JP4312843B2 - 遠隔通信ネットワークのためのサービスおよび情報の管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に遠隔通信ネットワークのためのサービスおよび動作の制御、特に遠隔通信ネットワークの各種の機能を実行し、制御する、サービス制御および操作の要素システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現代の遠隔通信ネットワークの管理には呼出しの確定およびルーチング、故障の管理、顧客への請求書を編集するために使われる呼出しの詳細記録、フロードの検出および制御、新しいサービスの提供、ダイヤル後の遅延時間の測定および時刻の同期化などを含む、複数の機能を実行する必要がある。現在、遠隔通信ネットワーク内の複数のシステムがこれらの各種の機能を実行する。
【0003】
遠隔通信ネットワークにおいて、シグナリング・メッセージの形での情報が呼出しの確定および制御に関与するネットワーク要素間で交換される。情報交換を実行するために交換機、データベースなどが使われる。
【0004】
普通のチャネル・シグナリングは音声またはデータ信号を伝送するために使われるチャネルとは別のチャネル上で情報を交換するための帯域外の技法である。よく知られているシグナリング技法の1つは国際電信電話諮問委員会(CCITT)のシグナリング・システムNo.7(SS7)プロトコルを利用する。AT&Tのネットワーク装置と構内交換機(PBX)との間のインタフェースにおいて、第2のよく知られているシグナリング技法はQ.931プロトコルを利用する。SS7プロトコルにおいては、メッセージは長さの指示子によって互いに他と区別されるビットの高度に構造化された情報フィールドである。SS7のメッセージのフォーマット、およびSS7とQ.931プロトコルとの間の関係はCCITTのブルー・ブック、「シグナリング・システムNo.7の仕様(Specification of Signaling System No.7)」第6巻(1988)に詳しく記載されている。
【0005】
共通チャネル・シグナリングNo.7プロトコルの一般的な説明は、G.G.シャンガのIEEE Journal on Selected Areas in Communication誌 SAC−4巻、第3号の360−365ページ(1986)、およびS.鈴木他のReview of the Electrical Communication Laboratories誌、第28巻、第1−2号の50−65ページ(1980)(これらはそれぞれ参照によってここに組み込まれている)を参照されたい。
【0006】
AT&Tの交換ネットワークなどの、呼出しが共通に行き来する代表的な遠隔通信ネットワークに関連したネットワーク要素は次のものを含んでいる:(1)呼出し側の地理的エリア内に存在してローカルの交換キャリアまたは競争会社のアクセス・プロバイダからの呼出し要求メッセージを受信し、その呼出しのセットアップの制御を担当する、ネットワークに関連した発信側の交換ノード;(2)これもネットワークに関連しているが、被呼出し側の地理的エリア内にあって、その被呼出し側に関連したローカル交換キャリアまたは構内交換機に対してその呼出しを接続する、終端の交換機ノード;(3)ビア・スイッチ。これは、発信側の交換機ノードから終端の交換機ノードへの直接の中継線がすべてビジーであるために発信側の交換機ノードと終端の交換機ノードとの間の直接の径路が利用できないが、ビア・スイッチを使って活性化することにより終端の交換機ノードへ達することができる遊んでいる径路が存在する場合、それを活性化するために使われる。(簡単のため、ビア・スイッチへの参照は本文および図の中では省略される);(4)或る種の呼出しの処理およびルーチングに関して発信側の交換機ノードに知らせるデータベースとして働くサービス制御ポイント;および(5)接続されるペアの中に配置され、アクセス・リンクによって発信側の交換機ノード、終端の交換機ノードおよびサービス制御ポイントに接続され、ネットワーク要素間でメッセージを転送するために使われる信号転送ポイント。
【0007】
北アメリカでの代表的な電話の被呼出し番号はN0/1X NXX−XXXXの形式になっている。ここで、Nは2から9までの任意の数字、0/1は0または1のいずれかであり、Xは0〜9の間の任意の数字を意味する。この10桁のコードは一般に左から右へ、3桁のエリア・コード、3桁の中央局のコード、および4桁の局番を表す。エリア・コードの数字は北アメリカでの地理的エリアを識別し、中央局のコードの数字は被呼出し側をサービスする中央交換局を識別し、局番は被呼出し側の識別情報を提供する。
【0008】
しかし、番号の中の最初の3桁が800または900である時、その番号は地理的エリアには直接には関連付けられていない。800/900のタイプの番号の中のいくつかの桁またはすべての桁は、サービス制御ポイントによって普通は実際の宛先に変換されなければならない。サービス制御ポイントは800/900の番号およびその番号に関連付けられている実際の宛先のテーブルを維持している。そのような変換はグローバル・タイトル変換と呼ばれ、サービス制御ポイントによって維持されているテーブルはグローバル・タイトル変換テーブルと呼ばれている。交換機および/または信号転送ポイントはどのサービス制御ポイントがどの800/900の番号をサービスするかを識別する。
【0009】
各種のネットワーク要素上を行き来する800 NXX XXXXまたは900 NXX XXXXのタイプの代表的な呼出しに対するシグナリングのメッセージ・フローは次の通りである。
発信側の交換機ノードは呼出し側をサービスしているローカルの交換ネットワークまたは競争会社のアクセス・プロバイダから、通常は初期アドレス・メッセージの形で呼出し要求メッセージを受信する。発信側の交換機ノードはそのメッセージをチェックする。そのチェックのプロセスの間にメッセージの中にエラーが検出された場合、その呼出しのフローは終了する。
【0010】
メッセージの中にエラーが検出されなかった場合、発信側の交換機ノードは自分のグローバル・タイトル変換テーブルを調べ、その呼出しに対する処理およびルーチングのプログラムを提供できるサービス制御ポイントのアイデンティティを求める。グローバル・タイトル変換テーブルは、そのネットワークによってサービスされるすべての番号(例えば、800 NXX XXXXまたは900 NXX XXXX)を表しているエントリを含んでいる。ダイヤルされた各番号に対して、このテーブルはサービス制御ポイントの識別情報およびそのサービス制御ポイントにおけるアプリケーションを識別しているサブシステムの番号を提供する。ダイヤルされた番号がグローバル・タイトル変換テーブルの中のエントリとマッチしなかった場合、そのテーブルが間違っているか、あるいはローカル交換キャリアの交換機または競争会社のアクセス・プロバイダの交換機がその呼出しのルーチングを間違ったかのいずれかである。
【0011】
ダイヤルされた番号の有効なエントリがテーブルの中に存在していたと仮定して、発信側の交換機ノードは問合わせのメッセージ(トランザクション機能のアプリケーション・パート・メッセージとも呼ばれる)を作成し、呼出しのルーチングおよび処理の情報を要求する。発信側の交換機ノードはその問合わせのメッセージを、グローバル・タイトル変換テーブルによって識別されたサービス制御ポイントへ送る。いくつかの既存のシステムにおいては、発信側の交換機ノードの代わりに信号転送ポイントがそれ自身のグローバル・タイトル変換テーブルを調べて、その識別されたサービス制御ポイントへ問合わせメッセージを回送する。
【0012】
問合わせメッセージを受信した後、サービス制御ポイントはその呼出しの処理およびルーチングのための指示を含んでいる応答メッセージを作成し、その応答メッセージを発信側の交換機ノードへ送り返す。サービス制御ポイントがその問合わせメッセージの中で受信された、ダイヤルされた番号をサービスしないことを知った場合、サービス制御ポイントはその応答メッセージの中でエラーを識別する。このようにして、応答メッセージはその呼出しの処理およびルーチングのための情報を含んでいるか、あるいはその呼出しがサービス制御ポイントにおいて検出されたエラーのために打ち切られていることを通知するために使うことができる。
【0013】
発信側の交換機ノードは応答メッセージを受信してそれを検証する。応答メッセージの受信および検証が正しく行なわれたと仮定して、発信側の交換機ノードはその呼出しを回送するために動作を進める。ルーチング機能の一部として、発信側の交換機ノードは信号転送ポイントを経由して終端の交換機ノードへその要求メッセージを送る。
【0014】
信号転送ポイントからの要求メッセージを受信してそれを検証した後、終端の交換機ノードは被呼出し側をサービスしているローカル交換キャリアまたは構内交換機に対してその要求メッセージを転送する。しかし、構内交換機が被呼出し側をサービスしていた場合、終端の交換機ノードはQ.931プロトコルを使って、セットアップ・メッセージ(要求メッセージと等しい)をその構内交換機へ転送する。両方のケースにおいて、その呼出しに対する順方向のシグナリングはこれによって完了する。
【0015】
ローカル交換キャリアにおいて終了する呼出しの場合、そのローカル交換キャリアの交換機は被呼出し番号を受信し、その呼出しを既知の電話の宛先へ転送し、アドレス完了メッセージを終端の交換機ノードへ送って被呼出し側が到来している呼出しに対して注意を喚起されたことを示す。構内交換機において呼出しが終了する場合、その構内交換機は被呼出し番号を受信し、呼出し進行メッセージおよび警告メッセージを終端の交換機ノードへ送る。
【0016】
アドレス完了メッセージまたは警告メッセージのいずれかを受信した後、終端の交換機ノードはアドレス完了メッセージを再生し、それを発信側の交換機ノードへ送る。発信側の交換機ノードは終端の交換機ノードから受信したアドレス完了メッセージを呼出し側に関連付けられたローカル交換キャリアまたは競争会社のアクセス・プロバイダの交換機に対して転送する。各交換機は音声の径路に対する端から端までの接続を提供する。その後、呼出し側は帰ってくるリング音を聞く。
【0017】
被呼出し側がその呼出しに答えると、終端の交換機ノードに対して、被呼出し側の交換キャリアが回答メッセージを送るか、あるいは被呼出し側の構内交換機が接続メッセージを送る。被呼出し側が構内交換機であった場合、終端の交換機ノードは接続確認メッセージをその構内交換機へ送る。回答メッセージまたは接続メッセージのいずれかを受信すると、終端の交換機ノードは発信側の交換機ノードに対する回答メッセージを再生する。
【0018】
発信側の交換機ノードは発信側に関連付けられているローカル交換キャリアまたは競争会社のアクセス・プロバイダの交換機に対してその回答メッセージを再生する。呼出し側と被呼出し側が会話を行い、呼出し側が電話を切った後、ローカル交換キャリアまたは競争会社のアクセス・プロバイダの交換機は発信側の交換機ノードに対して解放メッセージを送る。次に、発信側の交換機ノードは終端の交換機ノードに対して解放メッセージを送る。
【0019】
