JP4326853B2 - 腐食測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、腐食測定装置に関し、特に、分極抵抗法を利用する腐食の測定に関する。
【0002】
【従来の技術】
化学プラント、製鉄所などの冷却水循環系または工業用水循環系などでは、配管の腐食がしばしば問題になっている。
特に、熱交換器内部の配管では、冷却水と接する部分が伝熱面となり腐食が起こり易い。
このような腐食を未然に防ぐために、冷却水中における金属の腐食速度あるいは腐食傾向を調査することが必要である。
冷却水中における金属の腐食速度を測定する従来技術としては、次のようなものが知られている。
【0003】
(1)腐食減法と呼ばれる腐食速度測定方法であって、板状試験片を試験片保持器に取り付け、工業用水の配管中に絶縁して固定し、工業用水によって試験片を腐食させ、試験片の腐食減量を測定して試験期間中における平均的な腐食度(腐食速度)を算出する方法(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
(2)分極抵抗法と呼ばれる腐食速度測定方法であって、試料極としての標準試験片に微少の電流を流し、それによる応答(電位又は電流の変化)を測定して腐食速度を求める方法(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
(3)淡水を使用する開放循環冷却水系の金属伝熱面における水処理剤の腐食及びスケール付着の防止効果を評価するための方法であって、電気ヒータが挿入された試験用伝熱管を熱交換器内に配置し、水処理剤が添加された試験水を熱交換器内に一定の試験期間通水し、試験期間経過後、熱交換器から試験用伝熱管を取り出し、試験用伝熱管の表面に付着した付着物の量や腐食度を測定する評価試験方法(例えば、非特許文献2参照)。
【0006】
(4)分極抵抗法を利用する腐食測定装置であって、腐食速度を推定する配管と実質的に同一の材料からなる試料極としての配管と、配管の内部に配管の長手方向に沿って設けられる細長い線状の照合極および対照極と、伝熱面の腐食状態を模擬するために配管の外周に設けられるヒータとを備え、試料極、照合極および対照極がポテンショスタットまたはカルバノスタットに接続されてなる腐食測定装置(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【非特許文献1】
JIS K 0100「工業用水腐食性試験方法」
【非特許文献2】
JIS G 0593「水処理剤の腐食及びスケール防止評価方法」
【特許文献1】
特開平6−3314号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記(1)の腐食減法は、工業用水で試験片を腐食させた後、配管から試験片を取り出して腐食部分を除去し、重量測定により一定期間の腐食量を測定する。このため、重量測定が可能な腐食量を得るまでに相当の期間を要すると共に、試験片から腐食部分を除去するのに手間を要する。
【0009】
上記(2)分極抵抗法では試料極として標準試験片が用いられるが、標準試験片は実際の配管と形状や表面状態が全く異なるため、実際の腐食状況とは異なった結果を得る恐れがある。また、最も腐食しやすい熱交換器内部の配管の伝熱面の腐食速度を測定できないという問題もある。
【0010】
上記(3)の方法では、腐食状態の測定を上記(1)の腐食減法によって行うため、結局、上記(1)の腐食減法と同様に、結果が得られるまでに相当の時間と手間を要する。
【0011】
上記(4)の腐食測定装置では、腐食速度を測定するにあたり、冷却水が試料極となる配管内に通水される。
このため、熱交換器のシェル内に配置された多数の配管に冷却水を通水することによりシェル内に流入する被冷却流体を冷却する「管側通水」(すなわち、発熱体が配管の外側に存在する)の腐食状況を模擬することができる。
しかしながら、熱交換器のシェル内に冷却水を通水し、被冷却流体をシェル内の配管に流入させる「シェル側通水」(すなわち、発熱体が配管の内側に存在する)の腐食状況については模擬することができない。
特に「シェル側通水」では、「管側通水」よりも配管の伝熱面にスラッジが堆積しやすく、腐食障害を生じ易いため、「管側通水」よりも厳格な腐食管理が求められる。
【0012】
