JP4325445B2 - 衛星構造体及び、放電装置付きアンテナ - Google Patents

衛星構造体及び、放電装置付きアンテナ Download PDF

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この発明は、放電装置及び、放電装置付きアンテナに関するものである。
人工衛星軌道上における表面静電気放電の抑制に関する従来の技術は、衛星表面に取付けられる熱制御材に導電性材料を用いたり、或いは導電性のコーティングを施し、その被膜を衛星グランド電位に接地することにより帯電を抑止している(例えば、特許文献1参照)。
特表2001−516513公報
従来の表面放電抑制技術では、帯電を避けるために導電性材料や導電性コーティングが用いられてきたが、衛星で利用される多くの導電性材料は高価であるばかりでなく、コーティング材の剥離や解離が起きやすいため、取扱性が悪く、かつ表面が一様でフラットな構造である部位にしか適用し難いという欠点があった。また、導電性材料やコーティングをアンテナの熱制御用表面材として利用する場合、電磁的不連続境界を形成し通信性能を悪化させるため、誘電体材料を使用し予期しない部位で放電を発生させ熱制御面の損傷、電子機器へ誤動作、ノイズを及ぼすケースもあった。
この発明は、係る問題点を解決するためになされるもので、誘電体周囲に衛星グランドへ地絡した放電電極を取付けることで、誘電体表面に帯電した電荷を積極的に放電させグランドへ逃がすことで、低コストで簡便的に表面放電の影響を抑止するものである。
本発明に係わる衛星構造体は、導電性のパネルと、前記パネルの表層を、相互に間隔を開けて被覆する複数の誘電体と、一端が前記パネルに電気的に接続され、他端が複数の前記誘電体のうち前記パネルの端部に位置する誘電体の前記パネルと接していない面に張り出している少なくとも1つの放電電極とを備えるものである。
誘電体周囲に放電電極を設けることで、低コストで簡便的に表面放電の影響を抑止するものである。
実施の形態1.
図1から図3はこの発明の実施の形態1を示すものである。図1(A)は放電装置100の斜視であり、(B)は矢印AA矢視断面図である。図1において、搭載電子機器5は、導電性のパネル2に取付けられている。誘電体1は、熱制御用の表面材として衛星の機器取付けパネル2(導電体)の表層に被覆されている。誘電体1としては、例えば熱制御材でも良い。つまり、導電性のパネル2の一面を誘電体1が被覆している。この誘電体1の周囲に沿う形で放電電極である繊維状放電電極3がパネル2上に導電性接着剤4にてスポット接着され固定されている。なお、前記繊維状放電電極3は、複数が等間隔に配列されていても良い。もちろん設計に応じて、等間隔でなく任意の間隔でも良い。
軌道上において、宇宙粒子の流入出に伴い、宇宙機全体は数kVの電位を有するに至るが、誘電体1は宇宙機の電位から浮遊しているため、宇宙機全体の電位とは別電位を有する。宇宙機電位と誘電体電位との電位差が400V以上に達すると誘電体1と、繊維状放電電極3の間において放電が発生する。
放電が発生すると衛星表面より微量に噴出されるガスが電離されプラズマが生成され、このプラズマは雲状に誘電体1表面に拡散する。拡散のスピードは、数km/secと言われており、数nsecという短い時間で誘電体1上を覆い、誘電体1全体の電荷を吸収・緩和するに足るものであるため、ひとつの放電によって誘電体1全体の帯電を一瞬に消滅させることができる。
図2は実施の形態1を模したコンフィギュレーションにおいて真空放電試験を実施した結果を示すものである。図2は、図1に示す誘電体1に電荷を帯電しておき、あるタイミングで任意の繊維状放電電極3を放電させた時の、当該繊維状放電電極3に流れる電流と時間との関係を示したものである。図2において、縦軸は電流、横軸は時間を示す。放電開始点110で放電が始まり、その後第2のピーク111を向かえる。第2のピーク111は、誘電体1の周囲から電荷を集められ放電電流が持続しているものである。
放電の発生は、表面状態や導電性繊維3と誘電体1との間距離等で確率的に発生するため、繊維を等間隔に多数配置することで、確実に放電を誘起することが可能となる。導電性繊維3は、例えばグラファイト繊維のような市販されている安価な起毛状の繊維で代用することができる。
図3は、実施の形態1において、繊維状放電電極3の配置を示すものであり、繊維状放電電極3と搭載機器5、パネル2を貫通し取付けられている金属部品6の関係を示している。繊維状放電電極3の配置に際しては、放電により誘起される電磁界が搭載機器5に影響を与えないよう、これらの部位から30cm以上離す必要がある。また、放電電流が金属部品6を介してパネル2の機器搭載面へ流れ込まないよう、繊維状放電電極3傍にこのような金属部品6があり、かつ金属部品端部より30cm以内に搭載機器がある場合は、このような部位を避けて電極を配置する必要がある。
機器耐性に関わる宇宙規格(MIL-STD-1541)により、機器搭載位置より30cm以上離れる部位での静電気放電は、機器の機能、性能に影響を及ぼすことはない。
衛星の打上時に音響振動等により電極3の位置が振動し誘電体1表面に接触してしまい、軌道上放電により誘電体1表面が劣化する恐れがあるため、繊維状放電電極3端と誘電体1表面間に1.0mm程度の隙間を設ける。この隙間で誘起される電界強度は、真空放電を起こすに足るものである。つまり、繊維状放電電極3端と誘電体1との間隔は1mm以下でありかつ、接触していない必要がある。
