JP4326191B2

JP4326191B2 - Pin type cage

Info

Publication number: JP4326191B2
Application number: JP2002206748A
Authority: JP
Inventors: 和也藤本; 賢治國廣
Original assignee: JTEKT Corp
Current assignee: JTEKT Corp
Priority date: 2002-07-16
Filing date: 2002-07-16
Publication date: 2009-09-02
Anticipated expiration: 2022-07-16
Also published as: JP2004052786A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ころ軸受に備えるピン型保持器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、比較的大型で大荷重や衝撃荷重が作用する条件で用いるころ軸受には、ピン型保持器が用いられる。この種のころ軸受としては、円筒ころ軸受、円錐ころ軸受、球面ころ軸受などがある。
【０００３】
このピン型保持器を有するころ軸受として、例えば特開平１１−１７３３３４号公報に示すようなものがある。
【０００４】
この公報に示すピン型保持器は、軸方向に平行に離隔配置される一対のリングと、両リングの円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピンとを備えた構成になっている。
【０００５】
ピンは、両端寄りに拡径フランジが設けられており、この各拡径フランジよりも端縁寄りの領域がそれぞれねじ軸部として形成されている。
【０００６】
一対のリングの円周方向数ヶ所には、軸方向に沿う貫通孔がそれぞれ設けられている。第１リングの貫通孔において軸方向外側の領域に、ねじ孔が形成されており、第２リングの貫通孔において軸方向外側の領域に、大径の円形凹部が形成されている。
【０００７】
そして、ピンの一端のねじ軸部は、第１リングに対して挿入された状態でナットが螺合されている。つまり、ピンの一端は、拡径フランジの外側面と、ナットとで第１リングの平行孔部を軸方向から挟持することによって、第１リングに対して結合されている。
【０００８】
一方、ピンの他端のねじ軸部は、第２リングのねじ孔に対してねじ込まれることによって結合されている。
【０００９】
なお、上記ナットの頭部は、第１リングの大径の円形凹部に対して所定の隙間を有して嵌まっており、このナットが第１リングに対して溶接されることによって回り止めされている。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
上記ピン型保持器では、第１リングの貫通孔において最小径部の内周に対するピンの一端の拡径フランジよりも外側の円形軸部の嵌合状態について、「すきま嵌め」にしていると、衝撃荷重などを繰り返し受けることによって、局部に応力が集中して疲労破損しやすくなる。
【００１１】
これに対し、前記嵌合状態について、「しまり嵌め」で取り付けるようにすれば、衝撃荷重の作用に伴う応力をピンの拡径フランジよりも外側の円形軸部の全面に分散できるようになって、強度アップが可能となる。しかしながら、このように「しまり嵌め」で装着するには、ピンを第１リングの貫通孔に対して圧入しなければならず、これが組立作業効率を低下させる原因となるなど、好ましくない。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明のピン型保持器は、軸方向に離隔配置される一対のリングと、両リングの円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピンとを備え、前記一方リングの円周方向数ヶ所に前記ピンの一端が挿入される貫通孔が設けられていて、この貫通孔の軸方向外側の領域に大径の円形凹部が、また、貫通孔の軸方向内側の領域に内側へ向けて漸次拡径するテーパ面がそれぞれ形成されることによって軸方向途中から内側の領域に径方向内向きに膨出するような最小径部が形成されており、前記ピンの一端が胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分から先端縁までの領域がねじ軸部とされ、また、前記小径部分からピンの胴体部分までの領域がテーパ軸部とされており、前記ピンの一端が、前記一方リングの貫通孔に対して挿入された状態で、このピンのねじ軸部に対して前記一方リングの外側からナットが螺合されることにより、前記ピンのテーパ軸部の外径面が前記貫通孔のテーパ面に対して面で圧接され、かつ、前記ナットと前記ピンのテーパ軸部と、前記ピンの胴体部分と前記テーパ軸部との境に存在する壁面とで前記最小径部が軸方向から挟持されている。
【００１３】
なお、上記貫通孔の軸方向内側とは、両リングの対向する内側面の側のことであり、上記貫通孔の軸方向外側とは、両リングの外側面の側のことである。
【００１４】
この場合、ピンのテーパ軸部を一方リングの貫通孔のテーパ面に対して圧接固定させることができるから、一方リングに対するピンの結合強度が向上するとともに、衝撃荷重が作用したときの応力がピンのテーパ軸部の全面に分散されるようになる。しかも、従来例のようにピンを一方リングの貫通孔に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【００１７】
