JP4309358B2 - 導光体、照明装置及び液晶表示装置 - Google Patents

導光体、照明装置及び液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、液晶表示装置等に好適に用いられる導光体、その導光体を備える照明装置、及びその照明装置を備える液晶表示装置に関する。
液晶表示装置等に用いられる照明装置として、板状の導光体と、この導光体の側端面に沿って配置された細管状の光源素子(例えば冷陰極管)とを備え、光源素子から導光体の内部に導入された光を導光体の一方の面から出射させるようにしたバックライト装置が一般に知られている。この種のバックライト装置は、光源素子と導光体とが垂直方向(光の出射方向)に重なり合わずに配置されているので、バックライト装置の厚み方向のサイズを小さくすることができる。しかしながら、導光体の側方に光源素子を配置するためのスペースが必要となるため、液晶表示装置において有効表示領域以外にデッドスペースが生じてしまう。これに対し、近年、特に、カーナビゲーション等の車載用液晶表示装置やモバイル端末用の液晶表示装置等においては、有効表示領域の拡大とモジュールのコンパクト化に対するニーズが強まっている。
そこで、本発明者は、以前に、他の発明者と共に、図13に示すように、導光体101を、側面から入射した光源素子102の光を表面から出射する導光部103と、この導光部103の側方に略直角に延出して設けられると共に光源素子102を覆う樹脂製の光散乱部104とにより構成することを発明した(特許文献1参照)。例えば、光散乱部104は、酸化チタン等の散乱材が添加された白色ポリカーボネート樹脂により構成し、導光部103は、透明なアクリル樹脂により構成することが好ましい。このことにより、散乱材が添加された樹脂という費用を低減し得る簡単な構成によって、光源素子102の配置スペースにまで照明領域を拡大できると共に、照明光の輝度を照明領域の全域に亘って高めつつ均一化することができる。
特開2000−235805号公報
ところが、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、上記拡大された照明領域に対し、上記発明により輝度の均一化を達成できたものの、色度の均一化については更なる改良の余地があることを見出した。
図14は、図13に示す導光体101における光散乱部104からの出射光と、導光部103からの出射光とについて、それぞれの色度を示すCIE1931色度図である。図14の拡大図である図15にも示すように、▲印で示す光散乱部104の出射光における色度と、◆印で示す導光部103の出射光における色度とは、大きくずれていることが分かる。ここで、上記光散乱部104(▲印)は、酸化チタンを含む白色ポリカーボネート(白色PC)により構成されている。一方、上記導光部103(◆印)は、アクリル樹脂(PMMA)により構成されている。また、白色PCの色度座標(x,y)は、(0.3287,0.3535)であり、PMMAの色度座標(x,y)は、(0.3089,0.3328)である。
また、図16は、光散乱部104における出射光のスペクトルと、導光部103における出射光のスペクトルとの比較を示す図である。図16の左側は光散乱部104におけるスペクトル106を示す一方、図16の右側は導光部103におけるスペクトル107を示している。図16のスペクトルは、緑色(G)のスペクトル輝度G1,G2の大きさを100%として示している。
この図16から分かるように、同図左側の光散乱部104(白色PC)における青色(B)のスペクトル輝度B1は、同図右側の導光部103(PMMA)における青色(B)のスペクトル輝度B2よりも低くなっている。一方、同図左側の光散乱部104(白色PC)における赤色(R)のスペクトル輝度R1は、同図右側の導光部103(PMMA)における赤色(R)のスペクトル輝度R2よりも高くなっている。
このように、導光体の第1部分(導光部103)と第2部分(光散乱部104)とが異なる材料により構成されている場合には、通常、上記第1部分及び第2部分から出射される光の色度が異なってしまうという問題がある。
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、照明領域を拡大すると共に、照明光の色度の均一化を図ることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、第1部分及び第2部分により構成された導光体が、第1部分及び第2部分における各出射光の色度を互いに近付けるように補正する色度補正手段を含むようにした。
具体的に、本発明に係る導光体は、光源から出射される光を一方の表面から出射する導光体であって、上記光源からの光が側面から入射される第1部分と、該第1部分の側方に延出すると共に上記光源を覆うように設けられ上記光源からの光が裏面から入射される第2部分とを備え、上記第1部分及び上記第2部分は、互いに異なる樹脂材料により形成され、上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一方は、上記第1部分から出射する光の色度と上記第2部分から出射する光の色度とを近付けるように色度を補正する色度補正手段を含んでいる。
