JP4339470B2 - 上吊横引開閉のシースルーデザインシャッター - Google Patents
上吊横引開閉のシースルーデザインシャッター Download PDFInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は，建物開口部に設置して横引開閉して使用するシースルーのシャッターに関し，特に多様なデザインに対応することができるようにした上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターに関する。
【０００２】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は，例えば特願平１０−３５８４５６号によって，一対の平行桟と該一対の平行桟の間に介設したリンクとを備えて伸縮単位とするとともに隣接する伸縮単位の平行桟同士をヒンジ連結したシャッター本体と，開口面とこれに交差する収納部との間の小径の湾曲部を上記伸縮単位の縮小状態で通過可能とするガイドレールとを備えたシャッターを提案しており，この場合開口面と収納部の湾曲部を，例えば１５ｃｍ程度の半径とすることができ，コンパクトにしてＬ字状に近いガイドレールによって開閉収納することが可能にして，例えば商店街の活性化を促進するように，夜間でもショーウインドを透視できるシースルーのシャッターを提供することができる。
【０００３】
しかし乍らこの場合，例えば商店街の隣接する商店におけるシースルーシャッターが同じデザインのものとなって，商店の個性を出し難いという問題が残されている。
【０００４】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので，その解決課題とするところは，可及的容易且つ確実に多数のデザインを実現して，ユーザーによるデザイン選択の幅を増大して，例えば商店街における商店毎に異なるデザインとして商店の個性を発揮することができるようにした上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターを提供するにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題に添って本発明は，上吊横引用の一対のガイドレールと，該ガイドレールに上吊してそれぞれ独立して伸縮を行う伸縮単位の一対の平行縦桟をヒンジ連結した上吊横引用のシャッター本体を備えた上吊横引開閉のシースルーシャッターとするように，各独立伸縮する伸縮単位の長手方向両端部に伸縮用のクロスリンクを配置することによって，該クロスリンクを伸縮要素として各伸縮単位の伸縮を安定且つ確実になし得るものとする一方，これら伸縮用のクロスリンク間に非伸縮要素にして上記クロスリンクの伸縮に従動する装飾用のリンクを配置して，シースルーシャッターの装飾を行なうとともにこれら伸縮用，装飾用のリンクを複数の形状のリンクバーの選択的な組合せ使用により構成することによってリンクによる多様なデザインを可能としたものであって，即ち請求項１に記載の発明を，建物開口部正面の開口面と湾曲部を介して開口面幅方向端部で交差する収納部を備えた上吊横引用の対向する一対のガイドレールと，一対の平行縦桟と該一対の平行縦桟の間に介設したリンクとを備えてそれぞれ幅方向に伸縮自在とした伸縮単位の隣接する上記平行縦桟同士をヒンジ連結して上記ガイドレールに上吊することによって上記開口面と収納部間で各伸縮単位の独立した伸縮によって横引開閉を自在とした上吊横引用のシャッター本体と，上記伸縮単位のリンクを，直線バー材，Ｓ字バー材，屈曲バー材等の複数の形状のリンクバーから選択自在とし，該複数の形状のリンクバーうち各同一形状にして一対のリンクバーを交差使用してその交差位置固定にして一対うち一方の平行縦桟に対して固定，他方の平行縦桟に対してスライド自在とすることによって該一対の平行縦桟長手方向上下両端部に設置した伸縮用クロスリンクと，上記複数の形状のリンクバーうち単一のリンクバーを同じく一対のうち一方の平行縦桟に対して固定，他方の平行縦桟に対してスライド自在とすることによって該一対の平行縦桟の上記伸縮用クロスリンク間の中間に傾斜配置して設置した上記伸縮用クロスリンクと異なる形状の傾斜装飾リンクとによって構成してなることを特徴とする上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項２乃至請求項６は，上記に加えて，それぞれ多様なデザインを実現する好ましい形態を示すように，請求項２に記載の発明を，上記傾斜装飾リンクを，上記複数の形状のうち上記両端部の伸縮用クロスリンクと異なる形状のリンクバーを使用して各伸縮単位又は所定の伸縮単位に傾斜配置してなることを特徴とする請求項１に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項３に記載の発明を，上記傾斜装飾リンクを，上記複数の形状のうち上記両端部の伸縮用クロスリンクと同一形状のリンクバーを使用して各伸縮単位又は所定の伸縮単位に傾斜配置してなることを特徴とする請求項１に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項４に記載の発明を，上記傾斜装飾リンクを，複数の形状のうち異なる複数の形状のリンクバーを使用して各伸縮単位又は所定の伸縮単位に傾斜配置してなることを特徴とする請求項１に記載の上吊横引開閉のシースルーシャッターとし，請求項５に記載の発明を，上記傾斜装飾リンクを，これを設置した伸縮単位間でその傾斜方向を交互又は適宜数毎に違えて傾斜配置してなることを特徴とする請求項１，２，３又は４に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項６に記載の発明を，上記傾斜装飾リンクを，これを設置した伸縮単位間でその配置位置を伸縮単位長手方向に偏位してなることを特徴とする請求項１，２，３，４又は５に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