JP4320309B2 - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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本発明は、例えばコピー機、MFP(multi-function printer)など、画像データの入力を受け、入力された画像データに所定の画像処理を行って出力する機能を備えた画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体に関する。
従来より、画像読取部から読み込んだ画像について、各画像領域が文字領域であるか絵柄領域であるかを判定する像域分離部を有し、それぞれ異なる画像処理を施すカラー画像処理装置がある。
こうした画像処理装置では、文字の中でも黒文字と色文字を考えた場合、スキャナのRGB読取位置ずれで黒文字が色付いたり、プロッタの各色における版ずれが発生したりすると、判読性は著しく落ちてしまう。したがって、黒文字については輝度に相当する信号をもとに、Bk単色データにて出力する処理が行われており、この処理のことを黒文字処理と呼ぶ。
また、こうした像域分離を行う従来の技術として、本出願人により先に出願されている特許文献1のものでは、網点領域検出手段の注目する局所領域の近傍の特徴情報に応じて、網点領域の検出に用いる閾値を可変とするようにしている。
また、本出願人により先に出願されている特許文献2のものでは、画像の低濃度領域を検出する白地検出手段と、高濃度領域を検出する黒地検出手段とを含む画像認識手段の判定に応じて、高画質にするための処理を画像データに施す手段を備えるようにしている。
特開平5−292312号公報 特開2001−292316号公報
上述した従来の画像処理装置では、スキャナで読み取られた原稿画像データについて、網点ピーク画素の小領域中の分布数を計数し、計数値を閾値と比較して、その小領域が網点領域であるか否かを判定していた。この判定時に文字を誤判定しないような閾値が選択されていたが、実際には7級程度の小さな文字、あるいは縮小変倍された文字は、網点領域と共通の特徴を有するため、ある程度の誤判定が発生してしまう虞があった。
また従来技術では、RGBの入力画像のうち、カラー画像の黒濃度に敏感な信号はG信号であるため、網点領域検出手段への入力信号は、G信号がしばしば用いられる。しかしG信号は原稿の黄色に感度がないため、黄色網点を網点判定するためにB信号も用いられている。これにより、網点領域の検出確度は高まったが、従来技術では、網点ピークの係数時に、G信号またはB信号で網点ピークが検出されていれば、注目画素を網点ピーク画素としていたため、スキャナのRGB読取位置ずれの影響を受けて文字領域における網点ピーク数が増加してしまう虞があった。
本件発明者は、こうして黒文字が誤判定された場合、上述した黒文字処理が施されず、文字品質が著しく落ちてしまため、像域分離により画質を高めるためには、色文字よりも誤判定する確率を下げる必要があることを知見した。
上述した特許文献1、特許文献2のものは、こうした色文字よりも黒文字を誤判定する確率を下げることについてまで考慮されたものではなかった。
そこで本発明は、色文字よりも黒文字を誤判定する確率を下げることで、特に黒文字品質を向上させ、画像品質を向上させることができる画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の第1の態様としての画像処理装置は、画像を読み取る読取手段と、読取手段により読み取られた画像データ中から白黒以外の色を含む有彩領域を検出し、該有彩領域以外の領域を無彩領域として検出する有彩領域検出手段と、読取手段により読み取られた画像データ中の二次元小領域を参照し、該二次元小領域中の注目画素の濃度と当該注目画素周辺の周辺画素群の濃度差の絶対値が、おのおの予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定する比較判定手段と、上記した濃度差の絶対値が閾値よりも大きいと比較判定手段により判定された注目画素を、網点の一部を形成する網点ピーク画素とする網点ピーク画素検出手段と、網点ピーク画素検出手段により検出された網点ピーク画素および当該網点ピーク画素周辺で検出された網点ピーク画素の関係から、当該網点ピーク画素を含む所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出する網点領域検出手段と、を備え、網点領域検出手段は、有彩領域検出手段による検出結果に応じて、有彩領域よりも無彩領域の方が網点領域として検出されにくくなるように網点領域か否かを判定する判定条件を変えることを特徴とする。
上記網点領域検出手段は、上記した読取手段により読み取られたカラー画像データに含まれる各色成分のうち、黒濃度に敏感な第1画像データと、該第1画像データで感度が低い色成分に対して高い感度がある第2画像データとの、少なくとも2つの画像データを用いて、読取手段により読み取られたカラー画像データ中から網点領域を検出することが好ましい。
上記した第1画像データは、RGB各色成分におけるG画像データであることが好ましい。
上記した第2画像データは、RGB各色成分におけるB画像データであることが好ましい。
また、上記網点領域か否かを判定する判定条件が、上記第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、上記第2画像データでの網点ピーク画素検出結果とに基づいた条件であることが好ましい。
上記した網点領域検出手段は、有彩領域検出手段により有彩領域と判定された領域について、第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、第2画像データでの網点ピーク画素検出結果との論理和を用いて、所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出することが好ましい。
上記した網点領域検出手段は、有彩領域検出手段により無彩領域と判定された領域について、第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、第2画像データでの網点ピーク画素検出結果との論理積を用いて、所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出することが好ましい。
また、本発明の第2の態様としての画像処理方法は、画像信号の入力を受ける画像入力工程と、画像入力工程により入力された画像データ中から白黒以外の色を含む有彩領域を検出し、該有彩領域以外の領域を無彩領域として検出する有彩領域検出工程と、画像入力工程により入力された画像データ中の二次元小領域を参照し、該二次元小領域中の注目画素の濃度と当該注目画素周辺の周辺画素群の濃度差の絶対値が、おのおの予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定する比較判定工程と、上記した濃度差の絶対値が閾値よりも大きいと比較判定工程により判定された注目画素を、網点の一部を形成する網点ピーク画素とする網点ピーク画素検出工程と、網点ピーク画素検出工程により検出された網点ピーク画素および当該網点ピーク画素周辺で検出された網点ピーク画素の関係から、当該網点ピーク画素を含む所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出する網点領域検出工程と、を備え、網点領域検出工程では、有彩領域検出工程による検出結果に応じて、有彩領域よりも無彩領域の方が網点領域として検出されにくくなるように網点領域か否かを判定する判定条件を変えることを特徴とする。
上記網点領域検出工程では、上記した画像入力工程により入力されたカラー画像データに含まれる各色成分のうち、黒濃度に敏感な第1画像データと、該第1画像データで感度が低い色成分に対して高い感度がある第2画像データとの、少なくとも2つの画像データを用いて、画像入力工程により入力されたカラー画像データ中から網点領域を検出することが好ましい。
また、上記網点領域か否かを判定する判定条件が、上記第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、上記第2画像データでの網点ピーク画素検出結果とに基づいた条件であることが好ましい。
上記した網点領域検出工程では、有彩領域検出工程により有彩領域と判定された領域について、第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、第2画像データでの網点ピーク画素検出結果との論理和を用いて、所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出することが好ましい。
上記した網点領域検出工程では、有彩領域検出工程により無彩領域と判定された領域について、第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、第2画像データでの網点ピーク画素検出結果との論理積を用いて、所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出することが好ましい。
また、本発明の第3の態様としての画像処理プログラムは、コンピュータに、上述した本発明の第2の態様としての画像処理方法の何れかに記載の工程による処理を実行させることを特徴とする。
また、本発明の第4の態様としての画像処理プログラムを記録した記録媒体は、上述した本発明の第3の態様としての画像処理プログラムが記録されたことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、色文字よりも黒文字を誤判定する確率を下げることができる。このため、特に黒文字品質を向上させることができ、画像品質を向上させることができる。
次に、本発明に係る画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体を適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るデジタル式のフルカラー画像処理装置の概略構成を示したブロック図である。フルカラー複写機として動作する場合、スキャナ11は原稿からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)に色分解した画像データを読み取り、当該画像データ(アナログ信号)をデジタルデータに変換して出力する。
スキャナ補正部12は、後で述べるように、スキャナ11で読み取ったRGB画像データ(デジタルデータ)について、スキャナγ補正処理をしたり、画像領域を文字・線画や絵柄などに分類(像域分離)したり、画像の文字部は強調して絵柄部は平滑化するフィルタ処理をしたり、などの画像処理を施してスキャナ11の特性を補正する。
圧縮処理部13は、スキャナ補正後の多値画像データを圧縮処理して、汎用バスにデータを送出する。圧縮後の画像データは汎用バスを通って、コントローラ14に送られる。コントローラ14は図示しない半導体メモリを持ち、送られたデータを蓄積するようになっている。
蓄積されたデータは随時大容量の記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)15に書き込まれる。これはプリントアウト時に用紙が詰まり、出力が正常に終了しなかった場合でも再び原稿を読み直すのを避けるためや、複数の原稿画像データを並べ替える電子ソートを行うためや、読み取った原稿を蓄積しておき、必要なときに再出力するためである。
なお、以上の説明では、画像データに対し圧縮を施すとしたが、汎用バスの帯域が十分に広く、蓄積するHDDの容量が大きければ、非圧縮の状態でデータを扱っても良い。
次にコントローラ14は、HDD15の画像データを、汎用バスを介して伸張処理部17に送出する。伸張処理部17は圧縮処理されていた画像データを元の多値データに伸張し、プリンタ補正部18に送出する。プリンタ補正部18では、プリンタγ補正処理、階調処理が行われ、プロッタ19の明暗特性の補正処理やプロッタ19の階調特性及び像域分離結果に応じた誤差拡散処理やディザ処理等による画像データの量子化が行われる。
プロッタ19は、レーザービーム書き込みプロセスを用いた転写紙印字ユニットで、画像データを感光体に潜像として描画し、トナーによる作像/転写処理後、転写紙にコピー画像を形成する。
ネットワークを介してPCに画像データを配信する配信スキャナとして動作する場合は、複写機として動作する場合と同じように原稿画像がスキャナ11から読み込まれ、スキャナ補正部12から圧縮処理部13を経て、コントローラ14に画像が送られる。コントローラ14ではフォーマット処理が行われ、フォーマット処理では、JPEGやTIFF、BMP形式への汎用画像フォーマット変換を行う。
その後、画像データはNIC(ネットワーク・インタフェース・コントローラ)16を介して外部PC端末に配信される。