上記第2部分は、上記光源の光を散乱する光散乱部により構成されていることが好ましい。
上記第2部分は、光を散乱させる散乱材を含むポリカーボネート樹脂により構成されていてもよい。
上記第1部分は、アクリル樹脂により構成されていることが好ましい。
上記色度補正手段は、上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一方に添加される色度補正剤であってもよい。
上記色度補正剤は、顔料であることが好ましい。
上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一方には、上記色度補正剤と共に紫外線吸収剤が添加されていてもよい。
上記第2部分は、青色顔料が添加されていることが好ましい。
上記第2部分は、青色顔料及び赤色顔料が添加されていてもよい。
上記第2部分は、青色顔料を含む青色ポリカーボネート樹脂と、散乱材を含む白色ポリカーボネート樹脂と、添加剤を含まない透明ポリカーボネート樹脂とが混合して構成され、上記第2部分に含まれる青色顔料の重量をB、上記青色ポリカーボネート樹脂の重量をCB、上記白色ポリカーボネート樹脂の重量をCW、上記透明ポリカーボネート樹脂の重量NCとしたとき、次の関係式、0.0034<B/(CB+CW+NC)<0.0085が成立することが好ましい。
上記第2部分に含まれる青色顔料の重量をB、上記第2部分に含まれる散乱材の重量をWとしたとき、次の関係式、0.23<B/W<0.70が成立することが好ましい。
また、本発明に係る照明装置は、光源素子と、該光源素子から出射される光を一方の表面から出射する導光体とを備えた照明装置であって、上記導光体は、上記光源素子からの光が側面から入射される第1部分と、該第1部分の側方に延出すると共に上記光源素子を覆うように設けられ上記光源素子からの光が裏面から入射される第2部分とを備え、上記第1部分及び上記第2部分は、互いに異なる樹脂材料により形成され、上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一方は、上記第1部分から出射する光の色度と上記第2部分から出射する光の色度とを近付けるように色度を補正する色度補正手段を含んでいる。
また、本発明に係る液晶表示装置は、液晶表示パネルと、該液晶表示パネルに光を供給する照明装置とを備えた液晶表示装置であって、上記照明装置は、光源素子と、該光源素子から出射される光を一方の表面から出射する導光体とを備え、上記導光体は、上記光源素子からの光が側面から入射される第1部分と、該第1部分の側方に延出すると共に上記光源素子を覆うように設けられ上記光源素子からの光が裏面から入射される第2部分とを備え、上記第1部分及び上記第2部分は、互いに異なる樹脂材料により形成され、上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一方は、上記第1部分から出射する光の色度と上記第2部分から出射する光の色度とを近付けるように色度を補正する色度補正手段を含んでいる。
−作用−
次に、本発明の作用について説明する。
本発明に係る導光体によると、光源から出射された光の一部は、導光体の第1部分の側面に入射する。第1部分の側面に入射した光は、第1部分の内部で乱反射した後に、第1部分の表面から出射する。一方、光源から出射された光の他の一部は、導光体の第2部分の裏面に入射して第2部分の表面から出射する。
第1部分及び第2部分の少なくとも一方は、色度補正手段を含んでいるため、第1部分の出射光の色度と、第2部分の出射光の色度とは、上記色度補正手段により互いに近付けられる。その結果、導光体から出射する光は、第1部分及び第2部分が互いに異なる樹脂材料により形成されていても、これら第1部分及び第2部分の全体に亘って色度が均一化し調和されることとなる。
第2部分は、例えば散乱材を含むポリカーボネート樹脂等により形成された光散乱部によって構成することにより、入射した光を散乱させることが可能となる。その結果、第2部分を出射する光の輝度を、例えばアクリル樹脂等により構成された第1部分を出射する光の輝度と同じ大きさにすることができる。すなわち、第1部分及び第2部分を出射する光に対し、輝度及び色度の双方の均一化を図ることが可能となる。
上記色度補正手段は、顔料等の色度補正剤により容易に構成できる。また、色度補正剤を紫外線吸収剤と共に導光体へ添加することにより、光源から発せられる紫外線によるポリカーボネート樹脂の黄変劣化を抑制することが可能となる。また、第1部分がアクリル樹脂であり且つ第2部分がポリカーボネート樹脂である場合には、色度補正のための顔料としては、青色顔料を適用することが好ましく、さらに、青色顔料と共に赤色顔料を適用することが好ましい。
ところで、人間は、光の色度差(CIE1931色度表示系の色度の差:Δx、Δy)が約0.01以上である場合に、その色度の違いを認識することができる。言い換えれば、色度差が0.01未満である場合には、人間はその色度の違いを認識できない。その結果、第1部分及び第2部分の各出射光の色度の差が0.01未満であれば、実際上の問題はない。
