JP4304552B2 - 船舶のタンク内検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンカー等のカーゴタンクやバラストタンクの内部を検査する船舶のタンク内検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
タンカー等の船舶は、就航後所定期間毎に定期検査・保全を行うが、近時、海難事故による地球環境汚染防止の観点から船体構造検査が国際的に強化される趨勢にある。
【0003】
船体外部の検査は、入渠中の目視による外観検査やダイバーによる水中目視検査によって行われ、船体内部のカーゴタンクやバラストタンクの内部の検査は、タンク内に注水すると共に検査員がゴムボートに乗り込んでの目視により精査したり、水を抜いた状態で検査足場を架設して目視精査することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のごときタンクの内部の検査は、環境の悪いタンク内での重労働であって長い時間を要すると共に、足場を架設しての目視検査では高所作業となって危険も伴うという問題があった。
【0005】
このため、近時、タンク内に水を張り、水中遠隔操作ロボットを利用してタンク内部構造を撮像手段を介して観察しようとする提案も行われている。
【0006】
しかしながら、中性浮力で浮遊する従来の水中遠隔操作ロボットでは、作業による反力で自身が移動してしまうために検査箇所に溜まったスケールやスラッジの除去が困難で十分な検査ができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、タンク内の検査作業を遠隔操作で容易且つ良好に行うことのできる船舶のタンク内検査装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
上記目的を達成する本発明の船舶のタンク内検査装置は、移動機構とその駆動手段を備えて前記移動機構が当接した平面に沿って移動駆動可能な移動駆動機構と、水中での姿勢を変更する姿勢変更手段と、前記移動駆動機構による移動対象平面と交差する方向に水流を形成して推力を生ずる離接方向推進手段を含む水中推進手段と、前記移動駆動機構による移動対象平面側の前記離接方向推進手段による吸排水域を囲んで配設されたシール部材と、を備えて構成された装置本体に、照明手段と、撮像手段と、壁面の清掃手段と、が設けられ、水を張ったタンク内を前記姿勢変更手段によって姿勢を変更すると共に前記水中推進手段によって移動し、前記離接方向推進手段によって前記シール部材によって囲まれた領域から排水することで前記移動駆動機構の対向するタンク内壁面に吸着し、前記移動駆動機構によって前記タンク内壁面上を移動し、前記清掃手段によって前記タンク内壁面を清掃し、前記照明手段による照明部位を前記撮像手段を介した映像で目視により検査を行うように構成されていることを特徴とする。
【0009】
また、当該装置の前後方向中心線を挟む対称位置に一対配設された離接方向推進手段と、推進力方向を前記離接方向推進手段による推進力方向と直交し且つ上記移動駆動機構による移動対象平面と平行する方向として当該装置の前後方向中心線を挟む対称位置に配設された一対の平行方向推進手段と、を備え、前記離接方向推進手段と平行方向推進手段はその対同士を同方向に推進作用させることで上記水中推進手段として機能すると共に、対同士を互いに逆方向に推進作用させることで上記姿勢変更手段として機能し、更に、上記姿勢変更手段として、所定重量のウェイト部材が、当該装置の前後方向中心線を含み前記移動駆動機構による移動対象平面と直交する平面内で変位駆動可能に設けられて構成されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本願発明の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は本願発明に係る船舶のタンク内検査装置の一構成例であるタンク内検査装置の上面図,図2はその側面図,図3は底面図,図4は縦断面図,図5は図2のA−A断面図,図6は図2のB−B断面図である。
