JP4323402B2 - 舵角補正装置 - Google Patents

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Description

本発明は舵角の中立点補正を行う舵角補正装置に関するものであり、例えば、車両等において、舵角検出器からの情報を基にして相対舵角を求め、中立点を検出して、相対舵角を中立点により補正して絶対舵角とする舵角補正装置に係る。
従来、このような装置は、縦列駐車や車庫入れ等の駐車に不慣れな初心者を駐車操作時に補助する駐車補助装置において、駐車操作時にハンドル舵角に応じて車両の走行予想軌跡を表示させるものに適用される。例えば、特許文献1に示される駐車補助装置では、ドライバーのステアリングホイールの操舵量を検出するために、ステアリングセンサを用いて、ステアリングセンサからの舵角および車両諸元により車両の走行予想軌跡を求め、この走行予想軌跡を後方に設けられたカメラで撮像される後方画像に重ねて表示されるようになっている。この走行予想軌跡はカメラステアリングセンサからの舵角に応じて可変表示されるようになっている。
この場合、後方予想軌跡を表示させるには、ステアリングホイールの中立点の決定が必要になるが、ここではその中立点を左右の車輪各々に設けられた車輪速センサからの情報により決定している。具体的には、左右に設けられた車輪速センサから出力される車輪速パルスにおいて、左右のパルス差がない状態の場合に、車両は直進しているものと見なし、ステアリング舵角を求めるカウンタ値を直進では零(中立位置とする)として、ステアリング舵角の中立点を決定している。
特許文献2においては、ステアリングホイールの中立点信号を出力する舵角センサと車速を検出する車速センサ及び車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサを用いて、ステアリングセンサから中立位置信号が出力された場合、ヨーレートの絶対値が所定ヨーレート値以下で車速が所定車速以上である場合に中立点と判断している。
特開平11−334470号公報(第1頁) 実開平1−170070号公報(第1頁)
しかしながら、上記の如く舵角の中立点補正を行う方法では、ステアリングセンサの他に左右の車輪に設けられた車輪速センサからの情報が必要になるが、左右輪のタイヤのエア量が異なり空気圧に差が生じると、この空気圧差によって左右の車輪速センサから出力されるパルス数が変化するため、舵角の中立点補正が難しくなってしまう。
また、ステアリングホイールの中立点信号を出力する舵角センサ、車速センサ、ヨーレートセンサを用いて舵角の中立点補正を行うものにおいては、中立点信号が出力されるステアリングセンサが必要となる。この場合、車両の工場出荷時や、ステアリングホイールを修理等により取り外し、再度取り付けた場合等では、ステアリングホイールの取付け精度が十分でない場合には、真の中立点とは異なる位置が中立点となってしまい、車両走行時には真の中立点ではない位置で中立点信号を出力してしまうことから、中立点補正の信頼性が低下する。
更に、車両が通常走行している場合にあっては、車両の左右輪差が出にくい大きなカーブを走行中である場合には、直進走行と旋回走行を区別するためには、中立点決定にパルス差しきい値を大きくすると、旋回中に左右のパルス差にある程度の差が生じていても、その状態を中立位置として決定するので中立点検出時の誤差が生じてしまい、正確な中立点検出ができない場合が発生し、正確な舵角補正を行うことができなくなってしまう。
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、舵角の中立点補正を正確に行い、信頼性を向上させることを技術的課題とする。
上記した課題を解決するために講じた第1の技術的手段は、舵角を検出する舵角検出手段(2)と、中立点を有するステアリング(21)において工場出荷時に設定、あるいは、車両に搭載されてから最初に設定、あるいはステアリング(21)を中立状態としたときに記憶し設定されるステアリング(21)の中立点の舵角と対応して設定される初期最大舵角(舵角MAX)および初期最小舵角(舵角MIN)を予め記憶する初期舵角記憶手段(11)と、前記ステアリングを一方向に限界まで操作した時の最大舵角あるいは他方向に限界まで操作した時の最小舵角を記憶する限界舵角記憶手段(11)と、前記最大舵角が前記初期最大舵角を基準として設定した不感帯領域から外れた場合に前記最大舵角と前記初期最大舵角との偏差、あるいは、前記最小舵角が前記初期最小舵角を基準として設定した不感帯領域から外れた場合に前記最小舵角と前記初期最小舵角との偏差を求め、該偏差に基づいて、前記中立点の舵角を補正する中立点補正手段(11)と、を備えたことである。
また、上記した課題を解決するために講じた第2の技術的手段は、車両に設けられるステアリングの舵角を検出する舵角検出手段(2)と、において工場出荷時に、あるいは、車両に搭載されてから最初に設定されるステアリングの初期最大舵角(舵角MAX)および初期最小舵角(舵角MIN)を予め記憶する初期舵角記憶手段(11)と、ステアリングを一方向に限界まで操作した時の最大舵角あるいは他方向に限界まで操作した時の最小舵角を記憶する限界舵角記憶手段(11)と、最小舵角を基準として設定した最小の不感帯領域(舵角MINから所定舵角(例えば、10°)の領域)と、最大舵角を基準として設定した最大の不感帯領域(舵角MAXから所定舵角(例えば、10°)の領域)と、初期最小舵角と初期最大舵角とに基づいて中立点舵角を求めた後、前記最小舵角(steer)が最小の不感帯領域を外れた場合に舵角と前記初期最小舵角との偏差、或いは、前記最大舵角が最大の不感帯領域を外れた場合に舵角と前記初期最大舵角との偏差を求め、偏差に基づいて中立点舵角を補正する中立点補正手段(11)とを備えたことである。
この場合、偏差に基づき、最大舵角と最小舵角のいずれかの補正が行われると良い。
また、中立点舵角の補正は、車両が停止した状態で行われると良い。
