JP4337375B2 - 情報配信サーバ、受信端末、情報配信システム、予約端末、および予約サーバ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】
従来、無線LANやDSRC(Dedicated Short Range Communications)等の無線通信技術を用いて車両に情報を配信するというサービスが検討されている。
【0003】
これら無線LANやDSRCにおいて、1つの無線セル内で複数の車両がサービスを受ける場合は、サービスの数だけ伝送のセッションを設ける必要があり、無線伝送路の利用効率が低下する。
【0004】
これらの問題を解決する技術が特許文献1に開示されている。この技術は、データ集合としての入力ファイルから、相互に独立した情報を有する一連の断片データとしてのメタパケットを出力する。図23に、入力ファイルと生成されるメタパケットとの関係を示す。なお、以下の説明は特許文献1からの引用ではなく、本発明者が技術的検討を元に数式を使って表現しなおしたものである。入力ファイル51を単位データ長のソースパケットs0、s1…、sn ー 1に分割し、それらソースパケットから成るn個の成分を有するベクトルに、n+k行n列の符号化行列を乗算する(n、kは自然数)。この乗算によって得られるベクトルのn+k個の成分が、それぞれメタパケットである。
【0005】
符号化行列は、この行列から任意の(1+α)n行を抜き出した(1+α)n行n列の行列が正則になるように作られている。また、αは1より十分小さいものとなっている。従って、メタパケットを必要な数だけ、すなわち(1+α)n個だけ取得すれば、符号化行列から取得したメタパケットに対応する行を抜き出した(1+α)n行n列の行列の逆行列を、取得したメタパケットから成るベクトルに乗算することで、ソースパケットs0、s1…、sn-1から成るベクトル、すなわち入力ファイルが復元できる。図24に、取得したメタパケットから元の入力ファイルを復元する方法の概念図を示す。
【0006】
この技術を無線LANやDSRCで用い、無線セル内にメタパケットを連続して送信しておけば、この無線セルを出入りする車両に情報を一斉配信することができる。すなわち、無線セルに入った車両は、送信されてくるメタパケットの受信を、必要個数たまるまで繰り返す。必要個数たまればそれに基づいて元のファイルを復元できる。上記した様に、必要個数さえ揃っていれば受信するメタパケットは任意でよいので、サービス提供側とサービス受信側との間でサービス開始のタイミングを合わせる必要がない。したがって、複数の車両が異なるタイミングで無線セルに出入りしようと、メタパケットを必要数取得できた時点で各車両は受信を完了することができるので、個々にセッションを設ける必要がない。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−189665号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際に車両に対して情報配信サービスを行う場合には、1つの無線セル内の全車両に同一のファイルを配信することが最適であるとは限らず、車両の走行速度等の状況によって配信すべき情報が異なる場合が多い。
【0009】
また、複数のユーザへの配信時に同一の送信経路を用いるため、特定のユーザのみに配信すべきデータは、他のユーザが傍受できないような工夫を施す必要がある。
【0010】
上記したメタパケットの技術を用いてこれらの状況に対処する手段は、特許文献1には開示されていない。
【0011】
上記点に鑑み、本発明は、必要な数だけ取得すれば符号化行列に基づいて元のデータ集合を復元できる断片データを用いて、車両の状況にふさわしい情報配信を行うことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、複数のデータ集合の各々について符号化行列を用い、必要な数だけ取得すれば前記符号化行列に基づいて元のデータ集合を復元できる断片データを生成する断片データ生成手段(103、105、107)と、前記断片データ生成手段が生成した断片データに、その断片データによって復元されるデータ集合に対応付けられた識別符号を付与する符号付与手段(109)と、前記符号付与手段が前記識別符号を付与した断片データを、同一の送信経路に送出させる送出制御手段(150)と、を備え、前記送出制御手段は、前記符号付与手段が前記識別符号を付与した断片データを、前記断片データの元となるデータ集合毎に、前記送信経路に同一の頻度で送出させ、前記断片データ生成手段が断片データを生成する元の複数のデータ集合は、ダイジェスト情報から成るデータ集合と、前記ダイジェスト情報と同一のカテゴリに属する詳細情報から成るデータ集合と、を有し、前記ダイジェスト情報から成るデータ集合は、前記詳細情報から成るデータ集合よりもサイズが小さいことを特徴とする情報配信サーバである。
【0013】
これによって、複数のデータ集合の各々について符号化行列を用い、必要な数だけ取得すればこの符号化行列に基づいて元のデータ集合を復元できる断片データを生成する情報配信において、断片データに、その断片データによって復元されるデータ集合毎に異なる識別符号が付されるので、受信側では断片データがどのデータ集合を復元するものであるかを区別して受信することができる。また複数のデータ集合を元とするメタパケットが同一の送信経路に送出されるので、データ量の多いデータ集合の受信にかかる時間は大きくなり、データ量の少ないデータ集合の受信にかかる時間は小さくなる。したがって、車両の走行速度等の状況にふさわしい情報配信を行うことができる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報配信サーバにおいて、前記断片データ生成手段は、生成した断片データの送信順序を乱数表を用いて入れ替えることを特徴とする。
【0016】
なお、乱数表を用いたものとその効果において同一視できるような実質1対1対応の乱数生成規則(例えば乱数列)を用いた場合も「乱数表を用いた」の概念に含まれる。
【0018】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の情報配信サーバにおいて、前記断片データ生成手段が断片データを生成する元の複数のデータ集合は、緊急情報から成るデータ集合を有し、前記緊急情報は、ダイジェスト情報の一種であり、前記符号付与手段は、前記断片データ生成手段が前記緊急情報から成るデータ集合から生成した断片データに、緊急情報である旨の所定の識別符号を付与することを特徴とする。
【0019】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の情報配信サーバから送信される断片化データを受信する受信手段(35)と、前記受信手段が受信した断片化データを、前記断片化データに付与された前記識別符号に基づいて区別し、前記符号化行列に基づいて前記データ集合を復元する復元手段(41、42)と、自己の移動速度を検出する速度検出手段(810)を備え、前記受信手段は、前記速度検出手段が検出した移動速度が所定の速度より高いとき、当該情報配信サーバから、前記ダイジェスト情報からなるデータ集合を元に生成された断片データを受信し、前記移動速度が前記所定の速度より低いとき、当該情報配信サーバから、前記詳細情報から成るデータ集合を元に生成された断片データを受信することを特徴とする車載用の受信端末である。
【0020】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の受信端末において、前記復元手段は、前記受信手段が請求項2に記載の情報配信サーバから受信した断片化データから、前記符号化行列および前記乱数表に基づいて前記データ集合を復元することを特徴とする。
【0023】
また、請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の受信端末において、前記受信手段は、請求項5に記載の情報配信サーバから、緊急情報である旨の所定の識別符号が付与された断片データを優先して受信することを特徴とする。
