JP4328156B2 - 調教支援システム,調教支援装置および調教支援方法並びに調教支援プログラム - Google Patents
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Description
これにより、正確な走行タイムに加え、馬にかかる負荷に対応する最大心拍数を目安に調教の強さが調整される。
特許文献1記載の生体信号モニタ装置は、患者の生体信号に基づいてそれぞれ所要の生体情報を得るとともに所定の演算処理を行ない、この演算処理された生体情報を予め設定された許容限界値と比較することによって、患者の不快症状等の発現に至る状態(コンディション)を適正かつ迅速にモニタすることができる。
そして、調教者は自分自身の勘および経験に基づく主観的な判断により馬を調教することも多いので、記録データを反映させた調教が有効に行なわれずに、馬に与えた負荷が過剰になり馬の事故が生じる可能性があり、また、軽過ぎる負荷になって有効な調教ができないこともあるという課題がある。従って、調教者が騎乗中にリアルタイムに適切な指示を調教者に教えるというニーズが要請されている。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、馬等の調教技術において、調教者が騎乗中にリアルタイムに調教内容の変更を行なうことができ、過去の調教時における記録データを有効利用しかつ記録データを確実に調教に反映させ、さらに、各馬について均一な調教が可能な、調教支援システム,調教支援装置および調教支援方法並びに調教支援プログラムを提供することを目的とする。
また、比較部は、走行場所,騎乗重量および速度を少なくとも含む走行状態および生体情報に起因する負荷指標値と、記憶部に記憶され複数の項目に分類された負荷閾値とを比較することにより比較結果を出力するように構成されてもよい(請求項4)。
また、本発明の調教支援装置は、子機および親機として以下に述べるように構成することができる。
そして、親機としての本発明の調教支援装置は、生体の体調をモニタするための生体情報を収集する生体情報収集部と、生体の位置を表す位置情報を収集する位置情報収集部と、生体情報収集部にて収集された生体情報と、位置情報収集部にて収集された位置情報とを親機に対して無線送信する無線送信部と、無線送信部が親機に対して無線送信した生体情報と位置情報とに基づいて生体の体調を数値化した体調指数と、生体の体力的な負荷を数値化して得た最大負荷を表す負荷閾値とに基づいて親機から通知された生体の体力的な負荷の増減に関する警告を無線受信する無線受信部と、無線受信部にて受信された警告を生体の騎乗者に対して出力する出力部とをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項9)。
また、本発明の調教支援プログラムによれば、コンピュータに、調教支援装置が、生体の体調をモニタするための生体情報と、生体の位置を表す位置情報とを子機から受信する受信処理と、親機が、受信処理にて受信された生体情報と位置情報とを計算する第1計算処理と、受信処理にて受信された生体情報と位置情報とを収集する収集処理と、収集処理にて収集された生体情報と位置情報とに基づいて、生体の体調を数値化した体調指数と、生体の体力的な負荷を数値化して得た最大負荷を表す負荷閾値を記憶する記憶部に記憶された負荷閾値との比較結果を出力する比較処理と、比較処理にて比較された負荷指標が負荷閾値を超える場合又は負荷指標が負荷閾値よりも著しく低い場合は、警告を騎乗者に対して通知する通知処理とを実行させる。
(A)本発明の一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態に係る調教支援システムの構成図である。この図1に示す調教支援システム100は、競争馬(生体:以下、特に断らない限り、馬と略称する。)に騎乗中の騎乗者(調教者)に対し、リアルタイムに調教内容を支援するものであって、GPS(全地球測位システム)衛星G1〜G4と、n頭の馬A〜Cと、騎乗者A〜Cと、管理棟(管理塔)50とをそなえて構成されている。なお、nは自然数を表し、以下、nが3の場合について説明する。
また、各馬A〜Cは、調教支援装置子機(以下、子機と称する。)を取り付けられ、この子機を取り付けられた状態で騎乗者A〜Cによって調教されている。子機の取り付け位置は、各GPS衛星G1〜G4および管理棟50からの電波を適切に受信可能な位置、馬A〜Cの生体情報を得るために適した位置、走行中に外れない位置、着脱可能な位置および馬A〜Cの調教に支障がない位置等の所望の位置を選択できる。
