JP4325504B2 - チャンネル拡張通信方式 - Google Patents
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Description
飛行体や実物に近い動作が可能とされているラジコン用の被制御物体の場合は、 複数の遠隔操作データが要求され、その操作に対応するために必要とされる制御チャンネルが時分割的に割り当てられている。
2は操縦ツール1(a〜d)から出力される制御信号が各制御チャンネル(以下、単にチャンネルという)CH毎に入力され、かつ、これらの複数の制御信号を所定のフレーム周期で完結するパルス列に変換して出力するエンコーダを示す。
所定の周期で完結されている1フレーム単位のパルス列は、操縦中は常時、変調器3で搬送波信号を変調すると共に、その変調波信号は高周波増幅部4(送信部)に供給され、たとえば、AM変調、又はFM変調された電波が被制御物体に対して送信されるようになされている。
なお、さらに詳細に説明すると、各パルス信号CH1,CH2,CH3・・・の間隔は図5に示されているように、複数の制御情報によって変化するように配置され、たとえば、変化の中心値を1520μSとして±640μS(アクチュエータの制御回転角で約60度)程度変化するように設定し、1フレームの終了する点を示すために最後に5mS以上の同期信号(スペース)が生じるようにしている。
復調されたパルス列信号PPMは、シフトレジスタを構成する各DFF32、33、34・・・のクロック信号として入力されると共に、リセット回路31に供給されている。
リセット回路31はパルス列信号PPMの中に5mS程度のLレベル期間を検出すると、出力がハイレベルとなるリセット信号Rを発生し、その信号が初段のシフトレジスタDFF32のD入力に供給される。そして以後は継続するパルスが順次シフトレジスタに転送されることにより、図6(b)の波形図に示されているようにパルス位置が変調されたパルス列信号PPMのパルス間隔に相当する制御パルス信号CH1,CH2,CH3,CH4・・・がシフトレジスタの各段からパラレル信号として出力される。
従来のエンコーダ2から出力される制御チャンネルデータの数を簡単に拡張するチャンネル拡張装置を使用する場合がある。
図7はかかるチャンネル拡張機能を有する送信機の概要を示したもので、図5と同一部分は同一符号で示されている。
このチャンネル拡張の場合は、例えば4チャンネルの制御信号を処理するメインのエンコーダ5に対して、この場合は制御チャンネル(チャンネル)CH4の制御データをさらに拡張する拡張エンコーダ6が設けられている。
そして、この拡張エンコーダ6に対してさらに要求される操縦ツール7(a〜d)の制御信号が供給され、各操縦ツール7の制御信号が副制御チャンネル(以下、拡張チャンネルともいう)MP1、MP2,MP3,MP4に時分割的に割り当てられ、従来のチャンネルCH4の拡張データとして出力される。
以下同様に、第3番目のフレーム3FのチャンネルCH4のデータ出力のタイミングで、拡張された拡張制御チャンネル(拡張チャンネル)MP3の制御パルス信号が出力され,4番目のフレーム4Fでは拡張チャンネルMP4の制御パルス信号が出力される。そして、各拡張チャンネルMP1〜MP4に順次各制御パルスが送信された最後のフレーム(5F)では、拡張チャンネルの位置に同期データを示すSYNパルスが出力される。
このようにして各フレーム毎にチャンネルCH4のタイミングで拡張チャンネルMP1〜MP4の制御データと同期情報となるSYNパルスが順次割り当てられると、5フイールド経過後にはチャンネルCH1〜CH3と拡張チャンネルMP1〜MP4の7個の制御データを被制御物体に対して送信することができる。
なお、同期パルスSYNは例えば通常の操作では出力されない信号によって形成することができる。
例えば、1フレーム時間を数十mSに設定すると、拡張されたチャンネルの制御データに対しては、操縦者の起動操作から被制御物体が数秒後に応答する場合もあり、その操縦性に違和感が生じるという問題がある。
1フレーム内を少なくとも2以上の制御チャンネルに時分割し、該分割された各々の制御チャンネルによって遠隔的に被制御物体を制御する制御データを送信する送信機と、該送信器から送信される前記制御データを受信する受信機と、からなるチャンネル通信方式において、
前記送信機は、
前記制御チャンネルの各々に対してパルス幅制御される制御データを所定のフレーム周期で完結するパルス列信号に変換して出力するエンコーダと、
前記制御チャンネルの中のいずれか一つの制御チャンネル内をさらに2以上に時分割して形成される拡張チャンネルの各々に対してパルス幅の制御量を圧縮した制御データを前記エンコーダに対して出力する拡張エンコーダと、を備え、
前記受信機は、