【0024】
また、請求項7に記載の発明は、情報配信サーバ(1)および受信端末(3)を備えた情報配信システムであって、前記情報配信サーバは、複数のデータ集合の各々について符号化行列を用い、必要な数だけ取得すれば前記符号化行列に基づいて元のデータ集合を復元できる断片データを生成する断片データ生成手段(103、105、107)と、前記断片データ生成手段が生成した断片データに、その断片データによって復元されるデータ集合に対応付けられた識別符号を付与する符号付与手段(109)と、前記符号付与手段が前記識別符号を付与した断片データを、同一の送信経路に送出させる送出制御手段(150)と、を備え、
前記受信端末は、前記情報配信サーバから送信される断片化データを受信する受信手段(35)と、前記受信手段が受信した断片化データを、前記断片化データに付与された前記識別符号に基づいて区別し、前記符号化行列に基づいて前記データ集合を復元する復元手段(41、42)と、を備え、前記情報配信サーバの前記送出制御手段は、前記符号付与手段が前記識別符号を付与した断片データを、前記断片データの元となるデータ集合毎に、前記送信経路に同一の頻度で送出させ、
前記情報配信サーバの前記断片データ生成手段が断片データを生成する元の複数のデータ集合は、ダイジェスト情報から成るデータ集合と、前記ダイジェスト情報と同一のカテゴリに属する詳細情報から成るデータ集合と、を有し、前記ダイジェスト情報から成るデータ集合は、前記詳細情報から成るデータ集合よりもサイズが小さく、前記受信端末の前記受信手段は、前記情報配信サーバから、前記ダイジェスト情報から成るデータ集合を元に生成された断片データと、前記ダイジェスト情報と同一のカテゴリに属する詳細情報から成るデータ集合を元に生成された断片データの双方を受信することを特徴とする情報配信システムである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の情報配信システムにおいて、前記断片データ生成手段は、生成した断片データの送信順序を乱数表を用いて入れ替え、前記復元手段は、前記符号化行列および前記乱数表に基づいて前記データ集合を復元することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の情報配信システムにおいて、前記断片データ生成手段が断片データを生成する元の複数のデータ集合は、緊急情報から成るデータ集合を有し、前記緊急情報は、ダイジェスト情報の一種であり、前記符号付与手段は、前記断片データ生成手段が前記緊急情報から成るデータ集合から生成した断片データに、緊急情報である旨の所定の識別符号を付与し、前記受信手段は、前記情報配信サーバから、緊急情報である旨の所定の識別符号が付与された断片データを優先して受信することを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項7ないし9のいずれか1つに記載の情報配信システムにおいて、前記受信端末は、車両に搭載されるものであり、前記受信端末は、自己の移動速度を検出する速度検出手段(810)を備え、前記受信手段は、前記速度検出手段が検出した移動速度が所定の速度より高いとき、前記情報配信サーバから、前記ダイジェスト情報からなるデータ集合を元に生成された断片データを受信し、前記移動速度が前記所定の速度より低いとき、前記詳細情報から成るデータ集合を元に生成された断片データを受信することを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る情報配信システムの全体図を示す。本実施形態の情報配信システムは、情報配信サーバとしてのメタパケットサーバ1が、メタパケット技術を用いてファイルから生成されるメタパケットを無線セル4に送出する。そして車両2に搭載される受信端末3は、車両2が無線セル4を通過する際に当該メタパケットを受信し、受信したメタパケットの数が必要な数になった時点で元のファイルを復元する。
【0037】
メタパケットサーバ1は、CPU11、HDD12、RAM13、ROM14、送信機15、およびアンテナ16を備えている。
【0038】
CPU11は、ROM14からプログラムを読み出して実行し、そのプログラムに記述された処理内容に基づいて動作し、その動作において、適宜HDD(ハードディスクドライブ)12、RAM13、およびROM14からデータを読み出し、またHDD12およびRAM13にデータを書き込む。またCPU11は、その動作中に必要に応じて送信機15にデータを出力する。
【0039】
送信機15は、CPU11から入力されたデータに対して変調、D/A変換、増幅等の処理を行い、その処理された後の信号をアンテナ16に出力する。
【0040】
アンテナ16は、送信機15から入力された信号を無線信号として無線セル4の範囲内に放射する。
【0041】
なお、送信機15およびアンテナ16は、メタパケットサーバ1の外部にあり、インターネット、専用回線等のネットワークを介してメタパケットサーバ1と接続されていてもよい。
【0042】
以下、CPU11の実行する処理について説明する。CPU11は、メタパケットサーバ1の動作中、HDD12に保存されているデータ集合としてのファイルのうち、車両2に配信するようにあらかじめ定められているファイルを、例えばHDD12に保存されたファイルリストを参照することで検出する。そして、それら検出したファイル毎に、当該ファイルについてメタパケット化処理を行うプロセスを生成する。
【0043】
図2に、各ファイル毎に生成されるメタパケット化処理の構成を示す。この図におけるステップ101〜109が上記したあらかじめ配信するよう定められているファイルの1つであるファイル0についてのメタパケット化処理プロセスを構成し、またステップ111〜119がファイル1についての同様なメタパケット化処理プロセスを構成する。これらのプロセスは、例えばROM14から読み出されたプログラム中の1つのクラスから生成される複数のインスタンスとして実現することができる。
【0044】
以下、メタパケット化処理のプロセスについて、ステップ101〜109を例に説明する。まずステップ101では、HDD12からファイル0の読み出し処理を行う。ファイルの特定は、例えばこのプロセスが生成されるときに渡される引数によって行われる。
【0045】
次にステップ103で、読み出したファイルの分割・符号化を行い、ステップ105で、生成したメタパケットをスクランブルし、ステップ107で、複数のメタパケットを1つのUDPパケットにまとめるパケット化を行い、ステップ109でファイルID付加の処理を行う。ファイルIDとは、ファイル毎に対応付けられた識別符号である。
【0046】
この分割・符号化からファイルID付加までの処理の概念図を図3に示す。まずステップ103におけるファイル分割とは、図3の上段に示す様に、ヘッダ長、ファイル名、ファイル長の情報、ファイル本体からなるファイルfを長さの等しいn個のソースパケットs0、s1…、sn ー 1に分割する。
【0047】
またステップ103におけるファイル符号化とは、この等分割されたデータs0、s1…、sn ー 1から成るn成分ベクトルに、n+k行n列の符号化行列を乗算する(n、kは自然数)。この乗算によって得られるベクトルのn+k個の成分それぞれがメタパケットc0、c1…、c2n ー 1である。なお、符号化行列とソースパケットから成るベクトルとの乗算において、行列、ベクトルの各要素間の演算については、各要素が2のガロア体GF(2)の元であるとする。具体的には、ソースパケットと符号化行列の要素はいずれも2進数であり、要素間の積がAND演算、和がXOR演算であるとする。
【0048】
本実施形態においては、符号化行列としてTornado符号を用いる。Tornado符号を用いる場合、k=nとなり、2n個のメタパケットの内訳は、c0、…、cn ー 1がそれぞれs0、…、sn ー 1までと同等であり、cn+1、…、c2n-1までがそれぞれs0、…、sn ー 1のパリティ情報となっている。なお、ここで用いる符号化行列としては、予めHDD12に保存されたものを用いる。