スキャナ補正部12の構成について、以下に説明する。図2に示すように、スキャナ補正部12は、スキャナ11から入力したRGB画像データに基づき、原稿の画像領域(像域)が文字領域か、網点文字領域か、絵柄領域か、などを判定する像域分離部125と、スキャナ11の特性によるRGB画像データのデジタル値を、明度に比例するデジタル値に変換するスキャナγ補正部121と、像域分離の結果に基づいて画像データに鮮鋭化処理をかけたり、平滑化処理をかけたりするフィルタ処理部122と、RGBに色分解された画像データを、それとは異なる色空間であるC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の記録色情報を含むカラー画像データに変換する色補正部123と、入力画像における主走査方向の大きさを拡大・縮小して出力する変倍処理部124と、を備えて構成される。
プリンタ補正部18の構成について、以下に説明する。プリンタ補正部18は、図3に示すように、伸張処理部17を経たCMYKの画像データに対して、プロッタ19の周波数特性に応じてγ補正を行うプリンタγ補正部181と、ディザ処理・誤差拡散処理などの量子化を行う階調処理部182と、を備えており、C”M”Y”K”各色の画像データを出力する。
像域分離部125の全体ブロック図を図4に示す。像域分離部125は、大別すると、フィルタ部251、白領域抽出部253、網点分離部255、エッジ抽出部252、色判定部254、総合判定部256からなり、2bit信号C/P及び1bit信号B/Cを発生する。これらのC/P及びB/C信号は、RGBまたはCMYK色分解された画像データに同期して、スキャナ補正部12の各処理部に入力され、必要に応じて参照される。画像データとともに圧縮・伸張処理をなされた後に、プリンタ補正部18にも入力され、プリンタ補正部18の各処理部において必要に応じて参照される。
次に、像域分離部125のフィルタ部251、白領域抽出部253、エッジ抽出部252、色判定部254について、図5の原稿認識部320を備えた構成例により説明する。
すなわち、図5の原稿認識部320を備えた構成例におけるフィルタ部321、白領域抽出部323、エッジ抽出部322、色判定部325は、本発明の実施形態における像域分離部125のフィルタ部251、白領域抽出部253、エッジ抽出部252、色判定部254とそれぞれ同様のものとなっている。
以下の、図5の原稿認識部320を備えた構成例による説明では、スキャナの読み取り密度が600dpiの場合を例として説明する。また、フィルタ部においては、Gデータが入力され、画像データのエッジを強調することによりMTF特性の劣化を補正したGデータを出力する。
図5に、原稿認識部320の機能をブロック区分で示す。原稿認識部320は、文字エッジ検出、絵柄検出および有彩/無彩検出を行って、文字エッジ領域あるいは絵柄領域を表すC/P信号および有彩領域/無彩領域を表すB/C信号を発生する。
原稿認識部320は、大別すると、フィルタ部321、エッジ抽出部322、白領域抽出部323、網点抽出部324、色判定部325および総合判定部326からなる。なお、ここでは、スキャナ11の読み取り密度が600dpi程度の場合を例として説明する。
フィルタ部321は、主に文字のエッジの抽出ために、スキャナ11が発生するG画像データを補正する。ここで、スキャナ11で読み取ったデータは、レンズなどの性能でボケていることがあるので、エッジ強調フィルタをかける。ただ、ここでは、単純に原稿上のエッジを強調し、複写機に広く普及している階調表現のための万線パターンを強調しない必要がある。万線パターンを強調してしまうと、絵柄(万線パターンによる階調表現領域)をエッジとして抽出して、最終的に文字エッジと誤判定する可能性があるので、強調しないようにする必要がある。また、図9に示すように、600dpiの万線パターンAと400dpiの万線パターンBは、繰返し周期が異なるので、同一のフィルタ係数で強調しないようにするのは難しい。そのため、画像パターンの周期を検出して、フィルタの係数を切換える。なお、図9において、主走査方向xの白1ブロック幅とそれに接する黒1ブロック幅との和が、万線ピッチ(定幅:所定数の画素)すなわち万線周期であり、低濃度中間調の時には白ブロック幅が広がり黒ブロック幅が狭くなる。高濃度中間調になるにつれて、白ブロック幅が狭くなり黒ブロック幅が広がる。
この図5の原稿認識部320を備えた構成例では、フィルタ部321の画素マトリクスを、主走査方向xの画素数7×副走査方向y(スキャナ11の機械的な原稿走査方向)の画素数5として、図5上のフィルタ部321のブロックに示すように、各画素宛てに各重み付け係数a1〜a7、b1〜b7、c1〜c7、d1〜d7、e1〜e7を宛てた2組の係数グループ(係数マトリクス)A、Bがある。次の係数グループAは、図9の600dpiの万線パターンAの強調は抑制し、しかも文字のエッジを強調するフィルタ処理用の係数であり、係数グループBは、図9の400dpiの万線パターンBの強調は抑制し、しかも文字のエッジを強調するフィルタ処理用の係数である。
フィルタ処理とは、係数グループA、またはBとの演算結果/16+注目画素である。このことにより、画像データを強調する。
係数グループA0−10−20−100−10−20−100−1−120−1−100−10−20−100−10−20−10。
係数グループB−100−200−1−100−200−1−10−120−10−1−100−200−1−100−200−1。
なお、横方向が主走査方向xの並び、縦方向が副走査方向yの並びである。係数グループA、Bの、グループ内第1行の係数が、図5上のフィルタ321のブロックの係数マトリクスの、第1行の係数a1〜a7であり、係数グループA、Bの第3行の中央の「20」が、フィルタ部321のブロックの係数マトリクスの第3行c1〜c7の中央の画素の係数即ち注目画素の係数c4である。係数マトリクスの各係数に、それに宛てられる画素の画像データが表す値を乗算した積(総計7×5=35個)の総和(積和値)が、注目画素(c4が宛てられた画素)の、フィルタ部321で処理した画像データ値として、エッジ抽出部322および白領域抽出部323に与えられる。ここで注目画素とは、現在処理対象の画素であり、それが順次にx方向にそしてy方向に位置が異なるものに更新される。
係数グループAは、図9に示す600dpiの万線パターンAの万線ピッチで負の係数(小さい値の係数)が分布しそれらの間に0(やや大きい値の係数)が分布し、そしてエッジ強調のために注目画素には20(極めて大きな係数)が宛てられている。これにより、画像データ(注目画素)が万線パターンAの領域の黒/白間エッジである時には、それにあてて導出される加重平均値(積和値)は、万線パターンAでない文字エッジである時に比べて、かなり低い値になる。
係数グループBは、図9に示す400dpiの万線パターンBの万線ピッチで負の係数(小さい値の係数)が分布し、それらの間に0(やや大きい値の係数)が分布し、そして、エッジ強調のために注目画素には20(極めて大きな係数)が宛てられている。これにより、画像データ(注目画素)が万線パターンBの領域の黒/白間エッジである時には、それにあてて導出される加重平均値(積和値)は、万線パターンBでない文字エッジである時に比べて、かなり低い値になる。
なお、フィルタ部321では、下記条件1、2のどちらかが成立したとき、即ち、図9の400dpiの万線パターンBである可能性が高い時に、係数グループBによるフィルタ処理を行い、そうでないときに係数グループAによるフィルタ処理を行なう。
〈条件1〉〔400dpi系の万線パターンBの薄いところ(図9上の白区間)かを見る条件〕
(D[3][1]<D[3][2])&(D[3][7]<D[3][6])&(ABS(D[3][2]−D[3][4])
>ABS(D[3][4]−D[3][1]))&(ABS(D[3][6]−D[3][4])
>ABS(D[3][4]−D[3][7]))
〈条件2〉〔400dpi系の万線パターンBの濃いところ(図9上の黒区間)かを見る条件〕
(D[3][1]>D[3][2])&(D[3][7]>D[3][6])&(ABS(D[3][2]− D[3][4])
>ABS(D[3][4]−D[3][1]))&(ABS(D[3][6]−D[3][4])
>ABS(D[3][4]−D[3][7]))
なお、D[i][j]は、x、y分布の画素マトリクス上の、x=i、y=jの位置の画素の画像データが表す値を意味し、例えば、D[3][1]は、図5上のフィルタ部321のブロックに示す係数マトリクスの係数a3が宛てられる画素の画像データが表す値である。「&」は「論理積:AND」を意味し、「ABS」は、絶対値演算子を意味する。注目画素は、D[4][3]である。
上記条件1または2が成立すると、その時の注目画素が、図9に示す600dpi読み取り時の400dpiの万線パターンBの領域のものである、と見なして、係数グループBを用いて文字エッジ強調のフィルタ処理を行う。条件1および2のいずれも成立しないと、図9に示す600dpi読み取り時の600dpiの万線パターンAが強調されるのを避ける係数グループAを用いて文字エッジ強調のフィルタ処理を行う。即ち、画像周期(ピッチ)を検出して、特定周期の画像パターンを強調しないようにしている。万線パターンを強調せずに、文字のエッジを強調することが可能となる。なお、図5には、エッジ処理にG画像データを参照する態様を示すが、G画像データに限らず、輝度データであってもよい。濃い薄いを表現する信号なら適応可能である。
エッジ抽出部322について説明する。
文字領域は、高レベル濃度の画素と低レベル濃度の画素(以下、黒画素、白画素と呼ぶ)が多く、かつ、エッジ部分では、これらの黒画素および白画素が連続している。エッジ抽出部322は、このような黒画素および白画素それぞれの連続性に基づいて文字エッジを検出する。
3値化部322aについて説明する。
まず、3値化部322aで、2種の閾値TH1およびTH2を用いて、フィルタ部321が文字エッジ強調のフィルタ処理をしたG画像データ(エッジ抽出部322の入力データ)を3値化する。閾値TH1およびTH2は、例えば、画像データが0から255までの256階調(0=白)を表す場合、例えばTH1=20、TH2=80に設定する。3値化部322aでは、入力データ<TH1であると、該データが宛てられる画素を白画素と表す3値化データに入力データを変換し、TH1≦入力データ<TH2であると中間調画素と表す3値化データに入力データを変換し、TH2≦入力データであると黒画素と表す3値化データに入力データを変換する。
黒画素連続検出部322b、白画素連続検出部322cについて説明する。
黒画素連続検出部322bおよび白画素連続検出部322cが、3値化データに基づいて黒画素が連続する箇所および白画素が連続する箇所を、それぞれパターンマッチングにより検出する。このパターンマッチングには、この図5の原稿認識部320を備えた構成例では、図10に示す3×3画素マトリクスのパターンBPa〜BPdおよびWPa〜WPdを用いる。図10に示すパターンにおいて、黒丸は前述の黒画素であることを示し、白丸は前述の白画素であることを示し、いずれの丸印もない空白画素は、黒画素、中間調画素、白画素のいずれであるか問わないものである。3×3画素マトリクスの中心の画素が注目画素である。
黒画素連続検出部322bは、3値化データの内容の分布が、図10に示す黒画素分布パターンBPa〜BPdのいずれかにマッチングすると、その時の注目画素を「黒連続画素」としてそれを表すデータを該注目画素に与える。同様に、白画素連続検出部322cは、図10に示す白画素分布パターンWPa〜WPdのいずれかにマッチングすると、その時の注目画素を「白連続画素」としてそれをあらわすデータを該注目画素に与える。
近傍画素検出部322dについて説明する。
次の近傍画素検出部322dは、黒画素連続検出部322bおよび白画素連続検出部322cの検出結果について、この近傍画素検出部322dでの注目画素の近傍に黒連続画素または白連続画素があるか否かを調べることにより、該注目画素が、エッジ領域と非エッジ領域のいずれにあるかを判定する。より具体的に述べれば、図5の原稿認識部320を備えた構成例にあっては、5×5画素マトリクスのブロックで、その内部に黒連続画素と白連続画素がそれぞれ1つ以上存在するときに、そのブロックをエッジ領域と判定し、そうでないときに、そのブロックを非エッジ領域と判定する。
孤立点除去部322eについて説明する。
さらに、文字エッジは連続して存在するので、孤立点除去部322eにて孤立しているエッジを非エッジ領域に補正する。そして、エッジ領域と判定した画素に対して“1”(エッジ領域)なるedge信号を出力し、非エッジ領域と判定した画素に対して“0”(非エッジ領域)なるedge信号を出力する。
図5における白領域抽出部323は、図19に示すように2値化部323a、RGB白抽出部323b、白判定部323c、白パターンマッチング部323d、白パターン補正部323j、白膨張部323h、白収縮部323l、白補正部323g、グレーパターンマッチング部323h、グレー膨張部323iおよび判定部323mからなる。なお、図5における白領域抽出部323は図19のMの部分を置換したものである。
2値化部323aは、フィルタ部321の画像濃度データ(G画像データ)のエッジ強調出力を、閾値thwsbで2値化して、白パターンマッチング部323d(の処理を表す図6のステップSS7)が参照する白データの生成のための2値化白判定信号を発生する。なお、エッジ強調出力は、この図5の原稿認識部320を備えた構成例では0から255の256階調であり、0が濃度の無い白であり、閾値thwsbの一例は50であって、エッジ強調出力の値がthwsb=50より小さければ、2値化部323aが「2値化白」と判定し、2値化白判定信号「1」を発生する。エッジ強調出力の値がthwsb=50以上のときは2値化白判定信号「0」を発生する。
