JP4327654B2 - 画像処理方法および画像処理装置ならびに画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置ならびに画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、プリント基板、印刷物、メータの振れ角度など直線成分を有する工業製品を被写体とし、撮像装置などから入力された画像データに対して図形処理を行う画像処理方法および画像処理装置に関し、特に画像データに含まれる直線の角度検出を行う画像処理方法および画像処理装置ならびに画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
製品組立ての自動化および検品作業の自動化などを高精度で実現するために、製品および部品などをカメラで撮像し、得られた画像データに対して各種画像処理を行う画像処理装置が必要となっている。
特に製品の筐体や部品が直線部分を有し、この部分を組立て時の位置合わせや検査を行うための画像マッチングの基準線として利用する。
特許文献1記載の線分の角度検出用画像処理装置は、ハフ変換を利用して線分の角度を検出している。図6は、従来の角度検出処理を簡略に示すフローチャートである。画像データから濃度に関するヒストグラム生成後、ステップA1でP−タイル法に基づく2値化処理を行い、ステップA2で粗い角度検出精度(たとえば8度)の第1段階ハフ変換を行う。ステップA3では2度単位の角度検出精度の第2段階ハフ変換を行う。2段階のハフ変換を行うことで高速に処理を行うことを可能としている。さらに、2値化処理のしきい値設定に所定の面積比を参照するP−タイル法により、角度検出の精度向上を可能としている。
非特許文献1および特許文献2記載の画像処理方法は、エッジ方向のヒストグラムを利用して線分の角度を検出している。図7は、従来の角度検出処理を簡略に示すフローチャートである。ステップB1で検出領域のエッジ強度を算出し、ステップB2でエッジ強度がしきい値以上であればエッジ画素と判断する。ステップB3では、エッジ画素のエッジ方向を算出し、ステップB4でエッジ方向毎のエッジの度合いを示すエッジ方向ヒストグラムを作成する。ステップB5で全画素の処理が終了したかどうかを判断し、ステップB6でヒストグラム上の最大ピーク値が得られる角度を、対象物の角度として出力する。
特開平6−119447号公報 特開平11−96372号公報 後藤邦博,斉藤文彦,「全画素エッジ方向ヒストグラムを利用したプリント基板の高速画像マッチング」,電気学会論文誌D,2003年,第123巻,第9号,p.1043−1049
特許文献1記載の発明のように、2値化処理した後、ハフ変換を行うことで直線の角度を求める場合、一定のしきい値以上で選別する2値化処理において、直線成分とは関係ない画素を含む全画素のエッジ角度を対象として投票するため、計算量が膨大となり、最終的な角度検出精度も2度単位と低くなっている。
また、特許文献2記載の発明のように、エッジ方向ヒストグラムから最大ピーク値を直線の角度とする場合、処理は高速化されるが、角度検出精度が低いという問題がある。
本発明の目的は、画像データで表示される直線の角度を高精度で検出することができる画像処理方法および画像処理装置ならびに画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
本発明は、画像データで表示される直線の角度を検出する画像処理方法であって、
注目画素のエッジ強度を算出し、算出されたエッジ強度が予め定めるしきい値以上であれば、注目画素が直線上画素であると決定する直線上画素決定ステップと、
決定された直線上画素のエッジ方向を算出し、算出されたエッジ方向の角度ごとに、同じ角度を有する画素数を度数として加算するエッジ方向ヒストグラムを作成し、度数が最大となる角度を最大度数角度として決定するとともに、最大度数角度の半分以上の度数となるエッジ方向の角度を周辺角度として決定し、最大度数角度および周辺角度について、重心方式により第1の角度を決定する第1角度決定ステップと、
エッジ方向が、前記第1の角度を中心とする所定の角度範囲にある直線上画素に対してハフ変換を施し、極座標空間に投票して極座標ヒストグラムを作成し、極座標ヒストグラムに基づいて、最多得票数を得た直線を仮直線として決定する仮直線決定ステップと、
決定された仮直線に対して、エッジ画素の連結状態を調べ、連結している直線成分の最長線分を検出する最長線分検出ステップと、
検出された最長線分に対して、最小二乗法に基づく回帰直線を求め、この回帰直線の傾きを直線の角度として決定する直線角度決定ステップとを有することを特徴とする画像処理方法である。
また本発明は、上記の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムである。
