JP4335385B2 - Mist lubricating oil composition - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は工作機械等のミスト潤滑油組成物に関し、詳しくは機械摺動部に良好なミスト供給性を有するとともに、優れた摩擦特性、耐摩耗性を有するミスト潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、生産性の向上を図る目的から工作機械についても加工効率の向上が要求され、特にスピンドルでは従来の機種より高速回転のものが増加している。スピンドルが高速で回転すると軸受部の温度が上昇するため、従来から用いられているポンプによる潤滑油供給方法では、軸受部が焼き付いたり、熱膨張により部品の加工精度が低下する等のトラブルが発生することがあった。
そこで、近年の工作機械ではこれらの問題を解消するために、潤滑方式にミスト潤滑を採用する機械が増加してきた。
ミスト潤滑とは、潤滑油をミスト発生装置により霧状にして空気等の気体でその霧状の油を潤滑部に供給するもので、この方法では軸受部等の高温部に空気による冷却効果が期待できること、また潤滑油の消費量が少なくてすむので、機械及びその周囲を汚染しない等利点がある。
しかしながら、従来のミスト潤滑油は、その種類によって霧化性が劣りために潤滑部へのミスト供給性が不十分であったり、あるいは摩擦特性や耐摩耗性が不十分であったし、ミスト供給性と摩擦特性や耐摩耗性とを従来のミスト潤滑油で両立させることは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、良好なミスト供給性を有すると同時に優れた摩擦特性及び耐摩耗性を備えたミスト潤滑油組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を克服すべく研究を重ねた結果、潤滑油基油に特定の性状のものを用い、さらにその基油に特定の化合物複数種を含有させることにより、良好なミスト供給性を有し、しかも優れた摩擦特性及び耐摩耗性を備えた潤滑油組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るミスト潤滑油組成物は、鉱油を基油とし、
(A)芳香族リン酸エステル
(B)アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛及び鉛の中から選ばれる少なくとも1種の金属の有機酸塩
並びに
(C)カルボン酸及び/又はそのエステル
を含有してなるものである。
【0005】
【発明の実施の態様】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、基油として使用される鉱油はその種類を問わない。基油として使用可能な鉱油の代表例を示せば、原油を常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留分に対して、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の1種もしくは2種以上の精製手段を適宜組み合わせて適用して得られるパラフィン系またはナフテン系等の鉱油を挙げることができる。
基油である鉱油の粘度には、格別の限定はないが、一般的には、ミスト発生器の供給性に優れる点から、40℃における動粘度が800mm2/s以下であるものが好ましく、500mm2/s以下であるものがより好ましい。
【0006】
本発明のミスト潤滑油組成物における(A)成分は、芳香族リン酸エステルであって、トリアリールホスフェート、ジアリールホスフェート及びモノアリールホスフェートが、本発明で言う芳香族リン酸エステルの代表例である。この中では、トリアリールホスフェートが最も好ましく、次いでジアリールホスフェートが好ましい。
トリアリールホスフェートとしては、下記の一般式(1)で表される化合物が好ましく用いられる。
【化1】

Figure 0004335385
一般式(1)式において、Ar1、Ar2及びAr3は、それぞれ個別に、フェニル基、ナフチル基又は炭素数7〜18のアルキルアリール基を示し、X1、X2、X3及びX4は、それぞれ個別に、酸素原子又は硫黄原子を示す。
炭素数7〜18のアルキルアリール基には、トリル基(メチル基のベンゼン環への結合位置は任意である)、キシリル基(各メチル基のベンゼン環への結合位置は任意である)、エチルフェニル基(エチル基のベンゼン環への結合位置は任意である)、メチルエチルフェニル基(メチル基とエチル基のベンゼン環への結合位置は任意である)、ジエチルフェニル基(各エチル基のベンゼン環への結合位置は任意である)や、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル基等の炭素数9〜18のモノアルキルフェニル基(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも良く、またアルキル基のベンゼン環への結合位置も任意である)等が包含される。
一般式(1)で示されるトリアリールホスフェートの中でも、ミスト潤滑油組成物により優れた耐摩耗性を与えることができる点で、Ar1、Ar2及びAr3がそれぞれ個別に、フェニル基又は炭素数7〜10のアルキルアリール基であり、X1、X2、X3及びX4が酸素原子であるトリアリールホスフェートが好ましい。この種の好ましいトリアリールホスフェートを具体的に示せば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、モノクレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルモノフェニルホスフェート、トリフェニルチオホスフェート、トリクレジルチオホスフェート、モノクレジルジフェニルチオホスフェート、ジクレジルモノフェニルチオホスフェート又はこれらの混合物等が例示でき、これらの中でもトリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、モノクレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルモノフェニルホスフェート又はこれらの混合物等が特に好ましい。
【0007】
ジアリールホスフェートとしては、下記の一般式(2)で表される化合物が、またモノアリールホスフェートとしては、下記の一般式(3)で表される化合物がそれぞれ好ましく用いられる。
【化2】
Figure 0004335385
一般式(2)及び(3)において、Ar4、Ar5及びAr6は、それぞれ個別にフェニル基、ナフチル基又は炭素数7〜18のアルキルアリール基を示し、R1、R2及びR3は、それぞれ個別に炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基又は脂環族炭化水素基を示し、X1、X2、X3及びX4は、それぞれ個別に酸素原子又は硫黄原子を示す。
炭素数7〜18のアルキルアリール基としては、一般式(1)について先に示したアルキルアリール基を例示することができる。
炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖又は分枝のペンチル基、直鎖又は分枝のヘキシル基、直鎖又は分枝のヘプチル基、直鎖又は分枝のオクチル基、直鎖又は分枝のノニル基、直鎖又は分枝のデシル基、直鎖又は分枝のウンデシル基、直鎖又は分枝のドデシル基、直鎖又は分枝のトリデシル基、直鎖又は分枝のテトラデシル基、直鎖又は分枝のペンタデシル基、直鎖又は分枝のヘキサデシル基、直鎖又は分枝のヘプタデシル基、直鎖又は分枝のオクタデシル基、直鎖又は分枝のノナデシル基、直鎖又は分枝のイコシル基、直鎖又は分枝のヘンイコサシル基、直鎖又は分枝のドコシル基、直鎖又は分枝のトリコシル基、直鎖又は分枝のテトラコシル基などの各アルキル基;ビニル基、直鎖又は分枝のプロペニル基、直鎖又は分枝のブテニル基、直鎖又は分枝のペンテニル基、直鎖又は分枝のヘキセニル基、直鎖又は分枝のヘプテニル基、直鎖又は分枝のオクテニル基、直鎖又は分枝のノネニル基、直鎖又は分枝のデセニル基、直鎖又は分枝のウンデセニル基、直鎖又は分枝のドデセニル基、直鎖又は分枝のトリデセニル基、直鎖又は分枝のテトラデセニル基、直鎖又は分枝のヘキサデセニル基、直鎖又は分枝のヘプタデセニル基、直鎖又は分枝のオクタデセニル基、直鎖又は分枝のノナデセニル基、直鎖又は分枝のイコセニル基、直鎖又は分枝のヘンエイコセニル基、直鎖又は分枝のドコセニル基、直鎖又は分枝のテトラコセニル基などの各アルケニル基が例示できる。
また、脂環族炭化水素基としては、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などのシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)などの各アルキルシクロアルキル基が例示できる。