RGB白抽出部323bは、1)RGB白地検出、2)色地検出、3)グレー画素検出を行って、画像データが白領域かグレー領域(中濃度領域)か否かを判定する。
1)RGB白地検出 該RGB白地検出では、R,G,B画像データで白地領域を検出することにより、白背景分離の動作をアクティブにする。すなわち白背景分離の処理を起動する。具体的には、図11のパターンWBPに示すように、3×3画素マトリックスのR,G,B画像データのすべてが閾値thwssより小さければ、注目画素(3×3画素マトリックスの中心画素)を白領域と判定して白パターンマッチング部323d(の処理を表す図11のステップS3が参照する白地判定信号)をアクティブ(「1」)にする。これは、ある程度の広がりの白画素領域があるかを検出するものである。なお、R,G,B画像データのそれぞれも、この図5の原稿認識部320を備えた構成例では0から255の256階調であり、0が濃度の無い基底レベルであり、閾値thwss<thwsbであって、thwssの一例は40であって、R,G,B画像データのすべてがthwss=40より小さいと、「白地」と判定し白地判定信号「1」を発生する。R,G,B画像データのいずれかがthwss=40以上のときは白地判定信号「0」を発生する。
2)色地検出 薄い色を白背景と判定しないようにするために、色地を検出する。
A. ここでは先ず、注目画素を中心とする5×5画素マトリックスの各画素の符号を、図12のパターンMPpに示すものとすると、注目画素となる中心画素c3(MCa〜MCdの×印画素)のRGB差(1画素宛てのR,G,B画像データの最大値と最小値との差)が閾値thcより大きいと色画素判定信号aを「1」(色画素)とし、閾値thc以下のときは「0」(白黒画素)とする。
B. 注目画素の片側の周辺画素群△(図12のMCa〜MCdの中)のいずれかの画素のR,G,B画像データがすべて閾値thwc以下であると、一方側白判定信号bを「1」(白画素)とし、閾値thwcを超えるときは「0」(非白画素)とする。閾値thwcは例えば20である。
C. 注目画素の他方側の周辺画素群□(図12のMCa〜MCdの中)のいずれかの画素のR,G,B画像データがすべて閾値thwc以下であると他方側白判定信号cを「1」(白画素)とし、閾値thwcを超えるときは「0」(非白画素)とする。
D. 図12のパターンMCa〜MCdのいずれかにおいて、
a AND (bとcのエクスクルーシブノア)=「1」
が成立すると、すなわち、a=「1」(注目画素が色画素)、かつ、bとcが一致(注目画素の両側ともに白画素、または、両側ともに非白画素)のとき、注目画素宛ての色地判定信号dを「1」(色地)とする。この色地判定信号dは、白パターンマッチング部323d(の処理を表す図11のステップS6)で参照される。
前述のパターンマッチングA〜Dを行うのは、黒文字のまわりがRGB読取り位置ずれでわずかながらに色付きになるとき、そこを色と拾わないためである。黒文字のまわりの色付きの位置では、(bとcのエクスクルーシブノア)か゛「0」(注目画素の両側の一方が白画素、他方が非白画素)となり、この場合は、色地判定信号d=「0」(非色地)となる。加えて、注目画素が、周辺を白地で囲まれた色画素のときには、色地判定信号d=「1」(色地)となり、線が込み入ったところでも、薄い色画素を色地として検出することができる。
すなわち、線が込み入ったところでは、本来白いところが完全に白に読取られないが、上記処理A.でRGB差が小さい場合には色画素と判定しないので、閾値thwcを、濃度を見るべき白地よりも厳しく設定して(たとえばthwss=40、thwsb=50に対し、thwc=20)、B〜Dの処理で白背景か否を厳密にチエックして薄い色画素を色地として正確に検出することができる。
なお、色時検出に際し、谷白画素検出を行う場合もある。谷白画素検出は、上記RGB白地検出で検出できない小さな白領域の谷白画素を図11に示すG画像データの5×5画素マトリクス分布RDPaおよびRDPbに基づいて検出する。
具体的には、5×5画素マトリクス分布RDPaに基づいて、
miny=min(G[1][2]、G[1][3]、G[1][4]、G[5][2]、G[5][3]、G[5][4])
を算出する。即ち、図11に示す5×5画素マトリクス分布RDPaの、黒丸を付した画素群の中の最低濃度minyを摘出する。そして、
maxy=max(G[3][2]、G[3][3]、G[3][4])
を算出する。即ち、図11に示す5×5画素マトリクス分布RDPaの、白丸を付した画素群の中の最高濃度maxyを摘出する。次に、
mint=min(G[2][1]、G[3][1]、G[4][1]、G[2][5]、G[3][5]、G[4][5])
を算出する。即ち、図11に示すもう1つの5×5画素マトリクス分布RDPbの、黒丸を付した画素群の中の最低濃度mintを摘出する。そして、
maxt=max(G[2][3]、G[3][3]、G[4][3])
を算出する。即ち、図11に示す5×5画素マトリクス分布RDPbの、白丸を付した画素群の中の最高濃度maxtを摘出する。ここで、min( )は最小値を検出する関数である。max( )は、最大値を検出する関数である。次に、
OUT=((miny−maxy)>0) # ((mint−maxt)>0)
を算出する。即ち、(miny−maxy)と(mint−maxt)のうち、正値であって大きいほうの値を谷検出値OUTとし、このOUTの値がある閾値以上であると、注目画素(RDPaまたはRDPbの中心画素)を谷白画素と検出する。
このように画像の谷状態を検出して、1)RGB白地検出では、検出しにくいところを補う。なお、#は論理和(オア:または)を意味する。
白判定部323cについて説明する。
ここでは、白判定に用いる状態変数MS、SS[I]の更新を行う。その内容を図6のフローチャートに示す。ここで、状態変数MSは処理対象ライン(注目ライン)の画素宛てのもの、状態変数SS[I]は処理対象ラインの1ライン前(処理済ライン)の画素宛てのものであり、いずれも白地の白の程度を表す4bitの白地情報であり、図6のフローチャートに示す処理によって生成されるものである。状態変数MSおよびSS[I]が表す値の最高値は15に定めており、これが最も白い程度を意味し、最低値は0である。すなわち状態変数MSおよびSS[I]は、白の程度を示すデータであり、それが表す値が大きいほど、強い白を意味する。複写動作開始時に、状態変数MSおよびSS[I]は共に0に初期化される。
図6の処理においてはまず、処理対象である注目画素の1ライン前の状態変数すなわち白地情報SS[I]と注目画素の同一ライン上の1画素前の画素(先行画素:処理済画素)の状態変数すなわち白地情報MSとを比較して(ステップS1)、1ライン前の白地情報SS[I]の方が大きければ、それを注目画素の仮の白地情報MSとする(ステップS2)が、そうでないと先行画素の状態変数MSを注目画素の仮の白地情報MSとする。これは、周辺画素の白地情報の、より白に近い情報を選択することを意味する。
複写動作を開始してから、上記1)RGB白地検出で白領域すなわち白地を検出すると〔上記1)RGB白地検出の出力である白地判定信号=「1」〕、注目画素の1ライン前の画素の白地情報SS[I]を15に更新し(ステップS3、4)、注目画素の白地情報MSも15とする(ステップS5)。そして、注目画素の白地情報MSは、図13に示すラインメモリLMPの現ライン(注目ライン)用のラインメモリの注目画素の主走査位置(F)に書込み、1ライン前の画素宛ての白地情報SS[I]は、図13に示すラインメモリLMPの前1ライン用のラインメモリの注目画素の主走査位置(F)に書込む(ステップS3、4、5)。次に、1ライン前の画素宛ての白地情報SS[I]を、1ライン前の画素に、次のように、伝搬させる(ステップS14〜17)。なお、[I]は注目画素の主走査位置を意味し、[I−1]は主走査方向xでそれより1画素前の画素(注目画素の直前の画素)の位置を意味する。
SS[I−1]<SS[I]−1の時、SS[I−1]=SS[I]−1をラインメモリにセットする(ステップS14、15)。即ち、注目画素より1ライン前のラインにおいて、主走査方向で注目画素の位置(F)より1画素前(E)の白地情報SS[I−1]よりも注目画素の位置(F)の白地情報SS[I]から1を減算した値「SS[I]−1」のほうが大きい(白程度が強い)と、1ライン前のライン上の注目画素の位置(F)より1画素前の画素(E)宛ての白地情報SS[I−1]を、注目画素の位置(F)の白地情報SS[I]より1だけ白強度を下げた値に更新する。
次に、SS[I−2]<SS[I]−2の時、SS[I−2]=SS[I]−2をラインメモリにセットする(ステップS16、17−14、15);次に、SS[I−3]<SS[I]−3の時、SS[I−3]=SS[I]−3をラインメモリにセットする(ステップS16、17−14、15)。
以下同様にして、最後に、SS[I−15]<SS[I]−15の時、SS[I−15]=SS[I]−15をラインメモリにセットする(ステップS16、17−14、15)。これらの白地情報SS[I]の値の下限値MINは0であり、0未満になるときには、0にとどめる。これは後述のステップS13においても同様である。
これらのステツプ14〜17の処理により、1ライン前かつ注目画素の主走査位置より前の白地情報SSが、注目画素の白地情報MSを、それから主走査方向xの1画素の位置ずれにつき1の低減率で下げた値に更新され、注目画素の白地情報が1ライン前の主走査方向xで主走査の後方に、上記低減率で伝搬する(白伝搬処理)。ただしこれは、1ライン前の白地情報のほうが小さい値である場合である。例えば1ライン前の画素が、上記1.)RGB白地検出で白地(白領域)と検出したものであるときにはそれの白地情報は15であって最高値であるので書換えは行われない。
注目画素を更新してそれが白地でないものになると〔上記1)RGB白地検出の出力である白地判定信号=「0」〕、ステップS3からステップS6以下に進み、注目画素が、色地〔上記2)色地検出の出力である色地判定信号d=「1」〕でなく(非色地であり)、2値化白〔上記2値化部323aの出力である2値化白判定信号=「1」〕であり、しかも、ステツプ1、2で仮に定めた注目画素の状態変数すなわち白地情報MSが閾値thw1(例えば13)以上、である時に、注目画素宛ての白地情報MSを+1する(ステップS6〜10)。すなわち、1だけ白程度が強い値に更新する。白地情報MSの最高値maxは15に定めており、15を超える時には15にとどめる(ステップS9、10)。この経路を進んできたときにも、前述のステップS5および14〜17を実行する。すなわち、白伝搬処理を行う。
注目画素が非色地かつ2値化白ではあるが、白地情報MSがthw1(たとえば7)未満、thw2(例えば1)以上、かつ、谷白画素である時には、状態変数MSをそのままの値に保持する(ステップS8、11、12)。この経路を進んできたときにも、前述のステップS5および14〜17を実行する。すなわち、白伝搬処理を行う。
上記条件のいずれにも一致しないとき、すなわち注目画素が色地または非2値化白のときは、注目画素の白地情報MSを−1する(ステップS13)。すなわち、白程度が1だけ弱い白地情報に更新する。白地情報MSの最低値MINは0であり、0未満になる時には0にとどめる。この経路を進んできたときにも、前述のステップS5および14〜17を実行する。すなわち、白伝搬処理を行う。
以上の白地情報MSの生成により、ラインメモリLMP上において、状態変数(白地情報)MSを介して周辺画素に白情報を伝搬させることができる。この白地情報MSの生成は前述のように、色データ(R,G,B画像データのすべて)が閾値thwss=40より小さいとき白地と表すRGB白地判定信号に基づいた図6のステップS3−4−5−14〜17の系統の色対応の白地情報MSの生成を含み、しかも、濃度データ(G画像データ)のエッジ強調出力(フィルタ部321の出力)が、閾値thwsb=50より小さいとき、白地と2値化白判定信号に基づいた図6のステップS7〜13−5−14〜17の系統の濃度対応の白地情報MSの生成を含む。
この白判定部323cは、まずRGB白抽出部323bの中の1)RGB白地検出で、白領域を検出するまで、すなわち上記1)RGB白地検出が白地判定信号「1」を発生しこれに対応して色対応の白地情報MSの生成(ステップS3−4−5−14〜17)を開始するまでは動作(ステップS4の実行)を行わない。これは、白領域との判定が得られない領域をフィルタ部321のエッジ強調処理後G画像データの後述する白パターンマッチングにて白画素(白ブロック)と誤判定することを防ぐためである。