ここで、上記第2部分に含まれる青色顔料の重量をB、上記青色ポリカーボネート樹脂の重量をCB、上記白色ポリカーボネート樹脂の重量をCW、上記透明ポリカーボネート樹脂の重量NCとしたとき、次の関係式、0.0034<B/(CB+CW+NC)<0.0085が成立する場合には、上記第1部分及び第2部分の各出射光の色度の差が0.01未満となる。また、上記第2部分に含まれる散乱材の重量をWとしたとき、次の関係式、0.23<B/W<0.70が成立する場合にも、上記第1部分及び第2部分の各出射光の色度の差が0.01未満となる。すなわち、これらの各関係式が成立する場合には、第1部分及び第2部分の出射光の色度が近付いて、人間の目には同じ色度であると認識される。
また、本発明に係る照明装置によると、光源素子から出射した光は、上述の構成を有する導光体に入射し、第1部分及び第2部分の双方の表面から出射し、且つ色度が均一に補正された光によって照明が行われる。
また、本発明に係る液晶表示装置によると、上述の構成を有する照明装置から出射された照明光が液晶表示パネルに供給される。そして、照明光が液晶表示パネルによって変調される結果、所望の表示が行われる。
本発明によれば、第2部分を光源を覆うように設けたので、第2部分において照明領域を拡大することができると共に、第1部分及び第2部分の少なくとも一方が色度補正手段を含むようにしたので、第1部分の出射光の色度と、第2部分の出射光の色度とを近付けることができる。その結果、導光体の第1部分及び第2部分から出射する照明光について、その照明領域の全体に亘って色度を均一化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《発明の実施形態1》
図1〜図4は、本発明の実施形態1を示している。図1は、本発明に係る導光体Tを備えた照明装置であるバックライト装置1の平面図であり、図2は、図1におけるII−II線断面図である。また、図3は、上記バックライト装置1を備えた液晶表示装置20を示す側断面図であり、図4は、図2の要部拡大図である。
図2に示すように、バックライト装置1は、光源である光源素子Lと、光源素子Lから出射される光を一方の表面2(上部表面)から出射する導光体Tとを備えている。光源素子Lとしては、極細冷陰極管を適用できる。
上記導光体Tは、第1部分である導光部3と、第2部分である光散乱部5とにより構成されている。導光部3は、透明樹脂により平板状に形成され、光源素子Lからの光が側面4から入射されると共に、その光を上部表面2から均一に出射するように構成されている。上記光源素子Lは、図1及び図2に示すように、導光部3の側面4に沿って配置されている。
光散乱部5は、導光部3の側方に延出すると共に、上部表面2からの光の出射方向(上部表面2の法線方向)に光源素子Lを覆うように設けられ、略板状に形成されている。光散乱部5は、導光部3の側面4から略直角に延出している。側面4からの光散乱部5の延出長さは4mm程度で有ることが好ましい。
光散乱部5の上部表面2aは、上記導光部3の上部表面2に連続する同じ平面を構成している。また、光散乱部5は、入射した光を散乱させる光の散乱材を含有する樹脂により形成されている。こうして、光散乱部5は、その裏面4aから入射された光源素子Lの光を、散乱させた状態で上部表面2aから出射させるようになっている。
なお、略直角とは約85度〜約90度の範囲を指し、側面4と光散乱部5が形成するコーナーの角度がこの範囲であれば光散乱部5に入射する光の進路に与える影響が少ない。また、バックライト装置1は、導光部3及び光散乱部5を樹脂材を金型に対して射出成型することによって形成するが、射出成形後に金型から導光体Tを抜き出しやすくするために、側面4と光散乱部5とが形成するコーナーの角度が、約85度〜約88度の範囲であることが望ましい。
また、バックライト装置1は、必要に応じて、光源素子Lからの光が射出する導光体Tの上面側に配置され、光を拡散する拡散シート11,12及び、これら拡散シート11、12の間に介装されるプリズムシート13を備える(図3参照)。さらに、必要に応じて、光源素子L及び導光体Tの上面以外の部分を覆う反射シート14を備えている。
拡散シート11,12としては、厚さが約130μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)製のシートの両面に拡散粒子コーティングを施したものが好ましい。プリズムシート13の厚さは約170μmで、頂角が90度であることが望ましい。反射シート14としては、厚さが約188μmで発泡PETにより形成されたものが好ましい。
液晶表示装置20は、上記バックライト装置1と、バックライト装置1により光が供給される液晶表示パネル15を備えている。
また、液晶表示装置20は、光源素子L及び導光体Tの上面以外の部分を反射シート14と共に収容するケーシング16と、ケーシング16の外側に設けられたフレーム17と、フレーム17の外側にさらに設けられた上ベゼル18とを備えている。フレーム17は、液晶表示パネル15、拡散シート11,12、プリズムシート13及びバックライト装置1を保持するように構成されている。
ケーシング16は、厚さが約0.7mmのアルミ製であることが好ましい。フレーム17は導電性樹脂製である一方、上ベゼル18はステンレス製であることが好ましい。
次に、導光体Tの構成について詳細に説明する。
