスジェニック哺乳動物が該当する。
上記の方法は、更に、非放射性CETPアッセイにおいて有効時間の間サンプルをインキュベートし、インキュベート混合物を得ることを含む。インキュベーションは、CETP転送活性により、非放射的に標識された中性脂質のドナーパーティクルからアクセプターパーティクルへの転送を可能とするので好ましい。標識は、蛍光及び自己消光が好ましい。インキュベート混合物を生成するために使用される成分は、本発明の方法を実施するための説明書を含むキットのための試薬として処方されるのが好ましい。
上記の方法は、更に、インキュベート混合物のCETP酵素活性を測定し、CETP活性値を求めることを含み、及びインキュベート混合物のCETP活性値と予め設定された標準値(基準値)とを比較することを含む。
CETP活性を阻害する化合物の、体液中における、効力(有効性)を求める非放射性方法が本発明により提供される。CETPの活性が過大な場合は、CETP活性を阻害するために、化合物たる阻害剤を被検体に投与してもよい。CETPの阻害は、例えばCETP活性の直接的阻害又はCETP発現の阻害等を含むがこれらに限定されない種々のレベルで起こりうる。
CETP活性阻害剤には、不可逆性及び可逆性の2つのタイプの阻害剤がある。不可逆的阻害剤は、CETP酵素の転送活性に必要とされる該酵素の官能基と結合及び/又は破壊し、及びCETP酵素からの分離は極めて遅い。更に、CETPの可逆的阻害剤には、2つのタイプ、即ちこれら酵素の競合的及び非競合的阻害剤がある。競合的阻害剤は、CETPの活性部位と結合する基質と競合する。しかしながら、ひとたび結合すると、競合的阻害剤は、基質では可能であるものと同じ経路でのCETPによる転送は不可能である。従って、競合的阻害は、基質濃度の増加により逆転可能である。一般的には、CETPの競合的阻害剤は、三次元構造において通常の基質と類似する。この類似性の結果、競合的阻害剤は、CETPを「錯誤に陥らせ」、該阻害剤と結合させる。不可逆的及び可逆的阻害剤の効果は、何れも、本発明を使用することによりより正確に評価される。というのは、これらの効果は、何れも、希釈の影響を受けるからである。
CETP転送活性が増加した生物は、本書に記載のCETP活性の阻害剤で処置され、CETP活性に影響を与えるような食餌の変化を受け、又はこれらの組合せによる処置を受ける。そして、CETP活性に対するこれらの処置の効力(有効性)が、本書に記載のキット及び方法を用いて評価される。これらの処置の効果を正確に評価するために、使用される方法は、検査中に処置物の濃度に干渉すべきではない。本発明は、体液サンプル中の阻害剤の濃度に優位な影響を与えることのないCETP活性測定を可能にする。
また、本発明の方法及びキットは、CETPをコードする遺伝子の転写/翻訳を阻害する化合物の効力(有効性)の測定を容易化・単純化する。例えば、CETPをコードする遺伝子の転写/翻訳を阻害する化合物は、対応する酵素をコードする遺伝子セグメントの相補的配列を有するDNA/RNAのセグメントを含む。阻害剤として使用される相補的配列は、通常の遺伝子工学技術を用いて構築される。例えば、「アンチセンス」RNAのセグメントは、CETP mRNAであるように構築又は発現される。生物は、RNAの相補的セグメントを含む処置を受ける。RNAの相補的セグメントは、CETP mRNAと塩基対を形成し、該CETPの翻訳は修飾を受ける。CETP発現に対するそのような阻害剤の効力(有効性)もまた、本発明により、該阻害剤の使用前後の、又はその存在・不存在下でのCETP活性に関して評価される。
構成酵素とは、多少に関わらず一定の量で生物中に存在する酵素をいい、誘導酵素は、濃度に関して種々異なる。誘導酵素は、酵素誘導・抑制により、生物中の濃度に関して制御される。誘導酵素は、生物中に微量で存在するが、該酵素の基質が該生物によって検出されると何倍にも(場合によっては千倍)増加する。酵素の合成を誘導可能な剤は、誘導剤である。CETPは、その遺伝子が食餌調節、及び脂質代謝の食餌誘導変化の影響を受ける酵素である。アテローム生成食、例えば高コレステロール食は、CETPの合成を誘導する能力を有し、関節硬化(アテローム硬化性)障害の形成と関連する危険を増大する。