そして、一般式(2)で表されるジアリールホスフェートの具体例としては、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェートを、また一般式(3)で表されるモノアリールホスフェートの具体例としては、ジ(2−エチルヘキシル)モノフェニルホスフェートを挙げることができる。
本発明のミスト潤滑油組成物における(A)成分の含有量は任意であるが、その上限値は、組成物全量基準で、好ましくは10質量%、より好ましくは7質量%、さらに好ましくは5質量%、最も好ましくは2質量%であり、一方、その下限値は、組成物全量基準で、好ましくは0.01質量%、より好ましくは0.02質量%、さらに好ましくは0.05質量%、最も好ましくは0.1質量%である。
(A)成分の含有量が10質量%を越えても、含有量に見合うだけの各種性能のさらなる向上効果はみられず、また貯蔵安定性が悪くなる恐れがある。一方、(A)成分の含有量が0.01質量%に満たない場合は、その添加効果が見られず、ミスト潤滑油組成物のミスト供給性、摩擦特性、耐摩耗性が悪化する恐れがある。
【0008】
本発明の(B)成分はアルカリ金属、アルカリ土類金族、亜鉛及び鉛の中から選ばれる少なくとも1種の金属の有機酸塩である。
アルカリ金属としては、例えば、ナトリウム及びカリウム等が挙げられ、アルカリ土類金属としては、例えば、マグネシウム、カルシウム及びバリウム等が挙げられるが、アルカリ金属並びにアルカリ土類金属の中では、アルカリ土類金属が好ましい。
(B)成分である有機酸塩の代表例は、(B−1)スルフォネート、(B−2)フェネート及び(B−3)サリシレートであって、これらはもちろん混合使用することができる。
(B−1)スルフォネートとしては、分子量100〜1500、好ましくは200〜700のアルキル芳香族化合物を、スルフォン化することによって得られるアルキル芳香族スルフォン酸と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)とを反応させて得られる、いわゆる中性スルフォネート;中性スルフォネートと、過剰のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩や塩基(酸化物や水酸化物)を水の存在下で加熱することにより得られる、いわゆる塩基性スルフォネート;炭酸ガスの存在下で中性スルフォネートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)と反応させることにより得られる、いわゆる炭酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネート;中性スルフォネートを、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)並びにホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物と反応させたり、又は炭酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネートと、ホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物を反応させることによって製造される、いわゆるホウ酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネート;及びこれらの混合物等が挙げられる。
上記の中性スルフォネートを得る際に使用されるアルキル芳香族スルフォン酸としては、いわゆる石油スルフォン酸や合成スルフォン酸等が例示できる。ここでいう石油スルフォン酸としては、一般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物をスルフォン化したものやホワイトオイル製造時に副生する、いわゆるマホガニー酸等があり、また合成スルフォン酸としては、例えば、洗剤の原料となるアルキルベンゼン製造プラントから副生したり、ポリオレフィンをベンゼンにアルキル化することにより得られる、直鎖状や分枝状のアルキル基を有するアルキルベンゼンをスルフォン化したもの、あるいはジノニルナフタレン等のアルキルナフタレンをスルフォン化したもの等がある。アルキル芳香族化合物をスルフォン化する際のスルフォン化剤には特に制限はないが、通常、発煙硫酸や無水硫酸が用いられる。
【0009】
(B−2)フェネートとしては、例えば、炭素数4〜20のアルキル基を1〜2個有するアルキルフェノールと、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)とを、元素イオウの存在下又は不存在下で反応させることにより得られる中性フェネート;中性フェネートと、過剰のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩や塩基(酸化物や水酸化物)を水の存在下で加熱することにより得られる、いわゆる塩基性フェネート;炭酸ガスの存在下で中性フェネートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)と反応させることにより得られる、いわゆる炭酸塩過塩基性(超塩基性)フェネート;中性フェネートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)並びにホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物と反応させたり、又は炭酸塩過塩基性(超塩基性)フェネートとホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物とを反応させることによって製造される、いわゆるホウ酸塩過塩基性(超塩基性)フェネート;及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0010】
(B−3)サリシレートとしては、例えば、炭素数4〜20のアルキル基を1〜2個有するアルキルサリチル酸と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)とを、元素イオウの存在下又は不存在下で反応させることにより得られる中性サリシレート;中性サリシレートと、過剰のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩や塩基(酸化物や水酸化物)を水の存在下で加熱することにより得られる、いわゆる塩基性サリシレート;炭酸ガスの存在下で中性サリシレートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)と反応させることにより得られる、いわゆる炭酸塩過塩基性(超塩基性)サリシレート;中性サリシレートをアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛又は鉛の塩基(酸化物や水酸化物)並びにホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物と反応させたり、又は炭酸塩過塩基性(超塩基性)金属サリシレートとホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物を反応させることによって製造される、いわゆるホウ酸塩過塩基性(超塩基性)サリシレート;及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0011】
(B)成分に使用される有機酸塩の全塩基価は任意であるが、通常は、全塩基価が好ましくは0〜500mgKOH/g、より好ましくは0〜450mgKOH/gであるのものが用いられる。なお、本発明でいう全塩基価とは、JIS K 2501−1992「石油製品及び潤滑油−中和試験方法」に準拠して測定される塩酸法による全塩基価を意味している。
(B)成分には、上記した有機酸塩の1種又は2種以上が使用できる。
本発明のミスト潤滑油組成物における(B)成分の含有量は任意であるが、その上限値は、組成物全量基準で、好ましくは20質量%、より好ましくは10質量%、さらに好ましくは5質量%、最も好ましくは3質量%であり、一方、その下限値は、組成物全量基準で、好ましくは0.01質量%、より好ましくは0.05質量%、さらに好ましくは0.1質量%、最も好ましくは0.2質量%である。(B)成分の含有量が20質量%を越えても、含有量に見合うだけの各種性能のさらなる向上効果はみられず、また貯蔵安定性が悪くなる恐れがある。一方、(B)成分の含有量が0.01質量%に満たない場合は、その添加効果が見られず、ミスト潤滑油組成物のミスト供給性、摩擦特性、耐摩耗性が悪化する恐れがある。
【0012】
本発明の(C)成分は、カルボン酸及び/又はカルボン酸エステルである。
