JP4317993B2 - 製材装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、集成材等に用いられる板材、その他の板材等を製材する際の木材加工に用いられる製材装置に関する。
図8、図9に示すように、従来、伐採後に適当な長さに切断された丸太材から長板材を製材する際には、例えば、丸太材が対向2面をその繊維方向に沿って平行に切断して太鼓材Tを形成する。さらに該太鼓材Tの他の対向2面を繊維方向に沿って平行に切断して(図上、平行一点差線P、Pに沿って切断して)、断面矩形状の角材Nを切り出す。そして、該角材Nを一定間隔で平行に切断して多数の長板材Rが形成されていた。
一方、例えば、特許文献1には、丸太を角材に加工する際等に用いられる木材簡易切断装置が開示されている。この特許文献1の木材簡易切断装置は、該文献1添付図面の図1ないし図5に示すように、下部に丸太13を保持する丸太保持部20と上部にガイドレール3とが設けられたフレーム1と、ガイドレール3を走行する前、後車輪4,5と、前車輪4の車軸6方向に移動可能に該前車軸6に位置決め固定されるチェーンソー2と、を有している。そして、丸太13を木材保持部20を介して前後端、上下の4点で固定した状態で、チェーンソー2を車軸6方向に移動させて位置決めし、該チェーンソー2をガイドレール3に沿って走行させながら、丸太の側面を一面ずつ切断していくものであった。
特開平7−323401号公報
ところで、丸太材(太鼓材)の中心M周辺部分は、その外部側(樹皮側)の部分と比べると、全般的にヤング係数が低く、強度が小さいことが知られている。また、一般的に丸太材は、樹木の成長特性により、元口側(根側)の径D1が大きく、末口側(梢側)の径D2が小さいテーパ状になっている。上述した図8、図9に示したような従来の製材方法では、ヤング係数が高く、強度が大きい樹皮側に近い部分が捨てられる一方で、ヤング係数が低く、強度が小さい中心M周辺部分が板材として利用されていた。すなわち、木材の有効利用度が極めて低い製材方法であった。
また、特許文献1の木材簡易切断装置のように、丸太から側面を一面ずつ切断する場合には、切断された部分と切断されてない部分とが偏る結果、木材の性質により木材が曲がってしまう場合が多い。木材が曲がってしまうと、他の側面の切断作業工程が困難となることから、曲がりを防止して真っ直ぐに保持しておく必要がある。よって、例えば、木材の長手方向の複数位置にカスガイ機能を有する曲がり防止装置が別途必要となり、装置構造が複雑化し、コストが高くつくものであった。さらに、加工工程も多くて加工効率が悪く、労力、時間もかかるという問題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、一の木素材からヤング係数高く強度が高い良質の板材を有効に得られるとともに、素材の曲がりを防止しつつ、簡便に製材できる製材装置及び長板材の製材方法を提供することにある。さらに、他の目的は、簡単な構造で、低コストで製造できる製材装置及び製材方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、丸太材の長手方向について対向2平面を形成するように加工した太鼓材Tと、太鼓材の対向2平面が上下を向く状態で着脱可能に把持固定する固定部12と、太鼓材の長手方向に沿うように設けられ、かつ一端側から他端側にかけてしだいに間隔が広がるようにテーパ状に対向配置された2個のレール部22と、レール部に案内されつつレール部の長手方向に沿って同時に走行移動する2個の切断刃であって、太鼓材の平面のそれぞれの幅端部側を太鼓材の軸線Gと角度をもって同時に切断する2個の切断刃26と、切断刃による切断時に太鼓材の跳ね上がりを防止する木材押え部であって、太鼓材の下側平面にあてがわれて太鼓材を支持する下受部と、太鼓材の上側平面にあてがわれ切断刃がレール部に沿って走行するときに太鼓材の上面側を押さえながら切断刃とともに走行移動する上押え部と、を有する木材押え部と、を含み、把持固定された太鼓材の平面における木材と樹皮との境界線Qを切込み線に設定するためにそれぞれの切断刃が幅方向移動調整可能に設けられ2個の切断刃を同時に走行駆動させながら太鼓材の平面の木材と樹皮との切込み線に沿いつつ太鼓材の軸線と角度をもってそれぞれの幅端部側を同時に切断してテーパ状長角材を形成する製材装置10から構成される。