本発明によれば、ステアリングの初期最大舵角及び初期最小舵角を予め記憶(例えば、車両においては工場出荷時等に記憶)しておき、中立点補正時にはステアリングを操作することによって最大舵角あるいは最小舵角を求め(S504,S506)、操作による最大舵角が初期最大舵角(舵角MAX)を基準とした不感帯領域外、あるいは、最小舵角が初期最小舵角(舵角MIN)を基準とした不感帯領域外であるかを判断する(S507,S512)。この判断により、不感帯領域外となった場合には、中立点の舵角がずれたものとして中立点舵角が補正(S508,S513)される。このため、最大舵角あるいは最小舵角がずれた場合であっても、初期舵角で記憶された舵角に基づく中立点補正が行え、正確な中立点の補正が可能となる。
この場合、操作により最大舵角が初期最大舵角を基準とした不感帯領域外の場合には、最大舵角と初期最大舵角の偏差により中立点舵角の補正が可能となる。同様にして、操作により最小舵角が初期最小舵角を基準とした不感帯領域外の場合には、最小舵角と初期最小舵角の偏差により中立点舵角の補正が可能となる。
尚、上記に示す括弧内には、本発明の理解を容易にするため、参考までに以下に述べる実施形態で用いられる参照番号を付記したが、これに限定されないものとする。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における舵角補正装置を駐車補助装置1に適用した場合のシステム構成図である。この図において、駐車補助装置1を制御するコントローラ16には車両の後方を撮影するCCDカメラ(以下、カメラと称す)17、ステアリングホイール(以下、ステアリングと称す)21の操舵角を検出するステアリングセンサ2、トランスミッションのシフトレバーのリバース(後退)状態を検出するシフトレバーリバーススイッチ3、駐車操作時に駐車アシスト機能を動作させる駐車スイッチ4、および、トランスミッションのミッション回転軸に設けられた車速センサ5からの信号が入力されており、これらの信号を基にコントローラ16はディスプレィ13上に、車両の後方画像と後述する走行予想軌跡20を表示できるようになっている。更に、音声合成回路7により音声合成出力がスピーカ8からドライバーに対して、音声が発せられるようになっている。
尚、CPU11に入力される車速センサ5からの信号は、ミッションの回転軸の回転に応じたパルス信号を発生するものを用いているが、これに限定されず、アンチスキッドブレーキ制御やスタビリティ制御等を行うコントローラ(図示せず)に通常入力されている車速信号を用いることも可能である。このような信号のパルス周期で車両が走行または停止中の車速がわかる。
コントローラ16の内部には制御を司るCPU11、ディスプレィ13にグラフィックスを描画するグラフィックス描画回路12、グラフィックス信号とカメラ17からの後方画像を重ね合わせるスーパーインポーズ回路9、カメラ画像から同期信号を抽出してグラフィックス描画回路12へ供給する同期分離回路10、カメラ17からの信号を受けて駐車区画の画像認識を行う駐車区画検出用の画像認識装置15が設けられている。尚、画像認識装置15はコントローラ16に別体で設けることも可能である。
ディスプレィ13上にはステアリングの舵角状態により点灯状態が変化する舵角状態表示(表示マーカー)14が設けられ、ステアリング舵角の状態により表示マーカー14は左右、中央のいずれかが点灯し、ステアリング21がどちらに転舵されているかが、後方画像と一緒にわかるようになっている。
図2は、駐車補助装置1を車両に取り付けた場合の取付図を示す。後方を撮像するカメラ17は車両後方のナンバープレートの上中央付近に取り付けられ、光軸を下方に向けて設置される。具体的には、図3に示されるように、車両後方の中央に下方(約30度)に向けて取り付けられ、カメラ自体は広角レンズにより左右140度の視野を確保し、後方8m程度までの領域を撮影できるようになっている。
また、車両の室内のセンターコンソールにはパネル面にディスプレィ13が備え付けられており、グローブボックス上方にはコントローラ16が内部に設けられている。更に、駐車を補助する要求を出す駐車スイッチ4は、ドライバーが操作し易いセンターコンソール近傍に設けられている。
ここで、ステアリングセンサ2について、図4を参照して説明する。このステアリングセンサ2は市販のものを用いており、ステアリング21の舵角が検出可能である。これは、ステアリングコラムシャフト23と一体回転するようにスリット板2aが取付けられており、90°の位相差がついた2組のフォトインタラプタ2c,2bが取付けられている。この構成において、ディスク板2aに円周状に設けられた複数のスリットの回転により、光を通過または遮断してフォトトランジスタをオン/オフさせることにより、A相、B相の2つの信号パルスを出力している。これは、ステアリング21の回転方向によりA相に対し、B相は90°位相が遅れるか、または、進んで出力されるようになっており、本実施形態では、ステアリング角度が1°/パルスのものを用いている。
次に、図5を参照してコントローラ16の処理について説明する。コントローラ16は電源オン(アクセサリスイッチがオン)で図5に示すプログラムはスタートするようになっている。
ステップS101ではこの処理に必要なメモリに各種初期値を設定する。その後、ステップS102でシフトリバーススイッチ3の状態をチャックし、オフ(リバースでない)ならば、ディスプレィ13の表示をステップS111で止め、ステップS102に戻る。一方、シフトリバーススイッチ3がオン(リバースレバーの状態)になるとステップS103を行う。ステップS103ではディスプレィ13をカメラ画像モードに切り換えて、車両後方の画像を生画像として表示できるモードにする。つまり、通常のバックモニタカメラである。
