JP4326276B2 - Gas purification device and flue gas desulfurization system - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭や重油等の燃料を燃焼させるボイラ、ガスタービン、エンジン、ガス化炉や焼却炉等から排出される排ガス中の硫黄酸化物(SOx)、煤塵を除去するためのガス浄化装置および排煙脱硫システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、排ガス中の硫黄酸化物の除去方法として、石灰石または消石灰スラリーを吸収剤として用いて、排ガス中の硫黄分を石膏として回収する石灰−石膏法が採用されている。他の方法としては、乾式法の活性炭による吸着法が知られている。
【0003】
上記従来の石灰−石膏法では、石灰石または消石灰スラリーを排ガス中にスプレーすることにより、排ガスの増湿冷却及びSOx の吸収を同時に行っている。このため、多量のスラリーを循環する必要があり、スラリーを循環するための動力及び多量の水が必要となる。
【0004】
一方、乾式法の場合、活性炭に吸着した硫黄分を加熱によって脱離させるため、大量の熱を必要とする。しかも、この方法の場合、生成した希硫酸の廃棄や、吸着材の損耗等が問題になる。したがって、硫黄酸化物の吸収剤や大型設備を必要とせず、しかも脱硫の際に高い濃度の硫酸を得ることのでき、また石灰石膏法と同じ設備を使用して少動力で石膏を生成する脱硫装置の出現が望まれている。
【0005】
このため、排ガス中のSOxを除去する装置として活性炭素繊維等の多孔質炭素材料に排ガス中のSOxを吸着させ、多孔質炭素材料の触媒作用を利用して排ガス中に含まれる酸素により硫黄成分を酸化させ、これを水分に吸収させて硫酸として多孔質炭素材料から除去することが提案されている(特許文献1)。
【0006】
この特許文献1にかかる活性炭素繊維を用いた従来の排煙処理装置では、排ガス中のSOxを吸着するための活性炭素繊維槽を吸着塔内に配設し、排ガスを下方から供給して活性炭素繊維の表面でSO2 をSO3 に酸化し、生成したSO3 が供給された水と反応して、硫酸(H2 SO4 )を生成するようにしている。
【0007】
ここで、石炭や重油等の燃料を燃焼させるボイラからの排ガスのガス量は膨大であり、この膨大な排ガスを多量に処理する場合には、脱硫効率の向上を図ることが必要となる。このため、単に吸着塔の大型化が必須となるが、活性炭素繊維の脱硫反応が効率よくしかも脱硫システムの装置構成がコンパクトなものが望まれている。
【0008】
また、触媒作用を効率よく行うには、反応の最適化を図ると共に、排ガス中のSO2 を酸化したSO3 に対しては水を用いて効率よく除去する必要があると共に、該水を供給するための附帯設備の大型化を避けるためには、必要最小限の水量で水分を均一に添加させることが必要となる。
【0009】
さらに、近年において、ガス化炉のガスを単にボイラに転用するのみならず、燃料電池の燃料として石炭ガス化燃料電池複合発電を行うことが提案されている(特許文献2)。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−347350号公報
【特許文献2】
特開2000−48844号公報
【0011】
このような特許文献2にかかる燃料電池では、ガス中に極微量のS成分が存在すると、燃料電池の電極触媒を被毒させ、劣化の原因となるので、極低濃度までS成分を除去することが望まれている。
同様に、ガス化ガスを用いてのメタノール,ジメチルエーテルなどの液体燃料の合成法においても、石炭やバイオマスなどをガス化炉でガス化した後に触媒を用いてメタノール,ジメチルエーテルなどの液体燃料に改質するようにしているが、この改質手段の触媒に対してもガス中のS成分は被毒の原因となるので、低濃度まで除去することが望まれている。
【0012】
また、S成分のみならず、ガス中に存在する煤塵(タール成分、ハイドロカーボン)等もガスを有効利用する場合には極微量にまで低減することが求められている。
【0013】
本発明は、上記問題に鑑み、ガス中の硫黄酸化物及び煤塵を効率的に浄化することができるガス浄化装置および排煙脱硫システムを提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決する第1の発明は、硫黄酸化物を含有する排ガス又は生成ガスが流通する浄化塔内に設けられ、活性炭素繊維層で形成される触媒層と、上記浄化塔内に設けられ、上記触媒層に硫酸生成用の水を供給する水供給手段とからなるガス浄化装置において、上記浄化塔内に設けられ、上記触媒層のガス上流側に、ガス中の煤塵を除去する第1の活性炭素繊維からなるフィルタ層と、上記触媒層で生成される硫酸を浄化塔内で循環する硫酸循環手段と、上記第1の活性炭素繊維からなるフィルタ層を加熱する加熱手段とを設けてなると共に、上記第1の活性炭素繊維からなるフィルタ層の加熱温度を60〜110℃とすることを特徴とするガス浄化装置にある。
【0018】
第2の発明は、第1の発明において、上記触媒層の排ガス後流側に第2の活性炭素繊維からなるフィルタ層を設けてなることを特徴とするガス浄化装置にある。
【0019】
第3の発明は、第1又は2の発明において、上記ガスに水分を供給する増湿手段を設け、上記触媒層と接触する際の水分量(水分/増湿ガス)が飽和水蒸気量+0.5〜10容量%とすることを特徴とするガス浄化装置にある。
【0020】
第4の発明は、第3の発明において、上記増湿温度が60℃以上であることを特徴とするガス浄化装置にある。
【0021】
第5の発明は、第3又は4の発明において、上記増湿するためのガス中のミスト粒径が10〜150μmであることを特徴とするガス浄化装置にある。
【0022】
第6の発明は、第3乃至5のいずれか一つの発明において、上記増湿されたガスの浄化塔内への流通速度が0.5〜10m/sであることを特徴とするガス浄化装置にある。
【0023】
第7の発明は、第1乃至のいずれか一つの発明において、上記水供給手段から供給する添加水又は循環する希硫酸の粒径が100〜1000μmであることを特徴とするガス浄化装置にある。
【0024】
第8の発明は、第1乃至のいずれか一つの発明において、上記水供給手段から供給する添加水又は循環する希硫酸の供給量が5〜50ml/mガスであることを特徴とするガス浄化装置にある。
【0025】
第9の発明は、第1乃至のいずれか一つの発明において、上記触媒層が支持装置により複数段積層してなることを特徴とするガス浄化装置にある。
【0026】
第10の発明は、第1乃至のいずれか一つの発明において、ガス導入口を塔下部に有すると共に、該塔内に設けられた触媒層の上方に硫酸生成用の水の供給器を備えたことを特徴とするガス浄化装置にある。
【0027】
第11の発明は、第1乃至10のいずれか一つのガス浄化装置と、該ガス浄化装置からの希硫酸と石灰スラリーとを反応させ、石膏スラリーを得る石膏反応槽と、該石膏反応槽により得られた石膏から水分を分離して石膏を得る脱水器とを備えたことを特徴とする排煙脱硫システムにある。
【0028】
第12の発明は、第1乃至10のいずれか一つのガス浄化装置と、上記ガス浄化装置で得られた希硫酸を濃縮する濃縮槽とを備えたことを特徴とする排煙脱硫システムにある。
【0029】
第13の発明は、第1乃至10のいずれか一つのガス浄化装置と、上記ガス浄化装置で得られた浄化ガスを液体燃料に改質する改質手段とを備えたことを特徴とする排煙脱硫システムにある。
【0030】
第14の発明は、第1乃至10のいずれか一つのガス浄化装置と、上記ガス浄化装置で得られた浄化ガスを燃料として使用する燃料電池とを備えたことを特徴とする排煙脱硫システムにある。
【0031】
第15の発明は、第11乃至14のいずれか一つの発明において、上記ガスがボイラ、ガスタービン、エンジン、ガス化炉及び各種焼却炉から排出されるガスであり、ガス中の煤塵を除去する煤塵除去手段を備えてなることを特徴とする排煙脱硫システムにある。
【0032】
16の発明は、第15の発明において、上記ガスが石炭ガス化炉からの生成ガスであり、石炭ガス化燃料電池複合発電の燃料電池のガスとして用いることを特徴とする排煙脱硫システムにある。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の形態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【0034】
[第1の実施の形態]
ここで、図1を参照して排ガス中の硫黄酸化物を脱硫する方法について説明する。
図1に示すように、硫黄酸化物を含有する排ガス又は生成ガス101が流通する浄化塔104内に設けられ、活性炭素繊維層で形成される触媒層107と、上記浄化塔104内に設けられ、上記触媒層107に硫酸生成用の水を供給する水供給手段111とからなるガス浄化装置において、上記浄化塔104内に設けられ、上記触媒層107のガス上流側に、ガス101中の煤塵を除去する第1のフィルタ層151を設けてなるものである。
上記第1のフィルタ層151を設けることにより、触媒層107に導入する前流において、ガス101中の煤塵が除去されることになる。
【0035】
この煤塵を捕集又は付着させた第1のフィルタ層151は、浄化塔104の下部に溜まる触媒層107の酸化によって生成される希硫酸106を循環する循環ポンプ152により、水供給手段111の散水ノズル122から供給させて、希硫酸を循環させることで、触媒による希硫酸濃度に濃縮し、第1のフィルタ層151に付着等している煤塵を分解・除去するようにしている。
上記希硫酸106を循環させるために、水供給手段111の通路には切替弁153を設置して必要に応じて切り替えるようにしている。
【0036】
上記第1のフィルタ層151はその材質は特に限定されるものではないが、特に後述する作用を備えた活性炭素繊維であることが望ましい。すなわち、活性炭素繊維を用いることにより、ガス101中の除塵と共にガス中の硫黄酸化物の酸化も促進して、脱硫することが可能となるからである。
【0037】