また本発明は、上記の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
また本発明は、画像データで表示される直線の角度を検出する画像処理装置であって、
注目画素のエッジ強度を算出し、算出されたエッジ強度が予め定めるしきい値以上であれば、注目画素が直線上画素であると決定する直線上画素決定手段と、
決定された直線上画素のエッジ方向を算出し、算出されたエッジ方向の角度ごとに、同じ角度を有する画素数を度数として加算するエッジ方向ヒストグラムを作成し、度数が最大となる角度を最大度数角度として決定するとともに、最大度数角度の半分以上の度数となるエッジ方向の角度を周辺角度として決定し、最大度数角度および周辺角度について、重心方式により第1の角度を決定する第1角度決定手段と、
エッジ方向が、前記第1の角度を中心とする所定の角度範囲にある直線上画素に対してハフ変換を施し、極座標空間に投票して極座標ヒストグラムを作成し、極座標ヒストグラムに基づいて、最多得票数を得た直線を仮直線として決定する仮直線決定手段と、
決定された仮直線に対して、エッジ画素の連結状態を調べ、連結している直線成分の最長線分を検出する最長線分検出手段と、
検出された最長線分に対して、最小二乗法に基づく回帰直線を求め、この回帰直線の傾きを直線の角度として決定する直線角度決定手段とを有することを特徴とする画像処理装置である。
本発明によれば、画像データで表示される直線の角度を検出する画像処理方法であって、まず直線上画素決定ステップで直線上の画素を決定し、第1角度決定ステップで、決定された直線上画素のエッジ方向を算出し、算出されたエッジ方向に基づいて第1の角度を決定する。
直線上画素決定ステップでは、まず、注目画素のエッジ強度を算出し、算出されたエッジ強度が予め定めるしきい値以上であれば、注目画素が直線上画素であると決定する。これにより、直線成分の持つ連結性を利用し、エッジ強度により、エッジ画素を決定することで、検出精度を低下させることなく検出処理の高速化が可能となる。
また第1角度決定ステップでは、算出されたエッジ方向の角度ごとに、同じ角度を有する画素数を度数として加算するエッジ方向ヒストグラムを作成し、度数が最大となる角度を最大度数角度として決定するとともに、最大度数角度の半分以上の度数となるエッジ方向の角度を周辺角度として決定し、最大度数角度および周辺角度について、重心方式により第1の角度を決定する。これにより、エッジ方向ヒストグラムの最大度数角度とその周辺の角度から重心方式でピーク角度を求めるため、検出精度の向上が可能となる。
仮直線決定ステップでエッジ方向が、前記第1の角度を中心とする所定の角度範囲にある直線上画素に対してハフ変換を施し、極座標空間に投票して極座標ヒストグラムを作成し、極座標ヒストグラムに基づいて、最多得票数を得た直線を仮直線として決定し、最長線分検出ステップで決定された仮直線に対して、エッジ画素の連結状態を調べ、連結している直線成分の最長線分を検出する。
最後に、直線角度決定ステップにおいて、検出された最長線分に対して、最小二乗法に基づく回帰直線を求め、この回帰直線の傾きを直線の角度として決定する。
これにより、直線上の画素を決定することで、ノイズの影響を小さくすることができるとともに、ハフ変換の対象となる画素を第1角度の周辺範囲のエッジ方向を有する画素に限定するため、元来計算量が多いハフ変換処理を用いても、検出精度を低下させることなく検出処理の高速化が可能となる。また、ハフ変換で求めた仮直線には、検出精度を低下させるノイズも含んでいるため、画像データにおける最長線分を基に回帰直線を検出することで、より検出精度を向上させることができる。
また本発明によれば、上記の画像処理方法を、コンピュータに実行させるための画像処理プログラム、および画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として提供することができる。
また本発明によれば、画像データで表示される直線の角度を検出する画像処理装置であって、まず直線上画素決定手段が直線上の画素を決定し、第1角度決定手段が、決定された直線上画素のエッジ方向を算出し、算出されたエッジ方向に基づいて第1の角度を決定する。
仮直線決定手段は、エッジ方向が、前記第1の角度を中心とする所定の角度範囲にある直線上画素に対してハフ変換を施して仮直線を決定し、最長線分検出ステップで前記仮直線に基づいて、最長線分を検出する。
最後に、直線角度決定手段は、検出された最長線分に対して、最小二乗法に基づく回帰直線を求め、この回帰直線の傾きを直線の角度として決定する。