この発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、配管の内側に発熱体がある場合の腐食状況を模擬しつつ腐食速度を電気化学的に正確に測定できる腐食測定装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は、水が接触する測定対象の金属製配管と実質的に同一材質の円筒状の内管と、該円筒状の内管の外周を覆う外管からなる2重構造の管で構成し、円筒状の内管を試料極とし、該円筒状の内管の外周を覆う外管の内面に、試料極に近接する形でかつ接触しないように設けられた導電性材料からなる互いに接触しない参照極および対極を配置し、試料極、参照極および対極に測定部を電気的に接続し、試料極である円筒状の内管の内部に加熱手段を設け、内管と外管との間隙に前記水を通水させることを特徴とする腐食測定装置を提供するものである。
【0014】
つまり、この発明による腐食測定装置は、試料極である円筒状の内管の内部に加熱手段が設けられ、内管と外管との間隙に水が通水されるので、配管の内側に発熱体がある場合の腐食状況を模擬できる。
したがって、熱交換器のシェル内に冷却水を通水し、被冷却流体をシェル内の配管に流入させる「シェル側通水」における腐食速度の推定が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明による腐食測定装置は、水が接触する測定対象の金属製配管と実質的に同一材質の円筒状の内管と、該円筒状の内管の外周を覆う外管からなる2重構造の管で構成し、円筒状の内管を試料極とし、該円筒状の内管の外周を覆う外管の内面に、試料極に近接する形でかつ接触しないように設けられた導電性材料からなる互いに接触しない参照極および対極を配置し、試料極、参照極および対極に測定部を電気的に接続し、試料極である円筒状の内管の内部に加熱手段を設け、内管と外管との間隙に前記水を通水させることを特徴とする。
【0016】
この発明による腐食測定装置において、内管は試料極として用いられるものであり、水が接触する測定対象の金属製配管と実質的に同一の材料からなる。
つまり、試料極としての内管に、化学プラントや製鉄所などの冷却水循環系または工業用水循環系などに使用される金属製配管と同じもの、あるいは、前記循環系の熱交換器に使用される金属製配管と同じものを用いることにより、これらの金属製配管の腐食速度をより正確に推定できるようになる。
例えば、低炭素鋼、ステンレス鋼、銅などからなる筒状体を内管として用いることができ、その寸法は、例えば、直径約15〜30mm、厚さ約2mm、長さ約10〜600mm程度とすることができる。
【0017】
また、この発明による腐食測定装置において、外管は、内管の外周を覆うことができればよく、その形状は特に限定されないが、例えば、円筒状や角筒状などとすることができる。
また、外管の材料としては、耐熱性と、外管と内管との間隙に流入する水に対して耐食性を有するものであればよく、例えば、アクリル樹脂、ガラス、金属などを用いることができる。
【0018】
また、この発明による腐食測定装置において、外管は透光性を有するか、又は透光性の窓部を有することが好ましい。
これらのような構成によれば、測定中であっても試料極の表面の腐食状況を視認できる。
このため、測定中であっても腐食が全面的なものであるか、あるいは局部的なものであるか等の情報を得ることができ、また、腐食状況を視認するために、腐食測定装置を配管から取り外したり、分解したりする必要もなくなる。
なお、透光性を有する外管、あるいはその窓部は、例えば、ガラスやアクリル樹脂などで構成できるが、加工の容易さという観点からするとアクリル樹脂が好ましい。
【0019】
また、この発明による腐食測定装置において、参照極および対極は、例えば、白金、金または銀などの導電性材料からなることが好ましい。
というのは、参照極には、試料極の腐食の進行による電位または電流の変化を感度よく測定できる導電性と、水に対する耐食性が求められるからである。また、対極も、参照極と同等の導電性と耐食性を有することが、測定値の信頼性を高めるうえで好ましいからである。
【0020】
なお、参照極は、腐食により試料極および参照極間に発生する電流や電圧の変化を感度よく測定できるように、試料極に対して所定の間隔で対向するような位置に配置される。試料極と参照極の対向間隔としては、例えば、2〜10mm程度とすることができる。
一方、対極は、参照極のような配置位置の制約がなく、外管内の任意の位置に配置される。