【0012】
図示タンク内検査装置1は、概略形状直方体状であって、上面図である図1に示すように離接方向推進手段としての一対の離接方向スラスタ10(10R,10L)が左右両側辺寄りの前後方向略中央部に推進力方向を当該タンク内検査装置1の厚さ方向(以下Z軸方向と記す)として各々設けられると共に、平行方向推進手段としての平行方向スラスタ20(20R,20L)が後端部の左右両側に推進力方向を当該タンク内検査装置1の前後方向(以下Y軸方向と記す)として各々設けられ、底面には、底面図である図3に示すように移動駆動機構としてのクローラ30(30R,30L)が離接方向スラスタ10(10R,10L)と対応する底面部位にその駆動方向を前後方向として設けられ、それらを内包するようにシール部材としての密着シール40が外周に沿って配設されて構成されている。
【0013】
その全体の重量と体積は水中(海水中)において中性浮力となるように設定され、内部には姿勢変更手段としての重心可変機構50が設けられている。
【0014】
また、図中下辺側である先端面には、照明手段としてのライト61と、撮像手段としてのCCDカメラ62と、清掃手段としてのブラシ機構70とが設けられ、上辺側である後端面には、水圧センサ64と、CCDカメラ91とランプ92とから成る後方カメラユニット90とが配設されている。尚、図中100は持ち運びのための取っ手である。
【0015】
当該タンク内検査装置1の全ての駆動は、その後端部から導出されたケーブル101を介して接続された図示しない制御装置を介して制御されるようになっており、オペレーターが、ライト61による照明部位のCCDカメラ62による映像及び後方カメラユニット90からの映像をモニターによって観察しつつ制御装置を操作し、離接方向スラスタ10(10R,10L)及び平行方向スラスタ20(20R,20L)による水中移動とこれに重心可変機構50を加えた姿勢変化及び壁面への吸着,クローラ30による壁面に沿った移動,ブラシ機構60による壁面の清掃,壁面検査機器70による検査を行うようになっているものである。
【0016】
以下、各部の構成を詳細に説明する。
【0017】
離接方向スラスタ10は、装置匡体2に形成されたクローラ30を収容する駆動機構収容空間2Aと連続してZ軸方向に貫通する離接方向スラスタ配設穴2Bの内部に、駆動モーター11によって回転駆動されるプロペラ12がその回転軸をZ軸方向として配設されて構成されている。この離接方向スラスタ10は前述のごとく左右に一対設けられており、左右の離接方向スラスタ10R,10Lの駆動モーター11は独立して正逆方向に駆動可能となっている。
【0018】
このように構成された離接方向スラスタ10(10R,10L)は、駆動モーター11によってプロペラ12が回転駆動され、水を離接方向スラスタ配設穴2Bの上面側開口部から吸い込んで駆動機構収容空間2Aの底面側開口部から吐き出し、又は、駆動機構収容空間2Aの底面側開口部から吸い込んで離接方向スラスタ配設穴2Bの上面側開口部から吐き出すように作用する。
【0019】
これにより、左右の離接方向スラスタ10R,10Lを同方向に駆動することで、図9(A)に示すように当該タンク内検査装置1を水中で水の吐出方向と逆方向(即ちZ軸方向)に移動駆動する。尚、図は一方方向のみ例示したものであり、プロペラ12を逆回転することによって逆方向に移動駆動することができるものである。
【0020】
また、左右の離接方向スラスタ10R,10Lを互いに逆方向に駆動することで、図9(B)に上側から見た図を示すように、当該タンク内検査装置1を前後方向中心軸(Y軸)を中心として回転駆動する。尚、図は一方方向のみ例示したものであり、プロペラ12を逆回転することによって逆方向に回転するものである。
【0021】
つまり、離接方向スラスタ10(10R,10L)は、当該タンク内検査装置1をZ軸方向に移動駆動する移動駆動手段と、Y軸回りの姿勢変更手段の両方に機能するものである。
【0022】