薄い色地上の文字にエッジ強調フィルタ部321をかけると、文字周辺のデータが本来の画像データ(色地)よりレベルの低い値(白)となるので、フィルタ部321のエッジ強調処理後のデータで白パターンマッチングをすると、すなわち、濃度対応の白地情報MSの生成(ステップS7〜13−5−14〜17)のみに基づいて白領域判定をすると、色地上の文字周辺を白地と誤判定しやすいが、前述の色対応の白地情報MSの生成(ステップS3−4−5−14〜17)によって白領域との判定が得られる領域に後述する白画素(白ブロック)を判定するための白パターンマッチングを適用するように白地情報MSを最高値とし、ステツプ3で白地でないときには、更にステップS6以下で詳細に白地条件をチエックして白パターンマッチングを適用するか否を決定するための1つのパラメータである白地情報MSを調整するので、フィルタ部321のエッジ強調処理後G画像データの後述する白パターンマッチングにて白画素(白ブロック)と誤判定することを防いでいる。
例えば、色画素の可能性が高いときには、白地情報MSを下げ(ステップS13)、色画素の疑いもあり得るときには白地情報MSをホールド(変更無し)にして(ステップS11〜13)、後述する白パターンマッチングによって白画素(白ブロック)と誤判定することを防ぎ、文字周辺のデータが本来の画像データ(色地)よりレベルの低い値(白)となるのを防止している。
文字が密なところは前述の処理(ステップS3〜5、6〜10および14〜17)によって白地情報MSを更新し伝搬させるので、密な文字領域が絵柄と誤判定される可能性が低減する。また、込み入った文字(例えば、「書」)などの文字の中は、1)RGB白地検出で白検出ができない場合があるが、そのときには、3)谷白画素検出によって白と検出し、白地情報MSをステップS12のYES出力がステップS5に直進する経路でホールドして白地傾向にとどめるので、込み入った文字の中が絵柄と誤判定される可能性が低くなる。
また、先に触れたように、注目画素が周辺を白地で囲まれた色画素のときには、上記2)色地検出の出力である色地判定信号d=「1」(色地)となり、線が込み入ったところでも、薄い色画素を色地として検出することができ、注目画素周辺が白かを見る閾値thwcを低く設定して(thwc=20)、薄い色画素(注目画素)の周辺が白背景か否を厳密にチエックして薄い色画素を色地として検出することができるので、込み入った文字の中が絵柄と誤判定される可能性を更に低くすることができる。
前述のように、薄い色画素を色地としてより厳密に検出できることにより、色地と検出したときには図6のステップS6からステップS13に進んで、状態変数MSを下げて色地を白と判定する可能性を低くできるのに加えて、ステップS3で参照する白地判定信号を生成する時の閾値thwss(例えば40)に対して、ステップS7で参照する2値化白判定信号を生成する時の閾値thwsb(例えば50)を大きい値として、色地と判定しなかった場合(ステップS6:NO)には、上記2値化部323aで白と見なす確率を高くして、図6のステップS7から10に進んで状態変数MSを上げて白領域と判定する可能性を高くしている。
すなわち、上記1)RGB白地検出で閾値thwss=40で、白と判定する確率が低い厳しい白判定を行って、そこで白地と判定すると、図6のステップS3から4以下の処理により、状態変数MSを上げて文字背景を白と判定する可能性を高くしている。上記厳しい白判定で白地との判定が出なかったときには、逆に色地であるかの薄い色画素も色地として検出する信頼性が高い厳しい色地判定、すなわち、上記2)色地検出の結果を参照し、それが色地との判定にならないときには、もう一度、今度は白と判定する確率が高い閾値thwsb=50の甘い白判定、すなわち、上記2値化部323aを参照してそれが白の判定であると、状態変数MSを上げて文字背景を白と判定する可能性を高くしている(ステップS7〜10)。
上述したステップS6〜10の処理があるので、色地と検出される薄い色画素よりも更に薄い背景濃度ムラ、例えば裏映りのような原稿の地にムラがある場合に、原稿の細かい地ムラに連動して状態変数MSが2値的に大きく変化するのが抑制され、次の白パターンマッチング部323dでの白画素か否かの判定が走査方向に細かく変動するのが抑制される。その結果、背景が薄い色地のときに、裏映りのような原稿の細かい地ムラに連動して細かい色抜け(白背景)が現われることがなくなる。
白パターンマッチング部323dについて説明する。
注目画素を中心とする5×5画素単位のブロックで連続した白画素が存在するか否かで、背景が白かを判断する。そのために、注目画素に関して、次式が満たされる時に、注目画素を白画素と仮に定めて、下記の条件式により白パターンマッチングを行う。
(非色画素&(白地情報MS≧thw1(13))&2値化白)#(非色画素&(白地情報MS≧thw2(1))&谷白画素&2値化白)
ここで、この条件式を満たすかのチエックを行う注目画素は、図6のステップS5および14〜17の白伝搬処理の対象となってその処理過程を経たものであり、上記条件式の中の「白地情報MS」が、白伝搬処理後の上記チエックを行う注目画素の白地情報MS[I]である。ただし、このMS[I]は白伝搬処理を終えた白地情報であって、そのIは、上記チエックを行う注目画素の主走査方向xの位置であり、前述の白判定部323cで状態変数MSを算出する注目画素の主走査方向xの位置とは別物である。
上記条件式の中の、「非色画素」は上記2)色地検出の出力である色地判定信号dが「0」であること、「2値化白」は上記2値化部323aの2値化白判定信号が「1」(2値化白)であること、および、「谷白画素」は、上記3)谷白画素検出の検出結果が谷白画素であること、をそれぞれ意味し、#は論理和(オア:または)を意味する。白パターンマッチングは、上記条件式で判定した出力(白画素か否)に対し、図13の縦横斜めの連続性パターンPMPa〜PMPdのいずれかに該当するかをチェックするものである。パターンPMPa〜PMPdに付した白丸は、白画素であることを意味する。他の空白画素は、白画素であるか否か不問である。
注目画素を中心とする5×5画素マトリクスの白画素分布が図13のパターンPMPa,PMPb,PMPcまたはPMPdに該当すると、注目画素が白パターン画素であると判定する。
グレー画素検出として、R,G,B,Y,M,C,Bkの色相分割を行い、色相毎に濃度の低い画素を検出する。色相分割は、後述する色判定と同一である。ここで、フィルタ後のGデータをthgrと比較して、Gデータより大きいか、RGB白抽出の色画素検出で色画素であるかのどちらかを満たしていれば、下記の演算を行い、下記条件を満たしていれば、グレー画素とする。ここで、色毎に閾値を変えているのは各インクの最大濃度が異なるためである。
4.1)R−Y色相領域境界(ry)
R−2 * G+B>04.2)Y−G色相領域境界(yg)
11*R−8*G−3*B>04.3)GーC色相領域境界(gc)
1*R−5*G+4*B<04.4)CーB色相領域境界(cb)
8*R−14*G+6*B<04.5)BーM色相領域境界(bm)
9*R−2*G−7*B<04.6)MーR色相領域境界(mr)
R+5*G−6*B<04.8)Y画素画素判定(gry)
(色画素である)&(ry==1)&(yg==0)&(RGBの最大値<thmaxy)
4.9)G画素判定(grg)
(色画素である)&(yg==1)&(gc==0)&(RGBの最大値<thmaxg)
4.10)C画素判定(grc)
(色画素である)&(gc==1)&(cb==0)&(RGBの最大値<thmaxc)
4.11)B画素判定(grb)
(色画素である)&(cb==1)&(bm==0)&(RGBの最大値<thmaxb)
4.12)M画素判定(grm)
(色画素である)&(bm==1)&(mr==0)&RGBの最大値<thmaxm)
4.13)R画素判定(grr)
(色画素である)&(mr==1)&(ry==0)&(RGBの最大値 <thmaxr)
4.14)色画素でない時(grbk)
(RGBの最大値<thmaxbk)
4.15)グレー画素判定4.8)〜4.15)のいずれかの条件を満たす時にグレー画素とする。なお、「==」はC言語の表記である。
上述の処理は、図19に示すグレー画素検出部323b−1で行われる。前述のようにRGB白抽出部323bをグレー画素検出部323b−1、色画素検出部323b−2、RGB白地検出部323b−3から構成し、これら各部にR,G,Bの各画像データを入力する。グレー画素検出部323b−1の出力はグレーパターンマッチング部323hに入力され、グレーパターンマッチングのパターンマッチング結果はグレー膨張部323iに入力され、膨張処理を行った後、判定部323mに入力される。
また、白判定部323cには、色画素検出部323b−2、RGB白地検出部323b−3および2値化部323aの出力が入力され、白判定部323cの判定結果は白パターンマッチング部323dに入力され、そのパターンマッチング結果は、白パターン補正部323jおよび白補正部323gに入力される。白パターン補正部323hの補正結果はさらに白膨張部323kおよび白収縮部323lで処理された後、判定部323mに入力され、また、白補正部323gの処理結果はそのまま判定部323mに入力される。
なお、グレー膨張部323iで膨張処理する前に、収縮処理を施しておけば、孤立点の除去が可能となる。また、白パターンマッチング部323d、白パターン補正部323j、白膨張部323k、白収縮部323lおよび白補正部323gは、白と白でない境界領域を検出するための構成で、白補正部323gの出力は線幅を示し、白収縮部323lの出力は白領域を示し、上記グレー膨張部323iの出力は中濃度であることを示す。そこで、判定部323mでは、これら3つの出力に対して優先順位を付けて判定し、判定結果を後段に出力する。この場合、優先順位1は白補正部323gからの線幅情報であり、優先順位2はグレー膨張部323iからの中濃度情報であり、優先順位3は、白収縮部323lからの白領域情報である。
グレーパターンマッチング部323hでは、Dをグレー画素として、bkはグレー画素より濃いところとして下記パターンマッチングを行う。複写原稿は、薄い200線の万線パターン、300銭の万線であるので、複写原稿もグレー検出するように下記のようなパターンを採用している。
下記パターンに一致したものは、グレー画素となる。図20(a)、図20(b)にこのときのパターンを示す。図20(a)は200線用のパターンであり、図20(b)は300線用のパターンである。
( D15 & D25 & D35 & D32 & D45 & D38 & !BK41 & D42 & !BK43 & !BK44 & D55 & !BK46 & !BK47& D48 & !BK49 D52 & D65 & D58 & D75 & D85 & D95 )#( D05 & D15 & D25 & D31 & D33 & D35 & D37 & D38& D41 & !BK42 & D43 & !BK44 & D45 & !BK46 & D47 & !BK48 & D48 && D51 & D53 & D55 & D57 & D58 & D65 & D75 & D85 )
白パターン補正部323jでは、白画素パターンマッチングで孤立(1×1、1×2、2×1、2×2、1×3、3×1の白画素)しているアクティブ画素を非アクティブにする。このことにより、孤立している画素を除去する。
白膨張部323kでは、 白画素パターンマッチングの補正の結果を7×41のORを行う。
白収縮部323lでは、白膨張部323hにおける白膨張の結果の1×33のANDを行う。白膨張と白収縮を行うことにより、白画素パターンマッチング部323dでの補正結果に対して膨張と小面積で存在する非アクティブ画素を除去する。この判定結果は、白地と境界部分に対して、非白地側の境界領域を含む結果となる。言いかえれば、白地よりも大きな領域となる。
白補正部323gでは、図13のブロックパターンBCPの“×”を付した注目画素を中心とした15×11画素において、四隅の各6×4画素領域それぞれに1つ以上の白候補ブロックが存在するときに、注目ブロックに白ブロック補正データを与える。このことにより、白地に囲まれた領域を白領域とする。
グレー膨張部323iでは、グレーパターンマッチングの結果に対して、11×11のOR処理をする。このことにより、グレー領域に対してやや大きな領域となる。
判定部323mでは、白補正部323gの結果がアクティブまたは、白収縮部323lの結果がアクティブでかつグレー膨張部323iの結果が非アクティブの時に白背景とする。式で表現すると次式のようになる。
白補正の結果 # (白収縮の結果 & !グレー膨張の結果)
ここで、白補正の結果では、白地に囲まれた領域を確実に白領域と判定して、白収縮の結果 & !グレー膨張の結果の結果では、濃い黒文字周辺を白領域として、濃度の薄いところを非白領域としている。
色判定部325について説明する。
原稿中の色(有彩)画素や黒(無彩)画素を検出する際には、R,G,Bの相対的な読み取りずれが、各色画像データのサンプリングや機械的精度のために存在する。図14を用いて説明する。図14の(a)は、画像濃度信号で、黒濃度信号は理想的には、R,B,G濃度信号ともレベルの高低が一致したとき理想の黒である。ところが、実際の画像データは、レンズ206でCCD207上に画像を結像し、CCD207の画像信号をデジタル化したもので、図14の(b)が理想の高低波形となる。しかし、一般的なスキャナでは、3ラインCCDセンサを用いているため、画像データのR,G,Bの各画像を時間的に同時に読み取るのではなく、R,G,Bの各ラインセンサは等間隔で配置され、時間的に同時に読むことができないので、どうしても読み取り位置ずれが生じてしまう。例えば、図14の(b)に示すレベル変化の黒を表すR,G,B各色濃度信号は、図14の(c)に示すように相対的にずれる。このずれが大きいと、黒領域の周縁に色ずれが現われる。
