JP4308624B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Description

本発明は、1つのアナログ信号が複数の系統に分岐され、複数の系統の少なくとも1つの系統に、入力されたアナログ信号とは異なる値のアナログ信号に変換する信号処理回路が挿入され、前記複数の系統から入力される信号に基づいて所定の制御を行う制御装置における異常検出装置及び、この異常検出装置を使用するエンジン制御装置に関する。
エンジン制御装置においては、スロットル開度に応じた制御がされる。
図1は、スロットルセンサを用いたエンジン制御装置の構成を示す図である。
スロットルセンサ1は、スロットルの開度を示すセンサ信号を出力する。センサ信号は、エンジン制御装置としてのECU2に入力される。センサ信号は、ECU2の内部で、2系統に分岐される。
2系統の内、第1の系統4では、センサ信号は直接、入力信号V1としてマイコン3に入力される。第2の系統5では、センサ信号はアンプ6を通して、入力信号V2としてマイコン3に入力される。アンプ6の増幅率は例えば4倍である。マイコン3においては、スロットル開度に応じて入力を切り替えて、系統4の入力信号V1又は系統5の入力信号V2のいずれかを選択する。選択された入力信号V1又はV2は、A/D変換器によりディジタル信号に変換され、エンジン制御に利用される。
図2を用いて、マイコン3に入力される入力信号V1、V2について説明する。
図2において、横軸はスロットル開度(°)、縦軸は入力信号レベル(V)である。入力信号V1、V2は、スロットル開度に応じて図示のように変化をする。スロットル開度が同一であれば、第2系統の入力信号V2のレベルは、第1系統の入力信号V1の4倍となる。マイコン3では、スロットル開度が小さい領域では入力信号2を使用し、大きい領域では入力信号1を使用する。
マイコン3による入力信号の切り替えは、入力信号V2が所定値より大きくなると入力信号V1側に切り替え、入力信号V1が所定値以下になると入力信号V2側に切り替えることにより行われる。
以上説明したように、1つのセンサ信号をアンプのある系統とない系統との2系統に分岐してマイコン3に入力することにより、スロットルの低開度領域1におけるセンサ信号の変化量を拡大することができ、検出精度を向上させることができる。
なお、以上説明したような、アナログ信号を2系統に分岐し、各系統における増幅率を異ならせたものは、特許文献1及び特許文献2にも記載されている。
また、異常検出装置として、同一の信号を2系統で出力させ、各系統の信号を比較する方法が特許文献3に記載されている。これは、CPUのソフトウエア処理により同一のデータを作成し、異なるポートから出力させて、両出力データの一致性をチェックするものである。ここで両出力データが一致していればCPUに異常はないと判定し、不一致であれば、CPUに異常があると判定する。
特開平11−214996号公報 特開平6−112826号公報 特開平9−16334号公報
上記ECU2においては、系統4及び系統5に発生した異常を検出することは行われていなかった。したがって、アンプ6の故障、又は、系統4、5の断線などが発生して、入力信号V1、V2が0又は所定電圧に固定されてしまうといった異常が発生していても、その異常を検知しないままエンジン制御が行われることになる。
図3に、アンプ6が故障した場合におけるマイコン3に入力される入力信号V1、V2の状態を示す。
図3において、横軸は時間(t)、縦軸は入力信号レベル(V)である。図は、スロットル開度が時間の経過と共に大きくなっていき、入力信号レベルV1、V2が上昇をしていく状況を示している。
アンプ6に異常がない場合、入力信号V2のレベルは、時点t1までは実線で示すように、時点t1以降は、破線で示すように入力信号V1の4倍となる。時点t1で、アンプ6に故障が発生したり、信号ラインに断線が発生したりすると、入力信号V2は、例えば5Vなどに固定されるような状態となる。したがって、入力信号V2のレベルは、時点t1以降は入力信号1の4倍とならなくなる。
この異常状態のままマイコン3においてエンジン制御を継続していくと、スロットル開度が小となって入力信号V2を選択したとき、5Vといった高いレベルが検出されることになる。このような状況になると、ねらいとする精度が確保できないだけでなく、電子スロットルの制御が不能となる危険性が生じる。
これに対して、系統4及び系統5における異常を検出できるようにすれば、上記の問題の発生を防止することができる。
