JP4334303B2 - スパッタリング装置用被覆体回転装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スパッタリング装置に装着される被覆体回転装置などに関する。さらに詳しくは、スパッタリング中に被覆体を回転させることで、被覆体の表面にターゲットを連続的かつ均一にスパッタコーティングすることを可能とするスパッタリング装置用被覆体回転装置などに関する。
スパッタリング装置は、基体などの被覆体を真空チャンバー内に設置し、被覆体の表面にターゲットをコーティングするためなどに用いられる装置である。従来のスパッタリング装置は、主にCD(コンパクト・ディスク)など、平面状の基板の一表面に、ターゲット物質からなる薄膜を蒸着するために用いられていた。
図1は、従来のスパッタリング装置の基本構造の例を示す概略図である。図1に示されるように、従来のスパッタリング装置1は、その表面がスパッタリングにより被覆される被覆体(基板)2と、被覆体を支持する回転可能な被覆体支持部(基板ホルダー)3と、基板表面に蒸着されるターゲット4と、ターゲットを保持するターゲット支持部(カソード)5と、これらを包容する真空チャンバー6と、真空チャンバー内の気圧を測定する図示しない気圧測定部と、真空チャンバーにガス7を導入するガス導入部8と、真空チャンバー中の気体を排気する排気部9とを具備する。
従来のスパッタリング装置を用いたスパッタリングは、例えば以下のようにして行われる。まず、被覆体支持部3に被覆体2を設置し、ターゲット支持部5にターゲット4を設置する。排気部9が真空チャンバー6内の気体を排気する。真空チャンバー内の圧力が、所定以下となった後に、ガス導入部8からアルゴンガスなどの気体を、真空チャンバー内に導入する。真空チャンバー内に導入されたガスが、プラズマによりイオン化されターゲットと衝突する。ガスイオンに衝突されたターゲットは、高いエネルギーをもって蒸発する。蒸発したターゲットは、被覆体に接触し、被覆体の表面に付着する。スパッタリングの際、被覆体支持体は、回転しているので、被覆体の表面に付着するターゲットの偏りが解消される。このようにして、被覆体の表面にターゲットを含む薄膜層が形成される。
このような従来のスパッタリング装置では、立体的な形状のものに3次元的に薄膜を形成することが意図されておらず、3次元的に均一な薄膜を形成することは困難であった。従来のスパッタリング装置においては、均一な厚さのターゲットを含む薄膜層を平面被覆体のある表面上に形成することが、重要な課題であった。
被覆体にターゲットを均一に被覆するためのスパッタリング装置として、回転円盤と、回転円盤に基板を可回転に保持する基板ホルダーとを有するスパッタリング装置であって、前記回転円盤に保持された前記基板ホルダーの面が、前記回転円盤に対して一定の角度を有すると共に、前記基板ホルダーの面と反対側に前記基板を保持するスパッタリング装置が知られている(特開平3−191059号公報(特許文献1)、特開平5−71060号公報(特許文献2)参照。)。このスパッタリング装置においては、基板を保持する基板ホルダーと、基板ホルダーを保持する回転円盤も回転するので、被覆体である基板が、基板ホルダー内で自転するとともに、回転円盤の回転に従って公転する。
しかしながら、このスパッタリング装置は、平板状の被覆体の一表面のみに2次元的にターゲットが被覆される。すなわち、このスパッタリング装置では、被覆体の全面にターゲットが被覆されるものではないので、ターゲットが被覆される表面が、スパッタ中変化しない。したがって、このスパッタリング装置では、立体的な被覆体の表面に均一な膜厚を有するターゲットを含む薄膜層を形成することは困難であるという問題がある。
スパッタリングは、真空チャンバー内で行われる。このためスパッタリング装置内に、電気的装置を組み込めば、短絡を起こしやすい。したがって、スパッタリング装置内に、モーターなどの駆動手段を設置しにくく、このことも被覆体を3次元的に被覆することを困難なものとさせていた。すなわち、モーターを用いれば被覆体を回転させることはできるが、このようなモーターを真空チャンバー内に設置することは困難なので、モーターを用いて被覆体を回転する被覆体回転装置は、スパッタリング装置に採用しがたいという問題があった。
3次元的に被覆体表面にターゲット薄膜層を形成するものとして人工歯根が挙げられる。
例えば、スパッタリングにより歯槽骨などの人工医療用材料の表面にスパッタによりアパタイト層を形成することが知られている(例えば、特開昭59−111759号公報参照。)。