項７に記載の発明は，同じく上記に加えて，装飾用のリンクの一部又は全部を伸縮要素とすることによって，伸縮単位の伸縮を更に安定したものとするとともにデザインの多様化をなし得るものとするように，これを，上記傾斜装飾リンクの一部に代えて，上記複数の形状のうち上記両端部の伸縮用クロスリンクと異なる形状又は同一形状のリンクバーを一対使用して両端部の伸縮用クロスリンクと異なる形状にクロス配置したクロス装飾リンクを用い，傾斜装飾リンクとクロス装飾リンクを併用してなることを特徴とする請求項１，２，３，４，５又は６に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項８に記載の発明は，更にシャッタ本体のデザインの多様化を可能とするように，これを，上記複数の形状から選択自在としたリンクバーを，相互に異長とし又は特定の形状のものについて他のリンクバーに対して異長としてなることを特徴とする請求項１，２，３，４，５，６又は７に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，これらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば，Ａは上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターであり，該シャッターＡは，建物開口部正面の開口面と小径の湾曲部９を介して開口面幅方向端部で交差する収納部８を備えた上吊横引用の対向する一対のガイドレール７と，一対の平行縦桟３と該一対の平行縦桟３の間に介設したリンク４とを備えてそれぞれ幅方向に伸縮自在とした伸縮単位２の隣接する上記平行縦桟３同士をヒンジ６連結して上記ガイドレール７に上吊することによって上記開口面と収納部８間で各伸縮単位の独立した伸縮によって横引開閉を自在とした上吊横引用のシャッター本体１とを備えたものとしてあり，これによって，該シャッター本体１を，上記開口面とこれに交差する収納部８との間の小径の湾曲部９を上記伸縮単位２の縮小状態で通過可能としてある。
【０００７】
シャッター本体１は，これをそれぞれ独立して伸縮自在の伸縮単位２を用いて，隣接する伸縮単位２の平行縦桟３同士を，例えば該平行縦桟３に形成した軸と軸受を嵌合することによって構成するアルミ全面ヒンジを用いてヒンジ６連結することによって同一方向，本例にあっては室内方向に１／４円回動自在とし，上記開口面と収納部８間の屈曲を可能とするようにしてあり，このとき対向する一対のガイドレール７の開口面幅方向端部に，例えば１５ｃｍ程度の小径の湾曲部９を形成し，該湾曲部９を上記伸縮単位２を縮小して案内し，これを通過可能とするようにしてある。
【０００８】
このとき上記伸縮単位２は，そのリンク４を，直線バー材，Ｓ字バー材，屈曲バー材等の複数の形状のリンクバー５から選択自在とし，該複数の形状のリンクバー５のうち各同一形状にして一対のリンクバー５を交差使用してその交差位置固定にして一対うち一方の平行縦桟３に対して固定，他方の平行縦桟３に対してスライド自在とすることによって該一対の平行桟３長手方向両端部に設置した伸縮用クロスリンク４ａと，上記複数の形状のうち単一のリンクバー５を同じく一対のうち一方の平行縦桟３に対して固定，他方の平行縦桟３に対してスライド自在とすることによって該一対の平行縦桟３の上記伸縮用クロスリンク４ａ間の中間に傾斜配置して設置した傾斜装飾リンク４ｂ又はこれに代えたクロス装飾リンク４ｃとによって構成してある。
【０００９】
本例にあってリンクバー５は，多数の形状にして特定の形状のものを他のリンクバー５に対して異長としたものを用いてあり，例えばアルミ押出材，厚肉のアルミ板材，アルミ鋳造材等アルミ製にして，その多数の形状を，例えば直線バー材，Ｓ字バー材，中央位置直線の変形Ｓ字バー材とするとともにその一部，例えば上記Ｓ字バー材を複数，本例において２種として，その一方を他のリンクバー５より長い異長のものとする一方，他方をこれより短く他のリンクバー５と同長のものとしてある。
【００１０】
図１は本例に使用した各リンクバー５の形状と各リンクバーの単一の傾斜配置による傾斜装飾リンク４ｂの形状の例及び交差使用による伸縮用クロスリンク４ａ又はクロス装飾リンク４ｃの形状を示したもので，５ａは上記短いＳ字バー材のリンクバー，５ｂは異長の長いＳ字バー材のリンクバー，５ｃは直線バー材のリンクバー，５ｄは変形Ｓ字バー材のリンクバーであり，それぞれ単一のリンクバー５を用いて上記伸縮単位２における一対のうち一方の平行縦桟３に対して固定，他方の平行縦桟３に対してスライド自在とすることによって該一対の平行桟に傾斜配置にして傾斜装飾リンク４ｂをなすとともに，同一形状にして一対のリンクバー５を交差使用して一対うち一方の平行縦桟３に対して固定，他方の平行桟３に対してスライド自在とすることによって該一対の平行縦桟３に伸縮用クロスリンク４ａ又はクロス装飾リンク４ｃをなすものとしてある。
【００１１】
図２乃至図１３は，上記リンクバー，本例において４種の多数のリンクバー５を用いて伸縮単位２を構成することによってシャッター本体１のデザインを多種多様とした例を示しており，このとき伸縮単位２の一対の平行縦桟３長手方向両端部に上記同一形状にして一対のリンクバー５による，上記交差使用によるクロスリンク４ｂ又はその交差位置を固定し，これによって伸縮要素２をなすようにした伸縮用クロスリンク４ａを設置するものとしてあり，図２乃至図８は，該伸縮用クロスリンク４ａ間の中間に単一のリンクバー５による非伸縮要素の傾斜装飾リンク４ｂを設置してシャッター本体１を構成した例，図９乃至図１２は，上記傾斜装飾リンク４ｂの一部に代えて，上記両端部の伸縮用クロスリンク４ａと異なる形状又は同一形状のリンクバー５を一対使用して両端部の伸縮用クロスリンク４ａと異なる形状にクロス配置したクロス装飾リンク４ｃを用い，傾斜装飾リンク４ｂとクロス装飾リンク４ｃを併用してシャッター本体１を構成した例，図１３は上記傾斜装飾リンクに代えて，上記両端部の伸縮用クロスリンク４ａと同一形状のリンクバー５を一対使用して両端部の伸縮用クロスリンク４ａと同一形状にクロス配置したクロス装飾リンク４ｃを用いてその配置位置を伸縮単位２の長手方向に偏位した例をそれぞれ示している。