【0021】
また、この発明による腐食測定装置において、参照極および対極は、薄い板状であって、外管の内面に沿って設けられることが好ましい。
というのは、参照極および対極が外管の内面に沿って設けられることにより、内管と外管との間隙に流れる水の流れに及ぼす影響が少なくなり、また、水の流れによる参照極および対極の揺れや振動が防止されるからである。
この結果、流速の速い配管に接続されても正確な測定を行うことができるようになる。
また、腐食測定装置の設置箇所の選定にあたって、接続しようとする配管の流速を考慮する必要がなくなり、設置箇所の自由度も向上する。
【0022】
また、この発明による腐食測定装置において、内管の内部に設けられる加熱手段としては、内管を加熱することができればよくその構成は特に限定されないが、例えば、電気ヒータ、蒸気ヒータまたは温水ヒータなどを用いることができる。
【0023】
また、この発明による腐食測定装置は、内管と外管との間隙に前記水を通水させるための給液口と排液口をさらに備え、給液口および排液口は前記水を循環させる流路にそれぞれ接続されてもよい。
【0024】
また、この発明による腐食測定装置は、測定部によって測定された測定結果に基づいて腐食防止剤の供給量を調節する調整部をさらに備えてもよい。
このような構成によれば、測定部の測定結果を腐食防止剤の供給量の調節という具体的な形で反映させることができ、効果的に配管の腐食防止を図ることができる。
また、腐食防止剤の供給量の適切化が図られるため、腐食防止剤の節約にもなる。
【0025】
なお、調整部は、制御部と、腐食防止剤を収容するタンクと、制御部の指示によりタンクに収容された腐食防止剤を配管へ供給するポンプとから構成できる。ここで、制御部は、測定部から測定結果を入力するための入力回路、出力調整および量決定のための論理回路、並びに、制御出力回路を含み、測定部によって測定された第1電極の腐食速度に基づいてポンプを制御する。
【0026】
また、この発明による腐食測定装置は、外管と内管との間隙に流入する水のpH、電気伝導率、腐食防止剤濃度などの腐食因子を測定する腐食因子測定部をさらに備え、調整部は測定部によって測定された測定結果と、腐食因子測定部によって測定された腐食因子の測定値に基づいて腐食防止剤の供給量を調節してもよい。
この場合、上記制御部は、測定部によって測定された測定結果と、腐食因子測定部によって測定された腐食因子の測定値に基づいてポンプを制御することとなる。
【0027】
また、この発明による腐食測定装置において、測定部はガルバノスタットとポテンショスタットの少なくとも一方からなっていてもよい。
ガルバノスタットまたはポテンショスタットとしては市販のものを用いることができる。
【0028】
【実施例】
以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明を詳細に説明する。なお、複数の図面において、同じ部材には同じ符号を用いて説明する。
【0029】
腐食検出器
図1はこの発明の実施例による腐食測定装置の一部を構成する腐食検出器の断面図、図2は図1に示される腐食検出器の要部拡大図である。
図1および図2に示されるように、腐食検出器1は、水が接触する測定対象の金属製配管と実質的に同一材質の円筒状の試料極(内管)6と、該円筒状の内管6の外周を覆う外管4からなる2重構造の管で構成され、試料極6の外周を覆う外管4の内面に導電性材料からなる参照極7および対極8が互いに接触しないように配置され、試料極6の内部に加熱手段としてのヒータ5が設けられている。
【0030】
外管4は、外管本体9と、外管本体9の両端にそれぞれ設けられた外管保持具10,10aと、各外管保持具10,10aに保持された試料極保持具20,20aとから構成されている。
外管本体9は透明なアクリル樹脂からなり、その寸法は、外径約25mm、内径約20mm、長さ約310mmである。
【0031】
外管保持具10,10aはT字状の三方ジョイントであり、第1の開口11,11aに外管本体9が挿入され、対向する第2の開口12,12aに試料極保持具20,20aが挿入され、第3の開口13,13aは給液口2または排液口3として用いられる。
【0032】
外管保持具10,10aの第1の開口11,11aに外管本体9を挿入し、袋ナット14,14aを締め込むことによりリング状のパッキング15,15aが外管本体9の外周面を均一に押圧し、外管本体9と外管保持具10,10aが液密的に接続・固定される。
