JP4305273B2 - 熱交換板の製造方法、および、熱交換器の製造方法 - Google Patents

熱交換板の製造方法、および、熱交換器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱交換板の製造方法、および、熱交換器の製造方法に関する。
従来より、金属部材同士を接合する一方法として、はんだによるはんだ接合方法が知られている。その他、本願出願人により、周方向に回転するツールの周面をベース板に押し当てることにより、ベース板とフィンとを接合する「部材接合方法」が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−275875号公報(段落0034〜0068、図1等)
しかしながら、前記はんだ接合方法では、接合後に、金属部材間の接合部に気泡が混入し、この気泡が集合してなる空気層が形成されてしまい、熱伝導度、電気伝導度が低下するという問題があった。特に、金属部材の面と面を接合するとき、この空気層が顕著に形成されてしまい、熱伝導度などが低下した。また、はんだの厚さを所定に制御することは難しく、その結果として、熱伝導度および電気伝導度にばらつきが生じていた。
そこで、本発明は、前記問題を解決すべく、金属部材同士を、空気層が形成されにくく、密着して接合できる金属部材の接合方法を利用した熱交換板の製造方法、熱交換器の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、発明は、2つの金属部材を接合する金属部材の接合方法であって、前記2つの金属部材うち、少なくとも一方の金属部材の接合側を、前記2つの金属部材を形成する金属より低融点の金属でめっきし、めっき層を設けるめっき工程と、前記2つの金属部材を重ね合わせ、回転するツールを前記金属部材に押し当てて摩擦熱により、前記2つの金属部材を接合する接合工程と、を有することを特徴とする金属部材の接合方法である。
このような金属部材の接合方法によれば、回転するツールを金属部材に押し当てて加圧するだけで、摩擦熱によりめっき層が容易に溶融し、2つの金属部材を密着した状態で良好に接合することができる。また、加圧していることにより、空気層が形成されにくい。したがって、熱伝導度、電気伝導度の高い接合部を得ることができる。
また、めっき層は低融点の金属から形成され、容易に溶融するため、ツールを押し当てる力(加圧力)を低くしたり、接合速度(例えば、ツールを移動させる場合は、ツールの移動速度)を増加したり、ツールを押し当てる金属が厚くても接合することができる。
さらに、めっき層は、例えば、電気めっき方法などで形成可能であり、この場合においては電流密度、めっき時間を制御することによってめっき層の厚さを精密に制御し、薄層状のめっき層を形成することもできる。したがって、接合後に熱伝導度、電気伝導度がばらつくこともない。
ここで、めっきする金属は、接合する金属部材を形成する金属と、共晶反応または包晶反応する金属であることが好ましい。
また、本明細書における金属とは、不純物を含まない純金属だけでなく、合金も含む。すなわち、例えば、金属部材を形成する金属や、低融点の金属は、純金属、合金のどちらでもよい。
また、前記金属部材の接合方法において、前記めっき層の厚さは、1〜30μmであることを特徴とする
このような金属部材の接合方法によれば、めっき層の厚さを1〜30μmとすることで、金属部材をより良好に接合することができる。
また、板状の第1金属部材と板状の第2金属部材とが接合されてなり、内部に流体が流通する流路を有する熱交換板の製造方法であって、前記第1金属部材の片面に、前記第1金属部材を形成する金属および前記第2金属部材を形成する金属よりも低融点の金属でめっきし、めっき層を設けるめっき工程と、前記片面側から、前記めっき層の一部を取り除きながら、前記第1金属部材に前記流路となる溝を形成する溝形成工程と、当該溝に蓋をするように、前記第2金属部材を重ね合わせ、前記第1金属部材および前記第2金属部材の少なくとも一方に、回転するツールを押し当てて摩擦熱により、前記第1金属部材と前記第2金属部材とを接合する接合工程と、を有することを特徴とする熱交換板の製造方法である。
このような熱交換板の製造方法によれば、回転するツールを第1金属部材および第2金属部材の少なくとも一方に、押し当てて加圧するだけで、第1金属部材と第2部材とが密着した状態で良好に接合してなる熱交換板を得ることができる。また、加圧していることにより、空気層が形成されにくい。
また、一方の面側に溝を有する金属ベース板と、当該溝に嵌合すると共に前記金属ベース板に接合した金属パイプ部材とを具備し、当該金属パイプ部材の中空部に流体が流通する熱交換板の製造方法であって、前記金属ベース板および前記金属パイプ部材の少なくとも一方の接合面に、前記金属ベース板を形成する金属および前記金属パイプ部材を形成する金属よりも低融点の金属でめっきし、めっき層を設けるめっき工程と、前記金属ベース板の前記溝に、前記金属パイプ部材を嵌合する嵌合工程と、前記金属ベース板の他方の面に、回転するツールを押し当てて摩擦熱により、前記金属ベース板と前記金属パイプ部材とを接合する接合工程と、を有することを特徴とする熱交換板の製造方法である。
