JP4327952B2

JP4327952B2 - Al alloy with excellent vibration absorption performance

Info

Publication number: JP4327952B2
Application number: JP25609399A
Authority: JP
Inventors: 紀雄岸田; 雄悦村上; 秀夫金子; 剛増本
Original assignee: THE FOUDATION: THE RESEARCH INSTITUTE FOR ELECTRIC AND MAGNETIC MATERIALS
Current assignee: THE FOUDATION: THE RESEARCH INSTITUTE FOR ELECTRIC AND MAGNETIC MATERIALS
Priority date: 1999-08-06
Filing date: 1999-08-06
Publication date: 2009-09-09
Anticipated expiration: 2019-08-06
Also published as: JP2001049375A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、原子比にて、Ｌｉ（リチウム）単独、あるいはＬｉとＴｉ（チタン）の両者の合計０．０１〜１５％、Ｙ（イットリウム）、希土類元素から選ばれる１種または２種の合計０．０１〜１０％からなる合金、またはこれを主成分とし、副成分としてＧｅ（ゲルマニウム），Ｓｉ（珪素），Ｍｇ（マグネシウム）、Ｃｄ（カドミウム），Ｉｎ（インジウム）をそれぞれ２５％以下、Ｆｅ（鉄）２０％以下、Ｔａ（タリウム）１０％以下、Ｂ（硼素）及びＣａ（カルシウム）の1種または2種の５％以下のうちいずれか１種または２種以上の合計０．０１〜３５％を含有するＡｌ合金に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、軽量で非磁性の代表的吸振合金としては、Ａｌ−Ｚｎ系、Ａｌ−Ｃｕ−Ｎｉ系あるいはＴｉ−Ｎｉ系合金などが知られている。しかしながら、前者においては減衰能が極めて大きい特長を有する反面、比重が４ｇ／ｃｍ^３前後のように比較的大きく、大型の構造体には適用できない欠点があり、また後２者については冷間加工性が悪く高加工率の薄片材を造るには特別の製造工程が必要であるなど、多くの問題があった。このように、上記公知の材料には一長一短があり、高い振動減衰能を持つ軽量で加工性の良い特性を具備した新規な材料の要望がなされていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
これらの吸振材料は、組成や熱処理によってその吸振特性を制御しているが、近年益々進歩するマイクロ化した精密機器、あるいは大型の構造物などには、かなり複雑な加工を行い、さらに多段の熱処理を施すなどして特性を得ている。
しかも使用環境の多様化に伴い、広い温度範囲でそれらの特性の実現が要求されている。
【０００４】
吸振材料に具備すべき条件としては、
１．吸振性すなわち減衰能が大きいこと
２．減衰能の経時変化が小さいこと
３．疲労強度が大きいこと
４．耐食性がよいこと
５．加工性が良好なこと
６．製造工程が簡便であること
７．軽量であること
８．使用によっては非磁性であること
９．安価であること
などが挙げられる。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、上記課題の解決を図ることを目的として、種々の実験と研究を重ねた結果、本質的に非磁性であるＡｌ-Ｌｉ系もしくはＡｌ−Ｌｉ−Ｔｉ系に、Ｙ，希土類元素を添加した合金を基礎とし、さらにこれに種々の元素を複合的に添加した合金を、見い出すに至り、この発明を完成したものである。
【０００６】
本発明は、原子比にて、Ｌｉ単独、あるいはＬｉとＴｉの合計で０．０１〜１５％、Ｙ，希士類元素から選ばれる１種または２種の合計０．０１〜１０％を含有し、残部がＡｌと不可避的不純物を主成分とし、副成分として、Ｇｅ，Ｓｉ，Ｍｇ，Ｃｄ，Ｉｎをそれぞれ２５％以下、Ｆｅ２０％以下、Ｔａ１０％以下、Ｂ及びＣａの1種または2種の５％以下のうちいずれか１種または２種以上の合計０．０１〜３５％を添加してなる合金を要旨とする。
【０００７】
本発明の特徴とするところは、次の通りである。第１発明は、原子比にて、ＬｉとＴｉの合計で０．０１〜１５％、Ｙ，希士類元素から選ばれる１種または２種の合計０．０１〜１０％を含有し、残部がＡｌと不可避不純物とからなり、減衰能が１０×１０^−３以上であることを特徴とするＡｌ合金に関するものである。
【０００８】
第２発明は、原子比にて、Ｌｉ０．０１〜１５％、Ｙ，希土類元素から選ばれる１種または２種の合計０．０１〜１０％を含有し、残部がＡｌ及び不可避的不純物からなり、副成分として、Ｇｅ，Ｓｉ，Ｍｇ，Ｃｄ，Ｉｎをそれぞれ２５％以下、Ｆｅ２０％以下、Ｔａ１０％以下、Ｂ及びＣａの1種または2種の５％以下のうちいずれか1種または2種以上を合計０．０１〜３５％を添加してなり、減衰能が１０×１０^−３以上であることを特徴とするＡｌ合金に関するものである。
【０００９】
第１発明の合金を２５０℃以上融点未満の温度で５分間以上加熱後毎秒０．１℃以上の速度で冷却するか、あるいは冷却後冷間加工率５％以上の冷間加工を施す工程により、減衰能が１０×１０^−３以上の合金を得ることができる。
【００１０】
第２発明の合金を２５０℃以上融点未満の温度で５分間以上加熱後毎秒０．１℃以上の速度で冷却するか、あるいは冷却後冷間加工率５％以上の冷間加工を施す工程により、減衰能が１０×１０^−３以上の合金を得ることができる。
