JP4331160B2 - 赤外線センサおよびその駆動方法 - Google Patents

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本発明は赤外線センサおよびその駆動方法に関する。
赤外線は、可視光よりも煙、霧に対して透過性が高いという特長を有するので、赤外線撮像は、昼夜にかかわらず可能である。また、赤外線撮像は、被写体の温度情報をも得ることができるので、防衛分野をはじめ監視カメラや火災検知カメラのように広い応用範囲を有する。
近年、冷却機構を必要としない「非冷却型赤外線固体撮像素子」の開発が盛んになってきている。非冷却型すなわち熱型の赤外線固体撮像装置は、波長10μ程度の入射赤外線を吸収構造により熱に変換した上で、この微弱な熱により生じる感熱部の温度変化をなんらかの熱電変換手段により電気信号に変換する。非冷却型の赤外線固体撮像装置は、この電気信号を読み出すことで赤外線画像情報を得る。
たとえば、一定の順方向電流を与えることにより温度変化を電圧変化に変換するシリコンpn接合を用いた赤外線センサ(特許文献1)がある。この赤外線センサは、半導体基板としてSOI(Silicon on Insulator)基板を用いることによって、シリコンLSI製造プロセスを用いて量産することができるという特長がある。また、熱電変換手段であるシリコンpn接合の整流特性を利用して、行選択の機能を実現しているので画素構造が極めてシンプルに構成できるという特長もある。
赤外線センサの性能をあらわす指標のひとつは、赤外線センサの温度分解能を表現するNETD(Noise Equivalent Temperature Difference(等価雑音温度差))である。NETDを小さくすること、すなわち、雑音に相当する赤外線センサの温度差を小さくすることが重要である。そのためには信号の感度を高くすること、および、雑音を低減することが必要である。
特開2002−300475号公報
特許文献1には、各列の増幅トランジスタのドレインとゲートの間にサンプリングトランジスタをそれぞれ設置し、リファレンス画素行を選択している第一の期間において、このサンプリングトランジスタをオンすることにより、増幅トランジスタのゲート電圧をその閾値に収束させ、しかる後に第二の期間においてサンプリングトランジスタをオフにする。これをVthクランプ処理と呼んでいる。このとき、増幅トランジスタのゲートと信号線の間には結合容量が設けられており、リファレンス画素に印加するバイアス電圧をVdd、リファレンス画素における電圧降下をVref、増幅トランジスタの閾値をVthとすると、Vthクランプ後の結合容量電圧は(Vdd−Vref)−Vthとなる。サンプリングトランジスタは第一の期間以外ではオフとするため、上記結合容量電圧は有効画素読み出し時に一定値に保たれ、有効画素とリファレンス画素との選択電圧差分がカラムアンプゲート電圧にて増幅されることになる。
上記Vthクランプ処理の効果として、バイアス成分を除いた微小な信号電圧を高ダイナミックレンジで読み出すことができるほかに、増幅トランジスタゲートに現れる揺らぎの影響を低減することができる。ここで、Vddは、行選択回路が画素に与えるバイアス電圧であり、Vrefは、無感度画素選択時の無感度画素電圧であり、Vthは増幅トランジスタの閾値である。
従来、Vthクランプ処理の期間は、行選択回路が無感度画素行や有効画素行にバイアス電圧Vddを印加する選択期間と等しかった。また、増幅トランジスタのゲート電位が増幅トランジスタの閾値電圧に漸近すると、増幅トランジスタの電流駆動能力が次第に低下していく。このため、Vthクランプ処理の期間に、結合容量電圧を収束させることは困難であった。結合容量電圧および増幅トランジスタのゲート電位が充分に収束していないと、無感度画素選択時に得られる基板温度成分を有効画素選択時に正確に減算できない。このため、基板温度の変化に対して増幅トランジスタのゲインが大きく変化してしまう。また、増幅トランジスタの列間ばらつきによるVthのばらつきが、縦筋ノイズの原因となる。
そこで、基板温度の変化を正確にモニタしかつ減算処理することができ、また、入射赤外線に対して十分なゲイン及びダイナミックレンジを確保することができる赤外線センサおよびその駆動方法を提供する。
本発明に係る実施形態に従った赤外線センサは、半導体基板上に二次元的に配置され、赤外線を検出する赤外線検出画素からなる有効画素行、および、赤外線の感度を有さない無感度画素からなる無感度画素行を含む撮像領域と、前記撮像領域に行方向に配置され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の行選択線と、前記行選択線に接続され、前記有効画素行または前記無感度画素行を選択してバイアス電圧を印加する行選択回路と、前記撮像領域の列方向に配列され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の信号線と、前記信号線に接続され、前記信号線に発生した信号電圧を増幅する増幅トランジスタと、前記信号線と前記増幅トランジスタのゲートとの間に接続された結合容量と、前記増幅トランジスタのゲートとドレインとの間に接続されたサンプリングトランジスタと、前記増幅トランジスタのドレインに接続され、信号電荷を蓄積する蓄積容量と、前記蓄積容量に蓄積された信号電荷に基づく電圧を読み出す読出し回路とを備え、前記行選択回路が前記無感度画素行を選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートを導通させる第1の選択期間は、前記行選択回路が前記有効画素行を選択し、かつ前記増幅トランジスタで増幅された信号電荷を前記蓄積容量へ蓄積する第2の選択期間よりも長く設定されたことを特徴とする。