これにより、直線上の画素を決定することで、ノイズの影響を小さくすることができるとともに、ハフ変換の対象となる画素を第1角度の周辺範囲のエッジ方向を有する画素に限定するため、元来計算量が多いハフ変換処理を用いても、検出精度を低下させることなく検出処理の高速化が可能となる。また、ハフ変換で求めた仮直線には、検出精度を低下させるノイズも含んでいるため、画像データにおける最長線分を基に回帰直線を検出することで、より検出精度を向上させることができる。
図1は、本発明の実施の一形態である画像処理方法を示すフローチャートである。
本実施形態では、たとえば、製品の組立ておよび検査の際に、部品を正しい方向に配置する場合について説明する。
図2は、本発明によって角度検出可能な画像データの例を示す図である。図2(a)は、部品表面に描かれたマークの直線部分1の角度を検出し、図2(b)はバーコードのナローバー2の角度を検出することができる。
固定カメラなどで撮像され出力された画像データが画像処理装置に入力されると、画像処理を開始する。画像データを構成する各画素には座標が割り当てられている。
まず、ステップS1では、入力された画像データから注目画素を選択し、注目画素のエッジ強度を算出する。エッジ強度は、公知の算出方法で算出することができ、Sobelフィルタ、Robertsフィルタ、Prewittフィルタなどの微分オペレータを用いて局所積和演算を行う。なお、処理開始時の最初の注目画素は、画像データが矩形の場合は、四隅のいずれかの画素を選択する。
エッジの検出においては、実験からSobelフィルタを用いることが好ましいことがわかっており、以下では、Sobelフィルタを用いたエッジ強度の算出方法について説明する。注目画素を中心とする3×3画素の画素ブロックに対して、以下のオペレータに示すようなx方向(水平方向)フィルタHFと、y方向(垂直方向)フィルタVFとを適用し、注目画素の水平方向エッジ強度fxおよび垂直方向エッジ強度fyを算出する。
算出した水平方向エッジ強度fxおよび垂直方向エッジ強度fyに基づいて、下記(1)式に基づいて注目画素のエッジ強度Δfxyを算出する。
Δfxy=√(fx+fy)≒|fx|+|fy| …(1)
次にステップS2では、ステップS1で算出したエッジ強度Δfxyと予め定めるしきい値THとを比較し、Δfxy≧THであるかどうかを判断する。Δfxy≧THであれば、注目画素を、直線などのエッジに含まれる画素であるエッジ画素と判定して、ステップS4に進む。Δfxy<THであれば、注目画素を、エッジ画素ではないと判定して、ステップS6に進む。
ステップS3では、下記(2)式に基づいてエッジ画素と判定された注目画素のエッジ方向θを算出する。
θ=tan−1(fy/fx) …(2)
ステップS4では、エッジ方向ヒストグラムを作成する。エッジ方向ヒストグラムとは、ステップS3で求めたエッジ方向の角度ごとに、同じ角度を有する画素数を度数として加算処理したものである。エッジ方向ヒストグラムを作成するにあたっては、エッジ方向θを、たとえば小数点第2位を四捨五入するなどして画素ごとの桁数を揃えることが好ましい。
ステップS5では、画像データの全画素に対してステップS1〜ステップS4までの処理が終了したかどうかについて判断する。全画素について終了していればステップS6に進む。終了していなければ、次の注目画素として、たとえばx方向に隣接する画素を選択してステップS1に戻る。
ステップS6では、作成したエッジ方向ヒストグラムに基づいて、度数が最大となるエッジ方向の角度を最大度数角度として決定するとともに、最大度数角度の半分以上の度数となるエッジ方向の角度を周辺角度として決定する。最大度数角度および周辺角度について、下記(3)式に基づいて重心方式により第1の角度であるピーク角度θpを決定する。
θp=Σ(nθ)/Σn …(3)
ここで、θは角度であり、nは各角度のもつ度数である。
ステップS7では、各エッジ画素のエッジ方向が、ピーク角度θpを中心とする所定の角度範囲内にあるかどうかを判断する。エッジ画素のエッジ方向が所定の角度範囲内であればステップS8に進み、範囲内になければステップS9に進む。
所定の角度範囲の設定については、たとえば、キーボードなどの入力装置をユーザが操作して所望の角度範囲を数値として入力することで設定することができ、通常はピーク角度θpを中心として±10°前後の値を設定する。なお、所定の角度範囲は、予め初期値が設定されており、ユーザが値を変更したいときに上記のような手順で変更することができる。
ステップS8では、ステップS7でエッジ方向が所定の角度範囲内にあるエッジ画素の座標およびエッジ方向に基づいてハフ変換により距離ρを求め、極座標空間(θ−ρ空間)に投票し、極座標ヒストグラムを作成する。
ここで、ハフ変換について説明する。
ハフ変換とは、いくつかの点が線状に分布しているとき、この各点(候補点と呼ぶ)に従って、直線を検出する手法である。
図3に示すようなx−y座標系のある1点(xi,yi)が与えられたとき、それを通るすべての直線(傾きを問わない)群は、極座標系では、
