JP4332044B2 - 電子入札システム、電子入札装置、割当調整装置、そのプログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
また、GVA(Generalized Vickrey Auction)による電子入札方式も提唱されている(例えば、非特許文献2,3参照。)。以下に、m種類の財M∈{1,2,...,m}をn人の入札者N∈{1,2,...,n}に割り当てる場合のGVAによる電子入札方式について説明する。
このGVAによる電子入札方式において、各入札者iの最適戦略は、真の評価値、すなわち入札可能な最大金額を入札金額v(i,B)とすることである。また、その落札結果は、各入札者と入札主催者の効用(利得)の和Σiv(i, g*(i))を最大化するものである。
佐古和恵,「落札値以外を秘匿する全体検証可能な電子入札方式」,SCIS'99 35−40(1999) H. R. Varian. "Economic mechanism design for computerized agents," In Proceedings of the first Usenix Workshop on Electronic Commerce, 1995. W. Vickrey. "Counter speculation, auctions, and competitive sealed tenders," Journal of Finance, 16:8-37, 1961.
また、開札者の不正を防止するため、開札処理が正当に行われたことについて全体検証可能となっていなければならず、その検証処理に必要な演算負担が発生するという問題点もある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、開札処理を実行する開札装置を必要とせず、なおかつ、開札処理の不正を防ぐための検証処理を必要としない電子入札システムを提供することを目的とする。
まず、各入札者i(i∈{1,2,…,n})は、各電子入札装置の入札価格入力手段に、入札者iの各財B⊂Mに対する入札価格v(i,B)を入力する。そして、各電子入札装置は、価格情報送信手段において、各入札価格v(i,B)に対応する入札価格情報(「第1の入札価格情報」)を他の電子入札装置に送信する。また、各電子入札装置は、価格情報受信手段において、他の電子入札装置から送信された入札価格情報(「第2の入札価格情報」)を受信する。
pj,B=V*(M,N‐{j})‐V*(M‐B,N‐{j}) …(2)
によって算出する。
なお、V*(M,N‐{j})は、入札者j以外の入札者に財Mを割り当てる場合における入札合計金額の最大値を示し、V*(M‐B,N‐{j})は、入札者j以外の入札者に財M‐Bを割り当てる場合における入札合計金額の最大値を示す。
また、入札者iが使用する電子入札装置は、落札価格受信手段において、他の電子入札装置から送信された落札価格pi,Bを受信し、割当算出手段において、入札価格v(i,B)から落札価格pi,Bを減じた値が最大となる財B⊂Mを、入札者iへの割当Bi *として算出する。
ここで、上述の式(2)に示すように、各入札者の落札価格は、その入札者以外の入札価格情報を用い、その入札者が関与せずに算出されたものである。よって、各入札者は自己の落札価格について不正を行うことができない。
また、上述のように、各入札者は自己の落札価格を偽ることができない。さらに、入札者が割当を偽ったとしても、この入札者には何ら利益がなく、合理的に行動する入札者には不正を行う誘因がない。そのため、各電子入札装置での開札処理の不正を防ぐための検証処理も必要ない。
〔第1の実施の形態〕
まず、本発明における第1の実施の形態について説明する。
<全体構成>
図1は、本形態における電子入札システム1の全体構成を例示した図である。
図1に例示するように、本形態の電子入札システム1は、インターネット等の通信ネットワーク20上に配置された複数の電子入札装置10‐i(i∈{1,2,...,n})、及び各入札者への割当の調整を行う割当調整装置40によって構成され、この通信ネットワーク20を通じ、相互に通信可能となっている。ここで、各電子入札装置10‐i、割当調整装置40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、バス等によって構成される公知のコンピュータに所定のプログラムを実行させることにより実現されるものである。そして、各入札者30‐i(i∈{1,2,...,n})は、各電子入札装置10‐iを用い、後述の入札処理及び開札処理を行う。
図2は、本形態における電子入札装置10(電子入札装置10‐i)のブロック図である。なお、各電子入札装置10‐iの構成は同様である。
図2に例示するように、本形態における電子入札装置10は、表記憶部10a、表示部10b、入札価格入力部10c、通信部10d、落札価格算出部10e、割当算出部10f、及び落札価格出力部10gを有している。