次に、ステップS104において駐車操作時に駐車を補助する駐車スイッチ4をチェックする。ここで、駐車スイッチ4の状態がオフ(駐車補助要求がない状態)であれば、ディスプレィ13のグラフィック画面をステップS112でクリヤし、ディスプレィ13には後方の生画像表示のみとし、ステップS102に戻る。一方、ステップS104において駐車スイッチ4がオン(駐車補助要求がある状態)であるならば、ステップS105に進み、音声合成回路7に予め決められた音声信号出力をし、スピーカ8より音声出力を行う。即ち、状況に応じて「駐車アシストします。軌跡を希望の位置に合わせて、周囲に注意しながらバックして下さい。」、「ただいまより、駐車ガイドを開始いたします。画面の緑(走行予想軌跡)の表示の先端が、駐車区画に向かうように、ハンドルを回して下さい。」、「右(左)にご注意下さい。」等の予め決められた音声メッセージで、ドライバーに対して音声により案内を行う。
次に、ステップS106においてステアリングセンサ2からステアリングセンサ値Nを読み込み、その値を基に駐車操作時の現在の旋回半径Rの算出を行う。具体的には、ステアリングセンサ2の読み込みをA相信号の立ち上がりエッジ検出時にメインプログラムに割り込みを発生させ、図6に示す割り込み処理を実行する。つまり、図6のステップS201においてB相信号の状態をチェックし、B相信号がハイ(H:高電位)なら、ステップS202においてステアリングカウント値Nをインクリメントし、ロー(L:低電位)ならデクリメントしてその値をメモリに記憶する。この場合、ステアリングカウント値Nは、1パルスが1°のため、θ=Nとなる。
しかし、上記に示すステアリング値Nのカウントのみではステアリング21の絶対舵角が不定となってしまうため、図7に示す方法によりステアリング舵角の中立点を検出し、N=0として中立点を決める。
そこで、図7〜図9を参照して中立点の決定(中立点処理)について説明する。尚、この処理は一定周期(例えば、5ms)のタイマ割り込みで実行される。
図7では、ステップS301の中立点処理(短距離)の後に,ステップS302において中立点処理(長距離)を行うが、ステップS301,302に示す中立点処理は、基本的に図8および図9に示される処理と同じ処理を実行するものである。この処理においてはパラメータの設定が短距離用と長距離用とで独立して設定される。即ち、ステップS301において短距離の中立点処理を行った場合には、短距離用のパラメータ(距離定数最大/最小車速定数、区間内舵角変化/舵角データ変化許容値定数、カウント定数)が設定され、この処理により中立点が決定されると短距離成立を示す短距離成立フラグがセットされるが、中立点が決定されないと、短距離成立フラグは初期化後の状態(クリア状態)を維持する。同様にして、ステップS302において長距離の中立点処理を行った場合には、長距離用のパラメータ(距離定数最大/最小車速定数、区間内舵角変化/舵角データ変化許容値定数、カウント定数)が設定され、この処理により中立点が決定されると長距離成立を示す長距離成立フラグがセットされるが、中立点が決定されないと、長距離成立フラグは初期化後の状態(クリア状態)を維持する点で異なっている。
そこで、図8および図9を参照し、第1実施形態における中立点処理に説明する。ステップS401では車速センサ5からのパルス信号の周期を基にして車速を算出し、車速パルスの累積パルスから車両の走行距離を算出する。次のステップS402では、ステアリングセンサ2のステアリングカウント値Nの変化(例えば、右転舵を1°した場合にはカウンタ値を1デクリメントし、左転舵を1°した場合にはカウンタ値を1インクリメントする)から舵角(ここでは、相対舵角を指す)を算出する。
次に、ステップS403およびステップS405において、車速と区間内最大車速、区間内最小車速とが比較される。区間内最大/最小車速とは、本実施形態においては区間内(例えば、短距離判定では10m、長距離判定では100m)の場合に、短距離/長距離共に初期値として、区間内最大車速:20Km/h、区間内最小車速:300Km/hが設定されている。よって、ステップS403において、車速と区間内最大車速との比較がなされた場合、車速が区間内最大車速よりも速い場合にはステップS404においてそのときの車速が区間内最大車速として設定される。また、ステップS405において、車速と区間内最小車速との比較がなされ、車速が区間内最小車速より遅い場合にはステップS406においてそのときの車速が区間内最小車速として設定される。
同様にして、ステップS407,409において、今度は舵角と所定区間(短距離の判定では10m、長距離の判定では100m)の区間内最大舵角、区間内最小舵角とが比較される。区間内最大/最小舵角とは、例えば、短距離/長距離で別々の初期値が設定されており、判定を行う前の初期値には区間内最大舵角(ステアリングホイール角度:−630°):零をオフセットとする最小舵角値(ステアリングホイール角度:+630°)、区間内最小車速:零をオフセットとする最大舵角値が設定されている。よって、ステップS407において、ステアリングセンサ2からの舵角(実舵角)と区間内最大舵角との比較がなされた場合、舵角が区間内最大舵角より大きい場合には、ステップS408で区間内最大舵角にそのときの舵角が設定される。また、ステップS409において、舵角と区間内最小舵角との比較がなされ、ステアリングセンサ2から得られた舵角が区間内最小舵角より小さい場合には、ステップS406において区間内最小車速にそのときの舵角が設定される。
以上のことから、ステップS403からステップS406までの処理で、車速の所定区間内(短距離の中立点処理では10m、長距離の中立点処理では100m)での区間内最大/最小車速が求まると共に、ステップS407からステップS410までの処理で、所定区間内での舵角の区間内最大/最小舵角が求まる。
次のステップS411では、ステップS401で算出された車速パルス累計値が距離定数以上であるかが比較される。この距離定数は短距離の場合として短距離所定値(10m)、長距離の場合として長距離所定値(100m)が予め設定されている。即ち、ここでは、単位区間での判定を行い、短距離の判定では距離が10m,長距離の判定では100m毎の車速状態を含めた舵角状態により比較がなされる。ステップS411において車速パルス累計値が上記した距離定数以上である場合にはステップS412を行うが、そうでない場合にはこの中立点処理を終了する。