また、ハイドロキシアパタイトの前駆体であるα−TCP焼結体をターゲットとしたスパッタリング法にて、人工歯根表面にリン酸カルシウム層を形成させ、水熱処理により変換処理を行い、最表層をハイドロキシアパタイト層とした人工歯根を得る方法が知られている(特開平5−57012号公報(特許文献3)参照)。
より最近では、スパッタリング装置により人工歯根の表面にアパタイト系物質をコーティングする技術が知られている(例えば、特開平8−56963号公報(特許文献4)参照)。
しかしながら、これらの人工歯根の製造方法では、いずれも従来のスパッタリング装置を用いていたため、人工歯根の表面に形成されるハイドロキシアパタイト層の膜厚が、均一とはなりにくいという問題があった。
特開平3−191059号公報 特開平5−71060号公報 特開平5−57012号公報 特開平8−56963号公報
本発明は、スパッタリング装置内に設置され、スパッタリングの際に被覆体を回転させることで、被覆体の表面に3次元的かつ均一にターゲットを被覆するための被覆体の回転装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記のような回転装置を具備するスパッタリング装置を提供することを別の目的とする。
本発明は、上記のようなスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法を提供することを別の目的とする。
本発明は、上記のようなスパッタリング装置を用いた、人工歯根の製造方法を提供することを別の目的とする。
(1)上記の課題を解決するため、本発明のスパッタリング装置用被覆体回転装置(以下、単に「本発明の被覆体回転装置」ともいう。」は、被覆体を搭載するトレーと、前記トレーの縁部に設けられ、トレーを傾斜できるように支持するためのトレー支持手段と、前記トレーの縁部に設けられたトレー縁部の突起部と、円周方向に回転できる回転板と、前記回転板の縁部に設けられ、前記回転板が回転すると前記トレー縁部の突起部と接触する回転板縁部の突起部とを具備する。
このような構成を採用することで、本発明の被覆体回転装置は、前記回転板が回転すると、前記回転板縁部の突起部が前記トレー縁部の突起部と接触し、前記トレー縁部の突起部の位置を変化させることにより前記トレーを傾斜させることができる。前記トレーが傾斜すると、前記トレーに搭載された被覆体が回転するなどして、被覆体の向きを変化させることができる。これにより、ターゲットが蒸着する被覆体の表面を変化させることができるので、被覆体の表面にターゲットを3次元的に被覆することが可能となる。本発明の機構を簡単に説明すれば、複数の鉛筆をシーソーに載せて、シーソーを傾斜させることにより鉛筆を転がすようなものである。
なお、本明細書において、「被覆体が回転する」とは、被覆体が360度以上回転する場合のみならず、被覆体が回転運動によりその向きを変える場合をも含むものとする。被覆体が360度以上回転しなくても、ターゲットにより被覆される面が変化すれば、ターゲットが蒸着する面が変化するので、被覆体に均一な薄膜層を形成できるからである。
(2)本発明の被覆体回転装置は、好ましくは、トレーが、複数の被覆体を仕切るための被覆体仕切り手段と、被覆体を支持するための被覆体支持手段とを具備する。このような構成を採用することで、本発明の被覆体回転装置は、複数の被覆体を並べて回転させることができ、一回のスパッタリングにより複数の被覆体表面にターゲットを含む薄膜層を蒸着することができる。
(3)本発明の被覆体回転装置は、好ましくは、トレーの縁部が輪状であり、トレー支持手段が、トレーの縁部に設けられた第1の支持軸と、トレーの縁部の第1の支持軸とは180度ずれた位置に設けられた第2の支持軸とを具備し、トレーの縁部のうち、第1の支持軸部とは90度ずれた位置に設けられた第1の突起部と、トレーの縁部のうち、第1の支持軸部とは270度ずれた位置に設けられた第2の突起部とを具備する。
このような構成を採用することで、本発明の被覆体回転装置は、回転板上の突起部が、トレー縁部の2つの突起部を交互に押し下げ、それによってトレーが交互に傾斜することとなる。すなわち、支持軸をピボットのような機構とし、トレーをシーソーのような機構として、トレーの両端部を上下に移動させることで、トレーをかわるがわる傾斜させることができる。トレーが傾斜すると、トレーに搭載された被覆体が回転するなどしてその向きを変えることとなる。