図3は、本形態における割当調整装置40のブロック図である。
図3に例示するように、本形態における割当調整装置40は、通信部41及び割当調整部42を有している。そして、この割当調整部42は、割当格納部42a、割当選択部42b及び調整済み割当格納部42cを有している。
次に、本形態における電子入札システム1の処理動作について説明する。
<準備>
本形態では、各電子入札装置10‐i(i∈{1,2,...,n})を用い、n人の入札者30‐i(i∈{1,2,...,n})がm種類の財M(M={1,2,...,m})に対する入札処理を行う。
その準備として本形態では、各入札者への各財B⊂Mの割当方法を示す財割当表(TG)を事前に定めておき、これを各電子入札装置10‐iの表記憶部10aに格納しておく。なお、各入札者にm種類の財が全て割り当てられる場合、その割当方法は2m通り存在する。
この例では、m=2であるため、22=4通りの割当方法が存在する。すなわち、財Bが全く割り当てられない({})場合(Gn=1)、財B={1}が割り当てられる場合(Gn=2)、財B={2}が割り当てられる場合(Gn=3)、及び財B={1,2}が割り当てられる場合(Gn=4)である。
図4の(b)は、この価格表(Tp)120の例示である。この例の価格表(Tp)120は、価格ID{1,2,...,99,100}に対し、それぞれ実価格{100円,200円,...,9900円,10000円}が対応付けられている。
図5は、電子入札装置10‐i(i∈{1,2,…,n})において実行される入札処理及び開札処理を説明するためのフローチャートである。また、図6は、割当調整装置40において実行される割当調整処理を説明するためのフローチャートである。
以下、このフローチャートを用い、本形態における電子開札システム1の処理動作について説明する。
まず、各電子入札装置10‐iにおいて、表記憶部10aから財割当表(TG)及び価格表(Tp)を抽出し、それらを表示部10bに送り表示する(ステップS1)。
各入札者30‐iは、表示部10bにおいて表示された財割当表(TG)及び価格表(Tp)を閲覧し、表示された財割当表(TG)の各財B⊂Mの割当に対する入札価格を価格表(Tp)から選択する。そして、各入札者30‐iは、選択した入札価格に対応する価格IDを、各財B⊂Mに対する入札価格v(i,B)として入札価格入力部10cに入力する(入札価格入力部10cにおいて、入札価格v(i,B)の入力を受け付ける)(ステップS2)。
なお、図7は、2種類の財(M={1,2})に3人の入札者(N={1,2,3})が入札処理を行う場合の例であり、図4に例示した財割当表(TG)110及び価格表(Tp)120に対応するものである。また、図7(a)は、入札者30‐1が入力した入札価格v(1, B)の例であり、図7(b)は、入札者30‐2が入力した入札価格v(2, B)の例であり、図7(c)は、入札者30‐3が入力した入札価格v(3, B)の例である。
各電子入札装置10‐iにおいて入力された入札価格v(i,B)は、通信部10d(「価格情報送信手段」に相当)に送られ、そこから、第1の入札価格情報として通信ネットワーク20を通じ、他の電子入札装置10‐c(c∈{1,2,...,n},c≠i)に送信される(ステップS3)。
また、各電子入札装置10‐iは、通信部10d(「価格情報受信手段」に相当)において、他の電子入札装置10‐q(q∈{1,2,...,n},q≠i)から同様に送信された他の入札者qの入札価格v(q,B)を、第2の入札価格情報として受信する(ステップS4)。
pj,B=V*(M,N‐{j})‐V*(M‐B,N‐{j}) …(3)
によって算出する(ステップS5)。
ここで、V*(B,X)は、財B⊂Mを入札者Xに割り当てるときの、入札価格の合計の最大値を意味し、
(a)入札者30‐1の落札価格p1,B(B={},{1},{2},{1,2}):
p1,{}=8‐8=0,
p1,{1}=8‐6=2,
p1,{2}=8‐0=8,
p1,{1,2}=8‐0=8,
なお、この落札価格p1,Bは、入札者30‐2,3が使用する電子入札装置10‐2,3によって算出される。
p2,{}=11‐11=0,
p2,{1}=11‐6=5,
p2,{2}=11‐5=6,
p2,{1,2}=11‐0=11,
なお、この落札価格p2,Bは、入札者30‐1,3が使用する電子入札装置10‐1,3によって算出される。
p3,{}=8‐8=0,
p3,{1}=8‐0=8,
p3,{2}=8‐5=3,
p3,{1,2}=8‐0=8,
なお、この落札価格p3,Bは、入札者30‐1,2が使用する電子入札装置10‐1,2によって算出される。
また、電子入札装置10‐iの通信部10d(「落札価格受信手段」に相当)は、他の電子入札装置10‐c(c∈{1,2,...,n},c≠i)から同様に送信された入札者30‐iの落札価格pi,Bを受信する(ステップS7)。