ローカル交換キャリアに対して完了する呼出しの場合、終端の交換機ノードは解放メッセージをローカル交換キャリアに対して送る。ローカル交換キャリアは解放完了メッセージで応答し、その結果、呼出しが終了する。構内交換機に対するQ.931接続を解体するには、終端の交換機ノードが構内交換機に対して切り離しメッセージを送る必要がある。次に、構内交換機はQ.931解放メッセージを終端の交換機ノードに対して送る。それに応答して終端の交換機ノードはQ.931プロトコル解放完了メッセージを構内交換機に対して送り、その結果、その呼出しが解体される。
【0020】
ダイヤルされた番号がその被呼出し側に関連付けられた地理的エリアを示しているエリア・コードを含んでいる時、同じ呼出しのフローが普通は適用される。ただし、発信側の交換機ノードは自動番号識別テーブルからの追加の情報およびダイヤルされた番号のテーブルからの情報を使って、ルーチングおよび処理の命令についてサービス制御ポイントに対して問合わせメッセージを送らずに、これらの呼出しをそれぞれ自身のルーチング・テーブルに基づいて回送することができることがよくある。
【0021】
呼出し番号および被呼出し番号に基づいてサービスがネットワークの顧客に対して提供される時、自動番号識別テーブルおよびダイヤルされた番号のテーブルは各交換機によって維持されている。各テーブルは膨大な数のエントリを含んでおり、そしてエントリの個数は提供されるサービスが多数の加入者に対して拡張されるにつれて増大する。
【0022】
800または900番の番号を維持しているネットワークの顧客は呼出しが一日のうちの異なる時間帯において異なる電話の宛先に対して向けられるように時間帯別のルーチング・サービスに加入していることが多い。800または900番の番号を時間帯に基づいて実際の宛先に変換することは、サービス制御ポイントによってそれ自身のローカル時計を時間の基準として使って実行される。普通、ネットワーク全体を通じての時計の同期化に対する備えはないので、ローカルの時計が正確でなかった場合、時間帯別のルーチング・サービスに加入している顧客の呼出しは間違った場所へ向けられる可能性がある。
【0023】
顧客は呼出しの宛先および発信元による分配以外に、時間帯別、曜日別などによる800または900の番号の分配に関する情報を提供するデータ収集およびレポーティングのサービスにも加入することができる。この情報はサービス制御ポイントによって共通に生成され、中央のコンピュータへ定期的に送られる。代わりに、各サービス制御ポイントとの間で行き来するメッセージを収集するために、SS7の各入力および出力のシグナリング・リンクに1つの装置が配置される。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらのデータ収集の方法はサービス制御ポイントに決して到着しない呼出しのような、呼出しのセットアップ段階において失敗した呼出しに関する情報は提供しない。さらに、サービス制御ポイントがデータを収集して中央のコンピュータへ送る場合、そのサービス制御ポイントの処理能力の一部がこれらの機能を実行するために消費され、また、各サービス制御ポイントに対する各リンク上のデータを収集するために装置を配置することは厄介であり、データ収集の方法としては高価になる。
【0025】
ダイヤル後の遅延時間、すなわち、被呼出し側の番号がダイヤルされてから戻ってくるリング音が受信されるまでの間の遅延時間が、ネットワーク性能の品質の直接の測度となってきている。現在、ダイヤル後の遅延時間を進行中に監視するための十分なメカニズムが存在しないので、ダイヤル後の遅延時間の測定は制限されている。
【0026】
遠隔通信ネットワークに対する顧客への請求書作成のための呼出しの詳細情報記録機能は、普通は発信側の交換機ノードによって実行される。発信側の交換機ノードはそれが制御する呼出しに対応する呼出しメッセージを上記のように分析する。この交換機ノードはサービス制御ポイントからその呼出しに対する処理およびルーチングの情報を含んでいる応答メッセージを受信すると、その呼出しに対する請求書作成用のパラメータを設定する。その交換機ノードは被呼出し側が答えた時刻およびその接続が解放された時刻を記録し、呼出しの詳細記録を作成する。呼出しの詳細記録はデータ処理センターへ転送され、そこでそのデータが定期的に処理されて顧客の料金が計算される。
【0027】
これらの機能を実行するために発信側の交換機ノードを利用することによって、ユーザ定義の請求書作成のための柔軟性が制限され、ストーキングなどの遠隔通信ネットワークの不正使用または乱用をリアルタイムに検出および制御できなくなる。ストーカというのは相手を困らせるなどの目的で電話を掛ける人のことを言う。被呼出し側が答えると、ストーカは電話を切る。現在、その呼出しは料金請求されず、そのストーカの電話の乱用的な呼出しについての記録は存在しない。また、呼出しに関するデータは発信側の交換機ノードおよび他のネットワーク要素から定期的に収集されるだけなので、ネットワーク内の故障をリアルタイムで検出することはできない。
【0028】
従来の技術のシステムでは各種の方法で故障管理が処理されてきたが、そのどれもが完全に満足できるものではない。1つの普通の慣習として、ネットワーク要素によって検証プロセスが実行されている間にエラーが検出されると、そのメッセージを検証することを担当しているネットワーク要素がそのエラーに関するデータを記録する。そのネットワーク要素は次にそのエラー・データを検索するためにポーリングされるか、あるいは、あらかじめ定められた時間間隔でそのエラー・データを中央のコンピュータに対して報告するようにプログラムされているのが通常である。この結果、或る期間の間に発生し、検出されないままに残っているエラーが生じる。
【0029】
代わりに、特定の呼出しに関係付けられたメッセージの中に監視ビットと呼ばれるあらかじめ定められたビットを設定することによって、ネットワーク・システムに入ってくる選択された呼出しを監視下に置くことができる。その監視ビットがセットされているメッセージがコピーされ、その呼出しが通過した各ネットワーク要素によって処理要素へ転送される。結果として、選択された各呼出しに対して、その呼出しが失敗するまでの履歴が提供される。そのような呼出し監視の詳細については、ブースリの米国特許第4,959,849号を参照されたい。他のネットワーク要素との間でメッセージを交換すること、そしてそのメッセージを再生し、その再生されたメッセージをデータ・ネットワーク上で中央プロセッサへ転送することができるネットワーク要素のアーキテクチャについても、前記のブースリの特許の中で説明されている。
【0030】
この呼出し監視技法を使った場合でも、遠隔通信システムに入って来る各呼出しのステータスを効果的および効率的にリアルタイムに監視することができない結果、エラーが発生して検出されない場合があり得る。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様においては、遠隔通信ネットワークの中で行なわれる電話の呼出しをサービスするための装置は、データベースおよび通信ユニットと通信するためのインターコネクト・バスを含んでいる。その通信ユニットは相互接続されたネットワーク要素と通信して、そのネットワーク要素を通過する呼出しのルーチングに関してそのネットワーク要素に指示する。各呼出しに関連した情報はデータベースの中に記憶するために通信ユニットへ伝送される。本発明の他の態様においては、通信ユニットはネットワーク要素を通過する呼出しについての請求書作成の目的のための記録を作成する。
【0032】
さらに、本発明の他の態様においては、遠隔通信ネットワークの中の電話呼出しをサービスするための装置はプロセッサ、データベース、および通信ユニットと通信するためのインターコネクト・バスを含んでいる。プロセッサ上に存在しているプログラムが実行されてネットワークの各種の機能を制御する。そのネットワークの機能をサポートするデータを含んでいる情報パケットが相互接続されたネットワーク要素と通信ユニットとの間で伝送される。
【0033】
好適な実施例においては、プロセッサ上に存在しているプログラムによって、その装置は中央においてその遠隔通信ネットワークに関連付けられている各種の機能を実行することができる。それらの機能としては、呼出しの処理およびルーチング、自動故障検出および訂正、対話方式での顧客に対するサービスの提供、フロード(不正)の検出および制御、ネットワークの乱用のパターンの識別およびそのネットワーク内で行なわれた各呼出しについての記録の作成などがある。
【0034】
さらに、本発明はネットワーク要素を通過する呼出しに応答して、その相互接続されたネットワーク要素によって生成される情報を記録する方法を含んでいる。この方法にしたがって、発信側のネットワーク要素はその呼出しに対するネットワークを通る径路を提供するすべてのネットワーク要素から情報を受信する。発信側のネットワーク要素はそのメッセージをコピーし、そのメッセージに対して情報を付加し、エラー信号を含めて、そのコピーされたメッセージおよび付加された情報が個々の情報パケットを形成するようにし、その情報パケットを通信ユニットへ転送する。通信ユニットはネットワーク内の各呼出しに付随している情報パケットがデータベースに格納されるようにする。その情報パケットのデータベースは遠隔通信ネットワークの各種の機能を提供するために利用される。
【0035】
1つの好適な実施例においては、情報パケットの中で示されたエラーに応答して、通信ユニットにおいて発生して終了する1つのテスト呼出しが起動される。このテスト呼出しが行なわれたことに応答して、各ネットワーク要素はその要素によって生成/受信されたすべてのメッセージの表示を情報パケットによって通信ユニットへ送る。これらの情報パケットはデータベースにも格納される。この方法で、エラーが検出された各呼出しに関するデータの完全なセットが形成され、これによって各種のエラーの原因を識別して訂正することができる。
【0036】
さらに、もう1つの態様においては、本発明は相互接続されているネットワーク要素上の呼出しのための通過径路を確定する第2の方法を含んでいる。この方法によると、第1のネットワーク要素が通過径路に対する要求メッセージを検出し、そのメッセージをその通過径路の中のそれ以降のネットワーク要素に対して転送し、そのメッセージをコピーし、そのメッセージに対して情報を付加し、その付加情報の中に第2のネットワーク要素がその呼出しの処理およびルーチングに関する指示を求めていることを示す部分を含め、そのコピーされたメッセージおよび付加された情報が1つの情報パケットを形成するようにし、そして個々の呼出しに対する処理およびルーチングの命令を含んでいるデータ・テーブルを備えている中央のロケーションに対してその情報パケットを転送する。そのデータ・テーブルがその呼出しについての必要な処理およびルーチングを決定するために参照されると、その呼出しに対する処理およびルーチングの命令を含んでいるメッセージが第2のネットワーク要素に対して伝送される。第2のネットワーク要素はその要求メッセージを中央のロケーションから伝送されたメッセージと相関付ける。
【0037】