【0049】
なお、Tornado符号を用いた符号化では、情報の復元に必要なメタパケットの個数が、何番目のメタパケットを取得するかにより若干変動する。このため、上記のようにして生成されたメタパケットの順序を入れ替えずに送出すると、メタパケットの受信側の受信タイミングにより、復元が早く終了する場合とそうでない場合との差が激しくなる場合がある。
【0050】
そこで、本実施形態ではステップ105においてメタパケットc0、c1…の順序を入れ替えるスクランブルを行う。スクランブルは、予めHDD12に保存されている乱数表(乱数列)に基づいて行う。図4に、この乱数表の例を示す。この乱数表は、0〜n+k−1の範囲の値(メタパケットの添字の番号;以下メタパケットの番号と記す)から0〜n+k−1の範囲の値(送信順序)への1対1写像を実現する、概ねランダムな写像の表である。すなわち、生成された時点でj番目(1≦j≦n+k)のメタパケットであるcj-1は、この乱数表中でメタパケットの番号j−1に対応する送信順序の値に1を加えた順番に入れ替えられる。このように乱数表を用いてスクランブルすることで、受信のタイミングによらず復号に要する計算処理量が平均化される。
【0051】
またステップ107のUDPパケット化においては、スクランブルされたメタパケットを、1つのUDPパケットuに複数格納する。このとき、メタパケットを格納する方法として2つ考えられる。
【0052】
1つは各メタパケットにそれぞれが何番目に生成されたメタパケットであるか、すなわちどの番号のメタパケットであるかを示すヘッダを付加した上で、UDPパケットに格納する方法である(図5参照)。この場合、個々のメタパケットのヘッダだけを見れば、それがどの番号のメタパケットであるかを判定できる。ただし、ヘッダの分だけUDPパケットに格納する情報量が増加してしまい、伝送効率が低下する。
【0053】
もう1つは、個々のメタパケットに上記のヘッダを付けないでUDPパケットに格納し、UDPパケットのヘッダに、UDPパケットの生成順であるUDPパケット通し番号を付加する方法である。この場合、ヘッダは複数のメタパケットをまとめて格納したUDPパケット毎に付加すればよいため、情報量の増加は最小限に抑えられ、伝送の効率を高めることができる。ただしこの場合、UDPパケットだけでは、格納されたメタパケットがどの番号のものであるかを特定することができないので、受信側でもメタパケットサーバ1が用いた乱数表と同じものを有する必要がある。この場合のファイルの復元については後述する。本実施形態においては、この後者の方法を用いる。
【0054】
このような処理によって、ファイル0を元にしたメタパケットが生成される。
【0055】
以上のようなメタパケット化処理の各プロセスによって、それぞれのファイルを元とするメタパケットが生成される。この方法で生成されたUDPパケットは、図3の下段のような構成となる。この際、1つのUDPパケット内のメタパケットの数は、UDPパケットが予め定められたMTU(Max Transfer Unit)を超えない範囲でなるべく多くする。これによって、情報伝達の効率を高くすることができる。
【0056】
またステップ109のファイルID付加については、図3の下段のUDPパケットuの様に、UDPパケット毎にヘッダにファイルIDを付加する。本実施形態におけるファイルの種別とファイルIDとの対応関係を図6に示す。メタパケットサーバ1が送出するファイルは、時事ニュース、スポーツ、渋滞情報、天気予報等の複数のカテゴリに区分けされており、それぞれのカテゴリについてダイジェスト情報である音声ファイル、および詳細情報である画像ファイルが設けられている。ファイルIDは2桁の10進数であり、各カテゴリの音声ファイル、画像ファイルのファイルIDは、10の位の値が同じとなっている。このように、同カテゴリの音声ファイル、画像ファイルのファイルIDを同じくすることで、カテゴリ間の区分けを実現している。
【0057】
それぞれのファイルから生成されたメタパケットは、上記したメタパケット化処理とは別のプロセスである送信タイミング制御処理150によって、同一密度で送出される。すなわち、送信タイミング制御処理150は、メタパケットを、メタパケットの元となるファイル毎に、送信機15にほぼ同一の頻度で送出させるための処理を行う。例えば、図6に示すような8種類のファイルがメタパケットサーバ1から配信される場合は、一定時間中にメタパケットサーバ1から送出されるメタパケットのうち、個々のファイルを元とするメタパケットの出現確率はそれぞれ1/8づつとなるように送信タイミング制御処理150が処理を行う。
【0058】
この送信タイミング制御処理150は、例えば各メタパケット化処理の実行タイミングを等しいプライオリティで管理するタスクスケジューリング処理として実現することができる。あるいは、各メタパケット化処理からメタパケットを受け取り、受け取ったメタパケットを、それぞれの頻度がほぼ同一になるような順序で送信機15に出力する処理としても実現することができる。
【0059】
送信機15に出力されたメタパケットは、アンテナ16から無線セル4に送出される。
【0060】
図7に、本実施形態における受信端末3の構成を示す。受信端末3は、CPU31、HDD32、RAM33、ROM34、受信機35、アンテナ36、入力装置37、および表示装置38を備えている。
【0061】
入力装置37は、ボタン、タッチパネル、スイッチ等を備え、これらへのユーザの操作に基づいた信号をCPU31に出力する。
【0062】
表示装置38は、CPU31からの画像信号の入力に基づいて画像や文字を表示するディスプレイ、およびCPU31からの音声信号の入力に基づいて音声を出力するスピーカから成る。
【0063】
CPU31は、ROM34からプログラムを読み出して実行し、そのプログラムに記述された処理内容に基づいて動作し、その動作において、適宜HDD32、RAM33、およびROM34から情報を読み出し、またHDD32およびRAM33に情報を書き込む。またCPU31は、その動作中に適宜受信機35と信号の授受を行い、表示装置38に画像信号、音声信号を出力し、また入力装置37から信号を入力される。
【0064】
以下、CPU31の動作について説明する。受信端末3に電力が供給されている際に、ユーザによる情報配信を受ける旨の操作を入力装置37に対して行うと、入力装置37からCPU31にその旨の信号が出力され、CPU31はこの信号入力に基づいて図8に記載の処理を開始する。
【0065】
まずステップ605では、ユーザに受信したいカテゴリの選択を促す表示を行わせるための画像信号、音声信号を表示装置38に出力し、入力装置37からユーザの入力に基づく入力を受け付ける。
【0066】
ユーザによる受信したいカテゴリの選択に対応する信号の入力が入力装置37からあると、処理はステップ610に進み、この入力に対応するカテゴリのファイルID、乱数表、符号化行列を決定する。例えばカテゴリが渋滞情報の場合はIDが30、31となり、乱数表はこれに対応する乱数表R31、R32となり、符号化行列もこれに対応する符号化行列E31、E32となる。
【0067】
次に、ステップ615では、当該ジャンルのメタパケットの受信処理のプロセスが生成されていなければ、これを新たに生成する。
【0068】
そして、ステップ620では、音声受信が完了したか否かを、上記したプロセスに問い合わせることで判定する。完了していれば、処理はステップ625に進み、音声受信完了直後の場合のみ、音声再生のプロセスを生成し、処理はステップ630に進む。なお、音声受信完了直後であるとは、ステップ615で生成した受信処理のプロセスが、前回のこのステップ620の処理の時点において必要な数のメタパケットを受信し終えており、かつ今回のこのステップ620の処理の時点においてその受信が終わっている場合のことをいう。
【0069】
