JP4311028B2 - Surface layer cutting device and method for manufacturing steel slab - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、刃物により材料表面の切削加工を行う表面切削装置、及びこの表面切削装置により表面を切削する工程を有する鋼片の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄鋼薄板の高品質化のために、例えば熱間圧延製造設備において加熱状態のスラブあるいは粗バーの表面を平面切削することにより、これら鋼片表層部の酸化物等に起因するヘゲ欠陥等を熱間圧延段階で除去することが検討されている。これを工業的に実現するには、通常的な熱間圧延工程を行いつつ、その前段あるいは途中段階の工程として、熱間状態にある鋼片の表面を平面切削しなければならない。
【0003】
平面切削を行う方法として、大きく分けて回転刃によるフライス加工(転削)や固定刃によるピーリング加工(皮削り)等が挙げられる。
【0004】
一般的な回転刃によるフライス加工では、回転刃の外周上に切刃が並んでおり、回転刃の回転により切削が行われ、回転刃1周当りの送り量だけ被切削材を削り込むので切削反力が小さい反面、送り速度を速くすることができず、単位時間あたりの切削量が少ない。すなわち加工能率が低いという問題点がある。
【0005】
一方、固定刃によるピーリング加工では、切削刃の特定部分で連続的に切削していることから切削刃の寿命が問題となり、切り込み量を大きくできない、切削速度を速くできない、などの問題がある。
【0006】
切削刃の寿命を延ばすためには、切削刃の使用部分を切り替えて用いる方法があり、その中で切削刃を円形刃とした切削装置が考えられている。その多くは切削中には切削刃が回転せず、作業中断時に円形刃の固定を解除して、取り付け角度を回転させて再度固定し、円形刃の使用部分を切り替えて切削するというものである。
【0007】
また、特開昭58−143908号公報には、図9のように、回転自在の円盤状切削刃910の回転軸910cを、切削方向Xに対してスキュー角度θの傾斜を持たせた配置として、切削中において切削反力により円形刃を従回転させる方法が開示されている。これにより切削中において、常に切削刃の使用部分が更新されるため、切削刃使用位置の切り替え作業が不要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特開昭58−143908号公報に記載される技術は、溶接ビードのような突起物もしくは、幅の狭い部分に存在する突起物等を除去する目的のために使用されるものであり、この技術を平面切削に用いようとすると、円形刃を用いており、切刃エッジが円弧であるため、平面を平滑に切削することが難しい。
【0009】
すなわち、円形刃では、切刃エッジはある曲率半径の円弧となる。円形刃の中心軸方向へ切削する場合は、切刃エッジの曲率半径は円形刃の半径D/2そのものである。特開昭58−143908号公報に記載される技術の場合、図9のように、円形刃の回転軸910cを切削方向Xに対しスキュー角度θだけ傾けているため、切削方向Xからみたときの切刃エッジ910eが楕円円弧となっており、このとき被切削材21を切削する部位の曲率半径は、円形刃の半径D/2よりも小さくなってしまう。曲率半径が小さくなるということは、最も深く切り込む位置の切り込み量tに対し、切削幅Wが小さくなってしまうことになり、所定の表面幅を平滑に切削するためには、切削刃の個数を増やしたり、往復走査回数を増やしたりする必要が生じる。
【0010】
上記のスキュー角度θは、切削刃の押付力Fによる摩擦抵抗μFにまさる回転力を生じさせるためのものであり、ビード流れ方向の切削力をPとすると、
Psinθ>μF
なる条件が成立するスキュー角度θが必要となる。特開昭58−143908号公報に記載されている技術は、前述のように溶接ビードのような突起物の切削を対象としているため、望ましいスキュー角度は、20〜30°となっているが、これで平面の表層を切削しようとした場合、突起物による摩擦力がないため、安定した回転をさせるには上記値よりも大きなスキュー角度が必要となる場合が多い。
【0011】
つまり、特開昭58−143908号公報に記載される方法では、表層数ミリという平面切削を行う場合、切削刃1個あたりの切削幅Wを小さくせざるをえない。すなわち、切削幅Wを広くすると切り込み量tが大きくなり、表層数ミリの平面切削(皮むき)を行うという目的を達成できない。
【0012】
また、溶接ビードのような突起物の切削であれば、切削反力により切削刃を従回転させることが容易であるが、円形刃を用いて表層数ミリを所定幅で平面切削する場合には、切削反力により切削刃を従回転させるのは容易ではない。
【0013】
以上述べたように、上記従来の切削技術では、通常の熱間圧延工程を阻害することなく平面切削を実現するのは困難である。円形刃など、ある曲率をもった切刃で平面切削する場合、切削軌跡の切削方向からみた断面において、被切削材の表面と切刃のなす角度が直角に近いほど、表面と切削部材との間隙が大きくなるため、切り屑が表面上方に流出し、除去不良やバリなどが発生し易くなる問題がある。特に円形刃が回転する方向にもバリなどが発生しやすい。
この様子を図10に示す。図10は、回転軸10aの周りに回転する回転刃10により被切削材2を切削している様子を示す図である。13は切刃、21は被切削材の表面、23は切刃開始軌跡、25は切刃終了軌跡である。図に示すように、切刃終了軌跡25の近傍において、バリ41が発生しやすい。
また、切刃の幅以上ある所定の切削幅を平面切削するために、切削刃の個数を増やしたり、往復走査回数を増やしたりする場合、上記と同様な理由により、複数の切削軌跡の重なる部分が最も除去不良やバリなどが発生し易い。
【0014】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、被切削材の表層を高速にかつ安定しての皮削りすることができ、鋼片(さらに圧延を行って最終製品である鋼材を製造するために使用される鋼のブロック)の表面切削を行うのに適した表層切削装置、及びこの表面切削装置を使用した鋼片の製造方法を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、回転可能に保持された円形の切刃を有し、前記切刃の円周部分に連続する側面を切削のすくい面とし、かつ、前記切刃の回転軸が被切削材の表面における法線から切削方向と切削幅方向の双方に傾斜している1以上の切削部材を備えたことを特徴とする表層切削装置である。
【0016】
本手段においては、前記特開昭58−143908号公報に記載される方法と異なり、切刃の円周部分に連続する側面を切削のすくい面としているので、前記特開昭58−143908号公報に記載される方法に比して、円形の切刃の回転軸を被切削材の表面における法線から、切削幅方向に大きく傾斜させなくても、円形の切刃に対して切削中に回転力を与えることができる。
【0017】
よって、切り込み量に対する切削幅を大きくすることができ、表層数ミリという平面切削を行う場合でも、切削刃1個あたりの切削幅を十分とりながら、切削反力により切刃を回転させることができる。その結果、切削に用いられる切刃の部分を切削に伴って自然に変えることができ、切削刃使用位置の切り替え作業が不要となる。よって、高い作業能率で切削作業を行うことができる。
【0018】
なお、いわゆる平面切削は、フラットな面に加工することを指すことが多いが、本明細書で平面切削および表層切削とは、その表面から被切削材の地金(被切削材が金属の場合)自体を削り取る場合をいい、その切削深さは適宜である。
【0019】
すなわち本願が対象とする表面切削装置は、バリのような突起物のみを切削するためのものではなく(もちろんこのような切削も可能ではあるが)、鋼片などの平面部分や曲率の大きな部材表面(平面がうなっている場合を含む)等を切削するためのものである。
【0020】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、前記回転軸の前記法線から切削幅方向への傾斜は、10°以下であることを特徴とするものである。
【0021】
実用的な第1の手段においては、後に実施例で説明するように、前記回転軸の前記法線から切削幅方向への傾斜が10°を超えると、切り屑が回転する切刃に巻き込まれ易くなるので、この値を10°以下にすることが好ましい。
【0022】
前記課題を解決するための第3の手段は、回転可能に保持された円形の切刃を有し、前記切刃の円周部分に連続する側面を切削のすくい面とするとともに、前記切刃の回転軸が被切削材の表面における法線から切削方向に傾斜し、かつ前記回転軸が切削幅のほぼ中央に位置するように前記被切削材に当接される1以上の切削部材と、所定のタイミングで前記切刃を回転させて切削刃面を新しくする回転手段とを備えたことを特徴とする表層切削装置である。
【0023】