導光体Tの導光部3と光散乱部5とは互いに異なる樹脂材料により形成されている。すなわち、導光部3の樹脂材料にはアクリル樹脂を適用すると共に、光散乱部5の樹脂材料にはポリカーボネート樹脂を適用することが好ましい。
例えば、導光部3のアクリル樹脂としては、旭化成株式会社製のデルペット80N導光体グレードを用いる。一方、光散乱部5には、ポリカーボネートに散乱材としてパウダー状の酸化チタンを添加した三菱エンジニアリングプラスチック製のユーピロン(R)HPR3000又はHPR3500の非ハロゲン難燃反射グレード(以下、「反射グレード」とも呼ぶ)と、三菱エンジニアリングプラスチック製のユーピロン(R)のクリアグレード(以下、単に「クリアグレード」とも呼ぶ)との混合物である混合ポリカーボネートを用いる。
光散乱部5の樹脂材として反射グレードとクリアグレードとが混合された混合ポリカーボネートを用いるのは、樹脂形成のために必要な構造的厚み制限と、樹脂材の光散乱部5としての全光線透過性の確保との2つの対立条件に折り合いを付けるためである。
反射グレード内に散乱材として含有される酸化チタンの量は、材料メーカ側で決められていて一定であるため、反射グレードにクリアグレードを混合して光散乱部5を形成する樹脂材に含まれる酸化チタンの含有率を調整することが好ましい。
本発明者は、以前に、反射グレードとクリアグレードの混合割合を変化させて実験した結果、反射グレードとクリアグレードとを混合させて作成されるポリカーボネートに、酸化チタンの量が重量比で約3.5%含まれるときに、最もよい導光部3全体の輝度の均一性が得られることを確認した。重量比で約3.5%の酸化チタンを含む混合ポリカーボネートで構成された光散乱部5は、厚さが0.55mmであるときに全光透過率が約10%である。
最適な酸化チタンの含有量は上述のように重量比で約3.5%であるが、液晶表示装置の表示品質として許容できる結果が得られるのは、酸化チタンの含有量が重量比で約2%から約5%までの範囲である。散乱材としての酸化チタンの含有量が2%以下であると光散乱部5から導光部3への透過光が強くて光源素子Lの周辺が明るくなり過ぎる。その結果、輝線が発生する。逆に、酸化チタンの含有量が5%以上であると光散乱部5から導光部3への透過光が弱くて光源素子Lの周辺が暗くなり過ぎるため、黒線が発生する。
また、光散乱部5を構成する混合ポリカーボネートは、導光部3を構成するクリアアクリル材よりも荷重たわみ温度が約30度高く、耐熱温度もクリアアクリル材が約90度であるのに対し、混合ポリカーボネートは120度であって耐熱性にも優れている。このため、光源素子Lが発する熱により導光体Tが高温になっても混合ポリカーボネートが熱により変形することがないので構造的にも光学的にも性能を維持できる。
ここで、導光体Tの導光部3と光散乱部5との接続部分の構造について説明する。
図4に示すように、導光部3には、側方に延出する支持部6が一体に形成されている。支持部6の下側には、導光部3の端辺に沿って延びる断面コ字状の溝3aが形成されている。一方、光散乱部5の側端部5aは断面段差状に形成されている。そして、光散乱部5は、側端部5aが溝3aに係合した状態で導光部3に接続されると共に、支持部6により支持されている。このことにより、構造上の安定が図られる。
なお、上記接続部分は、上述の構造に限定されない。例えば、図5に示すように、支持部6が光散乱部5の上部表面2aを全て覆うような構造としてもよい。すなわち、この構造では、支持部6において、導光部3と光散乱部5とが広い面積で接触することにより、さらなる構造上の安定が得られる。
そして、本発明の特徴として、光散乱部5には、導光部3から出射する光の色度と光散乱部5から出射する光の色度とを近付けるように色度を補正する色度補正手段を含んでいる。上記色度補正手段は、例えば、光散乱部5に添加される色度補正剤である。
上記色度補正剤には、顔料(有機顔料や無機顔料)を適用することが好ましい。本実施形態では、導光部3がアクリル樹脂により構成される一方、光散乱部5が酸化チタンを含むポリカーボネート樹脂により構成されているため、上記顔料は青色顔料とすることが望ましい。また、光散乱部5には、上記青色顔料と共に紫外線吸収剤が添加されている。
青色顔料としては、例えば、Na2Al6Si624S4(瑠璃:ウルトラマリン)、CoO・nAl23(アルミン酸コバルト:コバルトブルー)、CoO・nSnO2(錫酸コバルト:セルリアンブルー)、KFe2(CN6)(プルシアンブルー)、CuAl6(PO4)4(OH)84H2O(トルコ石:ターコイズブルー)、BaMnO4BaSO4(マンガン酸バリウム硫酸バリウム:マンガニーズブルー)、及びフタロシアニンブルー等を適用することが可能である。
また、上記光散乱部5には、青色顔料だけでなく赤色顔料も添加するようにしてもよい。このことにより、光散乱部5の出射光の色度を、さらに、導光部3の出射光の色度に近付けることが可能となる。
−製造方法−
次に、導光体Tの製造方法を以下に説明する。
まず、金型の内部に溶融したポリカーボネート樹脂を導入し、光散乱部5を射出成形する。続いて、光散乱部5が形成されている上記金型の内部に対し、溶融したアクリル樹脂を導入することにより、導光部3を射出成形する。このことにより、導光部3は、金型の内部で光散乱部5に連続して一体に形成される。つまり、導光部3は、上記光散乱部5に接続される。なお、導光部3を光散乱部5の形成前に作成するようにしてもよい。
