JP4309568B2 - 炭化水素の連続的流動接触分解法における触媒の再生循環法 - Google Patents

炭化水素の連続的流動接触分解法における触媒の再生循環法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は流動接触分解触媒の再生循環法に関するものであって、さらに詳しくは、下降流輸送層反応領域と濃厚相流動層再生領域との間で、流動接触分解触媒を循環させながら原料炭化水素を連続的に接触分解するに際して、流動触媒を再生循環する方法の改良に係る。
【0002】
【従来の技術】
原料炭化水素の流動接触分解法では、流動接触分解触媒を流動層反応領域と流動層再生領域の間で循環させながら、原料炭化水素を連続的に接触分解する方法が知られている。一般に、流動層は空塔速度が小さい順に、言い換えれば、流動層密度が大きい順に、気泡流動層、乱流流動層、高速希薄流動層に大別することができ、高速希薄流動層は、層内の固体粒子が一定方向に高速で移動することから、輸送層とも呼ばれる。炭化水素の接触分解法では、使用済み触媒の再生領域には、普通、濃厚流動層が採用され、一方、反応領域にはガス状炭化水素と触媒粒子との接触時間が短くすることができる高速希薄流動層を採用することが多い。そして、ガス状炭化水素と触媒粒子が並流で上昇する高速希薄流動層を持つ反応領域は、一般にライザー反応器と呼ばれている。
ライザー反応器では、ガス状炭化水素と触媒粒子が逆混合を起こすことは少ないものの、触媒粒子が重力の影響を受けるため、逆混合完全に回避することは困難であって、逆混合が生起した場合には、ガソリン等の製造を目的とする接触分解反応では、生成物の収率低下が避けられない。
こうした不都合を解消する目的で、触媒粒子と反応物とが並流で垂直方向に下降する下降流輸送層反応器(以下、ダウナー反応器と呼ぶ)が採用されて来ている。ダウナー反応器を採用した流動接触分解法の例は、特開平4-261494号公報、米国特許第5,562,652号明細書、同第4,385,985号明細書、日本特許第2523325号公報、同第2590009号公報などに見ることができる。
接触反応領域と触媒再生領域との間で、粒状分解触媒を循環させながら、原料炭化水素を連続的に接触分解するプロセスにおいて、その接触反応領域にダウナー反応器を採用した場合の操業上の問題は、ダウナー反応器を降下した使用済み触媒を、再生後、如何に効率よくダウナー反応器の頂部に戻せるかという点にある。
【0003】
すなわち、ダウナー反応器を採用した連続的接触分解プロセスにおいては、ダウナー反応器から流下した使用済み触媒は、ストリッピング領域及び再生領域を経て、再びダウナー反応器の頂部に循環されるので、再生された触媒をダウナー反応器の頂部に上昇させる工程が不可欠である。従って、ダウナー反応器を採用した連続的接触分解プロセスでは、触媒粒子の循環に余分なルートや余分な触媒移送機構を必要としないことが好ましく、加えて、次の諸要件を満たしていることが好ましい。
▲1▼触媒を上昇移送させる際の移送ガス量が少なく、再生用ガス以外に余分なガスを必要としないこと。
▲2▼触媒を上昇移送させる際にガスの圧力降下が少ないこと。
▲3▼再生領域とダウナー反応器との間並びにストリッピング領域と再生領域との間の圧力差が大きく、触媒の流量調整が容易であること。
▲4▼粒径分布を持つ触媒粒子の移送量が一様であり、ダウナー反応器を含め、各領域での触媒の粒径分布の差が少ないこと。
【0004】