本発明の調教支援方法は、各馬A〜Cの血圧等を収集するための生体センサー(12a,12b,12c)と、GPSシステム(GPS衛星G1〜G4およびGPS受信機11)を用いて馬A〜Cの位置情報を収集する位置センサーと、騎乗者A〜Cに対して馬A〜Cの走行速度を上げる又は下げる、および警告,警報等のメッセージを通知する出力部とが接続された管理PC装置におけるものである。
次に、管理PC装置は、記憶部の閾値と負荷指数とを比較し(ステップ4)、そして、体調指数が閾値を超えた場合、又は体調指数が閾値の70%程度の閾値に近づいた場合は、それぞれ、「閾値を超えた」又は「閾値に近づいた」の旨を含む警告メッセージを騎乗中の騎乗者A〜Cに対して出力部から通知する(ステップ5)。ここで、体調指数が閾値と比較して著しく低い場合、出力部は、騎乗者A〜Cに対して、その旨を通知するようになっている。これにより、各騎乗者A〜Cは、リアルタイムに調教内容を変更できる。
図2は本発明の一実施形態に係る子機および親機のブロック図である。この図2に示す子機10は、データ送信部8とデータ受信部9とをそなえて構成されている。ここで、データ送信部8は、各馬A〜Cの位置情報および各馬A〜Cの生体情報を収集し位置情報データおよび生体情報データを親機に送信するものであって、GPS受信機11,生体センサー(血圧センサー12a,脈拍センサー12b,体温センサー12c),計算部13および無線送信機14aをそなえて構成されている。
生体センサー(12a,12b,12c)は、物理量を検出しその物理量に応じた電気信号を出力する機能を発揮するものであって、具体的には、以下に述べる血圧センサー12a,脈拍センサー12b,体温センサー12cを各馬A〜Cに取り付けて生体情報を得るようにしている。
脈拍センサー12bは、例えば歪ゲージ等の素子を使用してアナログ信号を出力し、このアナログ信号をディジタル信号に変換し、ディスプレイ信号を親機側に対して無線送信する。そして、親機側の脈拍センサーは、受信したディジタル信号を、親機のメモリに予め記憶された脈拍波形のサンプル波形と比較し、予め設定した設定値の許容範囲を超えた場合に、警報信号を出力するようになっている。
そして、GPS受信機11と、生体センサー(12a,12b,12c)とが協働することにより、馬の体調をモニタするための生体情報と馬の位置を表す位置情報とを収集する収集部(11,12a〜12c)として機能している。
体調指数L=k *(ka脈拍*kc血圧)/kb体温 (1)
ここで、k,ka,kbおよびkcは、それぞれ、一定の係数,脈拍の指数係数,体温の指数係数および血圧の指数係数を表す。なお、k,ka,kbおよびkcの各係数は、種々の値に設定でき、また、特定の馬A〜Cについては特別な係数を設定するようにもできる。すなわち、計算部13は、馬の脈拍,体温および血圧を生体情報として体調指数を計算するように構成できるのである。なお、馬以外の生体を用いることもでき、これらの各係数は各馬の違いに応じて種々な値を設定可能である。さらに、計算部13の機能は、例えばLSI(Large Scale Integration)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)により実現される。
次に、データ受信部9は、管理棟50から送信される調教中の各馬A〜Cの負荷についての情報を受信し騎乗者A〜Cに対して負荷の増減および警報等を音声又は振動等により通知するものであって、無線受信機14bと出力部25とをそなえて構成されている。
さらに、出力部25の機能は、聴覚効果を有するもののほかに、着信を振動により検知するバイブレータ等を用いることができる。
ここで、駆動部18aは、無線受信部14bからの警報,警告等の負荷に関する指示内容を表す駆動信号を出力するものである。そして、その指示内容は、次に述べる振動部18bの振動により騎乗者A〜Cに対して通知されるようになっている。なお、この機能は例えばソフトウェアドライバにより実現される。
従って、出力部25は、騎乗者又は生体に取り付けられた調教支援装置の音又は振動を用いて警告を騎乗者に対して通知する。そして、出力部25は、図3(a),図3(b)にそれぞれ示す音声,振動の双方を設けた図3(c)に示すように組み合わせることもできる。