音声受信が完了していない場合は、処理はステップ630に進み、画像受信が完了したか否かを、上記したプロセスに問い合わせることで判定する。完了していなければ処理はステップ615に戻る。
【0070】
画像受信が完了していれば、処理はステップ635に進み、音声再生中か否かを、音声再生用のプロセスが実行されているか否かで判定する。音声再生中でなければ、処理はステップ645に進み、受信が完了した画像の再生のためのプロセスを生成し、その後処理は終了する。音声再生中であれば、処理はステップ640に進み、画像受信が完了したことをユーザに通知して、ユーザの意志による画像の再生をするかどうかの決定を促すために、その旨の画像信号、音声信号を表示装置38に出力する。そして処理は終了する。
【0071】
図9に、図8のステップ615において生成されるメタパケットの受信処理、およびステップ625、645において生成される音声、画像の再生処理のプロセスの構成を示す。
【0072】
ステップ615において生成されるプロセスは、図9のステップ705、710、715の処理をこの順に繰り返す処理を行うパケット振り分けプロセス40である。ステップ705では、受信機35が受信したメタパケットを含むUDPパケットの入力を受ける。そしてステップ710では、受けたUDPパケットからファイルIDを読み取る。すなわち、ファイルIDの情報を抽出する。
【0073】
そしてステップ715では、抽出したファイルIDがステップ610でセットされたファイルIDならば、そのファイルIDに対応する復号処理プロセスが生成されていなければ生成し、当該復号処理プロセスにファイルIDを渡す。
【0074】
ステップ715で生成され、またはUDPパケットが渡された復号処理プロセスとしては、音声復号処理プロセス41および画像復号処理プロセス42がある。
【0075】
音声復号処理プロセス41は、ステップ720で、パケット振り分けプロセス40が受信したUDPパケットのうち、パケット振り分けプロセス40から渡されたファイルIDを有するUDPパケットを順次取り出す。そして受け取ったメタパケットの数が必要な数に達したら、処理はステップ725に進む。必要な数は、あらかじめ設定されるものであり、用いられる符号化行列の種類によって決まる。例えばTornado符号の場合、ソースパケットの数に(1+α)を乗じた数が必要な数となり、αは0.05以上となる。なお、αは冗長度と呼ばれる指数である。
【0076】
ステップ725では、あらかじめHDD32に格納されている複数の乱数表のうちから、図8のステップ610で決定された音声ファイル用のファイルID(例では30)に対応する乱数表Rx0(例では乱数表R30)を読み出す。ファイルIDと乱数表との対応は、メタパケットサーバ1と受信端末3とであらかじめ統一されて定められており、受信端末3はこの対応関係の情報をプログラム中に有している。そして、この乱数表Rx0に基づいて個々のメタパケットの番号を特定する。具体的には、UDPパケットに含まれるUDPパケット通し番号と、そのUDPパケット中のメタパケットの順番から、個々のメタパケットの送信された順番を特定し、この順番に対応するメタパケット番号を乱数表Rx0から検索し、検索した値を当該メタパケットの番号とする。そして、この番号の小さい順にメタパケットを並び替える。
【0077】
そしてステップ730で、符号化行列Ex0を用いてファイルの復元を行う。具体的には、あらかじめHDD32に格納されている複数の符号化行列のうちから、図8のステップ610で決定された音声ファイル用のファイルID(例では30)に対応する符号化行列Ex0(例では乱数表E30)を読み出す。ファイルIDと符号化行列との対応は、乱数表と同様メタパケットサーバ1と受信端末3とであらかじめ統一されて定められており、受信端末3はこの対応関係の情報をプログラム中に有している。そして、この符号化行列Ex0から、ステップ725で特定した各メタパケットの番号に対応する行を抽出し、その抽出した行からなる行列の逆行列を、ステップ720で並び替えたメタパケットから成る行ベクトルに掛ける。これによって生成されたベクトルの個々の成分を順に繋ぎ合わせたものが、元のファイルである。このようにして、元のファイルが復元される。
【0078】
そして、ステップ735で復元したファイルをHDD12に保存する。
【0079】
また、画像復号処理プロセス42は、デスクランブル処理(ステップ745)において受信した画像ファイルに対応する乱数表Rx1を用い、また復号・ファイル復元処理(ステップ750)に符号化行列Ex1を用いること以外は、音声復号処理プロセス41と同等の処理を行い、それによって画像ファイルがHDD32に保存される。
【0080】
また、図8のステップ625およびステップ645において生成されるプロセスである再生プログラム43は、音声復号処理プロセス41、画像復号処理プロセス42等の復号処理プロセスによってHDD32に保存された音声・画像ファイルを読み出して、それを音声信号、画像信号として表示装置38に出力する。
【0081】
以上のような情報配信システムによって、音声データの様なファイルサイズの比較的小さいダイジェスト情報と、画像データの様なファイルサイズの比較的大きい詳細情報とを、メタパケットサーバ1がそれぞれに異なるIDを付して同じ伝送経路としての無線セルにメタパケットとして送出するので、受信端末3がこのIDを用いて復号する複数のファイルを区別して受信、復号することができる。
【0082】
また、受信端末3では、ファイルサイズの小さい音声データは短時間で受信を完了し、ファイルサイズの大きい画像データは受信完了に長時間かかる。したがって、受信端末3を搭載する車両の速度が速く、この車両の無線セル内における滞在時間が短い場合は、音声のみが受信可能となるが、車両のユーザにとっては、走行時は画像を見る余裕はなく音声を聞ければ十分であると言える。また、渋滞等でこの車両の速度が遅い場合は、車両のユーザは画像を見る余裕ができるが、この場合は無線セル内における滞在時間が長く、受信端末3は音声のみならず画像も受信可能となる。したがって、同一の送信経路に長さの異なる複数のコンテンツを配信することにより、車両の速度にふさわしい情報配信を行うことができる。
【0083】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態としての情報配信システムについて説明する。本実施形態の情報配信システムは、メタパケットサーバ1および1つ以上の受信端末3から成り、メタパケットサーバ1の構成、作動は第1実施形態と同等である。また、受信端末3のハードウェア構成は図7に示した第1実施形態の受信端末3の構成に加え、車両に搭載された図示しない車速センサから車速パルス信号をCPU31が受信するようになっている。本実施形態における受信端末3は、後述するように、この車速センサを用い、車両の走行速度(移動速度)に基づいて受信するファイルをダイジェスト情報とするか詳細情報とするかを決定するようになっている。
【0084】
本実施形態における受信端末3のCPU31は、受信端末3に電力が供給されている際に、ユーザによる情報配信を受ける旨の操作を入力装置37に対して行うと、入力装置37からCPU31にその旨の信号が出力され、CPU31はこの信号入力に基づいて図10に記載の処理を開始する。
【0085】
まずステップ805で、図8のステップ605と同様、ユーザに受信したいカテゴリの選択を促す表示を行わせるための画像信号、音声信号を表示装置38に出力し、入力装置37からユーザの選択操作に基づく入力を受け付ける。
【0086】
そしてステップ810で、入力される車速パルス信号に基づいて、当該車両の車速を検出する。
【0087】
次にステップ820で、車速が既定の基準値以上であるか否かを判定する。既定の基準値は、予めHDD32に記録されている。
【0088】
車速が基準値以上なら、ステップ825で音声のIDを設定する。具体的には、ステップ805で選択されたカテゴリの音声のファイルIDおよびこれに対応する乱数表、符号化行列を特定する。
【0089】