更に、底面に配設された密着シール40が壁面等の平面に当接した状態で当該平面に近接する方向の駆動を続けると、平面と密着シール40と装置匡体2の底面2Cとで囲まれた空間内の水を排出することとなり、図10に示すようにクローラ30を平面に押圧させて、当該クローラ30の駆動によって平面上を移動し得るように吸着することができるようになっている。
【0023】
平行方向スラスタ20(20R,20L)は、装置匡体2の後面2Dと側面2Eの角部の厚さ方向(Z軸方向)中央に、所定角度で斜めの面取り状の収容部2Fが厚さ方向に所定幅で形成され、ここに駆動モーター22によって回転駆動されるプロペラ21がその回転軸方向を前後方向(Y軸方向)として配設されている。この平行方向スラスタ20は、前述のごとく左右に一対設けられており、左右の平行方向スラスタ20R,20Lの駆動モーター22は独立して正逆方向に駆動可能となっている。
【0024】
このように構成された平行方向スラスタ20(20R,20L)は、駆動モーター22によってプロペラ21が回転駆動され、側方の水を収容部の勾配に沿って吸い込んで後端側から吐き出し、又は、後端側から吸い込んで側方に吐き出すように作用する。
【0025】
これにより、左右の平行方向スラスタ20R,20Lを同方向に駆動することで、図11(A)に示すように当該タンク内検査装置1を水中でY軸方向に移動駆動する。尚、図は一方方向のみ例示したものであり、プロペラ21を逆回転することによって逆方向に移動駆動することができるものである。
【0026】
また、左右の平行方向スラスタ20R,20Lを互いに逆方向に駆動することで、図11(B)に示すように、Z軸回りに回転駆動する。尚、図は一方方向のみ例示したものであり、プロペラ21を逆回転することによって逆方向に回転することができるものである。
【0027】
つまり、平行方向スラスタ20(20R,20L)は、当該タンク内検査装置1をY軸方向に移動駆動する移動駆動手段と、Z軸回りの姿勢変更手段の両方に機能するものである。
【0028】
クローラ30(30R,30L)は、装置匡体2の底面2Cの左右両側にそれぞれ設けられた前後方向に長い直方体状の駆動機構収容空間2Aの前部及び後部に配設された車輪(駆動輪31,従動輪32)の間に、クローラベルト33が掛け回されて構成されている。
【0029】
クローラベルト33は、その外側の周回軌道の外面が、図4に示すように装置匡体2の底面2Cより所定量突出するように設定されている。
【0030】
各車輪31,32の車軸は、図6に示すように、水密シールを備えた軸受を介して駆動機構収容空間2Aの側壁を貫通して装置匡体2の内部に至り、駆動輪31はギア組31Aを介して駆動ギアモーター34と連係し、従動輪32はエンコーダー35に接続している。
【0031】
これにより、駆動ギアモーター34による駆動輪31の回転駆動によってクローラベルト33が周回駆動されるようになっている。
【0032】
エンコーダー35は従動輪32の回転(即ちクローラベルト33の周回)情報を検知し、この検知情報は制御装置に伝達されるようになっている。制御装置は、このエンコーダー35からの情報に基づいて、クローラ30による当該タンク内検査装置1の移動量を検知できるようになっているものである。
【0033】
左右のクローラ30R,30Lの駆動ギアモーター34は、独立して正逆方向に駆動可能となっており、これにより、左右のクローラ30R,30Lのクローラベルト33は独立して周回駆動可能となっている。
【0034】
密着シール40は、可撓性を有する素材によって形成され、前述のごとく装置匡体2の底面2Cにその外周に沿って配設されている。その高さは、クローラ30の突出量より所定量大きく設定されている。
【0035】
重心可変機構50は、図7に一部断面平面図,図8にそのC矢視図を示すように、平面形状U字状の支持金具51に揺動軸52を介して揺動可能に支持されたアーム53の先端に所定の重さのウェイト部材としてのウェイト54が装着され、このアーム53をギアモーター55によって揺動駆動するように構成されている。即ち、ギアモーター55はその回転軸55Aが揺動軸52と直交するように支持金具51に設けられており、この回転軸55Aに固定されたベベルギア56と揺動軸52に固定されたベベルギア57とが噛合し、ギアモーター55によって揺動軸52を回転させてアーム53を揺動駆動し得るようになっているものである。