このように、2色射出成形法によって形成された上記導光体Tは、従来の射出成形技術の範囲内で行えるため、製品の寸法や光学特性が長期にわたり保たれ、量産時の不安定性は解消される。
また、2色射出成形法によって形成された上記導光体Tは、光源素子Lを覆う第2部分の光量を調節するフィルタ手段を作成するためのドット印刷装置や消耗費、製品検査費、真空蒸着装置及び蒸着用治具等を必要とせず、光量調整フィルタ手段を導光体の所定の位置に配置するための組立費や仕掛損及び検査費などが必要ないので大幅にコストを低減することができる。
上記導光体Tは、単色導光体の作製に対し、光散乱部5の作製のための専用の金型費、散乱材入り樹脂注入シリンダー設備、及び散乱材入り樹脂材料費がコストの増加要因として考えられる。しかし、一般の2色射出成形装置は、しばしば樹脂注入シリンダーがマルチ構造を有しており、実際には、散乱材樹脂注入専用シリンダー設備を別途作製する必要がない。さらに、散乱材入り樹脂は広く一般に用いられている典型的な材料であって、非常に安価で、材料によってはむしろ透明樹脂よりも安価である。したがって、散乱材入り樹脂材料を用いることによるコストアップも極めて微細である。
ここで、上記光散乱部5を製造する場合には、例えば、青色顔料を含む青色ポリカーボネート樹脂と、散乱材を含む白色ポリカーボネート樹脂と、添加剤を含まない透明ポリカーボネート樹脂とを混合すると共に、紫外線吸収剤を添加する。
このとき、光散乱部5に含まれる青色顔料の重量をB、上記青色ポリカーボネート樹脂の重量をCB、上記白色ポリカーボネート樹脂の重量をCW、上記透明ポリカーボネート樹脂の重量NCとしたとき、次の関係式、
0.0034<B/(CB+CW+NC)<0.0085 ・・・・(1)
が成立することが好ましい。
すなわち、人間は、光の色度差(CIE1931色度表示系の色度の差:Δx、Δy)が約0.01以上である場合に、その色度の違いを認識することができる。これに対し、上記式(1)が成立せず、B/(CB+CW+NC)≦0.0034である場合、又は0.0085≦B/(CB+CW+NC)である場合には、導光部3及び光散乱部5の各出射光の色度差が、0.01以上となるため、その色度の違いが人間の目に認識され、表示品位の低さとして感じられてしまう。そこで、上記式(1)が成立するように、上記各数量B,CB,CW,NCを規定することによって、導光部3及び光散乱部5の各出射光の色度の差を0.01未満にすることができるため、人間の目に均一な色度として認識させることができる。
例えば、B=0.09、CB=3、CW=13、NC=10であるとき、B/(CB+CW+NC)は約0.00346となる。一方、B=0.27、CB=9、CW=13、NC=10であるとき、B/(CB+CW+NC)は約0.00844となる。したがって、これらの場合には、上記式(1)が成立する。
また、光散乱部5に含まれる散乱材の重量をWとしたとき、次の関係式、
0.23<B/W<0.70 ・・・・(2)
が成立することが好ましい。
すなわち、上記式(2)が成立せず、B/W≦0.23である場合、又は0.70≦B/Wである場合には、導光部3及び光散乱部5の各出射光の色度差が、0.01以上となって、その色度の違いが人間の目に認識されてしまう。これに対し、上記式(2)が成立するように、各数量B,Wを規定することによって、上記式(1)が成立する場合と同様に、導光部3及び光散乱部5の各出射光の色度の差を0.01未満にすることができ、人間の目に均一な色度として認識させることができる。
例えば、B=0.09、W=0.39であるとき、B/Wは約0.231となる。一方、B=0.27、W=0.39であるとき、B/Wは約0.00692となる。したがって、これらの場合には、上記式(2)が成立する。
次に、バックライト装置1を製造する場合には、上記導光体Tの側面4に沿って光源素子Lを装着し、反射シート14と共にケーシング16の内部に収容する。続いて、導光体Tの上側に拡散シート11、プリズムシート13及び拡散シート12をこの順に積層する。さらに、液晶表示装置20を製造する場合には、その後、上記導光体Tに対してフレーム17を上方から装着する。このことにより、拡散シート11,12及びプリズムシート13は、フレーム17と導光体Tとの間で狭持される。その後、フレーム17の上に液晶表示パネル15を載置した状態で上ベゼル18を上方から装着することによって、液晶表示装置20を製造する。
なお、液晶表示パネル15については、公知の方法により別途製造しておく。すなわち、図示は省略するが、アクティブマトリクス基板とカラーフィルタ基板とをスペーサを介して貼り合わせ、その各基板間に形成された隙間に液晶材料を注入して液晶層を形成することにより、液晶表示パネル15を製造する。
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1によると、まず、光源素子Lを覆うように光散乱部5を設けたので、光散乱部5において照明領域を拡大することができる。光散乱部5では、光源素子Lから直接に入射した光を散乱材により散乱して出射させることができるため、光源素子Lの光を減衰させることなく高輝度の照明光を出射させることができる。つまり、照明領域を拡大できると共に、照明光の輝度を高めつつ均一化することができる。