色相分割部325aについて説明する。
色判定部325は、有彩色領域を見つけるものである。入力データR,G,Bは、色相分割部25aにて、c,m,yおよび色判定用w(白)の信号に変換される。色相分割の例としては、それぞれの色の境界を求め、1画素内のR,G,Bそれぞれの画像データの最大値と最小値の差をRGB差と定義して、以下のようにした。ここでは、R,G,B画像データは、数字が大きくなると黒くなる(濃くなる)。
1)R−Y色相領域境界(ry) R−2*G+B>0
2)Y−G色相領域境界(yg) 11*R−8*G−3*B>0
3)G−C色相領域境界(gc) 1*R−5*G+4*B<0
4)C−B色相領域境界(cb) 8*R−14*G+6*B<0
5)B−M色相領域境界(bm) 9*R−2*G−7*B<0
6)M−R色相領域境界(mr) R+5*G−6*B<0
7)色判定用w(白)画素判定:(R<thwa)&(G<thwa)&(B<thwa)
ならば、y=m=c=0とする。thwaは閾値である。
8)Y画素判定:(ry==1)&(yg==0)&(RGB差>thy)
ならば、y=1、m=c=0とする。thyは閾値である。
9)G画素判定:(yg==1)&(gc==0)&(RGB差>thg)
ならば、c=y=1、m=0とする。thgは閾値である。
10)C画素判定:(gc==1)&(cb==0)&(RGB差>thc)
ならば、c=1、m=y=0とする。thcは閾値である。
11)B画素判定:(cb==1)&(bm==0)&(RGB差>thb)
ならば、m=c=1、y=0とする。thbは閾値である。
12)M画素判定:(bm==1)&(mr==0)&(RGB差>thm)
ならば、m=1、y=c=0とする。thmは閾値である。
13)R画素判定:(mr==1)&(ry==0)&(RGB差>thr)
ならば、y=m=1、c=0とする。thrは閾値である。
14)BK画素判定:7)〜13)に該当しない時、y=m=c=1とする。
さらに、色判定用w画素の判定を行う。条件は、
(R<thw)&(G<thw)&(B<thw)
ならば、色画素用w画素とし、wとして出力する。thwは閾値である。ここで、7)〜14)の優先順位は、数の小さい方を優先する。前述の閾値thwa、thy、thm、thc、thr、thg、thbは、複写(処理)前に決まる閾値である。thwとthwaの関係は、thw>thaとなっている。出力信号は、c,m,yに各1ビットの3ビットデータと、さらに、色判定用色画素検出のwの1ビットである。ここで色相毎に閾値をかえているのは、色相領域毎に、有彩範囲が異なる時に色相領域に応じた閾値を決定する。この色相分割は、一例であって、どんな式を使用してもよい。
色相分割部325aの出力c,m,y,wは、ラインメモリ325b〜325eに5ライン蓄え、色画素判定部325fに入力する。
色画素判定部325fについて説明する。
図7に、色画素判定部325fの内容を示す。5ライン分のc,m,y,wのデータは、パターンマッチング部325f5〜325f7と、カウント部325f1〜325f4に入力する。ここでまず、B/C信号を求める流れの中のパターンマッチング部325f6について説明する。
パターンマッチング部325f6について説明する。
色画素用w画素が存在する時は、その画素のc=m=y=0に補正する。この補正により、注目画素を中心とする5×5画素マトリクスの白レベルが大きくなる。次に注目画素が、色相分割部325aで判定した画素のc,m,yの全てが1(c=m=y=1)または全てが0(c=m=y=0)以外の画素(色画素)であるかを、該5×5画素マトリクスが次のパターンにマッチングするかをチェックすることによつて、判定する。
1)色画素パターン群
1―1) パターン1―1(pm1) D23 & D33 & D43
1―2) パターン1―2(pm2) D32 & D33 & D34
1―3) パターン1―3(pm3) D22 & D33 & D44
1―4) パターン1―4(pm4) D24 & D33 & D42
中心画素(注目画素)はD33である。図15にこれらのパターンpm1〜pm4を示す。これらのパターン上の白丸は、c,m,yの少なくとも一者が1であることを示す。パターンマッチングを採用するのは、孤立点などを拾わないようにするためである。逆に、網点などの、小面積色検出する際には、中心画素が1(c=m=y=1)または全てが0(c=m=y=0)以外の画素(色画素)であるかで、判定すればよい。
2)色細線用パターン群白に囲まれた色線を検出する。これに用いるパターンを図16に示す。図16において、白丸を付した画素は、c,m,yが全て0の画素である。注目画素(中心画素)を中心とする5×5画素マトリクスのデータ(c,m,y)の分布が、図16のパターンpw11a〜pw14dのいずれかにマッチングすると、そのときの注目画素(中心画素)を色線画素と見なす。
2―1)パターン2―1(pw11a〜pw11d)
((D12&D13&D14)&(D42&D43&D44))#((D12&D13&D14)&(D52&D53&D54))#((D22&D23&D42)&(D42&D43&D44))#((D22&D23&D42)&(D52&D53&D54))
2―2)パターン2―2(pw12a〜pw12d)
((D21&D31&D41)&(D24&D34&D44))#((D21&D31&D41)&(D25&D35&D45))#((D22&D23&D24)&(D24&D34&D44))#((D22&D23&D24)&(D25&D35&D45))
2―3)パターン2―3(pw13a〜pw13d)
((D11&D21&D12)&(D35&D44&D53))#((D11&D21&D12)&(D45&D44&D55))#((D13&D22&D31)&(D35&D44&D53))#((D13&D22&D31)&(D45&D44&D55))
2―4)パターン2―4(pw14a〜pw14d)
((D13&D24&D35)&(D41&D51&D52))#((D14&D15&D25)&(D41&D51&D52))#((D13&D24&D35)&(D31&D42&D53))#((D14&D15&D25)&(D31&D42&D53))
3)白領域パターン群c,m,yが全て0のところのパターンマッチングを行う。これに用いるパターンを図17に示す。図17において、白丸を付した画素は、c,m,yが全て0の画素である。注目画素(中心画素)を中心とする5×5画素マトリクスのデータ(c,m,y)の分布が、図17のパターンpw21a〜pw24dのいずれかにマッチングすると、そのときの注目画素(中心画素)を白領域画素と見なす。
3―1)パターン3―1(pw21a〜pw21d)
(D21&D31&D41)#(D22&D32&D42)#(D24&D34&D44)#(D25&D35&D45)
3―2)パターン3―2(pw22a〜pw22d)
(D12&D13&D14)#(D22&D23&D24)#(D42&D43&D44)#(D52&D53&D54)
3―3)パターン3―3(pw23a〜pw23d)
(D52&D51&D41)#(D53&D42&D31)#(D35&D24&D13)#(D25&D15&D14)
3―4)パターン3―4(pw24a〜pw24d)
(D54&D55&D45)#(D53&D44&D35)#(D31&D22&D13)#(D21&D11&D12)
4)色画素候補2の判定上記で抽出したパターンマッチング結果が以下のパターンに一致すれば、注目画素を、色判定用色画素候補2とする: ((pm1 ==1) & ((pw11 ==1) # (pw21 !=1))) # ((pm2 ==1) & ((pw12 ==1) # (pw22 !=1))) # ((pm3 ==1) & ((pw13 ==1) # (pw23 !=1))) # ((pm4 ==1) & ((pw14 ==1) # (pw24 !=1)))
ここで、(pm1 ==1)は、注目画素を中心とするデータ分布が、パターンpm1にマッチングすることを意味し、(pw11 ==1)はパターンpw11a〜pw11dのいずれかにマッチングすることを意味し、(pw21!=1)はパターンpw21a〜pw21dのいずれかにマッチングすることを意味する。&は論理積を、#は論理和を意味する。このパターンマッチングにより、白領域に囲まれた色画素を色画素候補として、それ以外で白領域が存在する時は、色画素としない。白領域がない色画素パターンマッチングで一致したものは、色画素候補となる。
カウント部325f1について説明する。
注目画素を中心とする5×5画素マトリクス内に、色判定用w画素が存在する時は、その画素の色相分割部325aで判定したc,m,yデータをc=m=y=0に補正する。この補正により、該画素マトリクスの白レベルが大きくなる。そして、該画素マトリクス内の各画素のc,m,yの1(c=1、m=1、y=1)の数をカウントする。c,m,yそれぞれについてのカウント値の最大値と最小値との差が、thcnt以上でかつ最小値がthmin未満ならば、色画素候補1とする。thcnt、thminは、複写(処理)前に設定する閾値である。y,m,cにプレーン展開して、N×Nのマトリクスにおいてのそれぞれのプレーン毎に数を数えて、最少値をブラックと仮定している。このことにより、黒画素の読み取りが漏れても補正が可能となる。そして最大値と最小値の差で有彩画素を判定している。このことにより、黒画素が読取りから外れた画素を補正して、有彩画素を抽出する。注目画素を中心とする5×5画素マトリクス内に一定画素の有彩画素があると注目画素を有彩画素としている。
色画素判定部325f8について説明する。
パターンマッチング部325f6とカウント部325f1の出力にもとづいて、色画素判定部325f8で、色画素か否かを判定する。色画素候補1でかつ色画素候補2であれば、色画素1とする。
ブロック化部325f9について説明する。
色画素判定部325f8の出力をブロック化部325f9にてブロック化をする。ブロック化とは、4×4画素のマトリックスにおいて、1画素以上の色画素1があれば、該4×4画素マトリックス全体を色画素1ブロックとして出力するものである。ブロック化部325f9以降の処理は、4×4画素を1ブロックとしてブロック単位出力する。
孤立点除去部325f10について説明する。
ブロック化したデータを孤立点除去部325f10にて、注目ブロックの隣り合うブロックに色画素1ブロックがなければ孤立点として、除去する。
膨張部325f11について説明する。
孤立点除去部325f10の出力を、膨張部325f11にて、色画素1ブロックが存在する場合は、5×5ブロックに膨張する。膨張するのは、色画素の周辺を黒文字処理をしないようにするためである。ここで、出力するB/C信号は、色画素1ブロックの時にL(有彩)を出力し、それ以外の時は、H(無彩)を出力する。
カウント部325f2について説明する。
注目画素を中心とする5×5画素マトリクス内に色判定用w画素が存在する時は、その画素の色相分割部325aで判定したc,m,yデータをc=m=y=0に補正する。この補正により、該画素マトリクスの白レベルが大きくなる。そして、該画素マトリクス内の各画素の、c,m,yの1(c=1,m=1,y=1)の数をカウントする。c,m,yそれぞれについてのカウント値の最大値と最小値との差が、thacnt以上でかつ最小値がthamin未満ならば、注目画素を色画素候補1とする。thacnt、thaminは、複写(処理)前に設定する閾値である。
色画素判定部325f12について説明する。
パターンマッチング部325f6とカウント部325f2の出力にもとづいて、色画素判定部325f12で、色画素か否かを判定する。色画素候補1でかつ色画素候補2であれば、色画素2とする。
ブロック化部325f13について説明する。
色画素判定部325f12の出力をブロック化部325f13にてブロック化をする。即ち、4×4画素のマトリックスにおいて、1画素以上の色画素2があれば、該4×4画素マトリックの全体を色画素2ブロックとして、出力する。ブロック化部325f13以降の処理は、4×4画素を1ブロックとしてブロック単位出力する。
密度部325f14について説明する。
孤立ブロックの除去のために、3×3ブロックの中のアクティブ条件(色画素2ブロック)が3個以上あり、注目ブロックがアクティブ(色画素)ならば、注目ブロックをアクティブブロック(色画素2ブロック)とする。
カウント部325f3について説明する。
注目画素を中心とする5×5画素マトリクス内の各画素のc,m,yの1(c=1、m=1、y=1)の数をカウントする。c,m,yそれぞれについてのカウント値の最大値と最小値との差が、tha1cnt以上で、かつカウントしたc,m,yの最小値が、tha1min未満ならば、色画素候補3とする。tha1cnt、tha1minは、複写(処理)前に設定する閾値である。
パターンマッチング部325f5について説明する。
色画素検出で判定した画素(c,m,y)が色画素かどうかを5×5画素マトリクスを用いるパターンマッチングで判定する。パターンはパターンマッチング部325f6のものと同じである。パターンマッチングで一致した画素は、色画素候補4とする。
色画素判定部325f15について説明する。