好適な実施例の中で、第2のネットワーク要素は発信側のネットワーク要素である。したがって、その呼出しが通過する選択された相互接続されたネットワーク要素は、その発信側のネットワーク要素に対してメッセージを送信する。発信側のネットワーク要素はそのメッセージに関連付けられた情報パケットを通信ユニットへ転送し、その通信ユニットは要求メッセージに関連付けられた情報パケットを発信側のネットワーク要素によって提供された情報パケットと相関付ける。特定の呼出しに付随する情報パケットがデータベースの中に格納される。
【0038】
本発明の利点は次の詳細説明からこの分野の技術に熟達した人には容易に理解されるようになる。この説明の中では本発明の好適な実施例が記述されている。以下の説明で明らかになるように、本発明は他の、そして異なる実施例が可能であり、その詳細部分はすべて本発明から離れることなく、各種の明確な点において変更することができる。したがって、図面および説明は説明的な性格のものとみなされ、それに限定されるものではない。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明は図面と併せて本発明の特定の説明的な実施例の以下の詳細記述を読んだ後、さらに容易に理解される。
図1は、ブロック図の形式で、本発明の好適な実施例による遠隔通信システムの管理の概要を示している。サービス制御および操作の要素(以下「操作要素」)10はデータ通信ネットワーク20を経由してAT&Tの交換ネットワークなどの通信ネットワーク25と通信する。データ通信ネットワーク20は操作要素10からネットワーク20に関連付けられた多数の要素に対するT3レート(45Mビット/秒)の直接シグナリング・リンクを提供する。図1に示されているネットワーク要素は発信側の交換機ノード32、サービス制御ポイント33、終端の交換機ノード35、および複数の信号転送ポイント34を含んでいる。発信側の交換機ノード32はローカルの交換キャリアの交換機31によって顧客の電話機5へ接続されている。終端の交換機ノード35は顧客の構内交換機37およびローカルの交換キャリアの交換機31の両方によって顧客の電話機5に接続されている。
【0040】
図2にさらに詳細に示されているように、操作要素10は交換およびシグナリングのサブシステム40のような通信ユニットを含んでいることが好ましい。サブシステム40は遠隔通信ネットワーク25に関連付けられた各ネットワーク要素に対する操作要素10の接続を制御し、発信側の交換機ノード、複数の信号転送ポイント34および複数のサービス制御ポイント33などの複数の交換機ノード32を含んでいる。多数の中継回線接続22が少なくとも64Kビット/秒の接続を提供し、管理される遠隔通信ネットワーク25を通じて広帯域の通信のテストを行なうことができるようにしている。交換およびシグナリングのサブシステム40はSS7シグナリング・リンク23に対するインタフェースも備えており、これによりサブシステム40はSS7プロトコルを使ってネットワーク要素とインタフェースすることができる。
【0041】
交換機ノード32、信号転送ポイント34およびサービス制御ポイント33などのネットワーク要素とインタフェースすることのほかに、交換およびシグナリングのサブシステム40はトラブルのレポートおよび顧客の問合わせに対するケースワーカーのステーション45に対する呼出し側の交換もサポートする。サブシステム40は音声認識および音声応答ユニット41とも通信することができ、それによって顧客が操作要素10と直接に対話して新しいサービスに加入し、そしてサービスに対するオーダのステータス、請求内容の食違いなどのステータスに関して問い合わせることができる。伝送品質測定システム47と組み合わせられたコンピュータ・テスト装置46によって、操作要素10は交換機ノード32(以下に説明する)間の任意の交換接続された径路上で品質のテストを行なうことができる。
【0042】
サブシステム40はIEEEのフューチャ・バス(Future Bus)によって提供されるようなものが好ましい、高速のインターコネクト60を経由して操作要素10に関連付けられた多数のプロセッサおよびデータベース10、12(以下にさらに詳細に説明する)と通信する。交換およびシグナリングのサブシステム40は呼出し制御データベース11に対して、そして情報パケット・データベース12に対しても直接の接続を備えることができる。同じタイプまたは異なるタイプのプロセッサが、アプリケーションの中でも特に、自動サービス提供プログラム51、故障管理のアプリケーション53およびフロード(不正)検出および制御プログラム54(以下にさらに詳しく説明する)をサポートすることが望ましい。
【0043】
呼出し制御データベース11は自動番号識別テーブル1などのデータ・テーブルを含んでいる。テーブル1は電話番号および、提供されるサービスと課せられる制限事項に関する関連付けられた情報のリストを含み、ダイヤルされた番号のテーブル2は被呼出し側に関連付けられたダイヤルされたアドレスおよび、呼出しの処理およびルーチングに対する指示のリストを含んでおり、ネットワーク・マップ・テーブル3はどの交換機32およびサービス制御ポイント33がどの信号転送ポイント34によってサービスされるかを提供する。
【0044】
呼出しの処理およびルーチングのための詳細の指示がサービス制御ポイントに存在している時、ダイヤルされた番号のテーブル2はサービス制御ポイントおよびそのサービス制御ポイントにあるアプリケーションのサブシステム番号を識別する。サービス制御ポイントはそれがサービスするダイヤルされた番号のサブセットに対してそれ自身の詳細番号テーブル(図示せず)を備えている。このダイヤルされた番号のテーブルには呼出しの処理およびルーチングのための詳細のプログラムを含んでいる顧客の記録に対するポインタがある。この配置によって、機能の豊富な呼出しはそのサービス制御ポイントによって処理され、他のすべての呼出しは操作要素によって処理されるようにすることができる。
【0045】
また、顧客のレコードは呼出しの転送サービスに加入している顧客の現在の住所をも含めることができる。その顧客は800番の番号をダイヤルすることによって提供される呼出しを持つことができ、呼出しが提供されるべき電話番号を対話的に提供する。
【0046】
自動番号識別テーブル1は、呼出しがネットワーク25の中でセットアップされている間に、フロードの検出および制御のアプリケーション54によって調べられる。フロードの検出および制御のアプリケーショ54は呼出し側の電話番号を自動番号識別テーブル1に対して比較し、呼出し側の電話番号がフロードとしてマークされているかどうかチェックする。フロード検出のアプリケーション54は呼出し側の料金請求プロファイルを調べてその呼出し者の請求料金が滞納されているかどうかを知り、ネットワークによってサービスされている異常に長い呼出しに関連した課金のインパクトを考慮する。フロードの疑いがある場合、フロード制御のアプリケーション54はその呼出しを処理している交換機ノード32に対してメッセージを送り、その呼出しの強制解放を要求する。
【0047】
また、自動サービス提供機能51はデータベース11、12を利用する。新しいサービスを要求している顧客は操作要素10の中の音声認識および音声応答ユニット41に接続される。その顧客に対して加入情報の問合わせが対話的に行われる。その顧客によって提供された情報はユニークに定義されている各サービスに対するあらかじめ定められた数のデータ・エントリに分割される。顧客が待っている間、自動サービス提供機能51は顧客から提供された情報を検証し、その顧客の電話番号に関連付けられているフロードまたは料金の滞納がないかどうかを自動番号識別テーブル1でチェックする。顧客が電話を切った後、操作要素10はただちにその要求されたサービスに関連している顧客の記録を作成する。
【0048】
図3は本発明にしたがって、遠隔通信ネットワークによって設定される呼出しに対する代表的なメッセージ・フロー(時間は上から下へ増加する)を示している。その呼出しは呼出し側の電話機300の地理的エリア内にあるローカル交換キャリアの交換機から、被呼出し側の電話機302の地理的エリア内にある別のローカル交換キャリアの交換機31に対して完了し、その呼出しは発信側の交換機ノード32、サービス制御ポイント33および終端の交換機ノード35などの相互接続されたいくつかのネットワーク要素を通過する。発信側の交換機ノード32はその呼出しのセットアップを制御し、その呼出しがネットワーク要素を通過するにつれて、その相互接続されたネットワーク要素から次のメッセージを受信する。
【0049】
要求メッセージ61、その呼出しに対するルーチングおよび処理の命令を得るようにするためにサービス制御ポイント33に対して問合わせメッセージ66を送るよう、発信側の交換機ノード32に指示する操作要素10からの応答メッセージ68、その呼出しに対するルーチングおよび処理の命令を含んでいるサービス制御ポイント33からの応答メッセージ68、アドレス完了メッセージ63、被呼出し側が会話69を保持するために利用できることを示している回答メッセージ64、および解放メッセージ65。これらのメッセージのいくつかのは2つ以上のネットワーク要素を通って伝送される。
【0050】
発信側の交換機ノード32はネットワーク要素から受信された各メッセージを複製し、各メッセージに対してトランザクション情報を追加する。このメッセージにトランザクション情報が追加されたものが情報パケットを形成する。情報パケット200は要求メッセージ61に関連付けられ、パケット201は応答メッセージ62に関連付けられ、パケット202はアドレス完了メッセージ63に関係付けられ、パケット203は回答メッセージ64に関連付けられ、パケット204は解放メッセージ65に関連付けられる。
【0051】
生成されると、情報パケット200−204は発信側の交換機ノード32から交換およびシグナリングのサブシステム40(図2に示す)を経由して操作要素10へ転送される。操作要素10は情報パケット200−204をリアルタイムで受信し、それらをチェックしてから記憶する。図2を参照して、遠隔通信ネットワーク25によってサービスされるすべての呼出しに関連付けられている情報パケットは、情報パケットのデータベース12を含んでいる。各種のソフトウエア・アプリケーション、例えば、操作要素10の中のプロセッサ上に駐在している。自動サービス提供プログラム31などはデータベース12を利用し、それぞれの割り当てられた機能を実行する。
【0052】
図4は操作要素へ送られる代表的な情報パケット80の構造を示している。複製されたメッセージ82に対して付加されるトランザクション情報81は、通常は長さが17バイト(各バイトは8ビット長)である。トランザクション情報のフィールドは次の情報を含んでいる。ネットワークID84、クラスタID85および、2つ以上の同期化要素がある場合には、その呼出しにサービスしている操作要素に関連付けられたメンバーID86を含んでいる操作要素のIDフィールド83;特定の発信側の交換機ノードに関係付けられたネットワークID84、クラスタID85およびメンバーID86を識別する送信者のIDフィールド87;発信側の交換機ノードによってその呼出しに割り当てられた番号を識別する呼出しIDフィールド91;呼出しのセットアップ時にネットワーク要素によってエラーが検出された場合に、その検出されたエラーのタイプを示す値を含んでいるエラー・コードのフィールド93;そしてSS7またはQ.931のいずれかのメッセージ・タイプを識別するインタフェース・タイプ・フィールド94。