【0036】
そして、図示のごとく揺動軸52をX軸方向とし、アーム53がY軸と平行な状態から前後両方向にそれぞれZ軸と平行となるまで揺動し得るように装置匡体2内部に配設され、アーム53がY軸と平行な状態ではウェイト54が装置中央より先端側に位置して装置全体の重心が幾何学的中央より先端側となって水中での自由状態では図12(A)に示すように先端を下側に向けた姿勢となり、アーム53の揺動によってウェイト54が移動するとその方向に重心が変位して自由状態における姿勢がX軸回りに変わるようになっている。例えば、アーム53を上方に揺動させてウェイト54を上側に移動させることにより、図12(B)に示すように底面を上側に向ける姿勢となるものである。
【0037】
即ち、Y軸回りとZ軸回りの姿勢変化は前述のごとく離接方向スラスタ10と平行方向スラスタ20によって可能であり、唯一できないX軸回りの姿勢変化をこの重心可変機構50によって行うようになっているものである。
【0038】
タンク内検査装置1の先端部には、前述のごとくライト61と、CCDカメラ62と、ブラシ機構70と、壁面検査機器80が設けられている。
【0039】
ライト61とCCDカメラ62は、装置前端部の底面側に引っ込んだ段部の幅方向中央に形成された底面向かう所定勾配の斜面部2Gに配設された透明素材による半球状の風防63の内部に、図示しない前後左右揺動機構を介して配設されており、斜め下方(底面側)を所定の範囲で投光及び撮像するようになっている。このCCDカメラ62による撮像は、制御装置に伝送されるようになっている。
【0040】
ブラシ機構70は、前端面の底面側に、左右方向(X軸方向)に延設されたガイドバー71に沿って移動可能に設けられた支持台72によって、回転軸をX軸方向としてブラシ回転駆動モーター73が支持され、その両側に突出する回転軸にそれぞれ回転ブラシ74が設けられて構成されている。この回転ブラシ74のY軸方向の位置は、その外周面がクローラ30の下面を含む平面(クローラ30が当接する平面)と所定量干渉するように設定されている。
【0041】
支持台72は、底面側前端面の左右両側にそれぞれその回転軸をY軸方向として配設されたプーリー(駆動プーリー75,従動プーリー76)の間の掛け回された駆動ベルト77に固定されている。
【0042】
各プーリー75,76の軸は、図5に示すように水密シールを備えた軸受により回転自在に支持され、駆動プーリー75はギア組78を介して移動駆動ギアモーター79と連係し、当該移動駆動ギアモーター79によって回転駆動されるようになっている。
【0043】
このように構成されたブラシ機構70では、ブラシ回転駆動モーター73によって回転ブラシ74が回転し、移動駆動ギアモーター79による駆動プーリー75の回転駆動によって駆動ベルト77が周回して支持台72(即ち回転ブラシ74)が左右(X軸方向)に移動する。支持台72のX軸方向の移動は図示しない機構によって制御され、所定のストロークで往復するようになっている。これにより、ブラシ回転駆動モーター73によって回転ブラシ74を回転駆動しつつ移動駆動ギアモーター79によってX軸方向に移動駆動することで、クローラ30が当接している平面上を回転ブラシ74でブラッシングして清掃することができるものである。
【0044】
尚、ブラシ機構70の代わりに、超音波による板厚検査及び探傷を行う検査装置を設けることも可能なものである。
【0045】
装置匡体2の後面2Dには、図6に示すように水圧センサ64と、CCDカメラ91とランプ92とから成る後方カメラユニット90とが配設されており、水圧センサ64による検知情報は制御装置に伝達されて当該タンク内検査装置1の水深情報として利用され、後方カメラユニット90による映像は制御装置に送られて当該タンク内検査装置1の移動操作の際の情報として用いられる。
【0046】
