JP4312316B2 - Method of charging ethylenically unsaturated monomer - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、水溶性のエチレン性不飽和単量体を重合して吸水性重合体(吸水性樹脂、または親水性重合体と同義)を製造する一工程に関する。より具体的には、該エチレン性不飽和単量体を含んでなる溶液を、不活性ガスの脱泡器(ガス除去器)、重合反応の開始剤を混合する混合器、重合部、等に投入する投入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
吸水性重合体は、例えば、生理用品、紙おむつ等の衛生用品の吸収材;ドリップ吸収剤;土壌保水剤;等の広い用途に応用されている。これら吸水性重合体は、原料としての親水性単量体(例えば、水溶性のエチレン性不飽和単量体)をバッチ式、または、連続式で重合することにより製造される。また上記エチレン性不飽和単量体(以下、場合によっては単に単量体と称する)は通常、それを含んでなる溶液(以下、モノマー溶液と称する)として重合反応に供される。
【0003】
例えば、上記単量体を連続式で重合する場合、1)混合塔(混合器)において、投入されたモノマー溶液と重合反応の開始剤(以下、重合開始剤と称する)とが混合され、続いて、2)重合開始剤が混合されたモノマー溶液が、上記混合塔の下端をなす投入管を介して、重合部内に設けられた搬送ベルト上面に投入される。これにより、モノマー溶液としての単量体が連続式で投入・重合される。
【0004】
また、上記単量体をバッチ式で重合する場合、a)モノマー溶液が投入管を介して、重合部内に設けられたステンレス製バットやニーダー等の重合容器内に投入され、続いて、上記重合容器内において、モノマー溶液と重合開始剤とが混合される。または、b)モノマー溶液と重合開始剤とが混合塔において混合された後に、これが該混合塔の下端をなす投入管を介して重合容器内に投入される。これにより、モノマー溶液としての単量体がバッチ式で重合される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のバッチ式、連続式に関わらず、モノマー溶液を重合反応に供する際に、構造上、該モノマー溶液が滞留、飛散しやすい箇所がある。例えば、上記の混合塔や、投入管は通常、上方から下方にかけて内面積(ここでは、混合塔や投入管の内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域の面積を指す)が小さくなるように構成されており、モノマー溶液が滞留しやすい。さらに、該投入管の外面に、モノマー溶液が飛散して付着する虞がある。このように、モノマー溶液が滞留、飛散すると、そこに単量体の重合物が形成される虞がある。この問題は特に、モノマー溶液が高濃度・粘稠な場合等に発生しやすい。
【0006】
また、特開昭61−126103号公報にも記載のように、エチレン性不飽和単量体を含んでなるモノマー溶液は、該モノマー溶液中の溶存酸素により重合阻害を受ける。そのため、上記モノマー溶液は通常、溶存酸素を除去すべく不活性ガスが供給された後に重合反応に供される。しかしながら、溶存酸素が取り除かれたモノマー溶液は、撹拌、光等の外部刺激の付与;不純物の混入;モノマーが高濃度に含まれる;等の条件により不所望な重合反応を起こしやすく、上記の重合物が形成されやすい。
【0007】
この結果、上記従来のバッチ式、および、連続式にて採用される従来のモノマー溶液の投入方法では、例えば、1)モノマー溶液を上記重合部に供する投入管の開口部近傍(内面、および、外面)に、単量体の重合物が付着・成長する問題が生じる。また、2)モノマー溶液と重合開始剤とが混合される上記混合塔内に、該重合物が付着・成長する問題が生じる。
【0008】
付着・成長した上記の重合物は、例えば、1)モノマー溶液の流通を阻害する。また、2)モノマー溶液内に異物として混入し、製造される吸水性重合体の物性を低下させる。さらに、3)吸水性重合体の原料としての単量体の浪費にもつながる。これらの問題は、連続式での重合を、工業的なレベルで行うに際し、特に重要となる。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、水溶性のエチレン性不飽和単量体の不所望な付着・残留を低減し、該エチレン性不飽和単量体の重合物の、不所望な付着・成長を防止することが可能な、エチレン性不飽和単量体の投入方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法は、上記の課題を解決するために、架橋剤を含む水溶性エチレン性不飽和単量体を重合して吸水性重合体を製造する際の重合機へのエチレン性不飽和単量体の投入方法であって、該エチレン性不飽和単量体は、アクリル酸、およびアクリル酸塩から選ばれる少なくとも1種であって、水溶性エチレン性不飽和単量体のモノマー水溶液を、連続式重合機またはバッチ式で重合可能な手段を具備する重合機へ投入する工程と、該モノマー水溶液を水で洗浄する工程と、を含んでなることを特徴としている。また、本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法は、上記の課題を解決するために、架橋剤を含む水溶性エチレン性不飽和単量体を重合して吸水性重合体を製造する際の、連続式重合機またはバッチ式で重合可能な手段を具備する重合機へのエチレン性不飽和単量体の投入方法であって、該エチレン性不飽和単量体は、アクリル酸、およびアクリル酸塩から選ばれる少なくとも1種であって、水溶性エチレン性不飽和単量体のモノマー水溶液を、投入管から、上記重合機に投入する工程Cと、上記工程Cと同時、または、該工程Cに先立って、上記投入管の内面、および/または、外面における上記溶液が接触する領域の少なくとも一部に対し、水を供給する工程Dとを更に含んでなることを特徴としている。
【0011】
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法はさらに、上記の課題を解決するために、架橋剤を含む水溶性エチレン性不飽和単量体を重合して吸水性重合体を製造する際の、連続式重合機またはバッチ式で重合可能な手段を具備する重合機へのエチレン性不飽和単量体の投入方法であって、該エチレン性不飽和単量体は、アクリル酸、およびアクリル酸塩から選ばれる少なくとも1種であって、水溶性エチレン性不飽和単量体のモノマー水溶液を投入する投入口と、該投入口より下方に位置し、投入された該溶液を排出する排出口とが形成された容器に、上記モノマー水溶液を投入する工程Aと、上記工程Aと同時、または、該工程Aに先立って、上記容器の内面における、上記モノマー水溶液が接触する領域の少なくとも一部に対し、水を供給する工程Bとを更に含んでなることを特徴としている。
【0012】
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法はさらに、上記の課題を解決するために、上記溶液におけるエチレン性不飽和単量体の濃度が20重量%以上50重量%以下であることを特徴としている。
【0013】
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法はさらに、上記の課題を解決するために、上記重合機に供給される前に、重合開始剤を上記溶液に添加することを特徴としている。
【0014】
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法はさらに、上記の課題を解決するために、重合反応に供する前に、上記水溶性のエチレン性不飽和単量体を含んでなる上記溶液に不活性ガスを供給することにより、当該溶液の中の溶存酸素量を2mg/L以下にすることを特徴としている。
【0015】
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法はまた、上記の課題を解決するために、上記単量体を連続式またはバッチ式で重合可能な上記手段はエンドレスベルトであり、上記エンドレスベルトの上面に対して、上記溶液の投入が、0.5cm以上50cm以下の投入高さの範囲内で行われることを特徴としている。
【0016】
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法はさらに、上記の課題を解決するために、上記容器の内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するものが、上記排出口を含む平面上に位置することを特徴としている。
【0017】
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法はさらに、上記の課題を解決するために、上記容器の内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するものが、上記投入口を含む平面より下方、かつ、上記排出口を含む平面より上方に位置することを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。尚、これによって、本発明が限定されるものではない。
【0019】
〔エチレン性不飽和単量体の投入方法〕
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法は、水溶性のエチレン性不飽和単量体を含んでなる溶液を、以下に説明する容器や、重合部等に投入する方法であって、該容器や、重合部に上記溶液を投入する工程と同時、または、該工程に先立って、1)該容器、2)上記溶液を重合部に投入する投入管、等における該溶液が接触する領域の少なくとも一部に対し、水を供給する工程を含んでなる方法である。換言すれば、水溶性のエチレン性不飽和単量体を含んでなる溶液を投入する際に、該溶液が接触する領域の少なくとも一部に対し、該溶液が接触する以前、または、該溶液が接触すると同時に水を供給する工程を含んでなる方法である。このように水を供給することで、上記溶液が接触する領域を湿潤させ、該領域への溶液の付着・残留を防止することができる。
【0020】
本発明において「エチレン性不飽和単量体」とは、吸水性重合体の原料として使用可能な水溶性のエチレン性不飽和単量体であれば特に限定されるものではない。具体的には、例えば、アクリル酸、および、その塩;メタクリル酸、および、その塩;アクリルアミド;メタクリルアミド;アクリロニトリル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート;アクリル酸メチル;アクリル酸エチル;メタクリル酸メチル;メタクリル酸エチル;マレイン酸;等を挙げることができる。上記例示のエチレン性不飽和単量体の中でも、アクリル酸、および、その塩(より具体的には、Li,Na,K等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩等)が主原料として好適に使用される。これらのエチレン性不飽和単量体は、単独で重合反応に使用してもよく、2種類以上のものを混合して使用してもよい。尚、以下、エチレン性不飽和単量体のことを、場合によっては単に単量体と称する。また、本発明において吸水性重合体とは、特に断りのない限り、上記「エチレン性不飽和単量体」を重合して製造される含水ゲル、該含水ゲルに粉砕処理および/または乾燥処理等を施して得られる粒状ゲル、吸水性微細粒子等の総称である。
【0021】
上記単量体は、該単量体を含んでなる溶液(以下、モノマー溶液と称する)として、以下に説明する容器や重合部に投入される。モノマー溶液としては、モノマー水溶液がより好ましい。該モノマー水溶液の濃度は特に限定されるものではないが、20重量%(質量百分率)〜50重量%であることが好ましく、30重量%〜45重量%であることがより好ましい。上記の濃度が20重量%以上であれば、得られる吸水性重合体の強度を確実に実用可能な値とすることができる。また、50重量%以下であれば重合反応により発生する反応熱の除去が容易であり、重合反応を確実にコントロールすることができる。
【0022】
上記モノマー溶液に対し、重合反応に供する前に不活性ガスが供給されて、該モノマー溶液中に含まれる溶存酸素が除去されることがより好ましい。モノマー溶液に供給される不活性ガスは上記説明の単量体と反応性がないものであれば特に限定されるものではなく、具体的には、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、また、場合によっては炭酸ガス、等が好適に使用される。また、モノマー溶液に不活性ガスを供給する方法も特に限定されるものではなく、具体的には、例えば、1)エジェクタ、またはアスピレータによりノズルから不活性ガス(またはモノマー溶液)を噴射し、モノマー溶液(または不活性ガス)の流れの中に不活性ガスを連続的に吹き込む(連続供給する)方法、2)モノマータンク内に貯蔵されたモノマー溶液に不活性ガスの導入管を入れ、不活性ガスを導入する方法、等を挙げることができる。上記例示の方法は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。モノマー溶液の溶存酸素除去の程度は特に限定されるものではないが、モノマー溶液中の溶存酸素量を、2mg/l以下とすることがより好ましく、1mg/lとすることがさらに好ましい。
【0023】
