JP4305984B2 - スタンディングパウチの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、注ぎ口となるストローを袋の1隅に設けたスタンディングパウチを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
詰め替え用の洗剤液、液体調味料、飲料などの液体を収容したパウチとして、袋の1隅に注ぎ口となるストローを取り付けたスタンディングパウチが普及しはじめている。
【0003】
たとえば、特開平5−132069号公報には、縁部において縦方向溶接部によって互いに結合される2つの側壁(表裏2枚のフィルム)と、1つの底と、角部分または縁部部分の領域に設けられた注出手段とを具備する袋であって、上記注出手段は上記角部分または縁部部分を閉じる溶接部(シール部)内に配置された袋において、上記注出手段が、側壁に予め形成された溝状の窪みからなる流路と、その流路に挿入された小管とからなる構造の袋が示されている。
【0004】
この種のパウチは、袋でありながら立垂が可能であり、しかも内容物である液体を円滑に注ぎ出すことができるので、使い勝手も良い。従って、このスタンディングパウチを詰め替え用に用いたときには、その分だけビンやボトルなどの使用量を少なくすることができるので省資源の趨勢に添い、かつ使用後のパウチの廃棄時の重量およびスペースが小さいので有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のスタンディングパウチの角部分または縁部部分の領域に小管(ストロー)を封入するときには、たとえば深絞り成形法により溝状の窪みからなる流路を形成し、その窪み(流路)にストローを入れ、ついでその窪み周りを溶接(ヒートシール)する方法が採用される。
【0006】
この場合、ストローが定格に成形されていなかったり、凹部内のストローの姿勢が定位置からずれていたりすると、ストローを噛み込んだ(踏み込んだ)状態でシールがなされ、不完全シールとなる。そしてもし不完全シールを生じると、そのパウチに内容物を充填して流通過程や保管過程に供したときに、内容物である液体が漏れ出ることがあり、また不完全シール部から侵入する微生物により内容物が汚染するおそれがある。
【0007】
シール時にストローを噛み込むトラブルは、ストローの成形段階での管理を強化して定格外のストローが紛れ込むのを防止し(ストローは成形専門の自社または他社工場から入手することが多い)、かつ製袋現場における諸装置の精度や環境条件を整えることによって減少させることができる。しかしながら、許容される不良率はたとえば100万分の1以下というような厳しいものであるので、もし製造したパウチの検査の段階で1個でも不良品が発見されたような場合は、その前後にも不良品が混じっているおそれがあるため、そのロット全体を破棄しなければならないことがある。
【0008】
従って、製袋後の検査の段階はもとより、工程の途中においても異常の有無を管理して、もし異常があるときは確実に不良品を系外に排除するチェック機構を設ける必要がある。
【0009】
本発明は、このような背景下において、袋の1隅に注ぎ口となるストローを設けたスタンディングパウチを製造するにあたり、ストロー収容部周りのヒートシール部のシール不良を自動的に検出し、不良品を確実に系外に排除するようにしたスタンディングパウチの製造法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のパウチの製造法は、注ぎ口となるストロー(3) を袋の1隅の内部に設けたスタンディングパウチを製造するにあたり、フィルムの進行方向を前後、フィルムの巾方向を左右とするとき、
後工程において個別の袋にするときに左右に隣り合う2個の袋の隣接隅部となる部位に、ストロー(3) を収容するための外側に膨らんだ凹み(2) を左右2個分単位で成形し、その凹み(2) 内にストロー(3) を供給して載置し、ついで熱板(4), (4)の当接とそれに続く冷却板(6), (6)の当接により左右2個分単位の凹み(2) 周りをシールして隅シール部(5) を形成すること、
そして前記冷却工程において、上下の冷却板(6), (6)間のギャップをその冷却板(6) に設けた渦電流式変位センサー(10)により検出し、検出値に異常があったときには、フィルム巾方向のカットを行わない指令を発して、前後複数個分の個別袋が連設した状態のまま導出工程に流すようにしたこと、