ここで言うカルボン酸には、分子内にカルボキシル基を1つ有するモノカルボン酸と、2つ以上有するポリカルボン酸とが包含される。
モノカルボン酸としては、通常、炭素数6〜24の脂肪酸が用いられる。この脂肪酸は直鎖状でも分枝状でもよく、また飽和脂肪酸であっても不飽和脂肪酸であってもよい。炭素数6〜24の脂肪酸の具体例としては、例えば、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、ヘンイコサン酸、ドコサン酸、トリコサン酸、テトラコサン酸等の飽和脂肪酸(これら飽和脂肪酸は直鎖状でも分枝状でも良い)、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸、トリデセン酸、テトラデセン酸、ペンタデセン酸、ヘキサデセン酸、ヘプタデセン酸、オクタデセン酸、ノナデセン酸、イコセン酸、ヘンイコセン酸、ドコセン酸、トリコセン酸、テトラコセン酸等の不飽和脂肪酸(これら不飽和脂肪酸は直鎖状でも分枝状でも良く、二重結合の位置も任意である)等が挙げられる。
芳香族モノカルボン酸としては安息香酸が挙げられる。
ポリカルボン酸としては、炭素数2〜10の脂肪族ジカルボン酸又は炭素数8〜11の芳香族ポリカルボン酸が好ましく用いられる。炭素数2〜10の脂肪族ジカルボン酸には、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スバリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,3−ジメチルコハク酸、2−エチル−2−メチルコハク酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、3−メチルアジピン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸と、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸が包含される。また、炭素数8〜11の芳香族ポリカルボン酸には、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等が包含される。
【0013】
(C)成分として使用できるカルボン酸エステルは、上記したカルボン酸と、アルコール及び/又はフェノールからなるエステルである。
カルボン酸と共にエステルを構成するアルコールは、1価アルコール及び2価以上の多価アルコールのいずれでもよい。1価アルコールとしては、通常、炭素数1〜24のアルコールが使用でき、その具体例には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、イコセノール、ヘンイコセノール、ドコセノール、トリコセノール、テトラコセノール等の飽和アルコール(炭化水素鎖は直鎖状でも分枝状でも良い)等が挙げられる。
多価アルコールとしては、2〜10価のものが好ましく用いられ、その具体例には、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの3〜15量体)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの3〜15量体)、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコール;グリセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2〜8量体、例えばジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン等)、トリメチロールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン等)及びこれらの2〜8量体、ペンタエリスリトール及びこれらの2〜4量体、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール等の多価アルコール;キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュクロース等の糖類が挙げることができる。
また、カルボン酸と共にエステルを構成するフェノールとしては、通常、炭素数6〜12のものが用いられ、具体的には例えば、フェノールや、メチルフェノール(別名クレゾール)、エチルフェノール、ジメチルフェノール、プロピルフェノール、エチルメチルフェノール、トリメチルフェノール、ブチルフェノール、ペンチルフェノール、ヘキシルフェノール等のアルキルフェノール(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも良く、またベンゼン環への結合位置も任意である)が使用される。
なお、カルボン酸と共にエステルを構成するアルコールが、多価アルコールである場合、(C)成分として使用されるカルボン酸エステルは、多価アルコールの水酸基全てがエステル化された完全エステルであっても、エステル化されていない水酸基が残る部分エステルであっても差し支えないが、完全エステルであることが好ましい。そして、上記完全エステル及び部分エステルのカルボン酸部分は、単一種のカルボン酸でもよく、2種以上のカルボン酸でもよい。
また、アルコール又はフェノールと共にエステルを構成するカルボン酸が、ポリカルボン酸である場合、(C)成分として使用されるカルボン酸エステルは、ポリカルボン酸のカルボキシル基全てがエステル化されてた完全エステルであっても、エステル化されていないカルボキシル基が残る部分エステルであっても差し支えないが、完全エステルであることが好ましい。そして、この場合の完全エステル及び部分エステルのアルコール部分は、単一種のアルコールでもよく、2種のアルコールでもよい。
本発明の(C)成分としては、上記したカルボン酸及びカルボン酸エステルの中から選ばれる1種又は2種以上の化合物が使用可能である。
本発明のミスト潤滑油組成物における(C)成分の含有量は任意であるが、その上限値は、組成物全量基準で、好ましくは20質量%、より好ましくは10質量%、さらに好ましくは 5質量%、最も好ましくは3質量%であり、一方、その下限値は、組成物全量基準で、好ましくは0.01質量%、より好ましくは0.05質量%、さらに好ましくは0.1質量%である。(C)成分の含有量が20質量%を越えても、含有量に見合うだけの各種性能のさらなる向上効果はみられず、また貯蔵安定性が悪くなる恐れがある。一方、(C)成分の含有量が0.01質量%に満たない場合は、その添加効果が見られず、ミスト潤滑油組成物のミスト供給性、摩擦特性、耐摩耗性が悪化する恐れがある。
【0014】
本発明によれば、基油となる鉱油に(A)成分、(B)成分及び(C)成分の3成分を含有させることにより、ミスト供給性、摩擦特性並びに耐摩耗性が改善されたミスト潤滑油組成物を得ることができる。
本発明のミスト潤滑油組成物には、必要に応じて、その他の各種添加剤を1種又は2種以上配合することができ、これによりミスト潤滑油組成物の優れた性質を一段と向上させることができる。
このような任意添加剤としては、ポリサルファイド、硫化オレフィン及び硫化エステル等の焼付き防止剤、ベンゾトリアゾールやアルキルチアジアゾール等の金属不活性化剤;シリコーン油、フルオロシリコン油等の消泡剤;エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの縮合生成物等の抗乳化剤;ポリメタクリレート等の流動点降下剤;ポリメタクリレート、ポリブテン、ポリアルキルスチレン、オレフィンコポリマー、スチレン−ジエンコポリマー、スチレン−無水マレイン酸コポリマー等の粘度指数向上剤等が挙げられる。任意添加剤の配合量は、適宜選ぶことができるが、通常は任意添加剤の合計量が、組成物全量基準で15質量%以下であることが好ましい。
本発明の潤滑油組成物は、工作機械のミスト潤滑システム用潤滑油等として好ましく用いることができるほか、工作機械以外の用途、例えば、各種機械のギヤ、軸受け、コンプレッサー等において、ミスト潤滑システムにより供給される工業用ギヤ油、軸受け油、コンプレッサー油等にも適用可能である。
【0015】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明の内容をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【実施例1〜6及び比較例1〜6】
表1に示す組成により本発明に係るミスト潤滑油組成物と、比較のためのミスト潤滑油組成物を調製した。
なお、実施例及び比較例で用いた各成分は以下の通りである。
基油
基油1:パラフィン系溶剤精製鉱油(動粘度22mm2/s(@40℃))
(A)成分
A1:トリクレジルホスフェート
A2:モノクレジルジフェニルホスフェート
(B)成分
B1:炭酸カルシウム過塩基性カルシウムサリシレート
(全塩基価(塩酸法)160mgKOH/g)