前記パルス列信号から、前記制御チャンネルの制御データと前記拡張チャンネルの制御データとを得るためのデコーダと、
前記拡張チャンネルの制御データの各々を同期検出するための拡張デコーダと、を備え、
前記拡張デコーダは、
前記制御データが前記拡張制御チャンネルのいずれに属するかを判別するパルス幅判別器と、
前記拡張制御チャンネルのパルス幅変調された制御データのパルス幅を伸長するパルス幅変換器と、を具備するものである。
また、上記エンコーダは制御チャンネルを形成する主エンコーダと、該主エンコーダで形成された所定のチャンネルに接続される副エンコーダ(拡張エンコーダ)によって構成されているので、送信制御データが増加したときでも低コストの送信機で対応することができ、特にラジコン用の無線送受信方式として有用である。
さらに、拡張チャンネルを形成する際にフェールセーフを行うためのデータ領域を設けることによって、通信異常等によってコントロールが破綻したときでも、ある程度の安全性を確保することができる。
送信機側で図7と同一機能の部分は同一符号とするが、拡張エンコーダ8から出力される制御データは、後で示すように従来の制御量を圧縮したデータとして出力されるようにしている点に特徴を有すると共に、この拡張チャンネルの操作ツール9(a〜d)には制御チャンネルCH1〜CH3に供給される制御データに比較して比較的変化が少ない操作に関するものが使用される。
11は復調信号をチャンネルCH1〜CHm(m=4の場合を示す)毎に分離してパルス幅変調された制御データを出力するデコーダ、12はこのデコーダ11によってパラレル信号に変換された各チャンネルの制御データによって駆動されるアクチェータ13(A1,A2,A3)を駆動する駆動回路(D1,D2,D3)を示す。
デコーダ11のチャンネルCH4のタイミング出力は、拡張デコーダ14に供給される。この拡張デコーダ14は拡張チャンネルMP1〜MPn(n=4の場合を示す)となる副チャンネル(拡張チャンネル)の制御データがパラレル出力として発生するように、前記したような同期検出機能が付加されており、送信側で付加された拡張チャンネル、例えばMP1〜MP4を識別して出力できるようにしている。
そして、この拡張デコーダ14から出力される各拡張チャンネルの制御データが駆動回路15(D1,D2,D3,D4)を介してアクチェータ16(M1,M2,M3,M4)に供給されている。
メインの各チャンネルCHは、例えば880μSから2160μSのパルス幅期間(1280μS)Twが変調領域として与えられており、その中間のタイミング、例えば1520μSをニュートラルポイントに設定して最大で±640μSの変調幅を与えることができる。なお、この数値は各制御機器によって自由に変更される。
つまり、拡張チャンネルMP1の場合は880μSから1180μSが変調領域として与えられ、拡張チャンネルMP2では、1220μS〜1520μS、拡張チャンネルMP3では1560μS〜1860μS、拡張チャンネルMP4が1900μS〜2100μSとしている。
なお、刻線(太線)で表されている領域は拡張チャンネルの検出を容易にするために、各拡張チャンネルの隣接部を示しており、ほぼデッドパルス幅を40μSに設定している。
例えば、被制御物体が飛行体の場合は離陸時又は着陸時に制御されるデータ、例えばエンジンのニードル制御、滑走車輪の制御、船舶の場合は荷揚げクレーンの制御、接岸時の種種の操作データ、汽笛制御等に使用することが好ましい。
ここで、図2(b)に示すように各拡張チャンネルMPのオフセット値Tof(K)は,
Tof(K)=Tw/2n+(K-1)*Tw/n・・・・・(1)
但し、(K=1,2,3,・・n) n=拡張チャンネル数である。
送信側のチャンネルデータの出力タイミングを制御しているCPU(マイコン)は、そのタイマー機能を利用して、ステップS1で常に拡張チャンネルMP1〜MP4に供給されている制御データの入力状態(データの変換点の有無)と待ち受け状態(データが変化していない時間経過)を監視しており、すべての操作ツールが無操作になって所定の時間が経過したか否かをステップS2で判断している。
そして、前記所定の時間が経過したら、タイムオーバとなっている拡張チャンネルの操作量を示す制御データがステップS3で選択され、その制御データが当該拡張チャンネルに出力される。そして、そのチャンネルの待ち時間(時計)を零となるようにステップS10でリセットして最初のスタート点に戻る。
また、ステップS4で操作された拡張チャンネルがある場合はステップS6からステップS7に進み、操作によって変化したデータが複数個の場合は、そのチャンネル中で、それまでの待ち時間が大きい方のチャンネルの制御データが、ステップS9で先に出力され、そのチャンネルの待ち時間をリセットする。また、操作によって変化したデータが単数の場合は、ステップS8において、その単数操作データの変化に対する制御データが出力されるようにしている。