触媒粒子の循環に余分なルートや余分な触媒移送機構を必要としない炭化水素の連続的接触分解法の一つは、特開平10−251664号公報に教示されている。この公開公報には、ダウナー反応器と、その下方に設置された流動層ストリッピング領域と、流動層再生領域と、その流動層再生領域の頂部と連通するライザーを備えた装置を利用し、ストリッピング領域の空塔速度、再生領域における使用済み触媒の導入位置並びに再生領域の空塔速度、さらにはライザーでの空塔速度を規定することにより、触媒粒子の効率のよい循環を実現させる方法が開示されている。しかし、この接触分解法は、操作条件の選択の自由度が狭い憾みがある。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、特開平10−251664号公報に教示された方法を発展させ、しかも、上述した▲1▼〜▲4▼の要件を満足する原料炭化水素の連続的接触分解法を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に係る流動接触分解触媒の再生循環法は、
(a)再生された流動接触分解触媒と原料炭化水素とが並流で下降する下降流輸送層反応領域と、
(b)前記反応領域の下方に設置され、反応領域から流出する混合物を、固体状の使用済み触媒と、気体状の分解生成物及び未反応原料とに分離する気固分離領域と、
(c)前記気固分離領域の下方に設置され、当該分離領域から流下する使用済み触媒から残存する分解生成物及び未反応炭化水素をストリップする流動層ストリッピング領域と、
(d)前記ストリッピング領域の下部と第1流量調節器を介して連通し、上部域が円錐状を、下部域が円筒状を呈する容器で区画された流動層触媒再生領域と、
(e)前記触媒再生領域の上方に位置し、その上部円錐部分と連通して設けられた直立導管と、
(f)前記直立導管の頂部に設けられ、再生された触媒を同伴気体から分離して貯留する触媒貯槽と、
(g)前記触媒貯槽と第2流量調節器を備えた流下管を介して接続され、かつ、前記の下降流輸送層反応領域の上方に位置し、触媒貯槽から供給される再生触媒と原料炭化水素と混合してこれを下降流輸送層反応領域の頂部に流下させる混合領域、
を備えた流動接触分解装置を使用して原料炭化水素を連続的に接触分解するに際し、
A)再生領域を区画する前記容器の上部円錐部分の頂角を30〜90度の範囲とし、
B)触媒再生に使用する全再生用ガス量の2/3〜9/10を、触媒再生器の下部円筒部分の底部に流動化ガスとして導入し、残部の再生用空気を、〔再生領域の高さ(下部円筒状部分の高さ+上部円錐状部分の高さ)−再生領域内の流動層高〕で規定されるる再生領域のフリーボード領域に供給し、
C)前記触媒貯槽内の再生触媒の一部が前記の触媒再生領域に戻れるように、第3流量調節器を備えたバイパス導管にて、前記触媒貯槽と前記触媒再生領域を接続させる
ことを特徴とする。
そして、本発明の方法では、
(イ)前記再生領域の上部円錐部分の高さを、下部円筒部分の直径の1/2〜2倍の範囲とし、ライザーの直径を前記再生領域の下部円筒部分の直径の1/3〜1/6の範囲とすること、
(ロ)前記再生領域の下部円筒部分のガス空塔速度を、0.4〜1.2m/sの範囲に保持し、前記ライザーのガス空塔速度を、4〜15m/sの範囲に保持し、且つ、
(ハ)前記ストリッピング領域の流動化ガスの空塔速度を、0.05〜0.3m/sの範囲とすること
が好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明では、図1に示すように、ダウナー反応器1、気固分離領域2、流動層ストリッピング領域3、流動層再生領域4、ライザー5、触媒貯槽6及び混合領域7を備えた接触分解装置が使用され、流動接触分解触媒は、ダウナー反応器1、気固分離領域2、流動層ストリッピング領域3、流動層再生領域4、ライザー5、触媒貯槽6、混合領域7、ダウナー反応器1の順で系内を循環する。
流動接触分解触媒には、例えば、シリカ・アルミナ系の分解触媒が使用でき、ダウナー反応器1が維持する分解反応条件としては、一般に、温度500〜900℃、触媒滞留時間0.1〜4秒、触媒/炭化水素重量比5〜30、ガス空塔速度4〜30m/sを採用することができる。