【００１２】
図２のシャッター本体１は，上記傾斜装飾リンク４ｂを，上記両端部の伸縮用クロスリンク４ａと異なる形状のリンクバー５を使用して各伸縮単位２又は所定の伸縮単位２に傾斜配置した例を示し，本例にあって伸縮用クロスリンク４ａは，上記多数の形状のリンクバー５から同一形状にして一対の短いＳ字バー材のリンク５ａを用いて構成する一方，傾斜装飾リンク４ｂを上記多数の形状のリンクバー５から単一の長いＳ字バー材のリンク５ｂを用いて各伸縮単位２にこれを設置した例であり，本例にあって該傾斜装飾リンク４ｂは，これを設置した伸縮単位２間でその傾斜方向を交互に違えて傾斜配置し，例えばシャッター本体１にあって上下に２条の波打ち状一連のデザインをなすようにした例としてある。
【００１３】
図３乃至図５のシャッター本体１は，上記傾斜装飾リンク４ｂを，上記両端部の伸縮用クロスリンク４ａと同一形状のリンクバー５を使用して各伸縮単位２又は所定の伸縮単位２に傾斜配置し，また上記と同様に傾斜装飾リンク４ｂは，これを設置した伸縮単位２間でその傾斜方向を交互に違えて傾斜配置し，上記と同様に上下に２条の波打ち状一連のデザインをなすようにした例であり，このとき本例の伸縮用クロスリンク４ａ及び傾斜装飾リンク４ｂは，これを，図３の例においては上記多数の形状のリンクバー５から短いＳ字バー材のリンクバー５ａとし，図４の例においては直線バー材のリンクバー５ｃとし，図５の例においては変形Ｓ字バー材のリンク５ｄとしてある。
【００１４】
図６のシャッター本体１は，上記傾斜装飾リンク４ｂを，上記両端部の伸縮用クロスリンク４ａと同一形状のリンクバー５を使用して各伸縮単位２又は所定の伸縮単位２に傾斜配置し，また傾斜装飾リンク４ｂを，これを設置した伸縮単位２間でその配置位置を伸縮単位２長手方向に偏位した例であり，このとき本例の伸縮用クロスリンク４ａ及び傾斜装飾リンク４ｂは，これを直線バー材のリンクバー５ｃとしてあり，上記配置位置を偏位した，位置ずれによって傾斜装飾リンク４ｂが長尺多数にして同一方向傾斜の傾斜ラインをなすデザインのものとしてある。
【００１５】
図７及び図８のシャッター本体１は，上記傾斜装飾リンク４ｂを，異なる複数の形状のリンクバー５を使用して各伸縮単位２又は所定の伸縮単位２に傾斜配置し，また傾斜装飾リンク４ｂは，これを設置した伸縮単位２間でその傾斜方向を交互に違えて傾斜配置した例としてあり，このとき図７の伸縮用クロスリンク４ａは，これを直線バー材のリンクバー５ｃとし，傾斜装飾リンク４ｂは，これを，上記短いＳ字バー材のリンクバー５ａと長い異長のＳ字バー材のリンク５ｂとして，傾斜装飾リンク４ｂによって上下に２条の大小交互の波打ち状一連のデザインをなし，図８の伸縮用クロスリンク４ａは，これを短いＳ字バー材のリンクバー５ａとし，傾斜装飾リンク４ｂは，これを直線バー材のリンクバー５ｃと短いＳ字バー材のリンク５ａとして，各２条にして上下に４条の波打ち条一連のデザインをなすものとしてある。
【００１６】
図９乃至図１２のシャッター本体１は，上記傾斜装飾リンク４ｂとクロス装飾リンク４ｃを併用した例であり，図９は，その伸縮用クロスリンク４ａを直線バー材のリンクバー５ｃとし，傾斜装飾リンク４ｂ及びクロス装飾リンク４ｃをそれぞれ同一形状の短いＳ字バー材のリンクバー５ａとし，図１０は，その伸縮用クロスリンク４ａを同じく直線バー材のリンクバー５ｃとし，傾斜装飾リンク４ｂ及びクロス装飾リンク４ｃをそれぞれ同一形状の長い異長のＳ字バー材のリンク５ｂとし，図１１は伸縮用クロスリンク４ａを短いＳ字バー材のリンクバー５ａとし，傾斜装飾リンク４ｂ及びクロス装飾リンク４ｃをそれぞれ同一形状の直線バー材のリンクバー５ｃとし，図１１は，その伸縮用クロスリンク４ａを直線バー材のリンクバー５ｃとし，傾斜装飾リンク４ｂ及びクロス装飾リンク４ｃを同様にそれぞれ同一形状の直線バー材のリンクバー５ｃとし，それぞれ傾斜装飾リンク４ｂを設置した伸縮単位２間で，その傾斜方向を交互又は適宜数毎に違えて傾斜配置する一方，これらの間にクロス装飾リンク４ｃを設置するとともに傾斜装飾リンク４ｂとクロス装飾リンク４ｃの配置を多様化して，２条乃至３条の一連又は断続のデザインをなすものとしてある。
【００１７】
図１３のシャッター本体１は，上記伸縮用クロスリンク４ａと同一形状のクロス装飾リンク４ｃを用いた例であり，このときクロス装飾リンク４ｃは，これを設置した伸縮単位２間でその配置位置を伸縮単位２長手方向に偏位したものとしてあり，本例の伸縮用クロスリンク４ａ及びクロス装飾リンク４ｃは，直線バー材のリンクバー５ｃとし，クロス装飾リンク４ｃの配置を上記偏位することによって，これを５条のＸ字にして千鳥状のデザインをなすものとしてある。
【００１８】
以上に例示したとおり伸縮用クロスリンク４ａは，複数，本例において多数の伸縮単位２のリンクバー５を選択使用して，これを伸縮単位２の長手方向両端部にＸ字状に交差配置することによって，シャッター本体１幅方向に連続する菱形乃至円形の形状を呈するようにする一方，傾斜装飾リンク４ｂ又はクロス装飾リンク４ｃは，上記多数の伸縮単位２のリンクバー５を選択使用して，上記伸縮用クロスリンク４ａと異なる一方向傾斜，Ｖ字状の形状，逆Ｖ字状の形状，更に伸縮用クロスリンク４ａと異なる形状又は同一にするもその配置において異なる形状の各種形状を呈するようにし，これらを適宜に組合せることによって，各シャッター本体１のデザインの多様化を図ることが可能になる。
【００１９】
