JP4305586B2

JP4305586B2 - Scale formation inhibitor and method for producing the same

Info

Publication number: JP4305586B2
Application number: JP06812999A
Authority: JP
Inventors: 雅之山崎; 雅司村井; 弘行上原
Original assignee: Nissan Chemical Corp
Current assignee: Nissan Chemical Corp
Priority date: 1999-03-15
Filing date: 1999-03-15
Publication date: 2009-07-29
Anticipated expiration: 2019-03-15
Also published as: JP2000263087A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、スケール生成防止剤とその製造方法に係わり、更に詳しくは、トイレ排水管へのカルシウムを主成分とする、スケールの生成を防止するために使用される薬剤とその製造方法に関する。
【０００２】
本発明の薬剤は、１２０〜３５０℃の融点又は分解点を有する固体酸、５０〜８０℃の融点を有する成形基材、及び５０℃以上の融点又は１２０℃以上の分解点を有する溶解速度調整剤を含む混合物を、２軸の混練機中で５０〜１１５℃の温度に加熱して部分溶融させながら溶融スラリーを混練し、孔の開いた板に通して２本以上の溶融スラリーの棒状成形物（但し、棒状成形物は、円柱、角柱などの任意の形状を選ぶことができる。）を得た後、更に該棒状成形物を１軸の押し出し機中で５０〜１１５℃の温度で加熱混練させながら、１本の溶融スラリーの棒状成形物（但し、棒状成形物は、円柱、角柱などの任意の形状を選ぶことができる。）に押し出し、予め−４０〜４０℃の温度で冷却しておいた金型を用いて加圧成形することを特徴とする固体に賦形して得られた薬剤であり、トイレ排水管の内面に生成する、スケールを防止することを目的として使用される。
【０００３】
【従来の技術】
トイレ排水管の内面に生成するスケールが蓄積して行くと、排水管に詰まりが生じ、洗浄水の流れを悪化させる。トイレ排水管に生じたスケールの除去方法として、塩酸等の無機強酸を使用してスケールを溶解する方法や、便器を取り外して機械的にスケールを除去する方法が用いられているが、これらの作業は困難であることから、スケールの生成を防止する方法が用いられている。
【０００４】
トイレ排水管、特に小便器排水管のスケールの生成に関する研究によれば、排水管内に残留する尿素が分解して、アンモニアを生成すると、残留排水がアルカリ性を呈するようになることから、尿中の溶解カルシウム分が、スケールとなって析出することが解明されている。そこで、薬剤を洗浄水配管の途中に注入したり、球状に成形した薬剤を、男子用トイレの便器内に投入したりして、排水を中性付近から酸性に維持させることにより、スケール生成を防止する方法が実用化されている。
【０００５】
これらの方法において使用する、薬剤の例として、界面活性剤、イオン封鎖剤などの洗浄成分、パラジクロルベンゼン等の芳香性物質、香料、殺菌剤などの混合物を、ポリエチレングリコール等の水溶性物質と共に溶融混合し、冷却固化又は注入成形してなる芳香洗浄剤（特公昭４５−３０７０６号公報、特開昭５７−１６８６６８号公報など）や、スルファミン酸等の易溶性固体酸を有効成分として含有し、水溶性物質を基材として混合打錠又は溶融したスラリーを型に注入し冷却固化して成形した排水管のスケール防止剤（特開昭６２−３８２９９号公報）、固体酸を７０重量％以上含有し、添加剤との混合物を打錠又は溶融したスラリーを型に注入し冷却固化して成形したもの（特開平３−２２４９２２号公報）などが、開示されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