上記の容器とは、モノマー溶液を投入する投入口と、該投入口より下方に位置し、投入された該モノマー溶液を排出する排出口とが形成された中空部材であれば、その形状等は特に限定されるものではない。よって、上記の投入口、排出口、並びに、容器の、断面形状および面積が全て同一な中空部材も、容器の範疇に含まれる。また、上記の容器には、1)その内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するものが、上記排出口を含む平面上に位置するものや、2)その内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するものが、上記投入口を含む平面より下方、かつ、上記排出口を含む平面より上方に位置するもの、等も含まれる。上記1)または2)の容器として、具体的には、例えば、モノマー溶液と重合反応の開始剤(以下、重合開始剤と称する)とを混合する混合器;モノマー溶液に供給された不活性ガスを除去するサイクロン室等のガス除去器;等を挙げることができる。
【0024】
尚、上記の重合開始剤とは特に限定されるものではないが、例えば、酸化性開始剤および還元剤を組み合わせてなるレドックス系開始剤;熱分解型開始剤;光重合開始剤;等を挙げることができる。重合開始剤は、単独で使用してもよく、複数種を組み合わせて使用してもよい。また、重合開始剤は、例えば、水溶液等の溶液のかたちで使用してもよい。
【0025】
上記の重合部とは、上記単量体を連続式またはバッチ式で重合可能な手段を具備するものである。該手段とは、連続式の場合、搬送ベルト(エンドレスタイプのものがより好ましい)やドラムドライヤー等の搬送手段であって、該搬送手段の上面にモノマー溶液を連続的に供給(投入)しながら連続静置重合が行われる。またバッチ式の場合は、ステンレス製バット等の重合容器である。モノマー溶液の重合部への投入はいずれも、投入管を通じて行われる。
【0026】
本発明の投入方法においては、上記説明のように、1)容器や、2)モノマー溶液を重合部に投入する投入管、等における該モノマー溶液が接触する領域の少なくとも一部に対し、水を供給する工程を含んでなる。
【0027】
上記の容器におけるモノマー溶液が接触する領域とは、該容器の内面のことを指し、また上記の投入管におけるモノマー溶液が接触する領域とは、該投入管の内面、および、外面を指す。尚、モノマー溶液が接触するとは、該モノマー溶液が飛散して接触する場合も含まれる。
【0028】
水を供給する工程が行われるタイミングは、1)上記領域に溶液が接触する以前、2)上記領域に溶液が接触すると同時、に行われる。該工程は、上記1)または2)のいずれか一方のタイミングで行われてもよく、両方のタイミングで行われてもよい。上記1)のタイミングで行われることにより、該領域にモノマー溶液が接触する前に水の被膜を形成することができ、該モノマー溶液の領域上への付着・残留が防止可能となる。また、上記2)のタイミングで行われることにより、上記領域に接触したモノマー溶液を、水とともに該領域上から流去することが可能となる。換言すればすなわち、上記の領域が容器の内面である場合、モノマー溶液は、該領域に付着・残留することなく、水とともに排出口より容器外に排出される。また、上記の領域が投入管の内面である場合、モノマー溶液は、該領域に付着・残留することなく、水とともに投入管の開口部(ノズル口等を指す)より投入管外に排出される。さらに、上記の領域が投入管の外面である場合、モノマー溶液は、該領域に付着・残留することなく、水とともに投入管下に流去される。
【0029】
水を供給する方法は特に限定されるものではなく、具体的には、例えば、1)スプレー等を用いて、上記領域に水を噴霧する方法、2)上記領域に、水を液滴として供給する方法、3)上記領域に、水をその流れとして供給する方法、4)上記説明の容器や投入管の内面を冷却し、該内面に結露を発生させることにより水を供給する方法、等を挙げることができる。これらの方法は、一種類のみを用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。また、これら1)〜4)の方法は、水を供給するべき領域によって使い分けられることがより好ましい。具体的には、例えば、水が上記容器の内面や、投入管の外面に供給される場合には、上記1)または2)の方法がより好ましく、該水が上記投入管の内面に供給される場合には、上記3)の方法がより好ましい。水は、該領域に対し間欠的に供給されるものであっても、連続的に供給されるものであってもよい。
【0030】
尚、上記の水には、必要に応じて、界面活性剤;水溶性の塩;等の添加剤や、重合開始剤;消臭剤;抗菌剤;増粘剤;キレート剤;等の機能性材料を含ませることができる。該水には、さらに、必要に応じて、例えば、各種アルコール等の親水性の有機溶媒や、水溶性化合物、エチレン性不飽和単量体、等を含ませることもできる。モノマー溶液の付着・残留を防止できる限りにおいて、これら水に含ませる物質の量および種類は特に限定されるものではない。また、上記水の温度は、上記モノマー溶液に含まれるエチレン性不飽和単量体の重合を誘導しない限りにおいて特に限定されるものではないが、0℃〜50℃の範囲内であることがより好ましく、5℃〜30℃の範囲内であることがさらに好ましい。
【0031】
また、上記のエチレン性不飽和単量体としてアクリル酸とそのアルカリ金属塩(またはアンモニウム塩)とを使用する場合、最終的に製造される吸水性重合体における中和率(すなわち、アクリル酸のアルカリ金属塩(またはアンモニウム塩)のモル数/全単量体のモル数×100(%))は特に限定されるものではないが、0%〜90%の範囲内であることが好ましく、0%〜80%の範囲内であることがより好ましい。上記の吸水性重合体における中和率は、重合反応に供する単量体としてのアクリル酸とそのアルカリ金属塩(またはアンモニウム塩)との混合割合により調整する他に、重合反応後に調整することも可能である。具体的には、例えば、中和率0%〜50%の単量体を使用する場合、重合反応により得られた吸水性重合体(含水ゲル)をアルカリ金属(またはアンモニウム)の炭酸塩や水酸化物により処理して、該吸水性重合体における中和率を、例えば、55%〜80%とすることができる。
【0032】
上記説明のエチレン性不飽和単量体の投入方法によれば、水溶性のエチレン性不飽和単量体を含んでなる溶液を投入する際に、該溶液が接触する領域の少なくとも一部に対し、該溶液が接触する以前、または、該溶液が接触すると同時に水が供給される。それ故、モノマー溶液の不所望な付着・残留や、単量体の重合物の付着・成長を防止することができる。その結果、例えば、1)モノマー溶液の流通を円滑にすることが可能となる、2)付着・成長した重合物が、モノマー溶液内に異物として混入し、製造される吸水性重合体の物性を低下させる虞をなくすことが可能となる、3)吸水性重合体の原料としてのモノマー溶液を効率的に使用することが可能となる、等の効果を奏する。
【0033】
また上記の投入方法は、特に、1)その内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するものが、上記排出口を含む平面上に位置する容器や、2)その内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するものが、上記投入口を含む平面より下方、かつ、上記排出口を含む平面より上方に位置する容器、に適用される場合に有効である。理由として、このような容器においては、モノマー溶液の流れが上記最小の面積を有する部位により律速され、モノマー溶液が容器内に長時間滞留しやすいことが挙げられる。また、該投入方法は、特に、連続式での重合を工業的なレベルで行うに際し有効である。以下、本発明の投入方法にかかるさらに詳細な説明については、該方法が適用される吸水性重合体の製造装置の説明において行う。
【0034】
〔吸水性重合体の製造装置〕
以下、本発明にかかる投入方法が適用される吸水性重合体の製造装置について図面を参照して説明を行う。
【0035】
上記製造装置は、例えば、図1に示すように、吸水性重合体の原料としての単量体をその溶液として貯蔵するモノマータンク11;不活性ガスを供給するエジェクタ12;重合開始剤や、レドックス系開始剤をなす酸化性開始剤を、それぞれ貯蔵する開始剤タンク13…;レドックス系開始剤をなす還元剤を貯蔵する還元剤タンク14;上記単量体と重合開始剤(酸化性開始剤と還元剤とよりなるレドックス系開始剤も含まれる)とを混合する混合塔(混合器)15;該混合塔15に設けられたノズル口(排出口)15aから重合機18内に投入(供給)された単量体を搬送方向に連続搬送する搬送ベルト(搬送手段)16を有している。また、混合塔15内上部には、貯水タンク30に連結された水30bの供給手段としてのスプレー30aが設けられている。尚、図1に示す製造装置において重合部とは、重合機18を指す。
【0036】
モノマータンク11には、上記単量体が、例えば水溶液として(以下、モノマー水溶液と称する)貯蔵されており、該モノマー水溶液はエジェクタ12より供給される不活性ガス(窒素ガス)により溶存酸素が除去された後、単量体供給路17、投入口15cを経由して混合塔15に投入される(工程A)。そして、モノマー水溶液が投入されると同時に、または、それ以前に、スプレー30aにより、混合塔15の内面に対する水30bの連続的な噴霧が開始される(工程B)。
【0037】
図2に示すように、混合塔15は、1)螺旋状に示されたライン15bに沿ってモノマー水溶液が流れる第一の混合部(ガス除去器としてのサイクロン室を兼ねる)と、2)第一の混合部に後続する第二の混合部とを備えた構成となっている。上記第一の混合部は、例えば、円柱状に形成された内面と円錐台状に形成された内面とが組み合わされ、その内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域の面積が、下方に向かうにつれて小さくなるように構成されている。また上記第二の混合部は、例えば、一定の断面を有する細管形状となっており、その下部が鉛直線に対しやや屈曲する(より具体的には、搬送ベルト16の搬送方向と同方向に屈曲する)ように設けられている。すなわち、混合塔15は、その内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するもの(第二の混合部の、上記屈曲する位置より上方に位置する内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域)が、上記投入口を含む平面より下方、かつ、上記排出口を含む平面より上方に位置する容器に相当する。尚、以下にも述べるが上記第二の混合部は、重合部にモノマー水溶液を投入する投入管の役割も果たしている。
【0038】
上記第一の混合部において、単量体供給路17より投入口15cを通じて投入されたモノマー水溶液はライン15bに沿って流れ、該モノマー水溶液の旋回流が形成される。これにより、不活性ガスの気泡をモノマー水溶液から除去(脱泡)することができる。また、不活性ガスの除去と並行して、上記モノマー水溶液に対して、例えば過硫酸ナトリウム(NaPs)等の酸化性開始剤;必要に応じてアゾ系開始剤等の重合開始剤;が開始剤供給路13a…を経由して供給・混合される。
【0039】
ところで、混合塔15においては、上記説明のようにモノマー水溶液が投入されると同時に、または、それ以前に、スプレー30aにより、その内面に対する水30bの噴霧が開始されている。したがって、サイクロン室を兼ねる第一の混合部においてモノマー水溶液の付着・残留や、単量体の重合物の付着・成長を防止することができる。
【0040】
不活性ガスの除去、及び酸化性開始剤等の混合がなされたモノマー水溶液は、続いて、上記第二の混合部に導入される。該第二の混合部において、該モノマー水溶液に対し、例えば、L−アスコルビン酸(L−A)等の還元剤が還元剤供給路14aを経由して供給・ライン混合される。これにより、単量体、酸化性開始剤、及び還元剤が混合されて重合反応が開始される。尚、上記説明のように酸化性開始剤および還元剤を含んでなるレドックス系開始剤を重合開始剤として使用する場合、還元剤の供給・混合を上記第一の混合部において行い、酸化性開始剤の供給・ライン混合を上記第二の混合部において行うようにしてもよい。レドックス系開始剤は、酸化性開始剤と還元剤とが混合されることで初めて機能するので、その一方をサイクロン室(第一の混合部)から混合し、他方をサイクロン室と重合機18との間(第二の混合部)でライン混合することにより、重合反応開始のタイミングを任意に制御することが可能となる。
【0041】
また、図1に示す製造装置において、例えば、過硫酸塩、過酸化水素、L−アスコルビン酸を組み合わせてなるレドックス系開始剤と、熱分解型開始剤としてのアゾ系開始剤(例えば、V−50;和光純薬工業株式会社製の商品名)とを重合開始剤として使用する場合には、酸化性開始剤(過硫酸塩、及び過酸化水素)と熱分解型開始剤(アゾ系開始剤)とを上記第一の混合部においてモノマー水溶液に混合し、還元剤(L−アスコルビン酸)を第一の混合部に後続する上記第二の混合部においてモノマー水溶液に混合することがより好ましい。このように上記4成分をモノマー水溶液に混合すれば、サイクロン室を兼ねる第一の混合部において重合反応が始まる虞を無くすことができる。
【0042】
換言すれば、レドックス系開始剤と熱分解型開始剤とをモノマー水溶液に連続混合する場合、酸化性開始剤と熱分解型開始剤とを第一の混合部から混合し、続いて還元剤を第一の混合部と重合機18との間(第二の混合部)でライン混合することがより好ましい。尚、酸化性開始剤、還元剤、熱分解型開始剤は、それぞれをライン混合することもできる。この場合においても、還元剤は最後(より好ましくは、重合機18に到る直前のタイミング)に混合することが好ましい。特に、重合反応の開始剤として、過硫酸塩、過酸化水素(いずれも酸化性開始剤)、還元剤としてのL−アスコルビン酸(塩)、2,2' −アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(アゾ系開始剤)、を用いる場合、上記混合方法を用いることで、工業的なレベルで吸水性重合体を連続的に製造することが容易となる。
【0043】