原料である炭化水素は、ライン8を通って混合領域7に供給され、触媒貯槽6から循環される再生触媒と混合される。その混合物はダウナー反応器1内を並流で流下し、この間に原料炭化水素は分解される。ダウナー反応器1からの流出物は、反応器1の下方に位置する気固分離領域2に流下し、反応器を通過する間に炭素質物質が析出した使用済み触媒は、ここで分解反応生成物及び未反応原料から分離され、ディップレッグ9を経てストリッピング領域3の上部に導かれる。
ストリッピング領域3内の使用済み触媒は、その領域底部にライン10から導入されるストリッピング用ガス(典型的にはスチーム)によって流動層を形成しながら降下する。ストリッピング条件には、温度500〜900℃、触媒粒子の滞留時間1〜10分が通常採用される。ストリッピング領域2においては、使用済み触媒に付着残存する分解反応生成物並びに未反応原料は、その実質的全てが使用済み触媒から除去され、ストリッピング用ガスと共にストリッピング領域2頂部のライン11から生成物回収系に導かれる。一方、ストリッピング処理を受けた使用済み触媒は、第1流量調節器12を備えたラインを通って、再生領域4に供給される。
ストリッピング領域3のガス空塔速度は、0.05〜0.4m/sの範囲に保持することが好ましく、これによってストリッピング領域の流動層を気泡流動層とすることができる。気泡流動層ではガス速度が比較的小さいため、ストリッピング用ガスの消費量を少なくすることができ、また、層密度が比較的大きいことから、第1流量調節器の圧力制御幅を大きくできるので、ストリッピング領域3から再生帯域4への触媒粒子の移送を容易にする。
ストリッピング領域には、使用済み触媒とストリッピング用ガスとの接触をよくし、ストリッピングの効率向上を図る目的で、水平多孔板やその他の内挿物を多段に設けることができる。
【0008】
再生領域4は、上部域が円錐状で下部域が円筒状を呈する容器で区画され、その上部円錐部分は直立導管(ライザー)5と連通している。本発明の再生領域は、上部円錐部分の頂角が30〜90度の範囲にあり、上部円錐部分の高さが、下部円筒部分の直径の1/2〜2倍の範囲にあり、ライザーの直径が下部円筒部分の直径の1/3〜1/6の範囲にあることが好ましい。
一般に、ストリッピング領域から再生領域に供給された使用済み触媒は、再生領域の底部から導入される再生用ガス(典型的には空気などの酸素含有ガス)にて、流動化されながら触媒表面に析出した炭素質物質並びに残存付着して炭化水素の実質的に全てを燃焼除去することで再生され、再生条件としては通常、温度600〜1000℃、触媒滞留時間1〜5分が採用され、ガス空塔速度には、ストリッピング領域のそれより大きい0.4〜1.2m/sが採用される。このようなガス速度では再生領域に形成される流動層は乱流流動層となり、流動層上面が不安定で、流動層から飛び出す触媒粒子量を調節することが難しい。
本発明では、この飛び出し触媒粒子量の調節を容易にする目的で、再生領域に導入される全再生用ガスの2/3〜9/10量を、ライン14を介して下部円筒部分の底部に導入し、残りの1/3〜1/10量を、再生容器内のフリーボード領域に供給する。
再生容器内におけるフリーボート領域とは、再生容器内に形成される流動層上面から再生容器の頂部まで、換言すれば、ライザーの入口までの領域を意味し、フリーボード領域の幅(hF)は、次式で与えられる。
F=hT+hC−Lf (1)
ここで、hT及びhCはそれぞれ再生領域の下部円筒部分の高さ及び上部円錐部分の高さであり、Lfは再生領域に形成される流動層の層高である。
再生領域に形成される流動層は、通常、乱流流動層であるため、層表面が安定せず、層高の測定が困難である。従って、本発明では再生領域の流動層高を次式によって決定する。
f=Lqρq/ρf (2)
式(1)において、Lfは流動層高、Lqは静止層高、ρqは静止層密度、ρfは流動層密度である。
ここで、式(2)の右辺の分子Lqρqは、実測できる流動層圧力降下ΔPfに等しく、その値は同じく実測される触媒粒子の充填量MC及び流動層断面積ATとの間には、次式関係がある。