なお、各馬A〜Cにセンサー等の取り付け位置は、馬A〜Cの動作を考慮して適切な場所が選択されている。取り付け位置の一例について説明する。例えば、データ送信部8のGPS受信機11および無線送信機14aと、データ受信部9の無線受信機14b,アンプ17a,音声出力部17b,駆動部18aおよび振動部18bの取り付け位置は、鞍か、又は鞍につながれた収納部材又は騎乗者A〜Cの腰等である。また、各生体センサー(12a,12b,12c)の取り付け位置は、鞍の下部又は馬体の適切な位置が好ましい。
次に、図2に示す調教支援装置親機について詳述する。図2に示す親機は、無線受信機15b,無線送信機15a,管理パーソナルコンピュータ装置(管理PC装置,管理PCシステム)21,表示部22,タイマー23および記憶部24をそなえて構成されている。
そして、無線受信機15bは、複数の子機10から送信された親機宛の無線信号を受信してフォーマット処理し調教中の3頭以上の馬のそれぞれに関する情報データを出力するものである。
この収集ステップは、親機が収集された生体情報に基づいて体調指数を生成し、第1計算ステップにて計算された走行状態と体調指数生成ステップにて生成された体調指数とに基づいて、馬の位置における勾配,馬の走行距離および馬の速度を含む負荷指標を計算する(第2計算ステップ)。
次に、図4に示す表示部22は体調指数,閾値,受信した生体情報,位置情報および騎乗者が入力したデータ等を表示するものであって、例えばディスプレイがこの表示部22の機能を発揮する。
記憶部24は、体調指数および閾値の各データを記憶する閾値テーブルを記録するものであって、具体的には、ハードディスク,CD−RW(CD-Rewritable),DVD(Digital Versatile Disc又はDigital Video Disc)等の記憶デバイスが用いられる。
次に、図5,図6を参照して閾値テーブルの一例について詳述する。
「D」は各馬A〜Cの走行距離を表し、例えば500m間隔に各データが記憶される。さらに、「N」は走行回数を表す。これにより、走行回数Nが1本目の場合において、500m間隔で各データが管理され、きめ細かいデータを用いて調教される。なお、走行距離の間隔は種々の値に設定できる。
以下の説明において、図5に示す閾値テーブル24aの各項目は、勾配S,騎乗重量G,速度V,距離D,体調指数Lおよび閾値Lと表す。
さらに、各調教者は各馬A〜Cの固有な負荷閾値を把握しながら調教できるので、各馬A〜Cについて均一な調教を行なえるとともに調教の効率が向上する。そして、調教者は、各馬A〜Cに適切な負荷を与えることができるので、過負荷による事故の可能性が著しく低減される。
これにより、本発明の調教支援装置親機は、馬A〜Cの騎乗者A〜Cに対して、生体センサー(12a,12b,12c)が得た情報と位置センサーが得た情報から計算した距離D,速度V,勾配S,体調指数Lにより計算した指標値と閾値とを比較する。そして、管理PC装置21は、閾値を超えるとき、又は閾値と比較して著しく低い場合、騎乗者A〜Cに対して警告をする。
なお、計算部13による体調指数の計算量は多く、また、この計算処理は電力を消費するので、子機10に設けられた計算機能を、親機に設けるようにもできる。
この図7に示す子機10aは、上記の子機10に設けられた計算部13を設けておらず、GPS受信機11および生体センサー(12a,12b,12c)から入力された位置情報データおよび生体情報データを親機20aに送信する。また、親機20aおよび管理PC装置21aは、それぞれ、上記の親機20および管理PC装置21と同一機能に加え、さらに、計算部13による体調指数の計算機能をも有する。そして、計算部13は、無線受信機15bにて子機10aから送信された馬A〜Cの体調をモニタするための生体情報と馬A〜Cの位置を表す位置情報とを用いて馬A〜Cの体調を数値化した体調指数を計算するようになっている。ここで、計算部13は、馬A〜Cの脈拍,体温および血圧を生体情報として体調指数を計算している。
そして、子機10aは、馬A〜Cから得られた生体情報および位置情報の各データを親機に送信し、親機の計算部13が各データに基づいて体調指数を演算するのである。