(a)入札者30‐1の割当B1 *:
v(1,{})‐p1,{}=0−0=0,
v(1,{1})‐p1,{1}=5−2=3,
v(1,{2})‐p1,{2}=0−8=‐8,
v(1,{1,2})‐p1,{1,2}=5−8=‐3,
よって割当B1 *={1}となる。
v(2,{})‐p2,{}=0−0=0,
v(2,{1})‐p2,{1}=0−5=−5,
v(2,{2})‐p2,{2}=0−6=‐6,
v(2,{1,2})‐p2,{1,2}=8−11=‐3,
よって割当B2 *={}となる。
v(3,{})‐p3,{}=0−0=0,
v(3,{1})‐p3,{1}=0−8=−8,
v(3,{2})‐p3,{2}=6−3=3,
v(3,{1,2})‐p3,{1,2}=6−8=‐2,
よって割当B*={2}となる。
割当調整装置40は、通信部41(「割当受信手段」に相当)において、通信ネットワーク20を通じて各電子入札装置10‐iから送信された割当Bi *(i∈{1,2,...,n})を受信し(図6:ステップS21)、割当格納部42aに送り、そこに格納する(ステップS22)。
具体的には、例えばまず、割当選択部42bにおいてパラメータaに1を代入し(ステップS23)、さらに調整済み割当格納部42cに格納されている調整割当Bi **を初期化(例えば、削除)する(ステップS24)。
次に、割当選択部42bにおいて、割当格納部42aに格納されている割当Ba *から、調整済み割当格納部42cに格納されている調整割当Bb **(b<a)と財B⊂Mが重複しない割当Ba *をランダムに選択し、これを調整割当Ba **とする(ステップS25)。なお「財が重複しない」とは、例えば、割当Ba *={1,2}であり、調整割当Bb **={3}であるような場合をいう。逆に「財が重複する」とは、例えば、割当Ba *={1,2}であり、調整割当Bb **={2,3}のような場合をいう(この例では財{2}が重複している)。
例えば、図7に例示した入札価格の場合、
調整割当B1 **={1}, 落札価格p1,B1**=3,
調整割当B2 **={}, 落札価格p2,B2**=0,
調整割当B3 **={2}, 落札価格p3,B3**=3,
となる。
調整割当B1 **={1}, 落札価格p1,B1**=8,
調整割当B2 **={2}, 落札価格p2,B2**=8,
調整割当B3 **={}, 落札価格p3,B3**=0,
或いは、
調整割当B1 **={2}, 落札価格p1,B1**=8,
調整割当B2 **={1}, 落札価格p2,B2**=8,
調整割当B3 **={}, 落札価格p3,B3**=0,
が選択されることになる。
その後、落札価格出力部10gは、表記憶部10aに格納されている価格表(TP)を参照して、落札価格pi,Bi**に対応する実価格を抽出し、この実価格と調整割当Bi **が示す割当とを出力(例えば、表示)する(ステップS11)。
以上説明した通り、入札者30‐jの財B⊂Mに対する落札価格pj,Bは、入札者30‐j以外の入札者の電子入札装置によって、前述の式(3)によって算出される。そして、式(3)の演算には、入札者30‐jの入札価格v(j,B)は反映されない。よって、複数の入札者が共同して不正を行わない限り、各入札者は自己の落札価格を偽ることができない。
次に、本発明における第2の実施の形態について説明する。
本形態は第1の実施の形態の変形例であり、各入札者が自分の入札価格を秘密にしつつ、マルチパーティ演算(multi-party computation:例えば、岡本龍明、山本博資著、「現代暗号」、第3刷、産業図書株式会社、P227〜P238参照。)によって、他の入札者の落札価格を算出する。以下では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、第1の実施の形態と共通する事項については説明を省略する。
図8は、本形態における電子入札システム200の全体構成を例示した図である。
図8に例示するように、本形態の全体構成は、電子入札装置10‐iが電子入札装置210‐i(i∈{1,2,...,n})に置き換わる以外は第1の実施の形態と同様である。
図9は、本形態における電子入札装置210(電子入札装置210‐i)のブロック図である。なお、図9において第1の実施の形態と共通する構成要素については、図2と同じ符号を付した。また、各電子入札装置210‐iの構成は同様である。
第1の実施の形態と同様である。
<電子入札システムの処理動作>
次に、本形態における電子入札システム200の処理動作について説明する。
<準備>
第1の実施の形態と同様である。
本形態の処理と第1の実施の形態の処理との相違点は、図5のフローチャートに示したステップS3〜S5の部分のみである。以下では、この相違点のみについて説明し、第1の実施の形態と共通する処理(図5:ステップS1,S2,S6〜S11)については説明を省略する。