食餌改変措置は、医師、看護師、栄養師等を含む健康管理の専門家によって処方されるが、CETPの誘導、活性又はそれらの組合せに直接影響を及ぼす。食餌改変措置は、CETP活性のレベルに直接的又は間接的に影響を及ぼす処置として使用される。食餌改変措置の(開始)前には、予め、本書に記載の方法及びキットを用いて所定の患者に対してCETP基準値(baseline CETP value)を求めておく。CETP基準値は、当該患者の表現型、年齢、性別及び/又は遺伝型に対して正常と考えられる予め求められた値と比較される。該患者のCETP値が正常から外れている場合は、CETP活性に影響を与える処置が勧告される。そのような処置としては、食餌改変措置、CETPを阻害する化合物の投与、CETPの転写・翻訳に影響を及ぼす化合物の投与、又はこれらの措置の組合せであり得る。
食餌改変措置の場合、患者は、所定の期間に亘って当該措置に従う。この措置は、CETPの誘導に影響を与える。この措置が非アテローム性食餌措置及び/又は物理療法を含む場合、体液中のCETP活性は、低下すると予想され、アテローム性動脈硬化症の発症の危険因子も減少する。措置後又は措置中に、CETP活性を評価し当該活性の新たな値を求めるために、本発明に応じて患者の体液のサンプルを採取・検査してもよい。必要に応じCETP活性に更なる影響を及ぼすために、更なる措置を処方してもよい。
CETP誘導と対比されるべきものとして、CETP酵素抑制がある。酵素抑制は、ある化合物の添加による又は当該化合物による患者の処置によるCETP酵素の合成の「遮断」を伴う。CETP抑制という概念は、ある生物中において高レベルのCETP酵素が最早不要となったとき、対応する酵素が最早産生されないという点において細胞経済の原理の中核をなす。
CETP酵素調節は、転写制御、翻訳制御、及び細胞外環境への分泌ないし輸送の制御という形をとる。転写制御は、CETPをコードする遺伝子の対応するmRNAへの転写の開始及び/又は速度の制御に関する。翻訳制御は、CETPポリペプチド鎖のその対応するmRNAテンプレートからの合成の開始及び/又は速度の制御を伴う。CETPの調節タンパク質をコードする調節遺伝子が存在するが、CETPリプレッサと称されている。CETPリプレッサは、CETPオペレータと称されるCETPをコードするDNAセグメントに結合する。更に、CETPインデューサは、CETPリプレッサと結合し、DNA結合部位から当該CETPリプレッサを開放することができる。本書に記載の方法及びキットは、CETPリプレッサ、CETPインデューサ、CETPの転写に影響を及ぼす化合物、CETPの翻訳に影響を及ぼす化合物、及びCETPの分泌又は輸送に影響を及ぼす化合物の効力(有効性)を測定するために使用される。
CETP誘導に関しては、CETP抑制を介した被検体の処置の経過中におけるアッセイ法の適用は、当該被検体中におけるCETPのレベル及び/又は活性を制御する当該処置の能力によって評価することができる。該処置は、本発明の使用により求められるCETP活性のレベルに応じて、抑制のレベルを増減するよう修正してもよい。
ドナー及びアクセプターパーティクル
本書においては、「ドナー」パーティクルとは、転送のためコレステリルエステル又はその他の中性脂質のCETPへの供与をつかさどるパーティクルをいうものとする。また、「アクセプター」パーティクルとは、CETPによって転送されるコレステリルエステル又はその他の中性脂質の受容をつかさどる活性測定システム(アッセイ)中のパーティクルをいうものとする。換言すれば、CETPによって転送されるべきコレステリルエステル又はその他の中性脂質基質は、ドナーパーティクル中に常在するが、アクセプターは、当該基質が転送される目的地である。