ρ=xi cosθ+yi sinθ …(4)
という形で表される。このとき、点(xi,yi)を特定すれば、点(xi,yi)を通るすべての直線群はθ−ρ空間では1本の軌跡として曲線を描くことになる。この軌跡は、x−y座標系のすべての候補点に対して、描かれることになる。
ここで、全ての軌跡としての曲線が最も多く交わる点(ρ00)を見つければ、
ρ0=xi cosθ0+yi sinθ0 …(5)
として1本の直線が特定できることになり、(5)式で表される直線上の各点を結んでいけば、線状に分布された複数の点から直線を検出することができる。
ステップS9では、全てのエッジ画素に対してステップS7およびステップS8の処理が終了したかどうかについて判断する。全エッジ画素について終了していればステップS10に進む。終了していなければ、次のエッジ画素として、たとえばx方向に最も近いエッジ画素を選択してステップS1に戻る。
ステップS10では、極座標ヒストグラムに基づいて、最多得票数を得た直線((5)式に相当)を仮直線として決定する。図2(b)で示したバーコードの場合、仮直線の時点では、ナローバーだけでなく数字を構成する画素も含んだ直線となっている。
ステップS11では、検出精度を低下させるようなノイズを除去するために、画像データにおけるエッジ画素の連結状態を調べ、連結している直線成分の最長線分を検出する。これにより、図2(b)で示したバーコードの場合、ナローバーが最長の線分として検出され、数字を構成する画素が除去された直線となる。
エッジ画素の連結状態を調べる方法としては、既存の画像処理方法を用いることができる。たとえば、所定の大きさの領域が直線的に複数配置された1次元投票空間を設定し、分布された複数の点から1次元投票空間に対しておろした垂線の足に該当する領域に投票し、無投票の領域部分を連結の途切れる部分とすることで連結状態を調べることができる。
ステップS12では、最長線分に対して、最小二乗法に基づく回帰直線を求め、この回帰直線の傾きを直線の角度として決定する。
ここで、最小二乗法について説明する。
最小二乗法は、図4に示すように、n個の点(x,y)(i=1〜n)が与えられたときに、二乗誤差であるf=Σ(yi-axi-b)2が最小となるa、bを見つけることで、近似直線y=ax+bを検出する方法である。
fが最小となるための条件は∂f/∂a=0,∂f/∂b=0である。
∂f/∂a=-2Σxi(yi-axi-b)=-2(Σxiyi-aΣxi 2-bΣxi) …(6)
(6)式が0となるとき、
aΣxi 2+bΣxi=Σxiyi …(7)
である。
また、
∂f/∂b=-2Σ(yi-axi-b)=-2(Σyi-aΣxi-Σb)= -2(Σyi-aΣxi-nb) …(8)
(8)式が0となるとき、
aΣxi+nb=Σyi …(9)
である。
(7)式と(9)式とを連立させてa,bを求めると、
a=(nΣxiyi-ΣxiΣyi)/(nΣxi 2-(Σxi)2) …(10)
b=(Σxi 2Σyi-ΣxiΣxiyi)/(nΣxi 2-(Σxi)2) …(11)
となる。このaが直線の傾きであり、検出すべき直線の角度は、θ=tan−1aで求められる。
但し、傾きが大きいとき(縦線に近いとき)はf=Σ(xi-ayi-b)2が最小となるa、bを見つけ、x=ay+bを近似直線とする。a,bの値はxとyを入れ換えれば得られる。
以上のように、本発明は、画像データにおける直線は、同一のエッジ方向を有する画素の集合である性質と、ハフ変換がノイズに頑強である性質とを利用したアルゴリズムに基づいた画像処理方法であり、以下のような効果を有する。
・直線成分の持つ連結性を利用し、エッジ強度により、エッジ方向ヒストグラムの元となるエッジ画素を決定することで、検出精度を低下させることなく検出処理の高速化が可能となる。
・エッジ方向ヒストグラムの最大度数角度とその周辺の角度から重心方式でピーク角度を求めるため、検出精度の向上が可能となる。
・ハフ変換の対象となるエッジ画素をピーク角度の周辺範囲に限定するため、元来計算量が多いハフ変換処理を用いても、検出精度を低下させることなく検出処理の高速化が可能となる。
・ハフ変換で求めた仮直線には、検出精度を低下させるノイズも含んでいるため、画像データにおける最長線分を基に回帰直線を検出することで、より検出精度を向上させることができる。
たとえばプリント基板のように直線角度の検出精度に影響を与えるノイズとなる半田が多く存在する、または直線成分の検出精度に影響を与えるような異物が混入するといった場合でも、高速かつ高精度な直線の角度検出が可能となる。
図5は、画像処理システム100の構成を示すブロック図である。画像処理システム100は、撮像装置101、画像処理装置102、表示装置103を有し、前述のような部品の位置合わせシステムを構成する。