を特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0012】
袋形成用の原反フィルムとしては、典型的には、基材フィルム/シーラント層からなる積層フィルムが用いられ、さらにガスバリヤー性を有する層を含んでいてもよい。基材フィルムとしては、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、無延伸ポリプロピレンフィルム、無延伸ナイロンフィルムなどがあげられる。シーラント層としては、ポリオレフィン(ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体等)をはじめ、ヒートシール性を有する種々の樹脂の層があげられ、これらの中では、ポリエチレンのうち低密度ポリエチレン、特に種々の触媒を用いて製造したリニア低密度ポリエチレンが好適である。ガスバリヤー性を有する層としては、エチレン含量が20〜60モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体、アクリロニトリル含量の高いアクリロニトリル系重合体などの層があげられる。各層の積層は、ドライラミネート、ウエットラミネート、共押出、エクストルージョンコーティングなどの方法によりなされる。基材フィルムの内面側または/および外面側(特に内面側)には、予めパターン印刷および/またはベタ印刷を施しておくことができる。
【0013】
ストロー(3) は、円筒状とすることが多いが、筒状であれば種々の変形が可能であるので、円筒状に限られない。ストロー(3) の材質は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどとすることが多い。ストロー(3) は、射出成形や押出成形により作製されるが、寸法精度を確保するためには射出成形品である方が好ましい。
【0014】
本発明は、注ぎ口となるストロー(3) を袋の1隅の内部に設けたスタンディングパウチを製造するものである。このスタンディングパウチは、より具体的には、次の工程を経ることにより製造される。なお、フィルムから個別の袋を製造するときの位置関係をわかりやすくするため、以下においては必要に応じてフィルムの進行方向を前後、フィルムの巾方向を左右と称することにする。
【0015】
〈工程A/フィルム供給工程〉
工程Aは、原反供給ロールから繰り出した原反フィルムを半裁し、それぞれの半裁フィルム(1), (1)を高低位置に別れた状態で下流に送る工程である。この場合、原反フィルムはまず半切され、ついで半裁される。原反フィルムはこの工程Aではテンションを一定に保つため一定速度で供給されるが、工程Aで緩衝され、次の工程B以降では、フィルムは典型的には個別の袋としたときの袋巾の分を1ピッチとして間欠走行することになる。
【0016】
〈工程B/成形工程〉
工程Bは、下側の半裁フィルム(1) の所定の部位または双方の半裁フィルム(1) の対応部位であって、後工程において個別の袋にするときに左右に隣り合う2個の袋の隣接隅部となる部位に、ストロー(3) を収容するための外側に膨らんだ凹み(2) を左右2個分単位(左右2個分を1単位として2単位以上とすることも可能であるが、説明が煩雑となるので、左右2個分の場合につき説明する)で成形する工程である。この凹み(2) は、双方の半裁フィルム(1) の対応部位に半身ずつ設けることが特に好ましい。
【0017】
凹み(2) の形成は、たとえば、フィルムを加熱した状態で金型で挟み、圧空および真空を利用して金型に押しつけることによって達成できる。
【0018】
〈工程C/ストロー(3) 載置工程〉
工程Cは、下側の半裁フィルム(1) の凹み(2) 内にストロー(3) を供給して載置する工程である。ストロー(3) の供給は、たとえば、管路からストロー(3) を送りながらバキュームグリップ装置を用いて凹み(2) 内に載置することにより行われる。
【0019】
〈工程D/隅シール部(5) 形成工程〉