B2:中性カルシウムスルホネート(全塩基価(塩酸法)0mgKOH/g)
(C)成分
C1:オレイン酸
C2:ブチルステアレート
C3:グリセリントリオレエート
以下に示す試験方法によりそれぞれの潤滑油組成物の溶解性、摩擦特性、耐摩耗性及びミスト性を評価した。結果を表1に示す。
[評価試験方法]
摩擦特性:バウデン試験
摩擦特性の試験装置として、市販のバウデン−レーベン摩擦試験機をball on plateに改良したものを用いた。図1に試験機の概略図を示す。本試験機は、水平方向に往復動する試料台に摺動部材を固定し、ホルダーに固定された鋼球を上部から摺動部材に圧着できる構成にある。摺動部材が固定されている試料台を水平方向に往復動させ、鋼球のホルダーに接続したストレインゲージ式荷重検出器で摩擦力を測定、記録計で記録する。圧着荷重は、分銅を選択することにより変更が可能であり、試料台の水平移動速度も無段階に設定可能である。
試料油の供給方法は、試験前に試料油を摺動部材と鋼球の間に0.5ml滴下する方法を採った。
なお、試験条件は水平移動速度0.5mm/s、荷重1kgfとし、鋼球には高炭素クロム軸受鋼(JIS G 4805 SUJ2)を、摺動部材には機械構造用炭素鋼(JIS G 4051 S30C)を用いた。
耐摩耗性:FALEX摩耗試験
FALEX摩耗試験は、ASTM D 3233−93
”Standard Test Methods for Measurement of Extream Pressure Properties ofFluid Lubricants (Falex Pin Vee Block Methods)”に規定する試験機を、摩耗量測定のために改良した試験機を用いて試験を方法で行った。
なお、ピン(ジャーナル)は外径6.35mm(1/4インチ)、長さ31.75mm(1・1/4インチ)の鋼製ピン(ジャーナル)を、V型ブロックには角度96度の鋼製V型ブロックを用いた。
試験条件は回転数1500rpm、Direct Load50lbs、試験時間24時間で行った。
ミスト性:ミスト試験
ミスト試験機の概要を図2に示した。試験機にはアレマイト社製のMC−43TA型を用い、ミストを発生させるためのミスト圧には50mmAqと200mmAqの2条件を選定した。また、試料油温度は40℃、試験時間は6時間とした。
ミスト潤滑では潤滑油が途中の管内で凝集せずに、ミスト発生器から比較的遠い潤滑箇所にも供給できることが要求されるため、次式で示したミストボックス凝集率を算出した。
ミストボックス凝集率[%]=(ミストボックス凝集量)/(ミスト発生量)×100
【0016】
【表1】
Figure 0004335385
【0017】
表1から本発明のミスト潤滑油組成物(実施例1〜5)は、比較例1〜6の組成物に比較して、ミスト供給性、摩擦特性及び耐摩耗性に大きく優れるという良好な性能を兼ね備えていることがわかる。
【0018】
【発明の効果】
本発明のミスト潤滑油組成物は、機械摺動部分へのミスト供給性に優れるばかりでなく、摩擦特性や耐摩耗性に優れているため、これを使用すれば各種工作機械の長寿命化が図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バウデン−レーベン摩擦試験機の概略図
【図2】ミスト試験機の概要図[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a mist lubricating oil composition for machine tools and the like, and more particularly, to a mist lubricating oil composition having a good mist supply property to a machine sliding portion and having excellent friction characteristics and wear resistance.
[0002]
[Prior art]
In recent years, machine tools are also required to improve machining efficiency for the purpose of improving productivity, and in particular, spindles with a higher speed than conventional models are increasing. Since the temperature of the bearing rises when the spindle rotates at high speed, the conventional lubrication oil supply method using a pump causes troubles such as seizure of the bearing or degradation of the processing accuracy of parts due to thermal expansion. There was something to do.
Therefore, in recent machine tools, an increasing number of machines adopt mist lubrication as a lubrication method in order to solve these problems.
Mist lubrication is a method in which lubricating oil is atomized by a mist generator and supplied to the lubrication part with a gas such as air. In this method, the cooling effect by air is exerted on the high-temperature part such as the bearing part. There is an advantage that the machine and its surroundings are not contaminated because it can be expected and the consumption of the lubricating oil is small.
However, conventional mist lubricants have poor atomization properties depending on the type, so that mist supply to the lubrication part is insufficient, or frictional properties and wear resistance are insufficient. It has been difficult to make the conventional mist lubricating oil compatible with the properties, friction characteristics and wear resistance.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a mist lubricating oil composition having good mist supply properties and at the same time having excellent friction characteristics and wear resistance.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of repeated studies to overcome the above problems, the present inventors have used a lubricating base oil having a specific property, and further containing a plurality of specific compounds in the base oil, thereby providing a good mist supply. The present invention has been completed by finding that a lubricating oil composition having excellent properties and excellent friction characteristics and wear resistance can be obtained.