本発明に係る他の実施形態に従った赤外線センサは、半導体基板上に二次元的に配置され、赤外線を検出する赤外線検出画素からなる有効画素行、および、赤外線の感度を有しない無感度画素からなる複数の無感度画素行を含む撮像領域と、前記撮像領域に行方向に配置され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の行選択線と、前記行選択線に接続され、前記有効画素行または前記複数の無感度画素行を選択してバイアス電圧を印加する行選択回路と、前記撮像領域の列方向に配列され、前記赤外線検出画素および前記複数の無感度画素に接続された複数の信号線と、前記信号線に接続され、前記信号線に発生した信号電圧を増幅する増幅トランジスタと、前記信号線と前記増幅トランジスタとの間に接続された結合容量と、前記増幅トランジスタのゲートとドレインとの間に接続されたサンプリングトランジスタと、前記増幅トランジスタのドレインに接続された、信号電荷を蓄積する蓄積容量と、前記蓄積容量に蓄積された信号電荷に基づく電圧を読み出す読出し回路とを備え、前記行選択回路が前記無感度画素行のうち少なくとも一つを選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートを導通させる第1の選択期間は、前記行選択回路が前記有効画素行を選択し、かつ前記増幅トランジスタで増幅された信号電荷を前記蓄積容量へ蓄積する第2の選択期間よりも長く設定され、前記第1の選択期間は、前記行選択回路が前記複数の無感度画素行のうち少なくとも一つの無感度画素行を選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートとを導通させる複数の無感度画素行選択期間を含むことを特徴とする。
本発明に係る実施形態に従った赤外線センサの駆動方法は、半導体基板上に二次元的に配置され、赤外線を検出する赤外線検出画素からなる有効画素行、および、赤外線の感度を有しない無感度画素からなる無感度画素行を含む撮像領域と、前記撮像領域に行方向に配置され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の行選択線と、前記行選択線に接続され、前記有効画素行または前記無感度画素行を選択してバイアス電圧を印加する行選択回路と、前記撮像領域の列方向に配列され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の信号線と、前記信号線に接続され、前記信号線に発生した信号電圧を増幅する増幅トランジスタと、前記信号線と前記増幅トランジスタのゲートとの間に接続された結合容量と、前記増幅トランジスタのゲートとドレインとの間に接続されたサンプリングトランジスタと、前記増幅トランジスタのドレインに接続され、信号電荷を蓄積する蓄積容量と、前記蓄積容量に蓄積された信号電荷に基づく電圧を読み出す読出し回路とを備えた赤外線センサの駆動方法であって、当該駆動方法は、前記行選択回路が前記無感度画素行を選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートを導通させる第1の選択期間と、前記行選択回路が前記有効画素行を選択し、かつ前記増幅トランジスタで増幅された信号電荷を前記蓄積容量へ蓄積する第2の選択期間とを含み、前記第1の選択期間は前記第2の選択期間よりも長く設定されたことを特徴とする。
本発明に係る他の実施形態に従った赤外線センサの駆動方法は、半導体基板上に二次元的に配置され、赤外線を検出する赤外線検出画素からなる有効画素行、および、赤外線の感度を有しない無感度画素からなる複数の無感度画素行を含む撮像領域と、前記撮像領域に行方向に配置され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の行選択線と、前記行選択線に接続され、前記有効画素行または前記複数の無感度画素行を選択してバイアス電圧を印加する行選択回路と、前記撮像領域の列方向に配列され、前記赤外線検出画素および前記複数の無感度画素に接続された複数の信号線と、前記信号線に接続され、前記信号線に発生した信号電圧を増幅する増幅トランジスタと、前記信号線と前記増幅トランジスタとの間に接続された結合容量と、前記増幅トランジスタのゲートとドレインとの間に接続されたサンプリングトランジスタと、前記増幅トランジスタのドレインに接続された、信号電荷を蓄積する蓄積容量と、前記蓄積容量に蓄積された信号電荷に基づく電圧を読み出す読出し回路とを備えた赤外線センサの駆動方法であって、当該駆動方法は、前記行選択回路が前記無感度画素行のうち少なくとも一つを選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートを導通させる第1の選択期間と、前記行選択回路が前記有効画素行を選択し、かつ前記増幅トランジスタで増幅された信号電荷を前記蓄積容量へ蓄積する第2の選択期間とを含み、前記第1の選択期間は、前記第2の選択期間よりも長く設定されており、前記第1の選択期間は、前記行選択回路が前記複数の無感度画素行のうち少なくとも一つの無感度画素行を選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートとを導通させる複数の無感度画素行選択期間を含むことを特徴とする。