また、車速が基準値以下ならステップ830で画像のIDを設定する。具体的には、ステップ805で選択されたカテゴリの画像のファイルID、およびこれに対応する乱数表、符号化行列を特定する。
【0090】
ステップ825または830の後、処理はステップ835で、当該ジャンルのメタパケットの受信処理のプロセスが生成されていなければ、これを新たに生成する。
【0091】
そしてステップ840で、受信が完了したか否かを、上記したプロセスに問い合わせることで判定する。完了していなければ処理はステップ835に戻り、完了していれば処理はステップ845に進み、受信した音声または画像の再生処理のプロセスを生成する。
【0092】
図11に、図10のステップ835において生成されるメタパケットの受信処理、およびステップ845において生成される音声、画像の再生処理のプロセスの構成を示す。
【0093】
ステップ835において生成される受信処理のプロセスは、図11のステップ905〜935の処理を行う。ステップ905では、受信機35が受信したメタパケットを含むUDPパケットの入力を受ける。そしてステップ910では、受けたUDPパケットからファイルIDを読み取る。すなわち、ファイルIDの情報を抽出する。
【0094】
そしてステップ920で、抽出したIDがステップ825または830で特定したIDと同じなら、そのUDPパケットからメタパケットを取り出し、そのメタパケットをステップ925の処理に渡す。ステップ925の処理は、ステップ920の処理から受け取ったメタパケットの数が必要な数に達したら、HDD32に格納されている、当該IDに対応する乱数表Rx0を読み出し、この乱数列に基づいて、図9のステップ725、745と同様に、個々のメタパケットの番号を特定する。そしてステップ930では、符号化行列Ex0を用いて、図9のステップ730、750と同様に、メタパケットからファイルの復元を行う。そしてステップ935で、復元したファイルをHDD12に保存する。
【0095】
ステップ845において生成されるプロセスである再生プログラム45は、上記した受信処理プロセスによってHDD32に保存された音声・画像ファイルを読み出して、それを音声信号、画像信号として表示装置38に出力する。
【0096】
以上のような情報配信システムの作動によって、音声データの様なファイルサイズの比較的小さいダイジェスト情報と、画像データの様なファイルサイズの比較的大きい詳細情報とを、メタパケットサーバ1がそれぞれに異なるIDを付して同じ無線セルという伝送経路にメタパケットとして送出するので、受信端末3がこのIDを用いて復号する複数のファイルを区別して受信、復号することができる。
【0097】
また、受信端末3では、車速が基準値以上のときはファイルサイズの比較的小さい音声データを受信し、基準値未満のときはファイルサイズの比較的大きい画像データを受信する。したがって、受信端末3を搭載する車両の速度が速く、この車両の無線セル内における滞在時間が短い場合は、音声のみが受信可能となるが、車両のユーザにとっては、高速走行時は画像を見る余裕はなく音声を聞ければ十分であると言える。また、渋滞等でこの車両の速度が遅い場合は、車両のユーザは画像を見る余裕ができるが、この場合は無線セル内における滞在時間が長く、受信端末3は音声のみならず画像も受信可能となる。したがって、同一の送信経路に長さの異なる複数のコンテンツを配信することにより、車両の速度にふさわしい情報配信を行うことができる。
【0098】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態としての情報配信システムについて説明する。本実施形態の情報配信システムは、メタパケットサーバ1および1つ以上の受信端末3から成り、メタパケットサーバ1の構成、作動は第1実施形態と同等である。ただし、本実施形態においては、メタパケットサーバ1が送出するファイルのカテゴリに、緊急情報が付加されている。図12の表に、本実施形態におけるファイルの種別とファイルIDとの対応関係を示す。この表のように、緊急情報カテゴリとして送出されるファイルは、ファイルID90の、緊急情報の音声ファイルのみである。緊急情報とは、事故情報、災害情報等、車両の乗員に緊急に伝えることが望ましい情報である。メタパケットサーバ1は、緊急情報がある場合にのみ、このID90のファイルのメタパケットを送出する。
【0099】
受信端末3のハードウェア構成は図7に示した第1実施形態の受信端末3の構成と同等である。本実施形態においては、受信端末3は、ファイルIDが90のメタパケットがメタパケットサーバ1から送出されているときは、他のファイルを受信していてもそれを一旦停止し、この緊急情報の受信を行うようになっている。
【0100】
このための受信端末3のCPU31が実行する処理について図13に示す。この図中のステップ305、310はそれぞれ、図9に示したCPU31の処理のステップ705、710と同等である。
【0101】
ステップ315では、ステップ715に示したファイルIDの判定に加え、受信したUDPパケットにファイルIDが緊急情報を示す90のものがあるか、すなわちメタパケットサーバ1が緊急情報ファイルの送出を行っているかを判定する。緊急情報を示すファイルIDのUDPパケットを受信していなければ、図6の音声復号処理プロセス41として示されたステップ720、725、730、735の処理のそれぞれと同等な処理としてステップ320、325、330、335の処理を行う。
【0102】
緊急情報を示すファイルIDのUDPパケットを受信していなければ、ブロック初期化モジュール350のプロセスを生成する。このブロック初期化モジュールは、ステップ320〜350で行われている処理を一旦初期化する。すなわち、それまでに蓄積されたメタパケットを破棄させる。そして、ステップ320で符号データ取り出しのために用いるファイルID、ステップ325で読み出す乱数列Rx0、ステップ330で読み出す符号化行列Ex0の内容を、その内容が保持されているRAM33の領域を書き換えることによって変更する。この処理によって、ステップ320〜335の処理は、強制的に緊急情報ファイルを受信して復元することになる。
【0103】
このようにすることで、例えば配信している場所の近くで事故が発生し、道路が不通になったなど、緊急の情報を配信したい場合には、送信側は一般情報(緊急情報でない情報)の配信を停止し、緊急情報のIDを付けた情報のみを送信する。受信側は、UDPパケットに緊急情報のIDが含まれるものを検出すると、これまで受信・復号していた処理を一旦初期化し、緊急情報用のファイルID、乱数表Rx0’、符号化行列Ex0’を用いて情報受信を再開する。これによって、第1実施形態の効果に加え、緊急性の高い情報を確実に伝達することができる。
【0104】
(第4実施形態)
図14に、本発明の第4実施形態に係る情報配信システムの全体図を示す。この情報配信システムは、メタパケットサーバ1、受信端末3、予約サーバ8および予約端末9から成る。
【0105】
メタパケットサーバ1は、第1実施形態において図1に示したハードウェア構成に加え、予約サーバ8と通信するためのアンテナおよび送受信機を備えている。
【0106】
受信端末3は車両に搭載され、第1実施形態において図7に示したハードウェア構成に加え、予約端末9と通信を行うための有線または無線の通信装置を備えている。
【0107】
予約サーバ8は、第1実施形態において図7に示したものと同等の、CPU、RAM、ROM、入力装置、表示装置、アンテナ、受信機等を有している。ただし、アンテナ、受信機は、メタパケットサーバ1および予約端末9と通信することができるようになっている。
【0108】
予約端末9は、第1実施形態において図7に示したものと同等の、CPU、RAM、ROM、入力装置、表示装置、アンテナ、受信機等を有している。ただし、アンテナ、受信機は、予約端末9と通信することができるようになっている。また、以上の構成に加え、受信端末3と通信を行うための有線または無線での通信装置を備えている。なお、予約端末9と予約サーバ8は、直接有線で接続されていてもよいし、インターネット等の通信回線を経由して通信するようになっていてもよい。