【００１１】
【作用】
本発明の吸振材料用Ａｌ合金は、Ａｌリッチ合金であるために、他元素との合金化によってもＡｌのもつ軽量性が失われず、しかも、冷間加工性に富むために、製品の精度が高く低コスト化を図れる特長を有する。
【００１２】
本発明のＡｌ合金において、吸振材料として必要な成分中、原子比にてＬｉ単独あるいはＬｉとＴｉの合計で０．０１〜１５％、Ｙ，希土類元素から選ばれる１種または２種の合計０．０１〜１０％を含有し、残部がＡｌと不可避的不純物からなると限定したのは、この範囲内では共晶組成であって結晶粒が微細となるため、前記熱処理あるいは熱処理後の加工により、振動減衰能が１０×１０^−３以上の高減衰能合金が得られるが、この範囲から外れると化合物相となって粒界に析出し、振動減衰能を下げると同時に加工性を難しくするからである。
【００１３】
また、Ｚｎ，Ｐｂ，Ｓｂをそれぞれ３０％以下、Ｇｅ，Ｓｉ，Ｍｇ，Ｃｄ，Ｉｎ，Ｔｌ，Ｂｉをそれぞれ２５％以下、Ｆｅ，Ｃｏ，Ｎｉ，をそれぞれ２０％以下、Ｃｕ，Ｖ，Ｃｒ，Ｍｏ，Ｗ，Ｎｂ，Ｔａ，Ａｇ，Ａｕ，白金族元素をそれぞれ１０％以下、Ｂ，Ｃａをそれぞれ５％以下のうちいずれか１種または２種以上の合計０．０１〜３５％であることが必要である。これらの範囲を外れると上述の理由に加えて、Ｚｎ，Ｐｂ，Ｓｂ，Ｇｅ，Ｓｉ，Ｃｄ，Ｉｎ，Ｔｌ，Ｂｉは冷間塑性加工性の低下、Ｆｅ，Ｃｏ，Ｎｉは強磁性相の現出、Ｃｕ，Ｖ，Ｃｒ，Ｍｏ，Ｗ，Ｎｂ，Ｔａ，Ａｇ，Ａｕ，白金族元素は冷間加工性および軽量性の低下、Ｂ，Ｃａは耐食性の低下を来すからである。なお、希士類元素はランタン系元素からなり、元素単独の使用は勿論ミッシュメタルやジジムなどの希士類混合物を使用することも出来、また、白金族元素はＲｕ，Ｒｈ，Ｐｄ，Ｒｅ，Ｏｓ，Ｉｒ，Ｐｔからなるものであり、それらの副成分添加の効果は上述のように同一である。
【００１４】
次に、上述合金を２５０℃以上融点未満の温度で５分間以上加熱後、毎秒０．１℃以上の速度で冷却すると限定したのは、それ以外の温度および時間あるいは冷却速度では適切な均質化処理ができないために、高振動減衰能を得るために適切な微細結晶粒が得られなくなるからである。
【００１５】
また、熱処理を施した後の冷間加工において、その加工率を５％以上と限定したのは、それを下回ると、合金は殆ど焼鈍組織が保持されたままの状態となり、高減衰能を得るための充分な応力を与えられなくなる結果、１０×１０^−３以上の高減衰能合金が得られなくなるからである。
【００１６】
［実施例］
以下、実施例によりさらに詳しく本発明を説明する。
実施例１
表１および表２に示すＡｌ基の吸振合金のうち、代表例として、合金番号１の成分組成を有する合金について説明する。最初に、適宜配合された原料を予めアーク溶解して１つの合金となし、これを粉砕して小片としたものをアルミナ坩堝中でＡｒを通じながら、高周波誘導溶解炉によって再び溶解し、鉄型に鋳込んで直径３０ｍｍの鋳塊を得た。なお、高周波溶解を行うに際しては、遮断材として、ＭｇＣｌ_２、硼砂、ＣａＦ_２、ＫＣｌなどの全量５％以下のフラックスを、また、脱酸剤として、Ｍｇ、Ｂｅなどの全量５％以下の元素を加えてもよい。次に、この鋳塊を５００℃で５時間加熱して徐冷する均質化処理を行った後、熱間鍛造および５％以下の冷間圧延によって厚さ１〜２ｍｍの板とし、これから幅１０ｍｍ、長さ１００ｍｍの直方体を切り取って試料とした。この試料は、蛍光Ｘ線分析によって正しい組成成分となっていることを確かめた。表1中、合金番号４〜９は参考例である。また、表２中、合金番号１０〜１２、１６〜１９、２３〜２５、２７〜３２は参考例である。
【００１７】
【表１】

【００１８】
【表２】

【００１９】
実施例２
実施例１と同様にして作製した、種々のＡｌ基吸振合金試料について、減衰能Ｑ^−１の測定を行った。減衰能測定はカンチレバー加振式一端撓曲法により、振動数４００〜１，３００Ｈｚ、最大歪み振幅γｍ＝１０×１０^−６により、常温で行った。
一般に固体材料の減衰量を表す減衰係数δと、自然振動の１Ｈｚ中に失われる振動エネルギーΔＥおよび全振動エネルギーＥとの間には、
δ＝（１／２）（ΔＥ／Ｅ）
の関係があり、また、減衰係数δと減衰能Ｑ^−１との間には次のような関係がある。
Ｑ^−１＝δ／π。
図１には、種々の加工率で冷間圧延加工を施した合金番号２の合金について、減衰係数δを測定し、上式によってＱ^−１を求め加工率依存性として示してある。図から明らかなように、合金のＱ^−１は加工率とともにほぼ直線的に上昇することがわかる。
【００２０】
参考例３
実施例１と同様にして作製したＡｌ基吸振合金のうち、Ａｌ−１％Ｚｒ−１％Ｎｄ合金にＣｕ、Ｖ、Ｃｒ、ＡｇあるいはＰｔを添加し、５００℃から水焼入れした多元合金について、Ｑ^−１の添加元素濃度依存性を調べ図９に示した。図に見るように、Ａｌ合金のＱ^−１は、最初添加量とともに増大し、添加元素により３〜５％付近に極大を形成する傾向を示し、一定組成範囲内では１０×１０^−３以上の優れた吸振合金となることがわかる。
【００２１】
【表３】

【００２２】
実施例４
実施例１と同様にして作製した合金番号３の吸振合金にっいて、Ｌｉ以外の組成を固定して基礎合金とし、冷間加工状態および５００℃から水焼入れした状態のＱ^−１のＬｉ濃度依存性を調べその結果を図２に示した。図に見るように、基礎合金のＱ^−１はいずれの状態においてもＬｉの添加量とともに増大し、冷間圧延状態よりも熱処理状態で大きくなり、優れた吸振合金となることがわかる。
【００２３】
参考例1
実施例１と同様にして作製した合金番号５の吸振合金について、Ｔｉ以外の組成を固定して基礎合金とし、冷間加工状態および５００℃から水焼入れした状態のＱ^−１のＴｉ濃度依存性を調べその結果を図３に示した。図に見るように、基礎合金のＱ^−１はいずれの状態においてもＴｉの添加量とともに増大し、また、冷間加工状態よりも熱処理を施すことによって一層大きな値となり、優れた吸振合金となることがわかる。