本発明の製材装置によれば、両端に木口面を形成するように丸太材を切断し、さらに該木材を長手方向に平行な対向2平面を形成するように切断して得られた太鼓材であって、該太鼓材の長手両端側を着脱可能に把持して固定する固定部と、太鼓材の両幅端部を該太鼓材の軸線に対して一端側から他端側に向けて徐々に傾斜するように同時に切断する同時切断機構と、を備えたことから、太鼓材の両幅端部を傾斜するように同時に切断するので、木材の外側に近い部分であってヤング係数が高く、強度が高い部分を有効に製材品中に残すような製材を簡便に行える。したがって、例えば、板材を製材する際に、ヤング係数が高く、強度が高い板材を有効に得ることができる。さらに、同時に木材の両幅端部を切断するので、切断時及び切断後に木材の性質による反り、曲がりが生じるのを防止できる。よって、特殊なカスガイ機能の固定装置等を不要とし、装置構造を簡便に構成することができる。また、工数が少なくて済み、スムーズに製材作業を行える。
また、同時切断機構は、太鼓材の長手方向に沿うように設けられ、かつ一端側から他端側にかけてしだいに間隔が広がるようにテーパ状に対向配置された2個のレール部と、太鼓材の両幅端部側を切断するようにレール部に案内されつつレール部の長手方向に沿って同時に走行する2個の切断刃を有する切断装置と、を含むことにより、レール部をテーパ状に対向配置して、該レール部に沿って切断刃を走行させるだけの構成であるので、複雑な構造及び制御等を必要とせず、簡単な構成で同時切断機構を具体的に実現できる。また、製造コストも安くてすみ、メンテナンス等も簡便に行なえる。
また、レール部のテーパ角度を変更させる角度変更機構を有する構成とすることにより、例えば、木の種類や生育環境等で異なる太鼓材の両幅端部側のテーパ形状(勾配)に合わせて、レール部のテーパ状の広がり角度を調整することができる。その結果、種々の木材に対応して、ヤング係数が高い木材の外部側部分を効率良く有効に取ることができる。また、例えば、レール部を互いに平行に配置させることにより、同じ構造の装置を用いて、丸太材から太鼓材を形成する装置としても利用したり、太鼓材の軸線に対して平行となるように太鼓材の両幅端部を切断する装置等としても利用できる。したがって、汎用性、実用性が高い。
また、角度変更機構は、レール部の長手方向一端部側を枢支し、他端部側を自由端としたことにより、簡単な構造で、レール部の角度変更機構を具現できる。また、レール部の自由端側を移動するだけで、角度変更を簡単に行なえる。
また、角度変更機構は、レール部の一端側の相互の離隔度合いを示す目盛部が設けられた構成とすることにより、例えば、指標となる目盛部を見ながらレール部を調整することができるので、簡単かつ確実にレール部を目的の角度に設定して、円滑に製材することができる。
また、切断装置の切断刃は、太鼓材の幅方向に向けて移動調整可能に設けられた構成とすることにより、太鼓材の大きさに対応して、切断刃の切込み位置を調整できる。よって、木材の外部側のヤング係数が高く、強度が高い部分を有効かつ確実にとることができ、その結果、歩留まり良く製材することができる。
また、切断装置による切断時に該太鼓材の跳ね上がりを防止する木材押え部が設けられた構成とすることにより、切断時に太鼓材が上方側又は下方側に撓んで跳ね上がるのを良好に防止して、安定した状態で確実かつスムーズに木材の切断を行える。