【0109】
このような構成の情報配信システムでは、受信端末3および予約端末9のユーザの操作によって、あらかじめ予約端末9が予約サーバ8に対してファイルのリクエストを行い、予約サーバ8がリクエストされたファイルについての情報をメタパケットサーバ1に送信する。そして後に受信端末3を搭載した車両がメタパケットサーバ1のメタパケットの送信のセル内に入るとき、メタパケットサーバ1から送出される当該ファイルのメタパケットを受信して当該ファイルを復元する。
【0110】
以上のような動作のために、メタパケットサーバ1、受信端末3、予約サーバ8、予約端末9が以下のような情報の授受を行う。
(1) 予約端末9がクライアントID、パスワード等の、予約端末9および受信端末3を特定する認証情報、およびリクエストするファイル名を予約サーバ8に送信する。
(2) 予約サーバ8が、リクエストされたファイルの識別符号としてのファイルID、当該ファイルのデスクランブルに用いるための乱数表Rx(または乱数表Rxを指定する情報)、復号に用いるための符号化行列Ex(または符号化行列Exを指定する情報)等の予約情報を予約端末9に送信する。
(3) 予約サーバ8が、リクエストされたファイルのファイル名およびファイルID、当該ファイルのスクランブルに用いるための乱数表Rx(または乱数表Rxを指定する情報)、メタパケット生成に用いるための符号化行列Ex(または符号化行列Exを指定する情報)、予約端末9および受信端末3を特定するためのクライアントID等の予約情報をメタパケットサーバ1に送信する。
(4) 予約端末9が、予約サーバ8から受信した乱数表Rx(または乱数表Rxを指定する情報)、符号化行列Ex(または符号化行列Exを指定する情報)、ファイルIDを受信端末3に送信する。
(5) 予約端末9がメタパケットサーバ1から送出される当該ファイルのメタパケットを、予約端末9から受信したファイルID、符号化行列Ex(または指定された符号化行列Ex)、乱数表Rx(または指定された乱数表Rx)を用いて復元する。
【0111】
以下、このような動作を行う情報配信システムのためのメタパケットサーバ1、受信端末3、予約サーバ8、および予約端末9の機能について説明する。
【0112】
図15に、予約サーバ8の機能構成を示す。予約処理部82は、予約サーバ8のCPUが実行するプログラムとして実現される機能であり、予約端末9と無線通信する機能である送受信機81を介して予約端末9と情報の授受を行い、またメタパケットサーバ1と通信する機能であるネットワークインターフェース83を介してメタパケットサーバ1と情報の授受を行う。図16に予約処理部82の詳細な機能を示す。
【0113】
予約処理部82は、予約端末9からクライアントID、パスワード、ファイル名の情報を受信すると、自らが有するHDD等の記憶装置に保存されているファイルIDとパスワードとの組のリストから、受信したパスワードとクライアントIDの組を検索し、その結果該当する組が見つからなければ予約端末9に対してサービス拒否の旨の情報を送信する(ステップ821)。これは上記(1)に対応する。
【0114】
該当する組が見つかった場合、予約処理部82は、受信したファイル名を予約する対象のファイルとして認識し(ステップ823)、このファイルの配信に用いる乱数表Rx(または乱数表Rxを指定する情報)符号化行列Ex(または符号化行列Exを指定する情報)、およびファイルIDを決定する(ステップ825)。この決定は、例えばあらかじめ定められた範囲内の値からランダムに選ぶことによって行ってもよいし、また例えば値の小さい順に選ぶことによって行ってもよい。
【0115】
そして、このようにして決定された乱数表Rx(または乱数表Rxを指定する情報)符号化行列Ex(または符号化行列Exを指定する情報)、およびファイルIDを予約端末9に送信し(これは上記(2)に対応する)、また決定された乱数表Rx(乱数表Rxを指定する情報)符号化行列Ex(または符号化行列Exを指定する情報)、ファイルID、ファイル名、クライアントIDを予約端末9に送信する(これは上記(3)に対応する)(ステップ827)。
【0116】
図17に、メタパケットサーバ1の機能構成を示す。制御部51は、メタパケットサーバ1のCPU11が実行するプログラムとして実現される機能であり、予約サーバ8と通信する機能であるネットワークインターフェース52を介して予約サーバ8から乱数表Rx(乱数表Rxを指定する情報)、符号化行列Ex(または符号化行列Exを指定する情報)、ファイルID、ファイル名、クライアントIDを受信する(これは上記(3)に対応する)と、これらの情報をメタパケット生成部53に渡す。
【0117】
メタパケット生成部53も、CPU11が実行するプログラムであり、渡されたファイル名に対応するファイルについて、図2のステップ101〜109と同等の処理を行う複数の符号化計算部54、55のうちの1つに相当するメタパケット生成プロセスを生成する。すなわち、制御部51から渡された符号化行列Ex(または渡された情報が指定する符号化行列Ex)を用いて当該ファイルを符号化し(ステップ103)、渡された乱数表Rx(または渡された情報が指定する乱数表Rx)を用いてデスクランブルし(ステップ105)、渡されたファイルIDをUDPパケットに付加する(ステップ109)。なお、予約サーバ8からメタパケットサーバ1へ送信される情報が、乱数表Rxを指定する情報および符号化行列Exを指定する情報であって乱数表Rxおよび符号化行列Exそのものではない場合は、HDD12より指定された乱数表Rxおよび符号化行列Exを読み出して用いる。この場合はメタパケットサーバ1のHDD12には、あらかじめ符号化行列と乱数表が複数記憶されており、予約情報には、そのうちどの行列と乱数表を用いたかの情報を含めるということになる。
【0118】
上記のようにして生成されたメタパケットを含むUDPパケットは、図2の送信タイミンク制御150、および送信機15とそれぞれ同等の機能を有する図17の送信タイミンク制御150、および送信機15によってアンテナ16を介して送出される。これは上記(5)に対応する。
【0119】
図18に、予約端末9の機能構成を示す。予約処理部92はCPUが実行するプログラムとして実現される機能であり、予約サーバ8と無線通信する機能である送受信機91を介して予約サーバ8と情報の授受を行い、また受信端末3と通信する機能であるネットワークインターフェース83を介して受信端末3と情報の授受を行う。図19に予約処理部92の詳細な機能を示す。なお、予約情報インターフェース93は、有線接続、メモリカードを介した転送、赤外線、近距離無線等による受信端末3との通信のための機能であってもよい。
【0120】
予約処理部92は、ユーザからクライアントID、パスワード入力を受け付け(ステップ921)、さらに配信を予約したいコンテンツのファイル名の入力を受け付け(ステップ923)、これら受け付けた情報を予約サーバ8に送信する(上記(1)に対応する)。そして、この送信に基づいて予約サーバ8から送信された乱数表Rx(または乱数表Rxを指定する情報)符号化行列Ex(または符号化行列Exを指定する情報)、およびファイルID(上記(2)に対応する)を受信する(ステップ925)。
【0121】
そして、この受信した情報を受信端末3に送信する(上記(4)に対応する)(ステップ927)。
【0122】
図20に、受信端末3の機能構成を示す。制御部61は、受信端末3のCPU31が実行するプログラムとして実現される機能であり、予約端末9と通信する機能であるネットワークインターフェース62を介して予約端末9から乱数表Rx(乱数表Rxを指定する情報)、符号化行列Ex(または符号化行列Exを指定する情報)、ファイルIDを受信する(これは上記(4)に対応する)と、これらの情報をメタパケット復号部63に渡す。
【0123】