工程Dは、凹み(2) 内にストロー(3) を載置した下側の半裁フィルム(1) に上側の半裁フィルム(1) を重ね合わせると共に、隅シール部(5) 形成のために、上下から熱板(4), (4)を当接して前記左右2個分単位の凹み(2) 周りを加熱する工程である。この工程Dの加熱操作は、熱融着の完全を期するために、予熱と本加熱との2段階に分けて行うことが好ましい。熱板(4), (4)の加熱は、電熱加熱や、背部からヒートパイプ加熱などによりなされる。
【0020】
〈工程E/冷却工程〉
工程Eは、隅シール部(5) 完成のために、前工程Dで加熱した個所に上下から冷却板(6), (6)を当接して前記左右2個分単位の凹み(2) 周りを冷却する工程である。冷却板(6), (6)の形状は、熱板(4), (4)と実質的に同じ形状のものとするのが通常である。この工程Eの冷却操作は、冷却の完全を期するため、本冷却と2次冷却との2段階に分けて行うことが好ましい。冷却板(6), (6)の冷却は、たとえば背部からの水冷などによりなされる。
【0021】
〈工程F/底シール部(8) 形成工程〉
工程Fは、走行する上下の半裁フィルム(1), (1)の両側面からフィルム間に、V字形に折った底部用フィルム(7), (7)を挿入すると共に、ヒートシールを行って、個別の袋としたときの底シール部(8) を形成する工程である。
【0022】
底部用フィルム(7), (7)は、予め半裁フィルム(1), (1)の両側面に沿って走行させておき(三角板を用いてV字形に折っておく)、この工程Fにおいてたとえば円板とヘラ治具とを用いてフィルム間に挿入する。そしてシーラーによる熱溶融を行い、ついで冷却を行う。なお底シール部(8) を形成するときには個別の袋としたときの底部側両脇のシールを図るために、V字形にしてある底部用フィルム(7), (7)のフィルム間への挿入に先立ちパンチングを行って、ポンチ孔(P) を設けておく。
【0023】
〈工程G/サイドシール部(9) 形成工程〉
工程Gは、フィルム巾方向にヒートシールを行って、個別の袋としたときのサイドシール部(9) を形成する工程である。シールの完全を期するため、シーラーによる熱溶融はたとえば2段階または3段階に、冷却はたとえば2段階に分けて行うことが好ましい。
【0024】
〈工程H/左右の袋列への切り離し工程〉
工程Hは、フィルムの中心線に沿ってカットを行い、左右の袋列に切り離す工程である。この工程Hは、たとえば、走行するフィルムの上からカッター刃を当てることによりなされる。この工程Hにおいては、左右の袋列への切り離しがなされるが、左右の袋列においてはまだ前後に袋が連設している状態にある。この工程Hにおいては、フィルム両耳端のトリミングも同時に行うのが通常である。またこの工程Hに先立ち、打ち抜き刃を用いて、袋の形状を整える化粧カットを行うのが通常である。
【0025】
〈工程I/個別の袋へのカット工程(袋の裁断工程)〉
工程Iは、サイドシール部(9) の中心線に沿ってフィルム巾方向にカットを行い、個別の袋となす袋の裁断工程である。このときのカットは、たとえばギロチン式のカッターによりなされる。
【0026】
〈工程J/導出工程〉
工程Jは、前工程Iで個別にされた袋を下流に導出する工程である。導出された袋は、手作業によりまたは機械的に、計数や箱への収容がなされる。
【0027】
〈不良品の排除〉
そして本発明においては、上記の諸工程を実施するときに、前記冷却工程Eにおいて、上下の冷却板(6), (6)間のギャップをその冷却板(6) に設けた渦電流式変位センサー(10)により検出し、検出値に異常があったときには、前記工程Iにおけるフィルム巾方向のカットを行わない指令を発して、前後複数個分(たとえば2個分とかそれ以上)の個別袋が連設した状態のまま導出工程Jに流すようにする。
【0028】
冷却板(6), (6)を本冷却と2次冷却との2段階に分けて行うときは、渦電流式変位センサー(10)は本冷却の段階の冷却板(6) に設けるのが通常であるが、2次冷却の段階の冷却板(6) に設けても差し支えない。この渦電流式変位センサー(10)は、上下の冷却板(6), (6)のうちの一方の冷却板(6) の片隅の相手方冷却板(6) との対向側に設ければ足りる。上下の冷却板(6), (6)間にはフィルムが介在しているが、渦電流式変位センサー(10)は金属を検知するので、フィルム介在の有無の影響を受けない。
【0029】