前記引用した芳香洗浄剤では、便器壁面の汚れ防止と悪臭のマスキング効果は認められるものの、トイレ排水管へのスケール生成防止効果は十分ではなく、殺菌剤を含有するものは、浄化槽の浄化能力を低下させ、イオン封鎖剤を含有するものは、スケールの生成を完全に防止するために、高価なイオン封鎖剤を尿に対し０．３〜１重量％溶解するようにしなければならないことから、殆ど普及していない。一方、排水管のスケール防止剤等のうち、固体酸と添加剤の混合物を打錠して成形したものは、有効成分である固体酸を８０重量％以上含有させることができるため、トイレ排水管へのスケール生成防止効果は十分期待できるが、溶解時に洗浄水と接触する錠剤表面の変形が大きいという欠点を有していることから、均一溶解が困難となる。また、固体酸と添加剤の混合物を溶融した後、そのスラリーを型に注入し冷却固化して成形したものは、溶解時に流水と接触する錠剤表面の変形が小さいので、均一溶解が可能であるが、有効成分である固体酸の含有量を８０重量％以上にした場合、溶融スラリーの流動性が悪くなる為、型に注入するのが困難であり、冷却固化して成形したものは、結合力が弱く、溶解時に崩壊してしまう。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、成形体中に有効成分である固体酸を、８０重量％以上（特に８０〜９０重量％）配合することによって、トイレ排水管へのスケールの生成を防止すると共に、溶解時に膨潤、崩壊しない、均一溶解性の優れた薬剤を提供することを、その目的とする。
【０００８】
即ち、本発明は、１２０〜３５０℃の融点又は分解点を有する固体酸、５０〜８０℃の融点を有する成形基材、及び５０℃以上の融点又は１２０℃以上の分解点を有する溶解速度調整剤を含む混合物を、２軸の混練機中で５０〜１１５℃の温度に加熱して部分溶融させながら溶融スラリーを混練し、孔の開いた板に通して２本以上の溶融スラリーの棒状成形物（但し、棒状成形物は、円柱、角柱などの任意の形状を選ぶことができる。）を得た後、更に該棒状成形物を１軸の押し出し機中で５０〜１１５℃の温度で加熱混練させながら、１本の溶融スラリーの棒状成形物（但し、棒状成形物は、円柱、角柱などの任意の形状を選ぶことができる。）に押し出し、予め−４０〜４０℃の温度で冷却しておいた金型を用いて加圧成形することを特徴とする、スケール生成防止剤の製造方法より得られるスケール生成防止剤である。この方法により得られたものは、温度５０℃未満で固体であることを特徴とする、スケール生成防止剤が得られる。そして、成形体中に有効成分である固体酸を、８０重量％以上配合可能であることから、トイレ排水管へのスケール生成防止効果が十分期待できると共に、溶解時に洗浄水と接触する成形体表面の変形（膨潤、軟化、崩壊など）が、混合打錠した場合や溶融スラリーを型に注入し冷却固化して成形した場合と比較して小さいことから、均一溶解性の優れた成形体となっている。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明において、１２０〜３５０℃の融点又は分解点を有する固体酸とは、水溶性の酸性物質であれば、特に制限はなく、コハク酸、アジピン酸、安息香酸、イソフタル酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、サリチル酸、ｐ−トルエンスルホン酸などの有機酸類を挙げることができるが、アジピン酸が好ましい。
【００１０】
これらの固体酸は、１種又は２種以上の混合物として使用可能であり、成形体中に８０〜９０重量％が配合できる。
【００１１】
成形基材は、溶融混練押し出し後の加圧成形時に、固体酸の成形性を良好なものとし、使用時に適当な速度で、型崩れせずに溶解することを目的として使用される。
【００１２】
５０〜８０℃の融点を有する成形基材は、溶融成形が可能であり、該成形体を水に接触させた場合に崩壊することなく溶解する水溶性高分子及び／又は界面活性剤の１種又は２種以上の混合系で使用可能であり、成形体中に１〜１９重量％配合できる。成形基材に用いる溶解度速度調整剤の融点が８０℃を超える場合、成形体中の成形基材は１５〜１９重量％の配合が好ましい。