qρq=MC/AT=ΔPf (3)
また、上記式(2)の右辺の分母ρfは、流動層の任意の上下区間ΔLfで実測される圧力降下Δ(ΔPf)から、次式で求められる。
ρf=Δ(ΔPf)/ΔPfΔLf (4)
【0009】
再生領域に導入される再生用ガスについて言えば、下部円筒部分の底部に導入されるガス量が、上記の下限値を下回る場合は、流動層において触媒粒子と接触する再生用ガス量が不十分になり、使用済み触媒を充分に再生することができない。逆に、上記上限値を上回る量の再生用ガスを導入した場合は、フリーボード領域に供給されるガス量が少量過ぎるため、再生領域の乱流流動層から飛び出す触媒量の調節が困難になる。
再生領域4内で再生され、乱流流動層の上部から飛び出した再生触媒は、使用済みの再生用ガスに同伴されて上部円錐部分からライザー5に移送される。飛び出し再生触媒を一様に収集してライザー5を上昇させるため、上部円錐部分の頂角は、30〜90度の範囲に保持される。頂角を30度未満とすると、いたずらにフリーボード領域を拡張する結果を招くので実際的でなく、90度を越えると、ライザー入り口付近に渦流が発生する虞があり、流動層から飛び出した触媒粒子が集団のまま、断続的に上昇してライザーに移送され、ライザーへの触媒移送量が変動し、それに伴って再生領域の触媒充填量が変動する心配がある。再生領域の上部円錐部分と連通するライザーの直径は、下部円筒部分の直径の1/6〜1/3であることが好ましい。こうすることで、再生領域内の流動層のガス空塔速度を、乱流流動層の形成に適した0.4〜1.2m/sの範囲に維持することができ、ライザーのガス空塔速度を、再生触媒の上昇移送に適した4〜12m/sの範囲に維持できるからである。ちなみに、ライザーのガス空塔速度が4m/s未満では、流動層から飛び出した再生触媒がライザー内に停滞し、12m/sを超えると、ライザーの内壁とガスとの摩擦が増大し、それによる圧力降下が増大していずれの場合とも再生触媒の移送に支障を来たす。
ライザー5内を上昇した再生触媒は、ライザー頂部に設置された触媒貯槽6に運ばれる。触媒貯槽6は気固分離領域としても機能し、炭酸ガスなどを含有する使用済み再生用ガスは、ここで再生触媒から分離され、必要ならばサイクロン15を経由して系外に排出される。
一方、触媒貯槽6内の再生触媒は、その一部が第3流量調節器16を備えたバイパス導管を経由して前記再生領域4に戻され、残部は第2流量調節器17を備えた流下管を経て混合領域7に供給される。触媒貯槽6は、触媒粒子の流動化条件などの操業条件の変化に伴う各領域の触媒保持量の変動を吸収する役割を担う関係で、再生領域の最大滞留量を上回る触媒粒子を収容できる容量であることが好ましい。第2流量調節器を備えた導管は、触媒循環量より過剰の触媒粒子が貯槽に移送されて場合でも、過剰の触媒粒子を当該導管経由で再生領域4に戻すことができるので、再生領域でのガス空塔速度や流動層高の設定範囲に余裕が生まれ、操業を著しく容易にする。
なお、図示していないが、触媒貯槽の下部から空気又はその他の適当なガスを、ガス空塔速度0.05〜0.2m/sで送入して貯留触媒粒子を流動化することは、粒子混合を促進し、混合領域7並びに再生領域4への触媒粒子の排出を円滑にする。
【0010】
【実施例】
実施例1
図1と同様なプラスチック製のコールドモデルを用いて流動接触分解触媒の循環実験を行った。触媒性状および装置の主なる仕様は以下の通りである。
▲1▼触媒性状
嵩密度 ρD=850Kg/m3 平均粒径 dP=65μm
▲2▼装置仕様
ダウナー反応器直径 DD=0.05m 反応器高 hD=1m
ストリッパー直径 DS=0.36m ストリッパー高 hS=7m
再生領域直径 DT=0.47m 再生領域全高 HT=3.9m
円錐部高 hC=0.35m 円錐部頂角 θ=52°
ライザー直径 DR=0.13m ライザー高 hR=14m