図示した例は以上のとおりとしたが，傾斜装飾リンクは，これを，伸縮単位の複数乃至多数の形状のリンクバーのうち，両端部の伸縮用クロスリンクと同一のリンクバー，異なるリンクバーをそれぞれ単一に使用すること，同一のリンクバー又は異なるリンクバーを問わずに複数使用すること，これらを各伸縮単位にそれぞれ設置し，また所定の伸縮単位に設置すること，これを設置した伸縮単位間でその傾斜方向を同一方向とし，交互とし，また適宜数毎に違えた方向とすること，更に配置位置を伸縮単位長手方向に同一の位置とし，また偏位した位置とすることの設置形態及びこれらを適宜に組合せた設置形態が可能であり，傾斜装飾リンクの一部に代えて設置するクロス装飾リンクは，これを，同じく両端部の伸縮用クロスリンクと同一のリンクバー，異なるリンクバーをそれぞれ単一に使用すること，同一のリンクバー又は異なるリンクバーを問わずに複数使用すること，これらを各伸縮単位にそれぞれ設置しまた所定の伸縮単位に設置すること，配置位置を伸縮単位長手方向に同一の位置とし，また偏位した位置とすることの設置形態及びこれらを適宜に組合せた設置形態が可能であり，傾斜装飾リンクに代えて設置するクロス装飾リンクは，そのリンクバーを両端部の伸縮用クロスリンクと同一のリンクバーを使用するものとする以外，その設置形態は上記と同様とすることができる。
【００２０】
更に複数乃至多数の形状から選択自在としたリンクバーを相互に異長とすること，リンクバーの形状を上記以外に中央に直交部を有する屈曲の直線バー材とすること，平行縦桟のヒンジをヒンジ金具によるものとすること等を含めて，本発明にあって，シャッター本体，その伸縮単位，平行桟，ヒンジ，ガイドレール，伸縮単位のリンク，伸縮用クロスリンク，傾斜装飾リンク，リンクバー，必要に応じて使用するクロス装飾リンクの各具体的形状，構造，材質，配置形態，これらの関係，これらに対する付加等の実施形態は，上記発明の要旨に反しない限り様々のものとすることができる。
【００２１】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したから，伸縮単位をヒンジ連結したシャッター本体を用いることによって，その各伸縮単位におけるリンクをその長手方向両端部の伸縮要素たるリンクとその中間の非伸縮要素たるリンクとに区分して，特に後者をシャッター本体の面における装飾要素とするようにするとともにこれら伸縮要素と非伸縮要素をなす伸縮単位のリンクを，適宜形状のバー材による複数の形状のリンクバーから選択的な組合せ使用によってそれぞれの機能を果すように伸縮単位に設置することによって，可及的容易且つ確実に多数のデザインを実現して，ユーザーによるデザイン選択の幅を増大して，例えば商店街における商店毎に異なるデザインとして商店の個性を発揮することができるようにした横引開閉用のシースルーデザインシャッターを提供することができ，請求項１に記載の発明は，両端部の伸縮要素の伸縮用クロスリンクと非伸縮要素の傾斜装飾リンクの組合せによるデザインのものとすることができ，請求項２乃至請求項６は，上記に加えて，それぞれ多様なデザインを実現する好ましいものとすることができ，請求項７に記載の発明は，同じく上記に加えて，装飾用のリンクの一部又は全部を伸縮要素とすることによって，それぞれ伸縮単位の伸縮を更に安定したものとするとともにデザインの多様化をなし得るものとすることができ，請求項８に記載の発明は，更にシャッター本体のデザインの多様化を可能とするものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 伸縮単位の多数のリンクバーとその伸縮単位への設置形態例を示す正面図である。
【図２】 シースルーシャッターの正面図である。
【図３】 シースルーシャッターの正面図である。
【図４】 シースルーシャッターの正面図である。
【図５】 シースルーシャッターの正面図である。
【図６】 シースルーシャッターの正面図である。
【図７】 シースルーシャッターの正面図である。
【図８】 シースルーシャッターの正面図である。
【図９】 シースルーシャッターの正面図である。
【図１０】 シースルーシャッターの正面図である。
【図１１】 シースルーシャッターの正面図である。
【図１２】 シースルーシャッターの正面図である。
【図１３】 シースルーシャッターの正面図である。
【図１４】 シースルーシャッターの横断面図である。
【図１５】 リンクによる伸縮単位の伸張状態を示す拡大正面図である。
【図１６】 リンクによる伸縮単位の縮小状態を示す拡大正面図である。
【符号の説明】
Ａ シースルーシャッター
１ シャッター本体
２ 伸縮単位
３ 平行縦桟
４ａ 伸縮用クロスリンク
４ｂ 傾斜装飾リンク
４ｃ クロス装飾リンク
５ リンクバー
６ ヒンジ
７ ガイドレール
５ 収納部
９ 湾曲部
【発明の属する技術分野】
本発明は，建物開口部に設置して横引開閉して使用するシースルーのシャッターに関し，特に多様なデザインに対応することができるようにした上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターに関する。
【０００２】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は，例えば特願平１０−３５８４５６号によって，一対の平行桟と該一対の平行桟の間に介設したリンクとを備えて伸縮単位とするとともに隣接する伸縮単位の平行桟同士をヒンジ連結したシャッター本体と，開口面とこれに交差する収納部との間の小径の湾曲部を上記伸縮単位の縮小状態で通過可能とするガイドレールとを備えたシャッターを提案しており，この場合開口面と収納部の湾曲部を，例えば１５ｃｍ程度の半径とすることができ，コンパクトにしてＬ字状に近いガイドレールによって開閉収納することが可能にして，例えば商店街の活性化を促進するように，夜間でもショーウインドを透視できるシースルーのシャッターを提供することができる。
【０００３】
しかし乍らこの場合，例えば商店街の隣接する商店におけるシースルーシャッターが同じデザインのものとなって，商店の個性を出し難いという問題が残されている。
