JP4304521B2 - 液晶テレビジョン装置および直下型バックライト装置 - Google Patents
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Description
液晶パネルの光源となるバックライトの輝度ムラを解消する技術として、特許文献1にはバックライトに使用される蛍光灯の内表面に水銀が付着することを防ぎ、輝度ムラの発生を防止するとともに、バックライトの薄型化を図るようにした液晶表示装置について開示されている。
また、雰囲気温度の上昇により蛍光管の発光効率が低下して輝度が低下することを防ぐ技術として、特許文献2には、反射シートにスリットを設けて同スリットと蛍光管とを合わせて配置させるとともに反射シート背面から冷却エアを当てることで蛍光管を直接冷却できるようにした画光源装置について開示されている。
そして、バックライト装置の大型化に伴う円筒状光源の軸長化により筐体底部と円筒状光源との間のリーク電流が増加して輝度ムラが生じることを防ぐ技術として、特許文献3には、筐体底部の高圧電圧供給側電極部近傍に透孔を設けたバックライト装置について開示されている。
さらに、光源からの直射光に起因する影を抑制して輝度ムラを抑える技術として、特許文献4には、拡散反射板に光源の軸線と直交する方向にスリットを形成したバックライトについて開示されている。
上記のように構成した請求項2にかかる発明において、上記反射シートは複数の蛍光管から照射された光を上記液晶パネルに反射するが、上記反射シートの背面側に配置されて上記スリットから露見する黒シートは複数の蛍光管から照射された光を上記液晶パネルに反射しない。従って、輝度の高くなりすぎる位置に上記スリットを形成することにより、同輝度の高くなりすぎる位置の輝度を低下させることが可能となり、上記液晶パネルにおける輝度ムラを改善することが可能となる。このような輝度ムラは大型の液晶パネルを採用したテレビジョンにおいて生じやすく、特に30インチ以上の液晶テレビジョンに適用すると効果大である。
上記のように構成した請求項3にかかる発明において、上記スリットを蛍光管の配列方向と略平行に形成してあるため、蛍光管から照射される光を蛍光管の軸方向において均一に減少させることができ、上記スリットを幅狭に形成してあるため、同スリットによって輝度を低下させつつ同スリットの形成位置における輝度の低下を視聴者が感じにくくなっている。
上記のように構成した請求項4にかかる発明では、上記複数の蛍光管の配列方向の略中心付近に形成されるスリットと、上記複数の蛍光管の配列方向の端側に形成されるスリットとでは、端側に形成されるスリットの方が幅狭となるように形成される。直下型バックライト装置から照射される光の輝度は、上記複数の蛍光管の配列の中心側が高く、配列の端側に向かって低くなるため、スリットをこのように形成することにより、中心側の輝度を低下させて端側との輝度差を低減させることが可能となる。
上記のように構成した請求項5にかかる発明において、上記スリットは上記反射シートにおいて、一本の細長い穴としてではなく、破線状に接続部分を有するため、スリットを形成しても上記反射シートの強度を保持することが出来る。すなわち、バックライト装置の組立時に、反射シートを誤って切断したり、取り扱いが不便になったりといった不都合が生じにくくなるため、作業性が向上する。
上記のように構成した請求項6にかかる発明において、上記黒シートは接着性を有するため、上記反射シートと上記リアフレームのいずれかまたは両者に接着されることが可能となり、いずれかに接着されるときは、作業性の向上が見込め、両者に接着されるときは反射シートのたわみ防止に効果を発揮する。
そして請求項4にかかる発明によれば、より適切に中心側の輝度を低下させて端側との輝度差を低減させることが可能となる。
さらに請求項5にかかる発明によれば、上記スリットは上記反射シートにおいて、一本の細長い穴としてではなく、破線状に接続部分を有するため、スリットを形成しても上記反射シートの強度を保持することが出来る。従って、バックライト装置の組立時に、反射シートを誤って切断したり、取り扱いが不便になったりといった不都合が生じにくくなるため、作業性が向上する。
また、請求項6にかかる発明によれば、上記反射シートと上記リアフレームのいずれかに接着されるときは、作業性の向上が見込め、両者に接着されるときは反射シートのたわみ防止に効果を発揮する。
さらに請求項1のようなより具体的な構成において、上述した請求項2〜請求項6の各発明と同様の作用を奏することはいうまでもない。