本発明において使用される好ましい基質は、コレステリルエステル(“CE”)及びトリグリセリド(“TG”)である。その他の可能な基質も、CETPによって転送される能力を確認する本発明のアッセイにおいて検査されてもよい。基質は、ドナーからアクセプターへの転送の検出を可能にする態様で標識されるのが好ましい。好ましい標識には、ドナーパーティクルの環境のような濃縮された標識環境から離脱するよう転送されたとき蛍光の増強を示す自己消光性標識のような、ドナーパーティクルから離脱転送される際に検出可能なものが該当する。そのような標識は、ドナーとアクセプターとが互いに分離されていない均一系アッセイ形式の場合とりわけ好ましい。そのような蛍光標識としては、例えば、CETP基質に容易に結合可能な、5-ブチル-4,4-ジフルオロ-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン(BODIPY(登録商標)、モレキュラー・プローブズ・インク.、ユージーン、オレゴン州)、フルオレセイン、ダンシル、ローダミン、又はN-(7-ニトロベンズ-2-オキサ-1,3-ジアゾール-4-イル)アミノ(NDB)が含まれるがこれらに限定されない。
アッセイが不均一形式で実行される場合は、事実上どのような標識でも使用することができる。というのは、アクセプター及びドナーパーティクルは、最終的には分離されるからである。例えば、アクセプター自体が抗体又はそのフラグメント又はビオチンのような特異的結合ペアのメンバーと結合し、反応混合物から種々の時点において分離され、標識のレベルが評価されてもよい。従って、この場合、基質は、放射性同位体、蛍光成分、(後に標準的な酵素系アッセイを用いてアッセイ可能な)酵素、又は当業者に既知の他の任意の好適な標識で標識することができる。
ドナーパーティクルは、好適なリン脂質乳化剤を使用することにより得られるエマルジョンであることが好ましい。例えば、ホスファチジルコリン及びホスファチジル抽出物が該当するが、これらに限定されない。転送されるべき基質は、エマルジョン全体に亘って分散されてもよいし、エマルジョンの一部分に濃縮されてもよい。エマルジョンは、他の成分を含んでもよいことは勿論であるが、そのような成分は、CETP転送活性に対する基質でないことが好ましい。そのような成分と基質との比率は、通常の至適化によって見出すことができる。本発明のとりわけ好ましい実施形態では、ドナーエマルジョンは、本書に記載されたようなものであるが、アポA−Iタンパク質は含まない。
アクセプターは、典型的には、リポタンパク質パーティクルを含むエマルジョンである。例えば、イントラリピド(intralipid)TM及び新鮮なヒト血漿から調製されたアクセプターが該当するがこれらに限定されない。ドナー及びアクセプターの他の例としては、例えば、米国特許第5,770,355号;同第5,618,683号;同第5,583,235号及び同第6,174,693号に記載されている。アクセプター対ドナー比は、ドナーパーティクル内部転送が容易に検出できない程度に適切に大きく維持される。
ドナー及びアクセプターエマルジョンは、CETP活性の検出に使用するまでの間、緩衝溶液中に保存してもよい。活性の検出は、ドナー、アクセプターを混合した後、体液サンプルのCETP活性が転送を惹起するために十分な時間、典型的には、凡そ5ないし15分間〜凡そ90分間、好ましくは凡そ45分間〜凡そ90分間、凡そ37℃で経過させた後、実行してもよい。(基質の)転送は、組合せ及び混合後種々の時点における上述のような標識の転送によってモニターすることができる。信号は、選択した標識に適切な方法でモニターすることができる。好ましい一実施形態では、自己消光標識の蛍光の増強は、均一系アッセイで測定される。
ドナー調製方法1
コレステリルリノレート又はNBD−CE分子を生産するためのN-(7-ニトロベンズ-2-オキサ-1,3-ジアゾール-4-イル)アミノ(NDB)で標識されたその他のコレステリルエステルのような自己消光性蛍光中性脂質は、ホスファチジルコリン(PC)等のリン脂質のような好適な乳化剤によって乳化される。用語「乳化する」は、後述の特定の技術によって例示されているが、本発明は、標識の自己消光性放出特性を達成するためにNBD脂質を乳化されたパーティクルに効率的に導入することに関する。NBD−CE又はNBDトリグリセリド(NBD−TG)のような疎水性ないし非水溶性化合物を乳化するための技術、及び乳化剤として作用する化合物は多数知られている。