このような熱交換板の製造方法によれば、回転するツールを金属ベース板に押し当てて加圧するだけで、金属ベース板と金属パイプ部材とが密着した状態で良好に接合してなる熱交換板を得ることができる。また、加圧していることにより、空気層が形成されにくい。
また、前記熱交換板の製造方法において、前記めっき層の厚さは、1〜30μmであることを特徴とする
このような熱交換板の製造方法によれば、めっき層の厚さを1〜30μmとすることで、第1金属部材と第2金属部材、または、金属ベース板と金属パイプ部材を、好適に接合することができる。
そして、このようにして製造された熱交換板によれば、第1金属部材と第2金属部材、または、金属ベース板と金属パイプ部材とが、それぞれ密着した状態で接合されているため、第1金部材と第2金属部材との間、または金属ベース板と金属パイプ部材との間における熱伝導度、電気伝導度は極めて高い。したがって、第1金属部材の溝、または、金属パイプ部材の中空部に、高温または低温の流体を流通させることによって、この流体と熱交換板との間において好適に熱交換することができる。
また、第1金属ベース板の一方の面に、複数のフィンを接合するフィン接合工程と、めっき層を前記第1金属ベース板側に有する第2金属ベース板を、前記第1金属ベース板の他方の面に重ね合わせる重ね合わせ工程と、前記第2金属ベース板に回転するツールを押し当てて摩擦熱により、前記第1金属ベース板と前記第2金属ベース板とを接合する接合工程と、を有する熱交換器の製造方法であって、前記めっき層は、前記第1金属ベース板を形成する金属および前記第2金属ベース板を形成する金属よりも低融点の金属からなることを特徴とする熱交換器の製造方法である。
このような熱交換器の製造方法によれば、第1金属ベース板と第2金属ベース板とが密着した状態で接合されてなるベース板を有する熱交換器を得ることができる。したがって、熱交換器を、例えば、CPUなどの発熱体の熱を放熱させる放熱器(放熱部材)として使用し、CPUをベース板のフィンと反対側に取り付けた場合、CPUの熱は第2金属ベース板、第1金属ベース板、フィンの順に良好に伝導し、放熱される。
また、このような熱交換器の製造方法によれば、フィン接合工程において、第2金属ベース板より厚さの薄い第1金属ベース板を使用し、この薄い第1金属ベース板に摩擦振動接合方法などにより、フィンを良好に接合した後、接合工程において、第2金属ベース板を接合することによって、熱交換器のベース板を部分的に厚くすることもできる。このようにベース板を厚くすると、前記したように熱交換器をCPUなどの発熱体の放熱器として使用する場合、発熱体の熱は厚いベース中を好適に伝導し、フィンから放熱される。
また、前記熱交換器の製造方法において、前記めっき層の厚さは、1〜30μmであることを特徴とする
このような熱交換器の製造方法によれば、めっき層の厚さを1〜30μmとすることで、第1金属ベース板と第2金属ベース板とを、より好適に接合することができる。
そして、このようにして製造された熱交換器によれば、例えば、CPUなどの発熱体の放熱器として使用された場合、発熱体の熱を好適に放熱することができる。
本発明によれば、金属部材同士を、空気層が形成されにくく、密着して接合できる金属部材の接合方法を利用した熱交換板の製造方法、熱交換器の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を適宜参照して詳細に説明する。
≪第1実施形態:熱交換板≫
まず、第1実施形態に係る熱交換板の製造方法および熱交換板について、図1および図2を参照して説明する。参照する図面において、図1は、第1実施形態に係る熱交換板の製造方法を段階的に示す工程図であり、図1(a)は第1金属部材の断面図であり、図1(b)はめっきした段階を示し、図1(c)は流路となる溝を形成した段階を示し、図1(d)は第2金属部材を重ね合わせる段階を示し、図1(e)はツールによる接合段階を示し、図1(f)は製造された熱交換板を示す。図2は、図1(e)に示す接合段階において使用するツールの一例を示す斜視図である。
なお、第1実施形態に係る熱交換板の製造方法は、本発明である金属部材の接合方法を利用した方法であり、併せて適宜に説明する。また、後記する第2実施形態に係る熱交換板の製造方法、第3実施形態に係る放熱器の製造方法も、本発明である金属部材の接合方法を利用した方法である。
<熱交換板の製造方法>
図1に示すように、第1実施形態に係る熱交換板10の製造方法は、板状の第1金属部材11(2つの金属部材の少なくとも一方)の接合側である上面11a(片面)に、第1金属部材11を形成する金属、および、第2金属部材12を形成する金属、に対して低融点の金属でめっきし、めっき層13を形成するめっき工程と、上面11a側から、第1金属部材11に流路10aとなる溝14を形成する溝形成工程と、溝14に蓋をするように、第2金属部材12を重ね合わせ、第2金属部材12(第1金属部材および第2金属部材の少なくとも一方)の上面側から、第2金属部材12に回転するツールT1を押し当てて摩擦熱により、第1金属部材11と第2金属部材12とを接合する接合工程と、を有している。