本発明のピン型保持器は、軸方向に離隔配置される一対のリングと、両リングの円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピンとを備え、前記一方リングの円周方向数ヶ所に前記ピンの一端が挿入される貫通孔が設けられていて、この貫通孔の軸方向外側の領域に外側へ向けて漸次拡径する外側テーパ面が、また、前記貫通孔の軸方向内側の領域に内側へ向けて漸次拡径する内側テーパ面がそれぞれ形成されることによって軸方向内側の領域に径方向内向きに膨出するような最小径部が形成されており、前記ピンの一端が胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分から先端縁までの領域がナットが螺合されるねじ軸部とされ、前記ナットの外径面が前記貫通孔の外側テーパ面に対応するテーパ面とされており、また、前記小径部分からピンの胴体部分までの領域がテーパ軸部とされており、前記ピンの一端が、前記一方リングの貫通孔に対して挿入された状態で、このピンのねじ軸部に対して前記一方リングの外側から前記ナットが螺合されることにより、前記ナットのテーパ面が前記貫通孔の外側テーパ面に対して、また、前記ピンのテーパ軸部の外径面が前記貫通孔の内側テーパ面に対してそれぞれ面で圧接され、かつ、前記ナットと、前記ピンのテーパ軸部と、前記ピンの胴体部分と前記テーパ軸部との境に存在する壁面とで前記最小径部が軸方向から挟持されている。
【００１８】
この場合、ピンのテーパ軸部を一方リングの貫通孔の内側テーパ面に対して、また、ナットのテーパ面を一方リングの貫通孔の外側テーパ面に対してそれぞれ圧接固定させることができるから、一方リングに対するピンの結合強度が向上するとともに、衝撃荷重が作用したときの応力がピンのテーパ軸部とナットのテーパ面との全面に分散されるようになる。しかも、従来例のようにピンを一方リングの貫通孔に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【００１９】
ところで、上記貫通孔の外側開口と上記ナットの外周とに跨る部分を、溶接または打刻変形させることができる。上記打刻変形とは、例えば打刻ポンチなどの工具を用いて貫通孔およびナットの形状を周面の一部を崩すように塑性変形させることにより、ナットを物理的に回らないようにさせることを言う。この場合、ナットの万一の緩みを無くすことができる。
【００２０】
また、上記他方リングの円周方向数ヶ所にねじ孔を設け、前記ピンの他端に設けてあるねじ軸部を前記ねじ孔に螺合装着させることができる。
【００２１】
【発明の実施の形態】
図１から図４に本発明の実施形態１を示している。図１にはピン型保持器１を示している。このピン型保持器１は、図２に示すように、円筒ころ軸受２に用いられる。図２において、３は内輪、４は外輪、５は円筒ころである。
【００２２】
ピン型保持器１は、軸方向に平行に離隔配置される一対のリング１０，２０と、両リング１０，２０の円周方向数ヶ所に架設される丸棒形状のピン３０とを備えている。
【００２３】
この実施形態１では、第１リング１０に対するピン３０の一端の結合構造について工夫しているので、以下で詳細に説明する。
【００２４】
なお、第２リング２０に対するピン３０の他端の結合構造については、第２リング２０の円周方向数ヶ所に設けてあるねじ孔２１に対して、ピン３０の他端に設けてあるねじ軸部３１を螺合装着することにより行っている。
【００２５】
まず、第１リング１０の円周方向数ヶ所には、軸方向に沿う貫通孔１１が設けられている。この貫通孔１１の軸方向途中から外側の領域には、大径の円形凹部１２が、また、貫通孔１１の軸方向途中から内側の領域には、内側へ向けて漸次拡径するテーパ面１３がそれぞれ設けられている。この大径の円形凹部１２とテーパ面１３とを設けることによって、貫通孔１１には、径方向内向きに膨出するような最小径部１４が存在することになっている。
【００２６】
ピン３０の一端は、小径とされていて、この小径部分において軸方向途中から先端縁までの領域がねじ軸部３２とされ、また、前記小径部分の軸方向途中からピン３０の胴体部分までの領域がテーパ軸部３３とされている。なお、ピン３０の一端面には、図４に示すように、当該ピン３０を第２リング２０に対してねじ込むときに用いるねじ回し工具（図示省略）を係合するための凹部３４が設けられている。
【００２７】
そして、ピン３０の一端を、第１リング１０の貫通孔１１に対して内側から挿入した状態で、このピン３０のねじ軸部３２に対して第１リング１０の外側からナット４０を螺合装着することにより、このナット４０と、ピン３０のテーパ軸部３３とで最小径部１４を軸方向から挟持させている。
【００２８】
上記ナット４０をねじ込むと、ピン３０のテーパ軸部３３の外径面が第１リング１０の貫通孔１１のテーパ面１３に対して楔作用により面で圧接されることになる。なお、ナット４０は、円筒形状に形成されており、その外径は貫通孔１１の大径の円形凹部１２の内径よりも小さく設定されている。ナット４０の端面の円周方向数ヶ所（図では３ヶ所）には、図４に示すように、ピン３０に対してねじ込むときに用いるねじ回し工具（図示省略）を係合するための凹部４１が設けられている。
【００２９】
ところで、上記ピン型保持器１の組み立ては、ピン３０と第１リング１０とを結合する際に、ピン３０個々に円筒ころ５を１つずつ嵌めておいて行う。そして、ピン３０にナット４０を螺合装着した後で、第１リング１０の貫通孔１１の外側開口とナット４０の外周とに跨る部分の円周方向数ヶ所を、スポット溶接することにより、ナット４０を強固に回り止めさせている。溶接部分に符号５０を付してある。但し、前記溶接を行わずに、打刻変形させるようにして回り止めさせることも可能である。
【００３０】