続いて、混合塔15に導入されたモノマー水溶液は、投入管を兼ねる上記第二の混合部に形成されたノズル口15aを経由して、重合機18内に設けられた搬送ベルト16の上面に投入される。この際、モノマー水溶液が投入管から重合機18内へ投入される(工程C)と同時に、または、それ以前に、1)投入管の内面に対し、スプレー30aにより噴霧された水30bが供給され、また、2)投入管の外面に対し、図示しない水の供給手段により、水がその流れとして間欠的に供給される(工程D)。したがって、上記の投入管においてモノマー水溶液の付着・残留や、単量体の重合物の付着・成長が防止される。
【0044】
モノマー水溶液の投入高さ、すなわち、ノズル口15aと搬送ベルト16の上面との最短距離は特に限定されるものではないが、0.5cm〜50cmの範囲内であることがより好ましい。該投入高さが0.5cm以上であれば、搬送ベルト16の上面からモノマー水溶液の飛沫が飛散して、投入管の先端部に付着する虞をなくすことが可能となる。また、50cm以下であれば、例えば、重合機18の側壁等にモノマー水溶液の飛沫が飛散・付着する虞をなくすことが可能となる。
【0045】
尚、上記の投入管は、搬送ベルト16によるモノマー水溶液の搬送方向と同方向に屈曲されている。この屈曲構造は、1)搬送ベルト16の上面へのモノマー水溶液の投入(供給)をスムーズに行うため、2)搬送ベルト16の上面へのモノマー水溶液の供給量を一定とするため、の構造であるが、特にこの構造に限定されるものではない。搬送ベルト16の上面へのモノマー水溶液の供給量(フィード量:ノズル口15aの幅が固定されている場合、液厚に相当)は特に限定されるものではないが、その液厚が1mm〜50mmの範囲内となることが好ましく、10mm〜40mmの範囲内となることがより好ましく、20mm〜30mmの範囲内となることがさらに好ましい。上記液厚が1mm以上であれば、吸水性重合体の生産を工業的な水準で行うことができる。また、上記液厚が50mm以下であれば重合反応により発生する反応熱の除去が容易であり、重合反応中の突沸、得られる吸水性重合体中に含まれる可溶分の増加、該吸水性重合体の強度の低下を防止することができる。
【0046】
搬送ベルト16は、より具体的には、同方向に一定速度で回転する駆動軸20・20により支持・駆動されるエンドレスタイプのベルトコンベアであり、その上方に設けられたフード41に覆われるとともに、窒素置換されている。また、搬送ベルト16の上面は、その搬送方向前段側に位置する一定領域(冷却ゾーン18a)が冷却されているとともに、その搬送方向後段側に位置する一定領域(加熱ゾーン18b)が加熱されている。尚、ここでいう「加熱」、「冷却」とはそれぞれ、反応系の温度を基準としたものである。
【0047】
搬送ベルト16の上面を冷却・加熱する方法は特に限定されるものではないが、例えば、冷却機・加熱機を用いて該上面を裏側より冷却・加熱する方法、冷水シャワー・温水シャワーを用いて該上面を裏側より冷却・加熱する方法、等を挙げることができる。冷水シャワーを用いて該上面を裏側より冷却する場合、冷水の温度は特に限定されるものではないが、0℃〜30℃の範囲内であることがより好ましい。また、温水シャワーまたは加熱機を用いて該上面を裏側より加熱する場合、加熱後の該上面の温度は特に限定されるものではないが、50℃以上であることが好ましく、60℃以上であることがさらに好ましい。
【0048】
ノズル口15aを経由して搬送ベルト16の上面に投入された単量体は、該上面において連続静置重合される。搬送ベルト16の上面における重合反応は、冷却ゾーン18aにおいて一定期間冷却条件下で行われ、これに後続して、加熱ゾーン18bにおいて一定期間加熱条件下で行われる。これにより、重合反応に供されたモノマー水溶液は搬送ベルト16により重合機18中を搬送され、始めに、反応温度の過剰な上昇を抑制しながら重合反応が行われる。続いて、該反応温度の過剰な低下を抑制しながら重合反応・熟成が行われ、含水ゲル(吸水性重合体の一形態)19が製造される。
【0049】
また、図1に示すように、重合機18の出口近傍において、含水ゲル19の幅方向両端部に対し、水滴下装置42・42より水43が滴下供給される。これにより、含水ゲル19の該両端部に傷や切れ目(亀裂)を発生させることなく、含水ゲル19を搬送ベルト16から容易に剥離することが可能となる。搬送ベルト16から剥離された含水ゲル19は、重合機18とゲル粗砕機21との間に設けられた、複数の回転ロール40…により構成されるコロコンベアに受け渡される。上記の回転ロール40…の下方には、水45を上方に噴霧する水噴霧装置44が設けられており、これによって回転ロール40…のロール面、および、該ロール面により支持される含水ゲル19の下面に継続的に水が供給される。この結果、含水ゲル19がロール面に粘着する虞を低減することが可能となる。
【0050】
ゲル粗砕機21に搬入された含水ゲル19は、例えば約10cm角の大きさに粗砕される。続いて、粗砕された含水ゲル19は、ゲル細粒化装置22により粒状化され、例えば、平均粒径0.5mm〜3.0mmの粒状ゲル(吸水性重合体の一形態)とされる。粒状ゲルは、さらに必要に応じて、図示しない乾燥機により乾燥された後にミル型粉砕機により微粉砕され、例えば、平均粒径250μm〜500μmの吸水性微細粒子(吸水性重合体の一形態)とされる。
【0051】
尚、上記重合反応においては、必要に応じて架橋剤を使用してもよい。該架橋剤は、分子内に2つ以上の官能基を有し、架橋構造の形成に寄与するものであれば特に限定されるものではない。架橋剤の存在下で重合反応を行うことにより耐久性に優れた吸水性重合体を得ることができる。また、場合によっては、重合反応により得られた含水ゲル(吸水性重合体の一形態)19に架橋剤を添加し、架橋構造を形成させることもできる。この場合、含水ゲルの有するカルボキシル基等の官能基と反応性の有る、エポキシ基;アミノ基;水酸基;等を分子内に2個以上持つ架橋剤が好適に使用される。
【0052】
また、本発明の方法は図1に例示の製造装置への適用のみに限定されるものではない。具体的には、例えば、モノマー溶液と重合開始剤とを混合する混合器と、サイクロン室等のガス除去器とを別々に設けた製造装置や、該混合器およびガス除去器のいずれか一方を設けた製造装置等にも適用可能である。さらに、バッチ式の製造装置にも適用可能である。
【0053】
本発明のエチレン性不飽和単量体の投入方法はまた、水溶性のエチレン性不飽和単量体を含んでなる溶液を投入する工程と、該溶液を洗浄する工程とを含んでなる方法であってもよい。この方法によれば、各種配管(図1の単量体供給路17等に相当);エジェクタ、アスピレータ;モノマー溶液と重合開始剤とを混合する混合器;投入管(モノマー投入ノズル);等の、モノマー溶液が接触する領域において、重合物の生成や堆積を防止することができると共に、吸水性重合体を安定的かつ工業的なレベルで製造することができるという効果を奏する。
【0054】
本発明のエチレン性不飽和単量体の投入方法はさらに、溶液を投入する投入口と、該投入口より下方に位置し、投入された溶液を排出する排出口とが形成された中空部材に、水溶性のエチレン性不飽和単量体を含んでなる溶液を投入する工程Aと、上記工程Aと同時、または、該工程Aに先立って、上記中空部材の内面における、水溶性のエチレン性不飽和単量体を含んでなる上記溶液が接触する領域の少なくとも一部に対し、水を供給する工程Bとを含んでなる方法であってもよい。
【0055】
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法はさらに、上記中空部材の内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するものが、上記排出口を含む平面上に位置する中空部材に、エチレン性不飽和単量体を投入する際に用いられてもよい。
【0056】
本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法はさらに、上記中空部材の内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するものが、上記投入口を含む平面より下方、かつ、上記排出口を含む平面より上方に位置する中空部材にエチレン性不飽和単量体を投入する際に用いられてもよい。
【0057】
【実施例】
以下、実施例、及び比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0058】
〔実施例1〕
図1に示す製造装置を用いて吸水性重合体の製造を行った。本実施例において、搬送ベルト16は、長さ(すなわち、駆動軸20・20の中心間距離)24mのステンレス製のエンドレスベルトである。また、搬送ベルト16の幅方向両側にはそれぞれ高さ約5cmのゴム製の側堰が、該側堰間の距離が60cmとなるように取り付けられている。搬送ベルト16の搬送速度は1m/分であり、また、冷却ゾーン18aの長さは15m、加熱ゾーン18bの長さは9mである。上記冷却ゾーンは冷却機により15℃に冷却されており、上記加熱ゾーンは加熱機により70℃に加熱されている。
【0059】
吸水性重合体の原料として65%中和アクリル酸ナトリウム(エチレン性不飽和単量体)を使用した。始めに、該アクリル酸ナトリウムの35重量%水溶液を調製し、該水溶液に架橋剤としてのポリエチレングリコールジアクリレートをアクリル酸ナトリウム1モルに対し0.04モルとなるように加えたものをモノマー水溶液としてモノマータンク11に供給した。続いて、エジェクタ12によりノズルから窒素ガス(不活性ガス)を毎分1Lで供給し、モノマータンク11より供給されるモノマー水溶液の流れ(毎分0.95L)の中に上記窒素ガスを連続的に吹き込んだ。これにより、該モノマー水溶液中に含まれる溶存酸素の除去を連続的に行った。その結果、モノマー水溶液中の溶存酸素量は、0.3mg/Lとなった。
【0060】
モノマー水溶液は、続いて混合塔15に投入された。該混合塔15は内部にテフロンコーティングが施されており、図2に示すように、1)螺旋状に示されたライン15bに沿ってモノマー水溶液が流れる第一の混合部(サイクロン室を兼ねる)と、2)第一の混合部に後続する第二の混合部(投入管を兼ねる)とを備えた構成となっている。また、混合塔15においては、該混合塔15へのモノマー水溶液の投入がなされる直前から該モノマー水溶液の投入が完了するまでの期間、スプレー30aより水30bが毎分10mlで、連続的に噴霧された。
【0061】
上記第一の混合部においては、上記アクリル酸ナトリウム1モルに対し0.02gの0.5重量%過硫酸ナトリウム水溶液、0.001gの0.14重量%過酸化水素水(ともに酸化性開始剤)、および、0.02gの0.5重量%2,2' −アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩水溶液(熱分解型開始剤)が、それぞれ異なる開始剤タンク13…より同時に滴下供給された。そして、旋回流の形成によるモノマー水溶液からの窒素ガスの脱泡と、酸化性開始剤、熱分解型開始剤の該モノマー水溶液への混合とが同時に行われた。
【0062】
上記第一の混合部(サイクロン室を兼ねる)を出たモノマー水溶液は、第二の混合部(投入管を兼ねる)に導入された。該第二の混合部において、該アクリル酸ナトリウム1モルに対し0.002gの0.2重量%L−アスコルビン酸(還元剤)水溶液が還元剤タンク14より供給され、モノマー水溶液にライン混合された。
【0063】
窒素ガスが除去(脱泡)されたモノマー水溶液は、上記投入管に形成されたノズル口(開口部)15aを経由して、その液厚が25mmとなるように搬送ベルト16の上面に連続投入された。この時のモノマー水溶液の投入高さは、約1cmであった。尚、上記投入管の内面および外面にはテフロンコーティングが施されており、また、重合機18内に位置する上記投入管の外面に対し、該投入管より重合機18内にモノマー水溶液が投入されるに先立って、上方より水が間欠的な流れとして供給開始されていた。
【0064】
上記の搬送ベルト16上では、モノマー水溶液投入後約30秒でアクリル酸ナトリウムの重合が開始され、9分後に重合ピークを迎えた。この時のピーク温度は85℃であった。重合ピーク後更に15分間重合反応を続行した結果、含水ゲル(吸水性重合体の一形態)19が製造された。
【0065】
上記の含水ゲル19に対しては、水滴下装置42・42より水43が毎分5mlで滴下供給されていた。搬送ベルト16の支持面から剥離された含水ゲル19は、続いて、複数の回転ロール40…により構成されるコロコンベアに受け渡された。回転ロール40…のロール面および、該ロール面により支持される含水ゲル19の下面に対しては、水噴霧装置44より水45が毎分10mlで噴霧されていた。
【0066】
ゲル粗砕機21に搬入された含水ゲル19は、約10cm角の大きさに粗砕された。粗砕された含水ゲル19は、次いで、胴体内部にらせん状の突起が設けられたスクリュウ式押出機(ゲル細粒化装置22に相当)に投入された。そして、該スクリュウ式押出機に設けられた孔径9.5mmの多孔板より含水ゲル19を押出して該含水ゲル19を粒状化した。
【0067】
粒状化した含水ゲル19、すなわち、粒状ゲルを170℃で43分間熱風乾燥処理した後に図示しないロールミル(ミル型粉砕機)に供し、粒径850μm以下の吸水性微細粒子(図示せず)とした。続いて、該吸水性微細粒子を150μmの篩目を有する篩で分級し、粒径150μm以下の粒子を取り除いた。分級により得られた吸水性微細粒子の平均粒径は、約300μmであった。
【0068】
上記の吸水性微細粒子100重量部に対し、1,4−ブタンジオール0.5重量部、プロピレングリコール0.5重量部、イソプロピルアルコール1重量部、水3重量部からなる表面架橋剤の溶液を混合し、195℃で加熱処理することにより、吸水性重合体の一形態としての、表面架橋処理が施された吸水性微細粒子を得た。