第1金属部材11および第2金属部材12を形成する金属としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などが挙げられる。また、第1金属部材11を形成する金属と、第2金属部材12を形成する金属とは、同種、異種のどちらでもよい。
[めっき工程]
図1(a)に示す第1金属部材11の上面11aに、図1(b)に示すように、所定金属により所定厚さでめっきし、めっき層13を形成する。なお、一般にはめっき後に、錆を防止するためにクロメート処理を施して被膜を形成するが、本実施形態では、前記被膜により接合不良が発生するため、クロメート処理は実施しないことにより、接合不良を発生させず、熱伝導度、電気伝導度が低下することを防止する。
めっきする金属の種類は、接合対象である第1金属部材11および第2金属部材12を形成する金属よりも低融点の金属が選択される。また、めっきする金属は、第1金属部材11および第2金属部材12に係る金属と、共晶反応または包晶反応する金属であることが好ましい。
具体的には、例えば、第1金属部材11および第2金属部材12が、銅(融点:1084.5℃)または銅合金から形成された場合、めっきする金属は、Sn(融点:231.97℃)、Zn(融点:419.6℃)、Mg(融点:649℃)、Al(融点:660.37℃)などから選択される。このうち、SnはCuと共晶反応し、Snリッチ組成における共晶温度が227℃、ZnはCuと包晶反応し、Znリッチ組成における包晶温度が424℃と低いため、めっきする金属として、Sn、Znを選択することが好ましい。
めっき層13の厚さは、1〜30μmであることが好ましい。これは、めっき層13が1μm未満であると、第1金属部材11と第2金属部材12とが好適に密着して接合しないからである。一方、めっき層13が30μmより厚いと、接合後の熱伝導度が大きく低下してしまうからである。
めっきする方法は、本発明では特に限定されず、例えば、電気めっき方法や、所謂ドブづけ方法などを採用できる。このうち、電気めっき方法を採用した場合、電流密度、めっき時間を制御することによって、めっき層13の厚さを精密に制御し、薄層状のめっき層13を形成することもできる。したがって、接合後に熱伝導度、電気伝導度がばらつくこともない。
[溝形成工程]
次に、図1(c)に示すように、適宜な切削方法により、第1金属部材11の上面11a側から、所定形状の溝14を所定深さにて形成する。なお、この溝14は、製造後に水などの流体が流通する流路10aとなる(図1(f)参照)。
このように、めっきした後に、溝14を形成することによって、溝14に対応するめっき層13は部分的に取り除かれる。これにより、製造後の熱交換板10において、流路10aを取り囲む内面にめっき層13が露出することはない。したがって、流路10aを流通する水などの流体は、めっき層13と接触せず、この流体にめっき層13を形成する金属が溶出することを防止できる。
[接合工程]
次に、図1(d)に示すように、上面11a側から前記溝14に蓋をするように、板状の第2金属部材12を重ね合わせ、所定治具などを使用して、重ね合わせた状態を保持する。
次いで、図1(e)に示すように、第2金属部材12を第1金属部材11に重ね合わせた状態で、第2金属部材の上面側から回転するツールT1を、第2金属部材12に所定の圧力で押し当てながら所定に移動させる。そうすると、回転するツールT1と第2金属部材12との間で摩擦熱が発生する。この摩擦熱は、第2金属部材中を伝導し、めっき層13と、第1金属部材11の一部および第2金属部材12の一部とを溶融する。ツールT1が移動した後、前記溶融した金属の温度は低下し、第1金属部材11と第2金属部材12との間に、これらの金属が合金化してなる接合部16(図1(f)参照)が形成され、第1金属部材11と第2金属部材12とが接合される。
ここで、前記したように、めっき層13を形成する金属は、第1金属部材11および第2金属部材12を形成する金属より低融点であるため、例えば、ツールT1を押し当てる圧力が小さい、ツールT1の移動速度(接合速度)が速い、ツールT1の回転速度が低いなどの理由により発生する摩擦熱量が少なくても、また、ツールT1を押し当てる第2金属部材12が厚いために伝導する摩擦熱量が少なくても、めっき層13は容易に溶融する。したがって、第1金属部材11と第2金属部材12を密着状態で好適に接合できる。
また、めっき層13を形成する金属として、第1金属部材11および第2金属部材12に係る金属と、共晶反応または包晶反応する金属を選択した場合には、第1金属部材11と第2金属部材12とはさらに密着して接合し、接合後の熱伝導度、電気伝導度は高まる。
さらに、このようにツールT1を所定圧力にて押し当てて接合し、また、前記したように、めっき層13の厚さは均一であるため、接合部16に気泡が混入しにくい。すなわち、接合後に空気層が形成されにくくなり、熱伝導度、電気伝導度が低下すること防止できる。