【０００４】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので，その解決課題とするところは，可及的容易且つ確実に多数のデザインを実現して，ユーザーによるデザイン選択の幅を増大して，例えば商店街における商店毎に異なるデザインとして商店の個性を発揮することができるようにした上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターを提供するにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題に添って本発明は，上吊横引用の一対のガイドレールと，該ガイドレールに上吊してそれぞれ独立して伸縮を行う伸縮単位の一対の平行縦桟をヒンジ連結した上吊横引用のシャッター本体を備えた上吊横引開閉のシースルーシャッターとするように，各独立伸縮する伸縮単位の長手方向両端部に伸縮用のクロスリンクを配置することによって，該クロスリンクを伸縮要素として各伸縮単位の伸縮を安定且つ確実になし得るものとする一方，これら伸縮用のクロスリンク間に非伸縮要素にして上記クロスリンクの伸縮に従動する装飾用のリンクを配置して，シースルーシャッターの装飾を行なうとともにこれら伸縮用，装飾用のリンクを複数の形状のリンクバーの選択的な組合せ使用により構成することによってリンクによる多様なデザインを可能としたものであって，即ち請求項１に記載の発明を，建物開口部正面の開口面と湾曲部を介して開口面幅方向端部で交差する収納部を備えた上吊横引用の対向する一対のガイドレールと，一対の平行縦桟と該一対の平行縦桟の間に介設したリンクとを備えてそれぞれ幅方向に伸縮自在とした伸縮単位の隣接する上記平行縦桟同士をヒンジ連結して上記ガイドレールに上吊することによって上記開口面と収納部間で各伸縮単位の独立した伸縮によって横引開閉を自在とした上吊横引用のシャッター本体と，上記伸縮単位のリンクを，直線バー材，Ｓ字バー材，屈曲バー材等の複数の形状のリンクバーから選択自在とし，該複数の形状のリンクバーうち各同一形状にして一対のリンクバーを交差使用してその交差位置固定にして一対うち一方の平行縦桟に対して固定，他方の平行縦桟に対してスライド自在とすることによって該一対の平行縦桟長手方向上下両端部に設置した伸縮用クロスリンクと，上記複数の形状のリンクバーうち単一のリンクバーを同じく一対のうち一方の平行縦桟に対して固定，他方の平行縦桟に対してスライド自在とすることによって該一対の平行縦桟の上記伸縮用クロスリンク間の中間に傾斜配置して設置した上記伸縮用クロスリンクと異なる形状の傾斜装飾リンクとによって構成してなることを特徴とする上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項２乃至請求項６は，上記に加えて，それぞれ多様なデザインを実現する好ましい形態を示すように，請求項２に記載の発明を，上記傾斜装飾リンクを，上記複数の形状のうち上記両端部の伸縮用クロスリンクと異なる形状のリンクバーを使用して各伸縮単位又は所定の伸縮単位に傾斜配置してなることを特徴とする請求項１に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項３に記載の発明を，上記傾斜装飾リンクを，上記複数の形状のうち上記両端部の伸縮用クロスリンクと同一形状のリンクバーを使用して各伸縮単位又は所定の伸縮単位に傾斜配置してなることを特徴とする請求項１に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項４に記載の発明を，上記傾斜装飾リンクを，複数の形状のうち異なる複数の形状のリンクバーを使用して各伸縮単位又は所定の伸縮単位に傾斜配置してなることを特徴とする請求項１に記載の上吊横引開閉のシースルーシャッターとし，請求項５に記載の発明を，上記傾斜装飾リンクを，これを設置した伸縮単位間でその傾斜方向を交互又は適宜数毎に違えて傾斜配置してなることを特徴とする請求項１，２，３又は４に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項６に記載の発明を，上記傾斜装飾リンクを，これを設置した伸縮単位間でその配置位置を伸縮単位長手方向に偏位してなることを特徴とする請求項１，２，３，４又は５に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項７に記載の発明は，同じく上記に加えて，装飾用のリンクの一部又は全部を伸縮要素とすることによって，伸縮単位の伸縮を更に安定したものとするとともにデザインの多様化をなし得るものとするように，これを，上記傾斜装飾リンクの一部に代えて，上記複数の形状のうち上記両端部の伸縮用クロスリンクと異なる形状又は同一形状のリンクバーを一対使用して両端部の伸縮用クロスリンクと異なる形状にクロス配置したクロス装飾リンクを用い，傾斜装飾リンクとクロス装飾リンクを併用してなることを特徴とする請求項１，２，３，４，５又は６に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，請求項８に記載の発明は，更にシャッタ本体のデザインの多様化を可能とするように，これを，上記複数の形状から選択自在としたリンクバーを，相互に異長とし又は特定の形状のものについて他のリンクバーに対して異長としてなることを特徴とする請求項１，２，３，４，５，６又は７に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターとし，これらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば，Ａは上吊横引開閉のシースルーデザインシャッターであり，該シャッターＡは，建物開口部正面の開口面と小径の湾曲部９を介して開口面幅方向端部で交差する収納部８を備えた上吊横引用の対向する一対のガイドレール７と，一対の平行縦桟３と該一対の平行縦桟３の間に介設したリンク４とを備えてそれぞれ幅方向に伸縮自在とした伸縮単位２の隣接する上記平行縦桟３同士をヒンジ６連結して上記ガイドレール７に上吊することによって上記開口面と収納部８間で各伸縮単位の独立した伸縮によって横引開閉を自在とした上吊横引用のシャッター本体１とを備えたものとしてあり，これによって，該シャッター本体１を，上記開口面とこれに交差する収納部８との間の小径の湾曲部９を上記伸縮単位２の縮小状態で通過可能としてある。