【００２４】
参考例２
実施例１と同様にして作製した合金番号７の吸振合金について、Ｌａ以外の元素を固定して基礎合金とし、冷間加工状態および５００℃から水焼入れした状態のＱ^−１のＬａ濃度依存性を調べその結果を図４に示した。図に見るように、基礎合金のＱ^−１はいずれの状態においてもＬａの添加量とともに増大する傾向を示し、冷間圧延状態よりも熱処理状態で一層大きな値となり、優れた吸振合金となることがわかる。
【００２５】
参考例３
実施例１と同様にして作製した合金番号９の吸振合金について、Ｎｄ以外の元素を固定して基礎合金とし、冷間加工状態および５００℃から水焼入れした状態のＱ^−１のＮｄ濃度依存性を調べその結果を図５に示した。図に見るように、基礎合金のＱ^−１はいずれの状態においても、Ｎｄの添加量とともに増大する傾向を示し、また、冷間加工状態よりも熱処理を施すことによって一層大きな値となり、優れた吸振合金となることがわかる。
【００２６】
参考例４
実施例１と同様にして作製したＡｌ基吸振合金のうち、Ａｌ−１％Ｌｉ−１％Ｚｒ合金にＺｎ、ＰｂあるいはＳｂを添加し、５００℃から水焼入れした多元合金について、Ｑ^−１の添加元素濃度依存性を調べその結果を図６に示した。図に見るように、Ａｌ合金のＱ^−１は、最初添加元素量とともに増大し１０％付近に極大を形成する傾向を示し、一定組成範囲内では１０×１０^−３以上の優れた吸振合金となることがわかる。
【００２７】
実施例４
実施例１と同様にして作製したＡｌ基吸振合金のうち、Ａｌ−１％Ｌｉ−１％Ｎｄ合金にＧｅ、Ｓｉ、ＭｇあるいはＣｄを添加し、５００℃から水焼入れした多元合金について、Ｑ^−１の添加元素濃度依存性を調べその結果を図７に示した。図に見るように、Ａｌ合金のＱ^−１は、最初添加元素量とともに増大し１０％付近に極大を形成する傾向を示し、一定組成範囲内では１０×１０^−３以上の優れた吸振合金となることがわかる。
【００２８】
参考例５
実施例１と同様にして作製したＡｌ基吸振合金のうち、Ａｌ−１％Ｚｒ−１％Ｌａ合金にＦｅ、ＣｏあるぃはＮｉを添加し、５００℃から水焼入れした多元合金について、
Ｑ^−１の添加元素濃度依存性を調べその結果を図８に示した。図に見るように、Ａｌ合金のＱ^−１は、最初添加元素量とともに増大して、５〜１０％付近に極大を形成する傾向を示し、一定組成範囲内では１０×１０^−３以上の優れた吸振合金となることがわかる。
【００２９】
参考例６
実施例１と同様にして作製したＡｌ基吸振合金のうち、Ａｌ−１％Ｚｒ−１％Ｎｄ合金にＣｕ、Ｖ、Ｃｒ、ＡｇあるいはＰｔを添加し、５００℃から水焼入れした多元合金について、Ｑ^−１の添加元素濃度依存性を調べ図９に示した。図に見るように、Ａｌ合金のＱ^−１は、最初添加量とともに増大し、添加元素により３〜５％付近に極大を形成する傾向を示し、一定組成範囲内では１０×１０^−３以上の優れた吸振合金となることがわかる。
【００３０】
参考例７
実施例１と同様にして作製したＡｌ基吸振合金のうち、Ａｌ−１％Ｌａ−１％Ｎｄ合金にＢあるいはＣaを添加し、５００℃から水焼入れした多元合金について、Ｑ^−１の添加元素濃度依存性を調べ図１０に示した。図に見るように、Ａｌ合金のＱ^−１は最初添加量とともに増大し、添加元素により２〜３％付近に極大を形成する傾向を示し、一定組成範囲内では１０×１０^−３以上の優れた吸振合金となることがわかる。
【００３１】
実施例５
実施例１と同様にして作製したＡｌ−２％Ｌｉ−５％Ｔｉ吸振合金について、機械的性質のうち耐力、引張強さおよび伸びの加工率依存性を調べその結果を図11に示した。機械的性質はインストロン型の引張試験機を用い、歪み速度１．３×１０^−２／ｓにより常温で行った。図に見るように、耐力、引張強さともに加工率とともに増大し、伸びは２０％程度までは急激に、その後は緩やかに減少しているのがわかる。
【００３２】
【発明の効果】
本発明は、原子比にて、Ｌｉ単独あるいはＬｉとＴｉの合計０．０１〜１５％、Ｙ，希土類元素から選ばれる１種または２種の合計０．０１〜１０％を含有し、残部がＡｌと不可避的不純物からなり、副成分として、Ｇｅ，Ｓｉ，Ｍｇ，Ｃｄ，Ｉｎをそれぞれ２５％以下、Ｆｅ２０％以下、Ｔａ１０％以下、Ｂ及びＣａの1種または2種の５％以下のうちいずれか１種または２種以上の合計０．０１〜３５％を添加してなる合金であり、振動減衰能が１０×１０^−３以上の高吸振特性を有し、同時に軽量で加工性に優れた新規な特性も保有する吸振合金を提供するもので、騒音や振動を嫌う各種の用途に最適である。なお、本発明合金はＡｌ基であるため、製造コストが低く安価な材料を提供できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は合金番号２合金のＱ^−１の加工率依存性を示す特性図である。
【図２】図２は合金番号３合金のＱ^−１のＬｉ濃度依存性を示す特性図である。
【図３】図３は合金番号５合金のＱ^−１のＴｉ濃度依存性を示す特性図である。
【図４】図４は合金番号７合金のＱ^−１のＬａ濃度依存性を示す特性図である。
【図５】図５は合金番号９合金のＱ^−１のＮｄ濃度依存性を示す特性図である。
【図６】図６はＡｌ−１％Ｌｉ−１％Ｚｒ合金にＺｎ、ＰｂあるいはＳｂを添加し、５００℃から水焼入れした場合のＱ^−１の添加元素濃度依存性を示す特性図である。
【図７】図７はＡｌ−１％Ｌｉ−１％Ｎｄ合金にＧｅ、Ｓｉ、ＭｇあるいはＣｄを添加し、５００℃から水焼入れした場合のＱ^−１の添加元素濃度依存性を示す特性図である。