すなわち、本装置によれば、例えばボイラ等から排出された排ガス101は、押込みファン121により送られ、排ガス温度を冷却すると共に湿度を付与する増湿冷却装置116を経て下部側壁の導入部から浄化塔104内に導入される。導入されたガス101は、先ず、第1のフィルタ層151において、ガス中の煤塵が除去される。次に、第1のフィルタ層151その後流側には、活性炭素繊維層で形成される触媒槽107が備えられ、該触媒槽107には硫酸生成用の水105が水タンク111aと供給ポンプ111bとからなる水供給手段111から供給される。供給手段111からの水105が上部から供給すると共に、上記触媒槽107の内部にガス101を下部から通過させることにより、ガス101からSOxを反応除去する。触媒槽107を通過した浄化ガス109は浄化塔104上部の排出部から排出され、煙突を通して大気に放出される。
【0038】
上記触媒槽107は複数の活性炭素繊維層からなる触媒を備え、各々の活性炭素繊維層の表面では、例えば、以下の反応により脱硫反応が生じる。
即ち、(1)触媒の活性炭素繊維層への排ガス中の二酸化硫黄SO2の吸着。
(2)吸着した二酸化硫黄SO2と排ガス中の酸素O2(別途供給することも可である)との反応による三酸化硫黄SO3への酸化。
(3)酸化した三酸化硫黄SO3の水H2Oへの溶解による硫酸H2SO4の生成。
(4)生成された硫酸H2SO4の活性炭素繊維層からの離脱。
【0039】
この時の反応式は以下の通りである。
SO2+1/2O2+H2O→H2SO4
【0040】
このようにして、触媒槽107の活性炭素繊維層の中でガス101の二酸化硫黄(SO2)を吸着して酸化し、水(H2O)と反応させて硫酸(H2SO4)を生成して離脱除去することにより、排ガス中の脱硫が行われる。
この脱硫の模式図を図2に示す。
【0041】
ここで、本発明の触媒槽107で用いる活性炭素繊維の一例及びその製造例の一例を下記に示す。
本発明で用いられる活性炭素繊維としては、例えばピッチ系活性炭素繊維、ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維、フェノール系活性炭素繊維、セルロース系活性炭素繊維を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、上記触媒作用を奏する活性炭素繊維であれば何等限定されるものではない。
【0042】
具体的な製造例を下記に示す。
(製造例1)
フェノール系活性炭素繊維(「クラクティブ−20」,クラレケミカル(株)製)を用い,これを窒素雰囲気中で900〜1200度の温度範囲で1時間焼成する。
【0043】
(製造例2)
ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維(「FX−600」,東邦レーヨン(株)製)を用い,これを窒素雰囲気中で900〜1200度の温度範囲で1時間焼成する。
【0044】
図3は、本実施の形態にかかる浄化塔104に配設される活性炭素繊維層の斜視図である。
【0045】
図3に示すように、触媒槽107の一単位を形成する活性炭素繊維層125は、平板状の平板活性炭素繊維シート126と波板状の波板活性炭素繊維シート127とが交互に積層され、間に形成される直線状の空間が通路128となり、該通路128が上下に延びた状態になっている。
平板活性炭素繊維シート126及び波板活性炭素繊維シート127は板状であると共に、上記波板活性炭素繊維シート127は、さらに例えばコルゲータ等を用いて波型に成型されている。
また、波板状とする以外に、例えばハニカム形状等、排ガスが活性炭素繊維シートに対して平行に通過する形状に成形するようにしてもよい。
【0046】
そして、図1に示すように、散水ノズル122から水が噴霧状に供給されると共にガス101が下から送られ、活性炭素繊維層125を流通した水105は粒径が数mm程度となって下部に落下する。
そして、ガス101は、平板活性炭素繊維シート126及び波板活性炭素繊維シート127を交互に積層して形成される通路128を流通するようになっているので、圧力損失の増大が抑制されている。
【0047】
上記浄化塔内に触媒層107を配設するには、先ず枠体(図示せず)内に積層した活性炭素繊維層125を充填させて触媒槽(例えば、高さが0.5m乃至4m)とし、この触媒槽を浄化塔104内に例えば吊上げ手段等により設置するようにしている。この際、上記触媒層107は複数段設置するようにしてもよい。
【0048】
また、上記第1のフィルタ層151を活性炭素繊維とする場合には、上記通路128の径を小さくするようにしてもよい。また、ガスと直交するようにフィルタを配設するようにしてもよいし、一定の角度を持たせるようにしてもよい。
【0049】
ここで、本実施の形態にかかる浄化塔104内での上記ガス101が触媒槽と接触する際の水分量(水分/増湿排ガス)は、飽和水蒸気量+0.5〜10、好ましくは飽和水蒸気量+1.0〜1.5容量%とするのが好ましい。上記飽和水蒸気量としては、例えば50℃で12.2容量%(50℃)としている。
なお、40℃の飽和水蒸気量は7.3容量%である、60℃の飽和水蒸気量は19.7容量%である。これは、飽和量以下では上述したような脱硫作用における硫酸の脱離が良好に行われないからである。このため、図1に示すように、浄化塔104に供給する前のガス101に増湿冷却水115を供給する増湿冷却装置116を用いることで一定以上の飽和水蒸気量となるようにしている。
【0050】
また、増湿冷却の冷却温度は排ガスの温度と水分量との関係により適宜決定すればよいが、通常の脱硫の場合には、例えば40〜60℃とするのが好ましい。これは、60℃を超えた場合では、水分の蒸発量が増大し、水供給量が大きくなり処理費用が嵩むからである。一方、40℃未満は一般の排ガスに対する増湿冷却ではこれ以下に温度を低くすることが実質的にできないからである。
【0051】
一方、上記第1のフィルタ層151を用いて、煤塵を積極的に分解除去する場合には、上記温度を60℃以上とすることが好ましい。これにより、第1のフィルタ層151に付着した煤塵の分解が促進させることになるからである。
なお、煤塵の測定としては、濾紙法、レーザ法等の公知の測定手段を用いるようにすればよい。
【0052】
すなわち、増湿冷却装置116の増湿冷却により水分が飽和状態となった状態でガス101が浄化塔104内に供給され、触媒槽107と接触する際には、排ガス水分量を飽和水蒸気量+0.5〜10(好ましくは飽和水蒸気量+1.0〜1.5容量%)とすることで、触媒表面でのSO2の酸化により生成されたSO3の脱離が速やかに進行することになる。この結果、活性炭素繊維の表面に硫酸が残存することがないので、活性点が有効に使われて脱硫効率が向上することになる。
【0053】
ここで、図1ではガス101を塔の下方側から供給しているが、この場合には水分であるミストが塔の下部に留まる場合があるので、排ガス水分量が飽和水蒸気量+0.5〜10(好ましくは飽和水蒸気量+1.0〜1.5容量%)となるように、散水ノズル122からの水分量を多少多くする必要がある。
一方、図1の装置構成とは異なり、排ガス101を塔の上方から下降させる場合には、ミストも触媒槽107に供給されることになるので、図1に示す場合より散水量を少なくすることができる場合もある。
【0054】
いずれの場合でも、排ガスが飽和蒸気以上となっていることが肝要であり、特に、飽和蒸気量+1.0〜1.5容量%とすることで、きわめて効率のよい水分補給を触媒である活性炭素繊維の表面に付与することができる。
すなわち、上記飽和水蒸気量だけでは、SO2 が酸化されたSO3 が水分により硫酸として脱離することが不十分であり、また飽和蒸気量+1.5容量%を超えると、水分量が過剰となって、希硫酸がさらに薄まることになると共に、水分使用量が増大し、好ましくなくなる。さらに、水分量が多いと、活性炭素繊維の表面の活性点を覆う結果、触媒としての作用が機能しえなくなり、結果として、脱硫効率が低下することになる。
【0055】
飽和蒸気と蒸気ミストとの関係は定かではないが、活性炭素繊維表面においてSO2が酸化されたSO3が水分により硫酸として排出される際、水分が不足であると硫酸としての排出ができず、次のSO2の酸化が不十分となる。一方水分が過剰であると硫酸が薄まることになる。さらに、水分が過剰となって、例えば活性炭素繊維の表面に水膜や水壁を形成すると活性炭素繊維の活性点を覆うようになると、SO2の酸化の触媒作用ができず、脱硫できなくなり、脱硫効率が低下することになる。
よって、本発明のように排ガスが触媒槽と接触する際の水分量(水分/増湿排ガス)が飽和水蒸気量+1.0〜1.5容量%とすることで、断続的に水滴が玉状となって転がり落ち、活性炭素繊維表面に水分が過不足なく供給されると共に硫酸の脱離が効率よく行われ、その結果、排ガスの脱硫が効果的に行われることになる。
【0056】
上記水供給手段である散水ノズル122から供給する冷却水の粒径は300〜1000μmとするのが好ましい。これは、上記範囲を超える場合には、活性炭素繊維表面での効果的な水分の供給ができず、硫酸の脱離作用が良好に進行せず、好ましくないからである。特に、排ガスを下方側から供給する場合には、散水ノズル122からのミスト状の水が舞い上がり、良好な水分供給ができなくなるからである。一方、水分粒径があまりにも大きくなると、水壁状態となり、硫酸の脱離が可能なものの、活性点が表面化せずに、脱硫反応が進行しなくなり、好ましくないからである。
【0057】
このための、上記水供給手段111から供給する水105の供給量は、ガス101の浄化塔内への流通速度を0.5〜5m/sとした場合、好ましくは5〜50ml/m3 排ガスとするのがよい。
【0058】
また、増湿冷却装置116で増湿冷却された排ガス中のミスト粒径は50〜150μmとするのが好ましい。これは、50μm未満の場合には、浄化塔104への導入前に排ガス中の水分蒸発がすぐに進行し好ましくなく、一方150μmを超える場合には、水分が配管内に付着することになり、好ましくないからである。
【0059】
ここで、上記ミストを補給するミストキャッチャー(図示せず)を設けるようにしてもよい。このミストキャッチャーを設けることにより、浄化塔への水分の持ち込みを抑制でき、触媒槽107で脱硫により生成される硫酸が薄まることがない。
【0060】
上記増湿冷却されたガス101の浄化塔内への流通速度は0.5〜5m/s、好ましくは1〜3m/sとするのがよい。これは5m/sを超えるような流速が早いと圧力損失が増大し、一方0.5m/s未満であると、設置面積が大きくなり、共に好ましくないからである。