本発明の赤外線センサおよびその駆動方法は、基板温度の変化を正確にモニタしかつ減算処理することができ、また、入射赤外線に対して十分なゲイン及びダイナミックレンジを確保することができる。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る第1の実施形態に従った赤外線センサ100の構成を示す回路図である。赤外線センサ100は、半導体基板上に2行2列に配列された4個の画素を含む撮像領域と、撮像領域から得られた信号を増幅する増幅回路AMPC1およびAMPC2とを備えている。撮像領域は、通常、より多くの画素を備えているが、ここでは、便宜的に4画素とする。
撮像領域の第1行目は、赤外線の感度を有しない無感度画素11からなる無感度画素行110である。撮像領域の第2行目は、赤外線を検出する赤外線検出画素12からなる有効画素行120である。各画素は、pn接合4を含む。無感度画素110は、熱的無感度画素または光学的無感度画素のいずれかでよい。熱的無感度画素または光学的無感度画素の構造は後述する。
行選択線301、302は、行方向に配列された画素に接続されている。垂直信号線(以下単に、信号線ともいう)31、32は、列方向に配列された画素に接続されている。行選択線301、302は、pn接合4の一端(アノード側)に接続され、信号線31、32は、pn接合4の他端(カソード側)に接続されている。
行選択線301、302は行選択回路5に接続されている。行選択回路5は、行選択線301、302を介して無感度画素行110および有効画素行120を順番に選択してバイアス電圧Vdを印加する。信号線31、32は、負荷トランジスタ41に接続されている。負荷トランジスタ41は、飽和領域で動作し、そのゲート電圧に応じて、選択されている行の画素に定電流を供給する。即ち、負荷トランジスタ41は、定電流源として作用する。
行選択回路50がバイアス電圧Vdを選択行のpn接合4に印加すると、選択行のpn接合4が順バイアスされる。これにより、バイアス電圧Vdからpn接合の電圧降下Vrefを引いたカラム電圧(Vd−Vref)が信号線6に発生する。一方、非選択行のpn接合4は、すべて逆バイアスされているので、行選択線5は信号線6から分離されている。即ち、pn接合4は、画素選択機能を担っているといってもよい。
赤外線検出画素12は、赤外線を受光すると、画素温度が上昇する。それにより、電圧降下Vrefが低下し、垂直信号線31の電位(Vd−Vref)は高くなる。例えば、被写体温度が1K(ケルビン)変化すると、赤外線検出画素12の温度は約5mK変化する。熱電変換効率を10mV/Kとすると、垂直信号線31の電位は約50μVだけ上昇する。これは、バイアス電圧Vdに比べて非常に小さい。このような低電圧の信号を増幅するために、各列に増幅トランジスタが設けられている。ここで、信号線31および信号線32には、同様の構成を有する増幅回路が接続されているので、便宜的に、信号線31に接続された増幅回路AMPC1の構成のみを説明する。
増幅回路AMPC1では、結合容量21が増幅トランジスタ20のゲートと信号線31との間に接続されている。結合容量21は、増幅トランジスタ20のゲートと信号線31とをDC分離している。サンプリングトランジスタ25が、増幅トランジスタ20のゲートとドレインとの間に接続されている。増幅トランジスタ20のドレインは、スイッチトランジスタ26を介してノードN1に接続されている。蓄積容量221は、ノードN1とグランドとの間に接続されている。また、ノードN1は、読出しトランジスタ24を介して読出し線33に接続されている。読出しトランジスタ24のゲートは、配線341を介して読出し回路6に接続されている。リセットトランジスタ23はリセット電圧Vrsと蓄積容量221の第1の電極との間に接続されている。
増幅トランジスタ20のゲート電圧Vgは、信号線31の電圧に応じて立ち上がり、それによって、ソース−ドレイン間に増幅電流が流れる。蓄積容量221は、増幅トランジスタ20で増幅された電流を積分する。この蓄積容量221に積分された電荷によって信号電圧Vc1がノードN1に発生する。信号電圧Vc1は、読出し回路6によって読出しトランジスタ24が選択されたときに読出し線33を介して出力電圧Voutとして出力される。読出し回路6は、増幅回路AMPC1およびAMPC2を順次選択するように構成されている。これにより、赤外線センサ100は、信号電圧Vc1およびVc2を順次出力電圧Voutとして読み出すことができる。
図2は、赤外線検出画素12の構造を示す平面図である。図3は、図2の3−3線に沿った赤外線検出画素12の断面図である。熱電変換のためのpn接合を含むセンサ部161は、単結晶シリコン支持基板17の内部に形成された中空構造18の上に設けられ、入射赤外線を吸収する赤外線吸収層191と、熱電変換部となるSOI層192内部のpn接合(以下、熱電変換部という)と、この熱電変換部192を支持している埋め込みシリコン酸化膜層193とから構成されている。
また、このセンサ部161を中空構造18上に支持すると共にセンサ部161からの電気信号を出力するための支持部162が設けられている。支持部162内には配線163が設けられており、一方は信号線31と、他方は行選択線301、302と接続されており、信号線31と行選択線301、302は熱電変換部192と電気的に接続されている。
このように、センサ部161及び支持部162が中空構造18上に設けられることにより、入射赤外線によるセンサ部161の温度の変調を効率良く行う構造になっている。なお、図2では、pn接合が2個直列接続される場合の構造を示している。