本発明は、1つの信号が複数の系統に入力され、前記複数の系統の少なくとも1つの系統にアンプが挿入された系統における異常を検出する装置を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、上記の異常検出装置を使用し、確実な制御を可能としたエンジン制御装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものである。本発明のエンジン制御装置は、1つのアナログ信号が、直接エンジン制御装置に入力される第1の系統と、入力された該アナログ信号の値とは異なる値に変換する信号処理回路を介して、エンジン制御装置に入力される第2の系統に分岐され、入力される該第1の系統と該第2の系統からの信号に基づいて所定の制御を行うエンジン制御装置であって、前記第1の系統から入力される信号レベル及び前記第2の系統から入力される信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、前記信号レベル検出手段によって検出された前記第1の系統の信号レベルと、前記信号レベル検出手段によって検出された前記第2の系統の信号レベルとを、前記第2の系統の信号処理回路にて行われた処理を考慮に入れて比較することにより、入力された信号の系統における異常の有無を判定する判定手段と、を具備し、前記判定手段が異常ありと判定をしたとき、エンジン制御装置のシステムをダウンさせることを特徴とする。
前記信号処理回路は、例えばアンプである。この場合、前記判定手段は、アンプの増幅率を考慮に入れて前記の比較をする。
本発明のエンジン制御装置においては、複数の系統に入力される信号は同一レベルを有するものであるので、各系統から検出した信号レベルは、系統ごとの、信号処理回路の有無及び信号処理回路の処理の相違により異なることになる。したがって、検出した信号レベルを、信号処理回路にて行われた処理を考慮に入れて比較することにより、入力された信号の系統における異常の有無を判定することが可能となる。
本発明のエンジン制御装置においては、信号処理回路の個体差による出力信号レベルのばらつきに対処するために、信号処理回路出力の検出信号レベルを学習値により修正することで、より正確な異常判定を行うことができる。
本発明のエンジン制御装置においては、スロットルセンサからの信号を2系統に分岐し、一方の系統にアンプを挿入する。エンジン制御に際しては、スロットル開度が小である間はアンプで増幅された信号を利用し、スロットル開度が大である間は、センサ信号を直接利用する。
本発明によれば、1つの信号が複数の系統に分岐され、前記複数の系統の少なくとも1つの系統に、入力されたアナログ信号とは異なる値のアナログ信号に変換する信号処理回路が挿入され、前記複数の系統から入力される信号に基づいて所定の制御を行う制御装置において、信号処理回路の故障などの異常を、簡単な構成で確実に検出する異常検出装置を得ることができる。
また、本発明によれば、上記の異常検出装置を使用し、確実な制御を可能としたエンジン制御装置を得ることができる。
以下、本発明を、スロットル開度センサからの信号を利用するエンジン制御装置に適用した例について説明する。
図4を用いて、エンジン制御装置の構成を説明する。図4において、既述の図1と共通する部分については、同一の参照符号を付して、重複する説明は省略する。
スロットルセンサ1が出力するセンサ信号がECU2に入力される。センサ信号はECU2内において系統4、5の2系統に分岐され、系統5には信号処理回路としてのアンプ6が挿入される。アンプ6の増幅率は、本例においても4であるとする。系統4、5からの信号が入力信号V1、V2としてマイコン3に入力される。
各系統4、5が正常な状態での、スロットル開度(°)と2系統の入力信号レベルV1、V2(V)との関係は、図2を用いて説明したとおりである。また、アンプ6に異常が発生したときの入力信号レベルV1、V2の状態は、図3に示すとおりである。図2、図3については説明済みであるので、ここでの重複する説明は省略する。
図4において、マイコン3に入力された2系統の入力信号V1、V2は、A/D変換部8によりディジタル信号に変換され、切替部7に入力される。なお、A/D変換部8は、切替部7の後段側に設けるようにすることもできる。
切替部7は、スロットル開度に応じた切り替えを行う。入力信号V2が所定値より大きくなると入力信号V1側に切り替え、入力信号V1が所定値以下になると入力信号V2側に切り替える。
このように入力信号V1、V2を利用することで、図2に示すように、スロットルの低開度領域1におけるセンサ信号の変化量を拡大することができ、検出精度を向上させることができる。
切替部7から出力された入力信号V1又はV2はマイコン3に出力される。マイコン3は、入力されたセンサ信号に応じて、エンジン制御を行う。