図10は、各電子入札装置210‐i(i∈{1,2,…,n})において実行される入札処理及び開札処理を説明するためのフローチャートである。なお、図10では、本形態において、ステップS3〜S5(図5のフローチャート)の処理に置き換わる部分のみを示している。
第1の実施の形態と同様に(図5のステップS1,S2)、表示部10bにおいて財割当表TG及び価格表TPを表示し、入札価格入力部10cにおいて、入札価格v(i,B)の入力を受け付ける。入力された入札価格v(i,B)は秘密分散部210hに送られる。
秘密分散部210hは、送られた入札価格v(i,B)を秘密分散(例えば、岡本龍明、山本博資著、「現代暗号」、第3刷、産業図書株式会社、P209〜P218参照。)して複数の秘密分散値ssv(i,B)を生成し(ステップS31)、これらを通信部10dに送る。
通信部10d(「価格情報送信手段」に相当)は、これら複数の秘密分散値ssv(i,B)を、第1の入札価格情報(ssv(i,B))として、通信ネットワーク20を通じ、他の電子入札装置210‐c(c∈{1,2,...,n},c≠i)に分散して送信する(ステップS32)。
受信された第2の入札価格情報(ssv(r,B))は落札秘密分散価格算出部210i(「落札価格算出手段」を構成)に送られ、落札秘密分散価格算出部210iは、この第2の入札価格情報(ssv(r,B))から、r≠jたちと通信して、入札者i以外の入札者j(j∈{1,2,...,n},j≠i)の落札価格pj,Bの秘密分散値pj,B,i(「第1の秘密分散値pj,B,i」に相当)を算出する(ステップS34)。なお、この落札価格pj,Bは、前述の式(3)で示されるものである。そのため、秘密分散値pj,B,iには、入札者30‐jの入札価格v(j,B)の秘密分散値ssv(j,B)は反映されない。
また、各電子入札装置210‐iは、他の電子入札装置210‐k(k∈{1,2,…,n},k≠i,k≠j)から同様に送信された、落札価格pj,Bの秘密分散値pj,B,k(「第2の秘密分散値pj,B,k」に相当))を、通信部10d(「落札秘密分散価格受信手段」に相当し、「落札価格算出手段」を構成する)において受信する(ステップS36)。
ステップS37の処理終了後、第1の実施の形態で説明した図5のステップS6〜S11の処理を行う。
以上説明した通り、各電子入札装置210‐i(i∈{1,2,...,n})において算出される入札者30‐j(j∈{1,2,...,n},j≠i)の落札価格pj,Bには、入札者30‐jの入札価格v(j,B)は反映されない(ステップS36)。よって、複数の入札者が共同して不正を行わない限り、各入札者は自己の落札価格を偽ることができない。
また、第1の実施の形態で説明した通り、各入札者には、割当Bi *を偽る誘因がない。従って、不正を行う誘因がない場合には入札者は不正を行わないという前提のもとでは、全ての処理が正当に実行され、各電子入札装置での開札処理の不正を防ぐための検証処理も必要ない。
なお、この発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述の各実施の形態では、通信ネットワーク上に、電子入札装置と別個に割当調節装置を設けることとしたが、何れかの電子入札装置が割当調節装置の機能を兼ね備えることとしてもよい。
また、上述の各実施の形態では、各入札者が異なる電子入札装置を利用することとしたが、複数の入札者が同一の電子入札装置を用い、入札処理や開札処理を行うこととしてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
また、上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
10,210 電子入札装置
40 割当調整装置
Claims (10)
- 通信ネットワーク上に配置された複数の電子入札装置を用い、n人の入札者Nがm種類の財Mの入札を行う電子入札システムであって、
前記電子入札装置は、
入札者i(i∈{1,2,…,n})の各財B⊂Mに対する入札価格v(i,B)の入力を受け付ける入札価格入力手段と、
前記入札価格v(i,B)に対応する第1の入札価格情報を、他の電子入札装置に送信する価格情報送信手段と、
他の電子入札装置から送信された第2の入札価格情報を受信する価格情報受信手段と、
前記第1の入札価格情報と前記第2の入札価格情報を用い、前記入札者i以外の入札者j(j∈{1,2,…,n},j≠i)の各財B⊂Mに対する落札価格pj,Bを、
pj,B=V*(M,N‐{j})‐V*(M‐B,N‐{j})
(但し、V*(M,N‐{j})は、入札者j以外の入札者に財Mを割り当てる場合における入札合計金額の最大値を示し、V*(M‐B,N‐{j})は、入札者j以外の入札者に財M‐Bを割り当てる場合における入札合計金額の最大値を示す。)