That is, the mist lubricating oil composition according to the present invention is based on mineral oil,
(A) Aromatic phosphate ester
(B) Organic acid salt of at least one metal selected from alkali metals, alkaline earth metals, zinc and lead
And
(C) Carboxylic acid and / or its ester
It contains.
[0005]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
In the present invention, the kind of mineral oil used as the base oil is not limited. Representative examples of mineral oils that can be used as base oils include solvent desorption, solvent extraction, hydrocracking, solvent dewaxing, for lubricating oil fractions obtained by atmospheric and vacuum distillation of crude oil. Mention may be made of paraffinic or naphthenic mineral oils obtained by appropriately combining one or more purification means such as catalytic dewaxing, hydrorefining, sulfuric acid washing, and clay treatment.
The viscosity of the mineral oil, which is a base oil, is not particularly limited, but generally, it is preferable that the kinematic viscosity at 40 ° C. is 800 mm 2 / s or less from the viewpoint of excellent supply of a mist generator, and 500 mm 2 It is more preferable that it is / s or less.
[0006]
The component (A) in the mist lubricating oil composition of the present invention is an aromatic phosphate ester, and triaryl phosphate, diaryl phosphate and monoaryl phosphate are representative examples of the aromatic phosphate ester referred to in the present invention. . Of these, triaryl phosphate is most preferred, followed by diaryl phosphate.
As the triaryl phosphate, a compound represented by the following general formula (1) is preferably used.
[Chemical 1]
Figure 0004335385
In the general formula (1), Ar1, Ar2And ArThreeEach independently represents a phenyl group, a naphthyl group or an alkylaryl group having 7 to 18 carbon atoms,1, X2, XThreeAnd XFourEach independently represents an oxygen atom or a sulfur atom.
The alkylaryl group having 7 to 18 carbon atoms includes a tolyl group (wherein the methyl group can be bonded to the benzene ring), a xylyl group (wherein each methyl group is bonded to the benzene ring), ethyl Phenyl group (the bonding position of the ethyl group to the benzene ring is arbitrary), methylethylphenyl group (the bonding position of the methyl group and ethyl group to the benzene ring is arbitrary), diethylphenyl group (benzene of each ethyl group) The bonding position to the ring is arbitrary), propylphenyl group, butylphenyl group, pentylphenyl group, hexylphenyl group, heptylphenyl group, octylphenyl group, nonylphenyl group, decylphenyl group, undecylphenyl group, dodecyl A monoalkylphenyl group having 9 to 18 carbon atoms such as a phenyl group (the alkyl group may be linear or branched; Bonded to the benzene rings group optionally an a), and the like.
Among the triaryl phosphates represented by the general formula (1), Ar is capable of imparting excellent wear resistance to the mist lubricating oil composition.1, Ar2And ArThreeAre each independently a phenyl group or an alkylaryl group having 7 to 10 carbon atoms,1, X2, XThreeAnd XFourTriaryl phosphates in which is an oxygen atom are preferred. Specific examples of this type of preferred triaryl phosphate include triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, monocresyl diphenyl phosphate, dicresyl monophenyl phosphate, triphenyl thiophosphate, tricresyl thiophosphate, monocresyl diphenylthio Examples thereof include phosphate, dicresyl monophenyl thiophosphate or a mixture thereof, among which triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, monocresyl diphenyl phosphate, dicresyl monophenyl phosphate or a mixture thereof is particularly preferable.
[0007]
A compound represented by the following general formula (2) is preferably used as the diaryl phosphate, and a compound represented by the following general formula (3) is preferably used as the monoaryl phosphate.
[Chemical formula 2]
Figure 0004335385
In the general formulas (2) and (3), ArFour, ArFiveAnd Ar6Each independently represents a phenyl group, a naphthyl group or an alkylaryl group having 7 to 18 carbon atoms;1, R2And RThreeEach independently represents an aliphatic hydrocarbon group or alicyclic hydrocarbon group having 1 to 24 carbon atoms,1, X2, XThreeAnd XFourEach independently represents an oxygen atom or a sulfur atom.
Examples of the alkylaryl group having 7 to 18 carbon atoms include the alkylaryl groups shown above for the general formula (1).
Examples of the aliphatic hydrocarbon group having 1 to 24 carbon atoms include methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, straight chain or A branched pentyl group, a linear or branched hexyl group, a linear or branched heptyl group, a linear or branched octyl group, a linear or branched nonyl group, a linear or branched decyl group, Linear or branched undecyl group, linear or branched dodecyl group, linear or branched tridecyl group, linear or branched tetradecyl group, linear or branched pentadecyl group, linear or branched A hexadecyl group, a linear or branched heptadecyl group, a linear or branched octadecyl group, a linear or branched nonadecyl group, a linear or branched icosyl group, a linear or branched henicosacil group, a straight Chain or branched docosyl group, straight chain or branched Each alkyl group such as a tricosyl group, a linear or branched tetracosyl group; a vinyl group, a linear or branched propenyl group, a linear or branched butenyl group, a linear or branched pentenyl group, a linear Or a branched hexenyl group, a linear or branched heptenyl group, a linear or branched octenyl group, a linear or branched nonenyl group, a linear or branched decenyl group, a linear or branched undecenyl group Group, linear or branched dodecenyl group, linear or branched tridecenyl group, linear or branched tetradecenyl group, linear or branched hexadecenyl group, linear or branched heptadecenyl group, linear or Branched octadecenyl group, linear or branched nonadecenyl group, linear or branched icocenyl group, linear or branched henecocenyl group, linear or branched dococenyl group, linear or branched tetracocenyl group Such as Alkenyl group can be exemplified.
Alicyclic hydrocarbon groups include cycloalkyl groups such as cyclohexyl and cycloheptyl groups; methylcyclopentyl groups, dimethylcyclopentyl groups (including all structural isomers), and methylethylcyclopentyl groups (all structural isomers). ), Diethylcyclopentyl group (including all structural isomers), methylcyclohexyl group, dimethylcyclohexyl group (including all structural isomers), methylethylcyclohexyl group (including all structural isomers), diethylcyclohexyl Group (including all structural isomers), methylcycloheptyl group, dimethylcycloheptyl group (including all structural isomers), methylethylcycloheptyl group (including all structural isomers), diethylcycloheptyl group (including Including all structural isomers) Le group can be exemplified.