【0061】
また、第1のフィルタ層151を通過するガス温度を増湿冷却装置116により調整して高温にする以外には、図4に示すように、ヒータ等の加熱手段154を配設するようにすればよい。この加熱手段154により加熱することで、第1のフィルタ層151に付着した煤塵を分解処理するようにすればよい。脱硫で生成した硫酸と加熱の相乗効果で煤塵を効率的に分解することが可能である。
【0062】
なお、加熱は高温にするほど好ましいが、活性炭素繊維を構成するバインダの耐熱温度以下とすることが耐久性の点から好ましい。
一例として、バインダの溶融温度は110℃程度であるので、第1のフィルタ層151に活性炭素繊維を用いた場合には、110℃以下で加熱することが望ましい。
【0063】
[第2の実施の形態]
次に、上述したガス浄化装置を用いて排ガスを処理するシステムについて、図5を参照して説明する。
図5に示すように、蒸気タービンを駆動する蒸気を発生させるボイラ200と、該ボイラ200からの排ガス101中の煤塵を除去する除塵機201と、除塵された排ガスを浄化塔104内に供給する押込みファン121と、塔に供給する前に排ガス101を冷却すると共に増湿を行う増湿冷却装置116と、第1のフィルタ151及び触媒層107を内部に配設し、塔下部側壁の導入口104aから排ガス101を供給すると共に、触媒層107の上方から散水ノズル122で水を供給して、排ガス中のSOxを希硫酸(H2SO4)まで脱硫反応させる浄化塔104と、塔頂部の排出口104bから脱硫された浄化ガスを外部へ排出する煙突202と、浄化塔104からポンプ108を介して希硫酸(H2SO4)106を貯蔵すると共に石灰スラリー211を供給して石膏を析出させる石膏反応槽212と、石膏を沈降させる沈降槽(シックナー)213と、石膏スラリー214から水分を排水(濾液)217として除去して石膏215を得る脱水器216とを備えてなる。なお、浄化塔104から排出される浄化された浄化ガス109を排出するラインには必要に応じてミストエリミネータ203を介装し、ガス中の水分を分離するようにしてもよい。
【0064】
ここで、上記ボイラ200では、例えば、火力発電設備の図示しない蒸気タービンを駆動するための蒸気を発生させるために、石炭や重油等の燃料fが炉で燃焼されるようになっている。ボイラ200の排ガスには硫黄酸化物(SOx )が含有され、排ガスは図示しない脱硝装置で脱硝されてガスガスヒータで冷却された後に集塵機201で除塵されている。
【0065】
この排ガス浄化システムでは、浄化塔104で得られた希硫酸106に石灰スラリー211を供給して石膏スラリー214を得た後、脱水して石膏215として利用するものであるが、脱硫して得られた希硫酸106をそのまま硫酸として使用するようにしてもよい。
【0066】
[第3の実施の形態]
次に、上述したガス浄化装置手段を用いて排ガスを処理するシステムについて、図6を参照して説明する。第3の実施の形態では、第2の実施の形態の浄化装置において、浄化塔104の散水ノズル122と触媒層107との間に、第2のフィルタ層161を配設したものである。この第2のフィルタ161は上述した活性炭素繊維で構成され、その通路を屈曲させてガスが通過する際に通路壁面に積極的に衝突するようにしている。
この第2のフィルタ層161を配設することで、触媒層107で捕足されなかった硫黄酸化物であるSO3を積極的に捕足して除去するようにしている。
前述した図2に示すように、ガス中のSO2は活性炭素繊維の触媒作用によりSO3に酸化されているが、SO3はガス中ではミスト状で浮遊しており、質量慣性が大きいため,活性炭素繊維との接触による捕足が十分でない場合がある。そこで、触媒層107を通過した浮遊するミスト状のSO3を第2のフィルタ層161において、積極的に接触させることで、浮遊ミスト状SO3を希硫酸とするようにしている。
これにより、浄化ガス109中の硫黄酸化物成分(いわゆるS成分)がほぼ完全に除去されることになる。
なお、第2のフィルタはミスト状のSO3と接触することができる形状とすることが好ましく、通路を屈曲状とする以外には、例えば活性炭素繊維シートに複数の細孔を設け、該細孔同士が重なるように、複数の細孔を有するシート状の活性炭素繊維を積層するようにしてもよい。
【0067】
このような浄化ガス109は燃料電池の燃料極の触媒を被毒するようなこともなく、また、メタノール,ジメチルエーテルなどの液体燃料へのガス改質における改質触媒を被毒するようなこともない。
なお、第2のフィルタ層161は第1のフィルタ層151の前後のいずれかに設けるようにしてもよい。
【0068】
[第4の実施の形態]
図7は石炭ガス化炉燃料電池複合発電システムの概略図である。
図7に示すように、石炭ガス化炉燃料電池複合発電システムは、石炭ガス化炉と、該ガス化炉で得られた生成ガスを燃料として使用する燃料電池と、燃料電池からの排ガスをガスタービンと蒸気タービンで使用して効率的な発電を行うシステムである。
【0069】
ここで、燃焼器52への燃料供給系統1を説明する。まず、石炭2を石炭ガス化炉3で部分酸化し、燃料としての石炭ガス化ガスを生成する。なお、石炭ガス化炉3における酸化用の酸素は、ガスタービン系の空気圧縮機51から流出した圧縮空気を、配管15を介して空気分離装置7に流入させ、この空気分離装置7において分離し、配管16を介して送り込まれる。排出された石炭ガス化ガスは、配管11を介して脱塵装置4に流入して清浄され、次に、配管12を介してガス浄化装置である浄化塔104に流入して脱硫され、そして配管13を介して燃料電池(本実施形態では固体電解質型燃料電池(以下、「SOFC」と称する)を用いた)6へ導入される。一方、このSOFC6には、空気圧縮機51から配管15及び17を介して圧縮空気も導入される。SOFC6に導入された石炭ガス化ガス及び圧縮空気は、SOFC6を作動させた後、各々配管14及び18を介して燃焼器52へ導入される。この際、SOFC6から流出する石炭ガス化ガス及び圧縮空気の温度が高くなるため、上記のように燃焼器52における燃焼温度が高くなり、排ガス温度の上昇に伴い、タービンの効率が上がるようになっている。
【0070】
ガスタービン系50は、空気54を取り込んで圧縮する空気圧縮機51と、この空気圧縮機51から流出する圧縮空気及び燃料供給系統1からの燃料を受け取り燃焼させる燃焼器52と、この燃焼器52からの燃焼ガスにより仕事を成すガスタービン53と、このガスタービン53及び空気圧縮機51と一軸に結合された発電機55とから構成されている。
【0071】
ガスタービン53からの排ガスは、排ガス回収ボイラ(図示せず)に回収されて、その排ガスの熱を利用して蒸気を発生させる。発生した蒸気は、蒸気タービン系60の蒸気タービン61に供給され、仕事を成した後に煙突63から排出される。なお、蒸気タービンには、発電機62が一軸上に結合されている。
【0072】
このようにガスタービン系50と蒸気タービン系60とを結合した複合発電プラントは、ガスタービンのみの発電プラントに比して、プラント全体として10%も効率が上がる。
【0073】
一方、燃焼用の燃料を、燃料電池6等を介して燃焼器52へ供給すると、燃料電池において発電した後の排ガス温度が高く保たれ、これにより燃焼器52からの排ガスの温度が高くなり、タービンの効率が良くなることが分かっている。そして、複合発電プラントにおいて、燃料電池を使用した時の方が、プラント全体で15%も効率が向上することになる。
この際、上記石炭ガス化炉3からの生成ガスを浄化する浄化手段として本発明におけるガス浄化装置を用いることにより、生成ガス成分の硫黄酸化物や煤塵が極めて少なくなるので、燃料電池の触媒の被毒がなく、発電効率の低下を防止することができ、長期間に亙って安定して発電を行うことができる。
【0074】
[第5の実施の形態]
図8はバイオマスガス化炉を有する燃料合成システムの概略図である。
図8に示すように、バイオマスガス化炉を有する燃料合成システムは、例えばバイオマス等の有機系燃料60をガス化するガス化炉61と、該ガス化炉61で得られた生成ガス中の煤塵を除去する除塵装置63と、除塵後のガス中硫黄酸化物を除去するガス浄化装置である浄化塔104と、浄化後のガスから例えばメタノール等の液体燃料を触媒により合成する燃料改質手段である液体燃料合成装置64とを具備するものである。
このシステムによれば、ガス化ガスを用いてのメタノール,ジメチルエーテルなどの液体燃料の合成法においても、バイオマスなどをガス化炉61でガス化した後に浄化塔104により、触媒被毒の原因物質であるガス中のS成分を除去するので、合成効率が向上することとなる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、硫黄酸化物を含有する排ガス又は生成ガスが流通する浄化塔内に設けられ、活性炭素繊維層で形成される触媒層と、上記浄化塔内に設けられ、上記触媒層に硫酸生成用の水を供給する水供給手段とからなるガス浄化装置において、上記浄化塔内に設けられ、上記触媒層のガス上流側に、ガス中の煤塵を除去する第1のフィルタ層を設けてなるので、ガス中の煤塵を効率的に除去することができる。また、浄化塔内に第2のフィルタ層を設けることで、ミスト状のSO3を効率的に除去することができる。これにより、浄化ガスを改質に用いても改質触媒を被毒させることもなくなる。また、浄化ガスを燃料電池複合発電に用いた場合でも、燃料電池の触媒を被毒させることがなく、長期間に亙って安定して高い発電効率を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる浄化塔の模式図である。
【図2】脱硫反応を示す模式図である。
【図3】本実施の形態にかかる活性炭素繊維層の斜視図である。
【図4】本実施の形態にかかる他の実施形態の浄化塔の模式図である。
【図5】本実施の形態にかかる排ガス処理システムの概略図である。
【図6】本実施の形態にかかる他の実施形態の排ガス処理システムの概略図である。
【図7】石炭ガス化燃料電池複合発電システムの構成図である。
【図8】バイオマスガス化炉を有する燃料合成システムの概略図である。
【符号の説明】
101 排ガス又は生成ガス(ガス)
104 浄化塔
107 触媒層
111 水供給手段