(4)上記課題を解決するため、先に説明したものと別の態様である本発明の被覆体回転装置は、スパッタリング装置内に取り付けたトレーを連続的に相互に傾斜させ、トレー上に並べられた被覆体を回転させながら被覆体表面にターゲットを、スパッタコーティングする。
(5)上記の課題を解決するため、本発明のスパッタリング装置は、上記のような本発明の被覆体回転装置を具備する。本発明のスパッタリング装置は、上記のような本発明の被覆体回転装置を具備するので、スパッタリングの際に被覆体を回転させるなどして、ターゲットが蒸着される被覆体表面を変化させることができ、3次元的に均一なターゲットを含む薄膜層を蒸着できる。
(6)上記の課題を解決するため、本発明の人工歯根の製造方法は、ターゲットとしてリン酸カルシウム系物質を用い、上記のスパッタリング装置を用いて、人工歯根の表面にリン酸カルシウム系物質を蒸着させる工程を含む。本発明の人工歯根の製造方法は、上記のスパッタリング装置を用いて人工歯根を製造するので、人工歯根の表面に均一にリン酸カルシウム系物質を蒸着させることができる。リン酸カルシウム系物質としては、ハイドロキシアパタイトやその前駆体などが挙げられ、これら生体親和性の高い、ターゲットを人工歯根の表面に均一に蒸着することで、人工歯根を埋設後、早期かつ強固に顎骨と接着する人工歯根を得ることができる。
(7)本発明の人工歯根の製造方法は、好ましくは、ターゲットとしてハイドロキシアパタイトを用い、上記のスパッタリング装置を用いて、人工歯根の表面にリン酸カルシウム系物質を蒸着させるスパッタリング工程と、前記スパッタリング工程を経た人工歯根をカルシウムイオン、及びリン酸イオンのいずれか、または両方を含む溶液に浸漬する浸漬工程とを含む。このような本発明の人工歯根の製造方法で製造された人工歯根は、ハイドロキシアパタイトを人工歯根の表面にコーティングした後、リン酸及び/又はカルシウムイオンを含む溶液に浸漬することにより、コーティング層に含まれる副生成物が除去され、またコーティング層表面に新たにハイドロキシアパタイト層が形成されることになるので、ハイドロキシアパタイト層の膜厚を維持しつつ、純度が高く、緻密なハイドロキシアパタイト層を得ることができる。
本発明の被覆体回転装置によれば、スパッタリングの際に被覆体を回転等させるができ、被覆体の表面に3次元的かつ均一にターゲットを被覆することができる。
本発明のスパッタリング装置は、上記のような被覆体回転装置を具備するので、被覆体の表面に3次元的かつ均一にターゲットを被覆することができるスパッタリング装置を提供できる。
本発明は、上記のようなスパッタリング装置を用いたスパッタリング方法を提供することを別の目的とする。
本発明は、上記のようなスパッタリング装置を用いた、人工歯根の製造方法を提供することを別の目的とする。
(1.被覆体回転装置)
図2は、本発明の被覆体回転装置の基本構成を表す概略図である。図2に示されるように、本発明の被覆体回転装置10は、被覆体を搭載するトレー11と、前記トレーの縁部に設けられ、トレーを傾斜できるように支持するためのトレー支持手段12と、前記トレーの縁部に設けられたトレー縁部の突起部13と、円周方向に回転できる回転板14と、前記回転板の縁部に設けられ、前記回転板が回転すると前記トレー縁部の突起部と接触する回転板縁部の突起部15とを具備する。なお、図2に示される例においては、トレー支持手段12は、2つの支持軸12a、12bとから構成され、これらの支持軸は支持軸保持柱16により回転可能に保持されている。
本発明の被覆体回転装置は、スパッタリング装置内に設置され、スパッタリングの際に被覆体を回転させるなどして、被覆体のうちターゲットが蒸着される面を変えることにより、被覆体にターゲットを3次元的に蒸着させるための装置である。本発明の被覆体回転装置を用いれば、複雑な立体構造をもつ被覆体の表面におよそ均一にターゲットを含む薄膜層を形成することができる。
(1.1.トレー)
本発明のトレー11は、被覆体を搭載することのできるものであれば特に限定されるものではなく、公知のトレーを採用することができる。図3は、本発明の被覆体回転装置に用いられるトレーの基本構成の例を表す概略図である。図3(a)は、トレーの上面図である。図3(b)は、トレーの正面図である。図3(c)は、トレーの側面図である。
図3(a)〜図3(c)に示されるように、本発明のトレーは、トレーの縁部17と、縁部に設けられた第1の突起部13aと、第2の突起部13bと、被覆体を仕切るためにトレー上に平行に設けられた複数の被覆体仕切り板18と、被覆体を支持する被覆体支持部19と、被覆体にターゲットを届けるために設けられた切り欠き部20とを具備する。