以上説明したように、この実施形態１にかかるピン型保持器１では、第１リング１０の貫通孔１１のテーパ面１３に対してピン３０のテーパ軸部３３を圧接させているから、第１リング１０に対するピン３０の結合強度が向上するとともに、衝撃荷重が作用したときに、この衝撃荷重をピン３０のテーパ軸部３３の全面で受けさせることができて、ピン３０の耐久性を向上できるようになる。しかも、従来例のようにピン３０を第１リング１０の貫通孔１１に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【００３１】
図５から図７に参考例の実施形態２を示している。この実施形態２では、第１リング１０に対するピン３０の結合構造が上記実施形態１と相違するので、この相違部分を詳細に説明する。
【００３２】
つまり、第１リング１０の円周方向数ヶ所に設けられている貫通孔１１は、その軸方向途中から外側の領域に外側へ向けて漸次拡径するテーパ面１２ａが形成されている。このテーパ面１２ａを設けたことによって貫通孔１１の軸方向途中から内側の領域に径方向内向きに膨出するような最小径部１４が設けられている。
【００３３】
また、ピン３０の一端は、胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分において軸方向途中から先端縁までの領域がねじ軸部３２とされ、また、残りの領域が円形軸部３３ａとされている。このピン３０の円形軸部３３ａの外径は第１リング１０の最小径部１４の内径よりも小さく設定されており、それによって円形軸部３３ａと最小径部１４の内径部分との嵌め合いは、「すきま嵌め」とされる。
【００３４】
そして、上記ピン３０の一端を、上記第１リング１０の貫通孔１１に対して内側から挿入した状態において、このピン３０のねじ軸部３２に対して第１リング１０の外側からナット４０を螺合することにより、このナット４０と、ピン３０の円形軸部３３ａとピン３０の胴体部との境に存在する垂直段壁面３４とで最小径部１４を軸方向から挟持させている。
【００３５】
なお、上記ナット４０の外径面は、第１リング１０の貫通孔１１のテーパ面１２ａに対応するテーパ面４２とされている。
【００３６】
この実施形態２では、ナット４０をねじ込むことに伴い、ナット４０のテーパ面４２が第１リング１０貫通孔１１のテーパ面１２ａに対して楔作用により面で圧接されることになる。
【００３７】
このように、ナット４０のテーパ面４２を第１リング１０の貫通孔１１のテーパ面１２ａに対して圧接させているから、上記実施形態１と同様に、第１リング１０に対するピン３０の結合強度が向上するとともに、衝撃荷重が作用したときの応力がナット４０のテーパ面４２の全面に分散されるようになって、ピン３０の耐久性を向上できるようになる。しかも、上記実施形態１と同様に、従来例のようにピン３０を第１リング１０の貫通孔１１に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【００３８】
図８から図１０に本発明の実施形態３を示している。この実施形態３は、第１リング１０に対するピン３０の結合構造について、上記実施形態１，２の構成を組み合わせている。
【００３９】
第１リング１０の円周方向数ヶ所に設けられてある貫通孔１１の軸方向途中から外側の領域に、外側へ向けて漸次拡径する外側テーパ面１２ａが、また、貫通孔１１の軸方向途中から内側の領域に、内側へ向けて漸次拡径する内側テーパ面１３がそれぞれ形成されている。これらのテーパ面１２ａ，２３を設けたことによって軸方向途中から内側の領域に、径方向内向きに膨出するような最小径部１４が設けられている。
【００４０】
ピン３０の一端は、胴体部分よりも小径とされていて、この小径部分において軸方向途中から先端縁までの領域がねじ軸部３１とされ、また、前記小径部分の軸方向途中からピン３０の胴体部分までの領域がテーパ軸部３２とされている。このピン３０の小径部分における円形軸部３６の外径は、第１リング１０の最小径部１４の内径よりも小さく設定されており、それによって円形軸部３６と最小径部１４の内径部分との嵌め合いは、「すきま嵌め」になる。
【００４１】
ピン３０の一端を、第１リング１０の貫通孔１１に対して内側から挿入した状態において、このピン３０のねじ軸部３１に対して第１リング１０の外側からナット４０を螺合することにより、このナット４０とピン３０のテーパ軸部３２とで最小径部１４を軸方向から挟持させるようにしている。
【００４２】
なお、ナット４０の外径面は、第１リング１０の貫通孔１１の外側テーパ面１２ａに対応するテーパ面４２とされている。
【００４３】
この実施形態３では、ナット４０をねじ込むことに伴い、ナット４０のテーパ面４２が貫通孔１１の外側テーパ面１２ａに対して、また、ピン４０のテーパ軸部３２の外径面が第１リング１０の貫通孔１１の内側テーパ面１３に対してそれぞれ楔作用により面で圧接されることになる。
【００４４】
このように、ピン３０のテーパ軸部３２を第１リング１０の内側テーパ面１３に対して、また、ナット４０のテーパ面４２と第１リング１０の外側テーパ面１２ａに対して圧接させている。これにより、上記実施形態１，２に比べて、第１リング１０に対するピン３０の結合強度がさらに向上するとともに、衝撃荷重が作用したときの応力がピン３０のテーパ軸部３２とナット４０のテーパ面４２との広域に効果的に分散されるようになるので、ピン３０の耐久性を向上できるようになる。しかも、上記実施形態１，２と同様、従来例のようにピン３０を第１リング１０の貫通孔１１に対して圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになる。
【００４５】
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、いろいろな変形や応用が考えられる。
【００４６】
（１）上記実施形態１において、ナット４０の外形形状は、円形以外に、六角形状や四角形状などとすることができる。このようなナット４０でも、第１リング１０の貫通孔１１の大径の円形凹部１２に対して隙間を持つ状態で嵌入させればよい。なお、このようにナット４０の頭部を多角形状とする場合、図４に示したような工具挿入用の凹部４１は無くしてもよい。