そして、次にこのMP1の 拡張チャンネルの制御データの変化がなくなり、拡張チャンネル、例えばMP2の制御データが変化したときは、MP2の拡張チャンネルの制御データが各フレーム毎に連続して出力されるようになる。
従って、この場合、すなわちいずれの拡張チャンネルでも制御データの変化が無いときは、各フレーム毎に拡張チャンネルMP1〜MP4の中の制御データが順番に出力される。
このようにして、被制御物体側では後で述べるように記憶手段において拡張データに変化がないときでも所定のタイミングで操作量がリフレッシュされるようにすることができる。
なお、通常のチャンネルCH1〜3は常時各フレーム毎に制御データが送信される。
例えば、図2(b)に示したように各拡張チャンネルの時間帯(スロット)が形成されているときは、この各拡張チャンネルMP1〜MP4のいずれの時間幅のものが制御パルス信号として検出されたかによって、拡張制御データの判別が行われる。
22はパルス幅変換器であって検出受信された制御パルス信号(ppm)を拡張チャンネルの制御データのパルス幅に変換するが、この場合にパルス幅を各フレーム毎に4倍に伸張し、オフセット値(制御パルス信号幅)を加えて、デジタルデータとしてデータメモリ23に書き込む機能を有している。
24はデータメモリ23に記憶されている各拡張チャンネルMP1〜4の操作データを受信時に読み出し、所定のアクチュエータに分配して供給するためのパルス出力タイミング生成器であって、本発明の場合は受信信号のフレーム期間毎にデータメモリに記憶されている制御データが、パルス出力器25からそれぞれ拡張チャンネルMP1〜MP4に分配出力され、それぞれアクチュエータに出力されるようにしている。
データがメモリスイッチを押すことによって書き込まれる。
そして、例えば、通信異常等によって一定期間受信機が受信できなくなったときや、受信データがすべて消失したことを受信側のデコーダで検出したときは、図2(c)で示すタイミングで出力されたパルス信号によって、フェールセーフデータがデータメモリ23に書き込まれ、このデータメモリ23のデータが各拡張チャンネルMP1〜MP4に出力される。
また、従来のラジコン等の送受信システムに対して、応答性の改善された拡張チャンネルを容易に設定することができる。
24 パルス出力タイミング生成器、25 パルス出力器、
26 フェールセーフデータメモリ
Claims (4)
- 1フレーム内を少なくとも2以上の制御チャンネルに時分割し、該分割された各々の制御チャンネルによって遠隔的に被制御物体を制御する制御データを送信する送信機と、該送信器から送信される前記制御データを受信する受信機と、からなるチャンネル通信方式において、
前記送信機は、
前記制御チャンネルの各々に対してパルス幅制御される制御データを所定のフレーム周期で完結するパルス列信号に変換して出力するエンコーダと、
前記制御チャンネルの中のいずれか一つの制御チャンネル内をさらに2以上に時分割して形成される拡張チャンネルの各々に対してパルス幅の制御量を圧縮した制御データを前記エンコーダに対して出力する拡張エンコーダと、を備え、
前記受信機は、
前記パルス列信号から、前記制御チャンネルの制御データと前記拡張チャンネルの制御データとを得るためのデコーダと、
前記拡張チャンネルの制御データの各々を同期検出するための拡張デコーダと、を備え、
前記拡張デコーダは、
前記制御データが前記拡張制御チャンネルのいずれに属するかを判別するパルス幅判別器と、
前記拡張制御チャンネルのパルス幅変調された制御データのパルス幅を伸長するパルス幅変換器と、を具備する、
チャンネル拡張通信方式。 - 前記送信機は、さらに、マイコンを備え、
前記マイコンは、
所定時間経過後に前記拡張制御チャンネルに供給されるデータの変換点の有無を検出し、前記データが変化したことが検出された前記拡張制御チャンネルの制御データのみを、前記拡張制御チャンネルを介して出力する、制御をすることを特徴とする請求項1に記載のチャンネル拡張通信方式。 - 前記マイコンは、
前記拡張制御チャンネルに供給されるデータが複数個変化したことを検出した場合には、当該複数個のデータの中から、前に出力した時間からの経過時間が長い方のデータを、前記拡張制御チャンネルを介して先に出力する、制御をすることを特徴とする請求項2に記載のチャンネル拡張通信方式。 - 前記制御チャンネルの制御データ、及び前記拡張制御チャンネルの制御データは、模型で作られた移動体を操縦するための無線操縦データとされていることを特徴とする請求項1に記載のチャンネル拡張通信方式。
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