【図８】図８はＡｌ−１％Ｚｒ−１％Ｌａ合金にＦｅ、ＣｏあるいはＮｉを添加し、５００℃から水焼入れした場合のＱ^−１の添加元素濃度依存性を示す特性図である。
【図９】図９はＡｌ−１％Ｚｒ−１％Ｎｄ合金にＣｕ、Ｖ、Ｃｒ、ＡｇあるいはＰｔを添加し、５００℃から水焼入れした場合のＱ^−１の添加元素濃度依存性を示す特性図である。
【図１０】図１０はＡｌ−１％Ｌａ−１％Ｎｄ合金にＢあるいはＣａを添加し、５００℃から水焼入れした場合のＱ^−１の添加元素濃度依存性を示す特性図である。
【図１１】図１１はＡｌ−２％Ｌｉ−５％Ｔｉ合金の耐力、引張強さおよび伸びの加工率依存性を示す特性図である。[0001]
[Industrial application fields]
In the present invention, in terms of atomic ratio, Li (lithium) alone or a total of both Li and Ti (titanium) 0.01 to 15%, Y (yttrium) , one or two total selected from rare earth elements An alloy composed of 0.01 to 10%, or the main component thereof, and Ge (germanium), Si (silicon), Mg (magnesium), Cd (cadmium), and In (indium) as 25% or less, Fe (iron) 20% or less, Ta (thallium) 10% or less, B (boron) and Ca (calcium) 5% or less of one or two of any one or two or more in total 0.01 It relates to an Al alloy containing ~ 35%.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, Al—Zn-based, Al—Cu—Ni-based, Ti—Ni-based alloys, and the like are known as typical lightweight and non-magnetic vibration-absorbing alloys. However, the former has the feature that the damping capacity is extremely large, but the specific gravity is relatively large, such as around 4 g / cm ^3, and there is a defect that cannot be applied to a large-sized structure. There are a number of problems, such as the need for special manufacturing processes in order to produce a flake material with poor workability and high processing rate. As described above, the above-described known materials have advantages and disadvantages, and there has been a demand for a novel material having a high vibration damping ability and a light weight and good workability.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
These vibration-absorbing materials have their vibration-absorbing characteristics controlled by composition and heat treatment. However, in recent years, micro-precision equipment or large structures that are becoming more and more advanced are subjected to considerably complicated processing, and further, multi-stage heat treatment. The characteristics are obtained by applying.
Moreover, with the diversification of usage environments, it is required to realize these characteristics over a wide temperature range.
[0004]
As conditions to be provided in the vibration-absorbing material,