色画素候補3でかつ色画素候補4であれば、色画素3とする。
ブロック化部325f16について説明する。
色画素判定部325f15の出力をブロック化部325f16にてブロック化をする。すなわち、4×4画素のマトリックスにおいて、1画素以上の色画素3があれば、該4×4画素マトリックスの全体を色画素3ブロックとして、出力する。ブロック化部325f16以降の処理は、4×4を1ブロックとしてブロック単位出力する。
密度部325f17について説明する。
孤立ブロックの除去のために、3×3ブロックの中のアクティブ条件(色画素3ブロック)が3個以上あり、注目ブロックがアクティブ(色画素3)ならば、注目ブロックをアクティブブロック(色画素3ブロック)とする。
カウント部325f4について説明する。
注目画素を中心とする5×5画素マトリクス内の各画素の、色相分割部325aで判定したc、m、yの1(c=1、m=1、y=1)の数をカウントする。
c、m、yの各カウント値の最小値が、thabk以上ならば、注目画素を黒画素候補1とする。thabkは、複写(処理)前に設定する閾値である。
パターンマッチング部325f7について説明する。
注目画素を中心とする5×5画素マトリクスにおいて、c=m=y=1の画素のパターンマッチングを行う。
1―1)パターン1―1(pm1) D23&D33&D43
1―2)パターン1―2(pm2) D32&D33&d34
1―3)パターン1―3(pm3) D22&D33&D44
1―4)パターン1―4(pm4) D42&D33&D24
これらのパターンは図15に示すものであり、図中に丸印を付した画素が、c=m=y=1の画素である。これらのパターンのどれかに一致した時に、注目画素を黒画素候補2とする。
無彩判定部325f18について説明する。
注目画素が、黒画素候補1でかつ黒画素候補2であれば、黒画素とする。
ブロック化部325f19について説明する。
黒画素の出力をブロック化部325f19にてブロック化をする。ここでのブロック化とは、4×4画素のマトリックスにおいて、1画素以上の黒画素があれば、該4×4画素マトリックスの全体を黒画素ブロックとして、出力する。ブロック化部325f19以降の処理は、4×4画素を1ブロックとしてブロック単位出力する。
膨張部325f203について説明する。
×3ブロックのマトリックス内において、注目ブロックがアクティブ(黒画素ブロック)で、その周辺画素がノンアクティブ(非黒画素)ならば、注目ブロックをノンアクティブ(非黒画素ブロック)にする。
総合色画素判定部325f21について説明する。
注目ブロックが、色画素判定部325f12でアクティブ(色画素2)と判定されかつ無彩判定部325f18でアクティブ(黒画素)と判定されていなければ、注目ブロックは色(色ブロック)と判定する。また、色画素判定部325f15がアクティブ(色画素)の時も色と判定する。
膨張部325f22について説明する。
総合色画素判定部325f21で、色と判定したブロックに対して小さな文字を連続と見なすために、注目ブロックを中心とする9×9ブロックのマトリックス内に1ブロックでもアクティブブロックがあれば、注目ブロックをアクティブブロックとする。ここで、大きく膨張させるのは、文字同士のすき間を埋めるためである。
連続カウント部325f23について説明する。
連続カウント部325f23では、色画素ブロックの連続性を見て、カラー原稿か白黒原稿かを判定する。膨張部325f22の出力データ(色画素ブロック)の中の色画素の連続数をカウントすることにより、カラー原稿かどうか判定する。
図8に、この判定処理の内容を示す。注目画素が色画素ブロックにある時に注目画素の左上、上、右上および左の画素の色画素連続数を参照して、注目画素の色画素連続数を算出する(ステップS21〜26)。ここで、注目画素を、例えば図12の5×5画素分布パターンMPpのc3画素とすると、左上、上、右上および左の画素はそれぞれ、b2,b3,b4およびc2の画素である。注目画素が色画素ブロックにないときには、それには0なる色画素連続数を与える(ステップS21〜27)。
注目画素が色画素ブロックにある場合は、先ず注目画素(c3)の上画素(b3)の色画素連続数をチェックして(ステップS22)、それが0であると、参照値Aに右上画素(b4)の色画素連続数に1を加えた値を与え(ステップS24)、上画素(b3)の色画素連続数が0であると参照値Aに右上画素(b4)の色画素連続数を与える(ステップS23)。次に、参照値Bに左上画素(b2)の色画素連続数に1を加えた値を与え、参照値Cには上画素(b3)の色画素連続数に1を加えた値を与え、また参照値Dには左画素(c2)の色画素連続数に1を加えた値を与える(ステップS25)。そして、参照値A、B、CおよびDのうちの最高値を注目画素(c3)の色画素連続数とする(ステップS26)。
注目画素(c3)に色画素連続数を前述のように与えると、この色画素連続数が設定値THACS以上であるかをチエックして(ステップS28)、THACS以上であると、カラー原稿であると決定して(ステップS29)、そこで連続カウント部325f23の処理を終える。色画素連続数が設定値THACS未満であると、注目画素を走査方向x、yの次の画素に更新して、前述の処理を繰返す。原稿全面について前述の処理をした結果、最後まで色画素連続数が設定値THACS未満であったときには(ステップS30〜34)、原稿は白黒画像であると決定する。
前述の色画素連続数は、ほぼ縦の色付き線分と横の色付き線分の和となる。右上の色画素連続数が、他と異なるのは二重カウントを防ぐためである。色画素連続数の具体的なデータを図18に示した。図18に示す数字を入れた小四角が色画素であり、数字が該画素に与えた色画素連続数である。数字を入れた小四角が連なったブロックが色画素群であり、同一原稿上のどれかの色画素群のなかの色画素連続数が1つでも設定値THACS以上になるとそこで、カラー原稿であるとカラーか白黒かの判定を確定する(ステップS28、29)。
色画素判定部1〜3(325f8−325f15)と分けたのは、カラー原稿か白黒原稿かの判定精度を高くするためである。黒文字処理のための色画素判定は、誤判定をしても局所的でさほど目立たない。しかし、カラー原稿か白黒原稿かの判定は、誤判定をすると原稿全体に影響する。そこで、カウント部325f1−f4を独立とした。本来ならば、色相分割部325aから独立にした方がよいが色相分割部325aを独立にすると、パターンマッチング部325f5−f7のメモリが増えるので、好ましくない。カウント部325f1−f4のパラメータ(色画素候補1、3、黒画素候補1)で、色画素のパラメータ(色画素1−3)を変更している事により、メモリ量の増加を少なくしている。色画素判定部2,3(325f12、325f15)を設けているのは蛍光ペンの黄色のような濃度の低い色を検出するためで、さらに、無彩判定(黒画素判定)部325f18を備えたのは濃度を低くすると誤検出した際に補正するためである。蛍光ペンなど濃度の薄い色は、ある程度の幅で黒データで補正しても問題はない。複数の色画素を抽出する際に、w(白)のレベルを変えているだけなので、色画素検出のために2つ分のメモリを持つ必要がなく、1つ分+1ラインの容量で可能である。
連続カウント部325f23で、1ライン前のカウントデータと現在のラインのカウントデータを参照してカウント値を数えているので、確実に周辺画素の連続を正確に数えることができ、これにより色画素の連続を数えることが可能となる。図5の原稿認識部320を備えた構成例では、R,G,B画像データに対して色相判定を行ったが、R,G,B画像データに限定するものではなく、輝度色差(例えばLab)などに対して、色相判定することは、容易である。
以上のように、本発明の実施形態における像域分離部125のフィルタ部251、白領域抽出部253、エッジ抽出部252、色判定部254は、上述した図5の原稿認識部320を備えた構成例におけるフィルタ部321、白領域抽出部323、エッジ抽出部322、色判定部325と同様のものとして構成される。
ただし、本実施形態における白領域抽出部253は、注目画素が白領域と判定した場合、二値信号wh=1を出力し、白領域でないと判定した場合、二値信号wh=0を出力する。最終的な白背景分離結果whは、白地と境界部分に対して、非白地側の境界領域を含む結果となる。言いかえれば、原稿上の実際の白地よりも大きな領域となる。
また、本実施形態における色判定部254は、上述した図5の原稿認識部320を備えた構成例における色判定部325で、注目画素が有彩画素であると判定した場合には二値信号iro=1を出力し、無彩画素であると判定した場合には二値信号iro=0を出力するものとする。
次に、本実施形態における網点分離部255について、図21を参照して説明する。
網点分離部255は、第1網点ピーク検出部261、第2網点ピーク検出部262、網点領域検出部263および網点総合判定部264を備えて構成される。
第1網点ピーク検出部261および第2網点ピーク検出部262には、G画像データおよびB画像データが入力される。G画像データはカラー画像の黒濃度に敏感な(感度の高い)画像データであり、画像データを輝度信号などへ変換する必要がなくなる。ただしG画像データは、Y(イエロー:黄色)に対して感度がなく、それに基づいたピーク検出はYピークが漏れたものとなる。B画像データはYに感度があるので、それに基づいたピーク検出がG信号を用いるピーク検出の漏れを補うことができる。したがって網点検出の精度が高くなる。
第1網点ピーク検出部261は検出結果として二値信号gpkを出力し、第2網点ピーク検出部262はbpkを出力する。網点領域検出部263にはgpk、bpk及び色判定部の有彩画素検出結果iroが入力され、網点領域検出結果として二値信号amiを発生する。
後述する通り、iroの値によって、gpk及びbpkの扱いが異なるため、網点検出結果amiも異なるものとなる。網点総合判定部264にはamiが入力され、最終的な網点分離結果htを出力する。
第1網点ピーク検出部261は、画像データを用いて所定の大きさの二次元局所領域内の画素濃度情報から、網点ドットの一部を形成する画素(網点ピーク画素と呼ぶ)を検出する。局所領域に関して次に示す〈条件1〉及び〈条件2〉が同時に成り立つときに、領域の中心画素を網点ピーク画素として検出し、gpk=1を出力する。それ以外の場合は、gpk=0を出力する。
〈条件1〉中心画素の濃度レベルが局所領域内で最大(山ピーク)または最小(谷ピーク)である。
〈条件2〉中心画素に対し点対称関係にある全ての画素のペアについて、画素ペアの濃度レベルの平均と中心画素の濃度レベルとの差の絶対値が、閾値Th以上である。
図22および図23を参照して、第1網点ピーク検出部261の検出処理を具体的に説明する。局所領域として図22に示すようなM×M画素マトリクスを採用する。本実施形態ではM=5の場合について説明するが、これはM=5の場合に限るものではない。
M×M画素マトリクスの各画素の符号を、図23のパターンに示すものとすると、注目画素となる中心画素c3の濃度Lcが、その周辺画素(図23のMPaおよびMPb中に四角形で示す)の濃度L1〜L8と比較して最大または最小であるとともに、
abs(2Lc−L1−L8)≧ Th かつ
abs(2Lc−L2−L7)≧ Th かつ
abs(2Lc−L3−L6)≧ Th かつ
abs(2Lc−L4−L5)≧ Th
の時に、中心画素(Lc)を網点ピーク画素として検出し、網点ピーク検出信号gpk=1を発生する。それ以外の場合は、gpk=0を発生する。ここにabs関数は、引数の絶対値をとることを意味する。Thは閾値(固定値)である。
具体的には、図23に示す周辺画素分布パターンMPa、MPbに基づいた、網点ピーク画素検出のどちらかが網点ピーク画素と検出した時に、そのときの注目画素(中心画素c3)に網点ピーク検出信号pk=1を与える。2つのパターンを用いるのは、網点の線数に幅広く対応するためである。
パターンMPaは、
L1=b2、L2=b3、L3=b4、L4=c2、L5=c4、L6=d2、L7=d3、L8=d4、
と定めたものである。ここで、L1=b2とは、画素b2の濃度を、前述の網点ピーク画素検出演算のL1の値とすることを意味する。
パターンMPbは、
L1=b2、L2=a3、L3=b4、L4=c1、L5=c5、L6=d2、L7=e3、L8=d4、
と定めたものである。
複写機として動作する場合、副走査方向の縮小または拡大は、スキャナ11の原稿走査速度の大小により調節する。この時スキャナ11からは、副走査方向に縮小または拡大された画像がスキャナ補正部12に入力される。この場合は、上記の2つのパターンを変更することで対応する。具体的には、縮小画像が入力された場合には、パターンMPc及びパターンMPdを用い、拡大画像が入力された場合には、パターンMPe及びパターンMPfを用いる。周辺画素としては、図中の四角形で表示された画素を用いるが、拡大画像入力時は、三角形で表示された画素を周辺画素に加えてもよい。
第2網点ピーク検出部262は、第1網点ピーク検出部261でG信号が入力された代わりにB信号が入力される。内部のピーク検出処理は、第1網点ピーク検出部261と全く同じものである。ただし、領域の中心画素を網点ピーク画素として検出した場合、bpk=1を出力する。それ以外の場合は、bpk=0を出力する。