ステップS412では区間内最大車速が最大車速定数(例えば、300Km/h)より低く、且つ区間内最小車速が最小車速定数(例えば、20Km/h)より高い(即ち、車両走行中にある程度の車速が出ている)場合に、区間内最大舵角と区間内最小舵角の偏差が、直進状態を走行中であるとみなされる区間内舵角変化許容値定数(例えば、ステアリング舵角で10°)よりも小さいか否か(条件1)が判定される。そこで、上記の条件1が成立しなければ、舵角変化がまだ中立位置に収束していないものとみなし、中立点補正を行わずにこの処理を終了するが、条件1が成立した場合にはステップS413を行う。
ステップS413では、数バイト連続して設けられたCPU内の所定メモリ(舵角データMAX、舵角データMIN、舵角データMEAN)に検出された舵角値(舵角データ)を舵角候補値として記憶させる。ここでは、累計舵角カウント(累積舵角カウンタの値)を記憶ポインタ(指標)として、区間内最大舵角を舵角データMAXにポインタに従って上の番地のメモリから下の番地のメモリに順番に記憶させると共に、区間内最小舵角を同様にして舵角データMINに記憶させる。これらのデータが記憶され、区間内最大舵角と区間内最小舵角との平均を舵角データMEANに累積舵角カウントをポインタとして所定領域に記憶させた後、記憶場所を順に移動させる累積舵角カウンタの値をインクリメントする。
その後、累積舵角カウンタの値が所定のカウント定数(所定回数)になったかが判定される。このカウント定数はステップS301に示す短距離での処理とステップS302に示す長距離での処理で異なり、短距離ではカウント定数(20)が設定され、長距離ではカウント定数(10)が所定回数として予め設定されている。このステップS414において、所定距離毎(例えば、短距離の処理では200m毎、長距離の処理では1Km毎)に舵角値の記憶がなされたかが判定され、累積舵角カウントが上記したカウント定数以下の場合にはステップS415以降の中立点処理を行わないが、カウント定数より大きくなった場合には、ステップS415において今度はポインタ毎(N:短距離では19、長距離では9)に舵角データMAXに記憶されている舵角候補値と舵角データMINに記憶されている舵角候補値との偏差が、直進状態であるとみなせる舵角データ変化許容値定数(例えば、ステアリング舵角で10°)よりも小さいかが判定される(条件2)。そこで、上記の条件2が成立しない場合には舵角データが安定していないと判断し、正確な舵角補正が行えないものとして、ステップS418において累積を行ってきた累積舵角カウントの数をクリアする。
一方、条件2が成立する場合にはステップS416において、累積舵角カウントをポインタとして記憶した舵角データMEANの所定区間内での総和を算出し、それをカウント定数で除算したもの、つまり、所定区間毎に求めた舵角データの平均舵角を短距離/長距離の処理でのステアリングセンサの中立点とし、累積舵角カウンタの数をクリアする。その後、ステップS417において成立フラグをセットするが、ここでは、ステップS301の処理において短距離の中立点が決定された場合には短距離成立フラグをセットし、ステップS302の処理において長距離の中立点が決定された場合には長距離成立フラグをセットする。
その後、図7に戻り、ステップS303ではステップS301,S302に示す中立点処理でセットされたフラグを基にして、短距離と長距離の中立点が共に求まった(成立フラグがセットされた)かが判定される。ここで、両方の中立点が求まり成立している場合には、ステップS304において、長距離の中立点処理で決定された舵角値が極めて安定している中立点をステアリング舵角の中立点とする。
一方、ステップS303の条件が成立しない場合には、ステップS305において短距離が未成立の状態で長距離のみが成立している場合には、ステップS306で同じく長距離の中立点処理で決定された中立点をステアリング舵角の中立点とする。また、ステップS305の条件が成立しない場合には、今度はステップS307の判定を行う。ここでは、短距離の中立点が5回(200mのデータ×5)決定された場合に、長距離の中立点(1Kmのデータ)が初めて決定されることから、短距離での中立点が最初に1回だけ成立したものの長距離の中立点が未決定である場合には、ステップS308において短距離での中立点処理で決定された最初の中立点を舵角補正の中立点とする。また、短距離での中立点処理で2回〜4回中立点が決定された場合、つまり、ステップS309に示すように、短距離で中立点が2回目以降決定されたが、未だ長距離の中立点が決定されていない場合には、ステップS310において前回決定された短距離での中立点と今回決定された短距離での中立点との平均値を舵角補正の中立点とする。つまり、ステップS307からステップS310までの処理では、長距離の安定した中立点が求まるまで、短距離区間毎に早期に短距離の中立点で舵角の補正を行うようにし、誤差分を徐々になくし、最終的には安定した真の中立点になるようにしている。
尚、この場合、短距離での中立点が1つ求まると、1回の短距離での処理毎に、そこで決定された短距離の中立点は長距離の中立点が求まるまで時系列的に今回データ、前回データ、前々回データ、・・として新旧更新され、所定のメモリに保持される。
このように、短距離区間と長距離区間で並列して中立点を求めれば、長距離区間での極めて安定した中立点が決定されていない状態でも、短距離区間で中立点誤差を移動平均により段階的に減らしながら真の中立点に近づけてゆき正確な中立点を決定することができるので、より正確な舵角補正が行えるものとなる。