【０００７】
シャッター本体１は，これをそれぞれ独立して伸縮自在の伸縮単位２を用いて，隣接する伸縮単位２の平行縦桟３同士を，例えば該平行縦桟３に形成した軸と軸受を嵌合することによって構成するアルミ全面ヒンジを用いてヒンジ６連結することによって同一方向，本例にあっては室内方向に１／４円回動自在とし，上記開口面と収納部８間の屈曲を可能とするようにしてあり，このとき対向する一対のガイドレール７の開口面幅方向端部に，例えば１５ｃｍ程度の小径の湾曲部９を形成し，該湾曲部９を上記伸縮単位２を縮小して案内し，これを通過可能とするようにしてある。
【０００８】
このとき上記伸縮単位２は，そのリンク４を，直線バー材，Ｓ字バー材，屈曲バー材等の複数の形状のリンクバー５から選択自在とし，該複数の形状のリンクバー５のうち各同一形状にして一対のリンクバー５を交差使用してその交差位置固定にして一対うち一方の平行縦桟３に対して固定，他方の平行縦桟３に対してスライド自在とすることによって該一対の平行桟３長手方向両端部に設置した伸縮用クロスリンク４ａと，上記複数の形状のうち単一のリンクバー５を同じく一対のうち一方の平行縦桟３に対して固定，他方の平行縦桟３に対してスライド自在とすることによって該一対の平行縦桟３の上記伸縮用クロスリンク４ａ間の中間に傾斜配置して設置した傾斜装飾リンク４ｂ又はこれに代えたクロス装飾リンク４ｃとによって構成してある。
【０００９】
本例にあってリンクバー５は，多数の形状にして特定の形状のものを他のリンクバー５に対して異長としたものを用いてあり，例えばアルミ押出材，厚肉のアルミ板材，アルミ鋳造材等アルミ製にして，その多数の形状を，例えば直線バー材，Ｓ字バー材，中央位置直線の変形Ｓ字バー材とするとともにその一部，例えば上記Ｓ字バー材を複数，本例において２種として，その一方を他のリンクバー５より長い異長のものとする一方，他方をこれより短く他のリンクバー５と同長のものとしてある。
【００１０】
図１は本例に使用した各リンクバー５の形状と各リンクバーの単一の傾斜配置による傾斜装飾リンク４ｂの形状の例及び交差使用による伸縮用クロスリンク４ａ又はクロス装飾リンク４ｃの形状を示したもので，５ａは上記短いＳ字バー材のリンクバー，５ｂは異長の長いＳ字バー材のリンクバー，５ｃは直線バー材のリンクバー，５ｄは変形Ｓ字バー材のリンクバーであり，それぞれ単一のリンクバー５を用いて上記伸縮単位２における一対のうち一方の平行縦桟３に対して固定，他方の平行縦桟３に対してスライド自在とすることによって該一対の平行桟に傾斜配置にして傾斜装飾リンク４ｂをなすとともに，同一形状にして一対のリンクバー５を交差使用して一対うち一方の平行縦桟３に対して固定，他方の平行桟３に対してスライド自在とすることによって該一対の平行縦桟３に伸縮用クロスリンク４ａ又はクロス装飾リンク４ｃをなすものとしてある。
【００１１】
図２乃至図１３は，上記リンクバー，本例において４種の多数のリンクバー５を用いて伸縮単位２を構成することによってシャッター本体１のデザインを多種多様とした例を示しており，このとき伸縮単位２の一対の平行縦桟３長手方向両端部に上記同一形状にして一対のリンクバー５による，上記交差使用によるクロスリンク４ｂ又はその交差位置を固定し，これによって伸縮要素２をなすようにした伸縮用クロスリンク４ａを設置するものとしてあり，図２乃至図８は，該伸縮用クロスリンク４ａ間の中間に単一のリンクバー５による非伸縮要素の傾斜装飾リンク４ｂを設置してシャッター本体１を構成した例，図９乃至図１２は，上記傾斜装飾リンク４ｂの一部に代えて，上記両端部の伸縮用クロスリンク４ａと異なる形状又は同一形状のリンクバー５を一対使用して両端部の伸縮用クロスリンク４ａと異なる形状にクロス配置したクロス装飾リンク４ｃを用い，傾斜装飾リンク４ｂとクロス装飾リンク４ｃを併用してシャッター本体１を構成した例，図１３は上記傾斜装飾リンクに代えて，上記両端部の伸縮用クロスリンク４ａと同一形状のリンクバー５を一対使用して両端部の伸縮用クロスリンク４ａと同一形状にクロス配置したクロス装飾リンク４ｃを用いてその配置位置を伸縮単位２の長手方向に偏位した例をそれぞれ示している。
【００１２】
図２のシャッター本体１は，上記傾斜装飾リンク４ｂを，上記両端部の伸縮用クロスリンク４ａと異なる形状のリンクバー５を使用して各伸縮単位２又は所定の伸縮単位２に傾斜配置した例を示し，本例にあって伸縮用クロスリンク４ａは，上記多数の形状のリンクバー５から同一形状にして一対の短いＳ字バー材のリンク５ａを用いて構成する一方，傾斜装飾リンク４ｂを上記多数の形状のリンクバー５から単一の長いＳ字バー材のリンク５ｂを用いて各伸縮単位２にこれを設置した例であり，本例にあって該傾斜装飾リンク４ｂは，これを設置した伸縮単位２間でその傾斜方向を交互に違えて傾斜配置し，例えばシャッター本体１にあって上下に２条の波打ち状一連のデザインをなすようにした例としてある。
【００１３】
図３乃至図５のシャッター本体１は，上記傾斜装飾リンク４ｂを，上記両端部の伸縮用クロスリンク４ａと同一形状のリンクバー５を使用して各伸縮単位２又は所定の伸縮単位２に傾斜配置し，また上記と同様に傾斜装飾リンク４ｂは，これを設置した伸縮単位２間でその傾斜方向を交互に違えて傾斜配置し，上記と同様に上下に２条の波打ち状一連のデザインをなすようにした例であり，このとき本例の伸縮用クロスリンク４ａ及び傾斜装飾リンク４ｂは，これを，図３の例においては上記多数の形状のリンクバー５から短いＳ字バー材のリンクバー５ａとし，図４の例においては直線バー材のリンクバー５ｃとし，図５の例においては変形Ｓ字バー材のリンク５ｄとしてある。
【００１４】