【0033】
同様に、外管保持具10,10aの第2の開口12,12aに試料極保持具20,20aを挿入し、袋ナット16,16aを締め込むことにより、パッキング17,17aを介して試料極保持具20,20aと外管保持具10,10aが液密的に接続・固定される。
【0034】
試料極保持具20,20aは、外管4に挿通された試料極6を外管4と同芯に保持するためのもので、試料極6を保持した状態において試料極6と接触するため、絶縁樹脂から構成される。
外管4に試料極6が挿通された状態で試料極保持具20,20aの袋ナット21,21aを締め込むことにより、リング状のパッキング22,22aが試料極6の外周面を均一に押圧し、試料極6と試料極保持具20,20aが液密的に接続・固定される。
【0035】
なお、外管保持具10,10aおよび試料極保持具20,20aに用いられるパッキング15,15a,17,17a,22,22aには、水によって膨潤しない弾性高分子体、例えば、天然ゴム、アクリルゴム、シリコンゴムなどが用いられる。
【0036】
試料極6は、外径約10mm、内径約6mm、長さ約730mmのステンレス鋼製配管であり、内部にヒータ5が挿入されている。ヒータ5は表面が絶縁処理された電気ヒータ(シーズヒータ)である。また、外管4から突出する試料極6の一端には銀線30が蝋付けされている。
【0037】
参照極7は白金からなり、10mm×20mmの方形で厚さ0.1mmの薄板状である。
参照極7は、外管本体9の内壁に露出して設置されるように、絶縁樹脂で形成されたアタッチメント40の表面にエポキシ樹脂によって接着されたうえで、外管本体9の中央に形成された開口9aにアタッチメント40と共に嵌め込まれている。
【0038】
アタッチメント40は貫通孔41を有し、参照極7の裏面側に蝋付けされた銀線30が貫通孔41を介して外管本体9の外側に引き出されている。
外管本体9に嵌め込まれたアタッチメント40は、外管本体9の外壁側からエポキシ樹脂42で覆われることにより開口9aに固定され、開口9aとアタッチメント40との隙間、並びに、貫通孔41が同樹脂によって埋められ、それによってアタッチメント40は密封されている。
アタッチメント40が開口9aに嵌め込まれた状態において、試料極6と参照極7との対向間隔は約5mmである。
【0039】
対照極8も参照極7と同様に白金からなり、その形状は10mm×20mmの方形で厚さ0.1mmの薄板状である。
対照極8は参照極7に接触せず、かつ、試料極6を介して参照極7と対向する位置に参照極7と同様にアタッチメント40aを利用して設置されている。
また、参照極7と同様に、対照極8の裏面に蝋付けされた銀線30は貫通孔41aを介して外管本体9の外側に引き出され、アタッチメント40aは外管本体9の外壁側からエポキシ樹脂42で覆われ密封されている。
【0040】
腐食測定装置
図3に示されるように、実施例による腐食測定装置50は、図1に示される腐食検出器1と、測定部としてのポテンショスタット51と、調整部52とから構成されている。
ポテンショスタット51は、腐食検出器1の試料極6、参照極7および対照極8から引き出された銀線30とそれぞれ接続され、試料極6の腐食速度を分極抵抗法により測定する。
【0041】
調整部52は、制御部53と、制御部53により駆動制御されるポンプ54と、腐食防止剤を収容する薬剤タンク55とから構成され、ポテンショスタット51によって測定された試料極6の腐食速度に基づいて腐食防止剤の供給量の調整を行う。
制御部53はマイクロコンピュータと、ポンプ54およびヒータ5を駆動するドライバー回路とから構成されている。
【0042】
腐食検出器1の給液口2には熱交換器(図示せず)へ冷却水を循環供給する供給配管60から分岐した第1分岐配管61が接続され、排液口3には供給配管60へ冷却水を戻す第2分岐配管62が接続される。
【0043】
ポテンショスタット51および制御部53の電源をそれぞれオンにし、第1分岐配管61から給液口2を介して外管4へ冷却水を流入させると、ヒータ5によって加熱された試料極6の周囲に沿って冷却水が流れ、試料極6の表面に腐食が始まる。
試料極6の周囲に沿って流れた冷却水は排液口3から排出され、第2分岐配管62を通って供給配管60に戻される。
【0044】
試料極6の表面に腐食が始まると、ポテンショスタット51が分極抵抗法によって試料極6の腐食速度を測定し、測定された腐食速度は制御部53へ伝達される。