而して、上記のごとく構成されたタンク内検査装置1は、水中(海水中)において、中性浮力で浮遊し、離接方向スラスタ10(10R,10L)の駆動によってZ軸方向に移動し得ると共にY軸回りに回転し、平行方向スラスタ20(20R,20L)の駆動によってY軸方向に移動し得ると共にZ軸回りに回転し、重心可変機構50の駆動によってX軸回りに姿勢変化し得る。また、離接方向スラスタ10の駆動によって平面にその向きや傾斜を問わず吸着でき、その状態でクローラ30の駆動によって吸着平面上を走行することができる。左右のクローラ30R,30Lは独立して駆動可能であり、これによって走行方向の操舵を行うことができる。そして、吸着平面をブラシ機構70の回転ブラシ74で清掃し、当該部位をCCDカメラ62からの映像を介して目視観察して検査を行うことができる。
【0047】
即ち、海水を張ったタンク内を自由に姿勢を変えて三次元方向に自由に移動することができると共に、図13に示すようにタンク内壁面3の任意の部位に吸着して移動して回転ブラシ74で清掃し、当該部位をCCDカメラ62を介した目視観察によって検査を行うことができるものである。
【0048】
タンク内検査装置1の操作・制御は、上甲板又は居住区に設置した制御装置により、ケーブル101を介して行うことができる。
【0049】
タンク内検査装置1の位置の認識は、CCDカメラ62及び後方カメラユニット90からの映像及び深さ方向(装置が鉛直状態でY軸方向)は水圧センサ64による水圧情報に基づいて大まかに認識し、壁面に吸着した後のクローラ30による移動時にはそのエンコーダー35からの情報に基づいて検知することができる。尚、別個に視準カメラを水中に配置し、この視準カメラでタンク内検査装置1を視準して位置を検知するように構成しても良いものである。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る船舶のタンク内検査装置によれば、移動機構とその駆動手段を備えて前記移動機構が当接した平面に沿って移動駆動可能な移動駆動機構と、水中での姿勢を変更する姿勢変更手段と、移動駆動機構による移動対象平面と交差する方向に水流を形成して推力を生ずる離接方向推進手段を含む水中推進手段と、移動駆動機構による移動対象平面側の離接方向推進手段による吸排水域を囲んで配設されたシール部材と、を備えて構成された装置本体に、照明手段と、撮像手段と、壁面の清掃手段と、が設けられ、水を張ったタンク内を姿勢変更手段によって姿勢を変更すると共に水中推進手段によって移動し、離接方向推進手段によってシール部材によって囲まれた領域から排水することで移動駆動機構の対向するタンク内壁面に吸着し、移動駆動機構によってタンク内壁面上を移動し、清掃手段によってタンク内壁面を清掃し、照明手段による照明部位を撮像手段を介した映像で目視による検査を行うように構成されていることにより、海水を張ったタンク内を姿勢変更手段で自由に姿勢を変え、水中推進手段で自由に移動してタンク内壁面の任意の部位に吸着すると共に移動駆動機構で移動し、清掃手段で清掃して当該部位を撮像手段を介した目視観察によって検査することができる。
【0051】
即ち、タンク内壁面に吸着することで作業による反力で自身が移動してしまうことなく検査箇所に溜まったスケールやスラッジを除去して検査することができ、タンク内の検査作業を遠隔操作で容易且つ良好に行うことができるものである。また、タンク内に水を張った状態で検査ができるためにバラストタンクはバラスト航海中に検査を行うことができ、船の稼働効率を向上させることが可能となる。
【0052】