(1)液晶テレビジョン装置の概略構成:
(2)直下型バックライト装置の概略構成:
(3)反射シートに形成されるスリット:
(4)反射シートに形成されるスリットの変形例:
(5)まとめ:
以下、本発明の一実施形態にかかるテレビジョンについて説明する。
図1は、本発明のバックライト装置を採用した液晶テレビジョン装置としてのテレビジョン100を斜め前方より見た斜視図である。同図において、テレビジョン100は、キャビネット10と液晶パネル28と脚部20とから構成されている。液晶パネル28は、映像を画面に表示する平坦な表示面を前面に向けて設置される。キャビネット10は、樹脂製であり、液晶パネル28をその表示面が前面側に露出するように保持しつつ、同キャビネット内部に音声を出力するスピーカ(不図示)が設置される。脚部20は、液晶パネル28の表示面が略鉛直に配向するようにキャビネット10を支持する。
インバータ部32は、電源部34から供給された直流電圧を交流電圧に変換するとともに昇圧してバックライト装置30に供給して点灯させる。バックライト装置30は、冷陰極管などの蛍光管を光源として、液晶パネル28を背面から照射する。
図3は本実施形態にかかるバックライト装置を分解して示した斜視図である。同図において、バックライト装置30は、概略、リアフレーム57と、反射シート55と、リアフレーム57と反射シート55の間に挟み込むように配置される黒シート56と、冷陰極管54と、冷陰極管を所定位置に固定するためのランプホルダー53と、拡散板や拡散シートやレンズシートなどの調光機能を持つ複数枚のシートから構成される機能性シート52と、機能性シート52や液晶セル51を固定する略矩形枠のベゼル50とから構成される。また、ベゼル50と機能性シート52との間には液晶セル51が配置され、液晶パネル28を構成する。
図4は、反射シート55に形成されるスリット60の形成位置および形状と、反射シート55の上面に配置される冷陰極管54と、反射シート55の背面に配置される黒シート56との位置関係を示す平面図である。
大型のバックライト装置に好適なスリット60の形状として、図5のような形状が考えられる。図5には、大型のバックライト装置に採用すると好適なスリット60の変形例を平面図にて示してある。
つまり、冷陰極管54a〜54dの背面側に配置されつつ同冷陰極管54a〜54dから照射された光を液晶パネル28に反射する反射シート55の面に、冷陰極管54a〜54dの配列位置の間にスリット60を形成し、反射シート55とリアフレーム57との間にスリット60の形成範囲より幅広の黒シート56を配置する。
上記のように構成した請求項2にかかる発明において、上記反射シートは複数の蛍光管から照射された光を上記液晶パネルに反射するが、上記反射シートの背面側に配置されて上記スリットから露見する黒シートは複数の蛍光管から照射された光を上記液晶パネルに反射しない。従って、輝度の高くなりすぎる位置に上記スリットを形成することにより、同輝度の高くなりすぎる位置の輝度を低下させることが可能となり、上記液晶パネルにおける輝度ムラを改善することが可能となる。このような輝度ムラは大型の液晶パネルを採用したテレビジョンにおいて生じやすく、特に30インチ以上の液晶テレビジョンに適用すると効果大である。
上記のように構成した請求項3にかかる発明において、上記スリットを蛍光管の配列方向と略平行に形成してあるため、蛍光管から照射される光を蛍光管の軸方向において均一に減少させることができ、上記スリットを幅狭に形成してあるため、同スリットによって輝度を低下させつつ同スリットの形成位置における輝度の低下を視聴者が感じにくくなっている。
上記のように構成した請求項4にかかる発明では、上記複数の蛍光管の配列方向の略中心付近に形成されるスリットと、上記複数の蛍光管の配列方向の端側に形成されるスリットとでは、端側に形成されるスリットの方が幅狭となるように形成される。直下型バックライト装置から照射される光の輝度は、上記複数の蛍光管の配列の中心側が高く、配列の端側に向かって低くなるため、スリットをこのように形成することにより、中心側の輝度を低下させて端側との輝度差を低減させることが可能となる。
上記のように構成した請求項5にかかる発明において、上記スリットは上記反射シートにおいて、一本の細長い穴としてではなく、破線状に接続部分を有するため、スリットを形成しても上記反射シートの強度を保持することが出来る。すなわち、バックライト装置の組立時に、反射シートを誤って切断したり、取り扱いが不便になったりといった不都合が生じにくくなるため、作業性が向上する。