さらに、本発明の長板材の製造方法によれば、両端に木口面を形成するように丸太材を切断し、さらに該木材を長手方向に平行な対向2平面を形成するように切断して太鼓材を形成し、太鼓材の両幅端部を該太鼓材の軸線に対して一端側から他端側に向けて徐々に傾斜するように同時に切断してテーパ状長角材を形成し、このテーパ状長角材の両幅端部側から順次材芯側にかけて長板材を分割切断しつつ製材することにより、木材の外部側のヤング係数が高く、強度が高い部分を有効に利用した長板材を製材することができると同時に、その製材を工数を増加させることなく簡便に行える。よって、製材された長板材は、強度が高いので、例えば、強度を必要とする建築材料としての製品価値としても高い。さらに、特にテーパ状長角材を形成する際には、太鼓材の両端部側を同時に切断するので、加工中の木材の反り、曲がりを防止できる。また、長板材として取った残りの部分は、材心側に大きく残るので他の板材等としても利用することができ、歩留まりが良い。
以下添付図面を参照しつつ本発明の製材装置及び長板材の製材方法について説明する。本発明の製材装置及び製材方法は、例えば、伐採して所要の長さに切断された丸太材から、集成材等に用いられる長板材を製材する際に所要の工程で用いられる。
図1ないし図7は、本発明の製材装置及び製材方法の一実施形態を示している。本実施形態において、製材装置10は、図1、図2に示すように、固定部12と、同時切断機構14と、を備えている。本実施形態では、各構成部等は、平面視で前後方向に横長く枠組みされた機枠16に組み付けられている。なお、図1上で左側を前方とする。
本実施形態に係る製材装置10の加工対象となる木材(素材)は、例えば、図7に示すような太鼓材Tからなる。図6、図7に示すように、太鼓材Tは、例えば、原木を伐採して両端に木口面を形成するように丸太材を切断し、さらに該丸太材を長手方向に平行な対向2平面を形成するように切断して加工される。丸太材は、両端の木口面側では、一般的に元口側の径が大きく、末口側の径が小さいテーパ状になっている。よって、太鼓材Tは、その幅は元口側の横幅D1が大きく、末口側の横幅D2が小さくなっており、その両幅側面は、長手方向の一端側から他端側に向けて広がったテーパ状になっている。本実施形態では、製材装置10は、この太鼓材Tの両端部側をそのテーパ形状の側面と略平行な線Qすなわち軸線Gに対して傾斜した線に沿って切断して、断面矩形状でかつ長手方向の一端側から他端側に向けて幅方向に次第に広がるテーパ状長角材Wを形成する場合について説明する。なお、後述するように、形成されたテーパ状長角材Wは、例えば、他の板挽き用製材装置等(又は本実施形態に係る製材装置10)を用いてさらに板挽きされて長板材Rが製材される。
固定部12は、太鼓材Tを着脱可能に固定する固定手段である。本実施形態では、図1、図2に示すように、固定部12は、機枠16の幅方向の略中央となる位置に配置されており、太鼓材Tの長手両端側、すなわち木口面側を把持し、長手方向を水平にした横倒し状態で太鼓材を固定する。固定部12は、太鼓材Tの長手両端側に配置される一対の把持部材18と、各把持部材18にロッドが連結され該把持部材18どうしを互いに近接離間させる一対のシリンダ20と、を含む。それぞれのシリンダ20は、機枠16の長手方向の両端側に配置され、床からある程度の高さ位置に設けられた台部161上に固定されている。把持部材18は、例えば、側面視L字状に設けられ、その上端部側に太鼓材Tの木口面に当接する当接部を有しており、シリンダ20を介して水平方向に移動するようになっている。太鼓材Tを把持する際には、前方側に該太鼓材の幅が狭い端部側を配置させるとともに、一対の把持部材18の間に太鼓材Tを平行な対向2平面が上下を向き、テーパ状の両幅端部を左右にした状態で配置させ、把持部材18を近接させて両端側を把持する。なお、種々の長さの太鼓材に対応して確実に長手両端側を把持することができる。