トレーの形状は、特に限定されるものではないが、図3(a)に示されるように円形状のものが挙げられる。これは、真空チャンバーが通常円筒状だからである。すなわち、トレーの形状は、チャンバーの形状や、チャンバー内の回転板の形状などに合わせて設計すればよい。なお、本発明のトレーの形状は円形状のものに限られず、四角状、楕円状、多角形状など公知のトレーの形状を採用してもよい。
(1.1.1.トレーの縁部)
トレーの縁部17は、トレー内の被覆体支持部などを支える枠の部分である。この縁部には、例えば、回転手段としての支持軸12a、12bや、突起部13a、13bなどが設けられる。トレーの縁部17の形状は、図3(a)に示されるように輪状のものが挙げられる。トレーの縁部の厚さ(幅)と、高さは、トレーの縁部に設けられる突起部や支持軸、トレーの縁部にかけられる被覆体支持板や、被覆体仕切り板などの強度を考慮しつつ設計すれば良い。
(1.1.2.トレー縁部の突起部)
図3(b)に示されるようにトレー縁部の突起部は、トレーの縁部から突出するように設けられた突起部である。トレー縁部の突起部は、回転板縁部の突起部と接触することで、トレーを傾斜させるためにトレーの縁部に設けられる。トレー縁部の突起部としては、回転板からの駆動を伝えることができるものであれば、特に限定されるものではない。
トレー縁部の突起部としては、図2に示されるように、トレーの縁部のうち、第1の支持軸部12aと90度ずれた位置に設けられた第1の突起部13aと、トレーの縁部のうち、第1の支持軸部12aと270度ずれた位置に設けられた第2の突起部13bとからなるものが挙げられる。
図4は、トレー縁部の突起部の例を示す図である。図4(a)は、滑らかな起伏を有する突起部を示す。図4(b)は、台形状の突起部の例を示す。図4(c)は、三角形状の突起部を示す。図4(b)、及び図4(c)において、好ましくは、角の部分に面取りが施され、滑らかな曲線を描くようにされ、トレーの駆動が滑らかに行われるようにされている。
突起部13の高さ(図4中のh)が高いほどトレーの傾斜が強くなるが、被覆体が急激に回転することとなるため、突起部の高さとしては、トレーの大きさなども考慮して適当なものとすることが好ましい。
突起部13の長さが長いほど、トレーの傾斜運動が滑らかに行われることとなるが、必要以上に突起部を長くすることはない。また、最適な突起部の長さは、トレーの縁部の長さなどにもよって異なるが、適当な長さとすればよい。
(1.1.3.被覆体仕切り手段)
被覆体仕切り手段は、複数の被覆体を仕切るための手段である。被覆体仕切り手段としては、複数の被覆体仕切り板からなるものが挙げられる。被覆体仕切り板は、複数の被覆体を仕切ることができるものであれば特に限定されるものではない。仕切り板は、図3(a)に示されるように、トレーの縁部から渡されているものが挙げられる。仕切り板が設けられる方向としては、好ましくは図3(a)に示されるように、2つの支持軸12a、12bの回転軸と、直交するように仕切り板が設けられる。さらに、複数の仕切り板は、好ましくは、それぞれが平行となるように設置される。
仕切り板は、好ましくは、短冊状(長い長方形状)である。仕切り板の高さとしては、複数の被覆体を仕切ることのできるものであれば特に限定されるものではなく、適切な高さとすることができる。
複数の仕切り板が平行に設置されている場合の仕切り板同士の間隔としては、被覆体の長さに応じて適切なものとすればよく、特に限定されるものではない。
(1.1.4.被覆体支持手段)
被覆体支持手段は、被覆体を支えて被覆体が落下することを防止するための手段であり、被覆体支持部(図3(a)の19)が被覆支持手段として機能する。被覆体支持部19としては、図3(a)に示されるように、2つの仕切り板の間にトレーの縁部を渡るように1レーンずつ設けられるものが挙げられる。
被覆体支持部の材質としては、前記のトレーと同様の材質を採用することができる。すなわち、被覆体支持部の材質として、アルミ、ステンレスなど真空内で用いられる公知の材質を採用することができる。被覆体支持部の厚は、被覆体を支えることができる厚さであれば特に限定されるものではなく、被覆体の重さなどを考慮して決めればよい。被覆体支持部の幅が細いと、被覆体の安定性が悪くなり、被覆体の幅が太いと、後述の切り欠き部が少なくなって、スパッタリングにより蒸着される部分が少なくなる。
(1.1.5.切り欠き部)