【0069】
一週間にわたり上記製造装置の連続運転を行った後に運転を終了し、該製造装置の観察を行った。その結果、サイクロン室(第一の混合部)内には、単量体としてのアクリル酸ナトリウム(その溶液)や、該単量体の重合物の付着は認められなかった。また、投入管の外面および内面にも該重合物の付着はほぼ認められなかった。
【0070】
〔比較例1〕
スプレー30aよりサイクロン室(第一の混合部)に水30bを流さず、さらに、重合機18内に位置する上記投入管の外面に対し、水を供給しなかった以外は、上記実施例1と同様にして吸水性微細粒子の製造を行った。
【0071】
一週間にわたり上記製造装置の連続運転を行った後に運転を終了し、該製造装置の観察を行った。その結果、サイクロン室内、および、投入管の内外面に、白色の、アクリル酸ナトリウムの重合物の付着が認められた。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかるエチレン性不飽和単量体の投入方法によれば、エチレン性不飽和単量体を含んでなる溶液を投入する際に、該溶液と接触する領域において、その不所望な付着・残留や、単量体の重合物の付着・成長を防止することができる。その結果、例えば、1)モノマー溶液の流通を円滑にすることが可能となる、2)付着・成長した重合物が、モノマー溶液内に異物として混入し、製造される吸水性重合体の物性を低下させる虞をなくすことが可能となる、3)吸水性重合体の原料としてのモノマー溶液を効率的に使用することが可能となる、等の効果を奏する。
【0073】
より具体的には、上記の領域が容器の内面である場合、モノマー溶液は、該領域に付着・残留することなく、水とともに排出口より容器外に排出される。また、上記の領域が投入管の内面である場合、モノマー溶液は、該領域に付着・残留することなく、水とともに投入管の開口部より投入管外に排出される。さらに、上記の領域が投入管の外面である場合、モノマー溶液は、該領域に付着・残留することなく、水とともに投入管下に流去される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法が適用された吸水性重合体の製造装置の一例を示す概略の構成図である。
【図2】図1に示す製造装置に設けられた混合塔(サイクロン室を兼ねる)の概略構成を示す拡大図である。
【符号の説明】
15 混合塔(ガス除去器;混合器;投入管;容器;中空部材)
15a ノズル口(排出口)
15c 投入口
16 搬送ベルト(搬送手段)
18 重合機(重合部)
30b 水
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to, for example, a process for producing a water-absorbing polymer (synonymous with a water-absorbing resin or a hydrophilic polymer) by polymerizing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer. More specifically, the solution containing the ethylenically unsaturated monomer is added to an inert gas defoamer (gas remover), a mixer for mixing a polymerization reaction initiator, a polymerization section, and the like. It relates to the input method.
[0002]
[Prior art]
The water-absorbing polymer is applied to a wide range of applications such as absorbent materials for sanitary products such as sanitary products and disposable diapers; drip absorbents; These water-absorbing polymers are produced by polymerizing a hydrophilic monomer (for example, a water-soluble ethylenically unsaturated monomer) as a raw material in a batch or continuous manner. The ethylenically unsaturated monomer (hereinafter sometimes simply referred to as a monomer) is usually subjected to a polymerization reaction as a solution containing the monomer (hereinafter referred to as a monomer solution).
[0003]
For example, when the above monomers are polymerized in a continuous manner, 1) In a mixing tower (mixer), the charged monomer solution and a polymerization reaction initiator (hereinafter referred to as polymerization initiator) are mixed, and then 2) The monomer solution mixed with the polymerization initiator is charged onto the upper surface of the conveyor belt provided in the polymerization section via the charging pipe forming the lower end of the mixing tower. Thereby, the monomer as a monomer solution is continuously charged and polymerized.
[0004]
When the above monomers are polymerized batchwise, a) the monomer solution is introduced into a polymerization vessel such as a stainless steel bat or kneader provided in the polymerization part via the introduction tube, and then the polymerization is performed. In the container, the monomer solution and the polymerization initiator are mixed. Alternatively, b) after the monomer solution and the polymerization initiator are mixed in the mixing tower, this is put into the polymerization vessel through the charging pipe forming the lower end of the mixing tower. Thereby, the monomer as a monomer solution is polymerized batchwise.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, regardless of the above-described batch type or continuous type, when the monomer solution is subjected to a polymerization reaction, there is a place where the monomer solution tends to stay and scatter due to its structure. For example, the above-mentioned mixing tower and charging pipe usually have an inner area from the top to the bottom (here, the area of the region surrounded by the intersection line formed by the inner surface of the mixing tower and the charging pipe and a plane perpendicular to the vertical line) ) Is small, and the monomer solution tends to stay. Furthermore, the monomer solution may be scattered and attached to the outer surface of the charging tube. As described above, when the monomer solution stays and scatters, there is a possibility that a polymer of the monomer is formed there. This problem is particularly likely to occur when the monomer solution is highly concentrated and viscous.
[0006]
Further, as described in JP-A-61-126103, a monomer solution containing an ethylenically unsaturated monomer is subjected to polymerization inhibition by dissolved oxygen in the monomer solution. Therefore, the monomer solution is usually subjected to a polymerization reaction after an inert gas is supplied to remove dissolved oxygen. However, the monomer solution from which dissolved oxygen has been removed tends to cause an undesired polymerization reaction depending on the conditions such as application of external stimulation such as stirring and light; contamination of impurities; high concentration of monomer; Things are easy to form.
[0007]
As a result, in the conventional method of charging the monomer solution employed in the conventional batch method and the continuous method, for example, 1) In the vicinity of the opening portion (inner surface, and On the outer surface), there is a problem that the polymerized monomer adheres and grows. In addition, 2) there arises a problem that the polymer adheres and grows in the mixing tower in which the monomer solution and the polymerization initiator are mixed.
[0008]
The above-mentioned polymer adhered and grown, for example, 1) inhibits the flow of the monomer solution. Moreover, 2) It mixes in a monomer solution as a foreign material, and reduces the physical property of the water absorbing polymer manufactured. Furthermore, 3) it leads to waste of monomers as raw materials for the water-absorbing polymer. These problems are particularly important when conducting continuous polymerization at an industrial level.