【００１３】
これらの成形基材の水溶性高分子としては、３，０００〜２０，０００の分子量を有するポリエチレングリコール〔別称：ポリオキシエチレン、ポリエチレンオキシド（ＰＥＯ）〕、ポリプロピレングリコール〔別称：ポリオキシプロピレン、ポリプロピレンオキシド（ＰＰ０）〕など、界面活性剤としては、ノニオン系、カチオン系及びアニオン系の界面活性剤などを挙げることができるが、上記ポリエチレングリコールが好ましい。
【００１４】
５０℃以上の融点又は１２０℃以上の分解点を有する溶解速度調整剤としては、固体酸及び成形基材との混合物を加熱して、均一な溶融混合物の得られる難水溶性物質、例えば、脂肪酸類、高級アルコール類など、又は、撥水性物質の微粉末、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどを挙げることができる。７１℃の融点を有するステアリルアルコールが好ましく、成形体中に１〜１９重量％配合できて好ましい。
【００１５】
上記固体酸、成形基材及び溶解速度調整剤の他に、以下に例示する添加剤を、所望により添加することができる。
【００１６】
トイレ排水管の腐食防止を目的として、耐酸性のカチオン系界面活性剤、例えば、アルキルチオ尿素等が腐食防止剤として添加できる。
【００１７】
また、悪臭をマスクし芳香を漂わせることを目的として香料を添加したり、成形体の尿等による着色の防止、成形体の残量の検知、洗浄水の着色などを目的として着色料も添加できる。
【００１８】
更に、浄化槽に影響を与えない種類の、又は、その影響が無視し得る量の殺菌剤及び、経済的に負担とならない程度のイオン封鎖剤の添加も可能である。
【００１９】
成形体の製造方法としては、上記比率の固体酸、成形基材、溶解速度調整剤及び／又は添加剤を含む混合物を、２軸の混練機中で加熱溶融しながら溶融スラリーを混練し、孔の開いた板に通した後、得られた２本以上の溶融スラリーの棒状成形物を更に１軸の押し出し機中で加熱混練しながら、１本の溶融スラリーの棒状成形物（但し、棒状成形物は、円柱、角柱などの任意の形状を選ぶことができる。）に押し出し、予め冷却しておいた金型を用いて加圧成形することによって、成形体としての固体状スケール生成防止剤（薬剤）が得られる。
【００２０】
成形装置としては、市販の連続混練機（Continuous Kneader)などに、冷却成形機を組み合わせて用いられる。
【００２１】
【実施例】
本発明を実施例により更に具体的に説明する。但し本発明の範囲は、下記実施例によりなんら制限されるものではない。
【００２２】
［成形体の製造］
（１）成形体の配合比率
アジピン酸（市販品、平均粒径５０〜７０メッシュ）：８０重量％
ポリエチレングリコール＃４０００（分子量４０００：市販品、フレーク状のもの）：１０重量％
ステアリルアルコール（市販品、ビーズ状のもの）：１０重量％
【００２３】
（２）成形体の製造方法
製造方法１
上記比率の固体酸と成形基材及び、溶解速度調整剤を混合し、８０℃に加温した２軸式混練機中で混練したものを、直径５ｍｍの孔の開いた板に通し、次に７０℃に加温した押し出し機を通すことにより得られた粘度状物を、予め−３０℃に冷却しておいた金型に充填し、加圧成形により、直径３０ｍｍ、厚さ１８ｍｍの円柱状成形体（試験試料Ｔ−１）を製造した。
【００２４】
製造方法２
上記比率の固体酸と成形基材及び、溶解速度調整剤混合物を６０メッシュ以下に粉砕し、金型に充填後、加圧成形により、直径３０ｍｍ、厚さ２０ｍｍの円柱状成形体（比較試料Ｃ−１）を製造した。
【００２５】
製造方法３
上記比率の固体酸と成形基材及び、溶解速度調整剤を混合し、９０℃で加熱溶融し、溶融スラリーを、直径３０ｍｍの円柱状容器中で１０℃で冷却固化して、成形体（比較試料Ｃ−２）を製造した。
【００２６】
製造方法４
上記比率の固体酸と成形基材及び、溶解速度調整剤を混合し、予め７０℃に加温した金型に充填後、加圧成形により、直径３０ｍｍ、厚さ１９ｍｍの円柱状成形体（比較試料Ｃ−３）を製造した。