151 第1のフィルタ層
152 循環ポンプ
153 切替弁
161 第2のフィルタ層
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a gas purification device for removing sulfur oxide (SOx) and dust in exhaust gas discharged from a boiler, a gas turbine, an engine, a gasification furnace, an incinerator or the like that burns fuel such as coal or heavy oil. And to a flue gas desulfurization system.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a method for removing sulfur oxides in exhaust gas, a lime-gypsum method has been employed in which limestone or slaked lime slurry is used as an absorbent and the sulfur content in the exhaust gas is recovered as gypsum. As another method, an adsorption method using dry activated carbon is known.
[0003]
In the above conventional lime-gypsum method, limestone or slaked lime slurry is sprayed into the exhaust gas, whereby the exhaust gas is humidified and cooled and SOx is absorbed simultaneously. For this reason, it is necessary to circulate a large amount of slurry, and power for circulating the slurry and a large amount of water are required.
[0004]
On the other hand, in the case of the dry method, a large amount of heat is required to desorb the sulfur adsorbed on the activated carbon by heating. Moreover, in this method, disposal of the produced dilute sulfuric acid, wear of the adsorbent, and the like become problems. Therefore, desulfurization that does not require a sulfur oxide absorbent or large equipment, can obtain high concentration sulfuric acid during desulfurization, and produces gypsum with low power using the same equipment as the lime gypsum method. The appearance of equipment is desired.
[0005]
For this reason, as a device for removing SOx in the exhaust gas, SOx in the exhaust gas is adsorbed on a porous carbon material such as activated carbon fiber, and the sulfur component is generated by oxygen contained in the exhaust gas by utilizing the catalytic action of the porous carbon material. It has been proposed to oxidize and remove it from the porous carbon material as sulfuric acid by absorbing it (Patent Document 1).
[0006]
In a conventional flue gas treatment apparatus using activated carbon fibers according to Patent Document 1, an activated carbon fiber tank for adsorbing SOx in exhaust gas is disposed in an adsorption tower and activated by supplying exhaust gas from below. SO on the surface of carbon fiber2SOThree Oxidized to form SOThree Reacts with the supplied water to produce sulfuric acid (H2 SOFour ) Is generated.
[0007]
Here, the amount of exhaust gas from a boiler that burns fuel such as coal and heavy oil is enormous, and in the case of processing a large amount of this exhaust gas, it is necessary to improve the desulfurization efficiency. For this reason, it is essential to simply increase the size of the adsorption tower, but it is desired that the desulfurization reaction of the activated carbon fiber is efficient and the apparatus configuration of the desulfurization system is compact.
[0008]
In order to efficiently perform the catalytic action, the reaction is optimized and SO2Oxidized SOThreeIt is necessary to remove the water efficiently using water and to uniformly add water with the minimum amount of water to avoid the increase in the size of ancillary equipment for supplying the water. It becomes.
[0009]
Furthermore, in recent years, it has been proposed to perform coal gasification fuel cell combined power generation as fuel for a fuel cell as well as simply diverting gas from a gasification furnace to a boiler (Patent Document 2).
[0010]
[Patent Document 1]
JP 11-347350 A
[Patent Document 2]
JP 2000-48844 A
[0011]
In such a fuel cell according to Patent Document 2, if a very small amount of S component is present in the gas, the electrode catalyst of the fuel cell is poisoned and causes deterioration. Therefore, the S component is removed to a very low concentration. It is hoped that.
Similarly, in the synthesis method of liquid fuels such as methanol and dimethyl ether using gasification gas, coal and biomass are gasified in a gasification furnace and then reformed into liquid fuel such as methanol and dimethyl ether using a catalyst. However, since the S component in the gas also causes poisoning to the catalyst of the reforming means, it is desired to remove it to a low concentration.
[0012]
Further, not only the S component but also dust (tar component, hydrocarbon) and the like present in the gas are required to be reduced to a very small amount when the gas is effectively used.