ここで渦電流式変位センサー(10)とは、近接センサーの1種であって、たとえば1μm 程度のギャップを精度良く検出することができる。従って、もし隅シール部(5) 形成工程Dでストロー(3) を噛み込んだような場合には、上下の冷却板(6), (6)間のギャップが大きくなるので、異常の有無を直ちに把握することができる。
【0030】
渦電流式変位センサー(10)は制御装置(11)に接続し、検出値に異常があったときは、前記工程Iにおけるフィルム巾方向のカットを行わない指令が発せられる。その結果、前後複数個分(たとえば2個分)の個別袋が連設した状態のまま導出工程Jに流されるが(フィルムの巾方向にも袋が連接しているので、前後複数個分の個別袋が連設した状態のままのものが2組導出されることになる)、この連設袋は個別の袋に裁断されたものとは明確に区別できるので、不良品を確実に系外に排除することができる。
【0031】
〈内容物〉
このようにして得た個別の袋には、その開口部から液体洗剤、液体調味料、飲料をはじめとする種々の液状の内容物を充填してから、開口部をヒートシールして、流通に供する。なお、スタンディングパウチ使用時の開口を容易にするため、先の隅シール部(5) のストロー(3) の先端側の部位には、切り取り線やミシン目を付しておくことも好ましい。充填する液状の内容物の粘度は、低粘度のものから高粘度のものまで任意である。
【0032】
〈作用〉
本発明においては、上述の冷却工程Eにおいて、上下の冷却板(6), (6)間のギャップを、その冷却板(6) に設けた渦電流式変位センサー(10)により検出し、その検出値に異常があったときには、工程Iにおけるフィルム巾方向のカットを行わない指令が発せられるようにしてあるので、袋が前後複数個分連設した状態で導出工程Jに流され、ストロー収容部周りのヒートシール部のシール不良に基く不良品を系外に確実に排除することができる。
【0033】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。
【0034】
実施例1
図1は本発明におけるスタンディングパウチの製造工程の一例を示したブロック図である。
図2は工程Dで用いる熱板(4) の一例を示した説明図であり、(イ)は平面図、(ロ)は側面図である。
図3は工程Eで用いる冷却板(6) の一例を示した説明図であり、(イ)は平面図、(ロ)は側面図である。
図4は工程B〜Iにおけるフィルムの流れを示す説明図である。
図5は工程Jの導出工程における袋の流れを示す説明図である。
図6は本発明の方法により得られるスタンディングパウチの一例を示した正面図である。
【0035】
基材フィルムの一例としての厚み15μm の長尺の二軸延伸ナイロンフィルムと、シーラント層の一例としての厚み150μm の長尺のリニア低密度ポリエチレンフィルムとを準備した。基材フィルムの内面側には予め印刷を施しておいた。この基材フィルムにシーラント層をドライラミネートして、原反フィルムとなした。
【0036】
工程Aにおいては、この原反フィルムを原反供給ロールにセットし、そこから繰り出した原反フィルムを半切してから半裁(半巾に裁断)し、それぞれの半裁フィルム(1), (1)を高低位置に別れた状態で下流に送った。
【0037】
なお、原反フィルムはこの工程Aではテンションを一定に保つため一定速度で供給されるが、工程Aで緩衝され、次の工程B以降では、フィルムは個別の袋としたときの袋巾の分を1ピッチとして間欠走行させた。
【0038】
続く工程Bにおいては、下側および上側の双方の半裁フィルム(1), (1)の対応部位であって、後工程において左右に隣り合う2個の袋の隣接隅部となる部位に、ストロー(3) を収容するための外側に膨らんだ凹み(2) を、フィルムを加熱した状態で金型で挟み、圧空および真空を利用して金型に押しつけることによって、左右2個分単位で成形した。このときの凹み(2) は、上下の半裁フィルム(1), (1)につき半身ずつ形成されるようにした。
【0039】
工程Cにおいては、下側の半裁フィルム(1) の凹み(2) 内に、高密度ポリエチレン製のストロー(3) を管路から送りながらバキュームグリップ装置を用いて載置した。ストロー(3) としては、外径10.4mm、内径 9.0mm、長さ18.0mmの寸法の真円のものを用いた。
【0040】
工程Dにおいては、凹み(2) 内にストロー(3) を載置した下側の半裁フィルム(1) に上側の半裁フィルム(1) を合わせると共に、エアシリンダーで作動する熱板(4), (4)を上下から当接して、前記左右2個分単位の凹み(2) 周りを加熱した。この加熱操作は、予熱と本加熱との2段階に分けて行った。