【００２７】
製造方法５
上記比率の固体酸と成形基材及び、溶解速度調整剤を７０℃で加熱混合し、該混合物を予め７０℃に加温した金型に充填後、加圧成形により、直径３０ｍｍ、厚さ１７ｍｍの円柱状成形体（比較試料Ｃ−４）を製造した。
【００２８】
［評価試験１］
上記の方法（製造方法１〜５）で成形体（試験試料Ｔ−１、比較試料Ｃ−１〜Ｃ−４）を製造した時の、成形性（スティッキング、バインディング、キャッピングなどの有無）を比較した。
【００２９】
試験結果を表１に示す。
【００３０】
表１において、各符号は下記を表す。
【００３１】
成形性
○：成形性良好（スティッキング、バインディング、キャッピングなどが全くない。）
△；成形性若干不良（スティッキング、バインディング、キャッピングなどが若干ある。）
×；成形性不良（スティッキング、バインディング、キャッピングなどがある。）
【００３２】
【表１】

【００３３】
（特記）比較試料Ｃ−１では、若干スティッキングがあった。比較試料Ｃ−２では、溶融スラリーの流動性が悪く、結合力不足していた。比較試料Ｃ−３では、若干スティッキングがあった。比較試料Ｃ−４では、スティッキング及び、溶融した液のブリードがあった。
【００３４】
［評価試験２］
製造方法１〜５で得られた成形体（試験試料Ｔ−１、比較試料Ｃ−１〜Ｃ−４）を、毎分３Ｌの洗浄水が連続的に流れる樋（幅１００ｍｍ、長さ５００ｍｍ）の上に設置し、溶解性試験を実施することにより、洗浄水接触部分の変化（膨潤、崩壊などの有無や表面均一性等）を目視観察して比較した。
【００３５】
試験結果を表２に示す。
【００３６】
表２において、各符号は下記を表す。
【００３７】
溶解性：
○；溶解性良好（洗浄水接触部分に膨潤、崩壊などが全くなく、表面が均一に溶解している）
△；溶解性若干不良（洗浄水接触部分に膨潤、崩壊などが若干有り、表面がやや不均一に溶解している）
×；溶解性不良（洗浄水接触部分に膨潤、崩壊などが有り、表面が不均一に溶解している）
【００３８】
【表２】

【００３９】
（特記）比較試料Ｃ−１では、洗浄水接触部分の崩壊による変形が大きかった。比較試料Ｃ−２では、成形体の結合力不足により崩壊した。比較試料Ｃ−３では、成形体表面が剥離した後、崩壊した。比較試料Ｃ−４では、洗浄水接触部分の一部に崩壊が有り表面がやや不均一に溶解した。
【００４０】
【発明の効果】
本発明において、常温で固体の固体酸、成形基材及び溶解速度調整剤を含む混合物を、２軸の混練機中で加熱溶融しながら混練し、孔の開いた板に通した後、１軸の押し出し機中で加熱しながら、棒状（円柱、角柱などの任意の形状）に押し出し、予め冷却しておいた金型を用いて加圧成形することにより、固体に賦形された薬剤は、評価試験結果の表１及び表２に示す如く、製造時の成形性が良好で、しかも使用時に膨潤、軟化、崩壊などの形状変化を起こさず、均一に溶解する為、薬効を長期に渡り持続させることが可能である。
【００４１】
本発明は、成形体中に有効成分である固体酸を、８０重量％以上配合可能であることから、トイレ排水管へのスケール生成防止効果が十分期待できると共に、溶解時に流水と接触する成形体表面の変形（膨潤、軟化、崩壊など）が、混合打錠した場合や溶融スラリーを型に注入し冷却固化して成形した場合と比較して小さい為、均一溶解性の優れた薬剤を提供するものであり、その公衆衛生的、また、産業的意義は極めて大きい。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a scale formation inhibitor and a method for producing the same, and more particularly, to a drug used for preventing the production of scale, which is mainly composed of calcium into a toilet drain pipe, and a method for producing the same.