1. 1. High vibration absorption, that is, damping capacity 2. Attenuation capacity change over time is small. 3. High fatigue strength. 4. Good corrosion resistance. Good workability 6. 6. The manufacturing process is simple. Light weight 8. Non-magnetic depending on use. For example, it is inexpensive.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the present inventors have conducted various experiments and researches for the purpose of solving the above-mentioned problems, and as a result, Al—Li system or Al—Li—Ti system , which is essentially non-magnetic , has Y, The present invention has been completed by finding an alloy based on an alloy to which a rare earth element is added and further adding various elements in a complex manner.
[0006]
The present invention contains, by atomic ratio, Li alone or a total of 0.01 to 15% of Li and Ti, and a total of 0.01 to 10% of one or two selected from Y and rare elements The balance is mainly composed of Al and inevitable impurities, and as subcomponents, Ge, Si, Mg, Cd and In are 25% or less, Fe 20% or less, Ta 10% or less, one or two of B and Ca, respectively. The summary is an alloy formed by adding a total of 0.01 to 35% of any one or more of 5% or less .
[0007]
The features of the present invention are as follows. The first invention contains at atomic ratio of 0.01 to 15% in total of Li and Ti, Y, one or two or total 0.01% to 10% of selected from Mareshi earth element, the balance Is composed of Al and inevitable impurities, and has an attenuation capacity of 10 × 10 ⁻³ or more.
[0008]
The second invention, in atomic ratio, Li 0.01 to 15%, Y, contain one or two or total 0.01% to 10% of selected from rare earth elements, balance Al and inevitable impurities As subcomponents, Ge, Si, Mg, Cd, and In are each 25% or less, Fe 20% or less, Ta 10% or less, one or two of B and Ca, 5% or less. The present invention relates to an Al alloy characterized by adding 0.01 to 35% in total of seeds or more and having a damping capacity of 10 × 10 ⁻³ or more.
[0009]
The alloy of the first invention is heated at a temperature of 250 ° C. or higher and lower than the melting point for 5 minutes or more and then cooled at a rate of 0.1 ° C. or more per second, or after cooling, a cold working with a cold working rate of 5% or more is performed. An alloy having a damping capacity of 10 × 10 ⁻³ or more can be obtained.
[0010]
The alloy of the second invention is heated at a temperature of 250 ° C. or higher and lower than the melting point for 5 minutes or more and then cooled at a rate of 0.1 ° C. or more per second, or after cooling, a cold working rate of 5% or more is applied. An alloy having a damping capacity of 10 × 10 ⁻³ or more can be obtained.