前述のように、前記切刃の回転軸を被切削材の表面における法線から切削方向に傾斜させるだけでは、円形刃を用いて表層数ミリを所定幅で平面切削する場合には、切削反力により切削刃を従回転させるのは容易ではない。本手段においては、所定のタイミングで前記切刃を回転させて切削刃面を新しくする回転手段を備えているので、この回転手段により切刃を回転させ、その結果切削に用いられる切刃の部分を切削に伴って変えることができる。よって、切削刃使用位置の切り替え作業が不要となる。よって、高い作業能率で切削作業を行うことができる。
【0024】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記回転軸の前記法線から切削方向への傾斜角度は、30°以下であることを特徴とするものである。
【0025】
前述のように、前記回転軸の前記法線から切削方向への傾斜角度を大きくすると、被切削材を切削する部位の曲率半径が、円形刃の半径よりも小さくなってしまい、その結果、最も深く切り込む位置の切り込み量に対し、切削幅が小さくなってしまう。本手段においては、前記回転軸を前記法線から切削幅方向へ傾斜させたり、切刃を回転させて切削刃面を新しくする回転手段を設けたりしているので、前記回転軸の前記法線から切削方向への傾斜角度を大きくしなくても、切刃を回転させることができる。よって、前記回転軸の前記法線から切削方向への傾斜角度を、切削幅があまり小さくならない30°以下に限定している。
【0026】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段の何れかであって、前記切削部材を2以上有するとともに、切削方向からみた投影面上において、隣接する円形の切刃軌跡が各々一部ずつ重なるように、各切削部材を切削幅方向に配置したことを特徴とするものである。
【0027】
本手段においては、切削部材の個数を増やして、隣接する円形の切刃軌跡が各々一部ずつ重なるようにしているので、1回の走査により切削できる幅を広くすることができる。円形刃の切刃軌跡(円弧状)の重なり具合が、切削後の表面粗さを決めることになるので、目標とする表面粗さに応じて決定するようにすればよい。
前記課題を解決するための第6の手段は、切削軌跡を切削方向からみた断面において、円形の切刃と被切削材表面のなす角度のうち、回転軸を傾斜させた側の前記角度が25°以下になるように、前記切刃の回転軸を傾斜させたことを特徴とする表層切削装置である。
前記課題を解決するための第7の手段は、円形の切刃を有する切削部材を2つ以上複数配置するか、もしくは1つ以上の前記切削部材を切削幅方向に移動させて複数回切削することにより各々一部ずつ重なる切刃軌跡のうち、切削幅方向で最も外側となる切削軌跡を形成する切削部材の回転軸を、前記の切削軌跡郡の中心側へ傾斜する配置としたことを特徴とする表層切削装置である。
前記課題を解決するための第8の手段は、前記切削軌跡郡のうち切削幅方向で最も外側となる切削軌跡を形成する円形の切刃と、それに隣接する切削軌跡を形成する円形の切刃が、切削方向からみた投影面上の被切削材内で交差する点においてなす角が25°以下になるように、前記切刃の回転軸を傾斜させたことを特徴とする表層切削装置である。
前記課題を解決するための第9の手段は、円形の切刃による切削軌跡において、回転軸を傾斜させた側の切削軌跡と表面の稜線付近を、円形の切削部材の通過後に切削する、小型の切削部材を取り付けたことを特徴とする表層切削装置である。小型の切削部材は、直前の円形刃で発生したバリを除去することを主な目的としたもので、円形刃でも平刃でも構わない。
【0028】
前記課題を解決するための第10の手段は、前記第1の手段から第9の手段のいずれかの表層切削装置により、表面を切削する工程を有することを特徴とする鋼片の製造方法である。
【0029】
鋼片、いわゆるスラブ、ブルーム、さらには粗バー等の中間圧延材のような鋼片の、表面欠陥を除去する場合、切削装置の寿命の延命化が要求される反面、切削による表面粗さは厳しくなく、荒削りが可能であるため、本件の円形刃による切削工具が有効である。本手段により高い能率で鋼片の表面を切削することができ、特に、加熱炉前、加熱炉から圧延装置の間でオンライン表面切削を行う場合、ライン能率を下げることなく表面切削を実施でき、高能率で仕上げ圧延に供する鋼片を製造することができ、鋼材の製造能率そのものを高めることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態である表層切削装置の切削部の概要を示すもので、円形刃の回転軸を切削方向にのみ傾斜させた例を示すものである。(a)は、切削方向前面側から見た図、(b)は切削方向に平行な面で切断した断面図及び円形刃10の投影図である。
【0031】
円形の切刃10eを有する円形刃10は、その回転軸10cが固定軸11の中心と一致するように取り付けられている。ここで、円形刃10の回転軸10cや固定軸11は、切削面21の法線方向21n側に設定する。このままでは円形刃が回転した際に、円形刃の底面が被切削材に接触して切削反力が増大するため、切削刃の底面と被切削材の表面との間に、いわゆる「逃げ角」βを設ける。回転する円形刃の場合は、すなわち回転軸10cを切削方向Xへ前傾角βだけ傾斜させたことに等しい。
【0032】
ここで、円形刃10の回転軸10cを前傾角βだけ傾斜させる分、切削における、いわゆる「スクイ角」αが変化するため、図2に示すように円形刃の回転軸10cが前傾角βの状態で、被切削材の表面21に対するスクイ角が所定の角度α’になるように刃先形状を決定する。つまり、円形刃の回転軸の前傾角βとは別に、任意のスクイ角の設定が可能である。
【0033】
前傾角βは、被切削材との摩擦を低減する上で重要であり、特に軟らかい材料や高温鋼材などを切削する際には、円形刃の底面と接触する面が増えるため、なるべく逃げ角βを大きく設定する必要がある。
【0034】
しかし、逃げ角βすなわち前傾角βを大きくすると、図1に示すように、切削方向からみた円形切刃エッジ10eの投影図である楕円が、長半径aを一定のまま短半径bを大きくすることになるため、被切削材と接触する部分の円形切刃10eの曲率半径が小さくなっていく。
【0035】
曲率半径が小さいことで、所定の切り込み量tに対する切削幅W0が小さくなってしまうので、切削幅を確保するためにはなるべく前傾角βは小さくする必要がある。
【0036】
また、図1のように円形刃の回転軸10cを切削方向Xにのみ傾斜させた場合、切削中は回転しないため、図3のように外力によって切削後に円形刃を一定角度回転させるか、切削中に回転駆動させるようにしている。このようにして、切削に使用される円形切刃10eの部分を逐次変化させることにより、円形切刃10eの長寿命化を図っている。
【0037】
この実施の形態においては、切刃の円周部分に連続する側面10aを切削のすくい面としているために、所定の切り込み量tに対する切削幅W0を大きくすることができる。
【0038】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態である表層切削装置の切削部の概要を示すもので、円形刃の回転軸を切削方向および切削幅方向に傾斜させた例を示すものである。(a)は、切削方向前面側から見た図、(b)はA−A断面図及び円形刃10の投影図である。
【0039】
これは、切削面21における法線方向21nに対し、切削工具の回転軸10cを切削方向Xに前傾角βだけ前傾させるだけでなく、切削方向Xの直角方向である切削幅方向Yに傾倒角γ(通称キャンバー角γ)だけ傾斜させたものである。
【0040】
こうすることにより、切削反力で円形刃が回転することを狙ったものであるが、円形刃を用いて平面の表層を切削する場合、被切削材の表面における法線方向21nに対して、円形刃の回転軸10cをあまり傾けない方が、切削幅W1を広く取ることが可能であるため、むやみに傾けること、すなわちβを大きくすることは得策ではない。
【0041】
また、本件のように円形刃の回転軸10cを切削面21の法線方向21n付近に設定した場合、円形刃10が切削反力のみで回転するか否かの条件は、回転軸10cの傾斜角度で微妙に変わってくる。回転軸を切削幅方向Yに傾ける場合(γを設ける場合)、切削反力により回転しやすくなるのは自明であるが、ある表層の切り込みtに対する切削幅W1が小さくなってしまうため、むやみに傾斜させることはできない。
【0042】
この実施の形態においては、切刃の円周部分に連続する側面10aを切削のすくい面としているために、所定の切り込み量tに対する切削幅W0を大きくすることができる。それと共に、円形刃の回転軸10cを、切削方向Xの直角方向である切削幅方向Y方向にあまり傾けなくても、切削反力で円形刃が回転するようにすることができる。
【0043】
(第3の実施形態)
図5は、本発明第3の実施の形態である表層切削装置の切削部の概要を示すものである。
【0044】