そのことに加え、ポリカーボネート樹脂により構成された光散乱部5が、色度補正手段である例えば青色顔料を含むようにしたので、この光散乱部5の出射光の色度を、アクリル樹脂により構成された導光部3の出射光の色度に近付けることができる。
その結果、本実施形態によると、光源素子Lの配置スペースを利用して照明領域を拡大できることに加え、その照明領域の全体に亘って、照明光の輝度を高めつつ均一化できると共に照明光の色度の均一化を図ることができる。
さらに、光散乱部5を上述のように散乱材を含有する樹脂材料によって形成するようにしたので、量産性を高めて、導光体T、バックライト装置1及び液晶表示装置20の製造コストの低減を図ることができる。
また、この導光体T及びバックライト装置1を液晶表示装置20に適用することにより、装置全体の大きさに対する表示領域の面積を拡大できると共に、表示品位を高めることができる。
<実施例>
次に、本発明を具体的に実施した実施例について説明する。
以下において、実施例は、上記実施形態の構成を有する導光体Tであって、上記式(1)及び式(2)が成立するように規定されている。一方、比較例は、導光体Tの光散乱部5が、散乱材である酸化チタンのみが添加されたポリカーボネート樹脂により構成されている。
表1は、青色顔料を含む青色ポリカーボネート樹脂の重量部CB、添加剤を含まない透明ポリカーボネート樹脂の重量部NC、酸化チタンを含む白色ポリカーボネート樹脂の重量部CW、及びCB/(NC+CW)の各値を示している。
Figure 0004309358
すなわち、実施例には、CB:NC:CWの重量比が3:10:13となるように、青色ポリカーボネート樹脂、透明ポリカーボネート樹脂、及び白色ポリカーボネート樹脂が混合されている。したがって、CB/(NC+CW)=0.13となっている。また、青色顔料の重量部Bが0.09であり、酸化チタンの重量部Wの重量部Wが0.39であるため、B/(CB+CW+NC)=0.00346、B/W=0.231となっている。
一方、比較例には、NC:CWの重量比が1:1となるように、透明ポリカーボネート樹脂及び白色ポリカーボネート樹脂が混合されている。したがって、CB/(NC+CW)=0である。また、B=0であるので、B/(CB+CW+NC)=0、B/W=0となっている。
次に、紫外線吸収剤(UVA)が光散乱部5に添加されている実施例と、紫外線吸収剤が添加されていない比較例とについて、説明する。
表2は、実施例及び比較例に対し、岩崎電気社製のアイスーパーUVテスターF−1型によるUV暴露試験を行った結果を示している。試験は、環境温度が65℃であり、17時間連続してUVを照射するようにした。
Figure 0004309358
表2に示すように、紫外線を受けていない試験前に対し、試験後の比較例は、色度xが0.3107から0.3569へと約12.8%増加し、色度yが0.3262から0.3651へと約11.9%増加している。
これに対して、試験後の実施例は、色度xが0.3107から0.3112へと約0.16%の増加にとどまり、色度yが0.3262から0.3279へと約0.52%の増加にとどまっている。このことから、実施例のように紫外線吸収剤を添加することにより、使用に伴う色度の変化を好適に抑制できることを確認できた。
また、表3は、導光部3と、光散乱部5の実施例及び比較例とにおける出射光の光学特性を示している。各光学特性は、導光体Tを有するノーマリホワイトの液晶表示装置において、液晶層へ電圧を印加しない状態(つまり白表示)で計測した。また、分光放射計にはTOPCON社製のSR−2を使用し、色彩色度計にはTOPCON社製のBM7を使用した。さらに、DC安定化電源にはKENWOOD社製のPDS36−10を使用すると共に、交流電流計にはYOKOGAWA社製のModel No.2016を使用した。
Figure 0004309358
表3において、x、yは、CIE1931表示系の色度を示し、X、Zは表示系の刺激値を示している。また、u′、v′は、CIE1976UCS表示系の色度を示している。さらに、Tcは色温度を示している。
図6は、上記CB/(NC+CW)と、出射光の輝度との関係を示している。
以降の各図において、◆印は、導光部3(つまり、アクリル樹脂:PMMA)の出射光のデータを示している。また、■印は、実施例における光散乱部5の出射光のデータを示している。さらに、▲印は、比較例における光散乱部の出射光のデータを示している。
図6から分かるように、実施例における光散乱部5の出射光の輝度(477.0cd/m2)は、比較例における光散乱部の出射光の輝度(497.7cd/m2)よりも、導光部3(PMMA)における輝度(453.3cd/m2)に近い大きさとなっている。実施例の輝度と導光部3(PMMA)とにおける輝度の差は、僅かに23.7cd/m2であり、出射光の輝度の均一化が図られていることが分かる。
図7はCIE1931色度図であり、図8は図7の拡大図である。また、図9はCIE1976UCS色度図であり、図10は図9の拡大図である。図7〜図10から分かるように、各色度図において、実施例の色度は、比較例の色度よりも導光部3(PMMA)における出射光の色度に近付いていることがわかる。