切り欠き部は、スパッタリングの際に、ターゲットが通過するための部位であり、この切り欠き部があることで、ターゲットが被覆体に付着し、ターゲットを含む薄膜層が被覆体に形成される。
(1.2.トレー支持手段)
トレー支持手段は、トレーの縁部に設けられ、トレーを傾斜できるように支持するための手段であり、具体的には、図3(a)に示されるようにトレーの縁部にトレーの外周方法を向くように設けられた第1の支持軸12aと、トレーの縁部の第1の支持軸12aとは180度ずれた位置に設けられた第2の支持軸12bとを具備するものが挙げられる。これらの支持軸は、例えば、トレーと一体的に成型されたものでも良いし、トレーの縁部に設けられた孔にはまるようにその一部が挿入されたものでもよい。
図2に示されるように、支持軸12a、12bは、例えば、支持軸保持柱16により回転可能に保持されている。すわなち、支持軸は、ピボットのような機能を有しており、トレーが傾斜する際の回転軸として機能する。図2に示されるように、支持軸があるので、回転板の突起部からトレーに伝えられた下方への力が、モーメントとして働き、トレーが傾斜運動することとなる。
(1.3.回転板)
回転板(図2の14)は、スパッタリング装置内に設置され、その縁部に突起部15が設けられ、円周方向に回転できるものであれば、特に限定されるものでない。ここで、円周方向に回転するとは、円板が同じ面を上向きとして、回転することを意味する。本発明の回転板は、必ずしも円板の重心を回転軸として回転しないが、好ましくは円板の重心を回転軸として回転する。回転板としては、例えば、従来のスパッタリング装置に設けられている回転可能な被覆体支持部(ターンテーブル)をそのまま利用し、これに突起をつければよい。回転板が回転するので、その縁部に設けられた突起部が、回転板の回転中心を中心として公転することとなる。
回転板は、公知のスパッタリング装置のターンテーブルに用いられる回転駆動手段を用いて回転させることができる。このような回転駆動手段としては、モーターや、磁石によるものなどの公知の回転駆動部を用いることができる。回転板の回転速度は、好ましくは回転速度制御手段により制御可能とされている。このような回転速度制御手段としては、スパッタリング装置に用いられている公知の回転速度制御装置を採用することができる。
回転板の回転速度としては、あまりに遅いと、被覆体の一面にターゲットが蒸着し、その後に、他の面からターゲットが蒸着することになり、均一な膜厚を得ることが難しくなる。一方、回転板の回転速度があまりに速いと、支持軸の磨耗が促進され、摩擦熱が発生し、装置の設計が困難などの問題がある。したがって、回転板の回転速度は、これらの点を考慮して、適切なものとすればよい。
(1.4.回転板縁部の突起部)
回転板縁部の突起部(図2の15)は、回転板の縁部に設けられ、回転板が回転するとトレー縁部の突起部と接触し、トレー縁部の突起部を押し下げることで、トレーを傾けるために回転基板の縁部に設けられた突起部である。この回転板縁部の突起部は、例えば、回転板縁部に1か所設けられ、その形状は、トレー縁部の突起部と同様なものを採用できる。
(1.1.5.その他)
本発明の被覆体回転装置には、その機能を達成しうるものであれば、上記以外の部材が取り付けられていても良い。そのような部材としては、トレー縁部の突起部の下方に設けられ、トレーが傾斜して下がった際にトレーと接触してトレーが一定の位置以下に下がらないようにするためのトレー停止手段が挙げられる。トレー停止手段は、例えば、回転板を支えるフランジなどから伸びる支柱によって支えられる金属板からなっていてもよいし、その金属板のうち、トレーと接触する部分には、ゴムなどの弾性部材が設けられているものでも良い。
(2.スパッタリング装置)
本発明のスパッタリング装置としては、先に説明した本発明の被覆体回転装置を具備するものが挙げられ、それ以外の部材としては、公知のスパッタリング装置に用いられるものを組み合わせて用いることができる。本発明のスパッタリング装置では、被覆体を搭載したトレーが、傾斜することを繰り返す(すなわち、トレーが、シーソーのような運動を繰り返す。)ので、ターゲットが蒸着される被覆体の面が変化する。これによって、本発明のスパッタリング装置を用いれば、立体的な被覆体の表面に均一な膜厚を有するターゲットを含む薄膜層を形成することができる。