同時切断機構14は、太鼓材Tの両幅端部を該太鼓材の軸線Gに対して一端側から他端側に向けて徐々に傾斜するように同時に切断する同時切断手段である。例えば、図6、図7に示すように、太鼓材Tの両幅端部のテーパ形状に沿って同時に切断することにより、従来のように木材の樹皮側のヤング係数が高く、強度が高い部分を棄てることがなく、製材品中に残して有効に利用することできる。さらに、太鼓材Tの両幅端部を同時に切断することにより、木材の特性により片側ずつ切断した際に生じるような反り、曲がりが生じるのを防止でき、効率良く太鼓材をテーパ状長角材に加工することができる。本実施形態では、同時切断機構14は、一対のレール部22と、2個の切断刃26を有する切断装置24と、を含む。
図1、図2に示すように、一対のレール部22は、固定部12よりも上方側の位置で長手方向を水平に向けつつ、太鼓材Tの長手方向に沿うように設けられ、機枠16に支持されている。さらにレール部22は、その長手方向の一端側から他端側にかけてしだいに間隔が広がるようにテーパ状に対向配置されている。図5にも示すように、レール部22は、固定部12に固定された太鼓材Tの軸線と平行となる平行位置K(一点鎖線)からそれぞれ幅方向両外側に向けて角度θで傾斜している。すなわち、レール部22は、互いのなす角度が2θで平面視略ハ字状、又は略V字状に傾斜して対向配置されている。本実施形態では、レール部22は、固定部12に固定される太鼓材Tのテーパ状の両幅側面の傾斜に対応して、該太鼓材Tの両幅側面に対して略平行となるように設定される。
さらに、具体的には、各レール部22は、幅方向中央でその長手方向離隔位置にスプロケット30が配置されており、該長手方向に沿ってチェーン32が調帯されている。そして、駆動モータ34により、チェーンが長手方向に周回状に移動する。チェーンの一部には、切断装置24が連結部44を介して固定されている。レール部22の下面側には、レール長手方向に沿って長い一対のスライドレール部材35が下方に向けて突設配置されている。スライドレール部材35は、切断装置24を垂下状に連結支持しつつ、長手方向に沿ってスライド自在に案内する。駆動モータ34を駆動させて、チェーン32を周回移動させることにより、レール部22の長手方向に沿って切断装置24を移動させる。さらに、レール部22は、一端側を機枠16の前方側で幅方向に架設された前横架枠16aにキングピン37等を介して枢支されている。一方、レール部の他端側は自由端となっており、U字状に両側壁221と底壁222を後方に突設させ、該底壁222を機枠の後方側に配置された後横架枠16bの上面側に載置させて、所要の位置で端部固定機構39を介して機枠16の他の後横架枠16bに固定される。すなわち、レール部22は、テーパ角度θを変更可能に設けられており、上記のようにレール部の一端側を枢支し、他端側を自由端とすることにより角度変更機構28を実現している。これにより、例えば、木の種類や生育年数等の種々条件により異なる太鼓材Tの両幅側側面のテーパ状の勾配に対応して、レール部22の角度を調整することができる。また、必要に応じて、レール部22を互いに平行となるように角度変更することもできる。これにより、例えば、本実施形態の製材装置10により、丸太材から太鼓材を加工するのに用いることができる。また、従来のように、図8に示すように、太鼓材Tから断面形状が一定の角材Nを形成するのにも利用することができる。