制御部53はポテンショスタット51から伝達されてきた試料極6の腐食速度に基づいてポンプ54を駆動制御し、駆動制御されたポンプ54により腐食防止剤が供給配管60へ注入される。
【0045】
測定結果
図3に示す腐食測定装置50を使用し、腐食検出器1に流入させる循環冷却水の流速を0.5m/sec.とし、7〜30日の範囲で分極抵抗の測定を行った。熱負荷は最大60000kcalとした。
【0046】
図4は、実施例の腐食測定装置50によって測定された分極抵抗と、上記JIS K−0100の質量減法によって求めた腐食速度との相関を示すグラフ図である。
図4に示すグラフ図において、縦軸は、上記JIS K−0100の質量減法に基づいて、試料極6の試験前後の質量差を測定して求めた試料極6の腐食速度(MDD:mg/dm2・day)である。
横軸は、実施例の腐食測定装置50によって測定された分極抵抗(Ω・cm2)である。
図4から分かるように、腐食速度と分極抵抗は極めて良い相関を示している。このことから、試料極6に熱負荷をかけても分極抵抗の測定には支障がなく、また、測定された分極抵抗に基づいて腐食速度を精度よく求めることが可能であることを確認できた。
【0047】
【発明の効果】
この発明によれば、試料極である円筒状の内管の内部に加熱手段が設けられ、内管と外管との間隙に水が通水されるので、配管の内側に発熱体がある場合の腐食状況を模擬でき、この結果、熱交換器のシェル内に冷却水を通水し、被冷却流体をシェル内の配管に流入させる「シェル側通水」における腐食速度の推定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例による腐食検出器の概略的な構成を示す説明図である。
【図2】図1に示される腐食検出器の要部拡大図である。
【図3】この発明の実施例による腐食測定装置の概略的な構成を示す構成図である。
【図4】実施例による腐食測定装置を用いて測定した分極抵抗と、JIS K−0100に規定される質量減法によって測定した腐食速度との相関を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1・・・腐食検出器
2・・・給液口
3・・・排液口
4・・・外管
5・・・ヒータ
6・・・試料極
7・・・参照極
8・・・対照極
9・・・外管本体
9a,9b・・・開口
10,10a・・・外管保持具
11,11a・・・第1の開口
12,12a・・・第2の開口
13,13a・・・第3の開口
14,14a,16,16a・・・袋ナット
15,15a,17,17a,22,22a・・・パッキング
20,20a・・・試料極保持具
30・・・銀線
40,40a・・・アタッチメント
41,41a・・・貫通孔
42・・・エポキシ樹脂
50・・・腐食測定装置
51・・・ポテンショスタット
52・・・調整部
53・・・制御部
54・・・ポンプ
55・・・薬剤タンク
60・・・供給配管
61・・・第1分岐配管
62・・・第2分岐配管

Claims (6)

  1. 水が接触する測定対象の金属製配管と実質的に同一材質の円筒状の内管と、該円筒状の内管の外周を覆う外管からなる2重構造の管で構成し、円筒状の内管を試料極とし、該円筒状の内管の外周を覆う外管の内面に、試料極に近接する形でかつ接触しないように設けられた導電性材料からなる互いに接触しない参照極および対極を配置し、試料極、参照極および対極に測定部を電気的に接続し、試料極である円筒状の内管の内部に加熱手段を設け、内管と外管との間隙に前記水を通水させることを特徴とする腐食測定装置。
  2. 外管は透光性を有する請求項1に記載の腐食測定装置。
  3. 外管は透光性の窓部を有する請求項1に記載の腐食測定装置。
  4. 内管と外管との間隙に前記水を通水させるための給液口と排液口をさらに備え、給液口および排液口は前記水を循環させる流路にそれぞれ接続される請求項1〜3のいずれか1つに記載の腐食測定装置。
  5. 測定部の測定結果に基づいて腐食防止剤の供給量を調節する調整部をさらに備える請求項1〜4のいずれか1つに記載の腐食測定装置。
  6. 測定部はガルバノスタットとポテンショスタットの少なくとも一方からなる請求項1〜5のいずれか1つに記載の腐食測定装置。
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