第1の実施形態、第2の実施形態においては、円形刃1個当りの構成を示してきたが、所定の切削幅が円形刃1個の切削幅以上の場合、切削方向に一度切削した後、切削幅方向に一定量スライド(シフト)させて、再び切削するということを繰り返す、いわゆる走査が必要となる。これには走査回数分の切削時間が必要となり、加工能率は低下する。また、所定の切削幅に見合う大きな円形刃1個で切削する方法もあるが、円形刃の円弧が影響するため、切り込み量が負均一で平滑な平面切削とならない。
【0045】
切削時間を短縮させて、加工能率を向上させると共に、表面を平滑にするためには、円形刃10、210、310を切削幅方向Yおよび切削方向Xに複数個を有し、図6に示すように、切削方向Xからみて複数個の円形の切刃軌跡10e、210e、310eが、隣接するもの同士各々切削表面21内部で一部ずつ重なるように配置すればよい。当然、切削反力が装置の許容以内になるような円形刃の個数に設定する必要がある。なお、11、211、311はそれぞれ、円形刃10、210、310の固定軸である。
【0046】
図6は、上記における円形刃の切刃部分の詳細を示した図である。円形刃の切刃軌跡(円弧状)10e、210e、310eの重なり具合LAPが、切削後の表面粗さを決める。すなわち、最大切り込み量tmax一定のとき、LAPを大きくしていくと、最小切り込み量tminが大きくなっていくため、最大切り込み量tmaxと最小切り込み量tminの格差が小さくなり、表面粗さが向上する。
【0047】
所定の切削幅を同時に加工するための円形刃の個数と、この表面粗さは相反するため、切削条件によって適度な量に設定する。
【0048】
なお、円形刃の回転する構造はこれらの実施形態に限定されるものではなく、例えば、円形刃から突出した一体構造の軸を、回転自在に保持する刃物台に取り付けられた軸受構造とすることも可能である。
(第4の実施形態)
前記第1の手段から第4の手段において、有効な表層切削が可能な角度範囲を示したが、被切削材の材質や切削条件によっては、円形刃を切削方向からみた図10において、円形刃の回転方向で最後に被切削材20と接触する個所25にバリ41が発生する場合がある。そこで、被切削材20の表面21にバリ41などを発生させない平滑な表面にするためには、円形刃の回転軸11を傾ける角度の設定が更に重要となる。
図11のように、切削方向からみた円形刃10の切刃13と被切削材表面21のなす角度ψ、φのうち、円形刃の回転方向で最後に被切削材と接触する箇所25の角度φ、すなわち回転軸11を傾斜させた側の角度φが重要ということである。この角度φを25°以下にすると、切り屑の流出を抑えることができるが、25°を超えると、切り屑の流出によりバリの発生割合が増大するため好ましくない。可能であれば前記角度を15°以下にすることが望ましい。
この実施形態では、1つの円形刃で切削する場合でも平滑な表面にすることが可能である。
(第5の実施形態)
前記のような角度設定が容易でない場合や、角度設定を限定することで他の仕様に影響する場合には、1つ以外の円形刃は前記のような角度設定に限定されない、次のような実施形態が考えられる。
前記の通り、図10のようなバリ41が発生する可能性の高い個所は、円形刃10の回転軸11を傾斜させた側の、円形刃10の切刃13と被切削材表面21の接触個所25である。そこで、バリ41が発生した場合に、隣接する表面を切削する次の円形刃によって、発生したバリ41を除去する方法がある。この場合には、第4の実施形態のような角度φを設定する必要は無い。
隣接する表面を切削する方法としては、例えば1つの円形刃で1回切削した後、その円形刃を切削幅方向に切削幅より若干少ない量だけ移動させ、切削済みの切削軌跡と重なるような位置で、再び前回と同様に切削する方法がある。または2つ以上の円形刃を複数配置して、先行して切削する円形刃の切削軌跡と重なるような切削軌跡を、隣接する円形刃が形成する方法がある。いずれの方法も、切削方向からみた配置については考え方が同じであるため、ここでは後者を例にとって説明する。
図12は、円形刃A10からZ10までを、切削軌跡A22からZ22が重なるように切削幅方向Yに配置した例である。円形刃A10と円形刃Z10が切削幅方向で最も外側にあり、その回転軸A10c、Z10cは何れも切削幅方向の内側に傾斜している。
円形刃A10が切削方向Xへ切削すると、円形刃A10は被切削材21に対し切削開始軌跡A23に始まり切削終了軌跡A25に至る切削軌跡A22を形成する。この切削終了軌跡A25には、バリA41が発生する可能性があるが、円形刃B10が、切削継続軌跡B24に始まり、切削終了軌跡B25に至る切削軌跡B22を形成するため、バリA41が発生したとしても切削終了軌跡A25とともに、円形刃B10により除去することが可能である。
円形刃B10による切削終了軌跡B25にも同様にバリB41が発生する可能性があるが、円形刃B10と同様な傾斜をもつ円形刃が切削幅方向Yに配置されていれば、先行する円形刃のバリを後行の円形刃が除去可能なことは明白である。そこで切削幅方向Yで最も外側に配置されて最後に切削する円形刃Z10についてのみ説明する。
円形刃Z10は、回転軸Z10cが切削幅方向の内側に傾斜しているため、切削開始軌跡Z23が切削幅方向で最も外側の切削軌跡となる。円形刃Z10が切削開始軌跡Z23に始まり、切削完了軌跡Z26に至るZ22を形成するため、最後に被切削材と接触するのは、切削完了軌跡Z26である。つまりバリ41の発生に影響するのは切削完了軌跡26における、被切削材20と円形刃10とがなす角度ということになる。
なお、図12において、AW0、BW0、ZW0は、それぞれ円形刃A10、B10、Z10により実際に切削された幅であり、AW、BW、ZWは、それぞれ円形刃A10、B10、Z10により最後残った切削軌跡の幅である。
図13のように、切削幅方向Yで最も外側となる円形刃Z10の回転軸Z10c(図中省略)が外側に傾斜していると、切削完了軌跡Z26における被切削材20と円形刃とのなす角φは、他の円形刃の切削終了軌跡Z25における被切削材20と円形刃10とのなす角φと同様な角度となるため、切削完了軌跡Z26にバリを発生させないためには、角度φは25°以下にする必要があり、角度設定の制限が狭くなる。
そこで図14のように、切削幅方向Yで最も外側となる円形刃Z10の回転軸Z10c(図中省略)が内側に傾斜していると、切削完了軌跡Z26における被切削材20と円形刃とのなす角ηは、他の円形刃の切削終了軌跡Z25における被切削材20と円形刃10とのなす角φよりも小さくなるため、円形刃10の回転軸10cの傾斜角度を大きくしてもバリが発生しにくくなる。
切削完了軌跡Z26における被切削材20と円形刃Z10のなす角ηが25°以下になるように、切削幅方向で最も外側となる円形刃Z10の回転軸Z10cを傾斜させれば、切削完了軌跡Z26におけるバリ発生を抑制することができるため、回転軸10cの傾斜角度の設定範囲を拡大することができる。
前記なす角度ηは25°を超えると、切り屑の流出によりバリの発生割合が増大するため好ましくない。可能であれば前記角度を15°以下にすることが望ましい。
図15は、切削方向Xからみた円形刃10の配置は前記(図12)と同様に、円形刃A10と円形刃Z10が切削幅方向で最も外側にあり、その回転軸A10c、Z10cは何れも切削幅方向の内側に傾斜しているが、切削する順番が前記とは異なり、最後に切削するのが切削幅方向Yで最も外側となる円形刃Z10ではない。
円形刃Z10が削終了軌跡Z25を形成するため、その稜線にバリの発生する可能性が高いが、円形刃B10の切削軌跡B22によって除去されるため、最終的に重要となるのは、切削完了軌跡B26における、被切削材20と円形刃B10とのなす角である。
これは切削方向Xからみた図をみれば明らかに前記の例(図12)と同一であるため、考え方は同じようにしてバリの発生を抑えることができる。
(第6の実施形態)
円形刃10により表層を平滑に切削するためには、複数の切削軌跡を重ねることで、先行の切削軌跡に発生したバリを後行の切削軌跡を形成する円形刃10で除去することが可能である。したがって、円形刃10の回転軸10cの角度設定は、切削幅方向Yのうち最も外側の切削軌跡Z22を形成する円形刃Z10の回転軸Z10cの角度設定を考慮すればよい。回転軸角度だけでなく、円形刃Z10のみ円の径寸法を変えてもよいし、更には円形刃でなくともよい。
図16は、切削幅方向Yでもっとも外側の切削軌跡を形成する切削部材を、円形刃でなく平刃S10にした例である。平刃S10は隣接する切削終了軌跡B25のバリを除去することを主な目的としたものであれば、小型の切削部材で構わない。このような円形刃ではない通常の切削部材であれば、切刃の形状は任意であるから、バリの発生しにくい形状にすることは容易である。
以上、被切削材表面でのバリ発生を抑制する手段について説明したが、図17のように被切削材の端部など、切削幅方向Yで最も外側となる円形刃Z10の切削完了軌跡Z26が、被切削材の表面21と交差しない場合などは、前記のような手段を考慮する必要はない。
【0049】
【実施例】
900℃近辺の熱間鋼材を、本発明による円形刃を用いた切削装置で切削した。その際、円形刃の回転軸の傾きを適度に変えて設置した。使用した使用した円形刃は直径D=250mmで、鋼材の表層をt=2mm切り込んで切削した。
【0050】