このような構造を有することにより、赤外線検出画素12は、入射赤外線に応じて発生した熱を蓄熱し、この熱に基づいた電圧を信号線31に出力することができる。
行選択線301または302からのバイアス電圧Vdは、配線163を介して熱電変換部192へ伝達される。熱電変換部192の電圧降下を経た信号は、配線163を介して垂直信号線31に伝達される。
図4は、無感度画素11としての熱的無感度画素の構造を示す平面図である。図5は、図4の6−6線に沿った熱的無感度画素の断面図である。熱的無感度画素は、中空構造18および支持部162を備えていない点で赤外線検出画素12と異なる。従って、熱的無感度画素では、熱電変換部192が支持基板17に接したセンサ部161内に設けられている。pn接合で発生した熱は、その周囲のBOX層193および支持基板17へ放散する。即ち、熱電変換部192とその周囲の構造との熱コンダクタンスは、赤外線検出画素12のそれよりも高い。熱的無感度画素のその他の構成は、赤外線検出画素12の構成と同様であるため、説明を省略する。
熱的無感度画素は、中空構造18を有しないため、蓄熱機能を有しない。従って、熱的無感度画素は、SOI基板の温度を反映する。このような熱的無感度画素は基板温度測定画素とも呼ばれる。
図6は、赤外線センサ100の駆動手段(駆動方法)を示すタイミング図である。まず、t1〜t2において、リセット動作が実行される。リセット動作では、駆動パルスRSが立ち上がり、図1に示すリセットトランジスタ23がオンになる。リセットトランジスタ23は、リセット電圧VrsとノードN1とを導通させる。このとき、駆動パルスHASELも立ち上がり、スイッチトランジスタ26がオンになる。スイッチトランジスタ26はノードN1と増幅トランジスタ20のドレイン32とを導通させる。これにより、ノードN1および増幅トランジスタ20のドレインの各電位が、リセット電圧Vrsに設定される。蓄積容量221は、リセット電圧Vrsに応じたリセット電荷が蓄積される。以下、このt1〜t2の一連の動作をリセット動作という。
赤外線センサ100は、リセット動作後の状態を基準として信号線31からの信号を検出する。リセット動作は、増幅回路AMPC1およびAMPC2に同時に実行される。蓄積容量221、222の電圧はそれぞれVc1およびVc2とする。
t2において、リセットトランジスタ23およびスイッチトランジスタ26をオフにすると、増幅トランジスタ20のドレイン32は浮遊状態となる。このとき、駆動パルスSMPが立ち上がり、サンプリングトランジスタ25がオンになる。サンプリングトランジスタ25は、増幅トランジスタ20のドレインとゲートとを導通させる。これにより、増幅トランジスタ20のドレインとゲートとは同電位となる。また、同時に、駆動パルスssが立ち上がり、増幅トランジスタ20のソース電位がVsに設定される。さらに、t2において駆動パルスVCLKを立ち上げ、図1の行選択回路5が行選択線301にバイアス電圧Vdを印加する。即ち、第1の選択期間t2〜t3において、行選択回路5は無感度画素行110を選択する。
これにより、第1の選択期間t2〜t3において、図6に示すように、信号線31の電圧VSLは除々に立ち上がり、増幅トランジスタ20のゲート電圧Vgは除々に立ち下がる。このように動作する理由は、次のとおりである。増幅トランジスタ20のゲートとドレインとが同電位であるため、ゲート電圧Vg(ドレイン電圧)とソース電圧との差がVthになるまでドレインからソースへと電流が流れる。増幅トランジスタ20は、Vdrain=Vg>Vg−Vthの関係より、飽和領域で動作している。増幅トランジスタ20のドレイン電圧Vdrainおよびゲート電圧Vgが閾値Vs+Vthに等しくなると、増幅トランジスタ20のソース−ドレイン間の電流の流れは停止する。
ここで、この増幅トランジスタ20のソース−ドレイン間を流れる電流は(Vg−(Vs+Vth))に比例するので、ゲート電圧Vgが閾値Vs+Vthに近づくに従って減少する。よって、t2からt3に移行するに従い、ゲート電圧Vgは閾値Vs+Vthに漸近していく。
定電流Ifに応じた無感度画素11の順方向電圧をVrefとすると、サンプルトランジスタ25がオフ状態である場合に、信号線31の電圧VSLは、Vd−Vrefとなる。ここで、無感度画素11は、熱的無感度画素、即ち、基板温度測定画素であるので、自己加熱成分Vshおよび赤外線信号成分Vsigを含まない。自己加熱成分Vshは、ジュール熱による自己加熱を反映する電圧成分である。赤外線信号成分Vsigは、入射赤外線の吸収による温度上昇に基づいた電圧成分である。
信号線31の電圧VSLがVd−Vrefに、増幅トランジスタ20のゲート電圧VgがVth+Vsとなったときに増幅トランジスタ20のゲート→ドレイン→ソースを流れる電流が停止するが、 上述のとおり、ゲート電圧Vgが閾値Vs+Vthに近づくと、増幅トランジスタ20の電流駆動能力が次第に低下する。よって、第1の選択期間t2〜t3が短いと、増幅トランジスタ20のゲートに負電荷を充分に蓄積することができず、式1を満たすことができない。従って、第1の選択期間t2〜t3は、ゲート電圧Vgが閾値Vs+Vthにほぼ等しくなるように長期間に設定する。この第1の選択期間t2〜t3に関しては後述する。
第1の選択期間の後、信号SMPを立ち下げ、サンプリングトランジスタ25をオフにする。これにより、増幅トランジスタ20のゲートは、式1を満たしつつ、浮遊状態になる。
t3〜t4においては、すべてのトランジスタがオフとなっているが、この期間の長さは水平読み出し回路6がVoutを順次出力していく後述t6〜t7の長さと等しくすることが望ましく、各駆動パルスの周期を一定にすることができる。また、非図示としてあるがこの期間はt6〜t7の期間と同じく、駆動パルスH1およびH2を動作させてもさしつかえない。