異常検出部9がマイコン3内に設けられる。異常検出部9に、AD変換部8を通した2系統の入力信号V1、V2が入力される。異常検出部9は、入力信号V1、V2に基づいて、異常の有無を判定する。異常検出部9は、異常があると判定したときは、異常フラグ10をオンとする。マイコン3は、異常フラグ10がオンされたときは、エンジン制御のシステムダウン又は切替部7による入力信号V1、V2の切替を停止する。
以下、異常検出部9の動作について、実施例ごとに説明する。
図5のフローチャートを用いて、異常検出部9の動作を説明する。
図5に示す処理は、割り込み処理により所定時間間隔で開始される。
ステップS1にて、系統4の入力信号V1のレベルと系統5の入力信号V2のレベルとを検出し、次式により偏差ERRを算出する。
ERR=V1×4−V2
ここで、入力信号V1をアンプ6の増幅率4で増幅した値V1×4は、入力信号V2の理論上の値である。系統4、5のいずれにも異常がなければ、偏差ERRは0又は0に近い小さな値となる。これに対して、系統4又は系統5の断線、アンプ6の故障などの異常があれば、偏差ERRは大きな値となる。したがって、偏差ERRの大きさに基づいて異常の有無を判定することができる。
ステップS2で、あらかじめ用意された偏差の許容値SRと上記の式を用いて算出した偏差ERRとが比較され、偏差ERRが許容値SRを超えた(ERR>SR)か否かが判定される。
ERR>SRとなれば、異常条件が成立したとしてステップ3へ進む。
ステップ3では、カウント値CNTをインクリメントして、ステップ4へ進む。
ステップS2で異常条件が成立しないときは、カウント値CNTをインクリメントせずにステップS4へ進む。
ここで「異常条件の成立」という用語を説明する。本例では、ERR>SRとなっただけでは異常が発生したとは判定をせずに、後述する条件がそろったとき初めて異常が発生したと判定する。したがって、最終的に異常が発生した判定することとの区別をするために、偏差ERRが許容値SRを超えた(ERR>SR)という条件だけが成立したことを「異常条件が成立した」と言う。
ステップS4では、カウント値CNTが基準値FTを超えた(CNT>FT)か否かが判定される。カウント値CNTは、異常条件が成立した回数を積算した値を示す。CNT>FTとなると、この時点で初めて異常が発生したと判定してステップ5へ進む。ステップ5では、異常フラグ10をオンさせて、図5の処理を終了する。
ステップS4でCNT>FTでなければ、図5の処理を終了する。
異常フラグ10がオンされると、マイコン3は、エンジン制御において異常検出時に必要な処理を行う。異常検出時のマイコン3による処理としては、例えば、エンジン制御用のシステムをダウンさせる方法がある。これにより、スロットル開度の誤認識により電子スロットルの制御が不能となることが防止でき、車両が暴走するなどの危険を防止することができる。
また、マイコン3の異常検出時に必要な処理として、切替部7の切り替えを停止する方法もある。系統1又は2の断線あるいは、アンプ6の故障などの異常が発生すると、その系統からの入力信号は、0V又は所定の電圧値に貼り付くことが多い。したがって、これらの電圧値を検出したときは、切替部7を反対側の入力信号に切り替え固定する。
図6を用いて、図5の動作を更に詳細に説明する。
図6(A)は、時間(t)の経過と共に、入力信号V1、V2が変化する状態を示している。(B)は、カウンタのカウント値CNTを示す。(C)は異常フラグ10の状態を示す。
(A)において、系統4の入力信号V1が時間の経過により図示のように変化をすると、それを4倍した理論値V1×4は、図示のように変化をすることになる。理論値V1×4に許容値SRをプラスマイナスして、許容範囲が設定される。図5のステップS2では、系統5の入力信号V2(実測値)がこの許容値SRの範囲内にあるか否かが判定される。
系統5の入力信号V2が図示のように変化をしたとすると、時点t1までは、V2は許容値±SRの範囲内に入っているので、異常条件が成立しない。したがって、時点t1では、図5のステップS2からステップS3へは進まず、カウント値CNTは増加をしない。
何らかの異常により時点t1から入力信号V2が図示のように変化をしたとする。この変化により入力信号V2が許容値±SRの範囲から外れると、時点t2で異常条件が成立したと判断して、図5のステップS2からステップS3へ進んで、カウント値CNTが(B)に示すようにインクリメントされる。続く時点t3においても入力信号V2が許容値±SRの範囲から外れているので、カウント値CNTはインクリメントされる。