【0053】
特定の呼出しに付随している情報パケット80は呼出しID91、送信者のID87(すなわち、その呼出しに関連付けられている発信側の交換機ノード)、およびタイム・スタンプ92による操作システムによって相関付けられる。
【0054】
図5は本発明にしたがって、遠隔通信ネットワークを管理するための操作要素10の代表的なアーキテクチャを示している。ダイヤル後の遅延時間の測定プログラム58、呼出しの詳細記録プログラム52、フロードの検出および制御プログラム54、故障管理プログラム53、自動サービス提供プログラム51、ストーカ識別サービス・プログラム55およびネットワーク時刻監視および同期化プログラム59(すべて以下に詳細に説明する)などの、操作要素10の機能をサポートするソフトウエア・アプリケーションを駐在させているプロセッサは、高速のインターコネクト60上で交換およびシグナリングのサブシステム40と互いに通信する。ネットワークによってサービスされる呼出しに関連付けられた情報パケットのデータベース12はシステム内の各ソフトウエア・アプリケーションからアクセスできる。呼出し制御データベース11は呼出しのルーチングおよび処理(以下にさらに詳しく説明する)を決定するために操作要素10によって調べることができる。
【0055】
本発明の操作要素によって実行される呼出しルーチング機能の好適な実施例が図6に示されている。図6はケース1、ケース2およびケース3によってそれぞれ区別されている3種類の状況を示している。図6のケース1を参照して、発信側の交換機ノード32は呼出し側に関連付けられたローカル交換キャリアの交換機31から要求メッセージ61を受け取ると、トランザクション情報をそのメッセージに付加して情報パケット200を形成し、その情報パケット200を操作要素10に対して転送し、発信側の交換機ノード32が呼出しのルーチングおよび処理に関する情報を要求していることを操作要素10に知らせる。
【0056】
操作要素10は呼出し制御データベース(図5に示す)を調べることによって、その要求された呼出しのルーチングおよび処理の命令を所有しているかどうか、あるいはその命令がサービス制御ポイント33に在るかどうかを知る。操作要素10がその呼出しに対する適切な処理およびルーチングの命令を所有していた場合、操作要素10はこれらの命令を応答メッセージ62によって発信側の交換機ノード32に対して提供する。
【0057】
一方、図6のケース2に示されているように、呼出しの処理およびルーチングの命令がサービス制御ポイント33に在った場合、操作要素10は呼出し制御データベースを調べ、連絡するための適切なサービス制御ポイント33を決定する。操作要素10は問合わせメッセージ66によって、その問合わせメッセージ66の中で識別されている発信側の交換機ノード32に対して処理およびルーチングの命令を含んでいる応答メッセージ62を送るよう、その適切なサービス制御ポイント33に指示する。
【0058】
図6のケース3に示されているように、操作要素10は自分自身がサービス制御ポイント33に対して利用できる直接の径路を所有しているかどうかを知っている。直接の径路が利用できない場合、操作要素10は応答メッセージ68を発信側の交換機ノード32へ送り、その応答メッセージ68の中で識別されているサービス制御ポイント33から命令を取り出すように指示する。そうすると、発信側の交換機ノード32は自分自身の問合わせメッセージ66をサービス制御ポイント33へ送信し、その呼出しに対する処理およびルーチングの命令を含んでいるサービス制御ポイント33から応答メッセージ62を受信する。応答メッセージ62を受信した時、発信側の交換機ノード32はそのメッセージにトランザクション情報を付加して情報パケット201を形成し、その情報パケット201を操作要素10へ転送して、発信側の交換機ノード32がサービス制御ポイント33から呼出しのルーチングおよび処理に関する情報を受信したことを操作要素10に知らせる。
【0059】
図7に示されているように、本発明による呼出しのルーチング機能の第2の実施例は発信側の交換機ノード32からではなく、信号転送ポイント34から操作要素10によって受信されるべき要求メッセージ61に関連付けられた情報パケット205を提供する。好適な実施例の中に示されているように、操作要素10は呼出し制御データベース(図5に示す)を利用してその呼出しに対する必要な処理およびルーチングを決定し、応答メッセージ62によってこの情報を発信側の交換機ノード32へ転送する。しかし、応答メッセージ62を受信した時、発信側の交換機ノード32はその応答メッセージ62と自分が信号転送ポイント34から受信した要求メッセージ61とを相関付ける追加の機能を実行しなければならない。この相関はローカル交換キャリアの交換機31のアイデンティティ、発信側の交換機ノード32のアイデンティティ、および要求メッセージの中に含まれている他の情報に基づいて行なわれる。次に、発信側の交換機ノード32は操作要素10に対して情報パケット201−204として自分が送るそれ以降のすべてのメッセージに対して、その呼出しに関するトランザクション情報を付加する。また、操作要素10は自分が発信側の交換機ノード32から受信するそれ以降の情報パケット201−204を、信号転送ポイント34から最初に受信した情報パケット205と相関付けなければならない。ここで説明されていない図7の側面は図5に関して以前に説明されたのと同じであると仮定されている。
【0060】
第2の実施例は、発信側の交換機ノード32がそれ以降にその呼出しに対するルーチングおよび処理の命令を得るために問合わせのメッセージ66をサービス制御ポイント33に対して送る必要がある場合の呼出しにおいて、ダイヤル後の遅延時間が僅かに短いが、ネットワークの発信側の交換機ノード(1つだけ示されている)32の中で要求メッセージ61を応答メッセージ62と相関付けるための開発が必要である。
【0061】
本発明による呼出しのルーチング機能の第3の実施例が図8に示されている。信号転送ポイント34は入ってくる呼出しに関連付けられた要求メッセージ61を検出する。信号転送ポイント34は要求メッセージ61にトランザクション情報を付加して情報パケット205を形成し、その情報パケット205をスタンドアローンの操作要素10に対して送る。操作要素10は操作要素10に対して直接に接続されている呼出し制御データベース11を利用して、その呼出しに対して必要な処理およびルーチングを決定する。操作要素10はルーチングおよび処理の命令を含んでいる応答メッセージ62を発信側の交換機ノード32へ送るか、あるいは命令が図6に関連して説明されたようにサービス制御ポイント上に在る場合は、応答メッセージ62の中で識別されているサービス制御ポイント33から命令を取り出すように指示する。発信側の交換機ノード32は応答メッセージを自分が信号転送ポイント34から受信した要求メッセージ61と相関付ける。次に、発信側の交換機ノード32はその呼出しを自分自身で回送するか、あるいはサービス制御ポイント33からの詳しい指示を要求する。発信側の交換機ノード32は前の説明にしたがって、セットアップされた呼出しの残りの部分を制御するが、操作要素10の中では情報パケットは形成されないことに注意する必要がある。また、この実施例ではネットワークの発信側の交換機ノード内で要求メッセージ61を応答メッセージ62と相関付けるための開発が必要である。
【0062】
図5に示されている呼出し詳細記録プログラム52は遠隔通信ネットワークによって確定された料金請求可能な各呼出しに対する1つの呼出し詳細レコードを作成する。呼出しの詳細レコードは要求メッセージ、応答メッセージ(操作要素からの、そして、利用される場合はサービス制御ポイントからの)、回答メッセージおよび解放メッセージを含んでいる情報パケットの中に捕捉された情報を含んでいる。各情報パケットの中のタイム・スタンプのために、操作要素10は各交換機ノードおよび各サービス制御ポイントにおいてトラフィックおよび他のアクティビティの大きさの毎日のヒストグラムを開発することができる。このデータをネットワークの将来の成長を計画するための情報源として使うことができる。
【0063】
さらに、操作要素10は顧客、例えば、番号が800または900の顧客に対するデータを収集するアプリケーション(図示せず)をサポートすることができ、そして時間帯、曜日などの関数として呼出しの発信源の情報または呼出しのボリュームの情報などのデータを提示するか、あるいは、意図されたがそれ自身のコンピュータを経由して顧客に直接に顧客の宛先に届かなかった呼出しに関するデータを提供することができる。また、操作要素10は特定の800または900番の番号を持っている顧客が、可能な最大の数の同時呼出しを処理している時、その状態を認識し、追加の呼出しに対する要求メッセージを含んでいる情報パケットを受信した時に、後で再試行するように呼出し者に要求する、あらかじめ録音された音声のメッセージが呼出者に送られることを要求するメッセージを、発信側の交換機ノードに対して送ることができる。この方法で、普通であれば宛先においてビジー信号に出会うことになる呼出しが、発信側の交換機ノードにおいて停止されるので、ネットワークのそれ以降の部分で混雑が発生しない。
【0064】
電話呼出しの乱用またはストーキングのパターンは特定の電話番号に関連付けられているアドレス完了メッセージを監視することによって、ストーカ識別サービス55によって検出される。
【0065】
操作要素10の中のプロセッサ上にある故障管理のアプリケーション53はネットワークによって処理された各呼出しに関係付けられているメッセージを解析して呼出しのどれが失敗したかを知る。或る呼出しが失敗した時、操作要素10は操作要素10の交換およびシグナリングのサブシステム40において発信して終了するテスト呼出しを開始し、元の失敗した呼出しが通過したのと同じネットワーク要素(図示せず)を通過させる。
【0066】
次の呼出しのフローはデータが壊れていることによる信号転送ポイントのルーチング・テーブルの中でのエラーが、操作要素によってどのように検出されて訂正されるかを示している。図9を参照して、発信側の交換機ノード32は呼出し側をサービスしているローカル交換キャリア31から要求メッセージ61を受け取り、そのメッセージを検証し、適切なトランザクション情報を付加して情報パケット200を形成し、エラー・コードのフィールドの中にエラーが検証プロセスにおいて検出されたかどうかを示す信号を含める。次に、発信側の交換機ノード32は情報パケット200を操作要素10へ送る。
【0067】
操作要素10の中の故障管理のアプリケーション(図5に示す)は要求メッセージ61に関連付けられている情報パケット200の中のエラー・コードのフィールドをチェックし、その呼出しが失敗したかどうかを知る。その呼出しが失敗しなかったと仮定して、そして操作要素10が前に説明されているように自分自身でその呼出しを回送することができると仮定して、発信側の交換機ノード32は信号転送ポイント34がその要求を適切な終端の交換機ノード35へ転送すると推定して、信号転送ポイント32経由で要求メッセージ61を終端の交換機ノード35へ送る。しかし、シグナリング転送ポイント34のルーチング・テーブルが壊れていた場合、要求メッセージ61は間違った終端の交換機ノード36へ送られることになる。意図されていた終端交換機35のノードは要求メッセージ61を受け取らなかったので、それはアドレス完了メッセージ63、回答メッセージ(図示せず)または解放メッセージ(図示せず)を発信側の交換機ノード32へ転送しない。発信側の交換機ノード32は時間切れとなり、解放メッセージ65をローカル交換キャリアの交換機31へ送る。