[0013]
In view of the above problems, an object of the present invention is to provide a gas purification device and a flue gas desulfurization system that can efficiently purify sulfur oxides and dust in a gas.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
  A first invention that solves the above-described problem is provided in a purification tower in which an exhaust gas or a product gas containing a sulfur oxide flows, and is provided in a catalyst layer formed of an activated carbon fiber layer, and in the purification tower. In the gas purification apparatus comprising water supply means for supplying sulfuric acid-producing water to the catalyst layer, the gas purification device is provided in the purification tower, and removes dust in the gas upstream of the catalyst layer. Filter layer made of one activated carbon fiberAnd a sulfuric acid circulation means for circulating the sulfuric acid produced in the catalyst layer in the purification tower, and a heating means for heating the filter layer made of the first activated carbon fiber, and the first activity The heating temperature of the filter layer made of carbon fiber is set to 60 to 110 ° C.It is in the gas purification apparatus characterized by this.
[0018]
  According to a second aspect of the present invention, there is provided the gas purification device according to the first aspect, wherein a filter layer made of the second activated carbon fiber is provided on the exhaust gas downstream side of the catalyst layer.It is in.
[0019]
  3rd invention is 1 or 2In the invention, a moisture increasing means for supplying moisture to the gas is provided, and a moisture amount (moisture / humidified gas) at the time of contacting with the catalyst layer is a saturated water vapor amount +0.5 to 10% by volume. It is in the gas purification device.
[0020]
  The fourth invention is:ThirdIn the present invention, the humidification temperature is 60 ° C. or higher.
[0021]
  The fifth invention is:3rd or 4thIn the invention, the gas purification apparatus is characterized in that the mist particle size in the gas for increasing the humidity is 10 to 150 μm.
[0022]
  The sixth invention is:ThirdIn any one of the inventions 5 to 5, the gas purification apparatus is characterized in that a flow rate of the humidified gas into the purification tower is 0.5 to 10 m / s.
[0023]
  The seventh invention1st to6In any one of the inventions, the gas purification apparatus is characterized in that the added water supplied from the water supply means or the circulating dilute sulfuric acid has a particle size of 100 to 1000 μm.
[0024]
  The eighth invention1st to7In any one of the inventions, the supply amount of the added water supplied from the water supply means or the dilute sulfuric acid to be circulated is 5 to 50 ml / m.3The gas purification apparatus is characterized by being a gas.
[0025]
  The ninth invention1st to8In any one of the inventions, a gas purification apparatus is characterized in that the catalyst layer is laminated in a plurality of stages by a support device.
[0026]
  The tenth invention is1st to9In any one of the inventions, a gas purification apparatus comprising a gas inlet at the bottom of the tower and a water supply device for sulfuric acid generation above the catalyst layer provided in the tower. is there.
[0027]
  The eleventh invention is1st to10Water is separated from the gypsum obtained by the gypsum reaction tank obtained by reacting any one of the gas purification apparatus, the dilute sulfuric acid and the lime slurry from the gas purification apparatus to obtain a gypsum slurry, and the gypsum reaction tank A flue gas desulfurization system comprising a dehydrator for obtaining gypsum.
[0028]
  The twelfth invention1st to10A flue gas desulfurization system comprising any one of the gas purification device and a concentration tank for concentrating dilute sulfuric acid obtained by the gas purification device.
[0029]
  The thirteenth invention1st to10A flue gas desulfurization system comprising any one of the gas purification device and a reforming means for reforming the purified gas obtained by the gas purification device into a liquid fuel.
[0030]
  The fourteenth invention is1st to10A flue gas desulfurization system comprising any one of the gas purification device and a fuel cell using the purified gas obtained by the gas purification device as fuel.
[0031]
  The fifteenth invention is the eleventh to fourteenth invention.In any one of the inventions, the gas is a gas discharged from a boiler, a gas turbine, an engine, a gasification furnace, and various incinerators, and includes dust removal means for removing the dust in the gas. It is in the flue gas desulfurization system.
[0032]
  First16The invention of the15In the present invention, the gas is a generated gas from a coal gasification furnace, and is used as a fuel cell gas for a coal gasification fuel cell combined power generation.
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Although the form of this invention is demonstrated below, this invention is not limited to these embodiment.
[0034]
[First Embodiment]
Here, a method for desulfurizing sulfur oxide in exhaust gas will be described with reference to FIG.
As shown in FIG. 1, a catalyst layer 107 formed of an activated carbon fiber layer is provided in a purification tower 104 through which an exhaust gas containing sulfur oxide or a product gas 101 flows, and is provided in the purification tower 104. In the gas purification apparatus comprising the water supply means 111 for supplying the catalyst layer 107 with water for generating sulfuric acid, the dust is contained in the gas 101 provided in the purification tower 104 and on the gas upstream side of the catalyst layer 107. The first filter layer 151 for removing the film is provided.
By providing the first filter layer 151, the dust in the gas 101 is removed in the upstream flow introduced into the catalyst layer 107.
[0035]
The first filter layer 151 that collects or adheres the dust is sprinkled by the water supply means 111 by a circulation pump 152 that circulates dilute sulfuric acid 106 generated by oxidation of the catalyst layer 107 accumulated in the lower part of the purification tower 104. By supplying dilute sulfuric acid through circulation from the nozzle 122, it is concentrated to the dilute sulfuric acid concentration by the catalyst, and soot and dust adhering to the first filter layer 151 is decomposed and removed.
In order to circulate the dilute sulfuric acid 106, a switching valve 153 is installed in the passage of the water supply means 111 so as to switch as necessary.
[0036]
Although the material of the first filter layer 151 is not particularly limited, it is desirable that the first filter layer 151 be an activated carbon fiber having an action described later. That is, by using activated carbon fiber, it is possible to promote deoxidation of sulfur oxide in the gas as well as dust removal in the gas 101, and desulfurize.
[0037]
That is, according to the present apparatus, for example, the exhaust gas 101 discharged from a boiler or the like is sent from the pushing fan 121 and purified from the introduction portion of the lower side wall through the humidification cooling device 116 that cools the exhaust gas temperature and applies humidity. It is introduced into the tower 104. First, in the introduced gas 101, dust in the gas is removed in the first filter layer 151. Next, a catalyst tank 107 formed of an activated carbon fiber layer is provided on the downstream side of the first filter layer 151, and sulfuric acid generation water 105 is supplied to the catalyst tank 107 with a water tank 111a and a supply pump 111b. It is supplied from the water supply means 111 consisting of The water 105 from the supply means 111 is supplied from the upper part, and the gas 101 is passed through the catalyst tank 107 from the lower part, so that SOx is removed from the gas 101 by reaction. The purified gas 109 that has passed through the catalyst tank 107 is discharged from the discharge section at the upper part of the purification tower 104, and is released to the atmosphere through a chimney.
[0038]
The catalyst tank 107 includes a catalyst composed of a plurality of activated carbon fiber layers, and a desulfurization reaction occurs on the surface of each activated carbon fiber layer by, for example, the following reaction.
(1) SO2 in the exhaust gas to the activated carbon fiber layer of the catalyst2Adsorption.
(2) Adsorbed sulfur dioxide SO2And oxygen in exhaust gas O2SO3 by reaction with (which can be supplied separately)ThreeOxidation to.
(3) Oxidized sulfur trioxide SOThreeWater H2Sulfuric acid H by dissolution in O2SOFourGeneration.
(4) Produced sulfuric acid H2SOFourDetachment from the activated carbon fiber layer.
[0039]
The reaction formula at this time is as follows.
SO2+ 1 / 2O2+ H2O → H2SOFour
[0040]
In this way, sulfur dioxide (SO 2) of the gas 101 in the activated carbon fiber layer of the catalyst tank 107.2) Is adsorbed and oxidized to form water (H2O) and sulfuric acid (H2SOFour) Is generated and removed to perform desulfurization in the exhaust gas.
A schematic diagram of this desulfurization is shown in FIG.
[0041]
Here, an example of the activated carbon fiber used in the catalyst tank 107 of the present invention and an example of its production are shown below.
Examples of the activated carbon fiber used in the present invention include pitch-based activated carbon fiber, polyacrylonitrile-based activated carbon fiber, phenol-based activated carbon fiber, and cellulose-based activated carbon fiber, but the present invention is limited to these. However, the activated carbon fibers exhibiting the above catalytic action are not limited in any way.
[0042]
Specific production examples are shown below.
(Production Example 1)
A phenol-based activated carbon fiber (“Kractive 20”, manufactured by Kuraray Chemical Co., Ltd.) is used, and this is fired in a nitrogen atmosphere at a temperature range of 900 to 1200 ° C. for 1 hour.