[0009]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to reduce undesired adhesion / residue of a water-soluble ethylenically unsaturated monomer and to reduce the ethylenically unsaturated monomer. It is an object of the present invention to provide a method for charging an ethylenically unsaturated monomer capable of preventing undesired adhesion and growth of a polymer of a monomer.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the method of charging the ethylenically unsaturated monomer according to the present invention is as follows. A method for charging an ethylenically unsaturated monomer into a polymerization machine when a water-absorbing polymer is produced by polymerizing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer containing a crosslinking agent, the ethylenically unsaturated monomer The monomer is at least one selected from acrylic acid and acrylate, and includes a means capable of polymerizing a monomer aqueous solution of a water-soluble ethylenically unsaturated monomer by a continuous polymerization machine or a batch system. The method is characterized by comprising a step of feeding into a polymerization machine and a step of washing the aqueous monomer solution with water. In addition, in order to solve the above-mentioned problems, the method for introducing an ethylenically unsaturated monomer according to the present invention produces a water-absorbing polymer by polymerizing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer containing a crosslinking agent. A method of charging an ethylenically unsaturated monomer into a continuous polymerization machine or a polymerization machine equipped with a batch polymerizable means, wherein the ethylenically unsaturated monomer is acrylic acid, And at least one selected from acrylate and a monomer aqueous solution of a water-soluble ethylenically unsaturated monomer from a charging pipe into the polymerization machine, simultaneously with the process C, or Prior to step C, on the inner surface and / or outer surface of the input pipe Step D for supplying water to at least a part of the region in contact with the solution. More It is characterized by comprising.
[0011]
In order to solve the above-mentioned problem, the method of charging the ethylenically unsaturated monomer according to the present invention further provides: Ethylenic unsaturation into a polymerization machine equipped with a continuous polymerization apparatus or a batch-polymerizable means when producing a water-absorbing polymer by polymerizing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer containing a crosslinking agent A monomer charging method, wherein the ethylenically unsaturated monomer is at least one selected from acrylic acid and acrylate, and a monomer aqueous solution of a water-soluble ethylenically unsaturated monomer is used. A step A of charging the monomer aqueous solution into a container formed with a charging port and a discharging port positioned below the charging port and discharging the charged solution; and simultaneously with the step A, or Further, prior to the step A, the method further comprises a step B of supplying water to at least a part of a region of the inner surface of the container in contact with the monomer aqueous solution. It is characterized by that.
[0012]
In order to solve the above-mentioned problem, the method of charging the ethylenically unsaturated monomer according to the present invention further provides: The concentration of the ethylenically unsaturated monomer in the solution is 20% by weight or more and 50% by weight or less. It is characterized by that.
[0013]
In order to solve the above-mentioned problem, the method of charging the ethylenically unsaturated monomer according to the present invention further provides: Add polymerization initiator to the solution before being fed to the polymerization machine It is characterized by that.
[0014]
In order to solve the above-mentioned problem, the method of charging the ethylenically unsaturated monomer according to the present invention further provides: Before being subjected to the polymerization reaction, by supplying an inert gas to the solution containing the water-soluble ethylenically unsaturated monomer, the amount of dissolved oxygen in the solution is reduced to 2 mg / L or less. It is characterized by that.
[0015]
In order to solve the above-mentioned problem, the method for charging an ethylenically unsaturated monomer according to the present invention also provides: The means capable of polymerizing the monomer continuously or batchwise is an endless belt, and the charging of the solution is within the range of the charging height of 0.5 cm to 50 cm with respect to the upper surface of the endless belt. Done in It is characterized by that.
[0016]
In order to solve the above-mentioned problem, the method of charging the ethylenically unsaturated monomer according to the present invention further provides: An area surrounded by an intersecting line formed by the inner surface of the container and a plane perpendicular to the vertical line and having a minimum area is located on the plane including the discharge port. It is characterized by that.
[0017]
In order to solve the above-mentioned problem, the method of charging the ethylenically unsaturated monomer according to the present invention further provides: The area surrounded by the intersection line formed by the inner surface of the container and the plane perpendicular to the vertical line and having the smallest area is below the plane including the input port and above the plane including the discharge port Located in It is characterized by that.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described as follows. Note that the present invention is not limited thereby.
[0019]
[Method of charging ethylenically unsaturated monomer]
The method for charging an ethylenically unsaturated monomer according to the present invention is a method for charging a solution containing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer into a container, a polymerization part, or the like described below. Simultaneously with or prior to the step of charging the solution into the container or the polymerization section, the solution in 1) the container, 2) the charging pipe for charging the solution into the polymerization section, etc. It is a method comprising a step of supplying water to at least a part of the region. In other words, when a solution containing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer is added, at least a part of a region where the solution comes into contact before the solution comes into contact with the solution, It is a method comprising a step of supplying water simultaneously with the contact. By supplying water in this way, the region in contact with the solution can be wetted, and adhesion / remaining of the solution to the region can be prevented.
[0020]
In the present invention, the “ethylenically unsaturated monomer” is not particularly limited as long as it is a water-soluble ethylenically unsaturated monomer that can be used as a raw material for the water-absorbing polymer. Specifically, for example, acrylic acid and salts thereof; methacrylic acid and salts thereof; acrylamide; methacrylamide; acrylonitrile; 2-hydroxyethyl (meth) acrylate; methyl acrylate; ethyl acrylate; Ethyl methacrylate; maleic acid; and the like. Among the ethylenically unsaturated monomers exemplified above, acrylic acid and salts thereof (more specifically, alkali metal salts such as Li, Na and K, ammonium salts, etc.) are preferably used as main raw materials. The These ethylenically unsaturated monomers may be used alone in the polymerization reaction, or two or more kinds thereof may be mixed and used. Hereinafter, the ethylenically unsaturated monomer is sometimes simply referred to as a monomer. In the present invention, unless otherwise specified, the water-absorbing polymer is a water-containing gel produced by polymerizing the above “ethylenically unsaturated monomer”, and the water-containing gel is pulverized and / or dried. It is a general term for granular gels, water-absorbing fine particles, and the like obtained by applying.
[0021]
The monomer is charged as a solution containing the monomer (hereinafter referred to as a monomer solution) into a container or a polymerization unit described below. As the monomer solution, an aqueous monomer solution is more preferable. The concentration of the aqueous monomer solution is not particularly limited, but is preferably 20% by weight (mass percentage) to 50% by weight, and more preferably 30% to 45% by weight. If said density | concentration is 20 weight% or more, the intensity | strength of the water-absorbing polymer obtained can be reliably made into a practical value. Moreover, if it is 50 weight% or less, the reaction heat generated by the polymerization reaction can be easily removed, and the polymerization reaction can be reliably controlled.
[0022]
It is more preferable that an inert gas is supplied to the monomer solution before the polymerization reaction to remove dissolved oxygen contained in the monomer solution. The inert gas supplied to the monomer solution is not particularly limited as long as it is not reactive with the monomer described above. Specifically, for example, nitrogen, argon, helium, and in some cases Carbon dioxide gas or the like is preferably used. Also, the method for supplying the inert gas to the monomer solution is not particularly limited. Specifically, for example, 1) an inert gas (or monomer solution) is ejected from a nozzle by an ejector or an aspirator, and the monomer is A method in which an inert gas is continuously blown into the flow of the solution (or inert gas) (continuous supply), 2) an inert gas introduction pipe is placed in the monomer solution stored in the monomer tank, and the inert gas is inactive Examples thereof include a method of introducing a gas. The above exemplified methods may be used alone or in combination. The degree of removal of dissolved oxygen in the monomer solution is not particularly limited, but the amount of dissolved oxygen in the monomer solution is more preferably 2 mg / l or less, and even more preferably 1 mg / l.
[0023]
As long as the container is a hollow member formed with a charging port for charging the monomer solution and a discharging port for discharging the charged monomer solution that is positioned below the charging port, It is not particularly limited. Accordingly, hollow members having the same cross-sectional shape and area as described above are also included in the category of containers. In addition, in the above container, 1) a container having a minimum area that is surrounded by an intersecting line formed by an inner surface of the container and a plane perpendicular to the vertical line is located on a plane including the discharge port. Or 2) a region surrounded by an intersecting line formed by the inner surface and a plane perpendicular to the vertical line and having a minimum area is a plane below the plane including the input port and including the discharge port. Those located above are also included. As the container of 1) or 2), specifically, for example, a mixer for mixing a monomer solution and a polymerization reaction initiator (hereinafter referred to as a polymerization initiator); an inert gas supplied to the monomer solution A gas remover such as a cyclone chamber for removing gas;
[0024]
In addition, although it does not specifically limit with said polymerization initiator, For example, the redox initiator which combines an oxidizing initiator and a reducing agent; Thermal decomposition type initiator; Photoinitiator; etc. are mentioned. be able to. A polymerization initiator may be used independently and may be used in combination of multiple types. The polymerization initiator may be used in the form of a solution such as an aqueous solution.
[0025]
The polymerization portion includes means capable of polymerizing the monomer in a continuous or batch manner. In the case of the continuous type, the means is a conveying means such as a conveying belt (preferably an endless type) or a drum dryer, while continuously supplying (injecting) the monomer solution onto the upper surface of the conveying means. Continuous stationary polymerization is performed. In the case of a batch type, it is a polymerization vessel such as a stainless steel bat. Any charging of the monomer solution into the polymerization section is performed through a charging pipe.
[0026]
In the charging method of the present invention, as described above, water is supplied to at least a part of the region in contact with the monomer solution in 1) a container, 2) a charging pipe for charging the monomer solution into the polymerization section, and the like. Supplying a step.
[0027]
The region where the monomer solution in the container contacts is the inner surface of the container, and the region where the monomer solution contacts the input tube indicates the inner surface and the outer surface of the input tube. In addition, the case where the monomer solution comes into contact includes the case where the monomer solution is scattered and brought into contact.
[0028]
The timing of supplying the water is performed 1) before the solution contacts the region, and 2) at the same time when the solution contacts the region. This step may be performed at any one timing of the above 1) or 2), or may be performed at both timings. By performing at the timing of 1), a water film can be formed before the monomer solution comes into contact with the region, and adhesion / remaining of the monomer solution on the region can be prevented. Moreover, by performing at the timing of said 2), it becomes possible to flow away the monomer solution which contacted the said area | region from the said area | region with water. In other words, when the above region is the inner surface of the container, the monomer solution is discharged out of the container from the discharge port together with water without adhering to or remaining in the region. In addition, when the above-mentioned region is the inner surface of the charging tube, the monomer solution is discharged out of the charging tube through the opening of the charging tube (pointing to the nozzle port or the like) together with water without adhering or remaining in the region. . Furthermore, when the above-mentioned area is the outer surface of the charging pipe, the monomer solution flows away under the charging pipe together with water without adhering or remaining in the area.