円形刃の回転軸の角度を、前傾角β=6°で、キャンバー角γ=4°に設定したところ、円形刃は確実に回転し、切り屑は切削刃に巻き込まずに切削幅方向へ排出された。前傾角βおよびキャンバー角γの設定に対する、円形刃の回転や切り屑形状の関係は、これら円形刃の直径Dや鋼材温度、切り込み量tなどの数値により変化する。
【0051】
図7は、円形刃の直径D=250mmで、鋼材の表層をt=2mm切り込んで切削した場合に、前傾角βとキャンバー角γの設定により切削幅Wがどうなるかを示したものである。グラフの意味としては、切削幅を高さとみたてた等高線図となっている。
【0052】
この図の中にある切削不可能領域は、図8のように前傾角βが小さいかキャンバー角γが大きい場合に、円形刃の円弧状の切刃10eではない部分10f(円形刃の円筒面)が被切削材に食い込み、正常な切削が不可能になる回転軸の角度設定領域を表している。
【0053】
また、円形刃1個当たりの切削幅を大きくするためには、前傾角βもキャンバー角γも共に小さいほどよいが、前傾角βを小さくしていくと前記の切削不可能領域に近づくため、微妙な角度誤差により切削不可能とならないよう、安全マージンを考慮して余裕を持った角度にする必要がある。一方、キャンバー角γを小さくしていくと、円形刃への回転効果が小さくなって回転不能となる。したがって、キャンバー角γは適度な大きさに傾ける必要があるが、これは円形刃10と固定軸11の回転軸径や摩擦力との兼ね合いにも影響される。
【0054】
そこで、所要の切削幅を加工する場合を考えると、図7における等高線により、もっともキャンバー角γを大きくすることができ、切削不可能領域からも角度的に余裕のある前傾角に設定すればよい。例えば、前記のように円形刃の直径D=250mmで、鋼材の表層をt=2mm切り込む場合で、切削幅W=100mmを切削したい場合、図7の等高線からキャンバー角γ=4°が最も大きい値で、そのときの前傾角βは6°であり、切削不可能領域の角度約3.5°からも余裕があるため、適切な角度であることがわかる。
【0055】
このように、前傾角βやキャンバー角γには適度な値が存在することがわかった。だだし、図7のような関係は、円形刃の直径や切り込み深さが変われば様相が大きく異なるので、所定の条件それぞれで求める必要がある。
【0056】
ただし、前傾角βもキャンバー角γも共に角度を大きくしてくと、円形刃1個当たりの切削幅が小さくなるため、実用的には、前傾角βは30°以下、キャンバー角γは10°以下で有効となり、更には前傾角βは1°〜10°、キャンバー角γは1°〜8°にすると効果的であり、望ましくは前傾角βは2°〜8°、キャンバー角γは2°〜6°にすると、一定切り込み量tに対する切削幅Wの比(縦横比=アスペクト比)を大きくすることができると共に、切削反力による回転と処理の容易な切り屑を得やすい。これはすなわち、円形刃の直径Dに対する切削幅Wの比を大きくすることができ、円形刃を効果的に使用することになる。
【0057】
また、発明者等の実験の結果、キャンバー角γが上記値より大きくなると、切屑が円形刃を巻き込むようになるため、切屑の処理が困難になることが明らかになった。
900℃近辺の熱間鋼材を、本発明による直径D=250mmの円形刃を用いた切削装置で、鋼材の表層をt=2mm切り込んで切削する際、円形刃の回転軸の傾き角度を、前傾角β=6°で、キャンバー角γ=4°に設定した場合、切削開始軌跡23での円形刃10と被切削材20とのなす角ψ=3.5°、切削終了軌跡25での円形刃10と被切削材20とのなす角φ=7.6°となり、切削終了軌跡25および切削開始軌跡23でのバリ発生は皆無であった。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被切削材の表層を高速にかつ安定しての皮削りすることができ、鋼片の表面切削を行うのに適した表層切削装置、及びこの表面切削装置を使用した鋼片の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である表層切削装置の切削部の概要を示す図である。
【図2】刃先形状を変えることにより、円形刃の回転軸の前傾角とは別に、任意のスクイ角の設定が可能であることを説明した図である。
【図3】円形刃の回転軸を切削方向にのみ傾斜させて平面切削を行う場合で、円形刃を外力により回転駆動させる例を示した図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態である表層切削装置の切削部の概要を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態である表層切削装置の切削部の概要を示す図である。
【図6】図5における円形刃の切刃部分の詳細を示した図である。
【図7】本発明の実施例における円形刃の回転軸角度と切削幅の関係を示した図である。
【図8】回転軸角度の設定により切削不可能になる理由を示す図である。
【図9】円形刃を用いて溶接ビードを切削する従来の方法を示した図である。
【図10】円形刃によりバリが発生する場合を示す図である。
【図11】本発明の第4の実施形態である表層切削装置の切削部を示す図である。
【図12】本発明の第5の実施形態である表層切削装置の切削部を示す図である。
【図13】円形刃と被切削材との通常のなす角を説明した図である。
【図14】円形刃と被切削材とのなす角を小さくする方法を示した図である。
【図15】本発明の第5の実施形態である表層切削装置の別例の切削部を示す図である。
【図16】本発明の第6の実施形態である表層切削装置の切削部を示す図である。
【図17】本発明の条件に依存しない、被切削材の端部を切削する例を示す図である。
【符号の説明】
10…円形刃、10a…円形刃のスクイ面、10b…円形刃の逃げ面、10c…円形刃の回転軸、10e…円形刃の切刃エッジ、10f…円形刃の側面(円筒面)、11…固定軸、20…被切削材、21…被切削材の表面、21n…被切削材の表面に対する法線、22…切削軌跡、23…切削開始軌跡、24…切削継続軌跡、25…切削終了軌跡、X…切削方向、Y…切削幅方向、α…スクイ角、α’…任意のスクイ角、β…円形刃の回転軸のX方向への前傾角(逃げ角)、γ…円形刃の回転軸のY方向への傾倒角(キャンバー角)、D…円形刃の直径、a…円形刃を切削方向から見た場合の楕円の長半径、b…円形刃を切削方向から見た場合の楕円の短半径、W…切削幅、t…切り込み量、A10、B10、Z10…円形刃、A10c、B10c、Z10c…回転軸、A22、B22、Z22…切削軌跡、A23、Z23…切削開始軌跡、B24、Z24…切削継続軌跡、A25、B25、Z25…切削終了軌跡、B26、Z26…切削完了軌跡[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a surface cutting apparatus that performs cutting of a material surface with a blade, and a method for manufacturing a steel slab having a step of cutting the surface with the surface cutting apparatus.
[0002]
[Prior art]
In order to improve the quality of steel sheets, for example, by cutting the surface of a heated slab or rough bar in a hot rolling production facility, surface defects such as oxides on the surface part of the steel slab are removed. Removal in the hot rolling stage has been studied. In order to realize this industrially, the surface of a steel slab in a hot state must be plane-cut as a preceding or intermediate step while performing a normal hot rolling step.
[0003]
As a method of performing plane cutting, it can be roughly classified into milling (rolling) using a rotary blade, peeling processing (skin cutting) using a fixed blade, and the like.
[0004]