時点t4においては、入力信号V2が許容値±SRの範囲内に戻っているので、カウント値CNTはインクリメントされず、前の値を維持する。その後、再度入力信号V2が許容値±SRの範囲から外れると、時点t5以後、カウント値CNTがインクリメントされていく。
時点t8でカウント値CNTがあらかじめ設定された基準値FTTを超えると、異常フラグ10がオンされる(図6(C))。その後、カウント値CNTがクリアされる。
本例では、1度異常条件が成立しただけでは異常が発生したとは判定されず、異常条件の成立と判定された回数を積算して、その積算値CNTが基準値FTTを超えると初めて異常が発生したと判定する。異常条件が一度成立しただけで異常が発生したと判定をするようにした場合、ノイズなどによる一時的な信号の変化により、異常が発生したと誤判定することがありうる。本例では、カウント値CNTの積算値を用いて異常の有無を判定するようにしたことにより、このような誤判定を防止する。
なお、図5のステップS1における偏差ERRの求め方は上記の例に限らない。上記の例では、入力信号V1を4倍した値と入力信号V2との差から偏差ERRを求めているが、入力信号2を1/4とした値と入力信号1との差から偏差ERR(=V2−V1/4)を求めることもできる。
また、許容値SRについても、一定値である必要はなく、スロットル開度に応じて変化する値とすることもできる。
実施例1におけるアンプ6の増幅率は4倍に設定され、図5のステップS1における偏差ERRの算出では、入力信号V1を4倍した値を理論的な入力信号V1×4とし、それを実測した入力信号V2と比較することにより偏差ERRを算出している。しかし、アンプ6には個体差があるので、増幅率がアンプ6ごとに異なり、測定した入力信号V2が正確に入力信号V1の4倍にならない可能性がある。
このような入力信号V2の理論値と実際値との差が存在すると、異常の判定が正確に行われなくなる。
そこで、本例では、入力信号V2について学習を行うことにより、より正確な異常検出を可能とする。
図7のフローチャートを用いて、入力信号V2の学習処理を説明する。
図7の処理は、ECU2の出荷時に実行される。
ステップS11で、学習が未完であるか否かが判定される。ここでは、学習フラグの状態が検出される。このフラグは、学習が1度行われるとオンにセットされる。学習フラグがオンであれば学習済みであるので、図7の処理を終了する。学習フラグがオフであれば、ステップS12へ進み、電圧偏差率Aを学習により取得する。ステップS12の詳細は後述する。
学習が終了すると、ステップS13で学習フラグをオンにセットして、学習処理を終了する。
ステップS11とステップS13を設けたことにより学習は1回だけ行われることとなる。2回目以降、図7の処理を開始させようとしても、ステップS11からステップS12へは進まないので、2回以上の学習は行われないこととなる。
図8を用いて、図7のステップS12の電圧偏差率Aの求め方を説明する。
図8において、横軸はスロットル開度(°)、縦軸は入力信号レベル(V)である。入力信号V1と、入力信号V2の理論値4×V1と、実測値の入力信号V2は、いずれもスロットル開度に比例して変化する。
電圧偏差率Aの算出に際して、スロットルの開度を任意の開度α°にセットして、その状態での入力信号V1を実測し、入力信号V2の理論値4×V1を算出する。また、入力信号V2を実測する。アンプ6の個体差により、入力信号V2の理論値4×V1と実測した入力信号V2とには偏差aが生じる。
なお、ここでセットする開度αとしては、入力信号V2の検出が可能な範囲で、開度0°でない位置を選択する必要がある。
実測値の入力信号V2とその理論値V1×4とから、電圧偏差率Aを求める。
A=V1×4/V2 となる。
この電圧偏差率Aが図5のステップS1の偏差ERRの算出に使用される。
偏差ERRの算出に使用する入力信号V2として、実測した入力信号V2に電圧偏差率Aを掛けた値(V2×A)を使用する。
したがって、偏差ERRは以下のとおりとなる。
ERR=(実測値のV1×4)−(実測値のV2×電圧偏差率A)
実測値のV2×電圧偏差率A=入力信号V2の理論値V1×4であるから、系統4、5に異常がなければERR≒0となる。異常が発生すれば、前述の理由により、ERRは許容値±SRの範囲を外れることとなる。
以上説明したように、入力信号V2について学習を行うことで、アンプ6の個体差による理論値と実際値の差に関係なく、より正確に異常検出をすることができる。
以上説明した図7の例では、学習は、ECU2の出荷時に1度だけ行うようにしている。この学習の時期、回数は、任意に変更することができる。