図1を参酌すると、エマルジョン10の調製は、N-(7-ニトロベンズ-2-オキサ-1,3-ジアゾール-4-イル)アミノ(NDB)で標識された20μmolの中性脂質(CE又はTG)13と13mgのリン脂質(PL)11とを、超音波プローブがサンプル内に気泡を生成する出力より僅かに低い出力で超音波処理することによって行われる。脂質成分の混合物の融点より高い温度が、0.1M KCl/10mMトリズマ(trizma)−HCl、pH=8のバッファ10ml中において45分間維持される。超音波処理混合物を40℃に急冷する。2.5M尿素中の10mgのアポリポタンパク質アポA−I15を1ml未満で添加し高温超音波処理で使用される超音波処理出力の半分の超音波出力で15分以上処理する。
HDLに類似するパーティクルを必要とする本発明を適用するために、生じたエマルジョンを1.21g/mlの下層及び1.006g/mlの上層と共に密度1.063g/mlで超遠心する。HDL密度クラスのパーティクルは、1.063g/mlの中間の領域から収集されるであろう。このパーティクルは、生理学的条件に類似する安定化のためにアポリポタンパク質アポA−Iを利用する。また、蛍光ドナーパーティクルの安定化は、合成アミノ酸ペプチド又はカゼインによっても実行されるだろう。
ドナー調製方法2
図2に、蛍光中性脂質ドナー合成の第2の方法によって生成されたパーティクル28を示す。この方法では、方法1の乳化剤(PC)は、ホスファチド(PL)29抽出物によって置き換えられる。ホスファチド抽出物は、卵黄又は大豆から得られ、その出所に関連するリン脂質をすべて、とりわけレシチン>60%、ホスファチジルエタノールアミン>15%、リソレシチン<4%を含む。この抽出物は、乳化惹起荷電リン脂質29を供給することによりエマルジョンを安定化する。荷電リン脂質は、NBD−CE27を含む蛍光コアを乳化し、個々のパーティクルと関連する正味電荷を生成する。個々のパーティクルと関連する正味電荷は、蛍光ドナーパーティクル間に斥力を引き起こして、該パーティクル同士の融合が所定の期間に亘って起こらないようにする。ドナーパーティクル合成の第1の方法のアポリポタンパク質アポA−Iは、PL抽出物の使用によって排除される。超音波処理は、63℃〜68℃で実行される。
図2は、エマルジョンの合成の又は合成されたドナーパーティクルの代表を示す。合成パーティクルのコア内に含まれるNBD標識中性NBD−CE27は、励起波長で照射されても実質的な蛍光放射強度を生成しない。その代わりに、励起状態のエネルギーは、他のNBD−CE分子との衝突時に無放射性エネルギー転移により散逸する。エネルギーの非蛍光的喪失は、コア隔離NBD−中性脂質と関連する分子間相互作用に依存する。
合成パーティクルの図2に示したPL分子29の単分子膜は、極性の頭部と非極性の疎水性尾部から形成される。乳化プロセスが実行される条件により、PC分子の非極性ないし疎水性尾部と、疎水性NBD−中性脂質、即ち図2のNBD−CE27との区分け(分断)が可能となる。共超音波処理混合物の疎水性成分間の区分けにより、NBD−中性脂質は、水相の領域に対して小さい領域に閉じ込められる。PCで乳化されたNBD−中性脂質成分は、安定な非水性ないし疎水性環境中に、衝突のための近さに関し高濃度で存在し、従って、蛍光強度はほとんど生成しない。
アクセプター調製方法
新鮮ヒト血漿は、1.006gm/mlの初密度を有する。低密度リポタンパク質及び超低密度リポタンパク質を含むアポB含有リポタンパク質は、CETPのためのアクセプター基質として優れている。従って、本発明により、新鮮ヒト血漿には、当該血漿の密度を1.006〜1.063gm/ml(血漿940mlに対しNaBr72.4gm)に調節するために、固体臭化ナトリウム(NaBr)が添加される。血漿は、1.063gm/mlで、ベックマン50.2ロータにより、40,000rpm、48時間超遠心する。