そこで、再び、図5のメインルーチンに戻って説明すると、ステップS107において走行予想軌跡20のパラメータ演算を行い、ステップS108において後述の方法により求められる走行予想軌跡20をディスプレィ13に後方画像と重ねてグラフィック描画する。ステップS109においては、再度、駐車スイッチ4をチェックし、駐車スイッチ4がオフ(駐車補助要求なし)の場合にはステップS102に戻りステップS102からの同じ処理を繰り返すが、オン(駐車補助要求あり)の場合にはステップS110において、今度はシフトリバーススイッチ3をチェックして、リバース(後進)でない場合にはステップS102に戻るが、リバース状態の場合にはステップS106からステップS110までの同じ処理を繰り返す。つまり、駐車スイッチ4により駐車を補助する要求が出ていれば、繰り返し走行予想軌跡20が算出され、後方画面に走行予想軌跡20をステアリング舵角に応じてリアルタイムで可変表示させる(図15参照)。
次に、走行予想軌跡20の求め方について説明する。これは、図10に示されるように低速時(ここでは、10Km/h以下とする)の旋回中心Oは車両後方の車軸の延長線上に存在し、幾何学的関係によりステアリング操舵角(ステアリング角度)θとホイールベースLとから、旋回半径Rは、R=L/tanθという関係式により導かれる。尚、この場合、ステアリング舵角θ=0の場合には、車両は直進している状態であり、R=∞となる。
図12ではカメラ上でのグラフィックス表示座標(x,y)を示し、図示の座標系を使用し、座標変換の方法を図12に示す。カメラ17は図13に示されるように路面から上方Hcの高さで光軸を水平状態から下方にθだけ傾けて取り付けられており、カメラ17のレンズは広角で焦点深度が深くとられて、路面の画像をCCDデバイスに描画するように構成されている。このため、路面座標系(X,Z)とディスプレィ上での座標系(x,y)には以下に示すような写像関係が成立するものとなる。
具体的には、(X,Y,Z):路面座標、(x,y):CCD素子面のカメラ座標、f:カメラのレンズ焦点距離、(x’,y’,z’):レンズ座標、θ:カメラ取付け角度、Hc:路面からの取付け高さとすると、
x=f・x’/z’,y=f・y’/z’・・・(1)
x’=X として、
y’=Zsinθ+(Y−Hc)cosθ} ・・・(2)
z’=Zcosθ−(Y−Hc)sinθ ・・・(3)
という関係式が成立する。ここで、路面上の座標のみに限定すれば、Y=0となり、x,yを上記の関係式により求めれば、
x=f・X/(Zcosθ+Hc・sinθ) ・・・(4)
y=f・(Zsinθ+Hc・cosθ)/(Zcosθ+Hc・sinθ)
・・・(5)
となる。つまり、路面上の点(X,Z)をカメラ17で撮影した場合のディスプレィ上でのグラフィックス画面上での座標(x,y)を(4),(5)の関係式より求めることができる。
上記の方法により求めた(x,y)の走行予想軌跡20をディスプレィ上に表示する場合、その表示方法は、図11に示されるように各種の方法が考えられる。つまり、(a)では車両の左右輪が通過する予想轍による表示する方法、(b)では駐車時に車両が走行する走行エリアをベクトル表示する方法、(3)は一定距離間隔(はしご間隔:50cm)がわかるようにしたはしご状に表示する方法等があり、ここでは(c)を用いて、駐車操作時に距離感や各位置での車体の角度が分かり易い方法を採用している。尚、この場合、車両予想軌跡20の長さlは固定長(例えば、3m)にしたり、一定の角度分とし、旋回状態(緑色とする)と直進状態(青色とする)で色を変化させたり、更には、予想軌跡先端部のみを区別し易い表示にしたりする方法をとることもできる。
図15はディスプレィ13上での表示画面の例であり、ステアリング舵角により走行予想軌跡が変化する状態を示したものであり、これは車両の後方の実画像に駐車スイッチ4がオンしている(駐車補助要求ありの状態)場合にのみ、ステアリング舵角に応じてはしご状になった走行予定軌跡20が重なり合って表示させるようにしている。この場合、後方画像に走行予想軌跡を表示させることで、ステアリング舵角をどれだけ転舵しているかわかるようにディスプレィ13の一部に舵角状態を表示する表示マーカー14を一緒に表示させれば、実際にどれだけ転舵しているかがわかる。
(第2実施形態)
次に、図16を参照し、第2実施形態について説明する。この第2実施形態は図1に示す第1実施形態の構成において、ヨーレートセンサ6が付加された構成であり、ステアリングセンサ2、車速センサ5、ヨーレートセンサ6からの情報でステアリング舵角の中立点補正を行うものである。このため、第1実施形態と同じ部分は簡単に述べ、主として異なる部分について詳細に説明する。
図16に示す構成図では、車両の変向状態を検出するため、ヨーレートセンサ6からの情報がCPU11に入力され、コントローラ16はこのヨーレートセンサ6からの情報も取り込んでステアリング舵角の中立点補正が行える構成となっている。ヨーレートセンサ6は車両室内の任意の位置に取り付けられても良いが、最近の車両では別途新たに設けなくても、走行予想軌跡20を表示するディスプレィ13がナビゲーション装置の表示画面と兼用している場合、ナビゲーション装置本体の中に内蔵されている。このため、ナビゲーション装置内に設けられたヨーレートセンサ6からの信号を、直接あるいは通信回線等により間接的にコントローラ内に取り込んで処理することが可能である。本実施形態において、ヨーレートセンサ6からの信号は、−60°/secで0.5Vを出力、+60°/secで4.5Vを出力するものを使用し、出力がリニアに変化するものを使用するが、これに限定されない。
第2実施形態では第1実施形態の図8および図9に示される中立点処理(5msの一定周期で実施)において、ヨーレートセンサ6からの情報を基にして角度を算出し(ステップS402a)、中立点を求める点(ステップS412a)が付加されたものとなっている。尚、図17および図18では、第1実施形態と同じ内容で処理される箇所は、理解を容易とするため、第2実施形態でも同じステップ番号を付与した。