次に、t4〜t5において、リセット動作を実行し、再度、増幅トランジスタ20のドレイン電圧をリセット電圧Vrsにする。
続いて、第2の選択期間t5〜t6において、行選択回路5が有効画素行120にバイアス電圧Vdを印加する。これにより、赤外線検出画素12のpn接合には、順方向電圧(Vref−Vsh−Vsig)がかかる。ここで、赤外線検出画素12は、自己加熱成分Vshおよび赤外線信号成分Vsigの分だけ温度が高いため、pn接合には、Vrefよりも(Vsh+Vsig)だけ低い電圧がかかる。従って、信号線31の電圧VSLは、VSL=Vd−Vref+Vsh+Vsigとなる。また、増幅トランジスタ20のゲート電圧Vgは、Vg=(Vd−Vref+Vsh+Vsig)−(Vd−Vref−Vth−Vs)=Vsh+Vsig+Vth+Vsとなる。即ち、ゲート電圧Vgは、閾値Vth+Vsに自己加熱成分Vshおよび赤外線信号成分Vsigを加えた電圧になる。
増幅トランジスタ20のソース−ドレイン間に流れる電流Idsは、(Vg−Vth)=(Vsh+Vsig+Vs)に比例する。なお、第2の選択期間では、Vs=0としているため、電流Idsは、ソース電圧Vsを変更することによって制御することができる。
第2の選択期間t5〜t6において信号HASELが立ち上がっているので、スイッチトランジスタ26はオン状態である。従って、蓄積容量221は、ゲート電圧Vgが閾値Vs+Vthから変化するときに、その変化量に基づく電荷を蓄積する。第2の選択期間t5〜t6においてゲート電圧Vgは閾値VthからVs+Vsh+Vsigだけ高い電圧となる。よって、蓄積容量221は、リセット動作後の電荷量を基準として、自己加熱成分Vshおよび赤外線信号成分Vsigのみを増幅した電荷量を蓄積する。蓄積容量221内の電荷量の変化によって、ノードN1の電圧Vc1は、リセット動作後の電位を基準として(Vsh+Vsig)を増幅した電圧だけ変化する。
増幅回路AMPC2も、増幅回路AMPC1と同様に動作するので、ノードN2の電圧Vc2は、リセット動作後の電位を基準として(Vsh+Vsig)を増幅した電圧だけ変化する。
図6に示す信号H1およびH2は、それぞれ読出しトランジスタ24のゲート341および読出しトランジスタ35のゲート342に印加される電圧である。読出し回路6が信号H1およびH2を異なるタイミングで出力することによって、読出しトランジスタ24および35が順次オンになる。これにより、ノードN1の電圧Vc1およびノードN2の電圧Vc2が順に出力電圧Voutとして読み出される。
ここで、図6の第1の選択期間t2〜t3および第2の選択期間t5〜t6に注目されたい。第1の選択期間t2〜t3は、第2の選択期間t5〜t6よりも長い。例えば、第1の選択期間t2〜t3は、行選択回路5がバイアス電圧Vdを印加してから増幅トランジスタ20のゲート電圧Vgが閾値Vs+Vthとほぼ等しくなるまでの期間である。具体例としては、第1の選択期間は100μsecであり、第2の選択期間は25μsecである。
このように、第1の選択期間(Vthクランプ期間あるいはサンプリング期間ともいう)を第2の選択期間よりも長くすることによって、ゲート電圧Vgを閾値Vs+Vthへ収束させることができる。第1の選択期間後、ゲート電圧Vgが閾値Vs+Vthにほぼ等しい場合、赤外線センサ100は自己加熱成分Vshおよび赤外線信号成分Vsigのみを増幅することができる。その結果、赤外線センサ100は、無感度画素11の順方向電圧Vrefを除去することができ、環境温度の影響を受け難くなる。
無感度画素11として基板温度測定画素を採用している。基板温度測定画素は、図5に示すように半導体基板に中空構造を形成するプロセスを不要とするので、汎用のCMOS製造工程で製造することができる。従って、複数の基板温度測定画素においてpn接合の特性のばらつきが小さい。また、出力電圧Voutは増幅トランジスタ20の閾値Vthの成分を含まないので、赤外線信号成分Vsigが占めるダイナミックレンジを広げることができる。また、出力電圧Voutは増幅トランジスタ20の閾値Vthの成分を含まないと、出力電圧Voutは増幅トランジスタ20の閾値のばらつきに影響されない。その結果、各増幅回路から読み出される信号に現れる縦筋状のノイズが抑制される。
増幅トランジスタ20のソース電位は、第1の選択期間と第2の選択期間とにおいて異なる。このように、ソース電位Vsを調整可能とすることによって、赤外線センサのゲインを上げることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、無感度画素11として光学的無感度画素を採用する。図7は、光学的無感度画素の断面図である。第2の実施形態のその他の構成は、第1の実施形態の構成と同じでよい。
光学的無感度画素は、赤外線吸収層191上に、あるいは、赤外線吸収層191に代えて、入射赤外線を反射する赤外線反射層291を備えている点で赤外線検出画素12と異なる。光学的無感度画素のその他の構成は、赤外線検出画素12と同様であるため、説明を省略する。なお、赤外線反射層291は屈折率の高い金属膜等が用いられる。
赤外線反射層291によって光学的無感度画素は赤外線を吸収しない。また、光学的無感度画素は、赤外線検出画素12と同様に中空構造18を有する。従って、光学的無感度画素は、第1の選択期間(クランプ期間)において自己加熱成分Vshを蓄積容量電圧に反映することができる。