網点領域検出部263には、gpk、bpk及びiroが入力される。この網点領域検出部263による網点領域検出処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。
[1]iro=1の時、すなわち注目画素が有彩判定されている時(ステップS41)
この場合には、gpk=1またはbpk=1である画素(gpkとbpkの論理和)を網点ピーク画素とみなし、その画素数を所定の大きさの二次元小領域毎に計数し、山及び谷の網点ピーク画素の合計を計数値Pとする。この計数値Pが閾値Pthよりも大きいときに、その二次元小領域の全画素(あるいは画素単位の処理の場合、小領域の中心画素のみ)を網点領域と判定する。これにより網点領域と判定された場合、ami=1を出力する。そうでない場合は、ami=0を出力する。[1]の場合はgpkとbpkの論理和をとることにより、画像データの黒濃度に敏感なG信号には感度のない色相にある網点(例えば黄色網点)を網点領域として検出できる。
[2]iro=0の時、すなわち注目画素が無彩判定されている時(ステップS42)
この場合には、gpk=1かつbpk=1である画素(gpkとbpkの論理積)を網点ピーク画素とみなし、その画素数を所定の大きさの二次元小領域毎に計数し、山及び谷の網点ピーク画素の合計を計数値Pとする。この計数値Pが閾値Pthよりも大きいときに、その二次元小領域の全画素(あるいは画素単位の処理の場合、小領域の中心画素のみ)を網点領域と判定する。これにより網点領域と判定された場合、ami=1を出力する。そうでない場合は、ami=0を出力する。[2]の場合は、注目画素が無彩画素であるから、画像データの黒濃度に敏感なG信号だけで、本来は網点領域を検出することができる。従来技術では、黄色網点に対する感度を上げるために、常にgpkとbpkの論理和を網点ピーク画素としてきたが、これには黒文字を網点領域と誤判定しやすくなる、という欠点があった。特にスキャナ11のRGB読取位置ずれの影響が大きい場合には、文字領域における網点ピーク数が増加してしまい、結果として文字を網点領域と誤判定する確率が高くなってしまう。ここでは、[2]の場合にgpkとbpkの論理積を網点ピーク画素としたが、スキャナRGBの読み取り位置ずれが大きい場合には、網点検出性能が落てしまう可能性がある。この時は、gbkのみを網点ピーク画素とみなして網点領域検出を行えばよい。
なお、本実施形態では、黒文字を網点と誤判定する確率は低められるが、色文字を網点と誤判定する確率は低められない。ただし一般には、黒文字を誤判定して黒文字処理できない時の方が画像品質の劣化が大きいと認められる。したがって、黒文字を誤判定する確率が低まることは重要であると言える。
上述のようにして[1][2]で検出された網点領域検出結果amiは、網点総合判定部264に入力される。実際に原稿の網点領域にある網点ピーク画素は、ある程度の大きさを持つかたまりとして検出されるが、孤立してgpk=1またはbpk=1である画素が検出された場合は、文字に起因するもの、あるいは単なる画像のノイズによるものである確率が高い。そこで閾値Pthの値を上げることにより、孤立して存在するgpk=1である画素、または孤立して存在するbpk=1である画素を網点領域として判定する確率を低められる。
網点総合判定部264には、網点領域検出部263の検出結果amiが入力される。注目している所定の大きさの二次元小領域内において、ami=1である画素数を計数し、その合計値AmiPが予め定められた閾値Amithよりも大きい場合に、網点総合判定部264は、注目している二次元小領域(注目小領域)が最終的に網点領域にあると判定し、網点検出信号ht=1を出力する。そうでない場合は、非網点領域と判定し、網点検出信号ht=0を出力する。上記閾値Amithについては、注目小領域の近傍における特徴情報に応じて変化させるものとする。すなわち、注目小領域近傍において、注目小領域よりも前に処理された領域(処理済み領域)において網点総合判定部264が出力した結果htに応じて、閾値Amithを変化させる。
本実施形態においては、閾値Amithとして、2つの値TH1、TH2(ただしTH1>TH2)が用意され、網点総合判定部264に入力された注目小領域近傍における、処理済み領域の網点総合判定結果htに応じて、その一方の値を選択する。すなわち、近傍の処理済み領域が非網点領域と判定されている(ht=0)ことが多い場合には、注目小領域は、網点領域ではない可能性が高いので、誤検出を減らすために条件が厳しくなるTH1のほうを閾値Amithとして選択する。これに対し、近傍の処理済み領域が網点領域であると判定されている(ht=1)ことが多い場合には、その注目小領域は、網点領域である可能性が高いので、条件が緩くなるTH2のほうを閾値Amithとして用いる。なお、網点総合判定部264に初めて画像データが入力された時点では、ht=1と判定されている画素は存在しない。したがって、閾値Amithの初期値としてはTH1を選択する。そこで所定の注目領域においてami=1である画素の合計数AmiPと、閾値Amith(=TH1)との比較を行う。
具体例を、図25を参照して説明する。図25は、前述の小領域(所定の大きさの二次元小領域)の分布であり、小領域分布パターンにおけるT1〜T9のそれぞれは、T5が注目している小領域、T1、T2、T3およびT4は処理済みの小領域であるとする。T1、T2、T3およびT4のすべての領域についてht=1と判定されている時には、T5の網点領域判定のための閾値AmithとしてTH2(例えば4)が選択される。T1、T2、T3およびT4のうち1つでもht=0と判定されているときは、閾値PthとしてTH1(例えば7)が選択される。ただしこれは一例であって、T1、T2、T3およびT4のいずれか1つの小領域でも網点領域と判定されたときにTH2を選択し、すべてが非網点領域と判定されたときにのみTH1を選択するようにしてもよい。さらに、閾値を選択する際に参照する近傍領域をT1のみ、あるいはT2のみとすることもできる。
総合判定部256は、図26に示すように文字判定部271、膨張処理部272、およびデコード部273からなる。
文字判定部271では、原稿領域がエッジ判定され、かつ白地判定され、かつ網点判定されていない時、すなわちedge=1かつwt=1かつht=0の時は、原稿領域が文字エッジにあると判定する。文字エッジと判定した場合は、二値信号moji=1を出力し、そうでない場合はmoji=0を出力する。判定結果であるmojiが膨張処理部272に入力される。
膨張処理部272では、文字判定部271の結果を8×8ブロックのOR処理をして、その後に3×3ブロックのAND処理をして4ブロックの膨張処理を行う。すなわち、注目ブロックを中心とする8×8ブロックのいずれかのブロックが文字エッジであると、注目ブロックも文字エッジブロックであると仮定し、該注目ブロックを中心とする3×3ブロックのすべてが文字エッジであると注目ブロックを文字エッジと確定し、そして、注目ブロックとそれに隣接する3ブロック、計4ブロックを文字エッジと見なす。OR処理してからAND処理するのは、特に黒文字の場合、黒文字の領域の周辺に小領域の非黒文字領域が存在すると、処理の差により違和感が感じられることがあるからである。例えば黒が薄く見えることがある。これを防ぐために、OR処理で非黒文字領域を大きくしている。AND処理は、望むべき膨張量にするために行っている。
デコード部273が最終的に出力するC/P信号は、以下の表のようになる。なお、C/P信号=2となる場合は、本実施形態においては存在しない。
Figure 0004320309
色判定結果を示す信号であるiroについては、そのままiro=1であればB/C=1を出力し、iro=0であれば、B/C=0を出力する。
次に、再度図2及び図3を参照して説明する。像域分離部が発生するC/P信号およびB/C信号は、フィルタ処理部122、色補正部123、変倍処理部124、プリンタγ補正部181および階調処理部182に、画像データに同期してカスケードに与えられる。フィルタ処理部122は、RGBデータのMTFを補正するフィルタであり、N×Nの画素マトリックスに対応する係数マトリクスと、各係数に各画像データを乗じて重み付け平均値を得るロジックで構成されている。C/P信号が1を表すもの(文字領域)である時には、鮮鋭化処理用の係数マトリクスを用い、0または3を表すもの(絵柄領域、網点領域)である時には平滑化処理用の係数マトリクスを用いて、重み付け平均値を導出し、色補正部123に出力する。ここで平滑化フィルタは、絵柄領域、網点領域の順に平滑化量が強くなる。これは、網点は平滑を強くしないと網点構造が残り、モアレの原因となるためのである。
色補正部123では、R,G,Bデータを1次のマスキング処理等でC,M,Yデータに変換し、さらにUCR処理がなされる。このUCR処理により、画像データの色再現を向上させることができる。UCR処理では、C,M,Yデータの共通部分を下色除去処理してBkデータを生成し、それにより色補正部123は、C,M,Y,Bkデータを出力する。ここで、C/P信号が1(文字領域)である時は、フルブラック処理を行う。さらにC/P信号が1であって、なおかつB/C信号が0(無彩領域)の時は、C,M,Yのデータをイレースする。これは、黒文字の時、黒成分のみで表現するためである。
プリンタγ補正部181は、プロッタ19の周波数特性やC/P信号に応じてγカーブを変更する処理をする。C/P信号が0または3(絵柄領域または網点領域)である時は画像を忠実に再現するγカーブを用い、C/P信号が1(文字領域)である時は、γカーブを立たせてコントラストを強調する。
階調処理部182は、プロッタ19の階調特性やC/P信号に応じて、ディザ処理、誤差拡散処理等の量子化を行う。Bk作像の時は、C/P信号が0または3(絵柄領域または網点領域)である時は階調重視の処理を行い、C/P信号が1(文字領域)である時は解像力重視の処理を行う。Bk以外の作像の時は、C/P信号が0(絵柄領域)の時は階調重視の処理を行い、それ以外の時は解像力重視の処理を行う。以上の処理をしたC”M”Y”K”各色の画像データは、プリンタ補正部18からプロッタ19に、その画像データ書込み動作に同期して、与えられる。
以上のように、上述した本発明の実施形態によれば、特に黒文字による文字領域と網点領域とを精度よく切り分けることができるため、両者間で画像処理を切り換えることにより、画像品質を向上させることができる。
また、上述した本発明の実施形態では、原稿画像読取手段と、読取手段により取得したカラー画像データ中から有彩領域を検出する有彩領域検出手段と、読取手段により取得した画像データの二次元小領域を参照し、注目画素の濃度と周辺画素群の濃度差の絶対値が、おのおの予め設定した閾値よりも大きいか否かを判定する比較判定手段と、比較判定手段により、濃度差の絶対値が閾値よりも大きいと判定された該注目画素を網点ピーク画素とする網点ピーク画素検出手段と、網点ピーク画素検出手段により検出された網点ピーク画素と、その周辺部において網点ピーク画素検出手段により検出された網点ピーク画素との関係から、画像データの注目小領域を含む近傍画素を網点領域として検出する網点領域検出手段と、を備え、さらにはその網点領域検出手段が、有彩領域検出結果に応じて、網点領域検出結果を変えるようにしている。
このため、上述した実施形態によれば、原稿画像データ中の小さな文字を網点と誤判定する確率について、色文字よりも黒文字を誤判定する確率を下げ、黒文字品質を向上させることができる。
また、上述した本発明の実施形態では、読取手段により取得したカラー画像データのうち、カラー画像の黒濃度に敏感な第1画像データと、その第1画像データの感度が低い色成分に感度がある第2画像データの、少なくとも2つの画像データを用いて、カラー画像データ中から網点領域を検出する網点領域検出手段とを備えている。
このため、上述した実施形態によれば、原稿画像データ中の全ての色に感度があるような信号を用いつつ、黒文字品質を向上させることができる。
また、上記の第1画像データがG画像データであるため、原稿画像データ中の黒濃度に感度が高いデータとしてこのG信号を用いることにより、入力画像データから輝度信号などへの信号変換処理をする必要性を省くことができる。
また、上記の第2画像データがB画像データであるため、輝度信号に対して感度が低いY信号に対する感度があるこのB信号を用いることにより、輝度信号だけを用いる網点検出よりも精度の高い網点検出を行いつつ、黒文字品質を向上させることができる。
また、上述した本発明の実施形態では、有彩領域検出結果により有彩判定された領域においては、第1画像データの網点ピーク検出結果と第2画像データの網点ピーク検出結果の論理和を用いて、網点領域検出手段により網点領域と判定された場合に、該注目画素を網点領域と判定すると共に、有彩領域検出結果により無彩判定された領域においては、第1画像データの網点ピーク検出結果と第2画像データの網点ピーク検出結果の論理積を用いて、網点領域検出手段により網点領域と判定された場合に、該注目画素を網点領域と判定するようにしている。
このため、上述した実施形態によれば、有彩判定に基づいて、網点領域検出の基準を変えることにより、黒文字を網点と誤判定する確率を、色文字を網点と誤判定する確率よりも下げることにより、黒文字品質を向上させることができる。