In general milling with a rotary blade, cutting blades are arranged on the outer periphery of the rotary blade, cutting is performed by the rotation of the rotary blade, and the material to be cut is cut by the feed amount per rotation of the rotary blade. Although the reaction force is small, the feed rate cannot be increased and the amount of cutting per unit time is small. That is, there is a problem that processing efficiency is low.
[0005]
On the other hand, in the peeling process using a fixed blade, since the cutting is continuously performed at a specific portion of the cutting blade, the life of the cutting blade becomes a problem, and there are problems that the cutting amount cannot be increased and the cutting speed cannot be increased.
[0006]
In order to extend the life of the cutting blade, there is a method of switching the used portion of the cutting blade and using a cutting device in which the cutting blade is a circular blade. In many cases, the cutting blade does not rotate during cutting, and when the work is interrupted, the circular blade is released, the attachment angle is rotated and fixed again, and the used portion of the circular blade is switched for cutting. .
[0007]
Further, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-143908, as shown in FIG. 9, the
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, the technique described in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-143908 is used for the purpose of removing projections such as weld beads or projections existing in narrow portions. If this technique is to be used for plane cutting, a circular blade is used and the cutting edge is a circular arc, so it is difficult to cut the plane smoothly.
[0009]
That is, in a circular blade, the cutting edge becomes a circular arc having a certain radius of curvature. When cutting in the direction of the central axis of the circular blade, the radius of curvature of the cutting edge is the radius D / 2 of the circular blade itself. In the case of the technique described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-143908, the
[0010]
The skew angle θ is for generating a rotational force that exceeds the frictional resistance μF due to the pressing force F of the cutting blade. If the cutting force in the bead flow direction is P,
Psinθ> μF
The skew angle θ that satisfies this condition is required. Since the technique described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-143908 is intended for cutting projections such as weld beads as described above, a desirable skew angle is 20 to 30 °. In this case, when a flat surface layer is to be cut, since there is no frictional force due to the protrusions, a skew angle larger than the above value is often required for stable rotation.
[0011]
That is, in the method described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-143908, when performing planar cutting with a surface layer of several millimeters, the cutting width W per cutting blade must be reduced. That is, when the cutting width W is increased, the cutting amount t is increased, and the object of performing planar cutting (peeling) with a surface layer of several millimeters cannot be achieved.
[0012]
In addition, when cutting a projection such as a weld bead, it is easy to rotate the cutting blade according to the cutting reaction force. It is not easy to rotate the cutting blade according to the cutting reaction force.
[0013]
As described above, it is difficult to realize flat cutting without hindering the normal hot rolling process with the conventional cutting technique. When performing planar cutting with a cutting edge having a certain curvature, such as a circular blade, the closer the angle formed by the surface of the workpiece and the cutting edge in the cross section viewed from the cutting direction of the cutting locus, the closer the surface is to the cutting member. Since the gap becomes larger, there is a problem that chips are likely to flow out above the surface, resulting in poor removal and burrs. In particular, burrs are easily generated in the direction in which the circular blade rotates.