第2の選択期間において、増幅トランジスタ20のソース−ドレイン間に流れる信号電流Idsは、(Vg−Vth)=(Vsig+Vs)に比例する。この電流Idsの式を、第1の実施形態の電流Idsの式と比較すると、自己加熱成分Vshがない。即ち、無感度画素11として光学的無感度画素を採用することによって、本実施形態は、バイアス成分Vdやpn接合の順方向電圧Vrefだけでなく、自己加熱成分Vshをも信号電圧から除去することができる。この信号電流Idsは、赤外線検出信号成分Vsigおよび調整可能であるバイアス成分Vsのみで構成される。従って、第2の実施形態の増幅回路は、赤外線信号成分Vsigが占めるダイナミックレンジをさらに広げることができる。また、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図8は、本発明に係る第3の実施形態に従った赤外線センサ300の構成を示す回路図である。赤外線センサ300は、無感度画素行110を複数備えている点で第1の実施形態と異なる。第3の実施形態のその他の構成は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。便宜的に、赤外線センサ300は、2行の無感度画素行110を備えているものとする。もちろん、赤外線センサ300は、3行以上の無感度画素行110を備えていてもよい。
第3の実施形態では、行選択回路5が複数の無感度画素行110a、110bを連続的に順次選択する。これによって、無感度画素行110の選択時間を実質的に有効画素行120の選択時間よりも長くすることができる。
図9は、赤外線センサ300の駆動手段(駆動方法)を示すタイミング図である。t11〜t12において、第1の実施形態と同様にリセット動作が実行される。第1の無感度画素行選択期間t12〜t13において、行選択回路5は、第1の無感度画素行110aを選択する。第1の無感度画素行選択期間t12〜t13の長さは、有効画素行選択期間t18〜t19の長さと同じでよい。第1の無感度画素行選択期間t12〜t13では、信号線電圧VSLに基づいた充分な電流を、増幅トランジスタ20のソース−ドレイン間に流すことができない。従って、ゲート電圧Vgは、閾値Vs+Vthに接近しているものの、閾値Vs+Vthに等しいとはいえない。
t13〜t14においては、すべてのトランジスタがオフとなっているが、この期間の長さは水平読み出し回路6がVoutを順次出力していく後述t19〜t20の長さと等しくすることが望ましく、各駆動パルスの周期を一定にすることができる。また、非図示としてあるがこの期間はt19〜t20の期間と同じく、駆動パルスH1およびH2を動作させてもさしつかえない。
t14〜t15においてリセット信号RSが立ち上がっているが、スイッチトランジスタ26がオフであるため増幅トランジスタ20のドレイン電位はリセットされない。これは、第1の無感度画素行選択期間t12〜t13において閾値Vs+Vthに接近したゲート電圧Vgを維持するためである。
第2の無感度画素行選択期間t15〜t16においては、行選択回路5は、第2の無感度画素行110bを選択する。第2の無感度画素行選択期間t15〜t16の長さは、有効画素行選択期間t18〜t19の長さと同じでよい。第2の無感度画素行選択期間t15〜t16では、信号線電圧VSLに基づいて増幅トランジスタ20のソース−ドレイン間にさらに電流を流す。これにより、第1の無感度画素行選択期間t12〜t13において閾値Vs+Vthに接近したゲート電圧Vgを引き続き閾値Vs+Vthへ接近させる。その結果、ゲート電圧Vgは、閾値Vs+Vthにほぼ等しくなる。
t16〜t17はt13〜t14と同じく、全てのトランジスタをオフとし、t19〜t20の長さと等しくする。非図示としてあるがこの期間はt19〜t20の期間と同じく、駆動パルスH1およびH2を動作させてもさしつかえない。
その後、t17〜t20の赤外線センサ300の動作は、図6のt4〜t7までの赤外線センサ100の動作と同様である。
第3の実施形態では、第1の無感度画素行選択期間、第2の無感度画素行選択期間、および、有効画素行選択期間をそれぞれ等しくすることができる。即ち、行選択回路5は、行選択線301〜303に一定のクロックでバイアス電圧Vdを印加すればよい。これは、行選択回路5として単純なシフトレジスタを採用することを可能にする。従って、第3の実施形態は、赤外線センサの回路構成を簡単にすることができる。
また、複数の無感度画素行を選択することによって、pn接合の順方向電圧Vrefが平均化される。これにより、無感度画素の製造ばらつきを平均化することができる。第3の実施形態は、さらに第1の実施形態の効果を得ることができる。
無感度画素行110内の画素として、光学的無感度画素を採用してもよい。これにより、第3の実施形態は、第2の実施形態の効果をも得ることができる。
上記実施形態による赤外線センサは、赤外線カメラに適用することができる。上記実施形態は、従来、基板温度安定化のために必要であったペルチェ素子やカメラ回路での撮像中のシャッター(固定パターン除去)動作が不要となる。