上記のように構成した請求項6にかかる発明において、上記黒シートは接着性を有するため、上記反射シートと上記リアフレームのいずれかまたは両者に接着されることが可能となり、いずれかに接着されるときは、作業性の向上が見込め、両者に接着されるときは反射シートのたわみ防止に効果を発揮する。
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
10…キャビネット
20…脚部
22…チューナ部
24…画像データ生成部
26…パネル駆動部
28…液晶パネル
30…バックライト装置
32…インバータ部
34…電源部
36…マイコン
50…ベゼル
51…液晶セル
52…機能性シート
53…ランプホルダー
54、54a〜54d…冷陰極管
54a1,54a2,54b1,54b2,54c1,54c2,54d1,54d2…直線部分
55…反射シート
56…黒シート
57…リアフレーム
60、60a〜60e…スリット
60a1〜60a3,60b1〜60b3,60c1〜60c3,60d1〜60d3,60e1〜60e3…スリット
Claims (6)
- 映像を画面に表示する30インチ以上の液晶パネルと、
軸がバックライト装置の長手方向と略一致するとともに短手方向に冷陰極管の直線部分が略並行かつ略等間隔となるように配列して配置される4本のU字型の冷陰極管と
上記冷陰極管の背面側に配置されて同冷陰極管から照射された光を上記液晶パネルに反射する略平面状の白色のシートである反射シートと
上記反射シートの背面側に配置されて同反射シートと上記冷陰極管とを保持するリアフレームと、
拡散板と拡散シートとレンズシートとから構成されて、上記冷陰極管からの直射光および上記反射シートからの反射光を照射されて、同照射された光を上記液晶パネルに向けて拡散するとともに面方向の輝度を向上させるために前方への集光効果を持つ機能性シートと
上記冷陰極管を上記リアフレームに対して固定するランプホルダーと、
上記液晶パネルと上記機能性シートとを上記ランプホルダーおよび上記リアフレームに対して固定する略矩形枠のベゼルと、
により構成される直下型バックライト装置と、
上記直下型バックライト装置に交流電圧を供給するインバータ部と、
を備えつつ、テレビ放送を受信して対応する映像を上記画面に表示する液晶テレビジョン装置において、
上記反射シートの面には上記冷陰極管の軸方向と略平行に、上記冷陰極管それぞれの配列位置の間となる部分に形成されるスリットと、
両面に接着性を持たせつつ上記リアフレームと上記反射シートとの間に配置されて両者を接着し、上記スリットから露見するように上記スリットの形成範囲よりも幅広に形成された黒シートと、
を備え、
上記スリットは、
上記冷陰極管と略平行方向には長く、上記冷陰極管の配列方向には幅狭に形成され
上記冷陰極管の配列方向の略中心から端部に近づくほど同冷陰極管の配列方向の幅が幅狭となるように形成され
上記冷陰極管の配列方向において中心側に近い位置にはスリット形成し、端側に近い位置にはスリットを形成しないようにし、
上記冷陰極管と略平行方向において、断続的に破線状に形成される
ことを特徴とする液晶テレビジョン装置。 - 液晶パネルの背面に略平行に配列して配置されつつ同液晶パネルに光を照射する複数の蛍光管を備えた直下型バックライト装置において、
上記複数の蛍光管の背面側に配置され、該複数の蛍光管から照射された光を上記液晶パネルに反射する反射シートと、
上記反射シートの面における上記複数の蛍光管の配列位置の間に形成されるスリットと、
上記反射シートの背面側に配置される上記スリットの形成範囲より幅広の黒シートと、
を備えることを特徴とする直下型バックライト装置。 - 上記スリットは、上記複数の蛍光管と略平行方向には長く、同複数の蛍光管の配列方向には幅狭に形成されることを特徴とする上記請求項2に記載の直下型バックライト装置。
- 上記スリットは、上記複数の蛍光管の配列方向の略中心から上記バックライト装置の端部に近づくほど、上記複数の蛍光管の配列方向の幅が幅狭となるように形成される
ことを特徴とする上記請求項2または請求項3に記載の直下型バックライト装置。 - 上記スリットは、上記複数の蛍光管と略平行方向において、断続的に破線状に形成される
ことを特徴とする上記請求項2〜請求項4のいずれかに記載の直下型バックライト装置。 - 上記黒シートは、接着性を有する
ことを特徴とする上記請求項2〜請求項5のいずれかに記載の直下型バックライト装置。
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