また、図7〜図8及び表3に示すように、比較例では、導光部3(PMMA)との色度xの色度差Δxが0.0144であり、色度yの色度差Δyが0.0120であって、色度差Δx,Δyが、ともに、人間の目により識別可能な0.01以上の値になっている。これに対し、実施例では、導光部3(PMMA)との色度xの色度差Δxが0.0088であり、色度yの色度差Δyが0.0032であって、色度差Δx,Δyが、ともに、人間の目に識別できない0.01未満の値となっていることが分かる。
また、表3に示されるように、実施例における出射光の色温度は6143Kであって、比較例の色温度(5839K)よりも導光部3(PMMA)における出射光の色温度(6640K)に近付いていることが分かる。さらに、実施例の色度における各刺激値のバランスも、比較例よりも導光部3(PMMA)のものに近くなっている。
以上のことから、上記実施例は、光散乱部5と導光部3とで輝度を均一化できると共に色度をも均一化することができることが分かる。さらに、色温度についても均一化することが可能となることが確認できる。
《発明の実施形態2》
図11及び図12は、本発明の実施形態2を示している。尚、以降の各実施形態では、図1〜図5と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
上記実施形態1では、色度補正手段である顔料を光散乱部5に添加するようにしたのに対し、本実施形態では、色度補正手段31を光散乱部5の表面に設けるようにしている。
すなわち、図11に模式的に示すように、光散乱部5の裏面には色度補正手段である着色フィルム31が貼り付けられている。上記着色フィルム31は、上記実施形態1と同様に、光散乱部5がポリカーボネート樹脂からなると共に導光部3がアクリル樹脂からなる場合には、青色系の着色フィルムであることが望ましい。
また、図12に模式的に示すように、光散乱部5の表面に色度補正手段であるカラー印刷部32を形成してもよい。カラー印刷部32は、公知の印刷法により形成することが可能である。また、カラー印刷部32は、上記実施形態1と同様に、光散乱部5がポリカーボネート樹脂からなると共に導光部3がアクリル樹脂からなる場合には、青色系のカラー印刷により形成されることが望ましい。
これらの構成によっても、光散乱部5の出射光の色度と、導光部3の出射光の色度とを近付けることができるため、照明領域の全体に亘って照明光の色度の均一化を図ることができる。
《発明の実施形態3》
上記実施形態1では、光散乱部5が色度補正手段を含んでいたのに対し、本実施形態では、導光部3が色度補正手段を含んでいる。すなわち、本実施形態のバックライト装置1は、図2に示される実施形態と同様の構成を有し、光散乱部5と導光部3とは互いに異なる樹脂材料により構成されている。そして、導光部3に色度補正手段である顔料等の色度補正剤が添加されている。
このことによっても、上記実施形態1と同様に、光散乱部5の出射光の色度と、導光部3の出射光の色度とを近付けることができるため、照明光の色度の均一化を図ることが可能となる。
例えば、導光部3がアクリル樹脂により構成される一方、光散乱部5がポリカーボネート樹脂により構成される場合には、アクリル樹脂に黄色系の顔料等を添加すると共に光源素子Lの出射光の色度を青色系に調整することが可能である。
なお、本発明は、色度補正手段を導光部3及び光散乱部5の少なくとも一方が、色度補正手段である顔料等の色度補正剤を含むようにすればよい。この場合、導光部3及び導光部3の少なくとも一方には、上記色度補正剤と共に紫外線吸収剤が添加されていることが好ましい。
《その他の実施形態》
上記実施形態1では、導光体Tの導光部3及び光散乱部5を、それぞれアクリル樹脂及びポリカーボネート樹脂により形成したが、本発明はこれに限らず他の樹脂により構成してもよい。例えば、メタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、透明フッ素樹脂、透明ポリイミド樹脂、及び透明ポリアミドイミド樹脂等により形成することが可能である。また、商品として市販されているものとしては、三井化学株式会社のAPO(アモルファスポリオレフィン)であるアペル(R)、日本ゼオン株式会社のZEONEX(R)、日本合成ゴム株式会社のARTON(R)等を適用することも可能である。
以上説明したように、液晶表示装置等に好適に用いられる導光体、その導光体を備える照明装置、及びその照明装置を備える液晶表示装置について有用であり、特に、照明領域を拡大すると共に、照明光の色度の均一化を図る場合に適している。
導光体及びバックライト装置を示す平面図である。 図1におけるII−II線断面図である。 液晶表示装置の構造を示す側断面図である。 図2の要部を拡大して示す断面図である。 導光体の他の構成を拡大して示す断面図である。 CB/(NC+CW)と輝度との関係を示すグラフ図である。 実施例、比較例及びPMMAにおける出射光の色度を示すCIE1931色度図である。 図7の要部を拡大して示すグラフ図である。 実施例、比較例及びPMMAにおける出射光の色度を示すCIE1976UCS色度図である。 図9の要部を拡大して示すグラフ図である。 実施形態2の導光体を模式的に示す側断面図である。 実施形態2の導光体を模式的に示す側断面図である。 従来の導光体の構成を示す側断面図である。 従来の光散乱部及び導光部における出射光の色度を示すCIE1931色度図である。 図14の要部を拡大して示すグラフ図である。 光散乱部及び導光部における出射光のスペクトルを示すグラフ図である。