なお、赤外線カメラは、例えば、図10に示すように、図1の赤外線センサ100のVoutに、増幅装置A、背景除去装置、増幅装置B、A/D変換装置及び画像処理演算装置で構成されている。赤外線カメラの作動方法としては、赤外線センサ100のVoutからの出力信号を増幅装置Aにより増幅し、背景除去装置によりダーク成分を記憶・除去し、増幅装置Bにより再び該信号を増幅し、A/D変換装置によりデジタル信号に変換し、必要に応じて画像処理演算装置において画像補正処理等を行い、表示機器等に出力する。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係る第1の実施形態に従った赤外線センサ100の構成を示す回路図。 赤外線検出画素12の構造を示す平面図。 図2の3−3線に沿った赤外線検出画素12の断面図。 無感度画素11としての熱的無感度画素の構造を示す平面図。 図4の6−6線に沿った熱的無感度画素の断面図。 赤外線センサ100の駆動手段(駆動方法)を示すタイミング図。 光学的無感度画素の断面図。 本発明に係る第3の実施形態に従った赤外線センサ300の構成を示す回路図。 赤外線センサ300の駆動手段(駆動方法)を示すタイミング図。 本発明に関わる赤外線センサを用いた赤外線カメラの構成を示す回路図。
符号の説明
100 赤外線センサ
110 無感度画素行
120 有効画素行
5 行選択回路
6 読出し回路
20 増幅トランジスタ
21 結合容量
25 サンプリングトランジスタ
31 信号線
221 蓄積容量

Claims (13)

  1. 半導体基板上に二次元的に配置され、赤外線を検出する赤外線検出画素からなる有効画素行、および、赤外線の感度を有さない無感度画素からなる無感度画素行を含む撮像領域と、
    前記撮像領域に行方向に配置され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の行選択線と、
    前記行選択線に接続され、前記有効画素行または前記無感度画素行を選択してバイアス電圧を印加する行選択回路と、
    前記撮像領域の列方向に配列され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の信号線と、
    前記信号線に接続され、前記信号線に発生した信号電圧を増幅する増幅トランジスタと、
    前記信号線と前記増幅トランジスタのゲートとの間に接続された結合容量と、
    前記増幅トランジスタのゲートとドレインとの間に接続されたサンプリングトランジスタと、
    前記増幅トランジスタのドレインに接続され、信号電荷を蓄積する蓄積容量と、
    前記蓄積容量に蓄積された信号電荷に基づく電圧を読み出す読出し回路とを備え、
    前記行選択回路が前記無感度画素行を選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートを導通させる第1の選択期間は、前記行選択回路が前記有効画素行を選択し、かつ前記増幅トランジスタで増幅された信号電荷を前記蓄積容量へ蓄積する第2の選択期間よりも長く設定されたことを特徴とする赤外線センサ。
  2. 半導体基板上に二次元的に配置され、赤外線を検出する赤外線検出画素からなる有効画素行、および、赤外線の感度を有しない無感度画素からなる複数の無感度画素行を含む撮像領域と、
    前記撮像領域に行方向に配置され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の行選択線と、
    前記行選択線に接続され、前記有効画素行または前記複数の無感度画素行を選択してバイアス電圧を印加する行選択回路と、
    前記撮像領域の列方向に配列され、前記赤外線検出画素および前記複数の無感度画素に接続された複数の信号線と、
    前記信号線に接続され、前記信号線に発生した信号電圧を増幅する増幅トランジスタと、
    前記信号線と前記増幅トランジスタとの間に接続された結合容量と、
    前記増幅トランジスタのゲートとドレインとの間に接続されたサンプリングトランジスタと、
    前記増幅トランジスタのドレインに接続された、信号電荷を蓄積する蓄積容量と、
    前記蓄積容量に蓄積された信号電荷に基づく電圧を読み出す読出し回路とを備え、
    前記行選択回路が前記無感度画素行のうち少なくとも一つを選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートを導通させる第1の選択期間は、前記行選択回路が前記有効画素行を選択し、かつ前記増幅トランジスタで増幅された信号電荷を前記蓄積容量へ蓄積する第2の選択期間よりも長く設定され、
    前記第1の選択期間は、前記行選択回路が前記複数の無感度画素行のうち少なくとも一つの無感度画素行を選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートとを導通させる複数の無感度画素行選択期間を含むことを特徴とする赤外線センサ。
  3. 前記増幅トランジスタのドレインに接続され、該ドレイン電圧をリセットするリセットトランジスタをさらに備え、
    前記第1の選択期間の前、および、前記第2の選択期間の前に、前記増幅トランジスタのドレイン電圧をリセットすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の赤外線センサ。
  4. 前記複数の無感度画素行選択期間の少なくとも一つは、前記行選択回路が前記有効画素行を選択し、かつ前記増幅トランジスタで増幅された信号電荷を前記蓄積容量へ蓄積する有効画素行選択期間と等しいことを特徴とする請求項2に記載の赤外線センサ。
  5. 前記増幅トランジスタのドレインに接続され、該ドレイン電圧をリセットするリセットトランジスタをさらに備え、
    前記複数の無感度画素行選択期間のうち最初の期間の前に前記増幅トランジスタのドレイン電圧をリセットし、その後の無感度画素行選択期間では、前記増幅トランジスタのドレイン電圧をリセットしないことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