図６のシャッター本体１は，上記傾斜装飾リンク４ｂを，上記両端部の伸縮用クロスリンク４ａと同一形状のリンクバー５を使用して各伸縮単位２又は所定の伸縮単位２に傾斜配置し，また傾斜装飾リンク４ｂを，これを設置した伸縮単位２間でその配置位置を伸縮単位２長手方向に偏位した例であり，このとき本例の伸縮用クロスリンク４ａ及び傾斜装飾リンク４ｂは，これを直線バー材のリンクバー５ｃとしてあり，上記配置位置を偏位した，位置ずれによって傾斜装飾リンク４ｂが長尺多数にして同一方向傾斜の傾斜ラインをなすデザインのものとしてある。
【００１５】
図７及び図８のシャッター本体１は，上記傾斜装飾リンク４ｂを，異なる複数の形状のリンクバー５を使用して各伸縮単位２又は所定の伸縮単位２に傾斜配置し，また傾斜装飾リンク４ｂは，これを設置した伸縮単位２間でその傾斜方向を交互に違えて傾斜配置した例としてあり，このとき図７の伸縮用クロスリンク４ａは，これを直線バー材のリンクバー５ｃとし，傾斜装飾リンク４ｂは，これを，上記短いＳ字バー材のリンクバー５ａと長い異長のＳ字バー材のリンク５ｂとして，傾斜装飾リンク４ｂによって上下に２条の大小交互の波打ち状一連のデザインをなし，図８の伸縮用クロスリンク４ａは，これを短いＳ字バー材のリンクバー５ａとし，傾斜装飾リンク４ｂは，これを直線バー材のリンクバー５ｃと短いＳ字バー材のリンク５ａとして，各２条にして上下に４条の波打ち条一連のデザインをなすものとしてある。
【００１６】
図９乃至図１２のシャッター本体１は，上記傾斜装飾リンク４ｂとクロス装飾リンク４ｃを併用した例であり，図９は，その伸縮用クロスリンク４ａを直線バー材のリンクバー５ｃとし，傾斜装飾リンク４ｂ及びクロス装飾リンク４ｃをそれぞれ同一形状の短いＳ字バー材のリンクバー５ａとし，図１０は，その伸縮用クロスリンク４ａを同じく直線バー材のリンクバー５ｃとし，傾斜装飾リンク４ｂ及びクロス装飾リンク４ｃをそれぞれ同一形状の長い異長のＳ字バー材のリンク５ｂとし，図１１は伸縮用クロスリンク４ａを短いＳ字バー材のリンクバー５ａとし，傾斜装飾リンク４ｂ及びクロス装飾リンク４ｃをそれぞれ同一形状の直線バー材のリンクバー５ｃとし，図１１は，その伸縮用クロスリンク４ａを直線バー材のリンクバー５ｃとし，傾斜装飾リンク４ｂ及びクロス装飾リンク４ｃを同様にそれぞれ同一形状の直線バー材のリンクバー５ｃとし，それぞれ傾斜装飾リンク４ｂを設置した伸縮単位２間で，その傾斜方向を交互又は適宜数毎に違えて傾斜配置する一方，これらの間にクロス装飾リンク４ｃを設置するとともに傾斜装飾リンク４ｂとクロス装飾リンク４ｃの配置を多様化して，２条乃至３条の一連又は断続のデザインをなすものとしてある。
【００１７】
図１３のシャッター本体１は，上記伸縮用クロスリンク４ａと同一形状のクロス装飾リンク４ｃを用いた例であり，このときクロス装飾リンク４ｃは，これを設置した伸縮単位２間でその配置位置を伸縮単位２長手方向に偏位したものとしてあり，本例の伸縮用クロスリンク４ａ及びクロス装飾リンク４ｃは，直線バー材のリンクバー５ｃとし，クロス装飾リンク４ｃの配置を上記偏位することによって，これを５条のＸ字にして千鳥状のデザインをなすものとしてある。
【００１８】
以上に例示したとおり伸縮用クロスリンク４ａは，複数，本例において多数の伸縮単位２のリンクバー５を選択使用して，これを伸縮単位２の長手方向両端部にＸ字状に交差配置することによって，シャッター本体１幅方向に連続する菱形乃至円形の形状を呈するようにする一方，傾斜装飾リンク４ｂ又はクロス装飾リンク４ｃは，上記多数の伸縮単位２のリンクバー５を選択使用して，上記伸縮用クロスリンク４ａと異なる一方向傾斜，Ｖ字状の形状，逆Ｖ字状の形状，更に伸縮用クロスリンク４ａと異なる形状又は同一にするもその配置において異なる形状の各種形状を呈するようにし，これらを適宜に組合せることによって，各シャッター本体１のデザインの多様化を図ることが可能になる。
【００１９】
図示した例は以上のとおりとしたが，傾斜装飾リンクは，これを，伸縮単位の複数乃至多数の形状のリンクバーのうち，両端部の伸縮用クロスリンクと同一のリンクバー，異なるリンクバーをそれぞれ単一に使用すること，同一のリンクバー又は異なるリンクバーを問わずに複数使用すること，これらを各伸縮単位にそれぞれ設置し，また所定の伸縮単位に設置すること，これを設置した伸縮単位間でその傾斜方向を同一方向とし，交互とし，また適宜数毎に違えた方向とすること，更に配置位置を伸縮単位長手方向に同一の位置とし，また偏位した位置とすることの設置形態及びこれらを適宜に組合せた設置形態が可能であり，傾斜装飾リンクの一部に代えて設置するクロス装飾リンクは，これを，同じく両端部の伸縮用クロスリンクと同一のリンクバー，異なるリンクバーをそれぞれ単一に使用すること，同一のリンクバー又は異なるリンクバーを問わずに複数使用すること，これらを各伸縮単位にそれぞれ設置しまた所定の伸縮単位に設置すること，配置位置を伸縮単位長手方向に同一の位置とし，また偏位した位置とすることの設置形態及びこれらを適宜に組合せた設置形態が可能であり，傾斜装飾リンクに代えて設置するクロス装飾リンクは，そのリンクバーを両端部の伸縮用クロスリンクと同一のリンクバーを使用するものとする以外，その設置形態は上記と同様とすることができる。
【００２０】
更に複数乃至多数の形状から選択自在としたリンクバーを相互に異長とすること，リンクバーの形状を上記以外に中央に直交部を有する屈曲の直線バー材とすること，平行縦桟のヒンジをヒンジ金具によるものとすること等を含めて，本発明にあって，シャッター本体，その伸縮単位，平行桟，ヒンジ，ガイドレール，伸縮単位のリンク，伸縮用クロスリンク，傾斜装飾リンク，リンクバー，必要に応じて使用するクロス装飾リンクの各具体的形状，構造，材質，配置形態，これらの関係，これらに対する付加等の実施形態は，上記発明の要旨に反しない限り様々のものとすることができる。