[0011]
[Action]
Since the Al alloy for vibration-absorbing material of the present invention is an Al-rich alloy, the lightness of Al is not lost even when alloyed with other elements, and because of its high cold workability, the accuracy of the product is high. It has the feature that cost can be reduced.
[0012]
In the Al alloy of the present invention, among the components necessary as a vibration-absorbing material, Li alone or a total of Li and Ti is 0.01 to 15% in terms of atomic ratio, and a total of one or two selected from Y and rare earth elements is 0 In this range, the eutectic composition is limited and the crystal grains become fine. Therefore, by the heat treatment or processing after the heat treatment, A high damping capacity alloy with a vibration damping capacity of 10 × 10 ⁻³ or more can be obtained, but if it falls out of this range, it becomes a compound phase and precipitates at the grain boundary, which lowers the vibration damping capacity and at the same time makes the workability difficult. is there.
[0013]
In addition, Zn , Pb, and Sb are each 30% or less, Ge, Si, Mg, Cd, In, Tl, and Bi are each 25% or less, Fe, Co, and Ni are each 20% or less, Cu, V, Cr, Mo, W, Nb, Ta, Ag, Au, platinum group elements are each 10% or less, and B and Ca are each 5% or less, and a total of 0.01 to 35% of any one or more of them. is required. Outside these ranges, Zn, Pb, Sb, Ge, Si, Cd, In, Tl, and Bi deteriorate in cold plastic workability, and Fe, Co, and Ni exhibit the ferromagnetic phase in addition to the reasons described above. This is because Cu, V, Cr, Mo, W, Nb, Ta, Ag, Au, and platinum group elements decrease in cold workability and light weight, and B and Ca decrease in corrosion resistance. The rare element is composed of a lanthanum element, and a rare element mixture such as misch metal or didymium can be used as well as the element alone, and the platinum group elements are Ru, Rh, Pd, Re, It consists of Os, Ir, and Pt, and the effect of adding these subcomponents is the same as described above.
[0014]
Next, it was limited to heating the above-mentioned alloy at a temperature of 250 ° C. or higher and lower than the melting point for 5 minutes or more and then cooling at a rate of 0.1 ° C. or more per second. This is because the processing cannot be performed, so that appropriate fine crystal grains cannot be obtained to obtain a high vibration damping capability.
[0015]
Also, in the cold working after heat treatment, the processing rate is limited to 5% or more, below that, the alloy is almost in the state that the annealed structure is retained, and high damping ability is obtained. This is because a high damping capacity alloy of 10 × 10 ⁻³ or more cannot be obtained as a result of not being able to give a sufficient stress.
[0016]
[Example]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
Example 1
Of the Al-based vibration-absorbing alloys shown in Tables 1 and 2, an alloy having a component composition of Alloy No. 1 will be described as a representative example. First, an appropriately blended raw material is arc-melted beforehand to form one alloy, which is crushed into small pieces, melted again in a high-frequency induction melting furnace while passing Ar in an alumina crucible, and made into an iron mold An ingot having a diameter of 30 mm was obtained by casting. In addition, when performing high-frequency melting, a flux having a total amount of 5% or less such as MgCl ₂ , borax, CaF ₂ or KCl is used as a blocking material, and an element having a total amount of 5% or less such as Mg or Be is used as a deoxidizer. May be added. Next, the ingot was heated at 500 ° C. for 5 hours and then subjected to homogenization treatment, followed by hot forging and cold rolling of 5% or less to form a plate having a thickness of 1 to 2 mm, and a width of 10 mm. A rectangular parallelepiped having a length of 100 mm was cut out to prepare a sample. This sample was confirmed to have the correct composition by fluorescent X-ray analysis. In Table 1, alloy numbers 4 to 9 are reference examples. In Table 2, alloy numbers 10 to 12, 16 to 19 , 23 to 25 , and 27 to 32 are reference examples.
[0017]
[Table 1]

[0018]
[Table 2]

[0019]
Example 2
With respect to various Al-based vibration-absorbing alloy samples produced in the same manner as in Example 1, the damping capacity Q- ¹ was measured. The damping capacity was measured at room temperature by a cantilever excitation type one-end bending method with a frequency of 400 to 1,300 Hz and a maximum strain amplitude γm = 10 × 10 ⁻⁶ .
In general, between the damping coefficient δ representing the damping amount of the solid material and the vibration energy ΔE and total vibration energy E lost during 1 Hz of natural vibration,
δ = (1/2) (ΔE / E)
In addition, the following relationship exists between the damping coefficient δ and the damping capacity Q ⁻¹ .
Q ⁻¹ = δ / π.
In FIG. 1, the damping coefficient δ is measured for the alloy of alloy number 2 subjected to cold rolling at various processing rates, and Q ⁻¹ is obtained by the above equation and is shown as processing rate dependency. As is apparent from the figure, the Q- ¹ of the alloy rises almost linearly with the processing rate.