  6. 前記増幅トランジスタのソース電位は、前記第1の選択期間と前記第2の選択期間とにおいて異なることを特徴とする請求項1に記載の赤外線センサ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載された赤外線センサを具備したことを特徴とする赤外線カメラ。
  8. 半導体基板上に二次元的に配置され、赤外線を検出する赤外線検出画素からなる有効画素行、および、赤外線の感度を有しない無感度画素からなる無感度画素行を含む撮像領域と、前記撮像領域に行方向に配置され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の行選択線と、前記行選択線に接続され、前記有効画素行または前記無感度画素行を選択してバイアス電圧を印加する行選択回路と、前記撮像領域の列方向に配列され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の信号線と、前記信号線に接続され、前記信号線に発生した信号電圧を増幅する増幅トランジスタと、前記信号線と前記増幅トランジスタのゲートとの間に接続された結合容量と、前記増幅トランジスタのゲートとドレインとの間に接続されたサンプリングトランジスタと、前記増幅トランジスタのドレインに接続され、信号電荷を蓄積する蓄積容量と、前記蓄積容量に蓄積された信号電荷に基づく電圧を読み出す読出し回路とを備えた赤外線センサの駆動方法であって、
    当該駆動方法は、
    前記行選択回路が前記無感度画素行を選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートを導通させる第1の選択期間と、
    前記行選択回路が前記有効画素行を選択し、かつ前記増幅トランジスタで増幅された信号電荷を前記蓄積容量へ蓄積する第2の選択期間とを含み、
    前記第1の選択期間は前記第2の選択期間よりも長く設定されたことを特徴とする赤外線センサの駆動方法。
  9. 半導体基板上に二次元的に配置され、赤外線を検出する赤外線検出画素からなる有効画素行、および、赤外線の感度を有しない無感度画素からなる複数の無感度画素行を含む撮像領域と、
    前記撮像領域に行方向に配置され、前記赤外線検出画素および前記無感度画素に接続された複数の行選択線と、
    前記行選択線に接続され、前記有効画素行または前記複数の無感度画素行を選択してバイアス電圧を印加する行選択回路と、
    前記撮像領域の列方向に配列され、前記赤外線検出画素および前記複数の無感度画素に接続された複数の信号線と、
    前記信号線に接続され、前記信号線に発生した信号電圧を増幅する増幅トランジスタと、
    前記信号線と前記増幅トランジスタとの間に接続された結合容量と、
    前記増幅トランジスタのゲートとドレインとの間に接続されたサンプリングトランジスタと、
    前記増幅トランジスタのドレインに接続された、信号電荷を蓄積する蓄積容量と、
    前記蓄積容量に蓄積された信号電荷に基づく電圧を読み出す読出し回路とを備えた赤外線センサの駆動方法であって、
    当該駆動方法は、
    前記行選択回路が前記無感度画素行のうち少なくとも一つを選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートを導通させる第1の選択期間と、
    前記行選択回路が前記有効画素行を選択し、かつ前記増幅トランジスタで増幅された信号電荷を前記蓄積容量へ蓄積する第2の選択期間とを含み、
    前記第1の選択期間は、前記第2の選択期間よりも長く設定されており、
    前記第1の選択期間は、前記行選択回路が前記複数の無感度画素行のうち少なくとも一つの無感度画素行を選択し、かつ前記サンプリングトランジスタが前記増幅トランジスタのドレインとゲートとを導通させる複数の無感度画素行選択期間を含むことを特徴とする赤外線センサ。
  10. 前記赤外線センサは、前記増幅トランジスタのドレインに接続されたリセットトランジスタをさらに備え、
    前記第1の選択期間の前、および、前記第2の選択期間の前に、前記増幅トランジスタのドレイン電圧をリセットすることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の赤外線センサの駆動方法。
  11. 前記複数の無感度画素行選択期間の少なくとも一つは、前記行選択回路が前記有効画素行を選択し、かつ前記増幅トランジスタで増幅された信号電荷を前記蓄積容量へ蓄積する有効画素行選択期間と等しいことを特徴とする請求項9に記載の赤外線センサの駆動方法。
  12. 前記増幅トランジスタのドレインに接続され、該ドレイン電圧をリセットするリセットトランジスタをさらに備え、
    前記リセットトランジスタは、前記複数の無感度画素行選択期間のうち最初の期間の前に前記増幅トランジスタのドレイン電圧をリセットし、その後の無感度画素行選択期間では、前記増幅トランジスタのドレイン電圧をリセットしないことを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか1項に記載の赤外線センサの駆動方法。
  13. 前記増幅トランジスタのソース電位は、前記第1の選択期間と前記第2の選択期間とにおいて異なることを特徴とする請求項8に記載の赤外線センサの駆動方法。
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