符号の説明
T 導光体
L 光源素子(光源)
1 バックライト装置(照明装置)
2 上部表面
3 導光部(第1部分)
4 側面
4a 裏面
5 光散乱部(第2部分)
15 液晶表示パネル
20 液晶表示装置
31 着色フィルム
32 カラー印刷部

Claims (13)

  1. 光源から出射される光を一方の表面から出射する導光体であって、
    上記光源からの光が側面から入射される第1部分と、該第1部分の側方に延出すると共に上記光源を覆うように設けられ上記光源からの光が裏面から入射される第2部分とを備え、
    上記第1部分及び上記第2部分は、互いに異なる樹脂材料により形成され、
    上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一方は、上記第1部分から出射する光の色度と上記第2部分から出射する光の色度とを近付けるように色度を補正する色度補正手段を含んでいる
    ことを特徴とする導光体。
  2. 請求項1において、
    上記第2部分は、上記光源の光を散乱する光散乱部により構成されている
    ことを特徴とする導光体。
  3. 請求項1において、
    上記第2部分は、光を散乱させる散乱材を含むポリカーボネート樹脂により構成されている
    ことを特徴とする導光体。
  4. 請求項1において、
    上記第1部分は、アクリル樹脂により構成されている
    ことを特徴とする導光体。
  5. 請求項1において、
    上記色度補正手段は、上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一方に添加される色度補正剤である
    ことを特徴とする導光体。
  6. 請求項5において、
    上記色度補正剤は、顔料である
    ことを特徴とする導光体。
  7. 請求項5において、
    上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一方には、上記色度補正剤と共に紫外線吸収剤が添加されている
    ことを特徴とする導光体。
  8. 請求項3において、
    上記第2部分は、青色顔料が添加されている
    ことを特徴とする導光体。
  9. 請求項3において、
    上記第2部分は、青色顔料及び赤色顔料が添加されている
    ことを特徴とする導光体。
  10. 請求項8において、
    上記第2部分は、青色顔料を含む青色ポリカーボネート樹脂と、散乱材を含む白色ポリカーボネート樹脂と、添加剤を含まない透明ポリカーボネート樹脂とが混合して構成され、
    上記第2部分に含まれる青色顔料の重量をB、上記青色ポリカーボネート樹脂の重量をCB、上記白色ポリカーボネート樹脂の重量をCW、上記透明ポリカーボネート樹脂の重量NCとしたとき、次の関係式、
    0.0034<B/(CB+CW+NC)<0.0085
    が成立する
    ことを特徴とする導光体。
  11. 請求項8において、
    上記第2部分に含まれる青色顔料の重量をB、上記第2部分に含まれる散乱材の重量をWとしたとき、次の関係式、
    0.23<B/W<0.70
    が成立する
    ことを特徴とする導光体。
  12. 光源素子と、該光源素子から出射される光を一方の表面から出射する導光体とを備えた照明装置であって、
    上記導光体は、上記光源素子からの光が側面から入射される第1部分と、該第1部分の側方に延出すると共に上記光源素子を覆うように設けられ上記光源素子からの光が裏面から入射される第2部分とを備え、
    上記第1部分及び上記第2部分は、互いに異なる樹脂材料により形成され、上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一方は、上記第1部分から出射する光の色度と上記第2部分から出射する光の色度とを近付けるように色度を補正する色度補正手段を含んでいる
    ことを特徴とする照明装置。
  13. 液晶表示パネルと、該液晶表示パネルに光を供給する照明装置とを備えた液晶表示装置であって、
    上記照明装置は、光源素子と、該光源素子から出射される光を一方の表面から出射する導光体とを備え、
    上記導光体は、上記光源素子からの光が側面から入射される第1部分と、該第1部分の側方に延出すると共に上記光源素子を覆うように設けられ上記光源素子からの光が裏面から入射される第2部分とを備え、
    上記第1部分及び上記第2部分は、互いに異なる樹脂材料により形成され、上記第1部分及び上記第2部分の少なくとも一方は、上記第1部分から出射する光の色度と上記第2部分から出射する光の色度とを近付けるように色度を補正する色度補正手段を含んでいる
    ことを特徴とする液晶表示装置。
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