[0020]
Reference example 3
Among the Al-based vibration-absorbing alloys produced in the same manner as in Example 1, Cu, V, Cr, Ag or Pt was added to an Al-1% Zr-1% Nd alloy and water quenched from 500 ° C. The dependence of Q- ^{1 on} the additive element concentration was examined and shown in FIG. As shown in the figure, Q ⁻¹ of the Al alloy increases with the initial addition amount, and shows a tendency to form a maximum in the vicinity of 3 to 5% by the added element, and is 10 × 10 ⁻³ or more within a certain composition range. It turns out that it becomes an excellent vibration-absorbing alloy.
[0021]
[Table 3]

[0022]
Example 4
In the vibration-absorbing alloy of Alloy No. 3 produced in the same manner as in Example 1, the composition other than Li is fixed to form a base alloy, and the Li concentration in Q- ¹ in a cold-worked state and water-quenched from 500 ° C. The dependence was examined and the result is shown in FIG. As can be seen from the figure, Q- ¹ of the base alloy increases with the amount of Li added in any state, becomes larger in the heat treatment state than in the cold rolling state, and becomes an excellent vibration absorbing alloy.
[0023]
Reference example 1
About the vibration-absorbing alloy of Alloy No. 5 produced in the same manner as in Example 1, the composition other than Ti is fixed to obtain a base alloy, and the dependence of Q- ^{1 on} the Ti concentration in the cold-worked state and the state quenched with water from 500 ° C. The results are shown in FIG . As shown in the figure, Q- ¹ of the base alloy increases with the addition amount of Ti in any state, and becomes a larger value by performing heat treatment than in the cold working state, and becomes an excellent vibration absorbing alloy. I understand that.
[0024]
Reference example 2
Regarding the vibration-absorbing alloy of Alloy No. 7 produced in the same manner as in Example 1, elements other than La are fixed to form a basic alloy, and the La concentration dependence of Q ⁻¹ in a cold-worked state and a state quenched with water from 500 ° C. The results are shown in FIG . As shown in the figure, Q- ¹ of the base alloy tends to increase with the amount of La added in any state, becomes a larger value in the heat treatment state than in the cold rolling state, and becomes an excellent vibration absorbing alloy. I understand.
[0025]
Reference example 3
About the vibration-absorbing alloy of Alloy No. 9 produced in the same manner as in Example 1, an element other than Nd is fixed to form a base alloy, and Q- ¹ depends on Nd concentration in a cold-worked state and water-quenched from 500 ° C. The results are shown in FIG. As seen in the figure, Q- ¹ of the base alloy shows a tendency to increase with the amount of Nd added in any state, and becomes a larger value by performing heat treatment than in the cold working state, which is excellent. It turns out that it becomes a vibration-absorbing alloy.
[0026]
Reference example 4
Of Al based vibration absorbing alloys prepared in the same manner as in Example 1, was added Zn, Pb or Sb in Al-1% Li-1% Zr alloy, the multi-alloy water quenching from 500 ° ^C., the ^{Q -1} The dependency of the additive element concentration was examined and the result is shown in FIG. As can be seen from the figure, the Q- ¹ of the Al alloy tends to increase with the amount of added elements at first and form a maximum in the vicinity of 10%, and within a certain composition range, an excellent vibration-absorbing alloy of 10 × 10 ⁻³ or more I understand that
[0027]
Example 4
Of Al based vibration absorbing alloys prepared in the same manner as in Example 1, Ge to Al-1% Li-1% Nd alloy, Si, Mg is added, or Cd, the water quenching the multiple alloy from 500 ° C., Q ^{- The} dependency of ^{1 on} the concentration of the added element was examined, and the results are shown in FIG. As can be seen from the figure, the Q- ¹ of the Al alloy tends to increase with the amount of added elements at first and form a maximum in the vicinity of 10%, and within a certain composition range, an excellent vibration-absorbing alloy of 10 × 10 ⁻³ or more I understand that
[0028]
Reference example 5
Among the Al-based vibration-absorbing alloys produced in the same manner as in Example 1, Fe, Co or Ni was added to an Al-1% Zr-1% La alloy, and the multi-element alloy was water-quenched from 500 ° C.
The dependence of the added element concentration on Q- ¹ was examined and the result is shown in FIG. As shown in the figure, Q- ¹ of the Al alloy tends to increase with the amount of added elements at first and form a local maximum in the vicinity of 5 to 10%, and is excellent at 10 × 10 ⁻³ or more within a certain composition range. It turns out that it becomes a vibration-absorbing alloy.
[0029]
Reference Example 6
Among the Al-based vibration-absorbing alloys produced in the same manner as in Example 1, Cu, V, Cr, Ag or Pt was added to an Al-1% Zr-1% Nd alloy and water quenched from 500 ° C. The dependence of Q- ^{1 on} the additive element concentration was examined and shown in FIG. As shown in the figure, Q ⁻¹ of the Al alloy increases with the initial addition amount, and shows a tendency to form a maximum in the vicinity of 3 to 5% by the added element, and is 10 × 10 ⁻³ or more within a certain composition range. It turns out that it becomes an excellent vibration-absorbing alloy.