接合工程において使用するツールT1は、ツールT1を第2金属部材12に押し当てることにより、第2金属部材12に摩擦熱を発生可能であれば特に限定されないが、例えば、図2に示すようなツールT1を使用することができる。
図2に示すように、ツールT1は、例えば、床面の所定位置に配置された工作機械(NCマシニングセンタ)の先端に取り付けられる略円柱状の工具であって、その下側が第2金属部材に押し当てられる。ツールT1の下面には、第2金属部材に好適に摩擦熱を発生させるため、渦巻き状の突部T1aが形成されている。なお、このツールT1の姿勢、水平方向および鉛直方向の位置、回転速度などは、前記工作機械により精密に制御可能となっている。
ただし、前記接合工程において使用するツールは、図2に示すツールT1に限定されず、その他、摩擦振動接合において使用される(特許文献1参照)、回転するツールの周面を第2金属部材12に押し当てることによって、摩擦熱を発生させてもよい。この場合においては、ツールの周面に溝や複数の突起を形成することで、効率的に摩擦熱を発生させることができる。
このようにして、図1(f)に示すように、第1金属部材11と第2金属部材12が、接合部16を介して接合されてなる熱交換板10を製造することができる。
<熱交換板>
次に、このように製造された熱交換板10について、図1(f)を参照して簡単に説明する。
図1(f)に示すように、熱交換板10は、板状の第1金属部材11と板状の第2金属部材12とが接合されてなり、内部に流体が流通する流路10aを有している。この流路10aを流通する流体は、熱交換板10の使用形態に応じて適宜選択されるものであり、液体、気体を問わない。
熱交換板10の使用の一形態としては、例えば、熱交換板10と、この熱交換板10の下面10b(一方の面)に立設された複数のフィン91とで放熱器を構成し、さらに前記複数のフィン91に送風するファンを備えて、CPU92などの熱を放熱させるヒートシンクを構成してもよい。この場合において、熱交換板10はヒートシンク板とも称され、その流路10aに冷媒として水などの流体が流通される。なお、前記CPU92は一般に熱交換板10の上面10c(他方の面)に配置される。
第1金属部材11と第2金属部材12とは、密着した状態で接合しているため、第1金属部材11と第2金属部材12との間の熱伝導度(W/K)、電気伝導度は極めて高い。したがって、熱交換板10の上面10cに配置されたCPU92から発生する熱は、熱交換板10全体に亘って好適に伝導すると共に、熱交換板10と水との間で熱交換され、その結果として熱交換板10の温度は良好に低下する。熱交換板10の全体に亘って好適に伝導した熱の一部は複数のフィン91に伝達し、フィン91に伝達した熱は、フィン91から放熱されると共に、ファンにより冷却される。
なお、接合部16を介しての、第1金属部材11と第2金属部材12との間の熱伝導度は、例えば、レーザフラッシュ法にて熱拡散率を測定することにより求められる。
したがって、このような熱交換板10によれば、熱交換板10と流路10aを流通する水(流体)との間で、好適に熱交換することができる。
≪第2実施形態:熱交換板≫
次に、第2実施形態に係る熱交換板の製造方法および熱交換板について、図3を参照して説明する。参照する図3は、第2実施形態に係る熱交換板の製造方法を段階的に示す工程図であり、図3(a)は金属ベース板の溝に、金属パイプ部材が嵌められた段階を示し、図3(b)はツールによる接合段階を示し、図3(c)は製造された熱交換板の断面図である。
<熱交換板の製造方法>
図3に示すように、第2実施形態に係る熱交換板20の製造方法は、第1実施形態に対して、金属ベース板21の下面(一方の面)側の溝21aに、金属パイプ部材22を接合する点が主として異なる。そして、製造される熱交換板20においては、金属パイプ部材22の中空部22aに流体が流通する。
第2実施形態に係る熱交換板20の製造方法は、金属パイプ部材22の周面(金属ベース板および金属パイプ部材の少なくとも一方の接合面)を、金属ベース板21を形成する金属、および、金属パイプ部材22を形成する金属、に対して低融点の金属でめっきし、めっき層23を形成するめっき工程と、金属ベース板21の溝21aに金属パイプ部材22を嵌合する嵌合工程と、金属ベース板21の上面(他方の面)に、回転するツールT1を押し当てて摩擦熱により、金属ベース板21と金属パイプ部材22とを接合する接合工程と、を有している。
なお、金属ベース板21および金属パイプ部材22を形成する金属としては、第1実施形態と同様に、例えば、銅、銅合金などが挙げられるが、本発明を限定するものではない。
[めっき工程]
金属パイプ部材22の全周面をめっきし、めっき層23を形成する(図3(a)参照)。なお、第2実施形態においても、クロメート処理は施さない。また、めっきする金属の種類は、第1実施形態と同様に相対的に選択され、接合対象である金属ベース板21および金属パイプ部材22を形成する金属よりも低融点の金属が選択され、共晶反応または包晶反応する金属であることが好ましい。めっき層23の厚さ、めっきする方法は、第1実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