図4に示すように、端部固定機構39は、レール部22の自由端の底壁222に縦方向に貫通しつつ該レール部22の長手方向と交差する方向に長く設けられた長孔40と、該長孔40を縦に貫通しつつ後横架枠16bに緊締、弛緩可能に締結する締結ボルト4と、を含む。さらに、端部固定機構39は、ねじ孔を有しレール部自由端の幅方向両側に離隔配置された支持壁部38と、支持壁部38のねじ孔に螺進退可能に螺合されてレール部22の長手方向に交差するように軸を配置しつつ該レール部22の自由端部の側壁221に先端を当接させる調整ボルト36と、を含む。レール部22の角度θを変更させる際には、締結ボルトを緩め、移動先側となる方の調整ボルト36の先端をレール部より退避させる。そして他方の調整ボルト36を螺進させて、その先端がレール部自由端部の側壁221を押し動かすことにより移動させる。締結ボルトを締め付けてレール部22を固定する。なお、レール部22の自由端側は、例えば、油圧シリンダを直接にレール部端部に接続したり、リンク機構やピニオン・ラック等の連係機構とモータやシリンダ等の駆動装置を用いてレール部自由端側の移動や固定をさせる構成としてもよい。
さらに、機枠16の後横架枠16bには、レール部22の一端側の相互の離隔度合いを示す目盛部42が設けられている。本実施形態では、目盛部42は、例えば、レール部22の自由端の一隅部Fの移動距離を測ることにより、該移動距離に対応して該自由端側の相互の離隔度合いを示すようになっている。例えば、レール部22が互いに平行でかつ太鼓材の軸線とも平行となる位置での隅部Fの位置を0位置とし、該0位置からの移動距離を目盛で測りながら位置(角度)を合わせることができる。これにより、該レール部22を目的の角度に簡単かつ確実に設定することができる。
図1、図2、図3に示すように、切断装置24は、太鼓材Tすなわち加工対象材の両幅端部側を切断するようにレール部22に案内されつつ、レール部22の長手方向に沿って同時に走行する2個の切断刃26を有している。本実施形態では、切断装置24の切断刃26は、前方から後方に向けて、すなわち、太鼓材Tの一端側から他端側に向け幅の狭い側から幅の広い側へレール部に沿って末広がり状に直線的に走行する。切断装置24は、各々のレール部22の下面側のスライドレール部材35に垂下状に連結支持されている上部フレーム46と、該上部フレーム46にそれぞれ連結支持されつつ切断刃26を支持する下部フレーム48と、を含む。本実施形態では、切断刃26は、中心部を支軸50を介して回転自在に軸支された丸鋸からなる。切断刃26は、レール部の対向内側位置にその円板面が鉛直面内となるように立てて配置されている。切断刃26は、その支軸50を横方向に向けて配置され、各下部フレーム48の下方に伸びた腕部48aの下端側に回転自在に支持されている。切断刃26を回転駆動させるモータ52が下部フレーム48に一体的に取り付けられており、チェーン54等を介して回転駆動力を支軸50に伝達する。本実施形態では、2個の切断刃26は、それぞれ独立して回転駆動するとともに、独立してレール部22の長手方向に沿って走行するようになっている。すなわち、切断時には切断刃をそれぞれ駆動させて、同時に走行させる。なお、切断刃はその走行速度(切断速度)を互いに同期させるように制御する構成としてもよい。上部フレーム46は、中央部に上記レール部22のチェーン32の一部に連結固定される連結部44を介して連結されており、その両側に同レール部のスライドレール部材35にスライド自在に支持される受部が設けられている。下部フレーム48は、レール部22の長手方向と直交方向に長手方向を配置させたスライドレール56を介して上部フレーム46に垂下状に連結支持されている。下部フレーム48は、スライドレール56に沿って、図示しない油圧シリンダ(又は油圧モータ)を介して上部フレーム46に対して幅方向にスライド移動でき、かつ該移動位置で保持されるようになっている。さらに、下部フレーム48は、その下方側に延設させた腕部48aに切断刃26の支軸を支持している。すなわち、本実施形態では、切断刃26は、レール部22の長手方向に対して交差方向にスライド移動可能となっており、太鼓材Tの幅方向に向けて移動調整可能に設けられている。これにより、太鼓材Tの両幅の大きさが異なる場合でも、調整して木材の強度の高い部分を有効に取ることができる。