[0030]
Reference Example 7
Of Al based vibration absorbing alloys prepared in the same manner as in Example 1, was added B or Ca in Al-1% La-1% Nd alloy, the multi-alloy water quenching from 500 ° ^C., the added element of ^{Q -1} The concentration dependency was examined and shown in FIG. As shown in the figure, the Q- ¹ of the Al alloy increases with the addition amount at first, and shows a tendency to form a maximum in the vicinity of 2 to 3% by the added element, and is excellent at 10 × 10 ⁻³ or more within a certain composition range. It turns out that it becomes a vibration-absorbing alloy.
[0031]
Example 5
With respect to the Al-2% Li-5% Ti vibration-absorbing alloy produced in the same manner as in Example 1, the dependency of yield strength, tensile strength and elongation on the processing rate among the mechanical properties was examined, and the results are shown in FIG. The mechanical properties were measured at room temperature using an Instron type tensile tester at a strain rate of 1.3 × 10 ⁻² / s. As can be seen from the figure, both the yield strength and tensile strength increase with the processing rate, and the elongation decreases rapidly to about 20% and then decreases gradually.
[0032]
【The invention's effect】
The present invention contains, in atomic ratio, Li alone or a total of 0.01 to 15% of Li and Ti, and a total of 0.01 to 10% of one or two selected from Y and rare earth elements , and the balance is Consists of Al and unavoidable impurities, and as subcomponents, Ge, Si, Mg, Cd, In are 25% or less, Fe20% or less, Ta10% or less, B or Ca, 5% or less of 1 type or 2 types, respectively It is an alloy formed by adding a total of 0.01 to 35% of any one or two or more types, and has a high vibration absorption characteristic with a vibration damping capacity of 10 × 10 ⁻³ or more. At the same time, it is lightweight and has excellent workability. In addition, it provides vibration-absorbing alloys that also possess new characteristics, and is ideal for various applications where noise and vibration are disliked. Since the alloy of the present invention is based on Al, there is an advantage that an inexpensive material can be provided at a low manufacturing cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a characteristic diagram showing the processing rate dependence of Q- ¹ of Alloy No. 2 alloy.
FIG. 2 is a characteristic diagram showing the dependence of Q- ¹ on Li concentration in Alloy No. 3;
FIG. 3 is a characteristic diagram showing the Ti concentration dependence of Q ⁻¹ of Alloy No. 5 alloy.
FIG. 4 is a characteristic diagram showing the La concentration dependence of Q ⁻¹ of Alloy No. 7 alloy.
FIG. 5 is a characteristic diagram showing the Nd concentration dependence of Q ⁻¹ of Alloy No. 9;
FIG. 6 is a characteristic diagram showing the dependence of Q- ^{1 on} the concentration of added elements when Zn, Pb or Sb is added to an Al-1% Li-1% Zr alloy and water-quenched from 500.degree. .
FIG. 7 is a characteristic diagram showing the dependency of Q- ^{1 on} the concentration of added elements when Ge, Si, Mg or Cd is added to an Al-1% Li-1% Nd alloy and water-quenched from 500.degree. It is.
FIG. 8 is a characteristic diagram showing the dependence of Q- ^{1 on} the concentration of added elements when Fe, Co or Ni is added to an Al-1% Zr-1% La alloy and water-quenched from 500.degree. .
FIG. 9 shows the dependence of Q- ^{1 on} the concentration of added elements when Cu, V, Cr, Ag or Pt is added to an Al-1% Zr-1% Nd alloy and water-quenched from 500.degree. FIG.
FIG. 10 is a characteristic diagram showing the dependence of Q- ^{1 on} the additive element concentration when B or Ca is added to an Al-1% La-1% Nd alloy and water quenching is performed from 500.degree.
FIG. 11 is a characteristic diagram showing the processing rate dependence of yield strength, tensile strength and elongation of Al-2% Li-5% Ti alloy.

Claims

By atomic ratio from 0.01 to 15% in total of Li and Ti, Y, 1 kind or two kinds of the total contained 0.01% to 10%, with the remainder Al and unavoidable impurities selected from rare earth elements An Al alloy having a damping capacity of 10 × 10 ⁻³ or more.

In terms of atomic ratio, Li 0.01 to 15%, Y, a total of 0.01 to 10% of one or two selected from rare earth elements, and Ge, Si, Mg, Cd, In as subcomponents 25% each Below, Fe 20% or less, Ta 10% or less, one or two of B and Ca 5% or less , containing a total of 0.01 to 35%, the balance Al and unavoidable impurities An Al alloy having a damping capacity of 10 × 10 ⁻³ or more.