超遠心後、混濁した上層、透明な中間層及び混濁した下層が得られる。上層は、密度が1.063gm/ml未満の層であるのに対し、混濁した下層は、密度が1.063gm/mlより大きい層である。上層を除去するが、この層は、血漿のアポリポタンパク質B含有パーティクルを全て含有する。これらのパーティクルは、トリグリセリド(TG)のような中性脂質に富んだ比較的大きい球形のパーティクルであるが、アクセプターからのTGとドナーからの基質(例えばNBD−CE又はBODIPY(登録商標)−CE)とのヘテロ交換を実行するCETPのための入手可能な基質を提供する。図3に、1.063gm/ml未満の密度の上層と関連するパーティクルの例を示す。アポB含有パーティクル32は、アポタンパク質31、TG及びCEのような中性脂質33、及びリン脂質34から形成される外層を含む。パーティクルのこのフラクションは、本発明のアクセプターとして使用されるのが好ましく、測定されるべき血漿サンプル中のアクセプター濃度における如何なる相違をもノーマライズする。アポA−Iを含有しないドナーパーティクルは、当該ドナーの特定の活性を変化すると考えられる内因性アポA−I含有リポタンパク質と競合しないので好ましい。
これまでは、ヒト血漿に関して記述してきたが、他の動物からのリポタンパク質含有血漿も、常法による本発明で使用するためのアクセプターの調製に使用することができる。
他のアクセプター
新鮮血漿がCETP含有サンプルとして本発明により使用される場合のような実施形態では、血漿サンプル中に存在する内因性リポタンパク質とアクセプターとして利用することが好ましいであろう。従って、1つの被検体からの単一の体液サンプルは、アッセイされるべきCETP活性を提供するためにも、ドナーからの基質の転送を受容するためのアクセプター源を提供するためにも使用することができる。本発明のこの実施形態は、外因性アクセプターを供給する必要性を排除する可能性を提供するので有利である。この実施形態は、アクセプターの性質に関わらず、ドナーから分離された基質の転送に基づきCETP活性の検出を可能にする標識された基質を含むドナーを用いて実施されるのが好ましい。
或いは、(1つの)被検体からの(1つの)体液サンプルは、アクセプターを調製するための上述のような処理を行うために当該サンプルの一部分の提供に使用することができる。当該サンプルの他の部分は、検査されるべきCETP含有サンプルとして使用することができる。しかしながら、CETP含有サンプル中におけるアポB含有リポタンパク質の存在は、このリポタンパク質もアクセプターとして作用し得るので、本発明の方法を不正確にし得る。従って、本発明は、CETP含有サンプル中の内因性リポタンパク質パーティクルの任意的破壊も提供する。このようなサンプルは、内因性リポタンパク質パーティクルの完全性を破壊するために、任意的に−40℃又は−80℃で凍結してもよい。リポタンパク質の凍結により、CETPに対する基質としての当該リポタンパク質の重要性は低下する。また、サンプルの凍結により、CETP活性の喪失又は当該サンプル中に存在する阻害剤の分解を伴うことなく当該サンプルの長期保存が可能となる。
そのような凍結サンプルを解凍し、上述のように調製されるような血漿の1.063gm/ml未満の密度のフラクションと混合して、当該サンプル中のアクセプター群をノーマライズしてもよい。更に、アポA−Iを含有しないドナーパーティクルは、CETP転送活性を評価するための好ましい基質含有ドナーとして使用される。CETPは、内因性HDL又は凍結解凍HDLよりもアポA−I不含有ドナーエマルジョンを好む。
キット
本発明に有用な成分は、好ましくはエマルジョンとしての標識されたドナーパーティクル、及び本発明の方法におけるその使用法が記載された説明書又はラベル表示を提供する少なくとも1つの容器を含むキットとして提供することができる。キットは、更に、任意的に、好ましくは上述のような血漿から調製されたアクセプターを含む容器を含む。必要に応じ、アクセプターエマルジョンの調製のための又はCETP含有サンプル中に存在するリポタンパク質のアクセプターとしての使用のための説明書と共に、標識されたドナーの容器のみが提供されてもよい。
応用