また、切断刃26を幅方向に順次材心側に向けて移動させることで、本実施形態に係る製材装置10を用いてテーパ状角材の両端部側を切断して長板材を製材することもできる。なお、切断刃26は、回転刃、チェーンソーその他任意の態様でもよく、2つの切断刃26を有する切断装置24は、レール部22の長手方向に沿って同時に走行し、太鼓材の両幅端部側を切断するものであれば任意の構成でよい。また、本実施形態では、レール部の下方側に切断装置の切断刃26を設置したが、これに限らず、レール部の上方側または側方側を切断刃が走行する構成でもよく、切断刃がレール部に案内されて走行する構成であれば任意でよい。
図1、図2、図3に示すように、切断装置24には、太鼓材Tの表面側に切断刃26が切込まれる位置を予め示すマーキング装置58が設けられている。本実施形態では、マーキング装置58は、ある程度の長さのレーザ光を照射するレーザ発光装置からなる。マーキング装置58は、下部フレーム48に固定されており、レール部22の角度変更及び切断刃26の幅方向調整時に、切断刃26とともに移動し、常に切断刃の切込み予定位置を照射するようになっている。例えば、マーキング装置58のレーザ光を太鼓材の樹皮の残っている部分と切削した平面との境界線に合わせるだけで、切断刃がその位置を切込むように設定できるので、技術熟練者でなくても簡便に位置合わせすることができる。
図2に示すように、切断装置24による切断時に該太鼓材Tの跳ね上がりを防止する木材押え部60が設けられている。木材押え部60は、固定部12に固定した太鼓材Tに下方からあてがわれる下受部62と、該太鼓材Tに上方側から表面部分にあてがわれて上押え部64と、を含む。下受部62は、長手方向の中間位置に数箇所、図上では、2箇所設置されており、太鼓材Tに下面にあてがわれる支持部材66と、該支持部材66を上下に移動させるシリンダ68と、を含む。上押え部64は、切断刃26の前方側に配置されて下部フレーム48に支持されており、切断刃26がレール部22に沿って走行される時には該切断刃26とともにレール部に沿って移動する。上押え部64は、太鼓材の上面にあてがわれるローラ70と、ローラを回転自在に軸支した下腕部と該下腕部を回動自在に枢支して下部フレームに接続された上腕部とを含む連節腕部72と、上腕部の回りに下腕部を回動させるように下腕部の中間位置に伸縮ロッドを連結させたシリンダ74と、を含む。これにより、切断時には、下受部62と上押え部64のシリンダ68,74をそれぞれ伸長させて支持部材とローラとを太鼓材の上下面にあてがわせて支持することにより該太鼓材の跳ね上がりを防止する。
なお、本実施形態では、図1、図3に示すように、製材装置10には、太鼓材Tを製材装置10の固定部12へ搬入する搬入装置100と、製材装置10が製材したテーパ状長角材Wを搬出する搬出装置102が並設されているが、その構成の詳細は省略している。また、図1、図3に示すように、装置10には、形成されたテーパ状長角材Wを搬出装置102側に搬送する搬送装置76が設けられている。搬送装置76は、例えば、形成されたテーパ状長角材Wを長手方向と交差方向に横送り搬送するチェーンコンベアからなり、機枠の長手方向の離隔位置に配置された複数のスプロケット80にそれぞれチェーン78が調帯されている。スプロケット80は、共通軸82及び図示しない駆動モータを介して同時に回転するようになっており、それらのチェーン78の上面側をコンベア面としてテーパ状長角材を幅方向に搬送させる。