金属パイプ部材22の断面形状は、第1実施形態では、図3(a)に示すように、円形としたが、本発明ではこれに限定されず、角形などであってもよい。
[嵌合工程]
そして、図3(a)に示すように、めっきされた金属パイプ部材22の半分を、金属ベース板21の溝21aに嵌め込むように嵌合する。なお、金属ベース板21には、めっきされた金属パイプ部材22に対応した形状の溝21aが形成されている。また、金属パイプ部材22を溝21aに嵌めこむ程度は半分に限らず、全部であってもよい。
[接合工程]
次いで、図3(b)に示すように、金属パイプ部材22が嵌合された金属ベース板21を、所定の台(図示しない)に配置し、金属ベース板21の上面側に回転するツールT1を押し当てながら所定に移動させる。そうすると、第1実施形態と同様に、回転するツールT1と金属ベース板21との間で摩擦熱が発生する。この摩擦熱は、めっき層23の一部と、金属ベース板21の一部と金属パイプ部材22の一部とを溶融する。ツールT1が移動した後、前記溶融した金属の温度は低下し、金属ベース板21と金属パイプ部材22との間に、これらの金属が合金化してなる接合部26(図3(c)参照)が形成され、金属ベース板21と金属パイプ部材22とが接合される。
ここで、第1実施形態と同様に、めっき層23を形成する金属は、金属ベース板21および金属パイプ部材22を形成する金属より低融点であるため、金属ベース板21と金属パイプ部材22とは良好に接合する。
なお、使用するツールT1については、第1実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
このようにして図3(c)に示すように、金属ベース板21と金属パイプ部材22とが、接合部26を介して接合されてなる熱交換板20を製造することができる。
<熱交換板>
次に、このように製造された熱交換板20について、図3(c)を参照して簡単に説明する。
図3(c)に示すように、熱交換板20は、金属ベース板21と金属パイプ部材22とが接合されてなり、金属パイプ部材22の中空部22aが流体の流通する流路20aとなっている。すなわち、第2実施形態に係る熱交換板20は、金属パイプ部材22の中空部22aが流路20aとなるため、流体が漏れるおそれが全くない。なお、流体としては、第1実施形態と同様、熱交換板20の使用形態に応じて適宜選択される。
≪第3実施形態:熱交換器≫
次に、第3実施形態に係る熱交換器(放熱器)の製造方法について、図4を参照して説明する。図4は第3実施形態に係る熱交換器の製造方法を段階的に示す工程図であり、図4(a)はスペーサ治具にフィンを配置する段階を示し、図4(b)は第1金属ベース板を配置した段階を示し、図4(c)は第1金属ベース板にツールを押し当てて摩擦振動接合により第1金属ベース板とフィンとを接合する段階を示し、図4(d)は第1金属ベース板に、めっきされた第2金属ベース板を重ね合わせる段階を示し、図4(e)は回転するツールにより第1金属ベース板と第2金属ベース板とを接合する段階を示し、図4(f)はスペーサ治具から熱交換器を脱型した段階を示す。
<熱交換器の製造方法>
図4に示すように、第3実施形態に係る熱交換器30の製造方法は、第1金属ベース板31Aおよび第2金属ベース板31Bが接合されてなる金属ベース板31と、第1金属ベース板31Aに立設された複数のフィン32とを備える熱交換器30(図4(f)参照)を製造する方法である。
熱交換器30の製造方法は、第1金属ベース板31Aの下面(一方の面)に、複数のフィン32を接合するフィン接合工程と、めっき層33を第1金属ベース板31A側に有する第2金属ベース板31Bを、第1金属ベース板31Aの上面(他方の面)に重ね合わせる重ね合わせ工程と、第2金属ベース板31Bに回転するツールT1を押し当てて摩擦熱により、第1金属ベース板31Aと第2金属ベース板31Bとを接合する接合工程とを有している。なお、めっき層33は、第1金属ベース板31Aを形成する金属および第2金属ベース板31Bを形成する金属よりも低融点の金属からなる。
[フィン接合工程]
まず、図4(a)に示すように、所定間隔で配置されたスペーサJ1を有するスペーサ治具Jの隣り合うスペーサJ1の間に、複数のフィン32を挿し込む。
そして、図4(b)に示すように、配置された複数のフィン32の上側の所定位置に、第1金属ベース板31Aを配置する。
次いで、図4(c)に示すように、第1金属ベース板31Aの上面に、周方向に回転するツールT2の周面を所定圧力で押し当てながら、前記上面に沿って所定方向に移動させる。そうすると、摩擦振動接合により、第1金属ベース板31Aと複数のフィン32とが接合される。
[重ね合わせ工程、接合工程]
その後、図4(d)に示すように、第1金属ベース板31Aの上面に、下面側にめっき層33を有する第2金属ベース板31Bを重ね合わせ、所定位置に保持する。
次いで、図4(e)に示すように、第2金属ベース板31Bの上面に、回転するツールT1を所定圧力にて押し当てながら所定方向に移動させる。そうすると、第1実施形態、第2実施形態と同様に、めっき層33と、第1金属ベース板31Aの一部および第2金属ベース板31Bの一部が溶融した後、これらが合金化してなる接合部36が形成され、第1金属ベース板31Aと第2金属ベース板31Bとが接合される。