【００４７】
（２）本発明は、上記各実施形態で示した円筒ころ軸受に用いるピン型保持器１だけでなく、円錐ころ軸受や球面ころ軸受などに用いるピン型保持器に対しても適用することができる。
【００４８】
（３）上記各実施形態において、第２リング２０に対するピン３０の他端の結合構造は、第１リング１０に対するピン３０の一端の結合構造と同じにしてもよい。
【００４９】
【発明の効果】
本発明のピン型保持器では、一方リングに対するピンの一端の結合強度を向上させることができるとともに、衝撃荷重が作用したときにピンにおいて一方リングの貫通孔に嵌合される領域の局部に応力を集中させずに広域に分散させることができるなど、ピンの耐久性向上に貢献できる。しかも、従来例のように一方リングの貫通孔に対してピンの一端を圧入しない構造にしているから、組立作業を簡易化できるようになり、コストダウンに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態１に係るピン型保持器を示す斜視図
【図２】図１のピン型保持器の上半分を示す断面図
【図３】図１のピン型保持器の分解図
【図４】図１のピン型保持器のピンとナットとを示す斜視図
【図５】参考例の実施形態２に係るピン型保持器で、図２に対応する図
【図６】図５のピン型保持器の分解図
【図７】図５のピン型保持器のピンとナットとを示す斜視図
【図８】本発明の実施形態３に係るピン型保持器で、図２に対応する図
【図９】図８のピン型保持器の分解図
【図１０】図８のピン型保持器のピンとナットとを示す斜視図[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a pin type cage provided in a roller bearing.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, pin type cages are used for roller bearings that are relatively large and are used under conditions where a large load or impact load acts. Examples of this type of roller bearing include a cylindrical roller bearing, a tapered roller bearing, and a spherical roller bearing.
[0003]
As a roller bearing having this pin type cage, for example, there is one as shown in JP-A-11-173334.
[0004]
The pin type cage shown in this gazette is configured to include a pair of rings spaced apart in parallel in the axial direction and round bar shaped pins erected at several places in the circumferential direction of both rings.
[0005]
The pin is provided with an enlarged flange near both ends, and regions closer to the edge than the respective enlarged flanges are respectively formed as screw shaft portions.
[0006]
Through holes along the axial direction are provided at several locations in the circumferential direction of the pair of rings. A screw hole is formed in the axially outer region of the through hole of the first ring, and a large-diameter circular recess is formed in the axially outer region of the through hole of the second ring.
[0007]
And the nut is screwed together in the state where the screw shaft portion at one end of the pin is inserted into the first ring. That is, one end of the pin is coupled to the first ring by sandwiching the parallel hole portion of the first ring from the axial direction with the outer surface of the enlarged diameter flange and the nut.
[0008]
On the other hand, the screw shaft portion at the other end of the pin is coupled by being screwed into the screw hole of the second ring.