次に、本実施形態に係る製材装置の作用とともに本実施形態に係る長板材の製材方法をあわせて説明をする。例えば、樹木を伐採した原木から、両端に木口面を形成するように切断して、3〜4m程度の長さの丸太材を形成する。図6、図7に示すように、他の製材装置を用いて丸太材を長手方向に平行な対向2平面を形成するようにして太鼓材Tを形成する。次に、得られた太鼓材Tを、搬入装置100により製材装置に搬入し、製材装置10を介してテーパ状長角材に加工する。製材装置10は、予め、角度変更機構28を介してレール部22を太鼓材の傾斜に対応してしだいに間隔が広がるようにテーパ状に角度をつけておく。搬入装置100側から搬入された太鼓材Tを、固定部12により平行な対向2平面が上下を向く状態で把持して固定する。切断装置24の切断刃26を太鼓材Tの幅方向に移動して、例えば、平面と樹皮との境界線(図6上、線Q)の位置に切込み位置を調整する。切断刃26を回転駆動させて、図5に示すように、該切断刃26をレール部22の長手方向に沿って同時に走行させて、太鼓材の両幅端部側を該太鼓材の軸線Gに対して一端側から他端側に向けて傾斜して切断してテーパ状長角材Wに加工する。そして、図6、図7に示すように、このテーパ状長角材Wの両幅端部側から順次材芯側にかけて長板材Rを分割切断しつつ製材する。この際、テーパ状長角材のテーパ状の両側面と平行に傾斜して切断していく。これにより、ヤング係数が高く、強度が高い部分を有効に利用した長板材Rを簡便に製材することができる。すなわち、木材の強度の高い部分を棄てることなく有効に利用できる。なお、両幅端部側から長板材をとるので材心側に、平面視縦長三角形状のくさび形木材Reが残る。このくさび形木材も例えば、板材として製材して、他用途に利用することもでき、歩留まりが良好な製材を行える。
以上説明した本発明の製材装置及び長板材の製材方法は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
本発明の製材装置及び長板材の製材方法は、例えば、丸太材から長板材やその他板材を製材する際に有効に適用される。
本発明の実施形態に係る製材装置の平面説明図である。 図1の製材装置のA−A線断面説明図である。 図1の製材装置のB−B線断面説明図である。 レール部の自由端側の拡大説明図である。 図1の製材装置の要部を示した作用説明図である。 図1の製材装置による製材の作用説明図及び実施形態に係る製材方法の概略説明した木材の平面図である。 図1の製材装置による製材の作用説明図及び実施形態に係る製材方法の概略説明図した木材の斜視図である。 従来の製材方法の概略説明平面図である。 太鼓材の斜視図及び従来の製材方法の概略説明図である。
10 製材装置
12 固定部
14 同時切断機構
22 レール部
24 切断装置
26 切断刃
28 角度変更機構
42 目盛部

Claims (1)

  1. 丸太材の長手方向について対向2平面を形成するように加工した太鼓材と、
    太鼓材の対向2平面が上下を向く状態で着脱可能に把持固定する固定部と、
    太鼓材の長手方向に沿うように設けられ、かつ一端側から他端側にかけてしだいに間隔が広がるようにテーパ状に対向配置された2個のレール部と、
    レール部に案内されつつレール部の長手方向に沿って同時に走行移動する2個の切断刃であって、太鼓材の平面のそれぞれの幅端部側を太鼓材の軸線と角度をもって同時に切断する2個の切断刃と、
    切断刃による切断時に太鼓材の跳ね上がりを防止する木材押え部であって、太鼓材の下側平面にあてがわれて太鼓材を支持する下受部と、太鼓材の上側平面にあてがわれ切断刃がレール部に沿って走行するときに太鼓材の上面側を押さえながら切断刃とともに走行移動する上押え部と、を有する木材押え部と、を含み、
    把持固定された太鼓材の平面における木材と樹皮との境界線を切込み線に設定するためにそれぞれの切断刃が幅方向移動調整可能に設けられ、
    2個の切断刃を同時に走行駆動させながら太鼓材の平面の木材と樹皮との切込み線に沿いつつ太鼓材の軸線と角度をもってそれぞれの幅端部側を同時に切断してテーパ状長角材を形成することを特徴とする製材装置。
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