例えば、学習動作を、イグニッションスイッチがオンされたとき(異常検出部9の電源がオンされたとき)に行っても良い。この場合、図7の処理は、異常検出部9の電源がオンされたことを検出したときに開始されることとする。
なお、この場合においても、ステップS11、13が設けられていることにより、学習は、最初にイグニッションスイッチがオンされたときの1度だけ行われることになる。これに対して、図7のステップS11、13を省略し、ステップS12のみとすることで、イグニッションスイッチがオンされる都度、学習を繰り返し行うことができる。
このように学習を繰り返すようにすることで、アンプ6の特性が経年変化により変わったとしてもそれに対応することができ、異常検出の精度を向上させることができる。
さらに、イグニッションスイッチを利用する代わりに、タイマを利用して所定の時間間隔で学習を繰り返すようにすることもできる。
図5のステップS1で入力信号V1、V2を検出するとき、検出値としては、検出時点の瞬時値が採用される。この場合、検出時に瞬間的なノイズが入力信号に重畳して、検出信号値が不正確になることがある。
これに対し、本例では、瞬時値(v)と時間(t)との積を検出値として採用することにより、より正確に入力信号V1、V2を検出することを可能とする。
図9を用いて、本例における入力信号V1、V2の検出方法を説明する。
入力信号V1及び入力信号V2を時点t1で検出するとき、信号の瞬時値を所定時間Δt継続して測定し、その積算値Sを入力信号V1、V2として採用する。
図5のステップS1の偏差ERRの算出には、この積算値による入力信号V1、V2を用いる。また、ステップS2における比較対象の偏差許容値SRも、積算値に対応した値を用意する。
入力信号V1、V2の検出時にノイズが瞬間的に発生したとしても、積算値全体に対してはその影響は小さいものとなる。したがって、より正確に入力信号V1、V2を検出することが可能となる。
図5及び図6の例では、図6(B)に示したように、異常条件が成立した回数の積算値CNTが基準値FTを超えると異常ありと判定をしている。このため、異常が発生していない場合であっても、何らかの原因で異常条件が成立すると、その回数が累積されていき、積算値CNTが基準値FTを超えると、異常発生と判定されることとなる。このような誤判定を防止するためには、適当なタイミングでカウンタをクリアするようにすれば良い。
このクリアの方法としては、例えば、タイマを利用して所定時間の経過ごとにカウント値CNTをクリアする方法がある。あるいは、イグニッションスイッチをオン又はオフする(異常検出部9の電源をオン又はオフする)タイミングで、カウンタをクリアする方法がある。
以下に説明する例は、カウント値CNTのクリアを、異常条件の成立が否定される都度行うものである。
図10、図11を用いて本例における動作を説明する。図10及び図11は、前述の図5及び図6に対応しているものであるので、同一部分には同一の参照符号を付して、重複する説明は省略する。
図10のフローチャートにおける本例の特徴部分は、ステップS2で異常条件が成立していないと判定されると、ステップS21においてカウンタがリセットされる点である。
図11を用いて、図10の動作を更に詳細に説明する。
時点t2、t3で連続して入力信号V2が許容値±SRの範囲から外れると、ステップS2からステップS3へ進んで、カウント値CNTが積算される。時点t4で入力信号V2が許容値±SRの範囲内に戻ると、ステップS2からステップ21へ進んで、カウンタがクリアされ、カウント値CNTは0に戻る。時点t5で再度入力信号V2が許容値±SRの範囲から外れると、カウント値CNTのインクリメントが再開され、カウント値CNTが積算されていく。
時点t10でカウント値CNTが基準値FTを超えると、ステップS4からステップ5へ進んで異常フラグ10がオンされる。
本例によれば、異常条件の成立が所定時間連続したときのみ異常があると判定され、所定時間継続する前に異常条件の成立がなくなれば、カウント値CNTはクリアされる。したがって、誤った異常条件の成立が積算されて異常ありと誤判定がされることを防止できる。
本発明は、以上説明した例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、系統の数は2に限定されるものではなく、1つの信号を3以上の系統に分岐した場合、あるいは、アンプ6が挿入された系統の数が2以上ある場合にも本発明は適用可能である。比較対象の入力信号V1、V2のいずれもがアンプ6を通している場合には、両方のアンプの増幅率を考慮に入れて比較をすれば良い。