によって算出する落札価格算出手段と、
前記落札価格pj,Bを送信する落札価格送信手段と、
落札価格pi,Bを受信する落札価格受信手段と、
前記入札価格v(i,B)から前記落札価格pi,Bを減じた値が最大となる財B⊂Mを、前記入札者iへの割当Bi *として算出する割当算出手段と、
を有する、
ことを特徴とする電子入札システム。 - 請求項1記載の電子入札システムであって、
各入札者への割当の調整を行う割当調整装置をさらに有し、
前記電子入札装置は、
算出された全ての前記割当Bi *を送信する割当送信手段をさらに有し、
前記割当調整装置は、
前記割当Bi *を受信する割当受信手段と、
前記割当受信手段において受信された前記割当Bi *から、各入札者i間で財が重複しない前記割当Bi *の組み合わせを選択する割当調整手段と、
前記割当調整手段において選択された前記割当Bi *の組み合わせを出力する調整結果出力手段と、
を有する、
ことを特徴とする電子入札システム。 - 請求項1或いは2記載の電子入札システムであって、
前記入札価格情報は、
前記入札価格の秘密分散値であり、
前記落札価格算出手段は、
前記第2の入札価格情報から前記落札価格pj,Bの第1の秘密分散値pj,B,iを算出する落札秘密分散価格算出手段と、
前記第1の秘密分散値pj,B,iを送信する落札秘密分散価格送信手段と、
前記落札価格pj,Bの第2の秘密分散値pj,B,k(k∈{1,2,…,n},k≠i,k≠j)を受信する落札秘密分散価格受信手段と、
前記第1の秘密分散値pj,B,iと前記第2の秘密分散値pj,B,kを用い、前記落札価格pj,Bを算出する分散値合成手段と、
を有する、
ことを特徴とする電子入札システム。 - 通信ネットワーク上に複数配置され、n人の入札者Nがm種類の財Mの入札を行う際に使用される電子入札装置であって、
入札者i(i∈{1,2,…,n})の各財B⊂Mに対する入札価格v(i,B)の入力を受け付ける入札価格入力手段と、
前記入札価格v(i,B)に対応する第1の入札価格情報を、他の電子入札装置に送信する価格情報送信手段と、
他の電子入札装置から送信された第2の入札価格情報を受信する価格情報受信手段と、
前記第1の入札価格情報と前記第2の入札価格情報を用い、前記入札者i以外の入札者j(j∈{1,2,…,n},j≠i)の各財B⊂Mに対する落札価格pj,Bを、
pj,B=V*(M,N‐{j})‐V*(M‐B,N‐{j})
(但し、V*(M,N‐{j})は、入札者j以外の入札者に財Mを割り当てる場合における入札合計金額の最大値を示し、V*(M‐B,N‐{j})は、入札者j以外の入札者に財M‐Bを割り当てる場合における入札合計金額の最大値を示す。)
によって算出する落札価格算出手段と、
前記落札価格pj,Bを送信する落札価格送信手段と、
落札価格pi,Bを受信する落札価格受信手段と、
前記入札価格v(i,B)から前記落札価格pi,Bを減じた値が最大となる財B⊂Mを、前記入札者iへの割当Bi *として算出する割当算出手段と、
を有することを特徴とする電子入札装置。 - 請求項4記載の電子入札装置であって、
前記入札価格情報は、
前記入札価格の秘密分散値であり、
前記落札価格算出手段は、
前記第2の入札価格情報から前記落札価格pj,Bの第1の秘密分散値pj,B,iを算出する落札秘密分散価格算出手段と、
前記第1の秘密分散値pj,B,iを送信する落札秘密分散価格送信手段と、
前記落札価格pj,Bの第2の秘密分散値pj,B,k(k∈{1,2,…,n},k≠i,k≠j)を受信する落札秘密分散価格受信手段と、
前記第1の秘密分散値pj,B,iと前記第2の秘密分散値pj,B,kを用い、前記落札価格pj,Bを算出する分散値合成手段と、
を有する、
ことを特徴とする電子入札装置。 - 各入札者への割当の調整を行う割当調整装置であって、
請求項4或いは5の電子入札装置において算出された全ての割当Bi *を受信する割当受信手段と、
前記割当受信手段において受信された前記割当Bi *から、各入札者i間で財が重複しない前記割当Bi *の組み合わせを選択する割当調整手段と、
前記割当調整手段において選択された前記割当Bi *の組み合わせを出力する調整結果出力手段と、
を有することを特徴とする割当調整装置。 - 請求項4或いは5記載の電子入札装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項7記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 請求項6記載の割当調整装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項9記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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