本発明のアッセイは、CETP活性に関する健康状態の評価にも使用することができる。この健康状態には、心臓病及びアテローム性動脈硬化症、低αリポタンパク血症、血漿アポA−I対アポBの異常比、アポB含有リポタンパク質の分泌及びレベル上昇、冠状動脈障害、糖尿病、肥満症、及びコレステリルエステル沈着及び転送を伴う疾患が含まれるが、これらに限定されない。
本発明は、CETP活性の阻害剤で処置された人間を含む哺乳動物からの血漿中におけるCETP活性をスクリーニングするために、又はCETP活性の内因性阻害剤の効果を測定するために使用することもできる。本発明により、サンプル中に存在する阻害剤の濃度に変動を来たしうるサンプルの希釈を実行することなく、被検体からの体液サンプルに対してCETP活性を求めることが可能となる。当業者の好み及びCETP活性の存在に応じて、種々の液体を使用することができる。CETP阻害剤としては、例えば、以下の化合物が含まれる:a)7[4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-2-カルボニル)アミノ]-キノリン-3-カルボン酸アミド;b)オキシ置換4-カルボキシアミノ-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン;c)4-カルボキシアミノ-2-置換-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン;d)置換ビフェニル;e)ピリジン;及びf)テトラヒドロキノリン。
以下は、本発明の対象の生産・使用法の完全な開示・記述を当業者に提供するためのものであるが、本発明とみなされるものの範囲を限定することは意図しておらず、また以下の実験例が実行された全てないし唯一の実験であるということを意図するものではない。用いた数値(例えば量、温度等)に関し、正確さを保証するために多くの努力がなされたが、ある程度の実験誤差及び偏差は含められるべきものである。特段に明記しない限り、温度は摂氏温度であり、圧力は大気圧又はほぼ大気圧である。
CETP活性の測定
本発明によるCETP活性測定法の1つは、1)ドナーパーティクルエマルジョン7μlと、アクセプターとしての1.063gm/ml未満の密度の単離ヒト血漿30μlとを混合すること;2)1)の混合物4μlを、CETP活性のために検査されるべき予め凍結後解凍した血漿サンプル50μlと共に、45〜90分間37℃でインキュベートすること;及び3)2)からの混合物の蛍光放射強度を測定すること、を含む。血漿の割合は、上記混合物中において凡そ93%v/vである。
量に関する他の一例としては、10〜30μlのアクセプター(密度<1.063gm/ml血漿フラクション)と混合したNBD−標識中性脂質凡そ1.9×10−10モルを含有するドナーエマルジョンが挙げられるが、この混合物4μlを検査されるべき凍結解凍血漿サンプル50μlに使用し、538ナノメートル(nm)における蛍光が、標準的な実験用プレート読取式蛍光計により励起波長465nmで読み取られる。
図5から分かるとおり、この実験は、CETP阻害性モノクローナル抗体で予め処理された凍結解凍ヒト血漿サンプル各50μlを用いて行った。抗体予処理試料は、保存mAbを全Ab体積2μl中に希釈して50μl血漿サンプルの各々に加えたものであった。予処理の後、血漿サンプルは、マイクロプレートに配し、試薬4μlを本発明に応じ添加した。各サンプルを90分間37℃でインキュベートした。アッセイは、励起波長465nm及び放射波長535nmで読み取った。全アッセイ体積は、56μlであった。予処理血漿の割合は、混合物中において凡そ89%v/vであった。
特許、特許出願、及び刊行物を含む本書で引用した参考文献は全て引用を以って本書に繰り込み、その開示内容は、予め特別に繰り込まれているか否かに関わらず、全てここに記載されているものとみなす。
本発明はいまや完全に記載されたので、同様のことが、本発明の思想・範囲から逸脱することなく及び過度の実験を伴うことなく等価なパラメータ、濃度及び条件の広い範囲内で実施可能であることは当業者であれば認識できるであろう。また、本発明は、(特に排除されない限り)個別に、総称的に本書において引用され又は指示されたステップ、特徴、組成物及び化合物、及び当該ステップ又は特徴の任意の2又は3以上の組合せの何れか及び全てをも含む。