Specific examples of the diaryl phosphate represented by the general formula (2) include 2-ethylhexyl diphenyl phosphate, and specific examples of the monoaryl phosphate represented by the general formula (3) include di (2-ethylhexyl). ) Monophenyl phosphate.
The content of the component (A) in the mist lubricating oil composition of the present invention is arbitrary, but the upper limit is preferably 10% by mass, more preferably 7% by mass, and even more preferably 5%, based on the total amount of the composition. The lower limit is preferably 0.01% by mass, more preferably 0.02% by mass, and still more preferably 0.05% by mass, based on the total amount of the composition. Most preferably, it is 0.1% by mass.
Even if the content of the component (A) exceeds 10% by mass, there is no possibility of further improving various performances commensurate with the content, and the storage stability may be deteriorated. On the other hand, when the content of the component (A) is less than 0.01% by mass, the effect of addition is not seen, and there is a risk that the mist supply property, friction characteristics, and wear resistance of the mist lubricating oil composition may deteriorate. is there.
[0008]
The component (B) of the present invention is an organic acid salt of at least one metal selected from alkali metals, alkaline earth metals, zinc and lead.
Examples of the alkali metal include sodium and potassium, and examples of the alkaline earth metal include magnesium, calcium and barium. Among the alkali metals and alkaline earth metals, alkaline earth metals are exemplified. Is preferred.
Typical examples of the organic acid salt as component (B) are (B-1) sulfonate, (B-2) phenate and (B-3) salicylate, and these can of course be used in combination.
(B-1) As the sulfonate, an alkyl aromatic sulfonic acid obtained by sulfonating an alkyl aromatic compound having a molecular weight of 100 to 1500, preferably 200 to 700, an alkali metal, an alkaline earth metal, zinc or So-called neutral sulfonates obtained by reacting with lead bases (oxides and hydroxides); neutral sulfonates and excess alkali metals, alkaline earth metals, zinc or lead salts and bases (oxides and So-called basic sulfonates obtained by heating (hydroxides) in the presence of water; neutral sulfonates in the presence of carbon dioxide, alkali metal, alkaline earth metal, zinc or lead bases (oxides and water) So-called carbonate overbased (superbasic) sulfonates obtained by reaction with oxides; Or alkaline carbonates, alkaline earth metals, zinc or lead bases (oxides or hydroxides) and boric acid compounds such as boric acid or boric anhydride, or carbonate overbased (super Basic) sulfonates and so-called borate overbased (superbasic) sulfonates produced by reacting boric acid compounds such as boric acid or boric anhydride; and mixtures thereof.
Examples of the alkyl aromatic sulfonic acid used for obtaining the neutral sulfonate include so-called petroleum sulfonic acid and synthetic sulfonic acid. Examples of petroleum sulfonic acid herein include those obtained by sulfonating an alkyl aromatic compound of a lubricating oil fraction of mineral oil and so-called mahoganic acid that is by-produced during white oil production. Examples of synthetic sulfonic acids include, for example, , Sulfonated alkylbenzene having linear or branched alkyl groups, or by dinonylnaphthalene, obtained as a by-product from an alkylbenzene production plant used as a raw material for detergents or by alkylating polyolefin with benzene And the like obtained by sulfonating alkylnaphthalene such as There are no particular limitations on the sulfonating agent used when sulfonating the alkyl aromatic compound, but fuming sulfuric acid or sulfuric anhydride is usually used.
[0009]
(B-2) As a phenate, for example, an alkylphenol having 1 to 2 alkyl groups having 4 to 20 carbon atoms, and an alkali metal, alkaline earth metal, zinc or lead base (oxide or hydroxide) and Neutral phenate obtained by reacting in the presence or absence of elemental sulfur; neutral phenate and excess alkali metal, alkaline earth metal, zinc or lead salt or base (oxide or hydroxide) So-called basic phenates obtained by heating the product in the presence of water; neutral phenates in the presence of carbon dioxide gas, bases of alkali metals, alkaline earth metals, zinc or lead (oxides and hydroxides) ), So-called carbonate overbased (superbasic) phenates obtained by reacting with neutral base phenates; alkali metal, alkaline earth metal, zinc or lead bases (oxidation) Or hydroxide) and boric acid compounds such as boric acid or anhydrous boric acid, or carbonate overbased (superbasic) phenate and boric acid compounds such as boric acid or boric anhydride. And so-called borate overbased (superbasic) phenates; and mixtures thereof.
[0010]
(B-3) Examples of salicylates include alkyl salicylic acids having 1 to 2 alkyl groups having 4 to 20 carbon atoms, and alkali metal, alkaline earth metal, zinc or lead bases (oxides and hydroxides). And neutral salicylates obtained by reacting in the presence or absence of elemental sulfur; neutral salicylates and excess alkali metal, alkaline earth metal, zinc or lead salts and bases (oxides and water) The so-called basic salicylate obtained by heating the oxide in the presence of water; the neutral salicylate in the presence of carbon dioxide gas is converted to an alkali metal, alkaline earth metal, zinc or lead base (oxide or hydroxide). So-called carbonate overbased (superbasic) salicylate obtained by reacting with an acid); neutral salicylate with alkali metal, alkaline earth metal, zinc or React with a boric acid compound such as boric acid or boric anhydride or boric acid such as boric acid or boric acid or boric acid or boric acid anhydride. Examples include so-called borate overbased (superbasic) salicylates produced by reacting acid compounds; and mixtures thereof.
[0011]
The total base number of the organic acid salt used in the component (B) is arbitrary, but usually the total base number is preferably 0 to 500 mgKOH / g, more preferably 0 to 450 mgKOH / g. It is done. In addition, the total base number as used in the field of this invention means the total base number by the hydrochloric acid method measured based on JISK 2501-1992 "Petroleum products and lubricating oil-neutralization test method".
As the component (B), one or more of the above-mentioned organic acid salts can be used.
The content of the component (B) in the mist lubricating oil composition of the present invention is arbitrary, but the upper limit is preferably 20% by mass, more preferably 10% by mass, and even more preferably 5%, based on the total amount of the composition. % By weight, most preferably 3% by weight, while the lower limit is preferably 0.01% by weight, more preferably 0.05% by weight, still more preferably 0.1% by weight, based on the total amount of the composition Most preferably, it is 0.2% by mass. Even if the content of the component (B) exceeds 20% by mass, there is no possibility of further improving various performances commensurate with the content, and the storage stability may be deteriorated. On the other hand, when the content of the component (B) is less than 0.01% by mass, the effect of addition is not seen, and there is a risk that the mist supply property, friction characteristics, and wear resistance of the mist lubricating oil composition may deteriorate. is there.