This is shown in FIG. FIG. 10 is a diagram illustrating a state in which the
In addition, when the number of cutting blades is increased or the number of reciprocating scans is increased in order to perform planar cutting with a predetermined cutting width that is equal to or greater than the width of the cutting blade, a portion where a plurality of cutting tracks overlap for the same reason as described above. However, removal defects and burrs are most likely to occur.
[0014]
The present invention has been made in view of such circumstances, and can cut the surface layer of the workpiece at high speed and stably, and produce a steel slab (further rolling to produce a steel product as a final product). It is an object of the present invention to provide a surface layer cutting device suitable for performing surface cutting of a steel block used for the purpose of manufacturing, and a method of manufacturing a steel slab using the surface cutting device.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The first means for solving the above-mentioned problems has a circular cutting blade held rotatably, and a side surface continuous to the circumferential portion of the cutting blade is a rake face for cutting, and the cutting blade A surface layer cutting apparatus comprising one or more cutting members whose rotating shaft is inclined in both the cutting direction and the cutting width direction from a normal line on the surface of the workpiece Is .
[0016]
In this means, unlike the method described in Japanese Patent Laid-Open No. 58-143908, the side surface continuous with the circumferential portion of the cutting edge is used as a rake face for cutting. Compared with the method described in, the rotary axis of the circular cutting edge rotates during cutting with respect to the circular cutting edge without having to be greatly inclined in the cutting width direction from the normal line on the surface of the workpiece. Can give power.
[0017]
Therefore, the cutting width with respect to the cutting depth can be increased, and the cutting blade can be rotated by the cutting reaction force while taking a sufficient cutting width per cutting blade even when performing planar cutting with a surface layer of several millimeters. . As a result, the portion of the cutting blade used for cutting can be naturally changed with the cutting, and the switching operation of the cutting blade use position becomes unnecessary. Therefore, cutting work can be performed with high work efficiency.
[0018]
In addition, so-called plane cutting often refers to processing into a flat surface, but in this specification, plane cutting and surface layer cutting are the bare metal of the material to be cut from the surface (when the material to be cut is a metal) ) It refers to the case of cutting itself, and the cutting depth is appropriate.
[0019]
In other words, the surface cutting device targeted by the present application is not for cutting only projections such as burrs (although such cutting is possible, of course), flat parts such as steel slabs and members with large curvatures. It is for cutting the surface (including the case where the plane is wobbling).
[0020]
The second means for solving the above-mentioned problem is the first means, characterized in that the inclination of the rotating shaft from the normal to the cutting width direction is 10 ° or less. Is .
[0021]
In the practical first means, as will be described later in the embodiment, when the inclination of the rotating shaft from the normal to the cutting width direction exceeds 10 °, the chips are caught in the rotating cutting blade. Since it becomes easy, it is preferable to make this
[0022]
The third means for solving the above-mentioned problems has a circular cutting blade held rotatably, and a side surface continuous with a circumferential portion of the cutting blade is a rake face for cutting, and the cutting blade One or more cutting members that are in contact with the material to be cut so that the rotation axis is inclined in the cutting direction from the normal line on the surface of the material to be cut, and the rotation axis is located at substantially the center of the cutting width; A surface layer cutting apparatus comprising: a rotating unit that rotates the cutting blade at a predetermined timing to renew the cutting blade surface. Is .
[0023]
As described above, when the rotary axis of the cutting edge is simply inclined in the cutting direction from the normal line on the surface of the workpiece, a cutting reaction is required when a circular cutting edge is used to cut a surface layer of several millimeters with a predetermined width. It is not easy to rotate the cutting blade by force. In this means, there is provided a rotating means for rotating the cutting blade at a predetermined timing to renew the cutting blade surface, so that the cutting blade is rotated by this rotating means, and as a result, the portion of the cutting blade used for cutting. Can be changed with cutting. Therefore, it is not necessary to switch the cutting blade use position. Therefore, cutting work can be performed with high work efficiency.
[0024]
The fourth means for solving the problem is any one of the first means to the third means, and an inclination angle of the rotation axis from the normal to the cutting direction is 30 ° or less. Characterized by being Is .
[0025]
As described above, when the angle of inclination of the rotating shaft from the normal to the cutting direction is increased, the radius of curvature of the part where the workpiece is cut becomes smaller than the radius of the circular blade. The cutting width becomes smaller than the cutting amount at the deep cutting position. In this means, the rotation axis is inclined in the cutting width direction from the normal line, or a rotation means for renewing the cutting blade surface by rotating the cutting edge is provided. Therefore, the normal line of the rotation axis is provided. The cutting blade can be rotated without increasing the angle of inclination in the cutting direction. Therefore, the inclination angle of the rotating shaft from the normal to the cutting direction is limited to 30 ° or less where the cutting width is not so small.
[0026]
A fifth means for solving the above problem is any one of the first to fourth means, and has two or more cutting members and is adjacent on a projection plane viewed from the cutting direction. Each cutting member is arranged in the cutting width direction so that the circular cutting edge trajectories partially overlap each other Is .
[0027]
In this means, since the number of cutting members is increased so that the adjacent circular cutting edge trajectories partially overlap each other, the width that can be cut by one scan can be widened. Since the degree of overlap of the cutting edge locus (arc shape) of the circular blade determines the surface roughness after cutting, it may be determined according to the target surface roughness.
According to a sixth means for solving the above-mentioned problem, the angle on the side on which the rotation axis is inclined is 25 out of the angle formed by the circular cutting edge and the surface of the workpiece in the cross section when the cutting locus is seen from the cutting direction. A surface layer cutting device characterized in that the rotation axis of the cutting blade is inclined so as to be less than or equal to °°. Is .
Seventh means for solving the above-mentioned problem is that a plurality of cutting members having a circular cutting edge are arranged in a plurality, or one or more cutting members are moved in the cutting width direction to cut a plurality of times. Of the cutting blade trajectories that overlap each other, the rotation axis of the cutting member that forms the outermost cutting trajectory in the cutting width direction is arranged to be inclined toward the center of the cutting trajectory group. Surface layer cutting machine Is .
The eighth means for solving the above-mentioned problems includes a circular cutting edge that forms the outermost cutting locus in the cutting width direction in the cutting locus group, and a circular cutting edge that forms a cutting locus adjacent thereto. However, the surface cutting device is characterized in that the rotation axis of the cutting blade is inclined so that the angle formed at the intersecting point in the workpiece on the projection surface viewed from the cutting direction is 25 ° or less. Is .
A ninth means for solving the above-described problem is a small-sized cutting locus by a circular cutting blade, which cuts the cutting locus on the side where the rotation axis is inclined and the vicinity of the ridge line on the surface after passing through the circular cutting member. Surface cutting device characterized by mounting a cutting member of Is . The small cutting member is mainly intended to remove burrs generated by the immediately preceding circular blade, and may be a circular blade or a flat blade.
[0028]
The tenth means for solving the above-mentioned problem has a step of cutting the surface with the surface layer cutting device of any one of the first to ninth means, Is .