導電性のパネル2と、パネル2の一面を被覆する誘電体1と、一端がパネル2に電気的に接続され、他端が誘電体1のパネル2と接していない面に張り出している放電電極と、を備える放電装置は、放電位置をコントロールし、電子機器へ影響の無い部位で放電を誘起させることが可能となる。
これまでの技術では、放電位置を特定させられないために、電子機器近傍での放電を回避するため一様に誘電体表面材の使用を避けていたが、放電電極位置を任意に変えることで放電位置をコントロールし、電子機器へ影響の無い部位で放電を誘起させることが可能となり、材料選定の範囲を広げ、低コスト化へ繋げることが可能である。つまり、誘電体周囲に放電電極を設けることで、低コストで簡便的に表面放電の影響を抑止するものである。
実施の形態2.
図4(A)は第2の実施の形態を示す放電装置100の斜視であり、(B)は矢印AA矢視断図である。図4において、放電電極として金属ロッド7を使用し、誘電体1上に配置するものである。金属ロット7は、銀やアルミなどの宇宙用に一般に使用されているグランドリボン等であり、5mm以上の幅がある。
誘電体面積が比較的広い場合には蓄積電荷に比例して大きな放電電流が流れ、起毛状の繊維状放電電極3ではジュール熱により徐々に損失していく可能性がある。これに対して、金属ロッド7を使用した場合は繊維状放電電極3と比較して幅があるため、ジュール熱により損傷すること無く、単体においても機能を満足することが可能である。
更に、ピンポイントで放電を発生させることが可能なため、放電誘起位置の選択幅を広げることが可能である。この形態においては、放電を確実に発生させるために、誘電体1表面と金属ロッド7との間隔を確実に1.0mm以下とし取付ける必要がある。
実施の形態3.
図5(A)はアンテナ21の斜視であり、(B)は矢印AA矢視断面図である。図5において、誘電体である誘電体熱制御材20が熱制御材としてアンテナ21を覆って取付けられている。本形態においては、放電電極22を給電部23の最遠部に取付けている。これにより、有害な放電ノイズを極小に抑えるものである。なお、放電電極22は、グラファイト繊維等の繊維状放電電極でも良いし、グランドリボン等の金属ロッドでも良い。
一般にアンテナ21の熱歪みを抑えるために反射鏡面に熱制御材を使用するが、この場合、電気的に不連続な境界を作らないように誘電体熱制御材を使用することが多い。ただし誘電体熱制御材20とパネル2の間で放電が発生し、放電による誘導電磁界が給電部23に対し雑音となり得るケースがある。
本形態は、放電電極22を給電部23と対角の位置に配置し、放電位置をコントロールすることで、雑音の発生を抑制することが可能とするものである。もちろん、放電電極22は、給電部23と対角の位置でなくとも、雑音の発生が抑制できれば、どの位置でも良い。
以上のように、アンテナ21の端部に給電部23を備えるアンテナ21において、導電性のパネル2と、パネル2の一面を被覆する誘電体熱制御材20と、一端がパネル2に電気的に接続され、他端が誘電体熱制御材20のパネル2を接していない面に張り出している放電電極22と、を備え、放電電極22が給電部23と対角の位置にあるアンテナでは、放電による雑音の発生が抑制でる。
また、放電ノイズを避けるために誘電体熱制御材20の表面を導電性のコーティングで覆い導体2に地絡させ放電を発生させないという処置が為される場合もあったが、反射鏡面上に電気的に不連続な面ができるため、大電力の通信波を送受信する場合、電気性能の劣化やPIM放電と呼ばれる境界面での放電が発生するケースがあった。また、このような導電性のコーティングは高価なものが多く、かつハンドリング性が悪いという欠点があった。本形態は、このような問題を発生させる事なく、安価に解決する手段として有効である。
この発明の実施の形態1を示す放電装置を示す図である。 誘電体表面放電試験の結果を示す図である。 放電電極の最適配置を示す図である。 この発明の実施の形態2を示す放電装置を示す図である。 この発明の実施の形態3を示すアンテナを示す図である。
符号の説明
1 誘電体
2 パネル
3 繊維状放電電極
4 導電性接着剤
5 搭載電子機器
6 パネル貫通金属部品
20 誘電体熱制御材
21 アンテナ
22 放電電極
23 給電部
100 放電装置
110 放電開始点
111 第2のピーク

Claims (5)

  1. 導電性のパネルと、
    前記パネルの表層を、相互に間隔を開けて被覆する複数の誘電体と、
    一端が前記パネルに電気的に接続され、他端が複数の前記誘電体のうち前記パネルの端部に位置する誘電体の前記パネルと接していない面に張り出している少なくとも1つの放電電極と、を備える衛星構造体
  2. 前記放電電極がグラファイト繊維である請求項1に記載の衛星構造体
  3. 前記放電電極が等間隔に複数配置されている請求項1、2のいずれかに記載の衛星構造体
  4. 前記誘電体と、前記放電電極の他端との間隔が1mm以下でありかつ、前記誘電体に接触していない請求項1から請求項3のいずれかに記載の衛星構造体
  5. アンテナの端部に給電部を備える放電装置付きアンテナにおいて、
    導電性のパネルと、
    前記パネルの一面を被覆する誘電体熱制御材と、
    一端が前記パネルに電気的に接続され、他端が前記誘電体熱制御材の前記パネルを接し
    ていない面に張り出している放電電極と、を備え、
    前記放電電極が前記給電部と対角の位置にある放電装置付きアンテナ。
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