図6は本発明の一実施形態に係る閾値テーブルの第2の例を示す図である。この図6に示す閾値テーブル24bと図2に示す閾値テーブル24aとの差異は、記憶するデータ項目が異なる点である。具体的には、閾値テーブル24aは、体調指数および閾値の項目を有し、閾値テーブル24bには、体調指数および閾値の項目は設けられておらず、体温,血圧,脈拍および脈拍の閾値の各項目が設けられている。そして、ID,走行場所等の走行状態と、馬A〜Cの体温等と、脈拍閾値との各データが対応付けられて記憶されている。ここで、閾値データは、ベテラン調教者が、各馬A〜Cに調教を行なったとき、本発明により得られた脈拍値等のことを言う。なお、図6に示す各項目のうちの図2に示すものと同一符号を付されたものは、図2に示すものと同一機能を有する。
本発明の調教支援装置子機10aは、馬の体力的な負荷を数値化して得た最大負荷を表す負荷閾値を記憶する記憶部24と、生体に取り付けられた子機10aと無線通信可能な無線通信部(14a,14b)と、無線通信部(14a,14b)にて子機10aから送信された馬の体調をモニタするための生体情報と馬の位置を表す位置情報とを用いて馬の体調を数値化した体調指数を計算する計算部13と、計算部13にて計算された体調指数と、記憶部24に記憶された負荷閾値との比較結果を出力する比較部26と、比較部26から出力された比較結果に基づいて上記の体力的な負荷の増減に関する警告を、無線通信部(14a,14b)を介して子機10aに対して通知する通知部(27,15a)とをそなえて構成されている。
本発明の調教支援装置子機10aは、馬の体調をモニタするための生体情報を収集する生体情報収集部(11,12a〜12c)と、馬の位置を表す位置情報を収集する位置情報収集部(11,12a〜12c)と、生体情報収集部(11,12a〜12c)にて収集された生体情報と、位置情報収集部(11,12a〜12c)にて収集された位置情報とを親機20に対して無線送信する無線送信部15aと、無線送信部15aが親機20に対して無線送信した生体情報と位置情報とに基づいて親機20から通知された上記の体力的な負荷の増減に関する警告を無線受信する無線受信部15bと、無線受信部15bにて受信された警告を馬の騎乗者に対して出力する出力部25とをそなえて構成されている。
図8,図9はともに本発明の一実施形態に係る調教支援システム100の動作を説明するためのフローチャートである。
主制御部27は、走行中の馬A〜Cの子機10aから送信される生体情報(血圧,脈拍および体温)を受信して記憶部24に格納し(ステップA5)、GPSシステムによる位置情報を受信して記憶部24に格納する(ステップA6)。続いて、ステップA7において、主制御部27は、走行開始から一定時間経過したか否かを判定し一定時間が経過していない場合は収集すべき情報サンプルが少ない状態であるとしてNルートを通り、ステップA5,A6の処理を繰り返す。一方、ステップA7において、一定時間が経過した場合はYルートを通る(Pと付した部分参照)。
勾配と判定されると、主制御部27は、位置情報に基づいて走行速度Vおよび走行距離Dをそれぞれ計算する(ステップA9,A10)。さらに、ステップA11において、主制御部27は、受信した生体情報に基づいて体調指数Lを計算する。具体的には、主制御部27は、式(1)を用いて、騎乗重量,勾配,速度,走行距離,何回目のトライ(走行回数)等に分類された閾値の各要素を保持するメモリ領域に記憶する。
一方、図9のステップA8において、主制御部27は走行場所が勾配であると判定した場合、Yルートを通り、位置情報に基づいて勾配S、速度Vおよび距離Dをそれぞれ計算する(ステップA17,A18,A19)。さらに、ステップA20において、主制御部27は、受信した生体情報に基づいて式(1)を用いて体調指数Lを計算し、ステップA21において、記憶モード又は比較モードを判定する。ここで、モードが記憶モードの場合はYルートを通り、計算値を閾値として記憶し(ステップA24)、図8に示す終了処理を行なう(ステップA25)。
なお、図8,図9にそれぞれ示すフローチャートは一実施形態の変形例に係る調教支援システム100aにも適用できる。なお、その説明は重複するので省略する。
従って、本発明の調教支援プログラムは、馬の生体センサー(12a,12b,12c)と位置センサーと、騎乗者A〜Cに通知する出力部25とが接続された管理PC装置21(例えばRAM(Random Access Memory)において動作するプログラムである。このプログラムが起動すると、プログラムが記述する処理手順にしたがって、以下に示す各処理が実行される。
これにより、管理棟50が、馬Aに関する無線による生体情報を騎乗者Aから受信すると、その馬Aについて、記憶部24は、例えば馬Aに関し、騎乗者Aから送信された脈拍,体温,血圧等の各データに基づいて閾値を計算する。記憶部24は、この計算して得た閾値を、図5,図6に示す閾値テーブル24a,24bを参照して適切な閾値データを抽出し、そして、その抽出した閾値データを無線送信して騎乗者Aに対して送信するのである。