[0029]
When removing surface defects of steel slabs, so-called slabs, blooms, and steel slabs such as intermediate rolled materials such as rough bars, the life of the cutting equipment must be extended, but the surface roughness due to cutting is Since it is not strict and rough cutting is possible, the cutting tool with this circular blade is effective. This means can cut the surface of the steel slab with high efficiency, especially when performing online surface cutting between the heating furnace and the rolling mill before the heating furnace, the surface cutting can be performed without lowering the line efficiency, Steel slabs to be used for finish rolling can be manufactured with high efficiency, and the manufacturing efficiency of the steel material itself can be increased.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an example of an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
(First embodiment)
FIG. 1 shows an outline of a cutting portion of a surface layer cutting apparatus according to a first embodiment of the present invention, and shows an example in which a rotating shaft of a circular blade is inclined only in a cutting direction. (a) is a view seen from the front side in the cutting direction, and (b) is a cross-sectional view cut along a plane parallel to the cutting direction and a projection view of the
[0031]
The
[0032]
Here, since the so-called “squeeze angle” α in the cutting is changed by the inclination of the
[0033]
The forward tilt angle β is important in reducing friction with the work material. Especially when cutting soft materials or high-temperature steel materials, the number of surfaces that come into contact with the bottom surface of the circular blade increases. Must be set larger.
[0034]
However, when the clearance angle β, that is, the forward inclination angle β is increased, as shown in FIG. 1, an ellipse, which is a projection of the
[0035]
When the radius of curvature is small, the cutting width W0 with respect to the predetermined depth of cut t becomes small. Therefore, in order to secure the cutting width, it is necessary to make the forward inclination angle β as small as possible.
[0036]
Further, when the
[0037]
In this embodiment, since the
[0038]
(Second Embodiment)
FIG. 4 shows an outline of the cutting part of the surface layer cutting apparatus according to the second embodiment of the present invention, and shows an example in which the rotary shaft of the circular blade is inclined in the cutting direction and the cutting width direction. . (A) is the figure seen from the cutting direction front side, (b) is AA sectional drawing and the projection figure of the
[0039]
This not only tilts the
[0040]
By doing so, it is aimed to rotate the circular blade by the cutting reaction force, but when cutting the surface of the plane using the circular blade, with respect to the
[0041]
When the
[0042]
In this embodiment, since the
[0043]
(Third embodiment)
FIG. 5 shows an outline of a cutting portion of a surface layer cutting apparatus according to the third embodiment of the present invention.
[0044]
In the first embodiment and the second embodiment, the configuration per circular blade has been shown, but when the predetermined cutting width is equal to or larger than the cutting width of one circular blade, after cutting once in the cutting direction Therefore, it is necessary to perform so-called scanning in which a predetermined amount of sliding (shift) in the cutting width direction is repeated and cutting is repeated. This requires cutting time for the number of scans, and the machining efficiency is reduced. In addition, there is a method of cutting with one large circular blade corresponding to a predetermined cutting width. However, since the circular blade has an influence, the cutting amount is negative and the surface is not smooth and smooth.
[0045]
In order to shorten the cutting time, improve the working efficiency, and smooth the surface, a plurality of
[0046]
FIG. 6 is a view showing details of the cutting edge portion of the circular blade in the above. The overlapping degree LAP of the cutting edge locus (arc shape) 10e, 210e, 310e of the circular blade determines the surface roughness after cutting. That is, when the maximum depth of cut tmax is constant, if the LAP is increased, the minimum depth of cut tmin increases. Therefore, the difference between the maximum depth of cut tmax and the minimum depth of cut tmin is reduced, and the surface roughness is improved. .
[0047]
Since the number of circular blades for processing a predetermined cutting width at the same time and this surface roughness are contradictory, they are set to an appropriate amount depending on the cutting conditions.
[0048]
The structure in which the circular blade rotates is not limited to these embodiments. For example, a bearing structure in which an integrally structured shaft protruding from the circular blade is attached to a tool post that rotatably holds the shaft. Is also possible.
(Fourth embodiment)
In the first to fourth means, the angle range in which effective surface layer cutting is possible was shown. However, depending on the material of the material to be cut and the cutting conditions, in FIG. In some cases, a
As shown in FIG. 11, of the angles ψ and φ formed between the cutting
In this embodiment, even when cutting with one circular blade, a smooth surface can be obtained.
(Fifth embodiment)
When the angle setting as described above is not easy, or when other settings are affected by limiting the angle setting, the circular blade other than one is not limited to the angle setting as described above. Embodiments are possible.
As described above, the portion where the
As a method of cutting adjacent surfaces, for example, after cutting once with one circular blade, the circular blade is moved in the cutting width direction by an amount slightly smaller than the cutting width, and a position where it overlaps with the already cut cutting locus. Then there is a method of cutting again like the last time. Alternatively, there is a method in which a plurality of two or more circular blades are arranged so that adjacent circular blades form a cutting locus that overlaps with a cutting locus of a circular blade that is cut in advance. Since both methods have the same concept regarding the arrangement viewed from the cutting direction, the latter will be described as an example here.
FIG. 12 is an example in which circular blades A10 to Z10 are arranged in the cutting width direction Y so that the cutting trajectories A22 to Z22 overlap. The circular blade A10 and the circular blade Z10 are on the outermost side in the cutting width direction, and the rotation axes A10c and Z10c are both inclined inward in the cutting width direction.
When the circular blade A10 cuts in the cutting direction X, the circular blade A10 forms a cutting locus A22 starting with the cutting start locus A23 and reaching the cutting end locus A25 with respect to the
A burr B41 may also be generated in the cutting end locus B25 by the circular blade B10. However, if a circular blade having the same inclination as the circular blade B10 is arranged in the cutting width direction Y, the preceding circular blade It is obvious that the following circular blade can be removed from the burr. Therefore, only the circular blade Z10 that is arranged on the outermost side in the cutting width direction Y and cuts last will be described.
In the circular blade Z10, since the rotation axis Z10c is inclined inward in the cutting width direction, the cutting start locus Z23 is the outermost cutting locus in the cutting width direction. Since the circular blade Z10 forms Z22 starting from the cutting start locus Z23 and reaching the cutting completion locus Z26, it is the cutting completion locus Z26 that finally contacts the workpiece. That is, the generation of the
In FIG. 12, AW0, BW0, and ZW0 are the widths actually cut by the circular blades A10, B10, and Z10, respectively, and AW, BW, and ZW are finally left by the circular blades A10, B10, and Z10, respectively. The width of the cutting locus.
As shown in FIG. 13, when the rotation axis Z10c (omitted in the drawing) of the circular blade Z10 that is the outermost in the cutting width direction Y is inclined outward, the
Therefore, as shown in FIG. 14, when the rotation axis Z10c (omitted in the drawing) of the circular blade Z10 which is the outermost in the cutting width direction Y is inclined inward, the
If the rotation axis Z10c of the outermost circular blade Z10 in the cutting width direction is inclined so that the angle η between the workpiece 20 and the circular blade Z10 in the cutting completion locus Z26 is 25 ° or less, the cutting completion locus Since the generation of burrs in Z26 can be suppressed, the setting range of the inclination angle of the
If the angle η formed exceeds 25 °, it is not preferable because the generation rate of burrs increases due to the outflow of chips. If possible, it is desirable to make the angle 15 ° or less.
FIG. 15 shows the arrangement of the
Since the circular blade Z10 forms the cutting end trajectory Z25, there is a high possibility that burrs will occur on the ridgeline, but since it is removed by the cutting trajectory B22 of the circular blade B10, what is finally important is the completion of cutting It is an angle formed by the
Since this is clearly the same as the above example (FIG. 12) when viewed from the cutting direction X, it is possible to suppress the occurrence of burrs in the same way.