本発明のスパッタリング装置の被覆体回転装置以外の基本構成としては、被覆体を支持する回転可能な被覆体支持部と、ターゲットを保持するターゲット支持部(カソード)と、これらを包容する真空チャンバーと、真空チャンバーにガスを導入するガス導入部と、真空チャンバー中の気体を排気する排気部とを具備するものが挙げられる。ガス導入部は、異なるガスを真空チャンバー内に導入するため2つ以上設けられても良く、また、酸素ガスなどの反応性ガスを被覆体に吹き付け、被覆体表面で化学反応を引き起こすために反応性ガスを真空チャンバー内に導入するガス導入部を更に具備するものであっても良い。さらには、2種以上のターゲットを被覆体表面に形成するため、ターゲット支持部が2つ以上設けられていても良い。さらには、真空チャンバー内の気圧を測定する気圧測定部が設けられていても良く、被覆体表面に蒸着された薄膜層の厚さを観測する薄膜層観測部が設けられていても良い。
(3.薄膜層の形成方法)
被覆体にターゲットを含む被覆体を含む薄膜層を形成するためには、公知のスパッタリング方法にのっとって行えばよい。すなわち、スパッタリングの種類、スパッタリングの際の真空度、ガスの種類、ガス圧、放電電圧、スパッタリング装置、排気部の構成、排気速度、スパッタリングの時間などは、公知のスパッタリングにおけるものから適宜選択すればよい。
以下、本発明のスパッタリング方法の一例を説明する。まず、被覆体をトレーに並べる。被覆体を搭載したトレーをスパッタリング装置に取り付ける(なお、トレーは、予めスパッタリング装置に取り付けられていても良い。)。ターゲットを、ターゲット支持部に搭載する。真空チャンバーを、真空ポンプなどの排気部により排気し、所定の真空度を達成する。回転板(例えば、従来装置の被覆体支持部)を回転させ、トレーにシーソー運動させる。ガス導入部から、アルゴンガスなどを真空チャンバー内に放出し、アルゴンイオンをターゲットに衝突させる。すると、ターゲットは高いエネルギーをもって蒸発し、被覆体に衝突する。トレーがシーソー運動しているので、被覆体のうちターゲットが蒸着する面が、所定期間ごとに変化する。これにより、被覆体に、およそ均一な厚さをもったターゲットを含む薄膜層が形成されることになる。この薄膜層は、スパッタリングにより得られるので、被覆体と強固に結合した層となる。
(3.1.被覆体)
被覆体は、少なくともその表面の一部がターゲットにより覆われる対象物であり、人工歯根など、3次元的に薄膜層を形成することを目的とする対象物であれば特に限定されることはない。被覆体としては、人工歯根のうち歯根部、又は人工歯根(義歯を支持する義歯支台部と、顎骨内に埋設される歯根部とを具備する。以下、歯根部、人工歯根を区別せずに人工歯根と呼ぶ。);人工関節;指輪、イアリング、ネックレス、サークレット、レッグアンクルなどのアクセサリー;2次元、3次元のフォトニック結晶;シングルモードファイバなどの光ファイバ;抵抗、FET、コンデンサなどの電子部品;ナノ電極などのナノマテリアルなどが挙げられ、好ましくは人工歯根、又は人工関節であり、より好ましくは人工歯根である。以下では、人工歯根が被覆体であるものを中心として、説明するが本発明の被覆体回転装置の用途は、人工歯根に限定されるものではない。
図5は、被覆体を含む部材の例を示す。この例では、円柱形上の胴体部22と、胴体部の両端に取り付けられた被覆体21からなるものが被覆体としてトレーに搭載される。図5(a)は、被覆体が、円柱状のものを表す。図5(b)は、被覆体が、人工歯根であるものを表す。図5(c)は、被覆体が、図5(b)とは別の形の人工歯根であるものを表す。
(3.2.ターゲット)
ターゲットは、スパッタリングにより蒸発し、被覆体に蒸着する物質である。ターゲットとしては、スパッタリングに用いられる公知のターゲットを採用することができ、特に限定されるものではなく、被覆体とその用途に応じて適宜選択することができる。
被覆体が人工歯根である場合は、好ましくは、ターゲットとしてハイドロキシアパタイト、又はその前駆体であるα−TCP(リン酸三カルシウム)、β−TCP、リン酸八カルシウム、アモルファスのリン酸カルシウムなどを用いる。
(3.3.薄膜層)
薄膜層の厚さとしては、対象とする被覆体や、その用途などに応じて適切なものとすればよく、それに応じてスパッタリング時間などを調整すればよい。
被覆体が、人工歯根、又は人工歯根の歯根部である場合、薄膜層の膜厚は0.05μm〜4μmが挙げられ、好ましくは0.1μm〜2μmであり、より好ましくは0.5μm〜1.5μmであり、特に好ましくは0.8μm〜1.2μmである。なお、本明細書において、薄膜層の膜厚とは、薄膜層の平均の膜厚を意味する。
(4.人工歯根の製造方法)
本発明の人工歯根の製造方法は、ターゲットとしてリン酸カルシウム系物質を用い、上記のスパッタリング装置を用いて、人工歯根の表面にリン酸カルシウム系物質を蒸着させる工程を含む。