[0002]
The agent of the present invention comprises a solid acid having a melting point or decomposition point of 120 to 350 ° C., a molding substrate having a melting point of 50 to 80 ° C., and a dissolution rate adjustment having a melting point of 50 ° C. or higher or a decomposition point of 120 ° C. or higher. The mixture containing the agent is heated to a temperature of 50 to 115 ° C. in a twin-screw kneader to partially melt the molten slurry, and is passed through a plate with holes to form two or more molten slurry in a rod shape. After obtaining a product (however, the rod-shaped molded product can be selected in any shape such as a cylinder and a prism), the rod-shaped molded product is further heated at a temperature of 50 to 115 ° C. in a single-screw extruder. While kneaded, the molten slurry is extruded into a rod-shaped molded product (however, the rod-shaped molded product can be selected in an arbitrary shape such as a cylinder or a prism) and cooled in advance at a temperature of -40 to 40 ° C. It is characterized by pressure molding using the previously used mold. A solid obtained by shaping the drugs that generates the inner surface of the toilet drainage pipe, are used for the purpose of preventing the scale.
[0003]
[Prior art]
As the scale generated on the inner surface of the toilet drain pipe accumulates, the drain pipe becomes clogged, which worsens the flow of cleaning water. As a method for removing the scale generated in the toilet drain pipe, a method of dissolving the scale using a strong inorganic acid such as hydrochloric acid or a method of removing the toilet and removing the scale mechanically is used. Therefore, a method for preventing the generation of scale has been used.
[0004]
According to research on the scale generation of toilet drain pipes, especially urinal drain pipes, when urea remaining in the drain pipe is decomposed and ammonia is produced, the residual waste water becomes alkaline. It has been elucidated that the dissolved calcium content is deposited as a scale. Therefore, the scale is generated by injecting the drug into the wash water pipe or by putting the spherically shaped drug into the toilet of the men's toilet so that the drainage is kept acidic from near neutrality. A method for preventing this has been put into practical use.
[0005]
Examples of drugs used in these methods include detergents such as surfactants and sequestering agents, aromatic substances such as paradichlorobenzene, fragrances, and bactericides, as well as water-soluble substances such as polyethylene glycol. It contains an aromatic cleaning agent (such as Japanese Patent Publication No. 45-30706 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 57-168668) obtained by melt-mixing, cooling solidification or injection molding, and an easily soluble solid acid such as sulfamic acid as an active ingredient. A scale inhibitor for drainage pipes formed by injecting a mixed tablet or melted slurry into a mold using a water-soluble substance as a base material and cooling and solidifying it (Japanese Patent Laid-Open No. Sho 62-38299), 70% by weight or more of solid acid A slurry prepared by compressing or solidifying a slurry obtained by compressing or melting a mixture containing an additive into a mold and molding it (Japanese Patent Laid-Open No. 3-224922) is disclosed. .
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Although the above-cited fragrance cleaning agent has the effect of preventing dirt on the toilet wall and masking bad odor, the effect of preventing scale formation on the toilet drain pipe is not sufficient, and the one containing a bactericide has a purification capacity of the septic tank. Those that contain a sequestering agent are often used because the expensive sequestering agent must be dissolved in urine in an amount of 0.3 to 1% by weight in order to completely prevent scale formation. Not popular. On the other hand, among the drain pipe scale inhibitors, etc., those formed by tableting a mixture of a solid acid and an additive can contain 80% by weight or more of the solid acid as an active ingredient. The effect of preventing the formation of scale on the surface can be expected sufficiently, but it has the disadvantage that deformation of the tablet surface that comes into contact with the washing water during dissolution is large, so that uniform dissolution becomes difficult. In addition, after melting a mixture of solid acid and additive, the slurry is poured into a mold and solidified by cooling, and the shape of the tablet that comes into contact with running water during dissolution is small, so uniform dissolution is possible. However, when the content of the solid acid as an active ingredient is 80% by weight or more, the fluidity of the molten slurry is deteriorated, so that it is difficult to inject it into the mold. It is weak and collapses when dissolved.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, by adding 80% by weight or more (particularly 80 to 90% by weight) of a solid acid which is an active ingredient in a molded body, the formation of scales in a toilet drain pipe is prevented and swelling occurs when dissolved. The object is to provide a drug that does not disintegrate and has excellent uniform solubility.