[0029]
The method of supplying water is not particularly limited. Specifically, for example, 1) a method of spraying water on the region using a spray or the like, and 2) supplying water as droplets to the region. 3) a method of supplying water as a flow to the above region, 4) a method of supplying water by cooling the inner surface of the container and the input pipe described above, and generating condensation on the inner surface, etc. Can be mentioned. Only one kind of these methods may be used, or two or more kinds may be used in combination. Moreover, it is more preferable that the methods 1) to 4) are selectively used depending on the region to which water is to be supplied. Specifically, for example, when water is supplied to the inner surface of the container or the outer surface of the input pipe, the method 1) or 2) is more preferable, and the water is supplied to the inner surface of the input pipe. In this case, the method 3) is more preferable. The water may be supplied intermittently or continuously supplied to the region.
[0030]
It should be noted that the above-mentioned water has functionalities such as surfactants; water-soluble salts; additives such as surfactants; polymerization initiators; deodorants; antibacterial agents; thickeners; chelating agents; Materials can be included. The water can further contain, for example, a hydrophilic organic solvent such as various alcohols, a water-soluble compound, an ethylenically unsaturated monomer, and the like, if necessary. As long as adhesion and residue of the monomer solution can be prevented, the amount and type of the substance to be included in the water are not particularly limited. Further, the temperature of the water is not particularly limited as long as it does not induce polymerization of the ethylenically unsaturated monomer contained in the monomer solution, but is more preferably in the range of 0 ° C to 50 ° C. Preferably, it is in the range of 5 to 30 ° C.
[0031]
Further, when acrylic acid and its alkali metal salt (or ammonium salt) are used as the ethylenically unsaturated monomer, the neutralization rate in the finally produced water-absorbing polymer (that is, acrylic acid The number of moles of alkali metal salt (or ammonium salt / number of moles of all monomers × 100 (%)) is not particularly limited, but is preferably in the range of 0% to 90%. More preferably, it is in the range of 80% to 80%. The neutralization rate in the water-absorbing polymer is adjusted by the mixing ratio of acrylic acid as a monomer to be subjected to the polymerization reaction and its alkali metal salt (or ammonium salt), and may be adjusted after the polymerization reaction. Is possible. Specifically, for example, when using a monomer with a neutralization rate of 0% to 50%, the water-absorbing polymer (hydrous gel) obtained by the polymerization reaction is converted to an alkali metal (or ammonium) carbonate or water. By treating with an oxide, the neutralization rate in the water-absorbing polymer can be, for example, 55% to 80%.
[0032]
According to the charging method of the ethylenically unsaturated monomer described above, when charging the solution containing the water-soluble ethylenically unsaturated monomer, at least a part of the region in contact with the solution The water is supplied before the solution contacts or at the same time the solution contacts. Therefore, undesired adhesion / residue of the monomer solution and adhesion / growth of the monomer polymer can be prevented. As a result, for example, 1) it becomes possible to facilitate the flow of the monomer solution, and 2) the adhered / grown polymer is mixed as a foreign substance in the monomer solution, and the properties of the produced water-absorbing polymer are improved. It is possible to eliminate the risk of lowering, and 3) it is possible to efficiently use the monomer solution as a raw material for the water-absorbing polymer.
[0033]
In addition, the above-described charging method is particularly 1) a region having a minimum area that is surrounded by an intersecting line formed by the inner surface and a plane perpendicular to the vertical line is located on the plane including the discharge port. A container, and 2) a region surrounded by an intersecting line formed by an inner surface of the container and a plane perpendicular to the vertical line and having a minimum area, is below the plane including the input port and includes the discharge port. This is effective when applied to a container positioned above a plane. The reason is that in such a container, the flow of the monomer solution is rate-controlled by the portion having the minimum area, and the monomer solution tends to stay in the container for a long time. Further, the charging method is particularly effective when continuous polymerization is carried out at an industrial level. Hereinafter, a more detailed description of the charging method of the present invention will be given in the description of the apparatus for producing a water-absorbing polymer to which the method is applied.
[0034]
[Production equipment for water-absorbing polymer]
Hereinafter, an apparatus for producing a water-absorbing polymer to which a charging method according to the present invention is applied will be described with reference to the drawings.
[0035]
For example, as shown in FIG. 1, the manufacturing apparatus includes a monomer tank 11 that stores a monomer as a raw material for a water-absorbing polymer as a solution thereof; an ejector 12 that supplies an inert gas; a polymerization initiator, and a redox An initiator tank 13 for storing an oxidative initiator forming a system initiator, respectively; a reducing agent tank 14 for storing a reducing agent forming a redox initiator; the above monomer and a polymerization initiator (oxidizing initiator and Mixing tower (mixer) 15 for mixing a reducing agent and a redox initiator (including a redox initiator); charging (feeding) into the polymerization machine 18 from a nozzle port (discharge port) 15a provided in the mixing tower 15 It has a conveyor belt (conveying means) 16 that continuously conveys the monomer in the conveying direction. Further, a spray 30 a as a means for supplying water 30 b connected to the water storage tank 30 is provided in the upper part of the mixing tower 15. In the production apparatus shown in FIG. 1, the polymerization portion refers to the polymerization machine 18.
[0036]
The monomer is stored in the monomer tank 11 as, for example, an aqueous solution (hereinafter referred to as a monomer aqueous solution). The monomer aqueous solution removes dissolved oxygen by an inert gas (nitrogen gas) supplied from the ejector 12. Then, the mixture is introduced into the mixing tower 15 via the monomer supply path 17 and the inlet 15c (step A). Then, at the same time as or before the monomer aqueous solution is charged, the spraying of the water 30b onto the inner surface of the mixing tower 15 is started by the spray 30a (step B).
[0037]
As shown in FIG. 2, the mixing tower 15 includes 1) a first mixing section (also serving as a cyclone chamber as a gas remover) through which the aqueous monomer solution flows along a line 15 b shown in a spiral shape, and 2) a second It has a configuration including a second mixing section that follows the one mixing section. For example, the first mixing portion is formed by combining an inner surface formed in a columnar shape with an inner surface formed in a truncated cone shape and surrounded by an intersection line formed by the inner surface and a plane perpendicular to the vertical line. The area is configured to decrease as it goes downward. Further, the second mixing portion has, for example, a narrow tube shape having a constant cross section, and a lower portion thereof is slightly bent with respect to the vertical line (more specifically, in the same direction as the conveying direction of the conveying belt 16). Bend). That is, the mixing tower 15 is a region surrounded by an intersecting line formed by the inner surface and a plane perpendicular to the vertical line and has a minimum area (a position above the bending position of the second mixing unit). The region surrounded by the intersecting line formed between the inner surface and the plane perpendicular to the vertical line) corresponds to a container located below the plane including the input port and above the plane including the discharge port. As will be described below, the second mixing section also serves as a charging pipe for charging the monomer aqueous solution into the polymerization section.
[0038]
In the first mixing section, the monomer aqueous solution introduced from the monomer supply path 17 through the introduction port 15c flows along the line 15b, and a swirling flow of the monomer aqueous solution is formed. Thereby, the bubble of an inert gas can be removed (deaerated) from the monomer aqueous solution. In parallel with the removal of the inert gas, for the monomer aqueous solution, for example, an oxidizing initiator such as sodium persulfate (NaPs); a polymerization initiator such as an azo-based initiator as necessary; It is supplied and mixed via the supply path 13a.
[0039]
By the way, in the mixing tower 15, spraying of the water 30b on the inner surface is started by the spray 30a at the same time as or before the monomer aqueous solution is charged as described above. Therefore, it is possible to prevent the adhesion / retention of the aqueous monomer solution and the adhesion / growth of the polymerized monomer in the first mixing section that also serves as the cyclone chamber.
[0040]
Subsequently, the monomer aqueous solution in which the inert gas is removed and the oxidizing initiator is mixed is introduced into the second mixing section. In the second mixing portion, for example, a reducing agent such as L-ascorbic acid (LA) is supplied and mixed with the monomer aqueous solution via the reducing agent supply path 14a. Thereby, a monomer, an oxidizing initiator, and a reducing agent are mixed, and a polymerization reaction is started. As described above, when a redox initiator containing an oxidizing initiator and a reducing agent is used as a polymerization initiator, the reducing agent is supplied and mixed in the first mixing section to start oxidizing. The agent supply and line mixing may be performed in the second mixing section. Since the redox initiator functions only when the oxidizing initiator and the reducing agent are mixed, one of them is mixed from the cyclone chamber (first mixing portion), and the other is mixed with the cyclone chamber and the polymerization machine 18. It is possible to arbitrarily control the start timing of the polymerization reaction by performing line mixing between the two (second mixing portion).
[0041]
In the production apparatus shown in FIG. 1, for example, a redox initiator composed of a combination of persulfate, hydrogen peroxide, and L-ascorbic acid, and an azo initiator (for example, V- 50; trade name of Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) as a polymerization initiator, an oxidizing initiator (persulfate and hydrogen peroxide) and a thermal decomposition initiator (azo-based initiator) Is preferably mixed with the monomer aqueous solution in the first mixing portion, and the reducing agent (L-ascorbic acid) is mixed with the monomer aqueous solution in the second mixing portion subsequent to the first mixing portion. If the four components are mixed in the monomer aqueous solution in this way, the possibility that the polymerization reaction starts in the first mixing portion that also serves as the cyclone chamber can be eliminated.
[0042]
In other words, when the redox initiator and the thermal decomposition initiator are continuously mixed in the monomer aqueous solution, the oxidizing initiator and the thermal decomposition initiator are mixed from the first mixing portion, and then the reducing agent is added. It is more preferable to perform line mixing between the first mixing unit and the polymerization machine 18 (second mixing unit). The oxidizing initiator, the reducing agent, and the thermal decomposition initiator can be mixed in line with each other. Even in this case, the reducing agent is preferably mixed at the end (more preferably, the timing immediately before reaching the polymerization machine 18). In particular, as a polymerization reaction initiator, persulfate, hydrogen peroxide (all are oxidizing initiators), L-ascorbic acid (salt) as a reducing agent, 2, 2 ' -When using azobis (2-amidinopropane) dihydrochloride (azo initiator), it is easy to continuously produce a water-absorbing polymer at an industrial level by using the above mixing method. .
[0043]
Subsequently, the aqueous monomer solution introduced into the mixing tower 15 passes on the upper surface of the conveyor belt 16 provided in the polymerization machine 18 via the nozzle port 15a formed in the second mixing section that also serves as a charging pipe. It is thrown in. At this time, at the same time as or before the monomer aqueous solution is charged into the polymerization apparatus 18 from the charging pipe (step C), 1) the water 30b sprayed by the spray 30a is supplied to the inner surface of the charging pipe. 2) Water is intermittently supplied to the outer surface of the charging pipe as a flow by a water supply means (not shown) (step D). Therefore, adhesion / remaining of the aqueous monomer solution and adhesion / growth of the monomer polymerization product are prevented in the above-mentioned charging pipe.
[0044]
The input height of the monomer aqueous solution, that is, the shortest distance between the nozzle port 15a and the upper surface of the conveyor belt 16 is not particularly limited, but is more preferably in the range of 0.5 cm to 50 cm. If the charging height is 0.5 cm or more, it is possible to eliminate the possibility that the monomer aqueous solution splashes from the upper surface of the conveyor belt 16 and adheres to the tip of the charging tube. Moreover, if it is 50 cm or less, for example, it is possible to eliminate the possibility that the droplets of the monomer aqueous solution are scattered and adhered to the side wall of the polymerization machine 18.