なお、スパッタリングの前処理として、リン酸カルシウム系物質を蒸着させる面を、アルミナやフッ素アパタイト鉱物の粉末などを用いたサンドブラスト処理などのブラスト処理や、酸処理、研削、切削処理を施して歯根部又は人工歯根の表面全体に微小の凹凸を設けても良い。
人工歯根の製造方法において、例えば図5(b)や、図5(c)に示されるような被覆体としての人工歯根23を胴体部22の両端に取り付けたものを用意し、スパッタリングを行えばよい。人工歯根23の材質としては、特に限定されないが、チタン系合金や、ステンレスなどを採用できる。胴体部は、好ましくは円柱状である。胴体部が円柱状なので、トレーが傾斜すれば、胴体部が回転し、それに連れて、胴体部の両端に取り付けられた被覆体21も回転することになる。なお、胴体部は、被覆体支持部によって支持されているので、ターゲットがほとんど蒸着しない。
ターゲットのリン酸カルシウム系物質としては、ハイドロキシアパタイトや、ハイドロキシアパタイトの前駆体が挙げられる。ハイドロキシアパタイトの前駆体としては、α−TCPや、β―TCPなどが挙げられる。これらの物質が、人工歯根23の表面に蒸着することとなる。
本発明の人工歯根の製造方法は、好ましくは、スパッタリングを経た人工歯根をカルシウムイオン、及びリン酸イオンのいずれか、または両方を含む溶液に浸漬する。このような溶液として、好ましくは水溶液、またはこれらのイオンを含むゲルである。溶液は、リン酸イオン及びカルシウムイオンを含む溶液でもよいし、リン酸イオンを含む水溶液と、カルシウムイオンを含む水溶液とを用意し、これらに人工歯根を交互に浸漬してもよい。スパッタリングによりハイドロキシアパタイトを人工歯根の表面にコーティングした後は、ハイドロキシアパタイトを含む薄膜層にピロリン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、酸化カルシウムなどの副生成物も含まれる。そこで、人工歯根をリン酸及び/又はカルシウムイオンを含む溶液に浸漬することにより、コーティング層に含まれる副生成物が除去され、またコーティング層表面に新たにハイドロキシアパタイト層が形成されることになる。それゆえ、ハイドロキシアパタイト層の膜厚を維持しつつ、純度が高く、緻密なハイドロキシアパタイト層を得ることができる。
浸漬処理に用いられる装置としては、人工歯根を浸漬できる装置であれば、公知の装置において行うことができ、特に限定されるものではないが、例えば桶形状を有する浸漬槽を用いることができる。
溶液が、リン酸イオン及びカルシウムイオンを含む場合、カルシウムとリンとのモル比としては、1〜4が挙げられ、好ましくは1.4〜2であり、より好ましくは1.5〜1.8であり、さらに好ましくは1.65〜1.7であり、特に好ましくは1.67である。このような、モル比の溶液であれば、ハイドロキシアパタイトと近いモル比の溶液であるので、スパッタリングによる副生成物を除去した後に、純度の高いハイドロキシアパタイトが析出することとなる。なお、リン酸イオン及び/又はカルシウムイオンを含む溶液としては、これらのイオンを含むゲルであってもよい。
水溶液におけるカルシウムイオンの濃度としては、10ppm〜1000ppmが挙げられ、好ましくは50ppm〜500ppmであり、より好ましくは75ppm〜150ppmであり、特に好ましくは90ppm〜110ppmである。水溶液におけるリンイオンの濃度としては、10ppm〜200ppmが挙げられ、好ましくは40ppm〜80ppmであり、より好ましくは50ppm〜70ppmであり、特に好ましくは55pmから65ppmである。
溶液の温度としては、10℃〜1000℃が挙げられ、好ましくは45℃〜150℃であり、より好ましくは60℃〜120℃であり、さらに好ましくは80℃〜100℃である。浸漬時間としては、1時間〜1週間が挙げられ、より好ましくは10時間から3日間が挙げられ、さらに好ましくは15時間〜2日間が挙げられ、特に好ましくは20時間から28時間が挙げられる。
実施例では、本発明のスパッタリング装置を用いて、被覆体にターゲット物質からなる薄膜層を形成した。まず、アネルバ社製のスパッタリング装置SPF−410Hに、図2に記載の被覆体回転装置を取り付けた。トレー上に、直径が3、4、5mm、長さ20mmのチタン円中体(図5(a)に示される)を合計200本並べた。スパッタリングにおけるターゲット物質として、ハイドロキシアパタイトを用いた。排気部により真空チャンバーをひいて、真空チャンバー内の圧力を1×10−4Paとした。その後、アルゴンガスを50ml/分の速度にて、真空チャンバー内に導入し、放電電力400W,放電ガス圧0.2Paの条件の下で、24時間スパッタを行い被覆体にハイドロキシアパタイト薄膜を形成した。実施例1において、スパッタ装置の回転駆動源の回転速度は、1rpmであった。回転駆動源の縁部に設けられた突起部により、トレーの傾斜が変化し、それに伴って被覆体が回転した。