(Sixth embodiment)
In order to cut the surface layer smoothly with the
FIG. 16 shows an example in which the cutting member that forms the outermost cutting locus in the cutting width direction Y is not a circular blade but a flat blade S10. The flat blade S10 may be a small cutting member as long as the main purpose is to remove burrs on the adjacent cutting end locus B25. If it is a normal cutting member which is not such a circular blade, since the shape of a cutting blade is arbitrary, it is easy to make it into the shape where a burr | flash does not generate | occur | produce easily.
Although the means for suppressing the occurrence of burrs on the surface of the workpiece has been described above, the cutting completion locus Z26 of the circular blade Z10 that is the outermost in the cutting width direction Y, such as the end of the workpiece, as shown in FIG. When the surface does not intersect with the
[0049]
【Example】
A hot steel material around 900 ° C. was cut with a cutting device using a circular blade according to the present invention. At that time, the inclination of the rotary shaft of the circular blade was changed appropriately. The used circular blade had a diameter D = 250 mm and was cut by t = 2 mm in the surface layer of the steel material.
[0050]
When the angle of the rotation axis of the circular blade is set to the forward tilt angle β = 6 ° and the camber angle γ = 4 °, the circular blade rotates reliably and the chips are discharged in the cutting width direction without being caught by the cutting blade. It was done. The relationship between the rotation of the circular blade and the shape of the chips with respect to the setting of the forward tilt angle β and the camber angle γ varies depending on numerical values such as the diameter D of the circular blade, the steel material temperature, and the cutting depth t.
[0051]
FIG. 7 shows what happens to the cutting width W depending on the setting of the forward tilt angle β and the camber angle γ when the circular blade has a diameter D = 250 mm and the steel layer is cut by cutting t = 2 mm. The meaning of the graph is a contour map in which the cutting width is regarded as height.
[0052]
The non-cuttable region in this figure is a
[0053]
Further, in order to increase the cutting width per circular blade, it is better that both the forward tilt angle β and the camber angle γ are smaller. However, as the forward tilt angle β is reduced, the region approaches the non-cuttable region. In order to prevent cutting from being impossible due to a subtle angle error, it is necessary to consider a safety margin and make an angle with a margin. On the other hand, when the camber angle γ is reduced, the rotational effect on the circular blade is reduced and the rotation becomes impossible. Therefore, it is necessary to incline the camber angle γ to an appropriate size, but this is also affected by the balance between the rotary shaft diameter of the
[0054]
Therefore, considering the case of machining the required cutting width, the camber angle γ can be maximized by the contour line in FIG. 7, and the forward tilt angle having an angular margin can be set from the uncuttable region. . For example, when the diameter D of the circular blade is D = 250 mm and the steel layer is cut by t = 2 mm as described above, when the cutting width W = 100 mm is to be cut, the camber angle γ = 4 ° is the largest from the contour line of FIG. With respect to the value, the forward tilt angle β at that time is 6 °, and there is a margin from the angle of about 3.5 ° in the non-cuttable region, so it can be seen that the angle is appropriate.
[0055]
Thus, it was found that there are appropriate values for the forward tilt angle β and the camber angle γ. However, the relationship shown in FIG. 7 needs to be obtained under each predetermined condition because the aspect varies greatly if the diameter or depth of cut of the circular blade changes.
[0056]
However, if both the forward tilt angle β and the camber angle γ are increased, the cutting width per circular blade is reduced, so that the forward tilt angle β is practically 30 ° or less and the camber angle γ is 10 °. It becomes effective in the following, and further, it is effective when the forward tilt angle β is 1 ° to 10 ° and the camber angle γ is 1 ° to 8 °. Preferably, the forward tilt angle β is 2 ° to 8 ° and the camber angle γ is 2 When the angle is set to 0 to 6 °, the ratio of the cutting width W to the constant cutting amount t (aspect ratio = aspect ratio) can be increased, and chips that can be easily rotated and processed by the cutting reaction force can be easily obtained. That is, the ratio of the cutting width W to the diameter D of the circular blade can be increased, and the circular blade can be used effectively.
[0057]
Further, as a result of experiments by the inventors, it has been clarified that, when the camber angle γ is larger than the above value, chips become difficult to dispose of chips because the chips involve a circular blade.
When cutting a hot steel material near 900 ° C. with a cutting blade using a circular blade having a diameter D = 250 mm according to the present invention by cutting the surface layer of the steel material by t = 2 mm, the inclination angle of the rotary axis of the circular blade is When the inclination angle β = 6 ° and the camber angle γ = 4 °, the angle ψ = 3.5 ° between the
[0058]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the surface layer of the workpiece can be cut at high speed and stably, and the surface layer cutting device suitable for performing surface cutting of a steel slab, and the surface thereof A method of manufacturing a steel slab using a cutting device can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an outline of a cutting part of a surface layer cutting apparatus according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating that an arbitrary squeeze angle can be set separately from the forward tilt angle of the rotation axis of a circular blade by changing the shape of the blade edge.
FIG. 3 is a diagram showing an example in which a circular blade is rotationally driven by an external force in a case where planar cutting is performed by inclining the rotation axis of the circular blade only in the cutting direction.
FIG. 4 is a diagram showing an outline of a cutting portion of a surface layer cutting device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing an outline of a cutting portion of a surface layer cutting device according to a third embodiment of the present invention.
6 is a view showing details of a cutting edge portion of a circular blade in FIG. 5. FIG.
FIG. 7 is a diagram showing the relationship between the rotational axis angle of a circular blade and the cutting width in an example of the present invention.
FIG. 8 is a diagram showing the reason why cutting becomes impossible by setting the rotation axis angle.
FIG. 9 is a view showing a conventional method of cutting a weld bead using a circular blade.
FIG. 10 is a diagram illustrating a case where burrs are generated by a circular blade.
FIG. 11 is a diagram showing a cutting part of a surface layer cutting device according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a view showing a cutting part of a surface layer cutting device according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a diagram illustrating a normal angle formed by a circular blade and a workpiece.
FIG. 14 is a view showing a method for reducing an angle formed by a circular blade and a workpiece.
FIG. 15 is a view showing a cutting part of another example of the surface layer cutting apparatus according to the fifth embodiment of the present invention.
FIG. 16 is a view showing a cutting portion of a surface layer cutting device according to a sixth embodiment of the present invention.
FIG. 17 is a diagram illustrating an example of cutting an end portion of a workpiece that does not depend on the conditions of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (8)
回転可能に保持された円形の切刃を有し、前記切刃の円周部分に連続する側面を切削のすくい面とし、かつ、前記切刃の回転軸が被切削材の表面における法線から、切削方向と切削幅方向の双方に傾斜している1以上の切削部材を備え、前記回転軸の前記法線から切削幅方向への傾斜は、10°以下であることを特徴とする表層切削装置。 In the surface layer cutting device for plane cutting the surface of the workpiece,
It has a circular cutting edge held rotatably, a side continuous to the circumferential portion of the cutting edge is a rake face for cutting, and the rotation axis of the cutting edge is from a normal line on the surface of the workpiece 1 or more cutting members which are inclined in both the cutting direction and the cutting width direction, and the inclination of the rotating shaft from the normal to the cutting width direction is 10 ° or less. apparatus.
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