[0009]
The head portion of the nut is fitted with a predetermined gap with respect to the large-diameter concave portion of the first ring, and the nut is prevented from rotating by being welded to the first ring. ing.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
In the pin-type cage, when the fitting state of the circular shaft portion outside the enlarged flange at one end of the pin with respect to the inner circumference of the smallest diameter portion in the through hole of the first ring is “clearance fit”, By repeatedly receiving an impact load or the like, stress is concentrated on the local portion and fatigue damage is likely to occur.
[0011]
On the other hand, if the fitting state is attached by “fitting”, the stress accompanying the action of the impact load can be distributed over the entire surface of the circular shaft portion outside the diameter-enlarging flange of the pin. The strength can be increased. However, in order to mount in such a “tight fit”, the pin must be press-fitted into the through hole of the first ring, which is not preferable because it causes a reduction in assembly work efficiency.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The pin-type cage of the present invention comprises a pair of rings spaced apart in the axial direction and round bar-shaped pins installed at several places in the circumferential direction of both rings, and several places in the circumferential direction of the one ring. A through hole into which one end of the pin is inserted is provided in the inner hole, and a large-diameter circular recess is formed in an area outside the through hole in the axial direction. By forming each tapered surface that expands in diameter, a minimum diameter portion that bulges inward in the radial direction is formed in the inner region from the middle in the axial direction, and one end of the pin has a smaller diameter than the body portion. The region from the small diameter portion to the tip edge is a screw shaft portion, and the region from the small diameter portion to the body portion of the pin is a tapered shaft portion, and one end of the pin is the one side This is inserted in the through hole of the ring. By nut from the outside of the one ring against the screw shaft portion of the pin is screwed, the outer diameter surface of the tapered shaft portion of said pin is pressed against a plane with respect to the tapered surface of the through hole, and, The minimum diameter portion is sandwiched from the axial direction by the nut, the taper shaft portion of the pin, and the wall surface existing at the boundary between the body portion of the pin and the taper shaft portion .
[0013]
The inner side in the axial direction of the through hole is the side of the inner surfaces facing both rings, and the outer side in the axial direction of the through hole is the side of the outer side of both rings.
[0014]
In this case, the taper shaft portion of the pin can be pressed against and fixed to the taper surface of the through hole of the one ring, so that the coupling strength of the pin to the one ring is improved and the stress when an impact load is applied is increased. Are distributed over the entire surface of the taper shaft. Moreover, since the pin is not press-fitted into the through-hole of the one-ring as in the conventional example, the assembly work can be simplified.
[0017]
The pin-type cage of the present invention comprises a pair of rings spaced apart in the axial direction and round bar-shaped pins installed at several places in the circumferential direction of both rings, and several places in the circumferential direction of the one ring. A through hole into which one end of the pin is inserted is provided, and an outer tapered surface that gradually expands outward in an axially outer region of the through hole is formed on the inner side in the axial direction of the through hole. By forming inner tapered surfaces that gradually increase in diameter inward in the region, a minimum diameter portion that bulges radially inward is formed in the axially inner region, and one end of the pin is The diameter is smaller than that of the body part, and the region from the small diameter part to the tip edge is a screw shaft part into which the nut is screwed, and the outer diameter surface of the nut corresponds to the outer tapered surface of the through hole. It is also assumed that the The region up to the body portion being a tapered shaft portion, one end of the pin, the state in which on the other hand has been inserted into the ring through hole of the outer the one ring against the screw shaft portion of the pin When the nut is screwed together, the tapered surface of the nut is against the outer tapered surface of the through hole, and the outer diameter surface of the tapered shaft portion of the pin is against the inner tapered surface of the through hole. The minimum diameter portion is sandwiched from the axial direction by the nut, the taper shaft portion of the pin, and the wall surface existing at the boundary between the body portion of the pin and the taper shaft portion. ing.
[0018]
In this case, the taper shaft portion of the pin can be pressed against and fixed to the inner tapered surface of the through hole of the one ring, and the tapered surface of the nut can be fixed to the outer tapered surface of the through hole of the one ring, respectively. On the other hand, the coupling strength of the pin to the ring is improved, and the stress when the impact load is applied is distributed over the entire surface of the taper shaft portion of the pin and the taper surface of the nut. Moreover, since the pin is not press-fitted into the through-hole of the one-ring as in the conventional example, the assembly work can be simplified.
[0019]
By the way, the portion straddling the outer opening of the through hole and the outer periphery of the nut can be welded or deformed by stamping. The above-mentioned stamping deformation means that the nut is not physically rotated by plastically deforming the shape of the through hole and the nut so that a part of the peripheral surface is broken using a tool such as a stamping punch. Say. In this case, it is possible to eliminate the looseness of the nut.