[0008]
That is, the present invention relates to a solid acid having a melting point or decomposition point of 120 to 350 ° C., a molding substrate having a melting point of 50 to 80 ° C., and a dissolution rate adjustment having a melting point of 50 ° C. or higher or a decomposition point of 120 ° C. or higher. The mixture containing the agent is heated to a temperature of 50 to 115 ° C. in a twin-screw kneader to partially melt the molten slurry, and is passed through a plate with holes to form two or more molten slurry in a rod shape. After obtaining a product (however, the rod-shaped molded product can be selected in any shape such as a cylinder and a prism), the rod-shaped molded product is further heated at a temperature of 50 to 115 ° C. in a single-screw extruder. While kneaded, the molten slurry is extruded into a rod-shaped molded product (however, the rod-shaped molded product can be selected in an arbitrary shape such as a cylinder or a prism) and cooled in advance at a temperature of -40 to 40 ° C. It is characterized by pressure molding using the previously used mold. And a scale formation preventing agent obtained from the manufacturing method of the scale formation preventing agent. What was obtained by this method is a scale formation inhibitor characterized by being a solid at a temperature of less than 50 ° C. And since the solid acid which is an active ingredient can be mix | blended 80 weight% or more in a molded object, the scale production | generation prevention effect to a toilet drain pipe can fully be anticipated, and the molded object surface which contacts washing water at the time of melt | dissolution Deformation (swelling, softening, disintegration, etc.) is small compared to the case of mixed tableting and the case where molten slurry is poured into a mold and solidified by cooling, resulting in a molded product with excellent uniform solubility. ing.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, the solid acid having a melting point or decomposition point of 120 to 350 ° C. is not particularly limited as long as it is a water-soluble acidic substance, and is succinic acid, adipic acid, benzoic acid, isophthalic acid, fumaric acid, maleic acid. Organic acids such as acid, tartaric acid, salicylic acid and p-toluenesulfonic acid can be mentioned, but adipic acid is preferred.
[0010]
These solid acids can be used as one or a mixture of two or more, and 80 to 90% by weight can be blended in the molded body.
[0011]
The molded base material is used for the purpose of improving the solid acid moldability at the time of pressure molding after melt-kneading extrusion and at an appropriate speed at the time of use without being deformed.
[0012]
A molding base material having a melting point of 50 to 80 ° C. is one type of water-soluble polymer and / or surfactant that can be melt-molded and dissolves without collapsing when the molded body is brought into contact with water. Or it can be used with 2 or more types of mixed systems, and can mix | blend 1-19 weight% in a molded object. When the melting point of the solubility rate adjusting agent used for the molding substrate exceeds 80 ° C., the molding substrate in the molded body preferably contains 15 to 19% by weight.
[0013]
As the water-soluble polymer of these molding substrates, polyethylene glycol having a molecular weight of 3,000 to 20,000 [other names: polyoxyethylene, polyethylene oxide (PEO)], polypropylene glycol [other names: polyoxypropylene, polypropylene. Examples of the surfactant such as oxide (PP0)] include nonionic, cationic and anionic surfactants, and the above polyethylene glycol is preferable.
[0014]
As a dissolution rate adjusting agent having a melting point of 50 ° C. or higher or a decomposition point of 120 ° C. or higher, a slightly water-soluble substance such as a fatty acid obtained by heating a mixture of a solid acid and a molding substrate to obtain a uniform molten mixture And higher alcohols, or fine powders of water-repellent substances such as calcium stearate, magnesium stearate, and talc. Stearyl alcohol having a melting point of 71 ° C. is preferable, and 1 to 19% by weight can be blended in the molded body.
[0015]
In addition to the solid acid, the molding substrate and the dissolution rate adjusting agent, additives exemplified below can be added as desired.
[0016]
For the purpose of preventing corrosion of the toilet drain pipe, an acid-resistant cationic surfactant such as alkylthiourea can be added as a corrosion inhibitor.
[0017]
In addition, fragrance is added for the purpose of masking offensive odor and drifting fragrance, coloring is also added for the purpose of preventing coloring of the molded body due to urine, detecting the remaining amount of the molded body, coloring of washing water, etc. it can.
[0018]
Furthermore, it is possible to add a disinfectant of a type that does not affect the septic tank, or an amount in which the effect can be ignored, and an ion sequestering agent that is not economically burdensome.