[0043]
(Production Example 2)
Polyacrylonitrile-based activated carbon fiber (“FX-600”, manufactured by Toho Rayon Co., Ltd.) is used, and this is fired in a nitrogen atmosphere at a temperature range of 900 to 1200 ° C. for 1 hour.
[0044]
FIG. 3 is a perspective view of the activated carbon fiber layer disposed in the purification tower 104 according to the present embodiment.
[0045]
As shown in FIG. 3, the activated carbon fiber layer 125 forming one unit of the catalyst tank 107 is formed by alternately laminating flat plate-like activated carbon fiber sheets 126 and corrugated plate-like corrugated activated carbon fiber sheets 127. The linear space formed between them becomes the passage 128, and the passage 128 extends vertically.
The flat activated carbon fiber sheet 126 and the corrugated activated carbon fiber sheet 127 are plate-like, and the corrugated active carbon fiber sheet 127 is further formed into a corrugated shape using, for example, a corrugator.
In addition to the corrugated plate shape, the exhaust gas may be formed into a shape that passes in parallel to the activated carbon fiber sheet, such as a honeycomb shape.
[0046]
As shown in FIG. 1, water is supplied from the watering nozzle 122 in the form of a spray and the gas 101 is sent from below, and the water 105 circulated through the activated carbon fiber layer 125 has a particle size of about several millimeters. Fall to the bottom.
And since the gas 101 distribute | circulates the channel | path 128 formed by laminating | stacking alternately the flat activated carbon fiber sheet 126 and the corrugated activated carbon fiber sheet 127, the increase in pressure loss is suppressed. .
[0047]
In order to dispose the catalyst layer 107 in the purification tower, first, an activated carbon fiber layer 125 laminated in a frame (not shown) is filled and a catalyst tank (for example, 0.5 to 4 m in height) is filled. The catalyst tank is installed in the purification tower 104 by, for example, lifting means. At this time, the catalyst layer 107 may be provided in a plurality of stages.
[0048]
In addition, when the first filter layer 151 is activated carbon fiber, the diameter of the passage 128 may be reduced. In addition, a filter may be disposed so as to be orthogonal to the gas, or a certain angle may be provided.
[0049]
Here, the amount of water (moisture / humidified exhaust gas) when the gas 101 in the purification tower 104 according to the present embodiment comes into contact with the catalyst tank is the amount of saturated water vapor +0.5 to 10, preferably saturated water vapor. The amount is preferably set to 1.0 to 1.5% by volume. The saturated water vapor amount is, for example, 12.2% by volume (50 ° C.) at 50 ° C.
The saturated water vapor amount at 40 ° C. is 7.3% by volume, and the saturated water vapor amount at 60 ° C. is 19.7% by volume. This is because desulfurization of sulfuric acid in the desulfurization action as described above is not performed well below the saturation amount. For this reason, as shown in FIG. 1, a saturated water vapor amount exceeding a certain level is obtained by using a humidified cooling device 116 that supplies a humidified cooling water 115 to the gas 101 before being supplied to the purification tower 104. .
[0050]
Further, the cooling temperature of the humidified cooling may be appropriately determined depending on the relationship between the temperature of the exhaust gas and the amount of water, but in the case of normal desulfurization, for example, it is preferably 40 to 60 ° C. This is because when the temperature exceeds 60 ° C., the evaporation amount of water increases, the amount of water supply increases, and the processing cost increases. On the other hand, when the temperature is lower than 40 ° C., the temperature cannot be lowered below that in the case of humidified cooling for general exhaust gas.
[0051]
On the other hand, when positively decomposing and removing soot using the first filter layer 151, the temperature is preferably 60 ° C. or higher. This is because the decomposition of the dust attached to the first filter layer 151 is promoted.
In addition, what is necessary is just to use well-known measuring means, such as a filter paper method and a laser method, for the measurement of soot dust.
[0052]
That is, when the gas 101 is supplied into the purification tower 104 in a state in which the moisture is saturated by the humidification cooling of the humidification cooling device 116 and is brought into contact with the catalyst tank 107, the exhaust gas moisture amount is set to the saturated steam amount +0. 5 to 10 (preferably saturated water vapor amount +1.0 to 1.5% by volume), so that SO on the catalyst surface2Produced by oxidation ofThreeDetachment proceeds rapidly. As a result, since sulfuric acid does not remain on the surface of the activated carbon fiber, the active sites are effectively used and the desulfurization efficiency is improved.
[0053]
Here, in FIG. 1, the gas 101 is supplied from the lower side of the tower. In this case, since the mist that is water may remain in the lower part of the tower, the moisture content of the exhaust gas is the saturated steam quantity +0.5 to It is necessary to slightly increase the amount of water from the watering nozzle 122 so as to be 10 (preferably saturated water vapor amount +1.0 to 1.5% by volume).
On the other hand, unlike the apparatus configuration of FIG. 1, when the exhaust gas 101 is lowered from the upper side of the tower, the mist is also supplied to the catalyst tank 107, so that the amount of water spray is reduced as compared with the case shown in FIG. May be possible.
[0054]
In any case, it is important that the exhaust gas is equal to or higher than saturated steam, and in particular, by making the saturated steam amount +1.0 to 1.5% by volume, an extremely efficient hydration activity as a catalyst. It can be applied to the surface of the carbon fiber.
That is, with only the saturated water vapor amount, SO2 Oxidized SOThree Is insufficient to desorb as sulfuric acid due to moisture, and if the amount of saturated steam + 1.5% by volume is exceeded, the amount of moisture becomes excessive, dilute sulfuric acid is further diluted, and the amount of water used is Increases and becomes unfavorable. Furthermore, when the amount of water is large, as a result of covering the active points on the surface of the activated carbon fiber, the function as a catalyst cannot function, and as a result, the desulfurization efficiency is lowered.
[0055]
The relationship between saturated steam and steam mist is not clear, but SO2Oxidized SOThreeWhen water is discharged as sulfuric acid, if the water is insufficient, it cannot be discharged as sulfuric acid and the next SO2Is insufficiently oxidized. On the other hand, if the water is excessive, the sulfuric acid is diluted. Furthermore, when moisture becomes excessive, for example, when a water film or a water wall is formed on the surface of the activated carbon fiber, the activated point of the activated carbon fiber is covered.2Thus, the catalyst cannot be desulfurized and the desulfurization efficiency is lowered.
Therefore, when the amount of water (moisture / humidified exhaust gas) when the exhaust gas comes into contact with the catalyst tank as in the present invention is set to the saturated water vapor amount +1.0 to 1.5% by volume, the water droplets are intermittently shaped like a ball. As a result, the water is supplied to the activated carbon fiber surface without excess or deficiency, and the desulfurization of sulfuric acid is efficiently performed. As a result, the desulfurization of the exhaust gas is effectively performed.
[0056]
The particle size of the cooling water supplied from the watering nozzle 122 as the water supply means is preferably 300 to 1000 μm. This is because if the above range is exceeded, effective moisture cannot be supplied on the surface of the activated carbon fiber, and the desorption action of sulfuric acid does not proceed well, which is not preferable. In particular, when the exhaust gas is supplied from the lower side, the mist-like water from the watering nozzle 122 rises and it becomes impossible to supply a good moisture. On the other hand, if the water particle size is too large, it becomes a water wall state, and although it is possible to desorb sulfuric acid, the active sites do not surface and the desulfurization reaction does not proceed, which is not preferable.
[0057]
For this purpose, the supply amount of water 105 supplied from the water supply means 111 is preferably 5 to 50 ml / m when the flow rate of the gas 101 into the purification tower is 0.5 to 5 m / s.Three It is good to use exhaust gas.
[0058]
Moreover, it is preferable that the mist particle size in the exhaust gas humidified and cooled by the humidification cooling device 116 is 50 to 150 μm. If it is less than 50 μm, moisture evaporation in the exhaust gas proceeds immediately before introduction into the purification tower 104, and if it exceeds 150 μm, moisture will adhere to the pipe, It is because it is not preferable.
[0059]
Here, a mist catcher (not shown) for replenishing the mist may be provided. By providing this mist catcher, it is possible to suppress the introduction of moisture into the purification tower, and the sulfuric acid produced by the desulfurization in the catalyst tank 107 is not diluted.
[0060]
The flow rate of the gas 101 subjected to the humidification cooling into the purification tower is 0.5 to 5 m / s, preferably 1 to 3 m / s. This is because the pressure loss increases when the flow velocity is faster than 5 m / s, while the installation area is increased when the flow velocity is less than 0.5 m / s, both are not preferable.