【0041】
工程Eにおいては、前工程Dで加熱した個所に、エアシリンダーで作動する冷却板(6), (6)を上下から当接して、前記左右2個分単位の凹み(2) 周りを冷却した。この冷却操作は、本冷却と2次冷却との2段階に分けて行った。冷却板(6), (6)は、上記の熱板(4), (4)と同じ形状のものを用いた。
【0042】
これらの加熱工程Dおよび冷却工程Eにより、左右2個分単位の隅シール部(5) が形成された。
【0043】
工程Fにおいては、予め半裁フィルム(1), (1)の両側面に沿って底部用フィルム(7), (7)を三角板を用いてV字形に折った状態で走行させておき、その必要個所にパンチングによりポンチ孔(P) を設けてから、上下の半裁フィルム(1), (1)の両側面からフィルム間に円板とヘラ治具とを用いて底部用フィルム(7), (7)を挿入した。そしてシーラーによる熱溶融を行い、ついで冷却を行うことにより、個別の袋としたときの底シール部(8) を形成した。
【0044】
工程Gにおいては、フィルム巾方向にヒートシールを行って、個別の袋としたときのサイドシール部(9) を形成した。このときには、シーラーによる熱溶融は3段階に分けて、冷却は2段階に分けて行った。
【0045】
次に述べる工程Hに先立ち、打ち抜き刃を用いて、袋の形状を整える化粧カットを行った。
【0046】
工程Hにおいては、走行するフィルムの上からカッター刃を当ててフィルムの中心線に沿ってカットを行うことにより、左右の袋列に切り離した。この切り放し後も、左右の袋列においてはまだ前後に袋が連設している状態にある。なお、このときにはフィルム両耳端のトリミングを行った。
【0047】
工程Iにおいては、ギロチン式のカッターを用いて、サイドシール部(9) の中心線に沿ってフィルム巾方向にカットを行い、個別の袋となした。
【0048】
工程Jにおいては、前工程Iで個別にされた袋を下流に導出し、導出された袋を手作業で計数すると共に箱へ収容した。
【0049】
そして上記の諸工程を実施するときに、上記の冷却工程Eの本冷却の段階において、上下の冷却板(6), (6)間のギャップを、上側の冷却板(6) に取り付けた渦電流式変位センサー(株式会社キーエンス製の「EX−200」、アンプユニット付き)(10)により検出し、その検出値が規定値から100μm 以上外れるときには異常があるものとして、制御装置(11)により、裁断しない旨の指令を工程Iに発して、前後2個分の個別袋が連設した状態のまま導出工程Jに流れるように制御した。
【0050】
予め上記定格の寸法(外径10.4mm)にあることを全品につき確かめた32000個のストロー(3) の中に、上記の凹み(2) からはみ出る外径(10.8mm)の寸法のものを故意に200個ランダムに混ぜ(色も違えた)、上記の諸工程を実施したところ、異寸法で異色のストロー(3) が凹み(2) に入ったものの全数が、前後2個分の連設品(左右のうち他方の連設品も一緒に)として導出工程Jに流れ、他は個別の袋となって導出工程Jに流れたので、不良品を系外に排除した。
【0051】
なお、渦電流式変位センサー(8) による出力データを見たところ、検出値は規定値±10μm の範囲内で変動し、異常があるときのみ検出値が100μm を越えることがわかった。
【0052】
【発明の効果】
作用の項で述べたように、本発明においては、上述の冷却工程Eにおいて、上下の冷却板(6), (6)間のギャップを、その冷却板(6) に設けた渦電流式変位センサー(10)により検出し、その検出値に異常があったときには、工程Iにおけるフィルム巾方向のカットを行わない指令が発せられるようにしてあるので、袋が前後複数個分連設した状態で導出工程Jに流され、ストロー収容部周りのヒートシール部のシール不良に基く不良品を系外に確実に排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるスタンディングパウチの製造工程の一例を示したブロック図である。
【図2】工程Dで用いる熱板(4) の一例を示した説明図であり、(イ)は平面図、(ロ)は側面図である。
【図3】工程Eで用いる冷却板(6) の一例を示した説明図であり、(イ)は平面図、(ロ)は側面図である。