撮像装置1は、CCD(電荷結合素子)カメラ111、A/D(アナログ/デジタル)変換器112、カメラコントローラ113、D/A変換器114およびフレームメモリ115からなる。CCDカメラ111が、被写体、上記の実施形態では部品を撮像し、受光量をアナログ画像信号として出力する。A/D変換器112は、CCDカメラ111から出力されたアナログ画像信号をデジタルデータに変換し、デジタル画像データとして出力する。カメラコントローラ113は、デジタル画像データを1フレームごとにフレームメモリ115に格納するとともに、表示装置103に表示させるために、D/A変換器114に出力する。D/A変換器114は、カメラコントローラ113から出力されたデジタル画像データを表示装置103に応じたアナログ画像信号に変換して表示装置103に出力する。表示装置103は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどで実現され、撮像装置101から出力されたアナログ画像信号を表示する。
画像処理装置102は、CPU(中央演算処理装置)121、RAM(Random Access
Memory)122、ROM(Read Only Memory)123およびI/O(Input/Output)コントローラ124からなる。CPU121は、ROM123に記憶されている制御プログラムに基づいて画像処理装置102の動作を制御する。処理中の画像データや演算中のデータなどは一時的にRAM122に記憶される。I/Oコントローラ124は、キーボードやマウスなどの入力装置や部品の移動装置などが接続され、これらの入出力データの制御を行う。
CPU121およびROM123は、直線上画素決定手段、仮直線決定手段、最長線分検出手段および直線角度決定手段を構成し、撮像装置101のカメラコントローラ113を介してフレームメモリ115から画像データを取得し、図1のフローチャートで示した画像処理を実行する。画像処理によって、直線の角度が検出され、たとえば、部品を所定の向きに配置するための角変位量などが算出されると、このパラメータが不図示の移動装置に出力される。移動装置は、取得したパラメータに基づいて部品を回転させるなどして正しい向きに配置する。
また、本発明の他の実施形態は、コンピュータを画像処理装置102として機能させるための画像処理プログラム、および画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。これによって、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
記録媒体は、プリンタやコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで、画像処理プログラムが実行される。
コンピュータシステムの入力手段としては、フラットベッドスキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどを用いてもよい。コンピュータシステムは、これらの入力手段と、所定のプログラムがロードされることにより画像処理などを実行するコンピュータと、コンピュータの処理結果を表示するCRTディスプレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置と、コンピュータの処理結果を紙などに出力するプリンタより構成される。さらには、ネットワークを介してサーバーなどに接続するための通信手段としてのモデムなどが備えられる。
なお、記録媒体としては、プログラム読み取り装置によって読み取られるものには限らず、マイクロコンピュータのメモリ、たとえばROMであっても良い。記録されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行しても良いし、あるいは、記録媒体から読み出したプログラムを、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードし、そのプログラムを実行してもよい。このダウンロード機能は予めマイクロコンピュータが備えているものとする。
記録媒体の具体的な例としては、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスクやハードディスクなどの磁気ディスクやCD−ROM(Com pact Disc-
Read Only Memory)/MO(Magneto Optical)ディスク/MD(Mini Disc)/DVD(
Digital Versatile Disc)などの光ディスクのディスク系、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)/光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically
Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体である。
また、本実施形態においては、コンピュータはインターネットを含む通信ネットワークに接続可能なシステム構成とし、通信ネットワークを介して画像処理プログラムをダウンロードしても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード機能は予めコンピュータに備えておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。また、ダウンロード用のプログラムはユーザーインターフェースを介して実行されるものであっても良いし、決められたURL(Uniform Resource Locater)から定期的にプログラムをダウンロードするようなものであっても良い。
本発明の実施の一形態である画像処理方法を示すフローチャートである。 本発明によって角度検出可能な画像データの例を示す図である。 ハフ変換を説明するための概略図である。 最小二乗法による回帰直線の一例を示す図である。 画像処理システム100の構成を示すブロック図である。 角度検出処理を簡略に示すフローチャートである。 角度検出処理を簡略に示すフローチャートである。
符号の説明
1 直線部分
2 ナローバー
100 画像処理システム
101 撮像装置
102 画像処理装置
103 表示装置
111 CCDカメラ
112 A/D変換器
113 カメラコントローラ
114 D/A変換器
115 フレームメモリ
121 CPU
122 RAM
123 ROM
124 I/Oコントローラ

Claims (4)

  1. 画像データで表示される直線の角度を検出する画像処理方法であって、
    注目画素のエッジ強度を算出し、算出されたエッジ強度が予め定めるしきい値以上であれば、注目画素が直線上画素であると決定する直線上画素決定ステップと、
    決定された直線上画素のエッジ方向を算出し、算出されたエッジ方向の角度ごとに、同じ角度を有する画素数を度数として加算するエッジ方向ヒストグラムを作成し、度数が最大となる角度を最大度数角度として決定するとともに、最大度数角度の半分以上の度数となるエッジ方向の角度を周辺角度として決定し、最大度数角度および周辺角度について、重心方式により第1の角度を決定する第1角度決定ステップと、
    エッジ方向が、前記第1の角度を中心とする所定の角度範囲にある直線上画素に対してハフ変換を施し、極座標空間に投票して極座標ヒストグラムを作成し、極座標ヒストグラムに基づいて、最多得票数を得た直線を仮直線として決定する仮直線決定ステップと、
    決定された仮直線に対して、エッジ画素の連結状態を調べ、連結している直線成分の最長線分を検出する最長線分検出ステップと、
    検出された最長線分に対して、最小二乗法に基づく回帰直線を求め、この回帰直線の傾きを直線の角度として決定する直線角度決定ステップとを有することを特徴とする画像処理方法。
  2. 請求項記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  3. 請求項記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  4. 画像データで表示される直線の角度を検出する画像処理装置であって、
    注目画素のエッジ強度を算出し、算出されたエッジ強度が予め定めるしきい値以上であれば、注目画素が直線上画素であると決定する直線上画素決定手段と、
    決定された直線上画素のエッジ方向を算出し、算出されたエッジ方向の角度ごとに、同じ角度を有する画素数を度数として加算するエッジ方向ヒストグラムを作成し、度数が最大となる角度を最大度数角度として決定するとともに、最大度数角度の半分以上の度数となるエッジ方向の角度を周辺角度として決定し、最大度数角度および周辺角度について、重心方式により第1の角度を決定する第1角度決定手段と、
    エッジ方向が、前記第1の角度を中心とする所定の角度範囲にある直線上画素に対してハフ変換を施し、極座標空間に投票して極座標ヒストグラムを作成し、極座標ヒストグラムに基づいて、最多得票数を得た直線を仮直線として決定する仮直線決定手段と、
    決定された仮直線に対して、エッジ画素の連結状態を調べ、連結している直線成分の最長線分を検出する最長線分検出手段と、
    検出された最長線分に対して、最小二乗法に基づく回帰直線を求め、この回帰直線の傾きを直線の角度として決定する直線角度決定手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
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