また、当該装置の前後方向中心線を挟む対称位置に一対配設された離接方向推進手段と、推進力方向を前記離接方向推進手段による推進力方向と直交し且つ上記移動駆動機構による移動対象平面と平行する方向として当該装置の前後方向中心線を挟む対称位置に配設された一対の平行方向推進手段と、を備え、離接方向推進手段と平行方向推進手段はその対同士を同方向に推進作用させることで水中推進手段として機能すると共に、対同士を互いに逆方向に推進作用させることで姿勢変更手段として機能し、更に、姿勢変更手段として、所定重量のウェイト部材が、当該装置の前後方向中心線を含み移動駆動機構による移動対象平面と直交する平面内で変位駆動可能に設けられて構成されていることにより、離接方向推進手段と平行方向推進手段が水中推進手段と姿勢変更手段の両方の機能を有し、これによって姿勢変更ができない方向をウェイトによる重心移動によって行うことができる。即ち、推進手段と姿勢変更手段を兼用して合理的に、三次元の全て方向の移動及び全ての軸回りに姿勢変更可能に構成できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る船舶のタンク内検査装置の一構成例であるタンク内検査装置の上面図である。
【図2】その側面図である。
【図3】その底面図である。
【図4】その縦断面図である。
【図5】図2のA−A断面図である。
【図6】図2のB−B断面図である。
【図7】重心可変機構の一部断面平面図である。
【図8】図7のC矢視図である。
【図9】(A)は離接方向スラスタによる移動駆動の説明図,(B)は姿勢変更の説明図である。
【図10】壁面への吸着状態を示す説明図である。
【図11】(A)は平行方向スラスタによる移動駆動の説明図,(B)は姿勢変更の説明図である。
【図12】重心可変機構による姿勢変更の説明図である。
【図13】タンク内検査装置の作用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 タンク内検査装置
3 タンク内壁面
10(10R,10L) 離接方向スラスタ(離接方向推進手段,水中推進手段,姿勢変更手段)
20(20R,20L) 平行方向スラスタ(平行方向推進手段,水中推進手段,姿勢変更手段)
30(30R,30L) クローラ(移動駆動機構)
40 密着シール(シール部材)
50 重心可変機構(姿勢変更手段)
54 ウェイト(ウェイト部材)
61 ランプ(照明手段)
62 CCDカメラ(撮像手段)
70 ブラシ機構(清掃手段)

Claims (2)

  1. 移動機構とその駆動手段を備えて前記移動機構が当接した平面に沿って移動駆動可能な移動駆動機構と、
    水中での姿勢を変更する姿勢変更手段と、
    前記移動駆動機構による移動対象平面と交差する方向に水流を形成して推力を生ずる離接方向推進手段を含む水中推進手段と、
    前記移動駆動機構による移動対象平面側の前記離接方向推進手段による吸排水域を囲んで配設されたシール部材と、
    を備えて構成された装置本体に、照明手段と、撮像手段と、壁面の清掃手段と、が設けられ、
    水を張ったタンク内を前記姿勢変更手段によって姿勢を変更すると共に前記水中推進手段によって移動し、前記離接方向推進手段によって前記シール部材によって囲まれた領域から排水することで前記移動駆動機構の対向するタンク内壁面に吸着し、前記移動駆動機構によって前記タンク内壁面上を移動し、前記清掃手段によって前記タンク内壁面を清掃し、前記照明手段による照明部位を前記撮像手段を介した映像で目視により検査を行うように構成されていることを特徴とする船舶のタンク内検査装置。
  2. 当該装置の前後方向中心線を挟む対称位置に一対配設された離接方向推進手段と、推進力方向を前記離接方向推進手段による推進力方向と直交し且つ上記移動駆動機構による移動対象平面と平行する方向として当該装置の前後方向中心線を挟む対称位置に配設された一対の平行方向推進手段と、を備え、
    前記離接方向推進手段と平行方向推進手段はその対同士を同方向に推進作用させることで上記水中推進手段として機能すると共に、対同士を互いに逆方向に推進作用させることで上記姿勢変更手段として機能し、
    更に、上記姿勢変更手段として、所定重量のウェイト部材が、当該装置の前後方向中心線を含み前記移動駆動機構による移動対象平面と直交する平面内で変位駆動可能に設けられて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の船舶のタンク内検査装置。
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