[0019]
As a method for producing a molded article, a molten slurry is kneaded while heating and melting a mixture containing a solid acid, a molding base, a dissolution rate adjusting agent and / or an additive in the above ratio in a biaxial kneader, After passing through the open plate, two or more obtained rod-shaped molded products of molten slurry are further heated and kneaded in a single-screw extruder, while one molten slurry rod-shaped molded product (however, rod-shaped molded products) The object can be selected in any shape such as a cylinder, a prism, etc.) and is subjected to pressure molding using a mold that has been cooled in advance, thereby forming a solid scale formation inhibitor ( Drug).
[0020]
As the molding apparatus, a commercially available continuous kneader or the like is used in combination with a cooling molding machine.
[0021]
【Example】
The present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the scope of the present invention is not limited by the following examples.
[0022]
[Manufacture of molded products]
(1) Mixing ratio of molded product Adipic acid (commercial product, average particle size 50 to 70 mesh): 80% by weight
Polyethylene glycol # 4000 (molecular weight 4000: commercially available, flaky): 10% by weight
Stearyl alcohol (commercially available, bead-shaped): 10% by weight
[0023]
(2) Manufacturing method 1 of a molded object Manufacturing method 1
The solid acid of the above ratio, the forming base material, and the dissolution rate adjusting agent were mixed and kneaded in a twin-screw kneader heated to 80 ° C., and then passed through a plate with a hole having a diameter of 5 mm. Viscous material obtained by passing through an extruder heated to 70 ° C. is filled into a mold that has been cooled to −30 ° C. in advance, and is formed into a cylindrical shape having a diameter of 30 mm and a thickness of 18 mm by pressure molding. A molded body (test sample T-1) was produced.
[0024]
Manufacturing method 2
The solid acid, the forming base material, and the dissolution rate adjusting agent mixture in the above ratio are pulverized to 60 mesh or less, filled into a mold, and then subjected to pressure forming to form a cylindrical shaped body (comparative sample C) having a diameter of 30 mm and a thickness of 20 mm. -1) was produced.
[0025]
Manufacturing method 3
The solid acid of the above ratio, the molding base material and the dissolution rate adjusting agent are mixed, heated and melted at 90 ° C., and the molten slurry is cooled and solidified at 10 ° C. in a cylindrical container having a diameter of 30 mm, and a molded body (comparison) Sample C-2) was produced.
[0026]
Manufacturing method 4
After mixing the solid acid of the above ratio, the forming base material, and the dissolution rate adjusting agent, filling in a mold preheated to 70 ° C., by pressure molding, a cylindrical shaped body having a diameter of 30 mm and a thickness of 19 mm (comparison) Sample C-3) was produced.
[0027]
Manufacturing method 5
The solid acid, the forming base material and the dissolution rate adjusting agent in the above ratio were heated and mixed at 70 ° C., and the mixture was filled in a mold preheated to 70 ° C., and then pressure-molded to obtain a diameter of 30 mm and a thickness of 17 mm. Columnar shaped body (Comparative Sample C-4).
[0028]
[Evaluation Test 1]
Comparison of moldability (presence / absence of sticking, binding, capping, etc.) when molded bodies (test sample T-1, comparative samples C-1 to C-4) are manufactured by the above method (manufacturing methods 1 to 5). did.
[0029]
The test results are shown in Table 1.
[0030]
In Table 1, each symbol represents the following.
[0031]
Formability: Good formability (no sticking, binding, capping, etc.)
Δ: Slightly poor moldability (slight sticking, binding, capping, etc.)
X: Formability defect (sticking, binding, capping, etc.)
[0032]
[Table 1]

[0033]
(Special note) Comparative sample C-1 had some sticking. In comparative sample C-2, the fluidity of the molten slurry was poor, and the bonding strength was insufficient. Comparative sample C-3 had some sticking. In Comparative Sample C-4, there was sticking and bleeding of the molten liquid.
[0034]
[Evaluation Test 2]
A molded body (test sample T-1 and comparative samples C-1 to C-4) obtained by the production methods 1 to 5 is flowed through continuously with 3 L of washing water per minute (width 100 mm, length 500 mm). The change in the contact part of the washing water (presence / absence of swelling, disintegration, surface uniformity, etc.) was visually observed and compared by performing a solubility test.