流動化ガスには常温、常圧の空気を用い、再生装置のフリーボード領域と円筒部底部に分割送入した。また、バイパス導管に設けた第3流量調節器のバルブを閉じて触媒貯槽6から再生領域4への触媒粒子の戻りを止め、触媒貯槽6及びストリッピング領域3の触媒粒子充填量がほぼ一定になるように、第1流量調節器12及び第2流量調節器17のバルブ開度を調節した結果、触媒循環量が87kg/minで安定した。
【0011】
実験条件および結果を以下に示す。
なお、各領域の触媒充填量(保持量)は、流動層の圧損失及び断面積(円筒部)のデータと、前掲の式(3)から求め、流動層密度は同じく圧損失のデータと前掲の式(4)から求め、流動層高は式(2)から求め、フリーボート領域の幅は式(1)から求めた。
▲1▼触媒循環
触媒循環量 RS=87kg/min
この値は、触媒貯槽から再生領域への触媒粒子の戻りを停止しているので、流動層から飛び出す触媒粒子の飛び出し輸送量に等しい。
▲2▼再生部
再生空気量 VA=6.4m3/min 上部空気量/下部空気量=1/4
再生領域のガス空塔速度(円筒部) uo=0.49m/s、
流動層圧損失 ΔPf=1590kg/m2 触媒保持量 MC=277kg
流動層密度 ρf=569kg/m2 流動層高 Lf=2.8m
フリーボード領域幅 hF=1.1m
触媒平均滞留時間 θT=3.2min(=MC/RS
▲3▼ライザー部
ガス空塔速度 uOR=8.0m/s
▲4▼触媒貯槽
ガス空塔速度 uO=0.05m/s
▲5▼ストリッピング部
ガス空塔速度 uO=0.1m/s 流動層密度 ρf=675kg/m2
触媒保持量 MCS=430kg 流動層高 Lf=6.2m
平均滞留時間 θS=4.9min
【0012】
実施例2
再生領域の上部に送る空気量を減少させ、下部に送る空気量の増加させた以外は、実施例1と同一の装置を用い、同量の流動化ガス(空気)にて触媒粒子の循環を行った。それによれば、再生領域の流動層からの触媒飛び出し輸送量が増大して再生領域内の触媒保持量が次第に減少し、触媒貯槽内の触媒量が増大した。しかし、再生領域の流動層高の低下と共に、フリーボード領域が下方に拡大する結果、触媒の飛び出し量が次第に減少し、それが触媒循環量と一致した点で安定化した。
実験条件及び結果を以下に示す。
上部空気量/下部空気量=1/8
再生領域のガス空塔速度(円筒部) uo=0.54m/s、
流動層圧損失 ΔPf=1010kg/m2 触媒保持量 MC=176kg
流動層密度 ρf=562kg/m2 流動層高 Lf=1.8m
フリーボード領域幅 hF=2.1m
触媒平均滞留時間 θT=2.0min
以上の実験結果から、再生領域に供給する上部空気量を減少し、下部空気量を増大すると、再生領域の触媒保持量及び触媒平均滞留時間が減少することが分かる。
【0013】
実施例3
実施例2の実験条件を保持したまま、第3流量調節器のバルブを徐々に開き、触媒貯槽6内の触媒を再生領域4へ流下させた。触媒の流下に伴って再生領域の流動層圧損失が次第に増大するので、その値が実施例1とほぼ等しくなった時点で、第3流量調節器のバルブ開度を調節して安定化させた。この時の触媒貯槽から再生領域への触媒流下量は、別途測定により73kg/minであった。
実験結果を以下に示す。
流動層圧損失 ΔPf=1570kg/m2 触媒保持量 MC=273kg
流動層密度 ρf=563kg/m2 流動層高 Lf=2.8m
フリーボード領域幅 hF=1.1m
触媒平均滞留時間 θT=3.1min
以上の実験結果から、触媒貯槽内の触媒の一部を再生領域に戻すことによって、再生領域内の触媒保持量及び滞留時間の調節が可能であることが分かる。
【0014】
【発明の効果】