図17においてステップS401,S402の処理は図8と同じである。ここで、車速センサ5からの信号により車両の走行距離を算出し、ステアリングセンサ2からの信号により舵角を算出する。ステップS402aでは、ヨーレートセンサ6からの信号により車両に発生する角速度、或いは、その角速度を時間積分することにより角度を算出する。その後、図8と同様なステップS403からステップS410までの処理で、車速の所定区間内(短距離の中立点処理では、10m,長距離の中立点処理では100m)での区間内最大/最小車速が求まると共に、ステップS407からステップS410までの処理で、上記した所定区間内での舵角の区間内最大/最小舵角が求まる。
次のステップS411では、ステップS401で算出された車速パルス累計値が距離定数以上であるかが比較される。ここでの処理も図8と同様、この距離定数は短距離の場合として短距離所定値(10m)、長距離の場合として長距離所定値(100m)が予め設定されており、ここでは、単位区間での判定を行い、短距離の判定では距離が10m,長距離の判定では100m毎の車速状態を含めた舵角状態により比較がなされる。ステップS411において車速パルス累計値が上記した距離定数以上である場合にはステップS412aを行うが、そうでない場合にはこの中立点処理を終了する。
次のステップS412aでは区間内最大車速が最大車速定数(例えば、300Km/h)より低く、且つ区間内最小車速が最小車速定数(例えば、20Km/h)より高い(即ち、車両走行中にある程度の車速が出ている)場合に、区間内最大舵角と区間内最小舵角の偏差が、直進状態を走行中であるとみなされる区間内舵角変化許容値定数(例えば、ステアリング舵角で10°)よりも小さいか否か(条件1)が判定されるが、更に、この第2実施形態では特徴的な部分となる区間(10m毎)内のヨーレートセンサ6からのヨーレート値(区間内最大ヨー)が、直進走行状態とみなせる所定値、つまり、最大ヨー定数(例えば、1°/sec)より小さいかが判定される(条件2)。ここで、上記の条件2が成立しなければ、舵角変化がまだ中立位置に収束していないものと見なし、中立点補正を行わずにこの処理を終了するが、条件2が成立した場合には、図9と同様、ステップS413からステップS417の処理を行い、舵角の中立点を決定する。
この第2実施形態では第1実施形態の構成にヨーレートセンサ6からの信号を組み合わせ、区間内最大ヨーレート値を求め、その値が略直進状態とみなせる所定値(例えば、1°/sec)内の場合に補正を行うことにより、車両走行時に車両の状態変化を基にした正確な舵角の中立点が決定される。よって、この場合、中立位置の決定には従来のような中立点信号を出力するステアリングセンサ2は必要なく、より正確な舵角の中立点決定が行えるため、中立点を補正して真の中立点を決定できることから、信頼性が向上する。
(第3実施形態)
次に、図19を参照し、第3実施形態について説明する。この第3実施形態は図1に示す第1実施形態の構成において、車速センサ5をなくした構成であり、ステアリングセンサ2のみからの情報でステアリング舵角の中立点補正を行うものである。このため、第1実施形態と同じ部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。
図20は第3実施形態における中立点舵角のフローチャートを示しており、以下にその処理を述べる。この図20はCPU11のタイマ割り込みでなされるものであり、ステップS501ではステアリングセンサ2から情報を基に、ステアリングセンサ2のステアリングカウント値Nの変化(例えば、右転舵を1°した場合にはカウンタ値を1デクリメントし、左転舵を1°した場合にはカウンタ値を1インクリメントする)から舵角(ここでは、相対舵角を指す)を算出する。ステップS502ではステップS501で算出した入力舵角(相対舵角)と初期時に記憶される中立点の舵角(中立点舵角)とに基づき求まる絶対舵角(舵角)steerを記憶する。
ここで、初めに記憶される中立点舵角について簡単に述べる。車両では工場出荷時に一番最初に中立点舵角が記憶され設定される。具体的に工場出荷時には、最初、工場等の所定の場所に車両を停め、作業者がステアリング21を右方向および左方向に最大転舵し、そのときのステアリングセンサ2からのステアリング値をコントローラ内部のメモリに記憶させる。その後、ステアリング21を略中立位置に戻し、車輪を強制的に回転させるドラムテスター上に車両を乗せ、ドラムテスターの回転ドラムを廻すことにより、車両のタイヤを所定速度で数秒間の間回転させた状態の基で、第1実施形態に示した中立点補正方法により擬似的に直進走行状態を作って、中立点舵角を算出する方法を取っている。
次のステップS503では、限界舵角まで操作されたときの舵角steerが、初期時(工場出荷時等)に予めCPU11のメモリ内に記憶されている舵角最大値(舵角MAX)と比較される。ここで、舵角steerが舵角MAXよりも大きい場合にはその舵角が最大舵角であるものと見なして舵角MAXに代入し、舵角の最大値を求める。同様にして、操作による舵角steerが初期時(工場出荷時等)に予めメモリ内に記憶されている舵角最小値(舵角MIN)と比較され、舵角steerが舵角MINよりも小さい場合には、その舵角が最小舵角と見なして舵角MIN代入して、舵角の最小値を求める。つまり、ステップS503からステップS506において、ステアリング21を操作して舵角の最大値と最小値を求める。
次のステップS507では、舵角steerが舵角最小値R MINを基準とした不感帯(例えば、ステアリング舵角が±630°回転する場合、不感帯舵角として10°に設定)領域内にあるかその領域外にあるかが判断される。尚、中立点舵角がずれる方向としては、舵角MAXの方向にずれる場合と、舵角MIN方向にずれる場合が有り得るが、図21においては、一例として中立点舵角がMIN方向にずれた場合を示している。図20のフローチャートでは、ステアリング21を限界まで廻したときの舵角steerが舵角最小値R MINを基準とした不感帯領域内にある(最小舵角が記憶された初期舵角より10°以上ずれた)場合には、ステップS512以降の処理を行うが、不感帯領域外にある場合には、ステップS512以降の処理を行う。