本発明のドナー粒子エマルジョンの一例の断面図。 本発明のドナー粒子エマルジョンの好ましい一例の断面図。 本発明で使用されるアクセプターリポタンパク質の破断図。 本発明のCETP転送活性アッセイの模式的説明図。 CETP阻害性モノクローナル抗体による予処理により影響を及ぼされた血漿におけるCETP活性のグラフ。

Claims (14)

  1. 被検体の体液中のコレステリルエステル転送タンパク質(CETP)活性測定方法であって、
    被検体から採取した体液のサンプルと、標識CETP基質を含みかつアポA-Iを含有しないドナーと、該基質がCETP活性によって転送されて来られ得るアクセプターと、を接触して反応混合溶液を生成すること、ここに、該反応混合溶液の少なくとも凡そ89%v/vは該体液のサンプルであること、及び
    前記ドナーから前記アクセプターへの前記基質の転送を検出して前記体液中のCETPの活性を測定すること、ここに、前記体液のサンプルは内因性CETP阻害剤又は賦活剤を含むこと、
    を含む方法。
  2. 前記基質は、自己消光蛍光分子で標識されている請求項1に記載の方法。
  3. 前記自己消光蛍光分子は、N-(7-ニトロベンズ-2-オキサ-1,3-ジアゾール-4-イル)アミノ(NBD)、5-ブチル-4,4-ジフルオロ-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン、フルオレセイン、ダンシル、又はローダミンである請求項2に記載の方法。
  4. 前記分子は、NBDである請求項3に記載の方法。
  5. 前記基質は、コレステリルエステル、トリアシルグリセロール、又はトリグリセリドである請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. 前記基質は、リノール酸コレステリルである請求項5に記載の方法。
  7. 前記アクセプターは、アポB含有リポタンパク質である請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
  8. 前記サンプルは、凍結されている請求項1〜の何れか1項に記載の方法。
  9. 標準から、転送された基質の量を(コンピュータで)計算することを更に含む請求項1〜の何れか1項に記載の方法。
  10. 前記アクセプターに組み込まれた標識の量の前記測定は、前記反応混合溶液から該アクセプターを分離することなく該反応混合溶液において実行される請求項1〜の何れか1項に記載の方法。
  11. CETP活性のレベルと、心臓病、アテローム性動脈硬化症、低αリポタンパク血症、プラズマアポA−I対アポBの異常割合、アポB含有タンパク質のレベル上昇、冠動脈硬化症、糖尿病及び/又は肥満症に関する危険因子の存在を指示する予め決定された基準値と比較することを更に含む請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
  12. CETP活性のレベルと、前記サンプル中のCETPタンパク質の量又は活性に影響を及ぼすCETPをコードする遺伝子における遺伝的欠陥の存在を指示する予め決定された基準値と比較することを更に含む請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
  13. 前記被検体は、CETP活性阻害剤の投与により処置され、かつ前記体液は、前記CETP阻害剤を含有する、及び/又は
    前記被検体は、生理的CETP活性に影響を及ぼす非アテローム生成食餌改良療法により処置されている
    請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
  14. 前記阻害剤は、コレステロール合成及び/又は転送を阻害し、CETP発現を阻害し、又はアテローム性動脈硬化症の治療に使用される請求項13に記載の方法。
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