従って、本発明の調教支援方法は、最初に、ベテラン騎乗者A〜Cが特定の例えば馬Aを調教し、その調教時におけるデータが記憶モードに設定される。
子機10は、走行中、生体センサー(12a,12b,12c)からの情報とGPS受信機11を用いた位置センサー情報とを収集し、その収集した生体情報および位置情報を例えば管理棟50に設けられた親機に送信する。
一方、比較モード時は、親機の比較部は、分類した閾値と、生体情報とに基づいて計算した体調指数とを比較する。この比較の結果、体調指数が閾値を超える場合、比較部は警告を子機10に対して送信する。また、体調指数が閾値の70%以下である場合も、子機10に対して警告を送信する。騎乗者(非ベテラン騎乗者A〜C)は、イヤホン等を介してリアルタイムに警告を認識し、その警告メッセージに基づいて馬A〜Cを適切に調教する。
さらに、このようにして、非ベテラン騎乗者A〜Cは、初めてのトレーニングであっても、重量,速度,距離,勾配等の閾値に、過去の最大負荷を考慮した調教が可能となり、各馬A〜Cは、適切なトレーニングが可能となり、馬の事故が減少する。従って、ベテラン騎乗者A〜Cの不足を解消でき、また、非ベテラン騎乗者A〜Cも均一な調教ができる。ひいては経営の効率化が図れる。
なお、図7に示す調教支援システム100aにおいて、脈拍,体温,血圧等を加工又は処理しないでデータ値をそのまま送受信するようにもできる。
本発明は上述した実施態様およびその変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
本発明は、馬以外にも、ロバ、馬各駝等各種の動物について適用することができる。また、競走馬のみならず、馬術競技等における調教方法も、本発明の調教支援装置および調教支援システムを効率的に構築することにより、効率のよい調教が可能となる。
9 データ受信部
10,10a 子機(調教支援装置)
11 GPS受信機
12a 血圧センサー(生体センサー)
12b 脈拍センサー(生体センサー)
12c 体温センサー(生体センサー)
13 計算部
14a,15b 無線送信機
14b,15a 無線受信機
17a アンプ
17b イヤホン
18a 駆動部
18b 振動部
20,20a 親機(調教支援装置)
21,21a 管理PC装置
22 表示部
23 タイマー
24 記憶部
24a,24b 閾値テーブル
25 出力部
26 比較部
27 主制御部
31b 体調指数データ生成部
50 管理棟
60 管理PC装置
100,100a 調教支援システム
G1〜G4 GPS衛星
Claims (12)
- 生体の体力的な負荷を数値化して得た最大負荷を表す負荷閾値を記憶する記憶部と、
該生体の体調をモニタするための生体情報と該生体の位置を表す位置情報とを収集する収集部と、
該収集部にて収集された該生体情報と該位置情報とに基づいて該生体の体調を数値化した体調指数と、該記憶部に記憶された該負荷閾値との比較結果を出力する比較部と、
該比較部から出力された該比較結果に基づいて上記の体力的な負荷の増減に関する警告を該生体の騎乗者に対して通知する通知部とをそなえて構成されたことを特徴とする、調教支援システム。 - 生体の体力的な負荷を数値化して得た最大負荷を表す負荷閾値を記憶する記憶部と、
該生体の体調をモニタするための生体情報と該生体の位置を表す位置情報とを収集する収集部と、
該収集部にて収集された該生体情報と該位置情報とに基づいて該生体の体調を数値化した体調指数を計算する計算部と、
該計算部にて計算された該体調指数と、該記憶部に記憶された該負荷閾値との比較結果を出力する比較部と、
該比較部から出力された該比較結果に基づいて上記の体力的な負荷の増減に関する警告を該生体の騎乗者に対して通知する通知部とをそなえて構成されたことを特徴とする、調教支援システム。 - 該収集部が、
該位置情報を、全地球測位システムを用いて収集するように構成されたことを特徴とする、請求項1又は2記載の調教支援システム。 - 該比較部が、
走行場所,騎乗重量および速度を少なくとも含む走行状態および該生体情報に起因する負荷指標値と、該記憶部に記憶され複数の項目に分類された該負荷閾値とを比較することにより該比較結果を出力するように構成されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載の調教支援システム。 - 該通知部が、