[0020]
Further, screw holes can be provided at several places in the circumferential direction of the other ring, and a screw shaft portion provided at the other end of the pin can be screwed into the screw hole.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 to 4 show Embodiment 1 of the present invention. FIG. 1 shows a pin type cage 1. This pin type cage 1 is used for a cylindrical roller bearing 2 as shown in FIG. In FIG. 2, 3 is an inner ring, 4 is an outer ring, and 5 is a cylindrical roller.
[0022]
The pin-type cage 1 includes a pair of rings 10 and 20 that are spaced apart in parallel in the axial direction, and round bar-shaped pins 30 that are installed at several locations in the circumferential direction of the rings 10 and 20. .
[0023]
In the first embodiment, since a structure for coupling one end of the pin 30 to the first ring 10 is devised, a detailed description will be given below.
[0024]
In addition, about the joint structure of the other end of the pin 30 with respect to the 2nd ring 20, the screw shaft provided in the other end of the pin 30 with respect to the screw hole 21 provided in the circumferential direction several places of the 2nd ring 20 This is done by screwing the part 31 together.
[0025]
First, through holes 11 along the axial direction are provided at several places in the circumferential direction of the first ring 10. A large-diameter circular recess 12 is formed in a region on the outer side in the axial direction of the through-hole 11, and a tapered surface 13 that gradually expands inward in a region on the inner side in the axial direction of the through-hole 11. Are provided. By providing the large-diameter circular recess 12 and the tapered surface 13, the through-hole 11 has a minimum diameter portion 14 that bulges inward in the radial direction.
[0026]
One end of the pin 30 has a small diameter, and the region from the middle in the axial direction to the tip edge is a screw shaft portion 32 in this small diameter portion, and from the middle in the axial direction of the small diameter portion to the body portion of the pin 30. The region is a tapered shaft portion 33. As shown in FIG. 4, a recess 34 for engaging a screwdriver (not shown) used when screwing the pin 30 into the second ring 20 is provided on one end surface of the pin 30. ing.
[0027]
Then, with one end of the pin 30 inserted from the inside into the through hole 11 of the first ring 10, the nut 40 is screwed into the screw shaft portion 32 of the pin 30 from the outside of the first ring 10. As a result, the minimum diameter portion 14 is sandwiched from the axial direction by the nut 40 and the tapered shaft portion 33 of the pin 30.
[0028]
When the nut 40 is screwed in, the outer diameter surface of the tapered shaft portion 33 of the pin 30 is brought into pressure contact with the tapered surface 13 of the through hole 11 of the first ring 10 by a wedge action. The nut 40 is formed in a cylindrical shape, and its outer diameter is set smaller than the inner diameter of the large-diameter circular recess 12 of the through hole 11. As shown in FIG. 4, as shown in FIG. 4, there are recesses 41 for engaging a screwdriver tool (not shown) used for screwing into the pin 30 at several locations in the circumferential direction of the end surface of the nut 40 (three locations in the figure). Is provided.
[0029]
By the way, the assembly of the pin type cage 1 is performed by fitting the cylindrical rollers 5 one by one to each pin 30 when the pin 30 and the first ring 10 are coupled. Then, after the nut 40 is screwed onto the pin 30, spot welding is performed on several portions in the circumferential direction of the portion spanning the outer opening of the through hole 11 of the first ring 10 and the outer periphery of the nut 40, thereby 40 is firmly prevented from rotating. Reference numeral 50 is attached to the welded portion. However, it is possible to prevent rotation by performing deformation by stamping without performing the welding.
[0030]
As described above, in the pin type holder 1 according to the first embodiment, the taper shaft portion 33 of the pin 30 is pressed against the taper surface 13 of the through hole 11 of the first ring 10. The coupling strength of the pin 30 to the ring 10 is improved, and when an impact load is applied, the impact load can be received on the entire surface of the taper shaft portion 33 of the pin 30 and the durability of the pin 30 can be improved. It becomes like this. Moreover, since the pin 30 is not press-fitted into the through-hole 11 of the first ring 10 as in the conventional example, the assembling work can be simplified.
[0031]
5 to 7 show a second embodiment of the reference example . In this Embodiment 2, since the coupling structure of the pin 30 with respect to the 1st ring 10 differs from the said Embodiment 1, this difference part is demonstrated in detail.
[0032]
That is, the through-holes 11 provided at several places in the circumferential direction of the first ring 10 are formed with tapered surfaces 12a that gradually increase in diameter toward the outside from the middle in the axial direction. By providing the taper surface 12a, a minimum diameter portion 14 is provided in a region inward from the middle of the through hole 11 in the axial direction so as to bulge radially inward.