【００２１】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したから，伸縮単位をヒンジ連結したシャッター本体を用いることによって，その各伸縮単位におけるリンクをその長手方向両端部の伸縮要素たるリンクとその中間の非伸縮要素たるリンクとに区分して，特に後者をシャッター本体の面における装飾要素とするようにするとともにこれら伸縮要素と非伸縮要素をなす伸縮単位のリンクを，適宜形状のバー材による複数の形状のリンクバーから選択的な組合せ使用によってそれぞれの機能を果すように伸縮単位に設置することによって，可及的容易且つ確実に多数のデザインを実現して，ユーザーによるデザイン選択の幅を増大して，例えば商店街における商店毎に異なるデザインとして商店の個性を発揮することができるようにした横引開閉用のシースルーデザインシャッターを提供することができ，請求項１に記載の発明は，両端部の伸縮要素の伸縮用クロスリンクと非伸縮要素の傾斜装飾リンクの組合せによるデザインのものとすることができ，請求項２乃至請求項６は，上記に加えて，それぞれ多様なデザインを実現する好ましいものとすることができ，請求項７に記載の発明は，同じく上記に加えて，装飾用のリンクの一部又は全部を伸縮要素とすることによって，それぞれ伸縮単位の伸縮を更に安定したものとするとともにデザインの多様化をなし得るものとすることができ，請求項８に記載の発明は，更にシャッター本体のデザインの多様化を可能とするものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 伸縮単位の多数のリンクバーとその伸縮単位への設置形態例を示す正面図である。
【図２】 シースルーシャッターの正面図である。
【図３】 シースルーシャッターの正面図である。
【図４】 シースルーシャッターの正面図である。
【図５】 シースルーシャッターの正面図である。
【図６】 シースルーシャッターの正面図である。
【図７】 シースルーシャッターの正面図である。
【図８】 シースルーシャッターの正面図である。
【図９】 シースルーシャッターの正面図である。
【図１０】 シースルーシャッターの正面図である。
【図１１】 シースルーシャッターの正面図である。
【図１２】 シースルーシャッターの正面図である。
【図１３】 シースルーシャッターの正面図である。
【図１４】 シースルーシャッターの横断面図である。
【図１５】 リンクによる伸縮単位の伸張状態を示す拡大正面図である。
【図１６】 リンクによる伸縮単位の縮小状態を示す拡大正面図である。
【符号の説明】
Ａ シースルーシャッター
１ シャッター本体
２ 伸縮単位
３ 平行縦桟
４ａ 伸縮用クロスリンク
４ｂ 傾斜装飾リンク
４ｃ クロス装飾リンク
５ リンクバー
６ ヒンジ
７ ガイドレール
５ 収納部
９ 湾曲部
Claims (8)
- 建物開口部正面の開口面と湾曲部を介して開口面幅方向端部で交差する収納部を備えた上吊横引用の対向する一対のガイドレールと，一対の平行縦桟と該一対の平行縦桟の間に介設したリンクとを備えてそれぞれ幅方向に伸縮自在とした伸縮単位の隣接する上記平行縦桟同士をヒンジ連結して上記ガイドレールに上吊することによって上記開口面と収納部間で各伸縮単位の独立した伸縮によって横引開閉を自在とした上吊横引用のシャッター本体と，上記伸縮単位のリンクを，直線バー材，Ｓ字バー材，屈曲バー材等の複数の形状のリンクバーから選択自在とし，該複数の形状のリンクバーうち各同一形状にして一対のリンクバーを交差使用してその交差位置固定にして一対うち一方の平行縦桟に対して固定，他方の平行縦桟に対してスライド自在とすることによって該一対の平行縦桟長手方向上下両端部に設置した伸縮用クロスリンクと，上記複数の形状のリンクバーうち単一のリンクバーを同じく一対のうち一方の平行縦桟に対して固定，他方の平行縦桟に対してスライド自在とすることによって該一対の平行縦桟の上記伸縮用クロスリンク間の中間に傾斜配置して設置した上記伸縮用クロスリンクと異なる形状の傾斜装飾リンクとによって構成してなることを特徴とする上吊横引開閉のシースルーデザインシャッター。
- 上記傾斜装飾リンクを，上記複数の形状のうち上記両端部の伸縮用クロスリンクと異なる形状のリンクバーを使用して各伸縮単位又は所定の伸縮単位に傾斜配置してなることを特徴とする請求項１に記載の上吊横引のシースルーデザインシャッター。
- 上記傾斜装飾リンクを，上記複数の形状のうち上記両端部の伸縮用クロスリンクと同一形状のリンクバーを使用して各伸縮単位又は所定の伸縮単位に傾斜配置してなることを特徴とする請求項１に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッター。
- 上記傾斜装飾リンクを，複数の形状のうち異なる複数の形状のリンクバーを使用して各伸縮単位又は所定の伸縮単位に傾斜配置してなることを特徴とする請求項１に記載の上吊横引開閉のシースルーシャッター。
- 上記傾斜装飾リンクを，これを設置した伸縮単位間でその傾斜方向を交互又は適宜数毎に違えて傾斜配置してなることを特徴とする請求項１，２，３又は４に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッター。
- 上記傾斜装飾リンクを，これを設置した伸縮単位間でその配置位置を伸縮単位長手方向に偏位してなることを特徴とする請求項１，２，３，４又は５に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッター。
- 上記傾斜装飾リンクの一部に代えて，上記複数の形状のうち上記両端部の伸縮用クロスリンクと異なる形状又は同一形状のリンクバーを一対使用して両端部の伸縮用クロスリンクと異なる形状にクロス配置したクロス装飾リンクを用い，傾斜装飾リンクとクロス装飾リンクを併用してなることを特徴とする請求項１，２，３，４，５又は６に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッター。
- 上記複数の形状から選択自在としたリンクバーを，相互に異長とし又は特定の形状のものについて他のリンクバーに対して異長としてなることを特徴とする請求項１，２，３，４，５又は６に記載の上吊横引開閉のシースルーデザインシャッター。
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