[0061]
In addition to adjusting the temperature of the gas passing through the first filter layer 151 by the humidification cooling device 116 to increase the temperature, a heating means 154 such as a heater is provided as shown in FIG. That's fine. By heating with the heating means 154, the dust attached to the first filter layer 151 may be decomposed. It is possible to efficiently decompose soot dust by the synergistic effect of sulfuric acid produced by desulfurization and heating.
[0062]
In addition, although heating is so preferable that it is high temperature, it is preferable from a durable point that it is below the heat-resistant temperature of the binder which comprises activated carbon fiber.
As an example, since the melting temperature of the binder is about 110 ° C., when activated carbon fiber is used for the first filter layer 151, it is desirable to heat at 110 ° C. or less.
[0063]
[Second Embodiment]
Next, the system which processes exhaust gas using the gas purification apparatus mentioned above is demonstrated with reference to FIG.
As shown in FIG. 5, a boiler 200 that generates steam for driving a steam turbine, a dust remover 201 that removes the dust in the exhaust gas 101 from the boiler 200, and the dust exhaust gas supplied to the purification tower 104. A push-in fan 121, a humidifying / cooling device 116 for cooling and increasing the humidity of the exhaust gas 101 before supplying to the tower, a first filter 151 and a catalyst layer 107 are arranged inside, and an inlet at the bottom wall of the tower is provided. The exhaust gas 101 is supplied from 104a and water is supplied from above the catalyst layer 107 by the watering nozzle 122, so that SOx in the exhaust gas is diluted with dilute sulfuric acid (H2SOFour), A chimney 202 for exhausting the desulfurized purified gas from the exhaust port 104b at the top of the tower to the outside, and dilute sulfuric acid (H) from the purification tower 104 via the pump 108.2SOFour) 106 is stored and a lime slurry 211 is supplied to precipitate gypsum, a gypsum reaction tank 212 for precipitating gypsum, a thickener 213 for precipitating gypsum, and water is removed from the gypsum slurry 214 as drainage (filtrate) 217. And a dehydrator 216 for obtaining gypsum 215. Note that a mist eliminator 203 may be interposed in the line for discharging the purified purified gas 109 discharged from the purification tower 104, if necessary, so that moisture in the gas is separated.
[0064]
Here, in the boiler 200, for example, fuel f such as coal and heavy oil is burned in a furnace in order to generate steam for driving a steam turbine (not shown) of the thermal power generation facility. The exhaust gas of the boiler 200 contains sulfur oxide (SOx). The exhaust gas is denitrated by a denitration device (not shown), cooled by a gas gas heater, and then dedusted by a dust collector 201.
[0065]
In this exhaust gas purification system, the lime slurry 211 is supplied to the dilute sulfuric acid 106 obtained in the purification tower 104 to obtain the gypsum slurry 214, and then dehydrated and used as the gypsum 215. The diluted sulfuric acid 106 may be used as it is as sulfuric acid.
[0066]
[Third Embodiment]
Next, a system for treating exhaust gas using the above-described gas purification device means will be described with reference to FIG. In the third embodiment, the second filter layer 161 is disposed between the watering nozzle 122 and the catalyst layer 107 of the purification tower 104 in the purification device of the second embodiment. The second filter 161 is made of the above-mentioned activated carbon fiber, and the passage is bent so as to positively collide with the passage wall surface when gas passes.
By disposing the second filter layer 161, SO that is a sulfur oxide not captured by the catalyst layer 107 is obtained.ThreeAre actively caught and removed.
As shown in FIG. 2, the SO in the gas2Is activated by the catalytic action of activated carbon fiber.ThreeIs oxidized to SOThreeIs suspended in the form of a mist in the gas and has a large mass inertia, and may not be caught by contact with activated carbon fiber. Therefore, the floating mist-like SO that has passed through the catalyst layer 107ThreeIn the second filter layer 161, so that the floating mist SOThreeIs dilute sulfuric acid.
As a result, the sulfur oxide component (so-called S component) in the purified gas 109 is almost completely removed.
The second filter is a mist-like SOThreeIn addition to the passage being bent, the activated carbon fiber sheet is provided with a plurality of pores, and the plurality of pores are formed so that the pores overlap each other. You may make it laminate | stack the sheet-like activated carbon fiber which has.
[0067]
Such purified gas 109 does not poison the fuel electrode catalyst of the fuel cell, and may poison the reforming catalyst in gas reforming to liquid fuel such as methanol and dimethyl ether. Absent.
Note that the second filter layer 161 may be provided either before or after the first filter layer 151.
[0068]
[Fourth Embodiment]
FIG. 7 is a schematic diagram of a coal gasifier fuel cell combined power generation system.
As shown in FIG. 7, a coal gasifier fuel cell combined power generation system includes a coal gasifier, a fuel cell that uses the produced gas obtained in the gasifier as fuel, and exhaust gas from the fuel cell. It is a system that uses a turbine and a steam turbine for efficient power generation.
[0069]
Here, the fuel supply system 1 to the combustor 52 will be described. First, the coal 2 is partially oxidized in the coal gasification furnace 3 to generate coal gasification gas as fuel. Note that oxygen for oxidation in the coal gasification furnace 3 flows into the air separation device 7 through the pipe 15 and flows into the air separation device 7 through the compressed air flowing out from the air compressor 51 of the gas turbine system. , Sent through the pipe 16. The discharged coal gasification gas flows into the dedusting device 4 through the pipe 11 to be purified, and then flows into the purification tower 104, which is a gas purification device, through the pipe 12, and is desulfurized. 13 is introduced into a fuel cell 6 (in this embodiment, a solid oxide fuel cell (hereinafter referred to as “SOFC”)) 6. On the other hand, compressed air is also introduced into the SOFC 6 from the air compressor 51 through the pipes 15 and 17. The coal gasification gas and the compressed air introduced into the SOFC 6 are introduced into the combustor 52 through the pipes 14 and 18 after operating the SOFC 6. At this time, since the temperatures of the coal gasification gas and the compressed air flowing out from the SOFC 6 are increased, the combustion temperature in the combustor 52 is increased as described above, and the efficiency of the turbine is increased as the exhaust gas temperature is increased. ing.
[0070]
The gas turbine system 50 includes an air compressor 51 that takes in and compresses air 54, a combustor 52 that receives and burns compressed air flowing out from the air compressor 51 and fuel from the fuel supply system 1, and the combustor 52. It comprises a gas turbine 53 that performs work with the combustion gas from and a generator 55 that is coupled to the gas turbine 53 and the air compressor 51 in a single axis.
[0071]
The exhaust gas from the gas turbine 53 is recovered by an exhaust gas recovery boiler (not shown), and steam is generated using the heat of the exhaust gas. The generated steam is supplied to the steam turbine 61 of the steam turbine system 60 and is discharged from the chimney 63 after performing work. Note that a generator 62 is coupled to the steam turbine on one axis.
[0072]
As described above, the combined power plant in which the gas turbine system 50 and the steam turbine system 60 are combined is 10% more efficient than the power plant having only the gas turbine.
[0073]
On the other hand, when the fuel for combustion is supplied to the combustor 52 via the fuel cell 6 or the like, the exhaust gas temperature after power generation in the fuel cell is kept high, thereby increasing the temperature of the exhaust gas from the combustor 52, It has been found that the efficiency of the turbine is improved. And in the combined power plant, the efficiency when the fuel cell is used is improved by 15% in the whole plant.
At this time, by using the gas purification apparatus according to the present invention as a purification means for purifying the generated gas from the coal gasification furnace 3, sulfur oxide and soot as a generated gas component are extremely reduced. There is no poisoning, a decrease in power generation efficiency can be prevented, and power generation can be performed stably over a long period of time.
[0074]
[Fifth Embodiment]
FIG. 8 is a schematic view of a fuel synthesis system having a biomass gasification furnace.
As shown in FIG. 8, a fuel synthesis system having a biomass gasification furnace includes a gasification furnace 61 that gasifies an organic fuel 60 such as biomass, and soot and dust in the product gas obtained in the gasification furnace 61. A dust removal device 63 that removes dust, a purification tower 104 that is a gas purification device that removes sulfur oxides in the gas after dust removal, and a fuel reforming means that synthesizes liquid fuel such as methanol from the purified gas using a catalyst. And a certain liquid fuel synthesizing device 64.
According to this system, even in a method for synthesizing liquid fuel such as methanol and dimethyl ether using gasification gas, biomass or the like is gasified by the gasification furnace 61 and then purified by the purification tower 104 to cause a catalyst poisoning substance. Since the S component in a certain gas is removed, the synthesis efficiency is improved.