[0033]
Further, one end of the pin 30 has a smaller diameter than the body portion, and the region from the middle in the axial direction to the tip edge is the screw shaft portion 32 in the small diameter portion, and the remaining region is the circular shaft portion 33a. Has been. The outer diameter of the circular shaft portion 33a of the pin 30 is set to be smaller than the inner diameter of the minimum diameter portion 14 of the first ring 10, so that the fitting between the circular shaft portion 33a and the inner diameter portion of the minimum diameter portion 14 is performed. , “Clearance fit”.
[0034]
Then, in a state where one end of the pin 30 is inserted from the inside into the through hole 11 of the first ring 10, the nut 40 is screwed from the outside of the first ring 10 to the screw shaft portion 32 of the pin 30. As a result, the minimum diameter portion 14 is sandwiched from the axial direction by the nut 40 and the vertical step wall surface 34 existing at the boundary between the circular shaft portion 33a of the pin 30 and the body portion of the pin 30.
[0035]
The outer diameter surface of the nut 40 is a tapered surface 42 corresponding to the tapered surface 12 a of the through hole 11 of the first ring 10.
[0036]
In the second embodiment, as the nut 40 is screwed, the tapered surface 42 of the nut 40 is brought into pressure contact with the tapered surface 12a of the first ring 10 through-hole 11 by a wedge action.
[0037]
Thus, since the taper surface 42 of the nut 40 is pressed against the taper surface 12a of the through hole 11 of the first ring 10, the coupling strength of the pin 30 to the first ring 10 is the same as in the first embodiment. In addition, the stress when an impact load is applied is distributed over the entire tapered surface 42 of the nut 40, and the durability of the pin 30 can be improved. In addition, as in the first embodiment, since the pin 30 is not press-fitted into the through hole 11 of the first ring 10 as in the conventional example, the assembly work can be simplified.
[0038]
8 to 10 show Embodiment 3 of the present invention. The third embodiment combines the configurations of the first and second embodiments with respect to the coupling structure of the pin 30 to the first ring 10.
[0039]
An outer tapered surface 12a that gradually increases in diameter toward the outer side from the middle in the axial direction of the through hole 11 provided at several places in the circumferential direction of the first ring 10 is also provided in the axial direction of the through hole 11. Inner tapered surfaces 13 that gradually increase in diameter toward the inner side are formed in the inner region from the middle. By providing these tapered surfaces 12 a and 23, a minimum diameter portion 14 that bulges inward in the radial direction is provided in the inner region from the middle in the axial direction.
[0040]
One end of the pin 30 has a smaller diameter than that of the body portion, and a region from the middle in the axial direction to the tip edge is a screw shaft portion 31 in the small diameter portion. A region up to the body portion is a tapered shaft portion 32. The outer diameter of the circular shaft portion 36 in the small diameter portion of the pin 30 is set to be smaller than the inner diameter of the minimum diameter portion 14 of the first ring 10, and thereby the inner diameter portion of the circular shaft portion 36 and the minimum diameter portion 14. The fit is “clear fit”.
[0041]
In a state where one end of the pin 30 is inserted into the through hole 11 of the first ring 10 from the inside, a nut 40 is screwed into the screw shaft portion 31 of the pin 30 from the outside of the first ring 10. The minimum diameter portion 14 is sandwiched from the axial direction by the nut 40 and the taper shaft portion 32 of the pin 30.
[0042]
The outer diameter surface of the nut 40 is a tapered surface 42 corresponding to the outer tapered surface 12 a of the through hole 11 of the first ring 10.
[0043]
In the third embodiment, as the nut 40 is screwed in, the tapered surface 42 of the nut 40 is against the outer tapered surface 12a of the through hole 11 and the outer diameter surface of the tapered shaft portion 32 of the pin 40 is the first ring. Each of the ten through holes 11 is pressed against the inner tapered surface 13 by a wedge action.
[0044]
In this way, the tapered shaft portion 32 of the pin 30 is pressed against the inner tapered surface 13 of the first ring 10 and the tapered surface 42 of the nut 40 and the outer tapered surface 12a of the first ring 10. . Thereby, compared with the said Embodiment 1, 2, the coupling strength of the pin 30 with respect to the 1st ring 10 improves further, and the stress when an impact load acts is the taper shaft part 32 of the pin 30, and the taper of the nut 40. Since it is effectively dispersed over a wide area with the surface 42, the durability of the pin 30 can be improved. In addition, as in the first and second embodiments, since the pin 30 is not press-fitted into the through hole 11 of the first ring 10 as in the conventional example, the assembly work can be simplified.
[0045]
In addition, this invention is not limited only to the said embodiment, Various deformation | transformation and application are considered.