[0045]
The charging pipe is bent in the same direction as the conveying direction of the aqueous monomer solution by the conveying belt 16. This bent structure is a structure for 1) smoothly feeding (supplying) the monomer aqueous solution to the upper surface of the conveyor belt 16 and 2) making the supply amount of the monomer aqueous solution to the upper surface of the conveyor belt 16 constant. However, it is not particularly limited to this structure. The supply amount of the monomer aqueous solution to the upper surface of the conveyor belt 16 (feed amount: corresponding to the liquid thickness when the width of the nozzle port 15a is fixed) is not particularly limited, but the liquid thickness is 1 mm to 50 mm. It is preferable to be in the range of 10 mm to 40 mm, more preferably in the range of 20 mm to 30 mm. If the said liquid thickness is 1 mm or more, production of a water-absorbing polymer can be performed on an industrial level. Further, if the liquid thickness is 50 mm or less, it is easy to remove reaction heat generated by the polymerization reaction, bumping during the polymerization reaction, increase in soluble content contained in the resulting water-absorbing polymer, A decrease in the strength of the polymer can be prevented.
[0046]
More specifically, the conveyor belt 16 is an endless belt conveyor supported and driven by drive shafts 20 and 20 that rotate at the same speed in the same direction, and is covered with a hood 41 provided above the conveyor belt 16. Nitrogen substitution. In addition, the upper surface of the transport belt 16 is cooled by a constant region (cooling zone 18a) located on the front side in the transport direction, and a constant region (heating zone 18b) located on the rear side in the transport direction is heated. Yes. Here, “heating” and “cooling” are based on the temperature of the reaction system.
[0047]
The method of cooling and heating the upper surface of the conveyor belt 16 is not particularly limited. For example, a method of cooling and heating the upper surface from the back side using a cooler / heater, a cold water shower / hot water shower, etc. A method of cooling and heating the upper surface from the back side can be mentioned. When cooling the upper surface from the back side using a cold water shower, the temperature of the cold water is not particularly limited, but is more preferably in the range of 0 ° C to 30 ° C. In addition, when the upper surface is heated from the back side using a hot water shower or a heater, the temperature of the upper surface after heating is not particularly limited, but is preferably 50 ° C. or higher, preferably 60 ° C. or higher. More preferably.
[0048]
The monomer introduced to the upper surface of the conveyor belt 16 via the nozzle port 15a is continuously stationary polymerized on the upper surface. The polymerization reaction on the upper surface of the conveyor belt 16 is performed under a cooling condition for a certain period in the cooling zone 18a, and is subsequently performed under a heating condition for a certain period in the heating zone 18b. Thereby, the monomer aqueous solution subjected to the polymerization reaction is transported through the polymerization machine 18 by the transport belt 16, and the polymerization reaction is first performed while suppressing an excessive increase in the reaction temperature. Subsequently, a polymerization reaction and aging are performed while suppressing an excessive decrease in the reaction temperature, and a hydrous gel (one form of a water-absorbing polymer) 19 is produced.
[0049]
As shown in FIG. 1, in the vicinity of the outlet of the polymerization machine 18, water 43 is dripped and supplied from the water dripping devices 42 and 42 to both ends in the width direction of the hydrogel 19. As a result, the hydrogel 19 can be easily peeled from the transport belt 16 without causing scratches or cuts (cracks) at both ends of the hydrogel 19. The hydrogel 19 peeled off from the conveyor belt 16 is transferred to a roller conveyor formed by a plurality of rotating rolls 40 provided between the polymerization machine 18 and the gel crusher 21. A water spraying device 44 for spraying water 45 upward is provided below the rotating rolls 40..., And thereby the hydrogel 19 supported by the roll surface of the rotating rolls 40. Water is continuously supplied to the lower surface of the water. As a result, it is possible to reduce the possibility that the hydrogel 19 sticks to the roll surface.
[0050]
The hydrogel 19 carried into the gel crusher 21 is crushed to a size of about 10 cm square, for example. Subsequently, the crushed hydrated gel 19 is granulated by a gel finer 22 and is, for example, a granular gel having an average particle size of 0.5 mm to 3.0 mm (one form of a water-absorbing polymer). . If necessary, the granular gel is further dried by a drier (not shown) and then finely pulverized by a mill-type pulverizer. For example, water-absorbing fine particles having an average particle size of 250 μm to 500 μm (one form of water-absorbing polymer) It is said.
[0051]
In the above polymerization reaction, a crosslinking agent may be used as necessary. The crosslinking agent is not particularly limited as long as it has two or more functional groups in the molecule and contributes to the formation of a crosslinked structure. By performing the polymerization reaction in the presence of a crosslinking agent, a water-absorbing polymer having excellent durability can be obtained. In some cases, a crosslinking agent may be added to the hydrogel (one form of water-absorbing polymer) 19 obtained by the polymerization reaction to form a crosslinked structure. In this case, a cross-linking agent having two or more epoxy groups, amino groups, hydroxyl groups, etc. in the molecule, which is reactive with a functional group such as a carboxyl group of the hydrous gel is preferably used.
[0052]
Further, the method of the present invention is not limited to application to the manufacturing apparatus illustrated in FIG. Specifically, for example, a manufacturing apparatus in which a mixer for mixing a monomer solution and a polymerization initiator and a gas removing device such as a cyclone chamber are separately provided, or any one of the mixing device and the gas removing device are provided. The present invention can also be applied to a manufacturing apparatus provided. Furthermore, the present invention can be applied to a batch type manufacturing apparatus.
[0053]
The method for introducing an ethylenically unsaturated monomer according to the present invention is also a method comprising a step of introducing a solution containing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer and a step of washing the solution. There may be. According to this method, various pipes (corresponding to the monomer supply path 17 in FIG. 1); ejector, aspirator; mixer for mixing the monomer solution and the polymerization initiator; input pipe (monomer input nozzle); In the region where the monomer solution comes into contact, the production and deposition of the polymer can be prevented, and the water-absorbing polymer can be produced at a stable and industrial level.
[0054]
The ethylenically unsaturated monomer charging method of the present invention further includes a hollow member formed with a charging port for charging the solution and a discharging port positioned below the charging port for discharging the charged solution. , A step A in which a solution containing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer is added, and at the same time as the step A or prior to the step A, a water-soluble ethylenic surface on the inner surface of the hollow member It may be a method comprising the step B of supplying water to at least a part of the region in contact with the solution containing the unsaturated monomer.
[0055]
The method for introducing an ethylenically unsaturated monomer according to the present invention further includes a region surrounded by an intersecting line formed by the inner surface of the hollow member and a plane perpendicular to the vertical line and having a minimum area, It may be used when an ethylenically unsaturated monomer is introduced into a hollow member located on a plane including a discharge port.
[0056]
The method for introducing an ethylenically unsaturated monomer according to the present invention further includes a region surrounded by an intersecting line formed by the inner surface of the hollow member and a plane perpendicular to the vertical line and having a minimum area, It may be used when an ethylenically unsaturated monomer is introduced into a hollow member located below a plane including the inlet and above a plane including the outlet.
[0057]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example demonstrate this invention further in detail, this invention is not limited at all by these.
[0058]
[Example 1]
A water-absorbing polymer was produced using the production apparatus shown in FIG. In this embodiment, the conveyor belt 16 is a stainless steel endless belt having a length (that is, a distance between the centers of the drive shafts 20 and 20) of 24 m. Further, rubber side weirs having a height of about 5 cm are attached to both sides in the width direction of the conveyor belt 16 so that the distance between the side weirs is 60 cm. The conveyance speed of the conveyance belt 16 is 1 m / min, the length of the cooling zone 18a is 15 m, and the length of the heating zone 18b is 9 m. The cooling zone is cooled to 15 ° C. by a cooler, and the heating zone is heated to 70 ° C. by a heater.
[0059]
65% neutralized sodium acrylate (ethylenically unsaturated monomer) was used as a raw material for the water-absorbing polymer. First, a 35% by weight aqueous solution of sodium acrylate was prepared, and a monomer aqueous solution obtained by adding polyethylene glycol diacrylate as a cross-linking agent to 0.04 mol per 1 mol of sodium acrylate was added to the aqueous solution. The monomer tank 11 was supplied. Subsequently, nitrogen gas (inert gas) is supplied from the nozzle by the ejector 12 at a rate of 1 L / min, and the nitrogen gas is continuously fed into the monomer aqueous solution flow (0.95 L / min) supplied from the monomer tank 11. Infused into. Thus, the dissolved oxygen contained in the aqueous monomer solution was continuously removed. As a result, the dissolved oxygen amount in the monomer aqueous solution was 0.3 mg / L.
[0060]
The monomer aqueous solution was then charged into the mixing tower 15. As shown in FIG. 2, the mixing tower 15 has a Teflon coating. 1) A first mixing section in which a monomer aqueous solution flows along a line 15 b shown in a spiral shape (also serves as a cyclone chamber). And 2) a second mixing section (also serving as a charging pipe) following the first mixing section. Further, in the mixing tower 15, the water 30b is continuously sprayed from the spray 30a at a rate of 10 ml / min immediately before the monomer aqueous solution is charged into the mixing tower 15 until the monomer aqueous solution is completely charged. It was done.
[0061]
In the first mixing part, 0.02 g of a 0.5 wt% sodium persulfate aqueous solution and 0.001 g of 0.14 wt% hydrogen peroxide solution (both oxidizing initiators) per 1 mol of the sodium acrylate. ), And 0.02 g of 0.5 wt% 2,2 ' -Azobis (2-amidinopropane) dihydrochloride aqueous solution (thermal decomposition type initiator) was simultaneously supplied dropwise from different initiator tanks 13. Then, the degassing of nitrogen gas from the aqueous monomer solution by the formation of a swirl flow and the mixing of the oxidizing initiator and the thermal decomposition initiator into the aqueous monomer solution were simultaneously performed.
[0062]
The monomer aqueous solution that exited the first mixing section (also serving as a cyclone chamber) was introduced into the second mixing section (also serving as a charging pipe). In the second mixing part, 0.002 g of 0.2 wt% L-ascorbic acid (reducing agent) aqueous solution was supplied from the reducing agent tank 14 with respect to 1 mol of the sodium acrylate, and line-mixed with the monomer aqueous solution. .
[0063]
The monomer aqueous solution from which nitrogen gas has been removed (defoamed) is continuously charged onto the upper surface of the conveyor belt 16 through the nozzle port (opening) 15a formed in the charging tube so that the liquid thickness becomes 25 mm. It was done. At this time, the input height of the monomer aqueous solution was about 1 cm. The inner surface and the outer surface of the charging pipe are coated with Teflon, and the monomer aqueous solution is charged into the polymerization machine 18 from the charging pipe to the outer surface of the charging pipe located in the polymerization machine 18. Prior to this, water was started to be supplied as an intermittent flow from above.