【0068】
発信側の交換機ノード32はトランザクション情報をその解放メッセージ65に付加し、エラー・コードのフィールドの中に1つのエントリを含めて、時間切れのエラーが発生したことを示し、結果の情報パケット204を操作要素10へ転送する。故障管理のアプリケーションはそのエラー・コードのフィールドをチェックし、その呼出しが失敗したことを知る。
【0069】
図10に示されているように、操作要素10はその失敗した呼出しに関連付けられた情報パケット(図9に示す)の内容に基づいて、新しい要求メッセージ61を自動的に作成して発行する。そのテスト呼出しは以前に呼出しの失敗を示しているメッセージを送ったのと同じ発信側の交換機ノード32によって制御され、そして交換およびシグナリングのサブシステム40を経由して操作要素10へ戻ってきて完了する。
【0070】
呼出し要求メッセージ61を受け取ると、発信側の交換機ノード32は情報パケット200を操作要素10へ送ってその呼出しに対する処理およびルーチングの命令を要求する。操作要素10は応答メッセージ62を交換機32へ転送し、その呼出しがテストの呼出しであること、そしてそれを処理する方法を示し、それによって失敗した呼出しの呼出しセットアップ・プロセスを複製する。
【0071】
操作要素10から応答メッセージ62を受信した後、発信側の交換機ノード32はその応答メッセージ62から情報パケット201を形成し、パケット201を操作要素10へ送信し、発信側の交換機ノード32が操作要素10からの正確な指示を受信したことを操作要素10が検証できるようにする。
【0072】
操作要素10からのテスト呼出しに対するルーチングおよび処理の命令を所有している場合、発信側の交換機ノード32は要求メッセージ61を信号転送ポイント34経由で終端の交換機ノード35へ送り、そのメッセージの中にその呼出しがテストの呼出しであることを示している信号を埋め込んでおく。そのテストの呼出し信号は、その呼出しが通過する各交換機およびサービス制御ポイントが情報パケットとして自分が送信または受信する各メッセージのコピーを操作要素10へ送信することを義務付ける。前と同様に、シグナリング転送ポイント34のルーチング・テーブルが破壊されているので、要求メッセージ61は間違った終端の交換機ノード36へ送られる。意図されていた終端の交換機ノード35は要求メッセージ61を受信しなかったので、それはアドレス完了メッセージ、回答メッセージまたは解放メッセージを発信側の交換機ノード32に対して転送しない。発信側の交換機ノード32は時間切れとなる。
【0073】
しかしこの時、誤配送された要求メッセージ61を受信した終端の交換機ノード36も発信側の交換機ノード32から受信した要求メッセージ61の中に埋め込まれたパラメタのために、情報パケット206を操作要素10に対して送り、自分が誤配送されたメッセージを受信したことをエラー・コード・フィールドの中で示す。
【0074】
発信側の交換機ノード32は時間切れのエラーのためにテストの呼出しを解放し、その解放メッセージ65にトランザクション情報を付加し、時間切れのエラーが発生したことを示すエラー・コード・フィールドの中にエントリを含め、そしてその情報パケット204を操作要素10へ転送する。
【0075】
操作要素10は発信側の交換機ノードからの情報パケット200、201および204および、誤配送されたメッセージを受け取っている終端の交換機ノード36からの情報パケット206を調べて、信号転送ポイント34がルーチング・エラーを発生したことを知る。操作要素10はネットワーク・マップ・テーブル(図2および5に示す)を利用してどの信号転送ポイント34が終端の交換機ノード35、36をそれぞれサービスしているかを知り、そのエラーを起こしたシグナリング信号ポイント34とエラー訂正メッセージ208によって通信し、エラーを訂正するようにそのルーチング・テーブルを修正する。次に、新しいテスト呼出しが次に発行されて正しい呼出しのルーチングを検証する。
【0076】
テスト呼出しによって、操作要素は元の呼出しの確定時に発信側の交換機ノードによって操作要素に対して送られた選択メッセージを受け取るだけではなく、そのテスト呼出しが通過した各ネットワーク要素によって受信され送信されたメッセージをすべて完全に受け取ることができる。この方法で、操作要素はその呼出しが失敗する原因となった問題がその操作要素によってサービスされている遠隔通信システムに関連付けられているネットワーク要素の内部にあるかどうか、あるいはその問題がシステムの外部の要素、例えば、ローカル交換キャリア、構内交換機、または競争会社のアクセス・プロバイダ・交換機の内部にあるかどうかを検出することができる。問題がその操作要素によってサービスされている遠隔通信システムの内部にあることが分かった場合、その問題はその操作要素によってリアルタイムで訂正することができる。その操作要素は自動的に訂正されたトラブルのレポートをログし、修理のためにそれ以降の人手による対策が必要である場合はその遠隔通信システムに警告する。
【0077】
テスト呼出しのタイプが異なっている場合、それはテスト呼出しのプリフィックスによって示される。例えば顧客は特定の呼出しのコストを問い合わせること、そして請求額のチェックを要求することができる。図11に示されているように、ケースワーカー45は問題の呼出しを複製するために交換およびシグナリングのサブシステム40からテスト呼出しを起動することができ、サービスの請求書発行者から得られた滞納されている料金額と共に、その呼出しが通過した各ネットワーク要素から受信したメッセージを利用してその呼出しが正しく回送されて料金請求(図示せず)されたことを顧客に示すことができる。ネットワークの中で設定されている代表的な呼出しに対するメッセージ・フローの仕組みは図3に関連して前に説明された。操作要素10は要求メッセージ61、要求メッセージ61、応答メッセージ62、アドレス完了メッセージ63、回答メッセージ64および解放メッセージ65などの、発信側の交換機ノード32からの選択されたメッセージに関係付けられた情報パケット200−204を受信する。さらに、図10に関して説明されたように、テストの呼出しによって操作要素10は通常の呼出しの確定時に発信側の交換機ノード32によって操作要素10に対して送られる選択された情報パケット200−204だけを受信するのではなく、テストの呼出しが通過した各ネットワーク要素32、33および35からの受信および送信されたメッセージに関連付けられた追加の情報パケット210−229をすべて完全に受け取る。
【0078】
別の例では、図2を参照して、操作要素10から発信されて操作要素10で終端する自動テスト呼出しが各端にあるコンピュータ・テスト装置46によって行なわれ、交換機ノード32の間の径路の伝送特性47をチェックし、それによって人手の介入なしに品質保証テストを実行することができる。
【0079】
ふたたび図5を参照して、操作要素10の中のダイヤル後の遅延時間測定プログラム58は故障管理のアプリケーション53および情報パケット・データベース12と共同で動作し、被呼出し側の電話番号をダイヤルした呼出し側がその被呼出し側の電話機が鳴っていることを示している戻りのリング音を聞くまでの時間を測定する。
【0080】
図4に関連して前に説明されたように、ネットワーク要素から操作要素に対して転送される各情報パケット80は、ネットワーク要素が情報パケットの中に含まれていたメッセージを受信した時点を示しているタイム・スタンプ92を含んでいる。図12(図3に関連して前に説明したメッセージ・フローの部分的呼出しセットアップを示している)に示されているように、操作要素10によって受信された最初の情報パケット200は要求メッセージ61を含んでおり、操作要素10はその情報パケット200の中に含まれているタイム・スタンプの値を記録する。ダイヤル後の遅延時間の最初の成分を決定するために、操作要素10はアドレス完了メッセージ63を含んでいる情報パケット202と要求メッセージ61を含んでいる情報パケット200との間のタイム・スタンプの値の差を記録する。
【0081】
ダイヤル後の遅延時間の他の成分としては次のものがある。(i)要求メッセージ61が呼出し側のローカル交換キャリアの交換機31から発信側の交換機ノード32へ伝送されるまでの時間、(ii)ローカル交換キャリアの交換機31が要求メッセージ61を処理して送信するために掛かる時間、(iii)アドレス完了メッセージ63が発信側の交換機ノード32を通過し、発信側の交換機ノード32から呼出し側のローカル交換キャリアの交換機31まで伝送されるのに掛かる時間、(iv)ローカル交換キャリアの交換機31がアドレス完了メッセージ63を受信した後、呼出し側へリングバック・トーンの送信を開始するまでに掛かる時間、(v)1つのメッセージ、例えば、要求メッセージ61またはアドレス完了メッセージ63が呼出し側のローカル交換キャリアの交換機31に関連付けられた信号転送ポイント(図示せず)を通過するのに掛かる時間。
【0082】
図13に示されていて、図11に関連して前に説明されたように、操作要素10によって行なわれるテスト呼出しは特定の呼出しが通過したネットワーク要素32、33および35およびローカル交換キャリア31の間の遅延時間(i)−(v)を計算するために使うことができる情報パケット200−219および229−231ののすべてを完全に提供する。遅延時間(i)を計算するには、テスト呼出しが開始された時、操作要素10がその時刻を記録する。要求メッセージ61を含んでいる発信側の交換機ノード32からの情報パケット200を受信した時、操作要素10はそのテスト呼出しが起動された時刻と、発信側の交換機ノード32によって要求メッセージ61が受信された時刻を表している情報パケット200の中のタイム・スタンプ値との間の差を計算する。この差は或る手順によって正規化することができる。その手順は呼出し側のローカル交換キャリアの交換機(図2に示す)と発信側の交換機ノード32との間の実際の距離が、操作要素10と発信側の交換機ノード32との間の距離より短いか、あるいは長いかのいずれかによって決まる伝播時間の差を考慮する。
【0083】
アドレス完了メッセージに関連付けられた類似の遅延時間の成分(iii)もテスト呼出しのデータから求められ、それは情報パケット202および231にそれぞれ含まれているタイム・スタンプの差に等しい。この遅延時間の成分は成分(i)と同じ方法で正規化される。
【0084】
遅延時間の成分(ii)は操作要素10によってダイヤルの数字が受信された時刻と、そのテスト呼出しのために操作要素によって要求メッセージが送られた時の時刻とを記録することによって操作要素10によって計算される。この場合、操作要素はローカル交換キャリアの交換機に対する代理として働いている。遅延時間の成分(iv)もアドレス完了メッセージの受信時刻と、テスト呼出しにおけるリングバック・トーンの開始の時刻とを記録することにより、操作要素10によって計算される。遅延時間の成分(v)は操作要素10の中にあらかじめ記憶されている。成分(ii)、(iv)、(v)は成分(i)、(iii)に加算される。