このようにして、図4(f)に示すように、第1金属ベース板31Aと第2金属ベース板31Bとを、接合部36を介して接合し、金属ベース板31を構成すると共に、金属ベース板31に立設状態で接合された複数のフィン32とを備える熱交換器30を製造することができる。
このように、第3実施形態に係る熱交換器30の製造方法は、複数のフィン32を第1金属ベース板31Aに一旦接合した後に、第2金属ベース板31Bを接合するため、フィン接合工程において、第2金属ベース板31Bより厚さの薄い第1金属ベース板31Aを使用し、この薄い第1金属ベース板31Aに摩擦振動接合方法などにより、フィン32を良好に接合した後、接合工程において、第2金属ベース板31Bを接合することによって、熱交換器30の金属ベース板31を容易に厚くすることができる。
また、第1金属ベース板31Aと第2金属ベース板31Bの大きさは、同一に限らず、第2金属ベース板31Bを小さくして、金属ベース板を部分的に厚くすることも容易である。すなわち、例えば、熱交換器30が、CPUなどの放熱器として使用される場合、CPUの取り付け位置付近のみを厚くすることもできる。
<熱交換器>
次に、このように製造された熱交換器30について、図4(f)を参照して簡単に説明する。
図4(f)に示すように、熱交換器30は、主として、金属ベース板31と、この金属ベース板31に所定間隔でかつ立設状態で接合された複数のフィン32とを備えて構成されている。金属ベース板31は、第1金属ベース板31Aと第2金属ベース板31Bとが接合されて構成されており、複数のフィン32は、第1金属ベース板31Aに接合されている。
第1金属ベース板31Aと第2金属ベース板31Bとは、前記した接合方法により密着して接合されているため、第1金属ベース板31Aと第2金属ベース板31Bとの間の熱伝導度、電気伝導度は極めて高い。また、第1金属ベース板31Aと複数のフィン32とは、薄い第1金属ベース板31Aを使用することで良好に接合されている。
したがって、例えば、熱交換器30をCPUの放熱器として使用し、CPUを金属ベース板31の上面、つまり、第2金属ベース板31Bの上面に配置した場合、CPUから発生する熱は、第2金属ベース板31B、第1金属ベース板31A、フィン32の順に伝導し、好適に放熱する。
以上、本発明の好適な各実施形態について説明したが、本発明は前記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各実施形態を適宜組み合わせたり、例えば以下のような変更が可能である。
前記した第1実施形態では、図1(b)に示すように、第1金属部材11の上面11a側にめっき層13を形成したが、第2金属部材12の下面側(第1金属部材11側)にめっき層を形成してもよい。
前記した第1実施形態では、本発明をわかりやすくするため、板状の第1金属部材11と、板状の第2金属部材12とを接合する場合について説明したが、例えば、第1金属部材11には、第3実施形態で説明した複数のフィン32が接合されていてもよい。この場合、第1金属部材11と第2金属部材12とが接合されると、熱交換板が製造されると同時に、熱交換器が製造されることになるが、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。また、このように接合する2つの金属部材は板状に限らない。
前記した第1実施形態では、めっきした第2金属部材12にツールT1を押し当てて、第1金属部材11と第2金属部材12とを接合したが、ツールT1を第1金属部材11に、または、第1金属部材11と第2金属部材12の両方に押し当ててもよい。
前記した第2実施形態では、図3(a)に示すように、金属パイプ部材22の全周面にめっき層23を形成したが、めっき層は少なくとも、金属ベース板21と金属パイプ部材とが接合される接合面に形成すればよい。例えば、適宜にマスキングを施し、金属ベース板21の溝21aの内面のみや、金属パイプ部材22の周面のうち溝21aに嵌合する部分(図3(a)の場合、金属パイプ部材22の上半分周面)のみに、めっき層を形成してもよい。このようにめっき層を減少させると、めっきに使用する金属を少なくできる。
前記した第1実施形態では、図1に示すように、略同じ大きさの第1金属部材11と第2金属部材12とを接合したが、本発明において接合対象の大きさ、形状はこれに限定されず、適宜変更自由である。
例えば、図5に示すように、凹部を有する第1金属部材41に、めっき層を有する第2金属部材42を嵌合し、ツールT1を使用して、接合部43を介して接合させて、流路40a…を有する熱交換板40を作製してもよい。この場合においては、さらに、第1金属部材41と第2金属部材42との境界を、摩擦撹拌接合に一般に使用される、ピンT3a付きのツールT3にて、摩擦撹拌接合することにより、前記境界においても第1金属部材41と第2金属部材42とが良好に接合する。このように接合すると、熱交換板40内の流路40a…を流通する流体が漏れることを確実に防止できる(図示参照)。