また、本実施形態により得られる上述した効果は、前述した実施形態の機能を有するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し、実行することによっても、同様に得ることができる。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
この記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM等を用いてよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステムなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれるものである。
この本発明に係るプログラムを記録した記録媒体としては、例えば、画像処理のプログラムコードを記録した記録媒体であって、上記プログラムコードは、画像信号を入力する画像入力工程のコードと、上記画像入力工程により入力されたカラー画像データ中から有彩領域を検出する有彩領域検出工程と、上記画像入力工程により入力された画像の所定領域における注目画素の濃度と周辺画素群の濃度差の絶対値が、おのおの予め設定した閾値よりも大きいか否かを判定する比較判定工程のコードと、上記比較判定工程により、上記濃度差の絶対値が閾値よりも大きいと判定された該注目画素を網点ピーク画素と判定する網点ピーク検出工程と、上記網点ピーク検出工程により検出された網点ピーク画素と、注目小領域を含む近傍で検出された網点ピーク画素との関係から、画像データの注目小領域を含む近傍画素を網点領域として検出する網点領域検出工程と、を有し、さらには、その網点領域検出工程においては、上記有彩領域検出工程の結果に応じて、上記網点領域検出工程の結果を変えるものなどであってもよい。
また、上記画像入力工程により取得したカラー画像データのうち、カラー画像の黒濃度に敏感な第1画像データと、その第1画像データの感度が低い色成分に感度がある第2画像データの、少なくとも2つの画像データを用いて、上記カラー画像データ中から網点領域を検出する網点領域検出工程とを備えてもよい。
また、上記有彩領域検出工程により有彩判定された領域においては、第1画像データの網点ピーク検出結果と第2画像データの網点ピーク検出結果の論理和を用いて、上記網点領域検出工程により網点領域と判定された場合に、該注目画素を網点領域と判定するものであってもよい。
また、上記有彩領域検出工程により無彩判定された領域においては、第1画像データの網点ピーク検出結果と第2画像データの網点ピーク検出結果の論理積を用いて、上記網点領域検出工程により網点領域と判定された場合に、該注目画素を網点領域と判定するものであってもよい。
この本発明に係るプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体によれば、当該プログラムによって制御される装置に、上述した本発明に係る各実施形態としての画像処理装置における各機能を実現させることができる。
本発明の実施形態としての画像処理装置の構成を示すブロック図である。 該画像処理装置におけるスキャナ補正部12の構成を示すブロック図である。 該画像処理装置におけるプリンタ補正部18の構成を示すブロック図である。 該スキャナ補正部12における像域分離部125の構成を示すブロック図である。 原稿認識部320を備えた構成例における原稿認識部320を示す機能ブロック図である。 該構成例での白判定に用いる状態変数MS、SS[I]の更新の処理手順を示すフローチャートである。 該構成例での色画素判定部の内容を示す機能ブロック図である。 該構成例での連続カウント部におけるカラー原稿か白黒原稿かを判定する判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 該構成例での600dpiの万線パターンと400dpiの万線パターンを比較して示す図である。 該構成例での黒画素連続検出部および白画素連続検出部で行うパターンマッチングに使用する3×3画素マトリクスのパターンを示す図である。 該構成例でのRGB白地検出部の白背景分離に使用するパターン例を示す図である。 該構成例での色地検出時に使用するパターン例を示す図である。 該構成例でのラインメモリLMPの現ライン(注目ライン)を模式的に示す図である。 該構成例での色判定部の処理を説明するための図である。 該構成例での色画素判定におけるパターンマッチングを説明するための図である。 該構成例での白に囲まれた色線を検出する色細線用パターンを示す図である。 該構成例でのc,m,yが全て0のところのパターンマッチングを行うための白領域パターンを示す図である。 該構成例での色画素連続数の具体的なデータを示す図である。 該構成例での白領域抽出部の詳細を示すブロック図である。 該構成例でのグレー画素を検出するための万線パターンとのパターンマッチングのパターン例を示す図で、(a)は200線用のパターンであり、(b)は300線用のパターンである。 図4の像域分離部125における網点分離部255の構成を示すブロック図である。 第1網点ピーク検出部261が用いるM×M画素マトリクス例を示す図である。 該M×M画素マトリクスの具体的なパターン例を示す図である。 網点領域検出部263による網点領域検出処理を示すフローチャートである。 小領域分布パターン例を示す図である。 図4の像域分離部125における総合判定部256の構成を示すブロック図である。
符号の説明
11 スキャナ
12 スキャナ補正部
13 圧縮処理部
14 コントローラ
15 HDD
16 NIC
17 伸張処理部
18 プリンタ補正部
19 プロッタ
121 スキャナγ補正部
122 フィルタ処理部
123 色補正部
124 変倍処理部
125 像域分離部
181 プリンタγ補正部
182 階調処理部
251 フィルタ部
252 エッジ抽出部
253 白領域抽出部
254 色判定部
255 網点分離部
256 総合判定部
261 第1網点ピーク検出部
262 第2網点ピーク検出部
263 網点領域検出部(網点領域検出手段の一例かつ色利用網点領域検出手段の一例)
264 網点総合判定部
271 文字判定部
272 膨張処理部
273 デコード部

Claims (14)

  1. 画像を読み取る読取手段と、
    前記読取手段により読み取られた画像データ中から白黒以外の色を含む有彩領域を検出し、該有彩領域以外の領域を無彩領域として検出する有彩領域検出手段と、
    前記読取手段により読み取られた画像データ中の二次元小領域を参照し、該二次元小領域中の注目画素の濃度と当該注目画素周辺の周辺画素群の濃度差の絶対値が、おのおの予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定する比較判定手段と、
    前記濃度差の絶対値が前記閾値よりも大きいと前記比較判定手段により判定された注目画素を、網点の一部を形成する網点ピーク画素とする網点ピーク画素検出手段と、
    前記網点ピーク画素検出手段により検出された網点ピーク画素および当該網点ピーク画素周辺で検出された網点ピーク画素の関係から、当該網点ピーク画素を含む所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出する網点領域検出手段と、
    を備え、
    前記網点領域検出手段は、前記有彩領域検出手段による検出結果に応じて、前記有彩領域よりも前記無彩領域の方が網点領域として検出されにくくなるように網点領域か否かを判定する判定条件を変えること、
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 前記網点領域検出手段は、前記読取手段により読み取られたカラー画像データに含まれる各色成分のうち、黒濃度に敏感な第1画像データと、該第1画像データで感度が低い色成分に対して高い感度がある第2画像データとの、少なくとも2つの画像データを用いて、前記読取手段により読み取られたカラー画像データ中から網点領域を検出することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記第1画像データは、RGB各色成分におけるG画像データであることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記第2画像データは、RGB各色成分におけるB画像データであることを特徴とする請求項2または3記載の画像処理装置。
  5. 前記網点領域か否かを判定する判定条件が、前記第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、前記第2画像データでの網点ピーク画素検出結果とに基づいた条件であること、を特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記網点領域検出手段は、前記有彩領域検出手段により有彩領域と判定された領域について、前記第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、前記第2画像データでの網点ピーク画素検出結果との論理和を用いて、前記所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出することを特徴とする請求項2からの何れか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記網点領域検出手段は、前記有彩領域検出手段により無彩領域と判定された領域について、前記第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、前記第2画像データでの網点ピーク画素検出結果との論理積を用いて、前記所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出することを特徴とする請求項2からの何れか1項に記載の画像処理装置。
  8. 画像信号の入力を受ける画像入力工程と、
    前記画像入力工程により入力された画像データ中から白黒以外の色を含む有彩領域を検出し、該有彩領域以外の領域を無彩領域として検出する有彩領域検出工程と、
    前記画像入力工程により入力された画像データ中の二次元小領域を参照し、該二次元小領域中の注目画素の濃度と当該注目画素周辺の周辺画素群の濃度差の絶対値が、おのおの予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定する比較判定工程と、
    前記濃度差の絶対値が前記閾値よりも大きいと前記比較判定工程により判定された注目画素を、網点の一部を形成する網点ピーク画素とする網点ピーク画素検出工程と、
    前記網点ピーク画素検出工程により検出された網点ピーク画素および当該網点ピーク画素周辺で検出された網点ピーク画素の関係から、当該網点ピーク画素を含む所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出する網点領域検出工程と、
    を備え、
    前記網点領域検出工程では、前記有彩領域検出工程による検出結果に応じて、前記有彩領域よりも前記無彩領域の方が網点領域として検出されにくくなるように網点領域か否かを判定する判定条件を変えることを特徴とする画像処理方法。
  9. 前記網点領域検出工程では、前記画像入力工程により入力されたカラー画像データに含まれる各色成分のうち、黒濃度に敏感な第1画像データと、該第1画像データで感度が低い色成分に対して高い感度がある第2画像データとの、少なくとも2つの画像データを用いて、前記画像入力工程により入力されたカラー画像データ中から網点領域を検出することを特徴とする請求項記載の画像処理方法。
  10. 前記網点領域か否かを判定する判定条件が、前記第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、前記第2画像データでの網点ピーク画素検出結果とに基づいた条件であること、を特徴とする請求項9記載の画像処理方法。
  11. 前記網点領域検出工程では、前記有彩領域検出工程により有彩領域と判定された領域について、前記第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、前記第2画像データでの網点ピーク画素検出結果との論理和を用いて、前記所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出することを特徴とする請求項9または10記載の画像処理方法。
  12. 前記網点領域検出工程では、前記有彩領域検出工程により無彩領域と判定された領域について、前記第1画像データでの網点ピーク画素検出結果と、前記第2画像データでの網点ピーク画素検出結果との論理積を用いて、前記所定の大きさの二次元小領域を網点領域として検出することを特徴とする請求項9から11の何れか1項に記載の画像処理方法。
  13. コンピュータに、請求項から12の何れか1項に記載の工程による処理を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
  14. 請求項13記載の画像処理プログラムが記録されたことを特徴とする画像処理プログラムを記録した記録媒体。
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