【0085】
遅延時間の成分(i)−(v)の値はダイヤル後の遅延時間の最初の成分に対して加算され、その呼出しに対するダイヤル後の遅延時間の合計値が得られる。これは呼出し側のローカル交換キャリアの交換機から測定された往復の伝播遅延時間を表している。
【0086】
必要な場合、ローカル・ループを表している遅延時間の値、すなわち、呼出しが呼出し側/被呼出し側の電話機との間、呼出し側/被呼出し側のローカル交換キャリアの交換機との間を通過するのに掛かる時間(サービスしているローカル交換キャリアの交換機から電話機までの距離の関数である)をダイヤル後の遅延時間の合計値に加算することができる。
【0087】
単独の呼出しに関連付けられるダイヤル後の遅延時間を計算する第2の方法は、同じネットワーク・ノード間を逆方向に進行する2つの呼出しの操作要素によって監視することに関係する。例えば、図14に示されているように、第1の監視される呼出し101はニューヨークで発信され、サンフランシスコで終端する。第1の呼出しに対する発信側の交換機ノード102はニューヨークの市内またはその近くにあり、第1の呼出しに対する終端の交換機ノード103はサンフランシスコの市内またはその近くにある。したがって、監視される第2の呼出し110は、サンフランシスコから発信されてニューヨークで終端する。そこで第2の呼出しの発信側の交換機ノード103はサンフランシスコにあることになり、終端の交換機ノードはニューヨークにあることになる。
【0088】
ダイヤル後の遅延時間の第1の成分は監視される第1の呼出しに対して操作要素10によって計算される。これはアドレス完了メッセージ63aを含んでいる情報パケット104(ニューヨークにある交換機ノード102から受信された)と要求メッセージ61aを含んでいる情報パケット105との間のタイム・スタンプ値の差を記録し、その差に対してアドレス完了メッセージ63aが交換機ノード102を通過するの掛かる時間(この転送時間の値はテスト呼出しについてのデータから計算される)を加算することによって行なわれる。したがって、ダイヤル後の遅延時間の最初の成分はニューヨークにおける要求61aおよびアドレス完了63aのメッセージに関連付けられた伝送および処理の遅延時間以外に、次の時間を含んでいる。(1)アドレス完了メッセージ63aがサンフランシスコにあるローカル交換キャリアの交換機106からサンフランシスコにある交換機ノード103へ伝送されるのに掛かる実際の時間、(2)ローカル交換キャリアの交換機106が被呼出し側の番号が有効であって被呼出し側の回線が空いていることを知るために掛かる処理時間、(3)被呼出し側に対するリングバック信号の開始時点とサンフランシスコにある交換機ノード103へのアドレス完了メッセージ63aの送信時点との間の時間、(4)アドレス完了メッセージがサンフランシスコにあるローカル交換キャリアの交換機106からサンフランシスコにある交換機ノード103へ伝送されるのに掛かる時間。
【0089】
同様に、ダイヤル後の遅延時間の第2の成分は、監視される第2の呼出し110に対して操作要素10によって計算される。これはアドレス完了メッセージ63bを含んでいる情報パケット109と、サンフランシスコにある交換機ノード103から受信された要求メッセージ61bを含んでいる情報パケット108との間のタイム・スタンプ値の差を記録することによって行なわれる。ダイヤル後の遅延時間の第2の成分は、ダイヤル後の遅延時間の第1の成分に関連して説明されたのと同様な遅延時間の成分(2)−(4)と一緒に、アドレス完了メッセージ63bがニューヨークにあるローカル交換キャリアの交換機107からサンフランシスコにある交換機ノード103へ伝送されるのに掛かる実際の時間を含んでいる。
【0090】
遅延時間の第1の成分を遅延時間の第2の成分に加算することによって、要求メッセージ61a、bおよびアドレス完了メッセージ63a、bに対するニューヨークおよびサンフランシスコでの交換機ノード102、103の間の遅延時間が2度カウントされることになる。これを補正するために、操作要素10によって行なわれるテスト呼出し(図示せず)を使ってニューヨークとサンフランシスコとの間で伝送される呼出しに対する遅延時間の値を計算することができる。
【0091】
この遅延時間は要求メッセージが交換機ノード103を通過するのに掛かる時間、要求メッセージがサンフランシスコの交換機ノード103からニューヨークの交換機ノード102まで伝送されるのに掛かる時間および、交換機ノード102をメッセージが通過するのに掛かる時間、アドレス完了メッセージが交換機ノード102を通過するのに掛かる時間、アドレス完了メッセージがニューヨークの交換機ノード102からサンフランシスコの交換機ノード103まで伝送されて交換機ノード103上を伝送される時間の合計から構成される。この遅延時間の値はニューヨークとサンフランシスコとの間を通過する単独の呼出しに関連付けられたダイヤル後の遅延時間を得るために、遅延時間の第1および第2のコンポーネントの和から差し引かれる必要がある。
【0092】
ローカル交換キャリアの交換機106、107がダイヤルされた数字を受信して要求メッセージ61a、bをネットワーク交換機102、103へ送るのに掛かる処理時間と、ネットワーク交換機102、103からの要求メッセージ61a、bを受信してアドレス完了メッセージ63a、bをネットワーク交換機102、103へ送り、被呼出し側に対するリングバック・トーンの送信を開始するために掛かる時間との間の差を考慮することによって、最終の調整がダイヤル後の遅延時間の値に対して行なわれる。各ローカル交換キャリア106、107におけるアドレス完了メッセージ63a、bの処理時間と、要求メッセージ61a、bの処理時間との間の差を表す値(そのローカル交換キャリアの交換機のメーカから得られる)が、操作要素10によってデータベース(図示せず)の中に維持されている。その呼出しに関与する各ローカル交換キャリア106、107に対する値を使って操作要素10がダイヤル後の遅延時間の最終値を調整することができる。
【0093】
必要な場合、ローカル・ループを表している遅延時間の値、すなわち、呼出しが呼出し側/被呼出し側の電話機との間、呼出し側/被呼出し側のローカル交換キャリアの交換機との間を進行するのに掛かる時間(サービスしているローカル交換キャリアの交換機から電話機までの距離の関数)を、ダイヤル後の遅延時間の合計値に加算することができる。
【0094】
ネットワークを通過する呼出しのすべて、またはサブセットに関連付けられるダイヤル後の測定値は異なるネットワーク要素において、そして異なる期間において遅延の履歴を得るために操作要素によって維持されているデータベースの中に記憶しておくことができる。遅延時間のデータベースは混雑の管理、長距離ネットワークの計画、および時計の監視および同期化(以下にさらに詳しく説明する)のために使うことができる。
【0095】
図5を参照して、本発明の好ましい実施例にしたがって、操作要素10はネットワークの時刻の監視および同期化のアプリケーション59もサポートする。図15に示されているように、呼出しの処理およびルーチングに関与する各ネットワーク要素30は、操作要素10によって維持されている高精度の中央集中型のマスター時計41に同期化される必要のあるローカル時計49を備えている。中央にあるマスター時計41は国の時間ソースに同期化されている、年間10マイクロ秒以下の変動の原子(セシウム)時計であってもよい。
【0096】
操作要素10はネットワーク要素30にある時計を初期化し、その時計がマスター時計41と同期がずれてきた時に、ネットワーク要素の時計49の値を更新することができる。
【0097】
新しい時計を初期化するために、ネットワーク要素30はネットワーク同期化時刻要求メッセージ42を操作要素10へ送る。操作要素10は操作要素10から同期化を要求しているネットワーク要素30までの伝播に関連付けられている、計算されて正規化された遅延時間の値を遅延時間のデータベースから得て、その遅延時間の値をマスター時計41の現在の値に加算し、その結果の値をネットワーク同期化時刻提供メッセージ43によってネットワーク要素30へ送る。ネットワーク要素30は自分のローカル時計40を初期化し、ネットワーク同期化時刻受信確認メッセージ44を、初期化された時計49の値を含めて操作要素10へ送り返す。
【0098】
ネットワーク要素の時計49の値を検証または更新するために、操作要素10は時刻監視要求メッセージ45を定期的にネットワーク要素30へ送る。それに応答して、ネットワーク要素30は時刻監視確認メッセージ46を操作要素10に対して送る。このメッセージの中にはローカル時計49の値にネットワーク要素30において入ってくるメッセージを受信するのに関連付けられたメッセージ処理の遅延時間の値および、そのネットワーク要素30自身によって決定されるネットワーク要素30からメッセージの送信に関連付けられた処理の遅延時間の値が加算された値を含んでいる。ネットワーク要素30におけるメッセージ処理遅延時間は、その要素30においてメッセージの入力および処理の遅延時間が出力の処理の遅延時間を超過している値として定義される。
【0099】
操作要素10はネットワーク要素30から確認メッセージ46を受信する。そのメッセージはネットワーク要素30にあるローカル時計の値49を含んでいる。操作要素10は次の式を使って、順方向の遅延時間と呼ばれるネットワーク要素へのメッセージの送信に関係付けられる遅延時間を続けて3回(平均値を得るために)計算する。
【0100】
順方向遅延時間=(往復の遅延時間−ネットワーク要素のメッセージ処理時間)/2。この遅延時間は対称的であり、順方向の平均遅延時間は逆方向の平均遅延時間に等しいと仮定されている。受信された時計の値+平均逆方向遅延時間の値が、時刻監視確認メッセージが受け取られた時刻におけるマスター時計の時刻41と比較される。結果の値がマスター時計41の正しい時刻と大幅に異なっていた場合、操作要素10はそのネットワーク要素に対して時刻変更要求メッセージ47を送る。このメッセージはマスター時計による正確な時刻の値+以前に計算された順方向の遅延時間+ネットワーク要素に関係付けられているメッセージ処理遅延時間を含んでいる。次に、ネットワーク要素はローカル時計49の時刻を更新し、新しい時刻受信確認メッセージ48を操作要素へ送る。順方向の遅延時間の測定値を遅延時間のデータベースに加えることができる。
【0101】
時刻監視要求メッセージによってネットワークの動作が妨げられるのを防ぐために、操作要素10は到来する呼出しが受信されるたびにネットワーク要素のローカル時計49のステータスを監視することができる。ネットワークを通過する各呼出しに対して、操作要素10は特定のメッセージ(例えば要求メッセージ、応答メッセージ、アドレス完了メッセージ、回答メッセージおよび解放メッセージ)が発信側の交換機ノードによって受信された時点を表しているタイム・スタンプを含んでいる発信側の交換機ノードからの情報パケットを受信する。操作要素はその情報パケットが受信された時刻を記録する。その情報パケットを送信している特定の発信側の交換機ノードに対する遅延時間のデータベースからの順方向の遅延時間の値を検索し、その情報パケットの中に含まれていたタイム・スタンプの値に順方向の遅延時間を加算し、それをマスター時計41にしたがって、情報パケットの受信の時刻と比較することによって、操作要素10は時刻監視要求メッセージ45を各ネットワーク要素に対して連続のベースで送ることなしに、ローカル時計30がマスター時計41に同期化されているかどうかを知らせることができる。