[0064]
On the conveyor belt 16, polymerization of sodium acrylate was started about 30 seconds after the monomer aqueous solution was charged, and a polymerization peak was reached after 9 minutes. The peak temperature at this time was 85 ° C. As a result of continuing the polymerization reaction for 15 minutes after the polymerization peak, a hydrous gel (one form of a water-absorbing polymer) 19 was produced.
[0065]
The water-containing gel 19 was supplied dropwise with water 43 at a rate of 5 ml per minute from the water dropping devices 42 and 42. The hydrogel 19 peeled off from the support surface of the conveyor belt 16 was subsequently delivered to a roller conveyor composed of a plurality of rotating rolls 40. Water 45 was sprayed at 10 ml / min from the water spray device 44 onto the roll surface of the rotating rolls 40 and the lower surface of the hydrogel 19 supported by the roll surface.
[0066]
The hydrogel 19 carried into the gel crusher 21 was crushed to a size of about 10 cm square. The crushed hydrogel 19 was then charged into a screw type extruder (corresponding to the gel atomizing device 22) provided with a spiral projection inside the body. Then, the hydrogel 19 was granulated by extruding the hydrogel 19 from a perforated plate having a pore diameter of 9.5 mm provided in the screw type extruder.
[0067]
The granulated hydrogel 19, that is, the granulated gel was subjected to hot air drying treatment at 170 ° C. for 43 minutes and then subjected to a roll mill (mill type pulverizer) (not shown) to form water-absorbing fine particles (not shown) having a particle size of 850 μm or less. . Subsequently, the water-absorbing fine particles were classified with a sieve having a 150 μm mesh, and particles having a particle size of 150 μm or less were removed. The average particle diameter of the water-absorbing fine particles obtained by classification was about 300 μm.
[0068]
A solution of a surface cross-linking agent comprising 0.5 parts by weight of 1,4-butanediol, 0.5 parts by weight of propylene glycol, 1 part by weight of isopropyl alcohol and 3 parts by weight of water with respect to 100 parts by weight of the above water-absorbing fine particles. By mixing and heat-treating at 195 ° C., water-absorbing fine particles subjected to surface cross-linking treatment as one form of a water-absorbing polymer were obtained.
[0069]
After continuous operation of the production apparatus over a week, the operation was terminated and the production apparatus was observed. As a result, adhesion of sodium acrylate (a solution thereof) as a monomer and a polymer of the monomer was not observed in the cyclone chamber (first mixing portion). Further, almost no adhesion of the polymer was observed on the outer surface and inner surface of the charging pipe.
[0070]
[Comparative Example 1]
Except that water 30b was not allowed to flow from the spray 30a to the cyclone chamber (first mixing section) and water was not supplied to the outer surface of the charging pipe located in the polymerization machine 18, the same as in Example 1 above. In the same manner, water-absorbing fine particles were produced.
[0071]
After continuous operation of the production apparatus over a week, the operation was terminated and the production apparatus was observed. As a result, adhesion of a white sodium acrylate polymer was observed in the cyclone chamber and on the inner and outer surfaces of the input pipe.
[0072]
【The invention's effect】
As described above, according to the charging method of the ethylenically unsaturated monomer according to the present invention, when the solution containing the ethylenically unsaturated monomer is charged, in the region in contact with the solution, Undesirable adhesion / residue and adhesion / growth of polymerized monomer can be prevented. As a result, for example, 1) it becomes possible to facilitate the flow of the monomer solution, and 2) the adhered / grown polymer is mixed as a foreign substance in the monomer solution, and the properties of the produced water-absorbing polymer are improved. It is possible to eliminate the risk of lowering, and 3) it is possible to efficiently use the monomer solution as a raw material for the water-absorbing polymer.
[0073]
More specifically, when the above region is the inner surface of the container, the monomer solution is discharged out of the container through the discharge port together with water without adhering or remaining in the region. When the above region is the inner surface of the charging tube, the monomer solution is discharged from the opening of the charging tube together with water without adhering or remaining in the region. Furthermore, when the above-mentioned area is the outer surface of the charging pipe, the monomer solution flows away under the charging pipe together with water without adhering or remaining in the area.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing an example of an apparatus for producing a water-absorbing polymer to which a method of the present invention is applied.
2 is an enlarged view showing a schematic configuration of a mixing tower (also serving as a cyclone chamber) provided in the manufacturing apparatus shown in FIG.
[Explanation of symbols]
15 Mixing tower (gas remover; mixer; input tube; container; hollow member)
15a Nozzle port (discharge port)
15c inlet
16 Conveying belt (conveying means)
18 Polymerizer (Polymerization Department)
30b water

Claims (9)

架橋剤を含む水溶性エチレン性不飽和単量体を重合して吸水性重合体を製造する際の重合機へのエチレン性不飽和単量体の投入方法であって、
該エチレン性不飽和単量体は、アクリル酸、およびアクリル酸塩から選ばれる少なくとも1種であって、
水溶性エチレン性不飽和単量体のモノマー水溶液を、連続式重合機またはバッチ式で重合可能な手段を具備する重合機へ投入する工程と、
モノマー水溶液を水で洗浄する工程と、
を含んでなることを特徴とするエチレン性不飽和単量体の投入方法。
A method for charging an ethylenically unsaturated monomer into a polymerization machine when producing a water-absorbing polymer by polymerizing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer containing a crosslinking agent,
The ethylenically unsaturated monomer is at least one selected from acrylic acid and acrylate,
The monomer water solution of a water-soluble ethylenically unsaturated monomer, the steps of introducing into a polymerization apparatus having a polymerizable means a continuous polymerization apparatus or batchwise,
A step of washing the monomer aqueous solution with water,
A method for charging an ethylenically unsaturated monomer, comprising:
架橋剤を含む水溶性エチレン性不飽和単量体を重合して吸水性重合体を製造する際の、連続式重合機またはバッチ式で重合可能な手段を具備する重合機へのエチレン性不飽和単量体の投入方法であって、
該エチレン性不飽和単量体は、アクリル酸、およびアクリル酸塩から選ばれる少なくとも1種であって、
水溶性エチレン性不飽和単量体のモノマー水溶液を、投入管から上記重合に投入する工程Cと、
上記工程Cと同時、または、該工程Cに先立って、上記投入管の内面、および/または、外面における上記溶液が接触する領域の少なくとも一部に対し、水を供給する工程Dとを更に含んでなることを特徴とするエチレン性不飽和単量体の投入方法。
Ethylenic unsaturation into a polymerization machine equipped with a continuous polymerization apparatus or a batch-polymerizable means when producing a water-absorbing polymer by polymerizing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer containing a crosslinking agent A monomer charging method,
The ethylenically unsaturated monomer is at least one selected from acrylic acid and acrylate,
The monomer water solution of a water-soluble ethylenically unsaturated monomer, and step C of charged into the polymerizer from the feeding tube,
At the same time as or before the step C, the method further includes a step D of supplying water to at least a part of the inner surface of the input pipe and / or at least a part of the outer surface in contact with the solution. A method for charging an ethylenically unsaturated monomer, comprising:
架橋剤を含む水溶性エチレン性不飽和単量体を重合して吸水性重合体を製造する際の、連続式重合機またはバッチ式で重合可能な手段を具備する重合機へのエチレン性不飽和単量体の投入方法であって、
該エチレン性不飽和単量体は、アクリル酸、およびアクリル酸塩から選ばれる少なくとも1種であって、
水溶性エチレン性不飽和単量体のモノマー水溶液を投入する投入口と、該投入口より下方に位置し、投入された該溶液を排出する排出口とが形成された容器に、上記モノマー水溶液を投入する工程Aと、
上記工程Aと同時、または、該工程Aに先立って、上記容器の内面における、上記モノマー水溶液が接触する領域の少なくとも一部に対し、水を供給する工程Bとを更に含んでなることを特徴とするエチレン性不飽和単量体の投入方法。
Ethylenic unsaturation into a polymerization machine equipped with a continuous polymerization apparatus or a batch-polymerizable means when producing a water-absorbing polymer by polymerizing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer containing a crosslinking agent A monomer charging method,
The ethylenically unsaturated monomer is at least one selected from acrylic acid and acrylate,
And inlet to introduce the monomer aqueous solution of water-soluble ethylenically unsaturated monomer, positioned below-projecting inlet, a container and a discharge port are formed for discharging the inserted solution, the monomer solution Step A of charging the solution;
Step A above simultaneously with or, prior to the step A, the inner surface of the container, to at least a portion of the region where the monomer aqueous solution is in contact, that further comprises a step B for supplying water A method for charging an ethylenically unsaturated monomer, which is characterized.
上記容器の内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するものが、上記排出口を含む平面上に位置することを特徴とする、請求項3に記載のエチレン性不飽和単量体の投入方法。Those having a minimum area A region surrounded by the intersection line formed by a plane perpendicular to the inner surface and the vertical line of the container, characterized in that located on a plane including the discharge port, claim 3 the method of input ethylenically unsaturated monomers described. 上記容器の内面と鉛直線に垂直な平面とがなす交線により囲まれる領域であって最小の面積を有するものが、上記投入口を含む平面より下方、かつ、上記排出口を含む平面より上方に位置することを特徴とする、請求項3または4に記載のエチレン性不飽和単量体の投入方法。The area surrounded by the intersection line formed by the inner surface of the container and the plane perpendicular to the vertical line and having the smallest area is below the plane including the input port and above the plane including the discharge port The method for charging an ethylenically unsaturated monomer according to claim 3 or 4, wherein 上記溶液におけるエチレン性不飽和単量体の濃度が20重量%以上50重量%以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエチレン性不飽和単量体の投入方法。The ethylenically unsaturated monomer concentration according to any one of claims 1 to 5, wherein the concentration of the ethylenically unsaturated monomer in the solution is 20 wt% or more and 50 wt% or less. Input method. 上記重合機に供給される前に、重合開始剤を上記溶液に添加することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のエチレン性不飽和単量体の投入方法。The method for adding an ethylenically unsaturated monomer according to any one of claims 1 to 6, wherein a polymerization initiator is added to the solution before being supplied to the polymerization machine. 重合反応に供する前に、上記水溶性のエチレン性不飽和単量体を含んでなる上記溶液に不活性ガスを供給することにより、当該溶液の中の溶存酸素量を2mg/L以下にすることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のエチレン性不飽和単量体の投入方法。Before being subjected to a polymerization reaction, by supplying an inert gas to the solution containing the water-soluble ethylenically unsaturated monomer, the amount of dissolved oxygen in the solution is reduced to 2 mg / L or less. The method for introducing an ethylenically unsaturated monomer according to any one of claims 1 to 7, wherein: 上記単量体を連続式またはバッチ式で重合可能な上記手段はエンドレスベルトであり、
上記エンドレスベルトの上面に対し、上記溶液の投入が、0.5cm以上50cm以下の投入高さの範囲内で行われることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項記載のエチレン性不飽和単量体の投入方法。
The means capable of polymerizing the monomer continuously or batchwise is an endless belt,
And to the top surface of the endless belt, introduction of the solution, characterized in that it is carried out within a range of more than 50cm or less of the closing height 0.5 cm, according to any one of claims 1 to 8 ethylene To introduce the unsaturated monomer.
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