該比較部にて比較される該負荷指標値と、該記憶部に記憶された該負荷閾値との大小に基づいて、該警告を該騎乗者に対して通知するように構成されたことを特徴とする、請求項4記載の調教支援システム。 - 該通知部が、
該騎乗者又は該生体に取り付けられた調教支援装置の音又は振動を用いて該警告を該騎乗者に対して通知するように構成されたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の調教支援システム。 - 生体の体力的な負荷を数値化して得た最大負荷を表す負荷閾値を記憶する記憶部と、
該生体に取り付けられた子機と無線通信可能な無線通信部と、
該無線通信部にて該子機から送信された該生体の体調をモニタするための生体情報と該生体の位置を表す位置情報とを用いて該生体の体調を数値化した体調指数を計算する計算部と、
該計算部にて計算された該体調指数と、該記憶部に記憶された該負荷閾値との比較結果を出力する比較部と、
該比較部から出力された該比較結果に基づいて上記の体力的な負荷の増減に関する警告を、該無線通信部を介して該子機に対して通知する通知部とをそなえて構成されたことを特徴とする、調教支援装置。 - 該計算部が、
該生体の脈拍,体温および血圧を該生体情報として該体調指数を計算するように構成されたことを特徴とする、請求項7記載の調教支援装置。 - 生体の体調をモニタするための生体情報を収集する生体情報収集部と、
該生体の位置を表す位置情報を収集する位置情報収集部と、
該生体情報収集部にて収集された該生体情報と、該位置情報収集部にて収集された該位置情報とを親機に対して無線送信する無線送信部と、
該無線送信部が該親機に対して無線送信した該生体情報と該位置情報とに基づいて該生体の体調を数値化した体調指数と、該生体の体力的な負荷を数値化して得た最大負荷を表す負荷閾値とに基づいて該親機から通知された該生体の体力的な負荷の増減に関する警告を無線受信する無線受信部と、
該無線受信部にて受信された該警告を該生体の騎乗者に対して出力する出力部とをそなえて構成されたことを特徴とする、調教支援装置。 - 調教支援装置の子機が、生体の体調をモニタするための生体情報と、該生体の位置を表す位置情報とを生体センサーを用いて収集する収集ステップと、
調教支援装置の親機が、該子機が該収集ステップにて収集した該生体情報と該位置情報とを計算出力する第1計算ステップと、
該親機が、該第1計算ステップにて受信された該生体情報と該位置情報とに基づいて、該生体の体調を数値化した体調指数と、該生体の体力的な負荷を数値化して得た最大負荷を表す負荷閾値を記憶する記憶部に記憶された該負荷閾値との比較結果を出力する比較ステップと、
該比較ステップにて比較された該負荷指標が該負荷閾値を超える場合又は該負荷指標が該負荷閾値よりも著しく低い場合は、該警告を該騎乗者に対して通知する通知ステップとをそなえたことを特徴とする、調教支援方法。 - 該比較ステップが、
該収集ステップにて収集された該生体情報に基づいて該体調指数を生成する体調指数生成ステップと、
該第1計算ステップにて計算された該走行状態と、該体調指数生成ステップにて生成された該体調指数とに基づいて、該生体の位置における勾配,該生体の走行距離および該生体の速度を少なくとも含む負荷指標を計算する第2計算ステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項10記載の調教支援方法。 - コンピュータに、
調教支援装置親機が、生体の体調をモニタするための生体情報と、該生体の位置を表す位置情報とを子機から受信する受信処理と、
該親機が、該受信処理にて受信された該生体情報と該位置情報とを計算する第1計算処理と、
該受信処理にて受信された該生体情報と該位置情報とを収集する収集処理と、
該収集処理にて収集された該生体情報と該位置情報とに基づいて、該生体の体調を数値化した体調指数と、該生体の体力的な負荷を数値化して得た最大負荷を表す負荷閾値を記憶する記憶部に記憶された該負荷閾値との比較結果を出力する比較処理と、
該比較処理にて比較された該負荷指標が該負荷閾値を超える場合又は該負荷指標が該負荷閾値よりも著しく低い場合は、該警告を該騎乗者に対して通知する通知処理とを実行させる、調教支援プログラム。
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