【図4】工程B〜Iにおけるフィルムの流れを示す説明図である。
【図5】工程Jの導出工程における袋の流れを示す説明図である。
【図6】本発明の方法により得られるスタンディングパウチの一例を示した正面図である。
【符号の説明】
(1) …半裁フィルム、
(2) …凹み、
(3) …ストロー、
(4) …熱板、
(5) …隅シール部、
(6) …冷却板、
(7) …底部用フィルム、
(8) …底シール部、
(9) …サイドシール部、
(10)…渦電流式変位センサー、
(11)…制御装置、
(P) …ポンチ孔

Claims (3)

  1. 注ぎ口となるストロー(3) を袋の1隅の内部に設けたスタンディングパウチを製造するにあたり、フィルムの進行方向を前後、フィルムの巾方向を左右とするとき、
    後工程において個別の袋にするときに左右に隣り合う2個の袋の隣接隅部となる部位に、ストロー(3) を収容するための外側に膨らんだ凹み(2) を左右2個分単位で成形し、その凹み(2) 内にストロー(3) を供給して載置し、ついで熱板(4), (4)の当接とそれに続く冷却板(6), (6)の当接により左右2個分単位の凹み(2) 周りをシールして隅シール部(5) を形成すること、
    そして前記冷却工程において、上下の冷却板(6), (6)間のギャップをその冷却板(6) に設けた渦電流式変位センサー(10)により検出し、検出値に異常があったときには、フィルム巾方向のカットを行わない指令を発して、前後複数個分の個別袋が連設した状態のまま導出工程に流すようにしたこと、
    を特徴とするスタンディングパウチの製造法。
  2. 注ぎ口となるストロー(3) を袋の1隅の内部に設けたスタンディングパウチを製造するにあたり、フィルムの進行方向を前後、フィルムの巾方向を左右とするとき、
    原反供給ロールから繰り出した原反フィルムを半裁し、それぞれの半裁フィルム(1), (1)を高低位置に別れた状態で下流に送る工程A、
    下側の半裁フィルム(1) の所定の部位または双方の半裁フィルム(1) の対応部位であって、後工程において個別の袋にするときに左右に隣り合う2個の袋の隣接隅部となる部位に、ストロー(3) を収容するための外側に膨らんだ凹み(2) を左右2個分単位で成形する工程B、
    下側の半裁フィルム(1) の凹み(2) 内にストロー(3) を供給して載置する工程C、
    凹み(2) 内にストロー(3) を載置した下側の半裁フィルム(1) に上側の半裁フィルム(1) を重ね合わせると共に、隅シール部(5) 形成のために、上下から熱板(4), (4)を当接して前記左右2個分単位の凹み(2) 周りを加熱する工程D、
    隅シール部(5) 完成のために、前工程Dで加熱した個所に上下から冷却板(6), (6)を当接して前記左右2個分単位の凹み(2) 周りを冷却する工程E、
    走行する上下の半裁フィルム(1), (1)の両側面からフィルム間に、V字形に折った底部用フィルム(7), (7)を挿入すると共に、ヒートシールを行って、個別の袋としたときの底シール部(8) を形成する工程F、
    フィルム巾方向にヒートシールを行って、個別の袋としたときのサイドシール部(9) を形成する工程G、
    フィルムの中心線に沿ってカットを行い、左右の袋列に切り離す工程H、
    サイドシール部(9) の中心線に沿ってフィルム巾方向にカットを行い、個別の袋となす袋の裁断工程I、
    前工程Iで個別にされた袋を下流に導出する工程J、
    の諸工程を実施すること、および、
    前記冷却工程Eにおいて、上下の冷却板(6), (6)間のギャップをその冷却板(6) に設けた渦電流式変位センサー(10)により検出し、検出値に異常があったときには、前記工程Iにおけるフィルム巾方向のカットを行わない指令を発して、前後複数個分の個別袋が連設した状態のまま導出工程Jに流すようにしたこと、
    を特徴とする請求項1記載のスタンディングパウチの製造法。
  3. 工程Dの加熱操作を予熱と本加熱との2段階に分けて行うこと、および/または、工程Eの冷却操作を本冷却と2次冷却との2段階に分けて行うことを特徴とする請求項1記載のスタンディングパウチの製造法。
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