[0046]
(1) In the said Embodiment 1, the external shape of the nut 40 can be made into hexagonal shape, a square shape, etc. other than circular. Even such a nut 40 may be fitted into the large-diameter circular recess 12 of the through hole 11 of the first ring 10 with a gap. When the nut 40 has a polygonal head, the tool insertion recess 41 as shown in FIG. 4 may be omitted.
[0047]
(2) The present invention can be applied not only to the pin type cage 1 used for the cylindrical roller bearing shown in each of the above embodiments, but also to a pin type cage used for a tapered roller bearing or a spherical roller bearing. it can.
[0048]
(3) In each of the above embodiments, the coupling structure of the other end of the pin 30 to the second ring 20 may be the same as the coupling structure of the one end of the pin 30 to the first ring 10.
[0049]
【The invention's effect】
In the pin type cage of the present invention, it is possible to improve the bonding strength of one end of the pin with respect to the one ring, and when the impact load is applied, stress is applied to the local portion of the region where the pin is fitted into the through hole of the one ring. This can contribute to improving the durability of the pins, such as being able to distribute over a wide area without concentrating the pins. Moreover, since the one end of the pin is not press-fitted into the through hole of the one ring as in the conventional example, the assembling work can be simplified and the cost can be reduced.
[Brief description of the drawings]
1 is a perspective view showing a pin-type cage according to Embodiment 1 of the present invention. FIG. 2 is a cross-sectional view showing an upper half of the pin-type cage shown in FIG. 1. FIG. FIG. 4 is a perspective view showing pins and nuts of the pin type cage of FIG. 1. FIG. 5 is a pin type cage according to Embodiment 2 of the reference example , corresponding to FIG. Fig. 7 is an exploded view of the pin type cage of Fig. 5. Fig. 7 is a perspective view showing pins and nuts of the pin type cage of Fig. 5. Fig. 8 is a pin type cage according to Embodiment 3 of the present invention and corresponds to Fig. 2. FIG. 9 is an exploded view of the pin type cage of FIG. 8. FIG. 10 is a perspective view showing pins and nuts of the pin type cage of FIG.

Claims

A pair of rings spaced apart in the axial direction, and round bar-shaped pins installed at several places in the circumferential direction of both rings,
Through-holes into which one end of the pin is inserted are provided at several locations in the circumferential direction of the one ring, and a large-diameter circular recess is formed in an area outside the through-hole in the axial direction. By forming a tapered surface that gradually expands inward in the inner region, a minimum diameter portion that bulges radially inward from the middle in the axial direction to the inner region is formed,
One end of the pin has a smaller diameter than the body portion, a region from the small diameter portion to the tip edge is a screw shaft portion, and a region from the small diameter portion to the body portion of the pin is a tapered shaft portion. And
In a state where one end of the pin is inserted into the through hole of the one ring, a nut is screwed into the screw shaft portion of the pin from the outside of the one ring, whereby the taper shaft of the pin The outer diameter surface of the portion is pressed against the tapered surface of the through hole by the surface, and exists at the boundary between the nut, the tapered shaft portion of the pin, the body portion of the pin, and the tapered shaft portion. A pin-type cage in which the minimum diameter portion is sandwiched from a wall surface in the axial direction.

A pair of rings spaced apart in the axial direction, and round bar-shaped pins installed at several places in the circumferential direction of both rings,
Through-holes into which one end of the pin is inserted are provided at several places in the circumferential direction of the one ring, and an outer tapered surface that gradually increases in diameter toward the outside in a region outside the axial direction of the through-hole, In addition, an inner tapered surface that gradually increases inward in the axially inner region of the through hole is formed, thereby forming a minimum diameter portion that bulges radially inward in the axially inner region. Has been
One end of the pin has a smaller diameter than the body portion, and a region from the small diameter portion to the leading edge is a screw shaft portion into which the nut is screwed, and the outer diameter surface of the nut is an outer taper of the through hole. A tapered surface corresponding to the surface, and a region from the small diameter portion to the body portion of the pin is a tapered shaft portion,
In a state where one end of the pin is inserted into the through hole of the one ring, the nut is tapered from the outside of the one ring to the screw shaft portion of the pin, thereby tapering the nut. The surface is pressed against the outer tapered surface of the through hole, and the outer diameter surface of the tapered shaft portion of the pin is pressed against the inner tapered surface of the through hole, and the nut and the pin A pin-type cage in which the minimum diameter portion is sandwiched from the axial direction by the taper shaft portion and a wall surface existing at the boundary between the body portion of the pin and the taper shaft portion.

The pin type retainer according to claim 1 or 2, wherein a portion straddling the outer opening of the through hole and the outer periphery of the nut is welded or stamped.

Wherein are threaded holes in the circumferential direction several locations of the other ring is provided with a screw shaft portion which is provided at the other end of the pin is screwed attached to the screw holes, any one of claims 1 to 3 Pin type cage.