[0035]
The test results are shown in Table 2.
[0036]
In Table 2, each symbol represents the following.
[0037]
Solubility:
○: Good solubility (the surface that is in contact with the washing water has no swelling or disintegration, and the surface is uniformly dissolved)
Δ: Slightly poor solubility (swelling, disintegration, etc. at the wash water contact part, and the surface is slightly unevenly dissolved)
×: Poor solubility (swelling or disintegrating at the contact portion of the washing water, and the surface is dissolved unevenly)
[0038]
[Table 2]

[0039]
(Special Note) In Comparative Sample C-1, the deformation due to the collapse of the washing water contact portion was large. In comparative sample C-2, it collapsed due to insufficient bonding strength of the molded body. In comparative sample C-3, the surface of the molded body was peeled and then collapsed. In comparative sample C-4, a part of the cleaning water contact portion was disintegrated and the surface was slightly unevenly dissolved.
[0040]
【The invention's effect】
In the present invention, a mixture containing a solid acid solid at room temperature, a molding substrate and a dissolution rate modifier is kneaded while being heated and melted in a biaxial kneader, passed through a plate with holes, and then uniaxial While being heated in an extruder of the above, by extruding into a rod shape (arbitrary shape such as a cylinder, a prism) and pressure-molding using a mold that has been cooled in advance, As shown in Tables 1 and 2 of the evaluation test results, the moldability at the time of production is good, and since it dissolves uniformly without causing shape change such as swelling, softening or disintegration during use, the medicinal effect is maintained for a long time. It is possible to make it.
[0041]
The present invention is capable of blending 80% by weight or more of the solid acid, which is an active ingredient, in the molded body. Therefore, the molded body that can be expected to sufficiently prevent the generation of scale to the toilet drain pipe and that is in contact with running water when dissolved. Since the surface deformation (swelling, softening, disintegration, etc.) is small compared with the case of mixed tableting or when the molten slurry is poured into a mold and cooled and solidified, it provides a drug with excellent uniform solubility. It has great public health and industrial significance.

Claims

A rod-shaped molded article comprising a solid acid having a melting point or decomposition point of 120 to 350 ° C., a molding substrate having a melting point of 50 to 80 ° C., and a dissolution rate modifier having a melting point of 50 ° C. or higher or a decomposition point of 120 ° C. or higher. There,
The solid acid is 80 to 90% by weight in the rod-shaped molded article,
Further, after kneading the molten slurry obtained by heating the mixture of the solid acid, the molding substrate and the dissolution regulator to 50 to 115 ° C., the rod-shaped molded product of the molten slurry is extruded, and the temperature is −40 to 40 ° C. A scale formation inhibitor characterized by being obtained by pressure-cooling and molding with the use of.

The solid acid is adipic acid, the molding substrate is polyethylene glycol having a molecular weight of 3,000 to 20,000, and the dissolution rate modifier is stearyl alcohol. Item 2. The scale formation inhibitor according to Item 1.

A mixture comprising a solid acid having a melting point or decomposition point of 120 to 350 ° C, a molding substrate having a melting point of 50 to 80 ° C, and a dissolution rate modifier having a melting point of 50 ° C or higher or a decomposition point of 120 ° C or higher, After kneading the molten slurry while being partially melted by heating to a temperature of 50 to 115 ° C. in a biaxial kneader, and passing through a plate with holes, two or more rod-shaped moldings of the molten slurry were obtained, Further, while the rod-shaped product is heated and kneaded at a temperature of 50 to 115 ° C. in a single-screw extruder, it is extruded to a rod-shaped product of one molten slurry and cooled at a temperature of −40 to 40 ° C. in advance. A method for producing a scale formation inhibitor, which comprises performing pressure molding using a conventional mold.

The solid acid is adipic acid, the molding substrate is polyethylene glycol having a molecular weight of 3,000 to 20,000, and the dissolution rate modifier is stearyl alcohol. Item 4. A method for producing a scale formation inhibitor according to Item 3.