このようにして製造した被覆体におけるハイドロキシアパタイト薄膜層の膜厚を測定したところ、1μmであった。
本発明は、スパッタリングの際に、被覆体の向きを変化させるスパッタリング装置用被覆体回転装置として利用でき、公知のスパッタリング装置に組み込むことができる。
本発明のスパッタリング装置は、3次元的な被覆体の表面に均一な薄膜層を得るための新しいスパッタリング装置として利用できる。
本発明のスパッタリング方法は、3次元的な被覆体の表面に均一な薄膜層を得るため新しいスパッタリング方法であり、3次元的な形状を有する被覆体の表面コーティングに用いられ、特に人工歯根の製造方法として好適に利用できる。
図1は、従来のスパッタリング装置の基本構造の例を示す概略図である。 図2は、本発明の被覆体回転装置の基本構成を表す概略図である。 図3は、本発明の被覆体回転装置に用いられるトレーの基本構成の例を表す概略図である。図3(a)は、トレーの上面図である。図3(b)は、トレーの前面図である。図3(c)はトレーの側面図である。 図4は、トレー縁部の突起部の例を示す図である。図4(a)は、滑らかな起伏を有する突起部を示す。図4(b)は、台形状の突起部の例を示す。図4(c)は、三角形状の突起部を示す。 図5は、被覆体を含む部材の例を示す。図5(a)は、被覆体が、円柱状のものを表す。図5(b)は、被覆体が、人工歯根であるものを表す。図5(c)は、被覆体が、図5(b)とは別の形の人工歯根であるものを表す。
符号の説明
1 スパッタリング装置
2 被覆体(基板)
3 被覆体支持部(基板ホルダー)
4 ターゲット
5 ターゲット支持部(カソード)
6 真空チャンバー
7 ガス
8 ガス導入部
9 排気部
10 被覆体回転装置
11 トレー
12 トレー支持手段
12a 第1の支持軸
12b 第2の支持軸
13 トレー縁部の突起部
13a 第1の突起部
13b 第2の突起部
14 回転板
15 回転板縁部の突起部
16 支持軸保持柱
17 トレーの縁部
18 被覆体仕切り板
19 被覆体支持部
20 切り欠き部
21 被覆体
22 胴体部
23 人工歯根

Claims (4)

  1. スパッタリング装置内に設置され、被覆体の向きを変化させるためのスパッタリング装置用被覆体回転装置であって、
    被覆体を搭載するトレーと、
    前記トレーの縁部に設けられ、トレーを傾斜できるように支持するためのトレー支持手段と、
    前記トレーの縁部に設けられたトレー縁部の突起部と、
    円周方向に回転できる回転板と、
    前記回転板の縁部に設けられ、前記回転板が回転すると前記トレー縁部の突起部と接触する回転板縁部の突起部と、
    を具備し、
    前記トレーの縁部は、輪状であり、
    前記トレー支持手段は、
    前記トレーの縁部に設けられた第1の支持軸と、
    トレーの縁部の前記第1の支持軸とは180度ずれた位置に設けられた第2の支持軸とを具備し、
    前記トレー縁部の突起部は、
    トレーの縁部のうち、前記第1の支持軸部とは90度ずれた位置に設けられた第1の突起部と、
    トレーの縁部のうち、前記第1の支持軸部とは270度ずれた位置に設けられた第2の突起部とを具備する、
    スパッタリング装置用被覆体回転装置。
  2. 請求項1に記載のスパッタリング装置用被覆体回転装置を具備するスパッタリング装置。
  3. ターゲットとしてリン酸カルシウム系物質を用い、請求項に記載のスパッタリング装置を用いて、人工歯根の表面にリン酸カルシウム系物質を蒸着させる工程を含む人工歯根の製造方法。
  4. ターゲットとしてハイドロキシアパタイトを用い、請求項に記載のスパッタリング装置を用いて、人工歯根の表面にリン酸カルシウム系物質を蒸着させるスパッタリング工程と、
    前記スパッタリング工程を経た人工歯根をカルシウムイオン、及びリン酸イオンのいずれか、または両方を含む溶液に浸漬する浸漬工程と、
    を含む人工歯根の製造方法。
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