[0075]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the catalyst layer formed by the activated carbon fiber layer is provided in the purification tower through which the exhaust gas or the product gas containing sulfur oxide flows, and the catalyst layer is provided in the purification tower. And a water supply means for supplying sulfuric acid-producing water to the catalyst layer. The gas purification device is provided in the purification tower and removes dust in the gas upstream of the catalyst layer. Since one filter layer is provided, dust in the gas can be efficiently removed. Further, by providing a second filter layer in the purification tower, a mist-like SOThreeCan be efficiently removed. As a result, even if the purified gas is used for reforming, the reforming catalyst is not poisoned. Even when the purified gas is used for fuel cell combined power generation, the fuel cell catalyst is not poisoned, and high power generation efficiency can be stably maintained over a long period of time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of a purification tower according to the present embodiment.
FIG. 2 is a schematic diagram showing a desulfurization reaction.
FIG. 3 is a perspective view of an activated carbon fiber layer according to the present embodiment.
FIG. 4 is a schematic view of a purification tower according to another embodiment of the present embodiment.
FIG. 5 is a schematic view of an exhaust gas treatment system according to the present embodiment.
FIG. 6 is a schematic diagram of an exhaust gas treatment system of another embodiment according to the present embodiment.
FIG. 7 is a configuration diagram of a coal gasification fuel cell combined power generation system.
FIG. 8 is a schematic view of a fuel synthesis system having a biomass gasification furnace.
[Explanation of symbols]
101 Exhaust gas or product gas (gas)
104 Purification tower
107 catalyst layer
111 Water supply means
151 First filter layer
152 Circulation pump
153 Switching valve
161 Second filter layer

Claims (16)

硫黄酸化物を含有する排ガス又は生成ガスが流通する浄化塔内に設けられ、活性炭素繊維層で形成される触媒層と、上記浄化塔内に設けられ、上記触媒層に硫酸生成用の水を供給する水供給手段とからなるガス浄化装置において、
上記浄化塔内に設けられ、上記触媒層のガス上流側に、ガス中の煤塵を除去する第1の活性炭素繊維からなるフィルタ層と、
上記触媒層で生成される硫酸を浄化塔内で循環する硫酸循環手段と、
上記第1の活性炭素繊維からなるフィルタ層を加熱する加熱手段とを設けてなると共に、
上記第1の活性炭素繊維からなるフィルタ層の加熱温度を60〜110℃とすることを特徴とするガス浄化装置。
Provided in a purification tower through which exhaust gas containing sulfur oxides or product gas flows, and a catalyst layer formed of an activated carbon fiber layer, provided in the purification tower, and water for sulfuric acid generation is provided in the catalyst layer. In a gas purification device comprising water supply means for supplying,
A filter layer comprising a first activated carbon fiber provided in the purification tower, on the gas upstream side of the catalyst layer, for removing dust in the gas;
Sulfuric acid circulation means for circulating sulfuric acid produced in the catalyst layer in the purification tower;
And a heating means for heating the filter layer made of the first activated carbon fiber,
A gas purification apparatus, wherein the heating temperature of the filter layer made of the first activated carbon fiber is 60 to 110 ° C.
請求項1において、
上記触媒層の排ガス後流側に第2の活性炭素繊維からなるフィルタ層を設けてなることを特徴とするガス浄化装置。
In claim 1,
A gas purification apparatus comprising a filter layer made of a second activated carbon fiber on the exhaust gas downstream side of the catalyst layer.
請求項1又は2において、
上記ガスに水分を供給する増湿手段を設け、上記触媒層と接触する際の水分量(水分/増湿ガス)が飽和水蒸気量+0.5〜10容量%とすることを特徴とするガス浄化装置。
In claim 1 or 2,
Gas purification characterized in that a moisture increasing means for supplying moisture to the gas is provided, and the amount of moisture (moisture / humidified gas) in contact with the catalyst layer is saturated water vapor amount +0.5 to 10% by volume apparatus.
請求項3において
上記増湿温度が60℃以上であることを特徴とするガス浄化装置。
In claim 3 ,
The gas purification apparatus, wherein the humidification temperature is 60 ° C or higher.
請求項3又は4において
上記増湿するためのガス中のミスト粒径が10〜150μmであることを特徴とするガス浄化装置。
In claim 3 or 4 ,
A gas purification apparatus, wherein the mist particle size in the gas for increasing the humidity is 10 to 150 μm.
請求項3乃至5のいずれか一つにおいて、
上記増湿されたガスの浄化塔内への流通速度が0.5〜10m/sであることを特徴とするガス浄化装置。
In any one of Claims 3 thru | or 5,
A gas purification apparatus, wherein the flow rate of the humidified gas into the purification tower is 0.5 to 10 m / s.
請求項1乃至6のいずれか一つにおいて、
上記水供給手段から供給する添加水又は循環する希硫酸の粒径が100〜1000μmであることを特徴とするガス浄化装置。
In any one of Claims 1 thru | or 6,
A gas purifier having a particle size of 100 to 1000 μm of added water supplied from the water supply means or circulating dilute sulfuric acid.
請求項1乃至7のいずれか一つにおいて、
上記水供給手段から供給する添加水又は循環する希硫酸の供給量が5〜50ml/mガスであることを特徴とするガス浄化装置。
In any one of Claims 1 thru | or 7,
The gas purification apparatus, wherein the supply amount of the added water supplied from the water supply means or the circulating diluted sulfuric acid is 5 to 50 ml / m 3 gas.
請求項1乃至8のいずれか一つにおいて、
上記触媒層が支持装置により複数段積層してなることを特徴とするガス浄化装置。
In any one of Claims 1 to 8,
A gas purification apparatus, wherein the catalyst layer is laminated in a plurality of stages by a support device.
請求項1乃至9のいずれか一つにおいて、
ガス導入口を塔下部に有すると共に、該塔内に設けられた触媒層の上方に硫酸生成用の水の供給器を備えたことを特徴とするガス浄化装置。
In any one of Claims 1 thru | or 9,
A gas purification apparatus having a gas inlet at the bottom of the tower and a water supply device for sulfuric acid generation above a catalyst layer provided in the tower.
請求項1乃至10のいずれか一つのガス浄化装置と、
該ガス浄化装置からの希硫酸と石灰スラリーとを反応させ、石膏スラリーを得る石膏反応槽と、
該石膏反応槽により得られた石膏から水分を分離して石膏を得る脱水器とを備えたことを特徴とする排煙脱硫システム。
A gas purification device according to any one of claims 1 to 10,
A gypsum reaction tank for reacting dilute sulfuric acid and lime slurry from the gas purification device to obtain a gypsum slurry;
A flue gas desulfurization system comprising: a dehydrator for separating water from gypsum obtained by the gypsum reaction tank to obtain gypsum.
請求項1乃至10のいずれか一つのガス浄化装置と、
上記ガス浄化装置で得られた希硫酸を濃縮する濃縮槽とを備えたことを特徴とする排煙脱硫システム。
A gas purification device according to any one of claims 1 to 10,
A flue gas desulfurization system comprising a concentration tank for concentrating dilute sulfuric acid obtained by the gas purification device.
請求項1乃至10のいずれか一つのガス浄化装置と、
上記ガス浄化装置で得られた浄化ガスを液体燃料に改質する改質手段とを備えたことを特徴とする排煙脱硫システム。
A gas purification device according to any one of claims 1 to 10,
A flue gas desulfurization system comprising: reforming means for reforming the purified gas obtained by the gas purification device into a liquid fuel.
請求項1乃至10のいずれか一つのガス浄化装置と、
上記ガス浄化装置で得られた浄化ガスを燃料として使用する燃料電池とを備えたことを特徴とする排煙脱硫システム。
A gas purification device according to any one of claims 1 to 10,
A flue gas desulfurization system comprising: a fuel cell that uses the purified gas obtained by the gas purification device as fuel.
請求項11乃至14のいずれか一つにおいて、
上記ガスがボイラ、ガスタービン、エンジン、ガス化炉及び各種焼却炉から排出されるガスであり、ガス中の煤塵を除去する煤塵除去手段を備えてなることを特徴とする排煙脱硫システム。
In any one of Claims 11 thru | or 14,
A flue gas desulfurization system comprising dust removal means for removing the dust in the gas, wherein the gas is a gas discharged from a boiler, a gas turbine, an engine, a gasification furnace, and various incinerators.
請求項15において、
上記ガスが石炭ガス化炉からの生成ガスであり、石炭ガス化燃料電池複合発電の燃料電池のガスとして用いることを特徴とする排煙脱硫システム。
In claim 15,
A flue gas desulfurization system, wherein the gas is a generated gas from a coal gasification furnace and is used as a fuel cell gas for a combined coal gasification fuel cell power generation.
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