ステップS508では、舵角steerが最初に記憶された舵角最小値R MINを基準とした不感帯領域より小さな値となっていることから、舵角の中立点がMIN方向にずれているものと見なし、その実際のずれ分(舵角初期値R MIN−舵角steer)を現在記憶している中立点舵角に加算したものを新しい中立点舵角として中立点を補正する。その後、ステップS509〜S511では、ずれ分(舵角初期値R MIN−舵角steer)による補正を行い、(舵角初期値R MIN−舵角steer)を舵角MAXに加算したものを新しい舵角MAXとすると共に、R MINの値を舵角MINに代入して、R MINの値を舵角steerとして決定する。
同様にして、ステップS512では限界まで転舵したときの舵角steerが最初に記憶された舵角最大値L MAXを基準とした不感帯領域外となっているかが判定される。舵角steerが最初に記憶された舵角最大値L MAXを基準とした不感帯領域内(+10°より小さい)の場合には中立点の補正を行わないが、不感帯領域外(+10°以上)の場合には中立点がずれているものと判断して、実際のずれ分(舵角初期値L MAX−舵角steer)を現在の中立点舵角に加算したものを新しい中立点舵角として中立点の補正を行う。また、ステップS514〜S516では,L MAXの値を舵角MAXとし、ずれ分(舵角初期値L MAX−舵角steer)を現在の舵角MINに加算したものを、新しい舵角MIN、L MINの値を舵角steerとして補正する。
つまり、この補正方法は、予め、初期値として舵角最大値と舵角最小値をメモリ上に記憶し、その後、ステアリング操作を行い、舵角が記憶された最小または最大舵角を基準とした不感帯領域外となった場合に、最大舵角、最小舵角のずれ量から中立点舵角を補正することによって、正確な絶対舵角を得るものであるため、駐車操作時あるいは車両走行時に最大舵角あるいは最小舵角がずれた場合であっても、舵角初期値に基づく補正が行え、正確な中立点の補正が行える。この場合、最初に中立点舵角を一度メモリ上に記憶し設定すれば、後は、ステアリング操作のみにより補正ができることから、例えば、車両が停止した状態であっても正確な中立点舵角の補正が行える。
尚、本実施形態において、車速検出手段は車速センサ5としたがこれに限定されるものではなく、車両の左右の車輪に設けられた車輪速センサからの情報により車速を検出しても良い。また、変向検出手段をヨーレートセンサ6としたが、これに限定されるものではなく、車両の変向状態を車両特性に基づき、左右の車輪速差とステアリング角度から検出しても良い。
本実施形態によれば、車速が所定車速範囲内且つ舵角変化が所定舵角内である場合にのみ舵角値を舵角候補値として採用することで、所定舵角内の最大舵角と最小舵角を検出し、直進状態とみなせる舵角における舵角情報を基に、舵角候補値を所定距離毎に所定回数分をメモリに記憶し、メモリに記憶された舵角候補値から、舵角候補値の総和と舵角候補値の数により舵角補正を行う中立点を所定距離毎に決定できるため、所定距離毎に正確な舵角の中立点補正が行える。
この場合、舵角候補値の最大舵角と最小舵角の偏差が所定偏差内である場合に、中立点を決定すれば、舵角偏差が安定した領域で正確な舵角の中立点が決定できる。
車両の変向角度が略直進状態とみなせる所定値内の場合に補正を行うことにより、車両走行時に車両の状態変化を基にした正確な舵角の中立点が補正でき、決定できる。
また、車速検出手段からの情報により走行距離を算出する距離算出手段を更に備え、舵角候補値を短距離区間と長距離区間毎に記憶し、短距離区間と長距離区間での最大舵角及び最小舵角を検出して、短距離区間と長距離区間で中立点を決定すれば、短距離区間と長距離区間で中立点を複数求めて決定することが可能となり、状況に応じた舵角の中立点補正ができる。
更に、短距離区間および長距離区間での中立点が共に決定された場合には、長距離区間の中立点を採用すれば、長距離区間のより安定した舵角により中立点の補正が行える。
更にその上、長距離区間での中立点が決定されるまでは、短距離区間での中立点を採用すれば、短距離区間で早期に舵角の中立点補正が行える。
また、本実施形態によれば、ステアリングの初期最大舵角及び初期最小舵角を予め記憶しておき、中立点補正時にはステアリングを操作することによって最大舵角あるいは最小舵角を求め、操作による最大舵角が初期最大舵角を基準とした不感帯領域外、あるいは、最小舵角が初期最小舵角を基準とした不感帯領域外であるかを判断し、不感帯領域外となった場合には、中立点の舵角がずれたものとして中立点舵角が補正されるため、最大舵角あるいは最小舵角がずれた場合であっても、初期舵角で記憶された舵角に基づく中立点補正が行え、正確な舵角の中立点補正が行える。
本発明の第1実施形態における舵角補正装置を駐車補助装置に適用した場合のシステム構成図である。 図1に示す駐車補助装置を車両へ取付けた場合の取付図である。 図1に示すCCDカメラの検出範囲を示した図である。 図1に示すステアリングセンサの形態を示し、(a)はステアリングコラムシャフトへ取り付けられるステアリングセンサの平面図、(b)はステアリングセンサのスリット板とフォトインタラプタの概要を示した斜視図、(c)はステアリングセンサのA相とB相の出力を示す図である。 図1に示すコントローラの処理を示すフローチャートである。 図1に示すコントローラのステアリングセンサ信号処理を示すフローチャートである。 図1に示すコントローラのステアリングセンサの中立点処理を示すフローチャートである。 図7に示す短距離/長距離での中立点処理を示すフローチャートである。 図8の続きのフローチャートである。 図1に示す走行予想軌跡の算出に用いる説明図である。 図1に示す走行予想軌跡の表示例を示した図であり、(a)は予想轍による表示、(b)は車幅分の走行エリアベルト表示、(c)ははしご状表示を示す図である。 図1に示すCCDカメラおよびディスプレィのグラフィックス表示座標である。 図1に示すCCDカメラを車両へ取り付けた場合の取り付け状態を示した図である。 3次元座標系とカメラで撮像されるカメラ座標系の座標変換方法を説明する説明図である。 図1に示すディスプレィの表示画面例である。 本発明の第2実施形態における舵角補正装置を駐車補助装置に適用した場合のシステム構成図である。 図16に示すコントローラの処理を示すフローチャートである。 図17の続きのフローチャートである。 本発明の第3実施形態における舵角補正装置を駐車補助装置に適用した場合のシステム構成図である。 図19に示すコントローラの処理を示すフローチャートである。 図20に示す中立点舵角を補正する場合の説明図である。