メタパケット復号部63も、CPU31が実行するプログラムであり、渡されたファイル名に対応するファイルについて、図2のステップ720〜735と同等の処理を行う複数の復号化計算部64、65のうちの1つに相当するメタパケット復号プロセスを生成する。すなわち、送信機35を介してメタパケットサーバ1から受信したUDPパケットのうち、制御部61から渡されたファイルIDを有するUDPパケットからメタパケットを取り出し(ステップ720)、取り出したメタパケットが必要数に達すると、制御部61から渡された乱数表Rx(または渡された情報が指定する乱数表Rx)を用いてデスクランブルし(ステップ725)、渡された符号化行列Ex(または渡された情報が指定する符号化行列Ex)を用いて当該ファイルを復元する(ステップ730)。なお、予約端末9から受信端末3へ送信される情報が、乱数表Rxを指定する情報および符号化行列Exを指定する情報であって乱数表Rxおよび符号化行列Exそのものではない場合は、HDD32より指定された乱数表Rxおよび符号化行列Exを読み出して用いる。この場合は受信端末3のHDD32には、あらかじめ符号化行列と乱数表を複数記憶されており、予約情報には、そのうちどの行列と乱数表を用いたかの情報を含めるということになる。
【0124】
上記のようにして復元されたファイルは、図8再生プログラム43によって再生される。
【0125】
このような、(1)〜(5)のためのメタパケットサーバ1、受信端末3、予約サーバ8、および予約端末9の動作によって、受信端末3を用いて配信の予約を行ったファイルが、予約サーバ8の決定したファイルID、乱数表Rx、および符号化行列Exを用いて生成されたメタパケットとしてメタパケットサーバ1から送信され、それを受信端末3が受信し、同じく予約サーバ8の決定したファイルID、乱数表Rx、および符号化行列Exを用いて受信したメタパケットから予約したファイルを復元することができる。
【0126】
これによって、必要な数だけ取得すれば符号化行列に基づいて元のファイルを復元できるメタパケットを生成する情報配信において、メタパケットに、そのメタパケットによって復元されるファイル毎に異なるファイルIDが付されるので、受信側ではメタパケットがどのファイルを復元するものであるかを区別して受信することができる。また、ユーザ予約端末9を用いてファイルの予約を行うと、予約端末9は予約サーバ8に当該ファイルの受信要求を送信し、これを受信した予約サーバ8は、メタパケットサーバ1および予約端末9にファイルID符号化行列、および乱数表を通知し、予約端末9はこれを受信して受信端末3に送信するので、メタパケットサーバ1と受信端末3とは同じファイルID、符号化行列、および乱数表を用いて当該ファイルの配信を行うことができる。したがって、この符号化行列等の通知を受けた受信端末3のみが情報配信を受けることができるので、特定のユーザ以外が傍受できないような配信を行うことができる。したがって、必要な数だけ取得すれば符号化行列に基づいて元のデータ集合を復元できる断片データを用いて、車両の状況にふさわしい情報配信を行うことができる。
【0127】
なお、本実施形態において使用するファイルID、符号化行列、乱数列と、配信するファイルの種類との関係を図21に示す。ファイルのカテゴリは、無料コンテンツ、有料公共コンテンツ、個人専用コンテンツの3つの分類に分かれる。
【0128】
無料コンテンツは、受信端末3を有する車両のユーザが常に利用可能なコンテンツである。無料コンテンツのファイル用の符号化行列および乱数表は公開されており、どの受信端末3もそれを利用してデスクランブル、復号を行うことができる。図21においては、広告、緊急情報のための符号化行列、乱数表の番号は0となっている。すなわち受信端末3は0の番号で識別される符号化行列および乱数表を、HDD等の記憶媒体から読み出してファイルの復元を行う。
【0129】
有料公共コンテンツは、配信業者と契約を結ぶと利用可能となる特定多数向けのコンテンツである。ニュース、スポーツ、天気予報等、契約の種別に応じて受信できるカテゴリが増減するようになっている。有料公共コンテンツのファイル用の符号化行列および乱数表は、契約を行ったユーザの受信端末3のみに配布されるようになっている。図21の例では、ユーザがニュースとスポーツの契約を結ぶと、番号が1の行列、乱数が開示され、それを受信端末3に記憶させれば復号が可能となる。
【0130】
個人専用コンテンツは、例えばソフトウェアの購入等、特定の個人のみ利用可能となるコンテンツである。これらのコンテンツの配信は、本実施形態のようにユーザが予約端末9を用いて購入操作を行い、その際に予約サーバ8がファイルID、符号化行列、乱数表を個別に設定し、それを最終的に受信端末3に通知することによって、その契約者のみが情報を受け取ることができるようになる。
【0131】
このように符号化行列、乱数表を、送信すべき情報が公開するものであるか契約者にのみ限定するものであるかによって変更し、またこれら符号化行列、乱数表を暗号鍵として用い、特定の相手にはその暗号鍵の通知を行い、それ以外の相手には通知をしないことで、秘匿性の高い配信を行うことができる。
【0132】
なお、暗号鍵として用いるのは、符号化行列、乱数表のいずれか1つであってもよい。その場合、暗号鍵として用いない方は公開することとなる。
【0133】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図22に、本実施形態に係る情報配信システムの全体構成図を示す。本実施形態が第4実施形態と異なるのは、予約サーバ8は複数のメタパケットサーバに予約情報を送信することである。更に予約端末9は、予約時に自らの位置と走行方向を検出し、情報予約サーバ8に通知する。そして予約サーバ8はその位置に基づいて車両が通過するであろうメタパケットサーバのみに予約情報を配信する。
【0134】
すなわち、本実施形態の予約端末9は、図19のステップ927で予約情報を予約サーバ8に送信する際に、車両に搭載されたGPS受信機等から位置情報を取得し、その位置情報の変化から車両の走行方向を検出し、これら位置情報および走行方向情報を当該予約情報に含めて予約サーバ8に送信する。
【0135】
また予約サーバ8は、図16のステップ821でこの予約情報を受信すると、受信した位置情報および走行方向情報から、車両が通過すると予想される位置にセルを有するメタパケットサーバを特定し、ステップ827で特定したメタパケットサーバにのみ、予約情報を送信する。例えば図22では、AメタパケットサーバおよびBメタパケットサーバにのみ予約情報が送信される。
【0136】
これによって、予約情報を受信したAメタパケットサーバ、Bメタパケットサーバは予約情報に基づいてメタパケットを送出し、予約情報を受信しないCメタパケットサーバは、予約情報に係るファイルのメタパケットは送信しない。
【0137】
これにより、第4実施形態の効果に加え、情報配信を受ける車が通る可能性のない無線セルでは、該当するデータの情報配信は行われず、セルの電波資源を有効に活用することができる。
【0138】
(他の実施形態)
なお、上記した各実施形態において、受信端末3はカーナビゲーション装置として実現されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る情報配信システムの全体図である。
【図2】各ファイル毎に生成されるメタパケット化処理の構成を示す図である。
【図3】分割・符号化からID付加までの処理の概念図である。
【図4】乱数表の一例を示す図である。
【図5】 各メタパケットにヘッダを付加する方法を示す図である。
【図6】ファイルの種別とファイルIDとの対応関係を示す図表である。
【図7】受信端末3の構成を示す図である。
【図8】CPU31の処理を示すフローチャートである。
【図9】メタパケットの再生処理および音声、画像の再生処理のプロセスの構成図である。
【図10】第2実施形態に係るCPU31の処理を示すフローチャートである。
【図11】メタパケットの再生処理および音声、画像の再生処理のプロセスの構成図である。
【図12】第3実施形態におけるファイルの種別とファイルIDとの対応関係を示す図表である。