その他、位置決め容易とするため、第2金属部材42に形成した段違い連通孔42aに、端部のフランジにめっき層46aを有するパイプ部材46嵌合し、このフランジにツールT1を押し当てて、パイプ部材46と第2金属部材42とを接合し、流路40a…を流通する流体の出入り口を形成してもよい(図示参照)。なお、この場合において、連通孔42aは段違いでなくてもよい。
前記した第2実施形態に係る熱交換板20の製造方法によって得られた熱交換板20(図2(c)参照)に、図6に示すように、他の金属板51を接合し、金属パイプ部材22が金属板51と金属ベース板21とで挟持されてなる熱交換板50を製造してもよい。
この熱交換板50の製造方法について、簡単に説明すると、図6(a)に示すように、熱交換板20に、めっきされた金属パイプ部材22が嵌合する溝51aを有する、他の金属板51を重ねる。そして、図6(b)に示すように、金属板51に回転するツールT1を押し当てて、めっき層23を溶融させて、金属板51と金属パイプ部材22とを接合する。
そうすると、図6(c)に示すように、金属パイプ部材22が金属ベース板21と金属板51とで挟持され、内部に流路50aを有する熱交換板50が得られる。
このような熱交換板50によれば、金属パイプ部材22が、金属ベース板21と金属板51とに、密着して接合しているため、流路50aを流通する流体と、金属ベース板21および金属板51との間で良好に熱交換し、第2実施形態に係る熱交換板20に対して、熱交換板50の熱交換容量は大きくなる。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに具体的に説明する。実施例では、めっきする金属の種類の検討、めっき層の厚さの検討、接合する金属部材の厚さの検討を行った。
(1)めっきする金属の種類の検討
(1−1)実施例1
金属部材として、板厚3mm、幅50mm、長さ100mmの銅合金板(C0120)を2枚使用した。このうち、一方の銅合金板の片面に、錫(Sn)を主成分とするSnめっき層を厚さ10μmにて形成した。そして、このSnめっき層を形成した銅合金板を、他方の銅合金板に重ね合わせ、回転するツールを押し当てて、2枚の銅合金板同士を接合した。ツールとしては、図2に示すように、直径20mmの円柱状のツールを使用した。なお、このツールには、2.5mmピッチで、高さ1mmの渦巻状の突部(羽)が形成されている。また、接合中、銅合金板に発生する温度が約500℃となるように、ツール回転速度を500rpm、ツールの移動速度を300mm/minに設定した。
そして、接合後、レーザフラッシュ法により、接合された2枚の銅合金板間の熱伝導度を測定した。また、接合された2枚の銅合金板を切断し、その断面組織から接合部の品質の評価を行った。評価結果を次の表1に示す。なお、表1の接合品質の欄において、「○」は良好に接合、「×」は接合されなかったことを示す。この記載は、後記する表2、表3についても同様であり、表2に示す「△」は一部に隙間が形成されたことを示す。
(1−2)実施例2、比較例1
実施例1に対し、亜鉛(Zn)主成分とするZnめっき層を形成したものを実施例2、ニッケル(Ni)を主成分とするNiめっき層を形成したものを比較例1とした。そして、実施例1と同じ条件で接合し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 0004305273
(1−3)評価
表1から明らかなように、接合対象が銅合金から形成される場合、Sn(実施例1)、Zn(実施例2)でめっき層を形成することにより、良好に接合されることが確認された。一方、Ni(比較例1)でめっき層を形成した場合、接合されないことが確認された。
詳細には、SnはCuとSnリッチ組成において227℃の共晶温度で共晶反応し(実施例1)、ZnはCuとZnリッチ組成において424℃と低い包晶温度で包晶反応したため(実施例2)、接合できた。一方、NiとCuとは共晶反応または包晶反応しないため接合できなかった。すなわち、銅合金から形成される金属部材同士を接合するには、金属部材を形成する銅合金と共晶反応または包晶反応する低融点の金属でめっき層を形成することが好ましいことがわかった。
(2)めっきの厚さの検討−クロメート処理の有無の検討
(2−1)実施例3〜5、比較例2〜3
次に、めっき層の厚さについて検討した。この検討おいては、実施例1と同じ2枚の銅合金板を使用した。また、めっき層として、Znを主成分とするZnめっき層を形成した。Znめっき層の厚さは、次の表2に示すように、1μmとした場合を実施例3、10μmとした場合を実施例4、30μmとした場合を実施例5、50μmとした場合を比較例2とした。さらに、10μmのZnめっき層を形成した後、クロメート処理を施したものを比較例3とした。つまり、実施例3〜5、比較例2についてはクロメート処理を施していない。
そして、実施例1と同じ方法でそれぞれ接合を行い、それぞれ評価を行った。評価結果を表2に示す。
Figure 0004305273
(2−2)評価結果