【0102】
操作要素はサービス制御ポイントが発信側の交換機ノードに対して送るメッセージの中にタイム・スタンプの値を埋め込んでいた場合、そのサービス制御ポイントからのタイム・スタンプの値を得ることができる。このように、操作要素がその伝送されたメッセージの中に埋め込まれていたタイム・スタンプを含んでいる発信側の交換機ノードからの情報パケットを受信した時、情報パケットは2つのタイム・スタンプ値を含んでいる。第1のタイム・スタンプ値はパケットのトランザクション情報セクションの中にあり、発信側の交換機ノードがパケットの中に含まれているメッセージを受信した時刻を表す。第2のタイム・スタンプ値はメッセージそのものに埋め込まれていて、サービス制御ポイントが発信側の交換機ノードに対してメッセージを送ったローカル時刻を表す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遠隔通信システムの管理の概要を示している。
【図2】操作要素を遠隔通信システムのネットワーク要素と接続する、交換およびシグナリングのサブシステムのブロック図のアーキテクチャを示している。
【図3】1つのローカル交換ネットワークから発生して1つのローカル交換ネットワークに至って完了する呼出しについて、発信側の交換機ノードによって操作要素に対して送られるメッセージおよびトランザクション情報をそれぞれ含んでいる情報パケットを示している。
【図4】ネットワーク要素によって操作要素に対して送られる代表的な情報パケットを示している。
【図5】本発明にしたがって、遠隔通信ネットワークを管理するための操作要素の説明的なアーキテクチャを示している。
【図6】本発明の好適な実施例にしたがって、操作要素によって実現される呼出しの制御機能に対する3つのメッセージ・フローを示している。
【図7】本発明の第2の実施例にしたがって、呼出しの制御機能に対する代表的なメッセージ・フローを示している。
【図8】本発明の第3の実施例にしたがって、呼出しの制御機能に対する代表的なメッセージ・フローを示している。
【図9】本発明の好適な実施例にしたがって、信号転送ポイントのルーチング・エラーの結果によって発生するメッセージ・フローを示している。
【図10】操作要素において発信して終了する自動テスト呼出しの使用を示しており、信号転送ポイントのルーチング・エラーをリアルタイムで識別し訂正する方法を示している。
【図11】操作要素において発生し、ローカルの交換キャリアの交換機または競争会社のアクセス・プロバイダの交換機で終了する、ケースワーカー起動のテスト呼出しの間にその操作要素に対して送られるメッセージを示している。
【図12】ネットワーク内でセットアップされ、ダイヤル後の遅延時間の測定の1つの部分を実行するために使われる代表的なメッセージ・フローを示している。
【図13】ダイヤル後の遅延時間の測定の他の部分を実行するために使われる操作要素において発信および終了する自動テスト呼出しの使用を示している。
【図14】単独の呼出しに対するダイヤル後の遅延時間の合計値を計算するための第2の方法を示している。
【図15】ネットワークの時計を初期化し、同期化することに関連したメッセージを示している。
Claims (41)
- 遠隔通信ネットワークの中で行なわれる電話の呼出しをサービスするための装置であって、
インターコネクト・バス、
該電話呼出しに関連している情報を格納するための複数のデータベースであって、前記データベースの各々が前記インターコネクト・バスと通信できる、複数のデータベース、及び
該遠隔通信ネットワーク内の複数の相互接続されたネットワーク要素と通信し、前記インターコネクト・バスと通信する通信ユニット
からなり、
前記通信ユニットは該ネットワーク要素から発信される呼出しのルーチングに関して該ネットワーク要素に指示し、各呼出しに関係付けられた情報が、前記データベースへの格納のために前記通信ユニットへ伝送されることを特徴とする装置。 - 遠隔通信ネットワークの中で行なわれる電話の呼出しをサービスするための装置であって、
インターコネクト・バス、
該電話呼出しに関連している情報を格納するための複数のデータベースであって、前記データベースの各々が前記インターコネクト・バスと通信できる、複数のデータベース、及び
該遠隔通信ネットワーク内の複数の相互接続されたネットワーク要素と通信し、前記インターコネクト・バスと通信する通信ユニット
からなり、
各呼出しに関係付けられた情報が、前記データベースに記憶するために前記通信ユニットに対して伝送され、前記通信ユニットは請求書作成の目的で該ネットワーク要素において発信される呼出しの記録を作成することを特徴とする装置。 - 遠隔通信ネットワークの中で行なわれる電話呼出しをサービスするための装置であって、
インターコネクト・バスと、
前記インターコネクト・バスと通信する、電話の呼出しに関連している情報の処理およびルーチングを格納するデータベースと、
装置の機能を規定する複数の命令と、
前記インターコネクト・バスと通信するプロセッサと、
遠隔通信ネットワーク内の相互接続された複数のネットワーク要素と通信し、また前記インターコネクト・バスと通信する通信ユニットと、電話の呼出しに関係付けられた情報パケットとを含み、
前記情報パケットは装置の機能の1つをサポートするデータを含んでいて、前記情報パケットは相互接続された複数のネットワーク要素の少なくとも1つから前記通信ユニットへ伝送されることを特徴とする装置。 - 前記情報パケットがメッセージの部分とトランザクションの部分とを含んでいて、メッセージの部分はネットワーク要素を通過する呼出しに応答して相互接続されたネットワーク要素間で伝送され、トランザクション情報の部分は前記情報パケットが相互接続された複数のネットワーク要素の少なくとも1つから前記通信ユニットへ送信される前にメッセージ部分に対して付加されることを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記データベースがその呼出しの処理およびルーチングを担当する複数のネットワーク要素の1つを識別することを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 複数の相互接続されたネットワーク要素のうちの少なくとも1つが、前記通信ユニットによってネットワーク要素へ送られた最初のメッセージの中に含まれている情報に基づいてその呼出しを回送することを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記複数の命令が、
呼出しのセットアップ時にエラーが発生したことを検出するための手段と、
前記通信ユニットによって起動されて回答されるテスト呼出しを掛け、装置がエラーの発生した場所を決定する手段とを含むことを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。 - 呼出しのルーチングを担当する複数のネットワーク要素のうちの1つが、通信ユニットによって起動されて回答されるテスト呼出しと、遠隔通信ネットワークの加入者によって行なわれる通常の呼出しとを区別することを特徴とする請求項7に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 呼出しのルーチングを担当する複数のネットワーク要素のうちの1つが、テスト呼出しが行なわれていることを次に続いているネットワーク要素に対して示すための手段を備えていることを特徴とする請求項8に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- テスト呼出しが行なわれていることを、次に続くネットワーク要素に対して示す手段が、第2のメッセージの中に含まれている信号を含んでいることを特徴とする請求項9に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 顧客が遠隔通信プロバイダと対話方式で通信することができるように前記通信ユニットと通信して音声を認識し、それに応答する手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記複数の命令が、対話型の通信に応答して新しいサービスを顧客に提供する手段を含んでいることを特徴とする請求項11に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記通信ユニットが、ケース・ワーカーによって管理されるワークステーションと通信し、ケース・ワーカーは前記通信ユニット、複数の相互接続されたネットワーク要素、および遠隔通信のプロバイダの顧客と同時に対話することを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記複数の命令が、前記通信ユニットによって起動されて回答されるテスト呼出しを掛ける手段を含んでいて、遠隔通信の顧客が請求書の検証情報を要求した時にテスト呼出しが行なわれることを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記データベースが、不正なものとしてマークされている呼出し側の電話番号を識別する、番号のリストを含んでいるデータ・テーブルを含んでいることを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記複数の命令が、呼出し側の電話番号が不正なものとしてマークされているかどうかを知るための手段を含んでいることを特徴とする請求項15に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記データベースが、料金が滞納されているとしてマークされている呼出し側の電話番号を識別する番号のリストを含んでいるデータ・テーブルを含んでいることを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記複数の命令が、呼出し側の電話番号が料金が滞納されているとしてマークされているかどうかを知るための手段を含んでいることを特徴とする請求項17に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記複数の命令が、その呼出しに対して相互接続された複数のネットワーク要素を通して、呼出しの処理およびルーチングを決定する手段を含んでいることを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記複数の命令が、遠隔通信ネットワークの乱用のパターンを検出する手段を含んでいることを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記複数の命令が、相互接続された複数の各ネットワーク要素における呼出しのアクティビティを表しているデータを収集する手段を含んでいることを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 前記複数の命令が、前記情報パケットの中に含まれているデータに基づいて、その呼出しに対する呼出しの詳細レコードを作成するための手段を含んでいることを特徴とする請求項3に記載の電話呼出しにサービスするための装置。