[0012]
(C) component of this invention is carboxylic acid and / or carboxylic acid ester.
The carboxylic acid here includes a monocarboxylic acid having one carboxyl group in the molecule and a polycarboxylic acid having two or more.
As the monocarboxylic acid, a fatty acid having 6 to 24 carbon atoms is usually used. The fatty acid may be linear or branched and may be a saturated fatty acid or an unsaturated fatty acid. Specific examples of the fatty acid having 6 to 24 carbon atoms include, for example, hexanoic acid, heptanoic acid, octanoic acid, nonanoic acid, decanoic acid, undecanoic acid, dodecanoic acid, tridecanoic acid, tetradecanoic acid, pentadecanoic acid, hexadecanoic acid, heptadecanoic acid , Saturated fatty acids such as octadecanoic acid, nonadecanoic acid, icosanoic acid, heicosanoic acid, docosanoic acid, tricosanoic acid, tetracosanoic acid (these saturated fatty acids may be linear or branched), hexenoic acid, heptenoic acid, octenoic acid, Noneic acid such as nonenic acid, decenoic acid, undecenoic acid, dodecenoic acid, tridecenoic acid, tetradecenoic acid, pentadecenoic acid, hexadecenoic acid, heptadecenoic acid, octadecenoic acid, nonadecenoic acid, icosenic acid, henicosenic acid, docosenoic acid, tricosenoic acid, tetracosenoic acid Saturated fatty acids (these unsaturated fatty acids are May be branched at Jo, the position of the double bond is also arbitrary), and the like.
Aromatic monocarboxylic acids include benzoic acid.
As the polycarboxylic acid, an aliphatic dicarboxylic acid having 2 to 10 carbon atoms or an aromatic polycarboxylic acid having 8 to 11 carbon atoms is preferably used. Examples of the aliphatic dicarboxylic acid having 2 to 10 carbon atoms include oxalic acid, malonic acid, succinic acid, glutaric acid, adipic acid, pimelic acid, subvalic acid, azelaic acid, sebacic acid, methylmalonic acid, ethylmalonic acid, Dimethylmalonic acid, methylsuccinic acid, 2,2-dimethylsuccinic acid, 2,3-dimethylsuccinic acid, 2-ethyl-2-methylsuccinic acid, 2-methylglutaric acid, 3-methylglutaric acid, 3-methyladipic acid, etc. And saturated aliphatic dicarboxylic acids such as maleic acid, fumaric acid, itaconic acid, citraconic acid, and mesaconic acid. The aromatic polycarboxylic acid having 8 to 11 carbon atoms includes phthalic acid, terephthalic acid, isophthalic acid, trimellitic acid and the like.
[0013]
The carboxylic acid ester that can be used as the component (C) is an ester composed of the above carboxylic acid and an alcohol and / or phenol.
The alcohol constituting the ester together with the carboxylic acid may be either a monohydric alcohol or a dihydric or higher polyhydric alcohol. As the monohydric alcohol, usually, alcohol having 1 to 24 carbon atoms can be used. Specific examples thereof include methanol, ethanol, propanol, butanol, pentanol, hexanol, heptanol, octanol, nonanol, decanol, undecanol, Saturated alcohols such as dodecanol, tridecanol, tetradecanol, pentadecanol, hexadecanol, heptadecanol, octadecanol, nonadecanol, icosenol, henicosenol, docosenol, tricosenol, tetracosenol And may be branched).
As the polyhydric alcohol, those having 2 to 10 valences are preferably used, and specific examples thereof include, for example, ethylene glycol, diethylene glycol, polyethylene glycol (3 to 15 mer of ethylene glycol), propylene glycol, dipropylene glycol, Polypropylene glycol (3- to 15-mer of propylene glycol), 1,3-propanediol, 1,2-butanediol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, 2-methyl-1,2-propane Dihydric alcohols such as diol, 2-methyl-1,3-propanediol, 1,2-pentanediol, 1,3-pentanediol, 1,4-pentanediol, 1,5-pentanediol, neopentyl glycol; Glycerin, polyglycerol (glycerin dimer to octamer For example, diglycerin, triglycerin, tetraglycerin, etc.), trimethylolalkane (trimethylolethane, trimethylolpropane, trimethylolbutane, etc.) and their 2-8 mer, pentaerythritol and their 2-4 tetramer, 1 , 2,4-butanetriol, 1,3,5-pentanetriol, 1,2,6-hexanetriol, 1,2,3,4-butanetetrol, sorbitol, sorbitan, sorbitol glycerin condensate, adonitol, arabitol , Xylitol, mannitol and other polyhydric alcohols; sugars such as xylose, arabinose, ribose, rhamnose, glucose, fructose, galactose, mannose, sorbose, cellobiose, maltose, isomaltose, trehalose, sucrose It is possible to be mentioned.
Moreover, as a phenol which comprises ester with carboxylic acid, a C6-C12 thing is used normally, for example, phenol, methylphenol (alias cresol), ethylphenol, dimethylphenol, propylphenol, for example. And alkylphenols such as ethylmethylphenol, trimethylphenol, butylphenol, pentylphenol, and hexylphenol (the alkyl group may be linear or branched, and the bonding position to the benzene ring is arbitrary).
In addition, when the alcohol constituting the ester with the carboxylic acid is a polyhydric alcohol, the carboxylic acid ester used as the component (C) is a complete ester in which all the hydroxyl groups of the polyhydric alcohol are esterified, Although it may be a partial ester in which an unesterified hydroxyl group remains, it is preferably a complete ester. The carboxylic acid portion of the complete ester and the partial ester may be a single carboxylic acid or two or more carboxylic acids.
Further, when the carboxylic acid constituting the ester together with the alcohol or phenol is a polycarboxylic acid, the carboxylic acid ester used as the component (C) is a complete ester obtained by esterifying all the carboxyl groups of the polycarboxylic acid. Even if it is, it may be a partial ester in which an unesterified carboxyl group remains, but it is preferably a complete ester. In this case, the alcohol part of the complete ester and the partial ester may be a single kind of alcohol or two kinds of alcohol.
As the component (C) of the present invention, one or more compounds selected from the carboxylic acids and carboxylic acid esters described above can be used.