【図13】第3実施形態において受信端末3のCPU31が実行する処理を示す図である。
【図14】第4実施形態に係る情報配信システムの全体図である。
【図15】予約サーバ8の機能構成を示す図である。
【図16】予約処理部82の詳細な機能を示す図である。
【図17】メタパケットサーバ1の機能構成を示す図である。
【図18】予約端末9の機能構成を示す図である。
【図19】予約処理部92の詳細な機能を示す図である。
【図20】受信端末3の機能構成を示す図である。
【図21】ファイルID、符号化行列、乱数列と、配信するファイルの種類との関係を示す図表である。
【図22】第5実施形態に係る情報配信システムの全体図である。
【図23】従来例における、入力ファイルと生成されるメタパケットとの関係を示す図である。
【図24】従来例における、取得したメタパケットから元の入力ファイルを復元する方法の概念図である。
【符号の説明】
1…メタパケットサーバ、2…車両、3…受信端末、4…無線セル、
8…予約サーバ、9…予約端末、11…CPU、12…HDD、
13…RAM、14…ROM、15…送信機、16…アンテナ、
31…CPU、32…HDD、33…RAM、34…ROM、35…送信機、
36…アンテナ、37…入力装置、38…表示装置、
40…パケット振り分けプロセス、41…音声復号処理プロセス、
42…画像復号処理プロセス、43、45…再生プログラム、
44…復号処理プロセス、51…制御部、
52…ネットワークインターフェース、53…メタパケット生成部、
54…符号化計算部、61…制御部、62…ネットワークインターフェース、
63…メタパケット復号部、64…復号化計算部、81…送受信機、
82…予約処理部、83…ネットワークインターフェース、91…送受信機、
92…予約処理部、93…予約情報インターフェース。
Claims (10)
- 複数のデータ集合の各々について符号化行列を用い、必要な数だけ取得すれば前記符号化行列に基づいて元のデータ集合を復元できる断片データを生成する断片データ生成手段(103、105、107)と、
前記断片データ生成手段が生成した断片データに、その断片データによって復元されるデータ集合に対応付けられた識別符号を付与する符号付与手段(109)と、
前記符号付与手段が前記識別符号を付与した断片データを、同一の送信経路に送出させる送出制御手段(150)と、を備え、
前記送出制御手段は、前記符号付与手段が前記識別符号を付与した断片データを、前記断片データの元となるデータ集合毎に、前記送信経路に同一の頻度で送出させ、
前記断片データ生成手段が断片データを生成する元の複数のデータ集合は、ダイジェスト情報から成るデータ集合と、前記ダイジェスト情報と同一のカテゴリに属する詳細情報から成るデータ集合と、を有し、
前記ダイジェスト情報から成るデータ集合は、前記詳細情報から成るデータ集合よりもサイズが小さいことを特徴とする情報配信サーバ。 - 前記断片データ生成手段は、生成した断片データの送信順序を乱数表を用いて入れ替えることを特徴とする請求項1に記載の情報配信サーバ。
- 前記断片データ生成手段が断片データを生成する元の複数のデータ集合は、緊急情報から成るデータ集合を有し、
前記緊急情報は、ダイジェスト情報の一種であり、
前記符号付与手段は、前記断片データ生成手段が前記緊急情報から成るデータ集合から生成した断片データに、緊急情報である旨の所定の識別符号を付与することを特徴とする請求項1または2に記載の情報配信サーバ。 - 車両に搭載される受信端末であって、
請求項1ないし3のいずれか1つに記載の情報配信サーバから送信される断片化データを受信する受信手段(35)と、
前記受信手段が受信した断片化データを、前記断片化データに付与された前記識別符号に基づいて区別し、前記符号化行列に基づいて前記データ集合を復元する復元手段(41、42)と、
自己の移動速度を検出する速度検出手段(810)を備え、
前記受信手段は、前記速度検出手段が検出した移動速度が所定の速度より高いとき、当該情報配信サーバから、前記ダイジェスト情報からなるデータ集合を元に生成された断片データを受信し、前記移動速度が前記所定の速度より低いとき、当該情報配信サーバから、前記詳細情報から成るデータ集合を元に生成された断片データを受信することを特徴とする受信端末。 - 前記復元手段は、前記受信手段が請求項2に記載の情報配信サーバから受信した断片化データから、前記符号化行列および前記乱数表に基づいて、前記データ集合を復元することを特徴とする請求項4に記載の受信端末。
- 前記受信手段は、請求項3に記載の情報配信サーバから、緊急情報である旨の所定の識別符号が付与された断片データを優先して受信することを特徴とする請求項4または5に記載の受信端末。
- 情報配信サーバ(1)および受信端末(3)を備えた情報配信システムであって、
前記情報配信サーバは、
複数のデータ集合の各々について符号化行列を用い、必要な数だけ取得すれば前記符号化行列に基づいて元のデータ集合を復元できる断片データを生成する断片データ生成手段(103、105、107)と、
前記断片データ生成手段が生成した断片データに、その断片データによって復元されるデータ集合に対応付けられた識別符号を付与する符号付与手段(109)と、
前記符号付与手段が前記識別符号を付与した断片データを、同一の送信経路に送出させる送出制御手段(150)と、を備え、
前記受信端末は、前記情報配信サーバから送信される断片化データを受信する受信手段(35)と、
前記受信手段が受信した断片化データを、前記断片化データに付与された前記識別符号に基づいて区別し、前記符号化行列に基づいて前記データ集合を復元する復元手段(41、42)と、を備え、
前記情報配信サーバの前記送出制御手段は、前記符号付与手段が前記識別符号を付与した断片データを、前記断片データの元となるデータ集合毎に、前記送信経路に同一の頻度で送出させ、
前記情報配信サーバの前記断片データ生成手段が断片データを生成する元の複数のデータ集合は、ダイジェスト情報から成るデータ集合と、前記ダイジェスト情報と同一のカテゴリに属する詳細情報から成るデータ集合と、を有し、
前記ダイジェスト情報から成るデータ集合は、前記詳細情報から成るデータ集合よりもサイズが小さく、
前記受信端末の前記受信手段は、前記情報配信サーバから、前記ダイジェスト情報から成るデータ集合を元に生成された断片データと、前記ダイジェスト情報と同一のカテゴリに属する詳細情報から成るデータ集合を元に生成された断片データの双方を受信することを特徴とする情報配信システム。 - 前記断片データ生成手段は、生成した断片データの送信順序を乱数表を用いて入れ替え、
前記復元手段は、前記符号化行列および前記乱数表に基づいて前記データ集合を復元することを特徴とする請求項7に記載の情報配信システム。 - 前記断片データ生成手段が断片データを生成する元の複数のデータ集合は、緊急情報から成るデータ集合を有し、
前記緊急情報は、ダイジェスト情報の一種であり、
前記符号付与手段は、前記断片データ生成手段が前記緊急情報から成るデータ集合から生成した断片データに、緊急情報である旨の所定の識別符号を付与し、
前記受信手段は、前記情報配信サーバから、緊急情報である旨の所定の識別符号が付与された断片データを優先して受信することを特徴とする請求項7または8に記載の情報配信システム。 - 前記受信端末は、車両に搭載されるものであり、
前記受信端末は、自己の移動速度を検出する速度検出手段(810)を備え、
前記受信手段は、前記速度検出手段が検出した移動速度が所定の速度より高いとき、前記情報配信サーバから、前記ダイジェスト情報からなるデータ集合を元に生成された断片データを受信し、前記移動速度が前記所定の速度より低いとき、前記詳細情報から成るデータ集合を元に生成された断片データを受信することを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1つに記載の情報配信システム。
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