粒状接触分解触媒と炭化水素が並流に下降する下降流反応領域(ダウナー反応器)と、触媒と分解生成物を分離するストップ領域と、触媒を空気または酸素含有ガスによって再生する再生領域とからなり、それらの各領域を触媒が通過して循環する循環流動層による炭化水素の接触分解法において、本発明の方法は、再生領域の本体を下部円筒部分と、上部円錐部分とで構成させると共に、再生用ガスを再生領域の下部円筒部分の底部と、再生領域のフリーボード領域とに分割供給し、しかもライザー頂部に設けて触媒貯槽に貯留される再生触媒の一部が、再生領域経へ戻れるようにしているため、▲1▼再生領域からライザーに上昇する再生触媒の量を容易に調節できる、▲2▼反応領域並びにストリッピング領域の触媒保持量に呼応して循環再生触媒量の調節が可能である、などの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した炭化水素の連続的流動接触分解プロセスのフローダイアグラムである。
【符号の説明】
1 ダウナー反応器
2 気固分離領域
3 ストリッピング領域
4 再生領域
5 ライザー
6 触媒貯槽
7 混合領域
8 原料炭化水素導管
9 ディップレッグ
10 ストリッピング用ガス導管
12 第1流量調節器
11 ストリッピングガス排出ライン
13,14 再生用ガス導管
15 サイクロン
16 第3流量調節器
17 第2流量調節器

Claims (2)

  1. (a)再生された流動接触分解触媒と原料炭化水素とが並流で下降する下降流輸送層反応領域と、
    (b)前記反応領域の下方に設置され、反応領域から流出する混合物を、固体状の使用済み触媒と、気体状の分解生成物及び未反応原料とに分離する気固分離領域と、
    (c)前記気固分離領域の下方に設置され、当該分離領域から流下する使用済み触媒から残存する分解生成物及び未反応炭化水素をストリップする流動層ストリッピング領域と、
    (d)前記ストリッピング領域の下部と第1流量調節器を介して連通し、上部域が円錐状を、下部域が円筒状を呈する容器で区画された流動層触媒再生領域と、
    (e)前記触媒再生領域の上方に位置し、その上部円錐部分と連通して設けられた直立導管と、
    (f)前記直立導管の頂部に設けられ、再生された触媒を同伴気体から分離して貯留する触媒貯槽と、
    (g)前記触媒貯槽と第2流量調節器を備えた流下管を介して接続され、かつ、前記の下降流輸送層反応領域の上方に位置し、触媒貯槽から供給される再生触媒と原料炭化水素と混合してこれを下降流輸送層反応領域の頂部に流下させる混合領域、
    を備えた流動接触分解装置を使用して原料炭化水素を連続的に接触分解するに際し、
    A)再生領域を区画する前記容器の上部円錐部分の頂角を30〜90度の範囲とし、
    B)触媒再生に使用する全再生用ガス量の2/3〜9/10を、触媒再生器の下部円筒部分の底部に流動化ガスとして導入し、残部の再生用空気を、〔再生領域の高さ(下部円筒状部分の高さ+上部円錐状部分の高さ)−再生領域内の流動層高〕で規定されるる再生領域のフリーボード領域に供給し、
    C)前記触媒貯槽内の再生触媒の一部が前記の触媒再生領域に戻れるように、第3流量調節器を備えたバイパス導管にて、前記触媒貯槽と前記触媒再生領域を接続させる
    ことを特徴とする炭化水素の連続的流動接触分解法における触媒の再生循環法。
  2. (イ)前記再生領域の上部円錐部分の高さが、下部円筒部分の直径の1/2〜2倍であり、ライザーの直径が、前記再生領域の下部円筒部分の直径の1/3〜1/6であり、
    (ロ)前記再生領域の下部円筒部分のガス空塔速度が、0.4〜1.2m/sであり、前記ライザーのガス空塔速度が、4〜15m/sであり、
    (ハ)前記ストリッピング領域の流動化ガスの空塔速度が0.05〜0.3m/sである
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
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