表2から明らかなように、Znめっき層が厚くなるにともなって(実施例3〜5、比較例2)、熱伝導度が低下することがわかった。これは、Znめっき層が厚くなるにともない、接合後に形成される接合部が厚くなるためである。このうち、50μmのZnめっき層では、熱伝導度が200W/mKを下回り、従来のはんだ接合と同程度になってしまうことが確認された。
また、Znめっき層の厚さが1〜30μmの範囲(実施例3〜5)では、良好な接合部の品質を得ると共に、良好な熱伝導度を得ることができた。
さらに、クロメート処理を施した比較例3では、実施例4に対し、接合部に隙間つまり空気層が形成され、接合不良が発生した。これは、クロメート処理を施した比較例3では、接合時の摩擦熱により、ガスが発生したためと考えられる。
(3)金属部材の厚さおよびめっきの有無の検討
(3−1)実施例6〜8、比較例4〜6
次に、実施例1における板厚3mmの2枚の銅合金板のうち、Snめっき層を形成する銅合金板の厚さを、6mm(実施例6)、8mm(実施例7)、10mm(実施例8)に変化させた。これに対応して、Snめっき層を形成しない銅合金板6mm(比較例4)、8mm(比較例5)、10mm(比較例6)について接合を行った。
そして、実施例1と同様に接合し、評価を行った。評価結果を表3に示す。なお、表1には、実施例1も合わせて示す。
Figure 0004305273
(3−2)評価結果
表3より明らかなように、Snめっき層を形成しない比較例4〜6では接合されなかったのに対し、Snめっき層を形成した実施例1、6〜8では、良好に接合された。これにより、Snめっき層を形成することにより、接合対象である銅合金板が厚くても接合できることが確認された。
第1実施形態に係る熱交換板の製造方法を段階的に示す工程図である。 第1実施形態に係る熱交換板の製造方法で使用するツールの一例を示す斜視図である。 第2実施形態に係る熱交換板の製造方法を段階的に示す工程図である。 第3実施形態に係る熱交換器の製造方法を段階的に示す工程図である。 第1実施形態に係る熱交換板の製造方法の変形例を示す図である。 第2実施形態に係る熱交換板の製造方法の変形例を段階的に示す工程図である。
符号の説明
10、20、40、50 熱交換板
10a、20a、50a 流路
11、41 第1金属部材
11a 上面
12、42 第2金属部材
13、23、33、46 めっき層
14 溝
16、26、36、43 接合部
21 金属ベース板
22 金属パイプ部材
30 熱交換器
31 金属ベース板
31A 第1金属ベース板
31B 第2金属ベース板
32 フィン
51 金属板
51a 溝
T1、T2、T3 ツール

Claims (5)

  1. 板状の第1金属部材と板状の第2金属部材とが接合されてなり、内部に流体が流通する流路を有する熱交換板の製造方法であって、
    前記第1金属部材の片面に、前記第1金属部材を形成する金属および前記第2金属部材を形成する金属よりも低融点の金属でめっきし、めっき層を設けるめっき工程と、
    前記片面側から、前記めっき層の一部を取り除きながら、前記第1金属部材に前記流路となる溝を形成する溝形成工程と、
    当該溝に蓋をするように、前記第2金属部材を重ね合わせ、前記第1金属部材および前記第2金属部材の少なくとも一方に、回転するツールを押し当てて摩擦熱により、前記第1金属部材と前記第2金属部材とを接合する接合工程と、
    を有することを特徴とする熱交換板の製造方法。
  2. 一方の面側に溝を有する金属ベース板と、当該溝に嵌合すると共に前記金属ベース板に接合した金属パイプ部材とを具備し、当該金属パイプ部材の中空部に流体が流通する熱交換板の製造方法であって、
    前記金属ベース板および前記金属パイプ部材の少なくとも一方の接合面に、前記金属ベース板を形成する金属および前記金属パイプ部材を形成する金属よりも低融点の金属でめっきし、めっき層を設けるめっき工程と、
    前記金属ベース板の前記溝に、前記金属パイプ部材を嵌合する嵌合工程と、
    前記金属ベース板の他方の面に、回転するツールを押し当てて摩擦熱により、前記金属ベース板と前記金属パイプ部材とを接合する接合工程と、
    を有することを特徴とする熱交換板の製造方法。
  3. 前記めっき層の厚さは、1〜30μmであることを特徴とする請求項または請求項に記載の熱交換板の製造方法。
  4. 第1金属ベース板の一方の面に、複数のフィンを接合するフィン接合工程と、
    めっき層を前記第1金属ベース板側に有する第2金属ベース板を、前記第1金属ベース板の他方の面に重ね合わせる重ね合わせ工程と、
    前記第2金属ベース板に回転するツールを押し当てて摩擦熱により、前記第1金属ベース板と前記第2金属ベース板とを接合する接合工程と、
    を有する熱交換器の製造方法であって、
    前記めっき層は、前記第1金属ベース板を形成する金属および前記第2金属ベース板を形成する金属よりも低融点の金属からなることを特徴とする熱交換器の製造方法。
  5. 前記めっき層の厚さは、1〜30μmであることを特徴とする請求項に記載の熱交換器の製造方法。
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