また、以上の説明では、少なくとも1つの系統に挿入される信号処理回路としてアンプを用いた例について説明をしてきたが、信号処理回路はアンプに限定されるものではない。減衰回路、定数を加減算する回路、信号特性が比例特性ではない特性の回路など、様々な信号処理回路が適用可能である。
さらに、以上の説明では、アンプ6をエンジン制御装置としてのECU2の内部に設けているが、アンプ6はスロットルセンサ1の内部に設けることもできる。
また、ECU2の内部に設けたアンプ6によって増幅された信号を受けて制御を行うトランスミッションECUの内部に異常検知部9を設けても良い。
従来のエンジン制御装置の構成を示す図である。 図1の装置における2系統の信号レベルを説明する図である。 図1の装置に異常が発生したときの2系統の信号レベルの変化を説明する図である。 本発明が適用されるエンジン制御装置の構成を示す図である。 図4の異常検出部の第1の動作を示すフローチャートである。 図5の動作原理を説明する図である。 図4の動作における入力信号の学習動作示すフローチャートである。 図7の動作原理を説明する図である。 図5の動作における、入力信号の検出方法の変形例を示す図である。 図4の異常検出部の第2の動作を示すフローチャートである。 図10の動作原理を説明する図である。
符号の説明
1…スロットルセンサ
2…ECU
3…マイコン
4…第1の系統
5…第2の系統
6…アンプ
7…切替部
8…A/D変換部
9…異常検出部
10…異常フラグ
A…電圧偏差率
CNT…カウント値
ERR…偏差
FT…カウント値の基準値
SR…偏差の許容値
V1…入力信号
V2…入力信号

Claims (9)

  1. 1つのアナログ信号が、直接エンジン制御装置に入力される第1の系統と、入力された該アナログ信号の値とは異なる値に変換する信号処理回路を介して、エンジン制御装置に入力される第2の系統に分岐され、入力される該第1の系統と該第2の系統からの信号に基づいて所定の制御を行うエンジン制御装置であって、
    前記第1の系統から入力される信号レベル及び前記第2の系統から入力される信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、
    前記信号レベル検出手段によって検出された前記第1の系統の信号レベルと、前記信号レベル検出手段によって検出された前記第2の系統の信号レベルとを、前記第2の系統の信号処理回路にて行われた処理を考慮に入れて比較することにより、入力された信号の系統における異常の有無を判定する判定手段と、を具備し、
    前記判定手段が異常ありと判定をしたとき、エンジン制御装置のシステムをダウンさせることを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記第1の系統と前記第2の系統とを切り替える切替手段を具備し、前記判定手段が異常ありと判定をしたとき、異常がないと判定された系統に切り替えることを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記判定手段は、異常条件が成立したと判定した回数の積算値が所定値を超えたときに、異常が発生したと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記判定手段は、異常条件が成立したと判定したことが所定期間連続したときに、異常が発生したと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジン制御装置。
  5. 前記信号レベル検出手段は、信号レベルを所定時間検出し、信号レベルと検出時間の積算値を検出信号レベルとして採用することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  6. 前記判定手段は、前記信号処理回路の出力側から検出した信号のレベルを、学習値により修正して使用することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  7. 前記学習値は、エンジン制御装置の出荷時に行われた学習により得られた値であることを特徴とする請求項6に記載のエンジン制御装置。
  8. 前記学習値は、エンジン制御装置の電源オン時により行われた学習により得られた値であることを特徴とする請求項6に記載のエンジン制御装置。
  9. 前記信号処理回路はアンプであり、前記判定手段は、アンプの増幅率を考慮に入れて前記の比較をすることを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
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