- 遠隔通信ネットワークにおいて電話の呼出しにサービスするための装置であって、
インターコネクト・バスと、
前記インターコネクト・バスと通信する、電話呼出しに関連する処理およびルーチングの情報を記憶するための第1のデータベースと、
インターコネクト・バスと通信していて、遠隔通信ネットワークの機能を指定する命令を備えている複数のプロセッサと、
遠隔通信ネットワークの中の相互接続された複数のネットワーク要素と通信し、また前記インターコネクト・バスと通信する交換およびシグナリングのユニットと、
電話の呼出しに関係付けられた情報パケットとを含み、前記情報パケットは装置の前記機能をサポートするデータを含んでいて、前記情報パケットは相互接続された複数のネットワーク要素の少なくとも1つから前記交換およびシグナリングのユニットへ伝送され、第2のデータベースの中に記憶されることを特徴とする装置。 - 電話の呼出しにサービスするための装置であって、
遠隔通信ネットワークに関係付けられている相互接続された複数のネットワーク要素と通信する手段、
インターコネクト・バスと通信できる、該電話呼出しに関係付けられている情報パケットを収集するための手段であって、前記情報パケットが前記インターコネクト・バスを介して複数のデータベースの1つに格納される、収集手段、
相互接続されたネットワーク要素のうちの少なくとも1つに対して前記通信するための手段から送信されたメッセージの中の信号に基づいて、該呼出しのルーチングを行なう手段
からなる装置。 - 電話の呼出しにサービスするための装置であって、
遠隔通信ネットワークに関係付けられている相互接続された複数のネットワーク要素と通信する手段、
インターコネクト・バスと通信できる、該電話呼出しに関係付けられている情報パケットを収集するための手段、及び
該情報パケットを記憶するための手段であって、該記憶された情報パケットが該呼出しの料金請求記録を生成するために使われ、前記情報パケットが前記インターコネクト・バスを介して複数のデータベースの1つに格納される、記憶手段
からなる装置。 - ネットワーク要素を通過する呼出しに応答して、相互接続された複数の遠隔通信ネットワーク要素から発生される情報を記録するための方法であって、該方法が、
該相互接続された複数のネットワーク要素のうちの1つから発生されたメッセージを発信側のネットワーク要素へ送信するステップ、
該送信されたメッセージをコピーするステップ、
該メッセージを次に続く相互接続されたネットワーク要素へ転送するステップ、
伝送されたメッセージの中にエラーが検出されたかどうかを示すトランザクション情報を該コピーされたメッセージに付加して、該トランザクション情報と該コピーされたメッセージが情報パケットを形成するようにする、付加ステップ、
該情報パケットを第1のネットワーク要素と通信し、インターコネクト・バスとも通信する通信ユニットに転送するステップ、及び
各呼出しの記録が形成されるように、該提供された情報パケットを前記インターコネクト・バスを介して複数のデータベースの1つに格納するステップ
からなる方法。 - エラー信号が存在していて、そのエラー信号がその呼出しが失敗したことを示していることを検出するために、発信側のネットワーク要素から提供される情報パケットを監視するステップと、
その失敗した呼出しに関係付けられている被呼出し番号を決定するステップと、
被呼出し番号に対してプリフィックスを付加し、元の被呼出し番号に関係付けられている宛て先の代わりに通信ユニットが被呼出し側となり、通信ユニットがその呼出しの回答および解放を提供するステップと、
そのプリフィックスが付けられた被呼出し番号をリダイヤルし、テスト呼出しがそれによって行なわれて通信ユニットによって起動され回答されるステップと、
そのテスト呼出しがその失敗した呼出しが通過したのと同じネットワーク要素を通過するステップと、
そのテスト呼出しが通過した複数の相互接続された各ネットワーク要素によって発生されるメッセージの中に信号を埋め込んで、その失敗した呼出しに関係付けられたテスト呼出しが掛けられていることを、次に続くネットワーク要素に対して知らせるようにするステップと、
そのテスト呼出しが通過する複数の相互接続された各ネットワーク要素によって、通信ユニットに対してすべての発生/受信されたメッセージの表示を転送し、呼出しが失敗する結果となった問題を識別するために使われる、失敗した各呼出しに関するデータの完全なセットを形成するステップとをさらに含んでいることを特徴とする請求項26に記載の方法。 - 先頭の被呼出し番号が通信ユニットによって自動的にリダイヤルされることを特徴とする請求項27に記載の方法。
- 先頭の被呼出し番号がケース・ワーカーによってリダイヤルされることを特徴とする請求項27に記載の方法。
- 先頭の被呼出し番号が、その呼出しの伝送品質を検証するコンピュータのテスト装置によってリダイヤルされることを特徴とする請求項27に記載の方法。
- 通信ユニットに対して転送されたメッセージからエラー信号を抽出して呼出しが失敗する結果となった問題の原因を知るステップと、
そのエラー信号に関係付けられた複数の相互接続されたネットワーク要素のうちの少なくとも1つを識別するステップと、
識別された要素にそのエラーを訂正するよう指示するステップとをさらに含んでいることを特徴とする請求項26に記載の方法。 - 呼出しに関連した被呼出し番号を決定するステップと、被呼出し番号に対してプリフィックスを付加して元の被呼出し番号に関係付けられた宛て先の代わりに通信ユニットが被呼出し側となるようにし、通信ユニットがその呼出しの回答および解放を提供するようにするステップと、
先頭の被呼出し番号がケース・ワーカーによってリダイヤルされ、それによってテスト呼出しが起動されて通信ユニットによって回答されるようにするステップと、
失敗した呼出しが通過したのと同じ複数の相互接続されたネットワーク要素を、テスト呼出しが通過するようにするステップと、
テスト呼出しが通過した複数の相互接続された各ネットワーク要素から発生されるメッセージの中に信号を埋め込んで、その呼出しがテスト呼出しであることを、次に続くネットワーク要素に知らせるステップと、
テスト呼出しが通過した複数の相互接続された各ネットワーク要素からそのネットワーク要素に関係付けられたすべての発生され、そして受信されたメッセージの表示を提供し、顧客に対する料金請求のプロセスの精度を示すために使われる、呼出しに関する完全なデータのセットを形成するステップとをさらに含んでいることを特徴とする請求項26に記載の方法。 - 特定の電話番号から掛けられた呼出しに関係付けられている情報パケットを利用して、遠隔通信ネットワークの乱用のパターンを検出するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項26に記載の方法。
- 遠隔通信ネットワークの中の複数の相互接続されたネットワーク要素を通過する呼出しに対する通過径路を設定する方法であって、
発信側のネットワーク要素によって該呼出しが起動されたことを示している要求メッセージを検出するステップ、
該要求メッセージをコピーするステップ、
該要求メッセージを、通過径路の中の次に続く相互接続されたネットワーク要素へ転送するステップ、
該コピーされた要求メッセージに対して一組のトランザクション情報を付加し、該トランザクション情報と該コピーされた要求メッセージが1つの情報パケットを形成するようにする、付加ステップ、
該情報パケットの中に、該発信側のネットワーク要素が該呼出しの処理およびルーチングに関する指示を必要としていることを示す識別情報を含めるステップ、
該発信側のネットワーク要素から、インターコネクト・バスと通信する通信ユニットへ該情報パケットを転送するステップ、及び
該通信ユニットと通信できる前記インターコネクト・バスを介して複数のデータベースの1つを利用して、該情報パケットの内容に基づいて該呼出しに必要な処理およびルーチングを決定する、利用ステップ
からなる方法。 - 通信ユニットから発信側のネットワーク要素に対して、その呼出しの処理およびルーチングの方法を示しているメッセージを送信するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項34に記載の方法。
- 通信ユニットから第2のネットワーク要素に対して、その第2のネットワーク要素がその呼出しの処理およびルーチングの方法を発信側のネットワーク要素に対して通知すべきであることを示しているメッセージを送信するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項34に記載の方法。
- 通信ユニットに対して転送された情報パケットから呼出し側の電話番号を抽出するステップと、
不正なものとしてマークされている電話番号を含んでいるデータベースの中で呼出し側の電話番号を探し、その呼出し側の番号が不正なものとしてマークされているかどうかを知るステップと、
呼出し側の電話番号が不正なものとしてマークされていた場合に、呼出しの終了を要求するメッセージを発信側のネットワーク要素に対して転送するステップとをさらに含んでいることを特徴とする請求項36に記載の方法。 - 通信ユニットに対して転送された情報パケットから呼出し側の電話番号を抽出するステップと、
しきい値を超えて滞納されている電話料金に対して、マークされている電話番号を含んでいるデータ・テーブルの中で呼出し側の番号を探すステップと、
呼出し側の番号がそのしきい値を超えて料金が滞納されていることがマークされていた場合に、発信側のネットワーク要素に対して呼出しの終了を要求するメッセージを転送するステップとをさらに含んでいることを特徴とする請求項36に記載の方法。 - 滞納されている請求料金が、その遠隔通信ネットワークによってサービスされている異常に長い呼出しに関係付けられていることを特徴とする請求項38に記載の方法。
- 通過径路が通信ユニットにおいて終了し、遠隔通信ネットワークの顧客が通信ユニットと直接通信することによって新しいサービスに自動的に加入できるようにすることを特徴とする請求項36に記載の方法。
- 呼出しを通信ユニットへ回送するステップと、
その通信ユニットと通信する音声認識および音声応答のユニットにその顧客を接続するステップと、
その顧客の新しいサービスに対する加入を音声認識および音声応答のユニットによって記録するステップと、
通信ユニットに対して転送された情報パケットからその顧客の電話番号を抽出するステップと、
その顧客の電話番号をデータ・テーブルの中で探し、呼出し側の電話番号が不正なものまたは料金滞納としてマークされているかどうかを知るステップと、
新しいサービスに対する加入についての要求のステータスを顧客に通知するステップとをさらに含んでいることを特徴とする請求項40に記載の方法。
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