The content of the component (C) in the mist lubricating oil composition of the present invention is arbitrary, but the upper limit is preferably 20% by mass, more preferably 10% by mass, and even more preferably 5%, based on the total amount of the composition. % By weight, most preferably 3% by weight, while the lower limit is preferably 0.01% by weight, more preferably 0.05% by weight, still more preferably 0.1% by weight, based on the total amount of the composition It is. Even when the content of the component (C) exceeds 20% by mass, there is no possibility of further improving various performances commensurate with the content, and the storage stability may be deteriorated. On the other hand, when the content of the component (C) is less than 0.01% by mass, the effect of addition is not seen, and there is a risk that the mist supply property, friction characteristics, and wear resistance of the mist lubricating oil composition may deteriorate. is there.
[0014]
According to the present invention, a mist having improved mist supply properties, friction characteristics and wear resistance by containing three components (A) component, (B) component and (C) component in mineral oil as a base oil. A lubricating oil composition can be obtained.
The mist lubricating oil composition of the present invention can be blended with one or more other additives as required, thereby further improving the excellent properties of the mist lubricating oil composition. Can do.
Such optional additives include anti-seizure agents such as polysulfides, sulfurized olefins and sulfurized esters, metal deactivators such as benzotriazole and alkylthiadiazole; antifoaming agents such as silicone oil and fluorosilicone oil; ethylene oxide Demulsifiers such as condensation products of propylene oxide; Pour point depressants such as polymethacrylates; Viscosity index improvers such as polymethacrylates, polybutenes, polyalkylstyrenes, olefin copolymers, styrene-diene copolymers, styrene-maleic anhydride copolymers Etc. The blending amount of the optional additive can be appropriately selected, but it is usually preferable that the total amount of the optional additive is 15% by mass or less based on the total amount of the composition.
The lubricating oil composition of the present invention can be preferably used as a lubricating oil for a mist lubricating system of a machine tool, etc. In addition to machine tools, such as gears, bearings, and compressors of various machines, it can be used by a mist lubricating system. The present invention can also be applied to industrial gear oil, bearing oil, compressor oil, and the like.
[0015]
【Example】
Hereinafter, the contents of the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
Examples 1-6 and Comparative Examples 1-6
According to the composition shown in Table 1, a mist lubricating oil composition according to the present invention and a mist lubricating oil composition for comparison were prepared.
In addition, each component used by the Example and the comparative example is as follows.
Base oil
Base oil 1: paraffinic solvent refined mineral oil (kinematic viscosity 22mm2/ S (@ 40 ° C))
(A) component
A1: tricresyl phosphate
A2: Monocresyl diphenyl phosphate
(B) component
B1: Calcium carbonate overbased calcium salicylate
(Total base number (hydrochloric acid method) 160 mgKOH / g)
B2: neutral calcium sulfonate (total base number (hydrochloric acid method) 0 mg KOH / g)
(C) component
C1: oleic acid
C2: Butyl stearate
C3: Glycerol trioleate
The solubility, friction characteristics, wear resistance and mist resistance of each lubricating oil composition were evaluated by the test methods shown below. The results are shown in Table 1.
[Evaluation test method]
Friction characteristics: Bowden test
As a test apparatus for friction characteristics, a commercially available Bowden-Lowen friction tester modified to a ball on plate was used. FIG. 1 shows a schematic diagram of the testing machine. This testing machine has a configuration in which a sliding member is fixed to a sample stage that reciprocates in a horizontal direction, and a steel ball fixed to a holder can be pressure-bonded to the sliding member from above. The sample stage on which the sliding member is fixed is reciprocated in the horizontal direction, and the frictional force is measured with a strain gauge type load detector connected to a steel ball holder and recorded with a recorder. The crimping load can be changed by selecting a weight, and the horizontal movement speed of the sample stage can be set steplessly.
The sample oil was supplied by dropping 0.5 ml of the sample oil between the sliding member and the steel ball before the test.
The test conditions were a horizontal moving speed of 0.5 mm / s, a load of 1 kgf, high carbon chromium bearing steel (JIS G 4805 SUJ2) for the steel balls, and carbon steel for machine structural use (JIS G 4051 S30C) for the sliding members. ) Was used.
Abrasion resistance: FALEX abrasion test
The FALEX wear test is ASTM D 3233-93.
The test machine defined in “Standard Test Methods for Measurement of Extreme Pressure Properties of Fluid Lubricants (Falex Pin Vee Block Methods)”
The pin (journal) is a steel pin (journal) with an outer diameter of 6.35 mm (1/4 inch) and a length of 31.75 mm (1/4 inch). A steel V-shaped block was used.
The test conditions were a rotation number of 1500 rpm, Direct Load 50 lbs, and a test time of 24 hours.
Mist property: Mist test
An outline of the mist tester is shown in FIG. MC-43TA type manufactured by Alemite Co. was used as the test machine, and two conditions of 50 mmAq and 200 mmAq were selected as the mist pressure for generating mist. The sample oil temperature was 40 ° C. and the test time was 6 hours.
In mist lubrication, since it is required that the lubricating oil does not agglomerate in the pipe on the way and can be supplied to a lubricated part relatively far from the mist generator, the mist box agglomeration ratio expressed by the following equation was calculated.
Mist box aggregation rate [%] = (mist box aggregation amount) / (mist generation amount) x 100
[0016]
[Table 1]
Figure 0004335385
[0017]
Table 1 shows that the mist lubricating oil compositions (Examples 1 to 5) of the present invention are excellent in mist supply performance, friction characteristics, and wear resistance as compared with the compositions of Comparative Examples 1 to 6. It turns out that it combines.
[0018]
【The invention's effect】
The mist lubricating oil composition of the present invention is not only excellent in mist supply to the machine sliding part, but also has excellent friction characteristics and wear resistance. Can be planned.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of a Bowden-Lowen friction tester.
[Figure 2] Outline diagram of mist testing machine

Claims (1)

鉱油を基油とし、下記の3成分を含有するミスト潤滑油組成物。
(A)芳香族リン酸エステル、
(B)アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛及び鉛の中から選ばれる少なくとも1種の金属の有機酸塩、
(C)カルボン酸及び/又はそのエステル、
A mist lubricating oil composition containing mineral oil as a base oil and containing the following three components.
(A) an aromatic phosphate ester,
(B) an organic acid salt of at least one metal selected from alkali metals, alkaline earth metals, zinc and lead;
(C) carboxylic acid and / or ester thereof,
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