符号の説明
1 駐車補助装置(舵角補正装置)
2 ステアリングセンサ(舵角検出手段)
5 車速センサ(車速検出手段)
6 ヨーレートセンサ(変向検出手段)
11 CPU(舵角候補値記憶手段、中立点決定手段、距離算出手段)
13 ディスプレィ
17 CCDカメラ(カメラ)
20 走行予想軌跡

Claims (7)

  1. 舵角を検出する舵角検出手段と、
    中立点を有するステアリングにおいて工場出荷時に設定される初期最大舵角及び初期最小舵角とを予め記憶する初期舵角記憶手段と、
    前記ステアリングを一方向に限界まで操作した時の最大舵角あるいは他方向に限界まで操作した時の最小舵角を記憶する限界舵角記憶手段と、
    前記最大舵角が前記初期最大舵角を基準として設定した不感帯領域から外れた場合に前記最大舵角と前記初期最大舵角との偏差、あるいは、前記最小舵角が前記初期最小舵角を基準として設定した不感帯領域から外れた場合に前記最小舵角と前記初期最小舵角との偏差を求め、該偏差に基づいて、前記中立点の舵角を補正する中立点補正手段と、
    を備えたことを特徴とする舵角補正装置。
  2. 車両に設けられるステアリングの舵角を検出する舵角検出手段と、
    前記ステアリングにおいて工場出荷時に設定される初期最大舵角及び初期最小舵角とを予め記憶する初期舵角記憶手段と、
    前記ステアリングを一方向に限界まで操作した時の最大舵角あるいは他方向に限界まで操作した時の最小舵角を記憶する限界舵角記憶手段と、
    前記初期最小舵角を基準として設定した最小の不感帯領域と、前記初期最大舵角を基準として設定した最大の不感帯領域と、
    前記初期最小舵角と前記初期最大舵角とに基づいて中立点舵角を求めた後、前記最小舵角が前記最小の不感帯領域を外れた場合に前記最小舵角と前記初期最小舵角との偏差、或いは、前記最大舵角が前記最大の不感帯領域を外れた場合に前記最大舵角と前記初期最大舵角との偏差を求め、該偏差に基づいて中立点舵角を補正する中立点補正手段と、
    を備えたことを特徴とする舵角補正装置。
  3. 前記偏差に基づき、前記最大舵角と前記最小舵角のいずれかの補正が行われることを特徴とする請求項2に記載の舵角補正装置。
  4. 前記中立点舵角の補正は、車両が停止した状態で行われることを特徴とする請求項2に記載の舵角補正装置。
  5. 車両に設けられる舵角を検出する舵角検出手段と、
    中立点を有するステアリングにおいて当該車両に搭載されてから最初に設定される初期最大舵角及び初期最小舵角とを予め記憶する初期舵角記憶手段と、
    前記ステアリングを一方向に限界まで操作した時の最大舵角あるいは他方向に限界まで操作した時の最小舵角を記憶する限界舵角記憶手段と、
    前記最大舵角が前記初期最大舵角を基準として設定した不感帯領域から外れた場合に前記最大舵角と前記初期最大舵角との偏差、あるいは、前記最小舵角が前記初期最小舵角を基準として設定した不感帯領域から外れた場合に前記最小舵角と前記初期最小舵角との偏差を求め、該偏差に基づいて、前記中立点の舵角を補正する中立点補正手段と、
    を備えたことを特徴とする舵角補正装置。
  6. 舵角を検出する舵角検出手段と、
    工場出荷時に中立点を有するステアリングを中立状態としたときに記憶し設定される前記ステアリングの中立点の舵角と対応して設定される前記ステアリングの初期最大舵角及び初期最小舵角とを予め記憶する初期舵角記憶手段と、
    前記ステアリングを一方向に限界まで操作した時の最大舵角あるいは他方向に限界まで操作した時の最小舵角を記憶する限界舵角記憶手段と、
    前記ステアリングの前記操作の前であって、
    前記最大舵角が前記初期最大舵角を基準として設定した不感帯領域から外れた場合に前記最大舵角と前記初期最大舵角との偏差、あるいは、前記最小舵角が前記初期最小舵角を基準として設定した不感帯領域から外れた場合に前記最小舵角と前記初期最小舵角との偏差を求め、該偏差に基づいて、前記中立点の舵角を補正する中立点補正手段と、
    を備えたことを特徴とする舵角補正装置。
  7. 車両に設けられるステアリングの舵角を検出する舵角検出手段と、
    前記ステアリングにおいて当該車両に搭載されてから最初に設定される初期最大舵角及び初期最小舵角とを予め記憶する初期舵角記憶手段と、
    前記ステアリングを一方向に限界まで操作した時の最大舵角あるいは他方向に限界まで操作した時の最小舵角を記憶する限界舵角記憶手段と、
    前記初期最小舵角を基準として設定した最小の不感帯領域と、前記初期最大舵角を基準として設定した最大の不感帯領域と、
    前記初期最小舵角と前記初期最大舵角とに基づいて中立点舵角を求めた後、前記最小舵角が前記最小の不感帯領域を外れた場合に前記最小舵角と前記初期最小舵角との偏差、或いは、前記最大舵角が前記最大の不感帯領域を外れた場合に前記最大舵角と前記初期最大舵角との偏差を求め、該偏差に基づいて中立点舵角を補正する中立点補正手段と、
    を備えたことを特徴とする舵角補正装置。
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